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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】コネクタ付き電線
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20231226BHJP
   H01R 13/42 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
H01R13/52 301E
H01R13/42
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020044952
(22)【出願日】2020-03-16
(65)【公開番号】P2021150009
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100117662
【弁理士】
【氏名又は名称】竹下 明男
(74)【代理人】
【識別番号】100103229
【弁理士】
【氏名又は名称】福市 朋弘
(72)【発明者】
【氏名】池田 吉孝
(72)【発明者】
【氏名】曽根 康介
(72)【発明者】
【氏名】丸山 高宏
(72)【発明者】
【氏名】竹田 康人
(72)【発明者】
【氏名】近藤 智之
(72)【発明者】
【氏名】川島 直倫
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-040475(JP,A)
【文献】特開2014-044858(JP,A)
【文献】特開2017-228447(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第10102137(DE,A1)
【文献】特開平08-227751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/40-13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティが形成されたハウジング本体を備えるコネクタハウジングと、
前記キャビティに収まる端子付き電線と、
前記端子付き電線に装着されたシール部材と、
を備え、
前記キャビティは一方開口部を含む第1部分と、他方開口部を含む第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する第3部分とを含み、
前記第1部分における横断面形状が多角形状であり、前記第3部分における横断面形状が前記第1部分における横断面形状よりも小さい円形状であり、
前記端子付き電線は被覆電線と端子部品とを含み、
前記被覆電線の端部は前記第1部分に収まり、
前記端子部品は前記被覆電線における導体芯線と接続されており、前記端子部品における先端側部分が前記第2部分に収まり、
前記シール部材は前記第3部分に収まり、前記第1部分と前記第2部分との間を止水している、コネクタ付き電線
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタ付き電線であって、
前記キャビティは前記第1部分と前記第3部分とをつなぐ第4部分をさらに含み、
前記第4部分は前記第1部分側から前記第3部分側に向けて横断面形状が徐々に多角形状から円形状に変形する部分を有する、コネクタ付き電線
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタハウジング及びコネクタ付き電線に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、コネクタケースと、前記コネクタケースに配置された複数のコネクタ端子と、複数の前記コネクタ端子のそれぞれに電気接続された複数本の電線と、前記コネクタ端子、前記電線における中実状の導体部、又は前記コネクタ端子と前記電線とを中継する1つの導体からなる中継導体に形成された装着部と前記コネクタケースとの隙間に配置されたシール部材と、を備えるハーネス部品を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2019/082941号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
端子付き電線にシール部材が装着されたシール部材付き電線が挿入されるコネクタハウジングにおいて、シール部材付き電線の挿入が容易となることが望まれている。
【0005】
そこで、シール部材付き電線をコネクタハウジングに挿入しやすくすることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のコネクタハウジングは、キャビティが形成されたハウジング本体を備え、前記キャビティは一方開口部を含む第1部分と、他方開口部を含む第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する第3部分とを含み、前記第1部分における横断面形状が多角形状であり、前記第3部分における横断面形状が前記第1部分における横断面形状よりも小さい円形状である、コネクタハウジングである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、シール部材付き電線がコネクタハウジングに挿入されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は実施形態1にかかるコネクタハウジングを示す正面図である。
図2図2図1におけるII-II線に沿って切断された縦断面図である。
図3図3はキャビティの横断面形状の変化の一例を示す模式図である。
図4図4はキャビティの横断面形状の変化の別の一例を示す模式図である。
図5図5は実施形態1にかかるコネクタ付き電線を示す縦断面図である。
図6図6は実施形態1にかかるコネクタ付き電線を示す縦断面図である。
図7図7はシール部材付き電線を示す分解斜視図である。
図8図8はコネクタ付き電線の変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示のコネクタハウジング及びコネクタ付き電線は、次の通りである。
【0011】
(1)キャビティが形成されたハウジング本体を備え、前記キャビティは一方開口部を含む第1部分と、他方開口部を含む第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置する第3部分とを含み、前記第1部分における横断面形状が多角形状であり、前記第3部分における横断面形状が前記第1部分における横断面形状よりも小さい円形状である、コネクタハウジングである。第1部分を備えることによって、シール部材付き電線におけるシール部材が第1部分から第3部分に差込まれる際、ハウジング本体とシール部材との摩擦力が小さくなる。また、第1部分においてシール部材付き電線における端子部品とハウジング本体との接触が抑制される。これらより、シール部材付き電線がコネクタハウジングへ挿入されやすくなる。
【0012】
(2)(1)のコネクタハウジングにおいて、前記キャビティは前記第1部分と前記第3部分とをつなぐ第4部分をさらに含み、前記第4部分は前記第1部分側から前記第3部分側に向けて横断面形状が徐々に多角形状から円形状に変形する部分を有していてもよい。これにより、第3部分に収まるシール部材が第3部分の開口部周縁に引っ掛かりにくくなる。
【0013】
(3)(1)又は(2)のコネクタハウジングと、前記キャビティに収まる端子付き電線と、前記端子付き電線に装着されたシール部材と、を備え、前記端子付き電線は被覆電線と端子部品とを含み、前記被覆電線の端部は前記第1部分に収まり、前記端子部品は前記被覆電線における導体芯線と接続されており、前記端子部品における先端側部分が前記第2部分に収まり、前記シール部材は前記第3部分に収まり、前記第1部分と前記第2部分との間を止水している、コネクタ付き電線である。第1部分を備えることによって、第1部分から第3部分までシール部材が差込まれる際、ハウジング本体とシール部材との摩擦力が小さくなる。また、第1部分において端子部品とハウジング本体との接触が抑制される。これらより、シール部材付き電線がコネクタハウジングへ挿入されやすくなる。
【0014】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコネクタハウジング及びコネクタ付き電線の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0015】
[実施形態1]
以下、実施形態1にかかるコネクタハウジング及びコネクタ付き電線について説明する。
【0016】
<コネクタハウジング>
まずコネクタハウジングについて説明する。図1は実施形態1にかかるコネクタハウジング10を示す正面図である。図2図1におけるII-II線に沿って切断された縦断面図である。本明細書では、キャビティ14の長手方向に沿う断面が縦断面とされ、キャビティ14の長手方向に直交する断面が横断面とされる。
【0017】
コネクタハウジング10は、ハウジング本体12を備える。ハウジング本体12にはキャビティ14が形成されている。キャビティ14は少なくとも1つ形成される。ここではキャビティ14は複数形成されている。複数のキャビティ14は、複数段、複数列に並ぶように形成されている。複数のキャビティ14は、1段、複数列に並ぶように形成されていてもよい。図1において紙面上下方向が段方向とされ、紙面左右方向が列方向とされる。図1において、複数のキャビティ14が段方向及び列方向に揃うように配置されているが、複数のキャビティ14が段方向及び列方向のいずれか一方にずれて配置されていてもよい。例えば、複数のキャビティ14は奇数段のキャビティ14と、偶数段のキャビティ14とにおいて、列方向に半個分ずれて配置されていてもよい。また、図1において、複数のキャビティ14が段方向及び列方向の一部に欠けるように配置されている。具体的には、図1において3段目の2列目から4列目のキャビティ14が欠けている。複数のキャビティ14は、段方向及び列方向に欠ける部分がないように配置されていてもよい。
【0018】
キャビティ14はハウジング本体12を貫通するように形成されている。キャビティ14の一方開口部はハウジング本体12の一方端面に開口する。キャビティ14の他方開口部はハウジング本体12の他方端面に開口する。キャビティ14は第1部分16と第2部分18と第3部分20とを含む。ここではキャビティ14は第4部分22をさらに含む。第4部分22は省略されてもよい。
【0019】
第1部分16はキャビティ14における一方開口部を含む部分である。第2部分18はキャビティ14における他方開口部を含む部分である。第3部分20は第1部分16と第2部分18との間に位置する部分である。第4部分22は第1部分16と第3部分20とをつなぐ部分である。従って、第1部分16から第4部分22は、キャビティ14の一方開口部から第1部分16、第4部分22、第3部分20、第2部分18の順に設けられている。以下では、第1部分16における横断面形状について第1横断面形状17とされる。同様に、第2部分18、第3部分20及び第4部分22それぞれにおける横断面形状について第2横断面形状、第3横断面形状21、第4横断面形状23とされる。
【0020】
シール部材付き電線30は一方開口部からキャビティ14内に挿入される(図5及び図6参照)。他方開口部はオス端子に設けられた導体ピンが通る部分である。なお本例は、キャビティ14に収められる端子がメス端子の場合の事例である。この場合、相手側コネクタのオス端子に設けられた導体ピンが他方開口部を通ってキャビティ14内に挿入される。そして、キャビティ14内においてメス端子と相手側のオス端子に設けられた導体ピンとが接続される。もっとも、キャビティ14に収められる端子がオス端子であってもよい。この場合、当該オス端子に設けられた導体ピンが他方開口部を通ってキャビティ14外に突出する。そして、キャビティ14外でオス端子に設けられた導体ピンと相手側のメス端子とが接続される。他方開口部は導体ピンよりも大きく形成されると共にメス端子よりも小さく形成される。これにより、キャビティ14内に収められたメス端子が他方開口部から抜けることが抑制される。
【0021】
シール部材付き電線30がキャビティ14内における所定の位置に配置された状態で、シール部材60が第3部分20に位置する(図5及び図6参照)。つまり第3部分20はシール部材60が配置される部分を含む。第3部分20の長さ寸法はシール部材60の長さ寸法に応じて設定される。第3部分20の長さ寸法は少なくともシール部材60におけるシール本体62の長さ寸法以上に設定される。またキャビティ14における第3部分20の位置は、シール部材付き電線30におけるシール部材60の位置に応じて設定される。キャビティ14において第3部分20よりも一方開口部側が第1部分16及び第4部分22とされる。また第3部分20よりも他方開口部側が第2部分18とされる。
【0022】
なお、キャビティ14の長さ寸法は、端子部品全体がキャビティ14に収まることが可能に設定されると良い。キャビティ14の長さ寸法と、第3部分20の長さ寸法及び位置が決定されることによって、第2部分の長さ寸法と、及び第1部分16及び第4部分22の合計寸法が決定される。ここでは第1部分16及び第4部分22の合計寸法は、シール本体62の長さ寸法以上に設定されている。第1部分16及び第4部分22のそれぞれの長さ寸法は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、第1部分16及び第4部分22は同じ長さ寸法を有していてもよい。また例えば、第1部分16及び第4部分22は、第1部分16の方が長くてもよいし、短くてもよい。例えば第3部分20よりも一方開口部側において、第1部分16が一方開口部のみであり、一方開口部を除く他の部分が第4部分とされてもよい。つまり、一方開口部から第3部分20に向けて徐々に形状が変化していてもよい。
【0023】
第1横断面形状17は多角形状である。図1に示す例では、第1横断面形状17は四角形状である。第1横断面形状17は四角形以外の形状であってもよい。例えば第1横断面形状17は三角形状、五角形状、六角形状、七角形状、八角形状などであってもよい。第1横断面形状17は正多角形状(ここでは正方形状)である。第1横断面形状17は正多角形以外の形状であってもよい。例えば第1横断面形状17は長方形状、ひし形状、台形状、平行四辺形状などあってもよい。図1に示す例では、第1横断面形状17において多角形の角は丸められていないが、多角形の角が丸められていてもよい。
【0024】
第3横断面形状21は円形状である。第3横断面形状21は、第1横断面形状17よりも小さい。ここで、第3横断面形状21が第1横断面形状17よりも小さいとは、第3横断面形状21が第1横断面形状17からはみ出さないことを言う。つまり、図1のようにハウジング本体12が一方開口部側から正面視されたとき、第1横断面形状17である多角形状の内部に第3横断面形状21である円形状の全体像が確認される。第3横断面形状21である円は、第1横断面形状17である多角形に内接する内接円であるか、又は内接円以外であって第1横断面形状17である多角形の内部に位置する円である。本明細書における内接円とは数学上の内接円と同義であり、多角形の全ての辺に内接する円を言う。従って、多角形の全ての辺のうち1つでも内接していない辺がある円は内接円以外の円とされる。以下では、このような内接円以外であって第1横断面形状17である多角形の内部に位置する円は内部円とされる。
【0025】
例えば、第1横断面形状17が正方形である場合、第3横断面形状21である円の直径は正方形の一辺の長さと同じかそれよりも小さく設定される。第3横断面形状21である円の直径が正方形の一辺の長さと同じ場合に、かかる円は内接円となる。第3横断面形状21である円の直径が正方形の一辺の長さより小さい場合に、かかる円は内部円となる。また例えば、第1横断面形状17が長方形である場合、第3横断面形状21である円の直径は長方形の短辺の長さ以下とされる。なお、第1横断面形状17が長方形である場合、第3横断面形状21である円はすべて内部円となり、内接円とはなりえない。このように、第1横断面形状17である多角形の形状によっては第3横断面形状21の円がそもそも内接円となりえない場合が存在する。
【0026】
第4部分22は第1部分16側から第3部分20側に向けて横断面形状が徐々に多角形状から円形状に変形する部分(以下では、形状変化部と言う)を有する。形状変化部には第1形状変化部及び第2形状変化部が存在し得る。第1形状変化部は、第4横断面形状の形状及び最大寸法の両方が変化する部分である。例えば第1形状変化部は、角丸多角形において角の曲率半径及び多角形の大きさの両方が変化するような部分である。第2形状変化部は、第4横断面形状の形状及び最大寸法のうち最大寸法は変化せずに、形状のみが変化する部分である。例えば第2形状変化部は、角丸多角形において多角形の大きさは変化せずに角の曲率半径が変化するような部分である。
【0027】
なお、第1部分16側から第3部分20側に向けて横断面形状が相似形状を保ちつつ大きさが変わる部分(以下では、相似状態下サイズ変化部、又は単に相似変化部と言う)は形状変化部に含まれないものとする。例えば、第3横断面形状21が内接円である場合、第4部分22において、相似変化部は生じないものとする。第3横断面形状21が内部円である場合、第4部分22において相似変化部も生じうる。従って、第3横断面形状21が内部円である場合、第4部分22は形状変化部のみを有する場合のほか、形状変化部及び相似変化部の両方を有する場合もあり得る。
【0028】
第4部分22が設けられることによって、シール部材60が第3部分20の開口部周縁に引っ掛かりにくくなる。より詳細には、第3横断面形状21の円の大きさは第1横断面形状17の多角形の大きさ以下に形成されている。このため、第1部分16と第3部分20とが第4部分22を介さずに直接つながっていると、第3部分20の開口部周縁(第1部分16と第3部分20とのつなぎ目)にキャビティ14の長手方向に直交する垂直面状の段差が生じる。これに対して、本例では、第1部分16と第3部分20とが第4部分22を介してつながっているため、上記垂直面状の段差が生じることが抑制されている。第4部分22はシール部材60の挿入をガイドするガイド部であるととらえることもできる。
【0029】
第4部分22において相似変化部の有無、及び形状変化部と相似変化部との位置関係等に応じて、第4横断面形状23の変化の態様が決まる。例えば、図3図4に第4横断面形状23の変化の態様の例が示されている。
【0030】
図3に示す例は、第3横断面形状21が内部円である場合であって第4部分22において相似変化部がない場合の事例である。なお図2も第3横断面形状21が内部円である場合であって第4部分22において相似変化部がない場合の事例である。図3において、仮想線に示される第4横断面形状23A、23B、23Cはそれぞれ図2におけるA-A線、B-B線、C-C線に沿って切断されたときのキャビティ14の横断面である。
【0031】
図3に示す例では、第4部分22の長手方向に沿って全体が第1形状変化部である。つまり、形状変化部における全ての領域において、第4横断面形状23の大きさが第1部分16から第3部分20に向けて徐々に変化している。
【0032】
より詳細には、図3に示す例では、第4部分22において、第1部分16及び第3部分20とそれぞれつながる部分を除いて、長手方向に沿ったいずれの位置でも第4横断面形状23は角丸多角形である。なお第4横断面形状23の多角形における角の数は第1横断面形状17の多角形における角の数と同じである。そして、形状変化部において、第1部分16から第3部分20に向けて角丸多角形における角の曲率半径が徐々に大きくなる。また第1形状変化部では、さらに第1部分16から第3部分20に向けて角丸多角形の大きさが小さくなる。例えば、第4横断面形状23Aは第1横断面形状17よりも正方形の一辺の長さが小さくなり、角が丸められている。第4横断面形状23Bは第4横断面形状23Aよりも正方形の一辺の長さが小さくなり、角の曲率半径が大きくなっている。第4横断面形状23Cは第4横断面形状23Bよりも正方形の一辺の長さが小さくなり、角の曲率半径が大きくなっている。第3横断面形状21は円とされている。
【0033】
このとき形状変化部は、図2に示すように、キャビティ14の中心を通り、列方向又は段方向に平行な線に沿って切断された縦断面図において、第1部分16における第3部分20側の端部開口部と第3部分20における第1部分16側の端部開口部とが直線で結ばれるように変化するとよい。
【0034】
第4部分22の長手方向に沿って一部に第1形状変化部が設けられ、他の一部に第2形状変化部が設けられてもよい。つまり、形状変化部における一部の領域においてのみ、第4横断面形状23の大きさが第1部分16から第3部分20に向けて徐々に変化していてもよい。第1形状変化部と第2形状変化部との位置関係は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。第1形状変化部と第2形状変化部とのうち第1形状変化部が第1部分16側に位置していてもよいし、第2形状変化部が第1部分16側に位置していてもよい。
【0035】
図4に示す例は、第3横断面形状21が内接円以外の場合であって第4部分22に相似変化部が設けられる場合の事例である。なお、図4図2の横断面に相当しない。図4において、仮想線に示される第4横断面形状23Aは、第4部分22の長さ寸法が図2における第4部分22の長さ寸法と同じ場合、図2におけるA-A線に対応する位置に沿って切断されたときの横断面である。図4において、仮想線に示される第4横断面形状23B、Cについても同様である。
【0036】
第4部分22が形状変化部及び相似変化部を有する場合、第4部分22において形状変化部と相似変化部との位置関係は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、図4に示す例では、形状変化部が第1部分16側に位置し、相似変化部が第3部分20側に位置する例である。このため、第1部分16側から第3部分20側に向けて形状変化部において形状が多角形状から円形状になった後に、相似変化部において円のサイズが小さくなっている。例えば、第4横断面形状23Aは第1横断面形状17の正方形と同じ一辺の長さを有し、角が丸められた正方形とされる。第4横断面形状23Bは第4横断面形状23Aの正方形の一辺の長さと同じ長さの直径を有する円とされる。第4横断面形状23Cは第4横断面形状23Bよりも直径の小さい円とされる。第3横断面形状21は第4横断面形状23Cよりも直径の小さい円とされている。第1横断面形状17から第4横断面形状23Bまでは第2形状変化部とされる。第4横断面形状23Bから第3横断面形状21までは相似変化部とされる。
【0037】
もちろん、形状変化部は第1形状変化部であってもよい。また形状変化部が第3部分20側に位置し、相似変化部が第1部分16側に位置していてもよい。この場合、第1部分16側から第3部分20側に向けて相似変化部において多角形のサイズが小さくなった後に、形状変化部において、形状が多角形状から円形状になる。
【0038】
形状変化部及び相似変化部の少なくとも一方が第4部分22の長手方向に沿って複数の領域に分割されていてもよい。例えば、第1部分16側から第3部分20側に向けて、形状変化部、相似変化部、形状変化部とされていてもよい。また例えば、第1部分16側から第3部分20側に向けて、相似変化部、形状変化部、相似変化部とされていてもよい。
【0039】
なお第2横断面形状は特に限定されるものではなく、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。第2横断面形状は、端子部品40の形状等に応じて適宜設定可能である。例えば、図2に示す例では、第2部分18に、オス端子をキャビティ14内に案内するガイド穴が設けられている。このほか、例えば、第2部分18には端子部品40を保持するためのランスが形成されていてもよい。
【0040】
コネクタハウジング10は絶縁性を有する樹脂等を材料として形成される。コネクタハウジング10は例えば射出成形品である。このとき、第1部分16及び第3部分20の少なくとも一方に抜き勾配が設定されていてもよい。かかる抜き勾配は、射出成形によってコネクタハウジング10が形成される際、キャビティ14をなす部分の金型が抜かれやすくなるように設けられる。抜き勾配の大きさは特に限定されるものではないが、例えば、抜き勾配は0度より大きく5度以下とされてもよい。第1部分16及び第3部分20の少なくとも一方に抜き勾配が設定される場合、第4部分22における形状変化部又は相似変化部は第1部分16及び第3部分20の少なくとも一方における抜き勾配よりも勾配の大きさが大きい部分を有しているとよい。
【0041】
コネクタハウジング10に車両取付部26が設けられている。車両取付部26はハウジング本体12の側面から外方に突出するように設けられている。車両取付部26はコネクタハウジング10を車両に取付けるための部分である。車両取付部26には装着孔27が形成されている。装着孔27にボルト等が挿入されて車両取付部26が車両に取付けられる。装着孔27に金属リングなどが設けられていてもよい。コネクタハウジング10において車両取付部26は省略されてもよい。
【0042】
またコネクタハウジング10に封止材装着部28が設けられている。封止材装着部28はハウジング本体12の側面の一部が環状に凹むように設けられている。封止材装着部28は車両取付部26の両側に設けられる。封止材装着部28には、Oリング等の封止材Sが装着される。コネクタハウジング10において封止材装着部28は省略されてもよい。
【0043】
<コネクタ付き電線>
次にコネクタ付き電線について説明する。図5及び図6は実施形態1にかかるコネクタ付き電線100を示す縦断面図である。図5図2と同様に図1におけるII-II線と平行な線(段方向に延びる線)に沿って切断された縦断面図である。図6は、図1におけるII-II線と図1の紙面において直交する線(列方向に延びる線)に沿って切断された縦断面図である。図7はシール部材付き電線30を示す分解斜視図である。図5及び図6においてシール部材付き電線30は一部のみが断面図とされている。
【0044】
コネクタ付き電線100は、上記コネクタハウジング10と端子付き電線32とシール部材60とを備える。シール部材60が端子付き電線32に装着されてシール部材付き電線30とされる。シール部材付き電線30は、キャビティ14における所定の位置に収められた状態(以下、収容状態という)とされる。
【0045】
端子付き電線32はキャビティ14に収まっている。端子付き電線32は被覆電線34と端子部品40とを含む。端子部品40と、被覆電線34のうち端子部品40に接続される部分とがキャビティ14に収まっている。被覆電線34のうち端子部品40に接続される部分よりも他端側部分が一方開口部からキャビティ14の外方に延びている。
【0046】
被覆電線34は導体芯線36と絶縁被覆38とを有する。ここでは導体芯線36は撚線である。撚線は複数の素線が撚られて形成されている。かかる素線は銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の導体を材料に形成される。絶縁被覆38は導体芯線36を覆う。絶縁被覆38は導体芯線36の周りに樹脂材料が押出成形されたり、絶縁塗料が塗布されたりして形成される。導体芯線36の先端は絶縁被覆38より外方に突出し、芯線露出部をなしている。
【0047】
端子部品40は被覆電線34と接続される電線接続部43と相手側端子と接続される相手側接続部51とを含む。ここでは端子部品40はジョイント端子42とコネクタ端子50と中継導体56との3つの部品によって構成されている。電線接続部43はジョイント端子42に設けられる。相手側接続部51はコネクタ端子50に設けられる。中継導体56がジョイント端子42及びコネクタ端子50にそれぞれ接続される。ジョイント端子42とコネクタ端子50とは中継導体56を介して接続される。
【0048】
ジョイント端子42は、電線接続部43と中継導体接続部46とを含む。ここでは、ジョイント端子42は、被覆電線34及び中継導体56それぞれに圧着されて接続されている。ジョイント端子42は、例えば、導体板が折り曲げられて形成される。もっとも、ジョイント端子42は被覆電線34又は中継導体56に溶接、圧接等によって接続されていてもよい。
【0049】
電線接続部43はワイヤーバレル44とインシュレーションバレル45とを有している。ワイヤーバレル44は導体芯線36における端部の芯線露出部に圧着されている。インシュレーションバレル45は絶縁被覆38に圧着されている。ワイヤーバレル44及びインシュレーションバレル45はオープンバレルである。電線接続部43においてインシュレーションバレル45は省略されてもよい。
【0050】
中継導体接続部46はワイヤーバレル47とインシュレーションバレル48とを有している。ワイヤーバレル47は中継導体56に圧着されている。インシュレーションバレル48はシール部材60に圧着されている。ワイヤーバレル47及びインシュレーションバレル48はオープンバレルである。中継導体接続部46においてインシュレーションバレル48は省略されてもよい。
【0051】
コネクタ端子50は相手側接続部51と中継導体接続部52とを含む。上述したように相手側接続部51はメス端子形状に形成されている。相手側接続部51はオス端子形状に形成されていてもよい。ここでは、コネクタ端子50は、中継導体56に圧着されて接続されている。コネクタ端子50は、例えば、導体板が折り曲げられて形成される。もっとも、コネクタ端子50は中継導体56に溶接、圧接等によって接続されていてもよい。
【0052】
相手側接続部51は箱状に形成され、前端部が開口している。当該開口から相手側接続部51の内部にオス端子が挿入される。相手側接続部51の内部には適宜バネ接点部等が設けられる。相手側接続部51の内部においてバネ接点部等とオス端子とが接続される。
【0053】
中継導体接続部52はワイヤーバレル53とインシュレーションバレル54とを有している。ワイヤーバレル53は中継導体56に圧着されている。インシュレーションバレル54はシール部材60に圧着されている。中継導体接続部52においてインシュレーションバレル54は省略されてもよい。
【0054】
中継導体56は1つの導体として形成されている。中継導体56は円柱状の棒状に形成される。中継導体56は円筒状の棒状に形成されてもよい。中継導体56はシール部材60よりも長尺に設けられている。中継導体56の長手方向に沿った両端部はシール部材60の外方に突出している。中継導体56の両端部はワイヤーバレル47、53にそれぞれ圧着されている。
【0055】
端子付き電線32には装着部58が設けられている。装着部58にシール部材60が装着されている。装着部58は外面が円形状に形成される。ここでは中継導体56の長手方向に沿った中間部が装着部58とされる。
【0056】
シール部材60はシール本体62と被保持部64とを有している。シール部材60には貫通孔66が形成されている。貫通孔66に中継導体56が通される。シール本体62及び被保持部64は貫通孔66の軸方向に沿って並んでいる。ここではシール本体62の両側に被保持部64が設けられている。シール本体62のいずれか一方のみに被保持部64が設けられていてもよい。被保持部64は省略されてもよい。
【0057】
シール本体62はシール部材付き電線30がキャビティ14に挿入された状態で、第1部分16と第2部分18との間を止水する部分である。シール本体62の外面において環状凹部と環状凸部とが長手方向に沿って交互に連なっている。シール本体62は長手方向に沿ってジョイント端子42及びコネクタ端子50の間に位置する。シール本体62における環状凸部は、ジョイント端子42及びコネクタ端子50よりも径方向に沿って外側に突出する。
【0058】
シール部材付き電線30がキャビティ14に挿入される前の状態で、シール本体62の外径は第3部分20の内径(第3横断面形状21である円の直径)と同じかそれよりも大きく設定される。第3部分20の内径よりも第1横断面形状17における最も長尺部分の寸法が大きい。このため、第1部分16とシール部材60との摩擦力が、第3部分20とシール部材60との摩擦力よりも小さくなる。シール本体62の外径よりも第1横断面形状17における最も長尺部分(長方形の場合、対角線)の寸法が大きくてもよい。この場合、第1部分16とシール部材60との摩擦力がより小さくなる。さらにシール本体62の外径よりも第1横断面形状17における最も短尺部分(長方形の場合、短辺)の寸法が大きくてもよい。この場合、第1部分16とシール部材60との摩擦力がより小さくなる。
【0059】
具体的には、第1横断面形状17が長方形の場合、第1横断面形状17における最も長尺な部分は対角線である。シール本体62の外径よりも第1横断面形状17における対角線の寸法が大きいと、第1横断面形状17における角部とシール部材60との摩擦力が生じにくくなり、第1部分16とシール部材60との摩擦力がより小さくなる。シール本体62の外径よりも第1横断面形状17における長辺の寸法が大きくてもよい。この場合、第1横断面形状17における短辺とシール部材60との摩擦力も生じにくくなり、第1部分16とシール部材60との摩擦力がより小さくなる。さらにシール本体62の外径よりも第1横断面形状17における短辺の寸法が大きくてもよい。この場合、第1横断面形状17における長辺とシール部材60との摩擦力も生じにくくなり、第1部分16とシール部材60との摩擦力がより小さくなる。
【0060】
被保持部64は中継導体56に被さった状態でインシュレーションバレル48、54にそれぞれ圧着される部分である。これにより、被保持部64がコネクタ端子50及びジョイント端子42に位置決め保持され、シール部材60が端子付き電線32に位置決め保持される。被保持部64が省略される場合、装着部58はシール部材60を位置決め保持可能な形状にされると良い。例えば装着部58に溝が形成されてもよい。溝にシール部材60が収まることによってシール部材60が装着部58に位置決め保持される。
【0061】
収容状態において、被覆電線34の端部は第1部分16に収まっている。また端子部品40における先端側部分(ここではコネクタ端子50における相手側接続部51)が第2部分18に収まっている。またシール部材60は第3部分20に収まっている。シール部材60が設けられることによって第1部分16と第2部分18との間が止水されている。シール部材60による止水対象となる液体としては、水、オイル等が想定される。オイルは、例えば、自動変速機において自動変速の制御動作を行うためのオイル(作動油)である。第1部分16と第2部分18との間の止水は例えば以下のようにしてなされる。
【0062】
装着部58の内部は中実に形成されている。これにより装着部58の内部を伝って液体が第1部分16と第2部分18との一方から他方に浸透することが抑制される。装着部58の内部は中空であってもよい。この場合でも、長手方向に沿って装着部58の少なくとも一方が閉塞されていれば装着部58の内部を伝って液体が第1部分16と第2部分18との一方から他方に浸透することが抑制される。
【0063】
シール本体62における内面(貫通孔66の内周面)は円形状とされる。収容状態で、シール本体62における内面は周方向全体にわたって装着部58の外面に密着している。シール本体62がこれによりシール本体62と装着部58との間を伝って液体が第1部分16と第2部分18との一方から他方に浸透することが抑制される。なおシール本体62において長手方向に沿った少なくとも一部における内面が全周にわたって装着部58の外面に密着していればよい。シール本体62における内面は装着部58に装着される前の状態で装着部58の外面の外面よりも小さく形成されていてもよい。収容状態でキャビティ14からの圧力を受けてシール本体62における内面が装着部58における外面に押し付けられていてもよい。
【0064】
シール本体62における外面は円形状とされる。収容状態で、シール本体62において環状凸部における外面は、キャビティ14における第3部分20の内面に全周にわたって密着している。これによりシール本体62とコネクタハウジング10との間を伝って液体が第1部分16と第2部分18との一方から他方に浸透することが抑制される。
【0065】
以上のように構成されたコネクタハウジング10及びそれを備えるコネクタ付き電線100によると、第1部分16を備えることによって、シール部材付き電線30におけるシール部材60が第1部分16から第3部分20に差込まれる際、第1部分16においてハウジング本体12とシール部材60との摩擦力が小さくなる。このため、大きい摩擦力を伴って移動される距離が短くて済む。また、第1部分16においてシール部材付き電線30における端子部品40とハウジング本体12との接触が抑制される。これらより、シール部材付き電線30がコネクタハウジング10へ挿入されやすくなる。
【0066】
また第4部分22が設けられることによって、第3部分20に収まるシール部材60が第3部分20の開口部周縁に引っ掛かりにくくなる。これによってもシール部材付き電線30がコネクタハウジング10へ挿入されやすくなる。
【0067】
[変形例]
図8はコネクタ付き電線100の変形例を示す縦断面図である。図8に示す変形例にかかるコネクタ付き電線200は、端子部品140の形状が上記端子部品40の形状とは異なる。具体的には、端子部品140におけるジョイント端子142に突起部49が設けられている。コネクタ付き電線200において突起部49が設けられている点以外の構成についてはコネクタ付き電線100における構成と同様である。これまで説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0068】
突起部49は、収容状態で、キャビティ14の内周面に当接するように形成される。突起部49は、キャビティ14の内周面に当接して、ジョイント端子142を支持する。突起部49はバレル44、45よりも径方向に沿って外方に突出するように形成される。図8において突起部49は第1部分16の内面に当たる位置に形成されている。突起部49は第4部分22の内面に当たる位置に形成されてもよい。図8において突起部49はインシュレーションバレル45よりも後端側に設けられている。ジョイント端子142における突起部49の位置は上記したものに限られず、適宜設定可能である。図8において突起部49はジョイント端子142の両側方に突出するように設けられている。突起部49はジョイント端子142の下方に突出するように設けられていてもよい。突起部49はジョイント端子142の両側方及び下方の3方に突出するように設けられていてもよい。突起部49はシール本体62よりも径方向に沿って外方に突出するように形成されてもよい。突起部もバレル44、45と同様に導体板が折り曲げられて形成されてもよい。
【0069】
突起部49は収容状態でキャビティ14の内面からの力を受けて径方向に小さくなるように弾性変形した状態であってもよい。例えば、突起部49は板バネ状などのバネ形状に形成されて、キャビティ14の径方向に小さくなるように弾性変形可能とされる。また突起部49はキャビティ14に収容される前の状態でキャビティ14のうち突起部49と当接する部分よりも大きく形成される。この場合、図8に示すように、突起部49は、後端側に向けて徐々に径方向外側に突出するように形成されているとよい。これにより、突起部49はキャビティ14に収容される際、キャビティ14の内面からの力を受けて小さくなる向きに変形しやすくなる。
【0070】
これまで端子部品40がジョイント端子42(142)、コネクタ端子50及び中継導体56との3つの部品を含むものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。ジョイント端子42(142)及び中継導体56のいずれか一方又は両方が省略されてもよい。ジョイント端子42(142)及び中継導体56のいずれか一方又は両方が省略される場合、電線接続部43は残る端子部品に設けられる。また装着部58は残る端子部品又は導体芯線に設けられる。
【0071】
より詳細には、ジョイント端子42(142)及び中継導体56の両方が省略される場合、電線接続部がコネクタ端子に設けられる。装着部は、コネクタ端子に設けられてもよいし、導体芯線に設けられてもよい。装着部がコネクタ端子に設けられる場合、装着部がクローズドバレルのように環状に形成されるとともに、装着部のうち相手側接続部側の部分が閉塞されているとよい。装着部が導体芯線に設けられる場合、導体芯線が1つの導体からなる単芯線であり、シール本体が絶縁被覆とコネクタ端子との間に位置するようにシール部材が導体芯線に装着されるとよい。
【0072】
ジョイント端子42(142)及び中継導体56のいずれか一方が省略される場合、一方の機能が他方に一体化される。例えば、中継導体にジョイント端子の機能が一体化されてもよい。この場合、中継導体に電線接続部が設けられる。
【0073】
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0074】
10 コネクタハウジング
12 ハウジング本体
14 キャビティ
16 第1部分
17 第1横断面形状
18 第2部分
20 第3部分
21 第3横断面形状
22 第4部分
23、23A、23B、23C 第4横断面形状
26 車両取付部
27 装着孔
28 封止材装着部
30 シール部材付き電線
32 端子付き電線
34 被覆電線
36 導体芯線
38 絶縁被覆
40、140 端子部品
42、142 ジョイント端子
43 電線接続部
44、47、53 ワイヤーバレル
45、48、54 インシュレーションバレル
46、52 中継導体接続部
49 突起部
50 コネクタ端子
51 相手側接続部
56 中継導体
58 装着部
60 シール部材
62 シール本体
64 被保持部
66 貫通孔
100、200 コネクタ付き電線
S 封止材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8