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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】射精促進装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 19/00 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
A61H19/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020117578
(22)【出願日】2020-07-08
(65)【公開番号】P2022015004
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】512106517
【氏名又は名称】株式会社Rends
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 晴義
(72)【発明者】
【氏名】田中 幹弥
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206120694(CN,U)
【文献】中国実用新案第209575209(CN,U)
【文献】特開2015-097909(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0307636(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ機構と、前記マッサージ機構を運動させる駆動機構と、を備え、
前記駆動機構は、駆動箇所を略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部と、前記マッサージ機構とそれぞれの前記駆動箇所とを個別に繋ぐ複数のアーム部と、を有することを特徴とする射精促進装置。
【請求項2】
それぞれの前記アーム部は、前記マッサージ機構に対して回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の射精促進装置。
【請求項3】
それぞれの前記アーム部は、対応する前記駆動箇所に対して、その往復動方向に直交する軸線を中心として回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射精促進装置。
【請求項4】
前記マッサージ機構は、挿入口が設けられた一端側に前記アーム部が取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の射精促進装置。
【請求項5】
複数の前記往復動部は、前記駆動機構の中心軸線に関して回転対称な位置関係とされ、
それぞれの前記アーム部は、前記中心軸線の放射方向の外側に膨らんで湾曲されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の射精促進装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、射精促進装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、男性の射精を人工的に促進させる射精促進装置が知られている。この射精促進装置は、人工授精等の医学的な必要性の観点から精子の採取、確保、保管を可能とする。このため、射精促進装置は、男性の性機能の検査や性機能障害の治療や夫婦間の不妊の原因の究明に利用できる。また、射精促進装置は、個人的な性的欲求を解消させることにも用いることができ、性犯罪の予防、売春防止、性病感染者数の減少等の種々の社会的なニーズを満たすことができる。このような背景に鑑み、本出願人は、射精効率を上げることのできる機械式、電動式の射精促進装置を提案した(特許文献1参照)。
【0003】
その従来の射精促進装置は、駆動部に、マッサージ部に固定された取付部と、この取付部を略一方向に沿って往復動させる往復動部と、往復動部により取付部の往復動と反対方向に沿って往復動される錘部と、を設けている。従来の射精促進装置は、錘部が取付部に対するカウンターウェイトとして作用するので、錘部の往復動により取付部の往復動に起因する振動を大幅に弱めることでき、マッサージ部の円滑な往復動を実現でき、射精の効率的な促進を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-5164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の射精促進装置は、マッサージ部を単に往復動させるものであるので、射精の効率的な促進を図る観点から改良の余地がある。
【0006】
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、射精をより効率的に促進できる射精促進装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の射精促進装置は、マッサージ機構と、前記マッサージ機構を運動させる駆動機構と、を備え、前記駆動機構は、駆動箇所を略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部と、前記マッサージ機構とそれぞれの前記駆動箇所とを個別に繋ぐ複数のアーム部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示の射精促進装置によれば、射精をより効率的に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示に係る実施例1の射精促進装置の外観を示す斜視図である。
図2】射精促進装置を構成毎に分解して示す分解斜視図である。
図3図1に示すI-I線で得られる断面図である。
図4】マッサージ機構が軸線方向の前側に移動された様子を示す説明図である。
図5】マッサージ機構の中空部の奥壁側が上方に傾けられた様子を示す説明図である。
図6】マッサージ機構の中空部の奥壁側が下方に傾けられた様子を示す説明図である。
図7】回転されるマッサージ機構を挿入口側から見た様子を示す説明図である。
図8】回転されるマッサージ機構を側方から見た様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る射精促進装置の実施例1について図1から図8を参照しつつ説明する。なお、図3では、アーム部33の構成の理解を容易とするために、マッサージ機構20において収納筒部23のみを示している。また、図7図8では、マッサージ機構20が回転される様子の理解を容易とするために、マッサージ機構20を簡略して示すとともに他の構成を省略している。
【実施例1】
【0011】
射精促進装置10は、図1図2に示すように、装置本体部11と、それを支持する基台12と、を備える。装置本体部11は、射精を促進させる箇所である。基台12は、装置本体部11を支持するもので、実施例1では、板状の設置脚部12aから上方に向けて支持腕部12bが突出されており、支持腕部12bの上端部に支持台部12cが設けられている。この基台12は、支持台部12cの上面に装置本体部11の後述する支持部材31が固定されることで、設置脚部12aが置かれた接地面から離れた(浮かせた)状態で支持する。これにより、基台12は、装置本体部11における後述する動作を可能とする。なお、基台12は、後述する駆動機構30によりマッサージ機構20が様々な動作を行える状態で装置本体部11を支持するものであれば、形状や大きさや支持する角度や位置等は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0012】
装置本体部11は、マッサージ機構20と駆動機構30とを備える。マッサージ機構20は、陰茎の挿入が可能とされており、挿入された陰茎に刺激を与える。駆動機構30は、マッサージ機構20を運動させるものであり、マッサージ機構20に挿入された陰茎への刺激の付与を促進させる。以下の説明では、射精促進装置10において、駆動機構30の中心軸線Acがのびる方向を軸線方向(図面ではZとする)とし、水平面上で軸線方向に直交する方向を左右方向(図面ではXとする)とし、軸線方向および左右方向に直交する方向を上下方向(図面ではYとする)とする。そして、軸線方向では、陰茎を挿入する方向(図面のZにおける正方向)を前側とする。
【0013】
マッサージ機構20は、図2に示すように、マッサージ本体部21と固定筒部22と収納筒部23とを有する。マッサージ本体部21は、シリコンゴム等のエラストマーにより形成されており、筒状部分21aと傘状部分21bとを有する。
【0014】
筒状部分21aは、軸線方向に伸びる長尺な円柱状とされ、固定筒部22内への挿入が可能な外形寸法とされている。筒状部分21aは、中央部分を軸線方向に穿って形成された中空部21cを有する。この中空部21cは、断面略円形とされて軸線方向前側に底(奥壁)を有するものとされ、その内壁21dには複数の襞21eが形成されている。
【0015】
この筒状部分21aには、図示は略すが、外周面において、放射方向に突出されるとともに軸線方向に伸びる板状の固定片部分が上下方向で対を為して設けられる。各固定片部分には、左右方向に貫通する貫通孔が設けられる。各固定片部分では、貫通孔を補強するために、プラスチック等の硬質部材からなる補強板が貫通孔の周辺に適宜設けられる。
【0016】
傘状部分21bは、マッサージ本体部21において収納筒部23への取り付けの基準となる箇所であり、円板状とされて筒状部分21aの後端部に設けられている。傘状部分21bは、固定筒部22および収納筒部23の内径寸法よりも大きな外径寸法とされている。傘状部分21bには、その略中央部に挿入口21fが形成されており、その挿入口21fが中空部21cに通じている。
【0017】
この傘状部分21bには、プラスチック等の硬質部材で形成された保護部材24が適宜取り付けられる。この保護部材24は、傘状部分21bを取り囲む環状とされ、傘状部分21bを保護する。実施例1の保護部材24は、上下方向に分割した構成とされており、傘状部分21bを上下方向に引き伸ばすことを可能としている。なお、保護部材24は、設けなくてもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0018】
固定筒部22は、シリコンゴム等のエラストマーにより形成されており、マッサージ本体部21を受け入れることが可能であるとともに、収納筒部23内に収納することが可能な外形寸法の筒状とされている。固定筒部22は、軸線方向の後側の端部に開口22aが設けられており、軸線方向の前側の端部に底が設けられている。固定筒部22では、開口22aを取り巻くフランジ22dが設けられている。フランジ22dは、マッサージ本体部21の傘状部分21bと略等しい外径寸法であって、収納筒部23の内径寸法よりも大きな外径寸法とされている。
【0019】
実施例1の固定筒部22は、左右方向に直交する面で分割された2つの分割固定筒部22b、22cで構成される。この分割固定筒部22b、22cの内部には、左右方向に伸びる複数のピンが設けられている。各ピンは、マッサージ本体部21の固定片部分の各貫通孔に対応する位置関係とされており、その貫通孔に挿入可能とされている。固定筒部22(各分割固定筒部22b、22c)の外周面には、左右方向で対を為して凹部22eが設けられている。
【0020】
収納筒部23は、プラスチック等の硬質部材により形成されており、固定筒部22を挿入可能な筒状とされている。収納筒部23は、軸線方向の後側の端部に開口23aが設けられており、軸線方向の前側の端部に底が設けられている。この収納筒部23の内周面には、左右方向で対を為して爪部23bが設けられている。この両爪部23bは、固定筒部22(各分割固定筒部22b、22c)の2つの凹部22eに対応して設けられ、対応する凹部22eに嵌り合うことが可能とされている。
【0021】
この収納筒部23では、開口23aの近傍(軸線方向の後側の端部)の外周面に3つの支持脚部25が設けられている。3つの支持脚部25は、マッサージ機構20を駆動機構30(後述するアーム本体35)に取り付ける箇所となるものである。3つの支持脚部25は、外周面を周方向で等間隔とされた位置(120度の回転角度となる位置関係)に設けられており、後述する3つのアーム部33の第2ジョイント37のピロボール部38が設けられている。これにより、収納筒部23は、開口23aを軸線方向の後側に向けた状態で、その開口23aの近傍が駆動機構30に支持される。
【0022】
この収納筒部23では、開口23aの外周に枠部材26が取り付けられる。枠部材26は、図2図3に示すように、収納筒部23の開口23aの外周を取り囲みつつその外周に取り付けることのできる環状とされている。枠部材26は、3つの取付穴26aと3つの位置決め穴26bとを有する。各取付穴26aは、3つの支持脚部25に対応されており、後述するピロボール部38の軸穴38cに留め具37bを嵌め入れることを可能とする。3つの位置決め穴26bは、開口23aの外周に設けられた位置決め穴23cに対応して設けられ、図示を略す位置決めピンが自らを通した後に位置決め穴23cに嵌め入れられることで、収納筒部23に対する回転姿勢が規定される。この枠部材26は、収納筒部23の開口23aの周辺の見栄えを向上でき(図7等参照)、その開口23aの周辺を保護でき、各支持脚部25からのピロボール部38の脱落を防止する。なお、枠部材26は、設けなくてもよく、設ける場合であっても形状や大きさ等は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。また、枠部材26は、3つの支持脚部25に連結させることで、各支持脚部25を補強することができる。
【0023】
駆動機構30は、マッサージ機構20を運動(移動)させるものであり、支持部材31と3つの往復動部32と3つのアーム部33とを有する。支持部材31は、駆動機構30の中心軸線Acに関して回転対称な位置関係で3つの往復動部32を支持する。この各往復動部32には、3つのアーム部33が個別に対応して設けられ、それらも同様に中心軸線Acに関して回転対称な位置関係とされる。この各往復動部32と各アーム部33とは、位置が異なることを除くと互いに等しい構成とされている。
【0024】
支持部材31は、図2に示すように、板状部材における左右方向の両端が上下方向の上側に湾曲されて形成された側壁部31aと、板状部材における軸線方向の後側の端部が上側に折り曲げられて形成された端壁部31bと、を有する。支持部材31は、側壁部31aと端壁部31bとで囲まれた内方の空間に3つの往復動部32を収容可能とされている。両側壁部31aは、部分的に切り欠かれた切欠箇所31cが設けられ、収容した往復動部32から伸びるアーム部33を通すことを可能とする。端壁部31bは、軸線方向の後側から各往復動部32へと物等が接触することを防止する。
【0025】
各往復動部32は、モータ32aとネジ軸32bと駆動箇所32cとベース32dとガイドレール32eとを有する。モータ32aは、往復動部32における駆動装置として機能するもので、実施例1ではステッピングモータが用いられる。モータ32aは、出力軸が軸線方向(中心軸線Ac(図3等参照)がのびる方向)に沿うものとされている。モータ32aは、図示を略す制御部の制御下で駆動されることで、出力軸をその軸線回りに回転させる。
【0026】
ネジ軸32bは、軸線方向に伸びる長尺な円柱部材の周壁面にネジ溝が設けられた所謂おねじであり、軸線が軸線方向(中心軸線Ac)と平行とされている。ネジ軸32bは、カップリングを介してモータ32aの出力軸に繋がれており、モータ32aの出力軸が回転することで、自らの軸線を中心として回転される。
【0027】
駆動箇所32cは、ネジ軸32bの回転に伴ってネジ軸32b上を移動されるものである。駆動箇所32cは、ネジ軸32bの挿入を許す穴部の内壁面にネジ山が設けられた所謂めねじ(ナット状)とされており、ネジ軸32bに嵌め合わせることができる。このため、駆動箇所32cは、ネジ軸32bとともに、回転運動と直進運動とを変換する送りねじとして構成されている。なお、ネジ軸32bと駆動箇所32cとは、送りねじとして構成されていれば、ネジ溝とネジ山とを逆の構成としてもよい。この駆動箇所32cには、アーム部33(その後述するアーム本体35)に接続される接続箇所32fが設けられている。接続箇所32fは、中心軸線Acを中心とする円の接線方向に伸びる貫通孔を有する。なお、ネジ軸32bと駆動箇所32cとは、互いのネジ溝の間に複数のボールを配することで変換効率を高めたボールねじとして構成してもよい。また、各往復動部32は、駆動箇所32cを一方向に沿って往復動させるものであれば、例えば、リニアモータの構成としてもよく、他の構成としてもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0028】
ベース32dは、モータ32aおよびネジ軸32bを支持するもので、軸線方向に伸びる板状部材とされ、両端に一対の支持箇所32gが設けられている。両支持箇所32gは、ネジ軸32bのそれぞれの端部を支持しており、軸線が延びる方向を軸線方向と一致させつつその軸線を回転中心として回転可能にネジ軸32bを支持する。また、軸線方向の前側の支持箇所32gには、モータ32aが取り付けられている。モータ32aの出力軸は、この軸線方向の前側の支持箇所32gを介して、ネジ軸32bに接続されている。
【0029】
ガイドレール32eは、軸線方向に伸びる棒状とされ、各ネジ軸32bに対応しつつベース32dに固定されて設けられている。ガイドレール32eは、駆動箇所32cに設けられたガイド部材32hに通されている。ガイド部材32hは、ガイドレール32eの伸びる方向に沿って移動可能とされており、駆動箇所32cがネジ軸32b周りに回転することを防止しつつ駆動箇所32cがネジ軸32bに沿って軸線方向に移動することを可能とする。
【0030】
これにより、各往復動部32は、モータ32aが駆動されると、ネジ軸32b上を駆動箇所32cが軸線方向に移動する。このため、各往復動部32は、駆動箇所32cの往復動方向を軸線方向としている。各往復動部32は、制御部が、モータ32aの駆動速度を適宜調節することで、駆動箇所32cの移動速度を調整できるとともに、モータ32aを停止する際の回転位置を適宜調節することで、駆動箇所32cの軸線方向で任意の位置に停止させることができる。
【0031】
3つの往復動部32は、図2に示すように、固定部材34により支持部材31に固定される。実施例1の固定部材34は、前側固定片34aと後側固定片34bとを有する。前側固定片34aは、3つのベース32dにおける軸線方向の前側の端部を掛け渡す板状とされており、上下方向の下側の端部が支持部材31に固定可能とされている。後側固定片34bは、3つのベース32dにおける軸線方向の後側の端部を掛け渡す板状とされており、上下方向の下側の端部が支持部材31に固定可能とされている。3つの往復動部32は、それぞれのベース32dの軸線方向の両端が前側固定片34aと後側固定片34bとでそれぞれ固定されることにより、中心軸線Acに関して回転対称な位置関係すなわち中心軸線Acに直交する面上において120度の回転角度となる位置関係で連結される。そして、3つの往復動部32は、前側固定片34aと後側固定片34bとが支持部材31に取り付けられることで、上記の位置関係を維持した状態で支持部材31上に固定される。なお、固定部材34は、3つの往復動部32を上記の位置関係としつつ支持部材31に固定するものであればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0032】
この各往復動部32には、カバー部材が適宜取り付けられる。カバー部材は、少なくとも往復動部32における駆動部、すなわちモータ32aとネジ軸32bと駆動箇所32cとベース32dとガイドレール32eとを覆う。このカバー部材は、支持部材31上に設けられた3つの往復動部32を一体的に覆うものとしてもよく、往復動部32毎にその駆動部を覆うものとしてもよい。カバー部材は、いずれの構成とした場合であっても、各駆動箇所32c(接続箇所32f)のネジ軸32b上での軸線方向の移動を可能とするように、適宜切欠き等が設けられる。この各往復動部32に、アーム部33が取り付けられる。
【0033】
各アーム部33は、各往復動部32の駆動力をマッサージ機構20に伝達するもので、対応する往復動部32とマッサージ機構20とを個別に繋いでいる。各アーム部33は、図1から図3に示すように、往復動部32とマッサージ機構20とを掛け渡すアーム本体35を有し、一端が第1ジョイント36により往復動部32に接続され、他端が第2ジョイント37によりマッサージ機構20に接続されている。
【0034】
アーム本体35は、往復動部32の駆動箇所32cと、マッサージ機構20の収納筒部23と、を架け渡す棒状とされている。実施例1のアーム本体35は、中心軸線Acの放射方向の外側に膨らむように湾曲されている。このため、3つのアーム本体35は、後述するように3つの内側に位置されて動作するマッサージ機構20との干渉を回避できる。
【0035】
第1ジョイント36は、往復動部32の駆動箇所32cに対するアーム本体35の角度の変化を可能としつつ、駆動箇所32cとアーム本体35とを繋ぐ。実施例1の第1ジョイント36は、アーム本体35の一端に設けられた軸受箇所36a(図2参照)を有する。軸受箇所36aは、中心軸線Acを中心とする円の接線方向に伸びる貫通孔を有し、駆動箇所32cに接続された接続箇所32fの貫通孔と、上記の接線方向で並列される。第1ジョイント36は、図示を略す回転軸が両貫通孔に通されることで、その回転軸を回転中心として回転可能(以下では、回転軸回りに回転可能ともいう)に、駆動箇所32cとアーム本体35とを繋ぐ。このように、第1ジョイント36は、駆動箇所32cに対してアーム本体35を回転軸回りに回転可能とする所謂ピンジョイントとして構成されている。これにより、第1ジョイント36は、図3に矢印A1で示すように、中心軸線Acに接近させたり遠ざけたりするように、駆動箇所32cに対してアーム本体35を回転させることができる。なお、第1ジョイント36は、上記のように駆動箇所32cに対してアーム本体35を回転させるものであればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0036】
第2ジョイント37は、収納筒部23に対するアーム本体35の角度の変化を可能としつつ、収納筒部23の各支持脚部25とアーム本体35とを繋ぐ。実施例1の第2ジョイント37は、図3に示すように、収納筒部23の支持脚部25に設けられたピロボール部38を有する。ピロボール部38は、内側が球面とされて支持脚部25に固定された外輪38aと、外側が球面とされて外輪38aの内方に嵌め入れられた内輪38bと、を有する。ピロボール部38は、外輪38aに対して内輪38bが回転可能とされた所謂球面滑り軸受であり、外輪38aの内側球面または内輪38bの外側球面の少なくとも一方に互いの滑りを向上させる被膜やメッキ等が適宜施されている。内輪38bでは、内側に軸穴38cが設けられている。
【0037】
第2ジョイント37は、アーム本体35の他端に設けられた軸受穴37aを有する。軸受穴37aは、内輪38bの軸穴38cと略同じ内径寸法とされており、軸穴38cと並列される。また、第2ジョイント37は、留め具37bを有する。この留め具37bは、軸穴38cに通すことができるとともに軸受穴37aに嵌め込むことが可能とされた軸部37cと、軸穴38cに通すことのできない外径とされた頭部37dと、を有する。
【0038】
各第2ジョイント37では、開口23aの外周に枠部材26が取り付けられた収納筒部23に対して、3つの留め具37b(図3に1つだけ図示)が、軸線方向の後側から、対応する枠部材26の取付穴26aおよび支持脚部25の軸穴38cに通される。その留め具37bは、対応する軸受穴37aに嵌め込まれることにより、ピロボール部38を介して支持脚部25とアーム本体35とを繋ぐ。この各第2ジョイント37は、支持脚部25に対して、アーム本体35を、ピロボール部38(外輪38aおよび内輪38b)の中心点を回転中心として様々な方向に回転可能(以下では、回転自在ともいう)とする。これにより、第2ジョイント37は、収納筒部23に対してアーム本体35を様々な傾斜となるように回転自在とすることができる。なお、第2ジョイント37は、収納筒部23に対してアーム本体35を回転自在とするものであれば、例えば所謂ボールジョイントとしてもよく、他の構成でもよく、実施例1に限定されない。
【0039】
射精促進装置10では、図1等に示すように、収納筒部23が3つのアーム部33に支持されている。この収納筒部23は、開口23aの外周に枠部材26が取り付けられた状態で、マッサージ本体部21が挿入された固定筒部22が収納される。その固定筒部22は、複数のピンがマッサージ本体部21(その筒状部分21a)の固定片部分の各貫通孔に挿入された状態で、左右方向で両分割固定筒部22b、22cがマッサージ本体部21を挟み込んで嵌め合わされている。このため、固定筒部22とマッサージ本体部21とは、一体に移動可能にされている。この固定筒部22は、開口23aから収納筒部23内に挿入されると、その凹部22eに収納筒部23の爪部23bが嵌ることで、収納筒部23と一体に移動することが可能とされて収納筒部23に取り付けられる。このように、射精促進装置10では、マッサージ本体部21が挿入された固定筒部22が収納筒部23に収納されることで、それらが一体に移動可能とされてマッサージ機構20が構成される。
【0040】
射精促進装置10では、収納筒部23が3つのアーム部33に支持されることにより、マッサージ機構20が駆動機構30に取り付けられている。その駆動機構30では、収納筒部23が、3つのアーム部33を介して3つの往復動部32に取り付けられており、その各往復動部32が、支持部材31に支持されている。支持部材31は、基台12の支持台部12c上に固定されることで、基台12に支持される。これにより、射精促進装置10では、マッサージ機構20が駆動機構30により動作可能に支持されている。
【0041】
射精促進装置10では、図示は略すが、電源の入(オン状態)と切(オフ状態)との切り替えの指示を行う電源スイッチと、各種動作指令を行う動作指示スイッチと、が設けられている。この電源スイッチおよび動作指示スイッチは、駆動機構30に設けられてもよく、基台12に設けられてもよく、それらとは異なる箇所に設けられてもよい。電源スイッチおよび動作指示スイッチは、制御部に接続されている。その制御部は、射精促進装置10に接続または内蔵された電力源に接続されており、電源スイッチが操作されて電源がオンとされると、電力源からの電力を駆動機構30の各往復動部32のモータ32aに適宜供給して、その各モータ32aを回転駆動させる。このとき、制御部は、動作指示スイッチで指定された動作指令に応じて、3つのモータ32aを個別に所定の回転速度および回転方向で駆動する。すると、駆動機構30は、各モータ32aの回転駆動に応じて各往復動部32の駆動箇所32cを軸線方向に移動させ、その移動に応じて各駆動箇所32cに繋がれた各アーム部33の第1ジョイント36を軸線方向に移動させる。
【0042】
射精促進装置10では、駆動機構30が、第2ジョイント37を介して3つのアーム部33を収納筒部23に繋いでいるので、各第1ジョイント36の軸線方向での位置の差異に応じて、収納筒部23の位置や姿勢を変化させる。その収納筒部23では、固定筒部22およびマッサージ本体部21が収納されてマッサージ機構20が構成されている。このため、駆動機構30は、収納筒部23の位置や姿勢を変化させることで、駆動機構30すなわち基台12に対して、マッサージ機構20の位置や姿勢を変化させることができる。
【0043】
すなわち、駆動機構30は、3つのモータ32aを一斉にかつ等しい速度で回転駆動すると、各駆動箇所32cを介して各アーム部33を等しく軸線方向に移動させ、その移動に応じてマッサージ機構20を軸線方向に移動させる。この一例として、図1では、マッサージ機構20が軸線方向の後側に移動された様子を示し、図4では、マッサージ機構20が軸線方向の前側に移動された様子を示している。このため、射精促進装置10は、マッサージ機構20を、駆動機構30すなわち基台12に対して、軸線方向に往復動させたり、軸線方向の任意の位置で停止させたりできる。
【0044】
また、駆動機構30は、3つのモータ32aを個別に適宜回転駆動すると、各駆動箇所32cを介して各アーム部33を個別に軸線方向に移動させ、その移動に応じてマッサージ機構20の姿勢を変化させる。このとき、マッサージ機構20は、3つのアーム部33が収納筒部23の開口23aの近傍に繋がれているので、3つのアーム部33の位置の差異に応じて、開口23aすなわちマッサージ本体部21の挿入口21fの近傍を中心として傾斜される。このため、マッサージ機構20は、軸線が中心軸線Acと略一致(並行)となる姿勢を基準姿勢(図1図4参照)として、その基準姿勢に対して軸線方向の前側すなわち中空部21cの奥壁側が上下左右のいずれかに変位するように傾斜される。
【0045】
すなわち、駆動機構30は、一例として、図5に示すように、上側の駆動箇所32cを軸線方向の後側に、他の2つの駆動箇所32cを軸線方向の前側で互いに等しい位置とすることで、中空部21cの奥壁側を上側に変位させるようにマッサージ機構20を傾斜させる。また、駆動機構30は、他の一例として、図6に示すように、上側の駆動箇所32cを前側に、他の2つの駆動箇所32cを後側で互いに等しい位置とすることで、中空部21cの奥壁側を下側に変位させるようにマッサージ機構20を傾斜させる。そして、駆動機構30は、図示は略すが、各駆動箇所32cを軸線方向の任意の位置関係とすることで、中空部21cの奥壁側を任意の方向に変位させるようにマッサージ機構20を傾斜させる。
【0046】
このように、射精促進装置10は、マッサージ機構20を、駆動機構30すなわち基台12に対して、任意の方向に傾けるように動作させたり、任意の方向に傾けた状態で停止させたりできる。射精促進装置10では、様々な動作が動作指示スイッチとして予め設定されており、動作指示スイッチで選択された動作指令に応じて制御部が各往復動部32を適宜駆動することで、選択されたようにマッサージ機構20を動作させることができる。
【0047】
次に、この射精促進装置10の使用の一例について説明する。操作者は、射精促進装置10(その基台12)を任意の位置に設置し、その駆動機構30の収納筒部23に固定筒部22(マッサージ本体部21)を取り付けてマッサージ機構20を使用状態とする。操作者は、その状態において、自身の陰茎をマッサージ機構20における挿入口21fから中空部21c内に挿入する。そして、操作者は、電源スイッチを操作して射精促進装置10の電源をオンするとともに、動作指示スイッチを操作して動作指令を選択する。射精促進装置10は、選択された動作指令に応じた回転速度および回転方向で各モータ32aを回転駆動させ、選択された動作指令に応じてマッサージ機構20を動作させる。
【0048】
射精促進装置10は、マッサージ機構20において図5の姿勢と図6の姿勢とを交互に繰り返すことで、マッサージ機構20において上下に波打つようにマッサージ機構20を動作させることができる。このことは、上下方向以外(例えば左右方向)でも同様である。また、射精促進装置10は、図7および図8に示すように、中空部21cの奥壁側を時計回りもしくは反時計回りに位置を変化させるようにマッサージ機構20が傾く方向を徐々に変化させることで、矢印A2(逆回転も可)のようにマッサージ機構20を回転させることができる。加えて、マッサージ機構20は、上記のような各波打ち動作と回転動作と軸線方向の往復動とを適宜組み合わせることで、複雑な動きとすることができるとともに、動作のパターンを飛躍的に増加させることができる。これにより、射精促進装置10は、陰茎が挿入されたマッサージ機構20を多様に動作させることで、その中空部21c内に挿入された陰茎に刺激を与えて射精を促進させることができる。
【0049】
操作者は、射精が終了したら、電源スイッチを操作して射精促進装置10の電源をオフにする。射精促進装置10は、電源がオフにされることにより、駆動機構30の各モータ32aの回転駆動を停止し、マッサージ機構20の動作を停止させる。このとき、射精促進装置10は、マッサージ機構20を基準姿勢に戻してから、マッサージ機構20の動作を停止するものとしてもよい。この後、操作者は、自身の陰茎を中空部21cから抜き取り、マッサージ機構20において収納筒部23から固定筒部22を取り外す。そして、操作者は、分割固定筒部22b、22cを互いに離間させることで、マッサージ本体部21から固定筒部22を取り外し、適宜中空部21c内に収納された精子を採取する。
【0050】
その後、操作者は、マッサージ本体部21において、上下方向に分割された保護部材24を互いに離間する方向に引っ張って、これらの間にあるマッサージ本体部21の傘状部分21bを引き伸ばす。操作者は、この状態のマッサージ本体部21において、筒状部分21aの前端部を後方向に押し出すことで、中空部21cを裏返して内壁21dを挿入口21fから外方に露出させることができる。これにより、操作者は、露出させた中空部21c内に残る精液を洗い流して、内壁21dを含む中空部21c内を洗浄できる。その後、操作者は、内壁21dを挿入口21fから内方に押し込むことで、マッサージ本体部21を示す状態に戻すことができる。
【0051】
実施例1の射精促進装置10は、以下の各作用効果を得ることができる。
【0052】
射精促進装置10は、マッサージ機構20を運動させる駆動機構30が、駆動箇所32cを略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部32と、マッサージ機構20とそれぞれの駆動箇所32cとを個別に繋ぐ複数のアーム部33と、を有する。このため、射精促進装置10は、マッサージ機構20を、往復動に加えて、任意の姿勢で任意の方向に動作させたり停止させたりすることができ、それらを適宜組み合わせることで、マッサージ機構20を無数のパターンで複雑な動きとすることができる。また、射精促進装置10は、駆動箇所32cを略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部32を用いるだけの簡単な構成にも拘わらず、複雑なサーボ機構を複数用いたものと同様に、マッサージ機構20を無数のパターンで複雑な動きとすることができる。
【0053】
射精促進装置10は、それぞれのアーム部33を、マッサージ機構20に対して回転自在に取り付けている。このため、射精促進装置10は、複数のアーム部33を様々な位置関係とした際、マッサージ機構20が任意の方向に傾斜することを円滑なものにできる。これは、各アーム部33は、マッサージ機構20に対して各アーム部33が傾斜する方向が制限されていると、その制限がマッサージ機構20における任意の方向への傾斜を阻むように作用する虞があることによる。
【0054】
射精促進装置10は、それぞれのアーム部33を、対応する駆動箇所32cに対して、その往復動方向に直交する軸線を中心として回転可能に取り付けている。このため、射精促進装置10は、複数の駆動箇所32cを様々な位置関係とした際、そこに繋がれた各アーム部33の位置の制御を容易なものにでき、マッサージ機構20における動作の制御を容易なものにできる。これは、各アーム部33は、駆動箇所32cに対して各アーム部33が傾斜する方向が制限されていないと、各アーム部33が意図しない方向に傾斜することで、各アーム部33の移動やマッサージ機構20の動作が意図しないものとなる虞があることによる。
【0055】
射精促進装置10は、マッサージ機構20において、挿入口21fが設けられた一端側にアーム部33を固定している。このため、射精促進装置10は、挿入口21fの近傍を中心としてマッサージ機構20を傾斜させることができ、挿入口21fから挿入された陰茎に対して不測の移動を強いることが抑制でき、使い勝手を向上できる。
【0056】
射精促進装置10は、複数の往復動部32を駆動機構30の中心軸線Acに関して回転対称な位置関係とし、それぞれのアーム部33を、中心軸線Acの放射方向の外側に膨らんで湾曲させている。このため、射精促進装置10は、3つのアーム本体35の内側においてマッサージ機構20を傾斜させても、そのマッサージ機構20が各アーム本体35と干渉することを回避できる。
【0057】
したがって、本開示に係る射精促進装置としての実施例1の射精促進装置10は、単に往復動させる従来の構造と比較して、マッサージ機構20の複雑な動きを可能にでき、射精をより効率的に促進できる。
【0058】
以上、本開示の射精促進装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0059】
なお、射精促進装置は、実施例1では上記のような全体の形状や構成としている。しかしながら、射精促進装置は、マッサージ機構20を運動させる駆動機構30が、駆動箇所32cを略一方向に沿って往復動させる複数の往復動部32と、マッサージ機構20とそれぞれの駆動箇所32cとを個別に繋ぐ複数のアーム部33と、を有していれば、全体の形状や構成は適宜設定すればよく、実施例1に限定されない。
【0060】
また、射精促進装置は、実施例1では、往復動部32とアーム部33とを3つずつ設けている。しかしながら、射精促進装置は、往復動部32とアーム部33とを複数設けていれば、2つずつ設けてもよく、4つ以上ずつ設けてもよく、実施例1の構成に限定されない。ここで、射精促進装置は、往復動部32とアーム部33とを2つずつ設けた場合、基準姿勢に対してマッサージ機構20を傾斜させる方向が一方向となるが、単に往復動させる従来の構造と比較して、マッサージ機構20の複雑な動きを可能にできる。また、射精促進装置は、往復動部32とアーム部33とを4つ以上ずつ設けた場合、すべての位置関係でマッサージ機構20の位置や姿勢を制御してもよく、実施例1のように3つでの位置関係でマッサージ機構20の位置や姿勢を制御するものとしつつ残りのものでマッサージ機構20の位置や姿勢の微調整を行うものとしてもよい。
【0061】
さらに、射精促進装置は、実施例1では、ネジ軸32bのネジ溝のピッチを一定としている。しかしながら、ネジ軸32bのネジ溝のピッチは、軸線方向での位置に応じて適宜変化させてもよい。このようにすると、このピッチの変化も利用してマッサージ機構20の位置や姿勢を制御できる。
【0062】
射精促進装置は、実施例1では、駆動機構30がマッサージ機構20を運動させる構造、すなわち3つの往復動部32が3つのアーム部33により収納筒部23に繋がれている箇所を露出させている。しかしながら、射精促進装置は、駆動機構30およびマッサージ機構20の運動を阻害しなければ、運動させる構造の全部もしくは一部をカバー部材で覆うものとしてもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0063】
射精促進装置は、実施例1では、第1ジョイント36を駆動箇所32cに対してアーム本体35を一方向に回転可能とし、第2ジョイント37を収納筒部23に対してアーム本体35を回転自在としている。また、実施例1では、各第2ジョイント37(各支持脚部25)を収納筒部23の開口23aの近傍に設けている。しかしながら、各第1ジョイント36と各第2ジョイント37とは、駆動機構30によりマッサージ機構20を任意の方向へ傾斜させたり軸線方向に移動させたりすることを可能とすれば、移動可能な方向や設ける位置は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
【0064】
射精促進装置は、実施例1では、3つの往復動部32を、それぞれの駆動箇所32cを軸線方向に移動させるものとしている。しかしながら、各往復動部32は、互いの駆動箇所32cの位置関係により駆動機構30によりマッサージ機構20を任意の方向へ傾斜させたり軸線方向に移動させたりすることを可能とすれば、互いの駆動箇所32cの移動方向は平行とされていなくてもよく、実施例1の構成に限定されない。
【0065】
射精促進装置は、実施例1では、マッサージ機構20を、上記の構成のマッサージ本体部21と固定筒部22と収納筒部23とを有するものとしている。しかしながら、マッサージ機構20は、挿入された陰茎に刺激を与えるものであって、駆動機構30により上記のように複雑な動きをされるものであればよく、実施例1の構成に限定されない。例えば、マッサージ機構20は、マッサージ本体部21の外観や中空部21cの形状等の変更や、各部材の取り付け構造の変更のように3つの部材の形状や構成を適宜変更してもよく、上記の3つの部材を有していなくてもよい。
【符号の説明】
【0066】
10 射精促進装置10 20 マッサージ機構 21f 挿入口 30 駆動機構 32 往復動部 32c 駆動箇所 33 アーム部 Ac 中心軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8