(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】電子気化装置及びその気化器
(51)【国際特許分類】
A24F 40/44 20200101AFI20231225BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20231225BHJP
【FI】
A24F40/44
A24F40/10
(21)【出願番号】P 2022500642
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2019109705
(87)【国際公開番号】W WO2021062781
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】雷 桂林
(72)【発明者】
【氏名】▲ぐん▼ 博学
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206390306(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0273360(US,A1)
【文献】特表2019-526243(JP,A)
【文献】特表2019-515692(JP,A)
【文献】特表2019-512220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース、前記ベースに設置された気化室及び前記気化室に連通している排気通路を含む気化器であって、
前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側には、凹溝が設けられ、
前記気化室は、液体貯蔵構成が底部に設けられており、
前記液体貯蔵構成は、前記気化室に連通し、前記気化室に対向して設置される少なくとも一つの第二液体吸い取り溝を含み、前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝は、前記凹溝の底面の横方向に沿って延びるように設置され、
前記第二液体吸い取り溝は、複数備えられており、前記複数の第二液体吸い取り溝は、並んで間隔をあけるように設置され、
前記第二液体吸い取り溝は、毛細管現象によって前記気化室及び/又は前記排気通路から漏れた液体媒質を吸収する、ことを特徴とする気化器。
【請求項2】
各前記第二液体吸い取り溝は、前記気化室の横方向に沿って延びるように設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の気化器。
【請求項3】
前記液体貯蔵構成は、少なくとも一つの液体分岐溝をさらに含み、
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記複数の第二液体吸い取り溝と交差して連通するように設置される、ことを特徴とする請求項
1に記載の気化器。
【請求項4】
前記液体分岐溝は、幅が前記第二液体吸い取り溝の幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項
3に記載の気化器。
【請求項5】
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側に設置されている、ことを特徴とする請求項3に記載の気化器。
【請求項6】
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記凹溝の底面に設置されている、ことを特徴とする請求項
5に記載の気化器。
【請求項7】
前記ベースに周設されている第一密封部をさらに含み、
前記気化器は、気化素子、及び、前記ベースに周設されて前記気化素子を取り付けるための気化ケースをさらに含み、
前記気化ケースは、気化室が内側に形成されており、
前記第一密封部は、前記気化ケースの外周に周設されている、ことを特徴とする請求項
6に記載の気化器。
【請求項8】
前記液体貯蔵構成は、各前記第二液体吸い取り溝と各前記液体分岐溝に対応して連通する液体案内溝をさらに含み、
前記液体案内溝は、前記凹溝の側壁に位置すると共に前記ベースの縦方向に延びるように設置されており、
前記液体案内溝における前記第二液体吸い取り溝と前記液体分岐溝から離れた一方端の開口は、前記気化ケースと前記第一密封部との繋がり箇所と対向して設置され、
前記液体案内溝は、毛細管現象によって、前記繋がり箇所から漏れた液体媒質を吸収する、ことを特徴とする請求項
7に記載の気化器。
【請求項9】
前記凹溝は、前記気化ケースと組み立てる階段が内側壁に設けられている、ことを特徴とする請求項
7に記載の気化器。
【請求項10】
各前記第二液体吸い取り溝は、溝幅が0.05~1mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の気化器。
【請求項11】
各前記第二液体吸い取り溝は、溝深さが0.1mm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の気化器。
【請求項12】
各前記液体案内溝は、溝幅が0.05~1mmである、ことを特徴とする請求項
8に記載の気化器。
【請求項13】
ベース、前記ベースに設置された気化室及び前記気化室に連通している排気通路を含む電子気化装置であって、
前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側には、凹溝が設けられ、
前記気化室は、液体貯蔵構成が底部に設けられており、
前記液体貯蔵構成は、前記気化室に連通して、前記気化室に対向して設置される少なくとも一つの第二液体吸い取り溝を含み、前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝は、前記凹溝の底面の横方向に沿って延びるように設置され、
前記第二液体吸い取り溝は、複数備えられており、前記複数の第二液体吸い取り溝は、並んで間隔をあけるように設置され、
前記第二液体吸い取り溝は、毛細管現象によって、前記気化室及び/又は前記排気通路から漏れた液体媒質を吸収する、ことを特徴とする電子気化装置。
【請求項14】
各前記第二液体吸い取り溝は、前記気化室の横方向に延びるように設置される、ことを特徴とする請求項
13に記載の電子気化装置。
【請求項15】
前記液体貯蔵構成は、少なくとも一つの液体分岐溝をさらに含み、
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と交差して連通するように設置される、ことを特徴とする請求項
13に記載の電子気化装置。
【請求項16】
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側に設置されている、ことを特徴とする請求項
15に記載の電子気化装置。
【請求項17】
前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記凹溝の底面に設置されている、ことを特徴とする請求項
16に記載の電子気化装置。
【請求項18】
前記ベースに周設されている第一密封部をさらに含み、
前記電子気化装置は、気化素子、及び、前記ベースに周設されて、前記気化素子を取り付けるための気化ケースをさらに含み、
前記気化ケースは、気化室が内側に形成されており、
前記第一密封部は、前記気化ケースの外周に周設されている、ことを特徴とする請求項
17に記載の電子気化装置。
【請求項19】
前記液体貯蔵構成は、各前記第二液体吸い取り溝と各前記液体分岐溝に対応して連通する液体案内溝をさらに含み、
前記液体案内溝は、前記凹溝の側壁に位置すると共に前記ベースの縦方向に延びるように設置されており、
前記液体案内溝における前記第二液体吸い取り溝と前記液体分岐溝から離れた一方端の開口は、前記気化ケースと前記第一密封部との繋がり箇所と対向して設置され、前記液体案内溝は、毛細管現象によって、前記繋がり箇所から漏れた液体媒質を吸収する、ことを特徴とする請求項
18に記載の電子気化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化装置に関し、電子気化装置及びその気化器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、電子気化装置は、一般的に、貯蔵されているリキッドを加熱して気化させ、利用者が吸う煙を形成するためのものである。利用者は、電子気化装置における気体流れ通路の排気通路を介して煙を吸うことが一般的である。煙は、固まって排気通路を出るときに排気通路の側壁に遭遇すると、一部で凝縮が発生することがある。当該凝縮液は、重力によって、気化室に入るとともに当該気化室の底部からケースの外部に漏れてしまいがちである。また、気化室における気化素子のリキッドは、気化室の底部からケースの外部に漏れてしまうことも珍しくなく、利用者の気持ちが良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の解決すべき問題は、改良される気化器を提供し、さらに、改良される電子気化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、その技術問題を解決するために採用する技術的手段が以下の通りである。
係る気化器は、気化室及び気化室に連通する排気通路を含み、前記気化室は、液体貯蔵構成が底部に設けられており、前記液体貯蔵構成は、前記気化室に連通し、前記気化室に対向して設置される少なくとも一つの第二液体吸い取り溝を含み、前記第二液体吸い取り溝は、毛細管現象によって、前記気化室及び/又は前記排気通路から漏れた液体媒質を吸収する。
【0005】
好ましくは、各前記第二液体吸い取り溝は、前記気化室の横方向に沿って延びるように設置される。
【0006】
好ましくは、前記第二液体吸い取り溝は、複数備えられており、前記複数の第二液体吸い取り溝は、並んで間隔をあけるように設置される。
【0007】
好ましくは、前記液体貯蔵構成は、少なくとも一つの液体分岐溝をさらに含み、前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記複数の第二液体吸い取り溝と交差して連通するように設置される。
【0008】
好ましくは、前記液体分岐溝は、幅が前記第二液体吸い取り溝の幅よりも大きい。
【0009】
好ましくは、ベースをさらに含み、前記気化室は、前記ベースに設置されており、
前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と前記少なくとも一つの液体分岐溝は、それぞれ、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側に設置されている。
【0010】
好ましくは、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側には、凹溝が設けられており、
前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と前記少なくとも一つの液体分岐溝は、それぞれ、前記凹溝の底面に設置されている。
【0011】
好ましくは、前記ベースに周設されている第一密封部をさらに含み、
前記気化器は、前記ベースに周設されて気化素子を取り付けるための気化ケースをさらに含み、前記気化ケースは、気化室が内側に形成されており、
前記第一密封部は、前記気化ケースの外周に周設されている。
【0012】
好ましくは、前記液体貯蔵構成は、各前記第二液体吸い取り溝と各前記液体分岐溝に対応して連通する液体案内溝をさらに含み、
前記液体案内溝は、前記凹溝の側壁に位置すると共に前記ベースの縦方向に延びるように設置されており、
前記液体案内溝における前記第二液体吸い取り溝と前記液体分岐溝から離れた一方端の開口は、前記気化ケースと前記第一密封部との繋がり箇所と対向して設置され、
前記液体案内溝は、毛細管現象によって、前記繋がり箇所から漏れた液体媒質を吸収する。
【0013】
好ましくは、前記凹溝は、前記気化ケースと組み立てる階段が内側壁に設けられている。
【0014】
好ましくは、各前記第二液体吸い取り溝は、溝幅が0.05~1mmである。
【0015】
好ましくは、各前記第二液体吸い取り溝は、溝深さが0.1mm以上である。
【0016】
好ましくは、各前記液体案内溝は、溝幅が0.05~1mmである。
【0017】
好ましくは、本発明は、気化室及び気化室に連通している排気通路を含み、前記気化室は、液体貯蔵構成が底部に設けられており、前記液体貯蔵構成は、前記気化室に連通して、前記気化室に対向して設置される少なくとも一つの第二液体吸い取り溝を含み、前記第二液体吸い取り溝は、毛細管現象によって、前記気化室及び/又は前記排気通路から漏れた液体媒質を吸収する電子気化装置をさらに構成する。
【0018】
好ましくは、各前記第二液体吸い取り溝は、前記気化室の横方向に延びるように設置される。
【0019】
好ましくは、前記液体貯蔵構成は、少なくとも一つの液体分岐溝をさらに含み、前記少なくとも一つの液体分岐溝は、前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と交差して連通するように設置される。
【0020】
好ましくは、ベースをさらに含み、前記気化室は、前記ベースに設置されており、
前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と前記少なくとも一つの液体分岐溝は、それぞれ、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側に設置されている。
【0021】
好ましくは、前記ベースにおける前記気化室に対向して設置される一方側には、凹溝が設けられており、
前記少なくとも一つの第二液体吸い取り溝と前記少なくとも一つの液体分岐溝は、それぞれ、前記凹溝の底面に設置されている。
【0022】
好ましくは、前記ベースに周設されている第一密封部をさらに含み、
前記電子気化装置は、気化素子、及び、前記ベースに周設され前記気化素子を取り付けるための気化ケースをさらに含み、前記気化ケースは、気化室が内側に形成されており、
前記第一密封部は、前記気化ケースの外周に周設されている。
【0023】
好ましくは、前記液体貯蔵構成は、各前記第二液体吸い取り溝と各前記液体分岐溝に対応して連通する液体案内溝をさらに含み、
前記液体案内溝は、凹溝の側壁に位置すると共に前記ベースの縦方向に延びるように設置されており、
前記液体案内溝における前記第二液体吸い取り溝と前記液体分岐溝から離れた一方端の開口は、前記気化ケースと前記第一密封部との繋がり箇所と対向して設置され、前記液体案内溝は、毛細管現象によって、前記繋がり箇所から離れた液体媒質を吸収する。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る電子気化装置及びその気化器を実施することにより、以下の有益な効果が得られる。
当該気化器は、気化室と連通する液体貯蔵構成を気化室の底部に設置すると共に、当該液体貯蔵構成における毛細管現象付きの少なくとも一つの第二液体吸い取り溝を気化室に対向して設置することにより、当該気化室の底部から漏れた液体を吸収して貯蔵し、ひいては、液体がケースの外部に漏れてしまうのを防ぎ、利用者の気持ちを良くすることができる。
【0025】
当該電子気化装置は、利用者の気持ちが良く、作製用コストが低いという利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下、図面及び実施例を参照しながら本発明を詳しく説明する。
【
図1】本発明の幾つかの実施例に係る電子気化装置の立体構成の模式図である。
【
図2】
図1に示す電子気化装置における気化器の立体構成の模式図である。
【
図3】
図2に示す気化器の一部を分解した模式図である。
【
図5】
図4に示す気化器の一部を拡大した模式図である。
【
図6】
図4に示す気化器のケースの立体構成の模式図である。
【
図7】
図4に示す気化器のケースを他の視角から見た構成の模式図である。
【
図8】
図4に示す気化器のベースの立体構成の模式図である。
【
図9】本発明に係る気化器の構成の第一模式図である。
【
図10】本発明に係る気化器の構成の第二模式図である。
【
図11】本発明に係る気化器の断面の構成の模式図である。
【
図12】本発明に係る気化部材、スリーブ、液体吸い取り構成、密封部の構成の模式図である。
【
図13】本発明に係る気体排出管の構成の第一模式図である。
【
図14】本発明に係る気体排出管の構成の第二模式図である。
【
図15】本発明に係る気化部材、スリーブ、横方向液体貯蔵溝、密封部の構成の模式図である。
【
図16】本発明に係る縦方向に沿う液体貯蔵溝の構成の第一模式図である。
【
図17】本発明に係る縦方向に沿う液体貯蔵溝の構成の第二模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の技術特徴、目的及び効果をより明確に理解するため、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を詳しく説明する。
【0028】
図面に示す上、下、頂部及び底部をそれぞれ、本発明の上、下、頂部及び底部とするように方位を定義する。理解すべきことは、「上」や「下」などによって示される方位や位置関係が図面に示す方位や位置関係に基づくものであり、特定の方位により構成や操作を行うことを目的とする。それらは、本技術的手段を簡便に記載するためのものに過ぎず、係る装置や素子が必ず特定の方位を有するものと意味するわけではないため、本発明を限定するものでないことを理解されたい。
【0029】
図1~
図4は、本発明に係る電子気化装置の第一実施例を示す。当該電子気化装置は、リキッドや薬剤などの液体媒質を気化させるためのものであり、気化器及び当該気化器に機械的又は電気的に接続する電源装置を含む。気化器は、液体媒質を加熱して気化させるためのものであり、電源装置は、気化器に電力を供給するためのものである。好ましくは、気化器と電源装置は、着脱可能に接続される。当該電源装置は、電源ハウジング、当該電源ハウジングに設置される電池、当該電源ハウジングに設置されて当該電池に接続されると共に当該気化器に接続される導電接点、及び、当該電源ハウジングに設置されると共に当該電池と気化器に電気接続される制御回路を含む。
【0030】
図3~
図7に示すように、本実施例において、気化器は、ケース10、ベース20、気化部材30、第一密封部40、気液平衡素子50、及び、液体案内素子60を含む。当該ケース10は、当該気化部材30の外周に周設されており、液体媒質を受容するように、液体貯蔵室111を内側に形成する。本実施例では、当該液体媒質がリキッドである。当該ベース20は、当該気化部材30を取り付けるためのものであり、ケース10は、当該ベース20に周設されている。当該気化部材30は、当該ケース10に位置すると共に当該ベース20に位置するように設置される。当該第一密封部40は、当該ベース20に設置されており、当該気化部材30と当該ベース20との間の繋がり箇所を密封するためのものである。当該気液平衡素子50は、当該本体11に位置すると共に当該液体貯蔵室111の下部に位置し、当該気化部材30の外周に周設されると共に当該ベース20に位置するように設置される。当該気液平衡素子50は、液体貯蔵室111を外部に連通して、平衡当該液体貯蔵室211に気圧が平衡となるようにするためのものである。当該液体案内素子60は、二つ備えられるが、理解可能なことは、他の幾つかの実施例に一つ又は複数であってもよい。当該液体案内素子60は、当該気液平衡素子50を貫通し、当該液体貯蔵室111を当該気化部材30に液体案内可能に接続し、当該気化部材30に液体媒質を提供するためのものである。理解可能なことは、他の幾つかの実施例に、当該気液平衡素子50と当該液体案内素子60とをそれぞれ省略してもよい。
【0031】
さらに、本実施例では、当該ケース10は、本体11及び気体排出管12を含み、当該本体11と当該気体排出管12は、射出成形により一体的に成形したものである。理解可能なことは、他の幾つかの実施例に、当該気体排出管12と当該本体11とを個別の構成として形成してもよい。当該本体11は、当該ベース20及び気化部材30に周設され、当該気化部材30の上部との間に、当該液体貯蔵室111として形成された空間を設けている。当該気体排出管12は、縦方向に、当該本体11に設置されると共に、当該気化部材30に連通するように設置される。当該気体排出管12は、当該本体11の中央部に位置するが、理解可能なことは、他の幾つかの実施例においては、中央部に限られることなく、当該本体11における一方側に設置されてもよいし、斜めに設置されてもよい。当該気体排出管12は、排気通路121が内側に形成され、当該排気通路121は、当該気体排出管12の軸方向に沿って設置されると共に、側壁が当該ケースに一体的に形成される。煙は、利用者に吸われると当該排気通路121を介して利用者の口の中に到着する。当該排気通路121は、第二端1212が当該気化部材30に挿入し、第一端1211が吸い口として形成されることにより、利用者が煙を吸うことができる。当該排気通路121は、内側壁に少なくとも一つの第一液体吸い取り溝122が設けられている。本実施例では、当該少なくとも一つの第一液体吸い取り溝122は、複数備えられてもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、当該第一液体吸い取り溝121の数は複数に限定されるものでなく、一つでもよい。当該第一液体吸い取り溝122は、毛細管現象を有し、当該排気通路121の側壁に凝縮して形成した凝縮液を吸収すると共に、当該凝縮液が重力によって当該気化部材30に流れ、当該気化部材30を介して当該第一液体吸い取り溝122を流れた凝縮液を再度気化させることにより、液体媒質の利用率を高めるためのものである。
【0032】
さらに、本実施例では、当該複数の第一液体吸い取り溝122は、当該気体排出管12の内側壁に位置すると共に排気通路121の周方向に沿って間隔をあけるように設置される。煙は、排気通路121を介して排気口に到着すると、当該排気通路121の周辺に存在する気体流れが気体排出管12の内側壁に付き合って凝縮すると凝縮液を形成する。この場合には、当該第一液体吸い取り溝122が、毛細管現象によって当該凝縮液を溝に吸い込むことができる。本実施例では、当該第一液体吸い取り溝122は、当該排気通路121の縦方向に沿って設置されると共に、当該排気通路121の第二端1212から当該排気通路121の第一端1211に延び、当該排気通路121の中央軸線に並行し、当該気化部材30における気化部材30に液体案内可能に接続される。そして、凝縮液は、重力によって当該第一液体吸い取り溝122の方向に沿って当該気化部材30の上方に流れ、当該気化部材30に滴り落ちてから再度気化する。このことにより、液体媒質の利用率が高まり、液体媒質が利用者の口の中に吸われてしまうことが防止され、利用者の気持ちが良くなる。本実施例では、当該第一液体吸い取り溝は、縦方向に設置されることに限られるものではなく、螺旋に設置されてもよいし、斜めに設置されてもよい。
【0033】
本実施例では、当該排気通路121における第一端1211の端面に排出口1221が設けられており、当該排出口1221は、当該第一液体吸い取り溝122に連通すると共に当該気化部材30に連通しており、当該排出口1221によって当該第一液体吸い取り溝122における液体が当該気化部材30に滴り落ちりやすい。
【0034】
本実施例では、当該第一液体吸い取り溝122は、溝深さが当該排出口1221の方向から離れるほど次第に小さくなるように設置される。当該第一液体吸い取り溝122は、底面が排出口1221の方向に向かって傾斜する傾斜面である。そして、第一液体吸い取り溝122の上部に比較的少ない液体を貯蔵し、第一液体吸い取り溝122の下部に比較的多量の液体を貯蔵することになる。従って、第一液体吸い取り溝122の上部の液体を利用者が口の中に吸うことを防ぐ。第一液体吸い取り溝122は、底面を排出口1221の方向に向かって傾斜する傾斜面として設置されることにより、下部の液体を吸う抵抗力を増やして、液体を利用者が口の中に吸うのを防ぐことが可能である。具体的に、本実施例では、各第一液体吸い取り溝122は、溝深さが0.1mm以上であってもよい。本実施例では、各第一液体吸い取り溝122は、溝幅が当該第一液体吸い取り溝122の開口方向に沿うほど次第に大きくなるように設置される。そして、当該第一液体吸い取り溝122は、内部が狭い一方開口が広いという特徴を呈しており、ひいては、液体が当該第一液体吸い取り溝122に従って当該気化部材30に流れやすい。本実施例では、各液体貯蔵溝122は、幅が0.05~1mmであってもよい。
【0035】
図4~
図8に示すように、さらに、本実施例では、当該ベース20は、座本体21、当該座本体21に設置されている支持部材22、及び、液体貯蔵構成23を含み、当該座本体21は、当該ケース10の開口を塞ぐためのものであり、断面の形状及び寸法が当該ケース10における開口端の形状及び寸法に合致すればよい。当該ベース20には、凹溝211が設けられている。具体的に、当該凹溝211は、当該座本体21における気化部材30の気化室311に対向して設置される一方側に設置され、当該気化室311の底部に当該液体貯蔵構成23を簡便に形成するようにする。当該支持部材22は、間隔をあけて設置される二グループの支持柱を含み、当該二グループの支持柱は、それぞれ、当該凹溝211における対向する両側に位置しており、当該気化部材30における気化素子32を支持するために用いられる。当該液体貯蔵構成23は、当該凹溝211に設置されると共に当該気化部材30の気化室311に連通しており、液体媒質を貯蔵して、液体媒質の漏れを防ぐためのものである。
【0036】
さらに、本実施例では、当該液体貯蔵構成23は、複数の第二液体吸い取り溝231、液体分岐溝232、複数の液体案内溝233を含む。当該複数の第二液体吸い取り溝231は、並んで間隔をあけて当該凹溝211の底部に設置されると共に気化室311に対向して設置されており、毛細管現象を有し、当該気化室311又は排気通路121から滴り落ちた液体媒質を吸収することが可能である。当該第二液体吸い取り溝231は、その数が複数に限られず、一つであってもよい。当該液体分岐溝232は、当該凹溝211の底面に位置すると共に当該複数の第二液体吸い取り溝231に交差して設置され、当該第二液体吸い取り溝231を横断して当該液体貯蔵溝231に連通し、流れを分岐させる役割を果して、液体媒質をさらに急速に吸収するために便利である。当該複数の液体案内溝233は、当該凹溝211の側壁に間隔をあけて設置され、当該第二液体吸い取り溝231と当該液体分岐溝232に対応して設置され、当該第二液体吸い取り溝231と当該液体分岐溝232に連通しており、毛細管現象を有し、液体を当該第二液体吸い取り溝231に流し出すことに用いられる。
【0037】
さらに、本実施例では、各第二液体吸い取り溝231は、当該凹溝211の底面の横方向に沿って延びるように設置されており、つまり、当該気化室311の横方向に延びるように設置され、液体媒質の流れ方向を制御して、液体の漏れを効果的に防ぐことが可能である。本実施例では、当該第二液体吸い取り溝231は、溝幅が0.05~1mmである。また、本実施例では、各第二液体吸い取り溝231は、溝深さが0.1mmよりも大きい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例に、溝深さが0.1mmと等しいでもよい。
【0038】
さらに、本実施例では、液体分岐溝232と各第二液体吸い取り溝231とが垂直に設置されると共に当該第二液体吸い取り溝231を二つの部分に分ける。当該液体分岐溝232は、幅が当該第二液体吸い取り溝231の幅よりも広い。そして、液体の吸い取りの速度が高まり、液体媒質が電極の隙間から外部に漏洩してしまうことを避けることができる。
【0039】
さらに、本実施例では、液体案内溝233は、当該凹溝211の側壁に位置すると共に当該ベース20の縦方向に延びるように設置されており、各第二液体吸い取り溝231と各液体分岐溝232が対応的に連通し、液体媒質を当該第二液体吸い取り溝231と液体分岐溝232に案内することに用いられる。本実施例では、当該液体案内溝233における当該第二液体吸い取り溝231と当該液体分岐溝232から離れた一方端の開口は、当該気化室311の外側に設置され、当該気化室311の外側に漏れた液体を吸収することに用いられる。本実施例では、当該凹溝211は、内側壁に階段2111を設置しており、当該階段は、当該気化部材30の気化ケース31と合わせて組立て、コンパクトな組み立てを形成することに役立つ。本実施例では、当該液体案内溝233が毛細管現象を有することから、漏れた液体を当該第二液体吸い取り溝231に吸収して案内することが可能である。本実施例では、当該液体案内溝233は、溝幅が0.05~1mmであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例に、当該液体案内溝233の溝幅が0.05~1mmに限られない。
【0040】
さらに、本実施例では、当該気化部材30が気化ケース31及び気化素子32を含む。当該気化ケース31は、当該ベース20に周設されると共に当該凹溝211に挿入される。当該気化ケース31は、気化素子32を取り付けて当該気化素子32を固定するためのものである。当該気化ケース31は、気化室311が内側に形成されている。当該気化室311は、当該ベース20の上部に位置すると共に当該第一液体吸い取り溝122に直接連通する。当該気化ケース31における当該気化素子32と接触する箇所に液体が漏れやすくい。液体媒質は、当該第一密封部40における当該気化ケース31との繋がり箇所から漏れやすい。当該液体案内溝233における当該第二液体吸い取り溝231と当該液体分岐溝232から離れた一方端の開口を、当該気化ケース31と当該第一密封部40との繋がり箇所に対向して設置することにより、具体的に、当該繋がり箇所に直面することにより、漏れた液体を毛細管現象によって吸収することが可能である。当該気化素子32は、横方向に沿って当該気化ケース31に貫通しており、当該気化ケース31に貫通している気化コア321及び当該気化コア321に巻いた発熱体322を含む。当該気化コア321は、両端が当該座本体211における二グループの支持柱に位置すると共に当該液体案内素子60に液体案内可能に接続される綿芯であってもよい。当該発熱体322の導電接続部は、当該ベース20を貫通して電極90に接続される。本実施例では、当該発熱体322は、線状発熱体であってもよい。
【0041】
さらに、本実施例では、当該第一密封部40は、当該ベース20に周設されると共に当該気化ケース31の外周に周設される。具体的に、当該第一密封部40は、パッキンシールであってもよい。当該パッキンシールは、シリカゲル製シールであってもよいし、ゴム製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、シリカゲル製シールやゴム製シールに限られるものではない。
【0042】
さらに、本実施例では、当該気液平衡素子50は、筒形状を呈しており、具体的に、横方向の断面が楕円形や長方形を呈した筒形状を呈しており、その外周と当該ケース10の内壁面とは、締り嵌めという形態に従って結合されることにより、当該液体貯蔵室111を塞ぐ。本実施例では、当該気液平衡素子50は、二つの貫通穴51、当該貫通穴51の外周に位置する液体貯蔵換気構成52、及び、二つの貫通穴51間に介在する気体流れ通路53を含む。当該貫通穴51は、当該液体案内素子60が貫通するように設置される。当該液体貯蔵換気構成52は、当該液体貯蔵室111が外部に連通して、当該液体貯蔵室111における気圧を平衡にし、並んで設置され、液体媒質に毛細管現象を有させる複数の液体貯蔵溝521及び二つの気体戻り溝を含み、液体を貯蔵して液体の漏れを防ぐためのものである。当該気体戻り溝は、縦方向に設置されており、当該液体貯蔵溝521を横断し、当該液体貯蔵溝521と当該液体貯蔵室111を連通する。当該気体戻り溝は、気体が当該液体貯蔵室111に入るためのものである。当該気体流れ通路53は、当該排気通路121に連通して、当該排気通路121と当該気化室311を連通させる。当該気液平衡素子60を設置することにより温度と換気を形成して、長時間にわたって換気が行なわれない(液体供給不足)ことによりなされたリキッド溢れや焦げ臭いという現象を防ぎ、大量の換気を突然行う(液体供給が多すぎる)ことによりなされた大粒の液の滴り落ちや液漏れという現象を避けると共に、独立する換気通路を形成することにより、構成間の隙間をしっかりと塞ぎ、隙間の毛細管現象や環境の変化による液漏れの現象を避けることができ、しかも、漏れた液体や凝縮液が吸われてしまうことを防ぎ、良品率を高めることができる。
【0043】
さらに、本実施例では、当該液体案内素子60は、当該気液平衡素子50における貫通穴51に対応して設置され、当該貫通穴51を貫通すると共に当該気化コア321の両端に位置し、当該気化コア321に液体案内可能に接続される。当該液体案内素子60は、綿芯であってもよいが、理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、当該液体案内素子60は綿芯に限られるものではない。
【0044】
さらに、本実施例では、当該気化器は、固定スリーブ70をさらに含み、当該固定スリーブ70は、当該発熱体322の導電接続部を固定し、当該発熱体322の導電接続部を位置付ける。当該発熱体322は、導電接続部が当該固定スリーブ70から貫通して設置される。当該固定スリーブ70には、当該気化室311に連通する貫通穴71が設けられており、当該貫通穴71は、縦方向に設置され、当該排気通路121に連通し、気体が流れるためのものである。本実施例では、当該固定スリーブ70は、シリカゲル製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、当該固定スリーブ70を省略してもよい。
【0045】
さらに、本実施例では、当該気化器は、第二密封部80を含む。当該第二密封部80は、当該気液平衡素子50に周設され、当該液体案内素子60と排気通路121に対応して設置される位置決め穴を設置したパッキンシールであってもよい。当該第二密封部80は、シリカゲル製シール又はゴム製シールであってもよい。
【0046】
さらに、本実施例では、当該気化器は電極90を含み、当該電極90は、二つの電極柱を含み、当該二つの電極柱は、それぞれが正極柱と負極柱であり、並んで当該座本体211に設置され、一方端が配線を介して当該発熱体322の導電接続部に接続され、他方端が当該電源装置に電気接続される。
【0047】
図9~
図12は、本発明に係る気化器の第二実施例を示す。本発明は、ベース20、ベース20に周設されベース20に密封接続されて液体貯蔵室111を形成するケース10、ベース20の底部20に設けられている電極90、ベース20を貫通して液体貯蔵室111に液体を注ぐための液体注ぎ部材109、ベース20に設置されている気化器本体、気化器全体を貫通した気体流れ通路、及び、液体吸い取り構成101を含む気化器を構成している。ここで、ベースは、液体貯蔵構成を含み、当該液体貯蔵構成について第一実施例を参照し、ここで重複して説明しない。気化器本体は、気化部材30を含み、気体流れ通路は、吸気通路131、気化室311及び排気通路121を含む。液体吸い取り構成101は、排気通路121に設置され、液体吸い取り構成101の周方向に複数の液体貯蔵溝105が設置され、液体貯蔵溝105は、毛細管現象によって排気通路121の凝縮液及び/又は吸い取りの過程でもたらされた、まだ完全に気化しなかったリキッドを吸収する。本実施例では、液体吸い取り構成101は、素材がPETG、PCTG及びPCのうちの一つ又は複数であってもよい。
【0048】
具体的に、液体吸い取り構成101は、複数のフィン104を含み、フィン104は、縦方向に沿って並行して間隔をあけるように設置され、隣接して設置された二つのフィン104間に、液体貯蔵溝105が形成されており、液体貯蔵溝105の幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う際に生じた煙がフィン104の構成を通過して付いた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜まって液体貯蔵溝105に液膜を形成し、ひいては当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにし、吸う際に液漏れを防ぐことができる。
【0049】
気化部材30は、円筒形を呈した気化コア321、気化コア321の液体案内綿323及び当該気化コア321に巻いた発熱体322を含み、発熱体322の導電接続部は、当該ベース20を貫通して電極90に接続される。幾つかの実施例では、当該発熱体322は、線状発熱体であってもよい。使用の際に、気化コア321は、液体貯蔵室111内のリキッドを吸収し、発熱体322が通電されて発熱すると、気化コア321内のリキッドが気化することになる。利用者は、気化器のカバーに位置する吸い口を介して吸気し、空気が吸入作用によって吸気通路131から気化コア321に入り、気化コア321内に気化したリキッドと混合して、排気通路121を介して気化器のカバーに位置する吸い口から排出する。
【0050】
本実施例では、液体吸い取り構成101は、複数のフィン104を含み、フィン104は、縦方向に並行し又は並行しないで間隔をあけるように設置され、隣接して設置されている二つのフィン104間に液体貯蔵溝105が形成されている。液体貯蔵溝105は、その幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う時に生じた煙がフィン104の構成を通過して付いた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜めて、液体貯蔵溝105に液膜を形成し、ひいては、当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにし、吸う際に液漏れを防ぐことができる。ここで、フィン104の厚さ及び液体貯蔵溝105の幅は、それぞれ0.1~0.5mmであり、0.15~0.3mmが好ましい。
【0051】
液体吸い取り構成101における液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、吸うとともに溢れてしまうことを防ぐために、本実施例では、液体吸い取り構成101が縦方向に延びている還流溝106を少なくとも一つ含み、少なくとも一つの還流溝106は、少なくとも一部の液体貯蔵溝105を縦方向に横断しており、液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合にリキッドを還流溝106に従って気化コア321に還流してから再度気化させるためのものである。ただし、具体的に、液体吸い取り構成101の内壁に、同じ直径となる二つの還流溝106が設けられており、還流溝106は、液体吸い取り構成101の先端部におけるフィン104の次のフィン104から底部のフィン104まで縦方向に横断しており、液体吸い取り構成101の先端部に位置するフィン104は、還流溝106の凝縮液が排気通路121に流れないように阻止するためのものである。
【0052】
さらに、
図12に示すように、還流できたリキッドを気化コア321によって吸収して再度気化させるため、液体吸い取り構成101の底部のフィン104が液体吸い取り構成101の中心軸まで延びた長さは、隣接するフィン104が中心軸まで延びた長さよりも短い。
【0053】
幾つかの実施例では、排気通路121が気化部材30と上下方向に近接するように設置され、液体吸い取り構成101と排気通路121が一体化に構成され、液体貯蔵溝105は、排気通路121の内壁面に設けられる。本実施例では、
図12に示すように、液体吸い取り構成101と排気通路121とは、個別の構成である。液体吸い取り構成101は、気化部材30の直上に設置され筒形状を呈した本体を含み、ケース10は、本体及び縦方向に本体内室に設置されている気体排出管12を含み、吸気通路131、気化室311、液体吸い取り構成101の内室及び気体排出管12は、完全な気体流れ通路を構成している。
【0054】
液体吸い取り構成101を気化コア321の直上に位置すると共に気化コア321と隣接するように設置することは、電子タバコが加熱を行う時、気化によって油膜が生じ、気化の際に生じた気泡によってまだ完全に気化しなかったリキッドを極めて連れやすくなり、煙が上がる場合に、気化コア321の直上に位置する液体吸い取り構成によって、これらの煙に持たれる液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵することが可能であり、そして、吸う時に液漏れを大幅に削減することができるためである。
【0055】
複数のフィン104を当該筒形状本体の内壁面に設置し、
図12に示すように、筒形状本体に、着脱可能に囲まれている第一部分102と第二部分(不図示)を含み、第一部分102は、内壁面に複数の第一フィンが設置される一方、第二部分は、内壁面に複数の第二フィンが設置される。具体的に、液体吸い取り構成は、円柱形状を呈しており、二つの半円柱によって組み合わせられたものであってもよい。また、フィンは、扇環形状とされる。
【0056】
気化部材30と液体吸い取り構成101は、さらに、同一のスリーブ107に設置されてもよい。液体吸い取り構成101は、気化部材30と近接するように設置される。気化部材30と対応するスリーブ107には、液体貯蔵室111のリキッドが気化コア321に入るための少なくとも一つの液体入口110が設けられている。
【0057】
また、気化部材30と液体吸い取り構成101を固定してそれらの組み立てをより簡便にするために、液体吸い取り構成101の外側壁とスリーブ107の内側壁とをしっかりと設置するほうがよい。幾つかの実施例では、液体吸い取り構成101とスリーブ107は、一体化の構成としてもよい。
【0058】
密封スリーブ107と排気通路121を接続するためには、液体吸い取り構成101における先端部と対応するスリーブ107に、排気通路121に密封接続される密封部108を設ける。当該密封部は、シリカゲル製シール又はゴム製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、シリカゲル製シール又はゴム製シールに限られるものではない。
【0059】
本発明は、
図9~
図12に示すように、ベース20、ベース20に周設されベース20と密封接続されて液体貯蔵室111を形成するケース10、ベース20の底部20に位置する電極90、ベース20を貫通して液体貯蔵室111に液体を注ぐための液体注ぎ部材109、ベース20に設置される気化器本体、気化器全体を貫通する気体流れ通路、及び、液体吸い取り構成101、電子気化装置をさらに構成する。ここで、気化器本体は、気化部材30を含む。気体流れ通路は、吸気通路131、気化室311及び排気通路121を含む。液体吸い取り構成101は、排気通路121に設置され、液体吸い取り構成101の周方向に複数の液体貯蔵溝105が設置されており、液体貯蔵溝105は、毛細管現象によって排気通路121の凝縮液及び/又は吸い取りの過程でもたらされた、まだ完全に気化しなかったリキッドを吸収する。本実施例では、液体吸い取り構成101は、素材がPETG、PCTG及びPCのうちの一つ又は複数であってもよい。電子気化装置は、ベース、ケース及び気化器本体が一体的に構成された使い捨て気化装置であってもよいし、ベース、ケース及び気化器本体が個別に構成された気化装置であってもよい。
【0060】
具体的に、液体吸い取り構成101は、縦方向に並行して間隔をあけるように設置される複数のフィン104を含み、隣接して設置された二つのフィン104間には液体貯蔵溝105が形成される。液体貯蔵溝105は、その幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う際に生じた煙がフィン104構成を通過して付けた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜まって、液体貯蔵溝105に液膜を形成し、ひいては、当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにして、吸う際に液漏れを防ぐことができる。
【0061】
気化部材30は、円筒形状の気化コア321、気化コア321に囲まれた液体案内綿323、及び当該気化コア321に巻いた発熱体322を含む。発熱体322は、導電接続部が当該ベース20を貫通して電極90に接続される。幾つかの実施例では、当該発熱体322が線状発熱体であってもよい。使用の際に、気化コア321が液体貯蔵室111内のリキッドを吸収し、発熱体322が通電されて発熱すると、気化コア321内のリキッドが気化することになる。利用者は、気化器のカバーに位置する吸い口を介して吸気し、空気が吸入作用によって、吸気通路131から気化コア321に入り、気化コア321内に気化したリキッドと混合して、排気通路121を介して気化器のカバーに位置する吸い口から排出する。
【0062】
本実施例では、液体吸い取り構成101は、複数のフィン104を含み、フィン104は、縦方向に並行し又は並行しないで間隔をあけるように設置され、隣接して設置されている二つのフィン104間に液体貯蔵溝105が形成されている。液体貯蔵溝105は、その幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う時に生じた煙がフィン104の構成を通過して付けた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜まって、液体貯蔵溝105に液膜を形成し、当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにし、吸う際に液漏れを防ぐことができる。ただし、ただし、フィン104の厚さ及び液体貯蔵溝105の幅は、それぞれ0.1~0.5mmであり、0.15~0.3mmが好ましい。
【0063】
液体吸い取り構成101における液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、吸うとともに溢れてしまうのを防ぐために、本実施例では、液体吸い取り構成101が縦方向に延びている還流溝106を少なくとも一つ含み、少なくとも一つの還流溝106は、少なくとも一部の液体貯蔵溝105を横断しており、液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合にリキッドを還流溝106に従って気化コア321に還流してから再度気化させることを避けるためのものである。ここで、具体的に、液体吸い取り構成101の内壁に、同じ直径となる二つの還流溝106が設けられており、還流溝106は、液体吸い取り構成101の先端部におけるフィン104の次のフィン104から底部のフィン104まで横断しており、液体吸い取り構成101の先端部に位置するフィン104は、還流溝106の凝縮液が排気通路121に流れないように阻止するためのものである。
【0064】
さらに、
図12に示すように、還流できたリキッドを気化コア321によって吸収して再度気化させるためには、液体吸い取り構成101の底部のフィン104が液体吸い取り構成101の中心軸まで延びた長さは、隣接するフィン104が中心軸まで延びた長さよりも短い。
【0065】
幾つかの実施例では、排気通路121が気化部材30と上下方向に近接するように設置され、液体吸い取り構成101と排気通路121が一体化に構成され、液体貯蔵溝105は、排気通路121の内壁面に設けられる。本実施例では、
図12に示すように、液体吸い取り構成101と排気通路121とは、個別の構成である。液体吸い取り構成101は、気化部材30の直上に設置され筒形状を呈した本体を含み、ケース10は、本体及び縦方向に本体内室に設置されている気体排出管12を含み、吸気通路131、気化室311、液体吸い取り構成101の内室及び気体排出管12は、完全的な気体流れ通路を構成している。
【0066】
液体吸い取り構成101を気化コア321の直上に位置すると共に気化コア321と隣接するように設置する理由は以下のとおりである:電子タバコが加熱を行う時、気化によって油膜が生じるために、気化の際に生じた気泡によってまだ完全に気化しなかったリキッドを極めて連れやすくなり、煙が上がる場合に、気化コア321の直上に位置する液体吸い取り構成によって、これらの煙に持たれる液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵し、吸う時に液漏れを大幅に削減することができるからである。
【0067】
複数のフィン104を当該筒形状本体の内壁面に設置し、
図12に示すように、筒形状本体に、着脱可能に囲まれている第一部分102と第二部分(不図示)を含み、第一部分102は、内壁面に複数の第一フィンが設置される一方、第二部分は、内壁面に複数の第二フィンが設置される。具体的に、液体吸い取り構成は、円柱形状を呈しており、二つの半円柱によって組み合わせられたものであってもよい。また、フィンは、扇環形状とされる。
【0068】
気化部材30と液体吸い取り構成101は、さらに、同一のスリーブ107に設置されてもよい。液体吸い取り構成101は、気化部材30と近接するように設置される。気化部材30と対応するスリーブ107には、液体貯蔵室111のリキッドが気化コア321に入るための少なくとも一つの液体入口110が設けられている。
【0069】
また、気化部材30と液体吸い取り構成101を固定してそれらの組み立てをより簡便にするために、液体吸い取り構成101の外側壁とスリーブ107の内側壁とをしっかりと設置するほうがよい。幾つかの実施例では、液体吸い取り構成101とスリーブ107は、一体化の構成としてもよい。
【0070】
密封スリーブ107と排気通路121を接続するためには、液体吸い取り構成101における先端部と対応するスリーブ107に、排気通路121に密封接続される密封部108を設ける。当該密封部は、シリカゲル製シール又はゴム製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、シリカゲル製シール又はゴム製シールに限られるものではない。
【0071】
第二実施例を実施すると、以下の有益な効果がある。
【0072】
本発明では、排気通路に液体吸い取り構成を設置し、液体吸い取り構成の周方向に複数の液体貯蔵溝を設置し、液体貯蔵溝が毛細管現象によって排気通路の凝縮液を吸収することにより、吸う時に生じた凝縮液及び/又はまだ完全に気化しなかったリキッドが当該液体貯蔵溝に溜まって、液体貯蔵溝に液膜を形成し、ひいては、当該液体貯蔵溝に貯蔵するようにして、利用者が吸う時に液漏れが発生してしまうことを防ぎ、利用者による使用の気持ちが良くなる。
【0073】
また、液体吸い取り構成は、複数のフィンを含み、フィンは、縦方向に並行して間隔をあけるように設置される。隣接して設置されている二つのフィン間に液体貯蔵溝が形成され、吸う時に生じた煙がフィン構成を通過して生じた液滴が当該液体貯蔵溝に溜める。
【0074】
液体吸い取り構成における液体貯蔵溝に溜まったリキッドが多すぎる場合に吸うとともに溢れてしまうことを一層防ぐためには、本発明に係る液体吸い取り構成が縦方向に延びている還流溝を少なくとも一つ含み、少なくとも一つの還流溝が少なくとも一部の液体貯蔵溝を縦方向に横断しており、当該還流溝は、液体貯蔵溝に溜まったリキッドが多すぎる場合に、リキッドを還流溝に従って気化コアに還流してから再度気化させるために用いられる。
【0075】
還流できたリキッドを気化コアによって吸収してから再度気化させるため、液体吸い取り構成の底部のフィンが液体吸い取り構成の中心軸まで延びた長さは、隣接するフィンが中心軸まで延びた長さよりも短い。
【0076】
また、電子タバコが加熱を行う時、気化によって油膜が生じるために、気化の際に生じた気泡によってまだ完全に気化しなかったリキッドを極めて連れやすくなり、煙が上がる場合に、気化コア321の直上に位置する液体吸い取り構成によって、これらの煙に持たれる液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵し、吸う時に液漏れを大幅に削減することができる。
【0077】
図9、
図10、
図11、
図13~
図17は、本発明に係る気化器の第三実施例を示す。
図9、
図0と
図11に示すように、本発明は、ベース20、ベース20に周設されると共にベース20に密封接続されて液体貯蔵室111を形成するケース10、ベース20の底部20に形成される電極90、ベース20を貫通して液体貯蔵室111に液体を注ぐ液体注ぎ部材109、ベース20に設置される気化器本体、気化器全体を貫通する気体流れ通路、及び、第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成、を含む気化器を構成する。ここで、ベースは、液体貯蔵構成を含み、当該液体貯蔵構成については第一実施例を参照し、ここで重複して説明しない。気化器本体は、気化部材30を含み、気体流れ通路は、吸気通路131、気化室311及び排気通路121を含み、第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成は、当該排気通路121に液体案内可能に接続される。第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成は、毛細管現象によって排気通路121に形成される凝縮液を吸収する。第二液体吸い取り構成は、気化部材30と第一液体吸い取り構成との間に位置すると共に、第二液体吸い取り構成に係る毛細管現象が第一液体吸い取り構成のほうよりも大きい。第二液体吸い取り構成は、毛細管現象によって凝縮液を吸収して貯蔵する液体貯蔵溝105が設けられている。第一液体吸い取り構成における凝縮液は、液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着してから吸収して貯蔵される。
【0078】
本実施例では、第二液体吸い取り構成は、一つの内壁を有しており、内壁に窪んで液体貯蔵溝105を形成する。第二液体吸い取り構成は、内壁を囲んで排気通路121の一部を形成する。第一液体吸い取り構成は、排気通路121の内壁において縦方向に延びる液体吸い取り溝122であり、液体吸い取り溝122の一方端が液体貯蔵溝105に接続される。
【0079】
本実施例では、排気通路121は、着脱可能な第一気体通路壁と第二気体通路壁を含み、第一液体吸い取り構成は、当該第一気体通路壁に形成され、第二気体通路壁は、第一液体吸い取り構成の内壁である。
図11に示すように、ケース10は、本体及び縦方向に本体内室に設置される気体排出管12を含み、第二液体吸い取り構成は、気体排出管12の下方に設置され、第一気体通路壁が当該気体排出管12となり、第二気体通路壁が第一液体吸い取り構成の内壁となり、気体排出管12と第二液体吸い取りからなる内室が完全な排気通路121を形成する。
【0080】
他の実施例では、第二液体吸い取り構成は、一体的に形成された単一の素子に形成されてもよく、例えば、気体排出管12と気化部材30とが上下方向に近接して設置されてもよい。第二液体吸い取り構成と気体排出管12は、一体的に形成されてもよい。液体貯蔵溝105は、気体排出管12の内壁面に設けられている。本実施例では、第二液体吸い取り構成と気体排出管12は、個別の構成であり、第二液体吸い取り構成は、筒形状本体を含み、気化部材30の直上に設置されており、吸気通路131、気化室311、第二液体吸い取り構成の内室及び気体排出管12は、完全な気体流れ通路を形成する。
【0081】
図13と
図14に示すように、気体排出管12は、気化部材30に近い第一端1211と気化部材30から離れた第二端1212を含む。液体吸い取り溝122は、気体排出管12の第一端1211から気体排出管12の第二端1212まで縦方向に延びるように設置される。液体吸い取り溝122は、その数が若干であり、排気通路121の周壁に沿って均一に分布しており、排気通路121の中央軸線と並行する。第一液体吸い取り構成は、着脱可能に接続されてもよいし、気体排出管12の内側壁に固定接続されてもよい。本実施例では、第一液体吸い取り構成は、気体排出管12の内側壁に固定接続され、つまり、気体排出管12と一体的に構成される。気体排出管12は、縦方向に延びている少なくとも一つの液体吸い取り溝122が内側壁に設けられている。液体吸い取り溝122は、縦方向に設置されることに限られるものではなく、螺旋に設置されてもよいし、斜めに設置されてもよい。又は、凝縮液の表面に対する濡れ性が高まるように、内側壁の表面を、粗面を呈する模様にしてもよい。他の実施例では、液漏れ案内手段は、粘着や係合などの形態によって着脱可能に接続されて気体排出管12の内側壁に固定されてもよい。
【0082】
図11に示すように、気化部材30は、円筒形状を呈した気化コア321、気化コア321に囲まれている液体案内綿323、及び当該気化コア321に巻いた発熱体322を含む。発熱体322は、導電接続部が当該ベース20を貫通して電極90に接続される。幾つかの実施例では、当該発熱体322が線状発熱体であってもよい。使用の際に、液体案内綿323は、液体貯蔵室111内のリキッドを吸収し、発熱体322が通電されて発熱すると、気化コア321内のリキッドが気化することになる。利用者は、気化器のカバーに位置する吸い口を介して吸気し、空気が吸入作用によって吸気通路から気化コア321に入り、気化コア321の気化室311内に、気化したリキッドと混合して、排気通路121を介して、気化器のカバーに位置する吸い口から排出する。
【0083】
煙が排気通路121を介して排気口に到着する場合には、当該排気通路121の周辺の気体が気体排出管12の内側壁に突き当たって凝縮し、リキッドの凝縮液を形成し、このとき、当該液体吸い取り溝122が毛細管現象によって当該凝縮液を溝に吸い取り、液体貯蔵溝105の毛細管現象が液体吸い取り溝122の毛細管現象よりも大きいことから、液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着して吸収し貯蔵される。
【0084】
液体吸い取り溝122に吸収された凝縮液を、液体貯蔵溝105による毛細管現象によって円滑に第二液体吸い取り構成に還流して、第二液体吸い取り構成によって吸収して貯蔵するためには、液体吸い取り溝122の溝深さが液体貯蔵溝105に向かう方向に沿って次第に大きくなるように設置され、つまり、第二端1212から第一端1211までの方向に沿って次第に大きくなるように設置される。また、好ましくは、液体吸い取り溝122の溝深さが0.1mm以上である。
【0085】
さらに、液体吸い取り溝122の溝幅が液体貯蔵溝105に向かう方向に次第に大きくなるように設置され、つまり、第二端1212から第一端1211までの方向に沿って次第に大きくなると共に液体吸い取り溝122の溝幅がその底部から開口までの方向に沿って次第に大きくなるように設置されてもよい。好ましくは、液体吸い取り溝122の溝幅は0.05~1mmより大きい。
【0086】
上記の第一液体吸い取り構成についての実施例に基づいて、第二液体吸い取り構成の底部が気化部材30の液体案内綿323に当接し、第二液体吸い取り構成の底部に還流構成を設けることにより液体貯蔵溝105と液体案内綿323とが液体案内可能に接続される。液体貯蔵溝105における凝縮液は、液体案内綿323まで還流して吸収しから再度利用される。当該還流構成は、還流溝、液体排出口又は段階として構成されてもよい。
【0087】
図15に示すように、幾つかの実施例では、液体貯蔵溝105は、横方向液体貯蔵溝であり、具体的に、第二液体吸い取り構成の内壁に複数の第一フィン104が設置されている。第一フィン104は、縦方向に並行して間隔をあけるように設置される。隣接して設置されている二つの第一フィン104間には、横方向液体貯蔵溝が形成されている。液体貯蔵溝105は、その幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う時に生じた煙が第一フィン104構成を通過して付けた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜まって液体貯蔵溝105に液膜を形成し、ひいては、当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにして、吸う時に液漏れを防ぐことが可能である。
【0088】
第二液体吸い取り構成における液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、吸うとともに溢れてしまうのを防ぐと共に、凝縮液を再度利用するために、本実施例において、第二液体吸い取り構成は、縦方向に延びている少なくとも一つの還流溝106を含む。少なくとも一つの還流溝106は、少なくとも一部の液体貯蔵溝105を縦方向に横断しており、液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、リキッドを還流溝106に従って液体案内綿323に還流してから再度吸収して気化させるためのものである。ここで、好ましくは、第二液体吸い取り構成の内壁に、同じ直径となる二つの還流溝106が設けられており、還流溝106は、第二液体吸い取り構成の先端部における第一フィン104の次のフィンから底部の第一フィン104まで縦方向に横断しており、第二液体吸い取り構成の先端部の第一フィン104は、還流溝106の凝縮液が排気通路121に流れないように阻止するためのものである。
【0089】
還流できたリキッドを、液体案内綿323によって吸収して再度気化させるため、第二液体吸い取り構成の底部の第一フィン104が第二液体吸い取り構成の中心軸まで延びた長さは、隣接する第一フィン104が中心軸まで延びた長さよりも短い。
【0090】
液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着して吸収し貯蔵されることから、第二液体吸い取り構成における先端部の第一フィン104に、液体吸い取り溝122に対応する第一液体案内口117が設けられている。第一液体案内口117は、液体吸い取り溝122の凝縮液を、液体貯蔵溝105に案内して、第二液体吸い取り構成によってより良く吸収して貯蔵するためのものである。具体的に、本実施例では、第二液体吸い取り構成が円柱状を呈し、先端部の第一フィン104が円環形を呈し、他のフィンが扇環形を呈し、第一液体案内口117が内接円の周辺に設けた切り欠きである。
【0091】
複数の第一フィン104は、当該筒形状本体の内壁面に設置され、
図15に示すように、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分102と第二部分(不図示)を含み、第一部分102と第二部分の内壁面に複数の第一フィンが設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈しており、二つの半円柱からなるものであってもよい。先端部の第一フィン104は、半円環形を呈し、他のフィンが扇環形を呈する。
【0092】
図16と
図17に示すように、幾つかの実施例では、液体貯蔵溝105は、縦方向液体貯蔵溝であり、具体的に、第二液体吸い取り構成は、中空構成であり、先端部に天井壁113が設けられており、縦方向に天井壁113から底部まで複数の液体貯蔵板114が設置され、液体貯蔵板114が間隔をあけるように設置され、隣接して設置されている二つの液体貯蔵板114間に液体貯蔵溝105が形成されている。
【0093】
流れの分岐と液体の吸い取りを効果的に実現できるため、本実施例では、第二液体吸い取り構成は、液体貯蔵溝105に部分的に連通して凝縮液を分岐させるための少なくとも一つの液体案内溝115をさらに含み、液体案内溝115が少なくとも一部の液体貯蔵板114の中央部を横方向に横断する。幾つかの実施例では、液体案内溝115と液体貯蔵溝114は、交差して流れを分岐させることができさえすれば、互いに並行してもよいし垂直してもよい。
【0094】
第二液体吸い取り構成の底部にも流れの分岐を実現できるためには、第二液体吸い取り構成が、少なくとも一部の液体貯蔵板114の底部を横方向に横断して凝縮液の流れを分岐させるように実現できる少なくとも一つの第一階段台116をさらに含む。本実施例では、全ての液体貯蔵板114の底部を横方向に横断する。
【0095】
分岐されてきた凝縮液をより一層気化コアまで還流して再度気化させるためには、少なくとも一つの第一階段台116に第二階段台125を設ける。本実施例では、二つの第一階段台116に第二階段台125が設けられており、第一階段台116、第二階段台125及び液体貯蔵溝105が階段構成を形成する。
【0096】
同様に、液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に同着して吸収して貯蔵されることから、第二液体吸い取り構成の天井壁113に液体吸い取り溝122に対応する第二液体案内口118が設けられている。具体的に、本実施例では、第二液体吸い取り構成が円柱状を呈し、天井壁113が円環形を呈し、第二液体案内口118が内接円の周辺に設けた切り欠きである。
【0097】
複数の液体貯蔵板114が当該筒形状本体の内壁面に設置され、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分と第二部分を含み、第一部分と第二部分は、内壁面に複数の液体貯蔵板114が設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈し、二つの半円柱からなるものであってもよい。
【0098】
幾つかの実施例では、液体貯蔵溝105は、内壁に螺旋線形状にて設置される第二フィン120を含む螺旋状液体貯蔵溝であり、螺旋状の構成にて形成される。
【0099】
液体貯蔵溝105の凝縮液を気化コアに還流して再度気化させるためには、第二液体吸い取り構成が少なくとも一つの液体排出口を含み、当該液体排出口は、底部における一部の第二フィン120を縦方向に横断する。
【0100】
複数の第二フィン120は、当該筒形状本体の内壁面に設置され、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分と第二部分を含み、第一部分と第二部分は、内壁面に複数の第二フィン120が設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈し、二つの半円柱からなるものであってもよい。
【0101】
上記の実施例では、第二液体吸い取り構成を気化コア321の直上に位置すると共に気化コア321と隣接するように設置することは、電子タバコが加熱を行い気化する時、煙が排気通路を通過すると、気体通路壁に凝縮液を極めて形成し易く、本発明において、気化部材の直上に設置された第二液体吸い取り構成によって、これらの煙に付けている液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵できるので、吸う時に液漏れの恐れを大幅に低くすることができるためである。
【0102】
選択的には、液体貯蔵溝105の溝深さが0.1mm以上であり、液体貯蔵溝105の溝幅が0.05~1mmより大きい。第二液体吸い取り構成の材料は、PETG、PCTG及びPCのうちの一つ又は複数であってもよい。
【0103】
なお、本実施例では、
図11に示すように、気化部材30と第二液体吸い取り構成は、同一のスリーブ107内に設置されてもよい。第二液体吸い取り構成は、気化部材30と近接して設置される。気化部材30に対応するスリーブ107には、液体貯蔵室111のリキッドを液体案内綿323によって吸収するための少なくとも一つの液体入口110が設けられている。
【0104】
気化部材30と第二液体吸い取り構成をより簡便に固定して取り付けるためには、第二液体吸い取り構成の外側壁とスリーブ107の内側壁とをしっかりと近接して設置する。幾つかの実施例では、第二液体吸い取り構成とスリーブ107は、一体的に構成されてもよい。
【0105】
密封スリーブ107と排気通路121を接続するためには、第二液体吸い取り構成における先端部と対応するスリーブ107に、排気通路121に密封接続される密封部108が設けられており、当該密封部は、シリカゲル製シール又はゴム製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、シリカゲル製シール又はゴム製シールに限られるものではない。
【0106】
本発明は、
図9、
図10~11に示すように、ベース20、ベース20に周設されベース20に密封接続され液体貯蔵室111を形成するケース10、ベース20の底部20に設置される電極90、ベース20を貫通して液体貯蔵室111に液体を注ぐ液体注ぎ部材109、ベース20に設置される気化器本体、気化器全体を貫通する気体流れ通路、及び、第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成、を含む電子気化装置をさらに構成する。ここで、気化器本体は、気化部材30を含み、気体流れ通路は、吸気通路131、気化室311及び排気通路121を含み、第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成は、当該排気通路121に液体案内可能に接続される。第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成は、毛細管現象によって排気通路121に形成された凝縮液を吸収する。第二液体吸い取り構成は、気化部材30と第一液体吸い取り構成との間に位置すると共に第二液体吸い取り構成の毛細管現象が第一液体吸い取り構成のほうよりも大きい。第二液体吸い取り構成は、毛細管現象によって凝縮液を吸収して貯蔵する液体貯蔵溝105が設けられている。第一液体吸い取り構成の凝縮液は、液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着し吸収して貯蔵される。本実施例では、電子気化装置がベース、ケース及び気化器本体が一体的に構成された使い捨て気化装置であるが、ベース、ケース及び気化器本体が個別に構成される気化装置であってもよい。
【0107】
本実施例では、第二液体吸い取り構成が内壁を有しており、内壁に液体貯蔵溝105を窪んで形成し、第二液体吸い取り構成の内壁によって排気通路121の一部を囲む。第一液体吸い取り構成は、排気通路121の内壁の縦方向に延びている液体吸い取り溝122であり、液体吸い取り溝122の一方端が液体貯蔵溝105に接続される。
【0108】
本実施例では、排気通路121は、着脱可能に第一気体通路壁と第二気体通路壁を含み、第一液体吸い取り構成は、当該第一気体通路壁に形成されており、第二気体通路壁が第一液体吸い取り構成の内壁となる。
図11に示すように、ケース10は、本体及び縦方向に本体内室に設置される気体排出管12を含み、第二液体吸い取り構成は、気体排出管12の下方に設置される。第一気体通路壁は、当該気体排出管12となり、第二気体通路壁は、第一液体吸い取り構成の内壁となり、気体排出管12と第二液体吸い取り構成の内室が完全な排気通路121を形成する。
【0109】
他の実施例では、第二液体吸い取り構成が一体化的に形成された一つの独立の素子に形成されており、例えば、気体排出管12と気化部材30が上下方向に近接して設置される。第二液体吸い取り構成は、気体排出管12と一体化的に構成されてもよい。液体貯蔵溝105は、気体排出管12の内壁面に設けられている。一方、本実施例では、第二液体吸い取り構成と気体排出管12が個別の構成であり、第二液体吸い取り構成が筒形状本体を含み、気化部材30の直上に設置され、吸気通路131、気化室311、第二液体吸い取り構成の内室及び気体排出管12は、完全な一つの気体流れ通路を形成する。
【0110】
図13と
図14に示すように、気体排出管12は、気化部材30と近い第一端1211と気化部材30から離れた第二端1212を含む。液体吸い取り溝122は、気体排出管12の第一端1211から気体排出管12の第二端1212まで縦方向に延びるように設置される。液体吸い取り溝122は、その数が若干であり、排気通路121の周壁に沿って均一に分布しており、排気通路121の中央軸線と並行している。第一液体吸い取り構成は、気体排出管12の内側壁に着脱可能に接続されてもよいし固定接続されてもよい。本実施例では、第一液体吸い取り構成は、気体排出管12の内側壁に固定接続され、つまり、気体排出管12と一体的に構成され、気体排出管12の内側壁に、縦方向に延びている少なくとも一つの液体吸い取り溝122が設けられている。液体吸い取り溝122は、縦方向で設置されることに限られるものでなく、螺旋に設置されてもよいし、斜めに設置されてもよい。又は、凝縮液の表面に対する濡れ性が高まるように、内側壁の表面を、粗面を呈する模様にしてもよい。他の実施例では、液漏れ案内手段は、気体排出管12の内側壁に粘着や係合などの形態によって着脱可能に接続されて固定されてもよい。
【0111】
図11に示すように、気化部材30は、円筒形状を呈した気化コア321、気化コア321に囲まれている液体案内綿323、及び当該気化コア321に巻いた発熱体322を含む。発熱体322は、導電接続部が当該ベース20を貫通して電極90に接続される。幾つかの実施例では、当該発熱体322が線状発熱体であってもよい。使用の際に、液体案内綿323は、液体貯蔵室111内のリキッドを吸収し、発熱体322が通電されて発熱すると、気化コア321内のリキッドが気化することになる。利用者は、気化器のカバーに位置する吸い口を介して吸気し、空気が吸入作用によって吸気通路から気化コア321に入り、気化コア321の気化室311内に、気化したリキッドと混合して、排気通路121を介して、気化器のカバーに位置する吸い口から排出する。
【0112】
煙が排気通路121を介して排気口に到着する場合には、当該排気通路121の周辺の気体が気体排出管12の内側壁に突き当たって凝縮し、リキッドの凝縮液を形成し、このとき、当該液体吸い取り溝122が毛細管現象によって当該凝縮液を溝に吸い取り、液体貯蔵溝105の毛細管現象が液体吸い取り溝122の毛細管現象よりも大きいことから、液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着して吸収し貯蔵される。
【0113】
液体吸い取り溝122に吸収された凝縮液を、液体貯蔵溝105による毛細管現象によって円滑に第二液体吸い取り構成に還流して、第二液体吸い取り構成によって吸収して貯蔵するためには、液体吸い取り溝122の深さが液体貯蔵溝105に向かう方向に沿って次第に大きくなるように設置され、つまり、第二端1212から第一端1211までの方向に沿って次第に大きくなるように設置される。また、好ましくは、液体吸い取り溝122の溝深さは0.1mm以上である。
【0114】
さらに、液体吸い取り溝122の溝幅が液体貯蔵溝105に向かう方向に次第に大きくなるように設置され、つまり、第二端1212から第一端1211までの方向に沿って次第に大きくなると共に液体吸い取り溝122の溝幅がその底部から開口までの方向に沿って次第に大きくなるように設置されてもよい。好ましくは、液体吸い取り溝122の溝幅は0.05~1mmより大きい。
【0115】
上記の第一液体吸い取り構成についての実施例に基づいて、第二液体吸い取り構成の底部が気化部材30の液体案内綿323に当接し、第二液体吸い取り構成の底部に還流構成を設けることにより液体貯蔵溝105と液体案内綿323とが液体案内可能に接続される。液体貯蔵溝105における凝縮液は、液体案内綿323まで還流して吸収されてから再度利用される。当該還流構成は、還流溝、液体排出口又は段階として構成されてもよい。
【0116】
図15に示すように、幾つかの実施例において、液体貯蔵溝105は、横方向液体貯蔵溝であり、具体的に、第二液体吸い取り構成の内壁に複数の第一フィン104が設置されている。第一フィン104は、縦方向に並行して間隔をあけるように設置される。隣接して設置されている二つの第一フィン104の間には、横方向液体貯蔵溝が形成されている。液体貯蔵溝105は、その幅が十分に小さく、凝縮液に毛細管現象を生じさせ、吸う時に生じた煙が第一フィン104構成を通過して付けた液滴が当該液体貯蔵溝105に溜まって、液体貯蔵溝105に液膜を形成し、ひいては、当該液体貯蔵溝105に貯蔵するようにして、吸う時に液漏れを防ぐことが可能である。
【0117】
第二液体吸い取り構成における液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、吸うとともに溢れてしまうのを防ぐと共に、凝縮液を再度利用するために、本実施例では、第二液体吸い取り構成が縦方向に延びている少なくとも一つの還流溝106を含む。少なくとも一つの還流溝106は、少なくとも一部の液体貯蔵溝105を縦方向に横断しており、液体貯蔵溝105に溜まったリキッドが多すぎる場合に、リキッドを還流溝106に従って液体案内綿323に還流してから再度吸収して気化させるためのものである。ここで、好ましくは、第二液体吸い取り構成の内壁に、同じ直径となる二つの還流溝106が設けられており、還流溝106は、第二液体吸い取り構成の先端部における第一フィン104の次のフィンから底部の第一フィン104まで縦方向に横断しており、第二液体吸い取り構成の先端部の第一フィン104は、還流溝106の凝縮液が排気通路121に流れないように阻止するためのものである。
【0118】
還流できたリキッドを、液体案内綿323によって吸収して再度気化させるためには、第二液体吸い取り構成の底部の第一フィン104が第二液体吸い取り構成の中心軸まで延びた長さが、隣接する第一フィン104が中心軸まで延びた長さよりも短い。
【0119】
液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着して吸収し貯蔵されることから、第二液体吸い取り構成における先端部の第一フィン104に、液体吸い取り溝122に対応する第一液体案内口117が設けられている。第一液体案内口117は、液体吸い取り溝122の凝縮液を、液体貯蔵溝105に案内して、第二液体吸い取り構成によって良く吸収して貯蔵するためのものである。具体的に、本実施例では、第二液体吸い取り構成が円柱状を呈し、先端部の第一フィン104が円環形を呈し、他のフィンが扇環形を呈し、第一液体案内口117が内接円の周辺に設けた切り欠きである。
【0120】
複数の第一フィン104は、当該筒形状本体の内壁面に設置され、
図15に示すように、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分102と第二部分(不図示)を含み、第一部分102と第二部分の内壁面に複数の第一フィンが設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈しており、二つの半円柱からなるものであってもよい。先端部の第一フィン104は、半円環形を呈し、他のフィンが扇環形を呈する。
【0121】
図16と
図17に示すように、幾つかの実施例において、液体貯蔵溝105は、縦方向液体貯蔵溝であり、具体的に、第二液体吸い取り構成は、中空構成であり、先端部に天井壁113が設けられており、縦方向に天井壁113から底部まで複数の液体貯蔵板114が設置され、液体貯蔵板114が間隔をあけるように設置され、隣接して設置されている二つの液体貯蔵板114間に液体貯蔵溝105が形成されている。
【0122】
流れの分岐と液体の吸い取りを効果的に実現できるために、本実施例では、第二液体吸い取り構成が液体貯蔵溝105に部分的に連通して凝縮液を分岐させるための少なくとも一つの液体案内溝115をさらに含み、液体案内溝115が少なくとも一部の液体貯蔵板114の中央部を横方向に横断する。幾つかの実施例では、液体案内溝115と液体貯蔵溝114は、交差して流れを分岐させれば、互いに並行してもよいし垂直してもよい。
【0123】
第二液体吸い取り構成の底部にも流れの分岐を実現できるようにするために、第二液体吸い取り構成は、少なくとも一部の液体貯蔵板114の底部を横方向に横断して凝縮液の流れを分岐させるように実現できる少なくとも一つの第一階段台116をさらに含む。本実施例では、全ての液体貯蔵板114の底部を横方向に横断する。
【0124】
分岐されてきた凝縮液をより一層気化コアまで還流して再度気化させるためには、少なくとも一つの第一階段台116に第二階段台125を設ける。本実施例では、二つの第一階段台116に第二階段台125が設けられており、第一階段台116、第二階段台125及び液体貯蔵溝105が階段構成を形成する。
【0125】
同様に、液体吸い取り溝122の凝縮液が液体貯蔵溝105の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に同着して吸収して貯蔵されることから、第二液体吸い取り構成の天井壁113に液体吸い取り溝122に対応する第二液体案内口118が設けられている。具体的に、本実施例では、第二液体吸い取り構成が円柱状を呈し、天井壁113が円環形を呈し、第二液体案内口118が内接円の周辺に設けた切り欠きである。
【0126】
複数の液体貯蔵板114が当該筒形状本体の内壁面に設置され、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分と第二部分を含み、第一部分と第二部分は、内壁面に複数の液体貯蔵板114が設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈し、二つの半円柱からなるものであってもよい。
【0127】
幾つかの実施例において、液体貯蔵溝105は、内壁に螺旋線形状にて設置される第二フィン120を含む螺旋状液体貯蔵溝であり、螺旋状の構成にて形成される。
【0128】
液体貯蔵溝105の凝縮液を気化コアに還流して再度気化させるためには、第二液体吸い取り構成が少なくとも一つの液体排出口を含み、当該液体排出口は、底部における一部の第二フィン120を縦方向に横断する。
【0129】
複数の第二フィン120は、当該筒形状本体の内壁面に設置され、筒形状本体は、着脱可能に囲まれている第一部分と第二部分を含み、第一部分と第二部分は、内壁面に複数の第二フィン120が設置されている。具体的に、第二液体吸い取り構成は、円柱状を呈し、二つの半円柱からなるものであってもよい。
【0130】
上記の実施例では、第二液体吸い取り構成を気化コア321の直上に位置すると共に気化コア321と隣接するように設置することは、電子タバコが加熱を行い気化する時、煙が排気通路を通過すると、気体通路壁に凝縮液を極めて形成し易く、本発明において、気化部材の直上に設置された第二液体吸い取り構成によって、これらの煙に付いている液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵できるので、吸う時に液漏れの恐れを大幅に低くすることができるためである。
【0131】
選択的には、液体貯蔵溝105の溝深さが0.1mm以上であり、液体貯蔵溝105の溝幅が0.05~1mmより大きい。第二液体吸い取り構成の材料は、PETG、PCTG及びPCのうちの一つ又は複数であってもよい。
【0132】
なお、本実施例では、
図11に示すように、気化部材30と第二液体吸い取り構成は、同一のスリーブ107内に設置されてもよい。第二液体吸い取り構成は、気化部材30と近接して設置される。気化部材30に対応するスリーブ107には、液体貯蔵室111のリキッドを液体案内綿323によって吸収するための少なくとも一つの液体入口110が設けられている。
【0133】
気化部材30と第二液体吸い取り構成をより簡便に固定して取り付けるためには、第二液体吸い取り構成の外側壁とスリーブ107の内側壁とをしっかりと近接して設置する。幾つかの実施例では、第二液体吸い取り構成とスリーブ107は、一体的に構成されてもよい。
【0134】
密封スリーブ107と排気通路121を接続するためには、第二液体吸い取り構成における先端部と対応するスリーブ107に、排気通路121に密封接続される密封部108が設けられており、当該密封部は、シリカゲル製シール又はゴム製シールであってもよい。理解可能なことは、他の幾つかの実施例において、シリカゲル製シール又はゴム製シールに限られるものではない。
【0135】
第三実施例を実施すると、以下の有益な効果がある。
【0136】
本発明は、液体案内可能に接続される第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成を排気通路に設置し、第一液体吸い取り構成と第二液体吸い取り構成とが、毛細管現象によって排気通路に形成される凝縮液を吸収し、第二液体吸い取り構成が気化部材と第一液体吸い取り構成との間に位置すると共に、第二液体吸い取り構成の毛細管現象が第一液体吸い取り構成のほうよりも大きく、第二液体吸い取り構成は、毛細管現象によって凝縮液を吸収して貯蔵するための液体貯蔵溝が設けられており、第一液体吸い取り構成の凝縮液が液体貯蔵溝の毛細管現象によって第二液体吸い取り構成に到着し吸収して貯蔵されることから、吸う時にまだ完全に気化しなかったリキッド、及び、排気通路に生じた凝縮液が吸収して貯蔵され、吸う時に液漏れを利用者が吸ってしまうのを防ぎ、利用者による使用の気持ちを良くすることができる。
【0137】
また、本発明に係る第二液体吸い取り構成は、底部に液体案内綿323が当接すると共に、底部に還流構成を設けて液体貯蔵溝と液体案内綿323とを液体案内可能に連通させ、液体貯蔵溝の凝縮液を液体案内綿323に回収して再度気化することにより、リキッドの利用率が高まる。
【0138】
電子タバコが加熱を行い気化する場合には、煙が排気通路を通過して、気体通路壁に凝縮液を極めて形成し易く、本発明において、気化部材の直上に設置される第二液体吸い取り構成によって、これらの煙に連れられている液滴を液体貯蔵溝に吸収して貯蔵することにより、吸う時に液漏れの恐れを大幅に小さくすることができる。
【0139】
理解可能なことは、以上の実施例が本発明の好ましい実施形態を示すための者に過ぎず、その記載が具体的にかつ詳しくなされたが、それによって、本発明の特許範囲を限定するものと理解されるべきではない。注意すべきことは、当業者にとって、本発明の発想を逸脱しない限り、上記の技術的特徴を自由に組み合わせてもよいし、若干の変形や改良も可能であるし、それらは本発明の保護範囲に含まれる。従って、本発明の特許請求の範囲になされた如何なる均等置換や修飾は、いずれも、本発明の特許請求の範囲に含まれる。