(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61M 21/02 20060101AFI20231225BHJP
G16H 20/70 20180101ALI20231225BHJP
【FI】
A61M21/02 J
G16H20/70
(21)【出願番号】P 2021561930
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(86)【国際出願番号】 US2020027919
(87)【国際公開番号】W WO2020214523
(87)【国際公開日】2020-10-22
【審査請求日】2021-12-15
(32)【優先日】2019-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】523386083
【氏名又は名称】ハーヴェスト バイオ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】カーサンスキ ブレント ポール
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァインガルト ケネス アール
(72)【発明者】
【氏名】アーレンス ジリアン クリスティーン
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/045546(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/080585(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0289443(US,A1)
【文献】こころのスキルアップ・トレーニング,Google Play,2015年04月07日,[検索日]2023年1月19日, インターネット:<URL: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.womanwave.kokoro&hl=ja>
【文献】藤澤大介 他,認知療法 Cognitive therapy,日本臨床(別冊)領域別症候群シリーズ38 精神医学症候群 I ,株式会社日本臨牀社,2003年06月28日,p.390-394
【文献】バイオジェンが多発性硬化症(MS)患者さんをサポートするアプリ「Cleо(クレオ)」の提供を開始,Biogen プレスリリース,2019年04月01日,[検索日]2023年1月19日, インターネット<URL: https//www.biogen.co.jp/ja_JP/news-insights/japanaffiliatenews/2019-04-01-news.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 21/02
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子デバイスであって、
ディスプレイと、
入力デバイスと、
1以上のプロセッサと、
1以上のプロセッサによって実行されるように構成された1以上のプログラムを格納するメモリと、
を含み、
前記1以上のプログラムは、
特定の感情に各々が関連付けられた複数の感情インタフェース要素を提示する感情選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記感情選択インタフェースを表示する間に、特定の感情インタフェース要素に対応する感情選択入力を含む第1の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信し、
前記感情選択入力を受信することに応じて、前記特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する感情スペクトルインタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記感情スペクトルインタフェースを表示する間に、前記複数の強度のうちの第1の強度に対応する第1の感情強度入力を含む第2の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信し、
前記第1の感情強度入力を受信することに応じて、特定の自動思考に各々が関連付けられた複数の自動思考インタフェース要素を提示する自動思考選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記自動思考選択インタフェースを表示する間に、特定の自動思考インタフェース要素に対応する自動思考選択入力を含む第3の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信し、
特定の自動思考インタフェース要素に対応する前記自動思考選択入力を受信することに応じて、特定の代替思考に各々が関連付けられた複数の代替思考インタフェース要素を提示する代替思考選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記代替思考選択インタフェースを表示する間に、特定の代替思考インタフェース要素に対応する代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信し、
前記自動思考選択入力を含む前記第3の入力シーケンスと前記代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスとを患者記録ツールによって追跡し、
前記代替思考選択入力を受信することに応じて、前記感情スペクトルインタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記感情スペクトルインタフェースを表示する間に、前記複数の強度のうちの第2の強度に対応する第2の感情強度入力を含む第5の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信し、
前記第1の感情強度入力と前記第2の感情強度入力の間の少なくと
も差を示すジャーナルエントリを前記ディスプレイ上での表示のために発生させ、
前記患者記録ツールにおける前記第3の入力シーケンスおよび前記第4の入力シーケンスを追跡することに基づき、かつ特定の自動思考インタフェース要素に対応する前記自動思考選択入力を受信することに応じて、
前記特定の自動思考選択入力に関連付けられていない1以上の思考トラップインタフェース要素を除外しながら、前記特定の自動思考
選択入力に関連付けら
れた複数の思考トラップインタフェース要素を提示する思考トラップインタフェースを前記ディスプレイ上に表示し
、各思考トラップインタフェース要素が特定の思考トップに関連付けられ、
前記思考トラップインタフェースを表示する間に、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素に対応する1以上の思考トラップ選択入力を含む第6の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信する、
ための命令を含み、
前記ジャーナルエントリは、前記1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すように修正される、
電子デバイス。
【請求項2】
前記1以上のプログラムは、
前記1以上の思考トラップ選択入力を受信することに応じて、前記特定の自動思考と前記1以上の特定の思考トラップ要素とを示す簡易要約インタフェース要素を前記ディスプレイ上に表示する、
ための命令をさらに含む、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記ジャーナルエントリは、前記特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記1以上のプログラムは、
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の関係性タイプに各々が関連付けられた複数の同伴者インタフェース要素を提示する同伴者選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記同伴者選択インタフェースを表示する間に、特定の同伴者インタフェース要素に対応する同伴者選択入力を含む第7の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信する、
ための命令をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記特定の同伴者インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記1以上のプログラムは、
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の場所に各々が関連付けられた複数の場所インタフェース要素を提示する場所選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記場所選択インタフェースを表示する間に、特定の場所インタフェース要素に対応する場所選択入力を含む第8の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信する、
ための命令をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記特定の場所インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記1以上のプログラムは、
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の多発性硬化症症状に各々が関連付けられた複数の多発性硬化症症状インタフェース要素を提示する多発性硬化症症状選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
前記多発性硬化症症状選択インタフェースを表示する間に、1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素に対応する1以上の多発性硬化症症状選択入力を含む第9の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信する、
ための命令をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記1以上のプログラムは、
注意深さ選択入力を受信することに応じて、特定の注意深さ技術に各々が関連付けられた複数の注意深さ技術インタフェース要素を提示する注意深さ技術インタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
特定の注意深さ技術に対応する注意深さ技術インタフェース要素の選択を示す注意深さ技術選択入力を受信することに応じて、該特定の注意深さ技術に対応し、オーディオデータ、ビデオデータ、または対話データのうちの少なくとも1つを含む注意深さデータを前記ディスプレイ上に表示する、
ための命令をさらに含む、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記1以上のプログラムは、
疲労選択入力を受信することに応じて、特定の疲労タイプに各々が関連付けられた複数の疲労タイプインタフェース要素を提示する疲労タイプインタフェースを前記ディスプレイ上に表示し、
特定の疲労タイプに対応する疲労タイプンターフェース要素の選択を示す疲労タイプ選択入力を受信することに応じて、該特定の疲労タイプに対応し、オーディオデータ、ビデオデータ、または対話データのうちの少なくとも1つを含む疲労タイプデータを前記ディスプレイ上に表示する、
ための命令をさらに含む、
請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項9】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子化方法であって、
ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の感情に各々が関連付けられた複数の感情インタフェース要素を提示する感情選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記感情選択インタフェースを表示する間に、特定の感情インタフェース要素に対応する感情選択入力を含む第1の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
前記感情選択入力を受信することに応じて、前記特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する感情スペクトルインタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記感情スペクトルインタフェースを表示する間に、前記複数の強度のうちの第1の強度に対応する第1の感情強度入力を含む第2の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
前記第1の感情強度入力を受信することに応じて、特定の自動思考に各々が関連付けられた複数の自動思考インタフェース要素を提示する自動思考選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記自動思考選択インタフェースを表示する間に、特定の自動思考インタフェース要素に対応する自動思考選択入力を含む第3の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
特定の自動思考インタフェース要素に対応する前記自動思考選択入力を受信することに応じて、特定の代替思考に各々が関連付けられた複数の代替思考インタフェース要素を提示する代替思考選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記代替思考選択インタフェースを表示する間に、特定の代替思考インタフェース要素に対応する代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
前記自動思考選択入力を含む前記第3の入力シーケンスと前記代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスとを患者記録ツールによって追跡し、
前記代替思考選択入力を受信することに応じて、前記感情スペクトルインタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記感情スペクトルインタフェースを表示する間に、前記複数の強度のうちの第2の強度に対応する第2の感情強度入力を含む第5の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
前記第1の感情強度入力と前記第2の感情強度入力の間の少なくと
も差を示すジャーナルエントリを前記ディスプレイ上での表示のために発生させることと、
前記患者記録ツールにおける前記第3の入力シーケンスおよび前記第4の入力シーケンスを追跡することに基づき、かつ特定の自動思考インタフェース要素に対応する前記自動思考選択入力を受信することに応じて、
前記特定の自動思考選択入力に関連付けられていない1以上の思考トラップインタフェース要素を除外しながら、前記特定の自動思考
選択入力に関連付けら
れた複数の思考トラップインタフェース要素を提示する思考トラップインタフェースを前記ディスプレイ上に表示すること
であって、各思考トラップインタフェース要素が特定の思考トップに関連付けられる、ことと、
前記思考トラップインタフェースを表示する間に、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素に対応する1以上の思考トラップ選択入力を含む第6の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
を含み、
前記ジャーナルエントリは、前記1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すように修正される、
電子化方法。
【請求項10】
前記1以上の思考トラップ選択入力を受信することに応じて、前記特定の自動思考と前記1以上の特定の思考トラップ要素とを示す簡易要約インタフェース要素を前記ディスプレイ上に表示すること、
をさらに含む、
請求項9に記載の電子化方法。
【請求項11】
前記ジャーナルエントリは、前記特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項9に記載の電子化方法。
【請求項12】
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の関係性タイプに各々が関連付けられた複数の同伴者インタフェース要素を提示する同伴者選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記同伴者選択インタフェースを表示する間に、特定の同伴者インタフェース要素に対応する同伴者選択入力を含む第7の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記特定の同伴者インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項9に記載の電子化方法。
【請求項13】
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の場所に各々が関連付けられた複数の場所インタフェース要素を提示する場所選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記場所選択インタフェースを表示する間に、特定の場所インタフェース要素に対応する場所選択入力を含む第8の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記特定の場所インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項12に記載の電子化方法。
【請求項14】
前記感情選択入力を受信することに応じて、
特定の多発性硬化症症状に各々が関連付けられた複数の多発性硬化症症状インタフェース要素を提示する多発性硬化症症状選択インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
前記多発性硬化症症状選択インタフェースを表示する間に、1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素に対応する1以上の多発性硬化症症状選択入力を含む第9の入力シーケンスを前記入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素をさらに示すように修正される、
請求項13に記載の電子化方法。
【請求項15】
注意深さ選択入力を受信することに応じて、特定の注意深さ技術に各々が関連付けられた複数の注意深さ技術インタフェース要素を提示する注意深さ技術インタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
特定の注意深さ技術に対応する注意深さ技術インタフェース要素の選択を示す注意深さ技術選択入力を受信することに応じて、該特定の注意深さ技術に対応し、オーディオデータ、ビデオデータ、または対話データのうちの少なくとも1つを含む注意深さデータを前記ディスプレイ上に表示することと、
をさらに含む、
請求項9に記載の電子化方法。
【請求項16】
疲労選択入力を受信することに応じて、特定の疲労タイプに各々が関連付けられた複数の疲労タイプインタフェース要素を提示する疲労タイプインタフェースを前記ディスプレイ上に表示することと、
特定の疲労タイプに対応する疲労タイプンターフェース要素の選択を示す疲労タイプ選択入力を受信することに応じて、該特定の疲労タイプに対応し、オーディオデータ、ビデオデータ、または対話データのうちの少なくとも1つを含む疲労タイプデータを前記ディスプレイ上に表示することと、
をさらに含む、
請求項9に記載の電子化方法。
【請求項17】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するためのデジタル治療
器であって、
(i)複数の潜在的自動思考のうちの各潜在的自動思考が否定的思考に対応する該複数の潜在的自動思考をユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データに基づいて識別し、(ii)該複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する自動思考選択データを受信するように構成された自動思考識別モジュールと、
(i)複数の潜在的代替思考のうちの各潜在的代替思考が肯定的思考に対応する該複数の潜在的代替思考を前記自動思考選択データに基づいて識別し、(ii)該複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する代替思考選択データを受信するように構成された代替思考識別モジュールと、
前記代替思考選択データを追跡するように構成された患者記録ツールと、
(i)第1の時点で前記ユーザに関連付けられた前記感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを受信し、(ii)該第1の時点よりも後である第2の時点で該ユーザに関連付けられた該感情の第2の強度を記述する第2の感情強度データを受信し、(iii)該第1の強度と該第2の強度の間
の差を示す感情強度差データを生成するように構成された感情強度モジュールと、
前記患者記録ツールにより前記代替思考選択データを追跡することに基づいて、(i)
前記感情評価データに関連付けられていない1以上の潜在的思考トラップを除外しながら前記感情評価データに基づいて複数の潜在的思考トラップを識別し、(ii)該複数の潜在的思考トラップの中から1以上の特定の潜在的思考トラップを識別する思考トラップ選択データを受信するように構成された思考トラップモジュールと、
前記感情強度差データを表す表示データを生成するように構成された表示モジュールと、
を含む、
デジタル治療
器。
【請求項18】
前記ユーザに関連付けられた前記感情を記述する前記感情評価データを受信するように構成された感情評価モジュール、
をさらに含む、
請求項17に記載のデジタル治療
器。
【請求項19】
少なくとも前記感情強度差データを含むジャーナルエントリを生成するように構成されたジャーナルモジュール、
をさらに含む、
請求項17に記載のデジタル治療
器。
【請求項20】
前記ユーザが前記感情を覚えた時に該ユーザに同伴していた個人を関係性タイプによって識別する同伴者選択データを受信するように構成された同伴者モジュール、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記同伴者選択データをさらに含む、
請求項19に記載のデジタル治療
器。
【請求項21】
前記ユーザが前記感情を覚えた時の該ユーザの場所を識別する場所選択データを受信するように構成された場所モジュール、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記場所選択データをさらに含む、
請求項20に記載のデジタル治療
器。
【請求項22】
前記ユーザに関連付けられた1以上の多発性硬化症症状を識別する多発性硬化症症状選択データを受信するように構成された多発性硬化症症状モジュール、
をさらに含み、
前記ジャーナルエントリは、前記多発性硬化症症状選択データをさらに含む、
請求項21に記載のデジタル治療
器。
【請求項23】
前記ジャーナルエントリは、前記思考トラップ選択データをさらに含む、
請求項19に記載のデジタル治療
器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この米国特許出願は、2019年4月17日出願の米国仮特許出願第62/835,250号に対する米国特許法第119条(e)の下での優先権を主張するものである。この先行出願の開示は、この出願の開示の一部と見なされ、これによりその全体が引用によって組み込まれる。
【0002】
この開示は、一般的に鬱病の処置、より具体的には電子化行動療法を利用する多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状の処置のための電子デバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
多発性硬化症は、脳および脊髄内の神経細胞の鞘への損傷を伴い、無感覚、疼痛、疲労、発声筋の協働運動不良、および視覚喪失を含む症状を引き起こす慢性疾患である。National Multiple Sclerosis Society(国立多発性硬化症協会)は、米国内だけでもほぼ百万人の人々が多発性硬化症と共に暮らしていると推定している。一般的に、4つのタイプの多発性硬化症、すなわち、再発-寛解型多発性硬化症、2次性進行型多発性硬化症、1次性進行型多発性硬化症、および進行型再発性多発性硬化症が存在する。再発-寛解型多発性硬化症は、全ての多発性硬化症患者のうちの85%が最初に再発-寛解型多発性硬化症と診断されることで最も一般的なタイプの多発性硬化症である。再発-寛解型多発性硬化症を有する患者は、部分的または完全な回復(寛解)がそれに続く新しいまたは強まる神経学的症状(再発)の明確に定められた攻撃を体験する。
【0004】
再発-寛解型多発性硬化症は、神経線維および中枢神経系内の神経線維を取り囲む絶縁膜の層であるミエリンに対する炎症性の攻撃によって定められる。これは、患者が疲労、歩行困難、無感覚または刺痛、痙性、衰弱、視覚問題、目眩または眩暈、尿失禁または腸失禁、および認識変化または情緒変化を含む多発性硬化症の一般的な症状を体験することを引き起こす可能性がある。各患者の再発-寛解型多発性硬化症体験は独特であり、2人の患者が同じ症状を呈示するまたは同じ疾患経過を有することにはならない。
【0005】
再発-寛解型多発性硬化症は、多くの場合に抑鬱症状および不安に至る。抑鬱症状は、再発-寛解型多発性硬化症のような身体障害慢性疾患の予想不能な経過に対する自然な反応である。実際に、抑鬱症状および抑鬱障害は、多発性硬化症を有する患者に関して最も一般化な精神医学疾病であり、併存疾患である。再発-寛解型多発性硬化症を有する患者は、不十分な対処または社会的支援の不足のような心理学的リスクファクタ、並びに脳構造の変化のような多発性硬化症の生物学的処理に起因して抑鬱症状を起こしやすい場合がある。
【0006】
症状の重症度と患者が抑鬱症状を体験する可能性の間には関連がなく、再発-寛解型多発性硬化症を有するいずれの患者も、疾患進行でのいずれかの時点で抑鬱症状を体験する可能性がある。しかし、様々なファクタが、再発-寛解型多発性硬化症を有する患者での抑鬱症状に影響を及ぼす場合がある。患者の多発性硬化症早期診断に抑鬱症状の期間が続く場合がある。患者は、多発性硬化症に関連付けられた身体症状に起因して抑鬱症状を体験する可能性もある。たとえば、疲労に苦しんでいる患者は、抑鬱症状と戦うのに必要な気力が枯渇する場合がある。さらに、新しい症状および将来に関する患者の高い不確実性レベルの結果として、患者が抑鬱症状を体験する場合がある。中枢神経系への損傷および細胞間伝達に関わる炎症促進性蛋白質分子の発現のような化学変化のような生理学的原因によって患者が抑鬱症状を体験する可能性もある。投薬の副作用が抑鬱症状を悪化させる場合がある。たとえば、ステロイドは、短期間の多幸症をもたらして多幸症が止まった後に抑鬱症状が続く場合がある。
【0007】
抑鬱症状は、多発性硬化症を体験する患者の気分に有意な影響を及ぼし、それによって患者の生活品質に悪影響を及ぼす。多発性硬化症を有する患者は、情緒的健康よりも身体的健康を優先させ、抑鬱症状を未処置のままにする場合がある。抑鬱症状を未処置のままにすると、生活品質の低下および認識機能の劣化を招く場合がある。たとえば、鬱病患者は、日常生活の活動を避け、社会的刺激の低下をもたらす場合がある。多発性硬化症を有する患者は、高い自殺リスクにも見舞われ、全体的人口のメンバよりも自殺する可能性が7.5倍高い。
【0008】
多発性硬化症患者での抑鬱症状に対する現時点での処置オプションは、一般的に抗鬱剤の投薬および臨床医との対面療法を含む。しかし、これらの処置オプションは準最適であることが判明している。従って、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための改善された電子デバイスおよび方法が必要である。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための様々な電子デバイス、方法、およびデジタル治療法を提供する。本開示の一態様により、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子デバイスを提供する。電子デバイスは、ディスプレイと、入力デバイスと、1以上のプロセッサと、これらのプロセッサによって実行されるように構成された1以上のプログラムを格納するメモリとを含む。この態様により、1以上のプログラムは、方法を実行するための命令を含む。本方法は、感情選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。感情選択インタフェースは、複数の感情インタフェース要素を提示し、各感情インタフェース要素は、特定の感情に関連付けられる。本方法は、感情選択インタフェースを表示する間に第1の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第1の入力シーケンスは、特定の感情インタフェース要素に対応する感情選択入力を含む。本方法は、感情選択入力を受信することに応じて、特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。さらに、本方法は、感情スペクトルインタフェースを表示する間に第2の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することを含む。第2の入力シーケンスは、第1の感情強度入力を含む。第1の感情強度入力は、複数の強度のうちの第1の強度に対応する。本方法は、第1の感情強度入力を受信することに応じて自動思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。自動思考選択インタフェースは、複数の自動思考インタフェース要素を提示し、各自動思考インタフェース要素は、特定の自動思考に関連付けられる。本方法は、自動思考選択インタフェースを表示する間に第3の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第3の入力シーケンスは、特定の自動思考インタフェース要素に対応する自動思考選択入力を含む。本方法は、自動思考選択入力を受信することに応じて代替思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。代替思考選択インタフェースは、複数の代替思考インタフェース要素を提示する。各代替思考インタフェース要素は、特定の代替思考に関連付けられる。本方法は、代替思考選択インタフェースを表示する間に第4の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第4の入力シーケンスは、代替思考選択入力を含む。代替思考選択入力は、特定の代替思考インタフェース要素に対応する。本方法は、代替思考選択入力を受信することに応じて感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。さらに、本方法は、感情スペクトルインタフェースを表示する間に第5の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することを含む。第5の入力シーケンスは、第2の感情強度入力を含む。第2の感情強度入力は、複数の強度のうちの第2の強度に対応する。本方法は、ディスプレイ上への表示のためにジャーナルエントリを発生させることをさらに含む。ジャーナルエントリは、第1の感情強度入力と第2の感情強度入力の間の少なくともいずれかの差を示す。
【0010】
この態様は、以下の任意的な特徴のうちの1以上を同様に含む場合がある。一部の態様では、命令は、自動思考選択入力を受信することに応じて思考トラップインタフェースをディスプレイ上に表示することを含む方法を実施する。思考トラップインタフェースは、特定の自動思考インタフェース要素に関連付けられた複数の思考トラップインタフェース要素を提示する。各思考トラップインタフェース要素は、特定の思考トラップに関連付けられる。本方法は、思考トラップインタフェースを表示する間に第6の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第6の入力シーケンスは、1以上の思考トラップ選択入力を含む。1以上の思考トラップ選択入力は、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素に対応する。本方法は、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0011】
一部の態様では、本方法は、1以上の思考トラップ選択入力を受信することに応じて簡易要約インタフェース要素をディスプレイ上に表示することを含む。簡易要約インタフェース要素は、特定の自動思考と1以上の特定の思考トラップ要素とを示す。
【0012】
一態様では、本方法は、特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することを含む。
【0013】
別の態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて同伴者選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。同伴者選択インタフェースは、複数の同伴者インタフェース要素を提示する。各同伴者インタフェース要素は、特定の関係タイプに関連付けられる。本方法は、同伴者選択インタフェースを表示する間に第7の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第7の入力シーケンスは、同伴者選択入力を含む。同伴者選択入力は、特定の同伴者インタフェース要素に対応する。一態様では、本方法は、特定の同伴者インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0014】
一部の態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて場所選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。場所選択インタフェースは、複数の場所インタフェース要素を提示する。各場所インタフェース要素は、特定の場所に関連付けられる。本方法は、場所選択インタフェースを表示する間に第8の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第8の入力シーケンスは、場所選択入力を含む。場所選択入力は、特定の場所インタフェース要素に対応する。本方法は、特定の場所インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0015】
別の態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて多発性硬化症症状選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。多発性硬化症症状選択インタフェースは、複数の多発性硬化症症状インタフェース要素を提示する。各多発性硬化症症状インタフェース要素は、特定の多発性硬化症症状に関連付けられる。本方法は、多発性硬化症症状選択インタフェースを表示する間に第9の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第9の入力シーケンスは、1以上の多発性硬化症症状選択入力を含む。1以上の多発性硬化症症状選択入力は、1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素に対応する。本方法は、1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0016】
本開示の別の態様により、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子化方法を提供する。本方法は、ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、複数の感情インタフェース要素を提示する感情選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。各インタフェース要素は、特定の感情に関連付けられる。本方法は、感情選択インタフェースを表示する間に第1の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第1の入力シーケンスは、感情選択入力を含む。感情選択入力は、特定の感情インタフェース要素に対応する。本方法は、感情選択入力を受信することに応じて感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。感情スペクトルインタフェースは、特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する。本方法は、感情スペクトルインタフェースを表示する間に第2の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第2の入力シーケンスは、複数の強度のうちの第1の強度に対応する第1の感情強度入力を含む。本方法は、第1の感情強度入力を受信することに応じて自動思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。自動思考選択インタフェースは、複数の自動思考インタフェース要素を提示し、各自動思考インタフェース要素は、特定の自動思考に関連付けられる。本方法は、自動思考選択インタフェースを表示する間に第3の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第3の入力シーケンスは、自動思考選択入力を含む。自動思考選択入力は、特定の自動思考インタフェース要素に対応する。本方法は、自動思考選択入力を受信することに応じて代替思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。代替思考選択インタフェースは、複数の代替思考インタフェース要素を提示し、各代替思考インタフェース要素は、特定の代替思考に関連付けられる。本方法は、代替思考選択インタフェースを表示する間に第4の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第4の入力シーケンスは、代替思考選択入力を含む。代替思考選択入力は、特定の代替思考インタフェース要素に対応する。本方法は、代替思考選択入力を受信することに応じて感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することをさらに含む。本方法は、感情スペクトルインタフェースを表示する間に第5の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。第5の入力シーケンスは、第2の感情強度入力を含む。第2の感情強度入力は、複数の強度のうちの第2の強度に対応する。本方法は、ディスプレイ上への表示のためにジャーナルエントリを発生させることをさらに含む。ジャーナルエントリは、第1の感情強度入力と第2の感情強度入力の間の少なくともいずれかの差を示す。
【0017】
本開示の態様は、以下の特徴のうちの1以上を同様に含む場合がある。一例示的態様では、本方法は、自動思考選択入力を受信することに応じて思考トラップインタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。思考トラップインタフェースは、特定の自動思考インタフェース要素に関連付けられた複数の思考トラップインタフェース要素を提示する。各思考トラップインタフェース要素は、特定の思考トラップに関連付けられる。本方法は、思考トラップインタフェースを表示する間に第6の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第6の入力シーケンスは、1以上の思考トラップ選択入力を含む。1以上の思考トラップ選択入力は、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素に対応する。本方法は、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0018】
別の態様では、本方法は、1以上の思考トラップ選択入力を受信することに応じて簡易要約インタフェース要素をディスプレイ上に表示することを含む。簡易要約インタフェース要素は、特定の自動思考と1以上の特定の思考トラップ要素とを示す。
【0019】
さらに別の態様では、本方法は、代替思考選択入力を受信することに応じて特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することを含む。
【0020】
一態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて同伴者選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。同伴者選択インタフェースは、複数の同伴者インタフェース要素を提示する。各同伴者インタフェース要素は、特定の関係タイプに関連付けられる。本方法は、同伴者選択インタフェースを表示する間に第7の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第7の入力シーケンスは、同伴者選択入力を含む。同伴者選択入力は、特定の同伴者インタフェース要素に対応する。本方法は、特定の同伴者インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0021】
別の態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて場所選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。場所選択インタフェースは、複数の場所インタフェース要素を提示し、各場所インタフェース要素は、特定の場所に関連付けられる。本方法は、場所選択インタフェースを表示する間に第8の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第8の入力シーケンスは、場所選択入力を含む。場所選択入力は、特定の場所インタフェース要素に対応する。本方法は、特定の場所インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0022】
一態様では、本方法は、感情選択入力を受信することに応じて複数の多発性硬化症症状インタフェース要素を提示する多発性硬化症症状選択インタフェースをディスプレイ上に表示することを含む。各多発性硬化症症状インタフェース要素は、特定の多発性硬化症症状に関連付けられる。本方法は、多発性硬化症症状選択インタフェースを表示する間に第9の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することをさらに含むことができる。第9の入力シーケンスは、1以上の多発性硬化症症状選択入力を含む。1以上の多発性硬化症症状選択入力は、1以上の多発性硬化症症状インタフェース要素に対応する。本方法は、1以上の特定の多発性硬化症症状インタフェース要素をさらに示すようにジャーナルエントリを修正することをさらに含むことができる。
【0023】
ディスプレイと入力デバイスとを有する電子デバイスの1以上のプロセッサによって実行されるように構成され、上述の方法を実行するための命令を含む1以上のプログラムを格納する例示的非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体も本開示の一部として含まれる。
【0024】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状の処置のためのそれを必要とする被験者での上述の方法の電子化方法を被験者に投与することを含む例示的方法も本開示の一部として含まれる。
【0025】
本開示の別の態様により、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための別の電子化方法を提供する。本方法は、ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを入力デバイスを介して受信することを含む。本方法は、ユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを入力デバイスを介して受信することをさらに含む。さらに、本方法は、ユーザに関連付けられた感情に基づいて複数の潜在的自動思考を識別することを含む。複数の潜在的自動思考の各潜在的自動思考は、否定的思考に対応する。さらに、本方法は、自動思考選択データを入力デバイスを介して受信することを含む。自動思考選択データは、複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する。本方法は、自動思考選択データに基づいて複数の潜在的代替思考を識別することも含む。複数の潜在的代替思考の各潜在的代替思考は、肯定的思考に対応する。さらに、本方法は、代替思考選択データを入力デバイスを介して受信することを含む。代替思考選択データは、複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する。次に、本方法は、ユーザに関連付けられた感情の第2の強度を記述する第2の感情強度データを入力デバイスを介して受信することを含む。本方法は、第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を決定することも含む。最後に、本開示のこの態様により、本方法は、感情強度差データをディスプレイ上に表示することを含む。
【0026】
上述の方法を実施するための例示的電子デバイスも本開示の一部として含まれる。
【0027】
ディスプレイと入力デバイスとを有する電子デバイスの1以上のプロセッサによって実行されるように構成され、上述の方法を実行するための命令を含む1以上のプログラムを格納する例示的非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体も本開示の一部として含まれる。
【0028】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状の処置のためのそれを必要とする被験者での本方法の電子化方法を被験者に投与することを含む例示的方法も本開示の一部として含まれる。
【0029】
本開示の別の態様により、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するためのデジタル治療法を提供する。デジタル治療法は、自動思考識別モジュールを含む。自動思考識別モジュールは、ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データに基づいて複数の潜在的自動思考を識別するように構成される。複数の潜在的自動思考の各潜在的自動思考は、否定的思考に対応する。自動思考識別モジュールは、自動思考選択データを受信するようにも構成される。自動思考選択データは、複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する。デジタル治療法は、代替思考識別モジュールをさらに含む。代替思考識別モジュールは、自動思考選択データに基づいて複数の潜在的代替思考を識別するように構成される。複数の潜在的代替思考の各潜在的代替思考は、肯定的思考に対応する。代替思考識別モジュールは、代替思考選択データを受信するようにも構成される。代替思考選択データは、複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する。デジタル治療法は、感情強度モジュールをさらに含む。感情強度モジュールは、第1の時点でユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを受信するように構成される。感情強度モジュールは、第2の時点でユーザに関連付けられた感情の第2の強度を記述する第2の感情強度データを受信するようにも構成される。第2の時点は、第1の時点よりも後である。感情強度モジュールは、感情強度差データを生成するようにも構成される。感情強度差データは、第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を示す。デジタル治療法は、表示モジュールをさらに含む。表示モジュールは、感情強度差データを表す表示データを生成するように構成される。
【0030】
この態様は、以下の任意的特徴のうちの1以上を同様に含む場合がある。一部の態様では、デジタル治療法は、感情評価モジュールをさらに含む。感情評価モジュールは、ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを受信するように構成される。
【0031】
本開示の別の態様により、デジタル治療法は、思考トラップモジュールをさらに含む。思考トラップモジュールは、感情評価データに基づいて複数の潜在的思考トラップを識別し、思考トラップ選択データを受信するように構成される。思考トラップ選択データは、複数の潜在的思考トラップの中から1以上の特定の潜在的思考トラップを識別する。
【0032】
別の態様では、デジタル治療法は、ジャーナルモジュールをさらに含む。ジャーナルモジュールは、少なくとも感情強度差データを含むジャーナルエントリを生成するように構成される。
【0033】
別の態様により、デジタル治療法は、同伴者モジュールをさらに含む。同伴者モジュールは、同伴者選択データを受信するように構成される。同伴者選択データは、ユーザが感情を覚えた時にユーザに同伴していた個人を関係性タイプによって識別する。ジャーナルエントリは、同伴者選択データをさらに含む。
【0034】
本開示のさらに別の態様では、デジタル治療法は、場所モジュールをさらに含む。場所モジュールは、ユーザが感情を覚えた時のユーザの場所を識別する場所選択データを受信するように構成される。ジャーナルエントリは、場所選択データをさらに含む。
【0035】
別の態様により、デジタル治療法は、多発性硬化症(MS)症状モジュールをさらに含む。多発性硬化症症状モジュールは、ユーザに関連付けられた1以上の多発性硬化症症状を識別する多発性硬化症症状選択データを受信するように構成される。ジャーナルエントリは、多発性硬化症症状選択データをさらに含む。
【0036】
別の態様では、デジタル治療法は、思考トラップ選択データをさらに含むジャーナルエントリをさらに含む。
【0037】
多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状の処置のためのそれを必要とする被験者での上述のデジタル治療法を被験者に投与することを含む例示的方法も本開示の一部として含まれる。
【0038】
本開示の1以上の実施の詳細を添付図面および下記の説明に列挙している。他の態様、特徴、および利点は、説明および図面、並びに特許請求の範囲から明らかであろう。
【0039】
ここで必ずしも正しい縮尺に示したものとは限らない添付図面を以下に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子化方法を実施する例示的システムの概略図である。
【0041】
【
図2A】本開示の例示的実施形態による感情選択インタフェースを示す図である。
【0042】
【
図2B】本開示の例示的実施形態による感情スペクトルインタフェースを示す図である。
【0043】
【
図2C】本開示の例示的実施形態による自動思考選択インタフェースを示す図である。
【0044】
【
図2D】本開示の例示的実施形態による代替思考選択インタフェースを示す図である。
【0045】
【
図2E】本開示の例示的実施形態による感情スペクトルインタフェースを示す図である。
【0046】
【
図2F】本開示の例示的実施形態による思考トラップインタフェースを示す図である。
【0047】
【
図2G】本開示の例示的実施形態による思考トラップインタフェースの別の画面を示す図である。
【0048】
【
図2H】本開示の例示的実施形態による思考トラップインタフェースのさらに別の画面を示す図である。
【0049】
【
図2I】本開示の例示的実施形態による同伴者選択インタフェースを示す図である。
【0050】
【
図2J】本開示の例示的実施形態による場所選択インタフェースを示す図である。
【0051】
【
図2K】本開示の例示的実施形態による症状選択インタフェースを示す図である。
【0052】
【
図2L】本開示の例示的実施形態による要約インタフェース要素を示す図である。
【0053】
【
図2M】本開示の例示的実施形態によるジャーナルインタフェースを示す図である。
【0054】
【
図2N】本開示の例示的実施形態による肯定感情選択インタフェースを示す図である。
【0055】
【
図2O】本開示の例示的実施形態による状況選択インタフェースを示す図である。
【0056】
【
図2P】本開示の例示的実施形態による肯定内省要素を示す図である。
【0057】
【
図2Q】本開示の例示的実施形態による肯定ジャーナルインタフェースを示す図である。
【0058】
【
図2R】本開示の例示的実施形態によるリラックス-アンド-リマインドインタフェースを示す図である。
【0059】
【
図2S】本開示の例示的実施形態による注意深さインタフェースを示す図である。
【0060】
【
図2T】本開示の例示的実施形態による注意深さ技術データインタフェースを示す図である。
【0061】
【
図2U】本開示の例示的実施形態による疲労インタフェースを示す図である。
【0062】
【
図2V】本開示の例示的実施形態による疲労タイプデータインタフェースを示す図である。
【0063】
【
図3】本開示の例示的実施形態による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子化方法を示す流れ図である。
【0064】
【
図4】本開示の例示的実施形態による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための別の電子化方法を示す流れ図である。
【0065】
【
図5】本開示の例示的実施形態による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための例示的電子デバイスの概略図である。
【0066】
【
図6】本開示の例示的実施形態による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するためのデジタル治療法を示す機能ブロック図である。
【0067】
様々な図面での同じ参照記号は、同じ要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0068】
添付図面を参照して本開示の技術の一部の実施をより完全に以下に説明する。しかし、本開示の技術は、多くの異なる形態に具現化することができ、本明細書に示す実施に限定されると解釈すべきではない。
【0069】
本開示の技術の例示的実施は、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための電子デバイス、方法、およびデジタル治療法を提供する。
【0070】
ここで添付図面を参照して本開示の技術の例示的実施を以下に説明する。
【0071】
図1を参照すると、一部の実施では、療法処方システム100は、患者101に処方された処方デジタル治療法120へのアクセスを患者101に与え、患者101と処方デジタル治療法120との対話に関連付けられた事象をモニタする。本明細書ではデジタル治療法120を「処方」デジタル治療法として説明するが、一部の実施により、デジタル治療法120は、臨床医からの処方を必要とすることにはならない。代わりに、そのような実施では、デジタル治療法120は、処方なしで患者に対して利用可能にすることができ、それにも関わらずデジタル治療法120は、本明細書に説明する処方デジタル治療法120の説明に従って別途機能する。デジタル治療法120が処方されない実施により、デジタル治療法を使用するかまたはそれが投与される個人を「ユーザ」と呼ぶ場合がある。ユーザは、患者101またはデジタル治療法120の処方を受けているか否かに関係なくデジタル治療法120を使用するかまたはそれが投与されるあらゆる他の個人を含むことができる。
【0072】
本明細書に使用する場合に、デジタル療法は、特定の疾患または障害、およびこれらの疾患または障害に関連付けられた症状および/または行動を有する患者を処置するために証拠に基づく心理社会的関与技術を送出するように構成されたデジタル治療法と呼ぶ場合もある。簡単な場合に、患者101が多発性硬化症(MS)と診断され、患者101が見舞われている可能性があるMSに関連付けられた1以上の抑鬱症状に対処するように処方デジタル治療法120が特別に適合される。患者101が、自分が覚えている感情を識別し、患者101での抑鬱症状を処置するように、機能不全の情緒、行動、および思考を修正することを助けるように設計された処方デジタル治療法120をMSと診断された患者101を指導する認定保健医療提供者(HCP)109(たとえば、医師、看護師のような)が患者101に処方する。HCP109は、内科医、看護師、臨床医、または多発性硬化症(「MS」)と診断された患者を処置するための資格を有する他の保健専門家を含むことができる。
【0073】
一部の実施例では、システム100は、ネットワーク106と、患者デバイス102と、HCPシステム140と、多発性硬化症療法サービス160とを含む。ネットワーク106は、リモートデバイス上でのサービスの実施を可能にするために多発性硬化症療法サービス160を実行するクラウドコンピューティングリソース150(分散システム)へのアクセスを提供する。従って、ネットワーク106は、多発性硬化症療法サービス160によって患者101とHCP109の間の対話を提供する。たとえば、多発性硬化症療法サービス160は、処方デジタル治療法120へのアクセスを患者101に与え、患者101と処方デジタル治療法120との対話に関して患者101が入力した事象データ122を受け入れることができる。さらに、多発性硬化症療法サービス160は、事象データ122をストレージリソース156に格納することができる。
【0074】
ネットワーク106は、無線遠距離通信ネットワーク、セルラー電話ネットワーク、時間分割多重アクセス(TDMA)ネットワーク、符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワーク、モバイル通信用世界システム(GSM)、第3世代(3G)ネットワーク、第4世代(4G)ネットワーク、衛星通信ネットワーク、および他の通信ネットワークのような通信信号を送受信することを可能にするいずれかのタイプのネットワークを含むことができる。ネットワーク106は、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、およびパーソナルエリアネットワーク(PAN)のうちの1以上を含むことができる。一部の実施例では、ネットワーク106は、データネットワークとの組み合わせ、遠距離通信ネットワークの組み合わせ、およびデータネットワークと遠距離通信ネットワークの組合せを含む。患者デバイス102と、HCPシステム140と、多発性硬化症療法サービス160とは、ネットワーク106を通して信号を送受信する(有線または無線)ことによって互いに通信する。一部の実施例では、ネットワーク106は、それを通して利用可能なエラスティック/オンデマンドのコンピュータリソースおよび/またはストレージリソース156とすることができるクラウドコンピューティングリソースへのアクセスを提供する。用語「クラウド」サービスは、ユーザのデバイス上でローカルに実施されるのではく、1以上のネットワーク106を通してアクセス可能な1以上のリモートデバイスから配信されるサービスを一般的に意味する。
【0075】
患者デバイス102は、携帯可能電子デバイス(たとえば、スマート電話、セルラー電話、携帯情報端末、パーソナルコンピュータ、または無線タブレットデバイス)、デスクトップコンピュータ、またはネットワーク106を通して情報を送受信する機能を有するいずれかの他の電子デバイスを含むことができるがこれらに限定されない。患者デバイス102は、データ処理ハードウエア112(命令を実行するコンピュータデバイス)と、メモリハードウエア114と、データ処理ハードウエア112との通信しているディスプレイ116とを含む。一部の実施例では、患者デバイス102は、患者101がデータを入力することを可能にするためのキーボード148、マウス、マイクロフォン、および/またはカメラを含む。ディスプレイ116に加えてまたはその代わりに、患者デバイス102は、オーディオデータを患者101に出力するための1以上のスピーカを含むことができる。たとえば、処方デジタル治療法120に関するいずれかの時間的制約事象に対して患者101に通知するために可聴警報をスピーカが出力することができる。一部の実施では、患者デバイス102は、多発性硬化症療法サービス160との接続を確立して処方デジタル治療法120にアクセスするために患者アプリケーション103を実行する(またはウェブベースの患者アプリケーションにアクセスする)。たとえば、患者101は、自分に処方された処方デジタル治療法120の継続期間(たとえば、3ヶ月)にわたって患者アプリケーション103へのアクセスを有することができる。この場合に、患者デバイス102は、最初にアクセスコード104を与えることによって患者アプリケーション103を起動することができ、アクセスコード104は、HCP109によって処方デジタル治療法120が処方されている時に、患者101が見舞われている可能性があるMSに関連付けられた1以上の症状を処置する/それを考慮するように特別に適合された処方デジタル治療法120に関する多発性硬化症療法サービス160からのコンテンツに患者101がアクセスすることを可能にする。患者アプリケーション103は、患者デバイス102のデータ処理ハードウエア112上で実行された時に、取りわけ、患者101が、自分が覚えている特定の感情に関連付けられた事象データ122を入力することを可能にし、患者101からの情報を要請し、患者101が閲覧するためにジャーナル入力項目を提供する様々なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)(たとえば、
図2Aに示す感情選択GUI204)を患者デバイス102のディスプレイ116上に表示するように構成される。
【0076】
患者アプリケーション120は、患者デバイス102に通知を送ることができる。一部の実施形態では、患者アプリケーション120は、それが患者デバイス上で作動していない時であっても患者デバイス102に通知を送ることができる。通知は、患者デバイス102の通知センターに送ることができる。通知は、患者アプリケーション103を作動させ、それに携わるように毎日、毎週、または他に定期的に患者101に注意を促すことができる。たとえば、患者アプリケーション120は、それを開くように患者101に注意を促すための通知を患者デバイス102に毎晩送るようにすることができる。
【0077】
ストレージリソース156は、患者101から受け入れた事象データ122を対応する患者記録105に格納し、さらに、患者101に処方された処方デジタル治療法120を格納するためのデータストレージ158を提供することができる。患者記録105は、データストレージ158に格納されている間に患者101を識別する情報が匿名化されるように暗号化しておくことができるが、後に患者101または指導するHCP109が患者記録105を要求した時に復号することができる(要求者が患者記録105にアクセスする権限/認証を取得していることを前提として)。患者デバイス102とクラウドコンピュータシステム150との間でネットワーク106を通して送信される全てのデータは、暗号化され、セキュア通信チャネルを通して送ることができる。たとえば、患者アプリケーション103は、事象データ122をHTTPSプロトコルを通して多発性硬化症療法サービス160に送信する前に暗号化し、多発性硬化症療法サービス160から受信した患者記録105を復号することができる。ネットワーク接続が利用可能でない場合に、患者アプリケーション103は、ネットワーク接続が利用可能になるまで事象データ122をメモリハードウエア114内で暗号化キューに格納することができる。
【0078】
HCPシステム140は、医院、診療所、またはHCP109によって運用管理される施設に設置することができ、データ処理ハードウエア142とメモリハードウエア144とディスプレイ146とを含む。メモリハードウエア144およびディスプレイ146は、データ処理ハードウエア142との通信している。たとえば、データ処理ハードウエア142は、HCP109がデータを多発性硬化症療法サービス160に入力し、そこから検索取得することを可能にするためにデスクトップコンピュータまたは携帯可能電子デバイス上に存在することができる。一部の実施例では、最初にHCP109は、処方デジタル治療法120を患者101に処方する時に患者データ107の一部または全てを入力することができる。HCPシステム140は、キーボード148、マウス、マイクロフォン、スピーカ、および/またはカメラを含む。一部の実施では、HCPシステム140は(すなわち、データ処理ハードウエア142を介して)、多発性硬化症療法サービス160との接続を確立してデータを多発性硬化症療法サービス160に入力し、そこから検索取得するためにHCPアプリケーション110を実行する(またはウェブベースの患者アプリケーションにアクセスする)。たとえば、HCPシステム140は、HCP109が患者101を指導しており、対応する患者記録105にアクセスする権限を取得していることの正当性を証明する認証トークン108を提出することにより、多発性硬化症療法サービス160によってストレージリソース156にセキュアに格納された匿名の患者記録105にアクセスすることを可能にすることができる。認証トークン108は、HCPシステム140が多発性硬化症療法サービス160から取得することが許可された患者記録105に関する特定の患者101を識別することができる。患者記録105は、患者デバイス102上で実行されている患者アプリケーション103を通して患者と処方デジタル治療法120との対話を示すタイムスタンプ付き事象データ122を含むことができる。
【0079】
クラウドコンピューティングリソース150は、スケーラブル/エラスティックリソース152を有する分散システム(たとえば、リモート環境)とすることができる。リソース152は、コンピュータリソース154(たとえば、データ処理ハードウエア)および/またはストレージリソース156(たとえば、メモリハードウエア)を含む。クラウドコンピューティングリソース150は、患者デバイス102およびHCPシステム140との通信を容易にするために、およびデータストレージ158内のストレージリソース156にデータを格納するために多発性硬化症療法サービス160を実行する。一部の実施例では、多発性硬化症療法サービス160およびデータストレージ158は、独立型コンピュータデバイス上に存在する。多発性硬化症療法サービス160は、データ処理ハードウエア112上で実行可能であり、患者101が正当なアクセスコード104を提出した時に患者デバイス102を介し、ネットワーク106を通してアクセス可能な患者アプリケーション103(たとえば、モバイルアプリケーション、ウェブサイトアプリケーションをまたは命令セットを含むダウンロード可能プログラム)を患者101に提供することができる。同様に、多発性硬化症療法サービス160は、データ処理ハードウエア142上で実行可能であり、HCPシステム140を介し、ネットワーク106を通してアクセス可能なHCPアプリケーション110(たとえば、モバイルアプリケーション、ウェブサイトアプリケーション、または命令セットを含むダウンロード可能プログラム)をHCP109に提供することができる。
【0080】
図2A~
図2Qは、MSに関連付けられた抑鬱症状を処置するために患者デバイス102のディスプレイ116上に表示された(たとえば、患者アプリケーション103の実行により)処方デジタル治療法120の例示的GUIの概略図を示している。これらの例示的GUIは、患者101が、タッチ入力、発話入力により、またはマウス、スタイラス、キーボード、動作、または視線等による他の入力技術によって選択することができるグラフィカル要素(たとえば、ボタン)を表示するように構成される。
【0081】
図2Aを参照すると、一部の実施では、患者101に処方された処方デジタル治療法120に関する患者アプリケーション103を起動した時に、患者アプリケーション103は、患者101が、現時点で自分が覚えているかまたは最近覚えた特定の感情を入力することを可能にする感情選択GUI204を表示する。図示の実施例では、感情選択GUI204は、患者101が覚えているかまたは最近覚えた対応する感情に各々205a~205nが関連する複数の感情インタフェース要素205を提供する。図示の実施例は、感情インタフェース要素205a~205gを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のインタフェース要素205nを閲覧することができる。複数の感情インタフェース要素205には、MSと診断された典型的な患者が覚える可能性がある共通の感情に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、感情選択GUI204内に表示された対応する感情インタフェース要素205を選択することによって自分の現在の感情を示すことができる。図示の実施例では、第1の感情インタフェース要素205a(「不安」)は、患者101が不安を感じていることを示し、第2の感情インタフェース要素205b(「怯え」)は、患者101が怯えを感じていることを示し、第3の感情インタフェース要素205c(「恐怖」)は、患者101が恐怖を感じていることを示し、第4の感情インタフェース要素205d(「狼狽」)は、患者101が狼狽を感じていることを示し、第5の感情インタフェース要素205e(「怒り」)は、患者101が怒りを感じていることを示し、第6の感情インタフェース要素205f(「欲求不満」)は、患者101が欲求不満を感じていることを示し、第7の感情インタフェース要素205g(「悲しみ」)は、患者101が悲しみを感じていることを示している。
【0082】
感情インタフェース要素205a~205gは、全ての感情インタフェース要素の包括的なリストではなく、感情選択GUI204の一部として含めることができる感情インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、感情選択GUI204は、本教示から逸脱することなく、感情インタフェース要素205a~205gに加えて他の感情インタフェース要素を含むことができ、または感情インタフェース要素205a~205gのうちの1以上を除外することができる。一部の実施では、複数の感情インタフェース要素205の各々は、「否定的」感情または「肯定的」感情の一方に関連付けられたものとして分類され、従って、肯定的カテゴリ内の追加の感情インタフェース要素205(たとえば、
図2N)は、平静(「平静」)、中立(「良い気分」)、誇らしい(「誇り」)、楽観的(「希望」)、または満足(「幸せ」)のような感情に関連付けることができる。
【0083】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者が怯えを感じていることを示す感情要素インタフェース205b(「怯え」)に対応する感情選択入力206(たとえば、タッチまたは発声)を含む第1の入力シーケンスを検出する。本明細書に使用する場合に、入力シーケンスは、単一入力とすることができる。一部の実施では、感情選択入力206は、現時点で患者が怯えを感じていることを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0084】
一部の実施例では、感情選択入力206は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択感情を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、感情選択入力206は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を選択感情を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0085】
感情インタフェース要素205の選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に感情スペクトルGUI207(
図2B)を表示することに進行する。一部の構成では、感情インタフェース要素205を選択する感情選択入力206は、患者アプリケーション103に感情スペクトルGUI207を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、感情選択完了ボタン237(たとえば、
図2Aに示す)を選択することによって選択された感情インタフェース要素205を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、感情選択完了ボタン237の選択を示す選択表示に応じて感情スペクトルGUI207を表示する。
【0086】
図2Bで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が現時点で自分が覚えている特定の感情の感情強度を入力することを可能にする感情スペクトルGUI207を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、感情スペクトルGUI207は、患者101が現時点で覚えている可能性がある一定の感情の対応する強度に各個々のもの208a~208eが関連する複数の強度208を提供する。患者101は、対応する強度を選択するためにスライダーボタン238を移動することによって自分の現在感情の現時点の強度を示すことができる。一部の構成では、スライダーボタン238は、スケール241を上下に平行移動し、スケール241に対するスライダーボタン238の位置が特定の強度を示す。たとえば、スケール241に対するスライダーボタン238の場所は、強度値239に反映される。強度値239は、患者101の現在感情の強度の百分率数値を患者101に提供することになる。たとえば、患者101が、スライダーボタン238をスケール241の上方に半分よりも大きく平行移動した場合に、強度値239は、より高い百分率値を反映することになる。
図2Bで見られるように、スケールに対するスライダーボタン238の場所は、患者101が感じている怯え感情の強度を示しており、強度値239は、患者101が59%怯えていることを示している。
【0087】
図2Bの参照を続けると、一部の構成では、スケール241に対するスライダーボタン238の場所は、複数の強度208のうちの1つに対応することになる。患者101は、感情スペクトルGUI207内に表示されている複数の強度208のうちの1つに対応するようにスライダーボタン238をスケール241に対して平行移動することによって自分が現在感じている特定の感情の感情強度を示すことができる。複数の強度208は、直前のGUIである感情選択GUI204内で選択される感情選択入力206に対応する。図示の実施例では、複数の強度208は、「怯え」の感情に対応し、第1の強度208a(「極度」)は、患者が極端な怯えを感じていることを示し、第2の強度208b(「大変」)は、患者が大変な怯えを感じていることを示し、第3の強度208c(「かなり」)は、患者がかなりの怯えを感じていることを示し、第4の強度208d(「少し」)は、患者が少しの怯えを感じていることを示し、第5の強度208e(「僅か」)は、患者が僅かな怯えしか感じていないことを示している。強度208a~208eは、全ての強度の包括的なリストではなく、感情スペクトルGUI207上に含めることができる感情インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、感情スペクトルGUI207は、強度208a~208eに加えて他の強度を含むことができ、または1以上の強度208a~208eを除外することができる。
【0088】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者がかなりの怯えを感じていることを示す強度値239に対応する強度208cを選択する第1の感情強度入力209(たとえば、タッチまたは発声)を含む第2の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、第1の感情強度入力209は、現時点で患者がある程度の怯えを感じていることを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0089】
一部の実施例では、第1の感情強度選択入力209は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択感情強度を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、感情強度入力209は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択された感情強度を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0090】
複数の強度208の選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に自動思考選択GUI210(
図2C)を表示することに進行する。一部の構成では、複数の強度208のうちの1つを選択する第1の感情強度入力209は、患者アプリケーション103に自動思考選択GUI210を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、感情スペクトル完了ボタン240(たとえば、
図2Bに示す)を選択することによって最初に複数の強度208のうちの選択物を確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、感情スペクトル完了ボタン240の選択を示す選択表示に応じて自動思考選択インタフェースGUI210を表示する。一部の実施例により、
図2Bに示すように、感情スペクトル完了ボタン240内に含まれるテキストは、選択感情強度に基づくことが可能である。
【0091】
図2Cで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が自分の思考に対応する特定の自動思考を入力することを可能にする自動思考選択GUI210を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、自動思考選択GUI210は、患者101が最近有していたまたは現在有する可能性がある対応する自動思考に各個々のもの211a~211nが関連する複数の自動思考インタフェース要素211を提供する。図示の実施例は自動思考インタフェース要素211a~211jを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のインタフェース要素211nを閲覧することができる。自動思考は、MSを有する患者において一般的な思考を表している。
図2Cに示するように、図示の実施例では、これらの特定の思考は、MSユーザが見舞われて抑鬱症状をもたらす可能性がある否定的思考である。一般的な自動思考を表示することにより、患者101が、1以上の抑鬱症状に関する可能性がある自分が有する特定の思考を識別することが有利に可能になる。複数の自動思考インタフェース要素211には、MSと診断された典型的な患者が有していたまたは現在有する可能性がある共通の自動思考に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、自動思考選択GUI210内に表示された対応する自動思考インタフェース要素211を選択することによって自分に関する自動思考を示すことができる。図示の実施例では、第1の自動思考インタフェース要素211a(「リラックスして落ち着つこう」)は、患者101がリラックスして落ち着つこうとする思考を有するかまたは有していたことを示し、第2の自動思考インタフェース要素211b(「彼女/彼は、一度始まると全く手がつけられない」)は、患者101が、彼女/彼は一度始まると全く手がつけられないという思考を有するかまたは有していたことを示し、第3の自動思考インタフェース要素211c(「落ち着つかねばならない」)は、患者101が落ち着つかねばならないという思考を有するかまたは有していたことを示し、第4の自動思考インタフェース要素211d(「私の妻は何故私と共に暮らしているのであろう?」)は、患者101が、自分の妻が何故い依然としてに自分と共に暮らしているのかと自問する思考を有するかまたは有していたことを示し、第5の自動思考インタフェース要素211e(「何故私はあれを手に入ることができないのであろう?」)は、患者101が、何故自分はあれを手に入ることができないのであろうと自問する思考を有するかまたは有していたことを示し、第6の自動思考インタフェース要素211f(「絶対に他人に迷惑をかけたくない」)は、患者101が、絶対に他人に迷惑をかけたくないという思考を有するかまたは有していたことを示し、第7の自動思考インタフェース要素211g(「私はいまいちだ」)は、患者101が、自分はいまいちだという思考を有するかまたは有していたことを示し、第8の自動思考インタフェース要素211h(「私は役立たずだ」)は、患者101が、自分は役立たずだという思考を有するかまたは有していたことを示し、第9の自動思考インタフェース要素211i(「私は何1つま共にすることができない」)は、患者101が、自分は何1つま共にすることができないという思考を有するかまたは有していたことを示し、第10の自動思考インタフェース要素211j(「誰も私に依存しようとしてくれない」)は、患者101が、誰も自分に依存しようとしてくれないという思考を有するかまたは有していたことを示している。
【0092】
自動思考インタフェース要素211a~211jは、全ての自動思考インタフェース要素の包括的なリストではなく、自動思考選択GUI210上に含めることができる自動思考インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、自動思考選択GUI210は、自動思考インタフェース要素211a~211jに加えて他の自動思考インタフェース要素を含むことができ、または1以上の自動思考インタフェース要素211a~211jを除外することができる。
【0093】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が人々に迷惑を掛けるのが嫌だという思考を有するかまたは最近有していたことを示す自動思考インタフェース要素211f(「人々に迷惑を掛けるのが嫌だ」)に対応する自動思考選択入力212(たとえば、タッチまたは発声)を含む第3の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、自動思考選択入力212は、患者101が人々に迷惑を掛けるのが嫌だという思考を有するかまたは有していたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0094】
一部の実施例では、自動思考選択入力212は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択された自動思考を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、自動思考選択入力212は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択された自動思考を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0095】
自動思考インタフェース要素211の選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に代替思考選択GUI213(
図2D)を表示することに進行する。一部の構成では、自動思考インタフェース要素211を選択する自動思考選択入力212は、患者アプリケーション103に代替思考選択GUI213を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、自動思考選択完了ボタン242を選択することによって選択された自動思考インタフェース要素211を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、自動思考選択完了ボタン242の選択を示す選択表示に応じて代替思考選択GUI213を表示する。
【0096】
図2Dで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が自分の思考に対応する特定の代替思考を入力することを可能にする代替思考選択GUI213を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、代替思考選択GUI213は、患者101が自分の思考および感情を修正するのに使用することができる対応する代替思考に各個々のもの214a~214nが関連する複数の代替思考インタフェース要素214を提供する。図示の実施例は代替思考インタフェース要素214a~214hを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のインタフェース要素214nを閲覧することができる。代替思考は、MSユーザが、自分の思考の歪みを変更することによって自分の自動思考を修正することを助けることができる思考を表している。代替思考は、MSに関連付けられた抑鬱症状を有する患者が、自分の抑鬱症状に関する自分の自動思考を修正するために考えを巡らせることができる肯定的思考を反映する。複数の代替思考インタフェース要素214には、MSと診断された典型的な患者が自動思考を修正するために考えることが有利であることを見出すと考えられる推奨代替思考に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、代替思考選択GUI213内に表示された対応する代替思考インタフェース要素214を選択することによって自分の感情および思考を修飾するのに用いたいと思う代替思考を示すことができる。図示の実施例では、第1の代替思考インタフェース要素214a(「いつかはこれを切り抜けてみせる」)は、患者101が、自分の思考をいつかはこれを切り抜けてみせると考えるように修正したいと思っていることを示し、第2の代替思考インタフェース要素214b(「怪我をするわけにはいかず、子供には私が必要だ」)は、患者101が、自分の思考を怪我をするわけにはいかず、子供には私が必要だと考えるように修正したいと思っていることを示し、第3の代替思考インタフェース要素214c(「絶望のどん底から抜け出すように自分に言い聞かせ、自分が有する良い場所に目を向けるようにしよう」)は、患者101が、自分の思考を絶望のどん底から抜け出すように自分に言い聞かせ、自分が有する良い場所に目を向けるようにしようと考えるように修正したいと思っていることを示し、第4の代替思考インタフェース要素214d(「明日のことを心配しないようにしよう」)は、患者101が、自分の思考を明日のことを心配しないようにしようと考えるように修正したいと思っていることを示し、第5の代替思考インタフェース要素214e(「自らを駆り立て続けなければだめだ、ずっとなりたいと思ってきた男であれ」)は、患者101が、自分の思考をずっとなりたいと思ってきた男であるように自らを駆り立て続けなければだめだと考えるように修正したいと思っていることを示し、第6の代替思考インタフェース要素214f(「私の家族はきっと大丈夫だ」)は、患者101が、自分の思考を私の家族はきっと大丈夫だと考えるように修正したいと思っていることを示し、第7の代替思考インタフェース要素214g(「慌てずに仕事をきちんとやり遂げよう」)は、患者101が、自分の思考を慌てずに仕事をきちんとやり遂げようと考えるように修正したいと思っていることを示し、第8の代替思考インタフェース要素214h(「神様がなんとかしてくれるさ」)は、患者101が、自分の思考を神様がなんとかしてくれると考えるように修正したいと思っていることを示している。
【0097】
代替思考インタフェース要素214a~214hは、全ての代替思考インタフェース要素の包括的なリストではなく、代替思考選択GUI213上に含めることができる代替思考インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、代替思考選択GUI213は、代替思考インタフェース要素214a~214hに加えて他の代替思考インタフェース要素を含むことができ、または1以上の代替思考インタフェース要素214a~214hを除外することができる。
【0098】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が明日に対して心配しないように自分の思考を修正したいと思っていることを示す代替思考インタフェース要素214d(「明日に対して心配しないようにする」)に対応する代替思考選択入力215(たとえば、タッチまたは発声)を含む第4の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、代替思考選択入力215は、患者が明日に対して心配しないように自分の思考を修正したいと思っていることを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0099】
一部の実施例では、代替思考選択入力215は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択代替思考を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、代替思考入力215は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択された代替思考を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0100】
代替思考インタフェース要素214の選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に感情スペクトルGUI207(
図2E)を表示することに進行する。一部の構成では、代替思考インタフェース要素214を選択する代替思考選択入力215は、患者アプリケーション103に感情スペクトルGUI207を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、代替思考選択完了ボタン243(たとえば、
図2Dに示す)を選択することによって選択された代替思考インタフェース要素214を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、代替思考選択完了ボタン243の選択を示す選択表示に応じて感情スペクトルGUI207を表示する。
【0101】
図2Eで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、現時点で自分が覚えているかまたは最近覚えた特定の感情の感情強度を再度入力することを可能にする感情スペクトルGUI207を患者デバイス102に再度表示させる。図示の実施例では、患者デバイス102は、患者が殆ど怯えを感じていないことを示す最新強度値244に対応する第5の強度208eを選択する第2の感情強度入力216(たとえば、タッチまたは発声)を含む第5の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、第2の感情強度入力216は、現時点で患者が殆ど怯えを感じていないことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0102】
一部の実施例では、第2の感情強度入力216は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで第1の感情強度入力209と第2の感情強度入力216の間の少なくともいずれかの差(たとえば、百分率低下などによって反映される)を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、第2の感情強度入力216は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を第1の感情強度入力209と第2の感情強度入力216の間の少なくともいずれかの差を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0103】
複数の強度208のうちの1つの選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に次のGUIを表示することに進行する。一部の構成では、複数の強度208のうちの1つを選択する第2の感情強度入力216は、患者アプリケーション103に次のGUIを自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、感情スペクトル完了ボタン240を選択することによって複数の強度208のうちの選択されたものを最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、感情スペクトル完了ボタン240の選択を示す選択表示に応じて次のGUIを表示する。
【0104】
次に、
図2F~
図2Mを参照すると、患者アプリケーション103は、これらの図に対応するGUIの一部または全てを表示することができる。
図2F~
図2Mに対応するGUIは、患者101が患者アプリケーション103と対話するのにあらゆる特定の順序であらゆる時間に表示することができる。
【0105】
図2F~
図2Hで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、自分が有する特定の思考に関する思考トラップを入力することを可能にする思考トラップGUI217を患者デバイスに表示させる。図示の実施例では、思考トラップGUI217は、患者101が現時点で考えているかまたは最近考えていた可能性がある対応する思考トラップに各個々のもの218a~218nが関連する複数の思考トラップインタフェース要素218を提供する。図示の実施例は、複数の思考トラップインタフェース要素218を表示する思考トラップGUI217を示すが、他の実施例では、思考トラップGUI217は、思考トラップ以外のいずれかの他のタイプの認識の歪みを表示することができることに注意しなければならない。図示の実施例は思考トラップインタフェース要素218a~218bを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加の思考トラップインタフェース要素218nを閲覧することができる。複数の思考トラップインタフェース要素218には、MSと診断された典型的な患者が考えている可能性がある思考トラップに基づいて事前入力しておくことができる。一部の実施例では、GUI217による提示に向けて識別される特定の思考トラップインタフェース要素218a~218bは、たとえば、GUI204(
図2Aを参照されたい)を通して患者101によって選択される感情に基づくことが可能である。患者101は、思考トラップGUI217内に表示された対応する1以上の思考トラップインタフェース要素218a~218bを選択することによって自分の思考を示すことができる。図示の実施例では(たとえば、
図2F~
図2Hに示す)、第1の思考トラップインタフェース要素218a(「過度な一般化(Overgeneralizing)」)は、患者101が過度に一般化していることを示し、第2の思考トラップインタフェース要素218b(「破局的思考(Catastrophizing)」)は、患者101が破局的に思考することを示している。思考トラップインタフェース要素218a~218bは、全ての思考トラップインタフェース要素の包括的なリストではなく、思考トラップGUI217の一部として含めることができる思考トラップインタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、思考トラップGUI217は、思考トラップインタフェース要素218a~218bに加えて他の思考トラップインタフェース要素を含むことができ、または思考トラップインタフェース要素218a~218bの一方または両方を除外することができる。
【0106】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者が過度に一般化していることを示す思考トラップインタフェース要素218a(「過度な一般化」)に対応する「私のことみたいだボタン(Sounds Like Me Button)」245aに対応する思考トラップ選択入力219a(たとえば、タッチまたは発声)を含む第6の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、患者101は、1つの思考トラップインタフェース要素218に各々が対応する1よりも多い「私のことみたいだボタン」245を選択することによって1以上の思考トラップインタフェース要素を選択することができる。他の実施では、患者101は、いずれの思考トラップインタフェース要素も選択しないと決定することができる。患者が1以上の思考トラップインタフェース要素を選択すると決定する一実施例では、患者101は、思考トラップインタフェース要素218aに対応する「私のことみたいだボタン」245aと、思考トラップインタフェース要素218bに対応する「私のことみたいだボタン」245bとを選択することができ、患者101が、過度な一般化と破局的思考の両方を行っていることを示している。
【0107】
一部の実施では、思考トラップ選択入力219aは、現時点で患者が過度に一般化していることを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0108】
一部の実施例では、思考トラップ選択入力219は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択思考トラップを示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、思考トラップ選択入力219は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を選択思考トラップを示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0109】
一部の実施例では、患者デバイス102のディスプレイ116上に同伴者選択GUI221(
図2I)が示されている。一実施例により、患者アプリケーション103は、患者101が1以上の思考トラップインタフェース要素218a~218bを選択することに応じて同伴者選択GUI221に進行することができる。一部の構成では、「私のことみたいだ」ボタン245を選択する思考トラップ選択入力219は、患者アプリケーション103に同伴者選択GUI221を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、完了ボタン246(たとえば、
図2Fに示す)を選択することによって選択された思考トラップインタフェース要素218を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、完了ボタン246の選択を示す選択表示に応じて同伴者選択GUI221を表示する。
【0110】
図2Iで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、特定の感情を感じた時に一緒にいた同伴者を入力することを可能にする同伴者選択GUI221を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、同伴者選択GUI221は、患者101が特定の感情を覚える前または覚えた時に一緒にいた可能性がある対応する個人(関係性タイプによって識別される)に各個々のもの233a~233nが関連する複数の同伴者インタフェース要素233を提供する。図示の実施例はインタフェース要素233a~233eを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加の同伴者インタフェース要素233nを閲覧することができる。複数の同伴者インタフェース要素233には、MSと診断された典型的な患者が特定の感情を覚える時に一緒にいる可能性がある同伴者に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、同伴者選択GUI221内に表示された対応する同伴者インタフェース要素233を選択することによって特定の感情を覚えた時に一緒にいた同伴者を示すことができる。図示の実施例では、第1の同伴者インタフェース要素233a(「私一人」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に一人であったことを示し、第2の同伴者インタフェース要素233b(「私のパートナー」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に自分のパートナーと一緒であったことを示し、第3の同伴者インタフェース要素233c(「私の子供」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に自分の子供と一緒であったことを示し、第4の同伴者インタフェース要素233d(「私の兄弟」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に自分の兄弟と一緒であったことを示し、第5の同伴者インタフェース要素233e(「私の両親」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に自分の両親と一緒であったことを示している。
【0111】
同伴者インタフェース要素233a~233eは、全ての同伴者インタフェース要素の包括的なリストではなく、同伴者選択GUI221上に含めることができる同伴者インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、同伴者選択GUI221は、同伴者インタフェース要素233a~233eに加えて他の同伴者インタフェース要素を含むことができ、または同伴者インタフェース要素233a~233eのうちの1以上を除外することができる。
【0112】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が特定の感情を感じた時に自分の兄弟と共にいたことを示す同伴者インタフェース要素223d(「私の兄弟」)に対応する同伴者選択入力223(たとえば、タッチまたは発声)を含む第7の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、同伴者選択入力223は、患者が特定の感情を感じた時に自分の兄弟と共にいたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0113】
一部の実施例では、同伴者選択入力223は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択同伴者を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、同伴者選択入力223は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択された同伴者を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0114】
一部の実施例では、患者デバイス102のディスプレイ116上に場所選択GUI224(
図2J)が示されている。一実施例により、患者アプリケーション103は、患者101が同伴者インタフェース要素233を選択することに応じて場所選択GUI224に進行することができる。一部の構成では、同伴者インタフェース要素233を選択する同伴者選択入力223は、患者アプリケーション103に場所選択GUI224を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、同伴者選択完了ボタン247(たとえば、
図2Iに示す)を選択することによって選択された同伴者インタフェース要素233を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、同伴者選択完了ボタン247の選択を示す選択表示に応じて場所選択GUI224を表示する。
【0115】
図2Jで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、特定の感情を感じる前または感じた時にいた場所を入力することを可能にする場所選択GUI224を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、場所選択GUI224は、患者101が特定の感情を覚える前または覚えた時にいた可能性がある対応する場所に各個々のもの225a~225nが関連する複数の場所インタフェース要素225を提供する。図示の実施例は場所インタフェース要素225a~225eを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによってさらに別の場所インタフェース要素225nを閲覧することができる。複数の場所インタフェース要素225には、MSと診断された典型的な患者が共通して多くの場合に訪れる場所に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、場所選択GUI224内に表示された対応する場所インタフェース要素225を選択することによって特定の感情を覚える前または覚えた時にいた場所を示すことができる。図示の実施例では、第1の場所インタフェース要素225a(「自宅」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に自宅にいたことを示し、第2の場所インタフェース要素225b(「診察室」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に診察室にいたことを示し、第3の場所インタフェース要素225c(「職場」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に職場にいたことを示し、第4の場所インタフェース要素225d(「通勤通学中」)は、患者101が特定の感情を覚えた時にある場所へのおよび/またはそこからの通勤通学中であったことを示し、第5の場所インタフェース要素225e(「店」)は、患者101が特定の感情を覚えた時に店にいたことを示している。
【0116】
場所インタフェース要素225a~225eは、全ての場所インタフェース要素の包括的なリストではなく、場所選択GUI224上に含めることができる場所インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、場所選択GUI224は、場所インタフェース要素225a~225eに加えて他の場所インタフェース要素を含むことができ、または場所インタフェース要素225a~225eのうちの1以上を除外することができる。
【0117】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が特定の感情を感じた時にある場所へのまたはそこからの通勤通学中であったことを示す感情インタフェース要素225d(「通勤通学中」)に対応する場所選択入力226(たとえば、タッチまたは発声)を含む第8の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、場所選択入力226は、患者が特定の感情を覚えた時にある場所へのまたはそこからの通勤通学中であったことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0118】
一部の実施例では、場所選択入力226は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択場所を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、場所選択入力226は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択された場所を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0119】
一部の実施例では、患者デバイス102のディスプレイ116上にMS症状選択GUI227(
図2K)が示されている。一実施例により、患者アプリケーション103は、患者101が場所インタフェース要素225を選択することに応じてMS症状選択GUI227に進行することができる。一部の構成では、場所インタフェース要素225を選択する場所選択入力226は、患者アプリケーション103にMS症状選択GUI227を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、場所選択完了ボタン248を選択することによって選択された場所インタフェース要素225を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、場所選択完了ボタン248の選択を示す選択表示に応じてMS症状選択GUI227を表示する。
【0120】
図2Kで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、特定の感情に関して見舞われる1以上のMS症状を入力することを可能にするMS症状選択GUI227を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、MS症状選択GUI227は、患者101が特定の感情に関して見舞われた可能性がある対応する症状に各個々のもの228a~228nが関連する複数のMS症状インタフェース要素228を提供する。図示の実施例はMS症状インタフェース要素228a~228hを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のMS症状インタフェース要素228nを閲覧することができる。複数のMS症状インタフェース要素228には、MSと診断された患者が選択感情(たとえば、
図2Aに示すGUI204を通して選択される)に関して見舞われる可能性があるMS症状に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、MS症状選択GUI228内に表示された対応するMS症状インタフェース要素228を選択することによって特定の感情に関して見舞われたMS症状を示すことができる。図示の実施例では、第1のMS症状インタフェース要素228a(「再発」)は、患者101が、特定の感情に伴って再発を有したことを示し、第2のMS症状インタフェース要素228b(「疲労」)は、患者101が、特定の感情に伴って疲労を受けたことを示し、第3のMS症状インタフェース要素228c(「頭のもやもや」)は、患者101が、特定の感情に伴って頭のもやもやを受けたことを示し、第4のMS症状インタフェース要素228d(「身震い」)は、患者101が、特定の感情に伴って少なくとも1回の身震いを受けたことを示し、第5のMS症状インタフェース要素228e(「集中」)は、患者101が、特定の感情に伴って集中困難を受けたことを示し、第6のMS症状インタフェース要素228f(「記憶」)は、患者101が、特定の感情に伴って記憶障害を受けたことを示し、第7のMS症状インタフェース要素228g(「平衡障害」)は、患者101が、特定の感情に伴って平衡障害を受けたことを示し、第8のMS症状インタフェース要素228h(「視覚」)は、患者101が、特定の感情に伴って視覚障害を受けたことを示している。
【0121】
MS症状インタフェース要素228a~228hは、全てのMS症状インタフェース要素の包括的なリストではなく、MS症状選択GUI227上に含めることができる症状インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、MS症状選択GUI227は、症状インタフェース要素228a~228hに加えて他の症状インタフェース要素を含むことができ、またはMS症状インタフェース要素228a~228hのうちの1以上を除外することができる。
【0122】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が特定の感情を覚えた時に1回または2回以上の身震いを感じたことを示すMS症状インタフェース要素228d(「身震い」)に対応するMS症状選択入力229(たとえば、タッチまたは発声)を含む第9の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、MS症状選択入力229は、患者が特定の感情を覚えた時に身震いを感じたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0123】
一部の実施例では、MS症状選択入力229は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素231(
図2M)のうちで選択MS症状を示すジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、MS症状選択入力229は、予め生成された複数のジャーナルインタフェース要素231を、選択されたMS症状を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0124】
一部の実施例では、患者デバイス102のディスプレイ116上にジャーナルGUI230(
図2M)が示されている。一実施例により、患者アプリケーション103は、患者101がMS症状インタフェース要素228を選択することに応じてジャーナルGUI230に進行することができる。一部の構成では、MS症状インタフェース要素228を選択するMS症状選択入力229は、患者アプリケーション103にジャーナルGUI230を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、MS症状選択完了ボタン249を選択することによって選択されたMSインタフェース要素228を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、MS症状選択完了ボタン249の選択を示す選択表示に応じてジャーナルGUI230を表示する。
【0125】
図2Mで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、自分と患者アプリケーション103の間の過去の対話の履歴に対応する情報を閲覧することを可能にするジャーナルGUI230を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、ジャーナルGUI230は、患者アプリケーションが患者101と患者アプリケーション103の間の対話を記録した特定の時間および日付に関するタイムスタンプインタフェース要素232を提示し、患者101が患者アプリケーション103と対話しながら入力した可能性がある対応するジャーナル情報に各個々が関連する複数のジャーナルインタフェース要素231を提供する。図示の実施例はジャーナルインタフェース要素231a~231hを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のMS症状インタフェース要素231nを閲覧することができる。複数のジャーナルインタフェース要素231には、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時での患者101と患者アプリケーション103の間の対話に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、自分と患者アプリケーション103の間の過去の対話を閲覧することができる。図示の実施例では、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時(「2019年1月30日2:58pm」)では、第1のジャーナルインタフェース要素231a(「感じ始め」)は、患者101が、最初に怯え感情と59%の感情強度とを選択したことを示し、第2のジャーナルインタフェース要素231b(「誰と共にいたか」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に一人でいたことを示し、第3のジャーナルインタフェース要素231c(「何処」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に診察室にいたことを示し、第4のジャーナルインタフェース要素231d(「MS症状」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に疲労を感じたことを示し、第5のジャーナルインタフェース要素231e(「自動思考」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に落ち着かねばならないという自動思考を有したことを示し、第6のジャーナルインタフェース要素231f(「思考トラップ」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に過度に一般化したことを示し、第7のジャーナルインタフェース要素231g(「代替思考」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時にいつかはこれを切り抜けてみせるという代替思考を選択したことを示し、第8のジャーナルインタフェース要素231h(「感じ終わり」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素232に対応する日時での自分と患者アプリケーション103との対話の終了時に41%軽い怯えを感じたことを示している。
【0126】
ジャーナルインタフェース要素231a~231hは、全てのジャーナルインタフェース要素の包括的なリストではなく、ジャーナルGUI230上に含めることができるジャーナルインタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、ジャーナルGUI230は、ジャーナルインタフェース要素231a~231hに加えて他のジャーナルインタフェース要素を含むことができ、またはジャーナルインタフェース要素231a~231hのうちの1以上を除外することができる。
【0127】
図2Lで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、要約インタフェース要素220を患者デバイス102に表示させる。この表示は、患者101と患者アプリケーション103の間の対話中のあらゆる時点で行うことができるが、図示の実施例では、少なくとも患者101が自動思考および1以上の思考トラップを選択した後に行われる。図示の実施例では、要約インタフェース要素220は、患者101が患者アプリケーション103と対話していた間に患者101が選択した自動思考および思考トラップに対応する情報を患者101に提供する。要約インタフェース要素220内の情報は、要約インタフェース要素220内に表すことができる全て情報の包括的なリストではなく、要約インタフェース要素220内に提供することができるタイプの情報の例を表している。さらに、要約インタフェース220は、
図2Lの例に示す情報に加えて他の情報を含むことができ、または
図2Lの例に示す情報を除外することができる。
【0128】
図2Nで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、現時点で覚えているかまたは最近覚えた特定の感情を入力することを可能にする肯定感情選択GUI250を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、肯定感情選択GUI250は、患者101が覚えているかまたは最近覚えた対応する感情に各々251a~251nが関連する複数の肯定感情インタフェース要素251を提供する。図示の実施例はインタフェース要素251a~251hを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のインタフェース要素251nを閲覧することができる。複数の肯定感情インタフェース要素251には、MSを有する典型的な患者が覚えている可能性がある共通の感情に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、肯定感情選択GUI250内に表示された対応する肯定感情インタフェース要素251を選択することによって自分の現在の感情を示すことができる。図示の実施例では、第1の肯定感情インタフェース要素251a(「平静」)は、患者101が平静を感じていることを示し、第2の肯定感情インタフェース要素251b(「良い気分」)は、患者101が良い気分を感じていることを示し、第3の肯定感情インタフェース要素251c(「誇り」)は、患者101が誇りを感じていることを示し、第4の肯定感情インタフェース要素251d(「希望」)は、患者101が希望を感じていることを示し、第5の肯定感情インタフェース要素251e(「幸せ」)は、患者101が幸せを感じていることを示し、第6の肯定感情インタフェース要素251f(「楽観」)は、患者101が楽観を感じていることを示し、第7の肯定感情インタフェース要素251g(「決意」)は、患者101が決意を感じていることを示し、第8の肯定感情インタフェース要素251h(「感謝」)は、患者101が感謝を感じていることを示している。
【0129】
肯定感情インタフェース要素251a~251hは、全ての肯定感情インタフェース要素の包括的なリストではなく、肯定感情選択GUI250の一部として含めることができる肯定感情インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、肯定感情選択GUI250は、本明細書の教示から逸脱することなく、教示肯定感情インタフェース要素251a~251hに加えて他の肯定感情インタフェース要素を含むことができ、または肯定感情インタフェース要素251a~251hのうちの1以上を除外することができる。一部の実施では、複数の肯定感情インタフェース要素251の各々は、「否定的」感情(たとえば、
図2A)または「肯定的」感情の一方に関するものとして分類される。
【0130】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者が誇りを感じていることを示す肯定感情要素インタフェース251c(「誇り」)に対応する肯定感情選択入力254(たとえば、タッチまたは発声)を含む第10の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、肯定感情選択入力254は、現時点で患者が誇りを感じていることを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0131】
一部の実施例では、肯定感情選択入力254は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素260(
図2Q)のうちで選択感情を示す肯定ジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、肯定感情選択入力254は、予め生成された複数の肯定ジャーナルインタフェース要素260を、選択された感情を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0132】
一部の実施形態では、肯定感情インタフェース要素251の選択を検出した後に、患者アプリケーション103は、患者デバイス102のディスプレイ116上に状況選択GUI255(
図2O)を表示することに進行する。一部の構成では、肯定感情インタフェース要素251を選択する肯定感情選択入力254は、患者アプリケーション103に状況選択GUI255を自動的に表示させる。他の構成では、患者アプリケーション103は、肯定感情選択完了ボタン253(たとえば、
図2Oに示す)を選択することによって選択された肯定感情インタフェース要素251を最初に確認することを患者101に要求する。これらの構成では、患者アプリケーション103は、感情選択完了ボタン237の選択を示す選択表示に応じて感情スペクトルGUI207を表示する。
【0133】
図2Oで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、行った事に対応する状況を入力することを可能にする状況選択GUI255を患者デバイス102に表示させる。状況は、患者101が最近行った活動に対応することが可能である。状況は、患者101が選択される肯定感情を感じた時または患者101が肯定感情を感じた時に携わっていた活動に対応することができる。図示の実施例では、状況選択GUI255は、患者101が最近参加したまたは現在参加している可能性がある対応する状況に各々256a~256nが関連する複数の状況インタフェース要素256を提供する。図示の実施例は状況インタフェース要素256a~256jを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加のインタフェース要素256nを閲覧することができる。複数の状況インタフェース要素256には、MSを有する患者が共通して関わる状況またはMSを有する患者が共通して参加する活動に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、状況選択GUI255内に表示された対応する状況インタフェース要素256を選択することによって自分に関する状況を示すことができる。図示の実施例では、第1の状況インタフェース要素256a(「それを取り込み、それを調べ上げ、それを変える」)は、患者101が「それを取り込み、それを調べ上げ、それを変える)」活動に携わったことを示し、第2の状況インタフェース要素256b(「瞑想した」)は、患者101が瞑想したことを示し、第3の状況インタフェース要素256c(「愛する人と共に過ごした」)は、患者101が愛する人と共に過ごしたことを示し、第4の状況インタフェース要素256d(「ペットと共に過ごした」)は、患者101がペットと共に過ごしたことを示し、第5の状況インタフェース要素256e(「健康的な食事をした」)は、患者101が、健康的な食事をしたことを示し、第6の状況インタフェース要素256f(「診察室で良好な診断結果を得た」)は、患者101が、診察室で良好な診断結果を得たことを示し、第7の状況インタフェース要素256g(「ある事をやり遂げた」)は、患者101がある事をやり遂げたことを示し、第8の状況インタフェース要素256h(「少し良い気分だ」)は、患者101が少し良い気分であることを示し、第9の状況インタフェース要素256i(「運動した」)は、患者101が運動したことを示し、第10の状況インタフェース要素256j(「ヨガ」)は、患者101がヨガをしたことを示し、第11の状況インタフェース要素256k(「精神的活動」)は、患者101が精神的活動に携わったことを示している。
【0134】
状況インタフェース要素256a~256kは、全ての状況インタフェース要素の包括的なリストではなく、状況選択GUI255上に含めることができる状況インタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、状況選択GUI255は、状況インタフェース要素256a~256kに加えて他の状況インタフェース要素を含むことができ、または1以上の状況インタフェース要素256a~256kを除外することができる。
【0135】
図示の実施例では、患者デバイス102は、患者101が健康的な食事をしたことを示す状況インタフェース256e(「健康的な食事をした」)に対応する状況選択入力257(たとえば、タッチまたは発声)を含む第11の入力シーケンスを検出する。一部の実施では、状況選択入力257は、患者101が健康的な食事をしたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。
【0136】
一部の実施例では、状況選択入力257は、患者デバイス102上への表示に向けて、複数のジャーナルインタフェース要素260(
図2Q)のうちで選択状況を示す肯定ジャーナルインタフェース要素を患者アプリケーション103に生成させる。他の実施例では、状況選択入力257は、予め生成された複数の肯定ジャーナルインタフェース要素260を、選択された状況を示すように患者アプリケーション103に修正させる。
【0137】
図2Pで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、肯定内省要素258を患者デバイス102に表示させる。この表示は、患者101と患者アプリケーション103の間の対話中のあらゆる時点で行うことができるが、図示の実施例では、少なくとも患者101が肯定感情および状況を選択した後に行われる。図示の実施例では、肯定内省要素258は、患者101が患者アプリケーション103と対話していた間に患者101が選択した肯定感情および状況に対応する情報を患者101に提供する。肯定内省要素258内の情報は、肯定内省要素258内に表すことができる全て情報の包括的なリストではなく、肯定内省要素258内に提供することができる情報のタイプの例を表している。さらに、肯定内省要素258は、
図2Pの例に示す情報に加えて他の情報を含むことができ、または
図2Pの例に示す情報を除外することができる。
【0138】
図2Qで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、患者101が、自分と患者アプリケーション103の間の過去の対話の履歴に対応する情報を閲覧することを可能にする肯定ジャーナルGUI259を患者デバイス102に表示させる。図示の実施例では、肯定ジャーナルGUI259は、患者アプリケーションが患者101と患者アプリケーション103の間の対話を記録した特定の時間および日付に関するタイムスタンプインタフェース要素261を提示し、患者101が患者アプリケーション103と対話しながら入力した可能性がある対応するジャーナル情報に各個々が関連する複数の肯定ジャーナルインタフェース要素260を提供する。図示の実施例は肯定ジャーナルインタフェース要素260a~260eを示すが、患者101は、スクロールする(たとえば、スワイプ動作により)ことによって追加の肯定ジャーナルインタフェース要素260nを閲覧することができる。複数のジャーナルインタフェース要素260には、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時での患者101と患者アプリケーション103の間の対話に基づいて事前入力しておくことができる。患者101は、自分と患者アプリケーション103の間の過去の対話を閲覧することができる。図示の実施例では、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時(「1月7日月曜日1:00PM」)では、第1の肯定ジャーナルインタフェース要素260a(「感情」)は、患者101がタイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時に誇りを感じたことを示し、第2の肯定ジャーナルインタフェース要素260b(「何処にいた」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に自宅にいたことを示し、第3の肯定ジャーナルインタフェース要素260c(「誰と共にいた」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に一人であったことを示し、第4の肯定ジャーナルインタフェース要素260d(「健康的な食事をした」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時に患者アプリケーション103と対話した時に健康的な食事をしたことを示し、第5の肯定ジャーナルインタフェース要素260e(「肯定内省」)は、患者101が、タイムスタンプインタフェース要素261に対応する日時に患者アプリケーション103と彼らが対話した時にコントロールを確実に行っていたことおよび健康的な食事制限をやり通したことに自分自身を誇らしく感じ、これらが自分の症状に確かに役立ったと考えたことを示している。
【0139】
肯定ジャーナルインタフェース要素260a~260eは、全てのジャーナルインタフェース要素の包括的なリストではなく、肯定ジャーナルGUI259上に含めることができる肯定ジャーナルインタフェース要素の例示的なリストを表している。さらに、肯定ジャーナルGUI259は、肯定ジャーナルインタフェース要素260a~260eに加えて他の肯定ジャーナルインタフェース要素を含むことができ、または肯定ジャーナルインタフェース要素260a~260eのうちの1以上を除外することができる。
【0140】
図2Rで、一部の構成では、患者アプリケーション103は、注意深さインタフェース要素264と疲労インタフェース要素266とを提供するリラックス-アンド-リマインドGUI262を患者デバイス102に表示させる。この表示は、患者101と患者アプリケーション103の間の対話中のあらゆる時点で行うことができる。一部の実施例では、患者デバイス102は、少なくとも患者101がリラックス-アンド-リマインド選択入力を選択した後にリラックス-アンド-リマインドGUI262を表示する。
【0141】
図2Sでは、患者アプリケーション103は、注意深さインタフェース要素264を選択する注意深さ選択入力265を検出した時に、特定の注意深さ技術に各々270が関連する複数の注意深さ技術インタフェース要素270a~270fを提供する注意深さGUI268を表示するように構成される。一部の実施では、注意深さ技術は、患者101が覚えている現在の思考または情緒に対応する。たとえば、注意深さ技術は、ストレス解消、ストレスを感じること、羞恥心を解決し、羞恥心を耐え抜くこと、今ではそれ程寂しくないこと、長引く寂しさ、鬱病を解消し、長引く鬱病、悲しみを解決し、変わらずに悲しいこと、欲求不満に屈し、欲求不満を感じること、怒りと決別し、怒りが消えずに持続し、それ程不安でないこと、かなり不安なこと、狼狽して自制をなくすこと、狼狽を受けることなどに対応することが可能である。
【0142】
注意深さ技術インタフェース要素270a~270fは、全ての注意深さ技術インタフェース要素の包括的なリストではなく、注意深さGUI268上に含めることができる例示的なリストを表している。さらに、注意深さGUI268は、注意深さ技術インタフェース要素270a~270fに加えて他の注意深さ技術インタフェース要素を含むことができ、または注意深さ技術インタフェース要素270a~270fのうちの1以上を除外することができる。
【0143】
図2Tでは、患者アプリケーション103は、注意深さインタフェース要素270のうちの1つ、たとえば、「欲求不満を感じる」に対応する注意深さ技術インタフェース要素270dを選択する注意深さ技術選択入力271を検出した時に、選択注意深さ技術に対応するデータを提供する注意深さ技術データGUI272を表示するように構成される。複数の注意深さ技術は、オーディオデータ、ビデオデータ、音声/映像データ、対話データなどを含むことができる。注意深さ技術データGUI272は、再生/一時停止ボタン、「終了」ボタンのような他のインタフェース要素を提示することができる。
図2Tは、単一オーディオおよび/またはビデオのディスプレイを示すが、複数の選択可能な提示を提示することができることは理解されるものとする。一部の実施では、注意深さ技術選択入力271は、患者101が欲求不満感情を有するかまたは有していたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。上述のように、タイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160に送ることにより、次に、たとえば、診断または研究の目的でまたはデジタル療法の進行状況を追跡することを可能にするために、インタフェース内への患者の入力の記録を維持することができる。
【0144】
図2Uでは、患者アプリケーション103は、疲労インタフェース要素266を選択する疲労選択入力267(
図2R)を検出した時に、多発性硬化症を患った患者が見舞われている可能性がある一定の疲労タイプに各々276が関連する複数の疲労タイプインタフェース要素276a~276hを提供する疲労GUI274を表示するように構成される。複数の疲労タイプは、倦怠、食事制限、睡眠、環境、認識、情緒、過剰刺激、無活動、熱等に対応することが可能である。
【0145】
疲労タイプインタフェース要素276a~276hは、全ての疲労タイプインタフェース要素の包括的なリストではなく、疲労GUI274上に含めることができる例示的なリストを表している。さらに、疲労GUI274は、疲労タイプインタフェース要素276a~276hに加えて他の疲労タイプインタフェース要素を含むことができ、または疲労タイプインタフェース要素276a~276hのうちの1以上を除外することができる。
【0146】
図2Vでは、患者アプリケーション103は、疲労タイプインタフェース要素276のうちの1つ、たとえば、「睡眠」に対応する疲労タイプインタフェース要素276cを選択する疲労タイプ選択入力277を検出した時に、選択疲労タイプに対応するデータを提供する疲労タイプデータGUI278を表示するように構成される。一部の実施例では、選択疲労タイプに対応するデータは、複数の提示280a~280cを含む。これら複数の疲労タイプは、オーディオデータ、ビデオデータ、音声/映像データ、対話データなどを含むことができる。疲労タイプデータGUI278は、再生/一時停止ボタン、「終了」ボタンのような他のインタフェース要素を提示することができる。一部の実施では、疲労タイプ選択入力277は、患者101が欲求不満感情を有するかまたは有していたことを示す選択表示を含むタイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160(
図1)に患者アプリケーション103に送信させる。上述のように、タイムスタンプ付き事象データ122を多発性硬化症療法サービス160に送ることにより、次に、たとえば、診断または研究の目的でまたはデジタル療法の進行状況を追跡することを可能にするために、インタフェース内への患者の入力の記録を維持することができる。
【0147】
注意深さ技術がオーディオデータおよび/またはビデオデータを提示し、疲労タイプがオーディオデータおよび/またはビデオデータを提供する実施では、オーディオデータおよび/またはビデオデータは、多発性硬化症を受ける患者が提供することができ、これは、たとえば、雇われ役者を使用することに基づいて表すことができない共同体意識および共感がもたらされる。
【0148】
図3は、本開示の技術の例示的実施による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置する方法300を示す流れ図である。一実施例により、方法300は、患者デバイス102のような電子デバイスによって実施することができる。方法300は、ブロック302で始まり、そこで感情選択インタフェース(たとえば、感情選択GUI204)が表示される。感情選択インタフェースは、特定の感情に各々が関連付けられた複数の感情インタフェース要素(たとえば、複数の感情インタフェース要素205)を提示する。ブロック304では、感情選択入力(たとえば、感情選択入力206)を含む第1の入力シーケンスが受信される。感情選択入力は、特定の感情インタフェース要素(たとえば、第2の感情インタフェース要素205b)に対応する。ブロック306では、電子デバイスは、感情スペクトルインタフェース(たとえば、感情スペクトルGUI207)を表示する。感情スペクトルインタフェースは、特定の感情に関連付けられた複数の強度(たとえば、複数の強度208)を提示する。
【0149】
ブロック308では、電子デバイスは、第1の感情強度入力(たとえば、第1の感情強度入力209)を含む第2の入力シーケンスを受信する。第1の感情強度入力は、複数の強度のうちの第1の強度(たとえば、第3の強度208c)に対応する。ブロック310では、電子デバイスは、自動思考選択インタフェース(たとえば、自動思考選択GUI210)を表示する。自動思考選択インタフェースは、複数の自動思考インタフェース要素(たとえば、複数の自動思考インタフェース要素211)を提示する。各自動思考インタフェース要素は、特定の自動思考に関連付けられる。ブロック312では、電子デバイスは、自動思考選択入力(たとえば、自動思考選択入力212)を含む第3の入力シーケンスを受信する。自動思考選択入力は、特定の自動思考インタフェース要素に対応する。ブロック314では、電子デバイスは、代替思考選択インタフェース(代替思考選択GUI213)を表示する。代替思考選択インタフェースは、複数の代替思考インタフェース要素(たとえば、複数の代替思考インタフェース要素214)を提示する。各代替思考インタフェース要素は、特定の代替思考に関連付けられる。
【0150】
ブロック316では、電子デバイスは、代替思考選択入力(たとえば、代替思考選択入力215)を含む第4の入力シーケンスを受信する。代替思考選択入力は、特定の代替思考インタフェース要素に対応する。ブロック318では、電子デバイスは、感情スペクトルインタフェースを表示する。ブロック320では、電子デバイスは、第2の感情強度入力(たとえば、第2の感情強度入力216)を含む第5の入力シーケンスを受信する。第2の感情強度入力は、複数の強度のうちの第2の強度(たとえば、第5の強度208e)に対応する。ブロック322では、電子デバイスは、ジャーナルエントリ(たとえば、第8のジャーナルインタフェース要素231h)を生成する。ジャーナルエントリは、第1の感情強度入力と第2の感情強度入力の間の少なくともいずれかの差を示す。ブロック322に続いて方法300は完了する。
【0151】
図4は、本開示の技術の例示的実施による多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するための別の方法400を示す流れ図である。一実施例により、方法400は、患者デバイス102のような電子デバイスによって実施することができる。方法400は、ブロック402で始まり、そこで電子デバイスは、ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを受信する(たとえば、
図2Aに示すように)。ブロック404では、電子デバイスは、ユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを受信する(たとえば、
図2Bに示すように)。
【0152】
ブロック406では、電子デバイスは、ユーザに関連付けられた感情に基づいて複数の潜在的自動思考を識別する(たとえば、
図2Cに示すように)。複数の潜在的自動思考の各潜在的自動思考は否定的思考に対応する。ブロック408では、電子デバイスは、複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する自動思考選択データを受信する(たとえば、
図2Cに示すように)。
【0153】
ブロック410では、電子デバイスは、複数の潜在的代替思考を自動思考選択データに基づいて識別する(たとえば、
図2Dに示すように)。複数の潜在的代替思考の各潜在的代替思考は肯定的思考に対応する。ブロック412では、電子デバイスは、複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する代替思考選択データを受信する(たとえば、
図2Dに示すように)。
【0154】
ブロック414では、電子デバイスは、ユーザに関連付けられた感情の第2の強度を記述する第2の感情強度データを受信する(たとえば、
図2Eに示すように)。ブロック416では、電子デバイスは、第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を決定して感情強度差データを提供する。ブロック418では、電子デバイスは、感情強度差データを表示する(たとえば、
図2Mに示すように)。ブロック418に続いて方法400は完了する。
【0155】
図5は、本明細書に説明するシステムおよび方法を実施するのに使用することができる例示的電子デバイス500(たとえば、コンピュータデバイス)の概略図である。電子デバイス500は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータのような様々な形態のデジタルコンピュータを表すように意図したものである。この図に示す構成要素、それらの接続および関係、並びにそれらの機能は、例示的なものに過ぎないように意図したものであり、本明細書に説明および/または主張する本発明の実施を限定するように意図したものではない。
【0156】
電子デバイス500は、プロセッサ510と、メモリ520と、ストレージデバイス530と、メモリ520に接続する高速インタフェース/コントローラ540と、高速拡張ポート550と、低速バス570およびストレージデバイス530に接続する低速インタフェース/コントローラ560とを含む。構成要素510、520、530、540、550、および560の各々は、様々なバスを用いて相互接続され、共通マザーボード上にまたは他の方式で適切に装着することができる。プロセッサ510は、メモリ520内またはストレージデバイス530上に格納され、高速インタフェース540に結合されたディスプレイ580のような外部入力/出力デバイス上にグラフィカルユーザインタフェース(GUI)向けのグラフィカル情報を表示するための命令を含む命令を電子デバイス500内での実行に向けて処理することができる。他の実施では、複数のプロセッサおよび/または複数のバスを複数のメモリおよび複数のタイプのメモリと共に適切に使用することができる。各々が必要な作動の一部分を提供する複数の電子デバイス500を接続することができる(たとえば、サーババンク、ブレードサーバ群、またはマルチプロセッサシステムとして)。
【0157】
メモリ520は、情報を非一時的に電子デバイス500の中に格納する。メモリ520は、コンピュータ可読媒体、揮発性メモリユニット、または不揮発性メモリユニットとすることができる。非一時的メモリ520は、プログラム(たとえば、入力シーケンス)またはデータ(たとえば、プログラム状態情報)を電子デバイス500による使用に向けて一時的または永続的なベースで格納するのに使用される物理的デバイスとすることができる。不揮発性メモリの例は、フラッシュメモリおよび読取専用メモリ(ROM)/プログラム可能読取専用メモリ(PROM)/消去可能プログラム可能読取専用メモリ(EPROM)/電気的に消去可能なプログラム可能読取専用メモリ(EEPROM)(たとえば、ブートプログラムのようなファームウエアに一般的に使用される)を含むがこれらに限定されない。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、相変化メモリ(PCM)、並びにディスクまたはテープを含むがこれらに限定されない。
【0158】
ストレージデバイス530は、電子デバイス500に対して大容量ストレージを提供することができる。一部の実施では、ストレージデバイス530はコンピュータ可読媒体である。様々な異なる実施では、ストレージデバイス530は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、テープデバイス、フラッシュメモリ、または他の類似の半導体メモリデバイス、またはストレージエリアネットワークまたは他の構成のデバイスを含む数々のデバイスとすることができる。さらに別の実施では、コンピュータプログラム製品は、情報担体に有形的に具現化される。コンピュータプログラム製品は、実行された時に上述したような1以上の方法を実施する命令を含む。情報担体は、メモリ520、ストレージデバイス530、またはプロセッサ510上のメモリのようなコンピュータ可読媒体または機械可読媒体である。
【0159】
高速コントローラ540は、電子デバイス500に対して帯域幅集中作動を管理し、一方で低速コントローラ560は、より低い帯域幅の集中作動を管理する。そのような作業割当ては、単に例示的である。一部の実施では、高速コントローラ540は、メモリ520に結合され、ディスプレイ580に結合され(たとえば、グラフィックプロセッサまたはアクセラレータを通して)、さらに様々な拡張カード(図示せず)を受け入れることができる高速拡張ポート550に結合される。
【0160】
電子デバイス500は、この図に示すように、いくつかの異なる形態に実施することができる。たとえば、電子デバイス500は、標準サーバ500aとして実施するか、そのようなサーバ500aの群内に複数回実施するか、ラップトップコンピュータ500bとして実施するか、またはラックサーバシステム500cとして実施することができる。
【0161】
次に、
図6を参照すると、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するためのデジタル治療法600の一実施例が機能ブロックタイプで示されている。図示のように、デジタル治療法600は、感情評価モジュール604と、自動思考識別モジュール606と、代替思考識別モジュール614と、感情強度モジュール622と、思考トラップモジュール634と、同伴者モジュール644と、場所モジュール648と、多発性硬化症の症状モジュール652と、ジャーナルモジュール654と、表示モジュール630とを含む。一実施例により、デジタル治療法600は、デバイス102のような電子デバイス上で実行されるコンピュータプログラムとして実施することができる。この例により、電子デバイス上でコンピュータプログラムを実行することは、多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を緩和または軽減するように設計された方式で電子デバイスのユーザに治療処置を提供するように機能することができる。
【0162】
作動時に、デジタル治療法600は、以下の通りに機能することができる。感情評価モジュール604は、感情評価データ602(たとえば、入力206、ブロック304)を受信するように構成される。感情評価データ602は、ユーザに関連付けられた感情(たとえば、不安、怯え、恐怖のような)を記述するデータを構成することができる。一実施例により、感情評価データ602は、たとえば、上記で
図2Aに関して議論したように、ユーザ入力によって感情評価モジュール604に提供することができる。
【0163】
自動思考識別モジュール606は、感情評価モジュール604から感情評価データ602を受信するように構成される。さらに、自動思考識別モジュール606は、感情評価データ602に基づいて複数の潜在的自動思考608を識別するように構成される。限定ではなく例として、複数の潜在的自動思考608は、様々な自動思考を格納しているデータベースなど(図示せず)の中から識別することができる。複数の潜在的自動思考608の各潜在的自動思考は、否定的思考に対応することが可能である(一部の実施例により、1以上の潜在的自動思考は肯定的思考に対応することが可能である)。さらに、自動思考識別モジュール606は、自動思考選択データ612(たとえば、入力212、ブロック312)を受信するように構成される。自動思考選択データ612は、複数の潜在的自動思考608の中から特定の潜在的自動思考610を識別することができる。一実施例により、自動思考選択データ612は、たとえば、上記で
図2Cに関して議論したように、ユーザ入力によって自動思考識別モジュール606に提供することができる。
【0164】
代替思考識別モジュール614は、自動思考選択データ612を受信するように構成される。さらに、代替思考識別モジュール614は、自動思考選択データ612に基づいて複数の潜在的代替思考616を識別するように構成される。限定ではなく例として、複数の潜在的代替思考616は、様々な代替思考を格納しているデータベースなど(図示せず)の中から識別することができる。複数の潜在的代替思考616の各潜在的代替思考は、肯定的思考に対応することが可能である。さらに、代替思考識別モジュール614は、代替思考選択データ620(たとえば、入力215、ブロック316)を受信するように構成される。代替思考選択データ620は、複数の潜在的代替思考616の中から特定の潜在的代替思考618を識別することができる。一実施例により、代替思考選択データ620は、たとえば、上記で
図2Dに関して議論したように、ユーザ入力によって代替思考識別モジュール614に提供することができる。
【0165】
感情強度モジュール622は、第1の感情強度データ624および第2の感情強度データ626(たとえば、入力209および入力216、ブロック308およびブロック320)を受信するように構成される。第1の感情強度データ624は、第1の時点でデジタル治療法600によって処置されているユーザに関連付けられた感情(たとえば、感情評価データ602によって示された)の第1の強度を記述することができる。第2の感情強度データ626は、第2の時点でのユーザに関連付けられた感情の第2の強度を記述することができる。一実施例により、第2の時点は、第1の時点よりも後である。一実施例により、第1の感情強度データ624は、たとえば、上記で
図2Bに関して議論したように、ユーザ入力によって感情強度モジュール622に提供することができる。同様に、一実施例では、第2の感情強度データ626は、たとえば、上記で
図2Eに関して議論したように、ユーザ入力によって感情強度モジュール622に提供することができる。
【0166】
第1の感情強度データ624および第2の感情強度データ626を受信することに応じて、感情強度モジュールは、感情強度差データ628(たとえば、
図2Mのインタフェース要素231h、ブロック322)を生成するように構成される。感情強度差データ628は、第1の感情強度データ624と第2の感情強度データ626の間のいずれかの差を含むことができる(一部の実施例ではゼロ差を含む)。たとえば、上記で
図2Mの要素231hに関して議論したように、感情強度差データ628は、デジタル治療法600による処置を受けるユーザが覚える特定の感情の強度の変化(たとえば、降下)を示すことができる。
【0167】
思考トラップモジュール634は、自動思考選択データ612を受信するように構成される。さらに、思考トラップモジュール634は、感情評価データ602に基づいて複数の潜在的思考トラップ636を識別するように構成される。限定ではなく例として、複数の潜在的思考トラップ636は、様々な思考トラップを格納しているデータベースなど(図示せず)の中から識別することができる。複数の潜在的思考トラップ636の各潜在的思考トラップは、過度な一般化、破局的思考のような否定的情緒傾向に対応することが可能である。さらに、思考トラップモジュール634は、思考トラップ選択データ640(たとえば、入力219)を受信するように構成される。思考トラップ選択データ640は、複数の潜在的思考トラップ636の中から特定の潜在的思考トラップ638を識別することができる。一実施例により、思考トラップ選択データ640は、たとえば、上記で
図2F~
図2Hに関して議論したように、ユーザ入力によって思考トラップモジュール634に提供することができる。
【0168】
同伴者モジュール644は、同伴者選択データ642(たとえば、入力223)を受信するように構成される。同伴者選択データ642は、感情評価データ602によって記述された感情をデジタル治療法600のユーザが覚えた時にユーザと同伴していた個人、または感情評価データ602によって記述された感情をユーザが覚えた時にユーザが一人でいたか否かを関係性タイプ(たとえば、パートナー、子供、兄弟、親、友人、同僚のような)によって識別することができる。下記でより詳細に議論するように、一部の実施例では、同伴者選択データ642は、ジャーナルエントリ656を生成するのに使用するためにジャーナルモジュール654に提供することができる。
【0169】
場所モジュール648は、場所選択データ646(たとえば、入力226)を受信するように構成される。場所選択データ646は、感情評価データ602によって記述された感情をユーザが覚えた時のユーザの場所(たとえば、自宅、診察室、職場、通勤通学中、店のような)を識別することができる。下記でより詳細に議論するように、一部の実施例では、場所選択データ646は、ジャーナルエントリ656を生成するのに使用するためにジャーナルモジュール654に提供することができる。
【0170】
多発性硬化症の症状モジュール652は、多発性硬化症の症状選択データ650(たとえば、入力229)を受信するように構成される。多発性硬化症の症状選択データ650は、1以上の多発性硬化症の症状(たとえば、再発、疲労、頭のもやもや、身震い、集中、記憶、平衡障害、視覚障害のような)を識別することができる。下記でより詳細に議論するように、一部の実施例では、多発性硬化症の症状選択データ650は、ジャーナルエントリ656を生成するのに使用するためにジャーナルモジュール654に提供することができる。
【0171】
ジャーナルモジュール654は、同伴者選択データ642と、場所選択データ646と、多発性硬化症の症状選択データ650と、特定の潜在的思考トラップ638と、感情強度差データ628と、特定の潜在的自動思考610と、特定の潜在的代替思考618とを受信するように構成される。上述のタイプのデータのうちの1以上を受信することに応じて、ジャーナルモジュール654は、上述のタイプのデータの一部または全てを含むジャーナルエントリ656を生成するように構成される。生成ジャーナルエントリ656の一実施例は、
図2Mに関して示して上記で議論した。
【0172】
表示モジュール630は、生成されたジャーナルエントリ656を受信し、それを表す表示データ632を生成するように構成される。たとえば、一実施形態により、表示モジュール630は、たとえば、
図2Mに示すように、同伴者選択データ642、場所選択データ646、多発性硬化症の症状選択データ650、特定の潜在的思考トラップ638、感情強度差データ628、特定の潜在的自動思考610、および特定の潜在的代替思考618というタイプのデータの全てを含む生成されたジャーナルエントリ656を表す表示データ632を生成するように構成される。別の実施形態により、表示モジュール630は、上述のタイプのデータのうちの一部であるが全てではないものを含む生成されたジャーナルエントリ656を表す表示データ632を生成するように構成される。いずれの場合にも、生成された表示データ632は、
図1に関して上記で議論したディスプレイ116のような適切な表示デバイス上に画像を生成することができるピクセルデータなどの形態を取ることができる。
【0173】
他の利点の中でも取りわけ、本開示は、MSに関連付けられた抑鬱症状を処置するように構成された処方デジタル治療法を実施するための電子デバイスおよび方法を提供する。デジタル治療法は、抑鬱症状を処置するために認識行動療法(CBT)を投与することができる。より具体的には、デジタル治療法は、投与されたCBTの一部として認識療法と行動活性化の両方を実施することができる。本明細書に説明するデジタル治療法によるCBTの投与は、患者に自分自身、世界、および将来の否定的な見方を持たせる可能性がある歪んだ認識を矯正するように機能することができる。
【0174】
さらに本開示は、ユーザ/患者が自分の否定的感情に関する状況、症状、および自動思考を理解し、自分の思考を一般的な認識の歪みまたは「思考トラップ」と対比して検査し、より有利で現実的な代替思考を識別することを助けるための複数のGUIを含むデジタル治療法を提供する。患者/ユーザには、MSを有する人々の大規模サンプルから得られた自動思考および代替思考の例を提供することができる。
【0175】
さらに本開示は、患者/ユーザが鬱病に関する頭のもやもやおよび疲労のようなMS症状に対処する技能を開発することに集中することを助けるためのデジタル治療法を提供する。本開示のデジタル治療法は、MSに関連付けられた抑鬱症状を処置するためのサポートおよびリソースへの24/7アクセスを与える。
【0176】
さらに本開示は、臨床測定値に従って多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を低減するためのデジタル治療法を提供する。たとえば、本明細書に説明するデジタル治療法は、MADRS、BDI-II、およびPHQ-9という臨床測定値のうちの1以上に従って患者の病態を改善する。たとえば、本明細書に説明するデジタル治療法は、患者内に生理学的変化を発生させる。
【0177】
上記では、本開示の技術のある一定の実施を本開示の技術の例示的実施によるシステムおよび方法、および/またはコンピュータプログラム製品のブロック図および流れ図を参照して説明した。ブロック図および流れ図の1以上のブロック、並びにブロック図および流れ図内のブロックの組合せは、それぞれコンピュータ実行可能プログラム命令によって実施することができることは理解されるであろう。同様に、本開示の技術の一部の実施により、ブロック図のうちの一部のブロックおよび流れ図は、必ずしも提供する順序で実行しなくてもよく、繰り返すことができ、または必ずしも全て実施する必要はない場合がある。
【0178】
本明細書に使用する用語法は、特定の例示的構成を説明することのみを目的するものであり、限定的であるように意図したものではない。本明細書に使用する場合に、「a」、「an」、および「the」は、状況が別途指定しない限り、単数と複数の両方の表示物を含むように意図したものである。用語「comprises」、「comprising」、「including」、および「having」は包含的であり、従って、特徴、ステップ、作動、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1以上の他の特徴、ステップ、作動、要素、構成要素、および/またはこれらから構成される群の存在または追加を除外しない。本明細書に説明する方法のステップ、処理、および作動は、実施順序として特別に示さない限り、議論または例示する特定の順序での実施を余儀なく必要とすると解釈すべきではない。追加または代替のステップを使用することができる。
【0179】
以下の説明は、様々な要素を説明するのに用語「第1」、「第2」などを使用するが、これらの要素は、これらの用語によって限定すべきではない。これらの用語は、1つの要素を別のものから区別するためにのみ使用するものである。たとえば、説明する様々な実施形態の範囲から逸脱することなく第1のタッチを第2のタッチと呼ぶことができ、同じく第2のタッチを第1のタッチと呼ぶことができる。第1のタッチと第2のタッチは、両方共にタッチであるが、これらは同じタッチではない。
【0180】
本明細書に説明する電子デバイス、システム、技術、および方法の様々な実施は、デジタル電子回路および/または光回路、集積回路、特殊設計ASIC(A特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、およびこれらの組合せによって実現することができる。これらの様々な実施は、ストレージリソースからデータおよび命令を受信し、そこにデータおよび命令を送り出すように結合された専用または汎用とすることができる少なくとも1つのプログラム可能プロセッサと、少なくとも1つの入力デバイスと、少なくとも1つの出力デバイスとを含むプログラム可能システム上で実行可能および/または解釈可能な1以上のコンピュータプログラム内への実施を含むことができる。
【0181】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション、またはコードとしても公知)は、プログラム可能プロセッサに対する機械命令を含み、高レベルのプロシージャおよび/またはオブジェクト指向プログラミング言語、および/またはアセンブリ/マシン言語に実施することができる。本明細書に使用する場合に、用語「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」は、機械命令を機械可読信号として受け入れる機械可読媒体を含むプログラム可能プロセッサに機械命令および/またはデータを提供するのに使用されるいずれかのコンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、装置、および/またはデバイス(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理部デバイス(PLD))を意味する。用語「機械可読信号」は、機械命令および/またはデータをプログラム可能プロセッサに提供するのに使用されるあらゆる信号を意味する。
【0182】
本明細書に説明する処理および論理フローは、入力データに対して演算を行って出力を生成することによって機能を実施するように1以上のコンピュータプログラムを実行するデータ処理ハードウエアとも呼ぶ1以上のプログラム可能プロセッサによって実施することができる。処理および論理フローは、専用論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することができる。コンピュータプログラムの実行に適するプロセッサは、一例として、汎用と専用の両方のマイクロプロセッサ、およびあらゆるタイプのデジタルコンピュータのいずれか1以上のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、読取専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受信することになる。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを格納するための1以上のメモリデバイスとである。一般的に、コンピュータはまた、データを格納するための1以上の大容量ストレージデバイス、たとえば、磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクを含むことになるか、またはこれらからデータを受信すること、これらにデータを伝達すること、またはその両方のために作動可能に結合されることになる。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令およびデータを格納するのに適するコンピュータ可読媒体は、一例として半導体メモリデバイス、たとえば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスと、磁気ディスク、たとえば、内部ハードディスクまたは取り外し可能ディスクと、光磁気ディスクと、CD-ROMディスクおよびDVD-ROMディスクとを含む全ての形態の不揮発性メモリ、媒体、またはメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリには専用論理回路を増補することができ、またはプロセッサおよびメモリを専用論理部回内に組み込むことができる。
【0183】
ユーザとの対話を提供するために、本開示の1以上の態様は、情報をユーザに対して表示するための表示デバイス、たとえば、CRT(ブラウン管)、LCD(液晶ディスプレイ)モニタ、またはタッチ画面を有し、任意的にユーザがコンピュータに入力を与えることを可能にするキーボードおよびポインティングデバイス、たとえば、マウスまたはトラックボールを有するコンピュータ上に実施することができる。ユーザとの対話を提供するために他のタイプのデバイスを使用することができ、たとえば、ユーザに与えられるフィードバックは、いずれかの形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響入力、発話入力、または触覚入力を含むいずれかの形態で受け入れることができる。さらに、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送ることおよびそこから文書を受け入れることにより、たとえば、ウェブブラウザから受け入れた要求に応じてユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送ることにより、ユーザと対話することができる。
【0184】
いくつかの実施を説明した。それにも関わらず、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な修正を加えることができることは理解されるであろう。従って、他の実施は、下記の特許請求の範囲内であり、これらの実施は、相互に関連付けられた項目として表す以下の実施を含む。
項目1.ディスプレイと、
入力デバイスと、
1以上のプロセッサと、
1以上のプロセッサによって実行されるように構成された1以上のプログラムを格納するメモリと、
を含み、
1以上のプログラムが、
第1の感情強度入力と第2の感情強度入力の間の少なくともいずれかの差を示すジャーナルエントリをディスプレイ上への表示のために発生させる、
ための命令を含む、
感情強度入力を表示するための電子デバイス。
項目2.1以上のプログラムが、
特定の感情に各々が関連付けられた複数の感情インタフェース要素を提示する感情選択インタフェースをディスプレイ上に表示し、
感情選択インタフェースを表示する間に、特定の感情インタフェース要素に対応する感情選択入力を含む第1の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目3.1以上のプログラムが、
特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示し、
感情スペクトルインタフェースを表示する間に、複数の強度のうちの第1の強度に対応する第1の感情強度入力を含む第2の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目4.1以上のプログラムが、
特定の自動思考に各々が関連付けられた複数の自動思考インタフェース要素を提示する自動思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示し、
自動思考選択インタフェースを表示する間に、特定の自動思考インタフェース要素に対応する自動思考選択入力を含む第3の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目5.1以上のプログラムが、
特定の代替思考に各々が関連付けられた複数の代替思考インタフェース要素を提示する代替思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示し、
代替思考選択インタフェースを表示する間に、特定の代替思考インタフェース要素に対応する代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目6.ジャーナルエントリが、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すように修正される、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目7.1以上のプログラムが、
1以上の思考トラップ選択入力を受信することに応じて、特定の自動思考と1以上の特定の思考トラップ要素とを示す簡易要約インタフェース要素をディスプレイ上に表示する、
ための命令も含む、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目8.ジャーナルエントリが、特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すように修正される、
上記の項目のいずれかにあるような電子デバイス。
項目9.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
第1の感情強度入力に対応するデータを受信することと、
第2の感情強度入力に対応するデータを受信することと、
第1の感情強度入力に対応するデータと第2の感情強度入力に対応するデータとの間の少なくともいずれかの差を示すジャーナルエントリをディスプレイ上での表示のために発生させることと、
を含む、感情強度入力を表示するための電子化方法。
項目10.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の感情に各々が関連付けられた複数の感情インタフェース要素を提示する感情選択インタフェースをディスプレイ上に表示することと、
感情選択インタフェースを表示する間に、特定の感情インタフェース要素に対応する感情選択入力を含む第1の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目9の電子化方法。
項目11.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の感情に関連付けられた複数の強度を提示する感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することと、
感情スペクトルインタフェースを表示する間に、複数の強度のうちの第1の強度に対応する第1の感情強度入力を含む第2の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目9および10のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目12.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の自動思考に各々が関連付けられた複数の自動思考インタフェース要素を提示する自動思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することと、
自動思考選択インタフェースを表示する間に、特定の自動思考インタフェース要素に対応する自動思考選択入力を含む第3の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目9、10、および11のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目13.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の代替思考に各々が関連付けられた複数の代替思考インタフェース要素を提示する代替思考選択インタフェースをディスプレイ上に表示することと、
代替思考選択インタフェースを表示する間に、特定の代替思考インタフェース要素に対応する代替思考選択入力を含む第4の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目9、10,11、および12のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目14.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
感情スペクトルインタフェースをディスプレイ上に表示することと、
感情スペクトルインタフェースを表示する間に、複数の強度のうちの第2の強度に対応する第2の感情強度入力を含む第5の入力シーケンスを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目9、10、11,12、および13のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目15.ジャーナルエントリが、1以上の特定の思考トラップインタフェース要素をさらに示すように修正される、
項目9、10、11、12、13、および14のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目16.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
特定の自動思考と1以上の特定の思考トラップ要素とを示す簡易要約インタフェース要素をディスプレイ上に表示すること、
をさらに含む、項目9、10、11、12、13、14、および15のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目17.ジャーナルエントリが、特定の代替思考インタフェース要素をさらに示すように修正される、
項目9、10、11,12、13、14、15、および16のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目18.ディスプレイと入力デバイスとを含む電子デバイスにおいて、
第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を決定して感情強度差データを提供することと、
感情強度差データをディスプレイ上に表示することと、
を含む、感情強度入力を表示するための電子化方法。
項目19.ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを入力デバイスを介して受信することと、
ユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目18の電子化方法。
項目20.ユーザに関連付けられた感情に基づいて複数の潜在的自動思考を識別することであって、複数の潜在的自動思考のうちの各潜在的自動思考が否定的思考に対応する前記識別することと、
複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する自動思考選択データを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目18および19のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目21.自動思考選択データに基づいて複数の潜在的代替思考を識別することであって、複数の潜在的代替思考のうちの各潜在的代替思考が肯定的思考に対応する前記識別することと、
複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する代替思考選択データを入力デバイスを介して受信することと、
をさらに含む、項目18、19、および20のうちいずれか1つにあるような電子化方法。
項目22.ディスプレイと、
入力デバイスと、
1以上のプロセッサと、
1以上のプロセッサによって実行されるように構成された1以上のプログラムを格納するメモリと、
を含み、
1以上のプログラムが、
第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を決定して感情強度差データを提供し、
感情強度差データをディスプレイ上に表示する、
ための命令を含む、
電子デバイス。
項目23.1以上のプログラムが、
ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを入力デバイスを介して受信し、
ユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
項目22の電子デバイス。
項目24.1以上のプログラムが、
複数の潜在的自動思考のうちの各潜在的自動思考が否定的思考に対応する複数の潜在的自動思考をユーザに関連付けられた感情に基づいて識別し、
複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する自動思考選択データを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
項目22および23のうちいずれか1つにあるような電子デバイス。
項目25.1以上のプログラムが、
複数の潜在的代替思考のうちの各潜在的代替思考が肯定的思考に対応する複数の潜在的代替思考を自動思考選択データに基づいて識別し、
複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する代替思考選択データを入力デバイスを介して受信する、
ための命令も含む、
項目22、23、および24のうちいずれか1つにあるような電子デバイス。
項目26.感情強度差データを表す表示データを生成するように構成された表示モジュール、
を含む多発性硬化症に関連付けられた抑鬱症状を処置するためのデジタル治療法。
項目27.(i)否定的思考に各々が対応する複数の潜在的自動思考をユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データに基づいて識別し、(ii)複数の潜在的自動思考の中から特定の潜在的自動思考を識別する自動思考選択データを受信するように構成された自動思考識別モジュール、
をさらに含む、項目26のデジタル治療法。
項目28.(i)肯定的思考に各々が対応する複数の潜在的代替思考を自動思考選択データに基づいて識別し、(ii)複数の潜在的代替思考の中から特定の潜在的代替思考を識別する代替思考選択データを受信するように構成された代替思考識別モジュール、
をさらに含む、項目26および27のうちいずれか1つにあるようなデジタル治療法。
項目29.(i)第1の時点でユーザに関連付けられた感情の第1の強度を記述する第1の感情強度データを受信し、(ii)第1の時点よりも後である第2の時点でユーザに関連付けられた感情の第2の強度を記述する第2の感情強度データを受信し、(iii)第1の強度と第2の強度の間のいずれかの差を示す感情強度差データを生成するように構成された感情強度モジュール、
をさらに含む、項目26、27、および28のうちいずれか1つにあるようなデジタル治療法。
項目30.ユーザに関連付けられた感情を記述する感情評価データを受信するように構成された感情評価モジュール、
をさらに含む、項目26、27、28、および29のうちいずれか1つにあるようなデジタル治療法。
項目31.(i)感情評価データに基づいて複数の潜在的思考トラップを識別し、(ii)複数の潜在的思考トラップの中から1以上の特定の潜在的思考トラップを識別する思考トラップ選択データを受信するように構成された思考トラップモジュール、
をさらに含む、項目26、27、28、29、および30のうちいずれか1つにあるようなデジタル治療法。