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  • 特許-試験装置、試験方法、試験プログラム 図1
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  • 特許-試験装置、試験方法、試験プログラム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】試験装置、試験方法、試験プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20231226BHJP
   G01R 29/10 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G01R31/00
G01R29/10 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022116605
(22)【出願日】2022-07-21
【審査請求日】2022-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】小沢 正樹
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-36220(JP,A)
【文献】特開2017-9499(JP,A)
【文献】特許第6006831(JP,B1)
【文献】特開2021-117156(JP,A)
【文献】飯塚二郎,“2021年度 イミュニティ委員会の活動 近接電磁界イミュニティ試験の適用除外規定(IEC 61000-4-39、8.6.2節)に関する調査研究”,EMCCレポート,電波環境協議会,2023年03月,第38号,pp. 12-21
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/00
G01R 31/28-31/3193
G01R 29/08-29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定部と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御部と、
を備える試験装置。
【請求項2】
試験領域特定部が、近接磁界に対するイミュニティ試験の国際規格:IEC 61000-4-39:2017の近接電磁界イミュニティ試験の適用除外規定において試験領域から除外することが許容されている領域を除外領域として特定し、被試験機器(EUT:Equipment Under Test)の一表面において除外領域を除外した領域を試験領域として特定する、
請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
試験領域特定部が、装置の外側に固定された機械的なバリアがあり、電磁界源が装置表面から25cm以下に近接することを防止できるEUT面を、除外領域として特定する、
請求項2に記載の試験装置。
【請求項4】
試験領域特定部が、EUTのアクティブな部品に25cm以下に近接できないようになっているEUTの表面を、除外領域として特定する、
請求項2に記載の試験装置。
【請求項5】
試験領域特定部が、厚が0.25mmを超える均一な金属でTEMホーンアンテナの均一領域の150%以上の大きさを有する1つの部品から成る表面を、除外領域として特定する、
請求項2に記載の試験装置。
【請求項6】
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定ステップと、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御ステップと、
を試験装置としてのコンピュータが実行する試験方法。
【請求項7】
試験装置としてのコンピュータに
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定処理と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御処理と、
を実行させる試験プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験装置、試験方法、試験プログラムに関する。特に、近接照射イミュニティ試験を行う試験装置、試験方法、試験プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種電子機器は、近傍で使用される無線機器等から放射される電磁波(電磁界)によって誤動作を生じることがある。このような電磁波(電磁界)に対する耐性を試験及び評価する方法として近接照射イミュニティ試験方法(国際規格:IEC61000-4-39)が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、被試験機器の一表面に沿って、言い換えると一表面をなめるように、電波を放射するアンテナを移動させる放射イミュニティ試験装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-036220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明の観点からなされたものである。なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【0006】
特許文献1の技術では、アンテナを左右に往復させる毎にアンテナの位置を下げることで被試験機器の一表面を網羅的に走査している。そのため、放射イミュニティ試験に長時間を要するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明では、短時間で近接照射イミュニティ試験を行うことに貢献する試験装置、試験方法、試験プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点によれば、
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定部と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御部と、
を備える試験装置が提供される。
【0009】
本発明の第2の視点によれば、
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定ステップと、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御ステップと、
を試験装置としてのコンピュータが実行する試験方法が提供される。
【0010】
本発明の第3の視点によれば、
試験装置としてのコンピュータに
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定処理と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御処理と、
を実行させる試験プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の各視点によれば、短時間で近接照射イミュニティ試験を行うことに貢献する試験装置、試験方法、試験プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一概要を説明するための図である。
図2】本発明の一概要を説明するための図である。
図3】試験装置100による処理の流れを示すフローチャートである。
図4】試験装置100としてのコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のとり得る好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の記載に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。
【0014】
先ず、本発明の一概要について説明する。本発明の試験装置100は、図1に示すように、試験波を照射するアンテナ及びアンテナを移動させる移動車とケーブル等を介して接続される。そして試験装置100は、試験領域特定部10と制御部20とを備える。試験領域特定部10は、被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する。制御部20は、アンテナを特定された試験領域に沿って移動させるように移動車を制御する。
【0015】
具体的な一例を挙げつつ、従来の試験装置と本発明の試験装置100との間の相違点について説明する。従来の試験装置では、図2左に示すように、アンテナを左右に往復させる毎にアンテナの位置を下げることで被試験機器の一表面を網羅的に走査している。このような様式では、試験を行う必要が無い領域(図2に示す領域(5)及び領域(6))であっても走査することになる。
【0016】
一方で、本発明の試験装置100は、図2右に示すように、近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域のみを走査する。言い換えると、本発明の試験装置100は、試験を行う必要が無い領域はスキップする。そのため、本発明の試験装置100によれば、短時間で近接照射イミュニティ試験を行うことが可能になる。
【0017】
[実施形態1]
実施形態1では、上述の試験装置100に関してより詳細に説明する。
【0018】
アンテナは、被試験機器の一表面に対して試験波を照射(印加)する。ここで試験波は、磁界イミュニティを試験するための電波(例えば、9kHz~26MHz)及びRF(Radio Frequency)イミュニティを試験するための電波(380MHz~6GHz)を含む。
【0019】
移動車はアンテナを移動させる車両である。具体的には、移動車は、高さ方向が調節可能なマスト部、横方向の移動が可能なアーム部、自走して任意の場所へ移動する台車部を備える。なお、被試験機器の一表面に沿ってアンテナを移動させることができれば車両でなくても良く、任意の構成が採用され得る。
【0020】
試験装置100の試験領域特定部10について説明する。そもそも、近接照射イミュニティ試験は、局所的な強い電界として機器内部に対し浸潤することを想定しており、制定された規格(IEC61000-4-39)では、この様な事象が発生しないと想定される下記の5点については試験領域から除外することが許容されている。
1.機械的な障壁により供試機器の表面から25cm以下に近づくことが無い表面
2.供試装置内部のデバイス(センサー、ケーブル、PCB:Printed Circuit Board等)から25cm以上の距離が確保された表面
3.供試装置を設置した後、移動体通信機器が近接しない面(例、機器の底面等)
4.印加アンテナの均一な電磁界エリアよりも150%広い領域をもつ1つの部品から構成される均質な金属材料(厚さ0.25mm以上)の表面
5.保守作業中にのみ近接して使用される移動体通信機器からの電磁界に暴露される被試験機器(EUT:Equipment Under Test)の表面または領域
なお、下記はIEC61000-4-39、8.6.2 Execution of testの一部抜粋の和訳である。
汎用規格、製品規格又は製品群規格に別段の記載がない限り、電磁界に対する暴露は、近接して使用されるデバイスからの電磁界の入力ポートとして見ることができるEUTの点及び表面だけに適用しなければならない。次の領域は試験を必要としない:
(a) 装置の外側に固定された機械的なバリアがあり、電磁界源が装置表面から25cm以下に近接することを防止できるEUT面
(b) EUTのアクティブな部品(センサ、ケーブル、PCB等)に25cm以下に近接できないようになっているEUTの表面(例えば、受動的な機械的構造の背後に空間を有するか、またはそれだけを覆うプラスチックハウジング)
(c) EUTを設置した後は可搬型送信機が近接する可能性のない点または表面(たとえば、機器やエリアの底面や壁側)
(d) 厚が0.25mmを超える均一な金属でTEMホーンアンテナの均一領域の150%以上の大きさを有する1つの部品から成る表面
(e) サービス又は保守作業中にのみ携帯送信装置が近接して使用されて電磁界に曝されるEUTの表面又は領域
各項の物理的寸法は、附属書Aに従って定められる。
【0021】
試験領域特定部10は、除外事項として規定されている上記第1,2,4項等について、被試験機器の筐体や内部構造の設計情報(3D-CAD:3 Dimensional-Computer Aided Design)を元に試験領域を特定する。特に試験領域特定部10は、第4項の均質な金属と見做せないパンチングメタルや板金開口部について、当該エリアの近傍で運用される無線機から機器内部に浸潤する電磁波の強度を数値計算により算出し、試験の必要性を判断する。
【0022】
制御部20は、試験波を照射するアンテナを特定された試験領域に沿って移動させるように制御する。
【0023】
試験装置100による処理について図3を参照しつつ説明する。試験領域特定部10は、アンテナのスペックに関する情報、特に均一な電磁界領域に関する情報を受け付ける(ステップS01)。次に、試験領域特定部10は、アンテナが照射する試験波のレベルに関する情報を受け付ける(ステップS02)。続いて試験領域特定部10は、被試験機器の設計情報を受け付ける(ステップS03)。これらの情報は使用者によって入力され得る。また、記憶部やデータベースなど(図示せず)から読み出しても良い。
【0024】
次に、試験領域特定部10は、被試験機器の設計情報を解析して、被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域(又は試験不要な除外領域)を特定する。ここで、試験領域特定部10は、機械的(物理的)に除外可能距離(25cm)よりも近接することが無い領域を特定し、除外領域とする(ステップS04)。次に、試験領域特定部10は、被試験機器の筐体表面と装置内部のデバイス(センサー、ケーブル、PCB等)の距離を演算し、除外可能距離(25cm)が確保できている領域を特定し、除外領域とする(ステップS05)。次に、試験領域特定部10は、アンテナの均一な電磁界領域よりも150%広い領域をもつ1つの部品から構成される均質な金属材料で構成される領域を特定し、除外領域とする(ステップS06)。次に、試験領域特定部10は、非均質的な金属面(パンチングメタルや板金開口部、スリット)に浸潤する電磁波の強度をシミュレーションより算出し、試験レベル以下となる場合は、除外領域とする(ステップS07)。そして、試験領域特定部10は特定された除外領域を除く領域を試験領域として設定する(ステップS08)。制御部20は、設定された試験領域に沿ってアンテナを移動させるように移動車を制御して、近接照射イミュニティ試験を実施する(ステップS09)。
【0025】
以上のように、実施形態1の試験装置100では、近接照射イミュニティ試験を行う必要がある試験領域を特定した上で、試験領域に対してのみ試験を実施する。言い換えると、実施形態1の試験装置100では、近接照射イミュニティ試験を行う必要が無い領域はスキップする。そのため、実施形態1の試験装置100によれば、短時間で近接照射イミュニティ試験を行うことが可能になる。
【0026】
なお、これらの装置を制御するプログラムは予め記憶装置(図示せず)に記憶し、必要に応じて読み出して使用する。それに加え、測定に用いた経路情報と共に測定によって取得されたデータをその記憶装置に格納する。例えば、テンプレートとしての移動車の移動経路(言い換えるとアンテナの走査経路)及び移動車の制御プログラムを記憶装置に記憶しておく。そして、本発明の試験装置100は、被試験機器の設計情報に基づいて移動車の移動経路を修正した上で、制御プログラムに基づいて移動車を制御する。ここで、本発明の試験装置100は、移動車の移動と共に測定された測定データを、ユーザが移動車の移動経路及び測定データを閲覧可能に記憶装置に記憶する。
【0027】
[実施形態2]
実施形態2として、種々の変化形態について説明する。
【0028】
例えば、実施形態1では試験装置100が試験領域特定部10を備える場合を説明した。しかしながら、試験領域特定部10は試験装置100から分離して構成することもできる。例えば、試験領域特定部10を備えるコンピュータによって試験領域を予め特定しておき、近接照射イミュニティ試験を実施する際に試験領域に関するデータを試験装置100に入力しても良い。
【0029】
実施形態1では試験装置100が移動車を制御して近接照射イミュニティ試験を実施するが、人手でアンテナを動かしても良い。例えば、試験装置100がディスプレイなどに試験領域を表示し、試験者がディスプレイを視認しつつアンテナを動かすことが考えられる。ここで、被試験機器の設計情報(設計図)の上に試験領域を重ねて表示しても良いし、プロジェクションマッピングを用いて被試験機器上に試験領域を直接表示しても良いし、ウェアラブルグラス(MR:Mixed Realityグラス)を用いても良い。言い換えると、被試験機器の設計情報から当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定ステップと、特定された試験領域を試験者が視認可能に表示するステップとを含む試験方法として展開され得る。
【0030】
図2では、アンテナが試験領域上のみ通過する例を示したが、アンテナが除外領域上を通過しても良い。すなわち、除外領域上ではアンテナは試験波の放出を行わずにそのまま通過することになる。いずれにしても、短時間で近接照射イミュニティ試験を行うことが可能である。
【0031】
また、本発明は、試験装置100としてのコンピュータに処理を実行させるプログラムとしても展開できる。例えば、図4に示すように、試験装置100としてのコンピュータは、インターフェイス、メモリ、CPU(Central Processing Unit)などを備える。インターフェイスは、アンテナ及び移動車と接続されるとともに、各種情報の入力を受け付ける。CPUは、メモリからプログラムを読み出し、近接照射イミュニティ試験に関する処理を実行する。特に本発明では、CPUはメモリから読み出したプログラムに基づいて、試験領域特定部10及び制御部20に相当する処理モジュールを実現する。
【0032】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0033】
(付記1)
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定部と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御部と、
を備える試験装置。
【0034】
(付記2)
試験領域特定部が、近接磁界に対するイミュニティ試験の国際規格:IEC 61000-4-39において試験領域から除外することが許容されている領域を除外領域として特定し、被試験機器の一表面において除外領域を除外した領域を試験領域として特定する、
付記1に記載の試験装置。
【0035】
(付記3)
試験領域特定部が、機械的な障壁により供試機器の表面から25cm以下に近づくことが無い表面を、除外領域として特定する、
付記2に記載の試験装置。
【0036】
(付記4)
試験領域特定部が、供試装置内部のデバイスから25cm以上の距離が確保された表面を、除外領域として特定する、
付記2に記載の試験装置。
【0037】
(付記5)
試験領域特定部が、印加アンテナの均一な電磁界エリアよりも150%広い領域をもつ1つの部品から構成される均質な金属材料の表面を、除外領域として特定する、
付記2に記載の試験装置。
【0038】
(付記6)
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定ステップと、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御ステップと、
を試験装置としてのコンピュータが実行する試験方法。
【0039】
(付記7)
試験装置としてのコンピュータに
被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定する試験領域特定処理と、
試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる制御処理と、
を実行させる試験プログラム。
【0040】
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0041】
10 :試験領域特定部
20 :制御部
100 :試験装置
【要約】
【課題】短時間で近接照射イミュニティ試験を行う。
【解決手段】被試験機器の設計情報から、当該被試験機器の一表面における近接照射イミュニティ試験が必要な試験領域を特定し、試験波を照射するアンテナを制御して、特定された試験領域に沿って移動させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4