(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】包装機用のマガジンユニット、マガジンユニットを有する包装機、及びマガジンユニットの装填方法
(51)【国際特許分類】
B65B 61/00 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
B65B61/00
(21)【出願番号】P 2020541444
(86)(22)【出願日】2019-01-18
(86)【国際出願番号】 EP2019051210
(87)【国際公開番号】W WO2019145222
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2022-01-17
(32)【優先日】2018-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】マルコ・リッコ
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-097124(JP,A)
【文献】特開2011-173331(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0118964(US,A1)
【文献】特開2014-218378(JP,A)
【文献】特開2014-213473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装機(1)用のマガジンユニット(5)であって、
-包装材料の巻き取られたウェブ(4)を担持するスピンドル(19)の前記マガジンユニット(5)への導入を可能にするように構成された入口開口部(20)と、
-包装材料の前記巻き取られたウェブ(4)を担持する前記スピンドル(19)を回転可能に支持するように構成されたハウジングシート(22)の少なくとも1つの対であって、前記それぞれのハウジングシート(22)は並んで配置され、前記入口開口部(20)から遠ざけられる、ハウジングシート(22)の少なくとも1つの対と、
を備えるマガジンユニット(5)において、
ガイドレール(24)の対(23)を備え、前記ガイドレール(24)は並んで配置され、各ガイドレール(24)は前記入口開口部(20)から1つのそれぞれのハウジングシート(22)まで延在し、且つ前記スピンドル(19)を前記入口開口部(20)からハウジングシート(22)の前記対まで案内するように構成され、
前記ガイドレール(24)のそれぞれが、それぞれの縦軸(B)に沿って延在し、及びそれぞれの第1の端部(31)と、前記第1の端部(31)の反対側のそれぞれの第2の端部(32)を有し、
前記第2の端部(32)が前記それぞれのハウジングシート(22)に隣接して配置され、
前記マガジンユニットは、前記入口開口部(20)の領域に配置された挿入制限面(45)の対(44)をさらに備え、各挿入制限面(45)は、1つのそれぞれのガイドレール(24)の前記それぞれの第1の端部(31)から横方向に遠ざけられ、
挿入制限面(45)の前記対(44)は、前記それぞれの縦軸(B)に平行であり且つハウジングシート(22)の前記対に向かう方向(D1)に沿った前記スピンドル(19)の動きの境界を定めるように構成される、マガジンユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のマガジンユニットにおいて、各ガイドレール(24)が少なくとも1つの第1のガイド面(33)を備え、各ガイド面(33)は前記スピンドル(19)のそれぞれの係合部分(30)を案内するように構成され、
各第1のガイド面(33)が、前記入口開口部(20)の近くに配置された最初の部分(34)と、前記それぞれのハウジングシート(22)まで延びる主要部分(35)を備え、
前記最初の部分(34)が前記それぞれの主要部分(35)に対して傾斜し、前記スピンドル(19)を最初の位置に付勢するように構成されることを特徴とするマガジンユニット。
【請求項3】
請求項2に記載のマガジンユニットにおいて、各第1のガイド面(33)が、前記それぞれの主要部分(35)と前記それぞれの最初の部分(34)との間に配置された中間部分(36)を備え、
前記主要部分(35)は、前記中間部分(36)から前記それぞれのハウジングシート(22)まで下降することを特徴とするマガジンユニット。
【請求項4】
請求項3に記載のマガジンユニットにおいて、各ガイドレール(24)が、前記それぞれのガイドレール(24)の第1の端部(31)に配置された当接面(37)を備え、
前記最初の部分(34)が前記それぞれの中間部分(36)から前記それぞれの当接面(37)まで下降することを特徴とするマガジンユニット。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか一項に記載のマガジンユニットにおいて、各ガイドレール(24)が、前記それぞれの主要部分(35)に並んで及びそれに面して配置された少なくとも1つの第2のガイド面(42)を備え、
少なくとも各第2のガイド面(42)及び前記それぞれの主要部分(35)が、前記それぞれのガイドレール(24)のそれぞれのガイドチャネル(43)を画定し、
各ガイドチャネル(43)が、ハウジングシート(22)の前記それぞれの対に向かう及びそれから離れる前記それぞれのスピンドル(19)の動きを制限するように構成されることを特徴とするマガジンユニット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のマガジンユニットにおいて、ハウジングシート(22)の前記対が、ハウジングシート(2
2)の前記対が前記スピンドル(19)を受け入れるように構成された受け入れ構成と、ハウジングシート(22)の前記対が前記スピンドル(19)の縦軸(A)の周りの前記スピンドル(19)の回転を可能にするように、及び前記スピンドル(19)のあらゆる直線運動を阻止するように構成されたロック構成との間で制御可能であることを特徴とするマガジンユニット。
【請求項7】
請求項6に記載のマガジンユニットにおいて、各ハウジングシート(22)が、ハウジングシート(22)の前記それぞれの対が前記ロック構成に制御されている状態で前記スピンドル(19)の少なくとも1つの第1のセクションを収容するように構成された固定シート部分(48)と、可動シート部分(49)を備え、前記可動シート部分(49)は、前記可動シート部分(49)が前記それぞれのスピンドル(19)の少なくとも1つの第2のセクションを受け入れるように構成された引出し位置と、前記固定シート部分(48)に前記それぞれのスピンドル(19)の少なくとも前記第1のセクションを配置するための後退位置との間で移動するように構成され、
ハウジングシート(22)の前記対は、前記それぞれの可動シート部分(49)が前記それぞれの引出し位置にある前記受け入れ構成、及び前記それぞれの可動シート部分(49)が前記それぞれの後退位置にある前記ロック構成に制御されることを特徴とするマガジンユニット。
【請求項8】
請求項7に記載のマガジンユニットにおいて、
-センサ装置の対であって、各センサ装置が1つのそれぞれの可動シート部分(49)に関連付けられ、及び前記可動シート部分(49)が前記引出し位置にある状態で前記スピンドル(19)のそれぞれのセクションの前記可動シート部分(49)への正しい挿入を検出及び/又は決定するように構成されるセンサ装置の対と、
-各可動シート部分(49)に結合され且つ各可動シート部分(49)を前記後退位置と前記引出し位置との間で移動するように構成された作動装置(51)をさらに備え、
前記作動装置(51)は、使用時に、センサ装置の前記対の両方のセンサ装置が前記スピンドル(19)の前記それぞれセクションの正しい挿入を検出及び/又は決定した場合、前記それぞれの可動シート部分(49)を前記引出し位置から前記後退位置に同時に移動するように構成されることを特徴とするマガジンユニット。
【請求項9】
注ぎ込み可能な製品のシールされた包装容器(2)を製造するための包装機(1)であって、
-内部環境を外部環境から分離する隔離チャンバ(7)と、
-形成ステーション(9)において、少なくとも部分的に前記隔離チャンバ(7)内に配置され、包装材料のウェブ(4)からチューブ(3)を形成するように適合されたチューブ形成装置(8)と、
-前記隔離チャンバ(7)内に少なくとも部分的に配置され、前記チューブ形成装置(8)によって形成された前記チューブ(3)を縦方向にシールするように適合されたシール装置と、
-前記注ぎ込み可能な製品を前記チューブ(3)に充填するための充填手段(11)と、
-前記包装容器(2)を形成するための、前記チューブ(3)を形成して横方向にシールするように適合された包装容器形成ユニット(12)と、
-
ホストステーション(6)から前記形成ステーション(9)までウェブ前進経路(P)に沿って包装材料の前記ウェブ(4)を前進させるための、及び前記チューブ(3)をチューブ前進経路に沿って前記包装容器形成ユニット(12)まで前進させるための搬送手段(13)を備える包装機(1)において、
請求項1から8のいずれか一項に記載の、前記ホストステーション(6)において包装材料の前記ウェブ(4)を提供するマガジンユニット(5)をさらに備えることを特徴とする包装機(1)。
【請求項10】
マガジンユニット(5)に装填する方法であって、
-包装材料の巻き取られたウェブ(4)を担持するスピンドル(19)を前記マガジンユニット(5)のガイドレール(24)の対(23)に係合させるステップであって、各ガイドレール(24)が前記マガジンユニット(5)の入口開口部(20)から前記マガジンユニット(5)のハウジングシート(22)の対のそれぞれのハウジングシート(22)まで延在する、係合させるステップと、
-前記スピンドル(19)がガイドレール(24)の前記対(23)によって案内されている間に、前記スピンドル(19)を前記マガジンユニット(5)のハウジングシート(22)の前記対に向かって及びそこまで移動させるステップと、
-前記スピンドル(19)をハウジングシート(22)の前記対に挿入するステップと
を含み、
前記ガイドレール(24)のそれぞれが、それぞれの縦軸(B)に沿って延在し、及びそれぞれの第1の端部(31)と、前記第1の端部(31)の反対側のそれぞれの第2の端部(32)を有し、
前記第2の端部(32)が前記それぞれのハウジングシート(22)に隣接して配置され、
前記マガジンユニットは、前記入口開口部(20)の領域に配置された挿入制限面(45)の対(44)をさらに備え、各挿入制限面(45)は、1つのそれぞれのガイドレール(24)の前記それぞれの第1の端部(31)から横方向に遠ざけられ、
挿入制限面(45)の前記対(44)は、前記それぞれの縦軸(B)に平行であり且つハウジングシート(22)の前記対に向かう方向(D1)に沿った前記スピンドル(19)の動きの境界を定めるように構成される、ことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、各ガイドレール(24)が、少なくとも1つの第1のガイド面(33)を備え、各ガイド面(33)は前記スピンドル(19)のそれぞれの係合部分(30)を案内するように構成されており、
各第1のガイド面(33)が、前記入口開口部(20)の近くに配置された最初の部分(34)と、前記それぞれのハウジングシート(24)まで延在する主要部分(35)を備え、
各最初の部分(34)が、前記それぞれの主要部分(35)に対して傾斜し、前記スピンドル(19)を最初の位置に付勢するように構成され、
前記係合
させるステップの間、前記スピンドル(19)の前記係合部分(30)は前記それぞれの最初の部分(34)に配置され、前記それぞれの最初の位置に付勢され、
前記移動
させるステップの間、前記スピンドル(19)の前記それぞれの係合部分(30)は前記それぞれの最初の部分(34)から前記それぞれの主要部分(35)を介して前記それぞれのハウジングシート(22)まで転がされることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の方法において、
ハウジングシート(22)の前記対が、ハウジングシート(22)の前記対が前記スピンドル(19)を受け入れるように構成された受け入れ構成に、及び、ハウジングシート(22)の前記対が中心軸(A)周りの前記スピンドル(19)の回転を可能にするように、及び前記中心軸(A)周りで前記スピンドル(19)が回転する間前記スピンドル(19)のあらゆる直線運動を阻止するように適合されたロック構成に制御可能であり、
前記方法が、
-ハウジングシート(22)の前記対を前記受け入れ構成に制御することが前記挿入
するステップの前に実行される、及び
-前記ハウジングシート(22)の前記対を前記ロック構成に制御することが前記挿入
するステップの後に実行される、
というステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、前記スピンドル(19)がハウジングシート(22)の前記対の中に正しく配置されているかどうかを検出及び/又は決定するステップをさらに含み、
ハウジングシート(22)の前記対を前記ロック構成に制御する前記ステップは、前記スピンドル(19)がハウジングシート(22)の前記対の中に正しく配置されている場合に実行されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装機、特に注ぎ込み可能な製品、より特定的には注ぎ込み可能な食品がシールされた包装容器を製造するための包装機用のマガジンユニットに関する。
【0002】
本発明はまた、包装機、特に注ぎ込み可能な製品、より特定的には注ぎ込み可能な食品がシールされた包装容器を製造するための包装機に関する。
【0003】
本発明はまた、包装機、特に注ぎ込み可能な製品、より特定的には注ぎ込み可能な食品がシールされた包装容器を製造するための包装機のマガジンユニットに装填するための方法に関する。
【背景技術】
【0004】
知られているように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース、その他など、多くの液体又は注ぎ込み可能な食品は、滅菌された包装材料で作られた包装容器に入れて販売されている。
【0005】
典型的な例が、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られる、液体又は注ぎ込み可能な食品用の平行六面体形状の包装容器であり、これはラミネートされたストリップ包装材料をシールして折り畳むことによって作られる。包装材料は、両面をヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で覆われた、例えば紙のベース層を含む多層構造を有する。UHT牛乳などの長期保存製品用の無菌包装容器の場合、包装材料はまた、酸素バリア材料の層、例えばアルミ箔の層を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層に重ねられ、次に食品に最終的に接触する包装容器の内面を形成するヒートシールプラスチック材料の別の層で覆われる。
【0006】
この種の包装容器は通常、完全自動包装機で製造される。完全自動包装機は、例えば化学的滅菌(例えば、過酸化水素溶液などの化学的滅菌剤を適用することによる)又は物理的滅菌(例えば、電子ビームによる)を用いて、包装材料のウェブを滅菌するための滅菌ユニットを通してマガジンユニットから包装材料のウェブを前進させる。次に、滅菌された包装材料のウェブは隔離チャンバ(閉鎖された無菌環境)内で維持及び前進され、縦方向に折り畳まれてシールされ、縦方向の継ぎ目部分を有するチューブを形成し、チューブは垂直前進方向に沿ってさらに送られる。
【0007】
形成操作を完了するために、チューブは滅菌又は滅菌処理された注ぎ込み可能な食品で充填され、垂直前進方向に沿って前進する間に、横方向にシールされ、続いて包装機の包装ユニット内で等間隔の横断面に沿って切断される。
【0008】
ピロー型包装容器は包装機内でそのようにして得られ、各ピロー型包装容器は、縦方向シール帯、上部横方向シール帯及び底部横方向シール帯を有する。
【0009】
包装容器を製造するための典型的な包装機は以下のものを含む:
-包装材料のウェブを提供するためのマガジンユニット;
-マガジンユニットから、使用中に包装材料のウェブがチューブに形成される形成ステーションへウェブ前進経路に沿って包装材料のウェブを前進させるための搬送手段;
-包装材料のウェブを滅菌するための滅菌ユニット;
-隔離チャンバ内に配置され、包装材料の前進するウェブからチューブを形成するように適合されているチューブ形成装置;
-チューブを縦方向にシールするためのシール装置;
-注ぎ込み可能な製品をチューブに充填するための充填装置;
-包装容器を成形し、横方向にシールし、横方向に切断することにより、チューブから単一の包装容器を製造するように適合された包装容器形成ユニット。
【0010】
典型的なマガジンユニットは、巻き取り式に包装材料のウェブを担持するスピンドルをマガジンユニットに導入できる入口開口部と、包装材料の巻き取られたウェブを担持するスピンドルを回転可能に支持するように構成されたハウジングシートの少なくとも1つの対とを備え、それぞれのハウジングシートは並んで、及び入口開口部から離れて配置され、それにより、包装材料の巻き取られたウェブをマガジンユニット内に保持することができる。
【0011】
特に、ハウジングシートの各対は、スピンドルが水平方向の向きを有し、スピンドルがハウジングシートのそれぞれの対の中に配置されるように配置される。
【0012】
典型的には、それぞれのスピンドルによって担持される包装材料の巻き取られたウェブは、リールの形で提供される。さらに、製造ホールにおいて、各リールを必要なときに包装機、特にマガジンユニットに装填できるように包装材料のウェブの複数のリールが垂直に積み重ねられることが知られている。1つのリールをマガジンユニットに実際に装填する前に、それぞれのリールをスタックから取り除き、マガジンユニット内に配置する必要がある。
【0013】
この装填は2ステッププロセスに従うことが知られている。
【0014】
マガジンユニットの装填の第1のステップ中、2つの平行なハンドリングアームを持つ第1のカートが、2つのそれぞれのハンドリングアームの間に包装材料のウェブの1つのそれぞれのリールをクランプし、それぞれのリールを持ち上げる。その後、クランプされたリールを他のリールから離すように、第1のカートを移動させる。次に、ハンドリングアームを回して、クランプされたリールを90°回転させる。その後、スピンドルが包装材料のウェブのリールを担持するように、それぞれのスピンドルがそれぞれのリールのそれぞれの貫通穴を通して案内される。スピンドルは水平方向の向きを有する。
【0015】
その後、マガジンユニットの装填の第2のステップ中、第2のカートが、第1のカートのハンドリングアーム間にクランプされたリールに近づく。第2のカートは2つの平行なサイドアームを含み、それぞれのサイドアームがスピンドルのそれぞれの係合部分を受け入れるためのそれぞれのシートを担持する。次に、スピンドルは、包装材料のウェブのリールと共に、特に、スピンドルのそれぞれの係合部分がそれぞれのシート内に配置されることによって、第2のカートに移される。その後、第2のカートはスピンドル及び包装材料のウェブのリールと一緒にマガジンユニットに案内される。第2のカートは、サイドアームがマガジンユニット内に突出し、その後スピンドルがマガジンユニットのハウジングシートの対に配置されるように制御される。その後、第2のカートはマガジンユニットから取り除かれる。
【0016】
既知の包装機、特に既知のマガジンユニットは満足に機能するが、この分野では、既知の包装機、特に既知のマガジンユニットをさらに改善する必要性がある。
【0017】
特に、マガジンユニットに装填するプロセスを容易にするために、マガジンユニットを改善する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、本発明の目的は、前述の欠点の少なくとも1つを簡単且つ低コストの方法で克服する包装機用のマガジンユニットを提供することである。
【0019】
特に、本発明の目的は、簡単且つ迅速に装填されることができるマガジンユニットを提供することである。
【0020】
本発明のさらなる目的は、前述の欠点の少なくとも1つを簡単且つ低コストの方法で克服するマガジンユニットを有する包装機を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる目的は、前述の欠点の少なくとも1つを簡単且つ低コストの方法で克服するために、包装機のマガジンユニットに装填する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明によれば、請求項1に記載のマガジンユニットが提供される。
【0023】
本発明によれば、請求項10に記載の包装機が提供される。
【0024】
本発明によれば、請求項11に記載のマガジンユニットに装填する方法が提供される。
【0025】
好ましい実施形態は、従属項によって特許請求されている。
【0026】
本発明の非限定的な実施形態を、添付の図面を参照して例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、明確にするために部品を取り除いた、注ぎ込み可能な製品を包装するための包装機の概略図である。
【
図2】
図2は、
図1の包装機の細部の斜視図であり、細部は装填段階の間であり、明確にするために部品が取り除かれている。
【
図3】
図3は、
図2の細部の構成要素の側面図であり、明確にするために部品が取り除かれている。
【
図4】
図4は、
図3の構成要素の別の側面図であり、明確にするために部品が取り除かれている。
【
図5】
図5は、
図3及び4の構成要素の特定の細部の拡大斜視図であり、明確にするために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0028】
番号1は、全体として、包装材料のウェブ4のチューブ3から、注ぎ込み可能な製品、特に低温殺菌された牛乳、フルーツジュース、ワイン、トマトソース、その他などの注ぎ込み可能な食品がシールされた包装容器2を製造するための包装機を示す。特に、使用中、チューブ3は、縦軸L、特に、垂直の向きを有する軸Lに沿って延びる。
【0029】
包装材料のウェブ4は多層構造(図示せず)を有する。ウェブ4は、ヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンのそれぞれの層で両側が覆われた、通常は紙である、繊維材料のそれぞれの層を含む。
【0030】
好ましくは、ウェブ4はまた、ガス及び光バリア材料のそれぞれの層、例えば、アルミホイル又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムと、ヒートシールプラスチック材料の少なくとも1つのそれぞれの第1の層及びそれぞれの第2の層とを含む。ガス及び光バリア材料のそれぞれの層は、ヒートシールプラスチック材料のそれぞれの第1の層に重ねられ、ヒートシールプラスチック材料の第2の層で覆われる。ヒートシールプラスチック材料の第2の層は、最終的に充填食品に接触する包装容器2の内面を形成する。
【0031】
包装機1によって得られる典型的な包装容器2は、縦方向の継ぎ目部分と、一対の横方向シール帯、特に横方向上部シール帯及び横方向底部シール帯とを含む。
【0032】
図1を特に参照すると、包装機1は以下のものを備える:
-ホストステーション6の領域でウェブ4を提供するためのマガジンユニット5;
-内部環境、特に内部無菌環境を外部環境から分離する隔離チャンバ7;
-縦軸に沿って延びる、特に垂直の向きを有し、少なくとも部分的に、好ましくは完全に隔離チャンバ7内で、特に形成ステーション9に配置され、使用中に前進しているウェブ4からチューブ3を形成するように適合されたチューブ形成装置8;
-隔離チャンバ7内に少なくとも部分的に配置され、チューブ3の縦方向の継ぎ目部分を形成するようにチューブ形成装置8によって形成されたチューブ3を縦方向にシールするように適合されたシール装置(図示されておらず、それ自体知られている);
-注ぎ込み可能な製品をチューブ3に充填するための充填手段11;
-包装容器2を形成するために、チューブ3、特に使用中に前進しているチューブ3を少なくとも形成して横方向にシールするように適合された包装容器形成ユニット12;及び
-ホストステーション6から、使用中にウェブ4がチューブ3に形成される形成ステーション9までそれぞれのウェブ前進経路Pに沿ってウェブ4を既知の方法で前進させ、チューブ3をチューブ前進経路Qに沿って包装容器形成ユニット12に向かって、それを通して前進させる搬送手段13。
【0033】
特に、隔離チャンバ7は、経路Pに沿ってマガジンユニット5の下流に配置される。
【0034】
特に、包装容器形成ユニット12は、経路Qに沿って隔離チャンバ7及びチューブ形成装置8の下流に配置される。
【0035】
好ましくは、包装機1はまた、使用中に前進しているウェブ4を滅菌ステーション、特に経路Pに沿って形成ステーション9の上流に配置されている滅菌ステーションで滅菌するように適合された滅菌ユニット(図示されておらず、それ自体知られている)を備える。
【0036】
好ましくは、搬送手段13は、特に形成ステーション9から包装容器形成ユニット12に向けて及び少なくとも部分的にそれを通して、経路Qに沿ってそれ自体知られている方法でチューブ3及びチューブ3の中間体を前進させるように適合される。特に、チューブ3の中間体下にあって、ウェブ4の構成とは、チューブ構造を得る前、及びチューブ形成装置8によるウェブ4の折り畳みが開始した後を意味する。換言すると、チューブ3の中間体は、特にウェブ4の横方向のそれぞれの縁部を互いに重ねることによって、チューブ3を得るようにウェブ4を徐々に折り畳んだ結果である。
【0037】
特に
図1及び2を参照すると、マガジンユニット5は、ウェブ4の少なくとも1つのリール18を受け入れるように構成される。好ましくは、マガジンユニット5は、ウェブ4の2つのリール18を受け入れるように構成される。
【0038】
各リール18は、巻き取られたウェブ4から形成され、それぞれのスピンドル19を受け入れるように貫通穴を備えている。
【0039】
特に、マガジンユニット5は、巻き取られた態様でウェブ4を担持する少なくとも1つのスピンドル19、換言すると、1つのそれぞれのリール18を担持する1つのスピンドル19を受け入れて保持するように構成される。
【0040】
各スピンドル19は、中心軸Aに沿って延びる。
【0041】
より詳細には、マガジンユニット5は以下のものを備える:
-巻き取られたウェブ4(換言するとリール18)を担持する少なくとも1つのスピンドル19のマガジンユニット5への導入を可能にするように構成された入口開口部20;及び
-巻き取られたウェブ4を担持する1つのそれぞれのスピンドル19を回転可能且つ取り外し可能に支持(保持)するように構成された少なくとも1対のハウジングシート22;特に、ハウジングシート22のそれぞれの対によって支持されているスピンドル19は、それぞれの軸Aの周りを回転するように構成されている。
【0042】
好ましくは、マガジンユニット5は、それ自体知られているのでさらに説明しない方法で包装機1の連続運転を可能にするように、それぞれのウェブ4を担持する2つのスピンドル19を回転可能且つ取り外し可能に同時に支持することを可能にするように、ハウジングシート22の2つの対を備える。
【0043】
特に
図1及び2を参照すると、ハウジングシート22の各対のそれぞれのハウジングシート22は、特に巻き取られたウェブ4(すなわちリール18)をマガジンユニット5内に位置付けることを可能にするように、並んで、そして入口開口部20から離れて配置されている。換言すると、ハウジングシート22は、マガジンユニット5の内部に配置される。
【0044】
好ましくは、ハウジングシート22は、それぞれのスピンドル19がハウジングシート22のそれぞれの対によって支持されている状態で、軸Aが横方向であるように、具体的にはチューブ形成装置8の縦軸に垂直であるように、より具体的には軸Aが水平方向の向きを有するように配置される。
【0045】
有利には、マガジンユニット5はまた、ガイドレール24の少なくとも1つの対23、好ましくは、それぞれ1つがハウジングシート22の1つのそれぞれの対に関連付けられているガイドレール24の2つの対23を備える。
【0046】
より詳細には、各対23のそれぞれのガイドレール24は並んで配置され、各ガイドレール24は、入口開口部20から1つのそれぞれのハウジングシート22までそれぞれの軸B(
図3及び4を参照)に沿って延びる。ガイドレール24の各対23はスピンドル19を、特に軸Bに平行な方向D1に、入口開口部20からハウジングシート22のそれぞれの対まで案内するように、及び好ましくはまた、スピンドル19を方向D1の反対の方向D2にハウジングシート22のそれぞれの対から入口開口部20まで案内するように構成される。換言すると、ガイドレール24の対23は、マガジンユニット5の装填中にスピンドル19を入口開口部20からハウジングシート22のそれぞれの対へ、好ましくは、スピンドル19の取り出し中にハウジングシート22のそれぞれの対から入口開口部20へ方向付けることを可能にする。これにより、巻き取られたウェブ4を担持するスピンドル19をマガジンユニット5及びハウジングシート22のそれぞれの対に配置すること、及び好ましくはまた(特に、巻き取られたウェブ4の部分的又は完全な消費後に)スピンドル19をマガジンユニット5及びハウジングシート22のそれぞれの対から取り外すことが可能になる。
【0047】
好ましくは、各ガイドレール24は、使用中にスピンドル19がハウジングシート22のそれぞれの対によって支持されるとき、具体的には横方向の、さらに具体的には軸Aに直交するそれぞれの縦軸Bに沿って延びる。さらにより好ましくは、軸Bは、実質的に水平方向の向きを有する。
【0048】
ガイドレール24の対23を設けることにより、スピンドル19をハウジングシート22のそれぞれの対に直接配置するのに十分な延長部をそれぞれ有するサイドアームを含むカートを、マガジンユニット5の内部に提供することを回避することが可能である。ガイドレール24を設けることにより、スピンドル19をガイドレール24のそれぞれの対23に配置し、スピンドル19をハウジングシート22のそれぞれの対に移動させることが可能である。
【0049】
好ましくは、ガイドレール24の各対23はまた、マガジンユニット5から離れるようにスピンドル19を取り外す間にスピンドル19の動きを案内することを可能にするように構成される。
【0050】
より具体的には、各対23のそれぞれのガイドレール24は、互いに平行に配置される。すなわち、ガイドレール24自体の間の距離及びそれらを横切る距離は一定である。
【0051】
好ましくは、マガジンユニット5は、ハウジングシート22及びガイドレール24を担持し、入口開口部20の境界を定める支持フレーム25を備える。さらにより好ましくは、マガジンユニット5は、支持フレーム25に接続され且つ支持フレーム25の上昇を局所的に制御するように構成されている高さ調節手段、特に可動足要素26も備える。
【0052】
好ましくは、マガジンユニット5はまた、支持フレーム25によって支持され且つマガジンユニット5の内部空間を外部空間から区切るカバー27を備える。特に、ハウジングシート22の各対及びガイドレール24の各対23は、内部空間内に配置されている。
【0053】
図1~4を特に参照すると、各ガイドレール24は、スピンドル19の1つのそれぞれの係合部分30(1つのみが示されている)と相互作用するように構成される(換言すると、使用中、それぞれの係合部分30はそれぞれのガイドレール24に係合される)。好ましい実施形態では、各係合部分30は、スピンドル19のそれぞれの端部と一致する。特に、2つのガイドレール24間の横方向距離は、それぞれのスピンドル19の長さに実質的に対応する。
【0054】
より具体的には、各ガイドレール24は、それぞれの第1の端31と、それぞれの第1の端31の反対側のそれぞれの第2の端32とを備える。
【0055】
さらにより具体的には、各第2の端32は、それぞれのハウジングシート22に隣接して配置され、各第1の端31は、入口開口部20の領域に配置される。
【0056】
好ましくは、各ガイドレール24は、スピンドル19のそれぞれの係合部分30を、特にそれぞれのハウジングシート22に案内(支持)するように構成された少なくとも1つの第1のガイド面33を備える。さらにより好ましくは、各第1のガイド面33は、それぞれの第1の端部31からそれぞれの第2の端部32まで延在する。
【0057】
特に、使用中、スピンドル19、特にそれぞれの係合部分30は、入口開口部20からそれぞれのハウジングシート22(
図3及び4を参照)まで案内されるとき、又はそれぞれのハウジングシート22から出口開口部20まで案内されるとき、それぞれのガイド面33の上を転がる。
【0058】
好ましくは、各第1のガイド面33は、入口開口部20の近くに配置された最初の部分34と、それぞれのハウジングシート22まで延びる主要部分35とを含む。換言すると、各最初の部分34は、それぞれの端部31の少なくとも1つのセクションを担持し(含み)、各主要部分35は、それぞれの端部32の少なくとも1つのセクションを担持する(含む)。
【0059】
さらにより好ましくは、各第1のガイド面33は、それぞれの最初の部分34とそれぞれの主要部分35との間に挿入された中間部分36も備える。
【0060】
特に、使用中、スピンドル19がマガジンユニット5に導入され、それぞれのハウジングシート22に案内される前に、スピンドル19、特にそれぞれの係合部分30は、最初にそれぞれの最初の部分34に配置(係合)される。
【0061】
好ましくは、最初の部分34は、それぞれの主要部分35に対して傾斜し、スピンドル19を最初の位置に配置するように構成される。
【0062】
さらにより好ましくは、各ガイドレール24はまた、それぞれの最初の部分34と協働してそれぞれの最初の位置を定めるように、それぞれの第1の端部31の領域に配置された、特にそれぞれの第1の端部31の一部である当接面37を備える。このようにして、スピンドル19が制御されない方法でそれぞれのハウジングシート22に案内されないことが保証される。
【0063】
好ましくは、各最初の部分34は、それぞれの中間部分36(の近傍内)からそれぞれの当接面37まで下降する(すなわち、各最初の部分34は、下り勾配を有する)。したがって、使用中、それぞれのスピンドル19がそれぞれの最初の部分34上に配置されると、それぞれのスピンドル19は、それぞれの当接面37に向かって転がる。
【0064】
好ましくは、各主要部分35は、それぞれの中間部分36(の近傍内)からそれぞれのハウジングシート22まで下降し、特に、それぞれの中間部分36(の近傍内)からそれぞれのハウジングシート22までの下り勾配は、-1°~-5°の間の範囲、より特定的には-1°~-3°の間の範囲である。下り勾配は、巻き取り方式でウェブ4を担持するスピンドル19を、それぞれのハウジングシート22に向かって、そしてそこまで案内することを容易にすることを可能にする。
【0065】
好ましい実施形態では、各ガイドレール24は、支持フレーム25に取り付けられ、第1のそれぞれのガイド面33及びそれぞれの当接面37を担持するそれぞれの支持プレート38を備える。
【0066】
好ましい実施形態では、各第1のガイド面33は、ポリマー材料の表面である。
【0067】
図3及び4を特に参照すると、各ガイドレール24は、少なくともそれぞれの主要部分35に並んでそしてそれに面して配置された少なくとも1つの第2のガイド面42を含む(すなわち、各第2のガイド面42は、それぞれの第1のガイド面33に平行である)。特に、各第2のガイド面42は、それぞれの主要部分35と少なくとも協働して、ハウジングシート22のそれぞれの対に向かう、又はそれから離れるスピンドル19の動きを制限するように構成される。換言すると、各第2のガイド面42は、それぞれの主要部分35に直交する方向への、スピンドル19の、特にそれぞれの係合部分30の動きの境界を定める。
【0068】
好ましくは、各第2のガイド面42は、それぞれの第1のガイド面33、特にそれぞれの主要部分35と共に、それぞれの係合部分30をそれぞれのハウジングシート22に向かって又はそれから離れて案内するためのそれぞれのガイドレール24のガイドチャネル43を画定する。
【0069】
図2~4を特に参照すると、マガジンユニット5は、挿入制限面45の少なくとも1つの対44、好ましくは挿入制限面45の2つの対44をさらに含み、挿入制限面45の各対44は、1つのそれぞれのガイドレール24に関連付けられている。
【0070】
挿入制限面45の各対44は、特に、それぞれのスピンドル19がそれぞれのガイドレール24に係合する前に、それぞれの縦軸Bに平行であり且つハウジングシート22のそれぞれの対に向かう方向Dに沿った、それぞれのスピンドル19の動きの境界を定めるように構成される。
【0071】
各挿入制限面45は、入口開口部20の領域に配置され、それぞれのガイドレール24のそれぞれの第1の端部31、さらにより特定的にはそれぞれのガイド面24のそれぞれの最初の部分34から横方向に遠ざけられる(それぞれの軸Bに対して半径方向に遠ざけられる)、特に最初の部分34より上に配置される。
【0072】
特に、挿入制限面45の各対44は、使用中及びマガジンユニット5へのそれぞれのスピンドル19の挿入中に、スピンドル19、特にそれぞれの係合部分30が最初にそれぞれの最初の部分34に配置可能であることを保証するように構成される。換言すると、挿入制限面45は、スピンドル19、特にそれぞれの係合部分30が、スピンドル19が非制御下にハウジングシート22に向かって及びその中に移動するようにそれぞれの主要部分35上に配置され得ることを回避するように構成される。
【0073】
より詳細には、各挿入制限面45は、それぞれの最初の部分35から横方向に遠ざけられ、方向D1に沿ったそれぞれのスピンドル19の位置の境界を定めるように構成された当接部分46を備える。好ましくは、各挿入制限面45は、それぞれの当接部分46を横切り、入口開口部20からそれぞれの当接部分46まで延在し、スピンドル19をそれぞれの当接部分46に向けて案内するように構成されるガイド部分47も備える。換言すると、各ガイド部分47は、それぞれの最初の部分34の少なくとも一部に面している。
【0074】
好ましい実施形態では、各挿入制限面45は、支持フレーム25に取り付けられる。
【0075】
特に
図3及び5を参照すると、ハウジングシート22の各対は、ハウジングシート22の対がそれぞれのスピンドル19を受け入れ及び/又は解放するように構成されている受け入れ構成と、ハウジングシート22の対が軸Aの周りのそれぞれのスピンドル19の回転を許容し、それぞれのスピンドル19のあらゆる直線運動を阻止するように構成されているロック構成との間で制御可能である。
【0076】
好ましくは、各ハウジングシート22は、それぞれのハウジングシート22がロック構成で制御されている状態でそれぞれのスピンドル19の少なくとも1つの第1のセクションを収容するように構成された固定シート部分48と、可動シート部分49とを備え、可動シート部分49は、可動シート部分49がそれぞれのスピンドル19の少なくとも1つの第2のセクションを受け入れるように構成された引出し位置と、それぞれの固定シート部分48にそれぞれのスピンドル19の少なくとも第1のセクションを配置するための後退位置との間で移動するように構成される。
【0077】
特に、ハウジングシート22の各対は、それぞれの可動シート部分49がそれぞれの引出し位置にあるそれぞれの受け入れ構成及びそれぞれの可動シート部分49がそれぞれの後退位置にあるそれぞれのロック構成に制御される。
【0078】
各ハウジングシート22の固定シート部分48及び可動シート部分49を提供し、包装機1の動作中にそれぞれのスピンドル19をそれぞれの固定シート部分48に配置することにより、それぞれのスピンドル19からのウェブ4の正確で強固な前進が保証される。
【0079】
好ましくは、マガジンユニット5は、引出し位置と後退位置との間で可動シート部分49を制御して、受け入れ構成とロック構成との間でハウジングシート22の各対を制御するように適合された作動装置を備える。
【0080】
さらにより好ましくは、作動装置は、複数のアクチュエータ51(1つのみ図示)を備え、各アクチュエータは、1つのそれぞれの可動シート部分49に接続され、それぞれの可動シート部分49をそれぞれの引出し位置とそれぞれの後退位置との間で移動するように構成される。
【0081】
好ましくは、マガジンユニット5はまた、センサ装置(具体的に示されない)の少なくとも1つの対、特にセンサ装置の2つの対を備え、センサ装置の各対は、ハウジングシート22の1つのそれぞれの対に関連付けられる。
【0082】
より具体的には、各センサ装置は、例えば近接センサであり、1つのそれぞれの可動シート部分49に関連付けられ、可動シート部分49が引出し位置にある状態で、可動シート部分49への少なくとも第2のセクションの正しい挿入を検出及び/又は決定するように構成される。
【0083】
好ましくは、作動装置は、使用時に、センサ装置のそれぞれの対の両方のセンサ装置がそれぞれの第2のセクションの正しい挿入を検出及び/又は決定した場合、ハウジングシート22の1つのそれぞれの対のそれぞれの可動シート部分49をそれぞれの引出し位置からそれぞれの後退位置に同時に移動するように構成される。
【0084】
使用中、包装機1は、注ぎ込み可能な製品で充填された包装容器2を形成する。
【0085】
より詳細には、搬送手段13は、ウェブ4をマガジンユニット4から前進経路Pに沿って前進させる。特に、ウェブ4が前進経路Pに沿って前進する間、ウェブ4はそれぞれのスピンドル19から巻き出され、それぞれのスピンドル19はそれぞれの軸Aの周りを回転する。
【0086】
さらに詳細には、搬送手段13はウェブ4を形成ステーション9に前進させ、そこでウェブ4はチューブ3に形成される。次に、搬送手段13はさらにチューブ3を経路Qに沿って包装容器形成ユニット12に前進させる。チューブ3が前進する間、充填手段11はチューブ3に注ぎ込み可能な製品を充填する。
【0087】
包装容器形成ユニット12は、チューブ3を形成し、横方向にシールし、好ましくは、包装容器2を得るために、チューブ3を横方向に切断する。
【0088】
好ましくは、搬送手段13は、ハウジングシート22のそれぞれの対の中に配置されている1つのスピンドル19からウェブ4を巻き出すことによってウェブ4を前進させる。
【0089】
包装機1の動作前に、マガジンユニット5の装填プロセスを実行することが可能であり、この間、巻き取り式にウェブ4を担持する少なくとも1つのスピンドル19がマガジンユニット5内に配置される。特に、マガジンユニット5がハウジングシート22の2つの対を備える好ましい実施形態において、包装機1の動作中にウェブ4を巻き取り式に担持する別のスピンドル19を配置することも可能である。
【0090】
マガジンユニット5の装填は、少なくとも以下のステップを含む:
-巻き取られたウェブ4を担持する1つのそれぞれのスピンドル19をガイドレール24のそれぞれの対23に係合させるステップ;
-それぞれのスピンドル19がガイドレール24のそれぞれの対23によって案内されている間に、それぞれのスピンドル19をハウジングシート22のそれぞれの対に向かって及びそこに移動させるステップ;及び
-それぞれのスピンドル19をハウジングシート22のそれぞれの対に挿入するステップ。
【0091】
より詳細には、係合ステップ中、スピンドル19のそれぞれの係合部分30は、それぞれのガイドレール24のそれぞれの最初の部分34上に配置される。各最初の部分34はそれぞれの主要部分35に対して傾斜し、特に、それぞれの中間部分36からそれぞれの当接面37まで下り勾配で傾斜しているので、それぞれのスピンドル19はそれぞれの最初の位置に付勢される。
【0092】
さらに詳細には、係合ステップ中、特にそれぞれの係合部分30をそれぞれの最初の部分34に配置する前、巻き取られたウェブ4を担持する(換言すると、1つのそれぞれのリール18を担持する)それぞれのスピンドル19、特にそれぞれの係合部分30は、最初の部分34から横方向に変位されて(それぞれの軸Bに対して最初の部分34から半径方向に変位されて)、特に最初の部分34の上に配置される。特に、それぞれのスピンドル19は、入口開口部20に向かって移動され、方向D1に沿って入口開口部20を通してマガジンユニット5へ方向付けられる。それぞれのスピンドル19を方向D1に沿って方向付ける間のある地点で、それぞれのスピンドル19は、挿入制限面45のそれぞれの対44と相互作用して、スピンドル19、特にそれぞれの係合部分30を、それぞれの最初の部分34から横方向に変位された状態で(それぞれの軸Bに対して半径方向に変位された状態で)、特に最初の部分34の上に配置することを保証する。次に、それぞれのスピンドル19、特にそれぞれの係合部分30は、特にそれぞれのスピンドル19を下げることによって、それぞれの最初の部分34上に配置することができる。
【0093】
好ましくは、係合するステップの間、スピンドル19及び巻き取られたウェブ4は、2つの平行なハンドリングアーム53を有するカート52によってハンドリングされる(
図2を参照)。特に、巻き取られたウェブ4(換言すると、それぞれのリール18)は、2つのハンドリングアーム53の間に、より具体的には、それぞれのスピンドル19のそれぞれの軸Aが水平方向の向きを有するようにクランプされる。
【0094】
さらにより好ましくは、係合するステップの前に、カート52が装填される。
【0095】
より具体的には、カート52の装填ステップ中、最初にそれぞれのリール18がそれぞれのハンドリングアーム53の間にクランプされ、次いでそれぞれのスピンドル19がそれぞれのリール18のそれぞれの貫通穴を通して案内される。
【0096】
さらにより具体的には、それぞれのリール18は、それぞれの貫通穴によって画定されるそれぞれの中心軸が垂直方向の向きを有するように、それぞれのスピンドル19なしで保管される。特に、それぞれのリール18は、他のリール18と積み重ねられる。したがって、最初に、それぞれのリール18は、それぞれのハンドリングアーム53の間にクランプされ、好ましくはスタックから取り除かれ、次に、それぞれのリール18の約90°の回転が、それぞれのハンドリングアーム53の回転によって実行される。次に、それぞれのスピンドル19がそれぞれの貫通穴を通して導入される。
【0097】
より詳細には、移動するステップの間、それぞれのスピンドル19のそれぞれの係合部分30は、特にオペレータによって、それぞれの最初の部分34からそれぞれの主要部分35上をそれぞれのハウジングシート22まで転がされる。特に、それぞれの主要部分35上で転がる間、それぞれの中間部分36からそれぞれのハウジングシート22までそれぞれの主要部分35の下り勾配を提供することにより、転がり作用が促進される。
【0098】
好ましくは、マガジンユニット5の装填プロセスは、以下の追加のステップも含む:
-挿入するステップの前に実行される、ハウジングシート22のそれぞれの対を受け入れ構成に制御するステップ;及び
-挿入ステップの実行後、ハウジングシート22の対をロック構成に制御するステップ。
【0099】
このようにして、それぞれのスピンドル19はウェブ4が前進する間それぞれの軸Aの周りを単に回転し、いかなる直線運動も抑制されるので、ウェブ4の正確且つ確実な前進を得ることが可能である。
【0100】
より詳細には、ハウジングシート22のそれぞれの対をそれぞれの受け入れ構成に制御するステップの間、それぞれの可動シート部分49は、特に作動装置の動作によって、それぞれの引出し位置に移動され;ハウジングシート22のそれぞれの対をロック構成に制御するステップの間、それぞれの可動シート部分49は、特に作動装置の動作によって、それぞれの後退位置に移動される。
【0101】
好ましくは、マガジンユニット5の装填プロセスは、それぞれのスピンドル19がハウジングシート22のそれぞれの対の中に正しく配置されているかどうかを検出及び/又は決定する追加のステップも含む。
【0102】
より詳細には、検出及び/又は決定のステップの間、それぞれのセンサ装置は、それぞれのスピンドル19、特にスピンドル19のそれぞれの第2のセクションがそれぞれの可動シート部分49内に正しく配置されているかどうかを検出する。
【0103】
好ましくは、ハウジングシート22のそれぞれの対をそれぞれのロック構成に制御するステップは、それぞれのスピンドル19がハウジングシート22のそれぞれの対の中に正しく配置されている場合に限り、すなわち、それぞれのスピンドル19のそれぞれの第2のセクションがそれぞれの可動シート部分49内に正しく配置されている場合に限り、実行される。
【0104】
本発明によるマガジンユニット5の利点は、前述の記載から明らかであろう。
【0105】
特に、ガイドレール24の対23を設けることにより、マガジンユニット5の装填中に2つのハンドリングカートを使用することを回避することが可能である。ハンドリングカート52は、それぞれのリール18をリール18のスタックから取り除き、それぞれのリール18を運び、そしてそれぞれのスピンドル19をガイドレール24のそれぞれの対23に係合させるのに十分である。さもなければ、ハンドリングカート52の寸法及びマガジンユニット5内に存在する空間は、それぞれのスピンドル19をハウジングシート22のそれぞれの対の中に直接配置することを可能にしないであろう。
【0106】
さらなる利点は、最初の部分34及び主要部分35を有する第1のガイド面33を提供することにある。これにより、オペレータは、巻き取られたウェブ4を担持するそれぞれのスピンドル19のハウジングシート22のそれぞれの対への移送を容易に制御することが可能になる。これは、それぞれの下り勾配を設けることによってさらに容易になる。
【0107】
明らかに、添付の特許請求の範囲で定義される保護の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されるマガジンユニット5に変更を加えることができる。