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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】豆腐材料の連続凝固装置
(51)【国際特許分類】
   A23L 11/45 20210101AFI20231226BHJP
【FI】
A23L11/45 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022123663
(22)【出願日】2022-08-03
(62)【分割の表示】P 2018071501の分割
【原出願日】2018-04-03
(65)【公開番号】P2022163122
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2022-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】304041127
【氏名又は名称】株式会社インターナショナルフローズントーフ
(74)【代理人】
【識別番号】100090712
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 忠秋
(74)【代理人】
【識別番号】100176359
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 光代
(72)【発明者】
【氏名】高井 正史
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特許第7123368(JP,B2)
【文献】特開平09-028341(JP,A)
【文献】特開平07-289194(JP,A)
【文献】特開2010-259360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
豆腐材料を注入して豆腐組織に凝固させる長方形断面の縦長の筒体と、該筒体の上部に配設するノズルと、該ノズルの上流側のスタティックミキサと、前記筒体の下部に設備するカッタと、前記筒体の下に昇降自在に設置する排出コンベヤと、該排出コンベヤの下流側に配設する移送コンベヤとを備えてなり、前記筒体は、豆腐製品の複数丁相当の断面形状を有するとともに、前記ノズルを介して前記スタティックミキサからの液状の豆腐材料を上から注入し、前記カッタ、排出コンベヤ、移送コンベヤは、所定厚さのシート状の製品を前記筒体の下側から順次切り出して前記移送コンベヤ上に排出することを特徴とする豆腐材料の連続凝固装置。
【請求項2】
前記カッタは、前記筒体内に水平に前進して前記筒体内の豆腐材料を切断するとともに前記筒体の下部を閉鎖し、前記筒体外に後退して前記筒体の下部を開放することを特徴とする請求項1記載の豆腐材料の連続凝固装置。
【請求項3】
前記排出コンベヤは、前記筒体の断面形状に適合する水平の搬送面を形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の豆腐材料の連続凝固装置。
【請求項4】
前記排出コンベヤは、前記搬送面が前記カッタの直下の上昇位置から、製品の所定厚さ相当だけ前記カッタより下方の中間位置を経て、前記移送コンベヤの搬送面と同レベルの下降位置に至るまでの間を昇降することを特徴とする請求項3記載の豆腐材料の連続凝固装置。
【請求項5】
前記移送コンベヤは、前記排出コンベヤからの製品を排出し、次工程の搬送コンベヤ上に移送することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の豆腐材料の連続凝固装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、木綿豆腐や絹ごし豆腐などの豆腐製品を連続的に製造するときに有用な豆腐材料の連続凝固装置に関する。
【背景技術】
【0002】
豆腐製品を連続製造するときは、豆乳と凝固剤とを混合する豆腐材料を連続的に凝固させる連続凝固装置が必要である。
【0003】
従来の連続凝固装置は、搬送コンベヤの上流端において豆腐材料をコンベヤベルト上に連続的に投入し、豆腐材料を水平搬送しながら凝固させる(たとえば特許文献1)。この場合のコンベヤベルトは、液状の豆腐材料を所定厚さに積載して凝固させるために、上流端に堰板を設けるとともに、搬送面の下側に断面凹状のガイド部材を配設し、左右の側端縁をガイド部材に沿って上方に折り立てて走行させる。コンベヤベルトは、前後のローラ上において平面状に拡げるように変形させることにより、ローラに円滑に巻き付けて走行させることができる。
【0004】
また、搬送コンベヤのコンベヤベルトの左右に一対のガイドベルトを対向させて配設する形式も古くから知られている(たとえば特許文献2)。各ガイドベルトは、コンベヤベルトの側端縁に沿って垂直に起立しながらコンベヤベルトと同期して走行することにより、コンベヤベルト上に樋状の凝固室を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4613252号公報
【文献】特開平8-116903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかる従来技術によるときは、連続凝固装置用の搬送コンベヤは、所定の生産能力を実現しながら必要な凝固時間を確保するために、全長10数mにも及ぶ大形設備にする必要があり、大きな工場建屋が必要不可欠であり、全体の投資金額が過大になりがちであるという問題があった。
【0007】
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、豆腐材料を注入して凝固させる角筒状の筒体にカッタ、排出コンベヤ、移送コンベヤを組み合わせることによって、全体を小形化し、過大な工場建屋や、それに伴う投資金額の問題を解消することができる豆腐材料の連続凝固装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、豆腐材料を注入して豆腐組織に凝固させる長方形断面の縦長の筒体と、筒体の上部に配設するノズルと、ノズルの上流側のスタティックミキサと、筒体の下部に設備するカッタと、筒体の下に昇降自在に設置する排出コンベヤと、排出コンベヤの下流側に配設する移送コンベヤとを備えてなり、筒体は、豆腐製品の複数丁相当の断面形状を有するとともに、ノズルを介してスタティックミキサからの液状の豆腐材料を上から注入し、カッタ、排出コンベヤ、移送コンベヤは、所定厚さのシート状の製品を筒体の下側から順次切り出して移送コンベヤ上に排出することをその要旨とする。
【0009】
なお、カッタは、筒体内に水平に前進して筒体内の豆腐材料を切断するとともに筒体の下部を閉鎖し、筒体外に後退して筒体の下部を開放することができる。
【0010】
また、排出コンベヤは、筒体の断面形状に適合する水平の搬送面を形成してもよく、搬送面がカッタの直下の上昇位置から、製品の所定厚さ相当だけカッタより下方の中間位置を経て、移送コンベヤの搬送面と同レベルの下降位置に至るまでの間を昇降してもよい。
【0011】
さらに、移送コンベヤは、排出コンベヤからの製品を排出し、次工程の搬送コンベヤ上に移送することができる。
【発明の効果】
【0012】
かかる発明の構成によるときは、長方形断面の縦長の筒体は、豆乳と凝固剤とが所定比率で混合された豆腐材料を上から注入しながら、カッタ、排出コンベヤ、移送コンベヤを介して所定厚さごとの製品を下側から順次切り出して排出することにより、移送コンベヤの下流側の次工程に対して凝固済みの製品を実質的に連続的に供給することができる。ただし、筒体内には、目標とする豆腐製品の生産能力を達成するとともに、液状の豆腐材料が均質な豆腐組織に凝固するに要する凝固時間を確保するために、必要な量の豆腐材料を常時貯留しながら稼働するものとする。そこで、筒体は、豆腐材料の実質的な水平移動を伴うことなく、豆腐材料を凝固させて次工程に連続的に供給することができ、設置の際の所要床面積を少なくして所要投資金額を小さくすることができる。
【0013】
カッタは、筒体外に後退して筒体の下部を開放することにより、筒体内の豆腐材料の全部を一体のまま下降させることができ、筒体内に水平に前進させることにより、豆腐材料の凝固済みの下端部を水平に切断し、筒体の断面形状と同一のシート状にして筒体から排出可能な製品として切り出すことができる。なお、筒体内を下降する豆腐材料の下部は、豆腐組織に凝固済みであり、上部は、未凝固の液状である。
【0014】
筒体の断面形状に適合する搬送面を有する排出コンベヤは、筒体外にカッタを後退させて筒体内の豆腐材料が下降すると、豆腐材料の下端を搬送面上に安定に支承して保持することができる。
【0015】
排出コンベヤは、搬送面がカッタの直下の上昇位置において、カッタを筒体外に後退させて筒体内の豆腐材料の全部を円滑に搬送面上に移載することができ、そのまま中間位置に下降させることにより、豆腐材料の全部を製品の排出時の所定厚さ相当だけ下降させることができる。そこで、排出コンベヤを中間位置に下降してカッタを筒体内に水平に前進させれば、所定厚さの製品を排出コンベヤ上にシート状に切り出すことができるから、つづいて排出コンベヤを下降位置にまで下降させると、排出コンベヤ上のシート状の製品を移送コンベヤと同レベルにして移送コンベヤ上に円滑に排出することができる。
【0016】
移送コンベヤは、排出コンベヤ上のシート状の製品を排出させたら、つづいて、次工程の搬送コンベヤ上に製品を移送することができる。なお、移送コンベヤは、排出コンベヤからの製品の排出時には、排出コンベヤと同期させて高速運転することにより排出時間を最少にし、次工程の搬送コンベヤへの製品の移送時には、搬送コンベヤのライン速度と同期させて低速運転するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】全体構成模式側面図
図2図1のX矢視相当模式正面図
図3】動作フローチャート
図4】動作説明図(1)
図5】動作説明図(2)
図6】動作説明図(3)
図7】動作説明図(4)
図8】動作説明図(5)
図9】動作説明図(6)
図10】動作説明図(7)
図11】動作説明図(8)
図12】動作説明図(9)
図13】動作説明図(10)
図14】動作説明図(11)
図15】動作説明図(12)
図16】動作説明図(13)
図17】動作説明図(14)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。
【0019】
豆腐材料の連続凝固装置は、長方形断面の縦長の筒体11と、カッタ12と、排出コンベヤ20、移送コンベヤ30とを備えてなる(図1図2)。ただし、図1図2において、排出コンベヤ20は、それぞれ下降位置、上昇位置に図示されている。また、図2において、移送コンベヤ30は、図示を省略されている。
【0020】
筒体11は、上下開放の角筒状に形成されている。筒体11の上部には、豆腐材料W3 を注入するノズル13が下向きに配設されており、ノズル13の上流側には、スタティックミキサ14が連結されている。豆乳タンク15からの豆乳W1 、凝固剤タンク16からの凝固剤W2 は、それぞれポンプP1 、P2 を介してスタティックミキサ14に供給されている。そこで、スタティックミキサ14は、ポンプP1 、P2 からの各所定量の豆乳W1 、凝固剤W2 を均一に混合し、液状の豆腐材料W3 としてノズル13を介して筒体11に連続的に注入することができる。なお、ポンプP1 、P2 は、それぞれ図示しない可変速モータにより駆動されている。
【0021】
カッタ12は、筒体11の下部に設備されている。カッタ12は、筒体11の断面形状よりやや大きい長方形の薄板状に形成されている。カッタ12は、駆動用のシリンダ12aを介し、筒体11内に水平に前進して筒体11の下部を閉鎖することができ、筒体11の外部に後退して筒体11の下部を全面的に開放することができる。
【0022】
排出コンベヤ20は、筒体11の下に昇降自在に設置されている。排出コンベヤ20の無端のコンベヤベルト21は、筒体11の長辺相当の広幅に形成されており、下部の駆動ローラ22、上部のガイドプレート23、中間部のガイドローラ24、24、テンションローラ24aに掛け回され、ガイドプレート23を介し、筒体11の断面形状に適合する水平の搬送面を上端に形成している。排出コンベヤ20は、全体として昇降フレーム25に組み付けられ、昇降フレーム25は、リニアアクチュエータ26、26、ガイドロッド26a、26aを介して固定フレーム25a上に昇降自在に搭載されている。排出コンベヤ20は、図示しない可変速モータにより駆動されている。
【0023】
排出コンベヤ20は、リニアアクチュエータ26、26を介して昇降フレーム25を昇降させ、図1の下降位置から図2の上昇位置の間に昇降させることができる。なお、排出コンベヤ20の水平の搬送面は、下降位置において筒体11の下端にほぼ一致し、上昇位置において、筒体11内のカッタ12の直下に位置する。ただし、筒体11の下端部は、排出コンベヤ20の下流側に対応する一方の長辺側に下部開放の開口部11aが形成されている。
【0024】
移送コンベヤ30は、排出コンベヤ20の下流側に配設されている。移送コンベヤ30の無端のコンベヤベルト31は、排出コンベヤ20のコンベヤベルト21と同幅の有効幅に形成され、下部の駆動ローラ32、上部のガイドプレート33、中間部のガイドローラ34、34に掛け回され、ガイドプレート33を介して水平の搬送面を上端に形成している。移送コンベヤ30は、固定フレーム35に組み付けられ、移送コンベヤ30の搬送面は、下降位置の排出コンベヤ20の搬送面と同レベルになっている。移送コンベヤ30は、図示しない可変速モータにより駆動されている。
【0025】
移送コンベヤ30の下流側には、次工程の搬送コンベヤ41が配設されている。搬送コンベヤ41は、排出コンベヤ20、移送コンベヤ30と同幅の有効幅に形成されている。ただし、図示の搬送コンベヤ41は、木綿豆腐を作るための壊し工程を例示しており、搬送コンベヤ41上の豆腐材料W3 の凝固物を連続的に壊すための壊し装置42が付設されている。搬送コンベヤ41は、図示しない可変速モータにより所定のライン速度に従って運転される。
【0026】
かかる豆腐材料の連続凝固装置の動作は、たとえば図3のフローチャートのとおりである。ただし、図3のフローチャートは、図1に示すように、排出コンベヤ20を移送コンベヤ30と同レベルの下降位置に下げるとともに、カッタ12を筒体11内に前進させて筒体11の下部を閉鎖する一方、豆乳タンク15、凝固剤タンク16にそれぞれ豆乳W1 、凝固剤W2 を用意し、さらに、豆腐材料W3 用のノズル13の出口側に、カッタ12にほぼ到達する補助パイプ13aを取り付けて準備し(図4)、準備完了によりスタートする。
【0027】
そこで、まず、ポンプP1 、P2 を運転して豆乳W1 、凝固剤W2 を定量供給し、スタティックミキサ14、ノズル13、補助パイプ13aを介して筒体11の上端付近にまで豆腐材料W3 を一気に注入する(図3のステップ(1)、以下、単に(1)のように記す、図4の二点鎖線)。このとき、補助パイプ13aは、筒体11内に注入される豆腐材料W3 に有害な気泡が発生することを防止する。また、豆腐材料W3 の豆乳W1 、凝固剤W2 の混合比率は、ポンプP1 、P2 の吐出比率を調節して設定することができる。つづいて、筒体11内の豆腐材料W3 の凝固時間の経過を待ち(2)、筒体11内の補助パイプ13aを取り外して以後の実質作業に移行する。ただし、補助パイプ13aは、凝固時間の経過前に取り外してもよい。
【0028】
筒体11内の豆腐材料W3 の凝固時間が経過したら(2)、リニアアクチュエータ26、26を介して排出コンベヤ20をカッタ12の直下の上昇位置に上昇させる(図5)。また、ポンプP1 、P2 を介して豆乳W1 、凝固剤W2 を供給し、豆腐材料W3 の定量注入を開始して以後連続的に継続するとともに(3)、筒体11の下側から凝固済みの豆腐材料W3 を切り出す切出し工程を実施する(4)。
【0029】
すなわち、シリンダ12aを介してカッタ12を筒体11外に後退させると(図6)、筒体11内の豆腐材料W3 の全部が排出コンベヤ20の搬送面上に移行する。そこで、リニアアクチュエータ26、26を介して排出コンベヤ20を中間位置に下降させると(図7)、筒体11内の豆腐材料W3 は、一体のまま排出コンベヤ20とともに下降するから、つづいて、シリンダ12aを介してカッタ12を筒体11内に前進させ(図8)、豆腐材料W3 の凝固済みの下端部を所定厚さに切断し、シート状の製品W4 として排出コンベヤ20の搬送面上に切り出すことができる。すなわち、排出コンベヤ20の中間位置は、製品W4 の所定厚さ相当だけカッタ12の下方に設定されている。
【0030】
その後、排出コンベヤ20を下降位置にまで下降させると(図9)、排出コンベヤ20上の製品W4 は、移送コンベヤ30と同レベルに下降する。そこで、排出コンベヤ20、移送コンベヤ30を同期して高速運転すると、排出コンベヤ20上の製品W4 は、筒体11の下端の開口部11aを介して移送コンベヤ30上に速やかに排出することができる((5)、図10)。
【0031】
排出コンベヤ20上の製品W4 が移送コンベヤ30上に排出されたら((6)、図11)、移送コンベヤ30の速度を次工程の搬送コンベヤ41のライン速度に合わせて低下させるとともに、搬送コンベヤ41をライン速度で運転し、移送コンベヤ30上の製品W4 を搬送コンベヤ41上に移送させる移送動作を開始する(7)。なお、搬送コンベヤ41は、以後ライン速度による運転を継続する。また、排出コンベヤ20を停止させて上昇位置に上昇させる。
【0032】
その後、豆腐材料W3 の次の切出し工程に移行する(8)。すなわち、カッタ12を筒体11外に後退させ(図12)、筒体11内の豆腐材料W3 を上昇位置の排出コンベヤ20上に移行させる。併せて、移送コンベヤ30から搬送コンベヤ41上への製品W4 の移送動作を続行しながら、排出コンベヤ20を中間位置に下降させ(図13)、カッタ12を筒体11内に前進させて次のシート状の製品W4 を排出コンベヤ20上に切り出す(図14)。その後、排出コンベヤ20を下降位置に下降させ(図15)、排出コンベヤ20上の次の製品W4 を移送コンベヤ30と同レベルに待機させるとともに、移送コンベヤ30上の先行の製品W4 が次工程の搬送コンベヤ41上に移送されるのを待つ(9)。
【0033】
先行の製品W4 の後端が移送コンベヤ30、搬送コンベヤ41の移行部位を通過したら(9)、排出コンベヤ20、移送コンベヤ30を同期して高速運転し、排出コンベヤ20上の製品W4 を移送コンベヤ30上に速やかに排出させる((10)、図16)。そこで、移送コンベヤ30上に排出された後行の製品W4 の前端が搬送コンベヤ41上の先行の製品W4 の後端に接触したら((11)、図17)、移送コンベヤ30の速度を搬送コンベヤ41のライン速度に低下させ、先後の製品W4 、W4 を一体に連続させながら後行の製品W4 の移送を開始するとともに(12)、排出コンベヤ20を停止させて上昇位置に上昇させる。以後、ステップ(8)、図12の動作に戻り、ステップ(8)~(12)の動作を繰り返せばよい。
【0034】
なお、豆乳タンク15内の豆乳W1 、凝固剤タンク16内の凝固剤W2 の一方または双方がなくなったらポンプP1 、P2 を停止させ、ステップ(3)で開始した豆腐材料W3 の定量注入を終了する。また、豆腐材料W3 の定量注入を終了した後、筒体11内の豆腐材料W3 の全部が製品W4 、W4 …として排出されたら、図3のステップ(8)~(12)の繰返し動作を終了し、最後の製品W4 が搬送コンベヤ41の下流側の全ラインを通過したら、ライン全体の動作を終了させる。なお、ポンプP1 、P2 による豆腐材料W3 の定量注入は、カッタ12、排出コンベヤ20、移送コンベヤ30による製品W4 の切出し排出動作の1サイクル間に、筒体11内の豆腐材料W3 の液面の変動が製品W4 の所定厚さ相当以下となるように設定することが好ましい。ただし、豆腐材料W3 は、筒体11内の液面の変動範囲を適切に制御し得る限り、筒体11に対して連続的に注入するに代えて、断続的に注入してもよい。
【0035】
連続凝固装置の諸元の一例を示せば、たとえば次のとおりである。すなわち、縦横高さ90×100×45mm重量400g脱水率60%の木綿豆腐の生産能力3000丁/時、ライン速度450mm/分の連続製造ライン用を想定するとき、筒体11の縦横高さ300×1000×1500mm、製品W4 の縦横厚さ300×1000×75mm重量22.5kg(木綿豆腐33丁分相当)、筒体11内における豆腐材料W3 の凝固時間12分、貯留量は製品W4 の18枚分相当、製品W4 の切出し排出サイクルタイム40秒/枚とする。
【産業上の利用可能性】
【0036】
この発明は、木綿豆腐、ソフト豆腐、絹ごし豆腐、充填豆腐等の任意の豆腐製品や、その二次加工品などを連続的に製造する用途に対して広く好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
W3 …豆腐材料
W4 …製品
11…筒体
12…カッタ
20…排出コンベヤ
30…移送コンベヤ
41…搬送コンベヤ

特許出願人 株式会社 インターナショナルフローズントーフ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17