(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】光学式フローセル
(51)【国際特許分類】
G01N 21/05 20060101AFI20231225BHJP
G01N 21/59 20060101ALN20231225BHJP
【FI】
G01N21/05
G01N21/59 Z
(21)【出願番号】P 2020566711
(86)(22)【出願日】2019-05-29
(86)【国際出願番号】 EP2019064119
(87)【国際公開番号】W WO2019229201
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-02
(32)【優先日】2018-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】597064713
【氏名又は名称】サイティバ・スウェーデン・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100207158
【氏名又は名称】田中 研二
(72)【発明者】
【氏名】ハンノ・エリング
(72)【発明者】
【氏名】マッツ・ルンドクヴィスト
(72)【発明者】
【氏名】ダーヴィド・バーリマン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・マルクストローム
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0257885(US,A1)
【文献】特開平11-044821(JP,A)
【文献】特表2013-518278(JP,A)
【文献】国際公開第2008/117651(WO,A1)
【文献】特開2007-057504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/03 - G01N 21/15
G01N 21/59
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の軸(923)に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネル(920)を形成する筐体(910)と、
第2の軸(970)に沿ってほぼ同軸に、前記流体チャネルの対向する側壁に配置される第1の光導体(961)および第2の光導体(962)と、
を備え、
前記筐体が、第1の部分(111)および第2の部分(112)を備え、
前記第1の部分(111)が第1の軸(123)に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネル(120)を形成するように構成され、前記流体チャネル(120)が開いた側を有し、対応する前記第2の部分(112)が前記流体チャネル(120)の前記開いた側を閉じるように構成され、
前記第1および第2の光導体が、検知間隔(d)を設けるためにその場で除去される端部(961c、962c)を有し、
前記筐体が前記第1の部分(111)と前記第2の部分(112)の間に置かれ、前記流体チャネル(120)内の流体の漏れを防止するシール(113)を備えており、
前記シール(113)が、前記流体チャネル(120)内に延在
して前記流体チャネル(120)の内壁の一部を形成する、光学式フローセル。
【請求項2】
前記第1の光導体(961)が光が放出される射出面を備え、前記第2の光導体(962)が放出光が受け取られる入射面を備え、前記射出面の面積が前記入射面の面積より小さい、請求項1に記載の光学式フローセル。
【請求項3】
前記シールが第2の軸(170)上に配置される第1および第2の孔(1131、1132)を備え、前記第1の孔(1131)は前記第1の光導体(161)が前記第1の孔(1131)を通して突き出るのを可能にするように配置され、前記第2の光導体(162)が前記第2の孔(1132)を通して突き出るように配置される、請求項1または2に記載の光学式フローセル。
【請求項4】
前記第1の光導体(161)が、前記筐体(910)に備えられた第1のコネクタ部(163)の中に囲繞され、前記第2の光導体(162)が、前記筐体(910)に備えられた第2のコネクタ部(164)の中に囲繞される、請求項1から3のいずれか一項に記載の光学式フローセル。
【請求項5】
前記第1のコネクタ部(163)を筐体(100)に締結または固定するように配置される第1の締結具と、
前記第2のコネクタ部(164)を前記筐体(100)に締結または固定するように配置される第2の締結具と
をさらに備える、請求項4に記載の光学式フローセル。
【請求項6】
対向する第1の光導体(961)と第2の光導体(962)を、それらの端部が当接する、隣接する、または近接するように、第2の軸(170)に沿って光学式フローセル筐体の中に挿入するステップ(710)と、
幅(d)の検知間隔を形成するために、その場で前記第1の光導体(961)および第2の光導体(962)の一方または両方の端部を除去するステップ(720)と
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の光学式フローセルを製造する方法。
【請求項7】
前記第1の光導体(961)および第2の光導体(962)の前記一方または両方の端部を除去する前記ステップ(720)が、前記第1の光導体(961)および第2の光導体(962)両方の前記端部を切断することによって実施される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の光導体(961)および第2の光導体(962)の一部分を除去する前記ステップ(720)が、前記第1の軸(123)に沿い、かつ前記第2の軸(170)に垂直な動きで実施される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の光導体(961)および第2の光導体(962)の一部分を除去する前記ステップ(720)が、前記第1の軸(123)に垂直、かつ前記第2の軸(170)に垂直な動きで実施される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項10】
前記除去するステップが、ダイアモンドソーまたはレーザ切断を使用して実施される、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式フローセルに関する。本発明は、光学式フローセルを製造するのに対応する方法、光学式フローセルを備える測定デバイス、それに対応する方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品、およびキャリアにさらに関する。
【背景技術】
【0002】
光学式測定デバイスは、溶液が溶液内の物質の存在および/または物質の濃度を判定するように働く光学式フローセルを横切って流れるようになされる複数の技術分野で使用される。そのような技術分野の例は、とりわけ、流体クロマトグラフィーおよびろ過である。
【0003】
測定デバイスで使用されるフローセルは、一般的に、光を放出する射出面を有する光ファイバなどといった第1の光導体、および光を受け取る入射面を有する第2の光導体を有する光学式フローセルである。射出面と入射面の間の経路長または距離は、より低い濃度の溶液のために比較的長くてよいが、高濃度の溶液のための信頼できる判定をやはり達成するため、距離は、典型的には、0.1~0.5mmの範囲内で、より短くするべきである。測定で満足な品質を達成するため、距離は一定に保つ必要があり、典型的には、設定値から5%より大きく逸脱するのは許されない。
【0004】
この領域における共通の問題は、煩わしく複雑で時間のかかる、測定デバイスの清掃または保守作業である。清掃または保守作業は、典型的には、汚染を防ぐために1つの物質から別のものに変えるときに必要である。さらなる問題は、清掃または保守作業の後の、通常作業を再開できる前の煩わしい較正作業を含む補正または調整である。さらなる問題は、様々な清掃または保守作業が光学式フローセルがさらされる環境に影響を及ぼし、たとえば、高温/低温、放射、または大気圧にさらされた後のデバイスの射出面と入射面の間の経路長または距離を変える場合があるということである。さらなる問題は、ポリマーから作られた光学式フローセルが使用されるときに、射出面と入射面の間の寸法経路長または距離の変動性がより大きくなるということである。さらなる問題は、経路長が短いときに、経路長または距離の変動性に対する感受性がより大きくなるということである。
【0005】
したがって、この欠点を克服する測定デバイスのための改善された光学式フローセルが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態の目的は、従来の解決策の欠点および問題を緩和または解決する解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記およびさらなる目的は、独立請求項の主題によって達成される。本発明のさらなる有利な実装形態は、従属請求項によって規定される。
【0008】
本記載および対応する請求項における「または、もしくは(or)」という用語は、「および、ならびに(and)」および「または、もしくは(or)」をカバーする数学的ORと理解するべきであって、XOR(排他的OR)と理解するべきでない。本開示および請求項における不定冠詞「a」は、「1つ(one)」に限定されず、「1つまたは複数(one or more)」すなわち複数と理解することもできる。
【0009】
上の目的は、独立請求項の主題によって解決される。本発明のさらなる有利な実装形態は、従属請求項に見いだすことができる。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、第1の軸に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネルを形成する筐体と、筐体の第1の外面区域を流体チャネルの第1の端部に接続するように配置される入口および第2の外面区域を流体チャネルの第2の端部に接続するように配置される出口と、第2の軸に沿って同軸に、流体チャネルの対向する側壁に配置される第1の光導体および第2の光導体とを備える光学式フローセルが提供される。第1の態様の第1の実施形態では、第1の光導体が、流体チャネルの第1の側壁に隣接して配置されて光が放出される射出面を備え、第2の光導体が、流体チャネルの第2の対向する側壁に隣接して配置されて放出光が受け取られる入射面を備え、射出面と入射面がある距離だけ分離される。
【0011】
第1の態様の利点は、第1の光導体と第2の光導体が所望の経路長および/または距離だけ分離されるように、第1の光導体および第2の光導体を形成するため第1の軸に沿って連続光導体を切断すること、ならびに/または第1の光導体および第2の光導体を形成するため第1の軸に垂直な動きで連続光導体を切断することに対応するおよび/または可能にするという点である。
【0012】
一実施形態では、筐体は、ポリマーおよび/または金属から作られる、使い捨ておよび/または消耗品の光学式フローセル100であってよい。本実施形態の利点は、使い捨ておよび/または消耗品の光学式フローセル100を使用し、こうして清掃または保守作業の必要性をなくすことによって、光学式フローセル測定の複雑さを減らすことができ、測定のための設定時間を減らすことができるという点である。
【0013】
本実施形態の利点は、使い捨ておよび/または消耗品の光学式フローセルを使用し、こうして清掃または保守作業の必要性をなくすことによって、光学式フローセル測定の複雑さを減らすことができ、測定のための設定時間を減らすことができるという点である。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様にしたがった光学式フローセルを製造する方法が提供され、方法は、第2の軸に沿って光学式フローセル筐体の中に連続光導体を挿入するステップと、光が放出される射出面を有する第1の光導体を形成するためおよび入射面を有する第2の光導体を形成するために連続光導体の一部分を除去するステップとを備え、上記一部分は、その一部分が除去された後に射出面と入射面がある距離だけ分離されるような距離に等しい長さを有する。
【0015】
本発明の第3の態様によれば、第1の態様にしたがった光学式フローセルを備える測定デバイスによって実施される方法が提供され、方法は、光学式フローセルがさらされている環境を示す環境データを取得するステップと、第1の光導体の射出面から第2の光導体の射出面に放出される光の吸収を示す光学式フローセルの光吸収値を測定するステップと、光吸収値および環境データに依存する補償関数に基づいて補償された光吸収値を生成するステップとを含む。
【0016】
本態様の少なくとも1つの利点は、フローセルの測定品質が改善されるという点である。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、測定デバイスが提供され、光学式フローセル中で測定した光吸収値を補償するように構成され、デバイスは、第1の態様にしたがった光学式フローセルを備える。測定デバイスは、第1の光導体にある帯域幅内の光を放出するように構成される光発生器をさらに備える。測定デバイスは、光発生器からの基準光および光学式フローセル100からの受信光を受け取るように構成される吸収値発生器をさらに備える。測定デバイスはフローセル制御ユニットをさらに備え、ユニットは、プロセッサおよびメモリを備え、前記メモリは前記プロセッサが実行可能な命令を含有し、それによって、前記フローセル制御ユニットは、第1の態様にしたがった方法を実施するように動作可能および/または構成される。
【0018】
第5の態様によれば、コンピュータプログラムが提供されて、測定デバイスに備えられた処理ユニット上でコンピュータ実行可能命令が実行されると、測定デバイスに第3の態様にしたがった方法を実施させるためのコンピュータ実行可能命令を備える。
【0019】
第6の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供されて、コンピュータ可読記憶媒体を備え、コンピュータ可読記憶媒体は、そこに具現化される第5の態様にしたがったコンピュータプログラムを有する。
【0020】
第7の態様によれば、キャリアが提供されて、第5の態様にしたがったコンピュータプログラムを含有する。ここで、キャリアは、電気信号、光学信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである。
【0021】
本発明の実施形態のさらなる用途および利点は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0022】
本発明の範囲は請求項によって規定され、請求項は参照によってこのセクションに組み込まれる。本発明の用途および利点の、実施形態のより完全な理解、ならびにそのさらなる利点の具現化は、1つまたは複数の実施形態の以下の詳細な説明を考慮することによって、当業者にもたらされることになる。最初に簡単に記載されることになる添付図面のシートへの参照が行われる。
【0023】
第2の態様から第7の態様の利点は、第1の態様についてのものと、少なくとも同じである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1A】本発明の実施形態にしたがった光学式フローセルを示す図である。
【
図1B】本発明の実施形態にしたがった光学式フローセルを示す図である。
【
図1C】本発明の実施形態にしたがった光学式フローセルを示す図である。
【
図2A】本発明の1つまたは複数のさらなる実施形態にしたがった光学式フローセルの詳細を示す図である。
【
図2B】本発明の1つまたは複数のさらなる実施形態にしたがった光学式フローセルの詳細を示す図である。
【
図2C】本発明の1つまたは複数のさらなる実施形態にしたがった光学式フローセルの詳細を示す図である。
【
図3A】本発明の実施形態にしたがったシールの詳細を図示する図である。
【
図3B】本発明の実施形態にしたがったシールの詳細を図示する図である。
【
図4】本発明の実施形態にしたがった流体チャネルの詳細を図示する図である。
【
図5】本発明の実施形態にしたがった光学式フローセルを製造する方法を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態にしたがった測定デバイスによって実施される方法を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態にしたがった測定デバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の実施形態およびそれらの利点は、以下の詳細な説明を参照することによって、最も良好に理解される。同様の参照番号は、1つまたは複数の図に図示される同様の要素を識別するために使用されることを了解されたい。
【0026】
図1Aは、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセル100の平面図を示す。光学式フローセルは、第1の軸122に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネル120を形成する筐体110を備えることができる。囲繞された細長い流体チャネルの利点は、第1の光導体と第2の光導体が経路長および/または距離だけ分離されるように、第1の光導体および第2の光導体を形成するため第1の軸123に沿って連続光導体を切断すること、ならびに/または第1の光導体および第2の光導体を形成するため第1の軸123に垂直な動きで連続光導体を切断することに対応するという点である。
【0027】
一実施形態では、筐体は、ポリマーおよび/または金属から作られる、使い捨ておよび/または消耗品の光学式フローセル100であってよい。本実施形態の利点は、使い捨ておよび/または消耗品の光学式フローセル100を使用し、こうして清掃または保守作業の必要性をなくすことによって、光学式フローセル測定の複雑さを減らすことができ、測定のための設定時間を減らすことができるという点である。
【0028】
一例では、光学式フローセル100を製造するとき、たとえば、筐体を成形するとき、または筐体を通した第1の軸123と交差するスルーホールを作りスルーホールを通して連続光導体を送り込むことによって、細長い流体チャネル120を横切って連続光導体を配置することができる。次いで、たとえば、ダイアモンドを含浸したワイヤブレードを有する直線のこぎり、もしくはダイアモンドホイールを有する回転/ホイールのこぎりといったダイアモンドソー、および/またはレーザ切断を使用して、連続光導体の一部分を切断および/または除去し、第1の光導体および第2の光導体を形成することができる。
【0029】
図1Bは、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセル100の垂直断面側面図を示す。光学式フローセル100は、筐体110の第1の外面区域を流体チャネルの第1の端部151に接続するように配置される、および/または構成される入口130ならびに第2の外面区域を流体チャネルの第2の端部152に接続するように配置される出口140をさらに備えることができる。第1および第2の外面区域は、光学式フローセル100との間で流体を導くための流体チューブを備える適合コネクタを受け入れるために構成されるコネクタとして形成することができる。
【0030】
本実施形態の利点は、入口130および出口140が筐体110の部分を形成し筐体と一緒に配設されることになるので、光学式フローセル測定の複雑さをさらに減らすことができ、測定のための設定時間をさらに減らすことができるという点である。したがって、光学式フローセル100との間に流体を導くための手段は、清掃または保守作業を必要としない。
【0031】
図1Cは、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセル100の垂直断面端面図を示す。光学式フローセル100は、たとえば光ファイバといった第1の光導体161と、第2の軸170に沿って同軸に、流体チャネルの対向する側壁に配置される第2の光導体162とをさらに備えることができる。一例では、たとえば光ファイバといった、第1および第2の光導体は、第2の軸に沿って光学式フローセル筐体の中に連続光導体を挿入することによって形成される。連続光導体の一部分は、次いで、たとえば光が放出される射出面を有する第1の光導体を形成するために、定格環境で、流体チャネルの第1の側壁の隣でダイアモンドソーおよび/またはレーザ切断を使用することによって切断および/または除去され、放出光が受け取られる入射面を有する第2の光導体を形成するために、流体チャネルの第2の対向する側壁の隣で切断される。さらなる例では、連続光導体の一部分は、たとえば経路長または距離dに対応する切断幅を有するダイアモンドソーおよび/またはレーザ切断デバイスを使用することによって、単一のステップで切断および/または除去することができる。1つまたは複数の実施形態では、射出面および入射面を研削または研磨する追加ステップをさらに実施する場合がある。切断ステップを実施した後、射出面および入射面は、経路長および/または距離だけ分離される。第1の光導体161は、光発生器221からの、たとえば極紫外線、紫外線、近紫外線、可視光、近赤外線、中赤外線、遠赤外線といった帯域幅内の放出光を受け取るために構成することができる。第2の光導体162は、放出光が流体チャネルを横切った後、第1の光導体161からの放出光を受け取り、たとえば、第3の光導体を介して光発生器221から直接基準光を受け取るように構成される吸収値発生器222に受け取った放出光を放出し、光学式フローセル100、すなわち第2の光導体162から光を受け取るために構成することができる。一実施形態では、第1の軸123と第2の軸170は互いに交差する。さらなる実施形態では、第1の軸123と第2の軸170は互いに垂直に配置される。
【0032】
一実施形態では、第1の光導体は、光が放出される射出面を備える。射出面は、流体チャネルの第1の側壁121に隣接して、たとえば流体チャネルの第1の側壁から突き出て配置することができる。第1の側壁121は、上で記載され、
図1Cに関連してさらに記載されるように、流体チャネルの対向する側壁のうちの1つであってよい。第2の光導体は、放出光が、すなわち射出面から受け取られる入射面を備えることができる。入射面は、流体チャネルの第2の対向する側壁122に隣接して配置することができる。第2の側壁122は、上で記載した流体チャネルの対向する側壁の他の1つであってよい。一実施形態では、射出面と入射面は、経路長および/または距離dだけ分離することができる。経路長および/または距離dは、光学式フローセル100が定格環境、たとえば平均温度20℃および平均圧力1013.25ミリバールにさらされるときの定格距離と等しくてよい。一例では、経路長および/または距離dは、摂氏20度の光学式フローセル100の温度で、0.2mmである。一例では、定格光吸収値は、20℃での流体について計算することができる。光学式フローセル100の温度が変わると、それに伴って、経路長および/または距離dならびに対応する吸収値が熱膨張に起因して変わることが理解される。
【0033】
一実施形態では、第1の光導体161が第1のコネクタ部163に囲繞され、および/または第2の光導体162が第2のコネクタ部164に囲繞される。第1および/または第2のコネクタ部は、第1/第2の光導体を受け入れるために構成される光学コネクタ、貫通孔、および/または貫通チャネルを受け入れるように構成される外端部を有する本体を備えることができる。
【0034】
本実施形態の利点は、標準的な光学コネクタを使用して光学式フローセルを光発生器221および/または吸収値発生器222に接続することができるので、少なくとも、測定の複雑さおよび測定を設定するのに必要な時間が減るという点である。
【0035】
一実施形態では、光学式フローセルは、光発生器221および/または吸収値発生器222に直接接続することもできる。
【0036】
一実施形態では、光学式フローセル100は、たとえば、止めねじ、接着剤、または溶着の形で、筐体100に第1のコネクタ部163を締結または固定するように配置される第1の締結具と、筐体110に第2のコネクタ部164を締結または固定するように配置される第2の締結具とをさらに備える。第1および/または第2の締結具は、好ましくは解放可能な締結具である。本実施形態の利点は、光学式フローセル100を製造する費用、複雑さ、および必要な時間を減らすことができるという点である。
【0037】
図2Aは、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセル100の側面図を示す。一実施形態では、筐体は、少なくとも第1の部分111、第2の部分112、および第1の部分111と第2の部分112の間に置かれるシール113を備える。一実施形態では、第1の部分111および/または第2の部分112は、第1の軸123に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネル120を形成するように構成され、流体チャネル120は開いた側を有し、ならびに対応する第1の部分111および/または第2の部分112は、流体チャネル120の開いた側を閉じるように構成される。一実施形態では、流体チャネル120は、開いた側と対向するアーチ型のチャネル壁で構成される。一実施形態では、第1の部分111および/または第2の部分112は、
図1Bに関連してさらに記載される入口130および/または出口140を備える。
【0038】
一実施形態では、第1の部分111および/または第2の部分112は、
図1Cに関連してさらに記載されるような第1の光導体161および/または第2の光導体162を備える。本実施形態の利点は、第1の部分と第2の部分が切断を実施する以前に分離できるために、連続光導体の切断によって第1および第2の光導体を形成する複雑さが減るという点である。
【0039】
任意選択で、光学式フローセル100は、少なくとも第1の部分111、第2の部分112、およびシール113を互いに取り付ける、および/または固定する、および/または保持する、および/または固定するように構成される1つまたは複数の締結手段181、182をさらに備えることができる。本実施形態の利点は、光学式フローセル100の組立の複雑さが減るという点である。
【0040】
一実施形態では、第1の部分111および/または第2の部分112は、単一の部片である。本実施形態の利点は、流体が漏れる可能性が減るという点である。さらなる利点は第1および第2の部分を低い費用で成形できるという点である。チタンから作られる場合があるいくつかの従来型光学式フローセルに使用されるより高価な材料よりも、単一の部片は、たとえば熱の影響によって、影響を受ける。
図6に関連してさらに記載される測定補償/吸収値補償のためのコンピュータにより実装される方法は、これらの環境の影響に対抗し、経路長dの可能な製造上の変動を考慮するために採用することができる。
【0041】
図2Bは、本発明の実施形態にしたがったシール113の斜視図を示す。シール113は、エラストマから作ることができる。シール113は、第1の部分111と第2の部分112の対向する面の縁部を囲繞することができる。シール113は、鞍型の面1133を備えることができ、鞍型の面の長手方向が第1の軸123に垂直である。鞍型の利点は、シールが第1の部分111および第2の部分112に関して中心に置かれるという点である。
【0042】
第1の部分111および第2の部分112は、鞍型をさらに有することができ、および/または鞍型の面を備えることができ、鞍型および/または鞍型の面の長手方向は第1の軸123に垂直である。第2の部分112が第1の部分によって受け入れられるときに、第1の部分111の鞍型および/または鞍型の面が、第2の部分112の鞍型および/または鞍型の面と嵌合するおよび/またはぴったり一致するようにさらに構成することができる。
【0043】
図2Cは、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセル100の分解図を示す。本実施形態では、筐体部分および/または第2の部分112に形成されて、ある軸および/または第1の軸123に沿って延びる流体流路および/または流体チャネル120を備える光学式フローセル100が提供される。筐体部分112は、流体流路および/または流体チャネル120の対向する壁121、122上の対向する光導体161、162をさらに支持する。流体流路および/または流体チャネル120は、前記光導体をさらすために、少なくとも、軸および/または第1の軸123にほぼ平行な側で開いてよい。流体流路および/または流体チャネル120は、好ましくは開放端を有してよく、開放端によって、製造中に、たとえば、切断ホイールまたはレーザカッターに対して、対向する光導体161、162を形成するために連続光導体の一部分を除去するためにアクセスすることが可能になる。流路および/または流体チャネル120の開いた側は、フローセルを形成するため、さらなる筐体部分および/または第1の部分111によって閉鎖可能であってよい。一例では、筐体部分および/または第2の部分112は、第1の軸123に沿って延びる流体流路および/または流体チャネル120を形成するように構成され、流体チャネル120は開いた側を有する。対応するさらなる筐体部分および/または第1の部分111は、流体流路および/または流体チャネル120の開いた側を閉じるように構成される。一実施形態では、流体流路および/または流体チャネル120は、開いた側と対向するアーチ型のチャネル壁で構成される。
【0044】
図3Aは、本発明の実施形態にしたがったシール113の詳細平面図を示す。シール113は、第2の軸170上に配置される第1の孔1131および第2の孔1132をさらに備えることができ、第1の光導体161の射出面と第2の光導体162の入射面が経路長および/または距離dだけ分離されるように、第1の孔1131は、第1の光導体161が第1の孔1131を通して突き出るのを可能にするように配置され、第2の光導体162は、第2の孔1132を通して突き出るように配置される。第1の光導体161および第2の光導体162は、流体チャネル120の中に突き出るように配置することができる。本実施形態の利点は、流体が第1の光導体161および/または第2の光導体162に沿って漏れ出るのをシールが防止するという点である。
【0045】
図3Bは、シール113に含まれる第1の孔1131の詳細前面図を示す。
【0046】
図4は、本発明の実施形態にしたがった流体チャネル120の詳細平面図を示す。流体チャネル120は、以前に記載した対向する側壁の、第1の側壁121と第2の側壁122を備える。第1の光導体161の射出面は、流体チャネル120の第1の側壁121に隣接して、たとえば流体チャネルの第1の側壁から突き出て配置される。第2の光導体162の入射面は、流体チャネル120の第2の対向する側壁122に隣接して配置される。射出面および入射面は、経路長および/または距離dだけ分離される。
図4は、入口130が接続する流体チャネルの第1の端部151および出口140が接続する流体チャネルの第2の端部152の場所を概略的にやはり図示する。
【0047】
図5は、本発明の実施形態にしたがった光学式フローセルを製造する方法を示す。方法は以下のステップを含む。
ステップ710: 第2の軸170に沿って光学式フローセル筐体110の中に連続光導体を挿入する。
ステップ720: 光が放出される射出面を有する第1の光導体161を形成するためおよび放出光が受け取られる入射面を有する第2の光導体162を形成するために連続光導体の一部分を除去する。ここで、上記の一部分は、その一部分が除去された後に射出面と入射面がある距離(d)だけ分離されるような距離dに等しい長さを有する。好ましくは、一部分を除去するステップは、経路長および/または距離dが定格距離と等しくなるように、定格環境でおよび/または定格環境中で実施される。除去される連続光導体の一部分は、流体チャネル120内に含まれる。光学式フローセル筐体110は、
図1A~
図1Cに関連してさらに記載されるように、第1の軸123に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネル120を形成することができる。第2の軸170は、第1の軸123に垂直に配置することができる。
【0048】
一実施形態では、連続光導体の一部分を除去するステップ720は、流体チャネル120の第1の側壁121の隣で連続光導体を切断すること、および流体チャネル120の第2の対向する側壁122の隣で連続光導体を切断することによって実施される。
【0049】
一実施形態では、連続光導体の一部分を除去するステップ720は、第1の軸123に沿い、第2の軸170に垂直な動きで実施される。さらなる実施形態では、連続光導体の一部分を除去するステップ720は、第1の軸123に垂直、かつ第2の軸170に垂直な動きで実施される。
【0050】
一実施形態では、方法は、光学式フローセル筐体110に対して、第1の部分111、第2の部分112、および第1の部分111と第2の部分112の間に置かれるシール113を組み立てるステップをさらに含む。
【0051】
図6は、本明細書に記載される実施形態のいずれかにしたがった光学式フローセル100を備える測定デバイス300によって実施される方法1000を示す。方法は、以下のステップを含む。
ステップ1010: 光学式フローセル100がさらされている環境を示す環境データを取得する。環境データは、環境センサから受け取る、またはメモリから取り出すことができる。
ステップ1020: 第1の光導体の射出面から第2の光導体の射出面に放出される光の吸収を示す光学式フローセル100の光吸収値を取得する。射出面および入射面は、経路長および/または距離dだけ分離することができる。光吸収値を取得するステップは、メモリから光吸収値を取り出すこと、外部ノードおよび/もしくはデバイスから光吸収値を受け取ること、または吸収値発生器222から光吸収値を受け取ることを含むことができる。
ステップ1030: 光吸収値および環境データに依存する補償関数に基づいて補償された光吸収値を生成する。
【0052】
一実施形態では、補償関数は、環境データに依存する経路長および/または距離dの変動を補償する。環境データは、以下のうちの1つまたは複数を示すことができる。
-光学式フローセルの温度
-周囲温度
-ガンマ線放射にさらされる光学式フローセル、または
-加圧滅菌にさらされる光学式フローセル
【0053】
一例では、光学式フローセル100は、60℃の周囲温度で動作し、経路長および/または距離dの減少がもたらされる。上で記載した方法は、減少した経路長および/または距離dについて光吸収値を補償し、こうして、改善された補償された光吸収値および改善された測定品質がもたらされる。さらなる例では、補償関数は、異なる温度で光吸収値を測定することによって得られる。次いで異なる温度で測定した光吸収値を使用して、得られた結果に基づいて、補償表および/または補償関数を生成することができる。
【0054】
さらなる例では、光学式フローセル100は、ガンマ線放射および/または加圧滅菌にさらされ、熱膨張係数の変化ならびに/または経路長および/もしくは距離dの減少がもたらされる。上で記載した方法は、変化した熱膨張係数および/または減少した経路長および/または距離dについて光吸収値を補償し、こうして、改善された補償された光吸収値および改善された測定品質がもたらされる。
【0055】
本実施形態の利点は、光学式フローセル100を使用して得られる測定の品質が改善されるという点である。特に環境に関して、光学式フローセル100は、ガンマ線放射および/または加圧滅菌にさらされて、周囲温度などにさらされている。
【0056】
図7は、本発明の実施形態にしたがった測定デバイス300を示す。測定デバイス300は、本明細書に記載される実施形態のいずれかにしたがった光学式フローセル100で測定される光吸収値を補償するように構成することができる。測定デバイス300は、帯域幅内の光を第1の光導体に放出するように構成される、たとえば1つまたは複数の発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード、ポリマー発光ダイオード、アクティブマトリクス有機発光ダイオード、発光電気化学セル、エレクトロルミネセントワイヤ、磁場誘起ポリマーエレクトロルミネセント、またはレーザといった、光発生器221を備えることができる。測定デバイス300は、光発生器221からの基準光および光学式フローセル100からの受信光を受け取り、光吸収値を生成するように構成される吸収値発生器222をさらに備えることができる。測定デバイス300は、フローセル制御ユニット200をさらに備え、ユニットはプロセッサ212およびメモリ215を備え、前記メモリは前記プロセッサによって実行可能な命令を含有し、それにより、前記フローセル制御ユニット200は、本明細書に記載された対応する方法のいずれかの方法を実施するように動作可能および/または構成される。
【0057】
吸収値発生器222は、光発生器221から基準光を受け取り、基準光の振幅を示す第1の信号を生成するように構成される第1のフォトダイオードおよび/または光センサを備えることができる。吸収値発生器222は、光学式フローセル100から、たとえば入射面から光を受け取り、光学式フローセル100からの受信光の振幅を示す第2の信号を生成するように構成される第2のフォトダイオードおよび/または光センサをさらに備えることができる。吸収値発生器222は、第1および第2の信号を受け取って光吸収値を生成するように構成される微分器をさらに備えることができる。吸収値発生器222は、光吸収値をフローセル制御ユニット200に送信するようにさらに構成することができる。測定デバイス300は、サーバ、オンボードコンピュータ、デジタル情報ディスプレイ、固定型計算デバイス、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、腕時計型コンピュータ、スマートウォッチ、PDA、スマートフォン、スマートTV、電話、メディアプレーヤ、ゲームコンソール、車載型コンピュータシステム、またはナビゲーションデバイスの形であってよい。
【0058】
プロセッサ212は、有線通信またはワイヤレス通信のためにトランシーバ204に通信可能に結合することができる。さらに、測定デバイス300は、少なくとも1つの任意選択のアンテナ(図示せず)をさらに備えることができる。アンテナは、トランシーバ204に結合することができ、ワイヤレス通信システム中のワイヤレス信号を送信および/または放出および/または受信するように構成される。一例では、プロセッサ212は、処理回路構成および/または中央処理装置および/またはプロセッサモジュールおよび/または互いに協働するように構成される複数のプロセッサのいずれかであってよい。さらに、測定デバイス300は、メモリ215をさらに備えることができる。メモリ215は、プロセッサが本明細書に記載された方法を実施するように実行可能な命令を含むことができる。プロセッサ212は、トランシーバ204とメモリ215のいずれかの選択肢に通信可能に結合することができる。測定デバイス300は、吸収値発生器222から直接、または有線および/もしくはワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して吸収値を受信するように構成することができる。
【0059】
1つまたは複数の実施形態では、測定デバイス300は、ユーザからの入力または指示を受け取り、処理手段112にユーザ入力または指示を示すユーザ入力信号を送るように構成される入力デバイス117をさらに備えることができる。1つまたは複数の実施形態では、測定デバイス300は、処理手段112からテキストまたはグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどといった描画オブジェクトを示す表示信号を受け取って、受け取った信号をテキストまたはグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどといったオブジェクトとして表示するように構成されるディスプレイ118をさらに備える。一実施形態では、ディスプレイ118は、ユーザ入力デバイス117と一体化され、処理手段112からテキストまたはグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどといった描画オブジェクトを示す表示信号を受け取って、受け取った信号をテキストまたはグラフィカルユーザ入力オブジェクトなどといったオブジェクトとして表示するように構成される、および/またはユーザからの入力または指示を受け取り、処理手段112にユーザ入力または指示を示すユーザ入力信号を送るように構成される。一実施形態では、プロセッサ/処理手段112は、メモリ115および/またはトランシーバおよび/または入力デバイス117および/またはディスプレイ118に通信可能に結合される。一実施形態では、トランシーバ104は、下でさらに記載されるように、当分野で知られている何らかの有線および/またはワイヤレス通信技法を使用して通信する。
【0060】
実施形態では、1つまたは複数のメモリ115は、ハードRAM、ディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、CDもしくはDVDドライブ(RまたはRW)、または他の取外し可能もしくは固定メディアドライブの選択肢のうちのいずれかを備えることができる。
【0061】
一実施形態では、コンピュータプログラムは、測定デバイス300に備えられたプロセッサ/処理ユニット上でコンピュータ実行可能命令が実行されると、測定デバイス300に本明細書に記載された方法のいずれかを実施させるためのコンピュータ実行可能命令を備えて提供される。
【0062】
一実施形態では、コンピュータプログラム製品がメモリおよび/またはコンピュータ可読記憶媒体を備え、コンピュータ可読記憶媒体が、上で記載され本明細書で具現化されたコンピュータプログラムを有する。本明細書で言及されるメモリおよび/またはコンピュータ可読記憶媒体は、本質的に、ROM(読み出し専用メモリ)、PROM(プログラム可能読み出し専用メモリ)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的消去可能PROM)、またはハードディスクドライブなどといった任意のメモリからなってよい。
【0063】
実施形態では、通信ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、Global System for Mobile Network (GSM)、Enhanced Data GSM Environment (EDGE)、ユニバーサル移動体通信システム、ロングタームエボリューション、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Wi-Fi、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、LTE Advanced、IEEE802.16m、WirelessMAN-Advanced、Evolved High-Speed Packet Access (HSPA+)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、モバイルWiMAX(IEEE 802.16e)、Ultra Mobile Broadband(UMB)(以前は、Evolution-Data Optimized (EV-DO) Rev. C)、Fast Low-latency Access with Seamless Handoff Orthogonal Frequency Division Multiplexing (Flash-OFDM)、High Capacity Spatial Division Multiple Access (iBurst(登録商標))およびMobile Broadband Wireless Access (MBWA) (IEEE 802.20)システム、High Performance Radio Metropolitan Area Network (HIPERMAN)、Beam-Division Multiple Access (BDMA)、World Interoperability for Microwave Access (Wi-MAX)、ならびに超音波通信などのうちの少なくとも1つを含むことができる有線またはワイヤレス通信技法を使用して通信するが、それらに限定されない。
【0064】
さらに、測定デバイス300が、本解決策を実施するため、たとえば、機能、手段、ユニット、要素などといった形で必要な通信能力を備えることができることを当業者なら了解する。他のそのような手段、ユニット、要素および機能の例は、本解決策を実施するため一緒に好適に配置される、プロセッサ、メモリ、バッファ、制御論理、エンコーダ、デコーダ、レートマッチャ、デレートマッチャ、マッピングユニット、マルチプライア、判定ユニット、選択ユニット、スイッチ、インターリーバ、デインターリーバ、モジュレータ、デモジュレータ、入力、出力、アンテナ、増幅器、受信器ユニット、送信器ユニット、DSP、MSD、TCMエンコーダ、TCMデコーダ、電源ユニット、電力供給器、通信インターフェース、通信プロトコルなどである。
【0065】
特に、本測定デバイス300のプロセッサは、たとえば、命令を解釈および実行できる、処理回路構成、互いに協働するように構成されるプロセッサモジュールおよび複数のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、処理ユニット、処理回路、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)もしくは他の処理論理のうちの1つまたは複数の事例といった、プロセッサおよび/または処理回路構成および/または処理手段を備えることができる。したがって「プロセッサ」という表現は、たとえば上で言及したもののうちのいずれか、いくつか、または全部などといった複数の処理回路を備える処理回路構成を表すことができる。処理手段は、データバッファリングおよびコール処理制御、ユーザインターフェース制御などといったデバイス制御機能を含む、データの入力、出力、および処理のためのデータ処理機能をさらに実施することができる。
【0066】
図8は、
図9に示されるような修正した光学式フローセルを製造する修正した方法を示す。
【0067】
方法は、以下のステップを含む。
ステップ760: 対向する光導体961と962を、それらが当接する、または隣接する、または近接するように、第2の軸970に沿って光学式フローセル筐体910の中に挿入する。
ステップ770: 幅dの検知間隔を形成するために、その場で一方または両方の光導体の一部分961c/962cを除去する。好ましくは、一部分を除去するステップは、経路長および/または距離dが定格距離と等しくなるように、定格環境でおよび/または定格環境中で実施される。除去される連続光導体の一部分は、流体チャネル920内に含まれる。光学式フローセル筐体910は、
図1A~
図1Cに関連してさらに記載されるように、第1の軸923に沿って配置される囲繞された細長い流体チャネルのように形成することができる。第2の軸970は、第1の軸923に垂直に配置することができる。
【0068】
一実施形態では、連続光導体の一部分を除去するステップ920は、たとえば上に記載した方式で、上に記載した修正のいずれかを行って、光導体の1つまたは複数、好ましくは両方の端部を切断することによって実施される。
【0069】
図9の実施形態では、光ファイバ光導体961および962は異なる直径である。というのは、この場合には、発光体961がダイアモンドホイールなどで切断されると何らかの光の散乱が生じることが発見されており、そのために受光体(この場合には962)はより散乱した光を捕捉するために直径がより大きく作られる。より大きい直径は、より多くの光を捕捉するための好ましい方法となる一方、光を捕捉する面上で、より大きい表面積を使用することが可能である。本実施形態の他の特徴は、他の実施形態と関連して上で記載されたとおりである。
【0070】
最終的に、本発明は、上で記載した実施形態には限定されず、添付される独立請求項の範囲内のすべての実施形態に関連して、すべての実施形態を組み込むことを理解されたい。
【符号の説明】
【0071】
100 光学式フローセル、筐体
110 筐体
111 第1の部分
112 第2の部分、処理手段
113 シール
117 入力デバイス、ユーザ入力デバイス
118 ディスプレイ
120 流体チャネル
121 第1の側壁
122 第2の側壁、第1の軸
123 第1の軸
130 入口
140 出口
151 第1の端部
152 第2の端部
161 第1の光導体
162 第2の光導体
163 第1のコネクタ部
164 第2のコネクタ部
170 第2の軸
181 締結手段
182 締結手段
200 フローセル制御ユニット
204 トランシーバ
212 プロセッサ
215 メモリ
221 光発生器
222 吸収値発生器
300 測定デバイス
300' 光学式フローセル
910 筐体、光学式フローセル筐体
920 流体チャネル
923 第1の軸
961 第1の光導体、光ファイバ光導体
961c 一部分、端部
962 第2の光導体、光ファイバ光導体
962c 一部分、端部
970 第2の軸
1131 第1の孔
1132 第2の孔
1133 鞍型の面