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特許7409718血管中心線に基づき血管輪郭線を取得するステップと方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】血管中心線に基づき血管輪郭線を取得するステップと方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20231226BHJP
   A61B 5/026 20060101ALI20231226BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20231226BHJP
【FI】
G06T7/00 612
A61B5/026
G06T7/60 200Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022529118
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 CN2019120333
(87)【国際公開番号】W WO2021097817
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】201911135307.1
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522036093
【氏名又は名称】▲蘇▼州▲潤▼▲邁▼▲徳▼医▲療▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 之元
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲廣▼志
(72)【発明者】
【氏名】曹 文斌
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 心▲ユウ▼
【審査官】小池 正彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109461138(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0235360(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
A61B 5/026
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するステップと、
前記血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップと、
前記真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するステップと、
前記Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するステップと、
前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップと、
前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を前記血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するステップと、
を含み、
前記血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップは、
前記血管中心線を真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するステップと、
始点から終点までの血管の延在方向に沿って、部分的血管区域図をx個のユニットに分けるステップ(但しxは正の整数である)と、
各前記ユニットの血管中心線を前記血管中心直線に沿って対応して設けるステップと、
対応して設けた後の画像が前記真っすぐに伸ばした血管画像になるステップと、
を含む、
ことを特徴とする血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項2】
前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップは、
前記血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるステップ(但しyは正の整数である)と、
各前記ユニットにおける各前記血管プリセット輪郭線上に位置するz個の点を取得するステップと、
前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ前記血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するステップ(但しzは正の整数である)と、
RGB差閾値をΔRGBとして設定し、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは前記寄せ点のRGB値と前記血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、前記寄せ点は前記血管中心直線に寄せるのを停止するステップと、
前記寄せ点を輪郭点として取得するステップと、
順に前記輪郭点を接続して形成された平滑な曲線が前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項3】
前記の冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するステップは、
冠状動脈二次元造影画像を読み取るステップと、
注目する血管段を取得するステップと、
前記注目する血管段の始点、シードポイント及び終点をピックアップするステップと、
始点、シードポイント、終点の隣接する二点間の二次元造影画像をそれぞれ分割し、少なくとも2つの部分的血管区域図を得るステップと、
各前記部分的血管区域図から少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップと、
各前記部分的血管区域図上の対応する血管部分経路線を接続し、少なくとも一本の血管経路線を取得するステップと、
一本の血管経路線を前記血管中心線として選び取るステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項4】
前記の各前記部分的血管区域図から少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップは、
前記部分的血管区域図に対して画像増幅処理を行い、コントラストが強い粗血管図を得るステップと、
前記粗血管図に対して格子分割を行い、前記始点から前記終点方向に沿って、少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項5】
前記部分的血管区域図に対して画像増幅処理を行い、コントラストが強い粗血管図を得るステップは、
各前記部分的血管区域図において、前記注目する血管段を前景とし、他の区域を背景とし、前記前景を強くし、前記背景を弱くし、コントラストが強い前記粗血管図を得るステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項6】
前記粗血管図に対して格子分割を行い、前記始点から前記終点方向に沿って、少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップは、
前記粗血管図に対して格子分割を行うステップと、
前記始点から前記終点までの血管の延在方向に沿って、前記始点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第二の点とし、前記第二の点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第三の点とし、前記第三の点以降も最短時間経路が終点に達するまで上記ステップを繰り返すステップ(但しnは1以上の正の整数である)と、
見つけ出す順に、前記始点から前記終点までの血管の延在方向に線を繋ぎ、少なくとも一本の血管部分経路線を得るステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項7】
一本の血管経路線を前記血管中心線として選び取るステップは、
血管経路線が二本又は二本より多い場合、各血管経路線が前記始点から前記終点までに要する時間に対して和を求めるステップと、
用いる時に最も少ない血管経路線を前記血管中心線とするステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【請求項8】
順に接続された中心線抽出ユニットと、真っすぐに伸ばすユニットと、第一血管輪郭線ユニットと、第二血管輪郭線ユニットと、を備え、
前記中心線抽出ユニットは、冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するためのものであり、
前記真っすぐに伸ばすユニットは、前記中心線抽出ユニットが抽出した血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するためのものであり、
前記第一血管輪郭線ユニットは、前記真っすぐに伸ばすユニットが送信した真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するため、且つ、前記Dに基づき、前記血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するため、且つ、前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するためのものであり、
前記第二血管輪郭線ユニットは、前記第一血管輪郭線ユニットが送信した前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を前記血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するためのものであり、
前記真っすぐに伸ばすユニットは、順に接続された中心線を真っすぐに伸ばすモジュールと、区域分割モジュールと、血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールと、を備え、
前記中心線を真っすぐに伸ばすモジュールは、前記血管中心線を真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するためのものであり、
前記区域分割モジュールは、始点から終点までの血管の延在方向に沿って、部分的血管区域図をx個のユニットに分けるためのものであり(但しxは正の整数である)、
前記血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールは、対応して設けた後の画像が前記真っすぐに伸ばした血管画像になるように、各前記ユニットの血管中心線を前記血管中心直線に沿って対応して設けるためものである、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法に用いられる血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置。
【請求項9】
前記第一血管輪郭線ユニットはさらに、順に接続された輪郭線分割モジュールと、輪郭点抽出モジュールと、血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュールと、を備え、
前記輪郭線分割モジュールは前記血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールに接続され、真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定し、Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するため、且つ、前記血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるためのものであり(但しyは正の整数である)、
前記輪郭点抽出モジュールは、前記輪郭線分割モジュールが送信したy個のユニットに基づき、各前記ユニットにおける各前記血管プリセット輪郭線上に位置するz個の点を取得するため、且つ、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ前記血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するため(但しzは正の整数である)、且つ、RGB差閾値をΔRGBとして設定し、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは前記寄せ点のRGB値と前記血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、前記寄せ点は前記血管中心直線に寄せるのを停止するため、且つ、前記寄せ点を輪郭点として取得するためのものであり、
前記血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュールは、形成された平滑な曲線が前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるように、前記輪郭点抽出モジュールが送信した輪郭点を順に接続するためのものである、
ことを特徴とする請求項に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置を含むことを特徴とする冠状動脈分析システム。
【請求項11】
コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に請求項1~7のいずれかに記載の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法を実現することを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冠状動脈医学技術分野に関し、特に、血管中心線に基づき輪郭線を取得する方法及び装置、冠状動脈分析システム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
人体血液中の脂質や糖類物質は血管壁上に堆積し、血管壁上にプラークを形成し、そして、血管狭窄を引き起こす。特に、心臓冠動脈近傍の血管狭窄は心筋血液供給不足を引き起こし、虚血性心疾患、狭心症などの病状を誘発し、人の健康にとって深刻な脅威となる。統計によれば、我が国の従来の虚血性心疾患の患者は約1100万人であり、心血管インターベンション手術治療を受ける患者の数は毎年10%以上増加している。
【0003】
冠動脈造影CAG、コンピュータ断層撮影(CTスキャン)等の通常の医用検出手段は心臓冠動脈血管狭窄の深刻度を表示することはできるが、冠動脈の虚血状況を正確に評価することはできない。冠動脈血管機能評価の正確性を高めるために、1993年にPijlsは圧力測定により冠動脈血管機能の新指標である血流予備量比(Fractional Flow Reserve、FFR)を提案し、長期にわたる基礎と臨床研究を経て、FFRは既に冠動脈狭窄機能性評価のゴールデンスタンダードになっている。
【0004】
血流予備量比(FFR)は通常、心筋血流予備量比を指し、病変冠動脈が心筋に提供できる最大血流と当該冠動脈の完全正常時の最大血流供給量の比として定義され、研究によれば、冠動脈最大充血状態において、血流量の比は圧力値により代替することができるとされている。即ち、FFR値の測定は冠動脈最大充血状態において、圧力センサにより冠動脈遠位狭窄部分の圧力及び冠動脈狭窄近位圧力を測定し、計算することで得ることができる。
【0005】
従来の技術において、血管三次元モデルにより血管評価パラメータを計算する時、常に血管輪郭線を抽出する必要があるが、血管には屈曲が存在し、且つエッジが不明瞭であるという問題により、血管輪郭の抽出が特に困難であり、且つ、演算データが膨大で、冗長であるため、どのように血管輪郭線を迅速に抽出するか、および抽出の正確性は、長らく技術者が解決すべき問題とされてきた。
【発明の概要】
【0006】
本発明は血管中心線に基づき輪郭線を取得する方法及び装置、冠状動脈分析システム及びコンピュータ記憶媒体を提供する。これにより、長らく技術者が解決すべき問題とされてきた、どのように血管輪郭線を迅速に抽出するか、および抽出の正確性という問題を解決する。
【0007】
上記目的を実現するために、第一の態様において、本出願は以下の方法を提供する:
冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するステップと、
前記血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップと、
前記真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するステップと、
前記Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するステップと、
前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップと、
前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を前記血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するステップと、
を含む、
血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0008】
任意選択的に、
前記血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップは、
前記血管中心線を真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するステップと、
前記始点から前記終点までの血管の延在方向に沿って、前記部分的血管区域図をx個のユニットに分けるステップ(但しxは正の整数である)と、
各前記ユニットの血管中心線を前記血管中心直線に沿って対応して設けるステップと、
対応して設けた後の画像が前記真っすぐに伸ばした血管画像になるステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0009】
任意選択的に、
前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップは、
前記血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるステップ(但しyは正の整数である)と、
各前記ユニットにおける各前記血管プリセット輪郭線上に位置するz個の点を取得するステップと、
前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ前記血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するステップ(但しzは正の整数である)と、
RGB差閾値をΔRGBとして設定し、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは前記寄せ点のRGB値と前記血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、前記寄せ点は前記血管中心直線に寄せるのを停止するステップと、
前記寄せ点を輪郭点として取得するステップと、
順に前記輪郭点を接続して形成された平滑な曲線が前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0010】
任意選択的に、
前記の冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するステップは、
冠状動脈二次元造影画像を読み取るステップと、
注目する血管段を取得するステップと、
前記注目する血管段の始点、シードポイント及び終点をピックアップするステップと、
始点、シードポイント、終点の隣接する二点間の二次元造影画像をそれぞれ分割し、少なくとも2つの部分的血管区域図を得るステップと、
各前記部分的血管区域図から少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップと、
各前記部分的血管区域図上の対応する血管部分経路線を接続し、少なくとも一本の前記血管経路線を取得するステップと、
一本の前記血管経路線を前記血管中心線として選び取るステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0011】
任意選択的に、
前記の各前記部分的血管区域図から少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップは、
前記部分的血管区域図に対して画像増幅処理を行い、コントラストが強い粗血管図を得るステップと、
前記粗血管図に対して格子分割を行い、前記始点から前記終点方向に沿って、少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。

任意選択的に、
前記の部分的血管区域図に対して画像増幅処理を行い、コントラストが強い粗血管図を得るステップは、
各前記部分的血管区域図において、前記注目する血管段を前景とし、他の区域を背景とし、前記前景を強くし、前記背景を弱くし、コントラストが強い前記粗血管図を得るステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0012】
任意選択的に、
前記の前記粗血管図に対して格子分割を行い、前記始点から前記終点方向に沿って、少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップは、
前記粗血管図に対して格子分割を行うステップと、
前記始点から前記終点までの血管の延在方向に沿って、前記始点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第二の点とし、前記第二の点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第三の点とし、前記第三の点以降も最短時間経路が終点に達するまで上記ステップを繰り返すステップ(但しnは1以上の正の整数である)と、
見つけ出す順に、前記始点から前記終点までの血管の延在方向に線を繋ぎ、少なくとも一本の血管部分経路線を得るステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0013】
任意選択的に、
前記一本の前記血管経路線を前記血管中心線として選び取るステップは、
血管経路線が二本又は二本より多い場合、各血管経路線が前記始点から前記終点までに要する時間に対して和を求めるステップと、
用いる時に最も少ない前記血管経路線を前記血管中心線とするステップと、
を含む、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法。
【0014】
第二の態様において、本出願は以下の装置を提供する:
順に接続された中心線抽出ユニットと、真っすぐに伸ばすユニットと、第一血管輪郭線ユニットと、第二血管輪郭線ユニットと、を備え、
前記中心線抽出ユニットは、冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するためのものであり、
前記真っすぐに伸ばすユニットは、前記の前記中心線抽出ユニットが抽出した血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するためのものであり、
前記第一血管輪郭線ユニットは、前記真っすぐに伸ばすユニットが送信した真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するため、且つ、前記Dに基づき、前記血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するため、且つ、前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するためのものであり、
前記第二血管輪郭線ユニットは、前記第一血管輪郭線ユニットが送信した前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を前記血管中心線的画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するためのものである、
血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置。
【0015】
任意選択的に、
前記真っすぐに伸ばすユニットは、順に接続された中心線を真っすぐに伸ばすモジュールと、区域分割モジュールと、血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールと、を備え、
前記中心線を真っすぐに伸ばすモジュールは、前記血管中心線を真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するためのものであり、
前記区域分割モジュールは、前記始点から前記終点までの血管の延在方向に沿って、部分的血管区域図をx個のユニットに分けるためのものであり(但しxは正の整数である)、
前記血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールは、対応して設けた後の画像が前記真っすぐに伸ばした血管画像になるように、各前記ユニットの血管中心線を前記血管中心直線に沿って対応して設けるためのものである、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置。
【0016】
任意選択的に、
前記第一血管輪郭線ユニットはさらに、順に接続された輪郭線分割モジュールと、輪郭点抽出モジュールと、血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュールと、を備え、
前記輪郭線分割モジュールは前記血管画像を真っすぐに伸ばすモジュールに接続され、真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定し、Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するため、且つ、前記血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるためのものであり(但しyは正の整数である)、
前記輪郭点抽出モジュールは、前記輪郭線分割モジュールが送信したy個のユニットに基づき、各前記ユニットにおける各前記血管プリセット輪郭線上に位置するz個の点を取得するため、且つ、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ前記血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するため(但しzは正の整数である)、且つ、RGB差閾値をΔRGBとして設定し、前記血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは前記寄せ点のRGB値と前記血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、前記寄せ点は前記血管中心直線に寄せるのを停止するため、且つ、前記寄せ点を輪郭点として取得するためのものであり、
前記血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュールは、形成された平滑な曲線が前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるように、前記輪郭点抽出モジュールが送信した輪郭点を順に接続するためのものである、
上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置。
【0017】
第三の態様において、本出願は上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置を含む冠状動脈分析システムを提供する。
【0018】
第四の態様において、本出願はコンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0019】
本出願の実施例により提供される方案によれば、少なくとも以下の有益な效果を有する:
本出願は、前記血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップと、前記真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するステップと、前記Dに基づき、前記血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するステップと、前記血管プリセット輪郭線を前記血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップと、前記真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を前記血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するステップと、を含む冠状動脈二次元造影画像から血管中心線を抽出する方法を提供することにより、血管輪郭線の抽出が素早く、正確になる。
【0020】
ここで説明する図面は本発明をさらに理解するためのものであり、本発明の一部分を構成し、本発明の概略的な実施例及びその記載は本発明を説明するためのものであり、本発明に対する不適切な限定を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本出願の血管中心線に基づき輪郭線を取得する方法の実施例1のフローチャートである。
図2図2は本出願のS100のフローチャートである。
図3図3は本出願のS150のフローチャートである。
図4図4は本出願のS152のフローチャートである。
図5図5は本出願のS200のフローチャートである。
図6図6は本出願のS500のフローチャートである。
図7図7は本出願の血管中心線に基づき輪郭線を取得する装置の一つの実施例の構造ブロック図である。
図8図8は本出願の血管中心線に基づき輪郭線の装置の別の実施例の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の目的、技術方案及び長所がより明確になるように、以下に本発明の具体的な実施例及び対応する図面を組み合わせて本発明の技術方案を明瞭、完全に記載する。勿論、記載する実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働を行わずに得られる他の実施例もすべて本発明の保護範囲に入ると理解されるべきである。
【0023】
以下に図面により本発明の複数の実施形態を開示する。明確に説明できるよう、多くの実践的な細部を以下の記載において一緒に説明する。しかし、これら実践的な細部は本発明を限定するために用いられるのではないと理解されるべきである。つまり、本発明の一部の実施形態において、これら実践的な細部は必須事項ではない。この他、図を簡素化するために、一部の慣用的な構造や構成部材については図中で簡単に概略的に示すだけにする。
【0024】
従来の技術において、血管三次元モデルにより血管評価パラメータを計算する時、常に血管輪郭線を抽出する必要があるが、血管には屈曲が存在し、且つエッジが不明瞭であるという問題により、血管輪郭の抽出が特に困難であり、且つ、演算データが膨大で、冗長であるため、どのように血管輪郭線を迅速に抽出するか、および抽出の正確性は、長らく技術者が解決すべき問題とされてきた。
【0025】
実施例1
図1に示されるように、本出願は上記問題を解決するために、以下のステップを含む血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する方法を提供する:
【0026】
S100 冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するステップ、
当該ステップは図2に示されるように以下のステップを含む:
S110 冠状動脈二次元造影画像を読み取るステップ、
S120 注目する血管段を取得するステップ、
S130 注目する血管段の始点、シードポイント及び終点をピックアップするステップ、
そのうち、シードポイントは演算の精度を高めるためであり、ピックアップが比較的正確な場合においては始点及び終点のみを採用してもよい、
S140 始点、シードポイント、終点の隣接する二点間の二次元造影画像をそれぞれ分割し、少なくとも2つの部分的血管区域図を得るステップ、
好ましくは、部分的血管区域図は矩形図である。各々の部分血管区域のみを計算するため、演算の複雑さ及び冗長程度を低減でき、演算速度を高められ、設計は科学的である、
S150 各部分的血管区域図から少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップ、
当該ステップは図3に示されるように以下のステップを含む:
S151 部分的血管区域図に対して画像増幅処理を行い、コントラストが強い粗血管図を得るステップ、
該ステップは以下のステップを含む:
各部分的血管区域図において、注目する血管段を前景とし、他の区域を背景とし、前景を強くし、背景を弱くし、コントラストが強い粗血管図を得るステップ、
S152 粗血管図に対して格子分割を行い、始点から終点方向に沿って、少なくとも一本の血管部分経路線を抽出するステップ、
当該ステップは図4に示されるように以下のステップを含む:
S1521 粗血管図に対して格子分割するステップ、
S1522 始点から終点までの血管の延在方向に沿って、始点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第二の点とし、第二の点と周辺のn個の格子上の交差点の間の最短時間経路を見つけ出して第三の点とし、第三の点以降も最短時間経路が終点に達するまで上記ステップを繰り返すステップ(但しnは1以上の正の整数である)、
S1523 見つけ出す順に、始点から終点までの血管の延在方向に線を繋ぎ、少なくとも一本の血管部分経路線を得るステップ、
S160 各部分の血管区域図上の対応する血管部分経路線を接続し、少なくとも一本の血管経路線を取得するステップ、
S170 一本の血管経路線を血管中心線として選び取るステップ、
当該ステップは以下のステップを含む:
血管経路線が二本又は二本より多い場合、各血管経路線が始点から終点までに要する時間に対して和を求めるステップ、及び、用いる時に最も少ない血管経路線を血管中心線とするステップ、
S200 血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するステップ、
当該ステップは図5に示されるように以下のステップを含む:
S210 血管中心線真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するステップ、
S220 始点から終点までの血管の延在方向に沿って、部分的血管区域図をx個のユニットに分けるステップ(但しxは正の整数である)、
S230 各ユニットの血管中心線を血管中心直線に沿って対応して設けるステップ、
S240 対応して設けた後の画像が真っすぐに伸ばした血管画像になるステップ、
S300 真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するステップ、
S400 Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するステップ、
S500 血管プリセット輪郭線を血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するステップ、
当該ステップは図6に示されるように以下のステップを含む:
S510 血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるステップ(但しyは正の整数である)、
S520 各ユニットにおける各血管プリセット輪郭線上に位置するz個点を取得するステップ、
S530 血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するステップ(但しzは正の整数である)、
S540 RGB差閾値をΔRGBとして設定し、血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは寄せ点のRGB値と血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、寄せ点は血管中心直線に寄せるのを停止するステップ、
S550 寄せ点を輪郭点として取得するステップ、
S560 順に輪郭点を接続して形成された平滑な曲線が真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるステップ、及び
S600 真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するステップ。
【0027】
実施例2
図7に示されるように、本出願は以下のユニットを備える血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置を提供する:
順に接続された中心線抽出ユニット100、真っすぐに伸ばすユニット200、第一血管輪郭線ユニット300、第二血管輪郭線ユニット400、冠状動脈二次元造影画像に基づき血管中心線を抽出するための中心線抽出ユニット100、中心線抽出ユニット100が抽出した血管中心線に基づき、真っすぐに伸ばした血管画像を取得するための真っすぐに伸ばすユニット200、真っすぐに伸ばすユニット200が送信した真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定するため、且つ、Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成するため、且つ、血管プリセット輪郭線を血管中心直線に段階的に寄せ、真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を取得するための第一血管輪郭線ユニット300、及び第一輪郭線ユニット300が送信した真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線を血管中心線の画像上に投射し直し、血管輪郭線を取得するための第二血管輪郭線ユニット400。
【0028】
図8に示されるように、本出願の一つの実施例において、真っすぐに伸ばすユニット200は、順に接続された中心線を真っすぐに伸ばすモジュール210と、区域分割モジュール220と、血管画像を真っすぐに伸ばすモジュール230と、を備え、
中心線を真っすぐに伸ばすモジュール210は、血管中心線真っすぐに伸ばし、血管中心直線を取得するためのものであり、
区域分割モジュール220は、始点から終点までの血管の延在方向に沿って、部分的血管区域図をx個のユニットに分けるためのものであり(但しxは正の整数である)、
血管画像を真っすぐに伸ばすモジュール230は、対応して設けた後の画像が真っすぐに伸ばした血管画像になるように、各ユニットの血管中心線を血管中心直線に沿って対応して設けるためのものである。
【0029】
図8に示されるように、本出願の一つの実施例において、第一血管輪郭線ユニット300はさらに、順に接続された輪郭線分割モジュール310と、輪郭点抽出モジュール320と、血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュール330と、を備え、
輪郭線分割モジュール310は血管画像を真っすぐに伸ばすモジュール230に接続され、真っすぐに伸ばした血管画像上において、血管直径閾値Dを設定し、Dに基づき、血管中心直線の両側に血管プリセット輪郭線を生成し、前記血管プリセット輪郭線をy個のユニットに分けるためのものであり(但しyは正の整数である)、
輪郭点抽出モジュール320は、輪郭線分割モジュールが送信したy個のユニットに基づき、各ユニットにおける各血管プリセット輪郭線上に位置するz個点を取得するため、且つ、血管中心直線に垂直な方向に沿って、z個点をそれぞれ血管中心直線に段階的に寄せ、z個の寄せ点を生成するため(但しzは正の整数である)、かつ、RGB差閾値をΔRGBとして設定し、血管中心直線に垂直な方向に沿って、毎回の寄せは寄せ点のRGB値と血管中心直線上の点のRGB値を比較し、差がΔRGB以下になった場合に、寄せ点は血管中心直線に寄せるのを停止するため、且つ、寄せ点を輪郭点として取得するためのものであり、
血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュール330は、形成された平滑な曲線が真っすぐに伸ばした後の血管の輪郭線になるように、輪郭点抽出モジュールが送信した輪郭点順に接続するためのものである。
【0030】
本出願は上記の血管中心線に基づき血管輪郭線を取得する装置を含む冠状動脈分析システムを提供する。
【0031】
本出願はコンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に上記の冠状動脈二次元造影画像から血管中心線を抽出する方法を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0032】
当業者の認識として、本発明の各々の態様はシステム、方法又はコンピュータプログラム製品として実現することができる。したがって、本発明の各々の態様は具体的に以下の形式として実現できる。即ち、完全なハードウエア実施形態、完全なソフトウエア実施形態(ファームウエア、常駐ソフトウエア、マイクロコード等を含む)、又はハードウエア及びソフトウエアの態様を組み合わせた実施形態、ここでは総じて“回路”、“モジュール”又は“システム”と称することができる。この他、一部の実施例において、本発明の各々の態様はさらに一つの又は複数のコンピュータ読み取り可能な媒体におけるコンピュータプログラム製品の形式として実現することができ、当該コンピュータ読み取り可能な媒体にはコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが含まれる。本発明の実施例の方法及び/又はシステムの実施形態は手動的、自動的又はその組み合わせ方式により選択されたタスクを実行又は完成させることに関することができる。
【0033】
例えば、本発明の実施例に基づき選択されるタスクを実行するためのハードウエアをチップ又は回路として実現することができる。ソフトウエアとして、発明の実施例に基づき選択されるタスクを、コンピュータが如何なる適切な操作システムを使用することにより実行する複数のソフトウエアコマンドとして実現できる。本発明の例示的な実施例において、本明細書の方法及び/又はシステムの例示的な実施例に基づく一つの又は複数のタスクをデータプロセッサにより実行できる。例えば、複数のコマンドを実行するための計算プラットフォーム。任意選択的に、当該データプロセッサはコマンド及び/又はデータを記憶するための揮発性メモリ及び/又はコマンド及び/又はデータを記憶するための不揮発性メモリを含む。例えば、磁気ハードディスク及び/又はリムーバブル媒体。任意選択的に、ネットワーク接続も提供する。任意選択的に、ディスプレイ及び/又は例えばキーボードやマウスなどのユーザ入力機器も提供する。
【0034】
一つの又は複数のコンピュータ読み取り可能な如何なる組み合わせも利用できる。コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ読み取り可能な信号媒体又はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、若しくは任意の以上の組み合わせとすることができるが、これらに限られない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体の更なる具体的な例(全てを挙げるものではない)は以下を含む:
【0035】
一つの又は複数の導線を有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、書き換え可能なリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、若しくは上記の任意の適切な組み合わせ。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はプログラムを含む又は記憶する如何なる有形媒体とすることができ、当該プログラムはコマンド実行システム、装置又はデバイスにより使用される若しくはこれらと組み合わせて使用することができる。
【0036】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドに含まれる若しくは搬送波の一部として伝播できるデータ信号とすることができ、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを搭載できる。このように伝播されるデータ信号は複数の形式を採用でき、電磁信号、光信号又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限られない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体はさらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の如何なるコンピュータ読み取り可能な媒体とすることができ、当該コンピュータ読み取り可能な媒体は、コマンド実行システム、装置又はデバイスにより使用される若しくはこれらと組み合わせて使用するプログラムを送信、伝播又は伝送できる。
【0037】
コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは如何なる適切な媒体を用いて伝送することができ、無線、有線、光ケーブル、RF等、若しくは上記の任意の適切な組み合わせが含まれる(但しこれらに含まれない)。
【0038】
例えば、一つの又は複数のプログラミング言語の如何なる組み合わせでも本発明の各態様に用いられる操作を実行するためのコンピュータプログラムコードをプログラミングすることができ、例えばJava、Smalltalk、C++等のターゲット型プログラミング言語と通常プロセスのプログラミング言語、例えば"C"プログラミング言語又は類似したプログラミング言語を含む。プログラムコードは完全にユーザコンピュータ上で実行することも、一部をユーザコンピュータ上で実行することもでき、一つの独立したソフトウェアパッケージとして実行することも、一部をユーザコンピュータ上で、一部をリモートコンピュータ上で実行することもでき、若しくは完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行することもできる。リモートコンピュータにかかる場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークによりユーザコンピュータに接続でき、若しくは、外部コンピュータに接続できる(例えばインターネットサービスプロバイダーによりインターネットを通じで接続する)。
【0039】
フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック及びフローチャート及び/又はブロック図中の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータプログラムコマンドにより実現できると理解されるべきである。これらコンピュータプログラムコマンドは汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供され、一つの機器として生産することができ、これにより、これらコンピュータプログラムコマンドはコンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサの実行時に、フローチャート及び/又はブロック図中の一つの又は複数のブロック中で規定される機能/動作を実現できる装置とすることができる。
【0040】
これらコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶することもでき、これらコマンドは、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、又は他の設備を特定な方式で作動させ、そして、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたコマンドはフローチャート及び/又はブロック図中の一つの又は複数のブロック中で規定される機能/動作を実現できるコマンドを含む製品(article of manufacture)とすることができる。
【0041】
さらに、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理設備又は他の設備で一連の操作ステップを実行させるように、コンピュータ(例えば、冠状動脈分析システム)又は他のプログラム可能なデータ処理設備にコンピュータプログラムコマンドをロードすることができ、これにより、コンピュータ、他のプログラム可能な装置又は他の設備で実行されるコマンドが、フローチャート及び/又は一つの又は複数のブロック図のブロック中で指定される機能/動作を実現するためのプロセスを提供するように、コンピュータが実行するプロセスを生成することができる。
【0042】
本発明の以上の具体的な実例により、本発明の目的、技術方案及び有益な效果について、より詳細に説明した。以上は本発明の具体的な実施例に過ぎず、本発明を限定するために用いられるものではなく、本発明の思想及び原則を逸脱しない限り、行われる如何なる修正、均等差し替え、改良なども、全て本発明の保護範囲に包含されると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0043】
中心線抽出ユニット100
真っすぐに伸ばすユニット200
中心線を真っすぐに伸ばすモジュール210
区域分割モジュール220
血管画像を真っすぐに伸ばすモジュール230
第一血管輪郭線ユニット300
輪郭線分割モジュール310
輪郭点抽出モジュール320
血管輪郭線を真っすぐに伸ばすモジュール330
第二血管輪郭線ユニット400
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8