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特許7408423寸法測定装置、寸法測定システム及び寸法測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】寸法測定装置、寸法測定システム及び寸法測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/02 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
G01B11/02 H
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020014068
(22)【出願日】2020-01-30
(65)【公開番号】P2021120649
(43)【公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】323005120
【氏名又は名称】センクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100193839
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 周平
(73)【特許権者】
【識別番号】519068283
【氏名又は名称】株式会社イノベリタ
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100193839
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 周平
(72)【発明者】
【氏名】小林 淳彦
(72)【発明者】
【氏名】亀田 修
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-125772(JP,A)
【文献】特開平06-026205(JP,A)
【文献】特開2017-211691(JP,A)
【文献】特開平04-039709(JP,A)
【文献】特開2001-289638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置を有する本体部と、
前記本体部に配置され、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像を撮像する撮像部と、
前記撮像部が取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記スペースの寸法を測定する寸法測定部と、
前記撮像部と同一直線上に配置される複数の位置設定撮像部と、
前記位置設定撮像部によって前記フロアパネルの端面を検出し、前記端面に基づいて前記撮像部の撮像位置を決定する位置合わせ部と、
を備える寸法測定装置。
【請求項2】
前記寸法測定部で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部を更に備える請求項1に記載の寸法測定装置。
【請求項3】
前記画像に含まれる前記スペースの位置を示すスペース位置情報を取得するスペース位置取得部と、
前記形状情報に前記スペース位置情報を関連づけて複数の前記カットパネルの情報を区別して管理するパネル情報管理部と、
を更に備える請求項2に記載の寸法測定装置。
【請求項4】
前記位置合わせ部は、前記撮像部が前記フロアパネルの一辺の中心に位置するように前記走行装置を制御する請求項に記載の寸法測定装置。
【請求項5】
前記本体部に配置されるレーザポインタを更に備え、
前記寸法測定部は、前記撮像部が取得した前記画像中の前記構造物に照射された前記レーザポインタの基準点と前記フロアパネルの間の寸法と前記フロアパネルの前記一辺の寸法とに基づいて前記スペースの寸法を測定する請求項1から3までの何れかに記載の寸法測定装置。
【請求項6】
前記フロアパネルの一辺の長さに対応する間隔をおいて前記本体部に配置される複数のレーザ距離測定器を更に備え、
前記寸法測定部は、前記複数のレーザ距離測定器によって取得した前記構造物までの距離に基づいて前記スペースの寸法を測定する請求項1から3までの何れかに記載の寸法測定装置。
【請求項7】
前記撮像部は、前記設置面に対して前記フロアパネルの前記一辺に平行にひかれた基準線としての墨出し線を含む画像を取得し、
前記寸法測定部は、前記墨出し線の寸法と前記フロアパネルの前記一辺の寸法とに基づいて前記スペースの寸法を測定する請求項1から3までの何れかに記載の寸法測定装置。
【請求項8】
走行装置を有する本体部に配置される撮像装置により、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像が撮像されるに際し、前記撮像装置と同一直線上に配置される複数の位置設定撮像装置によって前記フロアパネルの端面を検出し、前記端面に基づいて前記撮像装置の撮像位置を決定する位置合わせ部と、
前記撮像装置により撮像された前記画像が入力される画像入力部と、
前記画像入力部が取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記フロアパネルと構造物の間のスペースの寸法を測定する寸法測定部と、
前記寸法測定部で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部と、
を備える寸法測定システム。
【請求項9】
走行装置を有する本体部に配置される撮像装置により、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像が撮像されるに際し、前記撮像装置と同一直線上に配置される複数の位置設定撮像装置によって前記フロアパネルの端面を検出し、前記端面に基づいて前記撮像装置の撮像位置を決定する位置合わせ工程と、
前記撮像装置により撮像された前記画像が入力される画像入力工程と、
前記画像入力工程で取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記フロアパネルと構造物の間のスペースの寸法を測定する寸法測定工程と、
前記寸法測定工程で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成工程と、
を含む寸法測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、寸法測定装置、寸法測定システム及び寸法測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フロアパネルをフロアに設置する施工を効率化する技術として、ロボットを用いるものが知られている。例えば、特許文献1、2や非特許文献1には、設置位置を決める基準となる墨出しをロボットによって行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-289638号公報
【文献】特許第2649859号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】大林組技術研究所報 No.76 自走式墨出しロボットシステム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のフロアパネルを設置していく作業において、部屋の隅や柱に隣接する場所等でフロアパネルを嵌め込むスペースがない場合がある。このような場合、構造物とフロアパネルの間のスペースに合わせて相当量のフロアパネルに1枚ずつ切断加工を行う必要があるが、スペースの寸法は場所によって異なるため、採寸作業にも時間がかかっていた。フロアパネルの施工作業に時間がかかればフロア全体の作業スケジュールにも影響が生じることになる。従来は、複数の作業員、例えば6名で1チームとなり、フロアパネルの施工を行ってきたが、専門の作業員の高齢化と人材不足等もあり、フロアパネルの施工作業の効率化が望まれていた。
【0006】
本発明は、構造物との関係で嵌め込むスペースがない場合のフロアパネルの切断加工に必要な作業を効率化できる寸法測定装置、寸法測定システム及び寸法測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、走行装置を有する本体部と、前記本体部に配置され、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像を撮像する撮像部と、前記撮像部が取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記スペースの寸法を測定する寸法測定部と、を備える寸法測定装置に関する。
【0008】
前記寸法測定装置は、前記寸法測定部で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部を更に備えることが好ましい。
【0009】
前記寸法測定装置は、前記画像に含まれる前記スペースの位置を示すスペース位置情報を取得するスペース位置取得部と、前記形状情報に前記位置情報を関連づけて複数の前記カットパネルの情報を区別して管理するパネル情報管理部と、を更に備えることが好ましい。
【0010】
前記寸法測定装置は、前記撮像部と同一直線上に配置される複数の位置設定撮像部と、前記位置設定撮像部によって前記フロアパネルの端面を検出し、前記端面に基づいて前記撮像部の撮像位置を決定する位置合わせ部と、を更に備えることが好ましい。
【0011】
前記位置合わせ部は、前記撮像部が前記フロアパネルの一辺の中心に位置するように前記走行装置を制御することが好ましい。
【0012】
前記寸法測定装置は、前記フロアパネルの一辺の長さに対応する間隔をおいて前記本体部に配置される複数のレーザ距離測定器を更に備え、前記寸法測定部は、前記複数のレーザ測定器によって取得した前記構造物までの距離に基づいて前記スペースの寸法を測定することが好ましい。
【0013】
前記寸法測定装置は、前記本体部に配置されるレーザポインタを更に備え、前記寸法測定部は、前記撮像部が取得した前記画像中の前記構造物に照射された前記レーザポインタの基準点と前記フロアパネルの間の寸法と前記フロアパネルの前記一辺の寸法とに基づいて前記スペースの寸法を測定することが好ましい。
【0014】
前記撮像部は、前記設置面に対して前記フロアパネルの前記一辺に平行にひかれた基準線を含む画像を取得し、前記寸法測定部は、前記基準線と前記フロアパネルの前記一辺の寸法とに基づいて前記スペースの寸法を測定することが好ましい。
【0015】
また、本発明は、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像が入力される画像入力部と、前記画像入力部が取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記フロアパネルと構造物の間のスペースの寸法を測定する寸法測定部と、前記寸法測定部で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部と、を備える寸法測定システムに関する。
【0016】
また、本発明は、設置面に設置されたフロアパネル及び前記フロアパネルと構造物の間のスペースを含む画像が入力される画像入力工程と、前記画像入力工程で取得した前記画像中の前記フロアパネルの一辺の長さに基づいて前記フロアパネルと構造物の間のスペースの寸法を測定する寸法測定工程と、前記寸法測定工程で測定した前記寸法に基づいて前記スペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成工程と、を含む寸法測定方法に関する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の寸法測定装置、寸法測定システム及び寸法測定方法によれば、構造物との関係で嵌め込むスペースがない場合のフロアパネルの切断加工に必要な作業を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットの構成を示す平面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットを後方側から見た図である。
図3】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットが備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットによって測定される構造物とフロアパネルの一例を示す模式図である。
図5】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットによって測定される構造物とフロアパネルの一例を示す模式図である。
図6】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットが取得する画像の例を示す図である。
図7】第1変形例の自走式ロボットが備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図8】第1変形例の自走式ロボットが取得する画像の例を示す図である。
図9】第2変形例の自走式ロボットが備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図10】第3変形例の自走式ロボットが取得する画像の例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る寸法測定システムの模式図である。
図12】変形例の寸法測定システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の寸法測定装置の一実施形態である自走式ロボットについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自走式ロボット1の構成を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る自走式ロボット1を後方側から見た図である。図3は、本発明の一実施形態に係る自走式ロボット1が備える制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。
【0020】
自走式ロボット1は、図1に示すように、進行方向(図1における矢印方向)に移動可能である。本実施形態において、自走式ロボット1の進行方向を前後方向といい、前後方向における前方側を前側(図1の上側)といい、前後方向における後方側を後側(図2の下側)という。また、進行方向に直交する幅方向を左右方向といい、左右方向における一方側を左側(図1の左側)といい、左右方向の他方側を右側(図1の右側)という。
【0021】
本実施形態の自走式ロボット1は、本体部2と、測定カメラ(撮像部)3と、後方カメラ61と、前方カメラ62と、制御装置10(図3参照)と、を備える。自走式ロボット1の各構成について説明する。
【0022】
本体部2は、台座部21と、走行装置22と、を備える。台座部21は、平面視で正方形状に形成され、厚みを有する。台座部21には、各種回路基板(図示省略)等が配置される。なお、台座部21は、平面視で正方形状に限定されず、例えば、長方形状や円形状や楕円状でもよい。
【0023】
走行装置22は、台座部21に取り付けられる。走行装置22は、4つの車輪221(全方向移動車輪)と、4つの駆動部222と、を有する。4つの車輪221は、台座部21の左右方向の両端部において、前後方向に離間して、前後左右に配置されている。4つの車輪221は、全方向移動車輪で構成される。車輪221は、車輪の駆動やローラの回転を組み合わせることで、全方向移動を可能としている。
【0024】
本実施形態においては、全方向移動車輪としての車輪221として、例えば、車輪に対して45度傾いた複数のローラを取り付けたメカナムホイール(登録商標)を採用している。なお、全方向移動車輪として、メカナムホイールの他に、例えば、回転軸が互いに異なる方向を向いた複数のローラを有するオムニホイール(登録商標)を採用してもよい。
【0025】
4つの駆動部222は、それぞれ、車輪221を駆動する。本実施形態においては、駆動部222は、例えば、ステッピングモータにより構成される。4つの駆動部222は、それぞれ、後述する制御装置10により制御されることで、4つの車輪221が、各全方向移動車輪の回転量及び回転方向のそれぞれを個別に制御されて、本体部2を前後方向、左右方向、斜行方向に移動させることができる。
【0026】
採寸カメラ3について説明する。採寸カメラ3は、平面視において台座部21の右辺中心に配置される支持体31によって支持される撮像部である。支持体31は、台座部21から上方に延出した後、水平方向で右側に延出しており、平面視において台座部21の外側で採寸カメラ3を支持している。
【0027】
採寸カメラ3が取得する画像について説明する。図4及び図5は、それぞれ自走式ロボット1によって測定される構造物SとフロアパネルPの一例を示す模式図である。フロアパネルPと構造物Sの間にはフロアパネルPを置くことができないスペースC1~C7(図4参照)、C10(図5参照)が形成される。スペースC1~C7、C10は構造物Sによって台形であったり、長方形であったり、三角形であったりして場所ごとに形状が異なる。採寸カメラ3は、これらのスペースC1~C7、C10を含む画像を取得する。
【0028】
図6は、自走式ロボット1が取得する画像の例を示す図である。図6には、採寸カメラ3が取得したスペースC19~C21を含む画像が示される。採寸カメラ3は、図6に示すように構造物SとフロアパネルPのスペース(図6の例ではスペースC19~C21)をフロアパネルPの上方で撮像できる位置に支持体31により支持される。なお、図6の画像を用いた採寸処理については後述する。
【0029】
後方カメラ61及び前方カメラ62について説明する。後方カメラ61及び前方カメラ62は、設置面100や設置済みのフロアパネルP等の下方の画像を取得する位置設定撮像部である。図1に示すように、後方カメラ61は支持部611を介して本体部2の右側の後側に配置され、前方カメラ62は支持部621を介して本体部2の右側の前側に配置される。後方カメラ61及び前方カメラ62の画像の信号は、インターフェース(I/F)を介して、本体部2に送られる。本実施形態においては、インターフェース(I/F)として、例えば、USB(Universal Serial Bus)が用いられている。なお、インターフェース(I/F)は、撮影した画像の信号を送信可能なものであれば、USBに限定されない。
【0030】
後方カメラ61及び前方カメラ62は、同一の直線L上に配置される。本実施形態では、後方カメラ61と前方カメラ62の間隔は、フロアパネルPの一辺の長さの距離L1に設定される。図2に示すように、採寸カメラ3は、後方カメラ61と前方カメラ62を結ぶ直線L上の中央に位置している。即ち、採寸カメラ3、後方カメラ61及び前方カメラ62は同一直線L上に位置している。
【0031】
制御装置10の構成について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る自走式ロボット1が備える制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。制御装置10には、駆動部222、採寸カメラ3、後方カメラ61及び前方カメラ62が電気的に接続される。制御装置10は、自走式ロボット1の起動、駆動、停止、寸法測定及び外部装置との通信等の各種の制御を行う制御部11と、各種の制御を行う種々の情報が記憶される記憶部12と、を備えるコンピュータである。
【0032】
制御部11について説明する。制御部11は、寸法測定部101と、カット情報作成部110と、スペース位置取得部111と、パネル情報管理部112と、自走距離測定部113と、速度制御部114と、位置合わせ部115と、位置検出部116と、通信部117と、を有する。
【0033】
寸法測定部101は、採寸カメラ3が撮像した画像から輪郭抽出技術を用いて寸法を測定する。輪郭抽出技術は、画像の明るさ等に基づいて不連続に変化している場所を特定し、特定した場所によって形状を抽出するいわゆるエッジ検出に係る技術である。
【0034】
図6を参照して寸法測定部101による採寸処理について説明する。寸法測定部101は、採寸カメラ3が取得した画像を用いてスペースC20の採寸を行う。本実施形態のフロアパネルPは、1つの辺の長さが距離L1で形成される正方形状に形成される。フロアパネルPの1つの辺の長さの距離L1は、例えば、50cmである。寸法測定部101は、画像中のフロアパネルPの一辺の長さの距離L1を基準としてスペースC20の採寸を行う。基準とするフロアパネルPの一辺は、フロアパネルPの構造物Sと対向する端面PE1である。なお、フロアパネルPの紙面左側の端面PE2とし、フロアパネルPの紙面右側の端面PE3とする。
【0035】
寸法測定部101は、端面PE2の延長線上のフロアパネルPと構造物Sの間の距離d1と、端面PE3の延長線上のフロアパネルPと構造物Sの間の距離d2と、を画像中の距離L1の長さに基づいて算出する。フロアパネルPの一辺は、その長さが決まっているとともに正確に直線が担保されているので、画像中の距離L1と実際のフロアパネルPの端面PE1の長さの比率を利用してスペースを正確に採寸することができる。
【0036】
また、フロアパネルPの支持脚Pfの高さに基づいて補正を行うことでより正確にスペースの寸法を採寸することができる。また、種類の異なる支持脚ごとの高さを予めテーブルとして保持することで、異なる種類の支持脚であっても補正処理を正確に行うことができる。補正処理は、例えば遠近法を利用した処理を用いることができる。
【0037】
カット情報作成部110は、寸法測定部101が測定した寸法に従ってフロアパネルPを切断するためのカット情報を作成する。図6の例では、距離d1と距離d2に基づいてC20の形状に応じた台形のカット情報が作成される。
【0038】
スペース位置取得部111は、画像を撮像した順番、位置、予め設定されるフロアパネルPの配置情報又はこれらの組み合わせ等に基づいて画像中のスペースを特定する。図6の例では、図6の画像撮像時の自走式ロボット1の位置に基づいてフロアにおけるスペースC20の位置を特定したものをスペース位置情報として作成する。なお、スペースC20の位置の特定方法は特に限定されるわけではない。
【0039】
パネル情報管理部112は、カット情報作成部110で作成されたカット情報と、スペースのスペース位置情報と、を関連付けて管理するデータベースである。
【0040】
自走距離測定部113は、4つの車輪(走行装置)の駆動量に基づいて自走距離を測定する。具体的には、4つの車輪221は、ステッピングモータからなる駆動部222により駆動される。これにより、自走距離測定部113は、ステッピングモータを駆動する駆動パルス数に基づいて、自走距離を測定できる。
【0041】
速度制御部114は、自走距離測定部113が取得した自走距離や後方カメラ61及び前方カメラ62が取得する画像等に基づいて、4つの車輪221(走行装置22)の速度を制御する。具体的には、速度制御部114は、自走距離測定部113が取得した自走距離に基づいて、ステッピングモータを駆動する駆動パルス数を算出して、減衰させる速度を調整する。
【0042】
位置合わせ部115は、後方カメラ61及び前方カメラ62がそれぞれ取得する画像に基づいて採寸カメラ3の撮像時の位置合わせを行う。より具体的には、後方カメラ61及び前方カメラ62がフロアパネルPの端面PE1の中心に採寸カメラ3が位置するように、走行装置22を制御する。これによって自走式ロボット1の撮像位置が安定し、寸法測定を高精度に行うことができる。
【0043】
本実施形態では、フロアパネルPの端面PE1に沿って自走式ロボット1が移動し、採寸カメラ3が一辺の中心に位置した状態で撮像する。採寸カメラ3が端面PE1の中心に位置するか否かは、フロアパネルPの右左の端面PE2、PE3の直線又は端点を認識する事で行う。
【0044】
位置検出部116は、フロア(設置面100)における本体部2の位置を取得する。この取得した位置情報は、上述のスペース位置取得部111のスペースの位置を特定するためにも用いられる。また、位置検出部116により検出された本体部2の位置に関する位置情報は、後述する通信部117を介して外部に発信される。これにより、外部に発信された本体部2の位置情報により、例えば、自走式ロボット1の位置を表示部(図示省略)に表示できる。
【0045】
通信部117は、通信によって外部と種々の情報をやり取りする。本実施形態の通信部117は、パネル情報管理部112で紐付けられたカット情報とスペース位置情報を外部に送信する。また、遠隔操作により自走式ロボット1を移動させる場合に、外部からの動作信号を受信し、例えば、自走式ロボット1において取得した位置検出部116により検出された自走式ロボット1の位置情報や自走距離情報等を、外部に発信する。
【0046】
本実施形態の自走式ロボット1は、走行装置22によって移動しながらスペースC20を採寸した処理と同様の処理でスペースC19、C21を採寸する。図4及び図5に示すスペースC1~C7、C10も同様の処理で採寸し、最終的に全てのスペースの採寸が行われる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の自走式ロボット(寸法測定装置)1は、走行装置22を有する本体部2と、本体部2に配置され、設置面100に設置されたフロアパネルP及びフロアパネルPと構造物Sの間のスペースを含む画像を撮像する採寸カメラ(撮像部)3と、採寸カメラ3が取得した画像中のフロアパネルの一辺の長さ(距離L1)に基づいてスペースC20の寸法を測定する寸法測定部101と、を備える。これにより、専門の作業員を必要とせず、エッジコンピューティング技術を利用してフロアパネルPと構造物Sの隙間を効率的に測定できる。走行装置22を有することにより、一定の高さを維持しながら撮像位置をかえて異なる場所のスペース(例えば、スペースC1~C7、C10、C19~C21)を採寸することができるので、スペースが不揃いであっても、自動で採寸作業を行うことができる。
【0048】
また、本実施形態の自走式ロボット1は、寸法測定部101で測定した寸法に基づいてスペースの形状に応じたカットパネルの形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部110を更に備える。これにより、カットパネルの形状情報が自動で作成されることになるので、フロアパネルPの切断作業にスムーズに移行することができる。
【0049】
また、本実施形態の自走式ロボット1は、画像に含まれるスペースの位置を示すスペース位置情報を取得するスペース位置取得部111と、形状情報に位置情報を関連づけて複数のカットパネルの情報を区別して管理するパネル情報管理部112と、を更に備える。これにより、配置位置と形状情報が紐付けられるので、切断作業のフロアパネル(カットパネル)Pの管理を容易化し、フロアパネルP施工の作業効率を向上させることができる。また、フロアパネルPを設置する場所から離れた場所でフロアパネルPの切断加工を行うこともできる。従って、フロアで行われる別作業と切断作業を並行して行うこともでき、全体の作業効率も向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態の自走式ロボット1は、採寸カメラ3と同一直線上に配置される複数の位置設定撮像部としての後方カメラ61及び前方カメラ62と、後方カメラ61及び前方カメラ62によってフロアパネルPの端面を検出し、端面に基づいて採寸カメラ3の撮像位置を決定する位置合わせ部115と、を更に備える。これにより、正確な長さが予めわかっているとともに直線を担保できるフロアパネルPの一辺を基準とすることができるので、採寸カメラ3の撮像位置が安定化する。
【0051】
また、本実施形態の位置合わせ部115は、採寸カメラ3がフロアパネルPの一辺の中心に位置するように走行装置22を制御する。これにより、採寸カメラ3の位置をより安定化させることができるので、より一層正確な採寸作業を実現できる。
【0052】
以上、寸法測定装置の例として自走式ロボット1について説明したが自走式ロボット1の構成は適宜変更することができる。次に、自走式ロボット1の変形例について説明する。なお、以下の説明において既に説明した構成と共通又は同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0053】
図7は、第1変形例の自走式ロボット1が備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。図8は第1変形例の自走式ロボット1が取得する画像の例を示す図である。
【0054】
図7に示すように、第1変形例の自走式ロボット1は、第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262を更に備える点が上記実施形態と異なっている。第1レーザポインタ261は後方カメラ61の位置に配置され、第2レーザポインタ262は前方カメラ62の位置に配置される。なお、第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262の高さは、支持脚Pfの高さを考慮する観点からフロアパネルPの上面の高さに一致することが好ましい。
【0055】
図8に示すように、第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262が構造物Sに対してレーザLSを照射している状態で採寸カメラ3が画像を取得する。なお、第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262は、高速回転する機能を有しており、これによって残像を直線にすることが可能になっている。即ち、高速回転を有するレーザポインタを使用可能である。なお、場合によっては回転しないレーザポインタを用いることも可能である。
【0056】
採寸カメラ3で取得された画像には、構造物Sの壁面の2箇所に基準点LPが赤い丸印として写る状態となる。2箇所の基準点LPのうち、紙面左側に位置する基準点LPはフロアパネルPの端面PE2の延長線上に位置し、紙面右側に位置する基準点LPはフロアパネルPの端面PE3の延長線上に位置する。本変形例においても、フロアパネルPの構造物Sに対向する一辺の長さの距離L1を基準として、2箇所の基準点LPのそれぞれとフロアパネルPとの間の距離d1、d2を比例計算する。
【0057】
以上説明した第1変形例の自走式ロボット(寸法測定装置)1は、本体部2に配置される第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262を更に備え、寸法測定部101は、採寸カメラ(撮像部)3が取得した画像中の構造物Sに照射されたレーザポインタの基準点LPとフロアパネルPの間の寸法と距離L1とに基づいてスペースC20の寸法を測定する。これにより、レーザポインタの基準点LPに基づいて構造物SとフロアパネルPの寸法をより精度良く測定することができる。また、一定の間隔(例えば5mm)で自走式ロボット1を移動させて撮像を行って画像ごとに比例計算を行うことにより、台形や三角形のような斜辺を含む形状だけではなく、曲線を含むようなフロアパネルPと構造物Sの間の間隔が一定の関係ではない場合であってもスペースの測定を正確に行うことができる。
【0058】
なお、第1変形例において、第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262を上下に移動させる構成を追加してもよい。これによって、フロアパネルPと高さにより近い位置又は同じ高さでレーザを照射することができ、より一層、測定精度を向上させることができる。
【0059】
次に、第2変形例の自走式ロボット1について説明する。図9は、第2変形例の自走式ロボット1が備える制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。
【0060】
図9に示す自走式ロボット1は、第1変形例の第1レーザポインタ261及び第2レーザポインタ262に替えて第1レーザ距離測定器361及び第2レーザ距離測定器362を備える。第1レーザ距離測定器361は後方カメラ61の位置に配置され、第2レーザ距離測定器362は前方カメラ62の位置に配置される。第1レーザ距離測定器361及び第2レーザ距離測定器362によって測定された距離d1,d2、距離L1に基づいて画像からスペースC20の斜辺部分を含む全体形状を正確に算出することができる。
【0061】
以上説明した第2変形例の自走式ロボット(寸法測定装置)1は、フロアパネルPの一辺の長さに対応する間隔をおいて本体部2に配置される第1レーザ距離測定器361及び第2レーザ距離測定器362を更に備え、寸法測定部101は、第1レーザ距離測定器361及び第2レーザ距離測定器362によって取得した構造物Sまでの距離に基づいてスペースC20の寸法を測定する。これにより、第1レーザ距離測定器361及び第2レーザ距離測定器362のそれぞれで測定された距離とフロアパネルPの一辺の長さに基づいて構造物SとフロアパネルPの間のスペースC20をより正確に測定することができる。
【0062】
次に、第3変形例の自走式ロボット1について説明する。図10は、第3変形例の自走式ロボット1が取得する画像の例を示す図である。
【0063】
第3変形例の自走式ロボット1の制御装置10の構成は、図3に示す上記実施形態の構成と同様である。寸法測定部101が、設置面100に描画された墨出し線150を利用する点が上記実施形態や上述の変形例と異なっている。墨出し線150は、格子状の基準線であり、距離GL1が1マスの1辺の長さとなる。
【0064】
以上説明した第3変形例では、採寸カメラ3は、設置面100に対してフロアパネルPの一辺に平行にひかれた基準線としての墨出し線150の距離GL1を含む画像を取得する。そして、寸法測定部101は、墨出し線150の距離GL1とフロアパネルPの一辺の寸法(距離L1)とに基づいてスペースC20の寸法を測定する。これにより、墨出し線150の距離GL1を利用して正確にスペースC20の寸法を測定することができる。
【0065】
次に、上述の実施形態又は変形例で説明した自走式ロボット1を利用した寸法測定システム500について説明する。図11は本発明の一実施形態に係る寸法測定システム500の模式図である。
【0066】
図11には、ビル510のフロアに配置された自走式ロボット1から取得した情報に基づいてビル510から離れた作業場520でカットパネルP20、P10・・・等が作成される例が示されている。なお、作業場520は、専用の工場であってもよいし、仮設プレハブ等の建屋であってもよいし、作業スペースを有する車両等であってもよい。
【0067】
ビル510のフロアに配置された自走式ロボット1は、スペースC1~C7、C10、C19~C21等の採寸処理を連続で行ってカット情報を作成すると、カット情報及びカット情報に対応するスペース位置情報をルータ等のインターネット接続装置511からネットワーク400を介して作業場520のインターネット接続装置521に送信する。
【0068】
インターネット接続装置521が受信したスペース位置情報及びカット情報は、コンピュータ522によって受信され、切断装置525に送信される。切断装置525は、カット情報に基づいてフロアパネルPを切断加工し、カットパネルP20、P10・・・を順次製造する。切断装置525による切断加工は、カット情報に基づいて作成された型紙を用いる方法であってもよいし、切断装置525がフロアパネルPをカット情報に基づいて直接切断する方法であってもよい。
【0069】
製造したカットパネルP20、P10・・・は、対応するスペースC20、C10等とともに管理される。管理方法は、カットパネルP20、P10・・・に連番を付したり、スペースC20、C10等に対応するサインや表示を行ったりする等、スペース位置情報を利用した適宜の方法を採用できる。製造されたカットパネルP20、P10・・・は、ビル510のフロアに配送され、対応するスペースC20、C10等に設置される。これにより、ビル510では別の作業を行いながら平行してカットパネルP20、P10・・・の作成を行うことができ、フロアパネルPの施工作業のみならず、フロア工事全体の工程を効率化できる。
【0070】
次に、上記実施形態の寸法測定システム500の変形例について説明する。図12は、変形例の寸法測定システム500の模式図である。本変形例では、作業場520に配置されるコンピュータ522が、採寸処理を行う採寸処理部300を備える点が上記実施形態とは異なっている。
【0071】
採寸処理部300は、画像入力部301と、寸法測定部302と、カット情報作成部303と、を有する。画像入力部301は、外部(例えば自走式ロボット1)から送信された画像及び画像に対応するスペース位置情報を取得する。画像はスペースごとに順次外部から画像入力部301に送信される。
【0072】
寸法測定部302は、上記実施形態の寸法測定部101と同様の構成であり、画像からスペースC20の採寸を行う。カット情報作成部303は、寸法測定部302で取得されたスペースC20の形状に基づいてカット情報を作成する。作成されたカット情報は切断装置525に送信され、上記実施形態と同様にカットパネルP20、P10・・・が作成される。
【0073】
以上説明した変形例の寸法測定システム500は、設置面100に設置されたフロアパネルP及びフロアパネルPと構造物Sの間のスペースC20を含む画像が入力される画像入力部301と、画像入力部301が取得した画像中のフロアパネルPの一辺の長さの距離L1に基づいてフロアパネルPと構造物Sの間のスペースC20の寸法を測定する寸法測定部302と、寸法測定部302で測定した寸法に基づいてスペースC20の形状に応じたカットパネルP20の形状を示す形状情報を作成するカット情報作成部303と、を備える。これにより、不規則なカットパネルP20、P10・・・等を自動で作成することができる。
【0074】
また、本変形例では、自走式ロボット1は、画像を取得するだけでよいので、自走式ロボット1とは異なる撮像装置によって画像を取得する構成としてもよい。例えば、台車に撮像部を配置し、撮像部の高さを一定にした構成の撮像装置によって取得した画像をコンピュータ522がネットワーク400を介して取得し、取得した画像に基づいてカットパネルP20、P10・・・が作成される構成としてもよい。
【0075】
以上説明した自走式ロボット(寸法測定装置)1及び寸法測定システム500の何れの場合においても、以下の構成を含む。即ち、寸法測定方法は、設置面100に設置されたフロアパネルP及びフロアパネルPと構造物Sの間のスペースC20を含む画像が入力される画像入力工程と、画像入力工程で取得した画像中のフロアパネルPの一辺の長さの距離L1に基づいてフロアパネルPと構造物Sの間のスペースC20の寸法を測定する寸法測定工程と、寸法測定工程で測定した寸法に基づいてスペースC20の形状に応じたカットパネルP20の形状を示す形状情報を作成するカット情報作成工程と、を含む。この方法により、専門の作業員を必要とせず、エッジコンピューティング技術を利用してフロアパネルPと構造物Sの隙間を効率的に測定できる。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態及び変形例に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0077】
上記実施形態の採寸カメラ3の位置は、後方カメラ61と前方カメラ62の間に位置するが、この構成に限定されない。例えば、採寸カメラ3の中心が、後方カメラ61と前方カメラ62よりも台座部21から離れるように構成してもよい。また、上記実施形態の自走式ロボット1は、フロアパネルPを設置するフロアにマーキング(墨出し)を行うマーキング部を更に備える構成としてもよい。このように自走式ロボット1の構成は、適宜変更できる。
【0078】
上記実施形態や変形例の寸法測定システム500以外にも自走式ロボット1は適用することができる。例えば、自走式ロボット1によって採寸した寸法に基づく型紙(寸法)をプリンタ等で出力し、現場でフロアパネルPの切断加工を行う構成としてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 自走式ロボット(寸法測定装置)
2 本体部
3 採寸カメラ(撮像部)
101 寸法測定部
110 カット情報作成部
111 スペース位置取得部
112 パネル情報管理部
115 位置合わせ部
301 画像入力部
302 寸法測定部
303 カット情報作成部
500 寸法測定システム
図1
図2
図3
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図5
図6
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