(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0201 20230101AFI20231225BHJP
【FI】
G06Q30/0201
(21)【出願番号】P 2019136082
(22)【出願日】2019-07-24
【審査請求日】2022-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】598057291
【氏名又は名称】株式会社富士通エフサス
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 誉史
(72)【発明者】
【氏名】吉沢 千春
(72)【発明者】
【氏名】須藤 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雅士
(72)【発明者】
【氏名】高橋 聡
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-054304(JP,A)
【文献】特開2016-224873(JP,A)
【文献】特開2010-176204(JP,A)
【文献】特開2016-045893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1顧客に関する複数の第1特徴と、成約に至った担当者の行動を示す行動情報とを、前記第1顧客毎にそれぞれ対応付けて記憶する記憶部と、
第2顧客に関する複数の第2特徴の指定を受け付けた場合、前記複数の第1特徴と前記第2特徴とを基にして、複数の第1顧客のうち、第2顧客に対応する第1顧客を示す特定顧客を特定する特定部と、
前記特定顧客に対応づけられた前記行動情報を前記記憶部から抽出し、
前記特定顧客の顧客アイコンと、抽出した前記行動情報の内容を示す行動アイコンとを線によって関連付けて表示する表示制御部と
を有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記記憶部は、成約に至った要因を示す第1情報と、前記担当者が前記第1顧客から得た情報を示す第2情報とを、更に前記第1顧客毎にそれぞれ対応付けて記憶し、前記表示制御部は、前記特定顧客に対応づけられた前記第1情報および前記第2情報を更に抽出し、前記顧客アイコンと、前記行動アイコンと、前記第1情報のアイコンと、前記第2情報のアイコンとを線によって関連付けて表示することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記顧客アイコンと、前記特定顧客に関する第1特徴の特徴アイコンとを線によって関連付けて表示する処理を更に実行することを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記特徴アイコンの選択を受け付けた場合、前記記憶部の情報を基にして、選択された特徴アイコンに対応付けられる第1顧客を示す関連顧客を抽出し、指定された前記特徴アイコンと、前記関連顧客の関連顧客アイコンとを線によって関連付けて表示することを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記関連顧客アイコンの選択を受け付けた場合、前記関連顧客に対応づけられた前記行動情報および第1特徴を前記記憶部から抽出し、前記関連顧客アイコンと、抽出した前記行動情報の行動アイコンと、抽出した前記第1特徴の特徴アイコンとを線によって関連付けて表示する処理を更に実行することを特徴とする請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記顧客アイコンから、前記特徴アイコンを介して、前記関連顧客アイコンに至る経路の数を基にして、前記関連顧客に対応付けられた前記行動
アイコンの優先度を判定し、
前記行動アイコンの優先度を基にして、前記関連顧客アイコンの行動アイコンの表示位置を調整することを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記記憶部の情報を基にして、前記第2顧客に関する複数の第2特徴と、前記関連顧客に関する複数の第1特徴との一致率を算出し、前記一致率を基にして、前記関連顧客アイコンを強調表示することを特徴とする請求項4、5または6に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記特徴アイコンの選択を受け付けた場合、前記記憶部の情報を基にして、選択された特徴アイコンに対応付けられる複数の関連顧客のうち、前記一致率が閾値以上となる関連顧客の関連顧客アイコンを、前記特徴アイコンとを線によって関連付けて表示することを特徴とする請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記関連顧客アイコンの選択を受け付けた場合に、前記関連顧客アイコンと、前記顧客アイコンとを結ぶ線を強調表示することを特徴とする請求項4~8のいずれか一つに記載の表示制御装置。
【請求項10】
第2顧客に関する複数の第2特徴の指定を受け付けた場合、第1顧客に関する複数の第1特徴と、成約に至った担当者の行動を示す行動情報とを、前記第1顧客毎にそれぞれ対応付けて記憶する記憶装置を参照し、
前記複数の第1特徴と前記第2特徴とを基にして、複数の第1顧客のうち、第2顧客に対応する第1顧客を示す特定顧客を特定し、
前記特定顧客に対応づけられた前記行動情報を前記記憶装置から抽出し、
前記特定顧客の顧客アイコンと、抽出した前記行動情報の内容を示す行動アイコンとを線によって関連付けて表示装置に表示する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする表示制御方法。
【請求項11】
第2顧客に関する複数の第2特徴の指定を受け付けた場合、第1顧客に関する複数の第1特徴と、成約に至った担当者の行動を示す行動情報とを、前記第1顧客毎にそれぞれ対応付けて記憶する記憶装置を参照し、
前記複数の第1特徴と前記第2特徴とを基にして、複数の第1顧客のうち、第2顧客に対応する第1顧客を示す特定顧客を特定し、
前記特定顧客に対応づけられた前記行動情報を前記記憶装置から抽出し、
前記特定顧客の顧客アイコンと、抽出した前記行動情報の内容を示す行動アイコンとを線によって関連付けて表示装置に表示する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関では、ローンを収益確保のための重要な業務の一つと捉えている。特に信用金庫では、ローン収益を確保するために多様な方策をとっている。たとえば、営業担当者が頻繁に個人あるは法人の顧客へ出向いて、お金に関する相談を行ったり、地域住民と会話を行ったりすることで、地域住民とのつながりをもち、信頼関係を築こうとしている。
【0003】
地域住民との会話をスムーズに行うためには、営業担当者は地域住民に関する知識を有していることが求められる。また、地域住民から得られる情報は、信用金庫の収益向上に役立てることが望ましい。
【0004】
なお、会話をスムーズに行うことを支援する従来技術として、自分の性格・趣向と、相手の性格・趣向との相違点、場面等を基にして、相手への接し方に関するアドバイス情報を表示する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-31417号公報
【文献】特開2002-259659号公報
【文献】特開2001-5862号公報
【文献】特開2016-206878号公報
【文献】特開2004-46472号公報
【文献】特開2017-220077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来技術では、ユーザに適した相手へのアプローチの情報を提供することができないという問題がある。
【0007】
かかる課題は、顧客との間で何かしらの契約を成約される営業において同様に起こり得る。
【0008】
1つの側面では、本発明は、ユーザに適した相手へのアプローチの情報を提供することができる表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の案では、表示制御装置は、記憶部と、特定部と、表示制御部とを有する。記憶部は、第1顧客に関する複数の第1特徴と、成約に至った担当者の行動を示す行動情報とを、第1顧客毎にそれぞれ対応付けて記憶する。特定部は、第2顧客に関する複数の第2特徴の指定を受け付けた場合、複数の第1特徴と第2特徴とを基にして、複数の第1顧客のうち、第2顧客に対応する第1顧客を示す特定顧客を特定する。表示制御部は、特定顧客に対応づけられた行動情報を記憶部から抽出し、特定顧客の顧客アイコンと、抽出した行動情報の内容を示す行動アイコンとを線によって関連付けて表示する。
【発明の効果】
【0010】
ユーザに適した相手へのアプローチの情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(1)である。
【
図2】
図2は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(2)である。
【
図3】
図3は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(3)である。
【
図4】
図4は、本実施例に係る表示制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、顧客管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、ある第1顧客の特徴情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、検索条件情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、検索条件の入力画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、特定部の処理を説明するための図である。
【
図10】
図10は、表示制御部の処理を説明するための図(1)である。
【
図11】
図11は、表示制御部の処理を説明するための図(2)である。
【
図12】
図12は、本実施例に係る表示制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、表示制御装置と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示する表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0013】
本実施例に係る表示制御装置は、顧客に関する複数の特徴と、成約に至った担当者の行動を示す「行動情報」とを、顧客毎に対応付けてそれぞれ記憶部に記憶する。顧客に関する複数の特徴には、年齢、性別、職業、ローン目的、性格、契約種別、趣味、婚約情報、居住地、出身地、家族構成、年収、成約日、返済完了日等の項目が含まれる。項目にはそれぞれ値が設定される。全ての項目に値が設定されていなくてもよい。
【0014】
また、表示制御装置は、成約に至った要因を示す「成約要因情報」と、担当者が営業を通じて顧客から得られた、担当者の勘に基づく顧客の特性などの情報を示す「営業情報」とを、顧客毎に対応付けてそれぞれ記憶部に記憶する。
【0015】
担当者は、アプローチの対象となる顧客に関する複数の特徴を、表示制御装置に入力する。以下の説明では、表示制御装置の記憶部に記憶された顧客を「第1顧客」と表記する。アプローチの対象となる顧客を「第2顧客」と表記する。
【0016】
表示制御装置は、第2顧客に関する複数の特徴の入力を受け付けると、第2顧客に関する複数の特徴と、記憶部に記憶された複数の第1顧客の複数の特徴とを比較結果を基にして、画面情報を生成する。表示制御装置は、生成した画面情報を表示する。
【0017】
図1は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(1)である。
図1に示す例では、画面情報10には、顧客アイコン1Aが含まれる。顧客アイコン1Aは、第2顧客に関する複数の特徴と合致する第1顧客を示すアイコンである。表示制御装置は、顧客アイコン1Aに、該当する第1顧客の特徴の一部が表示してもよい。たとえば、表示制御装置は、顧客アイコン1Aについて、顧客アイコン1Aに対応する第1顧客の年齢、性別等を合わせて表示してもよい。
【0018】
顧客アイコン1Aは、行動アイコン1Xと、成約要因アイコン1Yと、営業情報アイコン1Zとに紐付けられる。行動アイコン1Xは、顧客アイコン1Aの第1顧客に対応付けられた行動情報を示すアイコンである。
図1に示す例では、行動アイコン1Xには「お客様が気にしている毎月返済額について、パターン化して提案し、質問に対し即時対応した。」が示されている。
【0019】
成約要因アイコン1Yは、顧客アイコン1Aの第1顧客に対応付けられた成約要因情報を示すアイコンである。
図1に示す例では、成約要因アイコン1Yには「複数回訪問にてマイカー乗り換え時期の把握に努めた結果、成功に至った。」が示されている。
【0020】
営業情報アイコン1Zは、顧客アイコン1Aの第1顧客に対応付けられた営業情報を示すアイコンである。
図1に示す例では、営業情報アイコン1Zには「子供が自立し働き始めており、ファッションに敏感でネット通販を多用、カードローン推進先。次女の進学時の教育ローンニーズあり。」が示されている。
【0021】
また、顧客アイコン1Aは、複数の特徴に対応する特徴アイコン1F~4Fと紐付けられる。特徴アイコン1Fは「自動車(趣味)」を示すアイコンである。特徴アイコン2Fは「無頓着(性格)」を示すアイコンである。特徴アイコン3Fは「スポーツ(趣味)」を示すアイコンである。特徴アイコン4Fは「せっかち(性格)」を示すアイコンである。特徴アイコン5Fは「金利に敏感(性格)」を示すアイコンである。
【0022】
担当者は、画面情報10の行動アイコン1Xを参照することで、アプローチ対象となる第2顧客の特徴に合致する第1顧客に対して、他の担当者が、どのようなアプローチを行うことで、成約に至ったのかを確認することができる。これによって、第2顧客にどのようなアプローチを行えばよいか参考にすることができる。
【0023】
担当者は、成約要因アイコン1Yを参照することで、アプローチ対象となる第2顧客の特徴に合致する第1顧客に対して、何が成約に至った要因であるのかを確認することができる。また、担当者は、営業情報アイコン1Zを参照することで、他の担当者が営業を通じて第1顧客から得られた、他の担当者の勘に基づく顧客の特性を確認することができる。
【0024】
担当者は、顧客アイコン1Aに紐付けられた各特徴アイコン1F~4Fを参照することで、アプローチの対象となる第2顧客の特徴に合致する第1顧客の複数の特徴を視覚的に把握することができる。
【0025】
続いて、担当者が、入力装置を操作して、画面情報10のある特徴アイコンを選択すると、表示制御装置は、選択された特徴アイコンと同様の特徴を有する他の第1顧客を検索する。表示制御装置は、検索した第1顧客に対応する顧客アイコンを、選択された特徴アイコンに紐付けた画面情報を生成する。表示制御装置は、生成した画面情報を表示する。
【0026】
図2は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(2)である。たとえば、表示制御装置は、特徴アイコン5Fが選択されると、特徴アイコン「金利に敏感(性格)」に合致する特徴を有する顧客の顧客アイコン2A~9Aを、特徴アイコン5Fに紐付けた画面情報11を生成し、表示する。顧客アイコン2A~9Aに対応する各第1顧客は、特徴として「金利に敏感(性格)」を有しているものとする。
【0027】
担当者は、画面情報11を参照することで、アプローチの対象となる第2顧客の特徴と合致する第1顧客の特徴に関連した、他の第1顧客を容易に把握することができる。
【0028】
続いて、担当者が、入力装置を操作して、画面情報11のある顧客アイコンを選択すると、表示制御装置は、選択された顧客アイコンの第1顧客に対応する行動情報、成約要因情報、営業情報、複数の特徴を検索する。表示制御装置は、検索した行動情報に対応する行動アイコン、成約要因情報に対応する成約要因アイコン、営業情報に対応する営業情報アイコンを、選択された顧客アイコンに紐付けた画面情報を生成して、表示する。また、表示制御装置は、検索した複数の特徴に対応する特徴アイコンを、選択された顧客アイコンに紐付ける。
【0029】
図3は、表示制御装置が生成する画面情報の一例を示す図(3)である。たとえば、表示制御装置は、顧客アイコン8Aが選択されると、行動アイコン2X、成約要因アイコン2Y、営業情報アイコン2Zを、顧客アイコン8Aに紐付けた画面情報12を生成し、表示する。また、画面情報12において、特徴アイコン6F,7Fは、顧客アイコン8Aに紐付けられている。
【0030】
行動アイコン2Xには「金利等条件気に入られ申し込み。」旨が示されている。成約要因アイコン2Yには「窓口来店にて申込み」が示されている。営業情報アイコン2Zには「お盆に子供が帰省するとの事。」が示されている。特徴アイコン6Fは「明るい(性格)」を示すアイコンである。特徴アイコン7Fは「マイペース(性格)」を示すアイコンである。
【0031】
担当者は、画面情報12を参照することで、アプローチ対象となる第2顧客の特徴と合致する第1顧客の特徴に関連した、他の第1顧客の行動情報、成約要因情報、営業情報、複数の特徴を容易に把握することができる。
【0032】
なお、顧客アイコン1Aは、基点となる顧客アイコンである。顧客アイコン2A~9Aは、顧客アイコン1Aに関連する「関連顧客アイコン」の一例である。関連顧客アイコンに対応する第1顧客は「関連顧客」の一例である。
【0033】
次に、本実施例に係る表示制御装置の構成の一例について説明する。
図4は、本実施例に係る表示制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、この表示制御装置100は、通信部110と、入力部120と、表示部130と、記憶部140と、制御部150とを有する。
【0034】
通信部110は、ネットワークを介して他の外部装置(図示略)とデータ通信を実行する処理部である。通信部110は、通信装置の一例である。表示制御装置100は、通信部110を介して、後述する顧客管理テーブル141を、外部装置から受信してもよい。
【0035】
入力部120は、表示制御装置100に各種の情報を入力するための入力装置である。入力部120は、キーボード、マウス、タッチパネル等に対応する。担当者は、入力部120を操作して、アプローチの対象となる第2顧客の複数の特徴(項目の値)を入力する。また、担当者は、入力部120を操作して、表示部130に表示される各種のアイコンを選択する。
【0036】
表示部130は、制御部150から出力される画面情報を表示する表示装置である。たとえば、表示部130は、液晶ディスプレイ、タッチパネル等に対応する。表示部130は、
図1~
図3に示した画面情報10~12等を表示する。
【0037】
記憶部140は、顧客管理テーブル141と、検索条件情報142を有する。記憶部140は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子や、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に対応する。
【0038】
顧客管理テーブル141は、第1顧客と、第1顧客に対応する特徴、行動情報、成約要因情報、営業情報を保持するテーブルである。
図5は、顧客管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図5に示すように、この顧客管理テーブルは、顧客識別情報と、特徴と、行動情報と、成約要因情報と、営業情報とを対応付ける。
【0039】
顧客識別情報は、第1顧客を一意に識別する情報である。特徴情報は、第1顧客に対応する複数の特徴である。行動情報は、成約に至った担当者の行動を示す情報である。成約要因情報は、成約に至った要因を示す情報である。営業情報は、担当者が営業を通じて顧客から得られた、担当者の勘に基づく顧客の特性などの情報である。特徴情報、行動情報、成約要因情報、営業情報のうち、該当する情報が存在しない場合には、ブランク「-」となる。
【0040】
行動情報は、該当の顧客アイコンと紐付けられ、行動アイコンとして画面情報に表示される。成約要因情報は、該当の顧客アイコンと紐付けられ、成約要因アイコンとして画面情報に表示される。運営情報は、該当の顧客アイコンと紐付けられ、運営情報アイコンとして画面情報に表示される。
【0041】
図6は、ある第1顧客の特徴情報の一例を示す図である。
図6に示すように、特徴情報は、複数の項目と、項目に対する値とを対応付ける。特徴情報に含まれる項目には、年齢、性別、職業、ローン目的、性格、契約種別、趣味、婚約情報、居住地、出身地、家族構成、年収、成約日、返済完了日等が含まれる。各項目のうち、性格、趣味等は、複数の値を対応付けてもよい。特徴情報において、全ての項目に値を設定しなくてもよい。項目に対応する値が存在しない場合には、項目に対応する値はブランク「-」となる。
【0042】
特徴情報の項目のうち、年齢および性別の値は、該当の顧客アイコンに重畳して表示される。特徴情報の項目のうち、所定の項目の値は、特徴アイコンとして、該当の顧客アイコンと紐付けて表示される。所定の項目は、予め設定されており、適宜変更可能である。
【0043】
検索条件情報142は、アプローチの対象となる第2顧客の特徴の情報を有する。
図7は、検索条件情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7に示すように、検索条件情報142は、特徴情報となる項目と値とを対応付ける。
【0044】
図4の説明に戻る。制御部150は、取得部151と、特定部152と、表示制御部153とを有する。制御部150は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジック等によって実現される。
【0045】
取得部151は、検索条件の入力画面を表示部130に表示させ、入力部120から担当者によって入力される検索条件情報142を取得する処理部である。取得部151は、取得した検索条件情報142を、記憶部140に格納する。
【0046】
図8は、検索条件の入力画面の一例を示す図である。
図8に示すように、検索条件の入力画面20には、特徴情報に含まれる複数の項目と、項目に対応する値を入力するための入力欄とを有する。担当者は、入力部120を操作して、該当する入力欄を選択し、項目に対応する値を入力する。
【0047】
なお、取得部151は、特定部152から検索条件情報142の再取得要求を取得した場合、再度、検索条件の入力画面を表示部130に出力して、検索条件情報を再度取得し、検索条件情報142を更新する。
【0048】
特定部152は、顧客管理テーブル141と、検索条件情報142とを基にして、検索条件情報142に対応する第1顧客の顧客識別情報を特定する処理部である。特定部152は、特定した第1顧客の顧客識別情報を、表示制御部153に出力する。
【0049】
特定部152は、検索条件情報142に設定された項目および値の組のうち、値がブランクではない項目および値の組をそれぞれ選択する。特定部152は、選択した項目および値と、顧客管理テーブル141の各顧客識別情報の特徴情報の項目および値とをそれぞれ比較して、一致率を算出する。
【0050】
図9は、特定部の処理を説明するための図である。
図9において、検索条件情報142では、各項目のうち、年齢、性別、職業、ローン目的、性格1,2、趣味1,2がブランクではない。このため、特定部152は、年齢、性別、職業、ローン目的、性格1,2、趣味1,2の値を選択する。特定部152は、検索条件情報142の選択した項目について、検索条件情報142と、顧客識別情報の特徴情報とを比較する。たとえば、比較対象となる特徴情報を、顧客識別情報「U101」の特徴情報とすると、8個の項目のうち、性格1、趣味2以外、選択された項目の値と一致する。このため、一致率は、75%となる。
【0051】
特定部152は、顧客管理テーブル141に登録された各顧客識別情報に対応する特徴情報について、検索条件情報142との一致率をそれぞれ算出する。特定部152は、算出した一致率のうち、一致率が最大となる顧客識別情報を、検索条件情報142に対応する第1顧客の顧客識別情報として特定する。
【0052】
ところで、特定部152は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報が複数存在する場合、一致率が閾値以上となる顧客識別情報を、表示部130に表示して、いずれかの顧客識別情報を担当者に選択させてもよい。
【0053】
特定部152は、複数の顧客識別情報を表示部130に表示する場合、顧客識別情報に対応する特徴情報の一部の項目の値、一致率、行動情報、成約要因情報、営業情報を対応付けて表示する。担当者は、入力部120を操作して、表示部130に表示された複数の顧客識別情報のうち、いずれかの顧客識別情報を選択する。特定部152は、選択された顧客識別情報を、表示制御部153に出力する。
【0054】
なお、特定部152は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報が、顧客管理テーブル141に存在しない場合、検索条件情報142の再取得要求を取得部151に出力する。特定部152は、更新された検索条件情報142を用いて、上記処理を実行し、顧客識別情報を特定する。
【0055】
表示制御部153は、特定部152から取得する第1顧客の顧客識別情報と、顧客管理テーブル141とを基にして、画面情報を生成し、生成した画面情報を、表示部130に出力して表示させる処理部である。以下において、表示制御部153の処理の一例について説明する。
【0056】
表示制御部153は、第1顧客の顧客識別情報に対応する特徴情報、行動情報、成約要因情報、営業情報を、顧客管理テーブル141から取得する。表示制御部153は、顧客アイコン、行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンを生成する。表示制御部153は、行動アイコンに行動情報を設定し、成約要因アイコンに成約要因情報を設定し、営業情報アイコンに営業情報を設定する。表示制御部153は、生成した顧客アイコンに、行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンをそれぞれ紐付けた画面情報を生成し、表示部130に出力する。
【0057】
たとえば、
図1で説明した例では、表示制御部153は、顧客識別情報に対応する顧客アイコン1Aを生成する。表示制御部153は、行動アイコン1X、成約要因アイコン1Y、営業情報アイコン1Zを生成し、顧客アイコン1Aに紐付ける。表示制御部153は、特徴アイコン1F~5Fを生成し、顧客アイコン1Aに紐付ける。表示制御部153は、かかる処理を実行することで、画面情報10を生成する。
【0058】
表示制御部153は、画面情報を表示部130に出力して表示させている間に、入力部120から担当者からの指示を受け付けた場合に、指示に応じて、画面情報を更新し、更新した画面情報を、表示部130に出力して表示する処理を繰り返し実行する。
【0059】
画面情報の特徴アイコンが選択された場合の表示制御部153の処理について説明する。表示制御部153は、特徴アイコンが選択された場合、選択された特徴アイコンの項目の値を特定する。表示制御部153は、特定した項目の値と、顧客管理テーブル141の各特徴情報とを比較して、特定した項目の値と一致する特徴情報の顧客識別情報を特定する。表示制御部153は、特定した顧客識別情報に対応する顧客アイコンを生成し、選択された特徴アイコンと紐付けた画面情報を生成する。
【0060】
たとえば、
図2で説明した例では、表示制御部153は、特徴アイコン5Fが選択されると、特徴アイコン5Fの項目の値「金利に敏感(性格)」と、顧客管理テーブル141の各特徴情報の項目「性格」に対応する値とを比較し、一致するレコードの顧客識別情報を特定する。たとえば、表示制御部153は、特徴情報の項目「性格」の値として「金利に敏感」を含む顧客識別情報に対応する顧客アイコン2A~9Aを生成し、特徴アイコンFに紐付けた画面情報11を生成し、表示部130に表示させる。
【0061】
画面情報の顧客アイコンが選択された場合の表示制御部153の処理について説明する。表示制御部153は、顧客アイコンが選択された場合、選択された顧客アイコンの顧客識別情報と、顧客管理テーブル141とを比較して、顧客識別情報に対応する特徴情報を検索する。表示制御部153は、検索した特徴情報に含まれる項目のうち、予め設定された項目であって、値がブランクではないものを用いて、特徴アイコンを生成する。表示制御部153は、指定された顧客アイコンと、生成した特徴アイコンとを紐付けた画面情報を生成する。
【0062】
たとえば、
図3で説明した例では、表示制御部153は、顧客アイコン8Aが選択されると、顧客アイコン8Aの顧客識別情報に対応する特徴情報の項目のうち、予め設定された項目であって、値がブランクではない「明るい(性格)」、「マイペース(性格)」に対応する特徴アイコン6F,7Fを生成する。表示制御部153は、顧客アイコン8Aと、特徴アイコン6F,7Fとを紐付けた画面情報12を生成し、表示部130に表示させる。
【0063】
表示制御部153は、上記のように、特徴アイコン、顧客アイコンが選択される度に、上記の処理を繰り返し実行する。表示制御部153は、上記の処理の他にも、他の処理を行ってもよい。以下では、表示制御部153のその他の処理(1)~(4)について説明する。
【0064】
表示制御部153が実行するその他の処理(1)について説明する。表示制御部153は、上記処理を繰り返し実行し、複数の顧客アイコンに対応付けられた行動アイコンを表示する場合に、行動アイコンの優先度を判定し、優先度に応じて、行動アイコンを表示してもよい。表示制御部153は、基点となる顧客アイコンから、対象となる顧客アイコンに至る経路の数をカウントし、経路の数が多いほど、対象となる顧客アイコンの行動アイコンの優先度を高く設定する。基点となる顧客アイコンは、特定部152によって、検索条件情報142を基に特定される顧客識別情報に対応する顧客アイコンである。
【0065】
図10は、表示制御部の処理を説明するための図(1)である。
図10の画面情報13において、基点となる顧客アイコン1Aには、特徴アイコン1F~4Fが紐付けられているものとする。また、特徴アイコン4Fには、顧客アイコン15A,16A,17Aが紐付けられているものとする。特徴アイコン3Fには、顧客アイコン15Aが紐付けられているものとする。
【0066】
基点となる顧客アイコン1Aから、顧客アイコン15Aに至る経路は「2つ」である。このため、表示制御部153は、顧客アイコン15Aの行動アイコン15Xの優先度を「2」と判定する。
【0067】
基点となる顧客アイコン1Aから、顧客アイコン16Aに至る経路は「1つ」である。このため、表示制御部153は、顧客アイコン16Aの行動アイコン16Xの優先度を「1」と判定する。
【0068】
基点となる顧客アイコン1Aから、顧客アイコン17Aに至る経路は「1つ」である。このため、表示制御部153は、顧客アイコン16Aの行動アイコン16Xの優先度を「1」と判定する。
【0069】
表示制御部153は、画面情報13の領域14において、優先度の高い行動アイコンの情報を、上から順に配置して表示する。なお、領域14の最上段には、基点となる顧客アイコンの行動アイコンを表示する。優先度が同じ行動アイコンについては、どちらの行動アイコンを、上側に配置してもよい。
【0070】
図10に示す例では、領域14において、上側から、行動アイコン1X、行動アイコン15X、行動アイコン16X、行動アイコン17Xの順に、各行動アイコンを表示する。
図10に示す例では、行動アイコンを優先度に応じて配置する場合について説明したが、これに限定されるものでは無く、成約要因アイコン、営業情報アイコンも同様にして、優先度を特定し、優先度の順に、領域14に表示してもよい。
【0071】
表示制御部153が実行するその他の処理(2)について説明する。表示制御部153は、顧客アイコンを配置する場合に、顧客アイコンに対応する第1顧客の特徴と、検索条件情報142との一致率を基にして、顧客アイコンの濃淡を調整してもよい。表示制御部153は、一致率が大きいほど、顧客アイコンをより濃く表示する。表示制御部153は、特定部152と同様の処理を行って一致率を算出してもよいし、特定部152に、顧客識別情報を通知して、一致率の算出を要求してもよい。
【0072】
表示制御部153が実行するその他の処理(3)について説明する。表示制御部153は、特徴アイコンが選択された場合、選択された特徴アイコンの項目の値を特定する。表示制御部153は、特定した項目の値と、顧客管理テーブル141の各特徴情報とを比較して、特定した項目の値と一致する特徴情報の顧客識別情報を特定する。ここで、一致する特徴情報の顧客識別情報の数が、予め設定された数以上である場合には、検索条件情報142に対する一致率を基にして、顧客識別情報を絞り込み、絞り込んだ顧客識別情報の顧客アイコンを、選択された特徴アイコンに紐付けた画面情報を生成してもよい。
【0073】
表示制御部153が実行するその他の処理(4)について説明する。表示制御部153は、複数の顧客アイコンを表示している段階において、ある顧客アイコンの選択を受け付けた場合には、基点となる顧客アイコンから、選択された顧客アイコンまでの経路を強調表示してもよい。
【0074】
図11は、表示制御部の処理を説明するための図(2)である。
図11の説明では、行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコンの表示を省略する。表示制御部153は、顧客アイコン18Aが選択された場合、顧客アイコン18Aから、基点となる顧客アイコン1Aに至る経路を強調表示する。具体的に、表示制御部153は、特徴アイコン10F、顧客アイコン15A、特徴アイコン4F、顧客アイコン1Aを経由する経路を強調表示する。表示制御部153は、特徴アイコン10F、顧客アイコン15A、特徴アイコン3F、顧客アイコン1Aを経由する経路を強調表示する。
【0075】
次に、本実施例に係る表示制御装置100の処理手順の一例について説明する。
図12は、本実施例に係る表示制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、表示制御装置100の取得部151は、検索条件の入力画面を表示部130に表示させる(ステップS101)。取得部151は、検索条件情報142を取得し、記憶部140に格納する(ステップS102)。
【0076】
表示制御装置100の特定部152は、検索条件情報142と、顧客管理テーブル141の各顧客識別情報の特徴情報とを比較して、一致率を算出する(ステップS103)。特定部152は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報が存在するか否かを判定する(ステップS104)。特定部152は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報が存在しない場合には(ステップS104,No)、ステップS106に移行する。
【0077】
特定部152は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報が存在する場合には(ステップS104,Yes)、ステップS105に移行する。表示制御装置100の表示制御部153は、表示処理を実行する(ステップS105)。
【0078】
表示制御装置100は、検索条件を変更する場合には(ステップS106,Yes)、ステップS102に移行する。表示制御装置100は、検索条件を変更しない場合には(ステップS106,No)、処理を終了する。
【0079】
続いて、
図12のステップS105で説明した表示処理の処理手順について説明する。
図13は、表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
図13に示すように、表示制御装置100の表示制御部153は、一致率が閾値以上となる顧客識別情報を表示部130に表示する(ステップS201)。表示制御部153は、顧客識別情報の選択を受け付ける(ステップS202)。
【0080】
表示制御部153は、選択を受け付けた顧客識別情報に対応する行動情報、成約要因情報、営業情報、特徴情報を顧客管理テーブル141から検索する(ステップS203)。表示制御部153は、検索した行動情報、成約要因情報、営業情報、特徴情報に対応する行動情報アイコン、成約要件アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンを生成する(ステップS204)。
【0081】
表示制御部153は、行動情報アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコン、顧客アイコンに紐付けた画面情報を生成して、表示部130に表示する(ステップS205)。
【0082】
表示制御部153は、特徴アイコンの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。表示制御部153は、選択された特徴アイコンの値と同一の値を特徴情報に含む顧客識別情報を顧客管理テーブルから検索する(ステップS207)。
【0083】
表示制御部153は、抽出した顧客識別情報の特徴情報と、検索条件情報142とを基にして一致率を算出する(ステップS208)。表示制御部153は、抽出した顧客識別情報に対応する顧客アイコンを、一致率に応じて強調表示する(ステップS209)。
【0084】
表示制御部153は、顧客アイコンの選択を受け付けた場合、選択された顧客アイコンの顧客識別情報に対応する行動情報、成約要因情報、営業情報、特徴情報を顧客管理テーブル141から検索し、各アイコンを生成する(ステップS210)。表示制御部153は、行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンを、選択された顧客アイコンに紐付けた画面情報を表示する(ステップS211)。
【0085】
次に、本実施例に係る表示制御装置100の効果について説明する。表示制御装置100は、第2顧客に関する検索条件情報142を受け付けると、検索条件情報142と顧客管理テーブル141とを比較して、検索条件情報142に対応する特徴情報を有する顧客識別情報を特定する。表示制御装置100は、特定した顧客識別情報に対応する行動情報を検索し、特定した顧客識別情報に対応する顧客アイコンと、行動情報に対応する行動情報アイコンとを紐付けた画面情報を生成し、表示する。これによって、アプローチ対象となる第2顧客の特徴に合致する第1顧客に対して、他の担当者が、どのようなアプローチを行うことで、成約に至ったのかを確認することができ、第2顧客にどのようなアプローチを行えばよいか参考にすることができる。
【0086】
表示制御装置100によれば、担当者に対して、どのようなアプローチを行うことで、成約に至ったのかを確認させることで、営業スキルを底上げすることができる。営業者が、表示制御装置100を用いることで、営業に関する指導の時間短縮が見込まれる。
【0087】
表示制御装置100によれば、過去の担当者の行動情報、成約要因情報、営業情報、特徴情報を、顧客管理テーブル141に登録して運用することで、引き継ぎ作業を効率化することができる。
【0088】
表示制御装置100によれば、検索条件情報142に対応する顧客識別情報の顧客アイコンに関する行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンを表示し、特徴アイコンの選択を受け付けた場合、選択された特徴アイコンに紐付く他の顧客識別情報の顧客アイコン、この顧客アイコンに紐付く行動アイコン、成約要因アイコン、営業情報アイコン、特徴アイコンを表示する。これによって、各アイコンから、担当者は独自の推理により、より有用なアプローチの仕方を検討することができる。
【0089】
ところで、本実施例では一例として、成約に至った成功事例を、顧客管理テーブル141に登録する場合について説明したが、これに限定されるものでない。たとえば、表示制御装置100は、顧客識別情報に対応付けて、失敗事例情報を登録してもよい。表示制御装置100は、検索条件情報142を取得し、一致率に基づき顧客識別情報を特定した際に、顧客識別情報に、失敗事例情報が登録されている場合には、顧客アイコンと、失敗事例情報を示す失敗事例アイコンとを紐付けた画面情報を生成して表示してもよい。かかる、画面情報を参照することで、担当者は、顧客に対してタブーな行動を把握でき、成約へ繋がる可能性を向上させることができる。
【0090】
次に、上記実施例に示した表示制御装置100と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例について説明する。
図14は、表示制御装置と同様の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0091】
図14に示すように、コンピュータ500は、各種演算処理を実行するCPU501と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置502と、ディスプレイ503とを有する。また、コンピュータ500は、記憶媒体からプログラム等を読み取る読み取り装置504を有する。コンピュータ500は、中継装置50や、外部装置との間でデータをやり取りするインタフェース装置505を有する。コンピュータ500は、各種情報を一時記憶するRAM506と、ハードディスク装置507とを有する。そして、各装置501~507は、バス508に接続される。
【0092】
ハードディスク装置507は、取得プログラム507a、特定プログラム507b、表示制御プログラム507cを有する。CPU501は、取得プログラム507a、特定プログラム507b、表示制御プログラム507cを読み出してRAM506に展開する。
【0093】
取得プログラム507aは、取得プロセス506aとして機能する。特定プログラム507bは、特定プロセス506bとして機能する。表示制御プログラム507cは、表示制御プロセス506cとして機能する。
【0094】
取得プロセス506aの処理は、取得部151の処理に対応する。特定プロセス506bの処理は、特定部152の処理に対応する。表示制御プロセス506cの処理は、表示制御部153の処理に対応する。
【0095】
なお、各プログラム507a~507cについては、必ずしも最初からハードディスク装置507に記憶させておかなくてもよい。例えば、コンピュータ500に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ500が各プログラム507a~507cを読み出して実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
110 通信部
120 入力部
130 表示部
140 記憶部
141 顧客管理テーブル
142 検索条件情報
150 制御部
151 取得部
152 特定部
153 表示制御部