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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】ユーザインタフェース構造
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20231225BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20231225BHJP
   G06F 3/0354 20130101ALI20231225BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
H01H36/00 J
F21V5/00 530
G06F3/0354 453
H04R1/02 104Z
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022054183
(22)【出願日】2022-03-29
(62)【分割の表示】P 2020135928の分割
【原出願日】2017-08-11
(65)【公開番号】P2022095758
(43)【公開日】2022-06-28
【審査請求日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】62/399,165
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/399,229
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/399,262
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/399,293
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/399,288
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/507,007
(32)【優先日】2017-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,060
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,063
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,066
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,073
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,054
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/613,079
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スタンリー, クレイグ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ポーター, シモン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】シーリン, ジョン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】トレイナー, グレン ケー.
(72)【発明者】
【氏名】デラ ローザ, ジェイソン シー.
(72)【発明者】
【氏名】フウェ, イーサン エル.
(72)【発明者】
【氏名】マッキントッシュ, ショーン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ワン, エリク エル.
(72)【発明者】
【氏名】ストリンガー, クリストファー ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】アンデルソン, モリー ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】パーカー, サムエル ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ウー, メイティング
(72)【発明者】
【氏名】メンデス, ハビエル
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ロン
(72)【発明者】
【氏名】カズンズ, ベンジャミン エー.
(72)【発明者】
【氏名】サン, ユピン
(72)【発明者】
【氏名】キ, ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ブリンスフィールド, ジェイソン ダブリュー
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0065480(US,A1)
【文献】国際公開第2005/073621(WO,A1)
【文献】特開2016-110775(JP,A)
【文献】国際公開第2017/154904(WO,A1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2012-0001598(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
F21V 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ入力を受け取るように構成された外面と、
前記外面に向かって光を指向するように構成され、レンズパターンで配列された光源と、
前記光源と前記外面との間に配置された一体型のレンズアレイと、ここで、前記レンズアレイは、前記レンズパターンで配列されたレンズを含み、前記レンズのそれぞれは、透明基板から突出し、前記光源のそれぞれに対向する表面を有し、
前記光源と前記一体型のレンズアレイとの間に配置された静電容量式タッチセンサと、
を備える、ユーザインタフェース。
【請求項2】
前記光源と前記一体型のレンズアレイとの間に配置された第1のプリント回路基板(PCB)と、
第2のPCBと、更に備え、
前記光源は、前記第2のPCBの表面に表面実装される、請求項1に記載のユーザインタフェース。
【請求項3】
前記第1のPCBを前記第2のPCBに電気的に結合する導電性経路を有する第3のPCBを更に備える、請求項2に記載のユーザインタフェース。
【請求項4】
前記導電性経路は、前記第3のPCBの1つ以上の側部に沿って配列された縁部めっきを含む、請求項3に記載のユーザインタフェース。
【請求項5】
前記レンズが突出する前記透明基板の表面に結合された容量性層を更に備え、前記容量性層は、前記レンズパターンで配列された開口部を規定し、前記レンズは、前記容量性層により規定された前記開口部を通して突出する、請求項2に記載のユーザインタフェース。
【請求項6】
前記容量性層は、前記第1のPCBに電気的に結合され、前記第1のPCBは、前記外面に沿って受け取ったタッチ入力を処理するように構成されている、請求項5に記載のユーザインタフェース。
【請求項7】
それぞれの光源に対向する各レンズの表面は、凹状の幾何学的形状を有する、請求項1に記載のユーザインタフェース。
【請求項8】
前記外面の形状を規定し、前記一体型のレンズアレイを収容するのに適したサイズ及び形状を有する中央開口部を規定するウェッジ構造体を更に備える、請求項1に記載のユーザインタフェース。
【請求項9】
前記レンズパターンは、ハニカムパターンである、請求項1に記載のユーザインタフェース。
【請求項10】
機器筐体と、
前記機器筐体の第1の端部の外面に沿って配列されたユーザインタフェースと、を備え、
前記ユーザインタフェースは、
前記外面の領域を照明するように構成された光源と、
一体型のレンズアレイと、
を含み、
前記一体型のレンズアレイは
ンズパターンで配列されたレンズと、ここで、前記レンズのそれぞれは、透明基板から突出し、前記光源のそれぞれに対向する凹面を有
隣り合う光源からの光を混合させる複数のディフューザプレートと、
を含む、電子機器。
【請求項11】
前記ユーザインタフェースは、前記ユーザインタフェースを前記機器筐体に固定する装着フレームを更に備える、請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記機器筐体の外部の大部分を覆う音響ファブリックを更に備え、
前記音響ファブリックは、前記装着フレームにより規定されたチャネルに係合し、前記音響ファブリックを前記ユーザインタフェースの円形の周縁に固定する締め紐を含む、
請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記機器筐体は、第2の筐体構成要素に結合された第1の筐体構成要素を含み、前記ユーザインタフェースは、前記第2の筐体構成要素に結合されている、請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記第2の筐体構成要素は、前記電子機器によって生成された音響波の少なくとも一部が前記機器筐体から出るように構成された複数のベントを規定する、請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記音響ファブリックのファブリックパターンは、前記複数のベントの形状と実質的に同じ形状を有する、請求項14に記載の電子機器。
【請求項16】
前記複数のディフューザプレートは、前記レンズアレイと前記外面の前記領域との間に配置された積層体内に配置され、前記複数のディフューザプレートのそれぞれは、前記光源によって放射された光を拡散するように構成されている、請求項10に記載の電子機器。
【請求項17】
機器筐体と、
前記機器筐体内に配置されたスピーカドライバアセンブリと、
ユーザインタフェースと、
を備え、
前記ユーザインタフェースは、
タッチ入力を受け取るように構成され、前記機器筐体の外面に沿って配列された装飾面と、
前記装飾面に向かって光を放射するように構成された光源と、
前記光源と前記装飾面との間に配置されたレンズアレイと、
を含み、
前記レンズアレイは
ンズパターンで配列されたレンズと、ここで、前記レンズのそれぞれは、透明基板から突出し、前記光源のそれぞれに対向する凹面を有
隣り合う光源からの光を混合させる複数のディフューザプレートと、
を含む、スピーカ機器。
【請求項18】
前記ユーザインタフェースは、前記スピーカドライバアセンブリを制御するための音量コントロールを含む、請求項17に記載のスピーカ機器。
【請求項19】
前記音量コントロールは、前記レンズアレイを迂回する光を放射する追加の光源により照明される、請求項18に記載のスピーカ機器。
【請求項20】
前記スピーカ機器は、3つ以上の異なる方向に配向されたドライバアセンブリを含むアレイスピーカである、請求項17に記載のスピーカ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、スピーカに当てはまる。特に、円筒形筐体内に収容されるスピーカのアレイについて説明する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,054号、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,060号、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,063号、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,066号、2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,073号、及び2017年6月2日出願の米国特許出願第15/613,079号に基づく優先権を主張するものであり、この米国出願はそれぞれ、2016年9月23日出願の米国仮特許出願第62/399,165号、2016年9月23日出願の米国仮特許出願第62/399,229号、2016年9月23日出願の米国仮特許出願第62/399,262号、2016年9月23日出願の米国仮特許出願第62/399,293号、2016年9月23日出願の米国仮特許出願第62/399,288号、及び2017年5月16日出願の米国仮特許出願第62/507,007号に基づく優先権の恩恵を主張する。
【0003】
従来のスピーカは一般に、事実上は指向性であり、部屋の中にデッドスポットを残すという影響を与えることがある。部屋全体にわたって実質的に均等なレベルのオーディオ性能を達成するために、しばしば、部屋の周囲に大型のスピーカのアレイが分散される。従来のスピーカはまた、特定の再生レジームにおける振動偏位運動を受けることがある。例えば、サブウーファは、再生されている音楽の音量及び周波数に応じて、スピーカの重大な騒音及び/又は運動を引き起こすことがある。したがって、スピーカ設計における更なる改善が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、スピーカ又はスピーカのアレイを組み込んだ電子機器に関する様々な実施形態について説明する。
【0005】
アレイスピーカが開示され、このアレイスピーカは、軸対称の機器筐体と、軸対称の機器筐体の内部の周囲に径方向に分散した複数のオーディオドライバアセンブリと、オーディオドライバアセンブリのうちの2つ以上の間に配置された電源ユニットと、を含む。
【0006】
電子機器が開示され、この電子機器は、機器筐体内に円形形状に配列されたオーディオドライバアセンブリを含み、各オーディオドライバアセンブリのダイヤフラムは、ダイヤフラムが発生させた音響波が初めに円形形状の中央領域に向けられるように配列されている。
【0007】
電子機器が開示され、この電子機器は、軸対称の機器と、規則的な径方向間隔で軸対称の筐体内に配設されたオーディオドライバアセンブリのアレイと、を含み、オーディオドライバアセンブリのそれぞれは、軸対称の筐体の下方に向いた端部により規定された音響ベントを通って実質的に軸対称の筐体を出る音響波を発生させるように構成されている。
【0008】
電子機器が開示され、この電子機器は、ダイヤフラムを備えるサブウーファと、ダイヤフラムに結合され、変化する磁界を発生させるように構成されたコイルと、コイルにより発生された変化する磁界と相互作用してダイヤフラムを軸方向に移動させるように構成された永久磁石と、を含み、永久磁石は、そこから径方向に突き出したローブを含む。
【0009】
スピーカが開示され、このスピーカは、機器筐体と、機器筐体内に配設され、機器筐体の長手方向軸と整列した方向に発振するように構成されたダイヤフラムを有するサブウーファを含み、サブウーファは、機器筐体の長手方向軸の周りに規則的な径方向間隔で分散された複数の突起を備える永久磁石を含む。
【0010】
電子機器が開示され、この電子機器は、機器筐体と、機器筐体に配設されているサブウーファであって、径方向に突き出したローブを有する永久磁石を含むサブウーファと、機器筐体内に配設されたオーディオドライバアセンブリと、オーディオドライバアセンブリに電力を供給するように構成され、ローブのうちの2つの間に配置されたコンデンサと、を含む。
【0011】
オーディオドライバが開示され、このオーディオドライバは、オーディオ出口開口部を規定するドライバ筐体と、ドライバ筐体内に配設されたダイヤフラムと、ダイヤフラムとオーディオ出口開口部との間に配設された位相プラグアセンブリと、を含む。ダイヤフラム及び位相プラグアセンブリは、前面容積を背面容積から分離し、背面容積の一部分は、オーディオ出口開口部に向かって、ダイヤフラムを越えて延在する。
【0012】
アレイスピーカが開示され、このアレイスピーカは、第2のオーディオドライバアセンブリと第3のオーディオドライバアセンブリとの間に配設され、オーディオ出口開口部を規定するドライバ筐体を含む第1のオーディオドライバアセンブリと、ドライバ筐体内に配設されたダイヤフラムと、ダイヤフラムとオーディオ出口開口部との間に配設された位相プラグと、を含み、位相プラグは、前面容積を背面容積から分離し、背面容積の一部分は、オーディオ出口開口部に向かって、ダイヤフラムを越えて延在する。
【0013】
オーディオドライバアセンブリが開示され、このオーディオドライバアセンブリは、オーディオ出口開口部を規定するドライバ筐体と、前面容積を背面容積から分離する位相プラグであって、背面容積の一部分がオーディオ出口開口部に向かって延在する位相プラグと、位相プラグと係合して内容積を規定するUカップと、内容積内に配設されたダイヤフラムであって、変化する磁界を発生させるように構成された導電性コイルと結合されたダイヤフラムと、Uカップと結合し、変化する磁界と相互作用するように構成されたドライバ磁石と、を含む。変化する磁界と、上部プレートとUカップの内向き壁との間に位置するエアギャップ内に配置された磁界の一部分との間の相互作用により、ダイヤフラムは内容積内で振動する。
【0014】
スピーカが開示され、このスピーカは、機器筐体と、機器筐体の端部に配設されたユーザインタフェースアセンブリと、ユーザインタフェースアセンブリの内向き面に固定されたプリント配線基板(PCB:printed circuit board)と、スピーカの動作中にPCBに向かって空気を押し付けるように構成されたサブウーファと、を含む。
【0015】
電子機器が開示され、この電子機器は、機器筐体と、ユーザインタフェースアセンブリと、ユーザインタフェースアセンブリの内向き面に固定されたプリント配線基板(PCB:printed circuit board)と、電子機器の動作中にPCBに向かって空気を押し付けるように構成されたダイヤフラムを有するオーディオコンポーネントと、を含む。
【0016】
アレイスピーカが開示され、このアレイスピーカは、円形の幾何学的形状に配列されたオーディオドライバアセンブリのアレイと、オーディオドライバアセンブリのそれぞれに対してオーディオ出口チャネルを規定するスピーカ筐体と、スピーカ筐体を支持する台座と、を含み、台座は、スピーカ筐体よりも小さい直径を有し、台座の表面は、スピーカ筐体の表面と協働してオーディオ出口チャネルに対してアウトレット領域を規定し、台座の周縁からスピーカ筐体の外縁部までの第1の距離は、台座の遠位端部からスピーカ筐体の下向き面までの第2の距離よりも大きい。
【0017】
電子機器が開示され、この電子機器は、軸対称の機器筐体と、軸対称の機器筐体内に配設されたオーディオドライバアセンブリと、軸対称の機器筐体よりも実質的に小さい直径を有する台座と、を含み、台座は、軸対称の機器筐体の下向き面と協働して、音響波が軸対称の機器筐体を出る際に、オーディオドライバアセンブリが発生した音響波を拡散するように整形されたオーディオ出口領域を規定する。
【0018】
電子機器が開示され、この電子機器は、上側筐体構成要素及び下側筐体構成要素を有する機器筐体と、下側筐体構成要素により規定されたねじ山と係合する環状の支持部材と、環状の支持部材に結合されたサブウーファと、上側筐体構成要素により規定された開口部を貫通して延在し、環状の支持部材に係合する締め具と、を含む。
【0019】
電子機器が開示され、この電子機器は、協働して内容積を規定する第1の筐体構成要素及び第2の筐体構成要素を含む機器筐体と、内容積内に配設され、第1の筐体構成要素の内向き面に沿って配列されたねじ山と係合する環状の支持部材と、環状の支持部材に結合されたオーディオコンポーネントと、を含み、オーディオコンポーネントは、機器筐体の長手方向軸と整列した方向に振動するように構成されたダイヤフラムを備える。
【0020】
スピーカ機器が開示され、このスピーカ機器は、上側筐体構成要素及び上側筐体構成要素に結合された下側筐体構成要素を含む軸対称の機器筐体と、下側筐体構成要素の内向き面に沿って配設されたねじ山と係合し、第1の環状部材及び第1の環状部材に結合された第2の環状部材を含む支持構造体と、支持構造体に結合され、支持構造体により規定された中央開口部を塞ぐサブウーファと、上側筐体構成要素により規定された開口部を貫通して延在し、環状の支持部材に係合する締め具と、を含む。
【0021】
ユーザインタフェースが開示され、このユーザインタフェースは、タッチ入力を受け取るように構成された外面と、外面に向かって光を指向するように構成され、レンズパターンで配列された光源と、光源と外面との間に配設された一体型のレンズアレイと、を含み、レンズアレイは、レンズパターンで配列されたレンズを含み、レンズのそれぞれは、透明基板から突き出し、光源のそれぞれ1つの光源に向いた表面を有する。
【0022】
電子機器が開示され、この電子機器は、機器筐体と、機器筐体の第1の端部に外面に沿って配列されたユーザインタフェースと、を含み、ユーザインタフェースは、外面の領域を照明するように構成された光源、及びレンズパターンで配列されたレンズを含む一体型のレンズアレイを含み、レンズのそれぞれは、透明基板から突き出し、光源のうちのそれぞれ1つの光源を向いた凹面を有する。
【0023】
スピーカ機器が開示され、このスピーカ機器は、機器筐体と、機器筐体内に配設されたスピーカドライバアセンブリと、ユーザインタフェースと、を含み、ユーザインタフェースは、タッチ入力を受け取るように構成され、機器筐体の外面に沿って配列された装飾面、装飾面に向かって光を放射するように構成された光源、及び光源と装飾面との間に配設されたレンズアレイを含み、レンズアレイは、レンズパターンで配列されたレンズを含み、レンズのそれぞれは、透明基板から突き出し、光源のそれぞれ対応する光源に向いた凹面を有する。
【0024】
本発明の他の態様及び利点は、記述する実施形態の原理を例として例示する添付図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示は、添付図面と共に以下の詳細な説明により容易に理解されるであろう。添付図面では、同様の参照数字が同様の構造要素を示している。
図1】アレイスピーカの斜視図である。
図2A】アレイスピーカの断面図であり、アレイスピーカの下側3分の1に配設された構成要素のみが示されている。
図2B】アレイスピーカの片側及び関連の付けられたオーディオ出口チャネルの簡略図である。
図2C】アレイスピーカのオーディオドライバのうちの1つと関連付けられたオーディオ出口チャネルの内部概略図を示し、どのように音響波がオーディオ出口チャネルを通して伝搬されるかを示している。
図3A図2の切断線A-Aによるアレイスピーカの断面図である。
図3B図2の切断線B-Bによるアレイスピーカの断面図である。
図4】複数のドライバアセンブリの斜視図である。
図5A】ドライバアセンブリの後部部分の斜視図である。
図5B】導電性経路の一部分として締め具が使用される、種々異なる実施形態の断面図である。
図5C】導電性経路の一部分として締め具が使用される、種々異なる実施形態の断面図である。
図6】ドライバアセンブリの分解図である。
図7】ドライバアセンブリの断面図である。
図8】アレイスピーカの断面図であり、アレイスピーカの中央部分内の構成要素のみが示されている。
図9A】磁石を含むサブウーファを示す図であり、磁石は、サブウーファから径方向に延在している。
図9B図9Aに示したサブウーファと、サブウーファの周りに配列された複数のコンデンサとを示す図である。
図9C】複数のローブが突き出している磁石を有するサブウーファを示す図である。
図9D図9Cに示したサブウーファと、磁石の複数ローブの間に配列された複数のコンデンサとを示す図である。
図10A】締め具を受け入れるように構成された複数の切り込みを有するリップを備えたサブウーファの斜視図である。
図10B】サブウーファを装着するのに好適なグロメットを示す図である。
図11A】凸状ユーザインタフェースの分解図である。
図11B】組み立てられた凸状ユーザインタフェースの断面図である。
図11C】アレイスピーカ内に設置された凸状ユーザインタフェースの断面図である。
図12A】機器の第1の内側部分を機器の第2の内側部分から封止するためのシールの様々な図である。
図12B】機器の第1の内側部分を機器の第2の内側部分から封止するためのシールの様々な図である。
図12C】機器の第1の内側部分を機器の第2の内側部分から封止するためのシールの様々な図である。
図13A】どのように上側筐体構成要素を下側筐体構成要素に取り付けることができるかを示す図である。
図13B】どのように上側筐体構成要素を下側筐体構成要素に取り付けることができるかを示す図である。
図14A】突出し台座の様々な図である。
図14B】突出し台座の様々な図である。
図14C】突出し台座の様々な図である。
図14D】突出し台座の様々な図である。
図15】別の凸状ユーザインタフェースの分解図である。
図16A図15に示したレンズアレイの下向き面を示す図である。
図16B図16Aに示した切断線E-Eによる、図15に示した凸状ユーザインタフェースの、レンズアレイを含む部分の側断面図である。
図17A】外装ファブリックの一端により規定される拡張可能な開口部の分解断面図である。
図17B】互いに完全に接着された外装ファブリックの断面図であり、どのように締め紐の両端が外装ファブリックの同じ径方向位置から突き出ることができるかを示している。
図17C】アレイスピーカの上側筐体構成要素の周りに設置された外装ファブリックの上面図である。
図17D】アレイスピーカの上側筐体構成要素の周りに設置された外装ファブリックの上面図である。
図18】ハローアセンブリの分解図である。
図19】スピーカ機器の部分断面図であり、ハローアセンブリが内部に設置されている。
図20】どのように締め具により上側筐体構成要素をハローアセンブリに固定することができるかを示す図である。
図21】ひし形のベントを規定する、代替的な上側筐体構成要素の斜視図である。
図22】アレイスピーカと通信及び/又は対話することができる、種々異なる形式プの接続された電子機器を示す図である。
図23】アレイスピーカの様々な電気構成要素の間の通信及び相互運用性を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本出願による方法及び装置の代表的な適用例を、本項目で説明する。これらの例は、更なる前後関係を提供し、説明する実施形態の理解を助けることのみを目的として提供される。それゆえ、説明される実施形態は、これらの具体的な詳細の一部又は全てを伴わずに実践することができる点が、当業者には明らかとなるであろう。他の実例では、説明される実施形態を不必要に不明瞭化することを回避するために、周知のプロセスステップは、詳細には説明されていない。他の適用例が可能であり、それゆえ以下の実施例は、限定的なものとして解釈されるべきではない。
【0027】
以下の「発明を実施するための形態」では、説明の一部を成し、記載された実施形態による具体的な実施形態が例示として示される添付の図面が参照される。これらの実施形態は、説明する実施形態を当業者が実施し得る程度に詳細に説明されるが、これらの実施例は限定するものとして理解されず、したがって、他の実施形態を使用してもよく、説明する実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく変更を行ってもよい。
【0028】
スピーカ構成は、高品質オーディオ再生が所望され、オーディオ出力が事実上、非常に指向性となり得る場合には、過度に大型になる傾向がある。これは、しばしば、スピーカが発生する所望の品質レベルのオーディオコンテンツを得るためには、ユーザが1つの特定の場所に位置していることを要求する。例えば、マルチチャネルスピーカ構成は、室内において実質的に均等な音の分布を達成するために、部屋の複数の異なる隅角部にスピーカを取り付けることを必要とする。
【0029】
室内における均等な音の分布を維持しながら、スピーカ構成のサイズを低減し、スピーカ構成を簡略化するための1つの方法は、中音周波数から高音周波の複数のドライバを単一の筐体に実装することである。ドライバと関連付けられたオーディオ出口チャネルが、スピーカ機器の周縁に沿って規則的な径方向間隔で分散するように、スピーカ機器内にドライバを分散させることができる。いくつかの実施形態では、ビームフォーミング技術を適用して、強め合う干渉を形成するために、隣接するオーディオ出口開口部から出る音響波を調節することによって、オーディオ性能を向上させることができる。1つの特定の実施形態では、音波の平坦な径方向分布を達成するために、円筒形筐体内にドライバを円形配列で配置することができる。機器が配置された支持面からの反射によって生じる相殺的干渉は、オーディオ出口開口部を支持面の横に配向することによって防止することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、スピーカ機器のサイズは、様々な内部構成要素を密に実装することによって小さくすることができる。例えば、ドライバの円形配列により規定された中央の凹みの中に、電源ユニットを配置することができる。いくつかの実施形態では、中央に配置されたサブウーファとスピーカ機器の機器筐体の側壁との間にコンデンサを配置することができる。1つの特定の実施形態では、サブウーファとスピーカ機器の側壁との間により大型のコンデンサを収容するために、サブウーファの磁石を特定の形状にすることができる。
【0031】
スピーカ機器が処理構成要素も含む場合には、熱遮断もまた重要となり得る。いくつかの実施形態では、サブウーファにより押し付けられた空気が、メインロジックボードの発熱構成要素からの熱を対流放散させることができるように、サブウーファの前にスピーカ機器のメインロジックボードを配置することができる。
【0032】
スピーカ機器内にサブウーファを実装すると、スピーカ機器内の望ましくない騒音又はスピーカ機器の望ましくない運動を引き起こし得る振動が生じることがある。いくつかの実施形態では、エラストマグロメットを備える締め具を使用して、機器筐体内の装着ブラケットにサブウーファを取り付けることができる。エラストマグロメットは、サブウーファによってスピーカ機器の残りの部分に伝達される振動量を低減することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、装着ブラケットは、機器筐体の内面に沿って配列されたねじ山に沿って環状支持構造体を回転させることによって、スピーカ機器の機器筐体内に配置される環状支持構造体の形態をとることができる。装着ブラケットは、機器筐体の上側筐体構成要素と関連付けられた締め具及びサブウーファを受け入れるように構成することができる。いくつかの実施形態では、環状支持構造体は、一連の締め具により一緒に圧縮される2つの別個のリングで形成することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、スピーカ機器は、スピーカ機器の上面に配置された感圧式ユーザインタフェースを含むことができる。感圧式ユーザインタフェースは、感圧式ユーザインタフェースの種々異なる複数の領域を照明する照明具を含むことができる。例えば、ユーザインタフェースの中央部分は、音声コマンドを受け取ったこと又は処理したことに応答して、色パターンの変化と共に照明することができる。色パターンの変化は、感圧式ユーザインタフェースの外面の下に埋め込まれたLEDのアレイにより作り出される。感圧式ユーザインタフェース上で照明される他のコントロール手段は、音量コントロール手段を含むことができる。感圧式ユーザインタフェースは、ジェスチャベースのタッチ入力を検出するのに好適な容量性タッチセンサ又は他のタッチセンサを利用することができる。
【0035】
これら及び他の実施形態について、図1図23を参照して以下に説明する。しかしながら、これらの図に関して本明細書に記載される「発明を実施するための形態」は、説明を目的とするものに過ぎず、限定するものとして解釈するべきではないことが、当業者には容易に理解されるであろう。
【0036】
図1は、アレイスピーカ100の斜視図を示している。アレイスピーカ100は、切れ目のない、見た目に美しい外面、及び対称性の実質的に円筒形の幾何学的形状を有することができる。本明細書で使用する場合、用語「実質的に円筒形の幾何学的形状」は、完全に円筒形である幾何学的形状(即ち、真っ直ぐで平行な側部を含み、断面が円形又は卵形の幾何学的形状)、並びに上縁部及び/又は下縁部の側部がテーパー状で実際の円筒形よりもの丸みを帯びている幾何学的形状を指す。アレイスピーカ100はまた、別の幾何学形状を有していてもよい。例えば、アレイスピーカ用の機器筐体は、多くの異なる軸対称の形状を有することができ、これによりオーディオ機器アセンブリを機器筐体内で径方向に分散させることができる。軸対称の幾何学的形状は、少なくとも1つの軸の周りで対称性を有する形状を指す。説明する実施形態では、機器筐体は、機器筐体の長手方向軸を中心とする対称性を有する軸対称の幾何学的形状を呈する。また、用語「軸対称」は、1つの軸を中心にして実質的に対称な形状を包含するように解釈され得ることにも留意されたい。例えば、以下の説明の目的では、小さい凹み又は突起は、筐体が、軸対称の幾何学的形状を有するものとして説明されることを排除しない。
【0037】
アレイスピーカ100の上部部分は、ユーザインタフェース102を含むことができる。ユーザインタフェース102は、ユーザがアレイスピーカ100の設定を調節できるようにすることができる。例えば、ユーザインタフェース102と対話することによって、トラック選択及び音量の変更を処理することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース102は、タッチ感知面の形態をとることができる。ユーザインタフェース102は、ユーザがユーザインタフェース102と対話するのを支援するためにユーザインタフェース102の様々な領域を照明する1つ以上の光源を含むことができる。アレイスピーカ100の大部分を音響ファブリック104で覆うことができる。音響ファブリック104は、アレイスピーカ100に調和した外面を与えることができる。アレイスピーカ100から出力される音声の音量及び/又は品質に対する影響が結果として最小限となるように、音響ファブリック104により、いくつかのオーディオ出口ポートを遮蔽するこことができる。
【0038】
図2Aは、アレイスピーカ100の断面図であり、アレイスピーカ100の下側3分の1に配設された構成要素のみが示されている。詳細には、1つのオーディオドライバアセンブリ202の断面が示されている。オーディオドライバアセンブリ202は、ドライバ筐体204を含むことができ、そのドライバ筐体は、オーディオドライバアセンブリ202を構成するオーディオコンポーネントを包囲し、オーディオドライバアセンブリ202のダイヤフラム207が発生する音響波がドライバ筐体204から出られるようにするため長方形のチャネル206を規定する。締め具210によって、オーディオドライバアセンブリ202を下側筐体構成要素208に固定することができる。長方形のチャネル206が下側筐体構成要素208により規定されたオーディオ出口チャネル212と整列するように、ドライバ筐体204を回転させることができる。オーディオ出口チャネル212から出た音響波214は、音響ファブリック104を通過し、オーディオ出口チャネル212の出口の幾何学的形状に起因して、アレイスピーカ100が載置される支持面216に沿って伝搬する。いくつかの実施形態では、音響ファブリック104は、音響ファブリック104の下方に配置された構成要素又は機能部を隠すように設計されたパターンを有することができる。
【0039】
また、図2Aは、電力端子220を示している。電力端子220は、アレイスピーカ100内の様々な構成要素に電力を送るために、2つの隣接するオーディオドライバアセンブリ202の間に延在することができる。導電性ケーブル224により、電力端子220を電源ユニット222に電気接続することができる。いくつかの実施形態では、電源ユニット222を電力供給基板226に結合することができ、電力供給基板は、更に、下側筐体構成要素208に結合される。電源ユニット222は、オーディオドライバアセンブリ202により規定された凹みへと延在する。オーディオドライバアセンブリ202は、アレイスピーカ100の周りに規則的な間隔で径方向に分散している。このようにして、電源ユニット222は、オーディオドライバアセンブリ202により規定された凹み内の利用可能な空間を利用する。いくつかの実施形態では、増幅器基板228及びその上に分散された構成要素もまた、導電性ケーブル224を介して、電源ユニット222及び電力端子220に電気接続することができる。図2Aはまた、支持面216の上でアレイスピーカ100の重量を支持する突出し台座230を示している。突出し台座230は、アレイスピーカ100から支持面216に伝達される振動量を最小限に抑えるように構成された、シリコーンなどの減衰材料で形成することができる。突出し台座230は、Z軸方向に伝達される力並びにX軸及び/又はY軸の周りで作用するモーメントを散逸させるように構成することができる。突出し台座230の面積が広く、設置面積が対称性であることは、X軸及び/又はY軸の周りで作用するモーメントに起因するスピーカの揺動を防止するのを支援する。
【0040】
図2Bは、アレイスピーカ100の片側の内部断面図を示し、ダイヤフラム207、及びオーディオドライバアセンブリ202のうちの1つと関連付けられたオーディオ出口チャネル212が示されている。オーディオ出口チャネル212の出口の様々な寸法がミリメートル単位で示されている。詳細には、オーディオ出口チャネル212の端部と下側筐体構成要素208の側壁の縁部229との間の距離は、アレイスピーカ100を支持する支持面からのアレイスピーカ100の下向き面の高さの約1.5倍である。オーディオ出口チャネル212のアウトレット領域の直下における台座230の高さは、支持面216及びオーディオ出口チャネル212の上面からの距離の約1/2である。いくつかの実施形態では、台座230の周縁の厚さは、台座230の遠位端部(又は支持面216)とアウトレット領域におけるオーディオ出口チャネル212の上面との間の距離231の約6/11である。この幾何学的形状により、低周波音響波及び高周波音響波の両方について平坦な垂直指向性が達成されるように、高周波音響波は台座230の隅角部及び筐体の外縁部の隅角部の周りを動くようになる。下側筐体構成要素208の縁部と台座の周縁との間の距離232は、距離231よりもわずかに長くすることができる。これにより、下側筐体構成要素208の下向き面は、音響波がスピーカ機器から離れるように伝搬する際に、音響波を整形するのを支援することができる。いくつかの実施形態では、距離231と距離232との比は、約11/15とすることができる。
【0041】
図2Cは、アレイスピーカ100の下側領域の内部概略図を示す。図2Cは、どのように、オーディオドライバアセンブリ202のうちの1つと関連付けられたダイヤフラム207を、下側筐体構成要素208により規定された複数の垂直スロット233を通して音響波を出力するように構成することができるかを示している。長方形のチャネル206及びオーディオ出口チャネル212内に示された破線234は、ダイヤフラム207が発生する音波を表している。詳細には、長方形のチャネル206及びオーディオ出口チャネル212の異なる領域内で向きを変える破線234が示されている。これらのチャネル意図的に、ダイヤフラム207の振動により生じる品質及び/又は音量に悪影響を及ぼし得る相殺的干渉を最小限に抑えるように整形されている。例えば、オーディオチャネルにおける旋回は、オーディオチャネルの長さ方向に沿ってコヒーレント波面を維持するように音響波を指向する。オーディオチャネルの形状はまた、音響波を、径方向に外向きかつ上向きに配向した方向236に指向するのを支援し、その結果、下側筐体構成要素208が載置される支持面から離れるように移動する波面が球面状に広がる。破線234により音響波を2次元で示しているが、音響波は、下側筐体構成要素208内で、及びそこから周方向に延びる3次元プロファイルを有することを理解されたい。図2Cはまた、どのように、ダイヤフラム602が発生した音響波が、この音響波が最初に発生した元の方向に対して実質的に直交する方向に向きを変えるかを示している。例えば、音響波の方向は、オーディオ出口開口部710を通ってドライバ筐体204を出る前に、70~80度シフトすることができる。
【0042】
図3Aは、図2Aの切断線A-Aによる、アレイスピーカ100の断面図を示す。各ドライバアセンブリは、ドライバ筐体204内に位相プラグ304を配置するように構成されたアダプタ302を含む。位相プラグ304は、音響波をダイヤフラムの近傍で相殺的に相互作用させるのではなく、ダイヤフラムの大きな表面区域からホーンのスロートの小さな入口エリアまで音響波を案内することによって、相殺的干渉を低減する。位相プラグはまた、オーディオドライバアセンブリ202を出る音波を、非円形の、いくつかの場合にはより長方形のチャネル206及びオーディオ出口チャネル212に合致するように整形するのを支援する。コイルアセンブリ306と関連付けられたダイヤフラムの周縁は、図示のように、位相プラグ304と係合する。コイルアセンブリ306は、ダイヤフラムの中央部分に取り付けられており、かつ、永久磁石308と相互作用するように構成された移動磁界を発生させるように構成された、ワイヤから成るコイルを含み、それにより、音響波を発生させる。移動磁界が、永久磁石308が発生する磁界と相互作用すると、ダイヤフラムは、アレイスピーカ100が再生しているメディアファイルと関連付けられた音響波を発生するのに好適な速さで振動する。永久磁石308の後方には、Uカップ310と上部プレート311と永久磁石308とを含む磁気モータアセンブリの形態をとる支持体アセンブリがある。磁石308をその上に装着することができる表面を提供することに加えて、Uカップ310は、磁石308が発した磁界を、コイルが配置されるエアギャップに指向する。Uカップ310の後方には、連続気泡発泡体から形成することができる発泡体層312がある。発泡体層312は、オーディオドライバアセンブリ202のオーディオ性能を向上させることができる。いくつかの実施形態では、発泡体層312は、オーディオドライバアセンブリ202の背面容積の見かけの大きさを増大させることができる。最後に、オーディオドライバアセンブリ202の背面の開口部を閉鎖するために、ドライバ筐体204に蓋314を固定する。ドライバ筐体204のこの後方開口部を使用して、上述したオーディオコンポーネントをドライバ筐体204内に挿入することができる。図3Aはまた、どのように、ドライバ筐体204から通じるチャネル206を規則的な径方向間隔で分散させることができるか示している。
【0043】
図3Bは、図2Aの切断線B-Bによる、アレイスピーカ100の断面図を示す。この図では、ドライバ筐体204の上面が示されている。各ドライバ筐体は、2つのドライバねじ込み端子316を有する。ドライバねじ込み端子316を使用して、ドライバ筐体204内のオーディオコンポーネントとアレイスピーカ100の他の構成要素との間に導電性経路を形成することができる。
【0044】
図4は、オーディオドライバアセンブリ202のそれぞれの斜視図を示す。詳細には、ドライバ筐体204へと通じる後方開口部を閉じる蓋314が示されている。また、各オーディオドライバアセンブリ202は、アライメントブラケット402を備えて示されている。アライメントブラケット402は、各オーディオドライバアセンブリ202と下側筐体構成要素208との間にバッファを形成するように構成することができる。アライメントブラケット402はまた、増幅器基板228をドライバねじ込み端子316と整列させるのを支援するように構成することができる。増幅器基板228は、コンデンサ404及び電子構成要素406などの他の電子構成要素を支持するように構成されている。コンデンサ404は、オーディオドライバアセンブリ202に電力を供給するように構成されている。詳細には、コンデンサ404からの電力は、各オーディオドライバアセンブリ202に電力を供給する別個の増幅チャネルをサポートするために使用することができる。また、増幅器基板228は、端子408を備えて示されている。それぞれの端子408は、増幅器基板228をドライバねじ込み端子316に結合するための締め具を受け入れるように構成することができる。このようにして、オーディオドライバアセンブリ202のそれぞれに、増幅器基板228を堅固に結合することができる。
【0045】
図5Aは、オーディオドライバアセンブリ202の後部部分の斜視図を示す。Uカップ310の後向き面が現れるように、オーディオドライバアセンブリ202から蓋314が取り除かれている。Uカップ310は、位相プラグ304の周囲のタブ部分508に結合されている。また、ワイヤ502が示されており、このワイヤは、オーディオドライバアセンブリ202のオーディオコンポーネントを、それぞれ対応するドライバねじ込み端子316に電気接続することができる。締め具504によりオーディオドライバアセンブリ202に締め付けられた増幅器基板228が示されており、締め具はドライバねじ込み端子316に係合している。図5Aはまた、Uカップ310の背面を示し、Uカップは、位相プラグ304のタブ508に係合する係合機能部506を含む。
【0046】
図5Bは、ドライバねじ込み端子316に係合している締め具504の断面図を示す。締め具504は、導電性締め具とすることができ、増幅器基板228に配設された端子408から受信した信号を搬送するように構成することができる。いくつかの実施形態では、増幅器基板228はまた、増幅器基板228の下面に配設された下側端子507を含むことができる。いくつかの実施形態では、下側端子507をドライバねじ込み端子316に対して押圧することができ、これにより、信号を搬送することができ、又は、導電性経路509に沿って下側端子507とドライバねじ込み端子316との間に接地経路を確立することができる。次いで、それらの信号を、ドライバねじ込み端子316の下部部分にはんだ付けされたワイヤ502に搬送することができる。信号は、ドライバ筐体204内のオーディオコンポーネントを使用して音響波を発生させるための命令を含むことができる。いくつかの実施形態では、ワイヤ502のうちの1つは、命令を受信するために使用することができ、他のワイヤ502は、電力を受け取るように構成することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤ502のうちの1つは、接地経路として機能することができる。
【0047】
図5Cは、締め具504がドライバ筐体204により規定された開口部に係合する別の実施形態を示している。ドライバ筐体204が電気絶縁材料で作製されている場合、ワイヤ502のうちの1つ以上により、電気信号及び電力をドライバ筐体204へと送ることができる。いくつかの実施形態では、ドライバ筐体204と増幅器基板228との間に金属薄板510を配置することができる。ドライバ筐体204の外面に向かって導電性経路509を規定するのを支援するために、金属薄板510を屈曲させることができる。金属薄板510はまた、締め具504を収容するように構成された開口部又は切り込みを規定することができる。いくつかの実施形態では、金属薄板510にワイヤ502をはんだ付けすることができる。
【0048】
図6は、オーディオドライバアセンブリ202の分解図を示している。ドライバ筐体204にアダプタ302を挿入することができる。ドライバ筐体204は、アダプタ302を受け入れるのに適した内側機能部を含むことができる。アダプタ302は、音響波がアダプタ302を通過し、ドライバ筐体204から出られるようにする開口部を規定することができる。アダプタ302の後向き面は、位相プラグ304の突起を受け入れるように構成することができる。位相プラグ304は、音響波がドライバ筐体204の出口に向かって指向される際に相殺的干渉を防止するように、音響波を整形するいくつかの開口部を規定する。位相プラグ304はまた、タブ508を備えて示されており、タブは、Uカップ310の係合機能部506により係合されるように構成されている。
【0049】
図6はまた、ダイヤフラム602及びコイル604を含むコイルアセンブリ306を示している。コイル604は、交流電流を受け取ることができるように、電源に電気接続される。交流電流により、コイル604が、磁気モータアセンブリの永久磁石308が発した磁界と相互作用する移動磁界を出力するようになる。この相互作用の結果、コイルアセンブリ306は、位相プラグ304とUカップ310との間を往復運動することとなる。コイルアセンブリ306の運動方向は、コイル中の周方向の電流流れ方向と、永久磁石308が発生させた、上部プレート606とUカップ310との間のエアギャップ内で径方向を配向された磁束の方向とにより規定することができる。力の方向は、コイル604内の電流の流れと磁束線の両方に対して垂直である。その方向における運動は、ダイヤフラム602の柔軟な包囲部分により可能になる。プレート606は、永久磁石308に結合することができ、また、永久磁石308が発した磁束の流れを整形するのを支援するように設計することができる。コイル604に力が印加された結果、ダイヤフラム602が移動し、位相プラグ304を通って伝搬し、次いで、ドライバ筐体204から出る音響波を発生させる。
【0050】
図7は、オーディオドライバアセンブリ202の断面図を示す。詳細には、オーディオドライバアセンブリ202の背面容積702が示されている。一般に、背面容積とは、空気を含んでいるスピーカ筐体内の開放区域を指し、背面容積は、ダイヤフラムの後向き面と流体連通しているが、聴取者とは流体連通していない。同様に、前面容積とは、空気を含んでいるスピーカ筐体内の別の開放区域を指し、前面容積は、ダイヤフラムの前向き面と聴取者の両方と流体連通している。背面容積702が大きくなると、ダイヤフラム602の後方に空気量が増大し、オーディオドライバアセンブリ202のための所与の電力出力において低周波数出力を増大させるのを助ける。発泡体層312によって、背面容積702の見かけの大きさを増大させることができ、その発泡体層は、背面容積内の空気を減速させることによって、背面容積702の皮相容積を増大させる。また、ダイヤフラムの前方にある背面容積の部分704により、背面容積702を拡大することができる。位相プラグ304とドライバ筐体204との間に空隙706を残すことによって、背面容積702の全容積に追加の開放空間を加えることができる。いくつかの実施形態では、ダイヤフラム602の前方のこの追加の容積は、矢印708が示す方向にダイヤフラム602が振動する時に、オーディオ性能を大幅に向上させることができる。いくつかの実施形態では、背面容積702及び前方の背面容積704の合計を約17CC(cm3)とすることができる。図7はまた、磁束フロー線710を示しており、どのようにUカップ310とプレート606の両方が協働して、永久磁石308が発した磁界のための磁束フロー経路を規定するかを示している。このようすると、オーディオドライバアセンブリ202の動作中に、コイル604が横切る経路の周りに磁界を集中させることができる。
【0051】
図8は、アレイスピーカ100の断面図であり、アレイスピーカ100の中央部分内の構成要素のみが示されている。図8は、サブウーファ802及びマイクロフォン804を示す。サブウーファ802は、コイル808とサブウーファ802のダイヤフラム810とを駆動するための永久リング磁石806を含む。ダイヤフラム810は、コーンと呼ぶこともできることを留意されたい。専門用語「コーン」はしばしば、この説明の目的では、サブウーファと関連付けられた剛性の振動部材を指すが、サブウーファの振動部材は、全般的にダイヤフラムとして説明する。ダンパーカップリング812によりサブウーファ802を下側筐体構成要素208に装着することができ、それにより、サブウーファ802から下側筐体構成要素208に伝達される力及び/又は振動の量を最小限に抑えることができる。リング磁石806が発した磁界は、極構造体814及びプレート構造体816により整形することができる。極構造体814とプレート構造体816との間のエアギャップは、リング磁石806が発した磁界をコイル808の周りに集中させるのを支援することができる。
筐体の上部部分におけるサブウーファ802の位置により、サブウーファ802が形成した音響波を増強させるための背面容積として、サブウーファ802の下方領域を使用できるようになる。図示しないが、この背面容積区域はオーディオドライバアセンブリ202を含む。これは、オーディオドライバアセンブリ202が発生させた音響波は、オーディオドライバアセンブリ202の筐体204により遮音され、オーディオドライバアセンブリ202が発生させた音響波は、機器筐体の下端から出るので、うまく動作する。
【0052】
図8はまた、図8に示すようにマイクロフォン804をどのように径方向に分散させることができるかを示している。いくつかの実施形態では、フレキシブルなリボンケーブル又は可撓性のPCB818を利用して、マイクロフォン804のそれぞれを共に電気接続することができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォン804は、内部オーディオ源と外部オーディオ源の両方を検出するように構成することができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォン804は、スピーカの損傷を防止するために、歪み又はオーバドライブについてアレイスピーカ100の内側を監視するように構成することができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォン804は、アレイスピーカ100のプロセッサに可聴のユーザコマンドを中継するように構成することができる。例えば、マイクロフォン804を、機器筐体の側壁の開口部と整列させ、その開口部を横切るように封止することができ、それにより、複数のマイクロフォン804は、2つ以上のマイクロフォン804により検出された任意の音響波の位置を協働的に三角測量することができるようになる。
【0053】
図9Aは、一実施形態によれば、サブウーファ802の磁石806がサブウーファ802の周縁の周りでどのように径方向に延在できるかを示している。磁石806がサブウーファ802から径方向に延在するので、コンデンサ404の直径が制限される。この理由で、図9Bに示されているように、オーディオドライバアセンブリ202に電力供給するためには、より大きな直径のコンデンサが必要とするよりも多くのコンデンサ404が必要になることがある。一般に、より多数のコンデンサ404を使用すると、より費用がかかる傾向があり、増幅器基板228上で占める空間量が大きくなる。
【0054】
図9Cは、磁石806の代わりに磁石904を含む、本開示のいくつかの実施形態によるサブウーファ902を示す。磁石904は、下側筐体構成要素208の内向き面の近傍に、又はいくつかの場合には内向き面に至るまで径方向に延在することができる複数の突き出したローブ906を含む。3つのローブ906を有する磁石904が示されているが、磁石904の周りに均等な間隔で分散している限り、磁石904は任意の数のローブ906を有し得ることを理解されたい。例えば、4つのより狭いローブを利用してもよい。ローブを均等に分散させると、磁石904が発した磁界が非対称にならないようにするのに役立つ。ローブ906に加えて、磁石904の直上の上側プレート908及び磁石904の直下の下側プレートを、磁石904のローブ906に合致するように整形できることを理解されたい。図9Dは、磁石904のローブ906が、直径のより大きなコンデンサ912のために、どのように充分な空間を残すかを示している。このように構成すると、直径のより大きなコンデンサ912が、オーディオドライバアセンブリ202(図示せず)に電力供給できるようになる。いくつかの実施形態では、これにより、オーディオドライバアセンブリ202により多くの電力を供給できるようになり、ドライバアセンブリ202の品質をより高くすること、及び/又はオーディオ出力をより大きくすることが可能になる。
【0055】
図10Aは、サブウーファ802の斜視図を示す。サブウーファ802は、締め具を受け入れるように構成された複数の切り込みを備えるリップを含む。リップを使用して、サブウーファ802をアレイスピーカ100の筐体に固定する。残念なことに、サブウーファ802の移動質量の慣性は、Z軸において力を形成し、X軸及びY軸の周りにモーメントを形成し、これは、アレイスピーカ100の顕著なシェイキング及びホッピングにつながることがある。これは、アレイスピーカ100が、音楽を再生している間に横方向に移動し、落下する危険性を生じることにつながり得る。サブウーファ802により生じた運動はまた、システム全体にわたって振動を形成することがあり、この振動は、可聴騒音ノイズを引き起こし、潜在的には構成要素の故障又は断線を早める結果となることがある。また、Z軸におけるアレイスピーカの垂直運動は、アレイスピーカ100の上部に配置されたタッチインタフェースを、より使いづらくすることがある。例えば、アレイスピーカ100の垂直運動は、ユーザがタッチインタフェースの誤った部分にタッチする、又は所望されるよりも早期に入力を行う原因となり得る。
【0056】
図10Aは、この問題に対する解決策を示している。複数のエラストマグロメット1002及び肩付きねじ1004を使用して、サブウーファ802のフランジ1006をアレイスピーカ100内の装着機能部に固定することができる。これは、各グロメット1002を、フランジ1006により規定された切り込み1008の中へとスライドさせることによって達成することができる。切り込み1008内に締め付けた後、グロメット1002により規定された開口部に肩付きねじ1004を挿入することができる。グロメット1002により規定された開口部内に肩付きねじ1004の肩部分を配置することができ、肩付きねじ1004のねじ部分を使用して、装着機能部に係合することができる。
【0057】
図10Bは、高減衰性ゴムから作製することができ、サブウーファ802が発生した振動を減衰するために最適な剛性特性を達成するための特定の幾何学的形状を有することができるグロメット1002の斜視図を示す。グロメット1002は、グロメット1002がスライドして切り込み1008のうちの1つに入ることができるように構成されたU型チャネル1010を規定することができる。フランジ1006がU型チャネル1010内に係合すると、U型チャネル1010の形状は、切り込み1008内でのグロメット1002の回転を防止する回転防止機能部として作用する。これは、肩付きねじ1004を取り付け機能部内で回す際に役立つことがある。グロメット1002はまた、上側フランジ1014から突き出した突起1012を含む。突起1012は、下側フランジ1016からも突き出している。突起1012はまた、肩付きねじ1004が開口部1018を貫通してグロメット1002に係合する際に、より簡単に圧縮できるように構成することができる。突起1012の高さ及び/又は幅を調整して、グロメット1002により提供される全体的な剛性を調節することができる。
【0058】
図11Aは、凸状ユーザインタフェース1100の分解図を示す。ガラス又はプラスチックで装飾層1102を形成し、ユーザが入力を快適に行うことができる滑らかな表面を提供するように構成することができる。図示した装飾層1102上のパターンは、セッティングの増大及び減少に対応するシンボルを含む。いくつかの実施形態では、プラス(+)記号及びマイナス(-)記号を、音量の増大又は曲中のトラックのスキップに適用することができる。例えば、プラス(+)を長押しすると、音量が大きくなるように構成することができ、短く押すと、メディアプレイリストの次のトラックにスキップすることができる。装飾層1102は、接着層1104に結合することができる。接着層1104は、装飾層をウェッジ1106に接合し、ウェッジ1106をタッチ/LED基板1108に接合することができる。接着層1104は、この接着層1104により生じたタッチ信号の減衰を低減するように構成された複数の開口部を規定することができる。ウェッジ1106は、ユーザインタフェース1100の凸状の幾何学的形状を規定することができる。装飾層1102からタッチ/LED基板1108へのタッチ入力を効率的に伝えるために、ウェッジ1106の誘電率を調整することができる。接着層1104及びウェッジ1106により規定された開口部のうちのいくつかは、タッチ/LED基板1108を装着フレーム1112に固定する締め具1110を収容するように設計することができる。光導体1114は、タッチ/LED基板1108に結合された光源が放射した光を、ユーザインタフェース1100の装飾層1102に向かって直接的に指向するように構成することができる。いくつかの実施形態では、異なる開口部により規定された開口部は、タッチ/LED基板1108に配設されたLEDからの光が装飾層1102の一部分を照明できるように構成することができる。
【0059】
図11Bは、組み立てられた凸状ユーザインタフェース1100の断面図である。タッチ/LED基板1108の上面及び下面にLED1116が示されている。このように、上側のLED1116は、装飾層1102に向かって光を直接照射することができる。下側のLED1116は、装着フレーム1112により規定された凹みの中に光を照射する。次いで、下側のLED1116が放射した光を、光導体1114により、装飾層1102のプラス(+)インジケータ及びマイナス(-)インジケータの下方にある別の開口部に向かって偏向することができる。
【0060】
図11Cは、凸状ユーザインタフェース1100が上部に配設されているアレイスピーカ100の断面図を示す。サブウーファ802の振動により垂直方向に発生した音響波1118が示されている。いくつかの実施形態では、振動は、下側筐体構成要素208の長手方向軸と整列させることができる。この事例では、用語「整列させる」は、運動方向が下側筐体構成要素208の長手方向軸に対して実質的に平行であることを意味するために使用される。音響波1118は、ベント1120を通ってアレイスピーカ100を出るように構成されている。凸状ユーザインタフェース1100の底面に締め付けられたメインロジックボード1122が示されている。メインロジックボード1122は、プロセッサなどの1つ以上の発熱構成要素を含むことができる。メインロジックボード1122に入射する音響波1118は、メインロジックボード1122の発熱構成要素により発生した熱を散逸させることができる。いくつかの実施形態では、タッチ/LED基板1108により発生した熱が、メインロジックボード1122に伝導されることがあり、そこで、音響波1118が移動させた空気によって、その熱を対流放散させることができる。いくつかの実施形態では、放熱が優先される場合、サブウーファ802は、メインロジックボード1122から押し出された空気量を最大にするように設計された可聴下周波数で動作するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、上記のサブウーファ802内に、高い熱負荷条件を識別する様々なセンサを含むことができ、この高い熱負荷条件により、放熱が優先されることとなる。例えば、メインロジックボード1122の表面に熱センサを取り付けることができる。更に、サブウーファ802とベント1120との間に、様々な流量センサを配置して、ベントが閉塞される場合にはそれを識別することができる。また、サブウーファ802は、凸状ユーザインタフェース100の外面に沿った触覚的フィードバックを発生させる周波数で振動するように構成することができる。例えば、1つ以上の異なるタイプのユーザ入力に応答して触覚的フィードバックを発生させる周波数で動作するように、サブウーファ802に命令することができる。
【0061】
図11Cはまた、サブウーファ802の背面容積を封止するように構成されたシール1124を示している。シール1124は、上側筐体構成要素1126が、下側筐体構成要素208に対して振動音を発生することを防止するのに役立つことがある。また、図11Cは、ねじ山1128に沿って捩回する振動リング1125を示している。ポリマー材料で形成された振動リング1125は、オーディオドライバアセンブリ202の振動を阻止するために、各ドライバのドライバ筐体204のアライメントブラケット402により規定されたチャネルに係合するまで下向きに捩回する。いくつかの実施形態では、振動リング1125は、振動リング1125の周縁の周りに、少なくとも3列のねじ山含むことができる。
【0062】
図12Aは、シール1124の斜視図を示す。シール1124は、ループ状に配列されており、下側筐体構成要素208に締め付けられたオーディオコンポーネントの周りに封止部を形成することが可能である。シール1124は、型割線にわたって封止し、射出成形プラスチック部品の公差を吸収するように構成されている。シール1124は、複数の層で構成することができる。図12Bは、切断線C-Cによるシール1124の断面図を示す。この断面図は、剛性プラスチック層1204によって、どのように2つの柔軟性発泡体層1202を1つに接合することができるかを示している。剛性プラスチック層1204は、シール1124の形状を維持するのを助けることによって設置の信頼性の高めることができる。この設計は、典型的なOリングよりも低コストでより良好な性能を提供することができる。図12Cは、上側筐体構成要素1126と支持ハロー1206との間に配列されたシール1124の拡大図を示す。
【0063】
図13A図13Bは、どのように上側筐体構成要素1126を下側筐体構成要素208に取り付けることができるかを示す。上側筐体構成要素1126と下側筐体構成要素208は両方とも、複数の個別のねじ山セグメントを含む。ねじ山セグメントは、上側筐体構成要素1126の外向き面及び下側筐体構成要素208の内向き面に配列されている。上側筐体構成要素1126と下側筐体構成要素208とを1つに取り付けるために、上側筐体構成要素1126のねじ山セグメント1302を下側筐体構成要素208のねじ山セグメント1304と整列させることができる。次いで、ねじ山セグメント1302と1304とが互いに接触するまで、上側筐体構成要素1126を降下することができる。次いで、ねじ山セグメント1302がねじ山セグメント1304を通過し、次いでねじ山セグメント1306に接触するまで、上側筐体構成要素1126を捩回させて、ねじ山セグメント1302を右側に移動させることができる。ねじ山セグメント1302がねじ山セグメント1306に接触した後、上側筐体構成要素1126を反対方向に捩回して、ねじ山セグメント1302がねじ山セグメント1306を通過して、ねじ山セグメント1308に接触するまで、ねじ山セグメント1302を左側に移動させることができる。上側筐体構成要素1126は、ねじ山セグメント1310がねじ山セグメント1314の係止面1312に対して固定されるまで、交互の方向に移動し続けることができる。ねじ山セグメント1310は、係止面1312に係合するように構成された係止機能部1316を有することができる。係止機能部1316を包囲する区域が上側筐体構成要素1126から取り除かれていることに起因して、係止機能部1316は撓むことができる。図13Bは、係止面1312と係止機能部1316との間の相互作用によって下側筐体構成要素208に対して係止されている上側筐体構成要素1126を示す。
【0064】
図14A図14Dは、突出し台座230を示す。図14Aは、アレイスピーカ100の直下にある突出し台座230を示している。突出し台座230は、支持面の上方でアレイスピーカ100の重量を支持し、アレイスピーカ100を通って伝搬するいずれの振動も散逸させるように構成されている。図14Bは、突出し台座230の斜視図を示している。突出し台座230の内部層1402は、ポリカーボネートなど、ある程度剛性であるが撓むことができる材料で形成することができる。シリコーンなど、より柔軟な材料で形成された外部層1404は、突出し台座230に伝達される振動を散逸させるように構成することができる。残念なことに、より標準的な振動を散逸させる台を用いると、バウンド又は横方向の変位を生じさせるほど振動が深刻になる場合がある。
【0065】
図14Cは、突出し台座230の上面図を示し、詳細には、切断線D-Dが、突出し台座230を二分している。図14Dは、内部層1402及び外部層1404を示す。突出し台座230に力1406が作用すると、外部層1404の厚さだけが、突出し台座230に伝搬されたあらゆる振動を散逸させる役割を果たすのではなく、図示のように、突出しアーム1408が径方向に変形して、振動に関連する力1406の一部を吸収する。径方向に変形した結果、垂直方向の振動が水平に並進し、垂直方向の振動は大幅に低減されることになる。径方向に変形する他のプラスの効果は、外部層1404が支持面とより多く接触し、突出し台座230と支持面との間の摩擦が増大し、その結果として、横方向の変位に対するアレイスピーカの抵抗が増大することである。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100の望ましくない振動を減衰させるために、突出し台座230とグロメット1002とは一緒に動作する。いくつかの実施形態では、突出し台座230の周縁に沿って、突出し台座230の周縁の不要な振動を防止するように構成することができる環状の発泡体1410を追加することができる。このように、突出し台座230内で共振する可能性がある音響波をスピーカ機器が発生させた場合、悩ましい振動を発生させることのある振動を防止するために発泡体1410が配置される。
【0066】
図15は、図11A図11Cに示したユーザインタフェースといくつかの点で異なる、代替的な凸状ユーザインタフェース1500の分解図を示す。詳細には、凸状ユーザインタフェース1500は、照明される2つの別個のタッチインタフェース領域を含む。ユーザインタフェース1500は、装着フレーム1502を含み、これは装着フレーム1502の外周に沿って延びるチャネル1503を規定する。チャネル1503は、アレイスピーカ100を覆う音響ファブリックに関連する締め紐を受け入れるように構成することができる。チャネル1503により、チャネル1503に沿って装着フレーム1502の周りに、締め紐の各端部を都合よく巻き付けることができるようになる。また、装着フレーム1502は、発光構成要素を受け入れ、それを収容するように構成された複数の凹み1504を規定する。詳細には、発光構成要素は、LEDアレイ基板1506及び光源1508を含む。LEDアレイ基板1506は、LED1510のアレイを含む。LED1510のそれぞれは、3つ以上の色の光を放射するように構成することができる。また、LED1510は、第1のタッチインタフェース領域と関連付けられた様々なデザインを協働的に発生するように構成することができる。光源1508はそれぞれ、第2のタッチインタフェース領域と関連付けられた1つ以上の色の光を放射するための1つ以上のLEDを含むことができる。挿入基板1512は、LEDアレイ基板1506とタッチプリント配線基板(printed circuit board:PCB)1514との間に隔離間隔を設定するように構成することができる。挿入基板1512は、LED1510により発生された光が挿入基板1512を通過できるようにする開口部を規定することができる。挿入基板1512は、周縁に沿って導電性縁部めっきが配列された電気絶縁層の形態をとることができ、導電性の縁部めっきは、タッチPCB1514とLEDアレイ基板1506との間で電力及び信号を送るためのものである。このようにして、タッチPCB1514と関連付けられた構成要素により処理されるタッチ入力に従って、LED1510が放射した光を変調することができる。タッチPCB1514は、発光構成要素により発生した光が通過する複数の開口を規定する。詳細には、音量コントロール開口部1516は、ユーザインタフェース1500と関連付けられたスピーカシステムの音量を大きくするプラス(+)シンボルと音量を小さくするマイナス(-)シンボルの形状を有することができる。
【0067】
図15はまた、タッチPCB1514を装着フレーム1502に固定するように構成することができる締め具1518を示している。いくつかの実施形態では、締め具1518は、装着フレーム1502により規定された開口部の内部にねじ山を形成するセルフタッピングねじとすることができる。接着層1522により、タッチPCB1514をウェッジ1520に結合することができる。接着層1522とウェッジ1520は両方とも、発光構成要素が放射した光が通過することができる開口部を含むことができる。接着層1522及びウェッジ1520はまた、締め具1518の頭部を収容する開口部を含むことができる。ウェッジ1520は、中央領域が周縁領域よりも大幅に厚く、ユーザインタフェース1500に湾曲した又は凸状の外部の幾何学的形状を与えるように構成することができる。ウェッジ1520の中央領域は、LED1510から受光した光を拡散させるように構成されたディフューザアセンブリ1523を収容するための開口部を含む。ディフューザアセンブリ1523は、LED1510毎に個別の拡散光学系を有するレンズアレイ1524を含む。いくつかの実施形態では、レンズアレイ1524は、各LED1510からの光を拡散させる1枚のガラスの形態をとることができる。別の実施形態では、レンズアレイ1524は、光を拡散する複数の個別のレンズを含むことができる。レンズアレイ1524は、接着性の発泡体リング1526により、タッチPCB1514に固定することができる。いくつかの実施形態では、レンズアレイ1524の下向き面に、タッチプレート1528を固定することができる。タッチプレート1528により規定された開口部は、レンズアレイ1524のレンズ突起を収容することができる。タッチプレート1528は、ユーザインタフェース1500が受け取ったタッチ入力の容量性結合を向上させる薄い導電性プレートの形態をとることができる。タッチプレートは、タッチPCB1514に電気接続することができる。いくつかの実施形態では、タッチプレート1514の平坦面は、ユーザインタフェース1500の凸状の装飾タッチ面において行われた入力を読み取るように最適化されたタッチセンサを含むことができる。例えば、タッチプレート1514と関連付けられた感知グリッドの密度は、行われた入力を外面の曲率に適合できるようにするため多様な密度を有することができる。このようにすると、ユーザインタフェース1500の外部タッチ面全体にわたって一貫したユーザ入力を達成することができ、それにより、タッチセンサの周縁に沿って、中央とは異なる速度でタッチ入力が読み取られる状況が回避される。レンズアレイ1524の上向き面は、レンズアレイ1524の周縁に沿って配列された接着ストリップ1532により、第1のディフューザプレート1530に固定することができる。第1のディフューザプレート1530とレンズアレイ1524との間に、更なる光拡散のためのディフューザフィルムの層1534を配置することができる。第1のディフューザプレート1530はまた、LED1510が放射した光の拡散量を増大させるように構成することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1のディフューザプレート1530は、透明なポリカーボネート樹脂(この透明なポリカーボネート樹脂には、これとは異なる屈折率を有する粒子がドープされている)で形成することができる。例えば、ポリカーボネート樹脂は、酸化チタン粒子でドープしてもよく、酸化チタン粒子は、第1のディフューザプレート1530に白い外観を与えるだけでなく、第1のディフューザプレート1530を通過する光を更に拡散させるのを支援する。第1のディフューザプレート1530は、第1のディフューザプレート1530の周縁に沿って配列された接着ストリップ1532により、第2のディフューザプレート1536に固定されている。接着ストリップ1532は、第1のディフューザプレートと第2のディフューザプレートとの間に小さいエアギャップが生じるように寸法決めすることができる。第2のディフューザプレート1536は、ディフューザアセンブリ1523がウェッジ1520と同じ湾曲を達するのを助けるドーム型表面を有することができる。最後に、第2のディフューザプレート1536の上向き面にフェードフィルム1538を適用することができる。フェードフィルムは、LED1510が放射した光の周縁に沿って光の強度をフェザー処理する放射状のグラデーションフィルタの形態をとることができる。このようにすると、フェードフィルム1538は、接着層1540が上蓋1542の中央領域で照明された状態から照明されていない状態へと急に変わることを防止する。上蓋1542は、ガラス又はポリカーボネート材料などの透明なポリマー材料の層の形態をとることができる。いくつかの実施形態では、上蓋1542は、上蓋1542を通過する光を更に拡散させるインク層を含むことができる。いくつかの実施形態では、LED1510により放射され、上述の拡散要素により拡散された光は、約3センチメートルの直径を有する混合光を協働的に発生することができる。
【0069】
図16Aは、レンズアレイ1524の下向き面を示す。図示のように、レンズアレイ1524は、複数の異なる光源に対して個別の光学系を有する1個の成形ガラスの形態をとる。詳細には、レンズアレイ1524は、ハニカムパターンで配列された19個のLED1510からの光を拡散させるための凸レンズ1602を含む。より多数の又はより少数のLED1510をレンズアレイ1524に収容してもよいことを理解されたい。更に、凸レンズ1602は、不規則パターンで、又は正方格子などの異なる規則的パターンで配列してもよい。
【0070】
図16Bは、切断線E-Eによる、凸状ユーザインタフェース1500のレンズアレイ1524を含む部分の側断面図を示す。この図では、明確化のために接着層は省略されている。詳細には、LEDアレイ基板1506に取り付けられたLED1510が示されている。レンズアレイ1524へと光を放射する5個のLED1510が示されている。レンズアレイ1524の凸レンズ1602は、第1のディフューザプレート1530及び第2のディフューザプレート1536に光が入射する前に、LED1510から受光した光を拡散させる。図示のように、凸レンズ1602のそれぞれは、LED1510のうちのそれぞれ対応するLEDに向けられた凹面を含む。ディフューザプレートは、光が上蓋1542を通って出る前に、この光を更に拡散させるように構成することができる。各LED1510から放射された光は、この光が上蓋1542を通って出る時までに、LED1510のうちの隣接するLEDからの光と混合することができる。このようにして、比較的少数のLEDは協働して、上蓋1542により規定された外面において、混合された光パターンを形成することができる。いくつかの実施形態では、外面に沿って現れる光は約30mmの全直径を有することができ、各LED1510から光は、約7mmの直径にわたって拡散することができる。
【0071】
図17Aは、ファブリック1700の一端により規定される拡張可能な開口部の分解断面図を示す。ファブリック1700は、第1の端部並びに弾性の及び/又は拡張可能な第2の端部において固定サイズの開口部を有するチューブの形態をとることができる。図17Aは、拡張可能な第2の端部を示す。ファブリック層1702、1704及び1706は、スピーカ機器が発生した音響波の通過を阻害することなく、スピーカ機器に装飾的に美しい外面を提供するように構成することができる。ファブリック層1702、1704及び1706は、ポリエステル、ナイロン及びポリウレタン等の材料で形成することができる。いくつかの実施形態では、ファブリック層1702は、ファブリック層1702により形成される抵抗の量を制限するひし形の開口部のアレイを規定するひし形パターンを有することができる。ファブリック層1702は、接着層1708によりファブリック層1704に接着することができる。接着層1708は、中実層として示されているが、接着剤は、ファブリック層1702と同じパターンを有するように形成できることを理解されたい。このようにして、ファブリック1700の外面において接着剤材料が露出しないようにすることができる。ファブリック層1704の内側リップは、接着リング1710により、ファブリック層1706に結合することができる。次いで、ファブリック層1706を上側筐体構成要素1126に固定することができる(この図には示されていない、図13Bを参照)。このようにすると、ファブリック1700をスピーカ機器に堅固に結合することができる。
【0072】
また、図17Aは、縫い付けられた糸通し1712を示している。いくつかの実施形態では、縫い付けられた糸通し1712をファブリック層1702のリップに縫い込むことができる。縫い付けられた糸通し1712は、ファブリック1700のリップに沿って配列され、締め紐1714を収容するように寸法決めされた複数のループで配列された繊維の形態をとることができる。締め紐1714は、縫い付けられた糸通し1712のループにより規定された開口部を通るように糸通しすることができる。ファブリック1700をスピーカ機器に取り付けるために締め紐1714の両端を引っ張ること、又はファブリック1700をスピーカ機器から取り外すために締め紐1714を緩めることによって、ファブリック1700のリップにより画定された開口部を拡張又は収縮することができる。
【0073】
図17Bは、完全に1つに接着されたファブリックアセンブリ1700の断面図であり、締め紐1714の両端がファブリックアセンブリ1700の同じ径方向位置から、どのようにはみ出ることができるかを示している。締め紐1714は、スピーカ機器のユーザインタフェースと関連付けられた装着フレームの周りに巻き付けるのに十分な長さとすることができ、締め紐は、ファブリック1700により規定された開口部1716をスムーズに収縮できるようになる。いくつかの実施形態では、縫い付けられた糸通し1712及び締め紐1714は、ファブリック1700のリップの周りにインサート成形された弾性ループと置換することができる。弾性ループは、ゴムバンドと同様に作用し、ファブリックを所定の位置にしっかりと保持する弾力性を有することができると同時に、開口部1716を規定するファブリックを、スピーカ機器からファブリックアセンブリ1700を取り外すために、拡張させることも可能にする。
【0074】
図17Cは、上側筐体構成要素1126の一部分の周りに取り付けられたファブリックアセンブリ1700の上面図を示す。図17Cは、部分的にのみ締められた締め紐1714を示しており、ファブリックアセンブリ1700により規定された開口部と上側筐体構成要素1126により規定された開口部との間に環状の間隙が残っている。図17Dは、どのように、装着フレーム1502により規定された開口部1708に締め紐1714を通し、次いで、ファブリックアセンブリ1700が、装着フレーム1502の周縁の周りを均等に締めることができるかを示している。
【0075】
図18は、ハローアセンブリ1800の分解図を示す。ハローアセンブリは、上側リング1802及び下側リング1804を含み、これらは、締め具1806により1つに結合される。上側リング1802も下側リング1804も両方ともそれぞれ、それらの周縁の周りにねじ山を協働的に規定する。そのねじ山により、リングを捩回させてスピーカ筐体の内容積内の定位置に入れることができるようなる。上側リング1802の底面と下側リング1804の上面とは、2つのリングが径方向に整列できるようにする相補的な幾何学的形状を有する。更に、リングが径方向に整列していれば、周縁のねじ山は、2つのリング間の境界面にわたって滑らかに継続する。例えば、下側リングは、2つのリングが径方向に整列している時に凹型機能部1810と整列する傾斜機能部1808を含む。リング1802とリング1804とを径方向に整列させた結果、締め具開口部1812もまた締め具開口部1814と整列する。上側リング1802は、各開口部1812に隣接する追加の開口部を含むことができ、追加の開口部は、他の内部構成要素をハローアセンブリ1800に固定するための追加の締め具を受け入れるように構成されている。上側リング1802の内向き面は、上側リング1802の一部分を厚くするのを助ける、突起を含むことができ、この上側リングは、締め具を受け入れるように構成された開口部を含む。ハローアセンブリ1800はまた、シール1124を含み、そのシールは、溝1816に配置することができ、音響波がハローアセンブリ1800の周縁の周りに伝搬することを防止するように機能することができる。
【0076】
図18はまた、フレックスコネクタアセンブリ1820を示す。フレックスコネクタアセンブリ1820は、スピーカエンクロージャ全体にわたって分散している構成要素を電気接続するように構成することができる。詳細には、フレックスコネクタアセンブリは、上側リング1802の開口部1818を貫通して延在して、ハローアセンブリ1800の上方に配設された電気構成要素コネクタに達することができる。また、いくつかの実施形態では、リング1804は、フレックスコネクタ基板1822が通過できるようにするために開口部1818と整列した開口部を含むことができる。フレックスコネクタ基板1822は、ポリイミド基板の形態をとることができる。いくつかの実施形態では、フレックスコネクタアセンブリ1820は、タッチPCB1514などの電気構成要素と電気接続するように構成されたボードツーボードコネクタ1824を含む(図15を参照)。フレックスコネクタアセンブリ1820は、関連のスピーカ機器の下端でスピーカドライバと電気接続するように構成された、コネクタ1826のような他のコネクタを含むことができる。
【0077】
図19は、スピーカ機器の部分断面図を示しており、ハローアセンブリ1800が内部に取り付けられている。上側リング1802と下側リング1804とは、直接接触して示されている。筐体構成要素208のねじ山1902に沿って上側リング1802及び下側リング1804を回転させた後、これらの2つのリングを一緒に固定する締め具1806が示される。締め具1806が上側リング1802と下側リング1804とを一緒に固定する前は、ねじ山1904及び1906は、ねじ山1902の間である程度緩く嵌合してもよい。このように、ハローアセンブリは、回転して簡単に筐体構成要素208に入るように構成されている。正しい位置に達すると、締め具1806は、ねじ山1904及び1906がねじ山1902を担持するようにし、ねじ山1902は、ハローアセンブリを所定の位置に締め付けて、筐体構成要素208に対するハローアセンブリ1800の振動を防止する。図19はまた、フランジ1006と関連付けられた締め具1004が、どのようにサブウーファ802のフランジ1006をハローアセンブリ1800の上側リング1802に固定するかを示している。
【0078】
図20は、どのように、締め具2002により上側筐体構成要素1126をハローアセンブリ1800に固定することができるかを示している。上側筐体構成要素1126は、締め具開口部を含むことができ、締め具2002は、上側筐体構成要素1126を貫通して垂直に延在し、ハローアセンブリ1800の上側リング1802に係合できるようになる。締め具2002を収容するように構成された開口部を包囲する凹みに、装飾プラグ2004を挿入することができる。装飾プラグ2004は、ファブリックカバーが飛び出して凹みに入り、スピーカ機器の審美的な外観に悪影響を及ぼすことを防止する。図20はまた、どのようにシール1124を上側リング1802と下側筐体構成要素208との間に配置することができるかを示しており、シールは、音響波が上側リング1802の周縁の周りに伝搬することを防止するように動作可能である。スピーカはまた、上側リング1802とフランジ1006との間に配置されたシール2006を含むことができ、シール2006は、音響波が上側リング1802の中央開口部を通って伝搬することを防止するのを支援することができる。図20はまた、上側筐体構成要素1126の段付きねじ山1302と下側筐体構成要素208の段付きねじ山1304との相対位置を示している。
【0079】
図21は、代替的な上側筐体構成要素の斜視図を示す。上側筐体構成要素2100は、ひし形のベント2102を含む。ひし形のベント2102は、上側筐体構成要素2100を覆う音響ファブリックのパターンと同様の形状を有することができる。ひし形のベント2102が音響ファブリックのパターンよりも大幅に大きい場合であっても、同様のパターンを有する結果、パターンの輪郭が整列する。このように整列させることにより、音響ファブリックの下方にあるベント開口部が、上側筐体構成要素2100と関連付けられたスピーカ機器のユーザから見える可能性を大幅に低減することができる。いくつかの実施形態では、音響ファブリックのパターンは、ベント2102と整列してもよい。例えば、音響ファブリックは、4個又は16個のひし形パターンのうちの1パターンがベント2102のそれぞれの内側で整列するように整列させることができる。このように、パターンの縁部を整列させてもよく、ユーザからベント2102が見える可能性が更に低くなる。上側筐体構成要素2100はまた、図15に示した凸状ユーザインタフェース1500に従って凸状ユーザインタフェースを支持するように構成された、突き出した支持部材2104を含むことができる。
【0080】
図22は、アレイスピーカ100と通信及び/又は対話することができる種々異なる形式の接続された電子機器を示す図を示す。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、ホームオートメーションを促進する中央ハブとして作用することができる。アレイスピーカのオンボードメモリ100、又はアレイスピーカ100がアクセスすることのできるネットワークを通じてアクセス可能なメモリは、図示した様々なデバイス形式の対話を統御するルールを記憶するために使用することができる。次いで、アレイスピーカは、記憶したルールに従って異種の機器に命令を送信することができる。アレイスピーカ100内に配設されたマイクロフォンは、ユーザの家の中にある接続電子機器に関係する特定のアクションを実行する音声コマンドを受信するように構成することができる。いくつかの実施形態では、凸状ユーザインタフェースは、特定の接続電子機器上の様々な設定を調節するためのコマンドを受信することができる。例えば、アレイスピーカ100は、スマートロックデバイス2202を調節するコマンドを受信するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、音声コマンドに応答してスマートロックデバイス2202を施錠及び開錠できるようにする命令を含むことができる。更に、アレイスピーカ100は、スマートロックデバイス2202が開錠されたことを、家の中にいる居住者に警告するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、スマートロックデバイス2202を開錠したユーザの識別情報を告知することができる。そのような状況において、スマートロックデバイス2202は、携帯電話などの電子機器から受信したコマンドに応答して開放するように構成することができる。アレイスピーカ100は次いで、その携帯電話とユーザとが関連付けられる際に、そのユーザを識別することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、スマートロックデバイス2202の作動に応答して他の機器と対話するように構成することができる。例えば、アレイスピーカは、開錠イベントに応答して、ライト2204のうちの1つ以上の照明を指示し、また、スマート温度計2206と関連付けられたHVACシステムの温度を調節することができる。
【0081】
図22はまた、アレイスピーカ100とスマートガレージオープナー2208との間の通信も示す。スマートガレージオープナー2208の開放イベントを検出したことに応答して、アレイスピーカは、スマートロックデバイス2202の動作に関して上述した同様のアクションを実行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ユーザが異なる方向からハウジングに入ること予想して、ライト2204のうちの異なる1つのライトを点灯させてもよい。
【0082】
アレイスピーカ100はまた、電子カレンダーと関連付けられた様々なカレンダーイベントに従って、異なるスマートデバイスを動作させるように構成することができる。例えば、アレイスピーカは、監視カメラ2210と同じ部屋で位置を特定されたイベントがプライベートとマークされている場合、そのイベントの間、監視カメラ2210を無効化するように構成することができる。アレイスピーカはまた、窓センサ2212が、昼夜を問わず特定の時刻の後に窓を開放したままであることを指示した場合、1人以上のユーザに通知するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、様々なユーザ入力及び/又はスマートデバイスアクティビティに応答して、ビデオコンテンツとオーディオコンテンツの両方を提示するためにテレビ/モニタ2214などの他の構成要素と協働するメディアハブとして作用することができる。例えば、テレビ/モニタ2214は、他の構成要素により実行されているステータス及び/又はアクティビティを示すステータススクリーン及び/又は進捗モニタを代表してもよく、テレビ/モニタは、アレイスピーカ100のユーザにグラフィックインタフェースを提示する能力を有していても、有していなくてもよい。いくつかの実施形態では、アレイスピーカは、ユーザがスケジュールされた食料品の買い物に出かける前に、冷蔵庫2216の内部区域画像をユーザに送信するように、冷蔵庫2216にリモートで指示するように構成してもよい。これらの様々な動作をアレイスピーカ100の内部メモリに記憶することができる一方、アレイスピーカ100は、ユーザと様々なアクティビティを調整するのを支援するクラウドサービスプロバイダと通信することができ、クラウドサービスプロバイダは、アレイスピーカ100を備えるローカルエリアネットワークと接続されていても、接続されていなくてもよい。例えば、ユーザは、アレイスピーカ100とスマートフォンなどの機器によりリモートで接続して、アレイスピーカ100が通信しているスマートコンポーネントに対して特定のタスクを作動させることができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、アレイスピーカは、ウェアラブルディスプレイ2218と対話するように構成することができる。ウェアラブルディスプレイ2218は、ユーザにデジタルコンテンツを提示する拡張現実ゴーグル又は仮想現実ゴーグルの形態をとることができる。ウェアラブルディスプレイ2218が拡張現実ディスプレイである場合、ウェアラブルディスプレイ2218は、アレイスピーカ100の周りに様々な制御インタフェースを重ね合わせることができる。例えば、ユーザインタフェースをより大きくするために、仮想コンテンツは、凸状ユーザインタフェースをアレイスピーカ100の上に重ね合わせることができる。いくつかの実施形態では、拡大されたユーザインタフェースは、より効率的に及び/又はより多様なオプションでユーザがアレイスピーカ100を制御できるようにする拡張ディスプレイ及び拡大された制御操作領域を含むことができる。例えば、ユーザインタフェースは、アレイスピーカ100が発生するオーディオと関連付けられた高音出力及び/又は低音出力をユーザが増大又は低減できるようにする仮想グラフィックイコライザを表示するように構成することができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100内に含まれているいくつかのスピーカドライバのそれぞれによりカバーされる部屋の様々な領域を可視化したオーバーレイをユーザに提示することができる。次いで、ユーザは、1つ以上のスピーカドライバと関連付けられた特定の領域に固有のオーディオ出力を調節することができる。例えば、ユーザは、アレイスピーカ100からオーディオ出力を聴取している個人を含んでいる図示の領域のみを識別することができる。更に、ユーザは、第1のオーディオドライバと関連付けられたアレイスピーカの第1の領域にいる第1のユーザに対してオーディオ出力を低減し、第2のオーディオドライバと関連付けられたアレイスピーカの第2の領域にいる第2のユーザに対してオーディオ出力を増大することができる。このように、聴取者は、所望の音量でオーディオを楽しむことができ、仮想インタフェースにより、様々な聴取者がいる領域をユーザが素早く識別できるようになる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、ウェアラブルディスプレイ2218と関連付けられた回路及びセンサが、アレイスピーカ100に対して仮想コンテンツを相対的に配向するのを支援する様々な指標を含むことができる。例えば、アレイスピーカ100は円筒形なので、アレイスピーカ100内のスピーカドライバのそれぞれの径方向位置を判定するのが困難な場合がある。アレイスピーカ100を覆っている音響ファブリックカバー内に、装飾的シンボルなどの小さい指標を埋め込んでもよい。このようにすると、様々な聴取ゾーンをアレイスピーカ100とより正確に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、アレイスピーカ100は、部屋の中の様々な聴取者の位置を識別するように構成された光学センサを含むことができ、次いで、識別した聴取者のオーディオ体験を向上させるために、オーディオ出力を変更する。
【0084】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルディスプレイデバイスは、アレイスピーカ100から光学的コマンドを受信するように構成することができる。例えば、ユーザインタフェースと関連付けられたディスプレイは、特定の光パターンを出力するように構成することができる。ウェアラブルディスプレイデバイス2218の光学センサは、光パターンを識別し、それに応答して、何らかの方法でディスプレイを変化させることができる。例えば、ユーザインタフェースと関連付けられたディスプレイの出力に従って、ウェアラブルディスプレイ2218が表示する仮想制御の形式、サイズ及び向きを変えることができる。
【0085】
図23は、アレイスピーカ100の様々な電気構成要素の間の通信及び相互運用性を示すブロック図である。プロセッサ2302は、図示の電気構成要素と通信することができる。ユーザインタフェース2304は、ユーザ入力を受信することができ、次いで、プロセッサ2302がこのユーザ入力を受信する。ユーザ入力に応答して、プロセッサ2302は、受信したユーザ入力に対応する信号を解釈し、他の電気構成要素に中継することができる。例えば、ユーザインタフェースは、サブウーファ2306とオーディオドライバアセンブリ2308の両方の出力の増大を指示するユーザ入力を受信することができる。いくつかの実施形態では、フレックスコネクタ1820などの構成要素により確立された導電性経路によって電気構成要素動同士を全て連結することができる。導電性経路は、アレイスピーカ100の機器筐体全体にわたって分散された様々な電気構成要素に電気信号を送ることができる。アレイスピーカ100はまた、ディスプレイシステム2312を含むことができる。ディスプレイシステム2312は、アレイスピーカ100のユーザに視覚的フィードバックを提供するように構成することができる。例えば、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.により製造されるSiri(登録商標)音声アシスタントなどの音声アシスタントとの対話に応答して、視覚的フィードバックを提供することができる。いくつかの実施形態では、音声リクエストを処理している間、及び/又は音声アシスタントが音声リクエストを待機する際に、カラフルなモザイクパターンのアレイを提示してもよい。アレイスピーカはまた、コンピュータ可読媒体2314を含むことができる。コンピュータ可読媒体2314は、サブウーファ2306及びオーディオドライバアセンブリ2308が再生するために、一定量のメディアファイルを記憶する又は少なくともキャッシュするように構成することができる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体2314に記憶されたメディアファイルは、例えば、映画、TVショー、写真、録音及び音楽ビデオを含むことができる。いくつかの実施形態では、メディアファイルのビデオ部分を別の機器に送信して、ワイヤレス通信システム2316により表示することができる。これは、別の機器が特定のユーザに対してより大きいディスプレイ又はより容易に閲覧可能なディスプレイを有することがあるので、ディスプレイシステム2312がビデオ部分を表示している時であっても望ましい場合がある。例えば、部屋の中のユーザの位置に従って、他のディスプレイデバイスを選択してもよい。
【0086】
図23はまた、RAM/ROM構成要素2318も示している。RAM/ROM構成要素2318は、頻繁に使用される情報及び/又は再生の直前に挿入された情報を短期間の間キャッシュするためのRAM(random access memory:ランダムアクセスメモリ)を含むことができる。ROM(read only memory:リードオンリーメモリ)は、デバイスドライバなどのコンピュータコード、及びアレイスピーカ100の基本動作で使用されるより下位コードを記憶するために使用することができる。いくつかの実施形態では、RAM/ROM構成要素2318は、2つの別個の構成要素の形態をとることができる。
【0087】
図23はまた、どのようにアレイスピーカ100が、マイクロフォン、近接センサ、タッチセンサ、加速度計などを含むセンサアレイ2320を含むことができるかを示している。センサアレイ2320のマイクロフォンは、音声コマンドを監視するように構成することができる。いくつかの実施形態では、マイクロフォンは、音声コマンドを発しようとするユーザの意図を示すコマンドフレーズを認識した後にのみ、音声コマンドを処理するように構成することができる。マイクロフォンは、筐体が、音声コマンドを遮蔽しないように、又は不明瞭にしないように、機器筐体の外側に沿って径方向に散在することができる。また、複数のマイクロフォンを利用して、部屋の中のユーザの位置を三角測量することができる。ある特定の事例では、判定されたユーザの場所に従って、オーディオ出力を最適化すること、又は追加のスマートデバイス(図22を参照)にキューを出すことが望ましいことがある。
【0088】
空間的に分散したマイクロフォンを用いた三角測量によりユーザの場所を識別することに加えて、ユーザの存在及び/又はアレイスピーカ100の周囲の障害を識別するのを支援するために、アレイスピーカ100の外面に沿って近接センサを分散させることができる。いくつかの実施形態では、近接センサは、アレイスピーカ100の周囲の物体を特徴づけるのを助ける赤外線パルスを放出するように構成することができる。反射してセンサに戻ったパルスをプロセッサ2302により処理することができ、プロセッサ2302は、次いで、アレイスピーカ100の周囲の任意の物体を特徴づけることができる。いくつかの実施形態では、周囲の物体がアレイスピーカ100の予想されるオーディオ出力を大幅に変更するような状況では、アレイスピーカ100のオーディオ出力を調節することができる。例えば、アレイスピーカ100が壁又は柱に立て掛けて配置されている場合、赤外線センサは、障害及び減衰を識別し、あるいは、壁又は柱を向いたスピーカドライバの出力を中止することができる。反射したパルス及びオーディオ三角測量データを組み合わせて、アレイスピーカ100に命令を送出しているユーザの位置を更に微調整することができる。センサアレイ2320はまた、ユーザがアレイスピーカ100の外面に沿ってコマンドを入力できるようにするタッチセンサを含むことができる。例えば、図15に示した凸状ユーザインタフェースのタッチPCB1514は、上蓋1542に沿って行われたユーザジェスチャを検出し、そのジェスチャを、アレイスピーカ100の1つ以上の構成要素が実行する様々な命令として解釈するように構成されている。
【0089】
センサアレイ2320はまた、1つ以上の加速度計を含むことができる。加速度計は、アレイスピーカ100が重力基準フレームに対して傾斜している場合には、その傾斜を測定するように構成することができる。アレイスピーカ100は、平坦な面に配置されたときに部屋の中でオーディオコンテンツを均等に分散させるように最適化されているので、傾斜した又は傾いた面にアレイスピーカ100を置くと、アレイスピーカ100の音響出力に悪影響を及ぼすことがある。アレイスピーカ100が2度よりも大きな角度で傾斜していると加速度計が判定したことに応答して、アレイスピーカは、アレイスピーカを置くためにより平坦な面を見つけることをユーザに促すよう構成することができる。その代わりに、アレイスピーカは、音響出力を変更して傾斜角度を補償するように構成することができる。また、いくつかの実施形態では、加速度計は、アレイスピーカ100内に共振振動がある場合にはその共振振動を監視するように構成することができる。次いで、プロセッサ2302は、オーディオ出力を調節して、アレイスピーカ100を1つ以上の共振周波数で振動させる周波数の発生をサブウーファ2306及び/又はオーディオドライバアセンブリ2308が回避又は低減するのを支援するよう構成することができる。
【0090】
説明した実施形態の様々な態様、実施形態、実装形態、又は特徴は、個別に又は任意の組み合わせで用いることができる。説明した実施形態の各種の態様をソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより実施することができる。説明した実施形態はまた、アレイスピーカの動作を制御するための、コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとして実施することもできる。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、ユーザの家の中にある他の接続機器と対話するためのコードを含むことができる。例えば、アレイスピーカは、周囲光センサを使用して、人間の活動を識別し、ユーザの家の中の特定の機器をいつ作動し、いつ非作動すべきかを学習するように構成することができる。このコンピュータ可読媒体は、後でコンピュータシステムによって読み込むことが可能なデータを記憶することができる任意のデータ記憶装置である。コンピュータ可読媒体の例としては、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD-ROM、HDD、DVD、磁気テープ、及び光学的データ記憶装置が挙げられる。コンピュータ可読コードが分散形式で記憶及び実行されるように、コンピュータ可読媒体をネットワークに結合されたコンピュータシステムにわたって分散させることもできる。
【0091】
前述の説明では、説明した実施形態の完全な理解をもたらすために、説明を目的として特定の専門用語を使用した。しかし、説明した実施形態を実践するために、特定の詳細が必要とされないことが当業者にとっては明らかであろう。それゆえ、上述の具体的な実施形態の説明は、例示及び説明の目的のために提示される。それらの説明は、網羅的であることも、又は開示される厳密な形態に、説明した実施形態を限定することも意図するものではない。上記の教示を考慮すれば、多くの修正形態及び変形形態が可能であることが当業者にとっては明らかであろう。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図17D
図18
図19
図20
図21
図22
図23