(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】片手代替具
(51)【国際特許分類】
A47K 10/34 20060101AFI20231225BHJP
【FI】
A47K10/34 Z
(21)【出願番号】P 2023101224
(22)【出願日】2023-06-02
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】506285987
【氏名又は名称】平塚 清徳
(72)【発明者】
【氏名】平塚 清徳
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-264067(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0100830(KR,A)
【文献】特開2014-104031(JP,A)
【文献】特開平10-5149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/00-10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレットペーパーホルダーの上蓋を片手の代替をして上方から押圧する押圧部と、前記押圧部を加圧する足で踏むペダル部をそれぞれ備えた代替具本体であり、
前記押圧部は中央付近部位に、上方へ直立状で3センチ位延びて右方向へ直角状に曲がる丸棒状の支腕部を設け、前記支腕部は前記押圧部と並行状で8・5センチ位前記右方向へ延びて下方へ直角状に曲がって3センチ位延びた部位付近に、ネジ留部を備えた伸縮回転部を設け、
前記伸縮回転部の下側先端部位に連結一体状で丸棒状の心棒部を設け、前記心棒部は下方へ垂直に56センチ位延びた部位付近に手前低傾斜姿勢の前記ペダル部を設け、
前記心棒部を内蔵する筒状の基柱部を設け、前記基柱部の下側先端部位に表面部位が手前低傾斜姿勢の基台部を設け、
前記基柱部の下側部位付近の適宜位置に前記ペダル部が上下移動する開口部を設け、
前記ペダル部の裏面部位と前記基台部の表面部位の間にバネ部を設けたことを特徴とする片手代替具。
【請求項3】
前記押圧部の裏面部位に、凸部を複数設けたことを特徴とする前記請求項1または請求項2に記載の片手代替具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手が不自由な者がトイレットペーパーを切断する際に、不自由な片手の代替えをする片手代替具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレットペーパーホルダーに収納したトイレットペーパーロールの先端部位を、片手の指先で摘まみ持って所定の量の長さを引き出して、他方の手で前記ホルダーの上蓋を押さえて仮固定しながらトイレットペーパーを切断していた。
尚、トイレットペーパーを片手で安全に切断できるトイレットペーパー切断具(特許文献1参照)と、トイレットペーパーホルダーに取り付けられたロールペーパーを所定量引き出した後に切断する場合に使用されるトイレットペーパー切断具(実用新案文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【実用新案文献2】
実登3179337号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
従来のトイレットペーパーホルダーに収納したトイレットペーパーロールを、片手の指先で摘まみ持って所定の量の長さを引き出して、他方の手で前記ホルダーの上蓋を押さえて仮固定しながらトイレットペーパーを切断するには、両手が必要であり、片手が不自由な者は困窮していた。容易で安全確実に不自由な片手の代替えは不可能だった。
本発明は、以上の問題点を解決する為になされたものである。
【問題点を解決する為の手段】
トイレットペーパーホルダーの上蓋を片手の代替をして押圧する押圧部と、前記押圧部を加圧する足で踏むペダル部をそれぞれ備えた代替具本体であり、
前記押圧部は中央付近部位に、上方へ直立状で約3センチ延びて右方向へ直角状に曲がる丸棒状の支腕部を設け、前記支腕部は前記押圧部と並行状で約8・5センチ延びて下方へ直角状に曲がって約3センチ延びてネジ留部を備えた伸縮回転部を設け、
前記伸縮回転部の下側先端部位に連結一体状で丸棒状の心棒部を設け、前記心棒部の下側先端部位に手前低傾斜姿勢の前記ペダル部を設け、
前記心棒部を内蔵する筒状の基柱部を設け、前記基柱部の下側先端部位に表面部位が手前低傾斜姿勢の基台部を設け、
前記基柱部の下側部位付近の適宜位置に前記ペダル部が上下移動する開口部を設け、
前記ペダル部の裏面部位と前記基台部の表面部位の間にバネ部を設ける。
以上の構成より成る片手代替具。
【発明の効果】
【0006】
従来不可能とされていた、片手が不自由な者がトイレットペーパーを、前記不自由な片手の代替をしてトイレットペーパーホルダーの上蓋を、容易で安全確実に押さえて仮固定して切断することを本発明は可能にした。
また、上蓋のある既存の全トイレットペーパーホルダーで、面倒な手間や作業が必要なくて、老若男女の誰もが容易に使用できるので便利である。
更に、トイレットペーパーホルダーに一切触れることなく使用できるので衛生的であり、コロナや他の感染症の予防に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【本発明を実施する為の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
最初に、本発明の片手代替具(1)は、プラスチック材・木材・鉄材・アルミ材などで設ける。
請求項1
(イ)トイレットペーパーホルダー(T)の上蓋(U)を片手の代替をして上方から押圧する押圧部(3)と、前記押圧部(3)を加圧する足(A)で踏むペダル部(4)をそれぞれ備えた代替具本体(2)である。
(ロ)前記押圧部(3)は水平状の長さ11センチ位・幅1センチ位で設ける。
(ハ)前記押圧部(3)の表面中央付近部位に、上方へ直立状で3センチ位延びて右方向へ直角状に曲がる丸棒状の支腕部(5)を設ける。
(ニ)前記支腕部(4)は、前記押圧部(3)と並行状で8・5センチ位前記右方向へ延びて下方へ直角状に曲がって3センチ位垂直状に延びた部位付近に、前記押圧部(3)の高さと位置を自在に調節する前記ネジ留部(6a)を備えた伸縮回転部(6)を設ける。
(ホ)前記伸縮回転部(6)の下側先端部位に連結一体状で丸棒状の心棒部(7)を設ける。
(ヘ)前記支腕部(4)と前記心棒部(7)は、前記伸縮回転部(6)を間に挟んで実質一本状に連結構成されている。
(ト)前記心棒部(7)は、下方へ垂直状に56センチ位延びた部位付近に前記ペダル部(4)を設ける。
(チ)前記ペダル部は、横6センチ位・縦8センチ位の30度位手前低傾斜姿勢の車両のアクセルペダルのような形状構成で設ける。
(リ)前記心棒部(7)を内蔵する筒状の基柱部(8)を設ける。
(ヌ)前記基柱部(9)の下側先端部位に、横9センチ位・縦15センチ位の基台部(9)を設ける。
(ル)前記基台部(9)は、表面部位が30度位手前低傾斜姿勢で設ける。
(オ)前記基柱部(8)は、下側部位の適宜位置に前記ペダル部(4)が上下移動する開口部(8a)を設ける。
(ワ)前記ペダル部(4)の裏面部位と前記基台部(9)の表面部位の間にバネ部(4a)を設ける。
請求項2
(カ)前記基柱部(8)の前記トイレットペーパーホルダー(T)側面部位に当接する付近部位に、脱着自在の面ファスナーのバンド部(8c)を備えた安定補助部(8b)を設ける。
請求項3
(ヨ)前記押圧部(3)の裏面部位に、滑り止めの合成ゴム材やポリエステル不織布材などで凸部(3a)を複数設ける。
本発明は以上のような構造である。
本発明の片手代替具(1)を使用する時は、
まず、
図4に示すようにトイレットペーパーホルダー(T)の右側位置に、ペダル部(4)が使用者(S)の左足(A)に向いた踏み易い状態位置に設置する。
尚、トイレットペーパーホルダー(T)が使用者の右足(N)側にある場合は、右足(N)でペダル部(4)を踏める位置に設置する。
次に、不自由な片手の代替えの押圧部(3)を上蓋(U)の中央付近位置に、
図1に示すように伸縮回転部(6)で水平回転移動させて、微かに当接する高さに調節する。
前記押圧部(3)の位置が決まったらネジ留部(6a)を締めて固定して、安定補助部(8a)をトイレットペーパーホルダー(T)の側面に接着剤で接着して設置が完了する。
尚、安定性に問題が無い場合、前記安定補助部(8a)は必要としない。
使用者(S)が用足しを終えたら、従来と同じにトイレットペーパー(P)を片手の指先で摘まみ持って所定の量の長さを引き出して、左足(A)のつま先でペダル部(4)を車両のアクセルペダルを踏むように軽く踏み、不自由な片手の代替の押圧部(3)を押し下げて上蓋を上方から押さえて仮固定しながら、トイレットペーパー(P)を手前側に引く、または下側に引くもしくは上側に引いて切断する。
前記ペダル部(4)から左足(A)を離せば、バネ部(4a)が働いで元の位置に戻る。
この動作を繰り返せば、何枚でも容易に楽に片手でトイレットペーパー(P)を切断して使用できる。
トイレットペーパーロール(R)を交換する際は、前記ネジ留部(6a)を緩めて前記押圧部(3)を回転移動させて上蓋(U)を開けて交換する。
本発明の片手代替具(1)は、片手が不自由な者や両手が使える健常者の老若男女の誰もが、トイレットペーパーホルダー(T)に一切触れずにトイレットペーパー(P)を切断して使用できるので衛生的であり、コロナや伝染病の予防に役立つ。
また、不特定多数の者が使用する病院や学校及び会社内などのトイレには、衛生上必要不可欠な発明品である。
【符号の説明】
【0009】
1片手代替具、2代替具本体、3押圧部、3a凸部、4ペダル部、4aバネ部、5支腕部、6伸縮回転部、6aネジ留部、7心棒部、8基柱部、9基台部、8a開口部、8b安定補助部、8cバンド部、Tトイレットペーパーホルダー、U上蓋、Pトイレットペーパー、Rトイレットペーパーロール、S使用者、H左手、A左足、Cスリッパ、K壁、Y床、B便器
【要約】 (修正有)
【課題】片手が不自由な者がトイレットペーパーを、前記不自由な片手の代替をしてトイレットペーパーホルダーの上蓋を、容易で安全確実に押さえて仮固定して切断することを可能にした片手代替具を提供する。
【解決手段】トイレットペーパーホルダーの上蓋を片手の代替をして上方から押圧する押圧部3と、前記押圧部を加圧する足で踏むペダル部4をそれぞれ備えた代替具本体2を設けたことを特徴とする片手代替具。
【選択図】
図1