(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】炭化珪素半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20231226BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20231226BHJP
H01L 29/06 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
H01L29/78 652C
H01L29/78 652D
H01L29/78 652T
H01L29/78 652J
H01L29/78 652P
H01L29/78 653A
H01L29/78 652N
H01L29/78 652Q
H01L29/06 301M
H01L29/06 301G
H01L29/06 301V
(21)【出願番号】P 2019148150
(22)【出願日】2019-08-09
【審査請求日】2022-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】林 真吾
(72)【発明者】
【氏名】奥村 啓樹
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-102737(JP,A)
【文献】特開2018-206873(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/12
H01L 29/06
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の炭化珪素半導体基板と、
前記炭化珪素半導体基板のおもて面に設けられた、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1炭化珪素半導体層と、
前記第1炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に設けられた第2導電型の第2炭化珪素半導体層と、
前記第2炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
前記第2炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に設けられた、前記第1半導体領域と接する第2導電型の第2半導体領域と、
前記第1半導体領域および前記第2炭化珪素半導体層を貫通し、前記第1炭化珪素半導体層に達するトレンチと、
前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介して設けられるゲート電極と、
前記ゲート電極上に設けられた層間絶縁膜と、
前記第1炭化珪素半導体層の表面層に設けられた第2導電型の第3半導体領域と、
前記トレンチの底部および前記第3半導体領域の底部に設けられた第2導電型の第4半導体領域と、
前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の表面に設けられた第1電極と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
を、主電流が流れる活性領域内に備え、
前記活性領域の端部の前記第2半導体領域内に、前記第2炭化珪素半導体層と
同じまたは低不純物濃度の第2導電型の第5半導体領域を備え
、
前記活性領域の端部に前記ゲート電極と電気的に接続されるポリシリコン層を備え、
前記第5半導体領域は、前記ポリシリコン層の前記活性領域側の端と深さ方向に対向する位置に設けられ、
前記第5半導体領域は、前記ポリシリコン層の前記活性領域側の端より、前記活性領域側に広がっていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
【請求項2】
前記活性領域の周囲を囲む終端領域は、
前記第1炭化珪素半導体層と、
前記第2炭化珪素半導体層と、
前記第2半導体領域と、
前記第2半導体領域の表面に設けられたフィールド酸化膜と、
を備え、
前記第5半導体領域は、前記フィールド酸化膜の前記活性領域側の端より、0.5μm以上5μm以下、前記終端領域側に広がっていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記第5半導体領域の幅は、15μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記活性領域の端部の前記第3半導体領域内に、前記第5半導体領域と深さ方向に対向する位置に、前記第5半導体領域と同じ不純物濃度の前記第1炭化珪素半導体層に達しない第2導電型の第6半導体領域をさらに備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記第5半導体領域および前記第6半導体領域は、前記第2半導体領域よりも1.0×10
18
/cm
3
以上不純物濃度が低いことを特徴とする請求項4に記載の炭化珪素半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化珪素半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高電圧や大電流を制御するパワー半導体装置の構成材料として、シリコン(Si)が用いられている。パワー半導体装置は、バイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)など複数種類あり、これらは用途に合わせて使い分けられている。
【0003】
例えば、バイポーラトランジスタやIGBTは、MOSFETに比べて電流密度は高く大電流化が可能であるが、高速にスイッチングさせることができない。具体的には、バイポーラトランジスタは数kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界であり、IGBTは数十kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界である。一方、パワーMOSFETは、バイポーラトランジスタやIGBTに比べて電流密度が低く大電流化が難しいが、数MHz程度までの高速スイッチング動作が可能である。
【0004】
しかしながら、市場では大電流と高速性とを兼ね備えたパワー半導体装置への要求が強く、IGBTやパワーMOSFETはその改良に力が注がれ、現在ではほぼ材料限界に近いところまで開発が進んでいる。パワー半導体装置の観点からシリコンに代わる半導体材料が検討されており、低オン電圧、高速特性、高温特性に優れた次世代のパワー半導体装置を作製(製造)可能な半導体材料として炭化珪素(SiC)が注目を集めている。
【0005】
炭化珪素は、化学的に非常に安定した半導体材料であり、バンドギャップが3eVと広く、高温でも半導体として極めて安定的に使用することができる。また、炭化珪素は、最大電界強度もシリコンより1桁以上大きいため、オン抵抗を十分に小さくすることができる半導体材料として期待される。このような炭化珪素の特長は、他のシリコンよりバンドギャップが広いワイドバンドギャップ半導体である、例えば窒化ガリウム(GaN)にもあてはまる。このため、ワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、半導体装置の高耐圧化を図ることができる。
【0006】
このような高耐圧半導体装置では、素子構造が形成されオン状態のときに電流が流れる活性領域だけでなく、活性領域の周囲を囲んで耐圧を保持するエッジ終端領域にも高電圧が印加され、エッジ終端領域に電界が集中する。高耐圧半導体装置の耐圧は、半導体の不純物濃度、厚さおよび電界強度によって決定され、このように半導体固有の特長によって決定される破壊耐量は活性領域からエッジ終端領域にわたって等しい。このため、エッジ終端領域での電界集中によりエッジ終端領域に破壊耐量を超えた電気的負荷がかかり破壊に至る虞がある。すなわち、エッジ終端領域での破壊耐量で高耐圧半導体装置の耐圧が律速されてしまう。
【0007】
エッジ終端領域の電界を緩和または分散させることで高耐圧半導体装置全体の耐圧を向上させた装置として、接合終端(JTE:Junction Termination Extension)構造や、フィールドリミッティングリング(FLR:Field Limiting Ring)構造などの耐圧構造をエッジ終端領域に配置した装置が公知である。また、FLRに接するフローティングの金属電極をフィールドプレート(FP:Field Plate)として配置し、エッジ終端領域に生じた電荷を放出させることにより信頼性の向上を図った半導体装置が公知である。
【0008】
従来の高耐圧炭化珪素半導体装置の耐圧構造について、JTE構造を備えたMOSFETを例に説明する。
図4は、従来の炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
【0009】
図4に示す従来の炭化珪素半導体装置170は、炭化珪素からなる半導体基体(以下、炭化珪素基体(半導体チップ)とする)に、活性領域150と、活性領域150の周囲を囲むエッジ終端領域160と、を備える。炭化珪素基体は、炭化珪素からなるn
+型支持基板(以下、n
+型炭化珪素基板とする)101のおもて面上に、炭化珪素からなるn型エピタキシャル層108と、炭化珪素からなるn
++型エピタキシャル層109と、炭化珪素からなるn
-型ドリフト領域102と、炭化珪素からなるp型ベース領域105と、を順に積層してなる。
【0010】
また、n-型ドリフト領域102内に、n型部分領域103およびp+型部分領域104が設けられている。p+型部分領域104は、下部p+型部分領域104bおよび上部p+型部分領域104aからなる。p型ベース領域105内に、n+型ソース領域(不図示)およびp++型コンタクト領域106が設けられている。
【0011】
活性領域150には、炭化珪素基体のおもて面(p型ベース領域105側の面)側に、
図4では記載を省略するトレンチ構造のMOSゲート(金属-酸化膜-半導体からなる絶縁ゲート)構造が設けられている。n
+型ソース領域およびp
++型コンタクト領域106上にバリアメタル115を介して、ソース電極116が設けられ、n
+型炭化珪素基板101の裏面にドレイン電極117が設けられている。
【0012】
活性領域150の端部では、p++型コンタクト領域106上にHTO(High Temperature Oxide)膜112を介して、ポリシリコン層122が設けられる。
【0013】
エッジ終端領域160では、ポリシリコン層122とゲートパッド電極(不図示)を接続するゲートランナー118が設けられる。ゲートランナー118が設けられている領域より外側(チップ端部側)のエッジ終端領域160は、p型ベース領域105が除去され、炭化珪素基体のおもて面にエッジ終端領域160を活性領域150よりも低くした(ドレイン側に凹ませた)段差が形成され、段差の底面にn-型ドリフト領域102が露出されている。また、エッジ終端領域160には、複数のp+型領域(ここでは2つ、p+型JTE領域119、p型JTE領域120)を隣接して配置したJTE構造が設けられている。また、JTE構造の外側にチャネルストッパとして機能するn型チャネルストッパ領域121が設けられている。
【0014】
また、主電流が流れる活性領域のコーナー部に、不純物濃度の高い半導体領域を設けることで、エッジ終端領域で発生した電荷(ホール)による、高抵抗であるp型炭化珪素層と素子周辺のゲート電極との間の酸化膜にかかる電界を緩和し、絶縁破壊を起こすことを防止する炭化珪素半導体装置が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、従来の炭化珪素半導体装置では、ポリシリコン層122の下にはフィールド酸化膜110が部分的に存在している。このため、ポリシリコン層122には段差部124が存在している。段差部124は、電界が局所的に集中しやすく、HTO膜112中で
図4の斜線部で示す領域において、ポリシリコン層122とp
++型コンタクト領域106との間にMOSのスイッチングの際に電界の集中が発生して素子破壊の原因となる。
【0017】
これは、エッジ終端領域160で発生した電荷(ホール)がp型ベース領域105およびp
++型コンタクト領域106を流れ(
図4の矢印Aで示す経路)、活性領域150のソース電極112に引き抜かれ、この際に、高抵抗であるp
++型コンタクト領域106と素子周辺のポリシリコン層122との間のHTO膜112に電界がかかり、絶縁破壊を起こしていると考えられる。
【0018】
このように、炭化珪素半導体基板を用いるため、炭化珪素半導体装置は絶縁破壊電圧が上がり高電圧での動作が可能になる。一方で、素子内に高電界が印加されやすくなるため、トレンチの底部やエッジ終端領域160において、電界を緩和するための構造を取り入れる必要性がでてきた。
【0019】
従来の特許文献1の炭化珪素半導体装置では、フィールド酸化膜110端部のポリシリコン層122とp++型コンタクト領域106との間にかかる電界を緩和するため、p型領域中に電荷(ホール)を引き抜くp+型領域を形成している。このp+領域を形成する際に、段差部124の下はより不純物濃度が低く高抵抗なp型半導体領域が残されている。これにより、エッジ終端領域160で発生した電荷が半導体領域を迂回することになり、段差部124での電界集中が緩和される。
【0020】
しかしながら、従来の特許文献1の炭化珪素半導体装置では、p++型コンタクト領域106の直下のp型ベース領域105に電荷が流れるため、段差部124に集中する電界の緩和が不十分であるという課題がある。
【0021】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、フィールド酸化膜端部において、ゲート電極とp++型コンタクト領域との間にかかる電界を緩和し、耐圧を高めることができる炭化珪素半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、次の特徴を有する。炭化珪素半導体装置は、第1導電型の炭化珪素半導体基板のおもて面に、前記炭化珪素半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1炭化珪素半導体層が設けられる。前記第1炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2炭化珪素半導体層が設けられる。前記第2炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に第1導電型の第1半導体領域が設けられる。前記第2炭化珪素半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に、前記第1半導体領域と接する第2導電型の第2半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域および前記第2炭化珪素半導体層を貫通し、前記第1炭化珪素半導体層に達するトレンチが設けられる。前記トレンチの内部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。前記ゲート電極上に層間絶縁膜が設けられる。前記第1炭化珪素半導体層の表面層に第2導電型の第3半導体領域が設けられる。前記トレンチの底部および前記第3半導体領域の底部に第2導電型の第4半導体領域が設けられる。前記第1半導体領域および前記第2半導体領域の表面に第1電極が設けられる。前記炭化珪素半導体基板の裏面に第2電極が設けられる。これらを主電流が流れる活性領域内に備える。前記活性領域の端部の前記第2半導体領域内に、前記第2炭化珪素半導体層と同じまたは低不純物濃度の第2導電型の第5半導体領域を備える。前記活性領域の端部に前記ゲート電極と電気的に接続されるポリシリコン層を備え、前記第5半導体領域は、前記ポリシリコン層の前記活性領域側の端と深さ方向に対向する位置に設けられる。前記第5半導体領域は、前記ポリシリコン層の前記活性領域側の端より、前記活性領域側に広がっている。
【0024】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記活性領域の周囲を囲む終端領域は、前記第1炭化珪素半導体層と、前記第2炭化珪素半導体層と、前記第2半導体領域と、前記第2半導体領域の表面に設けられたフィールド酸化膜と、を備え、前記第5半導体領域は、前記フィールド酸化膜の前記活性領域側の端より、0.5μm以上5μm以下、前記終端領域側に広がっていることを特徴とする。
【0026】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体領域の幅は、15μm以上40μm以下であることを特徴とする。
【0027】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記活性領域の端部の前記第3半導体領域内に、前記第5半導体領域と深さ方向に対向する位置に、前記第5半導体領域と同じ不純物濃度の前記第1炭化珪素半導体層に達しない第2導電型の第6半導体領域をさらに備えることを特徴とする。
【0028】
また、この発明にかかる炭化珪素半導体装置は、上述した発明において、前記第5半導体領域および前記第6半導体領域は、前記第2半導体領域よりも1.0×1018/cm3以上不純物濃度が低いことを特徴とする。
【0029】
上述した発明によれば、ポリシリコン層と接するp++型コンタクト領域(第2導電型の第2半導体領域)にp型部分領域(第2導電型の第5半導体領域)を設けている。これにより、エッジ終端領域で発生した電荷が、上部p+型部分領域(第2導電型の第3半導体領域)に迂回されることになり、電界が局所的に集中しやすいポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界が緩和され、素子の耐圧を高めることが可能になる。
【0030】
このように、上部p+型部分領域に電荷をより大きく迂回させることができるため、p++型コンタクト領域の下部のp型ベース領域(第2導電型の第2炭化珪素半導体層)に電荷が流れることがない。このため、上部p+型部分領域を設けていない形態よりもポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界がより緩和され、素子の耐圧をより高めることが可能になる。
【発明の効果】
【0031】
本発明にかかる炭化珪素半導体装置によれば、フィールド酸化膜端部において、ゲート電極とp++型コンタクト領域との間にかかる電界を緩和し、耐圧を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
【
図2】実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置のMOS構造を示す断面図である。
【
図3】実施の形態2にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
【
図4】従来の炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる炭化珪素半導体装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および-は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。+および-を含めたnやpの表記が同じ場合は近い濃度であることを示し濃度が同等とは限らない。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本明細書では、ミラー指数の表記において、“-”はその直後の指数につくバーを意味しており、指数の前に“-”を付けることで負の指数をあらわしている。
【0034】
(実施の形態1)
本発明にかかる半導体装置は、ワイドバンドギャップ半導体を用いて構成される。実施の形態1においては、ワイドバンドギャップ半導体として例えば炭化珪素(SiC)を用いて作製された炭化珪素半導体装置について、MOSFETを例に説明する。
図1は、実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
図2は、実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置のMOS構造を示す断面図である。
【0035】
図1および
図2に示すように、実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置70は、炭化珪素からなる半導体基体(以下、炭化珪素基体(半導体基板(半導体チップ))とする)に、活性領域50と、活性領域50の周囲を囲むエッジ終端領域60とを備える。活性領域50は、オン状態のときに電流が流れる領域である。エッジ終端領域60は、ドリフト領域の基体おもて面側の電界を緩和し耐圧を保持する領域である。
図1は、活性領域50の端部とエッジ終端領域60の構造を示し、
図2は、活性領域50のMOS構造を示す。
【0036】
炭化珪素基体は、炭化珪素からなるn+型支持基板(n+型炭化珪素基板、第1導電型の炭化珪素半導体基板)1のおもて面上に、炭化珪素からなるn型エピタキシャル層8と、炭化珪素からなるn++型エピタキシャル層9と、炭化珪素からなるn-型ドリフト領域(第1導電型の第1炭化珪素半導体層)2と、炭化珪素からなるp型ベース領域(第2導電型の第2炭化珪素半導体層)5と、を順に積層してなる。n+型炭化珪素基板1はドレイン領域として機能する。
【0037】
n+型炭化珪素基板1は、炭化珪素単結晶基板である。n-型ドリフト領域2は、n+型炭化珪素基板1よりも低い不純物濃度であり、例えば低濃度n型ドリフト層である。n-型ドリフト領域2とn+型炭化珪素基板1との間には、n型エピタキシャル層8およびn++型エピタキシャル層9が設けられていてもよい。n型エピタキシャル層8およびn++型エピタキシャル層9は、それぞれ、n+型炭化珪素基板1から結晶欠陥が成長することを削減するバッファ層である。また、n-型ドリフト領域2の、n+型炭化珪素基板1側に対して反対側の表面には、n型高濃度領域26が設けられていてもよい。n型高濃度領域26は、n+型炭化珪素基板1よりも低くn-型ドリフト領域2よりも高い不純物濃度の高濃度n型ドリフト層である。
【0038】
n-型ドリフト領域2の、n+型炭化珪素基板1側に対して反対側の表面には、p型ベース領域5が設けられている。p型ベース領域5の不純物濃度は、例えば、3.5×1017/cm3であり、部分的に5×1017/cm3となるようにイオン注入されている。
【0039】
n+型炭化珪素基板1の第2主面(裏面、すなわち炭化珪素基体の裏面)には、裏面電極となるドレイン電極(第2電極)17が設けられている。ドレイン電極17の表面には、ドレイン電極パッド(不図示)が設けられている。
【0040】
炭化珪素基体の第1主面側(p型ベース領域5側)には、トレンチ構造が形成されている。具体的には、トレンチ25は、p型ベース領域5のn+型炭化珪素基板1側に対して反対側(炭化珪素基体の第1主面側)の表面からp型ベース領域5を貫通してn型高濃度領域26(n型高濃度領域26を設けない場合にはn-型ドリフト領域2、以下単に(2)と記載する)に達する。
【0041】
トレンチ25の内壁に沿って、トレンチ25の底部および側壁にゲート絶縁膜11が形成されており、トレンチ25内のゲート絶縁膜11の内側にゲート電極13が形成されている。ゲート絶縁膜11によりゲート電極13が、n型高濃度領域26(2)およびp型ベース領域5と絶縁されている。ゲート電極13の一部は、トレンチ25の上方(後述するソース電極16が設けられている側)からソース電極16側に突出していてもよい。
【0042】
n型高濃度領域26(2)のn+型炭化珪素基板1側に対して反対側(炭化珪素基体の第1主面側)の表面層には、上部p+型部分領域(第2導電型の第3半導体領域)4aが設けられている。上部p+型部分領域4aは、例えば、トレンチ25の間に設けられている。また、n型高濃度領域26(2)内に、トレンチ25の底部および上部p+型部分領域4aの底部と接する下部p+型部分領域(第2導電型の第4半導体領域)4bが設けられている。トレンチ25の底部と接する下部p+型部分領域4bは、トレンチ25の底部と深さ方向(ソース電極12から裏面電極への方向)に対向する位置に設けられる。トレンチ25の間の上部p+型部分領域4aと下部p+型部分領域4bをあわせてp+型部分領域4となる。
【0043】
下部p+型部分領域4bの幅は、トレンチ25の幅と同じかそれよりも広い。また、下部p+型部分領域4bの幅は、上部p+型部分領域4aの幅と同じかそれよりも広い。p+型部分領域4の不純物濃度は、例えば、6.5×1018/cm3である。トレンチ25の底部は、下部p+型部分領域4bに達してもよいし、p型ベース領域5と下部p+型部分領域4bに挟まれたn型高濃度領域26(2)内に位置していてもよい。
【0044】
また、n-型ドリフト領域2内に、トレンチ25間の下部p+型部分領域4bよりも深い位置にn型高濃度領域26(2)よりピーク不純物濃度が高いn型部分領域3が設けられてもよい。なお、深い位置とは、下部p+型部分領域4bよりもドレイン電極17に近い位置のことである。
【0045】
p型ベース領域5の内部には、炭化珪素基体の第1主面側にn+型ソース領域(第1導電型の第1半導体領域)7およびp++型コンタクト領域(第2導電型の第2半導体領域)6が選択的に設けられている。また、n+型ソース領域7およびp++型コンタクト領域6は互いに接する。n+型ソース領域7の不純物濃度は、例えば、3×1019/cm3である。p++型コンタクト領域6の不純物濃度は、例えば、3×1020/cm3である。
【0046】
層間絶縁膜14は、炭化珪素基体の第1主面側の全面に、トレンチ25に埋め込まれたゲート電極13を覆うように設けられている。ソース電極(第1電極)16は、層間絶縁膜14に開口されたコンタクトホールを介して、n
+型ソース領域7およびp
++型コンタクト領域6に接する。ソース電極16は、層間絶縁膜14によって、ゲート電極13と電気的に絶縁されている。ソース電極16上には、ソース電極パッド(不図示)が設けられている。ソース電極16と層間絶縁膜14との間に、例えばソース電極16からゲート電極13側への金属原子の拡散を防止するバリアメタル15が設けられていてもよい。
図2では、活性領域50に2つのMOSゲート(金属-酸化膜-半導体からなる絶縁ゲート)構造のみを図示しているが、さらに多くのMOSゲート構造が並列に配置されていてもよい。
【0047】
活性領域50の端部では、ソース電極16と炭化珪素基体(例えば、p++型コンタクト領域6)の間に、HTO膜12と層間絶縁膜14が設けられている。活性領域50の端部とは、エッジ終端領域60と接する活性領域50の部分であり、具体的には、ソース電極16と炭化珪素基体との間に層間絶縁膜14が設けられている部分である。
【0048】
活性領域50端部のHTO膜12上に部分的にポリシリコン層22が設けられ、当該ポリシリコン層22は、後述するゲートランナー18に電気的に接続されている。
【0049】
実施の形態1では、ポリシリコン層22と接するp++型コンタクト領域6内にp型部分領域(第2導電型の第5半導体領域)23を設けている。p型部分領域23は、p++型コンタクト領域6を突き抜けて、p型ベース領域5に達してもよいが、上部p+型部分領域4aには達しない。p型部分領域23の幅w1は、活性領域50端部のポリシリコン層22の幅w2と同程度以上(w1≧w2)であることが好ましい。p型部分領域23の幅w1は、具体的に15μm以上40μm以下であることが好ましい。
【0050】
また、p型部分領域23は、例えば、後述するフィールド酸化膜10の活性領域50側の端部からエッジ終端領域60側に幅w3分広がっていてもよい。p型部分領域23は、例えば、p++型コンタクト領域6の膜厚程度までエッジ終端領域60側に広がっていてもよい。具体的には、0.5μm以上5μm以下程度エッジ終端領域60側に広がっていることが好ましく、2μm以上5μm以下程度エッジ終端領域60側に広がっていることがより好ましい。また、p型部分領域23は、ポリシリコン層22の活性領域50側の端部から活性領域50側に幅w4分広がっていてもよい。幅w4は、幅w3と同程度かより狭い(w4≦w3)ことが好ましい。
【0051】
また、p型部分領域23の不純物濃度は、p型ベース領域5の不純物濃度と同程度またはそれ以下の不純物濃度であり、p++型コンタクト領域6の不純物濃度より低くなっている。例えば、p型部分領域23は、p++型コンタクト領域6より1.0×1018/cm3以上不純物濃度が低いことが好ましい。
【0052】
実施の形態1の炭化珪素半導体装置では、エッジ終端領域60で発生した電荷は、抵抗が高いp型部分領域23およびp型ベース領域5を避け、抵抗が低い上部p
+型部分領域4aを流れ(
図1の矢印Bで示す経路)、活性領域50のソース電極16に引き抜かれる。このように、実施の形態1では、エッジ終端領域60で発生した電荷が、上部p
+型部分領域4aに迂回されることになり、段差部24、ポリシリコン層22およびp
++型コンタクト領域6にかかる電界が緩和され、素子の耐圧を高めることが可能になる。図示されていないが、p型部分領域23は、活性領域50を取り囲むように設けられている。このため、どの方向から電荷が流れ込んでも、電荷を上部p
+型部分領域4aに迂回させることができる。
【0053】
また、実施の形態1では、p++型コンタクト領域6の下に、p型ベース領域5があり、p型ベース領域5の下に上部p+型部分領域4aが設けられている。このため、p++型コンタクト領域6の下部のp型ベース領域5に電荷が流れることがなく、エッジ終端領域60で発生した電荷を、上部p+型部分領域4aを設けない場合よりも大きく迂回させることができる。このため、上部p+型部分領域4aを設けていない形態よりもポリシリコン層22およびp++型コンタクト領域6にかかる電界が緩和され、素子の耐圧をより高めることが可能になる。
【0054】
図1には、p型部分領域23が記載されているが、p型部分領域23の代わりにn型部分領域であってもかまわない。n型部分領域である場合、不純物濃度はどのような濃度であってもかまわない。n型部分領域の場合も、p型部分領域23と同様の作用効果を有する。
【0055】
エッジ終端領域60においても、n+型炭化珪素基板1のおもて面上に上述したn型エピタキシャル層8、n++型エピタキシャル層9、n-型ドリフト領域2、n型高濃度領域26、p型ベース領域5、n型部分領域3、上部p+型部分領域4aおよび下部p+型部分領域4bが設けられる。
【0056】
エッジ終端領域60には、ポリシリコン層22とゲートパッド電極を接続するゲートランナー18が設けられる。ゲートランナー18が設けられている領域以外のエッジ終端領域60では、p型ベース領域5、n型部分領域3、上部p
+型部分領域4aおよび下部p
+型部分領域4bが除去され、炭化珪素基体のおもて面にエッジ終端領域60を活性領域50よりも低くした(ドレイン側に凹ませた)段差が形成され、段差の底面にn
-型ドリフト領域2が露出されている。また、エッジ終端領域60には、複数のp
+型領域(
図2では2つ、p
+型JTE領域19、p型JTE領域20)を隣接して配置したJTE構造が設けられている。また、JTE構造の外側(チップ端部側)にチャネルストッパとして機能するn型チャネルストッパ領域21が設けられている。JTE構造とn
-型ドリフト領域2とのpn接合により、横方向の高耐圧が保持される。
【0057】
エッジ終端領域60は、フィールド酸化膜10で覆われ、フィールド酸化膜10上にHTO膜12、層間絶縁膜14が順に堆積されている。
【0058】
実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置は、p型部分領域23以外は、例えば1200Vの耐圧クラスのMOSFETを作製する場合と同様に作製することができる。p型部分領域23は、例えば、p型ベース領域5上にp++型コンタクト領域6を形成する際に、p型部分領域23が設けられる領域に、p++型コンタクト領域6を形成しないことで、形成することができる。この場合、p型部分領域23の不純物濃度は、p型ベース領域5の不純物濃度と同程度になる。
【0059】
また、上記のように形成したp型部分領域23にn型の不純物をイオン注入することにより、p型ベース領域5より、不純物濃度が低いp型部分領域23を形成することができる。さらに、n型の不純物をイオン注入して、n型に反転させることで、n型の部分領域を形成することもできる。n型の不純物のイオン注入は、例えば、n+型ソース領域7を形成する際のイオン注入と同時に行ってもよい。
【0060】
以上、説明したように、実施の形態1によれば、ポリシリコン層と接するp++型コンタクト領域にp型部分領域を設けている。これにより、エッジ終端領域で発生した電荷が、上部p+型部分領域に迂回されることになり、電界が局所的に集中しやすいポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界が緩和され、素子の耐圧を高めることが可能になる。
【0061】
このように、上部p+型部分領域に電荷をより大きく迂回させることができるため、p++型コンタクト領域の下部のp型ベース領域に電荷が流れることがない。このため、上部p+型部分領域を設けていない形態よりもポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界がより緩和され、素子の耐圧をより高めることが可能になる。
【0062】
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。実施の形態2にかかる炭化珪素半導体装置71のMOS構造は、実施の形態1と同様であるため、記載を省略する。
図3に示すように、実施の形態2にかかる炭化珪素半導体装置71が、実施の形態1にかかる炭化珪素半導体装置70と異なる点は、第2p型部分領域(第2導電型の第6半導体領域)27がさらに設けられた点である。
【0063】
第2p型部分領域27は、上部p+型部分領域4a内にp型部分領域23と深さ方向に対向する位置に設けられている。第2p型部分領域27の幅は、p型部分領域23の幅と同程度またはより広いことが好ましい。第2p型部分領域27は、上部p+型部分領域4aを突き抜けて、下部p+型部分領域4bに達してもよいが、n型部分領域3には達しない。また、第2p型部分領域27の不純物濃度は、p型部分領域23の不純物濃度と同程度であり、上部p+型部分領域4aの不純物濃度より低くなっている。
【0064】
これにより、エッジ終端領域60で発生した電荷は、抵抗が高いp型部分領域23、第2p型部分領域27およびp型ベース領域5を避け、抵抗が低い下部p
+型部分領域4bを流れ(
図3の矢印Cで示す経路)、活性領域50のソース電極12に引き抜かれる。このように、実施の形態2では、エッジ終端領域60で発生した電荷が、下部p
+型部分領域4bに迂回されることになり、段差部24、ポリシリコン層22およびp
++型コンタクト領域6にかかる電界が緩和され、素子の耐圧を高めることが可能になる。
【0065】
また、実施の形態2では、p++型コンタクト領域6の下に、p型ベース領域5があり、p型ベース領域5の下に上部p+型部分領域4aが設けられている。このため、p++型コンタクト領域6の下部のp型ベース領域5および上部p+型部分領域4aに電荷が流れることがなく、エッジ終端領域60で発生した電荷を、第2p型部分領域27を設けない実施の形態1の場合よりも大きく迂回させることができる。このため、実施の形態1よりもポリシリコン層22およびp++型コンタクト領域6にかかる電界が緩和され、素子の耐圧をより高めることが可能になる。
【0066】
図3には、第2p型部分領域27が記載されているが、第2p型部分領域27の代わりに第2n型部分領域であってもかまわない。第2n型部分領域である場合、不純物濃度はどのような濃度であってもかまわない。第2n型部分領域の場合も、第2p型部分領域27と同様の作用効果を有する。
【0067】
実施の形態2にかかる炭化珪素半導体装置は、第2p型部分領域27以外は、実施の形態1と同様に作製することができる。第2p型部分領域27は、例えば、n型高濃度領域26(2)内に、p型の不純物をイオン注入して、形成することができる。この場合、第2p型部分領域27の不純物濃度を、p型ベース領域5の不純物濃度と同程度またはより低濃度になるようにイオンを注入する。
【0068】
また、上部p+型部分領域4aを形成した後、n型の不純物をイオン注入して、形成することもできる。さらに、n型の不純物をイオン注入して、n型に反転させることで、第2n型部分領域を形成することもできる。n型の不純物のイオン注入は、例えば、n+型ソース領域7を形成する際のイオン注入と同時に行ってもよい。
【0069】
このように、イオン注入により、p型部分領域23および第2p型部分領域27を形成する場合、第2p型部分領域27がp型部分領域23より深い位置にあるため、注入したイオンの広がりが大きくなる。このため、同じマスクを使用しても第2p型部分領域27の幅がp型部分領域23の幅よりも広くなる。
【0070】
以上、説明したように、実施の形態2によれば、ポリシリコン層と接するp++型コンタクト領域にp型部分領域を設け、p型部分領域と深さ方向に対向する位置に第2p型部分領域を設けている。これにより、エッジ終端領域で発生した電荷が、下部p+型部分領域に迂回されることになり、電界が局所的に集中しやすいポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界が緩和され、素子の耐圧を高めることが可能になる。電流が下部p+型部分領域に迂回されるため、実施の形態1の場合よりも大きく迂回させることができる。このため、実施の形態1よりもポリシリコン層およびp++型コンタクト領域にかかる電界が緩和され、素子の耐圧をより高めることが可能になる。
【0071】
以上において本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上述した各実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、上述した各実施の形態では、ワイドバンドギャップ半導体として炭化珪素を用いた場合を例に説明しているが、炭化珪素以外の例えば窒化ガリウム(GaN)などのワイドバンドギャップ半導体にも適用可能である。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように、本発明にかかる炭化珪素半導体装置は、インバータなどの電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置や自動車のイグナイタなどに使用されるパワー半導体装置に有用である。
【符号の説明】
【0073】
1、101 n+型炭化珪素基板
2、102 n-型ドリフト領域
3、103 n型部分領域
4、104 p+型部分領域
4a、104a 上部p+型部分領域
4b、104b 下部p+型部分領域
5、105 p型ベース領域
6、106 p++型コンタクト領域
7 n+型ソース領域
8、108 n型エピタキシャル層
9、109 n++型エピタキシャル層
10、110 フィールド酸化膜
11 ゲート絶縁膜
12、112 HTO膜
13、113 ゲート電極
14、114 層間絶縁膜
15、115 バリアメタル
16、116 ソース電極
17、117 ドレイン電極
18、118 ゲートランナー
19、119 p+型JTE領域
20、120 p型JTE領域
21、121 n型チャネルストッパ領域
22、122 ポリシリコン層
23 p型部分領域
24、124 段差部
25 トレンチ
26 n型高濃度領域
27 第2p型部分領域
50、150 活性領域
60、160 エッジ終端領域
70、71、170 炭化珪素半導体装置