(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】水栓装置
(51)【国際特許分類】
E03C 1/044 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
E03C1/044
(21)【出願番号】P 2020007714
(22)【出願日】2020-01-21
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】P 2019008737
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩丸 龍吾
(72)【発明者】
【氏名】日高 正晴
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-249694(JP,A)
【文献】特開2020-117908(JP,A)
【文献】特開平09-013447(JP,A)
【文献】特開2002-081108(JP,A)
【文献】特表2003-530529(JP,A)
【文献】特開2004-251050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/00 - 1/10
F16K 11/00 - 11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の本体部と、
水を吐水する吐水部と、
前記本体部に挿入され、前記本体部に支持される弁座支持部材と、
前記本体部に挿入され、前記弁座支持部材に支持される弁座と、
前記本体部に挿入され、前記弁座に接続される弁機構と、
を備え
、
前記弁座支持部材は、前記本体部の内周面に沿う外縁を有し、前記本体部の内周面に溶接されることによって前記本体部に支持される、
水栓装置。
【請求項2】
前記本体部は、
前記弁座支持部材に当接し、前記弁座支持部材を支持する段差部を有する、
請求項
1に記載の水栓装置。
【請求項3】
筒状の本体部と、
水を吐水する吐水部と、
前記本体部に挿入され、前記本体部に支持される弁座支持部材と、
前記本体部に挿入され、前記弁座支持部材に支持される弁座と、
前記本体部に挿入され、前記弁座に接続される弁機構と、
を備え、
前記本体部は、円筒状であり、
前記弁座は、円柱状であり、
前記弁座支持部材は、前記弁座支持部材の中心軸に対して非対称な開口部を有し、
前記弁座は、前記開口部へ向かう凸部を備え、
前記凸部は、前記開口部に挿入される
、
水栓装置。
【請求項4】
前記凸部は、前記弁座に設けられるネジである、
請求項
3に記載の水栓装置。
【請求項5】
前記ネジは、前記開口部の下方に突出する頭部を備え、
前記頭部は、前記中心軸に沿う方向視で、前記弁座支持部材における端面の少なくとも一部と重なる、
請求項
4に記載の水栓装置。
【請求項6】
筒状の本体部と、
水を吐水する吐水部と、
前記本体部に挿入され、前記本体部に支持される弁座支持部材と、
前記本体部に挿入され、前記弁座支持部材に支持される弁座と、
前記本体部に挿入され、前記弁座に接続される弁機構と、
を備え、
前記本体部に挿入され、前記弁座を収容しつつ前記弁座支持部材に支持される筒状のスペーサ部材を備え、
前記スペーサ部材は、前記スペーサ部材の中心軸に向けて全周のうちの少なくとも一部が突出する縮径部を有する
、
水栓装置。
【請求項7】
前記縮径部は、前記スペーサ部材の全周にわたって設けられる、
請求項
6に記載の水栓装置。
【請求項8】
前記スペーサ部材は、前記弁座が収容された状態において前記縮径部と前記弁座との間に隙間を有する、
請求項
6または
7に記載の水栓装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レバー操作に応じて本体部内に収容された弁機構が作動することによって洗浄水の流量および温度を調節することができる水栓装置が知られている。また、鋳造された本体部を外観部材として用い、本体部内に弁機構を支持する構造を備える水栓装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、たとえば管材のような筒状の部材を本体部として用いる場合、弁機構を支持する構造を本体部と一体的に設けることは困難である。
【0005】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、筒状の本体部を用いながら、弁機構を支持することができる水栓装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る水栓装置は、筒状の本体部と、水を吐水する吐水部と、前記本体部に挿入され、前記本体部に支持される弁座支持部材と、前記本体部に挿入され、前記弁座支持部材に支持される弁座と、前記本体部に挿入され、前記弁座に接続される弁機構と、を備える。
【0007】
このため、筒状の本体部を用いながら、弁機構を本体部内に支持することができる。
【0008】
また、前記弁座支持部材は、前記本体部の内周面に沿う外縁を有し、前記本体部の内周面に溶接される。このため、弁座支持部材が本体部の内周面に溶接されない場合と比較して、実施形態の一態様に係る水栓装置は、より確実に弁機構を支持することができる。
【0009】
さらに、前記本体部は、前記弁座支持部材に当接し、前記弁座支持部材を支持する段差部を有する。このため、弁座支持部材を本体部の内周面に溶接する際、弁座支持部材を段差部に支持させながら溶接することができるので、弁座支持部材を所定の位置に溶接し易い。
【0010】
また、前記本体部は、円筒状であり、前記弁座は、円柱状であり、前記弁座支持部材は、前記弁座支持部材の中心軸に対して非対称な開口部を有し、前記弁座は、前記開口部へ向かう凸部を備え、前記凸部は、前記開口部に挿入される。
【0011】
弁座には、給水ホースおよび給湯ホースが接続されるため、仮に弁座が弁座支持部材に対して回転すると、本体部内で給水ホースおよび給湯ホースがねじれてしまう恐れがある。これに対し、実施形態の一態様に係る水栓装置の弁座は開口部に向かう凸部を備え、凸部は開口部に挿入されるため、仮に弁座を回転させる力が弁座に働いても、凸部が開口部の外縁と当接するため、弁座の弁座支持部材に対する回転を抑制することができる。したがって、本体部内で給水ホースおよび給湯ホースがねじれてしまうのを防ぐことができる。
【0012】
さらに、前記凸部は、前記弁座に設けられるネジである。このため、弁座に凸部を容易に設けることができる。
【0013】
また、前記ネジは、前記開口部の下方に突出する頭部を備え、前記頭部は、前記中心軸に沿う方向視で、前記弁座支持部材における端面の少なくとも一部と重なる。このため、弁座が上方へ移動すると、頭部が弁座支持部材の下端面に当接するため、弁座の上方向への移動を規制することができる。
【0014】
さらに、前記本体部に挿入され、前記弁座を収容しつつ前記弁座支持部材に支持される筒状のスペーサ部材を備え、前記スペーサ部材は、前記スペーサ部材の中心軸に向けて全周のうちの少なくとも一部が突出する縮径部を有する。
【0015】
このため、本体部から弁座を取り出す場合、弁座がスペーサ部材の縮径部に引っ掛かり、弁座をスペーサ部材ごと本体部から引き抜くことができる。これにより、水漏れなどの故障が発生している場合、弁座およびスペーサ部材のいずれかに原因があるのか、弁座のスペーサ部材に対する組付け状態に原因があるのかなどがわかるようになり、故障原因の追究が可能となる。また、縮径部が筒状のスペーサ部材の上下の向きの目印になるため、スペーサ部材を本体部に挿入する場合に逆向きに挿入するのを防止することができるなど、組付けの誤りを防止することができる。
【0016】
また、前記縮径部は、前記スペーサ部材の全周にわたって設けられる。このため、縮径部の強度を高めることができるとともに、縮径部が補強用となり、スペーサ部材の強度を高めることができる。
【0017】
さらに、前記スペーサ部材は、前記弁座が収容された状態において前記縮径部と前記弁座との間に隙間を有する。このため、弁座およびスペーサ部材のいずれか一方または両方の製造誤差や組付け誤差を吸収することができる。これにより、弁座およびスペーサ部材の歩留まりを高めることができる。
【発明の効果】
【0018】
実施形態の一態様によれば、筒状の本体部を用いながら、弁機構を支持することができる水栓装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、実施形態に係る水栓装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る水栓装置の断面図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る本体部の断面図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る弁座支持部材の斜視図である。
【
図5】
図5は、弁座を支持した状態の弁座支持部材を底面側から見た斜視図である。
【
図9】
図9は、固定棒受部を上面側から見た斜視図である。
【
図11】
図11は、変形例に係る弁座を支持した状態の弁座支持部材を底面側から見た斜視図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るスペーサ部材の断面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るスペーサ部材の斜視図である。
【
図14】
図14は、変形例に係るスペーサ部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する水栓装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0021】
まず、実施形態に係る水栓装置の全体構成について
図1を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る水栓装置の斜視図である。
【0022】
水栓装置1は、ほぼ鉛直方向に延びる円筒状の本体部2と、本体部2の外周面に設けられ、水を吐水する吐水部4と、本体部2の上端に設けられるレバー6と、本体部2に締結される台座部8と、排水栓(図示せず)を操作する操作棒10とを備える。本体部2は、たとえば管材で形成され、上端および下端に開口を有する。本体部2は、洗面台や台所などのカウンター12上に台座部8を介して設置される。
【0023】
水栓装置1は、レバー6を左右方向に回動させることにより、給水ホース32と給湯ホース34からそれぞれ供給される水と湯の混合比を調節することができる。また、水栓装置1は、レバー6を鉛直方向に回動させることにより、吐水部4から吐水される洗浄水の流量を調節することができる。吐水部4は、たとえばロウ付けやスポット溶接などによって本体部2に固定される。
【0024】
操作棒10は、本体部2に挿入され、本体部2下端よりも下方に設けられる排水栓の開閉を操作することができる。実施形態に係る水栓装置1は、操作棒10を上方向に移動させることによって排水栓を閉じることができ、下方向に移動させることによって排水栓を開くことができる。なお、これに限らず、水栓装置1は、操作棒10を上方向に移動させることによって排水栓を開き、操作棒10を下方向に移動させることによって排水栓を閉じる構成であってもよい。また、水栓装置1は、操作棒10を一回下方に移動させることによって排水栓を閉じ、操作棒10をもう一回下方に移動させることによって排水栓を開く様に構成されても良い。
【0025】
操作棒10は、鉛直方向に延びる棒部110と、棒部110の上部から水平方向に延びる操作部112とを備えており、本体部2の周面には、操作部112を本体部2から突出させる鉛直方向に延びた開口部202(
図2および3参照)が設けられている。使用者は、操作部112を操作することによって、操作棒10を鉛直方向に動かすことができる。
【0026】
次に、実施形態に係る水栓装置1の内部構成について
図2を参照して説明する。
図2は、実施形態に係る水栓装置1の断面図である。
【0027】
水栓装置1は、洗浄水の温度と流量を調節する弁機構14と、通水路部材16と、弁座18と、弁座18を収容するスペーサ部材19と、弁座18およびスペーサ部材19を下方から支持する弁座支持部材20と、水侵入防止部材22とを備える。
【0028】
弁機構14は、本体部2の上端側の開口から本体部2の内部に挿入され、通水路部材16を介して弁座18に接続される。また、弁機構14は、いわゆるシングルレバーカートリッジであり、上方と下方に開口を有するケーシング部材140と、固定弁体142と、このケーシング部材140の下端に固定されて固定弁体142を下側から固定する固定弁体保持部材144と、この固定弁体142の上部に摺動および回転可能に配置された可動弁体146と、この可動弁体146の可動を操作する弁体操作軸148とを備える。ケーシング140は、固定弁体142と可動弁体146を収容し、ケーシング140の上方の開口から弁体操作軸148が突出する様に配置される。
【0029】
固定弁体142は、図示しない水流入口、湯流入口および湯水混合水流出口を備える。
水流入口は、通水路部材16に設けられる第1通水路(図示せず)に連通する。湯流入口は、通水路部材16に設けられる第1通湯路(図示せず)に連通する。湯水混合水流出口は、吐水部4と連通する。可動弁体146は、固定弁体142の上に摺動可能に配置される部材であり、可動弁体146の上面には弁体凹部147が設けられている。
【0030】
弁体操作軸148は棒状の部材であり、下端部は弁体凹部147に回動可能に嵌めこまれ、上端部はレバー6と接続されている。このため、弁体操作軸148は、レバー6の操作により、鉛直方向および左右方向に回動される。
【0031】
止水状態において、可動弁体146は、固定弁体142の水流入口および湯流入口を閉弁する様に配置される。レバー6が水平軸線を中心として回動されると、可動弁体146は固定弁体142上で並進移動し、固定弁体142の水流入口および湯流入口が開弁される。これにより、給水ホース32および給湯ホース34からそれぞれ供給された水および湯は、水流入口および湯流入口を通って弁機構14内に流入し、混合された湯水混合水は、固定弁体142の湯水混合水流出口から流出する。湯水混合水流出口から流出した湯水混合水は、吐水管42を通り、吐水口40から吐出される。
【0032】
また、レバー6が水平軸線を中心として回動されて、可動弁体146が並進移動すると、固定弁体142の水流入口および湯流入口の開度が変化し、可動弁体146の移動量に応じて弁機構14から流出する湯水混合水の流量が変化する。さらに、レバー6が鉛直軸線を中心として回動されると、可動弁体146は固定弁体142上で回動して、固定弁体142の水流入口と湯流入口の開度の割合が変化し、弁機構14から流出する湯水混合水の温度が変化する。
【0033】
通水路部材16は、弁座18から流入する水を弁機構14の水流入口へと供給する第1通水路と、弁座18から流入する湯を弁機構14の湯流入口へと供給する第1通湯路とを備える。
【0034】
弁座18は、後述する第2通水路186、第2通湯路188を備える円柱状の部材である(
図5参照)。第2通水路186は給水源から水を供給する給水ホース32(
図1参照)と接続され、通水路部材16の第1通水路と連通する。また、第2通湯路188は給湯源から湯を供給する給湯ホース34(
図1参照)と接続され、通水路部材16の第1通湯路と連通する。
【0035】
スペーサ部材19は、筒状の部材であり、弁座18を収容する。スペーサ部材19は、円筒状の本体部2および円柱状の弁座18にあわせて円筒状である。スペーサ部材19は、弁座18が本体部2の内周面に直接触れないよう、本体部2の内周面と弁座18との間に介在する。このようなスペーサ部材19は、たとえば、金属部材であることが好ましい。なお、スペーサ部材19については、
図12~14を用いて後述する。
【0036】
弁座支持部材20は、弁座18を下方から支持することができる。このため、筒状の本体部2を用いても、本体部2の内部に弁機構14および弁座18を支持することができる。なお、この場合、弁座支持部材20は、弁座18を収容しているスペーサ部材19ごと支持する。また、弁座支持部材20には、本体部2の内周面に沿う外縁が設けられる。弁座支持部材20の外縁は、本体部2の内周面に溶接される。これにより、弁座支持部材20は、本体部2に支持される。このため、弁座支持部材20の外縁が本体部2の内周面に溶接されていない場合と比較して、実施形態に係る弁座支持部材20は、弁機構14および弁座18をより確実に支持することができる。
【0037】
水侵入防止部材22は、本体部2の内周面に沿う基部220と、基部220から上方に立ち上げる壁部222と、基部220に設けられ、操作棒10を本体部2の軸方向に貫通させる貫通孔224と、周面シール部材226と、端面シール部材228とを備える。
【0038】
本体部2の内部に配置される基部220には、本体部2の内周面に沿う外周面が形成されており、この外周面は、開口部202よりも下方に位置する。また、基部220の外周面には、周面シール部材226が設けられている。このため、仮に、開口部202から水が侵入しても、水が基部220の外周面と本体部2の内周面との間から下方へ垂れてしまうことを防ぐことができる。
【0039】
壁部222は、基部220から上方へ立ち上がっており、開口部202と対向する。また、壁部222は、貫通孔224を挟んだ位置、言い換えれば、貫通孔224よりも開口部202から離れた位置に配置される。給水ホース32および給湯ホース34は、壁部222で囲まれた領域227を通過する。
【0040】
仮に、水が開口部202から侵入して、壁部222で囲まれた領域227内に入ると、水が給水ホース32や給湯ホース34を伝って、カウンター12の下方まで垂れてしまう恐れがある。実施形態に係る壁部222の上端は、開口部202の上端よりも高さAだけ高く構成されている。このため、開口部202から水が侵入しても、壁部222で囲まれた領域227内に水が入ることを抑制し、カウンター12の下方まで垂れてしまうことを防ぐことができる。
【0041】
また、端面シール部材228は、貫通孔224を囲むように、水侵入防止部材22における下側の端面に設けられている。仮に、水が開口部202から侵入した場合、水は貫通孔224を通り、水侵入防止部材22と後述する固定棒受部24との間から漏れ出て、カウンター12の下方まで垂れてしまう恐れがある。
【0042】
実施形態に係る水栓装置1は、水が開口部202から侵入しても、水侵入防止部材22と固定棒受部24との間を端面シール部材228がシールしているため、水が水侵入防止部材22と固定棒受部24との間から漏れ出ることを防ぐことができる。
【0043】
また、端面シール部材228は、周面シール部材226よりも弾性変形量が大きい部材で形成される。ここで、弾性変形量とは、一定の力を与えた時の弾性体の変形量の大きさを指している。つまり、端面シール部材228と周面シール部材226が一定の力を与えられると、端面シール部材228の方が周面シール部材226よりも大きく弾性変形する。このため、周面シール部材226に用いられる素材で水侵入防止部材22と固定棒受部24の間をシールする場合と比較して、水侵入防止部材22や固定棒受部24の公差によって水侵入防止部材22と固定棒受部24との間に隙間が生じたとしても、隙間の大きさに依らず、水侵入防止部材22と固定棒受部24との間を適切にシールすることができる。
【0044】
さらに、水栓装置1は、固定棒受部24と、固定棒26と、可動部28と、シートパッキン30とを備える。
【0045】
固定棒受部24は、水栓装置1が設置されるカウンター12と対向する側の開口、すなわち、本体部2の下端側の開口から本体部2の内部に挿入され、台座部8によって本体部2の内部に閉じ込められる円柱状の部材である。
【0046】
固定棒26は、たとえば頭無しボルトであり、周面にネジ溝を有する。固定棒26は、台座部8を通過し、上端がカウンター12よりも上方で固定棒受部24に固定され、下端が本体部2の端面から突出している。また、固定棒26には、カウンター12の下方で可動部28が取り付けられている。言い換えると、可動部28は、固定棒受部24との間で台座部8を挟む位置に配置される。固定棒26の鉛直方向の太さは概ね一定であり、可動部28は、固定棒26に沿って固定棒受部24との距離を変更可能である。
【0047】
可動部28は、ナット280と当接部材282とを備える。ナット280を固定棒26に通して回すと、ナット280は固定棒26に沿って鉛直に移動する。当接部材282は、固定棒26、給水ホース32、および給湯ホース34を囲う馬蹄形状の部材である。なお、可動部28は、実施形態に係るナット280および当接部材282に限定されず、固定棒26に沿って固定棒受部24との距離を変更可能な部材であれば良い。
【0048】
ナット280を固定棒26に対して上方へ移動させると、当接部材282はナット280とカウンター12との間に挟まれる。さらにナット280を回すと、当接部材282がカウンター12の下面に押し当てられ、これに伴い、固定棒26および固定棒26に固定された固定棒受部24は下方に引っ張られる。そして、固定棒受部24は台座部8に当接して、台座部8がカウンター12の上面に押し当てられる。これにより、台座部8と締結されている本体部2は、カウンター12に対して容易に固定される。
【0049】
また、当接部材282は、ナット280よりも端面の面積が広く、カウンター12と接触する面積が広い。このため、ナット280がカウンター12の下面に押し当てられる場合と比較して、当接部材282がカウンター12の下面に押し当てられる方が、本体部2をカウンター12に安定して固定することができる。
【0050】
シートパッキン30は、台座部8とカウンター12との間に配置される。また、シートパッキン30は、弾性材料製の円環状の部材であり、カウンター12に設けられた取付穴120を取り囲む様に配置されている。シートパッキン30を配置することにより、仮にカウンター12上を水が流れても、台座部8の下端面とカウンター12の間の隙間を通って、取付穴120からカウンター12の下方へ垂れてしまうことを防ぐことができる。
【0051】
次に、実施形態に係る本体部2の内部構成について
図3を参照してより具体的に説明する。
図3は、実施形態に係る本体部2の断面図である。
【0052】
図3に示すように、本体部2は上端と下端に開口を有する円筒状の部材であり、内周面には、操作部112を本体部2の外周面から突出させる開口部202と、弁座支持部材20の下端面と当接することによって弁座支持部材20を支持する第1段差部200と、第2段差部212と、第2段差部212に設けられる凹部210と、吐水部4と連通する通水口214とが設けられている。本体部2の下端には、台座部8を締結するための加工、たとえば台座部8を螺合するためのネジ切り加工が施されている。
【0053】
第1段差部200の上方は弁座支持部材20の外径よりも大きい内径であり、第1段差部200の下方は弁座支持部材20の外径よりも小さい内径である。このため、弁座支持部材20は本体部2の上端側の開口から挿入されて、第1段差部200で支持される。弁座支持部材20を本体部2の内周面に溶接する際、弁座支持部材20を第1段差部200に支持させながら溶接することができるので、弁座支持部材20を所定の位置に溶接し易い。
【0054】
また、第1段差部200よりも下端側には、第2段差部212が設けられており、第2段差部212には、凹部210が設けられている。第2段差部212の上方は固定棒受部24の外径よりも小さい内径であり、第2段差部212の下方は固定棒受部24の外径よりも大きい内径である。このため、固定棒受部24は、本体部2の下端側の開口から挿入され、第2段差部212よりも上方へ移動することを規制される。通水口214は、第1段差部200よりも上端側に設けられている。固定弁体142の湯水混合水流出口から供給される湯水混合水は、通水口214を通過し、吐水部4へと流出する。
【0055】
次に、実施形態に係る弁座支持部材20について
図4~6を参照して説明する。
図4は、実施形態に係る弁座支持部材20の斜視図である。
図5は、弁座18を支持した状態の弁座支持部材20を底面側から見た斜視図である。
図6は、弁座支持部材20の底面図である。
【0056】
図4に示すように、弁座支持部材20は、円環状の部材であり、弁座支持部材20の中心軸に対して非対称な弁座支持部材開口部204を備える。そして、弁座支持部材開口部204は、第1領域206と第2領域208とを有している。第1領域206は、弁座18に設けられるネジ180の軸部183が挿入される領域であり、第2領域208は、給水ホース32および給湯ホース34が挿入される領域である。なお、弁座支持部材開口部204の形状は、弁座支持部材20の中心から軸部183外端までよりも長い部分と、弁座支持部材20の中心から軸部183外端までよりも短い部分とを備えていれば良く、たとえば楕円形状であっても良い。
【0057】
弁座18には、給水ホース32および給湯ホース34が接続されるため、仮に弁座18が弁座支持部材20に対して回転すると、本体部2内で給水ホース32および給湯ホース34がねじれてしまう恐れがある。実施形態に係る水栓装置1では、
図5に示すように、弁座18は、弁座支持部材開口部204に向かうネジ180を備えている。そして、弁座18が弁座支持部材20に支持された状態では、弁座18に設けられるネジ180が弁座支持部材開口部204の第1領域206に挿入される。このため、仮に弁座18を回転させる力が弁座18に働いても、ネジ180の軸部183が第1領域206に設けられた弁座支持部材20の中心から軸部183外端までよりも短い部分と当接するため、弁座18の弁座支持部材20に対する回転を抑制することができる。したがって、さらに、本体部2内で給水ホース32および給湯ホース34がねじれてしまうことも防ぐことができる。
また、ネジ180を用いることで、弁座18に凸状の部分を容易に設けることができる。
【0058】
また、
図6に示すように、ネジ180は、第1領域206の下方に突出する頭部182を備えている。頭部182は、弁座支持部材20の中心軸に沿う方向視で、弁座支持部材20における端面の少なくとも一部と重なっている。このため、弁座18が上方へ移動すると、頭部182が弁座支持部材20の下端面に当接するため、弁座18の上方向への移動が規制される。
【0059】
実施形態に係る水栓装置1は上述した様に、洗浄水の流量および温度を制御するために、可動弁体146と固定弁体142が摺動するため、摺動回数に伴って、弁機構14が摩耗してしまう。摩耗した弁機構14は交換が必要であるため、本体部2の上端側の開口から弁機構14を取り出すことになる。しかし、弁機構14を本体部2の上端側の開口から取り出す際、給水ホース32および給湯ホース34の反力によって、弁座18が弁座支持部材20の上方へ移動してしまう恐れがある。実施形態に係る水栓装置1は、弁座18に取り付けられるネジ180が弁座支持部材20の下端面に当接し、弁座18が上方向へ移動してしまうことを防ぐことができるため、弁機構14の交換が行い易い。
【0060】
次に、実施形態に係る水侵入防止部材22について、
図7および
図8を参照して説明する。
図7は、水侵入防止部材22の斜視図である。
図8は、水侵入防止部材22の底面図である。
【0061】
図7に示すように、水侵入防止部材22は、上述した構成に加えて、基部220の外周面に凸部229を備える。凸部229は、本体部2の内周面に設けられる凹部210(
図3参照)に対応する位置、大きさに形成される。水侵入防止部材22が本体部2に挿入されると、凸部229が凹部210に嵌るため、水侵入防止部材22の本体部2に対する回転は規制される。
【0062】
そして、水侵入防止部材22が本体部2に対して回転して、水侵入防止部材22に挿入される棒部110と干渉することで、操作棒10の鉛直方向の動きを阻害してしまうことを防ぐことができる。
【0063】
また、
図8に示すように、凸部229は水侵入防止部材22の基部220の外周面に複数(ここでは、三つ)設けられているが、三つの凸部229は、基部220の外周面に対して等間隔ではなく不等間隔に配置される。三つの凸部229に対応する三つの凹部210も同様に、本体部2の内周面に対して等間隔ではなく不等間隔に配置される。このため、凸部229が凹部210に嵌る様に、水侵入防止部材22を本体部2に挿入することで、本体部2に対する水侵入防止部材22の向きが正しく決まり、誤った向きで水侵入防止部材22を本体部2に挿入してしまうことを防止することができる。
【0064】
次に、実施形態に係る固定棒受部24について、
図9および
図10を参照して説明する。
図9は、固定棒受部24を上面側から見た斜視図である。
図10は、固定棒受部24の平面図である。
【0065】
図9に示すように、固定棒受部24は、固定棒受部ネジ240と、給水ホース32が挿入される給水ホース貫通孔244と、給湯ホース34が挿入される給湯ホース貫通孔246と、操作棒10が挿入される操作棒貫通孔248と、固定棒保持孔249とを備えている。
【0066】
また、
図10に示すように、固定棒受部24は固定棒受部ネジ240を複数(ここでは、二つ)備えており、固定棒受部ネジ240はそれぞれ固定棒受部ネジ頭242を備える。固定棒受部ネジ頭242は、固定棒受部24の外周に沿う様に、固定棒受部24の端面に設けられる。また、固定棒受部ネジ頭242は、本体部2の内周面に設けられる凹部210(
図3参照)に対応する位置、大きさに形成される。
【0067】
仮に、固定棒受部ネジ頭が固定棒受部の周面に設けられている場合、固定棒受部の外周よりも外側に固定棒受部ネジ頭が突出するため、固定棒受部ネジ頭に対応する凹部を有する本体部を外周方向に大きくする必要がある。これに対し、実施形態に係る固定棒受部ネジ頭242は、固定棒受部24の外周に沿う様に、固定棒受部24の端面に設けられるため、本体部2を外周方向に大きくすることなく、固定棒受部ネジ頭242に対応する凹部210を設けることができる。
【0068】
また、固定棒受部ネジ頭242が不等間隔に形成された凹部210に嵌る様に、固定棒受部24を本体部2に挿入することで、本体部2に対する固定棒受部24の向きが正しく決まるため、誤った向きで固定棒受部24を本体部2に挿入することを防ぐことができる。
【0069】
さらに、固定棒受部ネジ頭242が凹部210に嵌っている状態では、仮に固定棒受部24を回転させる力が固定棒受部24に働いても、固定棒受部ネジ頭242が凹部210と周方向で当接するため、固定棒受部24の本体部2に対する回転が規制される。このため、固定棒受部24が本体部2に対して回転して、給水ホース32や給湯ホース34がねじれたり、給水ホース貫通孔244および給湯ホース貫通孔246に給水ホース32および給湯ホース34がそれぞれ接触して、故障してしまうことを防ぐことができる。
【0070】
実施形態に係る水栓装置1は、固定棒受部24に固定棒受部ネジ240を設け、本体部2に凹部210を設けるという簡単な構成で、固定棒受部24の本体部2への誤組み付け防止および回転防止をすることができるため、製造コストを抑えることができる。
【0071】
また、凹部210は、水侵入防止部材22の設けられる凸部229と固定棒受部ネジ頭242の両方に対応する位置および大きさに形成されるため、凸部229と固定棒受部ネジ頭242それぞれに対応する別々の凹部を設ける場合と比較して、製造にかかる手間を削減することができる。
【0072】
次に、変形例に係る弁座18について説明する。
図11は、変形例に係る弁座18を支持した状態の弁座支持部材20を底面側から見た斜視図である。
【0073】
変形例に係る弁座18の基本的な構成は、実施形態に係る弁座18の構成と同じであるため、詳細な説明は省略する。
図11に示すように、弁座18は、弁座支持部材20の弁座支持部材開口部204に対して挿入される突出部184を備える。突出部184が弁座支持部材開口部204に挿入されることで、弁座18の弁座支持部材20に対する回転が規制される。実施形態に係る弁座18と比較して、別部材であるネジ180を取り付ける必要がないため、変形例に係る弁座18は製造上の手間を省くことができる。
【0074】
上述してきた様に、実施形態に係る水栓装置1は、筒状の本体部2と、水を吐水する吐水部4と、水栓装置1が設置される面と対向する側の開口から本体部2に挿入される固定棒受部24と、固定棒受部24に一端が固定され、水栓装置1が設置される面と対向する側の開口から他端が突出する固定棒26と、固定棒26を通過させるとともに、固定棒受部24を本体部2の内部に閉じ込める台座部8と、固定棒受部24との間で台座部8を挟む位置に配置され、固定棒26に沿って固定棒受部24との距離を変更可能な可動部28と、を備える。
【0075】
このため、従来提案されていた水栓装置と比較して、本体部2をカウンター12に対して容易に固定することができる。
【0076】
また、実施形態に係る水栓装置1は、筒状の本体部2と、水を吐水する吐水部4と、本体部2に挿入され、排水栓を操作する操作棒10と、本体部2の周面に設けられ、操作棒10の操作部112を本体部の外部へ突出させる開口部202と、本体部2に挿入され、開口部202よりも下方で本体部2の内周面に外周面が沿う基部220を有する水侵入防止部材22と、基部220の外周面に設けられる周面シール部材226と、を備える。
【0077】
このため、筒状の本体部2を用いながら、カウンター12より下方に水が侵入することを防止することができる。
【0078】
また、実施形態に係る水栓装置1は、筒状の本体部2と、水を吐水する吐水部4と、本体部2に挿入され、本体部2に支持される弁座支持部材20と本体部2に挿入され、弁座支持部材20に支持される弁座18と、本体部2に挿入され、弁座18に接続される弁機構14と、を備える。
【0079】
このため、筒状の本体部2を用いながら、弁機構14および弁座18を本体部2の内部に支持することができる。
【0080】
次に、実施形態に係るスペーサ部材19について、
図12および
図13を参照して説明する。
図12は、実施形態に係るスペーサ部材19の断面図である。なお、
図12では、スペーサ部材19のみ断面を示す斜線を付している。
図13は、実施形態に係るスペーサ部材19の斜視図である。
【0081】
図12に示すように、スペーサ部材19は、上端および下端に開口190a,190bを有する円筒状の部材であり、弁座18を収容する。スペーサ部材19は、本体部2に挿入され、本体部2の中心軸に対してスペーサ部材19の中心軸Lが沿うように配置される。
【0082】
スペーサ部材19は、本体部2の内部において、弁座18を収容しつつ、弁座18と共に弁座支持部材20に支持される。また、スペーサ部材19は、本体部2の内部において、スペーサ部材19の内周面191が弁座18の外周面に接し、スペーサ部材19の外周面192が本体部2の内周面に接する。なお、スペーサ部材19の内周面191および弁座18の外周面の間、スペーサ部材19の外周面192および本体部2の内周面の間は、Oリングなどの封止部材によってそれぞれ水密に保持される。
【0083】
スペーサ部材19は、たとえば上端において、スペーサ部材19の中心軸Lに向けて全周のうちの少なくとも一部が突出している縮径部193を有する。図示の例では、縮径部193は、スペーサ部材19の全周にわたって設けられる。スペーサ部材19の上端は、縮径部193によって縮径される。
【0084】
このため、図示の例では、縮径部193によって縮径された上端の開口190aの径D1は、スペーサ部材19の内周面191の径D0よりも小さい。また、図示の例では、縮径部193によって縮径された上端の開口190aの径D1は、弁座18の上面の径よりも小さい。
【0085】
また、スペーサ部材19は、弁座18が収容された状態において、縮径部193と弁座18の上面との間に所定距離dの隙間194を有するように形成される。なお、隙間194の距離dは、たとえば、0.5mm程度である。また、スペーサ部材19には、スペーサ部材19の内周面191の下端側に内周面191の全周にわたってテーパ面195が設けられる。
【0086】
なお、スペーサ部材19は、本体部2に作用する給水源からの給水圧を考慮すると金属部材であることが最も好ましいが、所定の強度を確保できれば、たとえば、硬質の樹脂部材とすることも可能である。
【0087】
このようなスペーサ部材19によれば、縮径部193を有することで、本体部2から弁座18を取り出す場合、弁座18がスペーサ部材19の縮径部193に引っ掛かり、弁座18を(スペーサ部材19に収容された状態のまま)スペーサ部材19ごと本体部2から引き抜くことができる。これにより、水漏れなどの故障が発生している場合、弁座18およびスペーサ部材19のいずれかに原因があるのか、弁座18のスペーサ部材19に対する組付け状態に原因があるのかなどがわかるようになり、故障原因の追究が可能となる。また、縮径部193が円筒状のスペーサ部材19の上下の向きの目印になるため、スペーサ部材19を本体部2に挿入する場合に逆向きに挿入するのを防止することができるなど、組付けの誤りを防止することができる。
【0088】
また、縮径部193がスペーサ部材19の全周にわたって設けられるため、縮径部193の強度を高めることができるとともに、縮径部193が補強用となり、スペーサ部材19の強度を高めることができる。
【0089】
また、スペーサ部材19が縮径部193と弁座18との間に隙間194を有するため、弁座18およびスペーサ部材19のいずれか一方または両方の製造誤差や組付け誤差を吸収することができる。これにより、弁座18およびスペーサ部材19の歩留まりを高めることができる。
【0090】
次に、変形例に係るスペーサ部材19Aについて、
図14を参照して説明する。
図14は、変形例に係るスペーサ部材19Aの斜視図である。
【0091】
変形例に係るスペーサ部材19Aの基本的な構成は、実施形態に係るスペーサ部材19の構成と同じであるため、詳細な説明は省略する。
図14に示すように、スペーサ部材19Aは、たとえば上端において、スペーサ部材19Aの中心軸Lに向けて突出している複数の縮径部193Aを有する。なお、図示の例では、縮径部193Aは、平面視で90°の均等な間隔をあけて設けられるが、これに限定されず、たとえば、120°の間隔で3つ設けられてもよいし、72°の間隔で5つ設けられてもよい。さらには、縮径部193は、平面視で不均等な間隔で設けられてもよい。
【0092】
このようなスペーサ部材19Aによれば、実施形態に係るスペーサ部材19と同様の効果に加えて、スペーサ部材19よりも原材料が少ないため、軽量化が可能となり、コスト低減が可能となる。
【0093】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上の様に表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 水栓装置
2 本体部
4 吐水部
6 レバー
8 台座部
10 操作棒
12 カウンター
14 弁機構
16 通水路部材
18 弁座
19 スペーサ部材
193 縮径部
194 隙間
20 弁座支持部材
22 水侵入防止部材
24 固定棒受部
28 可動部
32 給水ホース
34 給湯ホース