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特許7408579可視光エミッタを備える外科用ハンドピース、並びに外科用ハンドピースの識別情報を判断するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】可視光エミッタを備える外科用ハンドピース、並びに外科用ハンドピースの識別情報を判断するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/90 20160101AFI20231225BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
A61B90/90
A61B17/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020566912
(86)(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 US2019034907
(87)【国際公開番号】W WO2019232375
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-05-26
(31)【優先権主張番号】62/679,356
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ババリス,ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ベーンケ,キース
(72)【発明者】
【氏名】ラウベンタール,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】テーレン,アダム・ジョセフ
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-112779(JP,A)
【文献】特開2004-158198(JP,A)
【文献】特表2006-500998(JP,A)
【文献】特開2012-55602(JP,A)
【文献】特表2013-534157(JP,A)
【文献】特開2014-223310(JP,A)
【文献】米国特許第4669465(US,A)
【文献】米国特許第6235027(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0173518(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 ― 90/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、
前記ハウジングに隣接したケーブルであって、外側表面を有する、ケーブルと、
前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、
前記ケーブルの前記外側表面に結合されるとともに前記ハウジングの前記第1の端部に隣接して配置されたストレインリリーフ部材であって、該ストレインリリーフ部材は、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている、ストレインリリーフ部材と
を備える、外科用ハンドピース。
【請求項2】
前記可視光エミッタは、該可視光エミッタによって放射された前記可視光が前記ストレインリリーフ部材に向くように方向付けられるように、前記ハウジング内に配置される、請求項1に記載の外科用ハンドピース。
【請求項3】
前記ストレインリリーフ部材は、本体を備え、該本体は、或る長さを画定する第1の端部及び第2の端部と、前記長さに沿って延在するルーメンを画定する外側表面及び内側表面とを有し、前記ストレインリリーフ部材の前記ルーメンは、前記ケーブルを収容するように構成されており、前記外側表面及び前記内側表面は、間に或る厚さを画定する、請求項1又は2に記載の外科用ハンドピース。
【請求項4】
前記ストレインリリーフ部材は、前記本体の前記第1の端部に近接した第1の領域及び前記本体の前記第2の端部に近接した第2の領域を有し、前記第1の領域は、第1の厚さを有し、前記第2の領域は、前記第1の厚さよりも大きい第2の厚さを有する、請求項3に記載の外科用ハンドピース。
【請求項5】
前記ストレインリリーフ部材は、前記第1の領域及び前記第2の領域を分離するフランジを備え、前記外科用ハンドピースの前記ハウジングは、第2のルーメンを画定する外側表面及び内側表面を有し、前記内側表面は、フランジを備え、前記ストレインリリーフ部材の前記フランジは、ストレインリリーフ部材の前記フランジ及び前記ハウジングの前記内側表面の前記フランジが当接するように構成されるように、前記第2のルーメンに延在するように構成されている、請求項4に記載の外科用ハンドピース。
【請求項6】
前記外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置され、前記可視光エミッタに結合されたコントローラを備え、前記コントローラは、前記外科用ハンドピースの状態を判断し、該状態に基づいて前記可視光エミッタを制御して可視光を放射するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
【請求項7】
前記ストレインリリーフ部材は、可撓性かつ透明な材料を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
【請求項8】
第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、
前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、
前記可視光エミッタと、前記ハウジングの前記第1の端部との間に配置されたポッティング材料であって、摂氏120度を超える融点を有し、前記可視光エミッタを断熱するとともに、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されているポッティング材料と、
前記ハウジングに隣接したケーブルであって、外側表面を有する、ケーブルと、
前記ケーブルの前記外側表面に結合されるとともに前記ハウジングの前記第1の端部に隣接して配置されたストレインリリーフ部材であって、摂氏120度を超える融点を有し、前記ケーブルを前記ハウジングにシールするとともに前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている、ストレインリリーフ部材と
を備える、オートクレーブ可能外科用ハンドピース。
【請求項9】
前記オートクレーブ可能外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置されるとともに前記可視光エミッタに結合されるコントローラを更に備え、該コントローラは、前記オートクレーブ可能外科用ハンドピースの状態を判断し、該オートクレーブ可能外科用ハンドピースの該状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するように構成されている、請求項8に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
【請求項10】
前記可視光エミッタは、前記可視光エミッタによって放射された前記可視光が前記ストレインリリーフ部材に向くように方向付けられるように、前記ハウジング内に配置される、請求項に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
【請求項11】
前記ポッティング材料は、透明である、請求項8~10のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
【請求項12】
前記ストレインリリーフ部材は、透明である、請求項8又は10に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなすものとする2018年6月1日に出願された米国仮特許出願第62/679,356号の優先権及び全ての利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
外科処置(surgical procedures)は、通常、外科医に、種々の外科用デバイスを用いることを要求する。例えば、外科処置は、外科医に、ドリル、鋸、吸入器、電極、プローブ、撮像デバイス等を用いることを要求する場合がある。このニーズを満たすために、外科システムは、多くの場合、外科医に、複数の外科用デバイスを用いる能力を与える。一方で、外科処置及び外科システムの複雑度が増すにつれて、外科医は、外科処置中により多くの、また、より複雑な外科用デバイスを用いることが要求される。さらに、外科処置によっては、複数人の外科医を必要とし、これらの外科医の各人が、複数の外科用デバイスを操作することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、当該技術分野において、外科用デバイスに関する情報をより迅速に外科医に提示する外科システム、及び、外科処置中に使用されている外科デバイスをより良好に識別する外科システムが依然として必要とされている。
【0004】
また、オートクレーブ可能器具上にインジケータを有することが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
外科システムの1つの事例が提供される。該外科システムは、可視光エミッタを備える外科用ハンドピースと、前記外科用ハンドピースの状態を判断し、該外科用ハンドピースの該状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するように構成されたコントローラと、前記可視光を検知することに基づいて出力信号を生成するように構成された光センサと、前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの識別情報(identity)を判断するように構成された第2の外科システムとを備える。
【0006】
外科用ハンドピースを備える外科システムを動作させる方法の1つの事例が提供され、前記外科用ハンドピースは、可視光エミッタを備える。該方法は、前記外科用ハンドピースの状態を判断するステップと、前記外科用ハンドピースの前記状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するステップと、前記可視光エミッタによって放射された前記可視光を検知することに基づいて出力信号を生成するステップと、前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの識別情報を判断するステップとを含む。
【0007】
外科用ハンドピースの1つの事例が提供される。該外科用ハンドピースは、第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、前記ハウジングに隣接したケーブルとを備える。また、該外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、前記ケーブルの前記外側表面に結合されるとともに前記ハウジングの前記第1の端部に隣接して配置されたストレインリリーフ部材であって、該ストレインリリーフ部材は、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている、ストレインリリーフ部材とを備える。
【0008】
オートクレーブ可能外科用ハンドピースの1つの事例が提供される。該オートクレーブ可能外科用ハンドピースは、第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、前記可視光エミッタと、前記ハウジングの前記第1の端部との間に配置されたポッティング材料とを備える。該ポッティング材料は、摂氏120度を超える融点を有し、前記可視光エミッタを断熱するとともに、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている。
【0009】
次に図面を参照すると、例示的な説明図が詳細に示されている。図面は、例を表しているが、必ずしも一律の縮尺ではなく、幾つかの特徴部は、説明例の特定の態様をより良く図示及び説明する形態に誇張又は模式化されている場合がある。これらの態様のうちの任意の1つ以上は、単独で用いることもできるし、互いに組み合わせて用いることもできる。さらに、本明細書において説明される例示的な説明図は、網羅的であることを意図するものでもなければ、図面に図示され、以下の詳細な説明に開示された正確な形態及び構成に限定又は制限されることを意図するものでもない。例示的な説明図は、以下のような図面を参照することによって詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】複数の外科用ハンドピースと、コントローラと、複数の制御デバイスと、光センサと、外科ワークフローシステムとを備える外科システムの一事例の展開図である。
図2A】外科用コンソールが外科システムのコントローラを備える外科システムの一事例の概略図である。
図2B】外科用ハンドピースが外科システムのコントローラを備える外科システムの一事例の概略図である。
図3A】外科用コンソールが外科システムのコントローラを備える、図1の外科システムの事例の概略図である。
図3B】複数の外科用ハンドピースと、コントローラと、複数の制御デバイスと、光センサと、第2の外科システムとを備える外科システムの一事例の概略図であり、複数のハンドヘルド外科用器具が外科システムのコントローラを備える。
図4】外科システムを動作させる方法のフローチャートである。
図5A】外科用ハンドピースのハウジングの斜視図である。
図5B図5Aの外科用ハンドピースのハウジングの部分断面図である。
図5C図5Bの外科用ハンドピースのハウジングの部分断面図の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、外科システムの1つの事例10が示されている。図示するように、外科システム10は、光エミッタ14を備える外科用ハンドピース12を備え、光エミッタ14は、可視光20を放射するように構成されている。図1の事例では、外科用ハンドピース12は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’として示され、光エミッタ14は、光エミッタ14’、14’’、14’’’として示されている。加えて、光エミッタ14’、14’’、14’’’によって放射される可視光20は、それぞれ可視光20’、20’’、20’’’として示されている。
【0012】
本明細書において、外科システム10のコンポーネントは、一般的に又は具体的に参照される場合がある。例えば、「外科用ハンドピース12(surgical handpiece 12)」及「複数の外科用ハンドピース12(surgical handpieces 12)」は、外科用ハンドピースの全般的な分類として解釈することができ、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’はその例である。対照的に、「外科用ハンドピース12’」、「外科用ハンドピース12’’」、「外科用ハンドピース12’’’」、及び「外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’」という用語は、図1に示す特定の外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’を指す。同様に、光エミッタ14、及び光エミッタ14によって放射される可視光20等の、外科システム10の他のコンポーネントも、一般的に又は具体的に参照される場合がある。
【0013】
外科システム10は、外科用ハンドピース12の状態を判断し、外科用ハンドピース12の状態に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御するように構成されるコントローラ16も備える。加えて、外科システム10は、可視光20を検知することに基づいて出力信号を生成するように構成される光センサ18と、光センサ18から受信された出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断するように構成される第2の外科システム22とを備える。図1では、第2の外科システム22は、外科ワークフローシステムとして示されている。
【0014】
外科システム10は、任意の適した数の外科用ハンドピース12を備えることができる。例えば、外科システム10は、図1に示すように3つの外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’を備えることができる。しかしながら、他の事例では、外科システム10は、1つ、2つ、4つ、又は他の任意の数の外科用ハンドピース12を備えることができる。本明細書において、外科用ハンドピース12は、複数形又は単数形で参照される場合があり、そのような参照は非限定的であることが留意されるべきである。
【0015】
外科用ハンドピース12は、様々な異なるタイプの外科用ハンドピースとすることができる。例えば、各外科用ハンドピース12は、図1に示す外科用ハンドピース12のうちの任意のものとすることができる。外科システム10の他の事例では、外科用ハンドピース12は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’によって表されるものではない外科用ハンドピースとすることができる。例えば、外科用ハンドピース12は、動作時に、患者の処置又はケアにおいて1つ以上の所定の機能を実行する様々な外科用ハンドピースとすることができる。例えば、外科用ハンドピース12のうちの1つ以上は、特殊ドリル、高出力テーパドリル、モジュラハンドピース、高速ペンシルグリップドリル、空気ドリル、術中処置用ドリル、口腔外科用ドリル、ENT外科用ドリル、矢状鋸、振動鋸又はレシプロソー、マイクロデブライダ、超音波吸入器、電極、プローブ、又は任意のハンドヘルド撮像デバイス、例えば内視鏡若しくはカメラ等を含むことができる。
【0016】
電気外科デバイス(Electrosurgical devices)、超音波デバイス、及び他の外科用ハンドピース12も、例示の外科用ハンドピースとして利用することもできる。ユニポーラ電流又はバイポーラ電流のいずれかとともにジアテルミ(diathermy)を用いる器具(一般的には、単にユニポーラデバイス及びバイポーラデバイスと称される)と、ハーモニック鋏並びにアルゴンビームデバイス及びアルゴンレーザデバイス等の高性能デバイスとを含む、任意の適したタイプのものとすることができる。別の例として、ハンドヘルドではない外科用ハンドピース12、例えば、外科用ロボット、照明システム(lighting systems)、及びカメラも利用することができる。
【0017】
図5Aを参照すると、外科用ハンドピース12の構造を更に示す外科用ハンドピース12の斜視図が示されている。図1を再び参照すると、外科用ハンドピース12は、それぞれハウジング24を備える。例えば、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’は、ハウジング24’、24’’、24’’’を備える。図5Aでは、外科用ハンドピース12’のハウジング24’が示されている。具体的に、図5Aでは、外科用ハンドピース12の例示の一事例を示し、外科用ハンドピース12の構造を更に示す図1の外科用ハンドピース12’のハウジング24’が示されている。したがって、外科用ハンドピース12’又はその任意のコンポーネントの本明細書における任意の説明を、全ての外科用ハンドピース12及びそのそれぞれのコンポーネントに適用することができる。加えて、ケーブル26’(図5A図5Cに示す)等の外科用ハンドピース12’に結合されたコンポーネントの本明細書における任意の説明を、ケーブル26(図1に示す)等の全てのそのようなコンポーネントに適用することができる。
【0018】
図5Bは、図5Aにおける外科用ハンドピース12’のハウジング24’の断面図である。図5Bに示すように、外科用ハンドピース12’のハウジング24’は、第1の端部28及び第2の端部30を有する。また、外科用ハンドピースは、ハウジング24’に隣接したケーブル26’と、ハウジング24’内に配置された光エミッタ14’と、ケーブル26’の外側表面に結合されるとともにハウジング24’の第1の端部28に隣接して配置されたストレインリリーフ部材32とを備える。いくつかの事例では、ストレインリリーフ部材32は、ケーブル26’をハウジング24’にシールする。加えて、ストレインリリーフ部材は、摂氏120度を超える融点を有し、光エミッタ14’によって放射された可視光20’をその全体にわたって透過するように構成されている。
【0019】
図5Cは、ストレインリリーフ部材32に焦点を当てた、図5Bにおける部分断面図の拡大図を示している。図示するように、ストレインリリーフ部材32は、本体34を備え、本体34は、長さLを画定する第1の端部36及び第2の端部38と、長さLに沿って延在するルーメン(lumen:管腔)44を画定する外側表面40及び内側表面42とを有し、ルーメン44は、ケーブル26’を収容するように構成することができる。加えて、外側表面40及び内側表面42は、間に厚さTを画定する。同様に図5Cに示すように、ストレインリリーフ部材32は、第1の厚さTを有する第1の領域46と、第2の厚さTを有する第2の領域48とを有し、第2の厚さTは、第1の厚さTよりも大きい。
【0020】
図5Cでは、ストレインリリーフ部材32は、フランジ50を備え、外科用ハンドピース12’のハウジング24’は、シェルフ52を備える。そのような事例では、ストレインリリーフ部材32は、ハウジング24’の第1の端部28に結合されることによって、ハウジング24’の第1の端部28に隣接して配置される。図示するように、ストレインリリーフ部材32のフランジ50は、ストレインリリーフ部材32の第1の領域46及び第2の領域48を分離する。同様に図示するように、外科用ハンドピース12’のハウジング24’は、外側表面68及び内側表面70を含み、内側表面70は、ハウジング24’のフランジ52を備える。さらに、ハウジング24’の内側表面70は、第2のルーメン72を画定し、ストレインリリーフ部材32のフランジ50及びハウジング24’のフランジ50は、当接するように構成され、ストレインリリーフ部材32がハウジング24’に結合される。したがって、ストレインリリーフ部材32のフランジ50は、外科用ハンドピース12’のシェルフ52に係合し、ストレインリリーフ部材32がハウジング24’の第1の端部28に結合され、フランジ50及び外科用ハンドピース12’の第2の領域48がハウジング24’内に配置されることが可能になる。いくつかの事例では、ストレインリリーフ部材32は、ストレインリリーフ部材32をハウジング24’の第1の端部28に結合することによって、ケーブル26’の外側表面に結合されるので、ストレインリリーフ部材32は、ケーブル26’をハウジング24’にシールする。そのようなシールは、外科用ハンドピース12がオートクレーブされる事例において有利である。
【0021】
ストレインリリーフ部材32は、他の手段を用いてハウジング24’の第1の端部28に隣接して配置することができることが留意されるべきである。例えば、いくつかの事例では、ストレインリリーフ部材32は、フランジ50を省略することができ、ハウジング24’は、シェルフ52を省略することができる。そのような事例では、ストレインリリーフ部材32は、ハウジング24’に直接成形することができ、或いはストレインリリーフ部材32は、接着剤を用いてハウジング24’に結合することもできる。さらに、ストレインリリーフ部材32は、上記で言及された手段の組み合わせを用いてハウジング24’に結合することができることが留意されるべきである。例えば、1つのそのような事例では、ストレインリリーフ部材32のフランジ50は、シェルフ52を含む、ストレインリリーフ部材32のハウジング24’への直接成形の副産物として作製することができる。別の例では、ストレインリリーフ部材32のフランジ50は、接着剤を用いてストレインリリーフ部材のシェルフ52に結合することができる。
【0022】
ハウジング24’及びストレインリリーフ部材32は、任意の適した形状及びサイズのものとすることができる。例えば、種々の事例において、外科用ハンドピース12’のハウジング24’の形状及びサイズは、人間工学的な目的で改変することができる。したがって、ストレインリリーフ部材32がハウジング24’に直接成形される事例では、ストレインリリーフ部材32の形状及びサイズも改変することができる。別の例として、ハウジング24’及び/又はストレインリリーフ部材32は、ケーブル26’のサイズに応じて異なる形状及びサイズを有することができる。更に別の例として、ストレインリリーフ部材32は、より長い又はより短い長さLを有することができる。ケーブル26’が第2のルーメン(lumen:管腔)72に更に延在する事例では、ストレインリリーフ部材32がより長い長さLを有するとともに同様に第2のルーメン72に更に延在するのが有利であり得る。同様に、ハウジング24’の外側のケーブル26’の長さが最大化されるとともにケーブル26’が図5Cに示すほどにハウジング24’の奥まで延在しない事例では、ストレインリリーフ部材32は、それに応じて、より短い長さLを有することができる。
【0023】
加えて、ストレインリリーフ部材32は、種々の材料から形成することができる。例えば、ストレインリリーフ部材32は、高可視光透過率を有する材料(例えば、50%を超える可視光透過率を有する材料)から形成して、ストレインリリーフ部材32が、光エミッタ14’によって放射された可視光20’をその全体にわたってより容易に透過することを可能にすることができる。例えば、ストレインリリーフ部材32は、透明エポキシ樹脂又はシリコーン(silicone)から形成することができる。別の例では、ストレインリリーフ部材32は、ケーブル26’の外側表面の色とは異なることができる色を有する材料から形成することができ、その全体にわたって透過する可視光20’がより識別可能になることが可能になる。そのような事例では、ケーブル26’は、黒色のケーブルとすることができ、ストレインリリーフ部材32は、白色で半透明である材料から形成することができる。更に別の例では、ストレインリリーフ部材32は、エラストマー材料から形成することができ、ストレインリリーフ部材32が結合されるケーブル26’とともにストレインリリーフ部材32が屈曲することが可能になる。例えば、ストレインリリーフ部材32は、シリコーン、エポキシ、又は他の任意の可撓性材料を含むことができる。更に別の例では、ストレインリリーフ部材32は、ハウジング24’とストレインリリーフ部材32との間のシールをもたらす材料から形成することができる。例えば、ストレインリリーフ部材32は、プラスチック又はゴムから、ハウジング24’に直接成形することができ、ハウジング24’とストレインリリーフ部材32との間にシールがもたらされ、外科用ハンドピース12’が、オートクレーブ(autoclave:加圧滅菌器)等の高圧及び/又は高温洗浄デバイス内で滅菌されることが可能になる。ストレインリリーフ部材32は、外科用ハンドピース12’がそのようなオートクレーブ内で滅菌されることを可能にするために摂氏120度を超える融点を有することができる。また更に別の例では、ストレインリリーフ部材32は、単一部材として形成することもできるし、2つ以上の別個の部材として形成することもできる。例えば、ストレインリリーフ部材32は、単一部材としてハウジング24’に直接成形することもできるし、2つの別個の部材として成形して、その後にハウジング24’に隣接して配置することもできる。
【0024】
外科用ハンドピース12’は、可視光エミッタ14’とハウジング24’の第1の端部28との間に配置されたポッティング材料86も備えることができる。ポッティング材料(potting material)86は、可視光エミッタ14’を断熱するとともに、可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている。ポッティング材料は、外科用ハンドピース12’を密封し、蒸気がハンドピースに侵入し、水分及び/又は高温に敏感な内部コンポーネントを損傷することを防ぐのに役立つことができる。そのような内部コンポーネントは、ワイヤ94と、ワイヤディストリビュータ90及びフレキシブルプリント回路基板92を備えるワイヤ配線システム88と、コントローラ16’と、可視光エミッタ14’とを含むことができ、その全てが、本明細書において更に詳細に記載される。ハンドピース12’のセンサ等の他の内部コンポーネントも、ポッティング材料86内に封入することができる。したがって、ポッティング材料86は、任意の適した材料から形成することができる。例えば、ポッティング材料86は、外科用ハンドピース12’がオートクレーブ内で滅菌されることを可能にするとともに、外科用ハンドピース12’がオートクレーブ内で滅菌されているときに内部コンポーネントを断熱するために、摂氏120度を超える融点を有することができる。
【0025】
ポッティング部材86は、高可視光透過率を有する材料(例えば、50%を超える可視光透過率を有する材料)から形成して、ポッティング部材86が、光エミッタ14’によって放射された可視光20’をその全体にわたってより容易に透過することを可能にすることができる。例えば、ポッティング部材86は、透明エポキシ樹脂又はシリコーンから形成することができる。
【0026】
ポッティング材料86は、単一部材(single member)として形成することもできるし、2つ以上の別個の部分(portions)96、98として形成することもできる。例えば、ポッティング材料86は、単一部材としてハウジング24’に直接成形することもできるし、2つの別個の部分96、98として成形して、その後にハウジング24’内に配置することもできる。図5Bでは、2つの別個の部分96、98は、可視光エミッタ14’とストレインリリーフ部材32との間の部分96、及び、可視光エミッタ14’とハンドピース24’の第2の端部30との間の部分98である。これらの部分96、98のそれぞれは、同じ組成を有することもできるし、異なる組成を有することもできる。例えば、部分96、98は、異なる可視光透過率を有することができる。ストレインリリーフ部材32と可視光エミッタ14’との間の部分96は透明とすることができ、可視光エミッタ14’とハンドピース24’の第2の端部30との間の部分は、不透明とすることができる。
【0027】
ポッティング材料86は、ストレインリリーフ部材32と同じ材料から形成することもできる。例えば、ストレインリリーフ部材32及びポッティング材料86の双方を、透明エポキシ樹脂から形成することができる。更なる事例では、ストレインリリーフ部材32及びポッティング材料86は、互いに一体化することができる。そのような事例では、ストレインリリーフ部材32及びポッティング材料86は、単一部材としてハウジング24’に直接成形することができる。
【0028】
外科用ハンドピース12’は、任意の適した数の光エミッタ14を備えることができる。例えば、図5Bに示すように、外科用ハンドピース12’の光エミッタ14’は、2つの光エミッタ74、76を含む。図示するように、光エミッタ74、76は、ハウジング24’の第1の端部28内に配置される。そのような事例では、ストレインリリーフ部材32は、その全体にわたって、可視光20’として、それぞれ光エミッタ74、76によって放射された可視光78、80のうちの少なくとも一方を透過するように更に構成されている。例えば、いくつかの事例では、光エミッタ74によって放射される可視光78及び光エミッタ76によって放射される可視光80は、異なるものとすることができる。1つのそのような事例では、可視光78、80は、異なる色のものとすることができる。したがって、ストレインリリーフ部材32は、可視光20’として、可視光78、80のうちの一方のみを透過するように構成することもできるし、可視光78、80の双方を順次に又は同時に透過するように構成することもできる。明確にするために、光エミッタ74、76は、本明細書においてまとめて「光エミッタ14’」と称することができる。さらに、光エミッタ14’は、ハウジング24’内の様々なロケーションに配置することができる。例えば、光エミッタ14’は、第2のルーメン72内、例えば、第2のルーメン72に延在するハウジング24’の内側表面70の一部上に配置することができる。図5B及び図5Cの事例では、光エミッタ14’は、光エミッタ74、76によって放射された光78、80がストレインリリーフ部材32に向くように方向付けられるように配置される。このようにして、ストレインリリーフ部材32を通して透過される可視光20’の量を増加させることができる。加えて、ハウジング24’の内側表面70は、ストレインリリーフ部材32を通して可視光78、80を透過することを支援する反射性材料を含むことができる。第1の端部28も、外科システム10のオペレータによる可視光20’のより良好な視認性のために、可視光20’を透過することを支援する反射性材料を含むことができる。
【0029】
さらに、光エミッタ14’は、任意の適した光エミッタとすることができる。例えば、光エミッタ14’は、赤色、緑色、青色、又はそれらの組み合わせの光色を有する可視光を放射するように構成された少なくとも1つのRGB LEDとすることができる。他の事例では、光エミッタ14’は、光ファイバ媒体、ミニチュアLED、バイカラー(bi-color:2色)LED、又はトリカラー(tri-color:3色)LED等の、可視光を放射することが可能である他の任意のタイプの光エミッタとすることができる。
【0030】
図1を再び参照すると、外科システム10は、外科用ハンドピース12の状態を判断し、外科用ハンドピース12の状態に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御するように構成されるコントローラ16を備える。いくつかの事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12’のハウジング24’内に配置することができ、外科用ハンドピース12’の光エミッタ14’を制御するように構成することができる。そのような事例では、コントローラ16は、ハウジング24’内の光エミッタ14’に結合することができる。例えば、図5Bに示すように、外科用ハンドピース12’のコントローラ16’は、コントローラ82及び84を含む。コントローラ82及び84は、ハウジング24’内でそれぞれ可視光エミッタ74及び76に結合される。
【0031】
図5Bに示すように、外科用ハンドピース12’は、ケーブル26’内のワイヤ94を外科用ハンドピース12’の種々のコンポーネントに配線するように構成されたワイヤ配線システム88を備えることができる。ワイヤ配線システム88は、ワイヤディストリビュータ90及びフレキシブルプリント回路基板92を備える。図5Bに示すように、ワイヤディストリビュータ90は、フレキシブルプリント回路基板92がコントローラ16’に結合されるように、ワイヤ94を経路付ける。ワイヤディストリビュータ90は、外科用ハンドピース12’の他のコンポーネントにもワイヤ94を経路付ける。例えば、図5Bでは、ワイヤ94のワイヤ94’は、フレキシブルプリント回路基板92がワイヤディストリビュータ90によってコントローラ82、84に結合されるように経路付けられる。例示の一事例では、コントローラ82、84は、ワイヤ94’を介して外科用コンソール54から電力及び/又はデータを受信して、外科用ハンドピース12’の状態を判断することができる。同様に図5Bに示すように、ワイヤ94のワイヤ94’’は、外科用ハンドピース12’の第2の端部領域30に向けて経路付けられる。そのような事例では、ワイヤ94’’は、外科用ハンドピース12’の第2のコントローラ、センサ、及び/又はモータ99等の、外科用ハンドピース12’の他の様々なコンポーネントに結合することができる。
【0032】
図5Bでは、ワイヤディストリビュータ90及びフレキシブルプリント回路基板92は、ワイヤ92をフレキシブルプリント回路基板92及びワイヤディストリビュータ90を通過させて、その後、ワイヤディストリビュータ90によって配線することができるように、円筒形である。他の事例では、ワイヤディストリビュータ90及びフレキシブルプリント回路基板92は、ワイヤ94をフレキシブルプリント回路基板92の周囲に通すか又はこれを通過させて、その後、ワイヤディストリビュータ90によって配線することができるように、他の任意の適した形状を含むことができる。
【0033】
他の事例では、ケーブル26’のワイヤ94は、他の手段を用いて配線することができる。例えば、外科用ハンドピース12’は、ワイヤ配線システム88を省略することができる。ワイヤ配線システム88は、ワイヤディストリビュータ90及び/又はフレキシブルプリント回路基板92も省略することができる。例えば、フレキシブルプリント回路基板92及びワイヤディストリビュータ90は、ワイヤディストリビュータ90がワイヤ94’をコントローラ16’に直接接続するとともに、ワイヤ94’を外科用ハンドピース12’の他のコンポーネントに配線するように、互いに一体化することができる。ワイヤ配線システム88は、ワイヤ94を外科用ハンドピース12’のコンポーネントに配線するのに適した他のコンポーネントも備えることができる。ワイヤディストリビュータ90及びフレキシブルプリント回路基板92を様々な他の手段において配置することができることも想定される。例えば、ワイヤ94は、ワイヤディストリビュータ90を通過させるとともにワイヤディストリビュータ90によって配線して、その後、フレキシブルプリント回路基板92を通過させることができる。
【0034】
さらに、コントローラ16は、外科用ハンドピース12の状態を判断するとともに、光エミッタ14を制御することを支援するプロセッサ及びメモリを備えることができる。プロセッサは、データを処理するのに適した任意のプロセッサとすることができる。同様に、メモリは、データ及びコンピュータ可読命令の記憶に適した任意のメモリとすることができる。例えば、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性RAM(NVRAM)、フラッシュメモリとして具現化されるローカルメモリ、外部メモリ、若しくはクラウドベースメモリ、又は他の任意の適した形式のメモリとすることができる。
【0035】
加えて、外科システム10の様々なコンポーネントが、コントローラ16を備えることができる。例えば、図2A及び図2Bは、外科システム10の2つの例示の事例の概略図を示しており、ここで、外科システム10の異なるコンポーネントはコントローラ16を備える。図2Aの事例(及び図1の事例)では、外科用コンソール54は、コントローラ16を備える。したがって、外科用コンソール54は、光エミッタ14を制御する。図2Bの事例では、外科用ハンドピース12は、コントローラ16を備える。したがって、外科用ハンドピース12は、光エミッタ14を制御する。本明細書において、図2Aの事例は、「外科用コンソールコントローラの例」と称され、図2Bの事例は、「外科用ハンドピースコントローラの例」と称される。外科用ハンドピースコントローラ例の特徴は、外科用コンソールコントローラ例とともに用いることができ、逆もまた然りであることが理解されるべきである。
【0036】
いくつかの事例ではコントローラ16は外科用コンソール54内又は外科用ハンドピース12内に配置されないものの、外科用コンソール54又は外科用ハンドピース12が依然としてコントローラを備えることができることが留意されるべきである。例えば、「外科用コンソールコントローラ例」では、外科用ハンドピース12が、外科用ハンドピース12を動作させる自身のコントローラを備えることができ、一方、外科用コンソール54が、光エミッタ14を制御するように構成されたコントローラ16を備える。同様に、「外科用ハンドピースコントローラ例」では、外科用コンソール54が、外科用コンソール54を動作させる自身のコントローラを備えることができ、一方、外科用ハンドピース12が、光エミッタ14を制御するように構成されたコントローラ16を備える。
【0037】
いくつかの事例では、コントローラ16の少なくとも一部(a part)は、外科用コンソール54及び外科用ハンドピース12の双方の内に位置することができる。そのような事例では、コントローラ16のいくつかの動作は、外科用コンソール54内に位置するコントローラ16の一部によって実行することができ、いくつかの動作は、外科用ハンドピース12内に位置するコントローラ16の一部によって実行することができる。特定の事例では、外科用ハンドピース12内に位置するコントローラ16の一部は、CAN通信ネットワーク(図5A図5Cには示さず)を介して外科用コンソール54内に位置するコントローラ16の一部に結合することができ、外科用ハンドピース12内に位置するコントローラ16の一部及び外科用コンソール54内に位置するコントローラ16の一部が迅速かつ効率的な方法で通信することが可能になる。
【0038】
さらに、図1図2A、及び図2Bではコントローラ16が外科用コンソール54内又は外科用ハンドピース12内に位置するものの、他の事例では、外科システム10の他のコンポーネントがコントローラ16を含むことができることが留意されるべきである。例えば、コントローラ16は、制御デバイス56内に位置することができる。さらに、コントローラ16は、外科システム10のいずれのコンポーネントとも別個のものとすることもできるし、別個のコンピューティングデバイス、例えば、デスクトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、又はウェアラブルモバイルデバイス内に位置することもできる。
【0039】
光センサ18は、可視光20を検知するのに適した任意のデバイスとすることができる。例えば、図1に示す事例では、光センサ18は、カメラとして示されている。しかしながら、他の事例では、光センサ18は、フォトダイオード、デジタルカメラ、ウェブカム(webcam)、ビデオカメラ、ライブストリームブロードキャストカメラを含むデバイス、又はそれらの組み合わせとすることができる。したがって、光センサ18によって生成される出力信号は、光センサ18に基づいて変動することができる。例えば、光センサ18がデジタルカメラである場合、出力信号画像データは、写真とすることができる。別の例では、光センサ18がビデオカメラである場合、出力信号は、ビデオとすることができる。更に別の例では、光センサ18がフォトダイオードを含むデバイスである場合、出力信号は、デジタル信号とすることができる。
【0040】
さらに、光センサ18は、可視光20を検知するのに適した任意のロケーション(location:場所)内に位置することができる。例えば、光センサ18は、外科システム10を備える手術室の壁又は手術台に結合することができる。別の例では、光センサ18は、トラッキングカメラ等の、外科システム10のコンポーネントに結合することができる。例えば、第2の外科システム22がディスプレイを備えるデスクトップコンピュータである事例では、光センサ18は、第2の外科システム22のディスプレイに搭載することができる。更に別の例では、光センサ18は、外科システム10のオペレータ上で位置することができる。例えば、光センサ18は、外科システム10を動作させる外科医の身体に結合することができる。
【0041】
第2の外科システム22は、光センサ18からの出力信号に基づいて、外科用ハンドピース12の識別情報を判断するのに適した任意のシステムとすることができる。例えば、第2の外科システム22は、任意の適したコンピューティングシステムとすることができる。図1の事例では、第2の外科システム22は、デスクトップコンピュータを含み、デスクトップコンピュータは、光センサ18からの出力信号に基づいて、外科用ハンドピース12の識別情報を判断するプロセッサ及びメモリを備える。同様に、他の事例では、第2の外科システム22は、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ウェアラブルモバイルデバイス、又は、外科用ハンドピース12の識別情報を判断するのに適した他の任意のデバイスを含むことができる。
【0042】
いくつかの事例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて様々なタスクを実行するように更に構成することができる。例えば、図1では、第2の外科システム22は、外科処置中の手術室内で使用するための外科ワークフローシステムである。したがって、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて、外科処置のステップ(現在のステップ、先行するステップ、又は後続のステップ)、外科処置のステップの命令、外科用ハンドピース12が外科処置のステップについて許容可能であるか否か、外科処置のステップに対する警告、外科処置が追加の外科用ハンドピース12又は補助機器(手術室照明、ビデオデバイス及び録音デバイス、吸引デバイス、撮像デバイス等)を要求するか否か、及び/又は、外科用ハンドピース12がアタッチメント(attachment:付属物)を備えるか否かを判断するように構成することができる。その後、第2の外科システム22は、外科システム10のオペレータを支援する更なるステップを進めることができる。例えば、外科用ハンドピース12の識別情報を判断した後、第2の外科システム22は、手術室内のスクリーン上にGUIを表示することができ、GUIは、外科処置のステップ、命令、及び/又は識別された外科用ハンドピース12に関する警告を提供する。外科用ハンドピース12がドリルであるとともに、第2の外科システム22がヘッドマウントディスプレイデバイスである特定の事例では、ヘッドマウントディスプレイデバイスは、患者の身体上に、ドリルのための所望の進入角度を重ね合わせることができる。
【0043】
第2の外科システム22が複数のコンポーネント(component:構成要素)を備えることができ、これらのコンポーネントは、任意の適したロケーションに位置することができることが理解されるべきである。例えば、図1の事例では、第2の外科システム22は、コンピューティングシステム及びディスプレイを備える外科ワークフローシステムであり、コンピューティングシステム及びディスプレイの双方は、外科システム10を備える手術室内に位置する。しかしながら、他の事例では、第2の外科システム22は、コンピューティングシステム及びディスプレイを備えることができ、ディスプレイは、手術室内に位置し、コンピューティングシステムは、手術室の付近の部屋内、又は手術室の遠隔のロケーション内に位置する。例えば、第2の外科システム22のコンピューティングシステムは、遠隔ロケーションに位置することができ、サーバを介して光センサ18から出力信号を受信し、遠隔ロケーションにおいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断し、外科処置のステップ、命令、及び/又は識別された外科用ハンドピース12に関する警告を、サーバを介して、手術室内に位置する第2の外科システム22のディスプレイに提供することができる。ディスプレイは、その後、外科処置のステップ、命令、及び/又は警告を、手術室内の外科システム22のオペレータに表示することができる。
【0044】
図1の事例では、外科システム10は、外科用ハンドピース12に駆動信号を送信するように構成される外科用コンソール54を備える。外科システム10は、制御デバイス56も備え、制御デバイス56は、制御デバイス56が外科用コンソール54を介して外科用ハンドピース12を制御するように構成されるように外科用ハンドピース12及び外科用コンソール54と通信する。図1では、制御デバイス56は、足により制御可能な制御デバイス56’及び手により制御可能な制御デバイス56’’として示されている。制御デバイス56’を本明細書においてフットスイッチ56’と称することができるとともに、制御デバイス56’’を本明細書においてハンドスイッチ56’’と称することができることが理解されるべきである。加えて、これらの制御デバイス56は、まとめて「制御デバイス56’、56’’」と称することができる。
【0045】
図1では、外科用ハンドピース12は、ハンドピース接続ポート58において外科用コンソール54に物理的に結合され、制御デバイス56は、制御接続ポート60において外科用コンソール54に無線で結合される。図示するように、外科用ハンドピース12は、ケーブル26(ケーブル26’、26’’、26’’’として示されている)を用いて外科用コンソール54のハンドピース接続ポート58に物理的に結合される。さらに、制御デバイス56は、ドングル(dongle)62を介して外科用コンソール54に無線で結合され、ドングル62は、制御接続ポート60において外科用コンソール54に物理的に結合される。したがって、制御デバイス56は、外科用ハンドピース12を遠隔制御することが可能である。他の事例では、外科用ハンドピース12は、図1における制御デバイス56に類似の方法で外科用コンソール54に無線で結合することができる。更に他の事例では、制御デバイス56は、図1における外科用ハンドピース12に類似の方法で外科用コンソール54に物理的に結合することができる。
【0046】
外科用コンソール54は、任意の適した形状及びサイズのものとすることができ、図1には示されていないコンポーネント又は本明細書において記載されていないコンポーネントを含むことができる。例えば、外科用コンソール54は、任意の数の接続ポート58、60を備えることができる。加えて、接続ポート58、60は、外科用コンソール54の任意の適した一部上に位置決めすることができる。代替的に、外科用コンソール54は、外科用ハンドピース12及び/又は制御デバイス56を外科用コンソール54に無線で結合することができる事例では、接続ポート58、60を省略することができる。
【0047】
別の例では、外科用コンソール54は、外科用コンソール54の接続ポート58、60の周囲に可視光インジケータを備えることができ、これは、2018年4月27日に出願され、「System And Method For Indicating Mapping Of Console-Based Surgical Systems」という発明の名称の国際特許出願PCT/US18/29914号に記載されているものと同様のものとすることができ、この国際特許出願の開示は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなすものとする。そのような事例が図1に示されており、可視光インジケータによって放射される可視光は、接続ポート58、60から放射する線を用いて表されている。そのような事例では、視覚インジケータは、いずれの制御デバイス56がいずれの外科用ハンドピース12を制御するのか(本明細書において「マッピング構成」と称され、以下で更に記載される)に基づいて可視光を放射するように構成することができる。視覚インジケータは、外科用ハンドピース12、ドングル62、及び/又は制御デバイス56の接続成功に基づいて、可視光を放射するように構成することもできる。更に別の例では、外科用コンソール54は、外科用ハンドピース12からの情報を表示するディスプレイを備えることができる。
【0048】
加えて、外科用コンソール54は、静止型又はモバイル型とすることができる。外科用コンソール54は、制御デバイス56が、自身に結合された外科用ハンドピース12を制御することを可能にするように構成された他の任意のデバイス、例えば、ロボットマニピュレータとすることができる。外科用コンソール54は、様々な外科用コンソール102のうちの1つとすることができる。例えば、外科用コンソール54は、超音波吸入、吸引、灌注、RFアブレーション又は病巣切除、穿孔、鋸引き、切断、ミリング、撮像等の能力を提供するように構成することができる。
【0049】
制御デバイス56は、足により制御可能な制御デバイス(本明細書において「フットスイッチ」と称される)又は手により制御可能な制御デバイス(本明細書において「ハンドスイッチ」と称される)とすることができる。例えば、図1では、制御デバイス56は、それぞれフットスイッチ56’及びハンドスイッチ56’’を用いて示されている。制御デバイス56は、オペレータが外科用ハンドピース12を遠隔制御することを可能にする種々の異なる構成を含むことができる。制御デバイス56は、1つ以上のセンサ、例えば、ホール効果センサ、磁気センサ、ロードセル、圧力センサ、画像センサ、傾斜計、又は、フットスイッチ若しくはハンドスイッチの押下に応答して信号を生成するのに適した他のセンサを含むことができる。
【0050】
他の例では、制御デバイス56は、音声作動制御、膝により操作される制御、ジェスチャ制御、拡張/混合現実制御、又は、外科システム10のオペレータによって作動することができ、外科用ハンドピース12を制御するのに適したものとすることができる他のタイプの制御を含むことができる。そのような例では、制御デバイス56は、1つ以上のセンサ、例えば、ホール効果センサ、磁気センサ、ロードセル、圧力センサ、画像センサ、傾斜計、又は、制御デバイス56のオペレータのアクションに応答して信号を生成するのに適した他のセンサを含むことができる。
【0051】
更に他の例では、制御デバイス56は、モバイルコンピューティングデバイスを含むことができる。そのようなモバイルコンピューティングデバイスは、携帯電話、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ウェアラブル遠隔デバイス、又は、外科用ハンドピース12を制御するのに適した他の任意のモバイルコンピューティングデバイスを含むことができる。例えば、制御デバイス56は、外科用途にカスタム化されるとともにタッチスクリーンを含むタブレットとすることができる。そのような例では、タブレットのオペレータは、タッチスクリーンの一部をタッチして、外科用ハンドピース12のコマンドを選択することによって、外科用ハンドピース12を動作させることができる。
【0052】
加えて、制御デバイス56は、可視光66を放射するように構成される光エミッタ64に結合することができる。図1の事例では、光エミッタ64は、光エミッタ64’、64’’として示されており、可視光66は、可視光66’、66’’として示されている。光エミッタ64は、光エミッタ14と同様であり、光エミッタ14の任意の上記の記載が光エミッタ64にも当てはまることが留意されるべきである。例えば、光エミッタ64は、少なくとも1つのRGB LED等の任意の適した光エミッタとすることができる。
【0053】
外科システム10は、外科用ハンドピース12を制御する任意の適した数の制御デバイス56を備えることができ、各制御デバイス56は、任意の適した数の光エミッタ64を備えることができることが留意されるべきである。図1の事例では、2つの制御デバイス56’、56’’が、3つの外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’を制御する。上記で言及されたように、外科システム10は、任意の適した数の外科用ハンドピース12を備えることができる。同様に、外科システム10は、外科用ハンドピース12の数にかかわらず、任意の適した数の外科用ハンドピース12を備えることができる。例えば、外科システム10は、外科用ハンドピース12よりも少数又は多数の制御デバイス56を備えることができる。例えば、図1における外科システム10は、3つの外科用ハンドピース12を制御する3つの制御デバイス56を備える。加えて、各制御デバイス56は、2つ以上の光エミッタ64を備えることができる。
【0054】
ここで図4を参照すると、上記で言及されたコンポーネントを用いて外科システム10を動作させる方法が示されている。図示するように、方法は、外科用ハンドピース12の状態を判断するステップ100と、外科用ハンドピース12の状態に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御するステップ102と、光エミッタ14によって放射された可視光20を検知することに基づいて出力信号を生成するステップ104と、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断するステップ106とを含む。
【0055】
外科用ハンドピース12の状態を判断するステップ100は、外科用ハンドピース12のエラー状況、外科用ハンドピース12の動作パラメータ、外科用ハンドピース12が利用可能な電力量、外科用ハンドピース12のロケーション、外科用ハンドピース12の接続ステータス、外科用ハンドピース12の「使用中」ステータス(status:状態)、外科用ハンドピース12のマッピング構成、及び外科用ハンドピース12の外科用ハンドピースのマッピングステータスのうちの少なくとも1つを判断するステップ(図示せず)を含むことができる。このステップ100は、コントローラ16によって実行することができる。
【0056】
いくつかの事例では、コントローラ16は、外科システム10のセンサによって生成された検知された読み取り値に基づいて、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断するように更に構成することができる。いくつかの事例では、外科用ハンドピース12’が、センサを備える。例えば、図5A図5Cを参照すると、センサ(図5A図5Cには示さず)は、外科用ハンドピース12’のハウジング24’内に配置することができ、外科用ハンドピース12’の検知された読み取り値を生成するように構成することができる。コントローラ16が外科用ハンドピース12’内に配置される事例では、センサ及び光エミッタ14’は、CAN通信ネットワーク(図5A図5Cには示さず)を介してコントローラ16に結合することができる。したがって、コントローラ16は、センサからの検知された読み取り値を迅速かつ効率的に受信し、光エミッタ14’を制御することができる。当然ながら、任意の外科用ハンドピース12が同様にセンサを備えることができる。外科システム10がセンサを備える他の事例では、センサは、外科システム10を備える手術室内等の、外科用ハンドピース12の外部に位置することができる。加えて、外科用コンソール54等の外科システム10の他の任意のコンポーネントがセンサを含むことができる。
【0057】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のエラー状況及び/又は動作パラメータを判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。例えば、外科用ハンドピース12が切削工具である事例では、外科用ハンドピース12は、切削工具内で短絡障害が発生しており、切削工具のモータ(図5Bに示されるモータ99等)が動作不能であることを判断することによって、エラー状況を判断することができる。さらに、そのような事例では、コントローラ16は、切削工具のトルク、切削工具の速度、切削工具によって消費される電力、切削工具の振動の周波数、電動工具の失速状況、又はそれらの組み合わせを判断することによって、外科用ハンドピース12の動作パラメータを判断することができる。外科用ハンドピース12が上記で記載されたセンサを備える事例では、センサは、外科用ハンドピース12のエラー状況及び動作パラメータを検知し、それに応じて検知された読み取り値を生成するように構成することができる。
【0058】
外科用ハンドピース12が切削工具である1つの事例では、コントローラ16は、トルクマップに基づいて、切削工具の速度を切削工具の所望の速度と比較することができる。コントローラ16は、切削工具のモータの検知される電流とトルク定数とに基づいて切削工具のトルクを判断することができる。切削工具のモータは、図5Bに示すモータ99とすることができる。モータは、「Surgical Tool Assembly Including a Console, Plural Surgical Tools and a Footswitch, Wherein the Console is Able to Custom Map the Footswitch to each Surgical Tool」という発明の名称の米国特許出願公開第2017/0172583号に記載されているハンドピースモータとすることもでき、この米国特許出願公開の開示は、引用することによりその全体が本明細書の一部をなすものとする。コントローラ16は、モータの逆EMF波形に基づいて切削工具の速度を判断することもできる。その後、切削工具のトルク及び切削工具の速度に基づいて、コントローラ16は、トルクマップを用いて切削工具によって消費される電力を判断することができる。トルクマップは、切削工具によって消費される所望の電力と、消費される所望の電力における切削工具の所望のトルク及び所望の速度とを提供することもできる。その場合、コントローラ16は、切削工具の速度を、切削工具の所望の速度と比較することができる。いくつかの事例では、切削工具によって消費される所望の電力は、切削工具の最大電力定格である。
【0059】
外科用ハンドピース12が切削工具である別の事例では、コントローラ16は、切削工具が失速状況に到達したか否かを判断することができる。失速状況は、切削工具が切削工具に印加された負荷を克服することが可能なトルクを提供することが不可能であり、かつ、切削工具が回転を停止した場合に、起こる。失速状況は、切削工具が使用中である(すなわち、切削工具が回転を開始した後)か、又は切削工具が回転を開始する前に、起こり得る。コントローラ16は、様々な方法を用いて失速状況に到達したことを判断することができる。例えば、コントローラ16は、ゼロでないユーザ入力(例えば、ユーザが切削工具を起動している)を検知することができ、同時に、切削工具が切削工具の検知速度に基づいて回転していないことも検知する。別の例では、コントローラ16は、電流が切削工具のモータによって引き出されているが、切削工具が切削工具の検知速度に基づいて回転していないことを検知することができる。
【0060】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12が利用可能な電力量に基づいて、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。例えば、複数の外科用ハンドピース12が外科用コンソール54に結合される事例では、外科用コンソール54は、複数の外科用ハンドピース12にわたって電力を分散させる。したがって、コントローラ16は、外科用ハンドピース12のそれぞれが利用可能な電力量を判断することができる。より具体的な事例では、外科用コンソール54は、外科用ハンドピース12のタイプに基づいて電力量を配分することができる。例えば、外科用コンソール54に結合された外科用ハンドピース12が様々なドリル、例えば、高出力テーパドリル又は高速ペンシルグリップドリルのうちの1つとすることができる場合、コントローラ16は、ドリルの電力定格に基づいてドリルに異なる電力量を配分することができる。そのような例では、コントローラ16は、外科用コンソール54によって提供される電力量が外科用ハンドピース12のうちの1つ以上を給電するのには不十分であることを判断することができる。
【0061】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のロケーションを判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。例えば、コントローラ16は、外科用ハンドピース12にアタッチされたマーカに基づいて、外科用ハンドピース12のロケーションを判断することができる。外科システム10が仕切られた手術部位(surgical site)において動作する別の例では、コントローラ16は、手術部位の境界に対する外科用ハンドピース12の位置を判断することができる。更に別の例では、コントローラ16は、別の外科用ハンドピース12等の、外科システム10の別のコンポーネントに対する外科用ハンドピース12の位置を判断することができる。上記で言及されたセンサが外科用ハンドピース12の外部に(例えば、外科用ナビゲーションシステムのコンポーネントとして)位置する事例では、センサは、外科用ハンドピース12上に位置するマーカを検知して、外科用ハンドピース12のロケーションを判断するように構成することができる。外科用ハンドピース12がセンサを備える事例では、外科用ハンドピース12のセンサは、手術部位の境界又は別の外科用ハンドピース12に対する外科用ハンドピース12の位置を検知し、それに応じて検知された読み取り値を生成するように構成することができる。
【0062】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12の接続ステータスを判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。例えば、図1の事例では、外科用コンソール54は、外科用ハンドピース12に物理的に結合されるとともに、制御デバイス56に無線で結合される。そのような事例では、接続ステータスは、外科用ハンドピース12及び外科用コンソール54の物理結合のステータス、又は制御デバイス56及び外科用コンソール54の無線結合のステータスを含むことができる。例えば、コントローラ16は、外科用ハンドピース12又は制御デバイス56が外科用コンソール54から切断されているか又は不適切に接続されていることを判断することができる。外科用ハンドピース12、制御デバイス56、ケーブル26、ドングル62、又は外科用コンソール54は、上記で言及されたセンサを備えることができ、センサは、外科用ハンドピース12の結合のステータス又は制御デバイス56の結合のステータスを検知し、それに応じて検知された読み取り値を生成するように構成することができる。
【0063】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12の「使用中」ステータスを判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。外科用ハンドピース12の「使用中」ステータスは、外科システム10のオペレータが外科用ハンドピース12を用いているか否かに基づいている。例えば、外科用ハンドピース12の「使用中」ステータスを判断するために、コントローラ16は、オペレータが外科用ハンドピース12のトリガを押下しているか否かを検知することができる。
【0064】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピング構成を判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。マッピング構成は、いずれの制御デバイス56がいずれの外科用ハンドピース12を制御するのかを詳述する。例えば、一例のマッピング構成を示すために、図3Aは、図1における外科システム10の事例の概略図を提供する。図3Aに示すように、外科システム10は、3つの外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’及び2つの制御デバイス56’、56’’を備える。図3Aの例示の一事例では、フットスイッチ56’を、外科用ハンドピース12’を制御するように構成することができ、ハンドスイッチ56’’を、外科用ハンドピース12’’を制御するように構成することができる。そのような事例では、コントローラ16によって判断されるマッピング構成は、上記の構成を詳述する。
【0065】
外科用ハンドピース12を制御するように制御デバイス56を構成することができる場合、制御デバイス56は、本明細書において外科用ハンドピース12「にマッピングされる」ものと称することができることが留意されるべきである。同様に、制御デバイス56によって外科用ハンドピース12を制御することができる場合、外科用ハンドピース12は、本明細書において制御デバイス56「にマッピングされる」ものと称することができる。
【0066】
コントローラ16は、様々な方法を用いてマッピング構成を判断することができる。いくつかの事例では、外科システム10のオペレータは、外科用コンソール54のタッチスクリーンを用いてマッピング構成を入力することができる。そのような事例では、オペレータは、外科用コンソール54のタッチスクリーンを用いて、特定のハンドピース接続ポート150を特定の制御接続ポート160に関連付けることができる。したがって、オペレータは、特定の制御接続ポート160に結合された制御デバイス56が、特定のハンドピース接続ポート150に結合された外科用ハンドピース12にマッピングされることを指定することができる。したがって、コントローラ16は、オペレータからマッピング構成を受信することができる。別の事例では、コントローラ16は、デフォルトのマッピング構成に従って、ハンドピース接続ポート150に結合された外科用ハンドピース12を、制御接続ポート160に結合された制御デバイス56に自動的にマッピングすることができる。
【0067】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピングステータスを判断することによって、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。外科用ハンドピース12のマッピングステータスは、マッピング構成に従って制御デバイス56によって外科用ハンドピース12を制御することができるか否かに基づいている。例えば、外科用ハンドピース12’がハンドピース接続ポート58に結合されるが、制御デバイス56’、56’’のいずれにもマッピングされていない図1の事例では、外科用ハンドピース12’のマッピングステータスは、外科用ハンドピース12’が「非マッピング」であることを反映することになる。逆に、外科用ハンドピース12’’がハンドピース接続ポート58に結合され、制御デバイス56’、56’’にマッピングされている図1の事例では、外科用ハンドピース12’’のマッピングステータスは、外科用ハンドピース12’’が「マッピング済み」であることを反映することになる。
【0068】
コントローラ16は、様々な方法を用いて外科用ハンドピース12のマッピングステータスを判断することができる。例えば、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が、外科用ハンドピース12の接続ステータスを判断する上記で記載された方法を用いて外科用コンソール54に接続されていることを判断することができ、デフォルトで、ハンドピース接続ポート58に接続された外科用ハンドピース12のマッピングステータスを「非マッピング」に設定することができる。その後、コントローラ16は、コントローラ16が、外科用ハンドピース12のマッピング構成を判断する上記で記載された方法を用いて制御デバイス56に外科用ハンドピース12がマッピングされたことを判断した後に、外科用ハンドピース12のマッピングステータスを「マッピング済み」に設定することができる。
【0069】
コントローラ16は、コントローラ16のロケーションに基づいて様々な方法を用いて、ステップ100中に外科用ハンドピース12の状態を判断することができることが理解されるべきである。例えば、図3Aでは、外科用ハンドピース54は、図2Aの「外科用コンソールコントローラ例」によるコントローラ16を備える。図3Bでは、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’は、「外科用ハンドピースハンドピースコントローラ例」による、コントローラ16’、16’’、16’’’としてコントローラ16を備える。したがって、図3Aにおけるコントローラ16は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、「使用中」ステータス、マッピング構成、及び/又はマッピングステータスを判断することができる一方で、図3Bにおけるコントローラ16’、16’’、16’’’は、コントローラ16’、16’’、16’’’が内部に位置する外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、「使用中」ステータス、マッピング構成、及び/又はマッピングステータスを判断することができる。
【0070】
コントローラ16が、コントローラ16のロケーションに基づいて様々な方法を用いて外科用ハンドピース12の状態を判断する方法を示すために、コントローラ16が(例えば、図3Aにおける)外科用コンソール54内に位置し、外科用ハンドピース12のマッピング構成を判断する事例が、コントローラ16が(例えば、図3Bにおける)外科用ハンドピース12内に位置し、外科用ハンドピース12のマッピング構成を判断する事例と比較される。図3Aにおけるコントローラ16は、全ての外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のマッピング構成を判断することができ、一方、図3Bにおけるコントローラ16’、16’’、16’’’は、コントローラ16’、16’’、16’’’が内部に位置する外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のマッピング構成を判断することができる。例えば、図3Aにおけるコントローラ16は、オペレータが、外科用コンソール54のタッチスクリーンを用いてマッピング構成を外科用コンソール54に入力した後、全ての外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のマッピング構成を判断することができる。対照的に、図3Bにおけるコントローラ16’、16’’、16’’’は、オペレータが、(例えば、フットスイッチ及び外科用ハンドピース上のトリガを同時に押下することによって)それぞれの外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’を用いてマッピング構成を外科用コンソール54に入力した後、オペレータが、(例えば、外科用ハンドピース上のボタンを用いることによって)マッピング構成を外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’に直接入力した後、及び/又は、外科用コンソール54内のコントローラから外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’についてのマッピング構成を受信することによって、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のマッピング構成を判断することができる。
【0071】
図4を再び参照すると、方法は、外科用ハンドピース12の状態に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御するステップ102を含む。このステップ102は、コントローラ16によって実行することができる。いくつかの事例では、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光20の光色を制御することによって、光エミッタ14を制御するように構成することができる。例えば、光エミッタ14が少なくとも1つのRGB LEDである事例では、コントローラ16は、少なくとも1つのRGB LEDによって放射される可視光20の光色が、赤色、緑色、青色、又はそれらの組み合わせであるように制御するように構成することができる。そのような事例では、光エミッタ14は、可視光20の波長に基づいて放射される可視光20の光色を制御するように構成することができる。例えば、光エミッタ14は、(可視光の青色光範囲に対応する)460nmの波長において可視光20を放射するように構成することができる。
【0072】
加えて、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光20の光効果を制御することによって、ステップ102中に光エミッタ14を制御するように更に構成することができる。例えば、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光の光パターン及び/又は光周波数を制御することによって、光エミッタ14によって放射される可視光の光効果を制御することができる。
【0073】
例えば、コントローラ16は、可視光20がパルスの繰り返しパターンを用いて放射されるように光エミッタ14を制御することによって、光エミッタ14によって放射される可視光20の光パターンを制御するように構成することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、「オンフェーズ(on phase)」及び「オフフェーズ(off phase)」の繰り返し周期に関して可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することができ、光エミッタ14は、「オンフェーズ」中に可視光20を放射し、「オフフェーズ」中には可視光20を放射しない。例えば、「オンフェーズ」及び「オフフェーズ」の1.5秒周期中、光エミッタ14は、「オンフェーズ」中に0.5秒の間可視光20を放射し、「オフフェーズ」中に0.5秒の間可視光20の放射を停止し、「オンフェーズ」中に0.25秒の間可視光20を放射し、「オフフェーズ」中に0.25秒の間可視光20の放射を停止することができる。当然ながら、コントローラ16は、任意の適した光パターンを用いて可視光20を繰り返し放射するように光エミッタ14を制御することができる。
【0074】
別の例では、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光20の光周波数を制御するように構成することができる。例えば、いくつかの事例では、コントローラ16は、30Hz等の、所定の周波数よりも大きい任意の光周波数であるように可視光20の光周波数を制御するように構成することができる。いくつかの事例では、この所定の周波数は、フリッカ融合周波数(flicker fusion frequency)に基づくものとすることができる。フリッカ融合周波数は、平均的な人間の観察者には断続的な光刺激が完全に定常であるように見える光周波数と定義される。したがって、フリッカ融合周波数よりも大きい光周波数において可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することによって、可視光20の断続的な性質は、外科システム10のオペレータに認識不能であるとともに、外科システム10のコンポーネントによってのみ検出可能である(これらのコンポーネントは、以下で更に論述される)。例示の一事例では、フリッカ融合周波数を、60Hzであるように決定することができ、コントローラ16は、可視光20が75Hzの光周波数において放射されるように光エミッタ14を制御するように構成することができる。
【0075】
当然ながら、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光20の光色及び光効果のうちの1つ以上を制御することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、光エミッタ14によって放射される可視光20の光色、光パターン、及び/又は光周波数を制御することができる。例えば、コントローラ16は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20を放射するように光エミッタ14を制御するように構成することができ、ここで、光エミッタ14は、赤色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に80Hzの光周波数において放射する。さらに、他の事例では、コントローラ16は、光エミッタ14の光の明度も制御することができることが留意されるべきである。
【0076】
ステップ102中に外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御するコントローラ16の1つの例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12のエラー状況に基づいて可視光20の光色及び/又は光パターンを制御することができる。上記で記載されたように、コントローラ16は、外科用ハンドピース12内で短絡障害が発生しており、したがって動作不能であることを判断することができる。そのような事例では、コントローラ16は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができ、ここで、光エミッタ14は、赤色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に放射する。
【0077】
別の例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12の動作パラメータに基づいて可視光20の光色を制御することによって、外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14の光色を制御することができる。上記で記載されたように、外科用ハンドピース12が切削工具である一事例では、コントローラ16は、切削工具の速度を判断し、それに応じて光エミッタ14を制御することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、切削工具の速度が過度に高い又は過度に低いか否かを判断し、それに応じて、黄色の光色を有する可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することができる。いくつかの事例では、切削工具の速度が正しい範囲内である場合、コントローラ16は、緑色の光色を有する可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することができる。更なる事例では、コントローラ16は、切削工具の速度が所望の速度内にある場合の第1の波長に対応する第1の光色、及び、切削工具の速度が過度に高い又は過度に低い場合の第2の波長に対応する第2の光色を有する可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することができる。そのような事例では、切削工具の速度が所望の速度と、過度に高い又は過度に低い速度との間にある場合、コントローラ16は、第1の波長と第2の波長との間の波長に対応する、第1の光色と第2の光色との間の光色を有する可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することができる。
【0078】
コントローラ16が外科用ハンドピース12の動作パラメータに基づいて光エミッタ14の光色を制御することができるより具体的な例では、コントローラ16は、(外科用ハンドピース12が切削工具である事例では)切削工具の検知速度を、所望の速度と比較することに基づいて可視光20の光色を制御することによって、光エミッタ14を制御することができる。上記で言及されたように、コントローラ16は、ステップ100中に、トルクマップに基づいて、切削工具の検知速度を所望の速度と比較することができる。切削工具の所望の速度は、切削工具の最大電力に基づいて選択することができる。したがって、コントローラ16は、検知速度が所望の速度と等しい場合、緑色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。さらに、コントローラ16は、検知速度が所望の速度に等しくない場合、黄緑色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができ、黄緑色の光色は、所望の速度と検知速度との間の差の大きさが高まるにつれて、黄色の色相が増加する。
【0079】
コントローラ16が外科用ハンドピース12の動作パラメータに基づいて光エミッタ14の光色を制御することができる別の特定の例では、コントローラ16は、(外科用ハンドピース12が切削工具である事例では)切削工具の失速状況に基づいて可視光20の光色を制御することによって、光エミッタ14を制御することができる。上記で言及されたように、コントローラ16は、切削工具が切削工具に印加された負荷を克服することが可能なトルクを提供することが不可能であり、かつ、切削工具が回転を停止した失速状況に、切削工具が到達したことを判断することができる。したがって、コントローラ16は、失速状況に到達した場合に、赤色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。
【0080】
別の例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が利用可能な電力量に基づいて、可視光20の光色を制御することによって、ステップ102中に外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御することができる。上記で言及されたように、コントローラ16は、外科用コンソール54から外科用ハンドピース12が利用可能な電力量を判断することができる。複数の外科用ハンドピース12が外科用コンソール54に結合される1つのそのような事例では、コントローラ16は、外科用コンソール54から外科用ハンドピース12のそれぞれが利用可能な電力量を判断することができる。したがって、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が「使用中」ではないが、十分な電力量が外科用ハンドピース12にとって利用可能である場合、緑色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。同様に、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が「使用中」ではなく、かつ、十分な電力量が外科用ハンドピース12にとって利用可能ではない場合、赤色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。
【0081】
更に別の例では、コントローラ16は、対応する外科用ハンドピース12のロケーションに基づいて可視光20の光色を制御することによって、ステップ102中に外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御することができる。上記で記載されたように、コントローラ16は、手術部位の境界及び外科システム10の別のコンポーネントに対する外科用ハンドピース12の位置を判断することができる。したがって、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が手術部位の境界の付近、又は外科システム10の非互換性のコンポーネントの付近にある場合、黄色の光色を有する可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。
【0082】
更に別の例では、外科用ハンドピース20が電源(例えば、バッテリ)を備える事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12の接続ステータスに基づいて可視光20の光色を制御することによって、外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御することができる。上記で記載されたように、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が外科用コンソール54から切断されていることを判断することによって、外科用ハンドピース12の接続ステータスを判断することができる。例えば、外科用ハンドピース12がバッテリ駆動である事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が外科用コンソール54に物理的に結合されていない又は無線で結合されていないことを判断することができる。そのような事例では、コントローラ16は、0.5秒「オンフェーズ」とそれに後続する0.5秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの1秒周期に関して、可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができる。
【0083】
また更に別の例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12の「使用中」ステータスに基づいて可視光20の光パターンを制御することによって、ステップ102中に外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御することができる。上記で記載されたように、コントローラ16は、外科システム10のオペレータが外科用ハンドピース12を用いているか否かに基づいて、外科用ハンドピース12の「使用中」ステータスを判断することができる。そのような事例では、コントローラ16は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができ、ここで、光エミッタ14は、緑色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に放射する。
【0084】
コントローラ16は、マッピング構成に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することもできる。図3Aの概略図は、マッピング構成に基づいて光エミッタ14を制御するステップ102を更に示している。図示するように、外科システム10は、光エミッタ14’、14’’、14’’’に結合された外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’と、光エミッタ64’、64’’に結合された制御デバイス56’、56’’とを備える。1つの事例では、コントローラ16は、光エミッタ64’、64’’によって放射される可視光66’、66’’の光色に対応するように可視光20’、20’’、20’’’の光色を制御することによって、マッピング構成に基づいて光エミッタ14’、14’’、14’’’を制御する。
【0085】
例えば、図3Aの特定の事例では、マッピング構成に従って、フットスイッチ56’が外科用ハンドピース12’を制御し、ハンドスイッチ56’’が外科用ハンドピース12’’を制御する。そのような事例では、光エミッタ64’によって放射される可視光66’は、オレンジ色の光色を有し、光エミッタ64’’によって放射される可視光66’’は、青色の光色を有する。したがって、コントローラ16は、フットスイッチ56’が外科用ハンドピース12’にマッピングされ、したがって、外科用ハンドピース12’を制御することを示す対応するオレンジ色の光色を有する可視光20’を放射するように光エミッタ14’を制御する。同様に、コントローラ16は、ハンドスイッチ56’’が外科用ハンドピース12’’にマッピングされ、したがって、外科用ハンドピース12’’を制御することを示す対応する青色の光色を有する可視光20’’を放射するように光エミッタ14’’を制御する。
【0086】
別の例として、図3Aの特定の事例では、外科用ハンドピース12’は、マッピング構成に従って、制御デバイス56’、56’’のいずれかにマッピングされる。そのような事例では、光エミッタ64’、64’’によって放射される可視光66’、66’’は、それぞれオレンジ色及び青色の光色を有する。したがって、コントローラ16は、制御デバイス56’、56’’が双方とも外科用ハンドピース12’にマッピングされることを示す対応するオレンジ色及び青色の光色を有する可視光20’を放射するように光エミッタ14’を制御する。そのような事例では、コントローラ16は、オレンジ色及び青色の光色を有する可視光20’を同時に又は逐次的に放射するように光エミッタ14’を制御することができる。
【0087】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピングステータスに基づいて可視光20の光色及び光パターンを制御することによって、ステップ102中に外科用ハンドピース12の状態に基づいて光エミッタ14を制御することもできる。上記で記載されたように、コントローラ16は、外科用ハンドピース12が外科用コンソール54に接続されているか否かを判断することに基づいて、かつ、外科用ハンドピース12がマッピング構成において制御デバイス56にマッピングされているか否かを判断することに基づいて、外科用ハンドピース12のマッピングステータスを判断することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20を放射するように外科用ハンドピース12の光エミッタ14を制御することができ、ここで、光エミッタ14は、外科用ハンドピース12が「非マッピング」のマッピングステータスを有する場合、白色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に放射する。
【0088】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することもできる。図3Aの概略図は、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて光エミッタ14を制御するステップ102を更に示している。例えば、図3Aの事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’の識別情報に基づいて光エミッタ14’、14’’、14’’’によって放射される可視光20’、20’’、20’’’の光効果を制御することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’ごとに光周波数を予め決定することができる。したがって、コントローラは、その場合、所定の光周波数において可視光20’、20’’、20’’’を放射するように光エミッタ14’、14’’、14’’’を制御することができる。例えば、コントローラ16は、それぞれ75Hz、100Hz、及び125Hzの光周波数において可視光20’、20’’、20’’’を放射するように光エミッタ14’、14’’、14’’’を制御することができる。ここでもまた、これらの光周波数75Hz、100Hz、125Hzは、可視光20’、20’’、20’’’の断続的な性質が、外科システム10のオペレータに認識不能であるとともに、外科システム10のコンポーネントによってのみ検出可能である(これらのコンポーネントは、以下で更に論述される)ように、フリッカ融合周波数に基づいて選択することができることが留意されるべきである。
【0089】
コントローラ16は、外科用ハンドピース12のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、ロケーション、「使用中」ステータス、マッピング構成、マッピングステータス、及び識別情報のうちの1つ以上に基づいて光エミッタ14を制御することができる。1つのそのような事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピング構成及び識別情報に基づいて光エミッタ14を制御する。例えば、図3Aの事例では、コントローラ16は、それぞれ外科用ハンドピース12’のマッピング構成及び識別情報に基づいて、オレンジ色の光色を有する可視光20’を、75Hzの光周波数において放射するように光エミッタ14’を制御することができる。別の例では、図3Aの事例では、コントローラ16は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20’を放射するように光エミッタ14’を制御することができ、ここで、光エミッタ14’は、接続ステータスに基づいて赤色の光色を有する可視光20’を、外科用ハンドピース12’の識別情報に基づいて各「オンフェーズ」中に80Hzの光周波数において放射する。
【0090】
さらに、「外科用ハンドピースコントローラ例」による図3Bの事例では、コントローラ16’、16’’、16’’’は、それぞれ外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’の状態に基づいて光エミッタ14’、14’’、14’’’のそれぞれを制御することが留意されるべきである。例えば、コントローラ16’は、それぞれ外科用ハンドピース12’のマッピング構成及び識別情報に基づいて、オレンジ色の光色を有する可視光20’を、75Hzの光周波数において放射するように光エミッタ14’を制御することができる。同様に、コントローラ16’、16’’、16’’’は、それぞれ外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、ロケーション、「使用中」ステータス、及びマッピングステータスのうちの少なくとも1つに基づいて、光エミッタ14’、14’’、14’’’のそれぞれを制御することができる。
【0091】
加えて、全ての上記の例がコントローラ16を限定するようには意図されていないことが留意されるべきである。例えば、上記の例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピング構成に基づいて可視光20の光色を制御するとともに、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて可視光20の光周波数を制御する。しかしながら、他の事例では、コントローラ16は、外科用ハンドピース12のマッピング構成に基づいて可視光20の光周波数又は光パターンを制御することができるとともに、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて可視光20の光色又は光パターンを制御することができる。同様に、コントローラ16は、外科用ハンドピースのエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、ロケーション、接続ステータス、「使用中」ステータス、及びマッピングステータスに基づいて、可視光20の光周波数又は光パターンを制御することができる。
【0092】
図4を再び参照すると、方法は、光エミッタ14によって放射された可視光20を検知することに基づいて出力信号を生成するステップ104を含む。このステップ104は、光センサ18によって実行することができる。例えば、図3A及び図3Bの事例では、光センサ18は、光エミッタ14’、14’’、14’’’によって放射された可視光20’、20’’、20’’’を検知し、可視光20’、20’’、20’’’に基づいて出力信号を生成する。
【0093】
光センサ18は、可視光20の光色及び光効果を検知し、それに応じて出力信号を生成することができる。例えば、図3A又は図3Bの例示の事例では、光センサ18は、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、光エミッタ14’が可視光20’を放射していることを検知することができ、ここで、光エミッタ14は、オレンジ色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に75Hzの光周波数において放射する。したがって、光センサ18によって生成された出力信号は、可視光20’の光色としてのオレンジ色、光パターンとしての繰り返しの2秒周期、及び光周波数としての75Hzを示すことができる。
【0094】
加えて、光センサ18は、光エミッタ14’、14’’、14’’’によって放射された可視光20’、20’’、20’’’を同時に検知し、それに応じて出力信号を生成することができる。例えば、図3A又は図3Bの例示の一事例では、光センサ18は、光エミッタ14’がオレンジ色の光色を有する可視光20’を、75Hzの光周波数において放射していること、光エミッタ14’’がオレンジ色及び青色の光色を有する可視光20’’を、100Hzの光周波数において放射していること、及び光エミッタ14’’’が青色の光色を有する可視光20’’’を、125Hzの光周波数において同時に放射していることを検知することができる。光センサ18は、その後、それに応じて出力信号を生成することができる。
【0095】
さらに、光センサ18がデジタルカメラ又はビデオカメラである事例では、出力信号は、可視光20の記録又は写真とすることができる。そのような事例では、第2の外科システム22は、光センサ18から出力信号を受信した後に、画像処理を用いて光色及び/又は光効果を判断することができる。
【0096】
図4を再び参照すると、方法は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断するステップ106を含む。このステップ106は、第2の外科システム22によって実行することができる。加えて、第2の外科システム22は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の状態を判断するように更に構成することができる。例えば、第2の外科システム22は、出力信号から可視光20の光色及び光効果を受信することに基づいて、外科用ハンドピース12の状態及び識別情報を判断することができる。1つのそのような事例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の光色及び光パターンに基づいて外科用ハンドピース12の状態を判断することができ、外科用ハンドピースの状態は、外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、「使用中」ステータス、マッピング構成、及び/又はマッピングステータスのうちの少なくとも1つである。そのような事例では、第2の外科システム22は、光周波数に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断することができる。
【0097】
例えば、光エミッタ14’がオレンジ色の光色を有する可視光20’を、75Hzの光周波数において放射している図3A又は図3Bの事例では、第2の外科システム22は、75Hz光周波数に基づいて外科用ハンドピース12’を識別することができ、外科用ハンドピース12’がオレンジ色の光色に基づいてフットスイッチ56’にマッピングされていることを判断することができる。同様に、光エミッタ14’が、1秒「オンフェーズ」とそれに後続する1秒「オフフェーズ」とを含む繰り返しの2秒周期に関して、可視光20’を放射しており、光エミッタ14が、赤色の光色を有する可視光20を、各「オンフェーズ」中に75Hzの光周波数において放射する事例では、第2の外科システム22は、75Hz光周波数に基づいて外科用ハンドピース12’を識別し、外科用ハンドピース12’(電源を備える)が、赤色の光色及び繰り返しの2秒周期に基づいて外科用コンソール54に物理的に結合されていない又は無線で結合されていないことを判断することができる。
【0098】
図3A又は図3Bの別の事例では、光エミッタ14’は、オレンジ色の光色を有する可視光20’を、75Hzの光周波数において放射し、光エミッタ14’’は、オレンジ色及び青色の光色を有する可視光20’’を、100Hzの光周波数において放射し、光エミッタ14’’’は、青色の光色を有する可視光20’’’を、125Hzの光周波数において放射する。そのような事例では、第2の外科システム22は、それぞれの光周波数に基づいて外科用ハンドピース12’、12’’、12’’’を識別することができる。第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12’がオレンジ色の光色に基づいてフットスイッチ56’にマッピングされていること、外科用ハンドピース12’’がオレンジ色及び青色の光色に基づいて制御デバイス56’、56’’にマッピングされていること、及び、外科用ハンドピース12’’’が青色の光色に基づいてハンドスイッチ56’’にマッピングされていることも判断することができる。
【0099】
ここでもまた、全ての上記の例は、コントローラ16を限定するように意図されないことが留意されるべきである。例えば、第2の外科システム22の上記の例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の光色及び光パターンに基づいて外科用ハンドピース12の状態を判断し、光周波数に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断する。しかしながら、第2の外科システム22の他の事例では、第2の外科システム22は、コントローラ16が、光エミッタ14を制御するステップ102中に光エミッタ14を制御する方法に基づいて、異なる方法で外科用ハンドピース12の状態又は外科用ハンドピース12の識別情報を判断することができる。例えば、コントローラ16がマッピング構成に基づいて可視光20の光周波数を制御する事例では、第2の外科システム22は、光周波数に基づいてマッピング構成を判断することができる。別の例として、コントローラ16が光色又は光パターンに基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断する事例では、第2の外科システム22は、光色又は光パターンに基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断することができる。
【0100】
上記で言及されたように、光エミッタ14が可視光20を放射する際の光周波数は、フリッカ融合周波数に基づいて選択することができ、可視光20の断続的な性質が外科システム10のオペレータに認識不能になることが可能になる。しかしながら、光センサ18は、フリッカ融合周波数を超える可視光20の光周波数を検知し、それに応じて出力信号を生成するように構成されている。さらに、第2の外科システム22は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断することが可能である。したがって、フリッカ融合周波数よりも高い光周波数において可視光20を放射するように光エミッタ14を制御することによって、コントローラ16は、可視光20の明滅で外科システム10のオペレータの集中を妨げることなく、第2の外科システム22による外科用ハンドピース12の情報の送信を有利に可能にする。
【0101】
出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断した後、第2の外科システム22は、様々なタスクを実行するように更に構成することができる。例えば、上記で言及されたように、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報に基づいて、外科処置のステップ(現在のステップ、先行するステップ、又は後続のステップ)、外科処置のステップの命令、外科用ハンドピース12が外科処置のステップについて許容可能であるか否か、外科処置のステップに対する警告、外科処置が追加の外科用ハンドピース12又は補助機器(手術室照明、ビデオデバイス及び録音デバイス、吸引デバイス、撮像デバイス等)を要求するか否か、及び/又は、外科用ハンドピース12がアタッチメントを備えるか否かを判断するように構成することができる。
【0102】
加えて、第2の外科システム22は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報を判断した後、及び、外科用ハンドピース12の状態を判断した後、追加のタスクを実行することができる。例えば、外科用ハンドピース12の識別情報及び状態を判断した後、第2の外科システム22は、判断された状態を、識別された外科用ハンドピース12にリンクさせる。その後、第2の外科システム22は、識別された外科用ハンドピース12の状態を、外科システム10のオペレータに提供することができる。
【0103】
いくつかの事例では、第2の外科システム22は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の状態を判断するステップを省略することができることが留意されるべきである。例えば、いくつかの事例では、外科システム10のオペレータは、可視光20に基づいて外科用ハンドピース12の状態を判断することができる。例えば、外科システム10のオペレータは、それぞれ外科用ハンドピース12の光エミッタ14、及び制御デバイス56の光エミッタ64によって放射された可視光20、66の光色を目視観察することによって、外科用ハンドピース12が制御デバイス56にマッピングされているか否かを判断することができる。外科用ハンドピース12の光エミッタ14及び制御デバイス56の光エミッタ64が青色の光色を用いてそれぞれ可視光20、66を放射する1つのそのような事例では、外科システム10のオペレータは、青色の光色を観察し、外科用ハンドピース12が制御デバイス56にマッピングされていることを判断することができる。しかしながら、第2の外科システム22が外科用ハンドピース12の状態を判断することに基づいて追加のタスクを実行することができる事例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の状態を判断するように構成することができる。
【0104】
例えば、外科用ハンドピース12の識別情報及び状態を判断した後、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース10の手術室内のスクリーン上にGUIを表示することができ、GUIは、外科処置のステップ、命令、及び/又は識別された外科用ハンドピース12に関する警告、並びに、識別された外科用ハンドピース12のエラー状況、動作パラメータ、利用可能な電力量、接続ステータス、「使用中」ステータス、マッピング構成、及び/又はマッピングステータスのうちの少なくとも1つを提供する。
【0105】
別の例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報及びマッピング構成を判断し、マッピング構成を外科用ハンドピース12の識別情報にリンクさせることができる。したがって、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12のマッピング構成の変化を検出する追加のタスクを実行することができる。例えば、一度目には、図1Aの外科用ハンドピース12’を、フットスイッチ56’にマッピングすることができ、二度目には、外科用ハンドピース12’’を、フットスイッチ56’にマッピングすることができる。外科用ハンドピース12のマッピング構成を外科用ハンドピース12の識別情報にリンクさせることによって、第2の外科システム22は、異なる外科用ハンドピース12が制御デバイス56にマッピングされているか否かを識別することが可能である。
【0106】
更に別の例では、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報及びマッピングステータスを判断し、マッピングステータスを外科用ハンドピース12の識別情報にリンクさせることができる。したがって、第2の外科システム22は、制御デバイス56を、適切な「非マッピング」外科用ハンドピース12に自動的にマッピングする追加のタスクを実行することができる。例えば、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12が、外科用ハンドピース12のマッピングステータスを判断することによって「非マッピング」であることを判断することができる。その後、第2の外科システム22は、外科用ハンドピース12の識別情報を判断して、外科用ハンドピース12が、制御デバイス56に適切にマッピングすることができる外科用ハンドピース12であるか否かを判断することができる。外科用ハンドピース12を適切にマッピングすることができるか否かのこの判断は、外科用ハンドピース12のタイプ、制御デバイス56のタイプ、及び/又は外科処置のステップ等の任意の適した要因に基づくものとすることができる。したがって、マッピングステータス及び識別情報をリンクさせることによって、第2の外科システム22は、適切な「非マッピング」外科用ハンドピース12を制御デバイス56に自動的にマッピングすることができる。第2の外科システム22は、その後、自動マッピングを反映して、新たなマッピング構成を外科用コンソール54に提供することができる。
【0107】
第2の外科システム22が外科用ナビゲーションシステムを含む更に別の例では、第2の外科システム22は、出力信号に基づいて外科用ハンドピース12の識別情報及びロケーションを判断し、そのロケーションを外科用ハンドピース12の識別情報にリンクさせることができる。したがって、第2の外科システム22は、外科用ナビゲーションシステムを較正する追加のタスクを実行することができる。例えば、外科用ナビゲーションシステムを較正するために、第2の外科システム22は、外科システム10のオペレータに、較正手順に従うように要求する場合があり、較正手順は、外科システム10のオペレータに、或る特定の既知のロケーションに特定の外科用ハンドピース12を配置し、特定の外科用ハンドピース12がそれに応じて配置された後、その特定の外科用ハンドピース上のトリガを押下することを要求する場合がある。したがって、外科用ハンドピース12のロケーションを外科用ハンドピース12の識別情報にリンクさせることによって、第2の外科システム22は、特定の外科用ハンドピース12がそれに応じて配置されたときを判断することが可能である。
【0108】
「含む/備える("include," "includes," and "including")」という用語は、「備える/含む("comprise," "comprises," and "comprising")」という用語と同じ意味を有することが更に理解される。
【0109】
前述の記載においていくつかの事例が論述された。しかしながら、本明細書において論述された事例は、網羅的であるようにも、本開示を何らかの特定の形態に限定するようにも意図されていない。使用された述語は、限定ではなく説明の性質の語であるように意図されている。上記の教示に鑑みて多くの変更形態及び変形形態が可能であり、本開示を、具体的に記載されたものとは異なるように実践することができる。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
可視光エミッタを備える外科用ハンドピースと、
前記外科用ハンドピースの状態を判断し、該外科用ハンドピースの該状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するように構成されたコントローラと、
前記可視光を検知することに基づいて出力信号を生成するように構成された光センサと、
前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの識別情報を判断するように構成された第2の外科システムと
を備える、外科システム。
請求項2:
前記外科用ハンドピースに結合されるとともに、該外科用ハンドピースに駆動信号を送信するように構成された外科用コンソールと、
前記外科用ハンドピース及び前記外科用コンソールと通信する制御デバイスであって、前記外科用コンソールを介して前記外科用ハンドピースを制御するように構成されている、制御デバイスと
を更に備える、請求項1に記載の外科システム。
請求項3:
前記第2の外科システムは、外科ワークフローシステムである、請求項1又は2に記載の外科システム。
請求項4:
前記外科用ハンドピースは、前記コントローラを備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項5:
前記外科用コンソールは、前記コントローラを備える、請求項2に記載の外科システム。
請求項6:
前記コントローラは、前記外科用ハンドピースの前記状態に基づいて前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光色を制御するように更に構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項7:
前記可視光エミッタは、少なくとも1つのRGB LEDであり、前記コントローラは、前記少なくとも1つのRGB LEDによって放射される前記可視光の前記光色が、赤色、緑色、青色、又はそれらの組み合わせであるように制御するように更に構成されている、請求項6に記載の外科システム。
請求項8:
前記コントローラは、前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光効果を制御するように更に構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項9:
前記光効果は、光周波数及び光パターンのうちの少なくとも一方を含む、請求項8に記載の外科システム。
請求項10:
前記外科用ハンドピースは、第1の外科用ハンドピースであり、前記外科システムは、第2の外科用ハンドピースを更に備え、該第1の外科用ハンドピース及び該第2の外科用ハンドピースのそれぞれが可視光エミッタを備えている、請求項9に記載の外科システム。
請求項11:
前記外科システムは、前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースに結合されるように構成された外科用コンソールを備え、該外科用コンソールが、前記コントローラを備え、該コントローラは、前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースの前記可視光エミッタを制御するように更に構成されており、各可視光エミッタは、互いに異なる光周波数において可視光を放射するようになっている、請求項10に記載の外科システム。
請求項12:
前記コントローラは、前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースの前記可視光エミッタを制御するように更に構成され、各可視光エミッタは、互いに同じ光色において可視光を放射するようになっている、請求項11に記載の外科システム。
請求項13:
前記コントローラは、第1のコントローラであり、前記第1の外科用ハンドピースは、前記第1のコントローラを備え、前記第2の外科用ハンドピースは、第2のコントローラを備え、該第1のコントローラ及び該第2のコントローラは、それぞれの前記外科用ハンドピースの前記可視光エミッタを制御するように構成され、各可視光エミッタは、互いに異なる光周波数において可視光を放射するようになっている、請求項10~12のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項14:
前記第1のコントローラ及び前記第2のコントローラは、それぞれの前記外科用ハンドピースの前記可視光エミッタを制御するように更に構成されており、各可視光エミッタは、互いに同じ光色において可視光を放射するようになっている、請求項13に記載の外科システム。
請求項15:
前記可視光エミッタは、LED、光ファイバ媒体のうちの少なくとも1つ、及びそれらの組み合わせを含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項16:
前記コントローラは、前記出力信号に基づいて前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光色、光周波数、及び光パターンのうちの少なくとも1つを判断するように構成されている、請求項1~15のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項17:
前記外科用ハンドピースの前記状態は、該外科用ハンドピースのエラー状況、該外科用ハンドピースの動作パラメータ、該外科用ハンドピースが利用可能な電力量、該外科用ハンドピースのロケーション、該外科用ハンドピースの接続ステータス、該外科用ハンドピースの「使用中」ステータス、該外科用ハンドピースのマッピング構成、及び該外科用ハンドピースのマッピングステータスのうちの少なくとも1つを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項18:
前記外科用ハンドピースは、該外科用ハンドピースの検知された読み取り値を生成するように構成されたセンサを更に備えており、前記コントローラは、前記検知された読み取り値に基づいて前記状態を判断するように更に構成されている、請求項1~17のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項19:
前記外科用ハンドピースは、切削工具を含み、前記動作パラメータは、該切削工具のトルク、該切削工具の速度、該切削工具によって消費される電力、該切削工具の振動の周波数、該切削工具の失速状況、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17に記載の外科システム。
請求項20:
前記外科システムは、前記外科用ハンドピース及び制御デバイスに結合された外科用コンソールを更に備え、前記制御デバイスは、前記外科用コンソールを介して前記外科用ハンドピースを制御するように構成されており、前記接続ステータスは、前記外科用コンソールと前記外科用ハンドピース及び/又は前記制御デバイスとの前記結合のステータスを含む、請求項17又は19に記載の外科システム。
請求項21:
前記「使用中」ステータスは、前記外科用ハンドピースが使用されているか否かのステータスを含む、請求項17、19、及び20のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項22:
前記外科用ハンドピースの前記状態は、該外科用ハンドピースのマッピング構成を含み、該外科用ハンドピースは、第1の外科用ハンドピースであり、前記外科システムは、
可視光エミッタを備える第2の外科用ハンドピースと、
前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースに結合されるように構成されるとともに、該第1の外科用ハンドピース及び該第2の外科用ハンドピースに駆動信号を送信するように構成された外科用コンソールと、
可視光を放射するように構成された可視光エミッタを備えるとともに、前記外科用コンソール並びに前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースのうちの少なくとも一方と通信する制御デバイスであって、前記外科用コンソールを介して前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースのうちの前記少なくとも一方を制御するように構成されているものである制御デバイスと
を更に備え、
前記コントローラは、前記制御デバイスによって制御される外科用ハンドピースを判断することによって前記マッピング構成を判断し、該マッピング構成に基づいて前記外科用ハンドピース及び前記制御デバイスの前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光色を制御し、前記外科用ハンドピースの識別情報に基づいて前記外科用ハンドピースの前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光効果を制御するように更に構成されており、
前記光センサは、前記光効果を検知することに基づいて前記出力信号を生成するように更に構成されており、前記第2の外科システムは、前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの前記識別情報を判断するように構成されている、請求項1~21のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項23:
前記外科用ハンドピースの前記状態は、該外科用ハンドピースのマッピングステータスを含み、該マッピングステータスは、該外科用ハンドピースが制御デバイスによって制御されているか否かのステータスを含む、請求項22に記載の外科システム。
請求項24:
前記第2の外科システムは、前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの前記状態を判断するように更に構成することができる、請求項1~23のいずれか1項に記載の外科システム。
請求項25:
外科用ハンドピースを備える外科システムを動作させる方法であって、前記外科用ハンドピースは、可視光エミッタを備え、
前記外科用ハンドピースの状態を判断するステップと、
前記外科用ハンドピースの前記状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するステップと、
前記可視光エミッタによって放射された前記可視光を検知することに基づいて出力信号を生成するステップと、
前記出力信号に基づいて前記外科用ハンドピースの識別情報を判断するステップと
を含む、方法。
請求項26:
前記外科用ハンドピースの前記状態を判断するステップは、該外科用ハンドピースのエラー状況、該外科用ハンドピースの動作パラメータ、該外科用ハンドピースが利用可能な電力量、該外科用ハンドピースのロケーション、該外科用ハンドピースの接続ステータス、及び該外科用ハンドピースのマッピング構成のうちの少なくとも1つを判断するステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
請求項27:
前記外科用ハンドピースの前記状態を判断するステップは、前記外科用ハンドピースの検知された読み取り値を生成するステップと、前記検知された読み取り値に基づいて前記外科用ハンドピースの前記状態を判断するステップとを更に含む、請求項25又は26に記載の方法。
請求項28:
外科用コンソールが、前記外科用ハンドピース及び制御デバイスに結合され、前記制御デバイスは、前記外科用コンソールを介して前記外科用ハンドピースを制御するように構成されており、前記接続ステータスを判断するステップは、前記外科用コンソールと前記外科用ハンドピース及び/又は前記制御デバイスとの前記結合のステータスを判断するステップを含む、請求項26に記載の方法。
請求項29:
前記外科用ハンドピースは、第1の外科用ハンドピースであり、前記外科システムは、第2の外科用ハンドピースを備え、前記外科システムは、前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピース、並びに外科用コンソールを介して前記第1の外科用ハンドピース及び前記第2の外科用ハンドピースのうちの少なくとも一方を制御するように構成された制御デバイスに結合されるように構成された該外科用コンソールを備え、前記外科用ハンドピースの状態を判断するステップは、前記制御デバイスによって制御されている外科用ハンドピースを判断することによって前記マッピング構成を判断するステップを含む、請求項25~28のいずれか1項に記載の方法。
請求項30:
前記制御デバイスは、可視光エミッタを備え、前記マッピング構成に基づいて、前記制御デバイスによって制御される前記外科用ハンドピースの前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光色、及び前記制御デバイスの前記可視光エミッタによって放射される前記可視光の光色を制御するステップを更に含む、請求項29に記載の方法。
請求項31:
前記方法は、前記外科用ハンドピースの前記識別情報に基づいて前記外科用ハンドピースの前記可視光エミッタの光効果を制御するステップを更に含む、請求項25~30のいずれか1項に記載の方法。
請求項32:
前記可視光エミッタの前記光効果を制御するステップは、放射される前記可視光の光周波数及び光パターンのうちの少なくとも一方を制御するステップを含む、請求項31に記載の方法。
請求項33:
前記出力信号を生成するステップは、放射される前記可視光の光色、光周波数、及び光パターンのうちの少なくとも1つを検知するステップを含む、請求項25~32のいずれか1項に記載の方法。
請求項34:
第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、
前記ハウジングに隣接したケーブルであって、外側表面を有する、ケーブルと、
前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、
前記ケーブルの前記外側表面に結合されるとともに前記ハウジングの前記第1の端部に隣接して配置されたストレインリリーフ部材であって、該ストレインリリーフ部材は、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている、ストレインリリーフ部材と
を備える、外科用ハンドピース。
請求項35:
前記外科用ハンドピースは、前記ハウジングの前記第1の端部内に配置された第2の可視光エミッタを更に備え、前記ストレインリリーフ部材は、前記可視光エミッタ及び前記第2の可視光エミッタのうちの少なくとも一方によって放射された可視光をその全体にわたって放射するように更に構成されている、請求項34に記載の外科用ハンドピース。
請求項36:
前記可視光エミッタは、該可視光エミッタによって放射された前記可視光が前記ストレインリリーフ部材に向くように方向付けられるように、前記ハウジング内に配置される、請求項34又は35に記載の外科用ハンドピース。
請求項37:
前記ストレインリリーフ部材は、本体を備え、該本体は、或る長さを画定する第1の端部及び第2の端部と、前記長さに沿って延在するルーメンを画定する外側表面及び内側表面とを有し、前記外側表面及び前記内側表面は、間に或る厚さを画定する、請求項34~36のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項38:
前記ストレインリリーフ部材の前記ルーメンは、前記ケーブルを収容するように構成されている、請求項37に記載の外科用ハンドピース。
請求項39:
前記ストレインリリーフ部材は、前記本体の前記第1の端部に近接した第1の領域及び前記本体の前記第2の端部に近接した第2の領域を有し、前記第1の領域は、第1の厚さを有し、前記第2の領域は、前記第1の厚さよりも大きい第2の厚さを有する、請求項37又は38に記載の外科用ハンドピース。
請求項40:
前記ストレインリリーフ部材は、前記第1の領域及び前記第2の領域を分離するフランジを備え、前記外科用ハンドピースの前記ハウジングは、第2のルーメンを画定する外側表面及び内側表面を有し、前記内側表面は、フランジを備え、前記ストレインリリーフ部材の前記フランジは、ストレインリリーフ部材の前記フランジ及び前記ハウジングの前記内側表面の前記フランジが当接するように構成されるように、前記第2のルーメンに延在するように構成されている、請求項39に記載の外科用ハンドピース。
請求項41:
前記可視光エミッタは、LED、光ファイバのうちの少なくとも1つ、及びそれらの組み合わせを含む、請求項34~40のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項42:
前記外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置されたコントローラを備え、前記可視光エミッタは、前記コントローラに結合される、請求項34~41のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項43:
前記コントローラは、前記外科用ハンドピースの状態を判断し、該状態に基づいて前記可視光エミッタを制御するように構成されている、請求項42に記載の外科用ハンドピース。
請求項44:
前記コントローラは、前記可視光エミッタによって、該可視光エミッタの光色を制御するように構成されている、請求項43に記載の外科用ハンドピース。
請求項45:
前記コントローラは、前記可視光エミッタによって、該可視光エミッタの光効果を制御するように構成されている、請求項42~44のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項46:
前記光効果は、光周波数及び光パターンのうちの少なくとも一方を含む、請求項45に記載の外科用ハンドピース。
請求項47:
前記外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置されるとともに前記コントローラに結合されるセンサを備え、該センサは、前記外科用ハンドピースの検知された読み取り値を生成するように構成され、前記コントローラは、前記検知された読み取り値に基づいて前記状態を判断するように構成されている、請求項43又は44に記載の外科用ハンドピース。
請求項48:
前記外科用ハンドピースは、CAN通信ネットワークを備え、前記センサ及び前記可視光エミッタのうちの少なくとも一方は、該CAN通信ネットワークを介して前記コントローラに結合される、請求項47に記載の外科用ハンドピース。
請求項49:
前記ストレインリリーフ部材は、透明である、請求項34~48のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項50:
前記ストレインリリーフ部材は、可撓性材料を含む、請求項34~49のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項51:
前記ストレインリリーフ部材の色は、前記ケーブルの外側表面の色とは異なる、請求項34~50のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項52:
前記ストレインリリーフ部材は、摂氏120度を超える融点を有する、請求項34~51のいずれか1項に記載の外科用ハンドピース。
請求項53:
第1の端部及び第2の端部を有するハウジングと、
前記ハウジング内に配置された可視光エミッタと、
前記可視光エミッタと、前記ハウジングの前記第1の端部との間に配置されたポッティング材料であって、摂氏120度を超える融点を有し、前記可視光エミッタを断熱するとともに、前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されているポッティング材料と
を備える、オートクレーブ可能外科用ハンドピース。
請求項54:
前記ハウジングに隣接したケーブルであって、外側表面を有する、ケーブルと、
前記ケーブルの前記外側表面に結合されるとともに前記ハウジングの前記第1の端部に隣接して配置されたストレインリリーフ部材であって、摂氏120度を超える融点を有し、前記ケーブルを前記ハウジングにシールするとともに前記可視光エミッタによって放射された可視光をその全体にわたって透過するように構成されている、ストレインリリーフ部材と
を更に備える、請求項53に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
請求項55:
前記オートクレーブ可能外科用ハンドピースは、前記ハウジング内に配置されるとともに前記可視光エミッタに結合されるコントローラを更に備え、該コントローラは、前記オートクレーブ可能外科用ハンドピースの状態を判断し、該オートクレーブ可能外科用ハンドピースの該状態に基づいて可視光を放射するように前記可視光エミッタを制御するように構成されている、請求項53又は54に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
請求項56:
前記可視光エミッタは、前記可視光エミッタによって放射された前記可視光が前記ストレインリリーフ部材に向くように方向付けられるように、前記ハウジング内に配置される、請求項54に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
請求項57:
前記ポッティング材料は、透明である、請求項52~56のいずれか1項に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
請求項58:
前記ストレインリリーフ部材は、透明である、請求項54又は56に記載のオートクレーブ可能外科用ハンドピース。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C