(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】小分け食料品用ベルトコンベヤ
(51)【国際特許分類】
B65G 21/14 20060101AFI20231226BHJP
B65G 47/46 20060101ALI20231226BHJP
B65G 47/68 20060101ALI20231226BHJP
B07C 5/10 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
B65G21/14 C
B65G47/46 G
B65G47/68 B
B07C5/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022098942
(22)【出願日】2022-06-20
【審査請求日】2022-06-20
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503209940
【氏名又は名称】アルベルト ハントマン マシネンファブリク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー, シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルブルガー, ペーター
(72)【発明者】
【氏名】バナート, ゲオルク
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-137690(JP,A)
【文献】実開昭50-147386(JP,U)
【文献】特開2018-165192(JP,A)
【文献】特開2003-310230(JP,A)
【文献】特開平11-011629(JP,A)
【文献】特開平08-268411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/14
B65G 47/46
B65G 47/68
B07C 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
小分けされた食料品、特に食肉製品および/またはパスタの為のベルトコンベヤ(21-24)であって、
前記ベルトコンベヤ(21-24)は、コンベヤベルト(1)を備え、
前記コンベヤ
ベルト(1)は、駆動ローラ(2)と、それに対して
、更に、水平であると仮定される搬送方向(T)に対して、上方および/または下方に調整可能な偏向ローラ
(3)と、前記食料品を搬送する為に、それらの間に延びる上段走行部(1a)と、偏向要素(4)
と、
を備え、
前記偏向要素(4)は、前記駆動ローラ
(2)と前記偏向ローラ
(3)との間
で垂直方向に固定された位置に配置され、前記搬送方向(T)に調整可能であり、前記偏向ローラ
(3)が上方/下方に調整されたときに、前記コンベヤベルト
(1)の前記上段走行部(1a)および/または関連する下段走行部(1b)が、前記搬送方向
(T)に延びる第1の縦セクション(L1)から、それに対して上方/下方に傾斜した第2の縦セクション(L2)に移行することを特徴とする、ベルトコンベヤ。
【請求項2】
前記偏向要素(4)は、前記上段走行部(1a)を偏向する第1の中間ローラ(4a)および/または前記下段走行部(1b)を偏向する第2の中間ローラ(4b)を備える、請求項1に記載のベルトコンベヤ。
【請求項3】
前記第1の中間ローラ(4a)および前記第2の中間ローラ(4b)は、前記搬送方向(T)に個別に又は一緒に調整できるように配置されている、請求項2に記載のベルトコンベヤ。
【請求項4】
前記偏向要素(4)を前記搬送方向(T)に機械によって調整する為の作動ドライブを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項5】
前記第2の縦セクション(L2)のプログラム可能な設定角度(10)に移動するように前記偏向ローラ(3)の為に位置制御された作動ドライブを更に備える、請求項
1~4のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項6】
前記第2の縦セクションの設定角度(10)を制限するように、特に調整可能な機械的ストップ(9)を更に備える、請求項
1~5のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項7】
前記偏向ローラ(3)を調整する為の旋回機構を備える、請求項
1~6のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項8】
少なくとも2つの異なる搬送速度で前記駆動ローラ(2)を選択的に動作させるためのプログラム可能な制御装置(8)を更に備える、請求項
1~7のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項9】
前記コンベヤ
ベルト(1)は、前記第2の縦セクション(L2)を調整したときに生じる上段走行部(1a)または下段走行部(1b)の長さの変化に適応するように、弾性を有するように構成され、特に弾性体ストラップとして構成される、請求項
1~8のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項10】
前記コンベヤベルト(1)は、前記搬送方向(T)に対して横断方向に剛性を有するリンクチェーンとして構成されている、請求項
1~8のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項11】
前記第2の縦セクション(L2)は、下方に傾斜して前記第1の縦セクション(L1)よりも下流側に配置され、又は、上方に傾斜して前記第1の縦セクション(L1)よりも上流側に配置される、請求項
1~10のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ。
【請求項12】
請求項
1~11のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ(21-26)と、上流検査コンベヤ(11)、特に、搬送中に前記食料品を検査する為の連続スケールおよび/またはカメラおよび/またはスキャナと、前記偏向ローラ(3)および/または前記偏向要素(4)を自動的にかつ前記検査コンベヤの検査結果に応じて調整する為の制御装置(8)と、を備える分配装置(31-38)。
【請求項13】
特に請求項12に記載の分配装置(32,34-38)であって、請求項
1~11のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ(21-24)と、前記第2の縦セクション(L2)が傾斜しているときに、その下流に位置する収集容器(15)と、を備える分配装置(32,34-38)。
【請求項14】
特に請求項12に記載の分配装置(31,33)であって、請求項
1~11のいずれか一項に記載のベルトコンベヤ(21,22)と、前記第2の縦セクション(L2)が傾斜していないときには下流側に位置する第1の排出ベルト(13)と、前記第2の縦セクションが傾斜しているときには下流側に位置する第2の排出ベルト/分配ベルト(14)と、を備える、分配装置(31,33)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の小分け食料品用ベルトコンベヤに関する。
【0002】
新鮮なひき肉、ハンバーガー、パティ等のような小分けされた食料品は、個々の小分け部がベルトコンベヤ上で包装装置に供給される生産ラインで生産されることが知られている。知られているように、たとえば、包装された小分けされた重量は、事前包装規制に適合しなければならない。この目的のために、品質保証試験は、継続的に生産中に実施される。また、包装された食料品は、消費に対して無害であり、たとえば、それらは異物を含んでいないことを意味する。従って、個々の小分け部は、生産ラインの領域で必要に応じてセンサによって監視され、続いて、継続的な生産プロセスから欠陥小分け部を排出する。この目的のために、例えば、重量、形状、色、および/または異物の存在を監視することができる。これは通常、連続はかりのような連続検査ユニットとして知られるもので行われ、個々の小分け部は連続的な流れの中で検査され、即ち、食料品の搬送を止めることはない。
【0003】
欠陥があると特定された食料品は、製品の流れから排出されるべきであり、検出された欠陥は、例えば、低重量、許容できない形状および/または色、および/または食料品に許容できない異物が存在する場合である。連続的な検査は、それに応じて、食料品の計量、画像検査、走査、透視、および/または金属探知機によって行うことができる。次いで、このような連続的な検査装置の下流に排出装置が配置され、この検査では、たとえば、軽すぎる小分け部または重すぎる小分け部が製品流から排出され、したがって包装されない。
【0004】
図1A-
図1Dによれば、国内の従来技術から一般的であることが知られている、このような排出装置101は、搬送方向Tに対して上方または下方に回転可能な少なくとも1つのベルトコンベヤ102、103、104を備え、正しい小分け部POの製品流から個々の欠陥小分け部PFを排出する。このようにして、欠陥小分け部PFを排出ベルト105および/または回収容器106に送ることができる。さらに理解を深めるために、各ベルトコンベヤ102、103、104の上流に位置する連続検査装置107、その上流に再び送りベルト108、及びベルトコンベヤ102、103、104の下流の排出ベルト109が、
図1Aから
図1Dに概略的に示されている。また、ベルトコンベヤ102、103の出口側の端部を上方又は下方に旋回させたり、ベルトコンベヤ104の入力側の端部を上方に旋回させることも可能であることが分かる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の基礎となる目的は、小分けされた食料品(以下、簡略化の為に「小分け部」ともいう)が、連続検査装置において、たとえば、それらを計量することによって、個別に検査され、欠陥の場合には、直前の先導する小分け部または後続する小分け部の搬送を望ましくないほど損なうことなく、個別に排出されるという事実から生じる。一方で、ベルトコンベヤは、可能な限り高い生産産出量のために、欠陥小分け部PFを排出するためにできるだけ早く偏向されるべきである。他方、これは、先導する正しい小分け部POが実質的にそれぞれのベルトコンベヤから離れている場合にのみ可能である。さらに、後の正しい小分け部POが、まだ傾斜されているベルトコンベヤの領域内にあまり遠くまで進んでいない場合、欠陥小分け部PFがそれを離れたときに、先導する小分け部は、その角度を付けられた排出位置から搬送方向Tに走行する搬送位置に戻ることしかできない。
【0006】
従って、個々の小分け部の間の最小距離は、連続的な検査の間にも、食料品の欠陥小分け部PFを排出するときにも維持される。
【0007】
欠点は、生産産出量、すなわち単位時間当たりに生産される食料品の数が、欠陥小分け部PFの信頼性のある排出および正しい小分け部POの製品に優しい信頼性のある搬送のために、先行技術において望ましくないほど制限されていることである。さらに、従来の排出装置は、最も重要な食料品に関して、その取り扱いに対して、即ち、一般的に生産される最大の小分け部POに対して、構成されなければならない。この点でそれほど重要でない食料品で実際に可能なより高い生産算出量は、この制限のために達成することができない。
【0008】
従って、より高い生産算出量での信頼性のある動作及び/又は異なる食料品及び小分け部の大きさへの柔軟な適応を可能にする排出装置又は同様の分配装置のためのベルトコンベヤに対する必要性が存在する。
【0009】
この目的は、請求項1に記載のベルトコンベヤによって満たされる。好ましい実施形態は、従属クレームに明記されている。
【0010】
ベルトコンベヤは、食料品の一部、特に食肉製品および/またはパスタの搬送に使用される。ベルトコンベヤは、コンベヤベルトと、関連する駆動ローラと、それに対して上方および/または下方に調整可能な偏向ローラとを備え、ここで、コンベヤベルトの上段走行部は、駆動ローラから偏向ローラまで延び、小分け部を搬送するように配置される。
【0011】
本発明によれば、ベルトコンベヤは、偏向要素を備え、この偏向要素は、駆動ローラと偏向ローラとの間に配置され、搬送方向に調整することができ、偏向ローラが上方/下方に調整されたとき、コンベヤベルトの上段走行部(upper run)および/または関連する下段走行部(lower run)は、搬送方向に延びる第1の縦セクションからそれに対して上方/下方に傾斜した第2の縦セクションに移行する。
【0012】
したがって、第1の縦セクションにおける上段走行部および/または下段走行部は、搬送方向に不変的に延び、第2の縦セクションにおける、そこからそれとは異なる分配方向、特に排出方向に調整することができる。
【0013】
分配方向は、製品ダイバータという意味で食料品の個々の正しい小分け部を選択的に排出コンベヤに導くことができ、分配位置において、排出コンベヤは、更に処理するために下流側に配列されるとともに、不良小分け部をそれぞれ下流側排出ベルトまたは回収容器に排出する。
【0014】
第2の縦セクションが上方/下方に傾斜している場合、ベルトコンベヤは分配位置または排出位置をとる。第2の縦セクションが上方/下方に傾斜していない場合、ベルトコンベヤは、食料品の正しい小分け部を前方に搬送する為に従来の搬送位置をとる。
【0015】
分配位置/排出位置において、第2の縦セクションのみが上方/下方に傾斜しているので、第1の縦セクションを搬送方向から見たときに、第2の縦セクションの上流側に配置するか下流側に配置するかに応じて、第1の縦セクションに後続部又は先導部を設けることができる。その結果、分配装置の領域内の食料品の連続する小分け部の間の搬送距離を小さくすることができ、その結果、生産産出量を増加させることができる。
【0016】
さらに、駆動ローラと偏向ローラとの間の偏向要素の縦位置を、処理される食料品の寸法に適合させることができる。その結果、個々の食料品の分配処理および/または排出処理をその製品に特有の方法で最適化することができ、それに応じて生産産出量を最大化することができる。
【0017】
偏向要素は、好ましくは、上段走行部を偏向/区分する第1の中間ローラおよび/または下段走行部を偏向/区分する第2の中間ローラを備える。これは、分配位置で傾斜している上段走行部および/または下段走行部が、それぞれ関連する中間ローラ上を走行し、そこで偏向されることを意味する。
【0018】
したがって、第1の縦セクションは、駆動ローラから偏向要素/関連する中間ローラまで延びる。傾斜可能な第2の縦セクションは、そこから偏向ローラまで延びる。第1の中間ローラ及び/又は第2の中間ローラは、コンベヤベルトを低摩擦で材料に優しい方法で偏向することを可能にし、部分的に傾斜させることを可能にする。
【0019】
代替的に、偏向要素は、適当な偏向半径で丸められ、コンベヤベルトが第1の縦セクションから第2の縦セクションへの移行時に偏向される成形部品として構成することもできる。この目的のために、成形部品は、比較的良好な摺動特性を有するプラスチック材料から作ることができ、さらに/または、それぞれの(たとえば、PTFEまたはポリアミドから作られる)偏向面を備えることができる。
【0020】
偏向要素は、垂直方向に固定された位置に配置されることが好ましく、すなわち、水平にのみ調整可能である。
【0021】
本発明の文脈において、「上」、「下」、「垂直」および「水平」のような方向情報は、単純にする為に水平であると仮定される搬送方向に常に関連する。
【0022】
駆動ローラと偏向ローラとの間の搬送方向の距離は、偏向要素を調整することにより、第1の縦セクションと第2の縦セクションとの長さが逆方向に変化し、一定となるように固定することが好ましい。
【0023】
たとえば、傾斜可能な第2の縦セクションの長さは、第2の縦セクションがその搬送位置に戻されたときに後続小分け部が投げ出されることを防止するために、小分け部の間の比較的短い搬送距離および/または比較的高い搬送速度に対して比較的短く設定することができる。換言すれば、食料品の個々の小分け部の間の距離は、特定の小分け部を排出するか又は他の方法で分配することによって、それぞれ先導する小分け部または後続の小分け部の搬送を中断することなく、最小にすることができる。
【0024】
換言すれば、排出される小分け部は、対応して最小化された第2の縦セクション上に比較的短い時間だけ滞留するので、第2の縦セクションは、その搬送位置に迅速に戻ることができる。第2の縦セクションを最小にすると、第2の縦セクション上の先導する小分け部の滞留時間も比較的短くなる。また、本発明のベルトコンベヤによれば、生産産出量の増大にも寄与する。
【0025】
第1の中間ローラ及び第2中間ローラは、搬送方向に互いに調整可能であるように配置されていることが好ましい。これにより、手動および場合によっては機械による比較的単純な調整処理が可能になり、第2の縦セクションが調整されたときに上段走行部の長さおよび下段走行部の長さの両方が実質的に一定であるという事実が促進される。
【0026】
あるいは、第1の中間ローラおよび第2の中間ローラは、搬送方向に個別に/別個に調整できるように配置することもできる。その結果、たとえば搬送ベルトが弾性を有していないか、または比較的低い弾性しか示さない場合に、搬送位置と分配位置との間で変化するときに、上段走行部および/または下段走行部の長さの変化を防止するか、または少なくとも低減することができる。
【0027】
好ましくは、ベルトコンベヤは、搬送方向に機械によって偏向要素を調整する為に作動ドライブをも備える。次いで、関連する制御装置は、偏向要素が適切な縦位置に自動的に移動されるように、処理される食料品の小分けサイズなどのそれぞれの製造条件に自動的にベルトコンベヤを調整することができる。原則的に、これは、たとえば、偏向要素の縦位置を個々の小分け部の間の異なる/変化する搬送距離に適応させるために、継続的な生産動作中にも可能である。
【0028】
また、第1の縦セクションが静止位置に不変的に配置されている間にコンベヤベルトが傾斜しているときには、第2の縦セクションのみが移動される必要があることも有利である。その結果、傾斜位置に移動する場合には、比較的小さな質量のみを加速すればよく、その結果、比較的迅速な調整運動が可能となる。
【0029】
しかしながら、原則的に、偏向要素の手動調整も実行可能である。比較的簡単な調整機構が可能である。
【0030】
ベルトコンベヤは好ましくはプログラム可能で位置制御された作動ドライブを備え、第2の縦セクションを傾斜させる為に偏向ローラの位置を調整する。たとえば、サーボ制御された作動ドライブがこの目的に適している。このようにして、たとえば、第2の縦セクションの設定角度は、処理されるべきそれぞれの食料品に関連する制御装置によって自動的に調整することができる。たとえば、位置決め処理をできるだけ早く、排出処理をできるだけ短くする為に、比較的低い食料品に対する設定角度を比較的小さくすることができる。
【0031】
さらに別の有利な実施形態において、ベルトコンベヤは、第2の縦セクションの設定角度を制限するために、特に調整可能な機械的ストップを備える。これにより、比較的簡単でありながら再現性のある第2の縦セクションの角度位置決めが可能となる。さらに、そのような機械的ストップは、空気圧シリンダのような位置制御されない作動ドライブと組み合わせることができる。比較的単純なドライブ装置を偏向ローラ及び第2の縦セクションに使用することができる。
【0032】
ベルトコンベヤは、好ましくは、偏向ローラを調整する為に/第2の縦セクションを傾斜させる為に、旋回機構を備える。旋回機構は、比較的簡単に構築および動作させることができる。しかしながら、原則的には、偏向ローラを直線的に上昇させる機構および/または偏向ローラを適切に延びる軌道に沿って案内する機構も考えられる。
【0033】
好ましくは、ベルトコンベヤは、少なくとも2つの異なる搬送速度で駆動ローラを選択的に動作させるプログラム可能な駆動制御装置を更に備える。それによって、コンベヤベルトの速度は、たとえば、特定の製品固有の排出プロセスを最適化するために、たとえば、排出プロセス中に、選択的な方法で一時的に変化させることができる。また、コンベヤベルトの速度は、たとえば、個々の小分け部の間の距離を等しくするために、継続的な生産動作中に一時的に増加または減速することができる。
【0034】
コンベヤベルトは、好ましくは、たとえば、ストラップのような弾性を有するように構成され、その長さが、第2の縦セクションが調整されるときに生じる上段走行部または下段走行部の長さの変化に適応するようになっている。たとえば、偏向要素の周囲を通らない上段走行部または下段走行部の長さは、傾斜されたときに一時的に短くすることができる。次に、弾性コンベヤベルトは、その搬送位置で張力を受けた状態に維持され、その結果、その時点でより短いコンベヤベルトが分配位置でも確実に走行するのに十分なベルト張力が依然として存在する。
【0035】
弾性コンベヤベルトに代わるものとして、互いに上下に配置された2つの中間ローラを有する偏向要素を使用することが特に好適であり、これらの偏向要素は、第1の縦セクションから第2の縦セクションへの移行時に、コンベヤベルトのそれぞれの上段走行部及びそれぞれの下段走行部の両方を偏向する。さらに別の代替として、調整中に生じる長さの変化を補償するためのコンベヤベルトの張力付加機構も考えられる。
【0036】
コンベヤベルトは、好ましくは、搬送方向に対して直角に剛性であるリンクチェーンとして構成される。偏向要素で上段走行部/下段走行部を偏向する場合、後者はコンベヤベルトの幅全体にわたって延びる必要はない。この場合、たとえば、リンクチェーンの2つの側縁領域には、比較的狭い中間ローラまたは成形部品のみが必要とされる。
【0037】
第2の縦セクションは、好ましくは、偏向ローラを下方に調整することによって傾斜させることができ、その後、第1の縦セクションの下流に配置される。または、第2の縦セクションは、偏向ローラを上方に調整することによって傾斜させることができ、その後、第1の縦セクションの上流に配置される。これにより、正しい小分け部の信頼性の高い発送と、欠陥小分け部の簡単な排出が促進される。
【0038】
記載されたベルトコンベヤは、好ましくは食料品の小分け部の為の分配装置の一部であり、分配装置は、特に連続スケールおよび/または小分け部を光学的に走査するためのカメラおよび/またはスキャナを備えた小分け部の為の上流連続検査装置を更に備える。分配装置は、自動的にかつ連続検査装置の検査結果に応じて、偏向ローラおよび/または偏向要素を調整するための制御装置を更に備える。たとえば、排出プロセスまたは分配プロセスは、検査結果に応じて自動化された方法でトリガおよび/または最適化することができる。
【0039】
記載された実施形態のうちの少なくとも1つによるベルトコンベヤは、食料品の小分け部の為の分配装置の一部であることが好ましく、分配装置は、分配位置/排出位置において傾斜可能な第2の縦セクションの下流にある不良小分け部の為の排出ベルトおよび/または回収容器を更に備える含む。また、分配装置は、排出装置と呼ぶこともできる。
【0040】
記載された実施形態のうちの少なくとも1つによれば、ベルトコンベヤは、好ましくは食料品の小分け部の為の分配装置の構成要素であり、分配装置は、傾斜可能な第2の縦セクションの下流に、傾斜していない搬送位置に位置する第1の排出ベルトと、傾斜可能な第2の縦セクションの下流に、傾斜した排出位置に位置する第2の排出ベルトとを含む。分配装置は、小分け部の為の選別装置または製品ダイバータであると理解することもできる。原則として、複数のベルトコンベヤを1つの分配装置に結合して、異なる排出ベルトに食料品を分配することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1A】
図1Aは、従来技術によるベルトコンベヤ付き分配装置を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、従来技術によるベルトコンベヤ付き分配装置を示す図である。
【
図1C】
図1Cは、従来技術によるベルトコンベヤ付き分配装置を示す図である。
【
図1D】
図1Dは、従来技術によるベルトコンベヤ付き分配装置を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明によるベルトコンベヤの第1の実施形態を有する分配装置を示す。
【
図2B】
図2Bは、本発明によるベルトコンベヤの第1の実施形態を有する分配装置を示す。
【
図3A】
図3Aは、本発明によるベルトコンベヤの第2の好ましい実施形態を有する分配装置を示す。
【
図3B】
図3Bは、本発明によるベルトコンベヤの第2の好ましい実施形態を有する分配装置を示す。
【
図4A】
図4Aは、本発明によるベルトコンベヤの第3の実施形態を有する分配装置を示す。
【
図4B】
図4Bは、本発明によるベルトコンベヤの第4の実施形態を有する分配装置を示す。
【
図5A】
図5Aは、本発明によるベルトコンベヤの第5の実施形態を有する分配装置を示す。
【
図5B】
図5Bは、本発明によるベルトコンベヤの第6の実施形態を有する分配装置を示す。
【0042】
【詳細な説明】
【0043】
図2Aから明らかなように、第1の好ましい実施形態によるベルトコンベヤ21は、駆動ローラ2およびそれに対して下方に調整可能な偏向ローラ3を備えたコンベヤベルト1を含む。コンベヤベルト1は、駆動ローラ2から偏向ローラ3まで延びる上段走行部1aと下段走行部1bとを備えている。
【0044】
さらに、ベルトコンベヤ21は、駆動ローラ2と偏向ローラ3との間に配置された偏向要素4を備えており、偏向要素4は、コンベヤベルト1を搬送方向Tに不変に延びる第1の縦セクションL1と、これに対して縦に機械的に傾斜可能な(傾けることができる)第2の縦セクションL2とに分割する。
【0045】
第1の実施形態のベルトコンベヤ21では、コンベヤベルト1の上段走行部1aのみが縦セクションL1およびL2に分割されている。以下で更に説明するように、動作モードに応じて、上段走行部1aと下段走行部1bの両方、または下段走行部1bのみを適宜に分割する実施形態も可能である。
【0046】
偏向要素4に関連して、駆動ローラ2と偏向ローラ3との間の偏向要素4の縦位置6を調整するための調整機構5(二重矢印で示す)がある。偏向要素4は、搬送方向Tに対して専ら平行に、即ち、水平にのみ調整されることが好ましく、ここで、搬送方向Tは、簡単のために水平であると仮定される。
【0047】
第1の実施形態のベルトコンベヤ21の場合、偏向要素4は、上段走行部1aがそれに沿って延びる第1の中間ローラ4aと、搬送方向Tに不変に向けられ、傾けることができる第2の縦セクションL2に遷移する第1の縦セクションL1とを備える。
【0048】
ベルトコンベヤ21は、第2の縦セクションL2が搬送方向Tに平行に向けられている搬送位置STにおいて実線で示されており、また、第2の縦セクションL2が搬送方向Tに対して下方に延びている分配位置SVにおいて破線で示されている(
図2Bの関連する名称を参照されたい)。
【0049】
図2Aからも分るように、第1の実施形態では、下段走行部1bは偏向要素4によって分割されていないが、偏向ローラ3から駆動ローラ2まで、搬送位置STおよび分配位置SVの両方で直線的に走行しており、従って分配位置SVの方が搬送位置STよりも短い。コンベヤベルト1は、この長さの差を補償するために弾性を有するように構成されることが好ましい。また、この長さの差を補償するためのコンベヤベルト1の張力付加機構(図示せず)も考えられる。
【0050】
また、
図2Aには、ベルトコンベヤ21の搬送位置STと分配位置SVとを調整するための偏向ローラ3の調整機構7が模式的に(二重矢印で)示されている。
【0051】
調整機構7は、異なる方法で構成および駆動することができる。たとえば、それは、旋回レバーを備えることができ、この旋回レバーは、上部に偏向ローラ3が装着され、搬送位置STと分配位置SVとの間の円弧に沿って案内される。代わりに、作動機構7はレール状の湾曲したガイドを備えてもよく、このガイドによって、偏向ローラ3は、任意選択的に、搬送位置STと分配位置SVとの間を、円形経路からずれた運動経路に沿って案内される。また、搬送位置STと分配位置SVとの間に偏向ローラ3のリニアガイドを備えた調整機構7が考えられる。このような調整機構7の構造は原理的に知られているので図示しない。
【0052】
サーボモータのような位置制御されたモータは、作動機構7および偏向ローラ3のための作動ドライブ(図示せず)として特に適している。これは、異なる分配位置SVが、関連する制御装置8によって指定可能であることを意味する。偏向ローラ3は、位置制御された駆動によって、処理される小分け部サイズにそれぞれ適合された分配位置SVに可変的に移動されることができる。
【0053】
これに代えて、駆動機構7及び偏向ローラ3の為に無制御の作動ドライブを用い、たとえば、分配位置SVに機械的ストップ9を組み合わせることも考えられる。その位置は、たとえば、それぞれの製品サイズ/小分けサイズに適合するように分配位置SVを設定するために手動で調整可能である。たとえば、ストップ9と組み合わせて、搬送位置STと分配位置SVとの間で偏向ローラ3を移動させるには、空気圧シリンダが好適である。
【0054】
第2の縦セクションL2は、作動ドライブおよび作動機構を使用して、搬送方向Tに関して定義された設定角度10(
図2B参照)に設定/傾斜させることができる。異なる分配位置SVは、たとえば、制御装置8にそれぞれ関連付けられた角度10を設定するように自動的に移動することによって、または、それに応じてストップ9を調整することによってとることができる。
【0055】
完全性のために、
図2Aは、ベルトコンベヤ21を備える第1の分配装置31の、原理的に知られている以下の構成要素を示す。ベルトコンベヤ21の上流側に配置され、たとえば、連続スケールからなる連続検査ユニット11、その上流側の送りベルト12、食料品の正しい小分け部POのためにベルトコンベヤ1の下流に位置された搬送位置STにある排出ベルト13、および、分配位置SVにおいてベルトコンベヤ1の下流に位置され、原則的に異なるタスクに関連付けられる分配ベルト14。
【0056】
分配ベルト14は、(図示されるように)食料品の欠陥小分け部PFのための排出ベルトであっても、同じ食料品の正しい小分け部POのための更なる排出ベルトであっても、並列に送るための別の食料品の小分け部とすることができる。従って、分配装置21は、欠陥製品を排出するために、均質な製品の流れを分割するために、又は不均質な製品の流れを分類するために使用することができる。
【0057】
単純さの実施例として図に示されているのは、食料品の正しい小分け部POおよび欠陥小分け部PFである。原理的には、均一な食料品又は異なる食料品の正しい小分け部PO及び/又は欠陥小分け部PFを区別するために、連続検査ユニット11において任意の基準を検査することができる。この目的に適した監視方法は原理的に知られており、したがって詳細には説明されていない。
【0058】
駆動ローラ2は、好ましくは、制御装置8によって設定可能な速度を有する駆動モータ(図示せず)に関連付けられる。たとえば、各小分け部サイズおよび/または連続する小分け部PO、PFの間の搬送距離に適合された搬送速度を設定することができる。次いで、搬送速度を、継続的な生産プロセス中に、異なる小分けサイズおよび/または搬送距離に個別に適合させることもできる。
【0059】
以上説明した機能は、以下に説明する実施形態においても原則に同様に実現することができる。
【0060】
図2Bは、専ら排出装置として構成される第2の実施形態による分配装置32を示す。この場合、第1実施形態のベルトコンベヤ21も存在するが、分配ベルト14は欠陥小分け部PFの回収容器15に交換されている。また、欠陥小分け部PFを最初に分配ベルト14上に案内した後、回収容器15に回収することも考えられる。
【0061】
図3Aに見られるように、第2の好ましい実施形態のベルトコンベヤ22内の偏向要素4は、上述したように、第1の中間ローラ4aと共に駆動ローラ2と偏向ローラ3との間の搬送方向Tにおいて好ましくは調整可能な第2の中間ローラ4bを備える。
【0062】
第1の実施形態のベルトコンベヤ21との主な違いは、コンベヤベルト2の下段走行部1bが、搬送方向Tに不変的に延びる第1の縦セクションL1と、これに対して傾斜可能な第2の縦セクションL2とに更に分割されていることである。これは、第2の中間ローラ4bにおける下段走行部1bの案内/偏向によるものである。
【0063】
第1の中間ローラ4aのコンベヤベルト1の上段走行部1aに対する偏向関数は、第2の中間ローラ4bの影響を受けないが、第2の縦セクションL2が傾斜している場合であっても、駆動ローラ2と偏向ローラ3との間の長さは、第2の中間ローラ4bがない場合よりも全体的に増大しないか、少なくとも著しく小さくなる。
【0064】
この点に関して
図2Aおよび
図3Aが比較して示しているように、第1の実施形態における下段走行部1bは、搬送位置STに比べて分配位置SVに移動するときに短くなる。これは、第2の中間ローラ4bがなくても補償することができ、たとえば、コンベヤベルト1が全体的に弾性であるので、搬送位置STと分配位置SVとの間の下段走行部1bの長さの変化に適応するか、またはコンベヤベルト1の張力付加機構(図示せず)によって適応する。
【0065】
これに対し対照的に、第2の中間ローラ4bは、搬送位置STと分配位置SVとの間の下段走行部1bの長さの有意な変化を補償する必要がないので、コンベヤベルト1がいかなる弾性特性も示す必要がないか、またはほんの僅かしか示さないという利点を提供する。
【0066】
第2の中間ローラ4bが存在する場合には、横断方向に剛性であるリンクチェーンをコンベヤベルト1に使用することができ、このリンクチェーンは、関連する駆動ローラ2および偏向ローラ3ならびにその2つの側縁領域における偏向要素4によって案内されるだけでよい。
【0067】
第2の実施形態によるベルトコンベヤ22は、たとえば、第3の実施形態による分配装置33の一部であり、出口側に分配ベルト14がある(
図2Aと同様)。
【0068】
図3Bは、第4の実施形態による分配装置34における欠陥小分け部PFのための、出口側の分配ベルト14の、可能な場合には移動可能な回収容器15による置換を示すが、これは、2つの偏向ローラ2,3を有するベルトコンベヤ22を除いて、原理的に
図2Bに対応し、排出装置としても構成される。
【0069】
図4Aおよび
図4Bに見られるように、第3および第4の好ましい実施形態によるベルトコンベヤ23、24は、上方に傾斜することができる第2の縦セクションL2を備えることができ、その目的のために、偏向要素4の少なくとも下段走行部1bは、搬送方向Tに不変的に延びる第1の縦セクションL1と、傾斜可能な第2の縦セクションL2とに分割することができる。上方に傾斜させることができるベルトコンベヤ23、24は、それぞれ第5および第6の実施形態による分配装置35、36の構成要素である。
【0070】
ベルトコンベヤ23,24の場合には、偏向要素4は、第2の中間ローラ4bを備え、この第2の中間ローラ4bに沿って下段走行部1bが走行し、第1の縦セクションL1が傾斜可能な第2の縦セクションL2に遷移する。
【0071】
第4の実施の形態のベルトコンベヤ24は、第3の実施形態のベルトコンベヤ23とは、現在、上段走行部1aに関連する第1の中間ローラ4aである追加の中間ローラによってのみ再び異なる。
【0072】
ベルトコンベヤ23、24も搬送位置STに実線で示されており、傾斜可能な第2の縦セクションL2は搬送方向Tに平行に向けられており、傾斜分配位置SVに破線で示されている。
【0073】
下方に傾斜することができる第2の縦セクションL2を有するベルトコンベヤ21,22の上段走行部1aの全体は、搬送位置STおよび分配位置SVの両方において搬送機能を有するが、これは、
図4Aおよび4Bに示されるベルトコンベヤ23,24についての搬送位置STにおいてのみ、上方に傾斜することができる第2の縦セクションL2を有する場合である。一方、分配位置SVでは、排出されるべき欠陥小分け部PFは上段走行部1aに達しておらず、その前方を走行している可能性のある正しい小分け部POは角度位置によって何ら損なわれておらず、特に投げ出されるべきではない。
【0074】
現在、分配位置SVは、欠陥小分け部PFを排出するためだけに使用されている。従って、下段走行部1bは、排出される食料品の欠陥小分け部PFが隆起した偏向ローラ3に到達せず、たとえば、入手可能な回収容器15内に落下するように、第2の縦セクションL2において上方に傾斜している。
【0075】
これが意味することは、分配機能がコンベヤベルト1の下段走行部1bを部分的に偏向させることによってのみ実質的に影響され、上段走行部1aは、その上に導かれる可能性のある小分け部POが分配位置SVで確実に搬送されるか、または既に上段走行部1aを残しているように案内されることである。
【0076】
これは、追加の中間ローラ4aによって促進することができる。なぜなら、第1の縦セクションL1の上段走行部は、その後、搬送方向Tに不変的に向けられ、その上の先導する小分け部POは、分配位置SVにおいて損なわれることがないか、または比較的短時間しか損なわれないからである。
【0077】
上方に傾斜させることができるベルトコンベヤ23、24は、下方に傾斜させることができるベルトコンベヤ21、22の水平および垂直に鏡像化された変形例として見ることができる。
【0078】
従って、上方に傾斜可能な第2の縦セクションL2、即ちコンベヤベルト1が上方に傾斜可能な場合には、搬送方向Tに不変的に向けられた第1の縦セクションL1の上流に配置されることが好ましい。その反対は、下方に傾斜可能なコンベヤベルト1の場合であることが好ましい。これらの立体配座(constellations)は、小分け部PO、PFの信頼できる搬送にとって特に有利である。それからの偏差は原理的に可能であり、たとえば、比較的平坦な食料品の分配のために、分配位置SVの流れの方向に比較的緩やかに傾斜した第2の縦セクションL2がある。
【0079】
図2A-
図3Bを参照して示されるベルトコンベヤ21、22および分配装置31-34の全ての構成要素ならびにそれらの機能は、原理的には、上記の意味での鏡像配置において同じように存在することができる。したがって、記載された作動機能および制御機能は、開示された全ての実施形態において可能であり、したがって、個々の場合において再び言及されず、および/または図面において示されない。
【0080】
図4Aおよび
図4Bから明らかなように、上方に傾斜させる(傾ける)ことができる第2の縦セクションL2を有する配置は、欠陥小分け部PFを排出するのに主に適している。なぜなら、欠陥小分け部PFは、分配位置SV(再び破線で示す)に移動するときにベルトコンベヤ2324の直前または真下に落下するからである。
【0081】
これとは対照的に、下方に傾斜させることができる第2の縦セクションL2は、正しい小分け部POを緩やかに搬送し、場合によってはそれらを異なる排出ベルトおよび/または分配ベルト13、14に分配するのに主に適しており、分配される小分け部PO、PFは大部分がコンベヤベルト1の上段走行部1a上にある。
【0082】
図5Aおよび5Bは、下方に傾斜させることができる第2の縦セクションL2を有するベルトコンベヤ21,22と、この点に関して上方に傾斜させることができる第2の縦セクションL2で鏡像化されるベルトコンベヤ23,24とを、たとえば、分配装置37,38も主に排出装置として構成される第7および第8の実施形態に従って示される分配装置37,38において、互いに背後に配置される対で組み合わせることもできることを示している。
【0083】
そして、後段に配列された2つのベルトコンベヤ21-24は、先に搬送されたり、選別されたりする食料品の小分け部PO,PFに応じて異なる適応オプションが存在するように、互いに別々に制御されることが好ましい。これは、各ベルトコンベヤ21-24の偏向ローラ3を、搬送位置STと分配位置SVとの間で、必要に応じて同時にまたは順次に調整できることを意味する。たとえば、このようにして、個々の小分け部PO、PFの間の激しく変動する搬送距離により良く反応することが可能である。
【0084】
生産動作中、連続検査ユニット11は、仕分けプロセスの意味で、ベルトコンベヤ21-24における異なる排出ベルト13および分配ベルト14に食料品の正しい小分け部POを分配するために、および/または、関連する分配ベルト14上および/または回収容器15内に食料品の欠陥小分け部PFを排出するために、特定の食料品の小分け部ごとの継続的な品質監視および異なる食料品の検出の両方を原則的に可能にする。
【0085】
偏向要素4を搬送方向Tまたは搬送方向Tとは反対の方向に偏向要素4を縦に調整することにより、様々な食料品の生産産出量を最適化する為の様々な調整オプションが得られる。分配位置SVに移動するための偏向要素4および/または偏向ローラ3の適切な作動運動は、制御ユニット8の助けを借りてプログラムすることができ、必要であれば、生産動作中にそれぞれの要求に連続的に適合させることができる。
【0086】
第1および/または第2の中間ローラ4a、4bの代わりに、偏向要素4は、第1および第2の縦セクションL1、L2の間の移行部でコンベヤベルト1を案内/偏向するための適切な曲率を有する少なくとも1つの静止(非回転)偏向面/摺動面を含むことができる。