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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】出力制御装置、方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/12 20160101AFI20231226BHJP
   H05B 6/02 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
H02J50/12
H05B6/02 B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022511093
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-24
(86)【国際出願番号】 CN2019122810
(87)【国際公開番号】W WO2021031450
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-18
(31)【優先権主張番号】201910765738.X
(32)【優先日】2019-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】尹 坤任
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲暉▼
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106162963(CN,A)
【文献】特開2017-046510(JP,A)
【文献】特開2012-080742(JP,A)
【文献】特開2016-134355(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0124726(US,A1)
【文献】中国実用新案第206176478(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0104571(US,A1)
【文献】国際公開第2017/022516(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/12
H05B 6/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力制御装置であって、
第1の出力コイルを備える出力部材と、
第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチと、
第2の回路に位置し、閉じるようになると第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチとを備え、
前記第1の回路がオンになると共に、前記第2の回路がオンにならない場合、前記第1の出力コイルは、加熱動作状態に移行し、
前記第1の回路がオンにならないと共に、前記第2の回路がオンになる場合、前記第1の出力コイルは、送電動作状態に移行し、
前記第1のスイッチは、
第1のサブ回路に位置する第1のサブスイッチと、
第2のサブ回路に位置する第2のサブスイッチと
を備え、
前記第1のサブスイッチ閉じられると共に、前記第2のサブスイッチ閉じられない場合、前記第1のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになり
前記第1のサブスイッチ閉じられないと共に、前記第2のサブスイッチ閉じられる場合、前記第2のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになり
前記第1のサブスイッチと前記第2のサブスイッチの両方が閉じられた場合、前記第1のサブ回路及び前記第2のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになる
出力制御装置。
【請求項2】
前記出力部材は、
前記第1のサブ回路をオンにすると共に、前記第2のサブ回路をオンにしない場合、前記第1の出力コイルが、第1の出力電力区間で加熱する第1の加熱動作状態に移行するステップと、
前記第2のサブ回路をオンにすると共に、前記第1のサブ回路をオンにしない場合、前記第1の出力コイルが、第2の出力電力区間で加熱する第2の加熱動作状態に移行するステップと、
前記第1のサブ回路をオンにすると共に、前記第2のサブ回路をオンにする場合、前記第1の出力コイルが、第3の出力電力区間で加熱する第3の加熱動作状態に移行するステップとのいずれか1つを実行するように構成されることを特徴とする
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第1のインダクタ及び/又は第1のコンデンサをさらに備え、
前記第1のインダクタ及び/又は第1のコンデンサは、前記第2の回路に設けられることを特徴とする
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
制御コマンドに基づいて、前記出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態又は送電動作状態に移行することを決定するように構成されるプロセッサをさらに備えることを特徴とする
請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行すると決定した場合、第1のスイッチが閉じると共に、第2のスイッチが閉じないように制御し、
出力部材の第1の出力コイルが送電動作状態に移行すると決定した場合、第2のスイッチが閉じると共に、第1のスイッチが閉じないように制御するように構成されることを特徴とする
請求項に記載の装置。
【請求項6】
出力制御方法であって、
第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行するステップと、
第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、出力部材の第1の出力コイルが送電動作状態に移行するステップと、を含み、
前記第1の回路は、第1のスイッチが設けられ、第1のスイッチが閉じるようになるとオンになり、前記第2の回路は、第2のスイッチが設けられ、第2のスイッチが閉じるようになるとオンになり、
前記第1のスイッチは、第1のサブ回路に位置する第1のサブスイッチと、第2のサブ回路に位置する第2のサブスイッチとを備え、
前記第1のサブスイッチ閉じられると共に、前記第2のサブスイッチ閉じられない場合、前記第1のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになり
前記第1のサブスイッチが閉じられないと共に、前記第2のサブスイッチ閉じられる場合、前記第2のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになり
前記第1のサブスイッチと前記第2のサブスイッチの両方が閉じられた場合、前記第1のサブ回路及び前記第2のサブ回路がオンになることで、前記第1の回路がオンになる
出力制御方法。
【請求項7】
前記第1の回路がオンになると共に、前記第2の回路がオンにならない場合、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行するステップは、
前記第1のサブ回路をオンにすると共に、前記第2のサブ回路をオンにしない場合、前記第1の出力コイルが第1の出力電力区間で加熱する第1の加熱動作状態に移行するステップと、
前記第2のサブ回路をオンにすると共に、前記第1のサブ回路をオンにしない場合、前記第1の出力コイルが第2の出力電力区間で加熱する第2の加熱動作状態に移行するステップと、
前記第1のサブ回路をオンにすると共に、前記第2のサブ回路をオンにする場合、前記第1の出力コイルが第3の出力電力区間で加熱する第3の加熱動作状態に移行するステップと、を含み、
前記第1のサブ回路は、第1のサブスイッチが設けられ、第1のサブスイッチが閉じるようになるとオンになり、
前記第2のサブ回路は、第2のサブスイッチが設けられ、第2のサブスイッチが閉じるようになるとオンになることを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項8】
制御コマンドに基づいて、前記出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態又は送電動作状態に移行することを決定するステップをさらに含むことを特徴とする
請求項又はに記載の方法。
【請求項9】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
請求項のいずれか一項に記載の出力制御方法のステップを実現するように1つ以上のプロセッサに実行される1つ以上のプログラムが記憶される
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御技術分野に関し、特に出力制御装置、方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気加熱技術の日々の普及、及び無線充電技術の急速な発展に伴い、様々な加熱装置や無線送電装置が次々と登場しており、人々の生活に大きな利便性をもたらしている。しかしながら、加熱技術と無線送電技術は動作特性が異なるため、現在、物体を加熱するための電気加熱装置、例えば電磁炉などの加熱装置は、加熱しかできず、無線送電できないものに対して、高出力送電装置、例えば自動車用の無線充電装置は、無線送電しかに利用できず、物体の加熱に利用できないため、加熱機能及び無線充電機能を使用する場合、ユーザは、機能に対応する装置を選択する必要があり、装置の利用率、インテリジェント化及びユーザエクスペリエンスが低くなっている。したがって、どのように加熱機能と無線送電機能とを組み合わせて、機器の利用率を向上させるかは、早急に解決すべき課題となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
上記の技術的課題を解決するために、本発明の実施例は、出力制御装置、方法及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0004】
本発明の態様は、下記のように実現される。
【0005】
第1の発明は、
第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材と、
第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチと、
第2の回路に位置し、閉じるようになると、第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチとを備える出力制御装置を提供する。
【0006】
第2の発明は、
第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行するステップと、
第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、出力部材の第1の出力コイルが送電動作状態に移行するステップと、を含み、
前記第1の回路は、第1のスイッチが設けられ、第1のスイッチが閉じるようになるとオンになり、前記第2の回路は、第2のスイッチが設けられ、第2のスイッチが閉じるようになるとオンになる出力制御方法を提供する。
【0007】
第3の発明は、第2の態様に記載の出力制御方法のステップを実現するように1つ以上のプロセッサにより実行される1つ以上のプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0008】
本発明の実施例に係る出力制御装置、方法及びコンピュータ記憶媒体によれば、第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材と、第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチと、第2の回路に位置し、閉じるようになると第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチと、を備えることができる。このように、出力部材、第1のスイッチ及び第2のスイッチにより、加熱機能と送電機能とが同一の装置に集約され、第1のスイッチ及び第2のスイッチの閉じる状態又は開く状態により、加熱動作状態と送電動作状態との切り替えが実現される。これにより、装置の利用率及びインテリジェント化の程度が高くなり、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施例に係る加熱装置の回路トポロジ構造の概略図である。
図2】本発明の実施例に係る無線送電装置の回路トポロジ構造の概略図である。
図3】本発明の実施例に係る出力制御装置の構造図である。
図4】本発明の実施例に係る別の出力制御装置の構造図である。
図5】本発明の実施例に係る出力制御装置の回路トポロジ構造の概略図である。
図6】本発明の実施例に係る別の出力制御装置の回路トポロジ構造の概略図である。
図7】本出願の実施例に係る出力制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本発明の実施例の図面を参照しながら本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。
【0011】
実際の適用において、加熱装置の回路トポロジ構造は、図1に示すように、加熱装置10が、具体的にはインバータブリッジ回路101と、コンデンサ102と、加熱コイルディスク103とを備えることができ、コンデンサが、補償コンデンサであってもよい。ここで、加熱装置は、インバータブリッジ回路により、加熱コイルディスクに方向が絶えず変化する交番磁界を生成させ、交番磁界にある導体の内部に渦電流が現れ、渦電流のジュール熱効果により導体を昇温させて、加熱を達成する。
【0012】
また、従来技術における無線送電装置の回路トポロジ構造は、図2に示すように、無線送電装置20が、具体的にはインバータブリッジ回路201と、インダクタ202と、共振コンデンサ203と、コンデンサ204と、送電コイルディスク205とを備え、インダクタ202が、補償/フィルタリング/バンドパス・インダクタであってもよく、コンデンサ204が、補償/発振コンデンサであってもよい。ここで、無線送電装置は、図2に示す回路を介して接続され、送電コイルディスクに誘導磁束を生成させて電力伝送を行う。
【0013】
図1及び図2の回路トポロジ構造図を組み合わせると、加熱装置と送電装置は動作特性が異なり、現段階の加熱装置と送電装置は何れも単一のエンティティであることが分かり、加熱装置は、送電機能を達成することができず、且つ送電装置は、物体加熱を行うことができない。したがって、加熱機能と無線充電機能とを使用する場合、ユーザは、機能に対応する装置を選択する必要があり、装置の利用率、インテリジェント化及びユーザエクスペリエンスが低くなっている。
【0014】
上記の課題に基づき、本発明の実施例は、出力制御装置を提供する。図3に示すように、当該出力制御装置30は、
第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように前記第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材301と、
第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチ302と、
第2の回路に位置し、閉じるようになると第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチ303とを備える。
【0015】
本発明の他の実施例では、出力制御装置は、第1の回路304と、第2の回路305と、インバータ回路306とをさらに備え、具体的には、出力部材301は、第1の回路304の第1の端部及び第2の回路305の第1の端部にそれぞれ接続される。第1の回路304の第2の端部及び第2の回路305の第2の端部は、インバータ回路306に接続される。ここでは、インバータ回路306は、第1の回路又は第2の回路を介して出力装置へ交流電流を提供することができ、この実施例では、インバータ回路306は、好ましくは、インバータブリッジ回路である。
【0016】
本発明の他の実施例では、第1のスイッチ302及び第2のスイッチ303は、回路スイッチであってもよく、閉じる状態と開く状態の2つの状態を有する。第1のスイッチが閉じると共に第2のスイッチが開く場合、第1の回路はオンになり、第2の回路はオンにならず、このとき、インバータ回路306は、第1の回路を介して出力部材に接続され、出力部材は、第1の回路による接続により、加熱動作状態になるように第1の出力コイルを制御する。第1のスイッチが開くと共に第2のスイッチが閉じる場合、第1の回路はオンにならず、第2の回路はオンになり、このとき、インバータ回路306は、第2の回路を介して出力部材に接続され、出力部材は、第2の回路による接続により、送電動作状態になるように第1の出力コイルを制御する。
【0017】
さらに、出力部材は、第1の出力コイルを備え、前記第1の出力コイルは、少なくとも1つのコイルで構成される動作コイルディスクであってもよい。この動作コイルディスクは、第1の回路がオンになると共に第2の回路がオンにならない場合、方向が絶えず変化する交番磁界を生成し、ジュール熱効果により導体を昇温させて、加熱機能を達成することができる。また、上記の動作コイルディスクは、第1の回路がオンにならないと共に第2の回路がオンになる場合、誘導磁束を生成して電力伝送を行うことができる。
【0018】
上記の実施例に基づいて、本発明の別の実施例では、図4に示すように、第1のスイッチ302は、第1のサブスイッチ401と第2のサブスイッチ402とをさらに備える。
【0019】
具体的には、第1のサブスイッチ402は、第1のサブ回路403に位置し、閉じるようになると第1のサブ回路をオンにするように構成され、第2のサブスイッチ402は、第2のサブ回路404に位置し、閉じるようになると第2のサブ回路をオンにするように構成され、第1のサブ回路及び/又は第2のサブ回路は、第1の回路304を構成することができる。
【0020】
本発明の他の実施例では、出力制御装置は、インバータ回路306をさらに備え、具体的には、出力部材301は、第1の回路304の第1の端部及び第2の回路305の第1の端部にそれぞれ接続される。第1の回路304の第2の端部及び第2の回路305の第2の端部は、インバータ回路306に接続される。ここでは、インバータ回路306は、第1の回路又は第2の回路を介して出力装置へ交流電流を提供することができ、この実施例では、インバータ回路306は、好ましくは、インバータブリッジ回路である。
【0021】
ここで、第1のサブスイッチ及び第2のサブスイッチは、回路スイッチであってもよく、また、第1のサブ回路及び第2のサブ回路は、並列に接続されてもよい。第1のサブ回路がオンになると共に、第2のサブ回路がオンにならない場合、第1の回路は、第1のサブ回路で構成される。第1のサブ回路がオンにならないと共に、第2のサブ回路がオンになる場合、第1の回路は、第2のサブ回路で構成され、第1のサブ回路と第2のサブ回路が同時にオンになる場合、第1の回路は、第1のサブ回路及び第2のサブ回路で構成される。
【0022】
本発明の他の実施例では、第1のサブ回路をオンにすると共に、第2のサブ回路をオンにしない場合、第1の出力電力区間で加熱する第1の加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御し、
第2のサブ回路をオンにすると共に、第1のサブ回路をオンにしない場合、第2の出力電力区間で加熱する第2の加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御し、
第1のサブ回路をオンにすると共に、第2のサブ回路をオンにする場合、第3の出力電力区間で加熱する第3の加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御する。
【0023】
具体的には、第1のサブ回路は、第1のサブスイッチ及び第1のサブコンデンサで構成され、第2のサブ回路は、第2のサブスイッチ及び第2のサブコンデンサで構成され、且つ第1のサブコンデンサの静電容量と第2のサブコンデンサの静電容量は異なる。ここで、第1の出力電力区間、第2の出力電力区間及び第3の出力電力区間は電力が異なる。例示的に、前記第1の出力電力区間は、1kW~3kWであってもよく、前記第2の出力電力区間は、100W~1kWであってもよく、前記第3の出力電力区間は、1.5kW~3.3kWであってもよい。
【0024】
このように、第1のサブ回路がオンになり、第2のサブ回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチが閉じ、第2のサブスイッチが閉じなく且つ第2のスイッチが閉じない)場合、第1のサブ回路における第1のサブコンデンサは、動作状態にあり、インバータ回路306によって出力された交流電流は、第1のサブコンデンサを介して出力部材301における第1の出力コイルに作用し、これにより、第1の出力コイルは、第1の出力電力区間で目標物体を加熱する。
【0025】
また、第1のサブ回路がオンにならず、第2のサブ回路がオンになると共に第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチが閉じなく、第2のサブスイッチが閉じると共に第2のスイッチが閉じない)場合、第2のサブ回路における第2のサブコンデンサは、動作状態にあり、インバータ回路306によって出力された交流電流は、第2のサブコンデンサを介して出力部材301における第1の出力コイルに作用し、これにより、第1の出力コイルは、第2の出力電力区間で目標物体を加熱する。
【0026】
さらに、第1のサブ回路及び第2のサブ回路がいずれもオンになると共に、第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチ及び第2のサブスイッチがいずれも閉じ、且つ第2のスイッチが閉じない)場合、第1のサブコンデンサ及び第2のサブコンデンサは、並列に接続されて、インバータ回路306によって出力された交流電流を出力部材301の第1の出力コイルに作用させ、これにより、第1の出力コイルは、第3の出力電力区間で目標物体を加熱する。
【0027】
最後に、第1のサブ回路及び第2のサブ回路がいずれもオンにならず、第2の回路がオンになる(即ち第1のサブスイッチ及び第2のサブスイッチがいずれも閉じなく、且つ第2のスイッチが閉じる)場合、インバータ回路306によって出力された交流電流は、第2の回路を介して出力部材301における第1の出力コイルに作用し、これにより、第1の出力コイルは、送電動作状態に移行し、目標物体に対して送電する。
【0028】
本発明の実施例に係る出力制御装置によれば、出力部材、第1のスイッチ及び第2のスイッチにより、加熱機能と送電機能が同一の装置に集約され、加熱機能及び送電機能が同一の第1の出力コイルを共有し、第1のスイッチ及び第2のスイッチの閉じる状態又は開く状態により、加熱動作状態と送電動作状態との切り替えが実現される。これにより、装置の利用率及びインテリジェント化の程度が高くなり、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0029】
上記の実施例では、本発明の実施例は、図5に示すように、
第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材501と、
第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチ502と、
第2の回路に位置し、閉じるようになると第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチ503と、を備える出力制御装置を提供する。
【0030】
ここで、前記出力制御装置は、出力部材501における第1の出力コイルへ交流電流を提供するように構成されるインバータブリッジ回路504をさらに備える。
【0031】
本発明の他の実施例では、出力制御装置は、第1のインダクタ505及び/又は第1のコンデンサ506をさらに備え、前記第1のインダクタ505、及び/又は第1のコンデンサ506は、第2の回路に設けられる。第1のインダクタは、補償/フィルタリング/バンドパス・インダクタであってもよい。また、出力制御装置は、第2のコンデンサ507と、第3のコンデンサ508と、第4のコンデンサ509とをさらに備える。ここで、前記第2のコンデンサ507及び第3のコンデンサ508は、第2の回路に設けられ、第4のコンデンサ509は、第1の回路と第2の回路に共通のコンデンサであり、第1の回路と第2の回路に設けられる。
【0032】
以下に各部材の接続構造を詳述する。
【0033】
具体的には、出力制御装置が第1のインダクタ505又は第1のコンデンサ506を備える場合、インバータブリッジ回路504の第1の端部は、第1のインダクタ505又は第1のコンデンサ506の第1の端部、及び第1のスイッチ502の第1の端部にそれぞれ接続され、第1のインダクタ505又は第1のコンデンサ506の第2の端部は、第2のスイッチ503の第1の端部、及び第3のコンデンサ508の第1の端部にそれぞれ接続され、第2のスイッチ503の第2の端部は、第2のコンデンサ507の第1の端部に接続され、且つ第2のコンデンサ507の第2の端部は、インバータブリッジ回路504の第2の端部、及び出力部材501の第2の端部に接続される。さらに、第3のコンデンサ508の第2の端部は、第1のスイッチ502の第2の端部、及び第4のコンデンサ509の第1の端部にそれぞれ接続され、また、第4のコンデンサ509の第2の端部は、出力部材501の第1の端部に接続される。
【0034】
また、出力制御装置が第1のインダクタ505及び第1のコンデンサ506を備える場合、第1のインダクタ505及び第1のコンデンサ506は、直列に接続され、具体的には、図5に示すにように、インバータブリッジ回路504の第1の端部は、第1のコンデンサ506の第1の端部、及び第1のスイッチ502の第1の端部にそれぞれ接続され、第1のコンデンサ506の第2の端部は、第1のインダクタ505の第1の端部に接続され、第1のインダクタ505の第2の端部は、第2のスイッチ503の第1の端部、及び第3のコンデンサ508の第1の端部にそれぞれ接続され、第2のスイッチ503の第2の端部は、第2のコンデンサ507の第1の端部に接続され、また第2のコンデンサ507の第2の端部は、インバータブリッジ回路504の第2の端部、及び出力部材501の第2の端部に接続される。さらに、第3のコンデンサの第2の端部は、第1のスイッチ502の第2の端部、及び第4のコンデンサ509の第1の端部にそれぞれ接続され、また、第4のコンデンサ509の第2の端部は、出力部材501の第1の端部に接続される。
【0035】
図5から分かるように、第1のスイッチ502が閉じると共に第2のスイッチ503が閉じない場合、回路トポロジ構造は、図1に示す構造と類似し、このように、第1のスイッチ502が閉じると共に第2のスイッチ503が閉じない場合、出力部材における第1の出力コイルが、加熱動作状態にあると分かる。また、第1のスイッチ502が閉じないと共に第2のスイッチ503が閉じる場合、回路トポロジ構造は、図2に示す構造と類似し、このように、第1のスイッチ502が閉じない共に第2のスイッチ503が閉じる場合、出力部材における第1の出力コイルが、送電動作状態にあると分かる。
【0036】
上記の実施例に基づいて、本発明の別の実施例では、図6に示すように、第1のスイッチ502は、第1のサブスイッチ601と第2のサブスイッチ602とをさらに備える。ここで、第1のサブスイッチ601は、第1のサブ回路に位置し、閉じるようになると第1のサブ回路をオンにするように構成され、第2のサブスイッチ602は、第2のサブ回路に位置し、閉じるようになると第2のサブ回路をオンにするように構成され、第1のサブ回路及び/又は第2のサブ回路は、第1の回路を構成することができる。出力制御装置は、第5のコンデンサ603と第6のコンデンサ604とをさらに備え、ここで、第5のコンデンサ603は、第1のサブ回路に設けられ、第6のコンデンサ604は、第2のサブ回路と第2の回路に共通のコンデンサである。
【0037】
具体的には、図6に示すように、インバータブリッジ回路504の第1の端部は、第1のコンデンサ506の第1の端部、第1のサブスイッチ601の第1の端部、及び第2のサブスイッチ602の第1の端部にそれぞれ接続され、第1のコンデンサ506の第2の端部は、第1のインダクタ505の第1の端部に接続され、第1のインダクタ505の第2の端部は、第2のスイッチ503の第1の端部、及び第3のコンデンサ508の第1の端部にそれぞれ接続され、第2のスイッチ503の第2の端部は、第2のコンデンサ507の第1の端部に接続され、且つ第2のコンデンサ507の第2の端部は、インバータブリッジ回路504の第2の端部、及び出力部材501の第2の端部に接続される。さらに、第3のコンデンサ508の第2の端部は、第2のサブスイッチ602の第2の端部、及び第6のコンデンサ604の第1の端部にそれぞれ接続され、また、第6のコンデンサ604の第2の端部は、出力部材501の第1の端部、及び第5のコンデンサ603の第2の端部にそれぞれ接続される。第1のサブスイッチ601の第2の端部は、第5のコンデンサ603の第1の端部に接続される。
【0038】
このように、図6に示す回路トポロジ構造では、第1のサブスイッチ601が閉じ、第2のサブスイッチ602が閉じない共に第2のスイッチ503が閉じない場合、第5のコンデンサ603は、動作状態にあり、インバータ回路504によって出力された交流電流は、第5のコンデンサ603を介して出力部材501に作用し、これにより、出力部材における第1の出力コイルは、第1の出力電力区間内の電力で目標物体を加熱する。第1のサブスイッチ601が閉じなく、第2のサブスイッチ602が閉じると共に、第2のスイッチ503が閉じない場合、第6のコンデンサ604は動作状態にあり、インバータ回路504によって出力された交流電流は、第6のコンデンサ604を介して出力部材501に作用し、これにより、出力部材における第1の出力コイルは、第2の出力電力区間内の電力で目標物体を加熱する。
【0039】
また、第1のサブスイッチ601及び第2のサブスイッチ602がいずれも閉じると共に、第2のスイッチ503が閉じない場合、第5のコンデンサ603及び第6のコンデンサ604は、並列に接続されて、インバータ回路504によって出力された交流電流を出力部材501に作用させ、これにより、出力部材における第1の出力コイルは、第3の出力電力内の電力で目標物体を加熱する。第1のサブスイッチ601及び第2のサブスイッチ602がいずれも閉じなく、第2のスイッチ503が閉じる場合、インバータ回路504によって出力された交流電流は、第1のコンデンサ506、第1のインダクタ505、第2のコンデンサ507、第3のコンデンサ508及び第6のコンデンサ604を介して出力部材501に作用し、これにより、出力部材における第1の出力コイルは、送電動作状態に移行し、目標物体に対して送電する。
【0040】
別の実施例では、出力制御装置は、制御コマンドに基づいて、前記出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態又は送電動作状態に移行することを決定するように構成されるプロセッサをさらに備える。
【0041】
ここで、制御コマンドは、ユーザによって入力された動作状態切り替えコマンドであってもよい。一般的には、出力制御装置は、最も外側に機能が異なるボタン、例えば、送電モードボタン、加熱モードボタンを提供することができる。プロセッサは、制御コマンドに基づいて、出力制御装置が移行しようとする動作状態を決定することができる。
【0042】
具体的には、出力制御装置は、メモリをさらに備えることができ、プロセッサは、メモリに記憶されたソフトウェアプログラムに基づいて、出力部材の動作状態を切り替える。具体的には、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行すると決定した場合、第1のスイッチが閉じると共に第2のスイッチが閉じないように制御し、また、出力部材の第1の出力コイルが送電動作状態に移行すると決定した場合、第2のスイッチが閉じると共に第1のスイッチが閉じないように制御する。
【0043】
なお、本実施例における他の実施例と同じステップ及び同じ内容の説明については、他の実施例における説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0044】
本発明の実施例に係る出力制御装置は、第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材と、第1の回路に位置し、閉じるようになると第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチと、第2の回路に位置し、閉じるようになると第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチとを備えることができる。このように、出力部材、第1のスイッチ及び第2のスイッチにより、加熱機能と送電機能が同一の装置に集約され、第1のスイッチ及び第2のスイッチの閉じる状態又は開く状態により、加熱動作状態と送電動作状態との切り替えが実現される。これにより、装置の利用率及びインテリジェント化の程度が高くなり、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0045】
上記の出力制御装置に基づいて、本発明の実施例は、図7に示すように、
第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態に移行するステップ701と、
第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、出力部材の第1の出力コイルが送電動作状態に移行するステップ702と、を含む出力制御方法をさらに提供する。
【0046】
ここで、前記第1の回路は、第1のスイッチが設けられ、第1のスイッチが閉じるようになるとオンになり、前記第2の回路は、第2のスイッチが設けられ、第2のスイッチが閉じるようになるとオンになる。
【0047】
ここで、ステップ701及びステップ702の実行本体は、出力制御装置におけるプロセッサである。
【0048】
具体的には、第1のスイッチ302及び第2のスイッチ303は、回路スイッチであってもよく、閉じる状態と開く状態の2つの状態を有する。第1のスイッチが閉じると共に第2のスイッチが開く場合、第1の回路はオンになり、第2の回路はオンにならず、このとき、プロセッサは、第1の回路が出力部材に接続されていると判定し、加熱動作状態になるように出力部材における第1の出力コイルを制御する。第1のスイッチが開くと共に第2のスイッチが閉じる場合、第1の回路はオンにならず、第2の回路はオンになり、この時、プロセッサは、第2の回路が出力部材に接続されていると判定し、送電動作状態になるように出力部材の第1の出力コイルを制御する。
【0049】
さらに、第1の出力コイルは、少なくとも1つのコイルで構成される動作コイルディスクであってもよい。当該動作コイルディスクは、第1の回路がオンになると共に第2の回路がオンにならない場合、方向が絶えず変化する交番磁界を生成し、ジュール熱効果により導体を昇温させ、加熱機能を達成することができる。また、上記の動作コイルディスクは、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、誘導磁束を生成して電力伝送を行うことができる。
【0050】
具体的には、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、出力部材が加熱動作状態に移行するステップは、
第1のサブ回路をオンにすると共に、第2のサブ回路をオンにしない場合、第1の出力コイルが第1の出力電力区間で加熱する第1の加熱動作状態に移行するステップと、
第2のサブ回路をオンにすると共に、第2のサブ回路をオンにしない場合、第1の出力コイルが第2の出力電力区間で加熱する第2の加熱動作状態に移行するステップと、
第1のサブ回路をオンにすると共に、第2のサブ回路をオンにする場合、第1の出力コイルが第3の出力電力区間で加熱する第3の加熱動作状態に移行するステップと、を含み、
ここで、
前記第1のサブ回路は、第1のサブスイッチが設けられ、第1のサブスイッチが閉じるようになるとオンになり、
前記第2のサブ回路は、第2のサブスイッチが設けられ、第2のサブスイッチが閉じるようになるとオンになる。
【0051】
具体的には、第1のサブ回路は、第1のサブスイッチ及び第1のサブコンデンサで構成され、第2のサブ回路は、第2のサブスイッチ及び第2のサブコンデンサで構成され、且つ第1のサブコンデンサの静電容量と第2のサブコンデンサの静電容量は異なる。ここで、第1の出力電力区間、第2の出力電力区間及び第3の出力電力区間は電力が異なる。例示的に、前記第1の出力電力区間は、1kW~3kWであってもよく、前記第2の出力電力区間は、100W~1kWであってもよく、前記第3の出力電力区間は、1.5kW~3.3kWであってもよい。
【0052】
このように、第1のサブ回路がオンになり、第2のサブ回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチが閉じ、第2のサブスイッチが閉じなく且つ第2のスイッチがと閉じない)場合、第1のサブ回路における第1のサブコンデンサは、動作状態にあり、プロセッサは、第1のサブコンデンサが出力部材301に作用していると判定し、第1の出力電力区間内の電力で目標物体を加熱するように出力部材の第1の出力コイルを制御する。
【0053】
また、第1のサブ回路がオンにならず、第2のサブ回路がオンになると共に第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチが閉じなく、第2のサブスイッチが閉じると共に、第2のスイッチが閉じない)場合、第2のサブ回路における第2のサブコンデンサは、動作状態にあり、プロセッサは、第2のサブコンデンサが出力部材301に作用していると判定し、第2の出力電力区間の電力で目標物体を加熱するように出力部材の第1の出力コイルを制御する。
【0054】
さらに、第1のサブ回路及び第2のサブ回路がいずれもオンになると共に、第2の回路がオンにならない(即ち第1のサブスイッチ及び第2のサブスイッチがいずれも閉じ、第2のスイッチが閉じない)場合、プロセッサは、第1のサブコンデンサ及び第2のサブコンデンサが並列に接続されて、出力部材301に作用していると判定し、出力部材の第1の出力コイルに、第3の出力電力区間内の電力で目標物体を加熱させる。
【0055】
最後に、第1のサブ回路及び第2のサブ回路がいずれもオンにならず、第2の回路がオンになる(即ち第1のサブスイッチ及び第2のサブスイッチがいずれも閉じなく、第2のスイッチが閉じる)場合、プロセッサは、第2の回路が出力部材301に作用していると判定し、出力部材の第1の出力コイルに、送電動作状態に移行させ、目標物体に対して送電させる。
【0056】
本発明の他の実施例では、
プロセッサが制御コマンドに基づいて、出力部材の第1の出力コイルが加熱動作状態又は送電動作状態に移行することを決定するステップをさらに含む。
【0057】
なお、本実施例における他の実施例と同じステップ及び同じ内容の説明については、他の実施例における説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0058】
本発明の実施例に係る出力制御方法では、第1の出力コイルを備え、第1の回路がオンになると共に、第2の回路がオンにならない場合、加熱動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御し、第1の回路がオンにならないと共に、第2の回路がオンになる場合、送電動作状態に移行するように第1の出力コイルを制御するように構成される出力部材と、第1の回路に位置し、閉じるようになると、第1の回路をオンにするように構成される第1のスイッチと、第2の回路に位置し、閉じるようになると、第2の回路をオンにするように構成される第2のスイッチとを備えることができる。このように、出力部材、第1のスイッチ、第2のスイッチにより、加熱機能と送電機能が同一の装置に集約され、第1のスイッチ及び第2のスイッチの閉じる状態又は開く状態により、加熱動作状態と送電動作状態との切り替えが実現される。これにより、装置の利用率及びインテリジェント化の程度が高くなり、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0059】
例示的な実施例では、本発明の実施例は、例えばコンピュータプログラムを含むメモリのようなコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記コンピュータプログラムは、上記の方法に記載される前記ステップを完成するように出力制御装置のプロセッサによって実行されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、磁気ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標):ferromagnetic random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM:Programmable Read-Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、磁性面メモリ、光ディスク、又はコンパクト読み取り専用光ディスク(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)などのメモリであってもよい。
【0060】
当業者であれば、本発明の実施例は、方法、システム又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよいと理解すべきである。したがって、本発明は、ハードウェア実施例、ソフトウェア実施例、又はソフトウェアとハードウェアとを組み合わせる実施例の形態を採用してもよい。また、本発明は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスクメモリ及び光メモリ等を含むがこれらに限らない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用できる。
【0061】
本発明は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラムコマンドによって、フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせを実現できると理解すべきである。これらのコンピュータプログラムコマンドを、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ又はその他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサに提供することで機械を生成することができ、それによってコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサで実行されるコマンドは、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現するための装置を生成する。
【0062】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、特定の方式で動作するようにコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器を案内することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それによってこのコンピュータ可読メモリに記憶されるコマンドは、コマンド装置を備える製造品を生成し、このコマンド装置は、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現する。
【0063】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器にロードされてもよく、これにより、コンピュータ又は他のプログラマブル機器で一連の動作ステップを実行してコンピュータで実現される処理を発生し、そして、コンピュータ又は他のプログラマブル機器で実行されるコマンドは、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックに指定された機能を実現するためのステップを実現するために提供される。
【0064】
上記は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するためのものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7