(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】内蔵自己試験を有する高レーン総数光学トランシーバ
(51)【国際特許分類】
H04B 10/073 20130101AFI20231225BHJP
H04B 10/40 20130101ALI20231225BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20231225BHJP
G02B 6/12 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
H04B10/073
H04B10/40
G02B6/42
G02B6/12 301
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020150943
(22)【出願日】2020-09-09
【審査請求日】2023-09-08
(32)【優先日】2020-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522446306
【氏名又は名称】オープンライト フォトニクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OpenLight Photonics, Inc.
【住所又は居所原語表記】6868 Cortona Drive, Suite C, Goleta, California 93117 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・パーカー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ガルシア
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン・ゴメス
(72)【発明者】
【氏名】モリー・ピールス
(72)【発明者】
【氏名】アナンド・ラマスワミー
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10637584(US,B1)
【文献】特表2015-533259(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0041282(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0222968(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/073
H04B 10/40
G02B 6/42
G02B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機及び受信機を備える光学トランシーバを試験するための方法であって、
ループバックモード中に、前記光学トランシーバにおけるループバック経路に沿って、前記送信機から前記受信機に光を送信することと、前記ループバックモードは、前記ループバック経路に沿って光を提供するために非アクティブ電力モードからアクティブ電力モードにスイッチする
1つ又は複数のフィルタを備える統合されたループバックスイッチによってイネーブルされ、
前記1つ又は複数のフィルタの各々は、前記非アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付け、前記アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路に向けて能動的に方向付ける電力分割器を備え、
ループバックモード中に前記ループバック経路に沿って伝播する光を使用して、前記光学トランシーバ中の1つ又は複数の光学コンポーネントを試験することと、
前記統合されたループバックスイッチを前記アクティブ電力モードから前記非アクティブ電力モードに設定することによって、前記光学トランシーバをミッションモードに設定することと、前記統合されたループバックスイッチの前記
1つ又は複数のフィルタは、前記非アクティブ電力モードの間、光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付けるように構成され、
前記光学トランシーバが前記ミッションモードにあり、前記統合されたループバックスイッチの前記
1つ又は複数のフィルタが前記非アクティブ電力モードにある間に、前記送信機によって出力光を送信することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記光学トランシーバが、複数の送信機及び受信機ペアを備えるマルチレーン光学トランシーバである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各送信機及び受信機ペアが、個別のループバック経路によって結合され、その個別のループバック経路の下方に、前記アクティブ電力モードにおいて動作している個別の統合されたループバックスイッチを使用して前記ループバックモードにおいて光が方向付けられることができる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各個別の統合されたループバックスイッチが、
前記非アクティブ電力モードにおいて光を前記個別のループバック経路から逸らすように受動的に方向付
け、前記アクティブ電力モードにおいて光を前記個別のループバック経路に沿って能動的に方向付ける
ための1つ又は複数の電力分割器を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記電力分割器が、マルチモード結合器である、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記電力分割器が、ダイレクト結合器である、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記電力分割器が、前記
電力分割器の送信ポートへと光を方向付けるた
めに光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記電力分割器のドロップポートが、前記ループバック経路から逸らすように光を送信し
、前記送信ポートが、前記ループバック経路に向けて光を送信する、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記
1つ又は複数のフィルタが
、光を前記ループバック経路から逸らして
複数のフィルタ
の各々のドロップポートへと受動的に方向付けることによって、前記非アクティブ電力モードにおいて光を次第に減衰させるためのシーケンスになっている
前記複数のフィルタを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
光源を使用して前記光を生成することと、
前記統合されたループバックスイッチ中のウェハエミッタを使用して、前記光源を事前構成された波長に調整することと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ又は複数の光学コンポーネントが、前記光源を前記事前構成された波長に調整した後に前記ループバックモードにおいて試験される、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記光源が調整可能なレーザであり、前記ループバックモードにおいて試験される前記1つ又は複数の光学コンポーネントが前記光源を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
光学スペクトル分析器が前記ウェハエミッタに結合され、前記統合されたループバックスイッチの前記ウェハエミッタから前記光学スペクトル分析器によって受信された前記光に従って、前記光源が前記事前構成された波長に調整される、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記光学トランシーバがウェハに含まれ、前記1つ又は複数の光学コンポーネントが、前記ウェハエミッタから放出された光を使用するウェハレベル試験を使用して試験される、請求項
10に記載の方法。
【請求項15】
光学トランシーバであって、
変調された光を生成するように構成された光学送信機と、
光を受信するための光学受信機と、
ループバック経路に沿って前記光学
送信機から前記光学受信機に光を結合するための、前記光学送信機及び前記光学受信機に結合された統合されたループバックスイッチと、前記統合されたループバックスイッチは
、1つ又は複数のフィルタを備
え、前記1つ又は複数のフィルタの各々は、非アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付け、アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路に向けて能動的に方向付ける電力分割器を備える、
を備える、光学トランシーバ。
【請求項16】
前記非アクティブ電力モードにおいて、前記
1つ又は複数のフィルタがオフ状態であり、動作電力を受け取らない、請求項
15に記載の光学トランシーバ。
【請求項17】
前記電力分割器が
、ドロップポートから前記
電力分割器の送信ポートへと光を方向付けるため
に光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、請求項
15に記載の光学トランシーバ。
【請求項18】
前記電力分割器が均等な分割比を有し、前記非アクティブ電力モードにおいて前記電力分割器中で非建設的干渉が生じる、請求項
15に記載の光学トランシーバ。
【請求項19】
前記光を生成するための光源をさらに備え、前記光源は、前記統合されたループバックスイッチ中のウェハエミッタを使用して事前構成された波長に調整可能である、請求項15に記載の光学トランシーバ。
【請求項20】
前記光学トランシーバがウェハ内にあり、前記光学トランシーバにおける1つ又は複数の光学コンポーネントが、前記ウェハエミッタから放出された光を使用するウェハレベル試験を使用して試験される、請求項19に記載の光学トランシーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、一般に光学デバイスに関し、より具体的には、光学電気デバイスを試験することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 現代の高速集積回路(IC)は、現代の通信ネットワークに必要とされるマルチギガビットデータレートにおいてデータを送信するために一斉に動作しなければならないトランジスタ等の何百万のコンポーネントを有する、複雑なアーキテクチャを有する。そのようなデバイスの製造の重要なステップのうちの1つは、例えば、製品へ統合した後等に、デバイスが後々障害を起こさないことを保証するための高速デバイスの試験及び較正である。現在の試験システムは、一般に、電子又は半導体デバイスのために構成されており、例えば、より高いデータレートを達成するために電気と光との両方を処理する光学トランシーバのようないくつか現代のハイブリッド高速デバイスの高速試験及び較正を提供するようには構成されていない。
【0003】
[0003] 以下の説明は、本開示の実施形態のインプリメンテーションの例として与えられたイラストレーションを有する図の説明を含む。図面は、例として理解されるべきであり、限定として理解されるべきでない。ここで使用される場合、1つ又は複数の「実施形態」への言及は、本発明の主題事項の少なくとも1つのインプリメンテーションに含まれる特定の特徴、構造、又は特性を説明するものとして理解されるものとする。したがって、本明細書に見られる「1つの実施形態では」又は「代替の実施形態では」のような表現は、本発明の主題事項の様々な実施形態及びインプリメンテーションを説明するものであり、必ずしも、全てが同じ実施形態を指すわけではない。しかしながら、それらはまた必ずしも相互に排他的でもない。任意の特定の要素又は動作の説明を容易に識別するために、参照番号の最上位桁(1つ又は複数)は、要素又は動作が初めて紹介される図の番号を指す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1A】[0004]
図1Aは、いくつかの例示的な実施形態による、光学信号を送信及び受信するための光学トランシーバを例示するブロック図である。
【
図1B】[0005]
図1Bは、いくつかの例示的な実施形態による、光学信号を送信及び受信するための並列レーン光学トランシーバを例示するブロック図である。
【
図2】[0006]
図2は、いくつかの例示的な実施形態による、ループバックモードを有する光学トランシーバの例示的な機能コンポーネントを示す。
【
図3】[0007]
図3は、いくつかの例示的な実施形態による、内蔵自己試験アーキテクチャを示す。
【
図4】[0008]
図4は、いくつかの例示的な実施形態による、内蔵自己試験スイッチのための例示的なスイッチアーキテクチャを示す。
【
図5】[0009]
図5は、いくつかの例示的な実施形態による、内蔵自己試験スイッチのための例示的なスイッチアーキテクチャを示す。
【
図6】[0010]
図6は、いくつかの例示的な実施形態による、内蔵自己試験スイッチを調整するための方法のフローダイアグラムを示す。
【
図7】[0011]
図7は、いくつかの例示的な実施形態による、高レーン総数内蔵自己試験スイッチを使用して内蔵自己試験スイッチモードをイネーブルするための方法のフローダイアグラムを示す。
【
図8】[0012]
図8は、いくつかの例示的な実施形態による、1つ又は複数の光学デバイスを含む光電気デバイスのイラストレーションである。
【0005】
[0013] ある特定の詳細及びインプリメンテーションの説明が以下に続き、それは、以下に説明される実施形態のうちのいくつか又は全てを示し得る図の説明を含み、並びにここに提示される発明の概念の他の潜在的な実施形態又はインプリメンテーションを説明する。本開示の実施形態の概観が以下で提供され、図面を参照してより詳細な説明がそれに続く。
【詳細な説明】
【0006】
[0014] 以下の説明では、説明を目的として、非常に多くの特定の詳細が本発明の主題事項の様々な実施形態の理解を提供するために記載される。しかしながら、本発明の主題事項の実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることは当業者には明らかであろう。一般に、周知の命令、インスタンス、構造及び技法は、必ずしも詳細に示されない。
【0007】
[0015] 説明したように、光学トランシーバのような現代の高速ネットワークデバイスは、従来の試験装置を使用しての試験が難しい可能性がある。この目的のために、製造段階におけるウェハレベル試験を可能にし、さらに、デバイスがウェハから分離され最終製品へと統合された後に、後の試験及び較正を可能にする内蔵自己試験光学構造が、光学電気デバイスに統合されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、光学デバイスは、(例えば、外部の光学ネットワークを通じて)デバイスからの光学データの1つ又は複数のレーンを送る及び受信するための光学送信機及び受信機を含む。送信機及び受信機は、ループバック試験のためにイネーブルされ、ミッションモード(例えば、デバイスが、光学ネットワークのような光学デバイスを用いて光を受信する及び/又は送信するミッションモード又はトランシーバモード)のためにディセーブルされることができる統合されたループバック経路を介して接続されることができる。光学デバイスは、光をループバック経路から逸らして(例えば、無誘導モード又は光学吸収体に結合された)ドロップポートへと方向付けることによって次第に減衰させる、カスケード式フィルタのシーケンスを備えるスイッチを含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、フィルタの各々は、フィルタによって受信された光をループバック経路から(例えば、ドロップポートに向けて)逸らすように受動的に方向付けるように構成された電力分割器を備える。フィルタの各々は、フィルタ中の光を光学ループバック経路に向けて方向付けるように修正して、それにより製造中に、及び(例えば、最終製品における)実地の動作後にループバックベースの試験を可能にすることができる調整器を含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、ループバック経路上のフィルタのうちの1つ又は複数は、光学デバイス(例えば、光学トランシーバ)の初期設定におけるレーザ波長を正確に設定するために利用される。
【0008】
[0016] いくつかの例示的な実施形態では、トランシーバは、(例えば、並列単一モード等の)別々のファイバを通じて異なるチャネル上でデータの異なるレーンを送信するマルチレーン光学デバイスである。レーンの数が増加すると、各レーンは、光を導波管から逸らすように方向付ける低又はゼロ電力モードで動作することができ、各フィルタ中の調整器に電力を提供することを通じてアクティブモードに構成されることができる統合されたスイッチを含むことができる。このような方法で、光学トランシーバ設計のレーンの数は、レーンのそれぞれのループバック経路から光を逸らすように方向付けるスイッチ又はアクティブ制御を必要とすることなく、増加されることができる。
【0009】
[0017] いくつかの例示的な実施形態では、統合されたループバックスイッチは、製造段階中のウェハレベル試験及び較正を可能にするためにレーンから光を出力することができるウェハトップエミッタ(例えば、回折格子)を含む。例えば、レーザは、光を生成することができ、波長計又は光学スペクトル分析器のような光学試験デバイスへとウェハトップエミッタから光を出力することによって調整されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、所与のレーンのためのレーザは、ある特定の波長へと調整され、その後、高光学レーン量に合わせて調整されることができる手法で光学デバイスの正確な内蔵自己試験を可能にするためのループバックスイッチ中の調整器のアクティベーションが続く。
【0010】
[0018]
図1Aは、いくつかの例示的な実施形態による、光学信号を送信及び受信するための光学トランシーバ100を例示するブロック図である。光学トランシーバ100は、効率的な内蔵自己試験ループバック経路がインプリメントされることができる例示的な高レーン総数光学トランシーバである。光学トランシーバ100は、電気的なハードウェアデバイス150のような電気デバイスから電気的データをインタフェースし、その電気的データを光学データへと変換し、光学デバイス175のような1つ又は複数の光学デバイスを用いて光学データを送る及び受信するように構成される。解説の目的のために、以下の説明では電気ハードウェアデバイス150は、光学スイッチネットワークへのデータを送る及び受信するプラグ着脱可能なデバイスとして光学トランシーバ100を「ホストする」ホスト基板であり、ここで、例えば、光学デバイス175は、(例えば、外部の送信機177等の)光学スイッチネットワークの他のコンポーネントであることができる。しかしながら、光学トランシーバ100は、他のタイプの電気デバイス及び光学デバイスとインタフェースするようにインプリメントされることができることは認識される。例えば、光学トランシーバ100は、いくつかの例示的な実施形態に従って、それが光からバイナリ電気的データへと変換された後にデータを処理するオンボード電気チップを相互接続するための光学バスとして光学ネットワーク(例えば、導波管、ファイバ)を使用するハイブリッド「マザーボード」上の単一のチップとしてインプリメントされることができる。
【0011】
[0019] いくつかの例示的な実施形態では、ハードウェアデバイス150は、光学トランシーバ100の電気的インタフェースを受ける及びそれと結合する電気的インタフェースを含む。光学トランシーバ100は、通信システム又はデバイス内でバックエンドモジュールとして動作するハードウェアデバイス150によって物理的に受けられ得る(physically received by)及びそこから取り外され得る取り外し可能なフロントエンドモジュールであり得る。
【0012】
[0020] 光学トランシーバ100のデータ送信機105は、電気的信号を受信することができ、それらは次いでPIC110を介して光学信号へと変換される。PIC110は次いで、PIC110とインタフェースするファイバ又は導波管のような光学リンクを介して、光学信号を出力することができる。出力光データは次いで、埋め込みシステム中の光学導波管ネットワーク、光学スイッチネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び他のもののようなネットワークを介して、他のコンポーネント(例えば、スイッチ、エンドポイントサーバ、単一の埋め込みシステム上の他の埋め込みチップ)によって処理されることができる。単一のデータ送信機105が例示されているが、追加的なデータ送信機が光学トランシーバ100の設計の一部として含まれることは認識される(例えば、以下で説明するように、PSM4システムのレーンごとに1つの、4つの個別のデータ送信機)。
【0013】
[0021] 受信機モードでは、光学トランシーバ100は、光学デバイス175への1つ又は複数の光学リンクを介して高データレート光学信号を受信することができる。光学信号は、電気ハードウェアデバイス150のような他のデバイスへの出力のためにデータをより低いデータレートへと復調することのような、データ受信機115によるさらなる処理のために、PIC110によって光から電気的信号へと変換される。単一のデータ受信機115が例示されているが、追加的なデータ受信機が光学トランシーバ100の設計の一部として含まれることは認識される(例えば、以下で説明するようにPSM4システムのレーンごとに1つの、4つの個別のデータ受信機)。
【0014】
[0022] 光学トランシーバ100及びハードウェアデバイス150は、例えば、波長分割多重(WDM)システム又は並列単一モード(PSM)システムのような光学通信デバイス又はシステム(例えば、ネットワークデバイス)のコンポーネントであることができる。一般に、WDMシステムは、個別のファイバ上で異なる波長において(例えば、異なる搬送波長において)複数のデータストリームを送信する。WDMの実施形態では、個別のファイバはPIC110から複数のレーンを出力し、ここで各レーンは、波長の1つのチャネル(範囲)に対応する。例えば、
図1Aでは、光学トランシーバ100は、各レーンが異なる波長にあることに起因して混合しない異なる複数の波長を有する光の4つの異なるWDMレーンを含むことができる単一モードファイバを介して光学デバイス175に結合される。さらに、光学トランシーバ100は、分離及び処理(例えば、光学データから電気的データへの変換、フィルタ、及び、ハードウェアデバイス150のような1つ又は複数のハードウェアデバイスへの出力)のために光の4つの異なるWDMレーンを受信する単一モードファイバからWDM光を受信する。
【0015】
[0023] 並列単一モードでは、各レーンは、各レーンを分離した状態に保つ異なる複数の光経路又はファイバ上へと分割される。例えば、
図1Bを参照すると、光学トランシーバ100は、4つの異なるレーンを有するPSM4トランシーバである。いくつかの例示的な実施形態では、単一のレーザは、搬送波長で光を生成し、それはレーンごとに4つの異なる受信機によって分割及び変調される。4つの変調されたビームは次いで、4つの送信光ファイバ上で光学トランシーバから出力される。同様に、4つのPSM受信ファイバは光学トランシーバ100に結合され、ここで各受信ファイバが光学データの個別のレーンを搬送し、各ファイバ上のそれらレーンは同じ搬送波長を使用する。追加的なPSMレーンは、追加的な変調経路を有するPIC110を設計することによってインプリメントされることができる。例えば、光学トランシーバ100は、64レーンのPSM光学トランシーバとして設計されることができ、ここで1つの光源が64個の異なる光学変調器のための搬送波を生成する。64個の変調器の各々は、データ送信機105(例えば、リーチレーンについて1つの、64個の変調器ドライバを有するデータ送信機)からのデータを使用して光を変調することによってデータを与える(impart)。64レーンの光は次いで(例えば、64個の異なるリモート受信機又はデバイスへとルーティングされる)出力ファイバとしてまとめてグループ化される64個の異なるファイバ上で出力される。同様に、64入力レーンのPSM光は、64個の入力ファイバを介して光を光学トランシーバ100へと入力することができ、それは次いで処理され、さらなるルーティングのためにイーサネット(登録商標)スイッチのような1つ又は複数のハードウェアデバイスへと出力されることができる。
【0016】
[0024]
図2は、いくつかの例示的な実施形態による、ループバックモードを有する光学トランシーバ100の例示的な機能コンポーネントを示す。説明したように、トランシーバ100は、WDM又はPSMシステムとしてインプリメントされることができ、ここで、簡潔さのために単一のレーンのみが
図2に例示されている。追加的なループバック経路を有する追加的なレーンが光学トランシーバ設計に含まれることができ、ここで各ループバック構造は、効率的な高レーン総数、例えば、64レーンを可能にするために、N回繰り返され得る。
【0017】
[0025]
図2の例では、データ送信機105は、電気的データを受信することと、送信機(TX)コントローラ203に記憶された命令を使用してPIC110のコンポーネントを制御することとを管理する。TXコントローラ203の例は、デジタル信号処理(DSP)ユニット、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、それらの組合せ、又は実行のための制御命令を記憶するためのメモリを伴う他の同等の統合された又はディスクリート論理回路構成を含むが、それらに限定されるわけではない。
【0018】
[0026] いくつかの例示的な実施形態では、データ送信機105は、外部のホストデバイス又はホスト基板のような外部のデバイスから電気的データ入力を受信する。送信機コントローラ203は次いで、電気的データを、変調器ドライバ205がPIC110中の光学変調器220(例えば、移相器、電界吸収変調器(EAM)、マッハツェンダー干渉計(MZI)変調器)を制御するために使用する光学変調データへと変換する命令を実行することができる。変調器220は、レーザ213のような光源から光を受信し、それは次いで(例えば、バイナリ電気的データをPAM4変調又はQPSK変調シンボルデータへと変換する)変調命令に従って、受信された光を変調し、それは次いで出力光(例えば、光学スイッチネットワークを通じて送信される出力光)としてPIC110から出力される。いくつかの例示的な実施形態では、光学変調器220の変調特性に影響を与え得る環境又はデバイス温度を補償するために、送信機コントローラ203は、変調器220を動的に所望の動作範囲に保つためにヒーター210を制御する。
図2の例は、簡潔さのために様々なコンポーネントを含まずに単純化されたバージョンの送信機105を例示しているが、送信機105は、以下でさらに説明され、いくつかの例示的な実施形態に従った追加的な様々なコンポーネントを含むことができることは認識される。
【0019】
[0027] PIC110は、光学検出器230によって検出される光学入力光(例えば、単一モードファイバからの)を受信することができ、それは、受信された光中の光子を検出し、以下にさらに詳細に説明されるように、データ受信機115による復調処理のために光を電気へと変換するためのフォトダイオード及び/又は他の素子のような光学素子を使用することができる。
【0020】
[0028] いくつかの例示的な実施形態では、PIC110は、設計、試験、及び製造段階、並びに実地(例えば、最終製品への統合後の内蔵自己試験(BIST)プロシージャの一部としての)の間にトランシーバ100を分析及び較正するために、送信コンポーネント(例えば、変調器220及びデータ送信機105を備える送信機光学サブアセンブリ)から受信コンポーネント(例えば、検出器230、データ受信機115)へと出力光を直接方向付ける光学ループバック経路225(例えば、統合された導波管)を含む。
【0021】
[0029] ループバック経路225は、ビットエラーレート(BER)のような試験特徴、受信電力及び感度特徴、及びトランシーバ100内に存在する(例えば、マルチプレクサ、デマルチプレクサ等の)フィルタの較正に限定されるわけではないがそれらを含む、光学トランシーバ100のオンチップ又はモジュール内特徴を可能にする。
【0022】
[0030] いくつかの例示的な実施形態では、PIC110は、送信コンポーネント(例えば、変調器220)の出力を受信コンポーネント(例えば、検出器230)に向けて方向付けるための制御信号を受信することができる高レーン総数BIST光学スイッチアーキテクチャ222を含む。いくつかの例示的な実施形態では、素子をスイッチするループバック経路225は、次の光学コンポーネント、すなわちSOA、熱光学スイッチ、p-i-nダイオードスイッチ又は1つ又は複数のマルチモード干渉(MMI)結合器及びマッハツェンダー干渉計(MZI)から成るスイッチネットワークの全て又はサブセットを備え得る(が、それらに限定されない)。スイッチング素子の追加は、送信機からの光学信号のルーティングを決定するための電気的制御信号を課すこと(imposition)を可能にする。特定の制御条件については、スイッチは、PIC(又はモジュール)内で、内蔵試験モードの一部として、送信機から受信機への光学信号のルーティングを可能にし得る。
【0023】
[0031] 異なる制御条件については、同じスイッチング素子が、光学信号が送信機から外部の光学リンクへとルーティングされることを保証し得る。いくつかの例示的な実施形態では、PICは、受信コンポーネント(例えば、変調器220、スイッチアーキテクチャ222)からループバック経路225上で光を受信するために制御信号を受信するさらなるスイッチアーキテクチャ222を含む。このような方法で、光学トランシーバ100は、トランシーバの送信経路と受信経路との間の光学リンクを形成するためのモジュールへの外部の光学リンクの必要性を無くし、それにより外部の結合較正動作、結合損失、外部のファイバ-スイッチ接続等を無くす。さらに、トランシーバの個別の送信及び受信セクションの較正及び機能検証は、ユニットの外部に物理光学接続が作られることを必要とする解決策に限定されない。また、トランシーバが「通常」動作モードに設定される必要があるとき、統合されたループバック経路が単純にディセーブルされ得るので、送信機と受信機との間の何れの外部接続も切断される必要はない。
【0024】
[0032]
図2の例は、簡潔さのために様々なコンポーネントを含まずに単純化されたバージョンのPIC110を例示するが、PIC110は、光を送る及び受信するための追加的な様々なコンポーネント(例えば、MZI、電界吸収変調(EAM)、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、フィルタ)を含むことができることは認識される。
【0025】
[0033] データ受信機115は、受信機(RX)コントローラ250内で実行される及び/又はそこに記憶される命令を使用して受信機115のコンポーネントを制御することによって、PIC110から電気的データを受信することと、電気的データを処理すること(例えば、増幅することフィルタすること、復調すること)を管理する。RXコントローラ250の例は、DSPユニット、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、それらの組合せ、又は実行のための制御命令を記憶するためのメモリを伴う他の同等の統合された又はディスクリート論理回路構成を含むが、それらに限定されるわけではない。
【0026】
[0034] 検出器230によって生成された電気(例えば、電気的信号、電流)は、TIA235によって増幅された電圧へと変換されることができ、それは次いでフィードフォワード等化器(FFE)240によって処理される。FFE240は、信号をフィルタ及び強調するために遅延されたバージョンの信号を作り出す及び組み合わせるために、1つ又は複数の遅延をインプリメントする。いくつかの例示的な実施形態では、FFE240は、フィルタされた電気的信号を、(例えば、1つ又は複数のアイダイヤグラムを生成することによって)受信信号を分析するためにRXコントローラ250によってインプリメントされることができる受信機アイスキャン分析器253へと入力する。さらに、及びいくつかの例示的な実施形態に従って、フィルタされた信号は次いで、データのタイミング/クロック特性を処理及び回復する(例えば、クロック信号を抽出し、データ信号を再度時間決めする(retime))ためにクロック及びデータ回復(CDR)モジュール255によって処理され、それは次いで、さらに処理される又は(例えば、ハードウェアデバイス150のような外部のデバイスによるさらなる処理のために)データとして出力される。
【0027】
[0035]
図3は、いくつかの例示的な実施形態による、内蔵自己試験スイッチアーキテクチャ300を示す。高レーン総数BISTループバック構造305は、いくつかの例示的な実施形態による、
図2の光学スイッチアーキテクチャ222の例示的な構成である。レーザ303(例えば、レーザ213、
図2)は、WDMトランシーバ(
図1A)又はPSMトランシーバ(
図1B)のための内部の又は外部のレーザとして構成されることができ、ループバック構造305は、追加的な変調経路ごとに複数回インプリメントされることができる。例えば、構造305は、ループバック構造305の単一のインスタンスを使用して4つのレーンが送信機から受信機へとループされる単一のWDMトランシーバ設計のために、PIC設計で一回インプリメントされることができる。代替的に、トランシーバは、64レーンPSMトランシーバのような多数のレーンを含むことができ、及びループバック構造305の64個のインスタンスは、64個の送信機からそれぞれの64個のPSMレーンの64個の対応する受信機へのBISTループバック機能性を提供するように構成されることができる。構造305の1つの利益は、BISTモードにあるとき、それがBISTスイッチ電力を消費し、BISTモードにないとき(例えば、光学トランシーバがミッションモードにあるとき)、各ループバック構造が、効率的なゼロ電力スイッチ構成を使用しながらループバック経路を強力に減衰させることができることである。さらに、BISTイネーブルモードでは、ループバック損失は、ミッションモード使用法又は外部の光ファイバベースのループバックより小さく、BISTディセーブルモードでは、ループバック損失は、受信機パフォーマンスに対して影響を及ぼさない程十分に高い(例えば、TxからRxへの光学クロストークに起因する<0.1dBの電力ペナルティ)。
【0028】
[0036] レーザ303は、搬送波光を生成する調整可能なレーザであることができ、それは次いで光学変調器310(例えば、変調器220、
図2)によって変調される。光学変調器310は次いで、搬送波光を調整可能なフィルタ315に入力し、それは次いで(例えば、
図1A又は
図1Bにあるような光学デバイス175への送信のための)送信機出力として出力される。調整可能なフィルタ315は、光子集積回路のための参照波長を提供することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ループバック構造305は、複数の調整可能なフィルタを含み、それらの各々は、異なる自由スペクトル領域を有する。複数の調整可能なフィルタは、所望の出力波長のための一意の組み合わせられた送信ピークを提供するために一斉に動作することができる。いくつかの例示的な実施形態では、調整可能なフィルタの抵抗は時間にわたって変化するので、所与のフィルタに繰り返し可能なポジションを提供するために電力検知回路が各調整可能なフィルタに埋め込まれている。
【0029】
[0037] 調整可能なフィルタ315は、電力分割器320(例えば、方向性結合器、マルチモード干渉(MMI)結合器)に結合され、それは、受信された光を、タップ325を介してウェーブトップエミッタ335及びモニタフォトダイオード(MPD)330に結合する。電力分割器320はさらに、光を、BISTスイッチ345及びモニタフォトダイオード(MPD)350に結合された別の調整可能なフィルタ323に入力する。
【0030】
[0038] いくつかの例示的な実施形態では、製造時間の間に、光学トランシーバは、ウェハトップエミッタ335を使用してウェハレベルで試験されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、ウェハトップエミッタ335は、窒化ケイ素又はシリコンにおけるエッチングされた回折格子として形成される。ウェハトップエミッタ335が窒化ケイ素回折格子であるいくつかの例示的な実施形態では、ウェハトップエミッタ335の窒化ケイ素回折格子実施形態へと入力される前に、シリコン導波管から窒化ケイ素導波管へと光学モードを遷移させるためにテーパが使用される。
【0031】
[0039] 所与のレーンに関しウェハトップエミッタ335を使用してウェハレベル試験をインプリメントすることができる1つの光学試験及び較正プロシージャは、そのレーンのためのレーザ波長測定を含む。多くの光学ウェハスケール測定はレーザに基づいているので、波長を調整するためにウェハトップエミッタ335に結合された外部の光学スペクトル分析器(OSA)を使用して、調整可能なレーザを所望の波長に設定することは極めて有益である。例として、レーザ303は、ウェハトップエミッタ335に結合された外部のOSAが1300nmの値を表示するまで調整されることができ、その後に、ポイント追加的測定がBISTイネーブルモードにおいて実施されることができる。例えば、及びいくつかの例示的な実施形態に従って、送信チェーン(例えば、MPD365)上の最後のMPD上の送信電力が事前設定された最小値を上回り、BISTループバックモードにおける受信機応答力が事前設定された最小値を上回る場合には、光学トランシーバ(又はトランシーバの特定のレーン)は、較正されており機能していると考えられる。異なるレーザ波長に従って強く変化する送信電力及び受信機応答力に起因して、エミッタ335を介したレーザ303のターゲット試験波長への設定は、デバイスの正確な試験を保証することができる。
【0032】
[0040] さらに、外部の光学スペクトル分析器もまた、レーザ調整パフォーマンスの何らかの予期しない偏りを識別することによってレーザ303の品質を測定するために使用されることができる。例えば、レーザ303が1300nmに達することができず、1298nmにのみ達することができる場合には、トランシーバデバイスは、悪いレーザに起因して不良であると考えることができるが、レーザ303が1300nmに到達するが1290nmから1300nmに急速に跳ね上がる場合、レーザ303は、調整の不安定性について失敗である可能性がある。
【0033】
[0041] いくつかの例示的な実施形態では、高スループット試験に関して、外部の光学スペクトル分析器は、これが追加的な試験時間を招くので、レーザ303を直接的に制御するためにインプリメントされず、むしろレーザ303は、ターゲットレーザ波長に近い事前に定義された較正設定値に設定されることになる。さらに、及びいくつかの例示的な実施形態に従って、1つ又は複数のMZI及びMPDが、レーザ303の波長をターゲットとするためにインプリメントされる。これらの例示的な実施形態では、外部の光学スペクトル分析器が依然としてレーザ波長を記録するためにインプリメントされることができ、波長がターゲットから程遠い場合には光学トランシーバは失敗として捨てられる(binned)ことになる。特に、このアプローチは、エミッタ335を使用してレーザを制御ループにアラインするための複数の読み出しではなく、それが光学スペクトル分析器から1つの波長読み出しのみを要求するので、OSAを介してレーザを制御するよりも効率的である。
【0034】
[0042] ウェハトップエミッタ335を使用して追加的な有益な試験パラメータが測定されることができ、いくつかの例示的な実施形態によれば、それらは光学スペクトル分析器を使用してのレーザサイドモード抑制比(SMSR)、外部のフォトダイオード及び電気的なスペクトル分析器を使用してのレーザ相対強度ノイズ(RIN)、及びフォトダイオード及び電気的なスペクトル分析器を有する外部の光学遅延線干渉計を使用してのレーザ光学線幅を含む。
【0035】
[0043] 電力分割器320はさらに、光をBISTスイッチ345へと結合し、それは、
図4及び
図5を参照して以下でさらに詳述される。BISTスイッチ345は、受信機スイッチ355に結合され、それはループバックモードにおいて光を受信機から変調器へとループするためにアクティベートされることができる。BISTスイッチ345は、BISTスイッチ345中の各フィルタについて電力を使用することなく、ミッションモードの間に(例えば、光学デバイス175のような外部の/リモートデバイスへの送信の間に)光が受信機スイッチ355へと結合されるのを妨げる高い減衰を有するように構成される。さらに、モニタフォトダイオード(MPD)360は、BISTスイッチ345の出力をモニタすることができ、及びモニタフォトダイオード365は、ミッション及びループバックモードの間に受信機スイッチ355の出力をモニタし、及び上述したようにレーザ303のような光学コンポーネントを試験するために使用されることができる。
【0036】
[0044] いくつかの例示的な実施形態では、ミッションモードからループバックモードにスイッチするために、受信機スイッチ355は、BISTスイッチ345の出力を受信機経路(例えば、ループバック経路225、
図2)に結合するためにアクティブ調整器を再構成する。さらに、BISTスイッチ345は、電力分割器320から受信機スイッチ355に光を方向付けるために1つ又は複数の調整器をアクティベートし、それにより光を光学受信機に結合する。
【0037】
[0045]
図4は、いくつかの例示的な実施形態による、BISTスイッチのための例示的なスイッチアーキテクチャ400を示す。アーキテクチャ400は、BISTフィルタ403、BISTフィルタ423、及びBISTフィルタ437を含む複数のカスケード式受動スイッチ又はフィルタを含む。ここで説明したように、各BISTフィルタは、2つの光学経路又は導波管によって接続されている入力結合器(例えば、2x2分割器405、2x2分割器420、2x2分割器435)、及び出力結合器(例えば、2x2分割器415、2x2分割器430、及び2x2分割器445)を備え、ここで入力結合器と出力結合器とを接続する経路のうちの1つは、BISTディセーブルモードにおいてゼロ電力で動作し、試験及び較正のためにBISTモードにおいて光を通過させるように電気的に制御された調整器を有する。いくつかの例示的な実施形態では、分割器405は、(1x2スイッチを分割器405としてインプリメントすることは、スイッチをオフにするためのpi/2電力設定をもたらすので)1つのポートのみが利用されるゼロバイアスオフ状態を提供するための2x2スイッチ(分割器)である。
【0038】
[0046] 例示された例では、BISTフィルタ403は、光学電力分割器405を含み、それは、光学調整器410、並びに、次のフィルタ(例えば、フィルタ423)に送信する送信ポート及びそのポートに結合された光を廃棄する(例えば、光を光学吸収体又は無誘導モードへのドロップポートに結合する)ドロップポートを有する光学分割器415に結合される。BISTフィルタ423は、光学電力分割器420を含み、それは、光学調整器425、並びに、次のフィルタ(例えば、フィルタ437)に送信する送信ポート及びそのポートに結合された光を廃棄する(例えば、ドロップポートにおける光をSOAのような光学吸収体に結合する)ドロップポートを有する光学分割器430に結合される。BISTフィルタ437は、光学電力分割器435を含み、それは、光学調整器440、並びにスイッチアーキテクチャ400から送信する送信ポート及び光をモニタフォトダイオードに結合する別の出力ポートを有する光学分割器445に結合される。いくつかの例示的な実施形態では、追加的なBISTステージが含まれ、例えば、BISTフィルタ437は、いくつかの例示的な実施形態によれば、ゼロ電力BISTモードの間により高い減衰を提供するために追加的なフィルタ(図示なし)へ出力することができる。
【0039】
[0047] いくつかの例示的な実施形態では、BISTスイッチの各々は、制御回路によって電気的に制御された調整器を含み、調整器410は、制御413によって電気的に制御され、調整器425は、制御427によって電気的に制御され、及び調整器440は、制御443によって電気的に制御される。調整器の各々は、熱光学影響を用いて光位相を修正する導波管の近くに配置された抵抗ヒーターのような電気的に制御された光位相調整器としてインプリメントされることができる。代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、各調整器は、活物質の屈折率又は光学吸収の変化のような電気光学影響を用いて伝播光の光位相を修正する導波管領域に形成されたダイオードである。
【0040】
[0048] 分割器405、415、420、430、435、及び445は、当業者に知られているように、結合モード理論に従って設定された事前構成された電力分割比を有するマルチモード干渉(MMI)又はダイレクト結合器のような電力分割結合器として作られることができる。例えば、分割器405、420、及び435は、受信された光の量の半分を各出力ポートに結合する(例えば、それらの各々は、所与のフィルタの出力結合器又は調整器に向かう)50/50分割器として構成されることができる。BISTディセーブルモードでは、いくつかの例示的な実施形態に従って、各フィルタは、位相の不一致を組み合わせるMZI経路のセットを含み、非建設的インタフェースが、光がループバック経路に沿って方向付けられるのを受動的に妨げるために生じる。
【0041】
[0049] 例えば、BISTディセーブルモードの間、分割器430は、(分割器420からの)トップアーム及び(調整器425を介した)ボトムアームから光を受信し、及び非建設的干渉が分割器430で生じ、それによりフィルタ423における光を減衰させる(例えば、非建設的干渉によって減衰させる。
【0042】
[0050] BISTイネーブルモードでは、光が各フィルタを通過することを可能にするために、フィルタ403、423、437は電力を提供される(例えば、そこでは完全でない非建設的干渉が各フィルタの出力分割器において生じる)。例えば、フィルタ423を参照すると、調整器425は、下方アーム上の光に位相変化を生じさせるために電力を受け取り、それは次いで、光を分割器430のトップポートを介して次のフィルタ437に渡す分割器430において結合される。
【0043】
[0051] このような方法で、カスケード式フィルタ403、423、437は、ループバック経路のための単一の能動的に制御されたスイッチに取って代わるための受動スイッチとして機能する。光学アーキテクチャは、細かなアクティブ制御の必要なしに複数のステージをカスケードすることによってより高いスイッチ減衰を提供する。いくつかの例示的な実施形態では、スイッチは、スイッチ電力がBISTモードの間、すなわち較正及び試験(例えば、光源、ヒーターバイアスを較正すること、レーンのための送信機の変調器を較正すること等)のためのループバックモードの間にのみ必要とされるように、ゼロ電力における最大減衰のためにアラインされる。
【0044】
[0052]
図5は、いくつかの例示的な実施形態による、BISTスイッチのための例示的なスイッチアーキテクチャ500を示す。
図5の例では、調整器410、425、及び440の各々は、単一の電気的な制御回路505によって電気的に制御される。調整処理では、電気的な制御回路505は、次のステージに(例えば、次のフィルタに、又は分割器445のケースではアーキテクチャ500から)送信される光を最大化するために調整器410、425、及び440の各々を同時に調整する。アーキテクチャ500の1つの利益は、いくつかの例示的な実施形態によれば、電気的な制御回路の数が低減され、それにより全体的な電力消費を低減することである。
【0045】
[0053]
図6は、いくつかの例示的な実施形態による、BISTスイッチを調整するための方法600のフローダイアグラムを示す。動作605において、光源がアクティベートされる。例えば、動作605において、4つのPSM光学トランシーバの1つのレーンのためのレーザ(例えば、レーザ213)が、変調のための搬送波光を生成するためにアクティベートされる。いくつかの例示的な実施形態では、搬送波光は、フィルタの各々(例えば、フィルタ403、フィルタ423、及びフィルタ437)を調整するために変調されていない形態で使用され、一方いくつかの他の実施形態では、光は、方法600の調整動作の間に光学変調器を介して変調される。いくつかの例示的な実施形態では、搬送波光は、アクティベートされ、及びウェハトップエミッタ335を使用してターゲット波長に調整される。
【0046】
[0054] 動作610において、第1のフィルタは、次のステージに最大送信を提供するために調整される。例えば、動作610において、調整器410は、分割器415中の光が、分割器415の出力ポートにおける非建設的干渉から、フィルタ403の上方波長アームにおける光との位相結合によって送信ポートに向けて方向付けられる95%~100%の光に変化するように、下方アーム上の光の位相を変化させる。いくつかの例示的な実施形態では、調整器410は、分割器415のドロップポートにおけるモニタフォトダイオード(上記の図には示されていないドロップポートにおけるモニタダイオード)上の電力を最小化することによって調整される。他の例示的な実施形態では、調整器410は、電力分割器415の送信ポート(例えば、電力分割器415のトップポート)に接続されたタップ及びモニタフォトダイオード上の電力を最大化することによって調整される。
【0047】
[0055] 動作615において、1つ又は複数の追加的なフィルタは、送信ポート上で最大光を送信するために調整される。例えば、調整器425は、分割器430の送信ポートに向けて方向付けられる光の量を最大化するために調整され、それは次いで分割器435を介して次のステージフィルタに結合される。さらに、及びいくつかの例示的な実施形態に従って、動作615において、調整器440は、分割器445の出力ポート(トップポート)からの光の量を最大化するように電気的に制御され、ここで(調整なしの)分割器445のデフォルトの構成は、光を受動的に減衰させる(例えば、非建設的干渉、及び/又は、光を吸収/減衰させるためにそれのオフモードにあるSOAのような光学吸収体又は無誘導モードへのボトムポートに向けて光の大部分を方向付けること)。各フィルタステージが送信ポートへの最大電力のために最適化された後に、フィルタ設定は、動作617においてBISTイネーブルモードとして保存される。
【0048】
[0056] 動作620において、BISTディセーブルモードとしてフィルタの電気的な制御にゼロ電力が保存される。ディセーブルモードの間、分割器415、430、及び445の各々は、非建設的干渉及び/又は受信された光をボトムポートに方向付けることによって光を減衰させ、それは光をループバック経路(例えば、アラインされたトップポート)に向けずに光学吸収体又は無誘導モードへと結合する。
【0049】
[0057] 動作625において、光学トランシーバは、スイッチの各々にゼロ電力が提供され光が減衰される及び/又はドロップポートへと逸らされるディセーブル構成のBISTスイッチを用いてミッションモードで動作する。
【0050】
[0058] いくつかの例示的な実施形態では、フィルタを設定するための1つ又は複数の動作は省略される。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、動作615は省略され、単一の電気的な制御回路505がそれらのそれぞれの送信ポートからの光の量を最大化する調整器410、425、及び440の各々を調整するために使用される。これらの例示的な実施形態では、電気的な制御回路505は、ドロップポートにおけるMPDに従って、分割器445の下方ドロップポートにおける電力が最小化されるまで、調整器を同時に変えることができ、そのポイントの後に、制御回路505は、BISTイネーブルモードのための調整された設定を記憶し、受動的な高い減衰のために全ての調整器を同時にゼロ電力に設定することによってBISTディセーブルモードに戻る。
【0051】
[0059] いくつかの例示的な実施形態では、方法600は、各々が上述したようなゼロ電力BISTループバック構造305を備えるN量のレーンにつきN回実施される。複数のBIST構造が調整された後に、レーンの各々は、レーンの各々中の全てのスイッチにおけるゼロ電力設定でBISTディセーブルモードにおいてループバックモードを効率的に減衰させることができる。
【0052】
[0060]
図7は、いくつかの例示的な実施形態による、高レーン総数BISTスイッチを使用してBISTモードをイネーブルするための方法700のフローダイアグラムを示す。動作705において、光源が光学トランシーバのためにアクティベートされる。動作710において、受信機スイッチは、ループバックモードで構成される。例えば、
図3を参照すると、受信機スイッチ355は、BISTスイッチ345から光を受信するために、(例えば、外部のソース、送信機から受信する)受信機入力ポートからBIST入力ポートにスイッチする。
【0053】
[0061] 動作715において、BISTスイッチのフィルタは、
図6の動作610及び615おいて記憶されたそれらの調整されたフィルタ電圧に設定される。動作715及び720の間、スイッチは、BISTイネーブルモードにあり、光をフィルタ403、423、及び437の送信ポートの各々へと結合するために電力を受け取る。
【0054】
[0062] 動作720において、BISTスイッチ電力がアクティブな状態で、ループバックモードの間、トランシーバの1つ又は複数の光学コンポーネントは、試験及び較正されることができる。いくつかの例示的な実施形態では、方法700は、光学トランシーバの各レーン(例えば、64PSM光学トランシーバの各レーン)について繰り返される。レーンの各々がBISTモードにおいて較正された後、全てのスイッチはゼロ電力に設定され、それにより不必要な電力を消費することなくレーンごとにループバック経路を効率的にスケルチする。
【0055】
[0063]
図8は、いくつかの例示的な実施形態による、1つ又は複数の光学デバイスを含む光電気デバイス800(例えば、光学トランシーバ100)のイラストレーションである。この実施形態では、光電気デバイス800は、プリント回路基板(PCB)基板805、有機基板810、ASIC815、及び光子集積回路(PIC)820を含むように示される。この実施形態では、PIC820は、上述した1つ又は複数の光学構造(例えば、PIC110、64個のレーンを有するマルチレーンPSM PIC)を含み得る。
【0056】
[0064] いくつかの例示的な実施形態では、PIC820は、シリコンオンインシュレータ(SOI)若しくはシリコンベースの(例えば、窒化ケイ素(SiN))デバイスを含むか、又はシリコン及び非シリコン材料の両方から形成されたデバイスを備え得る。上述の非シリコン材料(代替的に、「異種の材料」と呼ばれる)は、III-V族材料、磁気光学材料、又は結晶基板材料のうちの1つを備え得る。III-V族半導体は、周期表のグループIII及びグループVに見られる元素(例えば、InGaAsP(Indium Gallium Arsenide Phosphide)、GainAsN(Gallium Indium Arsenide Nitride))を有する。III-V族半導体における電子速度はシリコンにおける電子速度に比べて格段により速いので、III-Vベースの材料の搬送波分散効果は、シリコンベースの材料におけるよりも著しくより高い可能性がある。加えて、III-V材料は、電気的なポンピングからの光の効率的な生成を可能にする直接的なバンドギャップを有する。したがって、III-V族半導体材料は、光を生成することと光の屈折率を変調することとの両方のためのシリコンにわたる増加された効率での光子動作を可能にする。したがって、III-V族半導体材料は、電気からの光の生成と電気への光の再度の変換において増加された効率を有する光子動作を可能にする。
【0057】
[0065] シリコンの高品質酸化物及び低光学損失は、このように、以下に説明される異種の光学デバイス中のIII-V族半導体の電気光学効率と組み合わせられ、本開示の実施形態では、上述の異種のデバイスは、デバイスの異種の導波管とシリコンのみの導波管との間での低損失異種光学導波管遷移を利用する。
【0058】
[0066] 磁気光学材料は、異種のPICが磁気光学(MO)効果に基づいて動作することを可能にする。そのようなデバイスは、高い帯域幅変調を提供する、電気的信号に関連する磁場が光学ビームを変調するファラデー効果を利用し得、光学アイソレータをイネーブルする光学モードの電場を回転させる。前述の磁気光学材料は、例えば、鉄、コバルト、又はイットリウム・鉄・ガーネット(YIG)のような材料を備え得る。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、結晶基板材料は、異種のPICに、高電気機械的結合、線形電気光学係数、低送信損失、及び安定した物理及び化学的特性を提供する。上述の結晶基板材料は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)又はタンタル酸リチウム(LiTaO3)を備え得る。
【0059】
[0067] 例示された例では、PIC820は、プリズム825を介してファイバ830と光を交換し、前述のプリズム825は、いくつかの例示的な実施形態に従って、光学モードを単一モード光ファイバへと結合するために使用される不整合耐性デバイス(a misalignment-tolerant device)である。他の例示的な実施形態では、複数のファイバは、様々な光学変調フォーマット(例えば、4つのレーン(PSM4)を有する並列単一モード)のためにプリズム825から光を受信するためにインプリメントされる。
【0060】
[0068] いくつかの例示的な実施形態では、PIC820の光学デバイスは、少なくとも部分的に、ASIC815に含まれる制御回路構成によって、制御される。ASIC815及びPIC820の両方が、銅ピラー814上に配置されているように示されており、それらは有機基板810を介してICを通信可能に結合するために使用される。PCB基板805は、ボールグリッドアレイ(BGA)相互接続816を介して有機基板810に結合され、示されていないシステムの他のコンポーネント、例えば、相互接続モジュール、電源等に有機基板810を(したがって、ASIC815及びPIC820を)相互接続するために使用され得る。
【0061】
[0069] 以下は、例示的な実施形態である。
【0062】
[0070] 例1。送信機及び受信機を備える光学トランシーバを試験するための方法であって、ループバックモード中に、光学トランシーバにおけるループバック経路に沿って、送信機から受信機に光を送信することと、ループバックモードは、ループバック経路に沿って光を提供するために非アクティブ電力モードからアクティブ電力モードにスイッチするフィルタを備える統合されたループバックスイッチによってイネーブルされ、ループバックモード中にループバック経路に沿って伝播する光を使用して、光学トランシーバ中の1つ又は複数の光学コンポーネントを試験することと、統合されたループバックスイッチをアクティブ電力モードから非アクティブ電力モードに設定することによって、光学トランシーバをミッションモードに設定することと、統合されたループバックスイッチのフィルタは、非アクティブ電力モードの間、光をループバック経路から逸らすように受動的に方向付けるように構成され、光学トランシーバがミッションモードにあり、統合されたループバックスイッチのフィルタが非アクティブ電力モードにある間に、送信機によって出力光を送信することと、を備える、方法。
【0063】
[0071] 例2。光学トランシーバが、複数の送信機及び受信機ペアを備えるマルチレーン光学トランシーバである、例1の方法。
【0064】
[0072] 例3。各送信機及び受信機ペアが、個別のループバック経路によって結合され、その個別のループバック経路の下方に、アクティブ電力モードにおいて動作している個別の統合されたループバックスイッチを使用してループバックモードにおいて光が方向付けられることができる、例1又は2の何れかの方法。
【0065】
[0073] 例4。各個別の統合されたループバックスイッチが、光を個別のループバック経路から逸らすように受動的に方向付ける非アクティブ電力モードから、光を個別のループバック経路に沿って能動的に方向付けるアクティブ電力モードにスイッチするフィルタを備える、例1~3の何れかの方法。
【0066】
[0074] 例5。統合されたループバックスイッチ中の各フィルタは、非アクティブ電力モードにおいて光をループバック経路から逸らすように受動的に方向付け、アクティブ電力モードにおいて光をループバック経路に向けて能動的に方向付けるように構成された電力分割器を備える、例1~4の何れかの方法。
【0067】
[0075] 例6。電力分割器が、マルチモード結合器である、例1~5の何れかの方法。
【0068】
[0076] 例7。電力分割器が、ダイレクト結合器である、例1~6の何れかの方法。
【0069】
[0077] 例8。各フィルタ中の各電力分割器が、各フィルタのドロップポートからフィルタの送信ポートへと光を方向付けるためにフィルタ中で光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、例1~7の何れかの方法。
【0070】
[0078] 例9。各フィルタのドロップポートが、ループバック経路から逸らすように光を送信し、各フィルタの送信ポートが、ループバック経路に向けて光を送信する、例1~8の何れかの方法。
【0071】
[0079] 例10。フィルタが、各フィルタによって受信された光をループバック経路から逸らしてフィルタのドロップポートへと受動的に方向付けることによって、非アクティブ電力モードにおいて光を次第に減衰させるためのシーケンスになっている、例1~9の何れかの方法。
【0072】
[0080] 例11。光源を使用して光を生成することと、統合されたループバックスイッチ中のウェハエミッタを使用して、光源を事前構成された波長に調整することと、をさらに備える、例1~10の何れかの方法。
【0073】
[0081] 例12。1つ又は複数の光学コンポーネントが、光源を事前構成された波長に調整した後にループバックモードにおいて試験される、例1~11の何れかの方法。
【0074】
[0082] 例13。光源が調整可能なレーザであり、ループバックモードにおいて試験される1つ又は複数の光学コンポーネントが光源を含む、例1~12の何れかの方法。
【0075】
[0083] 例14。光学スペクトル分析器がウェハエミッタに結合され、統合されたループバックスイッチのウェハエミッタから光学スペクトル分析器によって受信された光に従って、光源が事前構成された波長に調整される、例1~13の何れかの方法。
【0076】
[0084] 例15。光学トランシーバがウェハに含まれ、1つ又は複数の光学コンポーネントが、ウェハエミッタから放出された光を使用するウェハレベル試験を使用して試験される、例1~14の何れかの方法。
【0077】
[0085] 例16。変調された光を生成するように構成された光学送信機と、光を受信するための光学受信機と、ループバック経路に沿って光学トランシーバから光学受信機に光を結合するための、光学送信機及び光学受信機に結合された統合されたループバックスイッチと、を備え、統合されたループバックスイッチは、アクティブ電力モードの間、ループバック経路に沿って光学送信機から光学受信機に光を方向付け、非アクティブ電力モードの間、光をループバック経路から逸らすように受動的に方向付ける1つ又は複数のフィルタを備える、光学トランシーバ。
【0078】
[0086] 例17。統合されたループバックスイッチ中の各フィルタは、非アクティブ電力モードにおいて光をループバック経路から逸らすように受動的に方向付け、アクティブ電力モードにおいて光をループバック経路に向けて能動的に方向付けるように構成された電力分割器を備える、例16の光学トランシーバ。
【0079】
[0087] 例18。非アクティブ電力モードにおいて、フィルタがオフ状態であり、動作電力を受け取らない、例16又は17の何れかの光学トランシーバ。
【0080】
[0088] 例19。各フィルタ中の各電力分割器が、ループバックモードをイネーブルするためにドロップポートからフィルタの送信ポートへと光を方向付けるためにフィルタ中で光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、例16~18の何れかの光学トランシーバ。
【0081】
[0089] 例20。電力分割器が、不均等な電力分割比を有する光学結合器である、例16~19の何れかの光学トランシーバ。
【0082】
[0090] 前述の詳細な説明では、本発明の主題事項の方法及び装置がその特定の例示的な実施形態を参照して説明された。しかしながら、本発明の主題事項の広い精神及び適用範囲から逸脱することなく、それらに対して様々な修正及び変更が成され得ることは明らかとなる。したがって、本明細書及び図は、限定的なものではなく例示的なものと見なされるべきである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
送信機及び受信機を備える光学トランシーバを試験するための方法であって、
ループバックモード中に、前記光学トランシーバにおけるループバック経路に沿って、前記送信機から前記受信機に光を送信することと、前記ループバックモードは、前記ループバック経路に沿って光を提供するために非アクティブ電力モードからアクティブ電力モードにスイッチするフィルタを備える統合されたループバックスイッチによってイネーブルされ、
ループバックモード中に前記ループバック経路に沿って伝播する光を使用して、前記光学トランシーバ中の1つ又は複数の光学コンポーネントを試験することと、
前記統合されたループバックスイッチを前記アクティブ電力モードから前記非アクティブ電力モードに設定することによって、前記光学トランシーバをミッションモードに設定することと、前記統合されたループバックスイッチの前記フィルタは、前記非アクティブ電力モードの間、光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付けるように構成され、
前記光学トランシーバが前記ミッションモードにあり、前記統合されたループバックスイッチの前記フィルタが前記非アクティブ電力モードにある間に、前記送信機によって出力光を送信することと、
を備える、方法。
[C2]
前記光学トランシーバが、複数の送信機及び受信機ペアを備えるマルチレーン光学トランシーバである、C1に記載の方法。
[C3]
各送信機及び受信機ペアが、個別のループバック経路によって結合され、その個別のループバック経路の下方に、前記アクティブ電力モードにおいて動作している個別の統合されたループバックスイッチを使用して前記ループバックモードにおいて光が方向付けられることができる、C2に記載の方法。
[C4]
各個別の統合されたループバックスイッチが、光を前記個別のループバック経路から逸らすように受動的に方向付ける前記非アクティブ電力モードから、光を前記個別のループバック経路に沿って能動的に方向付ける前記アクティブ電力モードにスイッチするフィルタを備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記統合されたループバックスイッチ中の各フィルタは、前記非アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付け、前記アクティブ電力モードにおいて光を前記ループバック経路に向けて能動的に方向付けるように構成された電力分割器を備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記電力分割器が、マルチモード結合器である、C5に記載の方法。
[C7]
前記電力分割器が、ダイレクト結合器である、C6に記載の方法。
[C8]
各フィルタ中の各電力分割器が、前記フィルタの送信ポートへと光を方向付けるために前記フィルタ中で光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、C5に記載の方法。
[C9]
各フィルタのドロップポートが、前記ループバック経路から逸らすように光を送信し、各フィルタの前記送信ポートが、前記ループバック経路に向けて光を送信する、C8に記載の方法。
[C10]
前記フィルタが、各フィルタによって受信された光を前記ループバック経路から逸らして前記フィルタのドロップポートへと受動的に方向付けることによって、前記非アクティブ電力モードにおいて光を次第に減衰させるためのシーケンスになっている、C1に記載の方法。
[C11]
光源を使用して前記光を生成することと、
前記統合されたループバックスイッチ中のウェハエミッタを使用して、前記光源を事前構成された波長に調整することと、
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C12]
前記1つ又は複数の光学コンポーネントが、前記光源を前記事前構成された波長に調整した後に前記ループバックモードにおいて試験される、C11に記載の方法。
[C13]
前記光源が調整可能なレーザであり、前記ループバックモードにおいて試験される前記1つ又は複数の光学コンポーネントが前記光源を含む、C11に記載の方法。
[C14]
光学スペクトル分析器が前記ウェハエミッタに結合され、前記統合されたループバックスイッチの前記ウェハエミッタから前記光学スペクトル分析器によって受信された前記光に従って、前記光源が前記事前構成された波長に調整される、C11に記載の方法。
[C15]
前記光学トランシーバがウェハに含まれ、前記1つ又は複数の光学コンポーネントが、前記ウェハエミッタから放出された光を使用するウェハレベル試験を使用して試験される、C11に記載の方法。
[C16]
光学トランシーバであって、
変調された光を生成するように構成された光学送信機と、
光を受信するための光学受信機と、
ループバック経路に沿って前記光学トランシーバから前記光学受信機に光を結合するための、前記光学送信機及び前記光学受信機に結合された統合されたループバックスイッチと、前記統合されたループバックスイッチは、アクティブ電力モードの間、前記ループバック経路に沿って前記光学送信機から前記光学受信機に光を方向付け、非アクティブ電力モードの間、光を前記ループバック経路から逸らすように受動的に方向付ける1つ又は複数のフィルタを備える、
を備える、光学トランシーバ。
[C17]
前記統合されたループバックスイッチ中の各フィルタは、前記非アクティブ電力モードにおいて前記光を受動的に減衰させ、前記アクティブ電力モードにおいて前記光を前記ループバック経路に向けて能動的に方向付けるように構成された電力分割器を備える、C16に記載の光学トランシーバ。
[C18]
前記非アクティブ電力モードにおいて、前記フィルタがオフ状態であり、動作電力を受け取らない、C17に記載の光学トランシーバ。
[C19]
各フィルタ中の各電力分割器が、前記ループバックモードをイネーブルするためにドロップポートから前記フィルタの送信ポートへと光を方向付けるために前記フィルタ中で光の位相を変化させる電気的に制御された調整器を備える、C17に記載の光学トランシーバ。
[C20]
前記電力分割器が均等な分割比を有し、前記非アクティブ電力モードにおいて前記電力分割器中で非建設的干渉が生じる、C17に記載の光学トランシーバ。