(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20231225BHJP
G03G 15/06 20060101ALI20231225BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20231225BHJP
G03G 15/02 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
G03G21/00 510
G03G15/06 101
G03G15/08 235
G03G15/02 102
(21)【出願番号】P 2020035465
(22)【出願日】2020-03-03
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 直樹
(72)【発明者】
【氏名】松下 駿介
【審査官】山下 清隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-044996(JP,A)
【文献】特開2013-195890(JP,A)
【文献】特開2012-027249(JP,A)
【文献】特開2010-054743(JP,A)
【文献】特開2010-151981(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0018024(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 15/06
G03G 15/08
G03G 15/02
G03G 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、
前記帯電部に帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加部と、
前記像担持体に対して非接触状態で対向するように設けられ、現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、
前記像担持体と前記帯電部との間に流れる電流値を検出する検出部と、
前記帯電部に前記帯電バイアスが印加された状態で、前記現像バイアスの印加前の前記現像剤担持体と対向した前記像担持体の表面が前記帯電部を通過するときに前記検出部により検出された電流値と前記現像バイアスの印加後の前記現像剤担持体と対向した前記像担持体の表面が前記帯電部を通過するときに前記検出部により検出された電流値との変化量が閾値以上である場合に前記像担持体と前記現像剤担持体との間にリークが発生したと検知するリーク検知部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記リーク検知部は、前記交流電圧の印加前に前記検出部により検出された電流値と前記交流電圧の印加後に前記検出部により検出された電流値との変化量が閾値以上である場合に前記像担持体と前記現像剤担持体との間にリークが発生したと検知することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記リーク検知部は、前記現像剤担持体又は前記像担持体が少なくとも1周回転する時間において、前記現像バイアスの印加前に前記検出部により検出された電流値と前記現像バイアスの印加後に前記検出部により検出された電流値との変化量が閾値未満である場合に前記像担持体と前記現像剤担持体との間にリークが発生しないと検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記リーク検知部は、前記リークが発生したと検知した場合に、前記現像剤担持体に印加する交流電圧を段階的に下げて、前記像担持体と前記現像剤担持体との間にリークが発生しない交流電圧を検知することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記リークの検知を実行する際に前記現像剤担持体に印加する交流電圧は、画像形成中に前記現像剤担持体に印加する現像バイアスにおける交流電圧より高い交流電圧であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像担持体に現像されたトナー像を記録媒体に転写するための転写部と、
前記転写部に転写バイアスを印加する転写バイアス印加部と、を有し、
前記リーク検知部は、前記リークの検知を実行する際に、前記転写バイアス印加部により前記転写部に前記帯電バイアスとは逆のバイアスを印加することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記リーク検知部は、前記現像剤担持体又は前記像担持体の駆動時間に合わせて前記リークの検知を実行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記リーク検知部は、温湿度もしくは気圧が変化した時に前記リークの検知を実行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記リーク検知部は、前記リークの検知を実行する場合に、前記現像剤担持体又は前記像担持体のうち1周回転する時間が長い方を少なくとも1周回転させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式(電子写真プロセス)を用いたプリンタ等の画像形成装置では、像担持体に形成された静電潜像を現像するために、様々な現像装置が使用されている。その一例として、像担持体とこれに対向する現像剤担持体とが所定の間隙(ギャップ)を設けて配置されている非接触現像方式が知られている。
【0003】
非接触現像方式では、現像剤担持体に直流電圧と交流電圧が重畳された現像バイアスが印加されることで、帯電したトナーが現像剤担持体から像担持体へと飛翔し、像担持体に形成された静電潜像へトナー像が現像される。像担持体に現像されたトナー像は、用紙などの記録媒体に転写、定着される。
【0004】
ところで、非接触現像方式では、像担持体および現像剤担持体に駆動がかかることで、像担持体と現像剤担持体との間に設けられている前記ギャップが変動する場合がある。前記ギャップの変動により像担持体と現像剤担持体の間の電界強度が変動することで、形成された画像に濃度ムラが発生する等の問題があった。
【0005】
この問題に対して、現像バイアスにおける交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク値)を大きくすることで、トナーが現像剤担持体から像担持体へと十分飛翔し、濃度ムラの発生を抑制することが可能である。しかし、前記現像バイアスにおける交流電圧のピーク間電圧を大きくすると、像担持体の表面電位との電位差が大きくなって、現像剤担持体と像担持体との間にリークが発生し、形成される画像にノイズが発生するという問題があった。
【0006】
前記リークが発生する交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク値)は、前記ギャップや気圧などで変化するため、個々の画像形成装置や使用環境の変化によって変化する。
【0007】
そのため、特許文献1においては、像担持体と現像剤担持体との間に印加される現像バイアスにおける交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク値)を、リークが発生しない値から徐々に増加させている。そして、像担持体と現像剤担持体との間に流れる電流値に基づいてインピーダンスを測定し、インピーダンスの測定値と前記電流値からリークの発生を検知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1では像担持体と現像剤担持体との間のリークの発生を検知するために、インピーダンスを事前に測定する必要があり、リークの発生を検知する検知時間が長くなるという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、像担持体と現像剤担持体との間のリークの発生を検知する検知時間を短縮することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明は、回転可能な像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、前記帯電部に帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加部と、前記像担持体に対して非接触状態で対向するように設けられ、現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に直流電圧と交流電圧とが重畳された現像バイアスを印加する現像バイアス印加部と、前記像担持体と前記帯電部との間に流れる電流値を検出する検出部と、前記帯電部に前記帯電バイアスが印加された状態で、前記現像バイアスの印加前の前記現像剤担持体と対向した前記像担持体の表面が前記帯電部を通過するときに前記検出部により検出された電流値と前記現像バイアスの印加後の前記現像剤担持体と対向した前記像担持体の表面が前記帯電部を通過するときに前記検出部により検出された電流値との変化量が閾値以上である場合に前記像担持体と前記現像剤担持体との間にリークが発生したと検知するリーク検知部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、像担持体と現像剤担持体との間のリークの発生を検知する検知時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】感光ドラムと現像ローラ間の放電検出に関する構成を示す説明図
【
図3】電圧Vppを変化させたときの電流値の波形図
【
図4】(a)比較例における交流電圧と電流値の関係図、(b)実施例における交流電圧と電流値の関係図
【
図5】(a)比較例における放電発生検出時の交流電圧設定のタイミングチャート、(b)実施例における放電発生検出時の交流電圧設定のタイミングチャート
【
図6】実施例における放電検出制御を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
【0015】
図1を参照して、画像形成装置の全体構成を画像形成動作とともに説明する。
図1は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式断面図である。
【0016】
<画像形成装置の説明>
画像形成装置は、電子写真方式を用いたレーザプリンタであり、装置本体Mに対してプロセスカートリッジ20が着脱可能に構成されている。ここで、画像形成装置の装置本体Mとは、画像形成装置においてプロセスカートリッジ20を除いた構成部品を示すものである。また、本発明が適用可能な画像形成装置はここに示すものに限られない。例えば、複数のプロセスカートリッジ20を備え、中間転写ベルト(中間転写体)を用いて複数像のトナー像を記録媒体に転写してカラー画像を形成するカラーレーザプリンタにも本発明は適用可能である。
【0017】
像担持体(被帯電体)としての感光ドラム1は、導電性ドラムの外周面にOPC(有機光半導体)感光層を形成したものであり、装置本体の不図示の駆動機構から駆動伝達され、所定のプロセススピードをもって
図1の矢印r1方向に回転駆動される。
【0018】
帯電部としての帯電ローラ4は、所定のタイミングで帯電バイアス(帯電電圧)が印加され、感光ドラム1の表面を所定の極性・電位に一様に帯電する。露光部としてのレーザビームスキャナ6は、帯電された感光ドラム1に対して画像情報に応じたレーザ光を走査露光(照射)することで、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。
【0019】
現像部としての現像装置は、感光ドラム1の表面に形成された静電潜像に対して現像剤としてのトナーにより現像を行う。現像装置は、現像ローラ7、現像ブレード8、現像容器9によって構成されている。現像ローラ7は、感光ドラム1に対向して配設され、感光ドラム1にトナーを供給するための現像剤担持体である。現像ブレード8は、現像ローラ7に担持されたトナーの層厚を規制し、トナーに電荷を付与するための規制部材である。現像容器9は、感光ドラム1に供給するトナーを収容するための現像剤収容部である。
【0020】
現像ローラ7は、装置本体の不図示の駆動機構から駆動伝達され、
図1の矢印r2方向に回転駆動される。現像ローラ7の表面には、現像ブレード8によって電荷が付与されたトナー層(磁性穂)が形成される。そして、現像ローラ7は交流電圧と直流電圧を重畳させた現像バイアス(現像電圧)が印加されることで、現像バイアスの電界により現像ローラ7に担持されたトナーが感光ドラム1へ飛翔し、感光ドラム1の表面に形成された静電潜像がトナー像として現像される。
【0021】
一方、記録媒体10は不図示の給送ローラなどによって給送され、感光ドラム1と転写部としての転写ローラ11とのニップ部にて、感光ドラム1の表面に現像されたトナー像(現像剤像)が転写される。トナー像が転写された記録媒体10は、感光ドラム1の表面から分離されて定着装置12に送られ、加熱・加圧されて、転写されたトナー像が記録媒体10に定着される。
【0022】
記録媒体10に転写されず感光ドラム1の表面に残ったトナーは、感光ドラム1に当接して感光ドラム1をクリーニングするクリーニング部としてのクリーニングブレード2により除去され、クリーニング容器5に収容される。その後、感光ドラム1の表面は再び帯電ローラ4により帯電され、上述の工程を繰り返し、一連の画像形成のサイクルが行われる。
【0023】
本実施例では、感光ドラム1、帯電ローラ4、クリーニングブレード2、クリーニング容器5、及び現像ローラ7、現像ブレード8、現像容器9が、プロセスカートリッジ20として一体化されている。そしてプロセスカートリッジ20は、画像形成装置の装置本体Mに対して着脱可能となっている。
【0024】
<感光ドラムと現像ローラ間の放電検出構成の説明>
次に
図2を用いて、感光ドラム1と現像ローラ7間の放電検出に関する構成を説明する。
図2は、感光ドラム1と現像ローラ7間の放電検出に関する構成を示す説明図である。
【0025】
図2に示すように、現像ローラ7は、画像形成時にトナーを担持するスリーブ7aを有し、スリーブ7aの長手方向の両端には円形のキャップ7bが嵌入されている。現像ローラ7は、ローラ軸7cを中心に回転駆動される。ここでは、感光ドラム1の外径は30mm、現像ローラ7の外径は感光ドラム1の外径より小さい15mmとし、感光ドラム1と現像ローラ7は共に300mm/sの周速で回転駆動される。
【0026】
また、現像ローラ7は、感光ドラム1との間に所定のギャップ(SDギャップ)を設けた非接触状態で対向するように設けられている。本実施例では、キャップ7bはスリーブ7aより外径が大きく、キャップ7bの外周面が感光ドラム1の表面に当接する構成となっている。これにより、現像ローラ7と感光ドラム1との間に所定のギャップが設けられ、現像ローラ7と感光ドラム1とが非接触状態で対向する。ここでは、所定のギャップとして、200μmのSDギャップが設けられている。
【0027】
なお、現像ローラ7と感光ドラム1の間に所定のギャップを設ける構成はこれに限定されるものではない。例えば、現像ローラ7と感光ドラム1を回転可能に支持する枠体によって現像ローラ7と感光ドラム1の間に所定のギャップを設けた構成としてもよい。
【0028】
また、現像ローラ7のローラ軸7cには、感光ドラム1へのトナーの供給のため、直流電圧印加部30と交流電圧印加部31が接続されている。直流電圧印加部30と交流電圧印加部31は、現像ローラ7に直流電圧と交流電圧とを重畳した現像バイアスを印加するための現像バイアス印加部34である。
【0029】
直流電圧印加部30は、現像ローラ7に印加する直流成分を発生させる回路であり、その出力は交流電圧印加部31に入力される。そして、直流電圧印加部30は、出力制御部32を有している。出力制御部32は、直流電圧印加部30が出力するバイアスの値を制御部としてのCPU40の指示に応じて制御する。
【0030】
また、交流電圧印加部31は、直流電圧印加部30の出力する直流電圧を平均値(面積中心値)とする交流電圧を出力する回路である。交流電圧印加部31は、例えば、周波数f=2.5kHz、Duty50%の矩形波状(パルス状)の交流電圧を出力する。そして、交流電圧印加部31は、Vpp制御部33を有している。Vpp制御部33は、交流電圧のピーク間電圧(ピークトゥピーク値)であるVppを制御部としてのCPU40の指示に応じて制御する。
【0031】
また、帯電バイアス印加部39は、帯電ローラ4に帯電バイアスを印加するための印加部であり、帯電ローラ4に接続されている。帯電バイアス印加部39は、帯電ローラ4に印加する帯電バイアスの値を制御部としてのCPU40により制御されている。
【0032】
検出部35は、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値を検出する検出部である。検出部35は、検出回路36と、アンプ37とで構成される。検出回路36は、電流を電圧に変換する。アンプ37は、変換された電圧信号を増幅し、放電検出信号としてCPU40に出力する。A/D変換器38は、アンプ37からの放電検出信号をA/D変換する。CPU40は、A/D変換器38によりA/D変換されたアンプ37の出力から、帯電ローラ4と感光ドラム1との間に発生した電流の大きさを認識し、電流値を出力する。後述するが、CPU40は、検出部35により検出された電流値から感光ドラム1と現像ローラ7との間のリークの発生を検知するリーク検知部である。
【0033】
<リーク電流の検出の説明>
図3を用いて、検出部35によるリーク電流の検出(放電検出)について説明する。
図3は電圧Vppを変化させたときの電流値の波形図である。
【0034】
図3は現像バイアスにおける交流電圧のピーク間電圧であるVppを変化させたときの帯電ローラ4と感光ドラム1間に流れる電流値をプロットしており、横軸は時間、縦軸は電流値となっている。測定条件としては、不図示の駆動機構により、感光ドラム1と現像ローラ7を駆動させる。次に、帯電バイアス印加部39によって帯電ローラ4に帯電バイアスを印加して感光ドラム1の表面電位を-500Vにし、直流電圧印加部30によって現像ローラ7に直流電圧-300Vを印加する。次に、交流電圧印加部31によって現像ローラ7に交流電圧のピーク間電圧Vppを印加する。このとき、交流電圧のピーク間電圧Vppを1600Vから所定の時間間隔(ここでは1s)で200Vずつ段階的に増加させ、各交流電圧Vppにおける時間と電流値の出力値の関係をプロットする。交流電圧Vppが2.0kVまでリーク電流は未発生であったが、交流電圧Vppが2.2kVではリーク電流が発生している。リーク未発生時は現像ローラ7から感光ドラム1に電流は流れないため、ピーク間電圧Vppが変化しても、現像ローラ7と感光ドラム1の対向位置において、感光ドラム1の表面電位は変化しない。感光ドラム1の表面電位が変化しないため、帯電ローラ4から感光ドラム1へ流れる電流値は変化しない。
【0035】
一方、リーク電流の未発生時と比較し、リーク電流の発生時は、リーク電流が現像ローラ7の回転周期で変動し、電流値も増加する。リーク電流の発生時は、現像ローラ7と感光ドラム1間で、放電現象が発生する。現像ローラ7と感光ドラム1の対向位置で放電現象が発生することで、感光ドラム1の表面電位が変化する。すると、帯電ローラ4は感光ドラム1の表面電位を均一にするように電流を流すため、帯電ローラ4と感光ドラム1との間に流れる電流値も変化する。
【0036】
リーク電流が現像ローラ7の回転周期で変動するのは、リーク電流が発生している領域が現像ローラ7の回転周期で変動していることによるものである。現像ローラ7と感光ドラム1との間の距離(SDギャップ)は、現像ローラ7や感光ドラム1、キャップ7bの形状のムラによって変動する。
【0037】
以上のことから、リーク検知部であるCPU40は、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる前記電流値の変化量から、所定の交流電圧Vppにおける感光ドラム1と現像ローラ7間でのリーク発生の有無を検知する。感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値の変化量を用いて、感光ドラム1と現像ローラ7間でのリーク発生の検知については、後で詳しく説明する。
【0038】
尚、本実施例の構成では、リークの検知を実行する際に、転写部としての転写ローラ11が感光ドラム1に転写バイアスを印加していない構成を例示しているが、これに限定されるものではない。
図1に示す画像形成装置の構成では、感光ドラム1に対して、帯電ローラ4、現像ローラ7だけでなく、転写ローラ11が対向している。そのため、感光ドラム1の表面電位は、帯電ローラ4によって均一にされ、現像ローラ7との対向部を通過した後に、転写ローラ11との対向部で電流が流れることが考えられる。この場合、感光ドラム1の表面電位は、感光ドラム1と現像ローラ7間でリークが発生しなくても、転写ローラ11との対向部で変化してしまう可能性がある。そこで、リークの検知を実行する際に、転写ローラ11に転写バイアス(転写電圧)を印加する転写バイアス印加部(不図示)によって転写ローラ11に定電流で数μA程度の帯電バイアスとは逆のバイアスを印加することが望ましい。このように、リークの検知を実行する際に、転写ローラ11に帯電バイアスとは逆のバイアスを印加することにより、感光ドラム1の表面電位を安定させることができる。
【0039】
次に
図4(a)及び
図4(b)を参照して、比較例と本実施例の交流電圧のピーク間電圧と電流値の関係を説明する。
図4(a)は比較例における交流電圧のピーク間電圧と電流値の関係を示す図である。
図4(b)は実施例における交流電圧のピーク間電圧と電流値の関係を示す図である。なお、
図4(a)に示す比較例における電流値は、感光ドラム1と現像ローラ7との間に流れる電流値を示す。一方、
図4(b)に示す実施例における電流値は、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値を示す。
【0040】
比較例の構成は、感光ドラム1と現像ローラ7との間の電流値の絶対値を、交流電圧の周期時間Tの期間積算した値が出力値となっている。横軸は交流電圧のピーク間電圧、縦軸は前記出力値である。測定条件としては、不図示の駆動機構により、感光ドラム1と現像ローラ7を駆動させる。次に、帯電バイアス印加部39によって帯電ローラ4に帯電バイアスを印加して感光ドラム1の表面電位を-500Vにし、直流電圧印加部30によって現像ローラ7に直流電圧-300Vを印加する。次に、交流電圧印加部31によって現像ローラ7に交流電圧のピーク間電圧Vppを印加する。このとき、電圧Vppを0Vから徐々に増加させ、電圧Vppと電流値の出力値の関係をプロットする。
図4(a)では、放電開始電圧Vpp未満の電圧であっても、感光ドラム1と現像ローラ7との間の電流値である出力値が電圧Vppに比例して増加しているのがわかる。
【0041】
放電開始電圧以下の電圧Vppにおける出力値の傾きは、感光ドラム1と現像ローラ7間のインピーダンスによって決まるため、SDギャップなどによって変化する。そのため、キャップ7bの部品のバラつきや耐久による摩耗で出力値がばらつく。よって、使用状況でキャップ7bの摩耗や部品のバラつきなどによるSDギャップの変動に対して、リーク発生の電流値を正確に算出することができない。リークの発生の有無を正確に判断するためには、リークが発生しない電圧Vppを用いて感光ドラム1と現像ローラ7間のインピーダンスを求める必要がある。リーク検出にはリークが発生しない電圧Vppでインピーダンス測定をする必要があるため、リーク発生を検知するのに時間がかかる。
【0042】
一方、本実施例の構成は、電圧Vppを印加する前後の帯電ローラ4と感光ドラム1との間の電流値の変化量から、感光ドラム1と現像ローラ7間のリーク発生の有無の判断を行う。
【0043】
図4(b)に示すように、放電開始電圧Vpp未満の電圧では、電圧Vppの影響で感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値がほぼ変化していないことがわかる。そして、電圧Vppが放電開始電圧Vpp以上であると、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値は急激に増加していくのがわかる。すなわち、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値の変化から、リーク発生の有無を判断することができる。
【0044】
リーク検知の実行時に、感光ドラム1の回転方向において現像ローラ7と帯電ローラ4との間で感光ドラム1の表面電位に変化がない場合は、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値の変化から、リーク発生の有無を判断することができる。例えば、
図1に示す構成の画像形成装置において、リーク検知の実行時に、転写ローラ11に帯電バイアスと逆のバイアスが適切に印加される場合は、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値の変化から、リーク発生の有無を判断することができる。
【0045】
しかし、
図1に示す構成の画像形成装置において、リーク検知の実行時に、感光ドラム1の回転方向において現像ローラ7と帯電ローラ4との間で感光ドラム1に対向する転写ローラ11に前記バイアスが印加されない構成を考慮する必要がある。すなわち、感光ドラム1の回転方向において現像ローラ7と帯電ローラ4との間で感光ドラム1の表面電位に変化を及ぼす構成を考慮する必要がある。
【0046】
そのため、本実施例では、前述したように、現像バイアスの印加前に帯電ローラ4から感光ドラム1へ流れる電流値と現像バイアスの印加後に流れる前記電流値との変化量を用いて、感光ドラム1と現像ローラ7間のリーク発生の有無の判断を行う。このため、本実施例では、感光ドラム1と現像ローラ7間のインピーダンスの測定をすることなく、任意の印加電圧に対してリーク発生の有無を検知することができ、リークの発生を検知する検知時間を短縮することができる。
【0047】
<放電発生検出動作の交流電圧の設定>
次に
図5に基づき、実施例に係る画像形成装置の放電発生検出動作時の各印加電圧のタイミングについて比較例と比較して説明する。
図5(a)は比較例における放電発生検出時の交流電圧Vppの設定とリーク電流に対するタイミングチャートである。
図5(b)は実施例における放電発生検出時の交流電圧Vppの設定とリーク電流に対するタイミングチャートである。
【0048】
図5(a)が比較例の構成であり、
図5(b)が実施例の構成である。リーク発生の有無を検知するために、
図5(a)に示す比較例の構成では、
図5(b)に示す実施例の構成に対して、まず感光ドラム1と現像ローラ7間のインピーダンスを測定する測定時間が必要となる。感光ドラム1と現像ローラ7の間のインピーダンスは、感光ドラム1と現像ローラ7の駆動によるSDギャップの変動によって変化する。そのため、感光ドラム1が1周回転するまでの時間T2の期間、感光ドラム1と現像ローラ7との間に流れる電流値を測定し、SDギャップが最も狭いタイミングで最大値となる電流値を用いて、インピーダンスを求める。その後の動作としては本実施例と同様の電圧Vpp設定とタイミングであるため、
図5(b)で説明する。
図5(b)の放電発生検出動作時の電圧Vppは、画像形成時の電圧Vppを基に決められている。画像形成時の電圧Vppは、初期設定として1.8kVに設定している。電圧Vppが1.8kVを超えると記録媒体10の白地部の地かぶりが悪化するため、電圧Vppの上限は1.8kVに設定している。
【0049】
放電発生検出時の電圧Vppとしては、通紙中の温湿度の変化やSDギャップの変動で、放電開始電圧が変化することを考慮し、初期の放電発生検出動作時の電圧Vppは、画像形成時の電圧1.8kVに、オフセット値200Vを足した2.0kVとしている。すなわち、リークの検知を実行する際に現像ローラ7に印加する交流電圧Vppは、画像形成中に現像ローラ7に印加する交流電圧(ここでは1.8kV)より高い交流電圧(ここでは2.0kV)である。初期の放電発生検出時の電圧Vppを2.0kVとした場合の、電流値の出力値から感光ドラム1と現像ローラ7間のリークが発生しないと判断した場合、画像形成中の電圧Vppは変更しない。一方、感光ドラム1と現像ローラ7間のリークが発生したと判断した場合には、
図5(b)に示すように、現像ローラ7に印加する交流電圧Vppを段階的に下げ、リークが発生しないと検知する電圧Vppまで下げる。そして、リークが発生しないと検知した電圧Vppからオフセット値である200Vを引いた電圧Vppを画像形成時の電圧Vppに再設定する。これにより、画像形成時に感光ドラム1と現像ローラ7との間にリークが発生するのを防ぐことができる。
【0050】
更に、本実施例のように放電発生検出時の電圧Vppを段階的に下げる構成を採用することで、従来のように電圧Vppを増加させて放電開始電圧を求める制御と比較して、リーク発生の検知時間を短縮することができる。理由として、電圧Vppを段階的に下げる本実施例の構成は、リーク検知時の初期条件の電圧Vppでリークが発生しないと判断された時点で検知が終了する。そのため、本実施例の構成は、最短で1条件の電圧Vppでリーク検知が終了する。一方、電圧Vppを徐々に上げる従来の構成は、確実にリークが発生しない電圧Vppから徐々に電圧Vppを増加させる。そのため、従来の構成は、確実にリークが発生しない電圧Vppと画像形成で使用したい電圧Vppの少なくとも2条件以上の電圧Vppでリーク検知を行う必要がある。以上のことから、放電発生検出時の電圧Vppを段階的に下げる構成を採用することで、電圧Vppを徐々に上げる構成に比べて、リークの発生を検知する検知時間を短縮することができる。
【0051】
また、本実施例の構成において、予め感光ドラム1と現像ローラ7の間のギャップに基づく確実にリークが発生しない電圧Vppを不図示のメモリに記憶し、リークが発生した電圧Vppから確実にリークが発生しない電圧Vppに直接下げてもよい。そうすることによって、最も多い場合においても1条件の電圧Vppでリーク検知が終了する。なぜなら、確実にリークが発生しない電圧Vppでは、リーク検知を行う必要が無いからである。
【0052】
<放電発生検出動作のフローチャート>
次に
図6を用いて、実施例に係る画像形成装置の放電発生検出動作の制御の流れについて説明する。
【0053】
図6は、実施例に係る画像形成装置の放電発生検出動作の制御の流れの一例を示すフローチャートである。以下に説明する、感光ドラム1と現像ローラ7との間のリークの発生の有無を検知する放電発生検出動作は、リーク検知部であるCPU40(
図2参照)により実行する。なお、この放電発生検出動作は、気圧もしくは温湿度などの画像形成装置の設置環境が変化した時に実行する。あるいは、現像ローラ7又は感光ドラム1の駆動時間(例えばSDギャップが変化する可能性のある現像装置の通紙履歴や現像装置の交換のタイミング)に合わせて実行する。また、放電発生検出動作の実施タイミングは、前述の例に限定されるものではなく、適宜設定することが可能であるが、非画像形成時に実施する。
【0054】
まず、画像形成装置の電源がONされ、放電発生検出動作が開始されると(スタート)、CPU40の指示で、不図示の駆動機構により、感光ドラム1、現像ローラ7等の各回転体の駆動が開始される(ステップS1)。この各回転体の駆動は、放電発生検出動作が終了するまで継続する。次に、帯電バイアス印加部39によって帯電ローラ4に帯電バイアスを印加し、直流電圧印加部30によって現像ローラ7に直流電圧-300Vを印加する(ステップS2)。ステップS2から感光ドラム1が1周回転する時間(T2)が経過することで(ステップS3)、感光ドラム1の表面が全周にわたって設定した表面電位-500Vになる。次に、現像ローラ7に印加する交流電圧Vppを設定する。通紙中の温湿度の変化やSDギャップの変動を考慮し、現像ローラ7に印加する交流電圧Vppを画像形成時の設定よりオフセット値分だけ高い交流電圧Vppに設定する(ステップS4)。ここでは、現像ローラ7に印加する交流電圧を、画像形成時の交流電圧より200V高い交流電圧Vppに設定する。次に、
図4(b)を用いて説明したように、感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値の変化量が所定値である閾値以上であるかどうかを判断する(ステップS5)。ここで前記電流値の変化量は、前記設定した交流電圧Vppを現像ローラ7に印加する前に感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値と、印加後に感光ドラム1と帯電ローラ4との間に流れる電流値との変化量である。詳しくは、前者の電流値は、現像バイアスの印加前の現像ローラ7と対向した感光ドラム1の表面が帯電ローラ4を通過するときに検出部35により検出された電流値である。後者の電流値は、現像バイアスの印加後の現像ローラ7と対向した感光ドラム1の表面が帯電ローラ4を通過するときに検出部35により検出された電流値である。ステップS5では、この前者の電流値と後者の電流値との変化量が閾値以上であるかどうかを判断する。本実施例では閾値を1μAとしている。
【0055】
そしてステップS5で前記電流値の変化量が前記閾値以上である場合、感光ドラム1と現像ローラ7との間にリークが発生しているため、CPU40は現像バイアスの交流電圧VppをOFFする(ステップS6)。このようにリークが発生していた場合、画像形成時に現像ローラ7に印加する交流電圧Vppの設定を現在の設定より低い電圧に下げる(ステップS7)。ここでは、画像形成時の交流電圧(例えば1.8kV)より100V低い電圧(例えば1.7kV)に下げる。そしてステップS4に戻り、現像ローラ7に印加する交流電圧を、設定が変更された画像形成中の交流電圧よりオフセット値分だけ高い交流電圧Vppに設定する。このようにして、リーク検知時に現像ローラ7に印加する交流電圧を2.0kVから1.9kVに下げる。そして、再びステップS5で電流値の変化量が閾値以上であるかどうかを確認する。
【0056】
なお、CPU40は、ステップS5で電流値の変化量が閾値以上である場合、リーク検知時に現像ローラ7に印加する交流電圧を段階的に下げて、電流値の変化量が閾値未満となるまで前述の動作を繰り返す。すなわち、リーク検知部であるCPU40は、ステップS5でリークが発生したと検知した場合に、現像ローラ7に印加する交流電圧を段階的に下げて、感光ドラム1と現像ローラ7との間のリークの検知を行う。
【0057】
CPU40は、ステップS5で電流値の変化量が閾値未満である場合、帯電ローラ4に帯電バイアスを印加してから感光ドラム1が1回転する時間T2の期間、ステップS5を繰り返す(ステップS8)。前記期間において電流値の変化量が閾値未満である場合、その時点のリーク検知時の交流電圧Vppからオフセット値分(200V)下げた値を画像形成中の交流電圧Vppに決定する(ステップS9)。そして、現像バイアスと帯電バイアスをOFFし、その後、感光ドラム1と現像ローラ7の駆動を停止させ(ステップS10)、放電発生検出動作を終了する(エンド)。
【0058】
以上から、本実施例によれば、リーク検出時に感光ドラム1と帯電ローラ4との間を流れる電流値の変化量からリーク発生の有無を判断することで、感光ドラム1と現像ローラ7との間のリーク発生の有無を検知する検知時間を短縮することができる。
【0059】
また、本実施例によれば、感光ドラム1と帯電ローラ4との間の電流値の変化からリーク発生の有無を検知するため、感光ドラム1と現像ローラ7との間の電流値からリーク発生の有無を検知する構成に比べて、わずかなリークを検知することが可能である。以下、理由を説明する。リーク検知時に、現像ローラ7に交流電圧が印加されると、現像ローラ7からアースに常に電流が流れている状態となる。そのため、感光ドラム1と現像ローラ7との間にリークが発生しても、リークによって感光ドラム1と現像ローラ7との間に流れる電流値に、現像ローラ7からアースに流れる電流値が加算された値が、検知される電流値となる。これに対し、本実施例によれば、現像ローラ7に交流電圧が印加されても、現像ローラ7から帯電ローラ4に至るまでの間、感光ドラム1の表面電位に変化がなければ、帯電ローラ4から感光ドラム1に電流が流れることはない。したがって、本実施例によれば、現像部でのアース電流の影響を除去することが出来るため、わずかなリークであっても検知することが可能である。
【0060】
また、本実施例によれば、現像バイアスの印加前に帯電ローラ4から感光ドラム1へ流れる電流値と現像バイアスの印加後に帯電ローラ4から感光ドラム1へ流れる電流値との変化量を用いて、感光ドラム1と現像ローラ7間のリーク発生の有無の判断を行う。このため、感光ドラム1の回転方向において現像ローラ7と帯電ローラ4との間で感光ドラム1の表面電位に変化を及ぼす構成であっても、好適にリーク発生の有無を検知することが出来る。比較例とは異なり、感光ドラム1と現像ローラ7間のインピーダンスの測定をすることなく、任意の印加電圧に対してリーク発生の有無を検知することができ、リークの発生を検知する検知時間を短縮することができる。
【0061】
なお、現像ローラ7と帯電ローラ4との間で感光ドラム1の表面電位に変化を及ぼす構成がない場合は、現像バイアスの印加前後の電流値の変化量を用いることなく、電流値と閾値との比較から、リーク発生の有無を判断することができる。
【0062】
なお、本実施例に記載されているSDギャップ、帯電バイアス、現像バイアス、電流値の閾値などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0063】
また、本実施例においては、帯電ローラ4を感光ドラム1に接触させる接触帯電方式を用いたが、帯電電流を検知することが出来る構成であれば、非接触帯電方式を採用してもよい。
【0064】
また本実施例では、感光ドラム1が1周回転する時間の期間において、電流値の変化量を用いたリーク発生の検知を行う構成を例示したが、リーク検知を行う期間はこれに限定されるものではない。感光ドラム1が複数回転する時間であってもよいし、現像ローラ7が回転する時間であってもよい。しかし、感光ドラム1と現像ローラ7との間の距離(SDギャップ)は現像ローラ7と感光ドラム1の回転周期で変動するため、現像ローラ7又は感光ドラム1のうち1周回転する時間が長い方を回転させる方が好ましい。また、検知時間を短縮する目的から、現像ローラ7又は感光ドラム1を回転させる時間は短い方が好ましい。
【符号の説明】
【0065】
M …画像形成装置本体
1 …感光ドラム(像担持体)
2 …クリーニングブレード
4 …帯電ローラ(帯電部)
6 …レーザビームスキャナ
7 …現像ローラ(現像剤担持体)
7a …スリーブ
7b …キャップ
7b …ローラ軸
8 …現像ブレード
9 …現像容器
10 …記録媒体
11 …転写ローラ(転写部)
20 …プロセスカートリッジ
30 …直流電圧印加部
31 …交流電圧印加部
32 …出力制御部
33 …Vpp制御部
34 …現像バイアス印加部
35 …検出部
36 …検出回路
37 …アンプ
38 …A/D変換器
39 …帯電バイアス印加部
40 …CPU(リーク検知部)