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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】画像処理装置及び移動体制御システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/43 20240101AFI20231225BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
G05D1/02 K
G06T1/00 280
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019182980
(22)【出願日】2019-10-03
(65)【公開番号】P2021060664
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-08-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390029805
【氏名又は名称】THK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100188891
【弁理士】
【氏名又は名称】丹野 拓人
(72)【発明者】
【氏名】北野 斉
(72)【発明者】
【氏名】臼井 翼
【審査官】藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-102047(JP,A)
【文献】特開2001-291051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の外部に照射した光の反射光に基づいて得られる画像の第1領域を、第1方向に走査する第1走査部と、
前記第1走査部による第1走査結果に基づき、第1条件が満たされるか否かについて判定する第1判定部と、
前記第1判定部が、前記第1条件が満たされると判定した場合に、前記画像の第2領域を、前記第1走査結果に基づいた走査開始位置より前記第1方向とは異なる第2方向に走査する第2走査部と、
前記第2走査部による第2走査結果に基づき、第2条件が満たされるか否かについて判定する第2判定部と、
前記第2判定部が、前記第2条件が満たされると判定した後に、前記画像の第3領域を走査する第3走査部と、
前記第3走査部により走査した前記第3領域に、所定情報が含まれるか否かを判定する第3判定部と、
を備え、
前記第1判定部は、
前記第1走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出され、かつ、それらの情報が検出された領域の各幅が、所定幅と略等しい場合に、前記第1条件が満たされたと判定し、
前記第2走査部は、
前記第1走査部が検出した前記第1情報のいずれかにおいて、前記第1情報が検出された領域の幅方向の中央を、前記走査開始位置として、前記画像の前記第2領域を前記第2方向に走査する
画像処理装置。
【請求項2】
前記第2判定部は、
前記第2走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出された場合に、前記第2条件が満たされたと判定する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2判定部は、
前記第2走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出され、かつ、それらの情報が検出された領域の各高さが、所定高さに略等しい場合に、前記第2条件が満たされたと判定する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第3判定部が、前記第3領域に前記所定情報が含まれると判定した場合に、前記移動体の動作を制御するための制御情報を取得する取得部と、を備える請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記領域の各幅が、前記所定幅と略等しい場合とは、前記領域の各幅が、前記所定幅の0.9倍から前記所定幅の1.1倍の範囲にある場合である
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
行列状に配置される複数の第1情報及び複数の第2情報を含むマーカーと、
移動体と、
を備える移動体制御システムであって、
前記移動体は、
前記マーカーに光を照射する照射部と、
前記照射部が照射した前記光の反射光に基づき、画像を撮像する撮像部と、
前記画像の第1領域を、第1方向に走査する第1走査部と、
前記第1走査部による第1走査結果に基づき、第1条件が満たされるか否かについて判定する第1判定部と、
前記第1判定部が、前記第1条件が満たされると判定した場合に、前記画像の第2領域を、前記第1走査結果に基づいた走査開始位置より前記第1方向とは異なる第2方向に走査する第2走査部と、
前記第2走査部による第2走査結果に基づき、第2条件が満たされるか否かについて判定する第2判定部と、
前記第2判定部が、前記第2条件が満たされると判定した後に、前記画像の第3領域を走査する第3走査部と、
前記第3走査部により走査した前記第3領域に、所定情報が含まれるか否かを判定する第3判定部と、
を備え、
前記第1判定部は、
前記第1走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出され、かつ、それらの情報が検出された領域の各幅が、所定幅と略等しい場合に、前記第1条件が満たされたと判定し、
前記第2走査部は、
前記第1走査部が検出した前記第1情報のいずれかにおいて、前記第1情報が検出された領域の幅方向の中央を、前記走査開始位置として、前記画像の前記第2領域を前記第2方向に走査する移動体制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び移動体制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、人がロボットなどの移動体に搭乗することなく、移動体に荷物を載せ、移動体に、出発位置から目的位置まで荷物を運搬させる移動体制御システムが知られている。
例えば、特許文献1は、移動体が通過する通路にマーカーを配置し、移動体に設けられたカメラなどの撮像部で、そのマーカーを撮像することにより、移動体の動作を制御する技術について開示している。
特許文献1では、移動体に設けられた撮像部がマーカーを正面から撮像することができない場合には、画像処理を行うことにより、撮像部がマーカーを正面から撮像した場合に得られると想定される補正画像を生成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-21624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で開示されている移動体制御システムでは、移動体の通路に設けられるマーカーを正面から撮像することができない場合には、画像処理を行うことにより、マーカーを正面から撮像した場合に得られると想定される補正画像を生成するため、移動体に設けられる画像処理装置の処理負荷が大きいという課題が存在していた。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、移動体の通路に設けられるマーカーを正面から撮像することができず、撮像したマーカーの画像の幅又は高さが短く撮像された場合であっても、画像処理の負荷を増加させることなく、マーカーを検出することができる画像処理装置及び移動体制御システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様による画像処理装置は、移動体の外部に照射した光の反射光に基づいて得られる画像の第1領域を、第1方向に走査する第1走査部と、前記第1走査部による第1走査結果に基づき、第1条件が満たされるか否かについて判定する第1判定部と、前記第1判定部が、前記第1条件が満たされると判定した場合に、前記画像の第2領域を、前記第1走査結果に基づいた走査開始位置より前記第1方向とは異なる第2方向に走査する第2走査部と、前記第2走査部による第2走査結果に基づき、第2条件が満たされるか否かについて判定する第2判定部と、前記第2判定部が、前記第2条件が満たされると判定した後に、前記画像の第3領域を走査する第3走査部と、前記第3走査部により走査した前記第3領域に、所定情報が含まれるか否かを判定する第3判定部と、を備え、前記第1判定部は、前記第1走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出され、かつ、それらの情報が検出された領域の各幅が、所定幅と略等しい場合に、前記第1条件が満たされたと判定し、前記第2走査部は、前記第1走査部が検出した前記第1情報のいずれかにおいて、前記第1情報が検出された領域の幅方向の中央を、前記走査開始位置として、前記画像の前記第2領域を前記第2方向に走査する
【0007】
また、本発明の一態様による移動体制御システムは、行列状に配置される複数の第1情報及び複数の第2情報を含むマーカーと、移動体と、を備える移動体制御システムであって、前記移動体は、前記マーカーに光を照射する照射部と、前記照射部が照射した前記光の反射光に基づき、画像を撮像する撮像部と、前記画像の第1領域を、第1方向に走査する第1走査部と、前記第1走査部による第1走査結果に基づき、第1条件が満たされるか否かについて判定する第1判定部と、前記第1判定部が、前記第1条件が満たされると判定した場合に、前記画像の第2領域を、前記第1走査結果に基づいた走査開始位置より前記第1方向とは異なる第2方向に走査する第2走査部と、前記第2走査部による第2走査結果に基づき、第2条件が満たされるか否かについて判定する第2判定部と、前記第2判定部が、前記第2条件が満たされると判定した後に、前記画像の第3領域を走査する第3走査部と、前記第3走査部により走査した前記第3領域に、所定情報が含まれるか否かを判定する第3判定部と、を備え、前記第1判定部は、前記第1走査結果において、第1情報、第2情報、第1情報の順に検出され、かつ、それらの情報が検出された領域の各幅が、所定幅と略等しい場合に、前記第1条件が満たされたと判定し、前記第2走査部は、前記第1走査部が検出した前記第1情報のいずれかにおいて、前記第1情報が検出された領域の幅方向の中央を、前記走査開始位置として、前記画像の前記第2領域を前記第2方向に走査する
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動体の通路に設けられるマーカーを正面から撮像することができず、撮像したマーカーの画像の幅又は高さが短く撮像された場合であっても、画像処理の負荷を増加させることなく、マーカーを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態による移動体制御システムの概要を示す図である。
図2】本発明の第1実施形態による移動体が内蔵する移動体制御装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態による記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
図4】本発明の第1実施形態によるマーカーの構成を示す図である。
図5A】本発明の第1実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図5B】本発明の第1実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の第1実施形態による画像処理部による処理を説明するための図である。
図7】本発明の第1実施形態による移動体の動作の一例を示す図である。
図8】本発明の第1実施形態による第1の効果を説明するための図である。
図9】本発明の第1実施形態による第2の効果を説明するための図である。
図10】本発明の第2実施形態による移動体が内蔵する移動体制御装置の構成を示すブロック図である。
図11A】本発明の第2実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図11B】本発明の第2実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図12】本発明の第3実施形態による移動体が内蔵する移動体制御装置の構成を示すブロック図である。
図13】本発明の第3実施形態による記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
図14】本発明の第3実施形態によるマーカーの構成を示す図である。
図15A】本発明の第3実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図15B】本発明の第3実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図16】本発明の第3実施形態による画像処理部による処理を説明するための図である。
図17】本発明の第4実施形態による移動体が内蔵する移動体制御装置の構成を示すブロック図である。
図18】本発明の第4実施形態による記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
図19A】本発明の第4実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図19B】本発明の第4実施形態による移動体制御装置の処理を示すフローチャートである。
図20】本発明の第4実施形態による画像処理部による処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために、例を挙げて説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0011】
(第1実施形態)
始めに、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による移動体制御システム10の概要を示す図である。移動体制御システム10は、移動体20と、マーカー30aを備える。
移動体20は、車体21、照射部22、撮像部23、前輪タイヤ24a、後輪タイヤ24b、移動体制御装置200aを備える。
【0012】
移動体20は、車体21の上面21aに荷物25を載せて、工場などの施設の床26の上を走行することにより、無人で荷物25を、出発位置から目的位置まで運搬するための車両型ロボットである。
車体21は、例えば、直方体状の形状をしており、車体21の上面21aに荷物25を載せて、車体21の前面21bの方向に進むことができる。
照射部22は、赤外光L1を発光するLED(Light Emitting Diode)などである。照射部22は、車体21の前面21bに、リング状に配置され、図1の紙面と垂直な方向に、2つ設けられる。照射部22が発光する赤外光L1は、移動体20の前方に位置するマーカー30aなどに照射される。
【0013】
撮像部23は、画像を撮像するカメラなどである。撮像部23は、車体21の前面21bに配置され、リング状に配置される照射部22の内側の領域に配置される。撮像部23は、照射部22が照射した赤外光L1であって、マーカー30aなどにより反射された反射光を撮像することにより、画像を生成する。撮像部23は、移動体20の前面21bに2つ設けられるため、三角測量の原理を用いて、移動体20は、マーカー30aまでの距離を算出することができる。
前輪タイヤ24aは、独立した2つのキャスターからなり、それらの2つのキャスターは、モーターなどの動力源には接続されていない。また、後輪タイヤ24bは、独立した2つのキャスターからなり、それらの2つのキャスターには、それぞれ異なるモーターなどの動力源から動力が伝達される。なお、移動体制御装置200aは、後輪タイヤ24bを構成する2つのキャスターの回転速度差を制御することにより、移動体20の進行方向を制御する。
なお、ここでは、移動体20が、2つの前輪タイヤ24a及び2つの後輪タイヤ24bの合計4つのタイヤを備える場合について説明するが、それ以上のタイヤを、移動体20に設けるようにしてもよい。例えば、図1の後輪タイヤ24bの前方側だけでなく、後方側にも、前輪タイヤ24aと同様のタイヤ(つまり、独立した2つのキャスター)を更に設けることにより、移動体20が、合計6つのタイヤを備えるようにしてもよい。
移動体制御装置200aは、移動体20の動作(並進や旋回など)を制御する装置である。移動体制御装置200aは、移動体20の車体21の内部に組み込まれている。
【0014】
マーカー30aは、複数の第1情報、及び、複数の第2情報を含む。具体的には、マーカー30aは、複数の反射セル、及び、複数の吸光セルからなり、シート状の構成をしている。マーカー30aは、工場などの壁や天井などに取り付けられる。マーカー30aは、移動体20が、移動体20の並進や旋回などの動作を行うための制御情報を識別するために用いられる。
【0015】
図2は、本発明の第1実施形態による移動体20が内蔵する移動体制御装置200aの構成を示すブロック図である。
移動体制御装置200aは、照射部22、撮像部23、画像処理部201a(画像処理装置とも称する)、駆動部27、制御部28を備える。
【0016】
照射部22は、図1で示した照射部22である。例えば、照射部22は、駆動部27が後輪タイヤ24bを回転させている間、赤外光L1(図1)を、移動体20の外部に照射する。
撮像部23は、図1で示した撮像部23である。撮像部23は、照射部22が照射した赤外光L1の反射光、例えば、マーカー30a(図1)からの反射光を撮像し、矩形の画像を生成する。
【0017】
画像処理部201aは、走査部202、判定部203、取得部204、記憶部205aを備える。
走査部202は、撮像部23が撮像した矩形の画像を、X軸方向(第1方向とも称する)及びY軸方向(第2方向とも称する)に走査し、走査した座標と、その座標の画素が、白(第1情報とも称する)と黒(第2情報とも称する)のいずれを示しているかに関するデータとを取得する。
なお、走査部202は、第1走査部202a、第2走査部202b、第3走査部202cを備える。
【0018】
判定部203は、走査部202が走査することにより得られる走査結果に基づき、その走査結果に、所定の白、黒、白のパターンが含まれるか否かを判定する。なお、判定部203は、第1判定部203a、第2判定部203b、第3判定部203cを備える。
取得部204は、第3走査部202cによる走査結果や、第3判定部203cの判定結果に基づき、移動体20の動作を制御するための制御情報を、記憶部205aから読み出す。
記憶部205aは、メモリなどの記憶装置である。
駆動部27は、取得部204が取得した制御情報であって、記憶部205aに記憶されている制御情報に基づいて、並進(後輪タイヤ24bを構成する2つのキャスターの回転数)や、旋回(後輪タイヤ24bを構成する2つのキャスターのそれぞれの回転速度)などの移動体20の動作を制御する。
制御部28は、CPU(Central Processing Unit)などであり、移動体制御装置200aの各部や、画像処理部201aの各部を制御する。
【0019】
図3は、本発明の第1実施形態による記憶部205a(図2)が記憶する情報の一例を示す図である。
図3では、マーカーID(例えば、0)に、所定動作(例えば、停止)、マーカー距離(例えば、1m)、回転角度(例えば、0度)などの制御情報が対応付けられている。なお、図3では、マーカーIDが、0から4までの制御情報のみを示しており、マーカーIDが、5から15までの制御情報の詳細については、図示を省略している。
【0020】
図3の表では、マーカーIDが、0から15まで含まれている。つまり、図3の表では、合計16個のマーカーIDが含まれるため、16種類の制御情報を設定することができる。
例えば、取得部204が、記憶部205aから、マーカーIDが、0の情報を読み取って、駆動部27に出力した場合には、移動体20は、移動体20とマーカー30aとの距離が、マーカー距離(つまり、1m)だけ離れた位置を、回転することなく(つまり、回転角度0度)、次のマーカーを読み取るまで並進し、所定動作(つまり、停止)を行う。
【0021】
図4は、本発明の第1実施形態によるマーカー30aの構成を示す図である。
マーカー30aは、3行×3列の行列状のパターンからなる。具体的には、マーカー30aは、1行1列目の反射セルC11と、1行2列目の吸光セルC12と、1行3列目の反射セルC13を備える。また、マーカー30aは、2行1列目の吸光セルC21と、2行2列目の反射セルC22と、2行3列目の吸光セルC23を備える。また、マーカー30aは、3行1列目の反射セルC31と、3行2列目の吸光セルC32と、3行3列目の反射セルC33とを備える。
なお、反射セルC11、C13、C22、C31、C33は、光の反射率が高い材料により形成される。また、吸光セルC12、C21、C23、C32は、光の反射率が低い材料により形成される。
【0022】
図5A及び図5Bは、本発明の第1実施形態による移動体制御装置200a(図2)の処理を示すフローチャートである。
始めに、第1走査部202aは、変数nを、0に設定する(図5AのステップS101)。
次に、第1走査部202aは、座標(X,Y)から、X軸の正の方向に走査する(図5AのステップS102)。
次に、第1判定部203aは、ステップS102で第1走査部202aの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれているか否かを判定する(図5AのステップS103)。なお、幅が略等しい白、黒、白のパターンとは、最初に検出された白の幅w(後述する図6参照)を1とした場合に、その後に検出された黒の幅w、白の幅wが、w×0.9より大きく、w×1.1よりも小さいパターンなどのことである。なお、記号“×”は、乗算の演算子を示す。
【0023】
ステップS102で第1走査部202aの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれていないと、第1判定部203aが判定した場合には(図5AのステップS103でNO)、ステップS104の処理が行われる。
つまり、第1走査部202aは、変数nに、1を加算し(図5AのステップS104)、再度、上述したステップS102の処理を行う。
【0024】
一方、ステップS102で第1走査部202aの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれると、第1判定部203aが判定した場合には(図5AのステップS103でYES)、ステップS105の処理が行われる。
つまり、第1判定部203aは、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンを、マーカー30a(図4)の反射セルC11、吸光セルC12、反射セルC13であるとみなし、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンを、スタートバーとして設定する(図5AのステップS105)。
【0025】
次に、第1判定部203aは、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンの境界位置であるX座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3(後述する図6参照)を、記憶部205aに記憶させる(図5AのステップS106)。
次に、第1判定部203aは、幅wの中心を示すX座標X(後述する図6参照)を求める(図5AのステップS107)。
次に、第2走査部202bは、座標(X,Y)から、Y軸の正の方向に走査する(図5AのステップS108)。
【0026】
次に、第2判定部203bは、ステップS108での第2走査部202bの走査結果において、白、黒、白のパターンが、含まれているか否かを判定する(図5AのステップS109)。
白、黒、白のパターンが、含まれていないと、第2判定部203bが判定した場合には(図5AのステップS109でNO)、ステップS110の処理が行われる。
つまり、第2走査部202bは、変数nに、1を加算し(図5AのステップS110)、再度、上述したステップS102の処理を行う。
【0027】
一方、白、黒、白のパターンが、含まれると、第2判定部203bが判定した場合には(図5AのステップS109でYES)、ステップS111の処理が行われる。
つまり、第2判定部203bは、ステップS109で検出した白、黒、白のパターンを、マーカー30a(図4)の反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31であるとみなし、ステップS109で検出した白、黒、白のパターンを、ストップバーとして設定する(図5AのステップS111)。
【0028】
次に、第2判定部203bは、ステップS109で1番目に検出した白の高さh(後述する図6参照)と、ステップS109で検出した黒の高さh(後述する図6参照)と、ステップS109で2番目に検出した白の高さh(後述する図6参照)とを求める(図5BのステップS112)。
次に、第2判定部203bは、高さhの中心を示すY座標Yn+1と、高さhの中心を示すY座標Yn+2を求める(図5BのステップS113)。
【0029】
次に、第3走査部202cは、座標(Xm+1,Yn+1)から座標(Xm+2,Yn+1)まで、座標(Xm+2,Yn+1)から座標(Xm+3,Yn+1)まで、座標(Xm+1,Yn+2)から座標(Xm+2,Yn+2)まで、座標(Xm+2,Yn+2)から座標(Xm+3,Yn+2)まで、について、X軸の正の方向に走査し、第3判定部203cは、それらのセルが、白と黒のいずれであるかを判定する(図5BのステップS114)。
【0030】
ここでは、座標(Xm+1,Yn+1)から座標(Xm+2,Yn+1)までのセルは、反射セルC22に対応するため、白と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+1)から座標(Xm+3,Yn+1)までのセルは、吸光セルC23に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+1,Yn+2)から座標(Xm+2,Yn+2)までのセルは、吸光セルC32に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+2)から座標(Xm+3,Yn+2)までのセルは、反射セルC33に対応するため、白と判定される。
【0031】
次に、第3判定部203cは、ステップS114の走査結果に基づき、白と判定されたセルを1とし、黒と判定されたセルを0とした場合におけるバイナリーコードを読み取り、10進数に変換する(図5BのステップS115)。
ここでは、ステップS114で走査される反射セルC22、吸光セルC23、吸光セルC32、反射セルC33は、ステップS114では、白、黒、黒、白と判定されるため、ステップS115では、バイナリーコードとして、1001が読み取られ、10進数の9(=2×1+2×0+2×0+2×1)に変換される。
【0032】
次に、第3判定部203cは、ステップS115で、変換された10進数に対応するマーカーIDが、記憶部205aに記憶されている表(図3)に存在するか否かについて判定する(図5BのステップS116)。
変換された10進数に対応するマーカーIDが存在しないと、第3判定部203cが判定した場合には(図5BのステップS116でNO)、ステップS117の処理が行われる。
つまり、第3判定部203cは、変数nに、1を加算し(図5BのステップS117)、再度、上述したステップS102の処理を行う。
【0033】
一方、変換された10進数に対応するマーカーIDが存在すると、第3判定部203cが判定した場合には(図5BのステップS116でYES)、ステップS118の処理が行われる。
つまり、取得部204は、ステップS115で変換された10進数に対応するマーカーIDに対応付けされた制御情報を、記憶部205aから読み出すことにより取得する(図5BのステップS118)。
ここでは、ステップS115で変換された10進数が、9であるため、取得部204は、マーカーIDが9に対応する制御情報であって、図3の所定動作、マーカー距離、回転角度の情報を取得する。
【0034】
次に、第3判定部203cは、検出したマーカーの重心座標を求める(図5BのステップS119)。例えば、第3判定部203cは、マーカー30aの重心のX座標を、(X+Xm+3)/2の式により求め、マーカー30aの重心のY座標として、Yn+1を用いる。なお、記号“/”は、除算の演算子を示す。
次に、駆動部27は、ステップS118で取得した制御情報に基づき、移動体20の動作(並進や旋回)を制御する(図5BのステップS120)。
駆動部27が、ステップS120の制御を行った後、上述のステップS101の処理が行われる。
【0035】
図6は、本発明の第1実施形態による画像処理部201aによる処理を説明するための図である。
図6は、撮像部23が撮像する画像50aの一例を示している。画像50aには、マーカー30a(図3)に対応する3行×3列の行列状のセルに対応する画像が含まれている。図6の左右方向は、X軸方向を示しており、図6の上下方向は、Y軸方向を示している。画像50aの上端かつ左端の座標(X,Y)は、(X,Y)である。
【0036】
図5AのステップS102の処理では、第1走査部202aにより、図6のY座標がYの領域であって、領域A及び領域B11で定まる領域(第1領域とも称する)について、画像50aの左から右に向かって走査P11が行われる。
図5AのステップS106の処理では、第1判定部203aにより、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンの境界位置であって、図6に示す境界位置であるX座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3が求められる。
【0037】
なお、X座標XとX座標Xm+1との差分を算出することにより、反射セルC11に対応する白パターンの幅wが求められる。また、X座標Xm+1とX座標Xm+2との差分を算出することにより、吸光セルC12に対応する黒パターンの幅wが求められる。また、X座標Xm+2とX座標Xm+3との差分を算出することにより、反射セルC13に対応する白パターンの幅wが求められる。
また、図5AのステップS107の処理では、第1判定部203aにより、X座標XとX座標Xm+1との差分の半分の値を求めることにより、幅wの中心を示すX座標Xが求められる。
【0038】
図5AのステップS108の処理では、第2走査部202bにより、図6のX座標がXの領域であって、領域A11及び領域Bで定まる領域(第2領域とも称する)について、画像50aの上から下に向かって走査P12が行われる。
図5BのステップS112の処理では、第2判定部203bにより、ステップS108で検出した白、黒、白のパターンの境界位置に基づいて、反射セルC11に対応する白パターンの高さhが求められ、吸光セルC21に対応する黒パターンの高さhが求められ、反射セルC31に対応する白パターンの高さhが求められる。
【0039】
図5BのステップS114の処理では、第3走査部202cにより、図6のY座標がYn+1及びYn+2の領域であって、領域A12及び領域B12で定まる領域(第3領域とも称する)について、画像50aの左から右に向かって走査P13及びP14が行われる。
【0040】
図7は、本発明の第1実施形態による移動体20の動作の一例を示す図である。
図7は、通路100が設けられた工場の概略平面図を示している。第1実施形態では、移動体20は、撮像部23により、マーカー31、32、33、34、35を撮像することにより、荷物25を、出発位置R1から目的位置R6まで、無人で運搬する。
なお、図7では、マーカー31、32、33、34、35を平面的に示しているが、これらのマーカー31、32、33、34、35は、通路100に面する壁や天井に、取り付けられる。
【0041】
始めに、出発位置R1に位置する移動体20には、工場で働く従業員などにより、荷物25が、移動体20の荷台に載せられる。
次に、移動体20の撮像部23は、マーカー31を読み取る。移動体20の画像処理部201aは、図5A及び図5Bのフローチャートの処理を行うことにより、マーカー31のマーカーIDが0であることを特定し、そのマーカーIDが0の場合の制御情報であって、移動体20の記憶部205aに記憶されている制御情報を取得する。移動体20の駆動部27は、取得した制御情報に基づき、移動体20を、出発位置R1から並進させた後、移動体20が次のマーカー32を読み取ることができる位置R2まで移動させる処理M1を行う。
【0042】
次に、移動体20の撮像部23は、マーカー32を読み取る。移動体20の画像処理部201aは、図5A及び図5Bのフローチャートの処理を行うことにより、マーカー32のマーカーIDが3であることを特定し、そのマーカーIDが3の場合の制御情報であって、移動体20の記憶部205aに記憶されている制御情報を取得する。移動体20の駆動部27は、取得した制御情報に基づき、移動体20を、位置R2で、90度だけ右旋回させ、移動体20が次のマーカー33を読み取ることができる位置R3まで移動させる処理M2を行う。
【0043】
次に、移動体20の撮像部23は、マーカー33を読み取る。移動体20の画像処理部201aは、図5A及び図5Bのフローチャートの処理を行うことにより、マーカー33のマーカーIDが0であることを特定し、そのマーカーIDが0の場合の制御情報であって、移動体20の記憶部205aに記憶されている制御情報を取得する。移動体20の駆動部27は、取得した制御情報に基づき、移動体20を、位置R3から並進させた後、移動体20が次のマーカー34を読み取ることができる位置R4まで移動させる処理M3を行う。
【0044】
次に、移動体20の撮像部23は、マーカー34を読み取る。移動体20の画像処理部201aは、図5A及び図5Bのフローチャートの処理を行うことにより、マーカー34のマーカーIDが4であることを特定し、そのマーカーIDが4の場合の制御情報であって、移動体20の記憶部205aに記憶されている制御情報を取得する。移動体20の駆動部27は、取得した制御情報に基づき、移動体20を、位置R4で、90度だけ左旋回させ、移動体20が次のマーカー35を読み取ることができる位置R5まで移動させる処理M4を行う。
【0045】
次に、移動体20の撮像部23は、マーカー35を読み取る。移動体20の画像処理部201aは、図5A及び図5Bのフローチャートの処理を行うことにより、マーカー35のマーカーIDが1であることを特定し、そのマーカーIDが1の場合の制御情報であって、移動体20の記憶部205aに記憶されている制御情報を取得する。移動体20の駆動部27は、取得した制御情報に基づき、移動体20を、位置R5で、180度だけ右旋回させ、目的位置R6まで移動させる処理M5を行う。
【0046】
図7で説明した処理により、工場で働く従業員は、荷物25を出発位置R1から、目的位置R6まで、自分で運搬する必要がなく、移動体20により、荷物25を、出発位置R1から、目的位置R6まで、無人で運搬することができる。
また、移動体20に、GPS(Global Positioning System)を搭載しなくても、移動体20は、撮像部23により、マーカーを撮像して工場内を移動するため、電波の状況が悪く、GPSの電波を受信できないような状況においても、荷物25を移動体20に運搬させることができる。
【0047】
図8は、本発明の第1実施形態による第1の効果を説明するための図である。
上述した図6では、移動体20の撮像部23の正面に、マーカー30aが存在する場合に撮像された画像50aについて説明した。
しかし、例えば、移動体20の進行方向と、移動体20の撮像部23と、移動体20から見て通路100の左側の壁に取り付けられているマーカー30aとを結んだ線とのなす角度が、60度の場合には、撮像部23で撮像される画像は、図8の画像50bのようになる。つまり、図6で示した画像50aと比較して、図8で示す画像50bでは、マーカー30aのX軸方向の幅が短く撮像される。
しかし、図8に示す画像50bが撮像された場合であっても、図5A及び図5Bに示すフローチャートの処理を行うことにより、図6で示した画像50aが撮像された場合と同様に、第1走査部202aによる走査P11と、第2走査部202bによる走査P12と、第3走査部202cによる走査P13及びP14を行うことができ、マーカー30aに対応付けられた制御情報を読み取ることができる。
【0048】
図9は、本発明の第1実施形態による第2の効果を説明するための図である。図8では、マーカー30aが、移動体20から見て通路100の左側の壁に取り付けられている場合について説明した。しかし、図9では、マーカー30aが、移動体20から見て通路100の前方の天井に取り付けられている場合について説明する。
例えば、移動体20の進行方向と、移動体20の撮像部23と、移動体20から見て通路100の前方の天井に取り付けられているマーカー30aとを結んだ線とのなす角度が、45度の場合には、撮像部23で撮像される画像は、図9の画像50cのようになる。つまり、図6で示した画像50aと比較して、図9で示す画像50cでは、マーカー30aのY軸方向の高さが短く撮像される。
しかし、図9に示す画像50cが撮像された場合であっても、図5A及び図5Bに示すフローチャートの処理を行うことにより、図6で示した画像50aが撮像された場合と同様に、第1走査部202aによる走査P11と、第2走査部202bによる走査P12と、第3走査部202cによる走査P13及びP14を行うことができ、マーカー30aに対応付けられた制御情報を読み取ることができる。
【0049】
第1実施形態では、第1走査部202aは、移動体20の外部に照射した赤外光L1の反射光に基づいて得られる画像50aの第1領域(図6の領域A及び領域B11で定まる領域)を、水平方向(第1方向)に走査する(図6の走査P11)。また、第1判定部203aは、第1走査部202aによる第1走査結果に基づき、第1条件が満たされるか否かについて判定する(図5AのステップS103)。また、第2走査部202bは、第1判定部203aが、第1条件が満たされると判定した場合に、画像50aの第2領域(図6の領域A11及び領域Bで定まる領域)を、水平方向(第1方向)とは異なる垂直方向(第2方向)に走査する(図6の走査P12)。また、第2判定部203bは、第2走査部202bによる第2走査結果に基づき、第2条件が満たされるか否かについて判定する(図5AのステップS109)。また、第3走査部202cは、第2判定部203bが、第2条件が満たされると判定した後に、画像50aの第3領域(図6の領域A12及び領域B12で定まる領域)を走査する(図6の走査P13及びP14)。また、第3判定部203cは、第3走査部202cにより走査した第3領域に、所定情報(白又は黒をからなる情報)が含まれるか否かを判定する。
これにより、移動体20からマーカー30aを撮像する角度の関係で、撮像された画像50bにおいて、X軸方向に短く撮像されている場合(図8参照)や、撮像された画像50cにおいて、Y軸方向に短く撮像されている場合(図9参照)であっても、それらの画像50b、50cから、移動体20がマーカー30aを正面から撮像した補正画像を生成する必要がなくなるため、画像処理部201aによる画像処理の速度を向上させることができる。
【0050】
また、第1実施形態では、第1判定部203aは、第1走査結果において、反射セルC11(第1情報)、吸光セルC12(第2情報)、反射セルC13(第1情報)の順に検出され、かつ、反射セルC11、第1吸光セルC12、第2反射セルC13が検出された領域の各幅w、w、wが、所定幅と略等しい場合に、(例えば、w×0.9<w<w×1.1、かつ、w×0.9<w<w×1.1を満たす場合に)、第1条件が満たされたと判定する。
これにより、反射セルC11、吸光セルC12、反射セルC13を含むマーカー30aの検出精度を向上させることができる。例えば、反射セルC11の中央部に、小さな黒い汚れが付着しているような場合には、その小さな黒い汚れの水平方向の幅は、その水平方向両側の白い領域の幅よりも小さくなるため、小さな黒い汚れが付着した反射セルC11が、スタートバーであると認識されることを防ぐことができる。
【0051】
また、第1実施形態では、第2判定部203bは、第2走査結果において、反射セルC11(第1情報)、吸光セルC21(第2情報)、反射セルC31(第1情報)の順に検出された場合に、第2条件が満たされたと判定する。
水平方向(第1方向)に2回走査を行うことによりマーカー30aを検出する場合には、2回目の走査のY軸方向の位置が、反射セルC31の位置からずれてしまい、正しくマーカー30aを検出することができないおそれがあるという問題があるが、第1実施形態によれば、画像50aの水平方向(第1方向)に走査を行った後で、水平方向とは異なる垂直方向(第2方向)に走査を行うことによりマーカー30aの検出を行うため、そのような問題が生じることを回避することができる。
【0052】
また、第1実施形態では、第2判定部203bは、第1走査部202aが検出した反射セル(第1情報)のいずれかを、第2判定部203bが最初に検出する反射セル(第1情報)として用いる。
例えば、3行×3列のセルからなるマーカー30aを用いる場合であって、反射セルC11と反射セルC13のいずれかを、第1走査部202aによる走査と、第2走査部202bによる走査で共通して用いない場合には、第1走査部202aによる走査で3つのセルが用いられ、第2走査部202bによる走査で他の3つのセルが用いられるため、移動体20の動作を制御するための制御情報を識別するためのセルとしては、残りの3つのセルしか用いることはできず、2=8通りの制御情報しか用いることはできない。
しかし、反射セルC11を、第1走査部202aによる走査と、第2走査部202bによる走査で共通して用いることにより、第1走査部202aによる走査と、第2走査部202bによる走査で、合計5つのセルを用いることになるため、移動体20の動作を制御するための制御情報を識別するためのセルとしては、残りの4つのセルを用いることができ、2=16通りの制御情報を用いることができる。
なお、第2判定部203bは、第1走査部202aが水平方向に走査する反射セルC11ではなく反射セルC13を、第2走査部202bが垂直方向に走査する反射セルとして用いてもよい。
【0053】
また、第1実施形態では、取得部204は、第3判定部203cが、第3領域に所定情報が含まれると判定した場合に、移動体20の動作を制御するための制御情報(図3参照)を取得する。
これにより、移動体20の動作を制御するための制御情報は、第1条件(図5AのステップS103)が満たされ、第2条件(図5AのステップS109)が満たされ、更に、第3領域(図6の領域A12及び領域B12で定まる領域)に所定情報が含まれると判定した場合に、取得部204により取得されるため、制御情報の検出精度を向上させることができる。
【0054】
また、第1実施形態では、第2走査部202bは、第1走査部202aによる第1走査で検出された反射セルC11の幅wの中央(X座標X)から、第2領域(図6の領域A11及び領域Bで定まる領域)を、垂直方向(第2方向)に走査する。
例えば、第2走査部202bが、反射セルC11の幅wの右端から、垂直方向(第2方向)に走査するような場合には、第2走査部202bが、誤って、右に位置する吸光セルC12の領域を走査してしまうおそれがあるという問題がある。しかし、第1実施形態によれば、第2走査部202bが、反射セルC11の幅wの中央から、第2領域を、垂直方向に走査するため、第2走査部202bが走査する位置が多少ずれたとしても、反射セルC11内の領域を走査することができ、そのような問題が生じることを回避することができる。
【0055】
また、第1実施形態では、第2走査部202bは、第2方向として、第1方向と直交する方向を用いて、第2領域(図6の領域A11及び領域Bで定まる領域)を走査する。
第1方向と第2方向がなす角度が小さい場合には、第1走査部202aが走査する領域と、第2走査部202bが走査する領域が近くなり、第1走査部202aによる走査結果と、第2走査部202bによる走査結果は類似したものとなるため、マーカー30aを正しく検出することができないおそれがあるという問題がある。しかし、第1実施形態によれば、第1方向と第2方向とのなす角度は90度であり、第1方向と第2方向のなす角度が最大となるため、第1走査部202aによる走査結果と、第2走査部202bによる走査結果が、類似したものとなることを避けることができ、そのような問題が生じることを回避することができる。
【0056】
また、第1実施形態では、第1走査部202aは、第1方向として、水平方向を用いて、第1領域(図6の領域A及び領域B11で定まる領域)を走査し、第2走査部202bは、第2方向として、垂直方向を用いて、第2領域(図6の領域A11及び領域Bで定まる領域)を走査する。
移動体20は、ヨー方向、ロール方向、ピッチ方向に回転する可能性があるが、移動体20は、荷物25を運搬するため、荷物25が落下しないように、通路100は、移動体20の右側の前輪タイヤ24a及び後輪タイヤ24bと、左側の前輪タイヤ24a及び後輪タイヤ24bが、同じ高さとなるように、通路100が設けられる可能性が高い。つまり、移動体20は、ロール方向に回転する可能性は低く、マーカー30aが水平方向に傾いて撮像される可能性は低い。第1実施形態によれば、マーカー30aが水平方向に傾いて撮像される可能性が低い水平方向を、マーカー30aを検出するための最初の処理となる第1走査部202aによる走査で用いるため、第1走査部202aは、安定した走査を行うことができ、マーカー30aの検出精度を高めることができる。
【0057】
また、第1実施形態では、第3走査部202cは、第3領域(図6の領域A12及び領域B12で定まる領域)として、第1領域及び第2領域を含む矩形の領域のうち、第1領域及び前記第2領域以外の領域を走査する。
第1実施形態によれば、第1走査部202aが走査を行う第1領域と、第2走査部202bが走査を行う第2領域と、第3走査部202cが走査を行う第3領域は、矩形の領域に収まる。そのため、例えば、第3走査部202cが走査を行う第3領域が、矩形の外に配置されるような場合と比較して、マーカー30aをコンパクトにすることができ、第1~第3走査部202a~202cが走査する領域を狭めることができるため、走査の効率を高めることができる。
【0058】
また、第1実施形態では、前記第3判定部203cは、第3走査部202cが走査する第3領域(図6の領域A12及び領域B12で定まる領域)に、白(第1情報)と黒(第2情報)とがどのような順序で含まれるかを判定することにより、第3領域に、マーカーID(所定情報とも称する)が含まれるか否かを判定する。
そのため、第1判定部203aにより第1条件が満たされたと判定した場合であって(図5AのステップS103でYES)、第2判定部203bにより第2条件が満たされたと判定した場合(図5AのステップS109でYES)、つまり、マーカー30aが検出された場合に、第3判定部203cは、マーカー30aに対応付けられたマーカーIDを特定することができる。
【0059】
また、第1実施形態では、マーカーIDを特定するための2進数の0と1を示す第1情報及び第2情報に関して、第1情報として、移動体20の外部に照射した光L1が、反射セルで反射されたことにより得られる情報を用いるようにするとともに、第2情報として、移動体20の外部に照射した光L1が、吸光セルで吸光されたことにより得られる情報を用いるようにした。
このような構成によれば、反射セルから得られる反射光の反射率は高く、吸光セルから得られる反射光の反射率は低いため、マーカーIDを特定するための2進数の0と1を誤判定する確率を小さくすることができる。
【0060】
なお、第1走査部202a、第2走査部202b、第3走査部202cは、画像50aとして、白黒画像を走査するようにしてもよい。
つまり、第1~第3走査部202a~202cが、画像50aとして、カラー画像よりも情報量の少ない白黒画像を走査することにより、カラー画像を走査して画像処理を行う場合と比較して、画像処理に要する負荷を軽減することができるようにしてもよい。
【0061】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態が、第1実施形態と同様の構成をとり、また、第1実施形態と同様の処理を行う部分については、それらの説明を省略する。
【0062】
図10は、本発明の第2実施形態による移動体20が内蔵する移動体制御装置200bの構成を示すブロック図である。
第2実施形態の移動体制御装置200b(図10)は、第1実施形態の移動体制御装置200a(図2)の画像処理部201a及び第2判定部203bの代わりに、画像処理部201b及び第2判定部203dを備えている。
【0063】
図11A及び図11Bは、本発明の第2実施形態による移動体制御装置200b(図10)の処理を示すフローチャートである。第2実施形態による図11A及び図11Bのフローチャートにおいて、第1実施形態による図5A及び図5Bのフローチャートと同じ処理が行われる部分については、同一の符号を付して、それらの処理の説明を省略する。
【0064】
第1実施形態による図5A及び図5Bのフローチャートでは、ステップS106の処理の後に、ステップS107の処理が行われるが、第2実施形態による図11A及び図11Bのフローチャートでは、ステップS106の処理の後に、ステップS130の処理が行われる。
ステップS106では、ステップS103で検出された白、黒、白のパターンの境界位置であるX座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3が求められる。第2判定部203dは、X座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3に基づき、幅w(=Xm+1-X)、幅w=Xm+2-Xm+1)、幅w=Xm+3-Xm+2)を求める。そして、第2判定部203dは、幅w、幅w、幅wの平均値waveを、wave=(w+w+w)/3の式により求め(図11AのステップS130)、その後、ステップS107の処理が行われる。
【0065】
また、第1実施形態による図5A及び図5Bのフローチャートでは、ステップS109の処理でYESと判定された場合に、ステップS111の処理が行われるが、第2実施形態による図11A及び図11Bのフローチャートでは、ステップS109の処理でYESと判定された場合に、ステップS131の処理が行われる。
つまり、第2判定部203dは、高さh及びhが、第1閾値TMINより大きく、第2閾値TMAXより小さいか否かを判定する(図11AのステップS131)。
なお、第1閾値TMINとして、例えば、TMIN=wave×0.7の値などが用いられる。また、第2閾値TMAXとして、例えば、TMAX=wave×1.3の値が用いられる。なお、マーカー30aの検出精度を向上させるために、TMIN=wave×0.8の値を用いるとともに、第2閾値TMAXとして、例えば、TMAX=wave×1.2の値を用いてもよい。
【0066】
なお、第1閾値TMINとして、例えば、TMIN=h×0.7の値を用いてもよく、また、第2閾値TMAXとして、例えば、TMAX=h×1.3の値を用いてもよい。なお、マーカー30aの検出精度を向上させるために、TMIN=h×0.8の値が用いられる。また、第2閾値TMAXとして、例えば、TMAX=h×1.2の値を用いてもよい。
【0067】
高さh又はhが、第1閾値TMIN以下であるか、又は、第2閾値TMAX以上であると、第2判定部203dが判定した場合には(図11AのステップS131でNO)、ステップS132の処理が行われる。
つまり、第1走査部202aは、変数nに、1を加算し(図11AのステップS132)、その後、ステップS102の処理が行われる。
【0068】
一方、高さh及びhが、第1閾値TMINより大きく、第2閾値TMAXより小さいと、第2判定部203dが判定した場合には(図11AのステップS131でYES)、ステップS111の処理が行われる。
【0069】
第2実施形態では、第2判定部203dは、第2走査結果において、反射セルC11(第1情報)、吸光セルC21(第2情報)、反射セルC31(第1情報)の順に検出され、かつ、吸光セルC21、反射セルC31の各高さh及びhが、第2所定高さに略等しい場合に、(例えば、wave×0.7<h<wave×1.3、かつ、wave×0.7<h<wave×1.3の条件を満たす場合に、)第2条件(図11AのステップS131の条件)が満たされたと判定する。
これにより、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31を含むマーカー30aの検出精度を向上させることができる。例えば、反射セルC11中央部に、小さな黒い汚れが付着しているような場合には、その小さな黒い汚れの垂直方向の幅は、その垂直方向両側の白い領域の幅よりも小さくなるため、小さな黒い汚れが付着した反射セルC11が、ストップバーであると認識されることを防ぐことができる。
【0070】
なお、第2判定部203dは、第2走査結果において、反射セルC11(第1情報)、吸光セルC21(第2情報)、反射セルC31(第1情報)の順に検出され、かつ、それらのセルが検出された領域(つまり、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31)の各高さh~hが、第2所定高さに略等しい場合に、(例えば、wave×0.7<h<wave×1.3、wave×0.7<h<wave×1.3、wave×0.7<h<wave×1.3の条件を満たす場合に、)第2条件(図11AのステップS131の条件)が満たされたと判定するようにしてもよい。
これにより、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31を含むマーカー30aの検出精度を、更に向上させることができる。
【0071】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態が、第1実施形態と同様の構成をとり、また、第1実施形態と同様の処理を行う部分については、それらの説明を省略する。
【0072】
図12は、本発明の第3実施形態による移動体20が内蔵する移動体制御装置200cの構成を示すブロック図である。
第3実施形態の移動体制御装置200c(図12)は、第1実施形態の移動体制御装置200a(図2)の画像処理部201a、第3走査部202c、第2判定部203b、第3判定部203c、記憶部205aの代わりに、画像処理部201c、第3走査部202d、第2判定部203e、第3判定部203f、記憶部205bを備えている。
【0073】
図13は、本発明の第3実施形態による記憶部205b(図12)が記憶する情報の一例を示す図である。記憶部205bは、メモリなどの記憶装置である。
図13では、マーカーID(例えば、0)に、所定動作(例えば、停止)、マーカー距離(例えば、1m)、回転角度(例えば、0度)などの制御情報が対応付けられている。なお、図13では、マーカーIDが、0から4までの制御情報のみを示しており、マーカーIDが、5から255までの制御情報の詳細については、図示を省略している。
【0074】
図13の表では、マーカーIDが、0から255まで含まれている。つまり、図13の表では、合計256個のマーカーIDが含まれるため、256種類の制御情報を設定することができる。
例えば、取得部204が、記憶部205bから、マーカーIDが、0の情報を読み取って、駆動部27に出力した場合には、移動体20は、移動体20とマーカーとの距離が、マーカー距離(つまり、1m)だけ離れた位置を、回転することなく(つまり、回転角度0度)、次のマーカーを読み取るまで並進し、所定動作(つまり、停止)を行う。
【0075】
図14は、本発明の第3実施形態によるマーカー30dの構成を示す図である。
マーカー30dは、5行×3列の行列状のパターンからなる。具体的には、マーカー30dは、1行1列目の反射セルC11と、1行2列目の吸光セルC12と、1行3列目の反射セルC13を備える。また、マーカー30dは、2行1列目の吸光セルC21と、2行2列目の反射セルC22と、2行3列目の吸光セルC23を備える。また、マーカー30dは、3行1列目の反射セルC31と、3行2列目の吸光セルC32と、3行3列目の反射セルC33とを備える。また、マーカー30dは、4行1列目の吸光セルC41と、4行2列目の反射セルC42と、4行3列目の吸光セルC43を備える。また、マーカー30dは、5行1列目の反射セルC51と、5行2列目の吸光セルC52と、5行3列目の反射セルC53とを備える。
なお、反射セルC11、C13、C22、C31、C33、C42、C51、C53は、光の反射率が高い材料により形成される。また、吸光セルC12、C21、C23、C32、C41、C43、C52は、光の反射率が低い材料により形成される。
【0076】
図15A及び図15Bは、本発明の第3実施形態による移動体制御装置200c(図12)の処理を示すフローチャートである。第3実施形態による図15A及び図15Bのフローチャートにおいて、第1実施形態による図5A及び図5Bのフローチャートと同じ処理が行われる部分については、同一の符号を付して、それらの処理の説明を省略する。
【0077】
第1実施形態による図5A及び図5Bのフローチャートでは、ステップS108の後に、ステップS109で、第2判定部203bが、ステップS108で第2走査部202bの走査結果において、白、黒、白のパターンが、含まれているか否かを判定していた。しかし、第3実施形態による図15A及び図15Bのフローチャートでは、ステップS108の後に、ステップS140の処理が行われる。
つまり、第2判定部203eは、ステップS108で第2走査部202bの走査結果において、白、黒、白、黒、白のパターンが、含まれているか否かを判定する(図15AのステップS140)。
【0078】
白、黒、白、黒、白のパターンが含まれていないと、第2判定部203eが判定した場合には(図15AのステップS140でNO)、ステップS110の処理が行われる。
一方、白、黒、白、黒、白のパターンが含まれると、第2判定部203eが判定した場合には(図15AのステップS140でYES)、ステップS141の処理が行われる。
つまり、第2判定部203eは、ステップS140で検出した白、黒、白、黒、白のパターンを、マーカー30d(図14)の反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31、吸光セルC41、反射セルC51であるとみなし、ステップS140で検出した白、黒、白、黒、白のパターンを、ストップバーとして設定する(図15AのステップS141)。
【0079】
次に、第2判定部203eは、ステップS140で1番目に検出した白の高さh(後述する図16参照)と、ステップS140で1番目に検出された黒の高さh(後述する図16参照)と、ステップS140で2番目に検出された白の高さh(後述する図16参照)と、ステップS140で2番目に検出された黒の高さh(後述する図16参照)と、ステップS140で3番目に検出された白の高さh(後述する図16参照)と、を求める(図15BのステップS142)。
次に、第2判定部203eは、高さhの中心を示すY座標Yn+1と、高さhの中心を示すY座標Yn+2と、高さhの中心を示すY座標Yn+3と、高さhの中心を示すY座標Yn+4と、を求める(図15BのステップS143)。
【0080】
次に、第3走査部202dは、座標(Xm+1,Yn+1)から座標(Xm+2,Yn+1)まで、座標(Xm+2,Yn+1)から座標(Xm+3,Yn+1)まで、座標(Xm+1,Yn+2)から座標(Xm+2,Yn+2)まで、座標(Xm+2,Yn+2)から座標(Xm+3,Yn+2)まで、座標(Xm+1,Yn+3)から座標(Xm+2,Yn+3)まで、座標(Xm+2,Yn+3)から座標(Xm+3,Yn+3)まで、座標(Xm+1,Yn+4)から座標(Xm+2,Yn+4)まで、座標(Xm+2,Yn+4)から座標(Xm+3,Yn+4)まで、について、X軸の正の方向に走査し、第3判定部203fは、それらのセルが、白と黒のいずれであるかを判定する(図15BのステップS144)。
【0081】
ここでは、座標(Xm+1,Yn+1)から座標(Xm+2,Yn+1)までのセルは、反射セルC22に対応するため、白と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+1)から座標(Xm+3,Yn+1)までのセルは、吸光セルC23に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+1,Yn+2)から座標(Xm+2,Yn+2)までのセルは、吸光セルC32に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+2)から座標(Xm+3,Yn+2)までのセルは、反射セルC33に対応するため、白と判定される。
【0082】
また、座標(Xm+1,Yn+3)から座標(Xm+2,Yn+3)までのセルは、反射セルC42に対応するため、白と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+3)から座標(Xm+3,Yn+3)までのセルは、吸光セルC43に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+1,Yn+4)から座標(Xm+2,Yn+4)までのセルは、吸光セルC52に対応するため、黒と判定される。
また、座標(Xm+2,Yn+4)から座標(Xm+3,Yn+4)までのセルは、反射セルC53に対応するため、白と判定される。
【0083】
次に、第3判定部203fは、ステップS144の走査結果に基づき、白と判定されたセルを1とし、黒と判定されたセルを0とした場合におけるバイナリーコードを読み取り、10進数に変換する(図15BのステップS145)。
ここでは、ステップS144で走査される反射セルC22、吸光セルC23、吸光セルC32、反射セルC33、反射セルC42、吸光セルC43、吸光セルC52、反射セルC53は、ステップS144では、白、黒、黒、白、白、黒、黒、白と判定されるため、ステップS145では、バイナリーコードの10011001として読み取られ、10進数の153(=2×1+2×0+2×0+2×1+2×1+2×0+2×0+2×1)に変換される。
【0084】
次に、第3判定部203fは、ステップS145で、変換された10進数に対応するマーカーIDが、記憶部205bに記憶されている表(図13)に存在するか否かについて判定する(図15BのステップS146)。
変換された10進数に対応するマーカーIDが存在しないと、第3判定部203fが判定した場合には(図15BのステップS146でNO)、ステップS147の処理が行われる。
つまり、第3判定部203fは、変数nに、1を加算し(図15BのステップS147)、ステップS102の処理を行う。
【0085】
一方、変換された10進数に対応するマーカーIDが存在すると、第3判定部203fが判定した場合には(図15BのステップS146でYES)、ステップS148の処理が行われる。
つまり、取得部204は、ステップS145で変換された10進数に対応するマーカーIDに対応付けされた制御情報を、記憶部205bから読み出すことにより取得する(図15BのステップS148)。
ここでは、ステップS145で変換された10進数が、153であるため、マーカーIDが153に対応する所定動作、マーカー距離、回転角度の情報を、取得部204は、制御情報として取得する。
【0086】
次に、第3判定部203fは、検出したマーカーの重心座標を求める(図15BのステップS149)。例えば、第3判定部203fは、マーカー30dの重心のX座標を、(X+Xm+3)/2の式により求め、マーカー30dの重心のY座標として、Yn+2を用いる。
次に、駆動部27は、ステップS148で取得した制御情報に基づき、移動体20の動作(並進や旋回)を制御する(図15BのステップS150)。
駆動部27が、ステップS150の制御を行った後、ステップS101の処理が行われる。
【0087】
図16は、本発明の第3実施形態による画像処理部201cによる処理を説明するための図である。
図16は、撮像部23が撮像する画像50dの一例を示している。画像50dには、マーカー30d(図14)に対応する5行×3列の行列状のセルに対応する画像が含まれている。図16の左右方向は、X軸方向を示しており、図16の上下方向は、Y軸方向を示している。画像50dの上端かつ左端の座標(X,Y)は、(X,Y)である。
【0088】
図15AのステップS102の処理では、第1走査部202aにより、図16のY座標がYの領域であって、領域A及び領域B21で定まる領域(第1領域とも称する)について、画像50dの左から右に向かって走査P21が行われる。
図15AのステップS106の処理では、第1判定部203aにより、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンの境界位置であって、図16に示す境界位置であるX座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3が求められる。
【0089】
なお、X座標XとX座標Xm+1との差分を算出することにより、反射セルC11に対応する白パターンの幅wが求められる。また、X座標Xm+1とX座標Xm+2との差分を算出することにより、吸光セルC12に対応する黒パターンの幅wが求められる。また、X座標Xm+2とX座標Xm+3との差分を算出することにより、反射セルC13に対応する白パターンの幅wが求められる。
また、図15AのステップS107の処理では、第1判定部203aにより、X座標XとX座標Xm+1との差分の半分の値を求めることにより、幅wの中心を示すX座標Xが求められる。
【0090】
図15AのステップS108の処理では、第2走査部202bにより、図16のX座標がXの領域であって、領域A21及び領域Bで定まる領域(第2領域とも称する)について、画像50dの上から下に向かって走査P22が行われる。
図15BのステップS142の処理では、第2判定部203eにより、図15AのステップS108で検出した白、黒、白、黒、白のパターンの境界位置に基づいて、反射セルC11に対応する白パターンの高さhが求められ、吸光セルC21に対応する黒パターンの高さhが求められ、反射セルC31に対応する白パターンの高さhが求められ、吸光セルC41に対応する黒パターンの高さhが求められ、反射セルC51に対応する白パターンの高さhが求められる。
【0091】
図15BのステップS144の処理では、第3走査部202fにより、図16のY座標がYn+1、Yn+2、Yn+3、Yn+4の領域であって、領域A22及び領域B22で定まる領域(第3領域とも称する)について、画像50dの左から右に向かって走査P23、P24、P25、P26が行われる。
【0092】
第3実施形態では、第2判定部203eは、第2走査結果において、反射セルC11(第1情報)、吸光セルC21(第2情報)、反射セルC31(第1情報)、吸光セルC41(第2情報)、反射セル51(第1情報)の順に検出された場合に、第2条件(図15AのステップS140の条件)が満たされたと判定する。
垂直方向(第2方向)に、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31、吸光セルC41、反射セルC51のパターンが含まれる確率は、第2方向に、第3反射セル、第2吸光セルのパターンが含まれる確率よりも小さい。よって、第3実施形態によれば、マーカー30d以外のパターンを、マーカーであると誤判定する可能性を小さくすることができる。
【0093】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態が、第3実施形態と同様の構成をとり、また、第3実施形態と同様の処理を行う部分については、それらの説明を省略する。
【0094】
図17は、本発明の第4実施形態による移動体20が内蔵する移動体制御装置200dの構成を示すブロック図である。
第4実施形態の移動体制御装置200d(図17)の画像処理部201dは、第3実施形態の移動体制御装置200c(図12)の記憶部205bの代わりに、記憶部205cを備えている。
また、第4実施形態の移動体制御装置200d(図17)の走査部202は、第3実施形態の走査部202(図12)が備える第1走査部202a、第2走査部202b、第3走査部202dではなく、第1走査部202a、第2走査部202b、第3走査部202e、第4操作部202fを備える。
また、第4実施形態の移動体制御装置200d(図17)の判定部203は、第3実施形態の判定部203(図12)が備える第1判定部203a、第2判定部203e、第3判定部203fではなく、第1判定部203a、第2判定部203e、第3判定部203g、第4判定部203hを備える。
【0095】
図18は、本発明の第4実施形態による記憶部205c(図17)が記憶する情報の一例を示す図である。記憶部205cは、メモリなどの記憶装置である。
図18では、マーカーID(例えば、0)に、所定動作(例えば、停止)、マーカー距離(例えば、1m)、回転角度(例えば、0度)などの制御情報が対応付けられている。なお、図18では、マーカーIDが、0から4までの制御情報のみを示しており、マーカーIDが、5から63までの制御情報の詳細については、図示を省略している。
【0096】
図18の表では、マーカーIDが、0から63まで含まれている。つまり、図18の表では、合計64個のマーカーIDが含まれるため、64種類の制御情報を設定することができる。
例えば、取得部204が、記憶部205cから、マーカーIDが、0の情報を読み取って、駆動部27に出力した場合には、移動体20は、移動体20とマーカー30dとの距離が、マーカー距離(つまり、1m)だけ離れた位置を、回転することなく(つまり、回転角度0度)、次のマーカーを読み取るまで並進し、所定動作(つまり、停止)を行う。
【0097】
なお、第4実施形態では、第3実施形態で用いたマーカー30d(図14)と同じマーカーを用いる場合について説明する。
【0098】
図19A及び図19Bは、本発明の第4実施形態による移動体制御装置200d(図17)の処理を示すフローチャートである。第4実施形態による図19A及び図19Bのフローチャートにおいて、第3実施形態による図15A及び図15Bのフローチャートと同じ処理が行われる部分については、同一の符号を付して、それらの処理の説明を省略する。
【0099】
第3実施形態による図15A及び図15Bのフローチャートでは、ステップS140の後に、ステップS141(図15A)の処理が行われていた。しかし、第4実施形態による図19A及び図19Bのフローチャートでは、白、黒、白、黒、白のパターンが含まれると、第2判定部203eが判定した場合には(図19AのステップS140でYES)、図19BのステップS142の処理が行われる。
【0100】
また、第4実施形態による図19Bのフローチャートでは、ステップS143の後に、ステップS160の処理が行われる。つまり、第4走査部202fは、座標(X,Yn+4)から、X軸の正の方向に走査する(図19BのステップS160)。
次に、第4判定部203hは、ステップS160で第4走査部202fの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれているか否かを判定する(図19BのステップS161)。
【0101】
ステップS161で第4走査部202fの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれていないと、第4判定部203hが判定した場合には(図19BのステップS161でNO)、ステップS162の処理が行われる。
つまり、第1走査部202aは、変数nに、1を加算し(図19BのステップS162)、図19AのステップS102の処理を行う。
【0102】
一方、ステップS161で第4走査部202fの走査結果において、幅が略等しい白、黒、白のパターンが、含まれると、第4判定部203hが判定した場合には(図19BのステップS161でYES)、ステップS163の処理が行われる。
つまり、第4判定部203hは、ステップS161で検出した白、黒、白のパターンを、マーカー30d(図14)の反射セルC51、吸光セルC52、反射セルC53であるとみなし、ステップS161で検出した白、黒、白のパターンを、ストップバーとして設定する(図19BのステップS163)。
【0103】
次に、第3走査部202eは、座標(Xm+1,Yn+1)から座標(Xm+2,Yn+1)まで、座標(Xm+2,Yn+1)から座標(Xm+3,Yn+1)まで、座標(Xm+1,Yn+2)から座標(Xm+2,Yn+2)まで、座標(Xm+2,Yn+2)から座標(Xm+3,Yn+2)まで、座標(Xm+1,Yn+3)から座標(Xm+2,Yn+3)まで、座標(Xm+2,Yn+3)から座標(Xm+3,Yn+3)まで、について、X軸の正の方向に走査し、第4判定部203hは、それらのセルが、白と黒のいずれであるかを判定する(図19BのステップS164)。
【0104】
次に、第3判定部203gは、ステップS164の走査結果に基づき、白と判定されたセルを1とし、黒と判定されたセルを0とした場合におけるバイナリーコードを読み取り、10進数に変換し(図19BのステップS165)、ステップS146の処理を行う。
【0105】
変換された10進数に対応するマーカーIDが存在すると、第3判定部203gが判定した場合には(図19BのステップS146でYES)、ステップS166の処理が行われる。
つまり、取得部204は、ステップS165で変換された10進数に対応するマーカーIDに対応付けされた制御情報を、記憶部205cから読み出すことにより取得し(図19BのステップS166)、ステップS149の処理を行う。
【0106】
ステップS149の処理が行われた後、駆動部27は、ステップS166で取得した制御情報に基づき、移動体20の動作(並進や旋回)を制御する(図19BのステップS167)。
【0107】
図20は、本発明の第4実施形態による画像処理部201dによる処理を説明するための図である。
図20は、撮像部23が撮像する画像50eの一例を示している。画像50eには、マーカー30d(図14)に対応する5行×3列の行列状のセルに対応する画像が含まれている。図20の左右方向は、X軸方向を示しており、図20の上下方向は、Y軸方向を示している。画像50eの上端かつ左端の座標(X,Y)は、(X,Y)である。
【0108】
図19AのステップS102の処理では、第1走査部202aにより、図20のY座標がYの領域であって、領域A及び領域B31で定まる領域(第1領域とも称する)について、画像50dの左から右に向かって走査P31が行われる。
図19AのステップS106の処理では、第1判定部203aにより、ステップS103で検出した白、黒、白のパターンの境界位置であって、図20に示す境界位置であるX座標X、Xm+1、Xm+2、Xm+3が求められる。
【0109】
図19AのステップS108の処理では、第2走査部202bにより、図20のX座標がXの領域であって、領域A31及び領域Bで定まる領域(第2領域とも称する)について、画像50eの上から下に向かって走査P32が行われる。
図19BのステップS142の処理では、第2判定部203eにより、ステップS108で検出した白、黒、白、黒、白のパターンの境界位置に基づいて、反射セルC11に対応する白パターンの高さhが求められ、吸光セルC21に対応する黒パターンの高さhが求められ、反射セルC31に対応する白パターンの高さhが求められ、吸光セルC41に対応する黒パターンの高さhが求められ、反射セルC51に対応する白パターンの高さhが求められる。
【0110】
図19BのステップS160の処理では、第4走査部202fにより、図20のY座標がYn+4の領域であって、領域A及び領域B33で定まる領域(第4領域とも称する)について、画像50eの左から右に向かって走査P33が行われる。
【0111】
図19BのステップS164の処理では、第3走査部202eにより、図20のY座標がYn+1、Yn+2、Yn+3の領域であって、領域A32及び領域B32で定まる領域(第3領域とも称する)について、画像50eの左から右に向かって走査P34、P35、P36が行われる。
【0112】
第3実施形態では、第1判定部203aが、第1走査結果において、反射セルC11、吸光セルC12、反射セルC13の順に検出し、その後、第2判定部203bが、第2走査結果において、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31、吸光セルC41、反射セルC51の順に検出した場合に、第3判定部203fが、第3領域を走査するようにしていた。
【0113】
一方、第4実施形態では、第1判定部203aが、第1走査結果において、反射セルC11、吸光セルC12、反射セルC13の順に検出した場合であって(つまり、第1条件が満たされた場合であって)、その後、第2判定部203bが、第2走査結果において、反射セルC11、吸光セルC21、反射セルC31、吸光セルC41、反射セルC51の順に検出した場合であって(つまり、第2条件が満たされたと判定した場合であって)、更に、第4判定部203hが、反射セルC51、吸光セルC52、反射セルC53の順に検出した場合に(つまり、第4条件が満たされたと判定した場合に)、第3判定部203gが、第3領域を走査するようにした。
第4実施形態によりマーカー30dを検出する確率は、第3実施形態によりマーカー30dを検出する確率よりも小さい。よって、第4実施形態によれば、第3実施形態よりも、マーカー30d以外のパターンを、マーカーであると誤判定する可能性を小さくすることができる。
【0114】
なお、上述の第1実施形態では、マーカー30a(図4)が、3行×3列の行列状のパターンから構成される場合について説明した。しかし、マーカーの構成は、このような態様に限定されるものではない。マーカーの行数が2以上であって、列数が2以上であれば、上述の第1実施形態を適用することは可能である。
【0115】
また、上述した第1実施形態では、マーカー30a(図4)が、正方形状の反射セル及び吸光セルにより構成される場合について説明したが、このような態様に限定れるものではない。例えば、マーカー30aの1行目のセルの高さと、2行目のセルの高さと、3行目のセルの高さの比が、1:1:2となるようにマーカーを構成してもよい。このような構成とすることで、3行目のセルが検出される確率を向上させることができる。
【0116】
また、上述した第1実施形態では、第1走査部202aが、水平方向に走査を行った後、第2走査部202bが、垂直方向に走査を行う場合について説明したが、そのような態様に限定されるものではない。例えば、第1走査部202aが、垂直方向に走査を行った後、第2走査部202bが、水平方向に走査を行うようにしてもよい。
【0117】
また、上述した第1実施形態では、図3に示すように、マーカーIDと制御情報とを対応付けた表を、記憶部205aに記憶しておくとともに、工場の通路に、マーカー30aを取り付けておき、移動体20が、そのマーカー30aを撮像し、そのマーカー30aのマーカーIDに対応付けられた制御情報を記憶部205aから読み出すことにより、移動体20を制御する場合について説明したが、そのような態様に限定されるものではない。
例えば、工場の通路に、重複しないマーカーIDが割り当てられたマーカーを取り付け、移動体20に受信部を設けることにより、移動体制御システムの管理者が、各マーカーIDに対応する制御情報を、移動体20の受信部に送信することにより、制御情報の内容を事後的に変更できるようにしてもよい。
あるいは、連続するマーカーIDが割り当てられたマーカーを、工場の通路に順番に取り付けておくとともに、マーカーIDと制御情報とを対応付けた表を、移動体20の記憶部205aに記憶しておいてもよい。そして、移動体20の撮像部23で、連続するマーカーIDが割り当てられたマーカーを、順番に撮像していき、それぞれのマーカーIDに対応付けられた制御情報に基づいて、移動体20の動作を制御するようにしてもよい。この場合、例えば、撮像部23が撮像した画像に、複数のマーカーが含まれていた場合には、画像中の面積が最も大きいマーカーを、画像処理対象のマーカーであると判定するようにしてもよい。
【0118】
なお、上述した第1実施形態では、照射部22が、赤外光L1を照射する場合について説明したが、そのような態様に限定されるものではなく、赤外光L1以外の光を照射するようにしてもよい。また、移動体20に、照射部22を設けることなく、自然光に基づく、マーカー30aからの反射光を、撮像部23が撮像するようにしてもよい。
【0119】
また、第1実施形態では、第1走査部202aによる第1走査により、1行1列目のセルとして反射セルが検出され、1行2列目のセルとして吸光セルが検出され、1行3列目のセルとして反射セルが検出された場合に、スタートバーを検出したと判定していた(図5AのステップS105)。また、第1実施形態では、第2走査部202bによる第2走査により、1行1列目のセルとして反射セルが検出され、2行1列目のセルとして吸光セルが検出され、3行1列目のセルとして反射セルが検出された場合に、ストップバーを検出したと判定していた(図5AのステップS111)。しかし、このような態様に限定されるものではない。
例えば、図4に示すマーカー30aにおいて、反射セルC11、C13、C31を、吸光セルに置き換え、吸光セルC12、C21を、反射セルに置き換え、マーカー30aの周囲を囲むように、反射セルに用いられる材料を塗布するようにしてもよい。この場合、例えば、移動体20の撮像部23が、枠状に塗布された反射パターンを検出した場合には、その枠の内部に配置されている反射セル又は吸光セルを検出するようにする。例えば、第1走査部202aによる第1走査により、1行1列目のセルとして吸光セルが検出され、1行2列目のセルとして反射セルが検出され、1行3列目のセルとして吸光セルが検出された場合に、スタートバーを検出したと判定してもよい。また、第2走査部202bによる第2走査により、1行1列目のセルとして吸光セルが検出され、2行1列目のセルとして反射セルが検出され、3行1列目のセルとして吸光セルが検出された場合に、ストップバーを検出したと判定してもよい。
【0120】
また、第1実施形態では、図4に示すマーカー30aが、反射セル及び吸光セルにより構成される場合について説明したが、このような態様に限定されるものではない。例えば、図4に示すマーカー30aにおける反射セルの領域を凸状にするとともに、吸光セルの領域を凹状にして、それらの反射率の違いに基づいて、各セルC11、C12、C13、C21、C22、C23、C31、C32、C33が、反射率の高い第1情報であるのか、反射率の低い第2情報であるのかを判定するようにしてもよい。
【0121】
なお、図2図10図12図17における各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより図2図10図12図17における各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【符号の説明】
【0122】
10・・・移動体制御システム、20・・・移動体、21・・・車体、22・・・照射部、23・・・撮像部、24a・・・前輪タイヤ、24b・・・後輪タイヤ、27・・・駆動部、28・・・制御部、30a、30b・・・マーカー、200a、200b、200c、200d・・・移動体制御装置、201a、201b、201c、201d・・・画像処理部、202・・・走査部、202a・・・第1走査部、202b・・・第2走査部、202c、202d、202e・・・第3走査部、202f・・・第4走査部、203・・・判定部、203a・・・第1判定部、203b、203d、203e・・・第2判定部、203c、203f、203g・・・第3判定部、203h・・・第4判定部、204・・・取得部、205a、205b、205c・・・記憶部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
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図8
図9
図10
図11A
図11B
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図15B
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図19B
図20