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特許7408696血管石灰の破砕のためのレーザパルスエネルギーの非水系光学ブレークダウンを介したプラズマ生成
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】血管石灰の破砕のためのレーザパルスエネルギーの非水系光学ブレークダウンを介したプラズマ生成
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/26 20060101AFI20231225BHJP
   A61B 17/22 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
A61B18/26
A61B17/22
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2021575065
(86)(22)【出願日】2020-06-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(86)【国際出願番号】 US2020036107
(87)【国際公開番号】W WO2020256949
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-05-15
(31)【優先権主張番号】62/863,506
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/965,069
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/874,065
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/884,257
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(73)【特許権者】
【識別番号】521549268
【氏名又は名称】ボルト メディカル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】マッシミーニ,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】マクゴーワン,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】シャオ,ハイピング
(72)【発明者】
【氏名】クック,クリストファー,エー.
【審査官】白川 敬寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06203537(US,B1)
【文献】米国特許第04932954(US,A)
【文献】国際公開第2013/169807(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0054881(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/26
A61B 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管壁内の又はそれに隣接する治療部位を治療するためのカテーテルシステムであって、
パワー源と、
前記パワー源からパワーを受け取るライトガイドであって、遠位先端を有し、前記遠位先端から離れる方向に光エネルギーを放射するライトガイドと、
前記ライトガイドの前記遠位先端からターゲット間隙距離だけ離間されるプラズマターゲットであって、前記ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、前記ライトガイドから前記光エネルギーを受け取ると、前記プラズマターゲットにおいてプラズマが生成され、タングステン、タンタル、白金、モリブデン、ニオブ及びイリジウムの1つから少なくとも部分的に形成されており、前記ライトガイドに固定して結合されている、プラズマターゲットと
前記ライトガイドの前記遠位先端を取り囲む膨張可能バルーンであって、前記プラズマターゲットが前記膨張可能バルーン内に位置づけられる、膨張可能バルーンと、
を含むカテーテルシステム。
【請求項2】
前記パワー源は、レーザであり、前記ライトガイドは、光ファイバである、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項3】
前記膨張可能バルーンは、薬剤溶出コーティングを含む、請求項に記載のカテーテルシステム。
【請求項4】
前記ターゲット間隙距離は、1μmよりも大きい、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項5】
前記ターゲット間隙距離は、100μmよりも大きい、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項6】
前記プラズマターゲットは、実質的に円形、正方形、長方形、長円形、五角形、六角形、八角形、多角形、台形、及び菱形のうち一つの断面構成を有する、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項7】
ガイドワイヤ内腔をさらに含み、前記ライトガイドは、前記ガイドワイヤ内腔に結合される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項8】
前記プラズマターゲットは、前記ライトガイドから前記光エネルギーを受け取るターゲット面を有し、前記ターゲット面は、前記光エネルギーが前記プラズマターゲットに放射される方向に対して斜めになっている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項9】
前記プラズマターゲットは、前記ターゲット面は、前記光エネルギーが前記プラズマターゲットに放射される方向に対しておよそ45度超及びおよそ135度未満である角度を有する、請求項8記載のカテーテルシステム。
【請求項10】
前記プラズマターゲットは、前記ターゲット面は、前記光エネルギーが前記プラズマターゲットに放射される方向に対して0度超及び180度未満である角度を有する、請求項9に記載のカテーテルシステム。
【請求項11】
前記ライトガイドは、長手方向軸を有する遠位領域を含み、前記光エネルギーが放射される前記方向は、前記遠位領域の前記長手方向軸に実質的に沿っている、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項12】
前記ライトガイドは、長手方向軸を有する遠位領域を含み、前記光エネルギーが放射される前記方向は、前記遠位領域の前記長手方向軸に対して角度を付けられる、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項13】
前記ライトガイドの前記遠位先端から離間される複数のプラズマターゲットをさらに含み、前記複数のプラズマターゲットの少なくとも1つは、前記ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項14】
前記プラズマターゲットは、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、炭化タングステン、窒化チタン、炭窒化チタン及び炭化チタンの1つからさらに部分的に形成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項15】
前記プラズマターゲットは、セラミック材料からさらに部分的に形成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記プラズマターゲットは、前記ライトガイドに機械的に結合される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
ガイドワイヤ内腔をさらに含み、前記プラズマターゲットは、前記ガイドワイヤ内腔を少なくとも部分的に取り囲む、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記プラズマターゲットは、前記ライトガイドから光エネルギーを受け取るターゲット面を有し、前記ターゲット面は、1つ以上の表面特徴を含む、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記1つ以上の表面特徴は、陥凹部及び突出部の少なくとも一つを含む、請求項18に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
前記ターゲット面は、面取り縁部、円錐形構成、ピラミッド形構成、ドーム形構成、凹形構成、凸形構成、多面構成、コイル状構成、及び螺旋状の構成のうちの一つを含む、請求項18に記載のカテーテルシステム。
【請求項21】
ガイドワイヤ内腔をさらに含み、前記プラズマターゲットは、前記ガイドワイヤ内腔に結合される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項22】
前記パワー源からパワーを受け取る第2のライトガイドをさらに含み、前記第2のライトガイドは、第2の遠位先端を有し、前記第2のライトガイドは、前記第2の遠位先端から前記プラズマターゲットに向かって離れる方向に光エネルギーを放射し、前記プラズマターゲットは、前記第2のライトガイドの前記第2の遠位先端から離間され、前記プラズマターゲットは、前記第2のライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、前記第2のライトガイドから前記光エネルギーを受け取ると、第2のプラズマは、前記プラズマターゲットにおいて生成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項23】
第2のライトガイドと、第2のプラズマターゲットとをさらに含み、前記第2のライトガイドは、前記パワー源からパワーを受け取り、前記第2のライトガイドは、第2の遠位先端を有し、前記第2のライトガイドは、前記第2の遠位先端から前記第2のプラズマターゲットに向かって離れる方向に光エネルギーを放射し、前記第2のプラズマターゲットは、前記プラズマターゲット及び前記第2のライトガイドの前記第2の遠位先端から離間され、前記第2のプラズマターゲットは、前記第2のライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、前記第2のライトガイドから前記光エネルギーを受け取ると、第2のプラズマは、前記第2のプラズマターゲットにおいて生成される、請求項1に記載のカテーテルシステム。
【請求項24】
血管内の又はそれに隣接する治療部位を治療するためのカテーテルシステムであって、
パワー源と、
前記パワー源からパワーを受け取るライトガイドであって、遠位先端を有し、前記遠位先端から離れる方向に光エネルギーを放射するライトガイドと、
前記ライトガイドに取り付けられるプラズマターゲットであって、タングステン、タンタル、白金、モリブデン、ニオブ及びイリジウムの1つから少なくとも部分的に形成され、前記ライトガイドの前記遠位先端からターゲット間隙距離だけ離間されるターゲット面を含み、前記ターゲット面は、前記ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、前記ライトガイドから前記光エネルギーを受け取ると、プラズマは、前記ターゲット面において生成され、前記ターゲット面は、前記光エネルギーが前記プラズマターゲットに放射される方向に対して角度を付けられており、前記ライトガイドに固定して結合されている、プラズマターゲットと
前記ライトガイドの前記遠位先端を取り囲む膨張可能バルーンであって、前記プラズマターゲットが前記膨張可能バルーン内に位置づけられる、膨張可能バルーンと、
を含むカテーテルシステム。
【請求項25】
血管内の又はそれに隣接する治療部位を治療するためのカテーテルシステムであって、
パワー源と、
前記パワー源からパワーを受け取るライトガイドであって、遠位先端を有し、前記遠位先端から離れる方向に光エネルギーを放射するライトガイドと、
前記ライトガイドの前記遠位先端からターゲット間隙距離だけ離間されるプラズマターゲットであって、前記ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、前記ライトガイドから前記光エネルギーを受け取ると、前記プラズマターゲットにおいてプラズマが生成され、前記プラズマターゲットは実質的に円形の断面形状を有し、前記ライトガイドに固定して結合されている、プラズマターゲットと
前記ライトガイドの前記遠位先端を取り囲む膨張可能バルーンであって、前記プラズマターゲットが前記膨張可能バルーン内に位置づけられる、膨張可能バルーンと、
を含むカテーテルシステム。
【請求項26】
前記プラズマターゲットは、タングステン、タンタル、白金、モリブデン、ニオブ及びイリジウムの1つから少なくとも部分的に形成される、請求項25に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年6月19日に出願され、「BALLOON SURFACE PHOTOACOUSTIC SHOCKWAVE GENERATION TO DISRUPT VASCULAR LESIONS」という名称である米国仮特許出願第62/863,506号、2020年1月23日に出願され、「PLASMA CREATION VIA NONAQUEOUS OPTICAL BREAKDOWN OF LASER PULSE ENERGY FOR BREAKUP OF VASCULAR CALCIUM」という名称である米国仮特許出願第62/965,069号、2020年5月14日に出願され、「PLASMA CREATION VIA NONAQUEOUS OPTICAL BREAKDOWN OF LASER PULSE ENERGY FOR BREAKUP OF VASCULAR CALCIUM」という名称である米国特許出願公開第16/874,065号及び2020年5月27日に出願され、「BALLOON SURFACE PHOTOACOUSTIC PRESSURE WAVE GENERATION TO DISRUPT VASCULAR LESIONS」という名称である米国特許出願公開第16/884,257号に対する優先権を主張する。許容される範囲において、米国仮特許出願第62/863,506号及び同第62/965,069号並びに米国特許出願公開第16/874,065号及び同第16/884,257号の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
身体内の血管内の及びそれに隣接する血管病変は、心筋梗塞、塞栓症、深部静脈血栓症、脳卒中及び同様のものなど、主要有害事象のリスク増大と関係し得る。重症の血管病変は、臨床状況において医師にとって、治療し、開存性を達成するのが難しいことがあり得る。
【0003】
血管病変は、数例を挙げると、薬物療法、バルーン血管形成術、粥腫切除、ステント留置、血管移植バイパスなどの介入を用いて治療され得る。このような介入は、必ずしも理想的であるとは限らないか、又は病変に対処するためにその後の治療を必要とし得る。
【0004】
水溶液の光学ブレークダウンを介したプラズマの生成は、それが治療気泡及び/又は治療圧力波に変換される短い量の時間内に多大な量のエネルギーを必要とする。十分に高いエネルギー及び短いパルス持続期間を用いると、プラズマを生成するための光エネルギーを送出するために用いられるライトガイドの遠位端部を損傷する可能性がある。(プラズマ)圧力波及び気泡成長への光エネルギーの変換効率を高めるための手段は、光送出システムの必要とされるパワー処理要求を低減するであろう。したがって、均等な治療のために必要とされる入力エネルギーがより少なくてすむ一方、ライトガイドに対する潜在的損傷を最小限に抑えるであろう。
【0005】
血管内リソプラスティカテーテルのための1つの方法としての、水系光学ブレークダウンの場合のような小径ライトガイドの遠位端部の近くにおけるプラズマの生成は、非網羅的な例として、プラズマ生成及び/又は圧力波、高いプラズマ温度及び気泡の崩壊からのウォータージェットへのその近接性に起因する自己損傷を起こす可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
本概要は、本出願の教示の一部の概説であり、本主題の排他的又は網羅的な取り扱いであることを意図されない。さらなる詳細は、詳細な説明及び添付の請求項において見出される。他の態様は、以下の詳細な説明を読んで理解し、その一部をなす図面を見ることで当業者に明らかになるであろう。それらの各々は、限定的な意味で解釈されるべきでない。本明細書における範囲は、添付の請求項及びそれらの法的均等物によって定義される。
【0007】
本発明は、血管内の又はそれに隣接する治療部位を治療するためのカテーテルシステムに関する。特定の実施形態では、カテーテルシステムは、パワー源と、ライトガイドと、プラズマターゲットとを含む。ライトガイドは、パワー源からパワーを受け取る。ライトガイドは、遠位先端を有し、及びライトガイドは、遠位先端から離れる方向に光エネルギーを放射する。プラズマターゲットは、ライトガイドの遠位先端からターゲット間隙距離だけ離間される。プラズマターゲットは、ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され、それにより、ライトガイドから光エネルギーを受け取ると、プラズマは、プラズマターゲットにおいて生成される。
【0008】
一部の実施形態では、パワー源は、レーザである。様々な実施形態では、ライトガイドは、光ファイバである。
【0009】
特定の実施形態では、カテーテルシステムは、ライトガイドの遠位先端を取り囲む膨張可能バルーンも含むことができる。
【0010】
様々な実施形態では、カテーテルシステムは、膨張可能バルーンも含むことができる。一部のこのような実施形態では、プラズマターゲットは、膨張可能バルーン内に位置付けられ得る。
【0011】
一部の実施形態では、ターゲット間隙距離は、1μm、10μm、100μm、1mm、2mm、3mm、5mm及び/又は1cmよりも大きい。
【0012】
様々な実施形態では、プラズマターゲットは、実質的に円形の断面構成、実質的に正方形の断面構成、実質的に長方形の断面構成、実質的に長円形の断面構成、実質的に五角形の断面構成、実質的に六角形の断面構成、実質的に八角形の断面構成、多角形の断面構成、平行四辺形の断面構成、台形の断面構成又は実質的に菱形の断面構成を有することができる。
【0013】
特定の実施形態では、カテーテルシステムは、ガイドワイヤ内腔も含むことができる。一部のこのような実施形態では、ライトガイドは、ガイドワイヤ内腔に結合され得る。
【0014】
一部の実施形態では、プラズマターゲットは、ライトガイドから光エネルギーを受け取るターゲット面を有する。様々な実施形態では、ターゲット面は、光エネルギーがプラズマターゲットに放射される方向に対して実質的に直交する角度を有する。様々な実施形態では、ターゲット面は、光エネルギーがプラズマターゲットに放射される方向に対しておよそ45度超及びおよそ135度未満である角度を有する。特定の実施形態では、ターゲット面は、光エネルギーがプラズマターゲットに放射される方向に対して0度超及び180度未満である角度を有することができる。
【0015】
様々な実施形態では、ライトガイドは、長手方向軸を有する遠位領域を含む。光エネルギーが放射される方向は、遠位領域の長手方向軸に実質的に沿っていることができる。代替的に、光エネルギーが放射される方向は、遠位領域の長手方向軸と実質的に垂直であり得る。さらに代替的に、光エネルギーが放射される方向は、遠位領域の長手方向軸に対して角度を付けられ得る。例えば、一部の実施形態では、光エネルギーが放射される方向は、0度超及び180度未満である、長手方向軸に対する角度を有する。様々な実施形態では、光エネルギーが放射される方向は、45度超及び135度未満である、長手方向軸に対する角度を有することができる。
【0016】
特定の実施形態では、カテーテルシステムは、ライトガイドの遠位先端から離間される複数のプラズマターゲットを含むことができる。一部のこのような実施形態では、複数のプラズマターゲットの少なくとも1つは、ライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され得る。
【0017】
様々な実施形態では、プラズマターゲットは、ステンレス鋼及びその変種、タングステン、タンタル、白金、モリブデンニオブ並びにイリジウムの1つから少なくとも部分的に形成され得る。
【0018】
一部の実施形態では、プラズマターゲットは、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、炭化タングステン、窒化チタン、炭窒化チタン及び炭化チタンの1つから少なくとも部分的に形成され得る。
【0019】
特定の実施形態では、プラズマターゲットは、ダイヤモンドCVD及びダイヤモンドの1つから少なくとも部分的に形成され得る。
【0020】
様々な実施形態では、プラズマターゲットは、遷移金属、金属合金及び/又はセラミック材料から少なくとも部分的に形成され得る。
【0021】
一部の実施形態では、プラズマターゲットは、ライトガイドに固定して結合され得る。代替的に、プラズマターゲットは、ライトガイドに可動に結合され得る。さらに代替的に、プラズマターゲットは、ライトガイドから切り離され得る。
【0022】
一部の適用では、カテーテルシステムは、ガイドワイヤ内腔を含むことができる。一部のこのような実施形態では、プラズマターゲットは、ガイドワイヤ内腔を実質的に取り囲むことができる。
【0023】
特定の実施形態では、ターゲット面は、陥凹部、突出部及び面取り縁部の1つ以上を含み得る1つ以上の表面特徴を含むことができる。
【0024】
一部の実施形態では、ターゲット面は、円錐形構成、ピラミッド形構成、ドーム形構成、凹形構成、凸形構成、多面構成、コイル状構成、ばね様構成及び/又は幾分螺旋状の構成を有することができる。
【0025】
様々な実施形態では、プラズマターゲットは、ライトガイドに対して可動であり得る。一部の実施形態では、プラズマターゲットは、ばね押上げ式であり得る。
【0026】
特定の実施形態では、カテーテルシステムは、ガイドワイヤ内腔を含むことができ、及びプラズマターゲットは、ガイドワイヤ内腔に取り付けられるか又は他の方法で結合され得る。
【0027】
一部の実施形態では、カテーテルシステムは、パワー源からパワーを受け取る第2のライトガイドを含むことができる。第2のライトガイドは、第2の遠位先端を有することができる。第2のライトガイドは、第2の遠位先端からプラズマターゲットに向かって離れる方向に光エネルギーを放射することができる。プラズマターゲットは、第2のライトガイドの第2の遠位先端から離間され得る。プラズマターゲットは、第2のライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され得、それにより、第2のライトガイドから光エネルギーを受け取ると、第2のプラズマは、プラズマターゲットにおいて生成される。
【0028】
特定の実施形態では、カテーテルシステムは、第2のライトガイドと、第2のプラズマターゲットとを含むことができる。第2のライトガイドは、パワー源からパワーを受け取ることができる。第2のライトガイドは、第2の遠位先端を有することができる。第2のライトガイドは、第2の遠位先端から第2のプラズマターゲットに向かって離れる方向に光エネルギーを放射することができる。第2のプラズマターゲットは、プラズマターゲット及び第2のライトガイドの第2の遠位先端から離間され得る。第2のプラズマターゲットは、第2のライトガイドから光エネルギーを受け取るように構成され得、それにより、第2のライトガイドから光エネルギーを受け取ると、第2のプラズマは、第2のプラズマターゲットにおいて生成される。
【0029】
様々な実施形態では、本発明は、レーザパルスエネルギーを用いて血管内の血管カルシウムを光学的に破砕するためのプラズマを生成するための方法にも関し得る。特定の実施形態では、本方法は、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルシステムの任意のものを提供するステップを含む。
【0030】
図面の簡単な説明
本発明の新規の特徴及び本発明自体は、いずれもその構造及びその動作に関して添付の説明と併せて添付の図面から最もよく理解されるであろう。図において、同様の参照符号は、同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本明細書における様々な実施形態に係る本発明の特徴を有するカテーテルシステムの概略断面図である。
図2】カテーテルの部分の一実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図3A】膨張状態で示された、カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図3B】収縮状態で示された、図3Aに示されるカテーテルの部分の簡略化された概略側面図である。
図4】カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図5】カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図6】カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図7A】カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図7B】カテーテルの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステムの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。
図8図1における線8-8上で見たカテーテルシステムの概略断面図である。
図9】カテーテルシステムの別の実施形態の概略断面図である。
図10】カテーテルシステムのさらに別の実施形態の概略断面図である。
図11】カテーテルシステムのさらに別の実施形態の概略断面図である。
図12】ライトガイドの遠位部分の一実施形態を含むカテーテルシステムの部分の概略断面図である。
図13】ライトガイドの遠位部分の一実施形態を含むカテーテルシステムの部分の概略断面図である。
図14】ライトガイドの遠位部分の別の実施形態を含むカテーテルシステムの部分の概略断面図である。
図15】ライトガイドの遠位部分のさらに別の実施形態を含むカテーテルシステムの部分の概略断面図である。
図16】プラズマターゲットの部分の一実施形態を含む、カテーテルの一実施形態の部分の簡略化された概略側面図である。
図16A図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16B図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16C図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16D図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16E図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16F図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16G図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16H図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16I図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図16J図16における線16-16上で見たプラズマターゲットの様々な実施形態の断面図である。
図17A】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17B】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17C】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17D】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17E】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17F】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17G】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図17H】ターゲット面を有するプラズマターゲットの部分の様々な実施形態の斜視図である。
図18】カテーテルの部分の一実施形態を含むカテーテルシステムの部分の断面図である。
図19】カテーテルの部分の別の実施形態を含むカテーテルシステムの部分の断面図である。
図20】カテーテルの部分の別の実施形態を含むカテーテルシステムの部分の断面図である。
図21】カテーテルの部分の別の実施形態を含むカテーテルシステムの部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
実施形態は、様々な変更形態及び代替形態が可能であるが、それらの具体的な内容が例として図面を通して示され、より詳細に説明される。しかし、本明細書における範囲は、説明される特定の態様に限定されないことを理解されたい。対照的に、意図は、本明細書における趣旨及び範囲内に含まれる変形形態、均等物及び代替形態を網羅することである。
【0033】
説明
血管病変の治療は、罹患者における主要有害事象又は死亡を低減することができる。主要有害事象は、血管病変の存在に起因して身体内のいずれの箇所でも生じ得るものである。主要有害事象は、限定するものではないが、主要有害心臓事象、末梢若しくは中心血管系における主要有害事象、脳における主要有害事象、筋系における主要有害事象又は内臓の任意のものにおける主要有害事象を含み得る。
【0034】
様々な実施形態では、本明細書において開示されるシステム及び方法は、血管間病変を破壊するために膨張可能バルーン(ときに本明細書において単に「バルーン」と称される)内に圧力波を生成するための任意の数のライトガイドを含むカテーテルシステムの使用を説明する。本明細書におけるカテーテルシステムは、光エネルギーを利用して、治療部位又はその近くに配置された膨張可能バルーン内に配設されたライトガイドの近くにプラズマを生成することができる。本明細書で使用するとき、治療部位は、通例、血管及び/又は心臓弁内において見出される、石灰化血管病変又は繊維血管病変などの血管病変(以下ではときに単に「病変」と称される)を含み得る。プラズマ形成は、圧力波を惹起することができ、崩壊時に圧力波を同様に放つことができるキャビテーション事象を通して最大サイズに急速に拡大し、その後、消散することができる1つ以上の気泡の急速な形成を惹起することができる。プラズマ誘起気泡の急速な拡大は、1つ以上の圧力波をバルーン流体内に生成し、それにより圧力波を治療部位上に与えることができる。圧力波は、非圧縮性バルーン流体を通して力学的エネルギーを治療部位に伝達し、病変に対して破砕力を与えることができる。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、病変と接触した又はその近くに位置付けられた膨張可能バルーンのバルーン壁上のバルーン流体の運動量の急速な変化が病変に伝達され、病変における破砕を誘起すると考えられる。
【0035】
カテーテルシステムは、血管内に又はそれに隣接して位置する病変まで前進するように構成されたカテーテルを含むことができ、カテーテルは、カテーテルシャフトを含む。カテーテルは、カテーテルシャフトに沿って及びバルーン内に配設された1つ以上のライトガイドも含む。各ライトガイドは、ライト及び/又はパワー源と光学的に連通するように構成することができる。
【0036】
当業者は、本発明の以下の詳細な説明が例示にすぎず、決して限定的であることを意図されないことを認識するであろう。本発明の他の実施形態は、本開示の恩恵を有するこのような当業者に容易に想到されるであろう。加えて、限定するものではないが、電流誘起プラズマ生成を含む、エネルギーを病変に送達する他の方法を利用することもできる。次に、添付の図面に示される通りの本発明の実装形態を詳細に参照する。
【0037】
明確にするために、本明細書において説明される実装形態の通常の特徴の全てが図示及び説明されるわけではない。当然のことながら、任意のこのような実際の実装形態の開発では、開発者の特定の目標を達成するために、適用物関連及びビジネス関連の制約の順守など、多くの実装形態固有の決定が行われなければならず、これらの特定の目標は、実装形態ごと及び開発者ごとに異なることが理解されるであろう。さらに、このような開発努力は、複雑になり、且つ時間がかかり得るが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとって工学の通常の作業であろうことが理解される。
【0038】
概要として、特定の実施形態では、ライトガイドは、光を、ライトガイドからライトガイドの側面に向かって及びバルーン壁に向かって出るように方向付けるように構成された1つ以上の変向特徴を含むように構成され得る。変向特徴は、光を、ライトガイドの軸から離れる方向又は軸外方向に出るように方向付けることができる。加えて又は代替として、ライトガイドは、各ライトガイドの長手方向又は軸方向表面に沿って配設され、変向特徴と光学的に連通した1つ以上の光窓をそれぞれ含むことができる。光窓は、ライトガイド上又はその周りのクラッド材を欠くライトガイドの部分など、光がライトガイド内からライトガイドを出ることを可能にするライトガイドの部分を含むことができる。本明細書において説明される膨張可能バルーンは、カテーテルシャフト及び/又は他の構造に結合され得、バルーン流体を用いて膨張され得る。
【0039】
膨張可能バルーンは、バルーン壁を含むことができ、カテーテルを、患者の血管系を通して前進させるために適した収縮状態から、カテーテルを治療部位に対する適切な位置に留めるために適した膨張状態に拡大するように構成することができる。パワー源は、急速な気泡形成を生じさせ、圧力波を治療部位上に与えるために、バルーン内のバルーン流体内におけるプラズマ形成を惹起するために光のサブミリ秒パルスをパワー源から提供するように構成することができる。
【0040】
本発明の様々な実施形態は、レーザ光エネルギーをプラズマターゲット上に照射し、バルーン流体の光学ブレークダウンではなく、プラズマターゲット材料との相互作用を介してプラズマの生成を生じさせ、それによりプラズマの生成を光ファイバ(ライトガイド)の遠位端部から遠ざける。これは、プラズマターゲットを光ファイバの遠位端部から離して位置付け、ライトガイドの遠位端部から幾分距離を置いて光エネルギーを吸収し、それをプラズマに変換することによって達成することができる。
【0041】
本明細書で使用するとき、用語「血管内病変」及び「血管病変」は、特に断りのない限り、互換的に使用される。
【0042】
本明細書におけるカテーテルシステムは、多くの異なる形態を含み得ることが理解される。次に、図1を参照すると、本明細書における様々な実施形態に係るカテーテルシステムの概略断面図が示されている。カテーテルシステム100は、血管の血管壁内の又はそれに隣接する血管病変における破砕を誘起するための圧力を与えるために適している。図1に示される実施形態では、カテーテルシステム100は、カテーテル102、1つ以上のライトガイド122、パワー源124、マニホールド136及び流体ポンプ138の1つ以上を含むことができる。
【0043】
カテーテル102は、膨張可能バルーン104(ときに本明細書において「バルーン」と称される)を含む。カテーテル102は、血管108内の又はそれに隣接する治療部位106に移動するように構成される。治療部位106は、例えば、石灰化血管病変などの血管病変を含み得る。加えて又は代替として、治療部位106は、繊維血管病変などの血管病変を含み得る。
【0044】
カテーテル102は、バルーン104、カテーテルシャフト110及びガイドワイヤ112を含むことができる。バルーンは、カテーテルシャフト110に結合され得る。バルーンは、バルーン近位端部104P及びバルーン遠位端部104Dを含むことができる。カテーテルシャフト110は、シャフト近位端部114とシャフト遠位端部116との間に延び得る。カテーテルシャフト110は、ガイドワイヤ112の上を移動するように構成されたガイドワイヤ内腔118を含むことができる。カテーテルシャフト110は、膨張内腔(図示せず)も含むことができる。一部の実施形態では、カテーテル102は、遠位端部開口部120を有することができ、ガイドワイヤ112を収容し、バルーン104が治療部位106又はその近くに位置付けられるように、その上及び/又はそれに沿って移動させることができる。
【0045】
カテーテル102のカテーテルシャフト110は、パワー源124と光学的に連通した1つ以上のライトガイド122(図1には、明確にするために1つのライトガイド122のみが示されている)を取り囲むことができる。ライトガイド122は、少なくとも部分的に、カテーテルシャフト110に沿って及び/又はその内部並びに少なくとも部分的にバルーン104の内部に配設され得る。様々な実施形態では、ライトガイド122は、光ファイバであり得、パワー源124は、レーザであり得る。パワー源124は、ライトガイド122と光学的に連通し得る。一部の実施形態では、カテーテルシャフト110は、第2のライトガイド、第3のライトガイド等などの複数のライトガイドを取り囲むことができる。
【0046】
バルーン104は、バルーン壁130を含むことができる。バルーン104は、カテーテルシャフト102の少なくとも部分を、患者の血管系を通して前進させるために適した虚脱構成から、カテーテル102を治療部位106に対する適切な位置に留めるために適した拡張構成に拡張することができる。カテーテルシステム100のパワー源124は、光のサブミリ秒パルスをパワー源124からライトガイド112に沿ってバルーン104内の場所に提供するように構成することができる。光のパルスは、光エネルギーを生じさせ、それによりバルーン104内のバルーン流体132内におけるプラズマ形成を誘起する。プラズマ形成は、急速な気泡形成を生じさせ、圧力波を治療部位106上に与える。図1では、例示的なプラズマ誘起気泡が気泡134として示されている。バルーン流体132は、液体又は気体であり得る。本明細書においてより詳細に示されるように、プラズマ誘起気泡134は、ライトガイドへの損傷の可能性が低減されるように、意図的にライトガイド122から幾分距離を置いて形成される。
【0047】
様々な実施形態では、光のサブミリ秒パルスは、少なくともおよそ1ヘルツ(Hz)~最大およそ5000Hzの周波数で治療部位106の近くに送達され得る。一部の実施形態では、光のサブミリ秒パルスは、少なくとも30Hz~1000Hzの周波数で治療部位106の近くに送達され得る。他の実施形態では、光のサブミリ秒パルスは、少なくとも10Hz~100Hzの周波数で治療部位106の近くに送達され得る。さらに他の実施形態では、光のサブミリ秒パルスは、少なくとも1Hz~30Hzの周波数で治療部位106の近くに送達され得る。一部の実施形態では、光のサブミリ秒パルスは、1Hz、2Hz、3Hz、4Hz、5Hz、6Hz、7Hz、8Hz若しくは9Hz、10Hz、20Hz、30Hz、40Hz、50Hz、60Hz、70Hz、80Hz、90Hz、100Hz、200Hz、300Hz、400Hz、500Hz、600Hz、700Hz、800Hz、900Hz、1000Hz、1250Hz、1500Hz、1750Hz、2000Hz、2250Hz、2500Hz、2750Hz、3000Hz、3250Hz、3500Hz、3750Hz、4000Hz、4250Hz、4500Hz、4750Hz若しくは5000Hz以上であり得るか、又は上述のものの任意のものの間の範囲内に含まれる量であり得る周波数で治療部位106の近くに送達され得る。代替的に、光のサブミリ秒パルスは、5000Hz超であり得る周波数で治療部位106の近くに送達され得る。
【0048】
本明細書におけるカテーテルシステム100は、近位部分114においてパワー源124及び遠位部分116においてバルーン104内のバルーン流体132と光学的に連通した任意の数のライトガイド122を含み得ることが理解される。例えば、一部の実施形態では、本明細書におけるカテーテルシステム100は、1つのライトガイド122~5つのライトガイド122を含むことができる。他の実施形態では、本明細書におけるカテーテルシステム100は、5つのライトガイド~15個のライトガイドを含むことができる。さらに他の実施形態では、本明細書におけるカテーテルシステム100は、10個のライトガイド~30個のライトガイドを含むことができる。本明細書におけるカテーテルシステム100は、1~30個のライトガイドを含むことができる。本明細書におけるカテーテルシステム100は、範囲内に含まれ得る任意の数のライトガイドを含むことができ、上述の数の任意のものは、範囲の下限が範囲の上限よりも小さい値であることを条件として範囲の下限又は上限の役割を果たし得ることが理解される。一部の実施形態では、本明細書におけるカテーテルシステム100は、31個以上のライトガイドを含むことができる。
【0049】
マニホールド136は、シャフト近位端部114又はその近くに位置付けることができる。マニホールド136は、ライトガイド122など、1つ以上のライトガイド、ガイドワイヤ112及び/又は膨張導管140を受容することができる1つ以上の近位端部開口部を含むことができる。カテーテルシステム100は、バルーン流体132を用いてバルーン104を膨張させ、及び/又は必要に応じてバルーン104を収縮させるように構成された流体ポンプ138も含むことができる。
【0050】
本明細書において例示及び説明される全ての実施形態と同様に、様々な構造は、明確にし、理解を容易にするために図から省略され得る。さらに、図は、本発明の意図及び範囲から逸脱することなく省略することができる特定の構造を含み得る。
【0051】
図2は、カテーテル202の部分の一実施形態を含む、カテーテルシステム200の部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。図2に示される実施形態では、カテーテルシステムは、膨張可能バルーン204、ガイドワイヤ内腔218及びライトガイド222の1つ以上を含むことができる。図2(並びに本明細書において示され及び/又は説明される他の実施形態)におけるライトガイド222は、ガイドワイヤ内腔218に隣接して位置付けられるように示されているが、一部の実施形態では、ライトガイド222は、ガイドワイヤ内腔218若しくはカテーテルシャフト110(図1に示されている)内に位置付けられ得るか、又はライトガイド222は、ガイドワイヤ内腔218若しくはカテーテルシャフト110の部分内に組み込まれ得ることが理解される。さらに他の実施形態では、ライトガイド222は、ガイドワイヤ内腔218及び/又はカテーテルシャフト110から離して位置付けることができる。さらに他の実施形態では、ガイドワイヤ内腔218は、カテーテルシステム200から省略することができる。図2(並びに本明細書において示され及び説明される他の図)に含まれる構造は、視認及び/又は理解を容易にするために、必ずしも原寸に比例して描かれていないことがさらに認識される。
【0052】
図2に示される実施形態では、カテーテルシステム200は、ライトガイド222の遠位先端244から離間されたプラズマターゲット242も含む。プラズマターゲット242は、様々な材料から形成することができる。一部の実施形態では、プラズマターゲット242は、タングステン、タンタル、モリブデン、ニオブ、白金及び/又はイリジウムなど、比較的高い融解温度を有する金属及び/又は金属合金から形成することができる。代替的に、プラズマターゲット242は、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、炭化タングステン、窒化チタン、炭窒化チタン及び炭化チタンの少なくとも1つから形成することができる。さらに代替的に、プラズマターゲット242は、ダイヤモンドCVD及びダイヤモンドの少なくとも1つから形成することができる。他の実施形態では、プラズマターゲット242は、遷移金属、合金金属又はセラミック材料から形成することができる。さらに代替的に、プラズマターゲット242は、任意の他の好適な材料から形成することができる。本明細書においてより詳細に提供されるように、プラズマターゲット242の幾何学、構成、サイズ及び/又は形状は、カテーテルシステム200の設計要求に適合するように変更することもできる。
【0053】
図2に示される実施形態では、ライトガイド222は、ライトガイド222の遠位先端244からプラズマターゲット242に向かって光エネルギー243(図2において破線で示されている)を放射する。プラズマターゲット242は、ライトガイドの遠位先端244からターゲット間隙距離245だけ離間される。ターゲット間隙距離245は、変化することができる。例えば、様々な実施形態では、ターゲット間隙距離245は、少なくとも1μm、少なくとも10μm、少なくとも100μm、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも5mm又は少なくとも1cmであり得る。ターゲット間隙距離245は、ライトガイド222によって放射される光エネルギーに対するプラズマターゲット242のサイズ、形状及び/又は角度、プラズマターゲット242を形成するために用いられる材料の種類、光エネルギーがライトガイド222から放射される量及び/又は持続期間、バルーン204内で用いられるバルーン流体232の種類等に応じて変化することができる。
【0054】
特定の実施形態では、プラズマターゲット242は、カテーテルシステム200の別の構造に取り付けられ得る。例えば、プラズマターゲット242は、図2に示されるように、ガイドワイヤ内腔218に固定して又は可動に取り付けるか又は結合することができる。代替的に、プラズマターゲット242は、ライトガイド222又は別の好適な構造に固定して又は可動に取り付けるか又は結合することができる。さらに代替的に、プラズマターゲット242は、バルーン流体232内に(固定せずに)浮遊させることができる。
【0055】
この設計により、光エネルギー243は、プラズマ気泡234を生成し、プラズマ気泡234は、バルーン204に衝撃を与えるバルーン流体232全体にわたる外方に発する圧力波(図示せず)を生成する。バルーン204への衝撃は、バルーンに、治療部位106(図1に示されている)における血管病変、例えば石灰化血管病変を強制的に破壊及び/又は破砕させる。換言すれば、関連するプラズマ気泡234の急速な形成及びその結果生じるバルーン204内の局所的なバルーン流体232の速度は、非圧縮性バルーン流体232を通して力学的エネルギーを伝達し、破砕力を治療部位106上に与える。バルーン壁230に衝突した際のバルーン流体232の運動量の急速な変化は、液圧衝撃又はウォーターハンマーとして知られている。バルーン流体232の運動量の変化は、バルーン壁230に向かい合った血管病変に破砕力として伝達される。
【0056】
プラズマターゲット242をライトガイド222の遠位先端244から離して位置付けることにより、プラズマ気泡234からライトガイド222への損傷が生じる可能性は、プラズマ気泡234がライトガイドの遠位先端244又はそのより近位において生成された場合よりも低くなる。別の言い方をすれば、プラズマターゲット242の存在及びプラズマターゲット242をライトガイド222の遠位先端244から離して位置付けることにより、結果としてプラズマ気泡234がライトガイド222の遠位先端244から離れて生成され、ライトガイド222への損傷の可能性を低減する。さらに、本実施形態では、プラズマターゲット242の位置付けは、上述されたものと異なり得る。
【0057】
図3Aは、膨張状態で示された、カテーテル302の部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム300の部分の別の実施形態の簡略化された概略側面図である。本実施形態では、カテーテル302は、バルーン304、ガイドワイヤ内腔318、1つ以上のライトガイド322(図3Aには2つのライトガイド322が示されている)及び1つ以上のプラズマターゲット342(図3Aには2つのプラズマターゲット342が示されている)を含む。図3Aに示される実施形態では、ライトガイド322は、本明細書において以前に示され、説明され及び/又は以下でより詳細に示されるライトガイドと実質的に同様であり得る。
【0058】
しかし、本実施形態では、プラズマターゲット342は、バルーン304の膨張状況に応じて可動であり得る。例えば、プラズマターゲット342は、ばねを含むことができ、例えばバルーン304が膨張状態にあるときにバルーン304に向かって外方に延びるばね押上げ式であり得る。別の言い方をすれば、プラズマターゲット342は、ライトガイド322からの光エネルギー343がプラズマターゲット342に向かってより良好に方向付けられるように、バルーン304に向かって(又は別の好適な方向に)移動し及び/又は延びることができる。本明細書において以前に説明されたように、プラズマターゲット342がライトガイド322の遠位先端344から離して位置付けられるため、生成されるプラズマ気泡334がライトガイドへの損傷を生じさせる可能性は、プラズマ気泡334がライトガイド322又はそのより近くで生成された場合よりも低くなる。
【0059】
さらに、本実施形態では、バルーン304のより大きい区域が、結果として生じるプラズマ気泡334からの圧力波によって衝撃を与えられ得るように、プラズマターゲット342の位置付けを、(2つ以上のプラズマターゲット342を用いて)ずらした配置にすることができる。
【0060】
図3Bは、収縮状態で示された、図3Aに示されるカテーテルの部分の簡略化された概略側面図である。本実施形態では、バルーン304の収縮時、プラズマターゲット342は、ガイドワイヤ内腔318に向かって若しくは別の好適な方向に引っ込むか又は他の方法で後退することができ、それにより、血管108(図1に示されている)へのカテーテル302の挿入及び/又は除去中、カテーテル302は、幾分より小さい直径を有することができ、その結果、カテーテルシステム300の操作者による挿入及び/又は除去のしやすさを高める。
【0061】
図4は、カテーテル402の部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム400の部分の別の実施形態の簡略化された概略側面図である。図4に示される実施形態では、カテーテル402は、バルーン404、ガイドワイヤ内腔418、1つ以上のライトガイド422及び1つ以上のプラズマターゲット442を含む。
【0062】
ライトガイド422及びプラズマターゲット442の動作及び機能は、上述されたものと実質的に同様であり得る。しかし、本実施形態では、ライトガイド422は、光エネルギー443を異なる方向、すなわちライトガイド422の長手方向軸470と非平行に向け直すように構成することができる。例えば、光エネルギーは、ライトガイド422の長手方向軸470に対して角度αに向け直すことができる。図4に示される実施形態では、光エネルギー443は、ライトガイド422の長手方向軸470と幾分垂直である方向に向け直される。しかし、この種の角度は、単に理解を容易にするために提供されるにすぎず、ライトガイド422の長手方向軸470に対して0~180度の任意の角度αを用い得ることが理解される。光エネルギー443をこのように向け直すための構造及び方法が本明細書においてより詳細に提供される。
【0063】
さらに、本実施形態では、プラズマターゲット442の位置付けは、上述されたものと異なり得る。例えば、一実施形態では、プラズマターゲット442は、ライトガイド422とバルーン404との間に位置付けられる。様々な実施形態では、プラズマターゲット442は、ガイドワイヤ内腔418、ライトガイド422、バルーン404又は任意の他の好適な構造など、カテーテル402内の別の構造に取り付けるか又は結合することができる。この設計により、プラズマ気泡434をバルーン404のより近位において生成することができ、これは、石灰化病変を破壊及び/又は破砕するためにより大きい力を及ぼし、及び/又は本明細書において与えられた理由でプラズマ気泡434の形成とライトガイド422との間の間隔を維持するために有益になり得る。
【0064】
図5は、カテーテル502の部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム500の部分の別の実施形態の簡略化された概略断面図である。図5に示される実施形態では、バルーンは、明確にするために省略される。本実施形態では、カテーテル502は、ガイドワイヤ内腔518、1つ以上のライトガイド522、1つ以上のプラズマターゲット542及びターゲットカプラ571を含む。
【0065】
ライトガイド522及びプラズマターゲット542の動作及び機能は、上述されたものと実質的に同様であり得る。しかし、本実施形態では、プラズマターゲット542は、ターゲットカプラ571を用いてガイドワイヤ内腔518(又は別の好適な構造)に結合される。一実施形態では、ターゲットカプラ571は、プラズマターゲット542をガイドワイヤ内腔518(又は別の構造)に取り付けるリング状構造であり得る。光エネルギー543がライトガイド522から放射され、その結果、プラズマ気泡534がプラズマターゲット542において生成される。代替的に、プラズマターゲット542は、接着剤又はプラズマターゲット542を取り付けるための任意の他の手段を用いてガイドワイヤ内腔518(又は別の構造)に直接接着され得る。さらに代替的に、ターゲットカプラ571は、プラズマターゲット542とライトガイド522の遠位先端544との間のターゲット間隙距離545を変更するために、プラズマターゲット542をガイドワイヤ内腔518に沿って手動で又は自動的に移動させることができるように可動であり得る。
【0066】
加えて又は代替として、プラズマターゲット542の形状は、変化することができる。例えば、図5に示される実施形態では、プラズマターゲット542は、幾分ドーム形又は凸形の構成を有することができる。さらに代替的に、プラズマターゲット542は、別の好適な構成を有することができる。これらの設計により、プラズマ気泡534をプラズマターゲット542において生成することができ、プラズマターゲット542は、その結果生じた圧力波を、所望の結果を達成するために任意の所望の方向に向け直すことができる。
【0067】
図6は、カテーテル602の部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム600の部分の別の実施形態の簡略化された概略側面図である。図6に示される実施形態では、カテーテル602は、バルーン604、ガイドワイヤ内腔618、1つ以上のライトガイド622及び1つ以上のプラズマターゲット642を含む。
【0068】
ライトガイド622及びプラズマターゲット642の動作及び機能は、上述されたものと実質的に同様であり得る。しかし、本実施形態では、プラズマターゲット642は、バルーン604のバルーン内面672に取り付けられる。この設計により、プラズマ気泡は、ライトガイド622から離して生成され、それによりライトガイド622への損傷の可能性を減少させる。さらに、プラズマターゲット642がバルーン内面672上に位置付けられるため、バルーンは、プラズマ気泡634からほぼ直接の力を受け取り、石灰化病変に対する破壊力を増大させる。
【0069】
本実施形態では、ライトガイド622は、光エネルギー643を異なる方向、すなわちライトガイド622の長手方向軸670と非平行に向け直すように構成することができる。例えば、光エネルギーは、ライトガイド622の長手方向軸670に対して角度αに向け直すことができる。図6に示される実施形態では、光エネルギー643は、ライトガイド622の長手方向軸670と幾分垂直である方向に向け直される。しかし、この種の角度は、単に理解を容易にするために提供されるにすぎず、ライトガイド622の長手方向軸670に対して0~180度の任意の角度αを用い得ることが理解される。光エネルギー643をこのように向け直すための構造及び方法が本明細書においてより詳細に提供される。
【0070】
さらに、本実施形態では、プラズマターゲット642の位置付けは、上述されたものと異なり得る。例えば、一実施形態では、プラズマターゲット642は、ライトガイド622とバルーン604との間に位置付けられる。様々な実施形態では、プラズマターゲット642は、ガイドワイヤ内腔618、ライトガイド622、バルーン604又は任意の他の好適な構造など、カテーテル602内の別の構造に取り付けるか又は結合することができる。この設計により、プラズマ気泡634をバルーン604のより近位において生成することができ、これは、石灰化病変を破壊及び/又は破砕するためにより大きい力を及ぼし、及び/又は本明細書において与えられた理由でプラズマ気泡634の形成とライトガイド622との間の間隔を維持するために有益になり得る。
【0071】
図7Aは、カテーテル702Aの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム700Aの部分の別の実施形態の簡略化された概略側面図である。図7Aに示される実施形態では、カテーテル702Aは、バルーン704、ガイドワイヤ内腔718、1つ以上のライトガイド722A及び複数のプラズマターゲット742を含む。
【0072】
ライトガイド722A及びプラズマターゲット742の動作及び機能は、上述されたものと実質的に同様であり得る。しかし、本実施形態では、ライトガイド722Aは、プラズマ気泡734Aを複数のプラズマターゲット742において生成するために、光エネルギー743Aをライトガイド722Bの長手方向軸770と平行に方向付けるように構成することができる。本実施形態では、プラズマターゲット742は、バルーン流体732(図7Aにおいて「X」として示されている)全体にわたって分布される。本実施形態では、プラズマターゲット742は、比較的小さいものであり得、それにより、それらをバルーン流体732内により容易に浮遊させることができる。様々な実施形態では、プラズマターゲット742は、均一溶液又は不均一溶液のいずれかとしてバルーン流体732内で自由に漂うことができる。この設計により、1つ以上のプラズマ気泡734A(図7Aには1つのプラズマ気泡734Aのみが示されている)を生成することができ、これは、石灰化病変を破壊及び/又は破砕するためにより大きい力を及ぼし、及び/又は本明細書において与えられた理由でプラズマ気泡734Aの形成とライトガイド722Aとの間の間隔を維持するために有益になり得る。
【0073】
図7Bは、カテーテル702Bの部分の別の実施形態を含む、カテーテルシステム700Bの部分の別の実施形態の簡略化された概略側面図である。図7Bに示される実施形態では、カテーテル702Bは、バルーン704、ガイドワイヤ内腔718、1つ以上のライトガイド722B及び複数のプラズマターゲット742を含む。
【0074】
ライトガイド722B及びプラズマターゲット742の動作及び機能は、上述されたものと実質的に同様であり得る。しかし、本実施形態では、ライトガイド722Bは、光エネルギー743Bを異なる方向、すなわちライトガイド722Bの長手方向軸770と非平行に向け直すように構成することができる。例えば、光エネルギー743Bは、ライトガイド722Bの長手方向軸770に対して角度αに向け直すことができる。図7Bに示される実施形態では、光エネルギー743Bは、ライトガイド722Bの長手方向軸770と幾分垂直であるか又は直交する方向に向け直される。しかし、この種の角度は、単に理解を容易にするために提供されるにすぎず、ライトガイド722Bの長手方向軸770に対して0~180度の任意の角度αを用い得ることが理解される。光エネルギー743Bをこのように向け直すための構造及び方法が本明細書でより詳細に提供される。
【0075】
さらに、本実施形態では、プラズマターゲット742の位置付けは、上述されたものと異なり得る。例えば、一実施形態では、プラズマターゲット742は、バルーン流体732(図7Bにおいて「X」として示されている)全体にわたって分布される。本実施形態では、プラズマターゲット742は、比較的小さいものであり得、それにより、それらをバルーン流体732内により容易に浮遊させることができる。様々な実施形態では、プラズマターゲット742は、均一溶液又は不均一溶液のいずれかとしてバルーン流体732内で自由に漂うことができる。この設計により、1つ以上のプラズマ気泡734B(図7Bには1つのプラズマ気泡734Bのみが示されている)をバルーン704のより近位において生成することができ、これは、石灰化病変を破壊及び/又は破砕するためにより大きい力を及ぼし、及び/又は本明細書において与えられた理由でプラズマ気泡734Bの形成とライトガイド722Bとの間の間隔を維持するために有益になり得る。
【0076】
本明細書における様々な実施形態に係るカテーテルの例は、図8図11に示されるように、カテーテルシャフトを中心として周縁の周りの異なる位置に配設された複数のライトガイドを有するものを含む。複数のライトガイドを、本発明の意図及び/又は範囲から逸脱することなく、本明細書において示され及び/又は説明される実施形態の任意のものと共に用い得ることが理解される。
【0077】
次に、図8を参照すると、本明細書における様々な実施形態に係る、図1における線8-8に沿った図1におけるカテーテル102の概略断面図が示されている。図8に示されるカテーテル802は、カテーテルシャフト810、ガイドワイヤ812、ガイドワイヤ内腔818、第1のライトガイド822A及び第1のライトガイド822Aから周縁の周りに約180度だけ分離された第2のライトガイド822Bの1つ以上を含むことができる。第1のライトガイド822Aは、第1のライトガイド822Aの周縁の周りの任意の表面部分を含むことができる側面を含む。第2のライトガイド822Bは、第2のライトガイド822Bの周辺の周りの任意の表面部分を含むことができる側面を含む。一部の実施形態では、側面は、本明細書におけるライトガイドの周縁の部分に及び、それにより、それは、円筒形に満たない。他の実施形態では、側面は本明細書におけるライトガイドの周縁全体に及ぶことができ、それにより、それは、円筒形になる。本明細書において説明されるいずれのライトガイドもライトガイドの周縁の周りの側面を含み得ることが認識される。
【0078】
次に、図9図11を参照すると、本明細書における様々な実施形態に係る、複数のライトガイドを有するカテーテルのための追加の構成の概略断面図が示されている。図3に示されるカテーテル902の実施形態は、カテーテルシャフト910、ガイドワイヤ912、ガイドワイヤ内腔918、周縁の周りに約120度だけ分離された第1のライトガイド922A、第2のライトガイド922B及び第3のライトガイド922Cの1つ以上を含むことができる。
【0079】
図10に示されるカテーテル1002の実施形態は、カテーテルシャフト1010、ガイドワイヤ1012、ガイドワイヤ内腔1018、周縁の周りに約90度だけ分離された第1のライトガイド1022A、第2のライトガイド1022B、第3のライトガイド1022C及び第4のライトガイド1022Dの1つ以上を含む。
【0080】
図11に示されるカテーテル1102の実施形態は、カテーテルシャフト1110、ガイドワイヤ1112、ガイドワイヤ内腔1118、周縁の周りに約60度だけ分離された第1のライトガイド1122A、第2のライトガイド1122B、第3のライトガイド1122C、第4のライトガイド1122D、第5のライトガイド1122E及び第6のライトガイド1122Fの1つ以上を含む。7つ以上のライトガイドを本明細書における実施形態において用い得ることが理解される。
【0081】
本明細書において説明されるライトガイドは、所望の場所における所望の効果を達成するために、カテーテルシャフトの周りに均一又は不均一に配設され得ることがさらに理解される。
【0082】
変向特徴及び集束特徴(ときに本明細書において単に「変向特徴」とも称される)が以下で図12図15を参照してより詳細に説明される。本明細書におけるライトガイドは、1つ以上の変向特徴を含むことができ、各変向特徴は、それが内部に配設されたライトガイドと光学的に連通し得る。一部の実施形態では、変向特徴は、ライトガイドの遠位端部と光学的に連通し得る。次に、図12図15を参照すると、本明細書における様々な実施形態に係る、様々な形状のライトガイドの遠位端部の概略断面図が示されている。
【0083】
図12では、ライトガイド1222の概略断面図が示されている。ライトガイド1222は、光1254が、矢印1254によって指示されるように、パワー源124(図1に示される)から、シャフト近位端部114(図1に示される)から遠位先端1244への方向に進行するように構成される。
【0084】
一部の実施形態では、ライトガイドの端部は、角度が付いた形状を有することができる。例として、図13では、ライトガイド1322の概略断面図が示されている。
【0085】
一部の実施形態では、ライトガイドの端部は、先細の形状を有することができる。例として、図14では、ライトガイド1422の概略断面図が示されている。
【0086】
次に、図15を参照すると、ライトガイド1522の概略断面図が示されている。ライトガイド1522は、ライトガイド1522の遠位端部1564の側面1562上に配設された角度のついた端部1558を含む。ライトガイド1522は、ライトガイド1522内の光エネルギー1554をライトガイド1522の側面1562に向かって方向付ける、遠位先端1544における変向特徴1566を含む。ライトガイド1522は、光エネルギー1554が遠位先端1544から、矢印1568によって指示されるように長手方向軸470(例えば、図4に示される)からおよそ90度(又は別の好適な角度)である方向に進行するように構成される。変向特徴1566と接触すると、光エネルギー1554は、ライトガイド1522内でライトガイド1522の側面1562に変向又は反射される。光エネルギー1554は、ライトガイド1522の側面1562から抜け出して延びる。
【0087】
ライトガイド1522の変向特徴1566は、反射要素又は屈折要素から作製することができる。変向特徴1566は、ガラス、ポリマー、ミラー又は反射金属コーティングから作製することができる。変向特徴1566による内部反射の角度は、ライトガイド1522の遠位先端1544の角度を変更することによって調整され得ることが理解される。
【0088】
一部の実施形態では、光をライトガイドの遠位端部の側面に向かって方向付けるための変向特徴がライトガイドと共に含まれ得る。変向特徴は、ライトガイドからの光をその軸方向経路からライトガイドの側面に向かって変向させる、本明細書におけるシステムの任意の特徴を含むことができる。例としては、反射体、屈折構造及びファイバ拡散体が挙げられる。
【0089】
本明細書における一部の実施形態では、ライトガイドは、複数の変向特徴を含むことができる。例として、本明細書における各ライトガイドは、第1の変向特徴、第2の変向特徴、第3の変向特徴又は第4の変向特徴を含むことができる。他の実施形態では、各ライトガイドは、5つ以上の変向特徴を含むことができる。変向特徴は、光を、ライトガイドの側面においてライトガイドからバルーン壁に向かって出るように方向付けるように構成することができる。一部の例では、変向特徴は、光を、変向特徴に最も近いバルーン表面に向かって方向付け、それにより、光は、バルーン表面へのその経路上でカテーテルの長手方向軸を横断しない。変向特徴は、対応する光窓と光学的に連通し得ることが理解される。
【0090】
本明細書における変向特徴は、ライトガイド内の光を遠位部分の側面に向かって方向付けるように構成することができ、側面は、光窓と光学的に連通する。本明細書におけるライトガイドは、複数の変向特徴及び複数の光窓をそれぞれ含み得ることが理解される。本明細書に用いるのに適した変向特徴の例は、反射要素、屈折要素及び/又はファイバ拡散体を含む。
【0091】
図16は、ライトガイド1622及びプラズマターゲット1642の部分の一実施形態を含む、カテーテルの部分の一実施形態の簡略化された概略側面図である。プラズマターゲット1642は、ターゲット面1672を含む。ターゲット面1672は、任意の好適な幾何学、形状又は構成を有することができる。本実施形態では、ライトガイド1622及びプラズマターゲット1642は、以前に示され及び/又は説明されたものと実質的に同様に動作する。しかし、本実施形態では、ターゲット面1672は、ライトガイド1622の長手方向軸1670に対して角度を付けられる。別の言い方をすれば、ターゲット面1672は、ライトガイド1622の長手方向軸1670に対して0~180度の任意の角度であり得る角度αを有する。
【0092】
図16A図16Jは、プラズマターゲット1642の断面形状の代表的であり、非網羅的であり、非限定的な実施形態を示す断面図である。文字通り無数の可能な断面構成がプラズマターゲット1642のために存在し、全てのこのような構成を示し、説明することは、不可能であろうことが理解される。しかし、本発明の範囲は、全てのこのような潜在的構成を包含し、本明細書において示されていない及び/又は説明されていないものまでも包含するであろうことが意図される。
【0093】
図16Aは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の一実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に円形の断面形状を有する。
【0094】
図16Bは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に縦長の長円形又は楕円形の断面形状を有する。
【0095】
図16Cは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に正方形の断面形状を有する。
【0096】
図16Dは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に菱形、台形又は平行四辺形の断面形状を有する。
【0097】
図16Eは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に六角形の断面形状を有する。
【0098】
図16Fは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に横長の長円形又は楕円形の断面形状を有する。
【0099】
図16Gは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に五角形の断面形状を有する。
【0100】
図16Hは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に八角形の断面形状を有する。
【0101】
図16Iは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に縦長の長方形の断面形状を有する。
【0102】
図16Jは、図16における線16-16上で見たプラズマターゲット1642の別の実施形態の断面図である。本実施形態では、プラズマターゲット1642は、実質的に横長の長方形の断面形状を有する。
【0103】
図17A図17Hは、プラズマターゲット1742A~Hのターゲット面1772A~Hの幾何学、形状及び/又は構成の代表的であり、非網羅的であり、非限定的な実施形態を示す斜視図である。文字通り無数の可能な断面構成がプラズマターゲット1742A~Hのターゲット面1772A~Hのために存在し、全てのこのような構成を示し、説明することは、不可能であろうことが理解される。しかし、本発明の範囲は、全てのこのような潜在的構成を包含し、本明細書において示されていない及び/又は説明されていないものまでも包含するであろうことが意図される。
【0104】
図17Aは、ターゲット面1772Aの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Aの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Aは、幾分円錐形の構成を有する。
【0105】
図17Bは、ターゲット面1772Bの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Bの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Bは、幾分ピラミッド形の構成を有する。
【0106】
図17Cは、ターゲット面1772Cの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Cの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Cは、幾分凸形又はドーム形の構成を有する。
【0107】
図17Dは、ターゲット面1772Dの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Dの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Dは、幾分凹形の構成を有する。
【0108】
図17Eは、ターゲット面1772Eの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Eの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Eは、プラズマターゲット1742Eの側部1776から外方に延びる螺旋状突出部1774を含む。
【0109】
図17Fは、ターゲット面1772Fの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Fの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Fは、幾分ばね様又はコイル状の構成を有する。
【0110】
図17Gは、ターゲット面1772Gの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Gの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Gは、面取り構成を有する。
【0111】
図17Hは、ターゲット面1772Hの一実施形態を有するプラズマターゲット1742Hの一実施形態の部分の斜視図である。本実施形態では、ターゲット面1772Hは、1つ以上の表面特徴1778を含む。表面特徴1778は、ターゲット面1772Hのターゲット表面1780内に延びるへこみ、くぼみ又は陥凹部を含むことができる。加えて又は代替として、表面特徴1778は、ターゲット面1772Hのターゲット表面1780から外方に延びる突出部を含むことができる。一実施形態では、表面特徴1778は、ターゲット表面1780に付加された同じ又は他の材料を含むことができる。表面特徴1778の特定のサイズ及び/又は形状は、変更することができる。
【0112】
図18は、カテーテル1802の部分の一実施形態を含むカテーテルシステム1800の部分の断面図である。本実施形態では、カテーテル1802は、ガイドワイヤ内腔1818、1つ以上のライトガイド1822及びプラズマターゲット1842の部分の一実施形態を含むことができる。プラズマターゲット1842は、ライトガイド1822から離間され、ターゲット面1872を含む。ターゲット面1872は、任意の好適な幾何学、形状又は構成を有することができる。本実施形態では、ライトガイド1822及びプラズマターゲット1842は、以前に示され及び/又は説明されたものと実質的に同様に動作する。しかし、本実施形態では、プラズマターゲット1842は、環状であり得、ガイドワイヤ内腔1818の周縁を取り囲むことができる。さらに、プラズマターゲット1842のターゲット面1872は、幾分凹形の円錐形構成を有することができる。代替的な非網羅的な実施形態では、プラズマターゲット1842は、面取りされたトロイダル若しくは円錐台形構成又は任意の他の好適な構成を有することができる。代替的な実施形態では、プラズマターゲット1842は、ガイドワイヤ内腔1818を部分的にのみ取り囲む。さらに代替的に、プラズマターゲット1842は、カテーテル1802の別の構造を取り囲むか又は部分的に取り囲むことができる。
【0113】
図19は、カテーテル1902の部分の一実施形態を含むカテーテルシステム1900の部分の断面図である。本実施形態では、カテーテル1902は、ガイドワイヤ内腔1918、1つ以上のライトガイド1922及びプラズマターゲット1942の部分の一実施形態を含むことができる。プラズマターゲット1942は、ライトガイド1922から離間され、ターゲット面1972を含む。ターゲット面1972は、任意の好適な幾何学、形状又は構成を有することができる。本実施形態では、ライトガイド1922及びプラズマターゲット1942は、以前に示され及び/又は説明されたものと実質的に同様に動作する。しかし、本実施形態では、プラズマターゲット1942は、環状であり得、ガイドワイヤ内腔1918の周縁を取り囲むことができる。さらに、プラズマターゲット1942のターゲット面1972は、幾分円錐形又はピラミッド形の構成を有することができる。代替的な実施形態では、プラズマターゲット1942は、ガイドワイヤ内腔1918を部分的にのみ取り囲む。さらに代替的に、プラズマターゲット1942は、カテーテル1902の別の構造を取り囲むか又は部分的に取り囲むことができる。
【0114】
図20は、カテーテル2002の部分の一実施形態を含むカテーテルシステム2000の部分の断面図である。本実施形態では、カテーテル2002は、ガイドワイヤ内腔2018、2つ以上のライトガイド2022(図20には2つのライトガイド2022のみが示されている)及びプラズマターゲット2042の部分の一実施形態を含むことができる。プラズマターゲット2042は、ライトガイド2022から離間され、ターゲット面2072を含む。ターゲット面2072は、任意の好適な幾何学、形状又は構成を有することができる。本実施形態では、ライトガイド2022及びプラズマターゲット2042は、以前に示され及び/又は説明されたものと実質的に同様に動作する。代替的な実施形態では、2つ以上のプラズマターゲット2042をガイドワイヤ内腔2018に取り付けることができ、各々は、ガイドワイヤ内腔2018を部分的にのみ取り囲む。さらに代替的に、プラズマターゲット2042は、カテーテル2002の別の構造を取り囲むか又は部分的に取り囲むことができる。3つ以上のライトガイド2022を本明細書におけるカテーテルシステム2000と共に用い得ることが理解される。例えば、3つのライトガイド2022を互いに120度だけ均等に離間することができ、4つのライトガイド2022を互いに90度だけ均等に離間することができる等である。さらに代替的に、任意の数のライトガイド2022は、それらがガイドワイヤ内腔2018の周りに円周方向に均等に離間されないように位置付けられ得る。
【0115】
図21は、カテーテル2102の部分の一実施形態を含むカテーテルシステム2100の部分の断面図である。本実施形態では、カテーテル2102は、ガイドワイヤ内腔2118、第1のライトガイド2122F及び第2のライトガイド2122Sを含む2つ以上のライトガイド(図21には2つのライトガイドのみが示されている)並びに第1のターゲット面2172Fを有する第1のプラズマターゲット2142F及び第2のターゲット面2172Sを有する第2のプラズマターゲット2142Sを含む2つ以上のプラズマターゲット(図21には2つのプラズマターゲットのみが示されている)を含むことができる。図21に示される実施形態では、第1のライトガイド2122Fは、第1のプラズマターゲット2142Fの第1のターゲット面2172F又はその近くにおいて第1のプラズマ気泡2134Fを生成するための光エネルギーを放射する。第2のライトガイド2122Sは、第1のプラズマターゲット2142Fから離間された、第2のプラズマターゲット2142Sの第2のターゲット面2172S又はその近くにおいて第2のプラズマ気泡2134Sを生成するための光エネルギーを放射する。図21に示される実施形態では、第2のライトガイド2122Sは、第1のプラズマターゲット2142Fを貫いて延びる。代替的に、第2のライトガイド2122Sは、第1のプラズマターゲット2142Fの周りを横断することができる。さらに代替的に、プラズマターゲット2142F、2142Sのいずれか又は全ては、ガイドワイヤ内腔2118を取り囲むか又はガイドワイヤ内腔2118を部分的に取り囲むことができる。
【0116】
バルーン
本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルシステムにおける使用に適したバルーンは、虚脱構成であるときに患者の血管系に通すことができるものを含む。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、シリコーンから作製される。他の実施形態では、本明細書におけるバルーンは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリウレタン、King of Prussia, Pennsylvania, USAに所在地を有するArkemaから入手可能なPEBAX(商標)材料などのポリマー、ナイロン及び同様のものから作製される。一部の実施形態では、バルーンは、直径1ミリメートル(mm)~25mmの範囲の直径を有するものを含み得る。一部の実施形態では、バルーンは、直径少なくとも1.5mm~12mmの範囲の直径を有するものを含み得る。一部の実施形態では、バルーンは、直径少なくとも1mm~5mmの範囲の直径を有するものを含み得る。一部の実施形態では、直径は、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm、3.5mm、4.0mm、4.5mm、5.0mm、5.5mm、6.0mm、6.5mm、7.0mm、7.5mm、8.0mm、8.5mm、9.0mm、9.5mm、10.0mm、10.5mm、11.0mm、11.5mm、12.0mm、12.5mm、13.0mm、13.5mm、14.0mm、14.5mm、15.0mm、15.5mm、16.0mm、16.5mm、17.0mm、17.5mm、18.0mm、18.5mm、19.0mm、19.5mm若しくは20.0mm以上であり得るか、又は上述のものの任意のものの間の範囲内に含まれる量であり得る。
【0117】
一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、長さ少なくとも5mm~300mmの範囲の長さを有するものを含み得る。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、長さ少なくとも8mm~200mmの範囲の長さを有するものを含み得る。一部の実施形態では、バルーンの長さは、5mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、110mm、120mm、130mm、140mm、150mm、160mm、170mm、180mm、190mm、200mm、210mm、220mm、230mm、240mm、250mm、260mm、270mm、280mm、290mm若しくは300mm以上であり得るか、又は上述のものの任意のものの間の範囲内に含まれる量であり得る。
【0118】
本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、1気圧(atm)~70atmの膨張圧力に膨張させることができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、少なくとも20atm~70atmの膨張圧力に膨張させることができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、少なくとも6atm~20atmの膨張圧力に膨張させることができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、少なくとも3atm~20atmの膨張圧力に膨張させることができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、少なくとも2atm~10atmの膨張圧力に膨張させることができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、1atm、2atm、3atm、4atm、5atm、6atm、7atm、8atm、9atm、10atm、15atm、20atm、25atm、30atm、35atm、40atm、45atm、50atm、55atm、60atm、65atm若しくは70atm以上であり得るか、又は上述のものの任意のものの間の範囲内に含まれる量であり得る膨張圧力に膨張させることができる。
【0119】
本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、限定するものではないが、円錐形形状、正方形形状、長方形形状、球形形状、円錐形/正方形形状、円錐形/球形形状、伸長球形形状、長円形形状、先細形状、骨形形状、階段状直径形状、オフセット形状又は円錐形オフセット形状を含む様々な形状を有するものを含み得る。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーンは、薬剤溶出コーティング又は薬剤溶出ステント構造を含むことができる。薬剤溶出コーティング又は薬剤溶出ステントは、抗炎症薬、抗悪性腫瘍薬、血管新生阻害薬及び同様のものを含む1つ以上の治療薬を含むことができる。
【0120】
バルーン流体
本明細書における使用のために適した例示的なバルーン流体は、限定するものではないが、水、食塩水、造影媒体、フルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、二酸化炭素などの気体及び同様のものの1つ以上を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるバルーン流体は、本明細書内の他の箇所で説明されるベース膨張流体として用いることができる。一部の実施形態では、バルーン膨張流体は、50:50の体積比による食塩水-造影媒体の混合物を含む。一部の実施形態では、バルーン流体は、25:75の体積比による食塩水-造影媒体の混合物を含む。一部の実施形態では、バルーン流体は、75:25の体積比による食塩水-造影媒体の混合物を含む。本明細書における使用のために適したバルーン流体は、その内部における圧力波の進行の速度を操作するために、組成、粘性及び同様のものに基づいて調整することができる。本明細書における使用のために適したバルーン流体は、生体適合性を有する。バルーン流体の体積は、選定されたパワー源及び用いられるバルーン流体の種類によって調整することができる。
【0121】
一部の実施形態では、本明細書における造影媒体内で用いられる造影剤は、限定するものではないが、イオン性又は非イオン性ヨード系造影剤などのヨード系造影剤を含むことができる。イオン性ヨード系造影剤のいくつかの非限定例は、ジアトリゾ酸、メトリゾ酸、イオタラム酸及びイオキサグル酸を含む。非イオン性ヨード系造影剤のいくつかの非限定例は、イオパミドール、イオヘキソール、イオキシラン、イオプロミド、イオジキサノール及びイオベルソールを含む。他の実施形態では、非ヨード系造影剤を用いることができる。好適な非ヨード含有造影剤は、ガドリニウム(III)系造影剤を含むことができる。好適なフルオロカーボン及びペルフルオロカーボン剤は、限定するものではないが、ペルフルオロカーボンドデカフルオロペンタン(DDFP、C5F12)などの剤を含むことができる。
【0122】
本明細書において示され及び/又は説明されるバルーン流体は、電磁スペクトルの紫外(例えば、少なくとも10ナノメートル(nm)~400nm)、可視領域(例えば、少なくとも400nm~780nm)及び近赤外領域(例えば、少なくとも780nm~2.5μm)内又は少なくとも10nm~2.5マイクロメートル(μm)の電磁スペクトルの遠赤外領域内の光を選択的に吸収することができる吸収剤を含むものを含み得る。好適な吸収剤は、少なくとも10nm~2.5μmのスペクトルに沿って吸収極大を有するものを含み得る。様々な実施形態では、吸収剤は、カテーテルシステムにおいて用いられるレーザの放射極大と一致された吸収極大を有するものであり得る。非限定例として、本明細書において説明される様々なレーザは、ネオジム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Nd:YAG - 放射極大=1064nm)レーザ、ホルミウム:YAG(Ho:YAG - 放射極大=2.1μm)レーザ又はエルビウム:YAG(Er:YAG - 放射極大=2.94μm)を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書において用いられる吸収剤は、水溶性であり得る。他の実施形態では、本明細書において用いられる吸収剤は、水溶性でない。一部の実施形態では、本明細書におけるバルーン流体内で用いられる吸収剤は、パワー源のピーク放射と一致するように調整することができる。少なくとも10ナノメートル~1ミリメートルの放射波長を有する様々なパワー源が本明細書内の他の箇所で説明される。
【0123】
一部の実施形態では、バルーン流体の導入は、虚脱構成から第1の拡張構成への及び第1の拡張構成から第2のさらなる拡張構成へのバルーンの拡張を生じさせる。加えて又は代替的に、バルーンの拡張は、形状記憶材料又は他の手段を用いて達成することができる。
【0124】
ライトガイド
本明細書において示され及び/又は説明されるライトガイドは、光ファイバ又はフレキシブルライトパイプを含むことができる。本明細書において示され及び/又は説明されるライトガイドは、薄く、可撓性を有することができ、光信号が強度の損失をほとんど伴うことなく送られることを可能にし得る。本明細書において示され及び/又は説明されるライトガイドは、その周縁の周りのクラッドによって包囲されたコアを含むことができる。一部の実施形態では、コアは、円柱形コア又は部分的に円柱形のコアであり得る。ライトガイドのコア及びクラッドは、限定するものではないが、1種以上のガラス、シリカ又は1つ以上のポリマーを含む1つ以上の材料から形成することができる。ライトガイドは、ポリマーなどの保護コーティングも含み得る。コアの屈折率は、クラッドの屈折率よりも大きくなることが理解される。
【0125】
各ライトガイドは、光を、その長さに沿って、少なくとも1つの光学窓を有する遠位部分まで案内することができる。ライトガイドは、パワー源を含む光ネットワークの部分としての光経路を作り出すことができる。光ネットワーク内の光経路は、光がネットワークの1つの部分から別のものに進行することを可能にする。光ファイバ及び/又はフレキシブルライトパイプのいずれも、本明細書における光ネットワーク内の光経路を提供することができる。
【0126】
本明細書において示され及び/又は説明されるライトガイドは、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルのカテーテルシャフトに関して多くの構成を仮定することができる。一部の実施形態では、ライトガイドは、カテーテルのカテーテルシャフトの長手方向軸と平行に延び得る。一部の実施形態では、ライトガイドは、カテーテルのカテーテルシャフトの長手方向軸の周りに渦巻き状又は螺旋状に配設され得る。一部の実施形態では、ライトガイドは、カテーテルシャフトに物理的に結合され得る。他の実施形態では、ライトガイドは、カテーテルシャフトの外径の長さに沿って配設され得る。さらに他の実施形態では、本明細書におけるライトガイドは、カテーテルシャフト内の1つ以上のライトガイド内腔内に配設され得る。カテーテルシャフト及びライトガイド内腔のための様々な構成が以下で説明される。
【0127】
変向特徴及び集束特徴
本明細書における使用のために適した変向特徴は、反射要素、屈折要素及びファイバ拡散体を含む。一部の実施形態では、変向特徴は、反射要素であり得る。一部の実施形態では、変向特徴は、屈折要素であり得る。一部の実施形態では、変向特徴は、ファイバ拡散体であり得る。
【0128】
ファイバ拡散体は、光をライトガイド内からライトガイドの側面において出るように方向付けることができる。本明細書において説明されるファイバ拡散体は、いくつかの方法で作製することができる。一部の実施形態では、ファイバ拡散体は、COレーザを用いてライトガイドの遠位部分の表面を微細機械加工することによって作製することができる。一部の実施形態では、溶融シリカコーティングをライトガイドの遠位部分に適用することができる。他の実施形態では、ファイバ拡散体は、ライトガイドの遠位部分上のガラス、ポリマー又は金属コーティングから形成することができる。他の実施形態では、ファイバ拡散体は、ライトガイドの遠位部分上のファイバブラッグ格子によって形成することができる。一部の実施形態では、ファイバ拡散体は、ライトガイドの機械加工部分、ライトガイドのレーザ機械加工部分、ファイバブラッグ格子、融着接続、少なくとも1つの内部ミラーを形成する融着接続及び2つ以上の拡散領域の接続を含むことができる。
【0129】
ファイバ拡散体のための好適な材料は、限定するものではないが、ライトガイドコア又はライトガイドクラッドの材料、すりガラス、銀被覆ガラス、金被覆ガラス、TiO2及び関心のある光波長を散乱させ、それを大幅に吸収しない他の材料を含むことができる。ライトガイド、光学構成要素又は材料内の均等拡散体を作製するために用いることができる1つの方法は、サイズが少なくとも50ナノメートル~5マイクロメートルのオーダーの散乱中心を利用することである。散乱中心は、サイズ約200ナノメートル前後に分布を有することができる。
【0130】
光を本明細書におけるライトガイドの先端から離れて集束させるために適した変向特徴及び集束特徴は、限定するものではないが、凸面、屈折率分布(GRIN)レンズ及びミラー集束レンズを有するものを含み得る。
【0131】
パワー源
本明細書における使用のために適したパワー源は、レーザ及びランプを含む様々な種類のパワー源を含むことができる。好適なレーザは、サブミリ秒の時間尺度の短パルスレーザを含むことができる。一部の実施形態では、パワー源は、ナノ秒(ns)の時間尺度のレーザを含むことができる。レーザは、ピコ秒(ps)、フェムト秒(fs)及びマイクロ秒(us)の時間尺度の短パルスレーザも含むことができる。本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルのバルーン流体内でプラズマを達成するために採用することができる、レーザ波長、パルス幅及びエネルギーレベルの多くの組み合わせが存在することが理解される。様々な実施形態では、パルス幅は、少なくとも10ns~200nsを含む範囲内に含まれるものを含み得る。一部の実施形態では、パルス幅は、少なくとも20ns~100nsを含む範囲内に含まれるものを含み得る。他の実施形態では、パルス幅は、少なくとも1ns~5000nsを含む範囲内に含まれるものを含み得る。
【0132】
例示的なナノ秒レーザは、約10ナノメートル~1ミリメートルの波長に及ぶ、UV~IRのスペクトル内のものを含み得る。一部の実施形態では、本明細書におけるカテーテルシステムにおける使用のために適したパワー源は、少なくとも750nm~2000nmの波長における光を生成する能力を有するものを含み得る。一部の実施形態では、パワー源は、少なくとも700nm~3000nmの波長における光を生成する能力を有するものを含み得る。一部の実施形態では、パワー源は、少なくとも100nm~10マイクロメートル(μm)の波長における光を生成する能力を有するものを含み得る。ナノ秒レーザは、最大200kHzの繰り返し数を有するものを含み得る。一部の実施形態では、レーザは、Qスイッチツリウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Tm:YAG)レーザを含むことができる。一部の実施形態では、レーザは、ネオジム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Nd:YAG)、ホルミウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Ho:YAG)、エルビウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネット(Er:YAG)、エキシマレーザ、ヘリウム-ネオンレーザ、二酸化炭素レーザ及びドープ、パルス、ファイバレーザを含むことができる。
【0133】
圧力波
本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、少なくとも1メガパスカル(MPa)~100MPaの範囲内の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。特定のカテーテルによって生成される最大圧力は、パワー源、吸収材料、気泡拡大、伝搬媒質、バルーン材料、プラズマ生成点からの測定距離及び他の因子に依存する。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、少なくとも2MPa~50MPaの範囲内の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。他の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、少なくとも2MPa~30MPaの範囲内の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。さらに他の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、少なくとも15MPa~25MPaの範囲内の最大圧力を有する圧力波を生成することができる。一部の実施形態では、本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、1MPa、2MPa、3MPa、4MPa、5MPa、6MPa、7MPa、8MPa、9MPa、10MPa、11MPa、12MPa、13MPa、14MPa、15MPa、16MPa、17MPa、18MPa、19MPa、20MPa、21MPa、22MPa、23MPa、24MPa又は25MPa、26MPa、27MPa、28MPa、29MPa、30MPa、31MPa、32MPa、33MPa、34MPa、35MPa、36MPa、37MPa、38MPa、39MPa、40MPa、41MPa、42MPa、43MPa、44MPa、45MPa、46MPa、47MPa、48MPa、49MPa又は50MPa以上のピーク圧力を有する圧力波を生成することができる。本明細書において示され及び/又は説明されるカテーテルは、範囲内に含まれ得る動作圧力又は最大圧力を有する圧力波を生成することができ、上述の数の任意のものは、範囲の下限が範囲の上限よりも小さい値であることを条件として範囲の下限又は上限の役割を果たし得ることが理解される。
【0134】
治療処置は、疲労機序又は力ずくの機序を介して作用することができる。疲労機序について、動作圧力は、約少なくとも0.5MPa~2MPa又は約1MPaになるであろう。力ずくの機序について、動作圧力は、約少なくとも20MPa~30MPa又は約25MPaになるであろう。これらの2つの範囲の最端部間の圧力は、疲労機序及び力ずくの機序の組み合わせを用いて治療部位に作用し得る。
【0135】
本明細書において説明される圧力波は、治療部位に配置されたカテーテルの長手方向軸から半径方向に延びる少なくとも0.1ミリメートル(mm)~25mmの範囲内の距離から治療部位上に与えることができる。一部の実施形態では、圧力波は、治療部位に配置されたカテーテルの長手方向軸から半径方向に延びる少なくとも10mm~20mmの範囲内の距離から治療部位上に与えることができる。他の実施形態では、圧力波は、治療部位に配置されたカテーテルの長手方向軸から半径方向に延びる少なくとも1mm~10mmの範囲内の距離から治療部位上に与えることができる。さらに他の実施形態では、圧力波は、治療部位に配置されたカテーテルの長手方向軸から半径方向に延びる少なくとも1.5mm~4mmの範囲内の距離から治療部位上に与えることができる。一部の実施形態では、圧力波は、0.1mm~10mmの距離において少なくとも2MPa~30MPaの範囲から治療部位上に与えることができる。一部の実施形態では、圧力波は、0.1mm~10mmの距離において少なくとも2MPa~25MPaの範囲から治療部位上に与えることができる。一部の実施形態では、圧力波は、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm若しくは0.9mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm若しくは10mm以上であり得るか、又は上述のものの任意のものの間の範囲内に含まれる量であり得る距離から治療部位上に与えることができる。
【0136】
本明細書及び添付の請求項において使用するとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、内容及び/又は文脈が別途明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。また、用語「又は」は、内容又は文脈が別途明確に指示しない限り、概して「及び/又は」を含むその意味で用いられることにも留意されたい。
【0137】
また、本明細書及び添付の請求項において使用するとき、表現「構成される」は、特定のタスクを遂行するか、又は特定の構成を採用するように構築又は構成されたシステム、装置又は他の構造を記述することにも留意されたい。表現「構成される」は、配置及び構成されること、構築及び配置されること、構築、製造及び配置されること並びに同様のものなど、他の同様の表現と互換的に使用され得る。
【0138】
本明細書で使用するとき、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数を包括的に含むこととする(例えば、2~8は、2、2.1、2.8、5.3、7、8等を含む)。
【0139】
示され、説明されている図は、必ずしも原寸に比例して描かれておらず、それらは、参照及び理解を容易にし、構造の相対的位置付けのために提供されることが認識される。
【0140】
本明細書において用いられる見出しは、米国特許規則1.77の下の提言との一貫性を保つために又はさもなければ構成上の手がかりを提供するために提供される。これらの見出しは、本開示から発せられ得る任意の請求項において提示された本発明を限定するか又は特徴付けると見なされてはならない。一例として、「背景」における技術の説明は、その技術が本開示における任意の本発明に対する先行技術であることの承認ではない。「概要」又は「要約書」のいずれも、発行された請求項において規定された本発明の特徴付けと考えられるべきでない。
【0141】
本明細書において説明される実施形態は、網羅的であること、又は本発明を、以下の詳細な説明において開示された正確な形態に限定することを意図されない。むしろ、実施形態は、他の当業者が原理及び実施を認識及び理解することができるように選定及び説明されている。したがって、様々な特定の及び好ましい実施形態及び技法を参照して態様が説明された。しかし、本明細書における趣旨及び範囲内に留まりながら、多くの変形形態及び変更形態がなされ得ることを理解されたい。
【0142】
カテーテルシステムの多数の異なる実施形態が本明細書において示され、説明されたが、任意の1つの実施形態の1つ以上の特徴は、他の実施形態の1つ以上の1つ以上の特徴と組み合わされ得ることが理解される。ただし、このような組み合わせが本発明の意図を満たすことを条件とする。
【0143】
カテーテルシステムの多数の例示的な態様及び実施形態が上述されたが、当業者は、それらの特定の変更形態、置換形態、追加形態及び部分的組み合わせを認識するであろう。したがって、以下の添付の請求項及び以後に導入される請求項は、全てのこのような変更形態、置換形態、追加形態及び部分的組み合わせを、真の趣旨及び範囲内に含まれるものとして含むと解釈されることが意図され、本明細書において示される構造及び設計の詳細に対する限定は意図されない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
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図16I
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図17A
図17B
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図18
図19
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図21