(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】イソインドリン誘導体、並びにその医薬組成物及び使用
(51)【国際特許分類】
C07D 401/04 20060101AFI20231225BHJP
C07D 401/14 20060101ALI20231225BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20231225BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231225BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20231225BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
C07D401/04 CSP
C07D401/14
A61K45/00
A61P43/00 121
A61P43/00 105
A61P35/00
A61K31/496
(21)【出願番号】P 2022544227
(86)(22)【出願日】2021-01-20
(86)【国際出願番号】 CN2021072840
(87)【国際公開番号】W WO2021147889
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】202010067409.0
(32)【優先日】2020-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010413162.3
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518109941
【氏名又は名称】カング バイオファーマシューティカルズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リュウ ホイ
(72)【発明者】
【氏名】ドン イェンジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジェ シャンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン レイ
(72)【発明者】
【氏名】シン フォン
【審査官】水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/226770(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/226761(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/209692(WO,A1)
【文献】特表2013-519675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】
(式中、
R
1
が、F又はClであり、R
2
が、Hであり;又は、R
2
が、F又はClであり、R
1
が、Hであり;
Xが、O又はNHから選択され;
X
1、X
2、X
3、X
4及びX
5がそれぞれ、独立して、C又はNから選択され;
R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、存在しないか、又はH、ハロゲン、置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキル、置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルコキシ
、非置換(C
3~C
6)シクロアルキル、-CH=CH
2、-
C≡CH、-CN、-OH、-NO
2、
【化2】
から選択され、式中、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、
又は非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され、ただし、R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8の少なくとも1つが、-CN、-NO
2、
【化3】
、-CH=CH
2、-
C≡CH、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキ
シ、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;
前記置換(C
1
~C
12
)アルキル中の置換基が、1つ以上のハロゲンであり;
前
記置換(C
1~C
12)アルコキシ中の置換基が、1つ以上のD、1つ以上のハロゲン、又は1つ以上の(C
3~C
6)シクロアルキルから選択され;
*で表示された炭素が、不斉中心であ
る)
によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項2】
前記不斉中心が、アキラル炭素、(S)立体配置炭素
、(R)立体配置炭素
、又はラセミ体を指
す、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物又は立体異性体。
【請求項3】
一般式(I)において、前記R
4が、-CN、-NO
2、
【化4】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ
、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;R
5、R
6、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択され
;
又は、一般式(I)において、前記R
5が、-CN、-NO
2、
【化5】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ
、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;R
4、R
6、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択され
;
又は、一般式(I)において、前記R
6が、-CN、-NO
2、
【化6】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ
、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;R
4、R
5、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択され
;
又は、一般式(I)において、前記R
7が、-CN、-NO
2、
【化7】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ
、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;R
4、R
5、R
6及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択され
;
又は、一般式(I)において、前記R
8が、-CN、-NO
2、
【化8】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ
、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;R
4、R
5、R
6及びR
7がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択さ
れる)
、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項4】
R
1が、F
であり、R
2が、H
であり;又はR
2が、F
であり、R
1が、H
である、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項5】
R
4が、H、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CF
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH=CH
2、-C≡CH、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2
、-OCD
3、-CN、-NO
2、
【化9】
から選択され
;
R
5が、H、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CF
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH=CH
2、-C≡CH、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2
、-OCD
3、-CN、-NO
2、
【化10】
から選択され
;
R
6が、H、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CF
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH=CH
2、-C≡CH、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2
、-OCD
3、-CN,-NO
2、
【化11】
から選択され
;
R
7が、H、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CF
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH=CH
2、-C≡CH、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2
、-OCD
3、-CN、-NO
2、
【化12】
から選択され
;
R
8が、H、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CF
3、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH=CH
2、-C≡CH、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2
、-OCD
3、-CN、-NO
2、
【化13】
から選択さ
れる、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項6】
R
4
が、H、F、-CN、-OCH
3
、-OCF
3
、又は-OCD
3
から選択され、
R
5
が、H、F、-CN、-OCH
3
、-OCF
3
、又は-OCD
3
から選択され、
R
6
が、H、F、-CN、-OCH
3
、-OCF
3
、又は-OCD
3
から選択され、
R
7
が、H、F、-CN、-OCH
3
、-OCF
3
、又は-OCD
3
から選択され、
R
8
が、H、F、-CN、-OCH
3
、-OCF
3
、又は-OCD
3
から選択される、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物又は立体異性体。
【請求項7】
R
4
が、H又はFから選択され、
R
5
が、H又はFから選択され、
R
6
が、F又は-CNから選択され、
R
7
が、H、F又は-OCH
3
から選択され、
R
8
が、F又はHから選択される、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物又は立体異性体。
【請求項8】
XがOである、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項9】
X
1、X
2、X
3、X
4、及びX
5が、それぞれ、独立して、Cである、請求項1に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項10】
前記ハロゲンが、F、Cl、Br又はIである、請求項1~
9のいずれか一項に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項11】
一般式(I)の化合物が、以下の化合物:
【化14】
のいずれか1つである、請求項1~
9のいずれか一項に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれか一項に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体を調製するための方法であって、以下の工程:
【化15】
の反応によって化合物A-01から一般式(I)の前記化合物を得ることを含み、式中、X、X
1~X
5、
*、R
1、R
2、R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8の定義が全て、請求項1~
11のいずれか一項に記載されるとおりであり、Ra及びRbの一方が、
【化16】
であり、他方が、
【化17】
であり、R
a’及びR
b’が、独立して、Hである、方法。
【請求項13】
治療的に及び/又は予防的に有効な量の、請求項1~
11のいずれか一項に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体を含む医薬組成物。
【請求項14】
さらなる治療剤をさらに含む、請求項
13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
細胞内の標的タンパク質のユビキチン化及び分解を誘導することによって、関連する疾患、障害又は病態を治療するための薬剤の調製における、請求項1~
11のいずれか一項に記載の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和
物又は立体異性体の使用。
【請求項16】
前記疾患、障害又は病態が、
癌である、請求項
15に記載の使用。
【請求項17】
前記疾患、障害又は病態が、多発性骨髄腫である、請求項15に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月20日に出願された中国特許出願第CN 202010067409.0号及び2020年5月15日に出願された中国特許出願第CN 202010413162.3号に対する優先権を主張するものである。各出願は、全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、イソインドリン誘導体、その中間体、その調製方法、その医薬組成物及びその使用に関する。
[背景技術]
セレブロンは、ヒトにおけるCRBN遺伝子によってコードされるタンパク質である。セレブロンは、損傷DNA結合タンパク質1(DDB1)、カリン-4A(CUL4A)、及びカリン1調節因子(ROC1)とともにE3ユビキチンリガーゼ複合体を形成する。この複合体は、様々な他のタンパク質をユビキチン化する。十分に解明されていない機構によって、標的タンパク質のセレブロンユビキチン化は、増加したレベルの線維芽細胞増殖因子8(FGF8)及び線維芽細胞増殖因子10(FGF10)をもたらし、次に、FGF8は、複数の発生過程を調節する。
【0003】
レナリドミド免疫調節剤が、タンパク質セレブロンに結合し、Ikaros(IKZF1)及びAiolos(IKZF3)のユビキチン化及び分解を誘導するように複合体の特異性を変化させ得ることを複数の試験が示す。IKZF1及びIKZF3は、多発性骨髄腫における主要な転写因子である。IKZF3の単一のアミノ酸置換は、レナリドミド免疫調節剤によって誘導される分解に対する抵抗性を与え、レナリドミド免疫調節剤によって誘導される細胞増殖阻害に耐性である。同様に、本発明者らは、T細胞におけるレナリドミド免疫調節剤誘導性IL2産生が、IKZF1及びIKZF3の欠失に起因することを見出した。これらの知見は、新規な治療作用機序、すなわち、特定の標的の選択的分解をもたらす、E3ユビキチンリガーゼの活性の改変を明らかにしている(Jan Kroenke,et al.,Lenalidomide Causes Selective Degradation of IKZF1 and IKZF3 in Multiple Myeloma Cells,Science,2014,343(6168):301-5)。
【0004】
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
腫瘍の有効な治療に対する必要性が当該技術分野において高まっており、セレブロンの基質特異性を利用することによって様々な腫瘍関連タンパク質を特異的に標的とし、それを調節する小分子治療剤を開発することも、当該技術分野において差し迫った必要性がある。
【0005】
[課題を解決するための手段]
本発明は、イソインドリン誘導体、その調製方法、その医薬組成物及びその使用を提供する。本発明のイソインドリン誘導体は、セレブロンに結合することによって、様々な腫瘍関連タンパク質を特異的に標的とし、それを調節し、それによって、癌及び他の関連疾患を有効に治療することができる。
【0006】
本発明は、一般式(I):
【0007】
【化1】
(式中、R
1及びR
2がそれぞれ、独立して、H、ハロゲン、-CN、置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキル、置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルコキシ、又は-OHから選択され、ただし、R
1及びR
2が両方ともHであるわけではなく;
【0008】
Xが、O又はNHから選択され;
X1、X2、X3、X4、及びX5がそれぞれ、独立して、C又はNから選択され;
R4、R5、R6、R7、及びR8がそれぞれ、独立して、存在しないか、又はH、ハロゲン、置換若しくは非置換(C1~C12)アルキル、置換若しくは非置換(C1~C12)アルコキシ、置換若しくは非置換(C3~C6)シクロアルキル、-CH=CH2、-CH≡CH、-OH、-CN、-NO2、
【0009】
【化2】
から選択され、式中、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され、ただし、R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8の少なくとも1つが、-CN、-NO
2、-CH=CH
2、-CH≡CH、
【0010】
【化3】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され;
【0011】
置換(C1~C12)アルキル及び置換(C1~C12)アルコキシ中の置換基が、1つ以上のD、1つ以上のハロゲン、又は1つ以上の(C3~C6)シクロアルキルから選択され;
*で表示された炭素が、不斉中心である)
によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好ましくは、一般式(I)において、R1及びR2の少なくとも1つが、ハロゲン、-CN、置換若しくは非置換(C1~C12)アルキル、置換若しくは非置換(C1~C12)アルコキシ又は-OHから選択される。
【0013】
好ましくは、一般式(I)において、R1及びR2の少なくとも1つが、F、Cl、Br、-CN、-CH3、-OCH3、-CF3、又は-OCF3から選択される。
より好ましくは、一般式(I)において、R1及びR2の少なくとも1つが、Fから選択される。
【0014】
好ましくは、一般式(I)において、Xが、Oから選択される。
一実施形態において、一般式(I)において、Xが、Oから選択され、X1、X2、X3、X4、及びX5がそれぞれ、独立して、Cから選択される。
【0015】
一実施形態において、Xが、Oから選択され、X1、X2、X3、X4、及びX5の少なくとも1つが、Nから選択される。
好ましくは、一般式(I)において、Xが、NHから選択される。
【0016】
一実施形態において、一般式(I)において、Xが、NHから選択され、X1、X2、X3、X4及びX5がそれぞれ、独立して、Cから選択される。
一実施形態において、Xが、NHから選択され、X1、X2、X3、X4及びX5の少なくとも1つが、Nから選択される。
【0017】
一実施形態において、一般式(I)において、R4が、-CN、-NO2、
【0018】
【化4】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され、ここで、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され;R
5、R
6、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択される。
【0019】
一実施形態において、R4が、-CN、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルコキシから選択され、R5、R6、R7及びR8がそれぞれ、独立して、Hから選択される。
【0020】
一実施形態において、一般式(I)において、R5が、-CN、-NO2、
【0021】
【化5】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され、ここで、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され;R
4、R
6、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択される。
【0022】
一実施形態において、R5が、-CN、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルコキシから選択され、R4、R6、R7及びR8が、より好ましくは、それぞれ、独立して、Hから選択される。
【0023】
一実施形態において、一般式(I)において、R6が、-CN、-NO2、
【0024】
【化6】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され、ここで、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され;R
4、R
5、R
7及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択される。
【0025】
一実施形態において、R6が、-CN、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルコキシから選択され、R4、R5、R7及びR8が、より好ましくは、それぞれ、独立して、Hから選択される。
【0026】
一実施形態において、一般式(I)において、R7が、-CN、-NO2、
【0027】
【化7】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され、ここで、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され;R
4、R
5、R
6及びR
8がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択される。
【0028】
一実施形態において、R7が、-CN、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルコキシから選択され、R4、R5、R6及びR8が、より好ましくは、それぞれ、独立して、Hから選択される。
【0029】
一実施形態において、一般式(I)において、R8が、-CN、-NO2、
【0030】
【化8】
、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C
1~C
12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C
1~C
12)アルコキシから選択され、ここで、R
9及びR
10がそれぞれ、独立して、H、D、又は置換若しくは非置換(C
1~C
12)アルキルから選択され;R
4、R
5、R
6及びR
7がそれぞれ、独立して、H又はハロゲンから選択される。
【0031】
一実施形態において、R8が、-CN、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルキル、1つ以上のハロゲンで置換される(C1~C12)アルコキシ、1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルキル、又は1つ以上のDで置換される(C1~C12)アルコキシから選択され、R4、R5、R6及びR7が、より好ましくは、それぞれ、独立して、Hから選択される。
【0032】
好ましくは、一般式(I)において、不斉中心は、アキラル炭素、(S)立体配置炭素、濃縮(S)立体配置炭素、(R)立体配置炭素、濃縮(R)立体配置炭素又はラセミ体を指す。
【0033】
好ましくは、一般式(I)において、ハロゲンは、F、Cl、Br又はIである。
好ましくは、一般式(I)において、置換若しくは非置換(C1~C12)アルキルは、好ましくは、置換若しくは非置換(C1~C6)アルキルから選択され、より好ましくは、置換若しくは非置換(C1~C4)アルキルから選択され、ここで、置換若しくは非置換(C1~C4)アルキルは、最も好ましくは、置換若しくは非置換メチル、置換若しくは非置換エチル、置換若しくは非置換n-プロピル、置換若しくは非置換イソプロピル、置換若しくは非置換n-ブチル、置換若しくは非置換イソブチル、又は置換若しくは非置換tert-ブチルから選択され;「置換若しくは非置換」という語句に関連して記載される置換基は、D、ハロゲン、又は(C3~C6)シクロアルキルの1つ以上から選択され、好ましくは、D、F、Cl、Br、I、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され、より好ましくは、D、F、Cl、シクロプロピル又はシクロブチルから選択され、最も好ましくは、Fから選択される。
【0034】
一実施形態において、置換若しくは非置換(C1~C12)アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、-CD3、-CD2H、-CDH2、-CF3、-CH2F、-CHF2、
【0035】
【化9】
から選択され、より好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、-CD
3、-CF
3、-CH
2F、-CHF
2、
【0036】
【化10】
から選択され、最も好ましくは、メチル、エチル、-CD
3、-CF
3、-CH
2F、又は-CHF
2から選択される。
【0037】
好ましくは、一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体において、置換若しくは非置換(C1~C12)アルコキシは、好ましくは、置換若しくは非置換(C1~C6)アルコキシから選択され、より好ましくは、置換若しくは非置換(C1~C4)アルコキシから選択され、ここで、置換若しくは非置換(C1~C4)アルコキシは、最も好ましくは、置換若しくは非置換メトキシ、置換若しくは非置換エトキシ、置換若しくは非置換n-プロポキシ、置換若しくは非置換イソプロポキシ、置換若しくは非置換n-ブトキシ、置換若しくは非置換イソブトキシ、又は置換若しくは非置換tert-ブトキシから選択され;「置換若しくは非置換」という語句に関連して記載される置換基は、D、ハロゲン、又は(C3~C6)シクロアルキルの1つ以上から選択され、好ましくは、D、F、Cl、Br、I、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルから選択され、より好ましくは、D、F、Cl、シクロプロピル、又はシクロブチルから選択され、最も好ましくは、D又はFから選択される。
【0038】
一実施形態において、置換若しくは非置換(C1~C12)アルコキシは、好ましくは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、-OCD3、-OCD2H、-OCDH2、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、
【0039】
【化11】
から選択され、より好ましくは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、-OCD
3、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2、
【0040】
【化12】
から選択され、最も好ましくは、メトキシ、エトキシ、-OCD
3、-OCF
3、-OCH
2F、又は-OCHF
2から選択される。
【0041】
一実施形態において、置換若しくは非置換(C3~C6)シクロアルキルは、置換若しくは非置換シクロプロピル、置換若しくは非置換シクロブチル、置換若しくは非置換シクロペンチル、又は置換若しくは非置換シクロヘキシルから選択される。
【0042】
一実施形態において、R1が、H、F、Cl、Br、-CN、メチル、メトキシ、又は-OHから選択され;R1が、好ましくは、F、Cl、-CH3、-CN、又は-OHから選択され、R1が、より好ましくは、Fから選択される。
【0043】
一実施形態において、R2が、H、F、Cl、Br、-CN、メチル、メトキシ、又は-OHから選択され;R2が、好ましくは、F、Cl、-CH3、-CN、又は-OHから選択され、R2が、より好ましくは、Fから選択される。
【0044】
一実施形態において、R1が、F、Cl、Br、-CN、-CH3、-OCH3、-CF3、又は-OCF3から選択され;R2が、Hから選択される。
一実施形態において、R2が、F、Cl、Br、-CN、-CH3、-OCH3、-CF3、又は-OCF3から選択され;R1が、Hから選択される。
【0045】
一実施形態において、R1が、Fから選択され;R2が、Hから選択される。
一実施形態において、R2が、Fから選択され;R1が、Hから選択される。
好ましくは、一般式(I)において、R4、R5、R6、R7、及びR8の1つが、-CN、-NO2、-CH=CH2、-CH≡CH、
【0046】
【化13】
、-OCF
3、-OCH
2F、-OCHF
2、-CD
3、-OCD
3、又は-CF
3から選択される。
【0047】
一実施形態において、R4が、H、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、-OCH2CH3、-CH=CH2、-CH≡CH、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、-CD3、-OCD3、-CN、-NO2、
【0048】
【化14】
から選択され;R
4が、好ましくは、H、F、-CN、-OCH
3、-OCF
3、-OCD
3、又は-CD
3から選択され;R
4が、より好ましくは、H又はFから選択され;R
4が、最も好ましくは、Hから選択される。
【0049】
一実施形態において、R5が、H、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、-OCH2CH3、-CH=CH2、-CH≡CH、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、-CD3、-OCD3、-CN、-NO2、
【0050】
【化15】
から選択され;R
5が、好ましくは、H、F、-CN、-OCH
3、-OCF
3、-OCD
3、又は-CD
3から選択され;R
5が、より好ましくは、H又はFから選択され;R
5が、最も好ましくは、Hから選択される。
【0051】
一実施形態において、R6が、H、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、-OCH2CH3、-CH=CH2、-CH≡CH、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、-CD3、-OCD3、-CN、-NO2、
【0052】
【化16】
から選択され;R
6が、好ましくは、H、F、-CN、-OCH
3、-OCF
3、-OCD
3、又は-CD
3から選択され;R
6が、より好ましくは、F又は-CNから選択され;R
6が、最も好ましくは、-CNから選択される。
【0053】
一実施形態において、R7が、H、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、-OCH2CH3、-CH=CH2、-CH≡CH、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、-CD3、-OCD3、-CN、-NO2、
【0054】
【化17】
から選択され;R
7が、好ましくは、H、F、-CN、-OCH
3、-OCF
3、-OCD
3、又は-CD
3から選択され;R
7が、より好ましくは、H、F又は-OCH
3から選択され;R
7が、最も好ましくは、-OCH
3から選択される。
【0055】
一実施形態において、R8が、H、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、-OCH2CH3、-CH=CH2、-CH≡CH、-OCF3、-OCH2F、-OCHF2、-CD3、-OCD3、-CN、-NO2、
【0056】
【化18】
から選択され;R
8が、好ましくは、H、F、-CN、-OCH
3、-OCF
3、-OCD
3、又は-CD
3から選択され;R
8が、より好ましくは、F又はHから選択され;R
8が、最も好ましくは、Fから選択される。
【0057】
好ましくは、一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体は、以下の化合物:
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
重水素(D又は2H)は、水素の安定した非放射性同位体であり、その原子量は、2.0144である。水素は、自然界でH(水素又はプロチウム)、D(2H又は重水素)及びT(3H又は三重水素)の同位体混合物の形態で存在し、ここで、重水素存在度は、0.0156%である。当該技術分野において一般的な専門知識によれば、構造が天然水素原子を含有する全ての化合物において、水素原子は、実際には、H、D及びTの混合物を表す。したがって、化合物が、存在度がその天然存在度(すなわち、任意の位置で0.0156%)より多い重水素を含有する場合、これらの化合物は、非天然であるか又は重水素濃縮されていると見なされるべきであり、したがって、これらの化合物は、その非濃縮類似体と比べて新規である。
【0065】
本発明において、「D」、「重水素」又は「重水素濃縮された」化合物は、一般式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、立体異性体、代謝産物若しくはプロドラッグの化合物を指し、ここで、任意の関連する位置における重水素存在度は、その位置におけるその天然存在度より多い。したがって、「D」、「重水素」又は「重水素濃縮された」化合物において、関連する位置のいずれかにおける重水素存在度は、0.0156%超~100%である可能性が高い。重水素濃縮された位置は、Dによって表されるが、重水素濃縮されていない位置は、Hによって表される。当該技術分野において一般的な専門知識によれば、記号Hは、重水素濃縮されていない位置において省略され得る。重水素濃縮された化合物を得るための方法の例は、水素を重水素で置き換えること、又は化合物を合成するのに重水素濃縮された出発材料を使用することである。
【0066】
本発明において、濃縮された重水素中の重水素のパーセンテージ又は重水素存在度は、モルパーセンテージを指す。
本発明において、「重水素濃縮されていない」という語句は、自然界における水素、すなわち、H(水素又はプロチウム)、D(2H又は重水素)及びT(3H又は三重水素)の同位体混合物の形態の水素を指す。
【0067】
本発明はまた、化学合成の分野において一般的に使用される方法によって市販の原料から合成され得る一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体を調製するための方法を提供し、例えば、国際公開第2016065980 A1号パンフレット、国際公開第2019014100 A1号パンフレットなどに開示される合成方法が参照される。
【0068】
一実施形態において、一般式(I)の化合物は、化合物A-01
【0069】
【化25】
を反応させることによって得られ、式中、X、X
1~X
5、
*、R
1、R
2、R
4、R
5、R
6、R
7、及びR
8の定義は、上記と同じであり、Ra及びRbの一方は、
【0070】
【0071】
【化27】
であり、R
a’及びR
b’が、独立して、Hである。
【0072】
本発明はまた、治療的に及び/又は予防的に有効な量の、一般式(I)によって表される上記のイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体を含む医薬組成物を提供する。
【0073】
本発明の実施形態によれば、医薬組成物は、注射(静脈内)、経粘膜投与、経口投与(固体及び液体製剤)、吸入、眼内投与、直腸投与、局所的又は非経口(点滴、注射、移植、皮下、静脈内、動脈内及び筋肉内)投与を含む任意の投与形態へと製剤化され得る。本発明の医薬組成物はまた、制御放出又は遅延放出剤形であり得る。固体経口製剤の例としては、限定はされないが、粉末、カプセル、カプレット、軟カプセル剤、及び錠剤が挙げられる。経口又は経粘膜投与のための液体製剤の例としては、限定はされないが、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、及び液剤が挙げられる。局所製剤の例としては、限定はされないが、乳剤、ゲル、軟膏、クリーム、パッチ、ペースト、フォーム、ローション、滴下剤、又は血清製剤が挙げられる。非経口投与のための製剤の例としては、限定はされないが、注射用溶液、薬学的に許容される担体に溶解又は懸濁され得る乾燥製剤、注射用懸濁剤及び注射用乳剤が挙げられる。一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体の他の好適な製剤の例としては、限定はされないが、目薬及び他の点眼薬;鼻腔用スプレー又は吸入剤などのエアロゾル;非経口投与に好適な液体剤形;坐薬及びトローチが挙げられる。
【0074】
本発明に係る医薬組成物は、製薬分野において広く使用されるものなどの薬学的に許容される賦形剤をさらに含み得る。賦形剤は、安全な、安定した機能化医薬組成物を提供するために主に使用され、対象が投与を受けた後に有効成分を所望の速度で溶解させるか又は対象に組成物が投与された後に有効成分の効果的な吸収を促進するための方法も提供することができる。賦形剤は、不活性充填剤であってもよく、又は組成物の全体的なpH値を安定させるか又は組成物の有効成分の分解を防ぐなどの特定の機能を提供し得る。
【0075】
本発明の実施形態によれば、薬学的に許容される賦形剤は、1つ以上の接着剤、懸濁化剤、乳化剤、希釈剤、充填剤、造粒剤、接着剤、崩壊剤、滑沢剤、付着防止剤、滑剤、湿潤剤、ゲル化剤、吸収抑制剤、溶解阻害剤又は強化剤、吸着剤、緩衝剤、キレート剤、保存剤、着色剤、着香剤及び甘味料を含み得る。薬学的に許容される担体は、投与に望ましい製剤の形態に応じて様々な形態を取り得る。例えば、液体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、水、グリコール、油、アルコール、風味強化剤、保存剤、着色剤などが挙げられる。別の例示的な例として、固体経口製剤では、好適な担体及び添加剤としては、でんぷん、糖、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、接着剤、崩壊剤などが挙げられる。薬学的に許容される担体又は賦形剤は、通常、非毒性であるべきである。本発明に係る医薬組成物は、1つ以上の好適な担体/賦形剤を含み得る。賦形剤の量及びタイプは、必要条件によって変化するであろう。当業者は、本開示に基づいて、本発明の医薬組成物に加えられる適切な担体/賦形剤を容易に決定することができる。
【0076】
本発明の医薬組成物、すなわち、治療的に又は予防的に有効な量の、本発明において提供される一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体を含む組成物は、当業者に公知の任意の方法を用いて、本開示にしたがって調製され得る。例えば、本発明に係る医薬組成物は、限定はされないが、従来の混合、溶解、造粒、乳化、粉砕、封入、包埋又は凍結乾燥プロセスを含む従来の薬剤配合技術にしたがって、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、立体異性体、代謝産物、又はプロドラッグを、薬学的に許容される担体と混合することによって調製され得る。
【0077】
本発明の実施形態によれば、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体の1つ以上に加えて、医薬組成物は、1つ以上のさらなる治療剤をさらに含み得る。本発明の薬剤組合せに含まれ得るさらなる治療剤のさらなる詳細が、以下に開示される。さらなる治療剤の量及びタイプは、治療若しくは予防される疾患、障害又は病態;疾患、障害又は病態の重症度;年齢、体重、及び身体状態などの、組成物を投与される対象の因子;並びに投与経路などに応じて決まるであろう。
【0078】
本発明の特定の実施形態において、治療又は予防量の一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体、又は任意の医薬組成物、その製剤などが、本発明の方法によって、ある期間(投与期間)内に対象に投与され得、続いて、化合物の非投与の期間(非投与期間)が続く。投与期間及び非投与期間は、所望の回数繰り返され得る。投与期間又は非投与期間の所望の長さ及び回数は、治療若しくは予防される疾患、障害又は病態のタイプ及び/又は重症度、並びに個々の対象の性別、年齢、体重、及び他のパラメータ(例えば、個々の対象の生物学的、身体的、及び生理学的状態など)に応じて決まるであろう。本出願に開示される内容によれば、当業者は、投与期間及び/又は非投与期間の適切な長さ及び回数を決定するのに十分な能力水準を有する。
【0079】
本発明の実施形態によれば、本発明に係る一般式(I)によって表される化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体と、さらなる治療剤との併用は、本発明に開示される内容にしたがって、任意の疾患、障害又は病態の治療又は予防において相乗効果を果たし得る。
【0080】
本発明の実施形態によれば、さらなる治療剤は、天然、半合成又は合成化合物であり得る。別の実施形態において、さらなる治療剤は、小分子、例えば、合成有機若しくは無機分子;又はより大きい分子若しくは生体分子、例えば、薬理学的活性を有するタンパク質若しくは核酸であり得る。別の実施形態において、さらなる治療剤は、抗血管新生化合物、免疫調節化合物、免疫療法化合物、化学療法化合物又はホルモン化合物であり得る。
【0081】
本発明の一実施形態において、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体及びさらなる治療剤を含む組成物は、対象に同時に投与される。別の実施形態において、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体及びさらなる治療剤は、順番に投与される。別の実施形態において、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体及びさらなる治療剤は、別々に投与される。さらなる治療剤は、本発明に係る一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体の投与の前、投与と連続して、又は投与の後に投与され得る。
【0082】
本発明に係る一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ若しくは立体異性体と組み合わせて投与され得る1つ以上のさらなる治療剤は、予防又は治療される必要のある疾患、障害又は病態などの様々な因子に応じて決まるであろう。当業者は、本発明に開示される内容にしたがって、一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ、又は立体異性体と組み合わせて使用するための適切なさらなる治療剤を容易に決定することができる。
【0083】
本発明の一実施形態によれば、本発明に係る一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体が、さらなる治療剤と組み合わせて投与される場合、治療有効量の、一般式(I)によって表される化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体は、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ、又は立体異性体が、さらなる治療剤と組み合わせて投与されない場合に必要とされるそれらの治療有効量より少ない。別の実施形態において、さらなる治療剤の治療有効量は、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体が投与されない場合のそれらの有効量より少ない。
【0084】
本発明の実施形態によれば、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ、又は立体異性体及びさらなる治療剤が、疾患、障害又は病態を治療又は予防するために対象に投与される場合、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ、又は立体異性体及びさらなる治療剤は、同じ経路又は異なる経路によって投与され得る。さらなる治療剤は、限定はされないが、経口投与、吸入、注射、眼内投与、経粘膜投与、直腸投与、乳剤、リポソーム、長時間作用型インプラント又は持続制御放出プロセスを含む、本明細書に記載される任意の経路によって投与され得る。さらなる治療剤の特定の投与経路は、さらなる治療剤自体及び製剤、並びに予防又は治療される疾患、障害又は病態に応じて決まるであろう。本開示の内容にしたがって、当業者は、さらなる治療剤の投与経路を決定するのに十分な能力水準を有する。
【0085】
本発明に係る一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体は、限定はされないが、細胞内の標的タンパク質のユビキチン化及び分解を誘導することによって、関連する疾患、障害又は病態を治療するための薬剤の調製における使用を含む様々な使用に用いられ得る。
【0086】
したがって、別の一般的な態様において、本発明は、疾患、障害又は病態を治療又は予防するための薬剤の調製における、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体の使用に関する。別の態様において、本発明は、細胞内の標的タンパク質のユビキチン化及び分解を誘導することによって、関連する疾患、障害又は病態を治療又は予防するための方法であって、治療的に又は予防的に有効な量の、一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、代謝産物、プロドラッグ又は立体異性体を対象に投与することを含む方法に関する。本発明の方法によれば、治療又は予防されるこのような疾患、障害及び病態の例としては、限定はされないが、癌が挙げられる。
【0087】
好ましい実施形態において、疾患、障害又は病態は、癌、好ましくは、多発性骨髄腫である。
様々な刊行物、論文、及び特許が、本明細書において引用又は記載される。これらの参考文献の引用若しくは記載又は本明細書におけるその全体的な援用若しくはそれらについての説明は、本発明の背景を例示することを意図しているが、その内容が本発明の先行技術の一部を成すことを意味することを意図していない。
【0088】
特に定義されない限り、本明細書において使用される全ての専門用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。そうでない場合、本明細書において使用される特定の用語は、本明細書に記載される意味を有する。本明細書において引用される全ての特許、公開特許出願、及び刊行物は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により援用される。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される単数形が、文脈上特に明記されない限り、複数の意味を含むことに留意されたい。
【0089】
本明細書において使用される際、特定の塩、組成物、及び賦形剤などが、「薬学的に許容される」と記載される場合、それは、塩、組成物、賦形剤などが、一般に、非毒性で、安全であり、対象、好ましくは、哺乳動物対象、より好ましくは、ヒト対象において使用するのに好適であることを意味する。
【0090】
本明細書において使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容される有機又は無機塩を指す。
本明細書において使用される際、「代謝産物」という用語は、薬剤分子がインビボで化学構造の変化を生じた後に産生される活性物質を指し、活性物質は、一般に、上記の薬剤分子の誘導体であり、また、化学修飾され得る。
【0091】
本明細書において使用される際及び特に規定されない限り、「多形」という用語は、結晶化されたときに格子空間における異なる配置の分子によって形成される1つ以上の結晶構造を指す。
【0092】
本明細書において使用される際、「溶媒和物」という用語は、一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、多形、立体異性体、代謝産物又はプロドラッグの結晶形態を指し、これは、結晶構造に組み込まれた1つ以上の溶媒分子をさらに含む。溶媒和物は、化学量論量又は非化学量論量の溶媒を含んでいてもよく、溶媒中の溶媒分子は、規則的又は不規則の配列で存在し得る。非化学量論量の溶媒分子を含有する溶媒和物は、溶媒和物から少なくとも1つの溶媒分子(ただし全てではない)を失うことによって得られる。特定の実施形態において、溶媒和物は、水和物を指し、これは、化合物の結晶形態が、溶媒としての水分子をさらに含むことを意味する。
【0093】
本明細書において使用される際及び特に規定されない限り、「プロドラッグ」という用語は、生物学的に反応性の官能基が、生物学的条件(インビトロ又はインビボ)下で、化合物から切断されるか又は他の形で反応して、化合物を提供し得るように、生物学的に反応性の官能基を含む化合物の誘導体を指す。通常、プロドラッグは、不活性であるか、又は少なくとも、化合物自体のものより低い活性を有するため、化合物は、それが生物学的に反応性の官能基から切断されるまでその活性を示し始める。生物学的に反応性の官能基は、生物学的条件下で、加水分解又は酸化されて、化合物を提供し得る。例えば、プロドラッグは、生物学的に加水分解性の基を含み得る。生物学的に加水分解性の基の例としては、限定はされないが、生物学的に加水分解性のホスフェート、生物学的に加水分解性のエステル、生物学的に加水分解性のアミド、生物学的に加水分解性のカーボネート、生物学的に加水分解性のカルバメート及び生物学的に加水分解性のウレイドが挙げられる。
【0094】
本発明の一般式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、多形、立体異性体、代謝産物又はプロドラッグは、1つ以上の不斉中心(「立体異性体」)を含有し得る。本明細書において使用される際、「立体異性体」という用語は、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、エピ異性体、エンド・エキソ異性体、アトロプ異性体、位置異性体、cis-及びtrans-異性体などを含む全ての立体異性体を指す。本明細書における「立体異性体」は、「純粋な立体異性体」及び「濃縮立体異性体」又は様々な上記の立体異性体の「ラセミ体」も含む。これらの立体異性体は、不斉合成方法又はキラル分離方法(限定はされないが、薄層クロマトグラフィー、回転クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー及び高速液体クロマトグラフィーを含む)によって分離、精製及び濃縮され得、他のキラル化合物とともに結合を形成する(化学結合など)又は塩を形成する(物理的結合)ことなどによるキラル分離によって得ることもできる。本明細書における「純粋な立体異性体」は、化合物の他の立体異性体に対して95%以上の質量含有率で濃縮された化合物の立体異性体を指す。本明細書における「濃縮立体異性体」は、化合物の他の立体異性体に対して50%以上の質量含有率で濃縮された化合物の立体異性体を指す。本明細書における「ラセミ体」という用語は、化合物の他の立体異性体のものに等しい質量含有率で濃縮された化合物の立体異性体を指す。
【0095】
本明細書において使用される際、「対象」という用語は、本発明の実施形態に係る化合物又は組成物を投与される予定であるか又は投与された任意の動物、好ましくは、哺乳動物、最も好ましくは、ヒトを指す。本明細書において使用される際、「哺乳動物」という用語は、任意の哺乳動物を含む。哺乳動物の例としては、限定はされないが、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サル、ヒトなど、最も好ましくは、ヒトが挙げられる。
【0096】
一実施形態において、「治療する」又は「治療される」は、疾患若しくは障害又はその少なくとも1つの確認可能な症状の改善、予防又は好転、例えば、癌又は疾患の症状を軽減又は安定させることによって癌及び望ましくない血管新生関連疾患を治療することを指す。別の実施形態において、「治療する」又は「治療される」は、哺乳動物において特定されていなかった可能性がある治療される疾患又は障害の少なくとも1つの測定可能な身体パラメータの改善、予防又は好転を指す。しかしながら、別の実施形態において、「治療する」又は「治療される」は、身体的に、例えば確認可能な症状の安定化、又は生理学的に、例えば身体パラメータの安定化、又はその両方で、疾患又は障害の進行を遅くすることを指す。別の実施形態において、「治療する」又は「治療される」は、疾患又は障害の発症を遅らせることを指す。
【0097】
ある実施形態において、対象とする化合物は、予防として投与される。本明細書において使用される際、「予防する」又は「予防される」は、所与の疾患又は障害に罹患するリスクの低下を指す。実施形態の好ましい形態において、特定の化合物が、対象、例えば、癌若しくは自己免疫疾患の家族歴又は癌若しくは自己免疫疾患に罹患する傾向を有する対象に予防として投与される。
【0098】
本明細書において使用される際、「治療有効量」は、治療される疾患又は障害の症状の緩和を含み得る、組織系、動物又はヒトにおける(研究者、獣医、医師、又は他の臨床医によって求められている)生物学的又は医学的応答をもたらし得る化合物又は組成物の量を指す。好ましい実施形態において、治療有効量は、癌、障害若しくは望ましくない血管関連疾患を有効に治療し、治療を改善し、又は予防するのに十分な量である。
【0099】
「予防的に有効な量」という用語は、対象における障害の発症(研究者、獣医、医師又は他の臨床医によって求められている)を阻害し得る活性化合物又は薬剤の量を指す。化合物の予防的に有効な量は、疾患、障害若しくは病態の治療又は予防における治療効果を提供し得る、単独で又はさらなる治療的に有効な化合物と組み合わせて使用される治療剤の量を指す。
【0100】
特に規定されない限り、本明細書において使用される用語の単数形(「a」又は「an」)は、複数の意味も含む。
特に規定されない限り、本明細書において使用される「又は」又は「及び」という用語は、「及び/又は」を指す。
【0101】
特に規定されない限り、本明細書における特定の基に現れる
【0102】
【0103】
当該技術分野における一般的な知識から逸脱しないことに基づいて、上記の様々な好ましい条件は、本発明の様々な好ましい例が得られるように、任意の方法で組み合わされ得る。
【0104】
本発明において使用される試薬及び原料は全て、市販されている。
本発明の好ましい効果は、以下の点にある:
本発明の一般式(I)によって表されるイソインドリン誘導体が、細胞内の標的タンパク質のユビキチン化及び分解を誘導し、それによって、癌及び他の関連疾患を有効に治療することができる。
【0105】
実験データは、本出願の化合物が、多発性骨髄腫に対する良好な阻害効果を有することを示す。
【実施例】
【0106】
実施形態の詳細な説明
実施例1
化合物I-1
合成経路:
【0107】
【0108】
工程A.窒素保護下で、3-ヒドロキシ-2-メチル安息香酸(CAS 603-80-5、30.0g、197mmol)を、無水メタノール(400mL)に溶解させ、DMF(2mL)及び塩化チオニル(70.3g、591mmol)を、0℃で滴下して加えた。滴下添加が完了した後、反応溶液を加熱還流させ、一晩反応させた。次に、反応溶液を室温(25℃)に冷却し、減圧下で濃縮乾固させた。残渣を酢酸エチル(250mL)に溶解させた。混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)、水(250mL)及び飽和塩水(250mL)で連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、メチル3-ヒドロキシ-2-メチルベンゾエートを灰色の固体(30.5g、収率:93%)として得た。
【0109】
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ 7.41(dd,J=8.1、1.2Hz、1H)、7.10(td,J=7.8、0.6Hz、1H)、6.94(dd,J=8.1、1.2Hz、1H),5.25(s,1H)、3.89(s,3H)、2.45(s,3H).
【0110】
工程B.窒素保護下で、メチル3-ヒドロキシ-2-メチルベンゾエート(30.5g、184mmol)及びイミダゾール(31.2g、459mmol)を無水DMF(200mL)に溶解させ、得られた溶液を、氷浴中で0℃に冷却した。TBDMSCl(tert-ブチルジメチルシリルクロリド、33.2g、220mmol)を、溶液に少しずつ加えた。得られた混合物を室温に温め、一晩撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、酢酸エチル(250mL)及び水(250mL)を加え、有機相を分離した。水性相を酢酸エチル(250mL)で逆抽出した。有機相を組み合わせて、水(250mL)及び飽和塩水(250mL)で連続して洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、メチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2-メチルベンゾエートを黄色の液体(51.5g、収率:100%)として得て、それを次の反応に直接使用した。
【0111】
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ 7.42(dd.J=7.8、1.2Hz、1H)、7.05-7.11(m,1H)、7.42(dd,J=8.1、1.2Hz、1H)、3.87(s,3H)、2.42(s,3H)、1.02(s,9H)、0.21(s,6H).
【0112】
工程C.化合物メチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-2-メチルベンゾエート(51.5g、184mmol)、AIBN(1.49g、9.2mmol)及びNBS(39.3g、220mmol)を、四塩化炭素(600mL)に加えた。反応溶液を還流させ、一晩反応させた。反応溶液を減圧下で濃縮し、次に、残渣を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1)にかけて、メチル2-ブロモメチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾエートを淡黄色の液体(63.1g、収率:96%)として得た。
【0113】
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ 7.51(dd,J=7.5、1.2Hz、1H)、7.22(t,J=8.1Hz、1H)、6.98(dd.J=8.4.1.5Hz、1H)、5.02(s,2H)、3.92(s,3H)、1.06(s,9H)、0.30(s,6H).
【0114】
工程D.化合物メチル2-ブロモメチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ベンゾエート(5.00g、13.9mmol)及び化合物
【0115】
【化30】
(CAS 108607-02-9、3.65g、15.3mmol)を無水アセトニトリル(50mL)に溶解させ、ジイソプロピルエチルアミン(5.20mL、29.2mmol)を、室温(30℃)で、窒素雰囲気下で滴下して加えた。反応溶液を40℃に温め、一晩撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(50mL×2)及び飽和塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、淡黄色の油を得た。得られた油をDMF(17.2mL)に溶解させ、水(1.89mL)中のK
2CO
3(884mg、6.40mmol)の溶液を、0℃で滴下して加えた。滴下添加が完了した後、反応溶液を室温(25℃)に温め、50分間撹拌した。反応溶液を、0℃で1Nの希塩酸(11mL)を滴下して加えることによって中性に調整し、減圧下で濃縮した。次に、残渣を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1)にかけて、I-1を白色の発泡体(1.40g、収率:22%)として得た。
【0116】
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ 8.81(br s,1H)、7.20-7.31(m,2H)、6.95-6.98(m,2H)、6.09(br s,1H)、4.94-4.99(m,1H)、4.56(d,J=17.7Hz、1H)、4.43(d,J=17.4Hz、1H)、2.08-2.35(m,4H)、1.39(s,9H).
【0117】
実施例2
化合物I-2
合成経路:
【0118】
【0119】
工程A.2-フルオロ-4-メチル安息香酸(50g、324.4mmol、CAS 7697-23-6)を400mLのDMFに溶解させ、K2CO3(67g、486mmol)を加えた。反応溶液を室温で0.5時間撹拌し、ヨードメタン(26.3mL、422mmol)を0℃で加え、得られた混合物を室温で16時間反応させた。反応溶液を1500mLの水に注いだ。混合物をEtOAc(500mL×2)で抽出し、飽和塩水(500mL×2)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、生成物、メチル2-フルオロ-4-メチルベンゾエート(51g、収率:94%)を白色の固体として得て、それを精製せずに次の工程に直接使用した。
【0120】
工程B.メチル2-フルオロ-4-メチルベンゾエート(48g、285mmol)を400mLのCCl4に溶解させ、NBS(N-ブロモスクシンイミド、55.9g、314mmol)及びBPO(13.8g、57.2mmol)を加え、反応溶液を、油浴中で80℃に加熱し、一晩反応させた。反応溶液を室温に冷却し、ろ過し、減圧下で濃縮し、残渣を500mLのEtOAc中で分散させ、次に、飽和塩水(500mL×2)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、生成物、メチル4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾエートを黄色の固体(70g)として得た。上記の固体生成物メチル4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾエート(70g)及びN-Bocピペラジン(35g、0.188mol、CAS 57260-71-6)を、DMF(500mL)に加え、K2CO3(65g、0.47mol)を加えた。混合物を、油浴中で70℃に加熱し、16時間にわたって反応させた。反応溶液を室温に冷却し、次に、ろ過し、EtOAc(200mL)で洗浄し、EtOAc(500mL×3)で抽出した。抽出物を、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ、ろ液を減圧下で濃縮乾固させて、生成物、tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレートを黄色の油(80g)として得た。MS(ESI)m/z 353.4[M+H]+。
【0121】
工程C.化合物tert-ブチル4-(3-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート(80g)をEtOAc(500mL)に溶解させ、HCl/EtOAc(5N、400mL)を加えた。反応溶液を室温で16時間撹拌し、沈殿した固体をろ過し、得られた固体を減圧下で濃縮乾固させて、塩酸塩I-2を得た。MS(ESI)m/z 253.2[M+H]+。
【0122】
実施例3
化合物CM-1
合成経路:
【0123】
【0124】
工程A.化合物CM-1A(3,4-ジフルオロベンゾニトリル、11.8g、84.83mmol、CAS 64248-62-0)及びN-Boc-ピペラジン(18.96g、101.8mmol)をDMSO(100mL)に加え、K2CO3(17.56g、127.2mmol)を加えた。得られた混合物を、一晩、油浴中で100℃に加熱し、室温に冷却し、次に、600mLの水に注いだ。混合物を15分間撹拌し、次に、ろ過し、水で洗浄し、ろ過ケーキを、油ポンプを用いて減圧下で濃縮乾固させて、CM-1Cを白色の固体(28g)として得た。次に、HCl/EA(5M、300mL)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌し、ろ過し、ろ過ケーキを、油ポンプを用いて減圧下で濃縮乾固させて、CM-1D(3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル塩酸塩、23.0g)を白色の固体として得た。MS:[M+H]+=206.1。
【0125】
工程B.CM-1E、すなわち、2-クロロ-4-メチル安息香酸(5g、29.3mmol、CAS 7697-25-8)を40mLのDMFに溶解させ、K2CO3(6.1g、44mmol)を加えた。得られた混合物を室温で0.5時間撹拌し、ヨードメタン(5.4g、38.1mmol)を0℃で加え、反応溶液を室温で4時間反応させた。反応溶液を300mLの水に注いだ。得られた混合物をEtOAc(200mL×2)で抽出し、次に、飽和塩水(200mL×2)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮して、生成物CM-1Fを黄色の油(メチル2-クロロ-4-メチルベンゾエート、5.2g、収率:96%)として得て、それを精製せずに次の工程に直接使用した。
【0126】
工程C.CM-1F(5.0g、27.1mmol、CAS 195318-63-9)を100mLのCCl4に溶解させ、NBS(5.7g、32.5mmol)及びBPO(354mg、1.46mmol)を加え、反応溶液を油浴中で80℃に加熱し、一晩反応させた。反応溶液を室温に冷却し、ろ過した。ろ液を飽和塩水(100mL×2)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=100:1~80:1)によって精製して、CM-1Gを黄色の液体(メチル4-(ブロモメチル)-2-クロロベンゾエート、4.4g、収率:61%)として得た。
【0127】
1H NMR(400MHz、CDC13)δ 7.83-7.81(m 、1H)、7.69(s,1H)、7.54-7.52(m,1H)、4.74(s,2H)、3.86(s,3H).
【0128】
工程D.化合物CM-1G(4.0g、15mmol)及びCM-1D(3.62g、15mmol)をCH3CN(80mL)に加え、次に、K2CO3(2.34g、38mmol)を加えた。得られた混合物を、16時間にわたって油浴中で80℃に加熱し、室温に冷却し、次に、ろ過し、EtOAcで洗浄し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。抽出物を、水及び塩水で洗浄し、乾燥させ、ろ液を、減圧下で蒸発乾固させて、CM-1H(メチル2-クロロ-4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾエート、4.5g、11.6mmol、77%)を黄色の固体として得た。MS:[M+H]+=388.1。
【0129】
工程E.実施例7(化合物CM-3)における工程B~Dの合成方法を参照して、化合物CM-1L、tert-ブチル-(S)-5-アミノ-4-(4-((2-クロロ-4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエートが、CM-3CをCM-1Hで置き換えることによって合成され得る。
【0130】
【0131】
工程F.実施例9(化合物CM-6)における工程E~Fの合成方法を参照して、化合物CM-1が、CM-6G、すなわち、tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエートを、CM-1Lで置き換えることによって合成され得る。
【0132】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.70-7.57(m,2H)、7.49-7.48(m,3H)、7.38-7.34(m,3H)、7.14-7.09(m,1H)、5.29(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4,41(d,J=17.6Hz、1H)、4.26(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.20-3.18(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.39(m,6H)、2.00-1.95(m,1H).
MS:[M+H]+=602.2。
e.e.=99.8%
【0133】
実施例4
化合物CM-2
合成経路
【0134】
【0135】
1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(1.50g、9.43mmol)、I-2(2.72g、9.43mmol)及びN,N,-ジイソプロピルエチルアミン(4.26g、33.00mmol)を、アセトニトリル(30mL)に加え、得られた混合物を、油浴中で80℃に加熱し、16時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物CM-2Cを茶色の固体(メチル2-フルオロ-4-((4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾエート、1.72g、収率:47%)として得た。
【0136】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 8.02-7.98(m,2H)、7.89-7.85(m,1H)、7.32-7.30(m,2H)、7.18-7.14(m,1H)、3.85(s,3H)、3.62(s,2H)、3.36-3.27(m,4H)、2.57-2.50(m,4H).MS(ESI)m/z 392.4[M+H]+。
【0137】
実施例9における化合物CM-6の合成方法を参照して、化合物CM-2(すなわち、(S)-3-(4-((2-フルオロ-4-((4-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン)が、化合物CM-6C(すなわち、メチル4-((4-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート)を、対応する基質CM-2Cで置き換えることによって合成され得る。
【0138】
【0139】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、8.06-7.96(m,2H)、7.61-7.48(m,2H)、7.42-7.31(m,2H)、7.28-7.11(m,3H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.58(s,2H)、3.23-3.14(m,4H)、2.96-2.83(m,1H)、2.60-2.52(m,5H)、2.48-2.37(m,1H)、1.99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 606.2[M+H]+。e.e.=99.4%
【0140】
実施例5
化合物CM-5
【0141】
【0142】
実施例4における化合物CM-2の合成方法を参照して、化合物CM-5(すなわち、(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロベンゾニトリル)が、出発化合物CM-2Aを、化合物
【0143】
【化37】
(CAS 3939-09-1)で置き換えることによって合成され得る。
【0144】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.61-7.49(m,3H)、7.40-7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、6.95-6.83(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.45-3.36(m,4H)、2.96-2.83(m,1H)、2.61-2.53(m,1H)、2.48-2.40(m,5H)、1.99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 586.2[M+H]+。
【0145】
実施例6
化合物CM-7
【0146】
【0147】
実施例4における化合物CM-2の合成方法を参照して、化合物CM-7(すなわち、(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシベンゾニトリル)が、出発化合物CM-2Aを、化合物
【0148】
【化39】
(CAS191014-55-8)で置き換えることによって合成され得る。
【0149】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.58-7.49(m,2H)、7.43-7.34(m,3H)、7.24-7.21(m,2H)、6.60-6.52(m,2H)、5.28(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.86(s,3H)、3.37(s,2H)、3,40-3.34(m,4H)、2.96-2,85(m,1H)、2,60-2.51(m,5H)、2.47-2.37(m,1H)、1.99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 598.3[M+H]+。
【0150】
実施例7
化合物CM-3
合成経路:
【0151】
【0152】
工程A.化合物I-2(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート塩酸塩、2.70g、9.35mmol)、CM-1A(3,4-ジフルオロベンゾニトリル、1.18g、8.50mmol)及びDIEA(3.29g、25.5mmol)を、DMSO(15mL)に加え、得られた混合物を、油浴中で100℃に加熱し、3時間撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、EtOAc(60mL×3)で抽出し、有機相を飽和塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物CM-3Cを黄色の固体(メチル4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、2.50g、6.74mmol、収率:79%)として得た。MS:[M+H]+=372.1。
【0153】
工程B.化合物CM-3C(2.50g、6.74mmol)をTHF/MeOH(30mL/10mL)に溶解させ、LiBH4(0.51g、23.55mmol)を0℃で少しずつ加え、得られた混合物を、16時間にわたって室温で、窒素保護下で撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物CM-3Dをオフホワイトの固体(3-フルオロ-4-(4-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル、1.20g、収率:52%)として得た。
【0154】
1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.39-7.34(m,2H)、7.28-7.24(m,1H)、7.13-7.08(m,2H)、6.92-6.88(m,1H)、4.75(s,2H)、3.56(s,2H)、3.49(s,1H)、3.24-3.22(m,4H)、2.63-2.60(m,4H).MS[M+H]+=344.4。
【0155】
工程C.SOCl2(1.25g、10.50mmol)を、0℃でDCM(15mL)中の化合物CM-3D(1.20g、3.50mmol)の溶液にゆっくりと加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応溶液を濃縮して、粗生成物、CM-3E(4-(4-(4-(クロロメチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル塩酸塩、1.4g)を白色の固体として得た。
MS[M+H]+=362.1。
【0156】
工程D.化合物I-1(611mg、1.83mmol)、CM-3E(800mg.2.01mmol)及びCs2CO3(1.49g、4.57mmol)を、DMSO(15mL)に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液をろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗浄し、ろ液を氷水に注いだ。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出し、有機相を飽和塩水(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、得られた粗生成物を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-3G(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、600mg、0.91mmol、収率:50%)をオフホワイトの固体として得た。
【0157】
1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.48-7.35(m,4H)、7.29-7.25(m,1H)、7.18-7.12(m,3H)、6.93-6.89(m,1H)、6.32(m,1H)、5.32(m,1H)、5.19(s,2H)、4.93-4.85(m,1H)、4.55-4.36(m,2H)、3.59(s,2H)、3,28-3.22(m,4H)、2.70-2.58(m,4H)、2.42-2.08(m,4H)、1.42(s,9H).MS[M+H]+=660.2。
【0158】
工程E.CH3CN(15mL)中の化合物CM-3G(600mg、0.91mmol)及びp-トルエンスルホン酸(469mg、2.73mmol)の溶液を、90℃で4時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、次に、EtOAc/THF(30mL/30mL)で希釈し、NaHCO3水溶液を、pH>7になるまで0℃~5℃で加えた。有機相を飽和塩水(80mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、得られた粗生成物を、分取HPLCによって精製して、生成物、CM-3((S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル、170mg、0.29mmol、収率:32%)をオフホワイトの固体として得た。
【0159】
lH NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.71-7.65(m,1H)、7.60-7.47(m,3H)、7.42-7.31(m,2H)、7.25-7.08(m,3H)、5.27(s,2H)、5.15-5.05(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.23-3.14(m,4H)、2.96-2.83(m,1H)、2.60-2.52(m,5H)、2.48-2.37(m,1H)、2.02-1.92(m,1H).
MS(ESI)m/z 586.2[M+H]+。
【0160】
実施例8
化合物CM-4
【0161】
【0162】
工程A.メチル3-フルオロ-4-メチルベンゾエート(5g、29.8mmol、CAS:87808-48-8)、NBS(5.56g、31.25mmol)及びBPO(1.44g、5.95mmol)を、CCl4(60mL)に加え、得られた混合物を、油浴中で80℃に加熱し、一晩反応させた。反応溶液をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=100/1~30/1)によって精製して、化合物CM-4D(メチル4-(ブロモメチル)-3-フルオロベンゾエート、7g、粗生成物)を黄色の油として得た。
【0163】
工程B.化合物CM-4D(2.23g、9.04mmol)、CM-1D(2.40g、9.94mmol)及びK2CO3(3.12g、22.6mmol)を、DMF(25mL)に加え、得られた混合物を70℃で16時間撹拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-4E(メチル4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-フルオロベンゾエート、2.4g、収率:71%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI)m/z 372.4[M+H]+。
【0164】
工程C.化合物CM-4E(2.40g、6.47mmol)をTHF/MeOH(20mL/20mL)に溶解させ、LiBH4(0.35g、16.17mmol)を0℃で少しずつ加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮し、残渣を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-4F(3-フルオロ-4-(4-(2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル、1.3g、収率:58%)を白色の固体として得た。
【0165】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.70-7.66(m,1H)、7.57-7.54(m,1H)、7.38-7.34(m,1H)、7.13-7.08(m,3H)、5.27(t,J=6.4Hz、1H)、4.49(d,J=6.4Hz、2H)、3.57(s,2H)、3.18-3.16(m,4H)、2.54-2.49(m,4H).MS(ESI)m/z 344.1[M+H]+。
【0166】
工程D.SOC12(1.35、11.37mmol)を、0℃でDCM(30mL)中の化合物CM-4F(1.3g、3.79mmol)の溶液にゆっくりと加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して、生成物、CM-4G(4-(4-(4-(クロロメチル)-2-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル塩酸塩、1.4g)をオフホワイトの固体として得た。
【0167】
MS(ESI)m/z 362.1、364.1[M+H]+。
工程E.NMP(N-メチルピロリジン、15mL)中の化合物CM-4G(1.50g、3.77mmol)、化合物I-1(1.15g、3.44mmol)及びK2CO3(1.18g、8.57mmol)の混合溶液を、50℃で16時間撹拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を氷水に注いだ。混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出し、有機相を飽和塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-4H(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、1.80g、収率:79%)をオフホワイトの固体として得た。
【0168】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.70-7.66(m,1H)、7.57-7.44(m,4H)、7.34-7.27(m,4H)、7.17-7.08(m,2H)、5.26(s,2H)、4.76-4.70(m,1H)、4.58-4.42(m,2H)、3.60(s,2H)、3.22-3.10(m,4H)、2.60-2.52(m,4H)、2.19-2,00(m,4H)、1,32(s,9H).MS(ESI)m/z 660.2[M+H]+。
【0169】
工程F.CH3CN(20mL)中の化合物CM-4H(0.90g、1.36mmol)及びp-トルエンスルホン酸(0.705g、4.10mmol)の溶液を、油浴中で90℃に加熱し、4時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、次に、EtOAc/THF(30mL/30mL)で希釈し、NaHCO3水溶液を、pH>7になるまで0℃~5℃で加えた。有機相を飽和塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、残渣を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-4((S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-2-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-3-フルオロベンゾニトリル、415mg、収率:52%)を白色の固体として得た。
【0170】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.70-7.66(m,1H)、7.7-7.44(m,3H)、7.35-7.31(m,4H)、7.13-7.08(m,1H)、5.26(s,2H)、5.14-5.09(m,1H)、4.45(d,J=17.2Hz、1H)、4.29(d,J=17.2Hz、1H)、3.60(s,2H)、3.24-3.11(m,4H)、2.98-2.84(m,1H)、2.64-2.52(m,5H)、2.49-2.37(m,1H)、2.05-1.93(m,1H).
MS(ESI)m/z 586.2[M+H]+。
【0171】
実施例9
化合物CM-6
【0172】
【0173】
工程A.化合物CM-6A(4-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、1.5g、7.93mmol、CAS 194853-86-6)、I-2(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート塩酸塩、2.29g、7.93mmol)、及びK2CO3(2.74g、19.83mmol)を、DMSO(20mL)に加え、得られた混合物を、油浴中で90℃に加熱し、7時間にわたって反応させた。反応溶液を室温に冷却し、次に、ろ過し、EtOAcで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮乾固させ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:l)によって精製して、生成物、CM-6C(メチル4-((4-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、3.0g、収率90%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 422.3[M+H]+。
【0174】
工程B.化合物CM-6C(3.0g、7.12mmol)をTHF/MeOH(50mL、5mL)に溶解させ、LiBH4(0.93g、42.8mmol)を、氷浴中で反応フラスコに少しずつ加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を、氷浴中で水を加えることによってクエンチした。反応混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出し、次に、塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1、1:1、EtOAc)によって精製して、生成物、CM-6D(4-(4-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、2.5g、収率:90%)を白色の固体として得た。
【0175】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.82(d,J=8.8Hz、1H)、7.42-7.30(m,1H)、7.29-7.08(m,3H)、5.21(t,J=5.6Hz、1H)、4.53(d,J=5.6Hz、2H)、3.53(s,2H)、3.47-3.44(m,4H)、2.51-2.47(m,4H).
【0176】
工程C.化合物CM-6D(2.40g、6.10mmol)をCH3CN(15mL)に溶解させ、SOC12(2.18g、18.3mmol)を、氷浴中で反応フラスコに加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮乾固させ、残渣をEtOAcでスラリー化し、次に、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物、CM-6E(4-(4-(4-(クロロメチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル塩酸塩、2.4g、収率:88%)をオフホワイトの固体として得た。
【0177】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 11.96(s,1H)、7.92(d,J=8.8Hz、1H)、7.67-7.62(m,2H)、7.49-7.40(m,2H)、7.31-7.28(m,1H)、4.82(s,2H)、4.39(s,2H)、4.23-4.20(m,2H)、3.55-3.49(m,2H)、3.36-3.33(m,2H)、3.12-3.10(m,2H).
【0178】
工程D.化合物CM-6E(1.70g、3.79mmol)をDMSO(10mL)に溶解させ、Cs2CO3(3.1g、9.5mmol)及び化合物I-1(1.27g、3.80mmol)を室温で加えた。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。反応溶液を珪藻土に通してろ過し、次に、EtOAcで洗浄した。ろ液を氷水に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩水(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ、減圧下で濃縮し、得られた粗生成物を、分取高速液体クロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-6G(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、2.0g、収率:74%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 710.3[M+H]+。
【0179】
工程E.化合物CM-6G(1.05g、1.48mmol)をDMF(3mL)に溶解させ、4NのHCl/ジオキサン(30mL)を加えた。反応溶液を室温で16時間撹拌し、減圧下で濃縮して、CM-6H((S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタン酸、1.0g)を黄色の油として得た。MS(ESI)m/z 654.6[M+H]+。
【0180】
工程F.化合物CM-6H(1.2g、粗生成物)をDMF/DCM(8mL/25mL)に溶解させ、得られた混合物を-40℃に冷却した。SOCl2(881mg、7.40mmol)を滴下して加え、得られた混合物を1.5時間にわたって反応させた後、ピリジン(1.17g、14.8mmol)を加えた。混合物を-40℃で1時間撹拌した後、Et3N(747mg、7.40mmol)をゆっくりと滴下して加え、得られた混合物を1時間撹拌した。反応物を、10mLの水をゆっくりと加えることによってクエンチし、-40℃未満の温度に維持した。反応混合物を、-20℃でNaHCO3水溶液を用いてpH=8に調整し、次に、EtOAc/THF(60/30mL、×3)で抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮乾固させ、残渣を、分取HPLCによって精製して、生成物、CM-6((S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、202mg、2工程の収率:21%)を白色の固体として得た。
【0181】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.84-7.82(m,1H)、7.57-7.51(m,2H)、7.40-7.20(m,6H)、5.28(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.39(d,J=17.6Hz、1H)、4,23(d,J=17.6Hz、1H)、3.57-3.45(m,6H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.42(m,6H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 636.3[M+H]+。
【0182】
実施例10
実施例9における化合物CM-6のための合成方法を参照して、化合物CM-8、CM-9、CM-11、CM-27、CM-28、CM-29、CM-30、CM-31及びCM-35を、対応する反応剤を使用することによって調製した。
化合物CM-8
【0183】
【0184】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、8.16(d,J=2.0Hz、1H)、8.07-8.05(m,1H)、7.58-7.49(m,3H)、7.40-7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、5.27(s,2H)、5.12-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.09-2.97(m,4H)、2.96-2.83(m,1H)、2.61-2.42(m,6H)、2.04-1.90(m,1H).
MS(ESI)m/z 636.2[M+H]+。
化合物CM-9
【0185】
【0186】
1HNMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.98-7.93(m,1H)、7.76-7.73(m,1H)、7.58-7.49(m,2H)、7.40-7.34(m,2H)、7.25-7.20(m,3H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.23(d,J=17.6Hz、1H)、3.59(s,2H)、3.12(br s,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.56-2.38(m,6H)、2.00-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 602.2[M+H]+。
化合物CM-11
【0187】
【0188】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.58-7.48(m,3H)、7.40-7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、6.92(s,1H)、6.84-6.82(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=18.0Hz、1H)、4.23(d,J=18.0Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.34-3.29(m,4H)、2.90-2.87(m,1H)、2.59-2.54(m,1H)、2.51-2.42(m,5H)、2.07(s,3H)、2.01-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 582.3[M+H]+。
化合物CM-27
【0189】
【0190】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.59-7.48(m,2H)、7.42-7.31(m,4H)、7.24-7.19(m,2H)、6.96(d,J=8.0Hz、1H)、5.27(s,2H)、5.14-5.07(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.82(s,3H)、3.56(s,2H)、3.18-3.01(m,4H)、2.96-2.82(m,1H)、2.61-2.52(m,5H)、2.47-2.38(m,1H)、2.02-1.90(m,1H).
MS(ESI)m/z 598.2[M+H]+。
化合物CM-28
【0191】
【0192】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、8.41(d,J=2.4Hz、1H)、7.75(d,J=8.8Hz、1H)、7.60- 7.48(m,2H)、7.42-7.32(m,3H)、7.26-7.19(m,2H)、5.27(s,2H)、5.14-5.07(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.2Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.46-3.37(m,4H)、2.97-2.83(m,1H)、2.61-2.53(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.02-1.91(m,1H).
MS(ESI)m/z 569.2[M+H]+。
化合物CM-29
【0193】
【0194】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、8.47(s,1H)、7.86-7.83(m,1H)、7.58-7.50(m,2H)、7.41- 7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、6.93-6.91(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.25(d,J=17.6Hz、1H)、3.68- 3.66(m,4H)、3.55(s,2H)、3.12(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.51(m,1H)、2.50-2.42(m,5H)、2.00-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 569.2[M+H]+。
化合物CM-30
【0195】
【0196】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、8.25(s,1H)、7.97-7.91(m,1H)、7.60-7.48(m,2H)、7.42-7.32(m,2H)、7.26-7.20(m,3H)、5.27(s,2H)、5.15-5.06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.59(s,2H)、3.43-3.36(m,4H)、2.96-2.83(m,1H)、2.61-2.52(m,5H)、2.47-2.36(m,1H)、2.00-1.91(m,1H).
MS(ESI)m/z 593.2[M+H]+。
化合物CM-31
【0197】
【0198】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.60-7.50(m,4H)、7.41-7.34(m,2H)、7.24-7.21(m,2H)、7.11-7.08(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.25(d,J=17.6Hz、1H)、3.58(s,2H)、2.95-2.86(m,5H)、2.58-2.54(m,5H)、2.46-2.42(m,1H)、2.25(s,3H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 582.2[M+H]+。
化合物CM-35
【0199】
【0200】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.64-7.50(m,4H)、7.41-7.15(m,5H)、5.27(s,2H)、5.28(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.20(d,J=17.6Hz、1H)、3.58(s,2H)、2.92(m,5H)、2.55-2.50(m,8H)、1.98-1.96(m,1H)、1.22(t,J=7.2Hz、3H).
MS(ESI)m/z 596.2[M+H]+。
【0201】
実施例11
化合物CM-12
【0202】
【0203】
工程A:ヨードエタン(2.56g、16.41mmol)を、DMF(20mL)中の化合物CM-12A(2-ヒドロキシ-4-フルオロベンゾニトリル、1.50g、10.94mmol)及びK2CO3(3.02g、21.88mmol)の混合溶液に加え、得られた混合物を室温で16時間反応させた。水(100mL)を加え、混合物を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、生成物、CM-12B(2-エトキシ-4-フルオロベンゾニトリル、1.60g、88%の収率)をオフホワイトの固体として得た。
【0204】
工程B:K2CO3(2.67g、19.38mmol)を、DMSO(20mL)中の化合物CM-12B(2-エトキシ-4-フルオロベンゾニトリル、1.60g、9.69mmol)及びI-2(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート塩酸塩、3.15g、10.43mmol)の溶液に加え、混合溶液を90℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(60mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(60mL×3)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-12D(メチル4-((4-(4-シアノ-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.90g、収率:49%)を黄色の固体として得た。
【0205】
工程C:化合物CM-12D(1.90g、4.78mmol)を、THF(40mL)及びMeOH(10mL)の混合溶液に溶解させ、LiBH4(0.32g、14.36mmol)を0℃で少しずつ加えた。反応溶液を室温で16時間撹拌した。反応溶液を、氷塩化アンモニウム水溶液にゆっくりと注ぎ、混合物を酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩水(80mL)で洗浄し、次に、抽出した。得られた有機相を飽和塩水(80mL)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、粗生成物を得て、粗生成物を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-12E(2-エトキシ-4-(4-(3-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンジル)ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル、1.20g、収率:68%)を白色の固体として得た。
【0206】
工程D:SOCl2(1.46g、12.24mmol)を、0℃でDCM(30mL)中の化合物CM-12E(1.20g、3.25mmol)の溶液にゆっくりと加え、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応溶液を濃縮して、茶色の固体(1.38g、粗生成物)を得た。上記の茶色の固体(1.38g、3.25mmol)、I-1(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-ヒドロキシ-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、1.08g、3.25mmol)及びCs2CO3(3.18g、9.75mmol)を、室温でDMSO(20mL)に加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液を氷水に注ぎ、混合物を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(80mL×3)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-12G(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(4-シアノ-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、1.50g、収率:67%)を黄色の固体として得た。
【0207】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 7.57-7.31(m,6H)、7.25-7.16(m,3H)、6.57-6.54(m,2H)、5.27(s,2H)、4.72-4.69(m,1H)、4.51(d,J=17.6Hz、1H)、4.37(d,J=17.6Hz、1H)、4.18-4.10(m,2H)、3.57(s,2H)、3.40-3.32(m,4H)、2.49-2.43(m,4H)、2.19-2.00(m,4H)、1.31(s,9H).
MS(ESI)m/z 686.2[M+H]+。
【0208】
工程F:ジオキサン中のHClの溶液(4N、30mL)を、室温でジオキサン(20mL)中のCM-12G(1.50g、2.19mmol)の溶液に加えた。反応溶液を30℃で2時間撹拌した。反応溶液を濃縮して、中間体を得た。SOCl2(1.30g、10.94mmol)を、窒素下で、-45℃でDCM/DMF(70mL/10mL)中の上記の中間体の溶液に加えた。反応混合物を-45℃で1時間撹拌した。ピリジン(1.73g、21.90mmol)をゆっくりと加え、反応剤を-45℃で1時間撹拌した。トリエチルアミン(1.10g、10.94mmol)を、-45℃で反応溶液にゆっくりと加え、反応剤を-45℃で1時間撹拌した。反応溶液を、水(10mL)でクエンチし、次に、NaHCO3水溶液を加えることによってpH>7に調整し、有機相を分離した。水性相をEA/THF(30mL×3、V/V=1/1)で抽出した。有機相を組み合わせて、飽和NaCl溶液で洗浄し、次に、乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、粗生成物を、分取HPLCにかけて、CM-12をオフホワイトの固体(383mg、収率:29%)として得た。
【0209】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.59-7.50(m,2H)、7.43-7.34(m,3H)、7.25-7.20(m,2H)、6.56-6.54(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.24-4.11(m,3H)、3.56(s,2H)、3.35-3.33(m,4H)、2.90-2.87(m,1H)、2.58-2.53(m,1H)、2.49-2.42(m,5H)、2.99-1.96(m,1H)、1.34(t.J=7.2Hz、3H).
MS(ESI)m/z 612.3[M+H]+。
【0210】
実施例12
実施例11における化合物CM-12の合成方法を参照して、CM-10、CM-24、CM-33、CM-34及びCM-39が、対応する反応剤を使用することによって合成された。
化合物CM-10
【0211】
【0212】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.58-7.50(m,4H)、7.40-7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、7.01-6.99(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.25(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.35-3.33(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.51(m,1H)、2.50-2.38(m,5H)、2.00-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 568.3[M+H]+。
化合物CM-24
【0213】
【0214】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.86(s,1H)、7.65-7.41(m,4H)、7.34-7.21(m,5H)、7.06- 7.02(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.39(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.16-3.02(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.64-2.52(m,5H)、2.48-2.39(m,1H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 604.3[M+H]+。
CM-33
【0215】
【0216】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.90(s,1H)、7.78-7.70(m,2H)、7.66-7.46(m,3H)、7.44-7.32(m,2H)、7.27-7.09(m,3H)、5.26(s,2H)、5.15-5.06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.17-3.05(m,4H)、2.97-2.84(m,1H)、2.62-2.54(m,1H)、2.48-2.37(m,5H)、2.00-1.91(m,1H).
MS(ESI)m/z 611.2[M+H]+。
CM-34
【0217】
【0218】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、8.39-8.34(m,1H)、7.78-7.66(m,2H)、7.60-7.47(m,2H)、7.43-7.31(m,2H)、7.27-7.09(m,3H)、5.27(s,2H)、5.16-5.05(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.16-3.00(m,4H)、2.97-2.83(m,1H)、2.80-2.70(m,3H)、2.60-2.53(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.02-1.91(m,1H).
MS(ESI)m/z 625.2[M+H]+。
化合物CM-39
【0219】
【0220】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.66-7.59(m,3H)、7.58-7.50(m,2H)、7.40-7.14(m,3H)、6.98-6.96(m,1H)、5.28(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.25(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.39- 3.32(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.54(m,1H)、2.50-2.42(m,5H)、1.99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 602.2[M+H]+。
【0221】
実施例13
化合物CM-18
【0222】
【0223】
工程A:実施例11における合成条件を参照して、CM-18C(すなわち、メチル4-((4-(4-シアノ-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート)が、CM-1A(3,4-ジフルオロベンゾニトリル、2.5g、18.0mmol、CAS3939-09-1)から黄色の固体(3.0g、収率:45%)として得られた。MS(ESI)m/z 372.2[M+H]+。
【0224】
工程B:化合物CM-18C(3.0g、8.08mmol)を、反応フラスコに加え、DMSO/EtOH(60mL/160mL)に溶解させ、次に、NaOH水溶液(1N、100mL、100.0mmol)及び30%のH2O2(30mL)を加え、35℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(500mL)に注ぎ、混合物を、濃塩酸を用いてpH=1になるまで酸性化し、次に、放置して、白色の固体を沈殿させ、ろ過した。ろ過ケーキを、油ポンプを用いて減圧下で濃縮乾固させて、生成物、CM-18D(4-((4-(4-カルバモイル-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロ安息香酸、3.0g)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 376.2[M+H]+。
【0225】
工程C:化合物CM-18D(3.0g、粗生成物)を、反応フラスコに加え、DMF(40mL)、K2CO3(2.21g、16.0mmol)に溶解させ、MeI(1.13g、8.00mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。水(300mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(150mL×2)で抽出した。有機相を組み合わせて、次に、塩水(300mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、生成物、CM-18E(メチル4-((4-(4-カルバモイル-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.80g、2工程の収率:57%)を得た。MS(ESI)m/z 390.2[M+H]+。
【0226】
工程D:実施例11における合成方法を参照して、化合物CM-18(すなわち、(S)-4-(4-(4-(((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1-オキソイソインドリン-4-イル)オキシ)メチル)-3-フルオロベンジル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロベンズアミド)が、化合物CM-18Eから得られた。
【0227】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.63-7.50(m,3H)、7.41-7.31(m,3H)、7.24-7.18(m,3H)、6.79-6.69(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.39(d,J=17.6Hz、1H)、4.23(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.30-3.28(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.54-2.32(m,6H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 603.8[M+H]+。
【0228】
実施例14
化合物CM-19
【0229】
【0230】
工程A:SOCl2(27.2g、16.5mL、0.228mol)を、0℃で化合物CM-19A(2-フルオロ-4-ブロモ安息香酸、10.0g、45.70mmol、CAS 112704-79-7)に加え、混合物を85℃で2時間還流させた。過剰なSOCl2を蒸発させて除去して、化合物を茶色の固体として得た。次に、化合物をDCM(50mL)に溶解させ、MeNH2.HCl(9.25g、0.14mol)及びEt3N/DCM(25mL/100mL)の混合物を0℃で加えた。得られた混合物を室温で2時間反応させ、水(100mL)を加え、固液分離プロセスを行い、水性相をDCM(100mL)で抽出し、次に、塩水(200mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、生成物、CM-19B(4-ブロモ-2-フルオロ-N-メチルベンズアミド、10.0g、収率:94%)を得た。MS(ESI)m/z 233.9[M+1]+。
【0231】
工程B:化合物CM-19B(6.00g、25.86mmol)及びI-2(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート塩酸塩、6.51g、25.80mmol)、Pd(OAc)2(580mg、2.59mmol)、キサントホス(3.00g、5.18mmol、CAS 161265-03-8)及びCs2CO3(16.8g、51.80mmol)を、ジオキサン(100mL)に加え、混合物を、油浴中で110℃に加熱し、N2保護下で16時間にわたって反応させた。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、次に、得られた混合物をEtOAc(100mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(200mL)で洗浄し、次に、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮乾固させ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EA/PE 10%~50%)によって精製して、生成物、CM-19C(メチル2-フルオロ-4-((4-(3-フルオロ-4-(メチルカルバモイル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾエート、3.70g、収率:35%)を淡黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 404.1[M+1]+。
【0232】
残りの工程に関して、実施例11における合成条件が参照され得、化合物CM-19が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.76-7.74(m,1H)、7.58-7.50(m,3H)、7.41-7.34(m,2H)、7.24-7.20(m,2H)、6.78-6.71(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.39(d,J=17.6Hz、1H)、4.23(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.32-3.28(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.75-2.74(m,3H)、2.58-2.50(m,1H)、2.50-2.42(m,5H)、1.98-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 618.3[M+H]+。
【0233】
実施例15
化合物CM-17
【0234】
【0235】
工程A:原料CM-17A(2-フルオロ-5-ブロモベンゾニトリル、5.00g、25.00mmol)、N-Bocピペラジン(3.88g、20.80mmol)、Pd2(dba)3(0.95g、1.04mmol)、BINAP(1.30g、2.08mmol)及びCs2CO3(10.17g、31.20mmol)を、トルエン(50ml)に加え、得られた混合物を、窒素保護下で16時間にわたって80℃で反応させた。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土に通してろ過し、次に、酢酸エチルで洗浄し、ろ液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1~5/1)にかけて、生成物、CM-17C(tert-ブチル4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、2.50g、収率:39%)をオフホワイトの固体として得た。
【0236】
工程B:CM-17C(2.50g、8.19mmol)を酢酸エチル(20mL)に溶解させ、塩化水素/酢酸エチル溶液(4M、30mL)をゆっくりと加え、混合物を室温で3時間撹拌し、次に、濃縮して、中間体(1.98g、粗生成物)を得た。中間体(1.98g、8.16mmol)、化合物CM-17D(メチル4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾエート、2.62g、10.61mmol)及びK2CO3(3.37g、24.48mmol)を、DMF(20mL)に加え、混合物を55℃で5時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで洗浄し、ろ液を濃縮し、残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-17E(メチル4-((4-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.90g、収率:62%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 372.1[M+H]+。
【0237】
残りの工程に関して、実施例11における合成条件が参照され得、化合物CM-17が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.58-7.49(m,2H)、7.40-7.33(m,5H)、7.24-7.20(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.22- 3.11(m,4H)、2.98-2.83(m,1H)、2.61-2.52(m,5H)、2.48-2.37(m,1H)、2.03-1.92(m,1H).
MS(ESI)m/z 586.2[M+H]+。
【0238】
実施例16
化合物CM-14
【0239】
【0240】
工程A:ナトリウムジフルオロクロロアセテート(7.70g、50.50mmol、CAS:1895-39-2)を、DMF/H2O(50mL/5mL)中の化合物CM-14A(4-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾニトリル、5.00g、25.25mmol)及びK2CO3(4.18g、30.30mmol)の混合溶液に加え、混合物を100℃で3時間反応させた。水(100mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(80mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、粗生成物を得て、粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=100/1~20/1)にかけて、生成物、CM-14B(4-ブロモ-2-ジフルオロメトキシベンゾニトリル、4.60g、収率:73%)を淡黄色の固体として得た。
【0241】
工程B:化合物CM-14B(4-ブロモ-2-ジフルオロメトキシベンゾニトリル、2.00g、8.06mmol)、I-2(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート塩酸塩、2.21g、8.77mmol)、xphos Pd G2(0.32g、0.41mmol)及びCS2CO3(3.91g、12.00mmol)を、ジオキサン(25mL)に加え、混合物を、16時間にわたって100℃で、窒素保護下で反応させた。反応溶液を珪藻土に通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcですすぎ、ろ液を、回転蒸発にかけ、水ポンプを用いて減圧下で濃縮乾固させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1~4/1)によって精製して、生成物、CM-14D(メチル4-((4-(4-シアノ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、2.00g、4.77mmol、収率:59%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 420.4[M+H]+。
【0242】
残りの工程に関して、化合物CM-14を得るために、実施例9における合成条件が参照され得る。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.61-7.34(m,6H)、7.24-7.20(m,2H)、6.88-6.80(m,2H)、5.28(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.40- 3.38(m,4H)、2.95-2.84(m,1H)、2.59-2.53(m,1H)、2.50-2.40(m,5H)、1.99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 634.2[M+H]+。
【0243】
実施例17
化合物CM-13
【0244】
【0245】
実施例11における工程Aの合成条件を参照して、
【0246】
【化63】
が、ヨードエタンを、ヨードメチルシクロプロパン
【0247】
【化64】
(CAS 33574-02-6)で置き換えることによって調製され;
【0248】
残りの工程に関して、化合物CM-13を調製するために、実施例9における方法が参照され得る。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.98(s,1H)、7.58-7.50(m,2H)、7.42-7.34(m,3H)、7.24-7.20(m,2H)、6.56-6.52(m,2H)、5.27(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.94(d,J=6.8Hz、2H)、3.56(s,2H)、3.34-3.32(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.61-2.53(m,1H)、2.50-2.42(m,5H)、1.98-1.95(m,1H)、1.25-1.18(m,1H)、0.60-0.56(m,2H)、0.35-0.29(m,2H).
MS(ESI)m/z 638.3[M+H]+。
【0249】
実施例18
化合物CM-16
【0250】
【0251】
工程A:原料CM-16A(メチル2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート、2.20g、8.73mmol)、CM-16B(4-ブロモ-2-フルオロ-1-(トリフルオロメチル)ベンゼン、2.12g、8.73mmol)、Pd2(dba)3(0.80g、0.87mmol)、BINAP(1.08g、1.74mmol)及びCs2CO3(4.27g、13.90mmol)を、1,4-ジオキサン(50mL)に加え、混合物を、16時間にわたって85℃で、窒素保護下で反応させた。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土に通してろ過し、酢酸エチルで洗浄し、ろ液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1~5/1)にかけて、生成物、CM-16C(メチル2-フルオロ-4-((4-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンゾエート、2.00g、収率:53.5%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 415.4[M+H]+。
【0252】
残りの工程に関して、実施例11における合成方法が参照され得、化合物CM-16が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.60-7.33(m,5H)、7.26-7.19(m,2H)、6.97-6.90(m,1H)、6.86-6.81(m,1H)、5.27(s,2H)、5.15-5.07(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.32-3.28(m,4H)、2.96-2.84(m,1H)、2.61-2.52(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.01-1.91(m,1H).
MS(ESI)m/z 629.2[M+H]+。
【0253】
実施例19
化合物CM-25
【0254】
【0255】
実施例11における合成方法を参照して、化合物CM-25が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.99(s,1H)、8.60(d,J=2.4Hz、1H)、7.60(d,J=2.4Hz、1H)、7.51- 7.45(m,2H)、7.35-7.30(m,4H)、5.27(s,2H)、5.15-5.10(m,1H)、4.35(d,J=17.6Hz、1H)、4.28(d,J=17.6Hz、1H)、3.61-3.54(m,6H)、2.99-2.85(m,1H)、2.61-2.52(m,5H)、2.48-2.37(m,1H)、2.01-1.98(m,1H).
MS(ESI)m/z 637.3[M+H]+。
【0256】
実施例20
化合物CM-22
【0257】
【0258】
工程A:K2CO3(45.54g、0.13mol)を、アセトニトリル(250mL)中の化合物CM-22A(メチル4-(ブロモメチル)-3-フルオロベンゾエート、32.00g、0.13mol)及びN-Bocピペラジン(24.21g、0.13mol)の溶液に加え、混合物を70℃で16時間撹拌した。反応溶液をろ過し、ろ液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物、CM-22B(tert-ブチル4-(2-フルオロ-4-(メトキシカルボニル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシレート、36.00g、収率:78%)を淡黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 353.4[M+H]+。
【0259】
工程B:4NのHCl/EA(200mL)を、酢酸エチル(100mL)中の化合物CM-22B(36.00g、0.10mol)の溶液にゆっくりと加え、混合物を室温で24時間反応させた。反応溶液を、約100mLの体積になるまで濃縮し、次に、ろ過し、ろ過ケーキを乾燥させて、生成物、CM-22C(メチル3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート二塩酸塩、29.00g、収率:89%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI)m/z 253.2[M+H]+。
【0260】
工程C:実施例22を参照して、化合物CM-22D(すなわち、4-フルオロ-2-(メトキシ-d3)ベンゾニトリル)が、対応する反応剤を使用することによって調製された。25℃で、K2CO3(2.22g、16.12mmol)を、DMSO(20mL)中の化合物CM-22C(メチル3-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イルメチル)ベンゾエート二塩酸塩、2.62g、8.06mmol)及びCM-22D(1.25g、8.06mmol)の溶液に加え、混合物を90℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(60mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(60mL×3)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-22E(メチル4-((4-(4-シアノ-3-(メトキシ-d3)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-3-フルオロベンゾエート、1.60g、4.15mmol、収率:51%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 387.1[M+H]+。
【0261】
残りの工程に関して、実施例11における合成条件が参照され得、化合物CM-22が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.98(s,1H)、7.53-7.28(m,7H)、6.58-6.51(m,2H)、5.26(s,2H)、5.16- 5.08(m,1H)、4.44(d,J=17.6Hz、1H)、4.29(d,J=17.2Hz、1H)、3.59(s,2H)、3.40-3.32(m,4H)、2.96-2.86(m,1H)、2.59-2.53(m,1H)、2.49-2.40(m,5H)、2.01-1.97(m,1H).
MS(ESI)m/z 601.3[M+H]+。
【0262】
実施例21
化合物CM-40
【0263】
【0264】
工程A:0℃~5℃で、クロロメチルメチルエーテル(4.05g、50.32mmol、CAS:107-30-2)を、DCM(50mL)中の化合物CM-40A(3-ヒドロキシ-4-フルオロベンゾニトリル、4.60g、33.55mmol、CAS:186590-04-5)及びDIEA(8.66g、67.10mmol)の混合溶液にゆっくりと加え、混合物を室温で16時間反応させた。水(60mL)を加え、得られた混合物を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、生成物、CM-40B(4-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ベンゾニトリル、7.00g、粗生成物)を淡黄色の液体として得て、それを次の反応に直接使用した。
【0265】
工程B:Cs2CO3(30.97g、95.00mmol)を、DMSO(100mL)中の化合物CM-40B(7.00g、38.67mmol)及びピペラジン(16.63g、193.37mmol)の溶液に加え、混合物を100℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(200mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(150mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(300mL×3)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、生成物、CM-40C(3-(メトキシメトキシ)-4-(ピペラジン-l-イル)ベンゾニトリル、6.60g、56%の収率)を黄色の固体として得て、それを次の反応に直接使用した。
【0266】
工程C:DIEA(6.89g、53.44mmol)を、DMF(80mL)中の化合物CM-40C(6.60g、26.69mmol)及びCM-40D(メチル4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾエート、6.60g、26.69mmol)の溶液に加え、混合溶液を100℃で2時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=4/1)にかけて、生成物、CM-40E(メチル4-((4-(4-シアノ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、8.00g、収率:72%)を黄色の固体として得て;残りの工程に関して、実施例11が参照され得、化合物CM-40が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
【0267】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、10.02(s,1H)、7.60-7.47(m,2H)、7.44-7.30(m,2H)、7.26-7.15(m,3H)、7.06-7.01(m,1H)、6.94-6.87(m,1H)、5.27(s,2H)、5.14-5.06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.17-3.05(m,4H)、2.94-2.85(m,1H)、2.60-2.51(m,5H)、2.48-2.40(m,1H)、2.01-1.92(m,1H).
MS(ESI)m/z 584.3[M+H]+。
【0268】
実施例22
化合物CM-32
【0269】
【0270】
工程A:重水素化ヨードメタン(2.06g、14.23mmol)を、DMF(20mL)中の化合物CM-32A(3-ヒドロキシ-4-フルオロベンゾニトリル、1.50g、10.95mmol)及びK2CO3(3.02g、21.88mmol)の混合溶液に加え、混合物を室温で16時間反応させた。水(60mL)を加え、得られた混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水で洗浄し、次に、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、生成物、CM-32B(4-フルオロ-3-(メトキシ-d3)ベンゾニトリル、1.50g、収率:89%)を灰色の固体として得て、それを次の反応に直接使用した。
【0271】
工程B:Cs2CO3(5.50g、16.08mmol)を、DMSO(15mL)中の化合物CM-32B(1.30g、8.44mmol)及びピペラジン(3.63g、42.2mmol)の溶液に加え、混合溶液を100℃で16時間撹拌した。反応溶液を水(60mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(50mL×2)で抽出した。有機相を飽和塩水(60mL×3)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、生成物、CM-32D(3-(メトキシ-d3)-4-(ピペラジン-1-イル)ベンゾニトリル、1.80g、収率:97%)を淡黄色の固体として得て、それを次の反応に直接使用した。
【0272】
工程C:DIEA(2.99g、23.16mmol)を、DMSO(15mL)中の化合物CM-32D(1.70g、7.72mmol)及びCM-40D(メチル4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾエート、2.38g、9.66mmol)の溶液に加え、混合溶液を90℃で8時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-32F(メチル4-((4-(4-シアノ-2-(メトキシ-d3)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.80g、収率:60%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 387.5[M+H]+。
【0273】
残りの工程に関して、実施例11における合成方法が参照され得、化合物CM-32が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.58-7.50(m,2H)、7.41-7.20(m,6H)、6.97-6.95(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.18- 3.01(m,4H)、2.94-2.83(m,1H)、2.58-2.51(m,1H)、2.49-2.38(m,5H)、1.98-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 601.2[M+H]+。
【0274】
化合物CM-32のための合成方法を参照して、化合物CM-15及びCM-36が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
化合物CM-15
【0275】
【0276】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.58-7.49(m,2H)、7.43-7.34(m,3H)、7.24-7.21(m,2H)、6.57-6.54(m,2H)、5.28(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.38-3.32(m,4H)、2.93-2.85(m,1H)、2.60-2.53(m,1H)、2.49-2.40(m,5H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z 601.3[M+H]+。
化合物CM-36
【0277】
【0278】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.57-7.50(m,2H)、7.41-7.22(m,6H)、6.96-6.94(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.09(m,1H)、4.41(d,J=17.6Hz、1H)、4.25(d,J=17.6Hz、1H)、4.09- 4.04(m,2H)、3.56(s,2H)、3.12(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.58-2.50(m,5H)、2.46-2.40(m,1H)、1.99-1,96(m,1H)、1.34(t,J=6.8Hz,3H).
MS(ESI)m/z 612.2[M+H]+。
【0279】
実施例23
化合物CM-41
【0280】
【0281】
CM-41C(メチル4-((4-(3-ブロモ-4-シアノフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、3.50g、8.10mmol)、エチルボロン酸(1.20g、16.20mmol)、Pd2(dppf)Cl2(0.18g、0.24mmol)及び炭酸カリウム(1.72g、16.20mmol)を、ジオキサン/水(30mL/7mL)に加え、混合物を、16時間にわたって90℃で、窒素保護下で反応させた。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土に通してろ過し、次に、酢酸エチルですすいだ。ろ液を濃縮して、粗生成物を得て、粗生成物を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-41D(メチル4-((4-(4-シアノ-3-エチルフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.00g、2.62mmol、収率:32%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z 382.5[M+H]+。
【0282】
残りの工程に関して、実施例11における合成方法が参照され得、化合物CM-41が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.60-7.47(m,3H)、7.42-7.32(m,2H)、7.26-7.18(m,2H)、6,93-6.81(m,2H)、5.27(s,2H)、5.15-5,06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.34-3.31(m,4H)、2.96-2.84(m,1H)、2.68(q,J=7.2Hz、2H)、2.58-2.52(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.01-1.93(m,1H)、1.19(t,7.2Hz、3H).
MS(ESI)m/z 596.2[M+H]+。
【0283】
化合物CM-41の合成方法を参照して、化合物CM-37が、エチルボロン酸を、シクロプロピルボロン酸で置き換えることによって調製された。
化合物CM-37
【0284】
【0285】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H).7.60-7.32(m,5H)、7.25-7.18(m,2H)、6.83-6.78(m,1H),6.42(d,J=2.0Hz、1H).5.27(s,2H)、5.15-5.06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz,1H)、3.55(s,2H)、3.32-3.29(m,4H)、2.97-2.83(m,1H)、2.59-2.52(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.10-1.91(m,2H)、1.05-0.98(m,2H)、0.85-0.78(m,2H).
MS(ESI)m/z 608.2[M+H]+。
【0286】
実施例24
化合物CM-43
【0287】
【0288】
実施例11における合成方法を参照して、化合物CM-43Gが、対応する反応剤を使用することによって得られた。
化合物CM-43G(200mg、0.31mmol)及びCM-43H(トリメチル((4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチニル)シラン、210mg、0.93mmol、CAS 159087-46-4)を、8mLのジオキサン/水(6mL/2ml)に溶解させ、Pd(dppf)2Cl2(91.5mg、0.125mmol)及びEt3N(126mg、1.25mmol)を加えた。反応系を、3回、窒素置換に供し、次に、窒素保護下で2.5時間にわたって80℃で加熱し、反応を完了させた。反応溶液を珪藻土に通してろ過し、次に、EtOAc(10mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、残渣を、逆相分取クロマトグラフィー(10%~80%のACN)によって精製して、CM-43I((S)-3-(4-((2-フルオロ-4-((4-(2-フルオロ-4-((トリメチルシリル)エチニル)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)ピペリジン-2,6-ジオン、100mg、収率:42%)を得た。
【0289】
TBAF/THF溶液(1M、1mmol、1mL)を、THF(5mL)中のCM-43I(100mg、0.15mmol)の溶液に加え、混合溶液を室温で1時間撹拌し、反応を完了させた。反応溶液をEtOAc(10mL)で抽出し、次に、水(10mL×6)で洗浄し、濃縮し、残渣を、逆相中圧分取クロマトグラフィーにかけ、次に、分取HPLC(TFA)によって精製して、生成物のTFA塩(15mg)を得た。塩をDMFに溶解させ、得られた混合物を、NaHCO3水溶液(20mL)にゆっくりと滴下して加えて、白色の固体を沈殿させた。固体をろ過し、油ポンプを用いて減圧下で乾燥させて、化合物CM-43(7.8mg、収率:9%)を得た。
【0290】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.58-7.50(m,2H).7.41-7.21(m,6H)、7.01-6.97(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.41-4.13(m,3H)、3.57(s,2H)、3.07-2.95(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.58-2.51(m,4H)、2.46-2.32(m,2H)、1.98-1.94(m,1H).
MS(ESI)m/z[M+H]+=585.3。
【0291】
化合物CM-43の合成方法を参照して、CM-38が、CM-43Hを、
【0292】
【化75】
(CAS 608534-34-5)で置き換えることによって調製された。
化合物CM-38
【0293】
【0294】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.58-7.50(m,2H)、7.41-7.16(m,6H)、7.00-6.95(m,1H)、6.67-6.60(m,1H)、5.73(d,J=17.6Hz、1H)、5.27(s,2H)、5.19-5.08(m,2H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H),4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.04-2.95(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.58-2.51(m,5H)、2.46-2.39(m,1H)、1.99-1.95(m,1H).
MS(ESI)m/z[M+H]+=587.2。
【0295】
実施例25
化合物CM-42
【0296】
【0297】
実施例11における方法を参照して、化合物CM-42Fが合成された。CM-42F(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(3-ブロモ-4-シアノフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、1.00g、1.46mmol)、Zn(CN)2(1.00g、256.23mmol)、Pd2(dba)3(0.12g、0.13mmol)及びdppf(0.14g、0.26mmol)を、DMF(10mL)に加え、混合物を、5時間にわたって100℃で、窒素保護下で反応させた。反応混合物を室温に冷却し、水(50mL)を加え、得られた混合物を酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。有機相を組み合わせて、次に、飽和塩水(50mL×3)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、次に、ろ過し、濃縮して、粗生成物を得て、粗生成物を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-42G(tert-ブチル(S)-5-アミノ-4-(4-((4-((4-(3,4-ジシアノフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンジル)オキシ)-1-オキソイソインドリン-2-イル)-5-オキソペンタノエート、700mg、収率:72%)を白色の固体として得た。
【0298】
残りの工程に関して、実施例11が参照され得、化合物CM-42が、対応する反応剤を使用することによって得られる。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.80(d,J=9.2Hz、1H),7.60-7.48(m,3H)、7.42-7.18(m,5H)、5.27(s,2H)、5.15-5.06(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz,1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.48-3.42(m,4H)、2.96-2.84(m,1H)、2.58-2.52(m,1H)、2.49-2.37(m,5H)、2.01-1.93(m,1H).
MS(EST)m/z 593.2[M+H]+。
【0299】
実施例26
化合物CM-44
【0300】
【0301】
工程A:0℃~5℃で、TFA(20mL)を、DCM(20mL)中の化合物CM-44A(メチル4-((4-(4-シアノ-2-(メトキシメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、3.00g、7.26mmol)の溶液に加え、混合溶液を室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、次に、EtOAcで希釈し、NaHCO3水溶液を加えて、混合物をpH=8~9に調整した。得られた混合物をEtOAc(30mL×3)で抽出した。有機相を組み合わせて、次に、飽和塩水(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮して、生成物、CM-44B(メチル4-((4-(4-シアノ-2-ヒドロキシフェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、1.70g、収率:91%)を黄色の固体として得た。MS(ESI)m/z 370.1[M+H]+
【0302】
工程B:化合物CM-44B(800mg、2.17mmol)をTHF(8mL)に溶解させ、混合物を-15℃に冷却した。水素化ナトリウム(104mg、4.34mmol)を少しずつ加え、温度を-5℃未満に維持した。30分後、水(78mg、4.34mmol)を滴下して加えた。10分後、CM-44C(ジエチル(ブロモジフルオロメチル)ホスホネート、1.16g、4.34mmol)を少しずつ加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩水(80mL)で洗浄し、次に、無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、残渣を、逆相分取クロマトグラフィーにかけて、生成物、CM-44D(メチル4-((4-(4-シアノ-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)メチル)-2-フルオロベンゾエート、0.35g、0.83mmol、収率:38%)を白色の固体として得た。
【0303】
残りの工程に関して、実施例11が参照され得、CM-44が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.95(s,1H)、7.68-7.48(m,4H)、7.42-6.95(m,6H)、5.27(s,2H)、5.14- 5.06(m,1H),4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.56(s,2H)、3.20-3.06(m,4H)、2,97-2.82(m,1H).2.62-2.52(m,5H)、2.48-2.40(m,1H)、2.01-1.92(m,1H).
MS(ESI)m/z 634.2[M+H]+。
【0304】
実施例27
【0305】
【0306】
工程A:化合物CM-48A(CAS 115843-99-7、15.00g、66.82mmol)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(3.70g、6.68mmol)、Pd2(dba)3(3.06g、3.34mmol)及びZn(CN)2(10.16g、86.84mmol)を、DMF(150mL)に加え、窒素保護下で100℃に加熱し、16時間にわたって反応させた。反応溶液を冷却し、ろ過し、ろ過ケーキを、EtOAc(80mL)ですすいだ。ろ液を濃縮し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2/1)にかけて、生成物、CM-48B(9.00g、52.76mmol、収率:79%)をオフホワイトの固体として得た。
【0307】
工程B:CuI(20.34g、106.49mmol)及び亜硝酸イソアミル(12.48g、106.49mmol)を、MeCN(90mL)に加えた。反応溶液を65℃に加熱し、アセトニトリル(90mL)中のCM-48B(9.00g、52.79mmol)の溶液を滴下して加えた。滴下添加が30分間で完了し、反応を5時間続けた。反応溶液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=20/1)にかけて、生成物、CM-48C(5.00g、17.77mmol、収率:33%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ESI)m/z 281.9[M+H]+。
【0308】
工程C:化合物CM-16A(2.70g、10.71mmol)及びCM-48C(3.00g、10.71mmol)、xphos Pd G2(0.86g、1.07mmol)及びCs2CO3(5.24g、16.06mmol)を、1,4-ジオキサン(30ml)に加え、混合物を、16時間にわたって110℃で、窒素保護下で反応させた。反応混合物を室温に冷却し、珪藻土に通してろ過し、次に、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1~5/1)にかけて、生成物、CM-48Eを黄色の固体(2.07g、5.10mmol、収率:47.6%)として得た。
【0309】
残りの工程に関して、実施例11における合成が参照され得、化合物CM-48が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.68(d,J=8.8Hz、1H)、7.59-7.49(m,2H)、7.41-7.33(m,2H)、7.24-7.19(m,2H)、7.13-7.07(m,1H)、5.27(s,2H)、5.14-5.07(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.30-3.27(m,4H)、2.96-2.85(m,1H)、2.60-2.52(m,5H)、2.49-2.39(m,1H)、2.00-1.94(m,1H).
MS(EST)m/z 620.2[M+H]+。
【0310】
化合物CM-48の合成方法を参照して、化合物CM-47及びCM-49が、対応する反応剤を使用することによって得られた。
【0311】
【0312】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.96(s,1H)、7.80(d,J=8.8Hz、1H)、7.59-7.34(m,5H)、7.24-7.20(m,1H)、5.27(s,2H)、5.13-5.08(m,1H)、4.36(d,J=17.2Hz、1H)、4.21(d,J=17.6Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.32-3.27(m,4H)、2.95-2.86(m,1H)、2.59-2.54(m,5H)、2.50-2.38(m,1H)、1,99-1.96(m,1H).
MS(ESI)m/z 654.3[M+H]+。
【0313】
【0314】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.59-7.34(m,5H)、7.25-7.19(m,2H)、6.85-6.79(m,1H)、5.27(s,2H)、5.14-5.07(m,1H)、4.38(d,J=17.6Hz、1H)、4.22(d,J=17.2Hz、1H)、3.99(d,J=1.2Hz、1H)、3.57(s,2H)、3.22-3.15(m,4H)、2.92-2.85(m,1H)、2.60-2.52(m,5H)、2.49-2.39(m,1H)、2.00-1.94(m,1H).
MS(ESI)m/z 616.3[M+H]+。
【0315】
実施例28
【0316】
【0317】
実施例11における化合物CM-12の合成条件を参照して、化合物CM-46が、対応する反応剤を使用することによって合成された。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ 10.97(s,1H)、7.51-7.30(m,7H)、6.55-6.53(m,2H)、5.27(s,2H)、5.14-5.09(m,1H)、4.43(d,J=17.2Hz、1H)、4.27(d,J=17.6Hz、1H)、4.16- 4.11(m,2H)、3.59(s,2H)、3.33(m,4H)、2.96-2.87(m,1H)、2.61-2.50(m,5H)、2.43-2.40(m,1H)、2.01-1.98(m,1H)、1.33(t,J=6.8Hz、3H).
MS(ESI)m/z 612.3[M+H]+。
【0318】
実施例28における化合物CM-46の合成方法を参照して、CM-20、CM-21、CM-23、CM-26及びCM-45が、対応する反応剤を使用することによって合成された。
化合物CM-20
【0319】
【0320】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.61-7.44(m,3H)、7.35-7.31(m,4H)、6.95-6.91(m,1H)、6.85-6.82(m,1H)、5.26(s,2H)、5.14-5.09(m,1H)、4.45(d,J=17.6Hz、1H)、4.29(d,J=17.6Hz、1H)、3.59(s,2H)、3.38-3.32(m,4H)、2.91-2.87(m,1H)、2.60-2.55(m,1H)、2.49-2.40(m,5H)、2.01-1.98(m,1H).
MS(ESI)m/z 586.2[M+H]+。
化合物CM-21
【0321】
【0322】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.99(s,1H)、7.49-7.30(m,7H)、6.56-6.54(m,2H)、5.26(s,2H)、5.14-5,10(m,1H)、4.47(d,J=17.2Hz、1H)、4,31(d,J=17.2Hz、1H)、3,86(s,2H)、3,35-3.33(m,4H)、2,96-2.87(m,1H)、2.60-2.50(m,5H)、2.50-2.40(m,1H)、2.01-1.97(m,1H).
MS(ESI)m/z 598.2[M+H]+。
化合物CM-23
【0323】
【0324】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.98(s,1H)、7.86(s,1H)、7.67-7.58(m,2H)、7.52-7.43(m,2H),7.36-7.27(m,5H)、7.06-6.99(m,1H)、5.26(s,2H)、5.15-5.08(m,1H)、4.45(d,J=17.6Hz、1H)、4.29(d,J=17.6Hz、1H)、3.60(s,2H)、3.15-3.00(m,4H)、2.98-2.83(m,1H)、2.64-2.52(m,5H)、2.48-2.39(m,1H)、2.04-1.93(m,1H).
MS(ESI)m/z 604,2[M+H]+。
化合物CM-26
【0325】
【0326】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.51-7.44(m,2H)、7.35-7.31(m,4H)、7.17-7.15(m,1H)、6.18-6.16(m,1H)、5.26(s,2H)、5.14-5.09(m,1H)、4.45(d,J=17.6Hz、1H)、4.31-4.22(m,3H)、3.65(s,3H)、3.57(s,2H)、3.32-3.30(m,4H)、2.96-2.87(m,1H)、2.67-2.56(m,1H)、2.51-2.49(m,5H)、2.00-1.96(m,1H)、1.28(t,J=6.8Hz、3H).
MS(ESI)m/z 618.2[M+H]+。
化合物CM-45
【0327】
【0328】
1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ 10.97(s,1H)、7.76-7.72(m,1H)、7.59-7.43(m,3H)、7.36-7.30(m,4H)、6.79-6.69(m,2H)、5.26(s,2H)、5.15-5.07(m,1H)、4.45(d.J=17.6Hz、1H)、4.29(d,J=17.2Hz、1H),3.58(s,2H)、3.30-3.24(m,4H)、2.93-2.87(m,1H)、2.74(d,J=4.4Hz、3H)、2.62-2.52(m,5H)、2.49-2.41(m,1H)、2.02-1.97(m,1H).
MS(ESI)m/z 618.2[M+H]+。
【0329】
有効性実施例
MTSアッセイによる細胞増殖阻害試験のための実験方法:
増殖性MM.1S骨髄腫細胞(ATCC、Cat # CRL-2974)を、RPMI-640培地(Gibco、Cat # A10491-01)中で再懸濁させ、自動細胞計数器を用いて計数した。細胞懸濁液を、必要な密度に希釈し、ウェル当たり100μl(15,000個の細胞)の細胞懸濁液を、96ウェルプレート中にプレーティングした。プレートを、24時間にわたって37℃、5%のCO2培養器中で培養した。投与の日に、各化合物を、DMSO(Sigma、Cat # D2650)を含む20mMのストック溶液中で製剤化し、培地を用いて必要な濃度に希釈し、次に、10点で4倍連続希釈の薬剤を用いた細胞増殖阻害試験のために対応するウェルに加えた。DMSOの最終濃度は、0.5%であった。薬剤添加の後、96ウェルプレートを、72時間にわたって37℃、5%のCO2培養器中で培養した。次に、20μlのMTS(Promega、Cat # G3581)を各ウェルに加え、プレートを、37℃、5%のCO2培養器中で2時間にわたって培養し、次に、各ウェルの490nmにおける吸光度を、Ensight機器を用いて記録した。0日目の細胞の読み取りを、陰性対照として使用し、3日目の0.5%のDMSOを用いた細胞の読み取りを、陽性対照として使用した。細胞増殖阻害曲線を、GraphPad Prism 5ソフトウェアを用いてプロットし、IC50値を計算した。実験結果が、表1に見られる。
【0330】
【0331】
【0332】
【0333】
CTGアッセイによる細胞増殖阻害試験のための実験方法:
MM.1S骨髄腫細胞モデルにおける化合物の増殖阻害活性を、CellTiter-Glo(CTG)Luminescent Cell Viability Assay(Promega)によって決定した。指数増殖期のMM.1S細胞(ATCC、Cat # CRL-2974)を、RPMI-1640(Gibco、Cat # 11875-093)+10%のFBS+1%のペニシリン/ストレプトマイシン+2mMのGlutamax培地中で再懸濁させ、自動細胞計数器(ViCellXR)を用いて計数した。実験前の最適化された細胞プレーティング密度にしたがって、100,000個の細胞/mlの密度の40μlの細胞懸濁液を、384ウェルプレート(4,000個の細胞/ウェル)の対応するウェル中にプレーティングして、対照群における細胞が、5日間の実験期間内に確実に線形増殖期になるようにした。プレーティングされた384ウェルプレートを、24時間にわたって37℃、5%のCO2培養器中で培養した。投与の日に、各化合物を、DMSO(Sigma、Cat # 276855-1L)を含む10mMのストック溶液中で製剤化し、ストック溶液を、DMSOを用いて20μM及び20nMの作用溶液へとさらに希釈した。MM.1S細胞の薬剤治療は、100nM以下の濃度から開始し、薬剤を、3つの反復ウェルで、10点で4倍連続希釈した。ナノリットル体積の化合物溶液を、HPD300マイクロスケール自動分配器(Tecan)による非接触式の噴霧方法で、必要な濃度に応じて384ウェルプレートの対応するウェルに加えた。DMSOの最終濃度は、0.5%であった。薬剤添加の後、384ウェルプレートを、120時間にわたって37℃、5%のCO2培養器中で培養した。5日間の薬剤治療の後、25μlのCTG試薬(Promega、Cat # G7573)を、各ウェルに加え、プレートを、10分間にわたってプレート振とう器において振とうして、細胞を確実に完全に溶解させ、次に、10分間にわたって室温で放置して、基質とのCTGの十分な反応及び安定した発光シグナルの生成を確実にした。このシグナルは、細胞溶解物中のATPの量、すなわち、代謝的に活性な細胞の数に比例する。プレート中の細胞の化学発光を、EnSpire機器によって検出した。0日目の細胞の読み取りを、増殖開始時点の細胞についての対照として使用し、5日目の0.5%のDMSOを用いた細胞の読み取りを、増殖下の細胞についての対照として使用した。細胞増殖阻害曲線を、XLFitソフトウェアを用いてプロットし、IC50値を計算した。実験結果が、表2に見られる。
【0334】