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特許7409144端末装置、情報処理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】端末装置、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20231226BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20231226BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G06K7/10 464
G06K7/10 436
G06K19/06 112
G07G1/00 311E
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020027740
(22)【出願日】2020-02-21
(65)【公開番号】P2021131788
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡部 浩之
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-122351(JP,A)
【文献】国際公開第2016/139811(WO,A1)
【文献】特開2014-016810(JP,A)
【文献】特開2018-124704(JP,A)
【文献】特開2014-170373(JP,A)
【文献】特開2011-134006(JP,A)
【文献】特開2015-121662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G07G 1/00
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段と、
他の端末装置による前記一のシンボルの読み取りに応じて実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段と、
他の端末装置が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とする端末装置。
【請求項4】
前記報知は、音の出力であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記指定情報は、出力する音の周波数、長さ及び出力回数のうち少なくとも1つを指定することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記報知は、発光であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項7】
前記指定情報は、発光する光の色、明滅回数及び明滅周期のうち少なくとも1つを指定することを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記複数のシンボルの各々からは、前記他の端末装置の動作設定に係る設定情報のうち互いに異なる一部を取得可能であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項9】
前記設定情報は、自装置の動作設定を前記他の端末装置に複製するための情報であることを特徴とする請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段を有する第1の端末装置と、
前記表示部に表示された前記一のシンボルを読み取る読取手段と、前記読取手段による前記一のシンボルの読み取りに応じて報知手段により報知を行わせる報知制御手段と、を有する第2の端末装置と、
を備え、
前記第1の端末装置は、前記報知を検知する検知手段を有し、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記報知制御手段は、前記読取手段が前記一のシンボルを読み取った場合に、当該一のシンボルから取得された前記指定情報に従う態様で前記報知を行わせ、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段を有する第1の端末装置と、
前記表示部に表示されたシンボルを読み取る読取手段と、前記読取手段による前記複数のシンボルのうち任意の1つの読み取りに応じて報知手段により報知を行わせる報知制御手段と、を有する第2の端末装置と、
を備え、
前記第1の端末装置は、前記報知を検知する検知手段を有し、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記報知制御手段は、前記読取手段が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに、読み取ったシンボルから取得された前記指定情報に従う態様で前記報知を行わせ、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
端末装置に設けられたコンピュータを、
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段、
他の端末装置による前記一のシンボルの読み取りに応じて実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段、
として機能させ、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とするプログラム。
【請求項13】
端末装置に設けられたコンピュータを、
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段、
他の端末装置が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段、
として機能させ、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末装置の表示部に表示させたバーコード等のシンボルを他の端末装置(以下、外部機器とも記す)に読み取らせることで、シンボルから取得される情報を外部機器において利用可能とする技術がある。この技術によれば、端末装置と外部装置とが通信接続されていない状況下においても、シンボルを介して簡易に情報の授受を行うことができる。例えば特許文献1には、端末装置の表示部に、取引の決済情報を取得可能なバーコードを表示させ、このバーコードを店舗のPOSレジスタに読み取らせることで、POSレジスタにおいて取引情報に基づく決済処理を行わせる技術が開示されている。
【0003】
このようなシンボルを介した情報の授受においては、1つのシンボルに含ませることのできる情報量が限られるため、大容量の情報を伝達する場合には、情報を複数のシンボルに分割して含ませ、これらの複数のシンボルを外部機器に読み取らせる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-222441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数のシンボルに分けて情報を伝達する場合には、端末装置において複数のシンボルのうちの1つを表示させ、当該シンボルを外部機器に読み取らせ、読み取り完了後に端末装置における表示画像を切り替える、といった一連の動作を繰り返す必要があり、手間が掛かる。また、外部機器による読み取りが適切に行われていない状態で表示するシンボルを切り替えると、情報の一部が伝達されない状態となる。
このように、上記従来の技術では、シンボルを介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができないという課題がある。
【0006】
この発明の目的は、情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる端末装置、情報処理システム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の端末装置は、
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段と、
他の端末装置による前記一のシンボルの読み取りに応じて実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替える。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明の端末装置は、
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段と、
他の端末装置が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係る端末管理システムを示す模式図である。
図2】ハンディターミナルの機能構成を示すブロック図である。
図3】初期設定動作の流れを示すフローチャートである。
図4】親機に表示される2次元コードの内容を説明する図である。
図5】親機による2次元コードの表示動作、及び子機による2次元コードの読取動作を説明する図である。
図6】2次元コード表示処理の制御手順を示すフローチャートである。
図7】2次元コード読取処理の制御手順を示すフローチャートである。
図8】第2の実施形態における親機による2次元コードの表示動作、及び子機による2次元コードの読取動作を説明する図である。
図9】第2の実施形態における親機による2次元コードの表示動作、及び子機による2次元コードの読取動作を説明する図である。
図10】第2の実施形態における親機による2次元コードの表示動作、及び子機による2次元コードの読取動作を説明する図である。
図11】第2の実施形態に係る2次元コード表示処理の制御手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の端末装置、情報処理システム及びプログラムに係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る端末管理システム1を示す模式図である。
端末管理システム1(情報処理システム)は、複数の(ここでは4台の)ハンディターミナル10(端末装置)を備える。端末管理システム1では、複数のハンディターミナル10のうち1台が親機10A(第1の端末装置)とされ、残りが子機10B(他の端末装置、第2の端末装置)とされる。図1では、情報処理システム1が1台の親機10A及び3台の子機10Bから構成される例を示しているが、子機の数は2台以下又は4台以上であってもよい。
【0013】
ハンディターミナル10は、スーパーマーケット、量販店などの店舗や、商品を格納する倉庫などの導入先に導入され、当該導入先の店員、管理担当者などの操作者により操作される。ハンディターミナル10は、画像をスキャンして読み取る読取動作を行うバーコードスキャナ18(読取手段)(図2参照)を備える。また、ハンディターミナル10は、図示略のアクセスポイントとの間で無線LAN通信を行う通信部17(図2参照)を備える。ハンディターミナル10は、バーコードスキャナ18により、商品に付されたバーコード又は2次元コードといったシンボルを読み取り、その読取データを用いて所定の処理を実行したり、アクセスポイントを介して読取データを図示略のサーバに送信したりする。
【0014】
ハンディターミナル10は、出荷時の状態から、無線LAN通信の接続設定やユーザ情報などの項目を含む所定の初期設定を行うことで、バーコードスキャナ18による読取動作を始めとする各種動作が実行可能な状態とする(すなわち、アクティベートする)ことができる。ハンディターミナル10の初期設定は、キッティングとも呼ばれる。端末管理システム1では、親機10Aの設定情報を子機10Bに複製することで、複数のハンディターミナル10の初期設定を簡易に行うことができるようになっている。端末管理システム1におけるハンディターミナル10の初期設定動作については、後に詳述する。
【0015】
図2は、ハンディターミナル10の機能構成を示すブロック図である。
本実施形態では、親機10Aに設定されたハンディターミナル10の構成と、子機10Bに設定されたハンディターミナル10の構成とは、同一である。
ハンディターミナル10は、CPU11(コンピュータ)と、RAM12(Random Access Memory)と、ROM13(Read Only Memory)と、記憶部14と、操作部15と、表示部16と、通信部17と、バーコードスキャナ18と、音声入力部19と、音声出力部20(報知手段)と、バス21などを備える。ハンディターミナル10の各部は、バス21により接続されている。以下では、親機10Aの構成要素を指す場合には、符号「A」を付して「CPU11A」などと記す。また、子機10Bの構成要素を指す場合には、符号「B」を付して「CPU11B」などと記す。
【0016】
CPU11は、記憶部14に記憶されているプログラム141に従って各種処理を行うことでハンディターミナル10の各部を制御するプロセッサである。親機10AのCPU11Aは、プログラム141Aを実行して各種処理を行うことで、表示制御手段及び検知手段として機能する。子機10BのCPU11Bは、プログラム141Bを実行して各種処理を行うことで、報知制御手段として機能する。
【0017】
RAM12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。RAM12は、不揮発性メモリを含んでいてもよい。
【0018】
ROM13は、情報を読み出し可能な不揮発性の記憶部であり、各種設定データ等が格納されている。
【0019】
記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリといった、データの書き込み及び読み出しが可能な記憶装置を備え、プログラム141及び各種データを記憶する。記憶部14に記憶されるデータとしては、ハンディターミナル10の各種動作設定が記憶されている動作設定データ142が含まれる。
【0020】
操作部15は、バーコードスキャナ18にスキャン動作を実行させるためのトリガーキーの他、カーソルキー、文字入力キー、ファンクションキーなどを含む。操作部15は、ユーザによるこれらのキーに対する入力操作を操作信号に変換してCPU11に出力する。操作部15は、表示部16の画面に重ねられて配置されたタッチパネルによりユーザからの入力操作を受け付けるものであってもよい。
【0021】
表示部16は、ハンディターミナル10の正面に配置されており、LCD(Liquid Crystal Display)又はEL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成され、各種処理の結果やステータスなどを表示する。
【0022】
通信部17は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有する通信モジュールであり、無線LANによる無線通信に係る通信規格に対応した通信制御を行う。通信部17は、CPU11による制御下で、予め通信接続対象として設定されている一のアクセスポイントとの無線通信を行い、アクセスポイントを介してサーバとの間でデータの送受信を行う。
【0023】
バーコードスキャナ18は、所定の規則に従って生成されたバーコード及び2次元コード等のシンボルを読み取って得られた信号をデコードし、CPU11に出力する。シンボルの読取結果のデコード処理の少なくとも一部は、CPU11により実行されてもよい。本実施形態のバーコードスキャナ18は、図示略の発光部から照射されたレーザー光の読取対象表面での反射光を受光することで、検出された反射光の強度分布に基づいてシンボルを読み取るレーザースキャナである。
【0024】
音声入力部19は、マイクなどを有し、他のハンディターミナル10の音声出力部20から出力された音(音声信号)の入力を受け付け、当該音を電気信号に変換してCPU11に出力する。また、音声入力部19は、入力された音の周波数を検出して、検出結果をCPU11に出力する。
【0025】
音声出力部20は、アンプ、スピーカーなどを有し、CPU11による制御下で、音声用の電気信号を生成して増幅し、音(音声信号)に変換して出力する。また、音声出力部20は、CPU11からの制御信号に従った周波数、長さ及び出力回数で音を出力する。
【0026】
次に、端末管理システム1におけるハンディターミナル10の初期設定動作について説明する。この初期設定動作は、端末管理システム1を構成する複数のハンディターミナル10を出荷時の状態からアクティベートする場合に実行される。
【0027】
図3は、初期設定動作の流れを示すフローチャートである。
この初期設定動作では、まずユーザが1台のハンディターミナル10を親機10Aとして選択し(ステップS101)、この親機10Aの初期設定を行う(ステップS102)。初期設定では、表示部16Aに所定の設定画面が表示され、当該設定画面において、親機10Aが接続するアクセスポイントのSSID及び認証コード、接続するサーバのIPアドレス及び接続先のフォルダ名、ユーザのメールアドレスといった種々の情報がユーザにより順番に入力される。情報の入力は、操作部15Aに対する入力操作により行われる。これにより、親機10Aの動作設定データ142Aに、親機10Aの動作設定に係る設定情報が記憶される。
【0028】
次に、ステップS103~S105の手順で親機10Aの設定情報を子機10Bに複製する。
すなわち、まずユーザが1台の子機を選択し(ステップS103)、親機10Aにより後述する2次元コード表示処理を実行させるとともに、子機10Bにより後述する2次元コード読取処理を実行させることで、親機10Aの無線LAN設定情報を子機10Bに複製する(ステップS104)。ここで、無線LAN設定情報は、親機10Aの動作設定データ142Aに記憶された設定情報の一部であり、例えばアクセスポイントのSSID及び認証コードの情報を含む。
【0029】
親機10Aによる2次元コード表示処理では、図1に示すように、無線LAN設定情報の一部を各々含む3つの2次元コード30a~30c(以下では、2次元コード30a~30cのうち任意の1つを指す場合には2次元コード30と記す)が順番に親機10Aの表示部16Aに表示される。2次元コード30a~30cには、親機10Aの無線LAN設定情報が分割された状態で含まれている。また、子機10Bによる2次元コード読取処理では、親機10Aの表示部16Aに表示された2次元コード30a~30cが子機10Bのバーコードスキャナ18Bにより1つずつ読み取られる。読み取られた2次元コード30a~30cから、親機10Aの無線LAN設定情報が取得され、子機10Bの動作設定データ142Bに反映(複製)される。2次元コード30a~30cは、「複数のシンボル」に相当する。
【0030】
次に、複製した無線LAN設定情報に基づいて子機10Bがアクセスポイントに無線LAN接続され、次いで親機10Aと子機10Bとがアクセスポイントを介して無線LAN接続される。そして、無線LANのデータ通信により、親機10Aの残りの動作設定が子機10Bに複製される(ステップS105)。これにより、1台の子機10Bの初期設定が完了する。
【0031】
次に、全ての子機10Bについて動作設定の複製が完了しているか否かが判別され(ステップS106)、いずれかの子機10Bについて動作設定の複製が完了していない場合には(ステップS106で“NO”)、ステップS103に戻って他の子機10Bに対して動作設定が複製される(ステップS103~S105)。
全ての子機10Bについて動作設定の複製が完了している場合には(ステップS106で“YES”)、初期設定動作が終了する。
【0032】
なお、図3では、ステップS103~S105で1台の子機10Bの初期設定を完了させ、この動作を子機10Bの数だけ繰り返す例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、2次元コード30a~30cの読み取りによって、まず全ての子機10Bに対して無線LAN設定情報を複製し、その後、無線LANを介したデータ通信によって各子機10Bの残りの初期設定を行ってもよい。この場合の初期設定は、無線データ通信によって複数台のハンディターミナル10に対して同一内容の初期設定を行うための公知の方法(例えば、MDM(Mobile Device Management))を用いることができる。
【0033】
以下では、ステップS104における親機10A及び子機10Bの動作について詳細に説明する。
【0034】
図4は、親機10Aに表示される2次元コード30a~30cの内容を説明する図である。
1つの2次元コードに含められる情報量、すなわち1つの2次元コードのデコード結果から取得可能な最大の情報量は、表示部16Aのディスプレイの大きさや解像度、及び2次元コードの種別にもよるが、本実施形態では約1000バイトである。これに対し、複製対象である無線LAN設定情報40は、2000バイトを超える情報量を有するため、3つの2次元コード30a~30cに分割して伝達する必要がある。そこで、無線LAN設定情報40は、予め3つの分割設定情報40a~40cに分割される。無線LAN設定情報40は、所定の形式のファイルのデータであってもよいし、予め定められたフォーマットで配列された設定値データそのものであってもよい。無線LAN設定情報40は、「他の端末装置の動作設定に係る設定情報」及び「自装置の動作設定を他の端末装置に複製するための情報」に相当する。
【0035】
また、2次元コード30a~30cの各々には、出力音指定情報50a~50c(指定情報)のうちいずれか1つが包含される。出力音指定情報50a~50cの各々は、子機10Bの音声出力部20Bに出力させる成功音の態様を指定する情報である。以下、出力音指定情報50a~50cのうち任意の1つを指す場合には出力音指定情報50と記す。出力音指定情報50は、出力する音の周波数、長さ及び出力回数のうち少なくとも1つを指定する。出力音指定情報50は、10バイト程度のデータである。例えば、音声出力部20Bが、互いに周波数が異なる第1の音及び第2の音を出力可能である場合に、出力音指定情報は、第1の音を指定する2バイトのデータ、第1の音を鳴動させる秒数を指定する2バイトのデータ、第2の音を指定する2バイトのデータ、第2の音を鳴動させる秒数を指定する2バイトのデータ、鳴動の繰り返し回数を指定する2バイトのデータからなる。出力音指定情報50a~50cは、出力する音の周波数、長さ及び出力回数のうち少なくとも1つが互いに異なる。この場合の出力音指定情報50a~50cは、「報知に係る互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報」に相当する。ただし、これに限られず、複数の出力音指定情報50のうち一部又は全部が、同一の態様の報知を指定するものであってもよい。出力音指定情報50a~50cは、予め用意されていてもよいし、2次元コード30の生成時に都度CPU11Aにより生成されてもよい。
【0036】
分割設定情報40a~40c及び出力音指定情報50a~50cが用意されると、これらの情報から2次元コード30a~30cが生成される。すなわち、分割設定情報40a及び出力音指定情報50aに基づいて、デコードにより分割設定情報40a及び出力音指定情報50aのバイナリデータを取得可能な2次元コード30aが生成される。また、分割設定情報40b及び出力音指定情報50bに基づいて、デコードにより分割設定情報40b及び出力音指定情報50bのバイナリデータを取得可能な2次元コード30bが生成される。また、分割設定情報40c及び出力音指定情報50cに基づいて、デコードにより分割設定情報40c及び出力音指定情報50cのバイナリデータを取得可能な2次元コード30cが生成される。出力音指定情報50は、例えば2次元コード30のデコード結果の末尾に現れるようにすればよい。2次元コード30a~30cは、CPU11Aの処理により生成される。
【0037】
図5は、親機10Aによる2次元コードの表示動作、及び子機10Bによる2次元コードの読取動作を説明する図である。
図5では、親機10A及び子機10Bの各々の動作の遷移を、横軸を時間として時系列に表している。図5(a1)~(a3)は、上述の2次元コード表示処理の実行時における親機10Aの動作を示している。図5(b1)~(b3)は、上述の2次元コード読取処理の実行時における子機10Bの動作を示している。
【0038】
2次元コード30a~30cが生成されると、まず親機10Aの表示部16Aに最初の2次元コード30aが表示される(図5(a1))。
【0039】
子機10Bがバーコードスキャナ18Bによりこの2次元コード30aを読み取ると、2次元コード30aに含まれる分割設定情報40a及び出力音指定情報50aが子機10Bにより取得される。子機10Bは、取得した出力音指定情報50aに従う態様(すなわち、出力音指定情報50aにより指定された周波数、長さ及び出力回数)で、音声出力部20Bから成功音S1を出力する(図5(b1))。子機10Bの音声出力部20Bから成功音を出力する動作は、シンボルの読み取りに応じて実行される報知の一態様である。
【0040】
親機10Aは、出力音指定情報50aで指定した態様の成功音S1を検知すると、表示する画像を、2次元コード30aから次の2次元コード30bに切り替える(図5(a2))。成功音S1の検知は、音声入力部19Aからの電気信号に基づいてCPU11Aが行う。すなわち、音の入力に応じて音声入力部19Aから送信された電気信号が、出力音指定情報50aで指定した周波数、長さ及び出力回数の成功音S1を示すものである場合に、検知手段としてのCPU11Aは、子機10Bから成功音S1が出力されたことを検知する。
【0041】
子機10Bが2次元コード30bを読み取ると、2次元コード30bに含まれる分割設定情報40b及び出力音指定情報50bが子機10Bにより取得される。子機10Bは、取得した出力音指定情報50bで指定されている態様で、音声出力部20Bから成功音S2を出力する(図5(b2))。
【0042】
親機10Aは、出力音指定情報50bで指定した態様の成功音S2を検知すると、表示する画像を、2次元コード30bから次の2次元コード30cに切り替える(図5(a3))。
【0043】
子機10Bが2次元コード30cを読み取ると、2次元コード30cに含まれる分割設定情報40c及び出力音指定情報50cが子機10Bにより取得される。子機10Bは、取得した出力音指定情報50cで指定されている態様で、音声出力部20Bから成功音S3を出力する(図5(b3))。
【0044】
親機10Aは、出力音指定情報50cで指定した態様の成功音S3を検知すると、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別し、2次元コード表示処理を終了させる。
また、子機10Bは、取得した分割設定情報40a~40cから無線LAN設定情報40を取得し、子機10Bの動作設定データ142Bに反映させて、2次元コード読取処理を終了させる。
上記では、親機10Aが2次元コード画像30a、30b、30cの順に表示を切り替えたが、これに限られず、成功音に応じて表示する2次元コード画像30を切り替える場合には、複数の2次元コード画像30a~30cのうち、未だ表示していない任意の1つの2次元コード30を順不同で表示してもよい。
【0045】
次に、2次元コード表示処理及び2次元コード読取処理のそれぞれの制御手順について説明する。
【0046】
図6は、親機10AのCPU11Aによる2次元コード表示処理の制御手順を示すフローチャートである。
2次元コード表示処理が開始されると、CPU11Aは、図4に示すように、無線LAN設定情報40を分割設定情報40a~40cに分割する(ステップS201)。また、CPU11Aは、分割設定情報40a~40cのうちの1つ、及び出力音指定情報50a~50cのうちの1つを各々含む2次元コード30a~30cを生成する(ステップS202)。
【0047】
表示制御手段としてのCPU11Aは、最初の2次元コード30(図5の例では2次元コード30a)を表示部16Aに表示させる(ステップS203)。
【0048】
検知手段としてのCPU11Aは、表示させた2次元コード30に含まれる出力音指定情報50で指定した態様の成功音を検知したか否かを判別し(ステップS204)、成功音を検知していないと判別された場合には(ステップS204で“NO”)、再度ステップS204の処理を実行する。
【0049】
成功音を検知したと判別された場合には(ステップS204で“YES”)、CPU11Aは、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したか否かを判別する(ステップS205)。ここでは、CPU11Aは、2次元コード30a~30cに対応する成功音S1~S3を検知済である場合に、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別する。
【0050】
いずれかの2次元コード30の読み取りが完了していないと判別された場合には(ステップS205で“NO”)、表示制御手段としてのCPU11Aは、表示部16Aに表示させる画像を次の2次元コード30に切り替えて(ステップS206)、処理をステップS204に戻す。
全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別された場合には(ステップS205で“YES”)、CPU11Aは、2次元コード表示処理を終了させる。
【0051】
図7は、子機10BのCPU11Bによる2次元コード読取処理の制御手順を示すフローチャートである。
【0052】
2次元コード読取処理が開始されると、CPU11Bは、ユーザからの入力操作に応じて、親機10Aの表示部16Aに表示されている2次元コード30をバーコードスキャナ18Bにより読み取らせる(ステップS301)。
【0053】
報知制御手段としてのCPU11Bは、読み取った2次元コード30から出力音指定情報50を抽出し(ステップS302)、当該出力音指定情報50で指定された態様で音声出力部20Bにより成功音を出力させる(ステップS303)。
【0054】
CPU11Bは、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したか否かを判別する(ステップS304)。当該判別の方法は、特には限られないが、例えば読取対象の2次元コード30の数を各2次元コード30に含ませておき、読み取り済の2次元コード30の数と照合する方法とすることができる。いずれかの2次元コード30の読み取りが完了していないと判別された場合には(ステップS304で“NO”)、CPU11Bは、処理をステップS301に戻す。
【0055】
全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別された場合には(ステップS304で“YES”)、CPU11Bは、読み取った複数の2次元コード30a~30cの分割設定情報40a~40cから無線LAN設定情報40を取得し、動作設定データ142Bに反映させる(ステップS305)。
ステップS305の処理が終了すると、CPU11Bは、2次元コード読取処理を終了させる。
【0056】
(変形例)
上記実施形態では、子機10Bからの報知として成功音の出力を例示したが、報知の種類はこれに限られない。例えば、報知は発光であってもよい。この場合には、音声出力部20Bに代えて、発光を行う発光部を設け、音声入力部19Aに代えて、他のハンディターミナル10の発光部から照射された光を受光する受光部を設ければよい。また、出力音指定情報50に代えて、発光の態様を指定する指定情報を2次元コード30に含ませる。この指定情報により指定する内容は、発光する光の色、明滅回数及び明滅周期のうち少なくとも1つとすることができる。2次元コード30からこの指定情報を取得した子機10Bは、指定情報に従う態様で、発光部により発光を行わせる。一方、親機10Aは、指定情報で指定した態様の発光を検知した場合には、表示部16Aに表示させる2次元コード30を切り替える。
本変形例は、後述する第2の実施形態と組み合わせてもよい。
【0057】
以上のように、第1の実施形態に係る端末装置としてのハンディターミナル10(親機10A)は、CPU11Aを備え、CPU11Aは、複数の2次元コード30のうち一の2次元コード30を表示部16Aに表示させ(表示制御手段)、子機10Bによる一の2次元コード30の読み取りに応じて出力される、子機10Bからの成功音を検知し(検知手段)、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の出力態様を指定する出力音指定情報50を含む情報を取得可能であり、CPU11Aは、一の2次元コード30から取得される出力音指定情報50に従った態様の成功音を検知した場合に、表示する2次元コード30を、複数の2次元コード30のうち他の2次元コード30に切り替える(表示制御手段)。これにより、伝達対象の情報を分割して複数の2次元コード30の各々に含ませることで、子機10B側で当該伝達対象の情報を取得することができる。よって、親機10Aと子機10Bとが通信接続されていない状況下においても、2次元コード30を介して簡易に容量の大きな情報の授受を行うことができる。また、成功音の検知に応じて2次元コード30の表示を切り替えることで、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に次の2次元コード30を表示させることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0058】
また、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の互いに異なる出力態様をそれぞれ指定する複数の出力音指定情報50のうち1つを取得可能であり、複数の2次元コード30の各々から取得される出力音指定情報50は互いに異なる。これにより、成功音に応じて、読み取られた2次元コード30を特定することができる。よって、複数の2次元コード30の各々が読み取られたことをより確実に検知することができる。
【0059】
また、報知は、音の出力である。これにより、親機10Aと子機10Bとが通信接続されていない状況下において、2次元コード30の読み取りが完了したことを子機10Bから親機10Aに簡易な方法で伝えることができる。
【0060】
また、出力音指定情報50は、出力する音の周波数、長さ及び出力回数のうち少なくとも1つを指定する。これにより、簡易なパラメータで、互いに区別しやすい成功音の出力態様を指定することができる。
【0061】
また、上記変形例における報知は発光である。これにより、親機10Aと子機10Bとが通信接続されていない状況下において、2次元コード30の読み取りが完了したことを子機10Bから親機10Aに簡易な方法で伝えることができる。
【0062】
また、上記変形例における指定情報は、発光する光の色、明滅回数及び明滅周期のうち少なくとも1つを指定する。これにより、簡易なパラメータで、互いに区別しやすい発光態様を指定することができる。
【0063】
また、複数の2次元コード30の各々からは、子機10Bの動作設定に係る設定情報のうち互いに異なる一部を取得可能である。これにより、子機10Bにおいて設定情報を取得し、子機10Bの動作設定データ142Bに反映させることで、子機10Bの動作設定を行うことができる。
【0064】
また、上記設定情報は、自装置の動作設定を子機10Bに複製するための情報である。これにより、親機10Aから子機10Bへ、簡易に動作設定を複製することができる。このような複製により、子機10Bの初期設定を簡易に行うことができる他、故障などで同一設定の代替機が必要な場合に、簡易に代替機を用意することができる。
【0065】
また、第1の実施形態に係る情報処理システムとしての端末管理システム1は、親機10A及び子機10Bを備え、親機10Aは、複数の2次元コード30のうち一の2次元コード30を表示部16Aに表示させる表示制御手段としてのCPU11Aを有し、子機10Bは、親機10Aの表示部16Aに表示された一の2次元コード30を読み取るバーコードスキャナ18Bと、バーコードスキャナ18Bによる一の2次元コード30の読み取りに応じて音声出力部20Bにより成功音を出力させる報知制御手段としてのCPU11Bと、を有し、親機10AのCPU11Aは、成功音を検知し(検知手段)、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の出力の態様を指定する出力音指定情報50を含む情報を取得可能であり、子機10BのCPU11Bは、バーコードスキャナ18Bが一の2次元コード30を読み取った場合に、当該一の2次元コード30から取得された出力音指定情報50に従う態様で成功音を出力させ(報知制御手段)、親機10AのCPU11Aは、一の2次元コード30から取得される出力音指定情報50に従った態様の出力を検知した場合に、表示する2次元コード30を、複数の2次元コード30のうち他の2次元コード30に切り替える(表示制御手段)。これにより、親機10Aと子機10Bとが通信接続されていない状況下においても、2次元コード30を介して簡易に容量の大きな情報の授受を行うことができる。また、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に次の2次元コード30を表示させることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0066】
また、第1の実施形態に係るプログラム141Aは、ハンディターミナル10(親機10A)に設けられたコンピュータとしてのCPU11Aを、複数の2次元コード30のうち一の2次元コード30を表示部16Aに表示させる表示制御手段、子機10Bによる一の2次元コード30の読み取りに応じて実行される、子機10Bからの成功音を検知する検知手段、として機能させ、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の出力態様を指定する出力音指定情報50を含む情報を取得可能であり、表示制御手段は、一の2次元コード30から取得される出力音指定情報50に従った態様の成功音を検知手段が検知した場合に、表示する2次元コード30を、複数の2次元コード30のうち他の2次元コード30に切り替える。このようなプログラム141Aにより親機10Aを動作させることで、親機10Aと子機10Bとが通信接続されていない状況下においても、2次元コード30を介して簡易に容量の大きな情報の授受を行うことができる。また、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に次の2次元コード30を表示させることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0067】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態は、2次元コード表示処理における2次元コード30の表示態様が第1の実施形態と異なる。以下では、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0068】
図8図10は、第2の実施形態における親機10Aによる2次元コードの表示動作、及び子機10Bによる2次元コードの読取動作を説明する図である。
図8(a1)に示すように、本実施形態では、2次元コード30a~30cが生成されると、親機10Aは、複数の2次元コード30a~30cを切り替えて1つずつ表示部16Aに表示する表示動作を行う。すなわち、親機10Aは、2次元コード30a、2次元コード30b、及び2次元コード30cを、この順に繰り返し循環表示する。表示の切替周期は、特には限られないが、例えば1秒~数秒程度とすることができる。
【0069】
子機10Bは、循環表示されている2次元コード30a~30cのうち、読み取りタイミングによって定まる任意の1つの2次元コード30を読み取る。すなわち、ユーザの入力操作に応じてバーコードスキャナ18Bがスキャン動作を開始したときに、親機10Aの表示部16Aに表示されている2次元コード30を読み取る。そして、子機10Bは、読み取った2次元コード30に含まれる出力音指定情報50で指定された態様で、音声出力部20Bから成功音を出力する(図8(b1))。図8(b1)の例では、子機10Bは、2次元コード30bを読み取り、当該2次元コード30bに含まれる出力音指定情報50bで指定された態様の成功音S2を音声出力部20Bから出力する。
【0070】
親機10Aは、複数の出力音指定情報50a~50cのうちいずれかの出力音指定情報50に従った態様の成功音を検知した場合に、当該態様を指定した出力音指定情報50を含む2次元コード30を、上記の表示動作の表示対象から除外する(図9(a2))。図9(a2)の例では、親機10Aは、出力音指定情報50bで指定した態様の成功音S2を検知し、これに応じて、出力音指定情報50bを含む2次元コード30bを、表示動作における循環表示の表示対象から除外する。したがって、以降、親機10Aは、2次元コード30a、30cを交互に切り替えて表示する。
【0071】
子機10Bは、交互に表示されている2次元コード30a、30cのうち、読み取りタイミングによって定まる任意の1つの2次元コード30を読み取る。ここでは、2次元コード30cを読み取ったものとする。子機10Bは、2次元コード30cに含まれる出力音指定情報50cで指定された態様で、音声出力部20Bから成功音S3を出力する(図9(b2))。
【0072】
親機10Aは、出力音指定情報50cで指定した態様の成功音S3を検知し、これに応じて、出力音指定情報50cを含む2次元コード30cを、表示動作における循環表示の表示対象から除外する(図10(a3))。したがって、以降、親機10Aは、2次元コード30aを表示し、表示の切り替えは行わない。
【0073】
子機10Bが2次元コード30aを読み取ると、当該2次元コード30aに含まれる出力音指定情報50cで指定されている態様で、音声出力部20Bから成功音S1を出力する(図10(b3))。
【0074】
親機10Aは、成功音S1を検知すると、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別し、2次元コード表示処理を終了させる。
また、子機10Bは、取得した分割設定情報40a~40cから無線LAN設定情報40を取得し、子機10Bの動作設定データ142Bに反映させて、2次元コード読取処理を終了させる。
【0075】
次に、第2の実施形態における2次元コード表示処理の制御手順について説明する。なお、第2の実施形態における2次元コード読取処理は、読み取る2次元コード30の順序を除いて第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
【0076】
図11は、第2の実施形態に係る2次元コード表示処理の制御手順を示すフローチャートである。第2の実施形態の2次元コード表示処理は、第1の実施形態の2次元コード表示処理(図6)のステップS203、S204、S206をそれぞれステップS207、S208、S209に置き換えたものに相当する。以下では、図6のフローチャートとの相違点について説明する。
【0077】
親機10AのCPU11Aは、ステップS202で2次元コード30a~30cを生成すると、複数の2次元コード30を所定の切替周期で切り替えて表示部16Aに循環表示させる(ステップS207)。図8図10の例では、初回のステップS207の実行時には2次元コード30a~30cを循環表示させる。
【0078】
CPU11Aは、循環表示させている複数の2次元コード30に含まれる複数の出力音指定情報50のうちいずれかの出力音指定情報50で指定した態様の成功音を検知したか否かを判別する(ステップS208)。CPU11Aは、成功音を検知していないと判別された場合には(ステップS208で“NO”)、再度ステップS208の処理を実行し、成功音を検知したと判別された場合には(ステップS208で“YES”)、処理をステップS205に移行させる。
【0079】
ステップS205の処理において、いずれかの2次元コード30の読み取りが完了していないと判別された場合には(ステップS205で“NO”)、CPU11Aは、ステップS208で検知した成功音に対応する2次元コード30を循環表示の対象から除外し(ステップS209)、処理をステップS208に戻す。
ステップS205の処理において、全ての2次元コード30a~30cの読み取りが完了したと判別された場合には(ステップS205で“YES”)、CPU11Aは、2次元コード表示処理を終了させる。
【0080】
以上のように、第2の実施形態に係る端末装置としてのハンディターミナル10(親機10A)は、CPU11Aを備え、CPU11Aは、複数の2次元コード30を切り替えて表示する表示動作を表示部16Aに行わせ(表示制御手段)、子機10Bが複数の2次元コード30のうち任意の1つを読み取るごとに出力される、子機10Bからの成功音を検知し(検知手段)、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の互いに異なる出力態様をそれぞれ指定する複数の出力音指定情報50のうち1つを含む情報を取得可能であり、複数の2次元コード30の各々から取得される出力音指定情報50は互いに異なり、CPU11Aは、複数の出力音指定情報50のうちいずれかの出力音指定情報50に従った態様の成功音を検知した場合に、当該態様を指定した出力音指定情報50を取得可能な2次元コード30を、表示動作の表示対象から除外する(表示制御手段)。これによれば、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に、親機10Aにおける2次元コード30の循環表示から、読み取りが完了した2次元コード30を除外していくことができる。よって、ユーザは、子機10Bのバーコードスキャナ18Bによるスキャン動作を繰り返し行わせる簡易な操作により、特に意識せずに複数の2次元コード30を読み取らせることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0081】
また、第2の実施形態に係る情報処理システムとしての端末管理システム1は、親機10A及び子機10Bを備え、親機10Aは、複数の2次元コード30を切り替えて表示する表示動作を表示部16Aに行わせる表示制御手段としてのCPU11Aを有し、子機10Bは、親機10Aの表示部16Aに表示された2次元コード30を読み取るバーコードスキャナ18Bと、バーコードスキャナ18Bによる複数の2次元コード30のうち任意の1つの読み取りに応じて音声出力部20Bにより成功音を出力させる報知制御手段としてのCPU11Bと、を有し、親機10AのCPU11Aは、成功音を検知し(検知手段)、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の互いに異なる出力態様をそれぞれ指定する複数の出力音指定情報50のうち1つを含む情報を取得可能であり、複数の2次元コード30の各々から取得される出力音指定情報50は互いに異なり、子機10BのCPU11Bは、バーコードスキャナ18Bが複数の2次元コード30のうち任意の1つを読み取るごとに、読み取った2次元コード30から取得された出力音指定情報50に従う態様で成功音を出力させ(報知制御手段)、親機10AのCPU11Aは、複数の出力音指定情報50のうちいずれかの出力音指定情報50に従った態様の成功音を検知した場合に、当該態様を指定した出力音指定情報50を取得可能な2次元コード30を、表示動作の表示対象から除外する(表示制御手段)。これによれば、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に、親機10Aにおける2次元コード30の循環表示から、読み取りが完了した2次元コード30を除外していくことができる。よって、ユーザは、子機10Bのバーコードスキャナ18Bによるスキャン動作を繰り返し行わせる簡易な操作により、特に意識せずに複数の2次元コード30を読み取らせることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0082】
また、第2の実施形態に係るプログラム141Aは、ハンディターミナル10(親機10A)に設けられたコンピュータとしてのCPU11Aを、複数の2次元コード30を切り替えて表示する表示動作を表示部16Aに行わせる表示制御手段、子機10Bが複数の2次元コード30のうち任意の1つを読み取るごとに実行される、子機10Bからの成功音を検知する検知手段、として機能させ、複数の2次元コード30の各々からは、成功音の互いに異なる出力態様をそれぞれ指定する複数の出力音指定情報50のうち1つを含む情報を取得可能であり、複数の2次元コード30の各々から取得される出力音指定情報50は互いに異なり、表示制御手段は、複数の出力音指定情報50のうちいずれかの出力音指定情報50に従った態様の出力音を検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した出力音指定情報50を取得可能な2次元コード30を、表示動作の表示対象から除外する。このようなプログラム141Aにより親機10Aを動作させることで、子機10Bにおける2次元コード30の読み取りの完了に応じて適時に、かつ自動的に、親機10Aにおける2次元コード30の循環表示から、読み取りが完了した2次元コード30を除外していくことができる。よって、ユーザは、子機10Bのバーコードスキャナ18Bによるスキャン動作を繰り返し行わせる簡易な操作により、特に意識せずに複数の2次元コード30を読み取らせることができる。よって、2次元コード30を介した情報の授受を簡易かつ適切に行うことができる。
【0083】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として記憶部14のHDD、SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリや、CD-ROM等の情報記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0084】
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る端末装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、情報の伝達に用いる2次元コード30の数は、伝達する情報の量や、表示部16のディスプレイの大きさ及び解像度(すなわち、1つの2次元コードに含められる情報量)に応じて定めればよく、2つ又は4つ以上であってもよい。
【0085】
また、2次元コード30を用いて子機10Bに複製する設定情報は、無線LAN設定情報40に限られず、ハンディターミナル10の動作設定に係る設定情報の任意の一部又は全部であってもよい。
【0086】
また、2次元コード30を介した情報の提供は、設定情報の複製を目的としたものに限られず、端末装置間での任意の情報の授受に用いることができる。
【0087】
また、シンボルは、2次元コードやバーコードに限られず、光学的な読取方法によって情報を読み取ることができる任意の光学的情報とすることができる。光学的情報としては、例えば2次元コード及びバーコード以外の図形、文字、記号、又はこれらの組み合わせなどの画像が挙げられる。
【0088】
また、上記実施形態では、シンボルとしての2次元コード30のデコード結果から指定情報としての出力音指定情報50を直接取得可能な例を用いて説明したが、これに限られず、シンボルの読取結果から間接的に指定情報が取得されるようになっていてもよい。例えば、シンボルの読取結果から符号が取得可能とされており、所定のテーブルデータからこの符号に対応する指定情報を取得できるようになっていてもよい。これによれば、指定情報のデータ量を抑えることができる。
【0089】
また、読取手段はバーコードスキャナ18に限られず、レンズ及び撮像素子を備えたカメラ等の撮像装置であってもよい。
【0090】
また、親機10Aと子機10Bとは、装置構成が異なっていてもよい。例えば、複製元の設定を行うための専用の端末装置であって、子機10Bと構成が異なる機器を親機10Aとしてもよい。この場合における親機10Aは、音声入力部19Aを備えていなくてもよい。また、この場合における子機10Bは、音声出力部20Bを備えていなくてもよい。
【0091】
また、上記実施形態における端末装置としてのハンディターミナル10の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0092】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段と、
他の端末装置による前記一のシンボルの読み取りに応じて実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とする端末装置。
<請求項2>
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
<請求項3>
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段と、
他の端末装置が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段と、
を備え、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とする端末装置。
<請求項4>
前記報知は、音の出力であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の端末装置。
<請求項5>
前記指定情報は、出力する音の周波数、長さ及び出力回数のうち少なくとも1つを指定することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
<請求項6>
前記報知は、発光であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の端末装置。
<請求項7>
前記指定情報は、発光する光の色、明滅回数及び明滅周期のうち少なくとも1つを指定することを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
<請求項8>
前記複数のシンボルの各々からは、前記他の端末装置の動作設定に係る設定情報のうち互いに異なる一部を取得可能であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の端末装置。
<請求項9>
前記設定情報は、自装置の動作設定を前記他の端末装置に複製するための情報であることを特徴とする請求項8に記載の端末装置。
<請求項10>
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段を有する第1の端末装置と、
前記表示部に表示された前記一のシンボルを読み取る読取手段と、前記読取手段による前記一のシンボルの読み取りに応じて報知手段により報知を行わせる報知制御手段と、を有する第2の端末装置と、
を備え、
前記第1の端末装置は、前記報知を検知する検知手段を有し、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記報知制御手段は、前記読取手段が前記一のシンボルを読み取った場合に、当該一のシンボルから取得された前記指定情報に従う態様で前記報知を行わせ、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とする情報処理システム。
<請求項11>
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段を有する第1の端末装置と、
前記表示部に表示されたシンボルを読み取る読取手段と、前記読取手段による前記複数のシンボルのうち任意の1つの読み取りに応じて報知手段により報知を行わせる報知制御手段と、を有する第2の端末装置と、
を備え、
前記第1の端末装置は、前記報知を検知する検知手段を有し、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記報知制御手段は、前記読取手段が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに、読み取ったシンボルから取得された前記指定情報に従う態様で前記報知を行わせ、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とする情報処理システム。
<請求項12>
端末装置に設けられたコンピュータを、
複数のシンボルのうち一のシンボルを表示部に表示させる表示制御手段、
他の端末装置による前記一のシンボルの読み取りに応じて実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段、
として機能させ、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の態様を指定する指定情報を含む情報を取得可能であり、
前記表示制御手段は、前記一のシンボルから取得される前記指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、表示するシンボルを、前記複数のシンボルのうち他のシンボルに切り替えることを特徴とするプログラム。
<請求項13>
端末装置に設けられたコンピュータを、
複数のシンボルを切り替えて表示する表示動作を表示部に行わせる表示制御手段、
他の端末装置が前記複数のシンボルのうち任意の1つを読み取るごとに実行される、前記他の端末装置からの報知を検知する検知手段、
として機能させ、
前記複数のシンボルの各々からは、前記報知の互いに異なる態様をそれぞれ指定する複数の指定情報のうち1つを含む情報を取得可能であり、
前記複数のシンボルの各々から取得される前記指定情報は互いに異なり、
前記表示制御手段は、前記複数の指定情報のうちいずれかの指定情報に従った態様の前記報知を前記検知手段が検知した場合に、当該態様を指定した前記指定情報を取得可能な前記シンボルを、前記表示動作の表示対象から除外することを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0093】
1 端末管理システム(情報処理システム)
10 ハンディターミナル(端末装置)
10A 親機(第1の端末装置)
10B 子機(第2の端末装置、他の端末装置)
11、11A、11B CPU(表示制御手段、検知手段、報知制御手段、コンピュータ)
12、12A、12B RAM
13、13A、13B ROM
14、14A、14B 記憶部
141、141A、141B プログラム
142、142A、142B 動作設定データ
15、15A、15B 操作部
16、16A、16B 表示部
17、17A、17B 通信部
18、18A、18B バーコードスキャナ(読取手段)
19、19A、19A 音声入力部
20、20A、20B 音声出力部(報知手段)
21、21A、21B バス
30、30a~30c 2次元コード(シンボル)
40 無線LAN設定情報(設定情報)
40a~40c 分割設定情報
50、50a~50c 出力音指定情報(指定情報)
S1~S3 成功音
図1
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