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特許7409804データロガー端末、通信システム及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】データロガー端末、通信システム及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/38 20180101AFI20231226BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20231226BHJP
   G01D 9/00 20060101ALI20231226BHJP
   H04W 4/00 20180101ALI20231226BHJP
   H04W 88/04 20090101ALI20231226BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231226BHJP
【FI】
H04W4/38
H04W84/10 110
G01D9/00 A
H04W4/00 110
H04W88/04
H04W84/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019158945
(22)【出願日】2019-08-30
(65)【公開番号】P2021040194
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】中原 葵
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-080272(JP,A)
【文献】国際公開第2017/145430(WO,A1)
【文献】特開2015-189278(JP,A)
【文献】特開2018-138751(JP,A)
【文献】特開2014-170430(JP,A)
【文献】特開2009-151685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
G01D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサと、
無線通信端末から受信した予め決められたデータ数及び記録条件に従って、前記センサで測定されたデータから一部のデータを抽出する又は新たなデータを作成するデータ処理部と、
前記センサで測定された複数のデータを記憶する第1記録領域と前記データ処理部で抽出又は作成された複数のデータを記録する第2記録領域とを有する記録部と、
前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータを前記無線通信端末に送信する無線通信部と、
を備えることを特徴とするデータロガー端末。
【請求項2】
センサと、
予め決められたデータ数及び記録条件に従って、前記センサで測定されたデータから一部のデータを抽出する又は新たなデータを作成するデータ処理部と、
前記センサで測定された複数のデータを記憶する第1記録領域と前記データ処理部で抽出又は作成された複数のデータを記録する第2記録領域とを有する記録部と、
無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータを前記無線通信端末に送信する無線通信部と、
を備え、
前記データ処理部は、前記センサで測定されたデータから、値が大きい順又は小さい順に一部のデータを抽出し、当該抽出されたデータと、当該抽出されたデータ以外のデータとの大小関係を示す前後ポインタの値と、インデックス又は時刻の少なくとも一方とを前記第2記録領域に記録することを特徴とするデータロガー端末。
【請求項3】
前記データ処理部は、前記センサで測定されたデータから、値が大きい順又は小さい順に一部のデータを抽出し、当該抽出されたデータと、当該抽出されたデータ以外のデータとの大小関係を示す前後ポインタの値と、インデックス又は時刻の少なくとも一方とを前記第2記録領域に記録することを特徴とする請求項1に記載のデータロガー端末。
【請求項4】
前記データ処理部は、前記センサで測定された複数のデータから平均値及び標準偏差を作成し、前記平均値及び前記標準偏差をインデックス又は時刻の少なくとも一方と共に前記第2記録領域に記録することを特徴とする請求項1に記載のデータロガー端末。
【請求項5】
データロガー端末と無線通信端末とを備える通信システムであって、
前記データロガー端末は、
センサと、
前記無線通信端末から受信した予め決められたデータ数及び記録条件に従って、前記センサで測定されたデータから一部のデータを抽出する又は新たなデータを作成するデータ処理部と、
前記センサで測定された複数のデータを記憶する第1記録領域と前記データ処理部で抽出又は作成された複数のデータを記録する第2記録領域とを有する記録部と、
前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータを前記無線通信端末に送信する第1無線通信部とを有し、
前記無線通信端末は、
前記データ数及び前記記録条件を設定する設定部と、
前記第1無線通信部と前記第1無線通信方式で無線通信を行う第2無線通信部と、
前記第2無線通信部を介して前記データロガー端末から取得したデータを表示する第1表示部と有する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
データロガー端末と無線通信端末とを備える通信システムの通信方法であって、
前記無線通信端末は、データ数及び記録条件の設定情報をデータロガー端末に送信し、
前記データロガー端末は、前記無線通信端末から受信した前記設定情報に従って、センサで測定された複数のデータから一部のデータを抽出し又は新たなデータを作成し、
前記センサで測定された複数のデータを記録媒体の第1記録領域に記録し、前記抽出又は前記作成された複数のデータを前記記録媒体の第2記録領域に記録し、
前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータのみを前記無線通信端末に送信する
ことを特徴とする通信システムの通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データロガー端末、通信システム及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
データロガー端末は、工場での機器管理、荷物搬送時の衝撃検知、屋外での環境データの取得などに利用されている。例えば、荷物を搬送する際に、荷物に取り付けられたデータロガーが温度や加速度を一定時間ごとに記録する。データロガー端末に記録されたデータは、スマートホンやタブレット端末を介してサーバに送信され、データの集積や解析が行われ、その結果がユーザに通知される。
【0003】
複雑なパラメータの算出などを行う必要なく、重要な情報を優先的にサーバに送信することができるセンサ端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、保存した測定データを高速に読み出せる管理装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-193511号公報
【文献】特開2012-127741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データロガー端末が荷物に取り付けられる場合、荷物が高く積まれてしまうなど、データロガー端末がユーザの手の届かない位置に置かれる場合がある。この場合はデータロガー端末のバッテリの交換が容易にできないため、データロガー端末は低消費電力で動作することが要求される。
【0006】
データロガー端末に記録されたデータをタブレット端末に送信する場合には、データロガー端末を低消費電力で動作させるため、低速な無線通信が使用されるが、データロガー端末に記録されたデータをタブレット端末に送信するのに長時間がかかるという問題がある。一方で、コンピュータネットワークなどで使用される高速な無線通信をデータロガー端末で行うと消費電力が高くなってしまい、データロガー端末のバッテリ切れが短期間で生じてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、低消費電力で従来よりもデータ通信時間を短縮できるデータロガー端末、通信システム及び通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、明細書に開示されたデータロガー端末は、センサと、無線通信端末から受信した予め決められたデータ数及び記録条件に従って、前記センサで測定されたデータから一部のデータを抽出する又は新たなデータを作成するデータ処理部と、前記センサで測定された複数のデータを記憶する第1記録領域と前記データ処理部で抽出又は作成された複数のデータを記録する第2記録領域とを有する記録部と、前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータを前記無線通信端末に送信する無線通信部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、明細書に開示された通信システムは、データロガー端末と無線通信端末とを備える通信システムであって、前記データロガー端末は、センサと、前記無線通信端末から受信した予め決められたデータ数及び記録条件に従って、前記センサで測定されたデータから一部のデータを抽出する又は新たなデータを作成するデータ処理部と、前記センサで測定された複数のデータを記憶する第1記録領域と前記データ処理部で抽出又は作成された複数のデータを記録する第2記録領域とを有する記録部と、前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータを前記無線通信端末に送信する第1無線通信部とを有し、前記無線通信端末は、前記データ数及び前記記録条件を設定する設定部と、前記第1無線通信部と前記第1無線通信方式で無線通信を行う第2無線通信部と、前記第2無線通信部を介して前記データロガー端末から取得したデータを表示する第1表示部と有することを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、明細書に開示された通信システムの通信方法は、データロガー端末と無線通信端末とを備える通信システムの通信方法であって、前記無線通信端末は、データ数及び記録条件の設定情報をデータロガー端末に送信し、前記データロガー端末は、前記無線通信端末から受信した前記設定情報に従って、センサで測定された複数のデータから一部のデータを抽出し又は新たなデータを作成し、前記センサで測定された複数のデータを記録媒体の第1記録領域に記録し、前記抽出又は前記作成された複数のデータを前記記録媒体の第2記録領域に記録し、前記無線通信端末と情報処理装置との間で使用される第2無線通信方式よりも低消費電力な第1無線通信方式で、前記第2記録領域に記録されたデータのみを前記無線通信端末に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、低消費電力で従来よりもデータ通信時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】データロガー端末を備える通信システムの構成図である。
図2】生データ記録領域に記録可能なデータとサイズとを示す図である。
図3】通信システムで実行される処理を示すタイミングチャートである。
図4】(A)は、データ記録処理の第1例で記録されるデータの構造を示す図であり、(B)は、第1例で記録されるデータの例を示す図である。
図5】データ記録処理の第1例を示すフローチャートである。
図6】データ記録処理の第2例で記録されるデータの構造を示す図である。
図7】データ記録処理の第2例を示すフローチャートである。
図8】(A)は、データ記録処理の第3例で記録されるデータの構造を示す図であり、(B)は、対象物に取り付けられたデータロガー端末を示す図である。
図9】データ記録処理の第3例を示すフローチャートである。
図10】データ記録処理の第4例で記録されるデータの構造を示す図である。
図11】データ記録処理の第4例を示すフローチャートである。
図12】データ記録処理の第5例で記録されるデータの構造を示す図である。
図13】データ記録処理の第5例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、データロガー端末を備える通信システムの構成図である。図1の通信システム1は、データロガー端末(以下「データロガー」)100、無線通信端末としてのタブレット端末(以下「タブレット」)200、及び情報処理装置としてのサーバ300を備えている。尚、図1では、データロガー100、タブレット200及びサーバ300の台数は1つであるが、複数あってもよい。
【0015】
データロガー100は、データロガー100の動作を制御するデータ処理部としてのプロセッサ101と、各種データを一時記憶するRAM102と、センサの測定値を格納する記録部としてのEEPROMなどのメモリ103と、データロガー100の動作状態を示すLEDなどの表示装置104と、時刻を取得する時刻取得部105と、タブレット200と無線通信を行う通信部106と、通信部106に接続されるアンテナ107と、データロガー100のX軸、Y軸及びZ軸の3軸の加速度を測定する加速度センサ108と、周辺の温度を測定する温度センサ109と、大気圧を測定する気圧センサ110と、交換可能なバッテリを有する電源部111とを備えている。各センサは一定時間ごとに測定を行う。プロセッサ101は、RAM102、メモリ103、表示装置104、時刻取得部105、通信部106、加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110にバス112を介して接続されている。電源部111は、プロセッサ101、RAM102、メモリ103、表示装置104、時刻取得部105、通信部106、加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110に電力を供給する。
【0016】
プロセッサ101は、それぞれのセンサの測定値を使って演算を行ったり、後述するサマリーデータ記録領域に記録するデータを作成する。
【0017】
メモリ103は、加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110で測定された値をそのまま記録する生データ記録領域(以下「第1記録領域」)131と、第1記録領域131に記録されたデータから大きい順又は小さい順に抽出されたデータや、第1記録領域131に記録されたデータに対する演算の結果得られた平均値、標準偏差などのデータを記録するサマリーデータ記録領域(以下「第2記録領域」)132とを備えている。
【0018】
表示装置104は、センシング中、データ書き込み中、省エネモード、通常モードなどのデータロガー100の動作状態を色で示す。例えば、センシング中は赤色であり、データ書き込み中は緑色であり、省エネモードでは黄色であり、通常モードでは白色である。
【0019】
時刻取得部105は、GPSレシーバ、リアルタイムクロック(RTC)、水晶振動子又はソフトウエアなどで構成されている。時刻取得部105がGPSレシーバである場合は、受信した電波から時刻情報を取得する。時刻取得部105がRTC又は水晶振動子である場合は、クロックにて経過時間をカウントする。時刻取得部105は、記録開始時刻を保持しておき、カウント間隔及びカウント数から時刻を計算する。時刻取得部105がソフトウエアである場合は、通信部106を介してタブレット200から時刻情報を取得する。
【0020】
通信部106は、Bluetooth(登録商標)(Bluetooth Low Energyを含む)又は特定小電力無線(IEEE802.15.4準拠)であり、タブレット200と通信する、例えば伝送速度が1Mbps以下の低速な無線通信部である。通信部106は、第2記録領域132から読み出されたデータのみをタブレット200へ送信する。
【0021】
プロセッサ101は、加速度センサ108でX軸、Y軸及びZ軸の重力加速度を検知することで、データロガー100の傾きを検出することができる。
【0022】
データロガー100の動作モードが省エネモードの場合は、電源部111は、加速度センサ108、温度センサ109、気圧センサ110及びプロセッサ101の一部である各センサからのデータを受信する部分のみに電力を供給する。この場合、無線通信やデータの書き込み・読み出しなどに電力が消費されないので、電池切れを抑制することができる。
【0023】
プロセッサ101が加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110からデータを受信すると、割り込みがかかり、データロガー100の動作モードが通常モードに切り替わる。データロガー100が通常モードの場合、電源部111は、プロセッサ101、RAM102、メモリ103、表示装置104、時刻取得部105、通信部106、加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110に電力を供給する。
【0024】
タブレット200は、タブレット200の動作を制御するプロセッサ201と、プログラム、アプリ及びデータなどを格納するメモリ202と、データを表示する表示装置203と、データロガー100と無線通信を行う第1通信部204と、第1通信部204に接続されるアンテナ205と、サーバ300と無線通信を行う第2通信部206と、バッテリを有する電源部207とを備えている。電源部207は、プロセッサ201、メモリ202、表示装置203、第1通信部204及び第2通信部206に電力を供給する。プロセッサ201は、メモリ202、表示装置203、第1通信部204及び第2通信部206にバス208を介して接続されている。プロセッサ201は設定部として機能する。
【0025】
第1通信部204は、例えば、Bluetooth(登録商標)又は特定小電力無線であり、データロガー100と通信するための低速な無線通信部である。
【0026】
第2通信部206は、例えば、無線LAN(Local Area Network)であり、サーバ300と通信するための、例えば伝送速度が10Mbps以上の高速な無線通信部である。第2通信部206は、第1通信部204よりも伝送速度が高速であり且つ消費電力も大きい。
【0027】
プロセッサ201は、加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110で測定され、第2記録領域132に記録されたデータを読み出す。メモリ202は、第2記録領域132から読み出されたデータを格納する。表示装置203は、第2記録領域132から読み出されたデータを表示し、ユーザに通知することができる。
【0028】
また、プロセッサ201は、メモリ202に格納されたデータロガー100の設定アプリの入力に基づいて、データロガー100の設定を行う。例えば、データロガー100から読み出すデータ数や第2記録領域132にデータを記録するための記録条件などを設定する。
【0029】
プロセッサ201は、第2記録領域132から読み出されたデータを第2通信部206を介してサーバ300に送信して、データをサーバ300に集約する。
【0030】
サーバ300は、サーバ300の動作を制御するプロセッサ301と、プログラム、アプリ及びデータなどを格納するメモリ302と、データを表示する表示装置303と、タブレット200と無線通信を行う通信部304と、電源部305とを備えている。電源部305は、プロセッサ301、メモリ302、表示装置303、及び通信部304に電力を供給する。プロセッサ301は、メモリ302、表示装置303、通信部304にバス306を介して接続されている。
【0031】
通信部304は、例えば、無線LANであり、タブレット200と通信する高速な通信部である。プロセッサ301は、第2記録領域132から読み出されたデータを、第1通信部204を介してタブレット200から受信する。プロセッサ301は、複数のタブレット200からデータを集約して解析し、その解析結果を表示装置303に表示し、ユーザに通知する。
【0032】
図2は、第1記録領域131に記録可能なデータの種類とサイズとを示す図である。温度は温度センサ109で測定され、気圧は気圧センサ110で測定され、加速度及び衝撃は加速度センサ108で測定される。
【0033】
衝撃は、データロガー100に加えられた加速度(ノルム)の最大値及び加速度が閾値を超えた回数を示す。加速度は、データロガー100の傾きを検出する際に利用される。加速度センサ108、温度センサ109及び気圧センサ110で測定された値はRAM102に一時保存され、時刻が記録インターバルに達したときにメモリ103に記憶される。
【0034】
データロガー100では、各センサで測定されたデータをメモリ103の第1記録領域131に記録するだけではなく、各センサで測定されたデータに基づいて作成されたデータが第2記録領域132に記録される。
【0035】
各センサで測定されたデータに基づいて作成されるデータの詳細については後述するが、例えば、第1記録領域131に記録されたデータから大きい順又は小さい順に所定数抽出されたデータや、第1記録領域131に記録されたデータに基づいて得られた平均値、標準偏差などのデータなどである。
【0036】
尚、第2記録領域132から読み出されたデータのみがタブレット200へ送信される。
【0037】
図3は、通信システム1で実行される処理を示すタイミングチャートである。まず、データロガー100はタブレット200との通信を開始する(S1)。タブレット200は、データロガー100から読み出すデータ数や第2記録領域132にデータを記録するための記録条件を設定し、その設定情報をデータロガー100に送信する(S11)。記録条件は、各センサの初期値や、各センサのデータを記録するか否かを判定するための閾値などである。データロガー100がタブレット200から時刻を取得する場合には、タブレット200はS11で時刻もデータロガー100に送信する。
【0038】
データロガー100は、タブレット200から受信した設定情報を自身に設定する(S2)。また、データロガー100は、必要に応じて自身に時刻を設定する(S2)。タブレット200から時刻を取得した場合には、取得した時刻がデータロガー100に設定される。時刻取得部105がRTC又は水晶振動子である場合は、データ記録間隔ごとにインクリメントされるインデックスとデータ記録間隔とを乗算した結果をタブレット200からの時刻に加算して現在の時刻を算出する。現在時刻は、データが記録される際に、当該データと共に第1記録領域131及び第2記録領域132に記録されてもよい。
【0039】
次に、データロガー100は、第1記録領域131及び第2記録領域132内の全データを消去する(S3)。データロガー100は、タブレット200との通信を切断し、省エネモードで再起動する(S4)。データロガー100は、各センサで測定されたデータをメモリ103に記録する(S5)。S5のデータ記録処理の詳細は後述する。
【0040】
次に、データロガー100は、タブレット200との通信を再開し、第2記録領域132のデータを読み出し、タブレット200に送信する(S6)。その後、手順はS4に戻る。
【0041】
タブレット200は、データロガー100からのデータを受信し(S12)、当該データを表示装置203に表示し、ユーザに通知する(S13)。S13では、受信したデータをプロセッサ201が解析した結果を表示装置203に表示してもよい。また、タブレット200はデータをサーバ300に送信する(S14)。
【0042】
サーバ300は、データをタブレット200から受信する(S15)と、当該データを表示装置303に表示し、ユーザに通知する(S16)。S16では、受信したデータをプロセッサ301が解析した結果を表示装置303に表示してもよい。
【0043】
図4(A)は、S5のデータ記録処理の第1例で記録されるデータの構造を示す図である。図4(B)は、データ記録処理の第1例で記録されるデータの例を示す図である。
【0044】
第1例では、測定データの一部を有用なデータとして第2記録領域132に記録する。図4(A)に示すように、加速度センサ108、温度センサ109又は気圧センサ110で測定された測定データ及びデータ測定の時刻が第1記録領域131に記録される。
【0045】
第2記録領域132には、第1記録領域131に記録された測定データのうち、例えば値が大きい順又は小さい順にリスト構造で所定数(例えば50個)の測定データが記録される。データ順、リスト構造、及び測定データの個数の設定は、予めS2で行われている。
【0046】
第2記録領域132には、特定の測定データと、当該測定データのインデックス、一つ前の大きさのデータのアドレス、一つ後の大きさのデータのアドレス、及びデータの測定時刻が関連付けて記録されている。インデックスは、データ記録間隔(例えば1秒)ごとにインクリメントされ、データ測定毎に測定データと関連付けられる。図4(A)では、インデックス順に測定データが第2記憶領域132に記録され、1段目にインデックス001の測定データが配置され、2段目にインデックス002の測定データが配置され、3段目にインデックス003の測定データが配置される。尚、インデックスと時刻とは少なくともいずれか一方が記録されていればよい。
【0047】
例えば、図4(B)のように、値が大きい順に測定データが3つ記録され、インデックス002>003>001の順で測定データの値が大きいとする。インデックス001の測定データの値は最も小さいので、1段目の「一つ前の大きさのデータのアドレス(前ポインタ)」の欄にはひとつ前の大きさのデータが存在しないことを示す予約値、即ち先頭データであることを示す予約値が入力され、1段目の「一つ後の大きさのデータのアドレス(後ポインタ)」の欄にはインデックス001の測定データの次に大きいインデックス003の測定データのアドレスが入力される。
【0048】
インデックス002の測定データの値が最も大きいので、2段目の「一つ前の大きさのデータのアドレス」の欄にはインデックス003の測定データのアドレスが入力され、2段目の「一つ後の大きさのデータのアドレス」の欄には一つ後の大きさのデータが存在しないことを示す予約値、即ち末尾データであることを示す予約値が入力される。
【0049】
インデックス003の測定データの値は中間値なので、3段目の「一つ前の大きさのデータのアドレス」の欄にはインデックス001の測定データのアドレスが入力され、3段目の「一つ後の大きさのデータのアドレス」の欄にはインデックス002の測定データのアドレスが入力される。
【0050】
測定データが増加する場合には、3段目より下に順次測定データが追加され、測定データ間の比較に基づいて「一つ前の大きさのデータのアドレス」の欄及び「一つ後の大きさのデータのアドレス」の欄のアドレスが適宜変更される。従って、第2記録領域132内ではデータの並び替えが行われず、測定データの大きさの順番は、「一つ前の大きさのデータのアドレス」の欄及び「一つ後の大きさのデータのアドレス」の欄から判断することができる。例えば、増加するデータのインデックスが004で測定データの大小関係が002>004>003>001の場合、インデックス002の一つ前の大きさのデータのアドレスは004に書き換えられ、インデックス003の一つ後ろの大きさのデータのアドレスは004に書き換えられる。データの並べ替えは行われないが、アドレスはデータ増加の度に毎回更新される。
【0051】
図5は、データ記録処理の第1例を示すフローチャートである。プロセッサ101は、データロガーの動作モードを通常モードに移行し(S18)、第2記録領域132に空き領域があるか否かを判別する(S19)。第2記録領域132に空き領域がない場合には(S19でNO)、本処理を終了する。第2記録領域132に空き領域がある場合には(S19でYES)、プロセッサ101は動作モードを省エネモードに移行し(S20)、各センサから測定データを適宜取得する(S21)。その後、プロセッサ101は動作モードを通常モードに移行して(S22)、取得した測定データを第1記録領域131に記録し(S23)、第2記録領域132に測定データが存在するか否かを判別する(S24)。第2記録領域132に測定データが存在しない場合には(S24でNO)、プロセッサ101は取得した測定データを初回データとして第2記録領域132に記録し(S27)、S19に戻る。
【0052】
第2記録領域132に測定データが存在する場合には(S24でYES)、プロセッサ101は、取得した測定データを第2記録領域132に記録済みの測定データと比較し(S25)、値の大小順に取得した測定データをリスト構造で第2記録領域132に記録して(S26)、S19に戻る。
【0053】
図6は、S5のデータ記録処理の第2例で記録されるデータの構造を示す図である。第2例では、測定データの平均値及び標準偏差を第2記録領域132に記録する。
【0054】
図6に示すように、加速度センサ108、温度センサ109又は気圧センサ110の測定データ及び測定時刻が第1記録領域131に記録される。第2記録領域132には、第1記録領域131に記録された測定データの平均値及び標準偏差が記録される。
【0055】
第2記録領域132には、インデックス、平均値、標準偏差及び時刻が関連付けて記録されている。インデックスには、例えば最初に取得された測定データのインデックスが入力される。インデックスと時刻とは少なくともいずれか一方が記録されていればよい。
【0056】
測定データの平均値及び標準偏差を算出するために使用するデータのインデックス及び測定データ数の設定は、予め図3のS2で行うことができる。例えば、データ記録間隔が1秒であり、記録開始から15分経過後の測定データから1000個ごとに平均値及び標準偏差を求める場合、計算開始のインデックスとして「900」が、測定データ数として「1000」が設定される。
【0057】
計算を開始するインデックス及び測定データ数が設定されていない場合には、例えばプロセッサ101は、最初に取得した測定データから1ブロック(例えば100個)ごとに計算した平均値及び標準偏差を第2記録領域132に記録する。
【0058】
図7は、データ記録処理の第2例のフローチャートである。S18~S23の工程は、図5のS18~S23の工程と同様なので、その説明を省略する。
【0059】
S23の後、プロセッサ101は、計算対象となる測定データの個数が指定されているか否かを判別する(S30)。測定データの個数が指定されている場合には(S30でYES)、プロセッサ101は指定された個数の測定データを取得したか否かを判別する(S31)。指定された個数の測定データが取得されている場合には(S31でYES)、プロセッサ101は平均値及び標準偏差を算出して第2記録領域132に記録し(S33)、S19に戻る。取得した測定データが指定された個数に達していない場合には(S31でNO)、S21に戻る。
【0060】
計算対象の測定データの個数が指定されていない場合には(S30でNO)、プロセッサ101は、取得した測定データが1ブロック分に達したか否かを判別する(S32)。取得した測定データの個数が1ブロック分に達した場合には(S32でYES)、S33に進む。一方、測定データが1ブロック分に達していない場合には(S32でNO)、S21に戻る。
【0061】
図8(A)は、S5のデータ記録処理の第3例で記録されるデータの構造を示す図である。図8(B)は、荷物などの対象物に取り付けられたデータロガー100の一例を示す図である。
【0062】
加速度センサ108はXYZ軸の加速度を検知する。重力加速度に対する閾値以上の加速度の変化が検出されたときに、プロセッサ101は荷物の転倒や横転があったと判断できる。尚、閾値は例えば0.9Gである。第3例では、閾値以上の加速度変化が検出されたときに加速度センサ108が測定した加速度を第2記録領域132に記録する。
【0063】
図8(A)に示すように、加速度センサ108で測定されたXYZ軸の加速度及び加速度の測定時刻が第1記録領域131に記録されている。第2記録領域132には、閾値以上の加速度変化が検出されたときの測定データのインデックス、XYZ軸の加速度及び時刻が関連付けされて記録されている。尚、インデックスと時刻とは少なくともいずれか一方が記録されていればよい。
【0064】
図8(B)に示すようにデータロガー100が荷物に取り付けられているときのXYZ軸の加速度がそれぞれ0.009G[x],0.065G[y],1.083G[z]である場合、+Z軸の面が上を向いていることがわかる。
【0065】
一方、荷物が+Y軸に対して90°横転し、XYZ軸の加速度がそれぞれ-0.967G[x]、0.021G[y]、0.087G[z]となった場合、-X軸の面が上を向いていることがわかる。
【0066】
荷物がさらに+Y軸に対して90°横転し、XYZ軸の加速度がそれぞれ0.049G[x]、0.058G[y]、-0.955G[z]となった場合、-Z軸の面が上を向き、荷物が最初の状態から180°横転したことがわかる。
【0067】
このように、閾値以上の加速度の変化が検出されたときのXYZ軸の加速度、インデックス/時刻を第2記録領域132に記録することで、どの時刻に荷物の転倒や横転があったのかを判断できる。また、加速度センサ108のXYZ軸の加速度の初期値を予めメモリ103に設定しておくことで、データロガー100の傾きを検出することができる。
【0068】
図9は、データ記録処理の第3例を示すフローチャートである。S18~S23の工程は、図5のS18~S23の工程と同様なので、その説明を省略する。
【0069】
S23の後、プロセッサ101は、加速度センサ108で測定されたXYZ軸の加速度に基づいて、閾値以上の加速度の変化を検出したか否かを判別する(S35)。ここでは、荷物が横転したか否かを判別している。
【0070】
閾値以上の加速度変化を検出していない場合には(S35でNO)、S21に戻る。閾値以上の加速度の変化を検出した場合には(S35でYES)、プロセッサ101は、閾値以上の加速度の変化が検出されたときのXYZ軸の加速度、インデックス/時刻を第2記録領域132に記録し(S36)、S19に戻る。
【0071】
図10は、S5のデータ記録処理の第4例で記録されるデータの構造を示す図である。第4例では、荷物に取り付けられたデータロガー100にかかる気圧及びデータロガー100の周囲温度を第2記録領域132に記録する。これにより、例えば、荷物の温度管理及び荷物の移動管理を行うことができる。
【0072】
図10に示すように、温度センサ109又は気圧センサ110で測定された測定データ及び時刻が第1記録領域131に記録される。
【0073】
第2記録領域132には、測定開始時の温度と、閾値を超えたとき又は下回ったときの温度と、インデックスと、時刻とが記録されている。さらに、直前に測定した気圧と現在の気圧の変化量が閾値を超えた場合に、荷物が移動したことを示す移動フラグ「0x01」が第2記録領域132に記録される。直前の気圧と現在の気圧の変化量が閾値を超えない場合は、荷物が移動していないことを示す不動フラグ「0x00」が第2記録領域132に記録される。温度と、移動フラグ/不動フラグと、インデックスと、時刻とは関連付けて記憶されており、インデックスと時刻とは少なくともいずれか一方が記録されていればよい。第2記録領域132に記録するタイミングは、例えば温度が閾値を超えた場合又は下回った場合である。こうすることで、有用なデータのみを第2記録領域132に記録できる。
【0074】
冷凍庫内の荷物の温度管理の例では、温度の閾値を0℃に設定しておき、0℃を上回った時点の温度およびそのインデックスを第2記録領域132に記録し、その後、温度が0℃より下回ったときの温度とインデックスを第2記録領域132に記録する。こうすることで、荷物周囲の温度が0℃を上回った時間を求めることができるため、データロガー100を品質管理等に用いることができる。なお、上記の場合、記録開始時に常温のデータロガー100が冷凍庫内の室温まで低下する際に閾値を通過する場合があるが、そのデータは無視する。
【0075】
また、温度が0℃を上回った時の周辺の気圧の変化量が閾値を超えると、移動フラグ「0x01」及びインデックス又は時刻が第2記録領域132に記録されるので、荷物がどのタイミングで冷凍庫外に移動したかを判断できる。また、移動フラグ/不動フラグとインデックス又は時刻が第2記録領域132に記録されるので、荷物がどのタイミングで冷凍庫内に移動したかや荷物が冷凍庫内に保管されている期間も判断できる。
【0076】
尚、気圧は空調の影響などで短時間だけ変化する場合もあるため、移動フラグ「0x01」が第2記録領域132に一定時間以上記録されていなければ、タブレット200又はサーバ300は荷物が移動していないと判断してもよい。
【0077】
図11は、データ記録処理の第4例を示すフローチャートである。S18~S23の工程は、図5のS18~S23の工程と同様なので、その説明を省略する。
【0078】
S23の後、プロセッサ101は、温度センサ109で測定された温度が閾値を超えたか否かを判別する(S40)。S40では、温度が閾値を下回ったか否かを判別してもよい。
【0079】
温度が閾値を超えていない場合には(S40でNO)、S21に戻る。温度が閾値を超えた場合には(S40でYES)、プロセッサ101は気圧の変化量が閾値を超えたか否かを判別する(S41)。閾値を超えて気圧が変化した場合には(S41でYES)、プロセッサ101は、荷物が移動していると判断し、移動フラグ「0x01」を設定し(S42)、温度と移動フラグとインデックス又は時刻とを第2記録領域132に記録し(S43)、S19に戻る。
【0080】
気圧の変化量が閾値を超えていない場合には(S41でNO)、プロセッサ101は荷物が移動していないと判断し、不動フラグ「0x00」を設定し(S44)、温度と不動フラグとインデックス又は時刻とを第2記録領域132に記録し(S43)、S19に戻る。
【0081】
図12は、S5のデータ記録処理の第5例で記録されるデータの構造を示す図である。第5例では、加速度センサ108で測定された衝撃データを第2記録領域132に記録する。衝撃データは、記録インターバル(例えば1秒)の間にデータロガー100に加えられた加速度の最大値及びその間に加速度が閾値を超えた回数を示す。
【0082】
図12に示すように、加速度センサ108で測定された加速度及び時刻が第1記録領域131に記録される。
【0083】
第2記録領域132には、インデックスと、記録インターバル間の加速度の最大値と、その間に加速度が閾値を超えた閾値超過回数と、時刻とが記録されている。インデックスと、加速度の最大値と、閾値超過回数と時刻とは関連付けて記憶されている。インデックスと時刻とは少なくとも一方が記録されていればよい。第2記録領域132に記録するタイミングは、例えば、加速度が閾値を超えた場合である。つまり、閾値以上の衝撃がデータロガー100に加わった場合にのみ、第2記録領域132へのデータの書き込みが行われる。
【0084】
図13は、データ記録処理の第5例を示すフローチャートである。S18~S23の工程は、図5のS18~S23の工程と同様なので、その説明を省略する。
【0085】
S23の後、プロセッサ101は、加速度センサ108で測定された加速度が閾値を超えたか否かを判別する(S46)。加速度が閾値を超えていない場合には(S46でNO)、S21に戻る。加速度が閾値を超えた場合には(S46でYES)、プロセッサ101は、加速度の最大値と、閾値を超過した回数と、インデックス又は時刻とを第2記録領域132に記録し(S47)、S19に戻る。
【0086】
以上説明したように、本実施の形態によれば、プロセッサ101が、予め決められたデータ数及び記録条件に従って、第1記録領域131に記録されたデータから作成したデータを第2記録領域132に記録し、作成したデータのみを無線LANよりもデータ伝送速度が低速であり且つ低消費電力なBluetooth又は特定小電力無線でタブレット端末200に送信する。
【0087】
従って、データロガー100に記録された全データをタブレット200に送信する場合よりも、データ通信時間を短縮できる。また、タブレット200との通信方式としてBluetooth又は特定小電力無線が使われているので、無線LANを使う場合よりも消費電力を低減することができる。
【0088】
特に、荷物などに取り付けられるデータロガー100では、簡単にはバッテリを交換できない可能性もあり、バッテリ切れを回避する必要がある。データロガー100は一般的なコンピュータやタブレット等の通信装置とは用途や機能が異なるため、データ通信時間を短縮し、消費電力を低減することが有用である。
【0089】
データロガー100で処理された平均値、標準偏差等のデータがタブレット200に送信されるため、センサから取得されたデータをそのままタブレット200に送信する場合と比べて送信するデータ量を削減することができ、データ通信時間を短縮できる。
【0090】
また、第2記録領域132に記録されたデータのみをタブレット200又はサーバ300に集約できるので、集約したデータや集約したデータの解析結果を表示し、ユーザに通知することもできる。
【0091】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 通信システム、 100 データロガー端末、
101,201,301 プロセッサ、 102 RAM、
103 不揮発性メモリ、 104,203,303 表示装置、
105 時刻取得部、 106,304 通信部、 107 アンテナ、
108 加速度センサ、 109 温度センサ、 110 気圧センサ、
111 電源部、 131 生データ記録領域、
132 サマリーデータ記録領域、 200 タブレット端末、
202,302 メモリ、 204 第1通信部、
206 第2通信部、 300 サーバ
図1
図2
図3
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図5
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