IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 凸版印刷株式会社の特許一覧

特許7409467仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法
<>
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図1
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図2
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図3
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図4
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図5
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図6
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図7
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図8
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図9
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図10
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図11
  • 特許-仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20231226BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231226BHJP
【FI】
G06T19/00 300A
G06Q50/10
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022184694
(22)【出願日】2022-11-18
【審査請求日】2022-11-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】名塚 一郎
(72)【発明者】
【氏名】稲地 隆志
(72)【発明者】
【氏名】小見山 史奈
【審査官】岡本 俊威
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/155876(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/225218(WO,A1)
【文献】特開2004-029937(JP,A)
【文献】特開平09-016315(JP,A)
【文献】特開平10-091057(JP,A)
【文献】特開平08-329279(JP,A)
【文献】特開2004-139305(JP,A)
【文献】特開平11-065976(JP,A)
【文献】特開2021-057017(JP,A)
【文献】特開2018-147465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 19/00
G06Q 50/10
G06F 3/048 - 3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させる仮想空間生成部と、
前記第1ユーザと前記第2ユーザとを含む複数のユーザからなる共有範囲を設定する共有範囲設定部と、
前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信する通信部と、を備え、
前記共有範囲設定部は、前記第1ユーザが操作する端末からの要求を受けて、複数の前記第1ユーザからなるグループを設定し、
前記仮想空間生成部は、前記グループに含まれる前記第1ユーザを入場させる前記仮想空間を、前記グループごとに生成し、
前記共有範囲設定部はさらに、前記仮想空間ごとに、前記仮想空間に入場しているすべてのユーザからなる前記共有範囲を設定する
仮想空間生成装置。
【請求項2】
前記仮想空間は施設を含み、前記施設にて前記サービスが提供される
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項3】
前記通信部は、前記対象ユーザが操作する端末での前記共有対象の状態の変化が、前記他ユーザが操作する端末にて即時に反映されるように、前記データを送信する
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項4】
前記通信部は、前記対象ユーザが操作する端末にて前記対象ユーザが指定した時点での前記共有対象の状態が、前記他ユーザが操作する端末にて反映されるように、前記データを送信する
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項5】
前記共有対象は、前記表示内容の一部であって、3Dオブジェクト、2D画像、および、動画の少なくとも1つを含む
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項6】
前記対象ユーザは、前記第2ユーザである
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項7】
前記共有対象の状態を変化させる権限が操作権限であって、
前記共有範囲に含まれるユーザが操作する端末からの要求を受けて、前記操作権限の設定されたユーザを前記対象ユーザから前記他ユーザに変更し、前記操作権限の設定されたユーザの操作する端末から、前記共有対象の状態の変化の指示を受け付ける共有制御部を備える
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項8】
前記共有対象は、前記表示内容の一部であって、
前記通信部は、前記共有範囲に含まれるユーザが操作する各端末に、前記端末の操作者であるユーザのアバターの付近とともに前記共有対象を表示させるためのデータを送信する
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項9】
前記通信部は、前記共有範囲に含まれるユーザが操作する各端末に、前記共有対象を表示させるためのデータとして、前記対象ユーザの指示に応じた予め定められた表示内容を表示させるためのデータを送信する
請求項に記載の仮想空間生成装置。
【請求項10】
1または複数のコンピュータに、
仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザが操作する端末からの要求を受けて、複数の前記第1ユーザからなるグループを設定することと、
前記グループに含まれる前記第1ユーザを入場させる前記仮想空間を、前記グループごとに生成し、前記第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させることと、
前記仮想空間ごとに、前記仮想空間に入場しているすべてのユーザからなる共有範囲を設定することと、
前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信することと、を実行させる
仮想空間生成プログラム。
【請求項11】
1または複数のコンピュータが、
仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザが操作する端末からの要求を受けて、複数の前記第1ユーザからなるグループを設定することと、
前記グループに含まれる前記第1ユーザを入場させる前記仮想空間を、前記グループごとに生成し、前記第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させることと、
前記仮想空間ごとに、前記仮想空間に入場しているすべてのユーザからなる共有範囲を設定することと、
前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信することと、を実行する
仮想空間生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、仮想空間を利用した様々なサービスが提案されている。こうしたサービスを提供するためのシステムの一種では、現実空間で実施されているサービスに近しいサービスを仮想空間で実現することが試みられている。例えば、特許文献1のシステムでは、仮想空間内の店舗にて、店員であるユーザが、商品を購入しようとするユーザを、アバターを利用して接客する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-36690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想空間において、ユーザ同士のコミュニケーションには、文字や音声によるチャットが広く利用されている。一方で、ユーザが操作する端末には、仮想空間内の様子やサービスで取り扱われる商品等の画像が表示され、この画像から得られる情報を基に、仮想空間でのユーザの活動が進められる。それゆえ、より円滑なコミュニケーションの実現のためには、画像によるコミュニケーションの補助が可能であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法の各態様を記載する。
[態様1]仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させる仮想空間生成部と、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを含む複数のユーザからなる共有範囲を設定する共有範囲設定部と、前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信する通信部と、を備える仮想空間生成装置。
【0006】
上記構成によれば、共有範囲内に含まれるユーザの端末にて、表示内容の共有が可能であるため、ユーザは、端末の表示内容を参照しながら意思の疎通を行うことができる。このように、ユーザのコミュニケーションが、端末の表示画像によって補助されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0007】
[態様2]前記共有範囲は、前記仮想空間に入場している複数のユーザのうちの一部からなるグループであって、前記共有範囲設定部は、前記第1ユーザまたは前記第2ユーザである代表ユーザが操作する端末からの要求を受けて、前記代表ユーザと、前記代表ユーザによって指定されたユーザとを含む前記グループを設定して、当該グループを前記共有範囲とする、[態様1]に記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、表示内容の共有が必要なユーザを的確に共有範囲に含めることができる。
【0008】
[態様3]前記共有範囲設定部は、前記第1ユーザが操作する端末からの要求を受けて、複数の前記第1ユーザからなるグループを設定し、前記仮想空間生成部は、前記グループに含まれる前記第1ユーザを入場させる前記仮想空間を、前記グループごとに生成し、前記共有範囲設定部はさらに、前記仮想空間ごとに、前記仮想空間に入場しているすべてのユーザからなる前記共有範囲を設定する、[態様1]に記載の仮想空間生成装置。
【0009】
上記構成によれば、第1ユーザのグループごとに入場先の仮想空間が生成されることから、1つの仮想空間に不特定多数のユーザと共にグループが入場する場合と比較して、グループのメンバーのアバターの位置が把握しやすく、アバターを介したコミュニケーションも取りやすい。そして、仮想空間に入場しているすべてのユーザからなる共有範囲が設定されるため、仮想空間で一緒に活動しようとしている第1ユーザを的確に共有範囲に含めることができる。それゆえ、仮想空間でのグループの活動が進めやすくなる。
【0010】
[態様4]前記仮想空間は施設を含み、前記施設にて前記サービスが提供される、[態様1]~[態様3]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、現実空間で提供される種々のサービスと同様の多様なサービスの提供が可能である。
【0011】
[態様5]前記通信部は、前記対象ユーザが操作する端末での前記共有対象の状態の変化が、前記他ユーザが操作する端末にて即時に反映されるように、前記データを送信する、[態様1]~[態様4]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、共有対象の状態の変化が細かに共有されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0012】
[態様6]前記通信部は、前記対象ユーザが操作する端末にて前記対象ユーザが指定した時点での前記共有対象の状態が、前記他ユーザが操作する端末にて反映されるように、前記データを送信する、[態様1]~[態様4]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、表示内容の共有を可能としつつ、データ通信量や仮想空間生成装置の処理の負荷を低減することができる。
【0013】
[態様7]前記共有対象は、前記表示内容の一部であって、3Dオブジェクト、2D画像、および、動画の少なくとも1つを含む、[態様1]~[態様6]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、第2ユーザによる応対の補助となる情報を的確に共有できる。
【0014】
[態様8]前記対象ユーザは、前記第2ユーザである、[態様1]~[態様7]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
上記構成によれば、第2ユーザが第1ユーザの応対に適した共有対象を的確に選択して共有することができるため、円滑なサービスの提供が可能である。
【0015】
[態様9]前記共有対象の状態を変化させる権限が操作権限であって、前記共有範囲に含まれるユーザが操作する端末からの要求を受けて、前記操作権限の設定されたユーザを前記対象ユーザから前記他ユーザに変更し、前記操作権限の設定されたユーザの操作する端末から、前記共有対象の状態の変化の指示を受け付ける共有制御部を備える、[態様1]~[態様8]のいずれか1つに記載の仮想空間生成装置。
【0016】
上記構成によれば、共有範囲に含まれる各ユーザが、自分で表示内容を操作しながら自身の意見や質問等を説明することができるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0017】
[態様10]1または複数のコンピュータに、仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させることと、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを含む複数のユーザからなる共有範囲を設定することと、前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信することと、を実行させる仮想空間生成プログラム。
【0018】
上記構成によれば、共有範囲内に含まれるユーザの端末にて、表示内容の共有が可能であるため、ユーザは、端末の表示内容を参照しながら意思の疎通を行うことができる。このように、ユーザのコミュニケーションが、端末の表示画像によって補助されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0019】
[態様11]1または複数のコンピュータが、仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザと、前記仮想空間での前記第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして前記仮想空間に入場させることと、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを含む複数のユーザからなる共有範囲を設定することと、前記共有範囲に含まれる1人の前記ユーザが対象ユーザであり、前記対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、前記共有範囲に含まれる前記対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、前記共有対象を表示させるためのデータを送信することと、を実行する仮想空間生成方法。
【0020】
上記方法によれば、共有範囲内に含まれるユーザの端末にて、表示内容の共有が可能であるため、ユーザは、端末の表示内容を参照しながら意思の疎通を行うことができる。このように、ユーザのコミュニケーションが、端末の表示画像によって補助されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ユーザ間のコミュニケーションをより円滑にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態の仮想空間提供システムの概略構成を示す図。
図2】一実施形態の仮想空間生成サーバの機能的構成を示す図。
図3】一実施形態の来場者端末の機能的構成を示す図。
図4】一実施形態のスタッフ端末の機能的構成を示す図。
図5】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第1形態について、仮想空間提供システムの処理の手順を示す図。
図6】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第1形態について、スタッフ端末に表示される画面の一例を示す図。
図7】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第1形態について、来場者端末に表示される画面の一例を示す図。
図8】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第2形態について、スタッフ端末に表示される画面の一例を示す図。
図9】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第2形態について、来場者端末に表示される画面の一例を示す図。
図10】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第2形態について、仮想空間提供システムの処理の手順を示す図。
図11】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第2形態について、スタッフ端末に表示される画面の一例を示す図。
図12】一実施形態の仮想空間提供システムにおける表示内容の共有の第2形態について、来場者端末に表示される画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面を参照して、仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法の一実施形態を説明する。
[仮想空間提供システムの全体構成]
図1を参照して、仮想空間提供システム100の全体構成を説明する。本実施形態では、一例として、仮想空間提供システム100が、種々の商品を取り扱う店舗での接客サービスに用いられる場合を説明する。
【0024】
図1に示すように、仮想空間提供システム100は、仮想空間生成装置の一例である仮想空間生成サーバ10と、1以上の来場者端末20と、1以上のスタッフ端末30とを備える。仮想空間生成サーバ10と、来場者端末20およびスタッフ端末30の各々とは、インターネット等のネットワークNWを介して接続されている。
【0025】
仮想空間生成サーバ10は、店舗を含む仮想空間VSを生成する。来場者端末20は、仮想空間VSの店舗を訪れるユーザである来場者ユーザPgに操作される端末である。来場者ユーザPgは、すなわち上記接客サービスの利用者である。来場者ユーザPgは、来場者端末20を操作することにより、アバターを用いて仮想空間VSの店舗を利用する。来場者ユーザPgは第1ユーザの一例であり、来場者端末20は第1端末の一例である。
【0026】
スタッフ端末30は、仮想空間VSの店舗で店員を務めるユーザであるスタッフユーザPsに操作される端末である。スタッフユーザPsは、すなわち、仮想空間VSの店舗での接客担当者である。スタッフユーザPsは、スタッフ端末30を操作することにより、アバターを用いて仮想空間VSの店舗で接客を行う。スタッフユーザPsは第2ユーザの一例であり、スタッフ端末30は第2端末の一例である。
なお、アバターは、仮想空間VSにてユーザの分身として動作するキャラクターである。
【0027】
本実施形態では、1以上のスタッフユーザPsと、1以上の来場者ユーザPgとを含む複数のユーザ間において、端末20,30の表示内容の少なくとも一部、言い換えれば、端末20,30の画面の少なくとも一部が共有される。共有される対象、すなわち上記表示内容の少なくとも一部が、共有対象である。
【0028】
[仮想空間提供システムの装置構成]
図2図4を参照して、仮想空間提供システム100を構成する各装置の構成を説明する。
【0029】
図2を参照して、仮想空間生成サーバ10の機能的な構成を説明する。仮想空間生成サーバ10は、通信部11、制御部12、および、記憶部13を備えている。
通信部11は、ネットワークへの接続およびデータの送受信等、仮想空間生成サーバ10と来場者端末20およびスタッフ端末30の各々との通信処理を行う。
【0030】
制御部12は、記憶部13に格納された仮想空間生成プログラムを実行することにより、仮想空間生成部12a、共有範囲設定部12b、および、共有制御部12cとして機能する。
【0031】
仮想空間生成部12aは、仮想空間VSを生成し、仮想空間VSにおける来場者ユーザPgやスタッフユーザPsのアバターの位置を管理する。
共有範囲設定部12bは、表示内容が共有されるユーザの群である共有範囲を設定する。共有範囲には、1以上のスタッフユーザPsと、1以上の来場者ユーザPgとが含まれる。
【0032】
共有制御部12cは、共有範囲に含まれるユーザの端末20,30に対する情報の授受を制御することにより、表示内容の共有を制御する。共有制御部12cは、共有範囲に含まれるユーザの端末20,30に共有対象を表示させるためのデータである共有データを生成する。
また、共有制御部12cは、共有範囲に含まれるユーザに対して、操作権限を設定する。操作権限は、端末20,30の操作により共有対象の状態を変化させる権限である。
【0033】
上記仮想空間生成部12a、共有範囲設定部12b、および、共有制御部12cの協働によって、仮想空間提供システム100の利用のための各種の画面を来場者端末20およびスタッフ端末30に表示させるためのデータが生成され、このデータが通信部11によって各端末20,30に送信される。通信部11が送信するデータには、共有データが含まれる。
【0034】
なお、上記画面を表示するためのデータの一部は各端末20,30に記憶されていてもよく、仮想空間生成サーバ10から送信されるデータは、例えばアバターの位置情報等、上記画面の表示内容の少なくとも一部を規定する情報を含んでいればよい。
【0035】
記憶部13は、制御部12による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部13は、こうしたプログラムの一例として、仮想空間生成プログラムを記憶している。また、記憶部13は、こうしたデータの一例として、仮想空間データ13a、および、ユーザ管理データ13bを記憶している。
【0036】
仮想空間データ13aは、仮想空間VSの生成に必要なデータ、例えば、空間に対して設定される三次元直交座標系の情報、空間に配置されるオブジェクトの位置情報や描画のための情報を含む。また、仮想空間データ13aは、来場者ユーザPgおよびスタッフユーザPsのアバターの描画のための情報を含む。
【0037】
ユーザ管理データ13bは、来場者ユーザPgおよびスタッフユーザPsに関する情報を含む。こうした情報には、共有範囲に関する情報として、共有範囲に含まれるユーザを示す情報、および、共有範囲に含まれるユーザのなかで、操作権限を有するユーザを示す情報が含まれる。これらのユーザに関する情報は、ユーザの識別情報と対応付けて管理されればよい。
【0038】
上記機能を有する仮想空間生成サーバ10の物理的な構成、すなわちハードウェア構成を説明する。仮想空間生成サーバ10は、CPU、MPU、GPU等の演算装置である電子回路、ROM、RAM、レジスタードメモリ、アンバッファードメモリ等のメモリ、および、SSD、HDD等のストレージを備える。演算装置は、ストレージからオペレーティングシステムや各種プログラムをメモリにロードし、メモリから取り出した命令を実行する。仮想空間生成サーバ10は、ASIC、FPGA等の集積回路を備えてもよい。
【0039】
また、仮想空間生成サーバ10は、ネットワークを介して接続先の装置との間でデータを送受信する通信インターフェースを備えている。通信インターフェースは、ハードウェア、ソフトウェア、または、これらの組み合わせとして実装されている。
【0040】
仮想空間生成サーバ10が実行する各処理は、仮想空間生成サーバ10が備えるソフトウェアによって実行されてもよいし、仮想空間生成サーバ10が備える集積回路とソフトウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0041】
図3を参照して、来場者端末20の機能的な構成を説明する。来場者端末20は、通信部21、制御部22、記憶部23、入力部24、および、出力部25を備えている。
通信部21は、ネットワークへの接続やデータの送受信等、来場者端末20と仮想空間生成サーバ10との通信処理を行う。入力部24は、来場者端末20に対する操作や音声の入力を受け付けて、入力に応じたデータや信号を制御部22に送る。出力部25は、制御部22からのデータや信号を受けて、画像や音声を出力する。
【0042】
記憶部23は、制御部22による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部23は、こうしたプログラムの一例として、来場者管理プログラムを記憶している。
【0043】
制御部22は、記憶部23に格納された来場者管理プログラムを実行することにより、来場者画面管理部22aとして機能する。来場者画面管理部22aは、仮想空間提供システム100の利用のための各種の画面を出力部25が含む表示部に表示させる。また、来場者画面管理部22aは、表示されている画面に対するユーザの操作に応じた情報を、通信部21を介して仮想空間生成サーバ10に送信する。
【0044】
仮想空間提供システム100における来場者端末20の機能は、仮想空間提供システム100の利用のためのアプリケーションソフトウェアによって具体化される。上記来場者管理プログラムは、当該アプリケーションソフトウェアに含まれる。
【0045】
図4を参照して、スタッフ端末30の機能的な構成を説明する。スタッフ端末30は、通信部31、制御部32、記憶部33、入力部34、および、出力部35を備えている。
通信部31は、ネットワークへの接続およびデータの送受信等、スタッフ端末30と仮想空間生成サーバ10との通信処理を行う。入力部34は、スタッフ端末30に対する操作や音声の入力を受け付けて、入力に応じたデータや信号を制御部32に送る。出力部35は、制御部32からのデータや信号を受けて、画像や音声を出力する。
【0046】
記憶部33は、制御部32による処理の実行に必要な各種のプログラムやデータを記憶している。記憶部33は、こうしたプログラムの一例として、スタッフ管理プログラムを記憶している。
【0047】
制御部32は、記憶部33に格納されたスタッフ管理プログラムを実行することにより、スタッフ画面管理部32aとして機能する。スタッフ画面管理部32aは、仮想空間提供システム100の利用のための各種の画面を出力部35が含む表示部に表示させる。また、スタッフ画面管理部32aは、表示されている画面に対するユーザの操作に応じた情報を、通信部31を介して仮想空間生成サーバ10に送信する。
【0048】
仮想空間提供システム100におけるスタッフ端末30の機能は、仮想空間提供システム100の利用のためのアプリケーションソフトウェアによって具体化される。上記スタッフ管理プログラムは、当該アプリケーションソフトウェアに含まれる。
【0049】
来場者端末20およびスタッフ端末30の物理的な構成、すなわちハードウェア構成を説明する。来場者端末20およびスタッフ端末30の各々は、スマートフォン、タブレット装置、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、または、これらの装置以外の画像を表示可能な情報処理装置である。
【0050】
来場者端末20およびスタッフ端末30の各々は、CPU等の回路である演算装置が、ストレージからオペレーティングシステムや各種プログラムをメモリにロードし、メモリから取り出した命令を実行するように構成されており、通信インターフェースによって仮想空間生成サーバ10と通信を行う。また、来場者端末20およびスタッフ端末30の各々は、タッチパネル、操作ボタン、キーボード、マウス、コントローラ、カメラ、マイク等の入力装置と、表示パネルおよびスピーカを含む出力装置とを備えている。
【0051】
[共有範囲の設定]
共有範囲に含まれるユーザは、仮想空間VSの店舗に入場しているすべてのユーザであってもよいし、一部のユーザであってもよい。
【0052】
第1の例では、仮想空間VSにユーザが入場した後に、複数のユーザを含むグループであるユーザグループが設定され、このユーザグループが共有範囲とされる。
例えば、スタッフ端末30に、仮想空間VSの店舗に入場しているユーザの一覧が表示され、スタッフユーザPsが、ユーザグループに招待する1人以上の来場者ユーザPgを指定する。これにより、スタッフ端末30から仮想空間生成サーバ10にユーザグループの設定の要求が送られ、仮想空間生成サーバ10は、指定された来場者ユーザPgの来場者端末20に、ユーザグループへの招待通知を送信する。来場者ユーザPgが来場者端末20にて招待を承諾することにより、仮想空間生成サーバ10は、招待を指示したスタッフユーザPsと、招待を受けた来場者ユーザPgとを含むユーザグループを設定する。そして、仮想空間生成サーバ10は、ユーザグループを共有範囲として設定する。なお、招待を指示したユーザが代表ユーザであり、代表ユーザは来場者ユーザPgであってもよい。
【0053】
第2の例では、仮想空間VSにユーザが入場する前に、複数の来場者ユーザPgを含むグループが設定され、グループごとに別々の仮想空間VSが生成される。そして、仮想空間VSごとに、仮想空間VSに入場しているすべてのユーザからなる共有範囲が設定される。
【0054】
例えば、任意の来場者ユーザPgである代表ユーザが、来場者端末20にて、グループに招待する他の1人以上の来場者ユーザPgを指定する。これにより、代表ユーザの来場者端末20から仮想空間生成サーバ10にグループの設定の要求が送られ、仮想空間生成サーバ10は、指定された来場者ユーザPgの来場者端末20に、グループへの招待通知を送信する。来場者ユーザPgが来場者端末20にて招待を承諾することにより、仮想空間生成サーバ10は、代表ユーザと、招待を受けた来場者ユーザPgとを含むグループを設定する。そして、仮想空間生成サーバ10は、当該グループの来場者ユーザPgが入場対象として規定された仮想空間VSを生成する。言い換えれば、当該グループの入場先として設定された仮想空間VSが生成される。来場者ユーザPgが来場者端末20にて所定の操作を行うことにより、仮想空間生成サーバ10は、当該来場者ユーザPgを含むグループの入場先として設定されている仮想空間VSに、当該来場者ユーザPgを入場させる。
【0055】
このように、1つの仮想空間VSに入場する来場者ユーザPgは、1つのグループの来場者ユーザPgに限定される。グループごとの仮想空間VSへのスタッフユーザPsの入場は、制限なしに、あるいは、グループ内の来場者ユーザPgの承諾を得ることにより、許可される。仮想空間生成サーバ10は、1つの仮想空間VSに入場している来場者ユーザPgおよびスタッフユーザPsの群を、1つの共有範囲として設定する。
【0056】
第3の例では、入場対象の規定されていない仮想空間VS、すなわち誰でも入場できる仮想空間VSについて、仮想空間VSに入場しているすべてのユーザを含む共有範囲が設定される。
【0057】
共有範囲の設定は、ユーザグループの設定や、グループごとの仮想空間VSへのユーザの入場等の所定のタイミングで行われてもよいし、スタッフ端末30にて共有範囲の設定が指示されることに基づいて行われてもよい。また、仮想空間VSへのユーザの出入りに応じて、共有範囲が変更されてもよい。設定された共有範囲は、ユーザ管理データ13bに含めて記録される。グループおよび共有範囲の設定は、共有範囲設定部12bとしての処理であり、グループごとの仮想空間VSの生成および仮想空間VSへのユーザの入場は、仮想空間生成部12aとしての処理である。
【0058】
本実施形態において、表示内容の共有元はスタッフ端末30であり、すなわち、共有の主導者はスタッフユーザPsである。共有範囲内において、共有対象の操作権限は、共有の主導者である1人のスタッフユーザPsに設定されている。
【0059】
なお、来場者ユーザPgは、来場者端末20にて、仮想空間提供システム100の利用のためのアプリケーションソフトウェアを起動し、ログイン処理や入店する店舗の選択等の所定の操作を行うことで、仮想空間VSの店舗にアバターとして入場する。すなわち、来場者端末20にて上記所定の操作が行われたとき、仮想空間生成サーバ10は、仮想空間VSに来場者ユーザPgのアバターの位置を設定し、仮想空間VS内を表示する画面の表示内容を示すデータを来場者端末20に送信する。
【0060】
来場者端末20に対する操作を通じてアバターを移動させることで、仮想空間VSの店舗内をアバターが移動し、これに伴って来場者端末20に表示される店舗内の範囲も移動する。これにより、店内に配置されている商品等の展示物を見る等、仮想空間VSでの来場者ユーザPgの活動が可能である。
【0061】
同様に、スタッフユーザPsは、スタッフ端末30にて所定の操作を行うことで、仮想空間VSの店舗にアバターとして入場する。すなわち、スタッフ端末30にて上記所定の操作が行われたとき、仮想空間生成サーバ10は、仮想空間VSにスタッフユーザPsのアバターの位置を設定し、仮想空間VS内を表示する画面の表示内容を示すデータをスタッフ端末30に送信する。スタッフユーザPsも、スタッフ端末30に対する操作に基づいたアバターの移動等を利用して、仮想空間VSでの活動を進める。
【0062】
[表示内容の共有]
仮想空間提供システム100は、第1形態と第2形態とのいずれかによって、表示内容を共有する。第1形態は、画面の全体が共有される形態であり、第2形態は、画面の一部が共有される形態である。仮想空間提供システム100においては、表示内容の共有の形態として第1形態と第2形態とのいずれかが予め設定されていてもよいし、ユーザによって第1形態と第2形態とのいずれかが選択可能であってもよい。例えば、共有の開始時に、スタッフ端末30にてスタッフユーザPsが、第1形態と第2形態とのいずれかを選択してもよい。
【0063】
以下、第1形態と第2形態との詳細を順に説明する。
<第1形態>
第1形態では、共有の主導者であるスタッフユーザPsのスタッフ端末30に表示されている画面の全体が、共有範囲に含まれる来場者ユーザPgの来場者端末20に共有される。すなわち、第1形態では、画面の全体が共有対象である。なお、共有対象である「画面の全体」とは、端末20,30の表示内容のうち、ユーザインタフェースとして機能する部分を除いた部分であってよい。
【0064】
図5図7を参照して、第1形態による表示内容の共有について、仮想空間提供システム100の処理の流れを説明する。
図5に示すように、スタッフユーザPsの操作により、スタッフ端末30にて共有の開始が指示されると、スタッフ端末30に表示されている画面の情報である画面情報が、スタッフ端末30から仮想空間生成サーバ10に送信される(ステップS10)。
【0065】
詳細には、共有範囲が設定されている状態において、スタッフ端末30には、共有を指示するための領域である共有指示領域R1が表示され、スタッフユーザPsの操作によって共有指示領域R1が選択されることにより、共有の開始が指示される。図6は、共有指示領域R1が表示されたスタッフ端末30の画面の一例を示す。図6では、例として、仮想空間VSの店舗内に、スタッフ端末30の操作者であるスタッフユーザPsのアバターAsが配置された画面Iaを示している。
【0066】
画面情報は、共有指示領域R1の選択後、スタッフ端末30にて共有を開始してよいかの確認が行われてから、仮想空間生成サーバ10に送信されてもよい。共有の開始を指示したスタッフユーザPsが共有の主導者であり、このスタッフユーザPsに共有対象の操作権限が設定される。
【0067】
引き続き図5に示すように、画面情報を受信すると、仮想空間生成サーバ10は、共有の開始を指示したスタッフユーザPsを含む共有範囲を対象として、当該共有範囲が含む来場者ユーザPgの来場者端末20に、共有データを送信する(ステップS11)。
【0068】
共有データは、スタッフ端末30に表示されている画面を、来場者端末20にて再現可能に構成されていればよく、例えば、上記画面の表示内容を示す動画像データを含む。画面情報は、こうした共有データを仮想空間生成サーバ10が生成するために要する情報であればよい。共有データの生成は、共有制御部12cとしての処理である。
【0069】
共有データを受信した来場者端末20は、共有データに基づいて、画面を表示する(ステップS12)。これにより、スタッフ端末30の画面と一致した表示内容を含む画面が、来場者端末20に表示される。図7は、図6に示したスタッフ端末30と画面が共有された来場者端末20の画面Ibを示す。
【0070】
仮想空間生成サーバ10によるスタッフ端末30からの画面情報の受信および来場者端末20への共有データの送信は、スタッフ端末30における表示内容の変化が、来場者端末20にて即時に反映されるように、逐次的に継続して行われる。これにより、スタッフ端末30でのスタッフユーザPsの操作に基づく表示内容の変更が、リアルタイム、もしくはリアルタイムに近い速さで、来場者端末20の表示内容に反映される。
【0071】
画面を共有中の状態において、共有の主導者であるスタッフユーザPsのスタッフ端末30には、共有の終了を指示するための領域である終了指示領域が表示され、終了指示領域が選択されることに基づき、共有データの送信が停止されて、画面の共有が終了する。
【0072】
図6および図7では、仮想空間VSの店舗内が表示された画面が共有される例を示したが、共有される画面の表示内容は限定されない。共有される画面には、例えば、商品等を示す3Dオブジェクトや2D画像、商品の紹介等のための動画、PDFファイルやパワーポイントファイルからなる資料等が含まれてもよい。要は、共有される画面は、仮想空間提供システム100の利用中にスタッフ端末30に表示される画面であればよい。
【0073】
また、共有範囲内において、文章や音声によるチャットが可能であればよい。すなわち、仮想空間生成サーバ10は、共有範囲に含まれるユーザの端末に入力された文字や音声の情報を、共有範囲に含まれる他のユーザの端末に送信する。これにより、共有範囲内でのユーザの会話が可能である。ユーザの発言が共有範囲内のみに公開される形態であれば、スタッフユーザPsと来場者ユーザPgとの間で、個人情報のような漏洩が望ましくない情報を含む会話も可能である。こうしたチャットの実現のための情報の授受も、共有制御部12cとしての処理である。
【0074】
以上のように、共有範囲内において画面が共有されることから、スタッフユーザPsは、店舗内の案内や商品の説明といった来場者ユーザPgに対する接客を、端末20,30の表示内容を参照しながら行うことができる。すなわち、スタッフユーザPsと来場者ユーザPgとのコミュニケーションが、端末20,30の表示画像によって補助される。それゆえ、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0075】
<第2形態>
第2形態では、共有の主導者であるスタッフユーザPsのスタッフ端末30に表示されている画面の一部が、共有範囲に含まれる来場者ユーザPgの来場者端末20に共有される。上記画面の一部が共有対象であって、共有対象の具体例は、商品等を示す3Dオブジェクトや2D画像、商品の紹介等のための動画、PDFファイルやパワーポイントファイルからなる資料等である。
【0076】
まず、第2形態の一態様として、共有対象の状態の変化が即時に反映される態様、言い換えれば、リアルタイムもしくはリアルタイムに近い速さで共有が継続される態様を説明する。
上記態様においては、スタッフユーザPsの操作により、スタッフ端末30にて共有対象の指定および共有の開始が指示されると、表示されている共有対象の情報である共有対象情報が、スタッフ端末30から仮想空間生成サーバ10に送信される。以後、第1形態と同様に、仮想空間生成サーバ10から共有範囲の来場者ユーザPgの来場者端末20に共有データが送信され、来場者端末20にて、共有データに基づき表示が行われる。これにより、スタッフ端末30の表示内容と一致した共有対象が、来場者端末20に表示される。
【0077】
共有データは、スタッフ端末30に表示されている共有対象を、来場者端末20にて再現可能に構成されていればよく、例えば、共有対象の静止画像や動画像、共有対象の大きさや向きを示す情報、共有対象の再生位置や頁位置を示す情報等、共有対象の構成に応じた情報を含んでいればよい。そして、共有対象情報は、こうした共有データを仮想空間生成サーバ10が生成するために要する情報であればよい。共有データの生成は、共有制御部12cとしての処理である。
【0078】
図8は、第2形態によって表示内容を共有するスタッフ端末30の画面の一例を示し、図9は、図8に示したスタッフ端末30と表示内容が共有された来場者端末20の画面を示す。
【0079】
図8では、3DオブジェクトであるオブジェクトObがスタッフ端末30に表示された例を示している。例えば、仮想空間VSの店舗内に展示されている商品を選択することで、選択された商品を示すオブジェクトObがスタッフ端末30に表示される。オブジェクトObを共有対象として指定して、共有を指示するための領域である共有指示領域R1を選択することにより、図9に示すように、オブジェクトObが来場者端末20に表示される。
【0080】
スタッフ端末30の画面IcにおけるオブジェクトOb以外の表示内容と、来場者端末20の画面IdにおけるオブジェクトOb以外の表示内容とは、異なっていればよい。例えば、図8および図9では、オブジェクトOb以外の領域において、スタッフ端末30には、仮想空間VSの店舗内におけるスタッフユーザPsのアバターAsの付近が表示され、来場者端末20には、仮想空間VSの店舗内における来場者ユーザPgのアバターAgの付近が表示されている。
【0081】
仮想空間生成サーバ10によるスタッフ端末30からの共有対象情報の受信および来場者端末20への共有データの送信は、スタッフ端末30における共有対象の状態の変化が、来場者端末20にて即時に反映されるように、逐次的に継続して行われる。これにより、スタッフ端末30でのスタッフユーザPsの操作に基づく共有対象の状態の変更が、即時に、来場者端末20の表示内容に反映される。
【0082】
例えば、スタッフ端末30でのオブジェクトObの大きさや向きの変更が、リアルタイム、もしくはリアルタイムに近い速さで、来場者端末20の表示内容に反映される。また、共有対象が動画である場合には、共有範囲内の端末20,30にて再生位置が同期され、さらに、動画の再生の開始、終了、一時停止、早戻し、早送りといった動画の再生状態も同期される。また、共有対象が資料である場合には、共有範囲内の端末20,30にて表示されているページおよびページ内の位置が同期される。
【0083】
共有対象を共有中の状態において、共有の主導者であるスタッフユーザPsのスタッフ端末30には、共有の終了を指示するための領域である終了指示領域が表示され、終了指示領域が選択されることに基づき、共有データの送信が停止されて、画面の共有が終了する。
【0084】
上記構成によっても、第1形態と同様、スタッフユーザPsと来場者ユーザPgとのコミュニケーションが、端末20,30の表示画像によって補助される。それゆえ、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0085】
続いて、第2形態の一態様として、スタッフユーザPsが指定した時点の共有対象の状態のみが共有される態様を、図10図12を参照して説明する。
図10に示すように、スタッフユーザPsの操作により、スタッフ端末30にて共有対象がスタッフユーザPsの所望の状態とされる(ステップS20)。例えば、共有対象が3Dオブジェクトである場合、3Dオブジェクトの向きや大きさが操作される。また例えば、共有対象が2D画像である場合、2D画像の大きさが操作される。図11は、3DオブジェクトであるオブジェクトObが共有対象であって、スタッフ端末30の画面IeにてオブジェクトObの大きさが変更された例を示す。このように、スタッフユーザPsは、共有対象を、来場者ユーザPgへの説明等に適した状態に操作する。
【0086】
共有対象を所望の状態とした後に、スタッフユーザPsの操作によって共有を指示する領域である共有指示領域R1が選択されること、言い換えれば、スタッフ端末30にて共有が指示されることにより、共有が指示された時点での共有対象を示す情報である対象状態情報が、スタッフ端末30から仮想空間生成サーバ10に送信される(ステップS21)。
【0087】
対象状態情報を受信すると、仮想空間生成サーバ10は、共有を指示したスタッフユーザPsを含む共有範囲を対象として、当該共有範囲が含む来場者ユーザPgの来場者端末20に、共有データを送信する(ステップS22)。
【0088】
共有データは、共有が指示された時点においてスタッフ端末30に表示されている共有対象を、来場者端末20にて再現可能に構成されていればよく、例えば、共有対象の静止画像、共有対象の大きさや向きを示す情報、共有対象の再生位置や頁位置を示す情報等、共有対象の構成に応じた情報を含んでいればよい。そして、対象状態情報は、こうした共有データを仮想空間生成サーバ10が生成するために要する情報であればよい。共有データの生成は、共有制御部12cとしての処理である。
【0089】
共有データを受信した来場者端末20は、共有データに基づいて、共有対象を表示する(ステップS23)。これにより、共有が指示された時点においてスタッフ端末30に表示されている共有対象の状態が、来場者端末20の表示内容に反映される。図12は、図11に示したスタッフ端末30と共有対象の表示が共有された来場者端末20の画面Ifを示す。来場者端末20には、共有が指示された時点でスタッフ端末30に表示されていたオブジェクトObと一致した状態のオブジェクトObが表示される。
【0090】
共有の指示後に、スタッフ端末30にて共有対象が操作されてその状態が変更されたとしても、共有対象の状態の変化は来場者端末20の表示内容に即時には反映されない。図10に示したステップS20~ステップS23の処理が繰り返されることにより、来場者端末20の表示内容が更新される。すなわち、スタッフ端末30にて、共有対象の状態の変更後に再び共有が指示されることにより、この共有が指示された時点での共有対象の状態が、来場者端末20の表示内容に反映される。
【0091】
このように、スタッフユーザPsが指定した任意のタイミングで、共有対象が共有されることから、スタッフユーザPsは、接客に適した状態の共有対象を端末20,30に表示させ、この表示内容を参照しながら来場者ユーザPgに対する接客を行うことができる。これによっても、スタッフユーザPsと来場者ユーザPgとのコミュニケーションが、端末20,30の表示画像によって補助されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。そして、共有対象の状態の変化が即時に反映される形態と比較して、データ通信量や仮想空間生成サーバ10の処理の負荷を低減することができる。
【0092】
なお、共有対象の内容によっては、接客に適した状態の予測が可能である場合がある。こうした場合には、共有される共有対象の状態が予め定められていてもよい。例えば、共有対象が、持ち手部分の形状に特徴を有するカップの3Dオブジェクトである場合、接客時には、持ち手部分を見ながら説明が行われると予測される。それゆえ、持ち手部分が明瞭に見える向きとされた3Dオブジェクトが、接客に適した状態の共有対象であると言える。そして、上記向きの3Dオブジェクトが、共有される表示内容として予め定められる。この場合、スタッフユーザPsが、例えばスタッフ端末30に表示されたカップの持ち手部分を選択する等のように、所定の操作による指示を行うことで、予め定められた表示内容が、共有範囲内の各端末20,30に表示される。
【0093】
上記構成によっても、スタッフ端末30と来場者端末20とで表示内容を共有しつつ、スタッフユーザPsは来場者ユーザPgを接客することができる。そして、共有される表示内容が予め定められていることにより、仮想空間生成サーバ10の処理の負荷をさらに低減することができるとともに、スタッフユーザPsの操作の負荷も軽減できる。
【0094】
上記構成においては、予め定められた表示内容を表示させるためのデータが共有データである。要は、第1形態および第2形態のいずれであれ、共有範囲内の共有の主導者以外のユーザの端末、もしくは、共有の主導者も含めた共有範囲内のすべてのユーザの端末に共有データが送られることに基づいて、共有範囲内のユーザの端末にて表示内容が共有されればよい。
【0095】
なお、第2形態においても、共有範囲内において、文章や音声によるチャットが可能であればよい。また、第1形態および第2形態のいずれにおいても、共有範囲には、共有を指示したスタッフユーザPsとは別のスタッフユーザPsが含まれてもよく、この場合、上記別のスタッフユーザPsのスタッフ端末30にも共有データが送信されて、表示内容が共有される。
【0096】
[表示内容の共有の変形例]
上述した表示内容の共有の形態は、以下のように変更してもよい。
共有の主導者は来場者ユーザPgであってもよく、すなわち、表示内容の共有元は来場者端末20であってもよい。共有の主導者が対象ユーザであり、対象ユーザに操作権限が設定される。また、共有範囲には、来場者ユーザPgのみが含まれてもよいし、スタッフユーザPsのみが含まれてもよい。
【0097】
また、操作権限を有するユーザの変更が可能であってもよい。例えば、操作権限を有するユーザが、共有の主導者であるスタッフユーザPsから、共有範囲内の来場者ユーザPgに変更されてもよい。具体的には、スタッフ端末30または来場者端末20にて所定の操作が行われることに基づいて、端末から仮想空間生成サーバ10に、操作権限の変更の要求が送られ、仮想空間生成サーバ10は、操作権限を有するユーザを変更する。
【0098】
仮想空間生成サーバ10は、操作権限の設定されたユーザが操作する端末から、共有対象の状態の変化の指示を受け付けて、上述した第1形態あるいは第2形態の態様で当該指示に従った状態の変化が反映されるように、共有範囲内の各端末にデータを送信する。操作権限の移動の処理および操作権限を有するユーザからの指示の受付は、共有制御部12cとしての処理である。
【0099】
操作権限の移動が可能であることで、共有範囲に含まれる各ユーザが、自分で表示内容を操作しながら自身の意見や質問等を説明することができるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0100】
操作権限は、ユーザの指示に従って任意に移動が可能であってもよいし、仮想空間生成サーバ10によって強制的に移動される場合があってもよい。例えば、共有範囲が来場者ユーザPgのみからなる場合に、この共有範囲にスタッフユーザPsが加えられたとき、操作権限が強制的にスタッフユーザPsに移動されてもよい。また、操作権限が複数のユーザに設定されていてもよい。
【0101】
共有範囲内のユーザの端末20,30への共有データの送信は、共有の主導者の指示ではなく、仮想空間VSへのユーザの入場等の所定の条件が満たされたときに、実行されてもよい。この場合、共有対象は、例えば動画等であって、予め定められている。また、共有対象は、仮想空間VS内の壁面に投影された画面や、仮想空間VS内に配置されたモニターに表示されている画面のように、仮想空間VS内の画面であってもよい。すなわち、共有範囲内の各ユーザの端末20,30に共有対象を表示させるデータが送信された結果として、共有範囲内の1人のユーザの端末と他のユーザの端末とに同一の共有対象が表示されてもよい。この場合、共有範囲内には、表示内容の共有元である共有の主導者が存在しなくてよい。要は、共有範囲内の1人のユーザを対象ユーザとするとき、対象ユーザの端末の表示内容の少なくとも一部である共有対象が、共有範囲に含まれる対象ユーザ以外のユーザの端末にも表示されればよい。
また、共有対象は、操作権限を有するユーザが自由に書き込み可能なホワイトボードであってもよい。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下の効果が得られる。
【0102】
(1)共有範囲内に含まれるユーザの端末にて、表示内容の共有が可能であるため、ユーザは、端末の表示内容を参照しながら意思の疎通を行うことができる。このように、ユーザのコミュニケーションが、端末の表示画像によって補助されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0103】
(2)接客サービスでは、スタッフユーザPsが来場者ユーザPgに対して案内や説明をする機会が多い。共有の主導者がスタッフユーザPsであることで、接客に適した表示内容を的確に選択して共有することができるため、円滑なサービスの提供が可能である。
【0104】
(3)共有範囲が、仮想空間VSに入場している複数のユーザのうちの一部からなるグループであれば、表示内容の共有が必要なユーザを的確に共有範囲に含めることができる。また、仮想空間VSにおいて、複数のグループの形成に基づき複数の共有範囲が設定されて、共有範囲ごとに別々に表示内容を共有することができるため、表示内容の共有機能を高い自由度で利用できる。
【0105】
(4)来場者ユーザPgのグループごとに仮想空間VSが生成される形態であれば、1つの仮想空間VSに不特定多数の来場者ユーザPgと共にグループが入場する場合と比較して、グループのメンバーのアバターAgの位置が把握しやすく、アバターAgを介したコミュニケーションも取りやすい。そして、仮想空間VSごとに、仮想空間VSに入場しているすべてのユーザからなる共有範囲が設定されることにより、仮想空間VSで一緒に活動しようとしている来場者ユーザPgのグループを、的確に共有範囲に含めることができる。それゆえ、仮想空間VSでのグループの活動を進めやすくなる。
【0106】
(5)操作権限を有するユーザの端末での共有対象の状態の変化が、共有範囲内の他のユーザの端末にて即時に反映される形態であれば、共有対象の状態の変化が細かに共有されるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0107】
(6)操作権限を有するユーザの端末にて当該ユーザが指定した時点での共有対象の状態が、共有範囲内の他のユーザの端末にて反映される形態であれば、表示内容の共有を可能としつつ、データ通信量や仮想空間生成サーバ10の処理の負荷を低減することができる。
【0108】
(7)共有対象が端末の表示内容の一部であれば、必要な情報のみを共有することができる。そして、共有対象が、3Dオブジェクト、2D画像、および、動画の少なくとも1つを含んでいれば、接客の補助となる情報を的確に共有できる。
【0109】
(8)操作権限の移動が可能であることにより、共有範囲に含まれる各ユーザが、自分で表示内容を操作しながら自身の意見や質問等を説明することができるため、より円滑なコミュニケーションが可能である。
【0110】
[変形例]
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・仮想空間提供システム100の用途は、商品を取り扱う店舗での接客サービスに限られない。例えば、仮想空間提供システム100が接客サービスに用いられる場合、仮想空間VSが含む施設は、店舗に限らず、展示会等のイベントの会場や、モデルルームであってもよい。接客サービスには、例えば、商品の販売や説明、展示物や施設内の説明、観光案内等が含まれる。また、商品には、物品に限らず金融商品等も含まれる。
【0111】
また、仮想空間提供システム100は、カウンセリング等の医療サービスや、教育サービス、行政サービス等に用いられてもよい。要は、仮想空間VSでのサービスの利用者である第1ユーザと、仮想空間VSでの第1ユーザの応対者となる第2ユーザとが、アバターとして仮想空間VSに入場すればよい。第2ユーザは、言い換えれば、サービスの提供者である。
【0112】
仮想空間VSが含む施設は、所定の目的のために設けられた構造物や建物であればよく、例えば、商業施設、金融施設、公共施設、医療施設、福祉施設、観光施設、工場等であり得る。また、仮想空間提供システム100が観光案内に用いられる場合等には、仮想空間VSは、施設を含まず、木や岩等の自然物のオブジェクトが配置された空間であってもよい。
【0113】
・仮想空間提供システム100は、来場者端末20およびスタッフ端末30に入出力される文章や音声について、多言語による翻訳や同時通訳を実施してもよい。こうした構成によれば、来場者ユーザPgやスタッフユーザPs、取り扱われる商品等について、グローバルな対応が可能である。
【0114】
・仮想空間生成サーバ10の機能は、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。1つの情報処理装置は単体のコンピュータ装置である。すなわち、仮想空間生成装置は、1または複数の情報処理装置から構成されていればよい。
【符号の説明】
【0115】
Pg…来場者ユーザ
Ps…スタッフユーザ
VS…仮想空間
10…仮想空間生成サーバ
20…来場者端末
30…スタッフ端末
100…仮想空間提供システム
【要約】
【課題】ユーザ間のより円滑なコミュニケーションを可能とする仮想空間生成装置、仮想空間生成プログラム、および、仮想空間生成方法を提供する。
【解決手段】仮想空間生成装置は、仮想空間でのサービスの利用者となる第1ユーザと、仮想空間での第1ユーザの応対者となる第2ユーザとを、各ユーザが操作する端末からの要求に基づいてアバターとして仮想空間に入場させる仮想空間生成部と、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザからなる共有範囲を設定する共有範囲設定部と、共有範囲に含まれる1人のユーザが対象ユーザであり、対象ユーザが操作する端末の表示内容の少なくとも一部が共有対象であって、共有範囲に含まれる対象ユーザ以外のユーザである他ユーザが操作する端末に、共有対象を表示させるためのデータを送信する通信部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12