(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】配送ルート決定装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20231226BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20231226BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20231226BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G06Q10/083
G01C21/34
G08G1/00 D
G08G1/01 E
(21)【出願番号】P 2020035315
(22)【出願日】2020-03-02
【審査請求日】2022-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】堀 敬滋
(72)【発明者】
【氏名】石川 健
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 洋子
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-139264(JP,A)
【文献】特開2011-179956(JP,A)
【文献】特開2002-312884(JP,A)
【文献】特開2019-082755(JP,A)
【文献】特開2018-124676(JP,A)
【文献】特開2019-114258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G01C 21/34
G08G 1/00
G08G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある地域における道路上での第1車両の通行可否と、前記地域における道路上での前記第1車両の駐車可否と、前記地域における配送先の密集度
とに応じて、前記
地域における前記配送先までの配送ルートを、前記第1車両による第1ルートと、前記第1車両
に搭載され、前記
第1車両よりも小型の第2車両による第2ルートと
、徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する制御部を備える配送ルート決定装置。
【請求項2】
荷物を配送する第1車両
で当該荷物の配送先地域における道路
を通
過可
能であるか、
前記配送先地域における道路上に前記第1車両を路上駐車可能であるか、及び前記配送先地域における住宅の密集度合いの高低に基づいて
、前記配送先地域が、前記第1車両で配送
可能な地域である第1
地域、前記第1車両に搭載され、前記第1車両よりも小型の第2車両で配送
可能な地域である第2
地域、及び徒歩で配送可能な地域である第3地域のいずれであるかを判定し、当該判定の結果に基づいて、前記荷物を配送するための配送ルー
トを決定する制御部を備える配送ルート決定装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1車両で前記配送先地域における道路を通過可能であるかは前記第1車両での通行実績の多少に基づいて判定し、前記配送先地域における道路上に前記第1車両を路上駐車可能であるかは前記第1車両での駐車レンジが所定時間以上の実績の多少に基づいて判定し、前記配送先地域における住宅の密集度合いの高低は前記配送先地域が自宅設定されていることが多い地域か否かに基づいて判定する請求項
2に記載の配送ルート決定装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1車両で前記配送先地域における道路を通過可能であって、前記配送先地域における道路上に前記第1車両を路上駐車可能であって、前記配送先地域における住宅の密集度合いが低い場合に、前記配送先地域が前記第1地域と判定し、前記配送先地域における住宅の密集度合いが高い場合に、前記配送先地域が前記第2地域と判定
し、前記第1車両で前記配送先地域における道路を通過可能でないか又は前記配送先地域における道路上に前記第1車両を路上駐車可能でなく、かつ前記配送先地域における住宅の密集度合いが低い場合に、前記配送先地域が前記第3地域と判定する請求項
2又は請求項
3に記載の配送ルート決定装置。
【請求項5】
第1配送先の前の道路上での第1車両の通行可否と、前記
第1配送先の前の道路上での前記第1車両の駐車可否と、
配送元から、荷物を前記第1車両で前記第1配送先に配送するための所要時間が、
前記配送元から、当該荷物を前記第1車両で駐車場所に運搬してから徒歩で前記第1配送先に配送するための所要時間よりも短いかどうかと、
前記第1配送先から、別の荷物を、前記第1車両に搭載され、前記第1車両よりも小型の第2車両で前記第1配送先の次の第2配送先に配送するための所要時間が、閾値よりも短いかどうか
とに応じて、
前記配送元から前記第1配送先までの配送ルートを、前記第1車両による第1ルートと、前記第1車両及び前記第2車両による第2ルートと、前記第1車両及び徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する制御部を備える配送ルート決定装置。
【請求項6】
複数の荷物
それぞれの配送
先を、第1車両の
通行実績及び道路
の幅員に基づい
て前記第1車両で配送
可能な地域である第1
地域と
、前記第1車両に搭載され、前記第1車両よりも小型の第2車両で配送
可能な地域である第2
地域とに分類し、前記第1地域に分類した配送先と、前記第1地域に分類した配送先から最短で行けて、途中の駐車場所で前記第1車両を停めて前記第2車両に乗り換えられる、前記第2地域に分類した配送先とのペアを抽出し、配送元から前記第1地域への経路上と前記配送元から前記第2地域への経路上との渋滞の有無を判定し、前記第1地域と前記第2地域とのうち、前記配送元からの経路上に渋滞があると判定されなかった地域への配送を優先するとともに、前記駐車場所を経由して、優先されなかった地域への配送を行うように、前記複数の荷物を配送するための配送ルー
トを決定する制御部を備える配送ルート決定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配送ルート決定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、配送計画生成システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トラックなどの大型の配送車両は、配送先の道路状況によっては通行又は停車が困難な場合があり、従来のシステムには改善の余地がある。
【0005】
本開示の目的は、配送先の道路状況に適した配送ルートを案内することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る配送ルート決定装置は、
ある地域における道路上での第1車両の通行可否と、前記地域における道路上での前記第1車両の駐車可否と、前記地域における配送先の密集度と、荷物を前記第1車両で第1配送先に配送するための所要時間が、当該荷物を前記第1車両で駐車場所に運搬してから徒歩で前記第1配送先に配送するための所要時間よりも短いかどうかと、別の荷物を、前記第1車両に搭載され、前記第1車両よりも小型の第2車両で前記第1配送先の次の第2配送先に配送するための所要時間が、閾値よりも短いかどうかとの少なくともいずれかに応じて、前記第1配送先までの配送ルートを、前記第1車両による第1ルートと、前記第1車両及び前記第2車両による第2ルートと、前記第1車両及び徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する制御部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、配送先の道路状況に適した配送ルートを案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】いくつかの実施形態に係る配送対象範囲の例を示す図である。
【
図2】いくつかの実施形態に係る配送ルート決定装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】第2実施形態に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図5】第2実施形態に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図6】第2実施形態の変形例に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図7】第2実施形態の変形例に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態の変形例に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態の変形例に係る配送ルート決定装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、いくつかの実施形態について、図を参照して説明する。
【0010】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0011】
(第1実施形態)
図1及び
図2を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0012】
配送ルート決定装置20の制御部21は、第1指標と、第2指標と、第3指標と、第4指標と、第5指標との少なくともいずれかに応じて、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31による第1ルートと、第1車両31及び第2車両32による第2ルートと、第1車両31及び徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する。第1配送先は、配送対象範囲10内の、ある地域Riに存在する配送先13である。
【0013】
第1車両31は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV、PHV、EV、又はFCVなどの任意の種類の自動車である。「HV」は、hybrid vehicleの略語である。「PHV」は、plug-in hybrid vehicleの略語である。「EV」は、electric vehicleの略語である。「FCV」は、fuel cell vehicleの略語である。第1車両31は、本実施形態ではトラックなどの大型車両である。第1車両31は、本実施形態ではドライバによって運転されるが、任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。第1車両31は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0014】
第2車両32は、第1車両31に搭載され、第1車両31よりも小型の車両であれば、任意の車両でよいが、本実施形態では自転車又はバイクなどの小型車両である。
【0015】
本実施形態では、第1指標、第2指標、及び第3指標が適用される。すなわち、配送ルート決定装置20の制御部21は、第1指標と、第2指標と、第3指標とに応じて、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31による第1ルートと、第1車両31及び第2車両32による第2ルートと、第1車両31及び徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する。
【0016】
第1指標は、地域Riにおける道路上での第1車両31の通行可否である。
【0017】
第2指標は、地域Riにおける道路上での第1車両31の駐車可否である。
【0018】
第3指標は、地域Riにおける配送先13の密集度である。
【0019】
第4指標及び第5指標については、本実施形態では適用されないため、説明を省略する。
【0020】
本実施形態では、第1指標、第2指標、及び第3指標に照らして、地域Riが、第1車両31による配送に適した第1地域11と、第1車両31による配送に適さない第2地域12とのいずれかに分類される。第1地域11では、ドライバが第1車両31で配達を行う。第2地域12では、ドライバが第1車両31を邪魔にならない駐車場所14に駐車し、第2車両32に乗り換えて配達を行うか、又は徒歩で配達を行う。
【0021】
このように、本実施形態によれば、配送先13の道路状況に適した配送ルートを案内することができる。
【0022】
配送ルート決定装置20は、本実施形態では、カーナビゲーション機器などの車載機器であるが、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器でもよいし、PCでもよいし、又はクラウドコンピューティングシステム若しくはその他のコンピューティングシステムに属するサーバでもよい。「PC」は、personal computerの略語である。
【0023】
図2を参照して、本実施形態に係る配送ルート決定装置20の構成を説明する。
【0024】
配送ルート決定装置20は、制御部21のほかに、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25とを備える。
【0025】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、配送ルート決定装置20の各部を制御しながら、配送ルート決定装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0026】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、配送ルート決定装置20の動作に用いられるデータと、配送ルート決定装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0027】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。「LAN」は、local area networkの略語である。通信部23は、配送ルート決定装置20の動作に用いられるデータを受信し、また配送ルート決定装置20の動作によって得られるデータを送信する。
【0028】
入力部24は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部24は、配送ルート決定装置20の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部24は、配送ルート決定装置20に備えられる代わりに、外部の入力機器として配送ルート決定装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0029】
出力部25は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力部25は、配送ルート決定装置20の動作によって得られるデータを出力する。出力部25は、配送ルート決定装置20に備えられる代わりに、外部の出力機器として配送ルート決定装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。
【0030】
配送ルート決定装置20の機能は、本実施形態に係るプログラムを、制御部21に相当するプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、配送ルート決定装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。プログラムは、配送ルート決定装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを配送ルート決定装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、プログラムに従って配送ルート決定装置20の動作を実行することにより配送ルート決定装置20として機能する。
【0031】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0032】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0033】
配送ルート決定装置20の一部又は全ての機能が、制御部21に相当する専用回路により実現されてもよい。すなわち、配送ルート決定装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0034】
図3を参照して、本実施形態に係る配送ルート決定装置20の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る配送ルート決定方法に相当する。
【0035】
ステップS101において、制御部21は、配送対象範囲10を任意の地域R1,・・・,Rnに分割する。そして、ステップS102からステップS107の処理が地域数分、すなわち、n回繰り返される。ここで、n>0である。
【0036】
ステップS102において、制御部21は、住宅の密度が一定以上であるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、地域Riにおける配送先13の密集度が第3閾値以上かどうかを判定する。ここで、i=1,・・・,nである。第3閾値は、任意の値に設定される。地域Riにおける配送先13の密集度が第3閾値以上であれば、ステップS103の処理が行われる。地域Riにおける配送先13の密集度が第3閾値以上でなければ、ステップS104の処理が行われる。
【0037】
ステップS103において、制御部21は、第2車両32で荷物を配送することを決定する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31及び第2車両32による第2ルートに決定する。そして、ステップS108の処理が行われる。
【0038】
ステップS104において、制御部21は、第1車両31の路上駐車が一定以上発生しているかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、地域Riにおける道路上での第1車両31の駐車可否の指標が第2閾値以上かどうかを判定する。第2閾値は、任意の値に設定される。地域Riにおける道路上での第1車両31の駐車可否の指標が第2閾値以上であれば、ステップS105の処理が行われる。地域Riにおける道路上での第1車両31の駐車可否の指標が第2閾値以上でなければ、ステップS107の処理が行われる。
【0039】
ステップS105において、制御部21は、第1車両31の走行実績が一定以上あるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、地域Riにおける道路上での第1車両31の通行可否の指標が第1閾値以上かどうかを判定する。第1閾値は、任意の値に設定される。地域Riにおける道路上での第1車両31の通行可否の指標が第1閾値以上であれば、ステップS106の処理が行われる。地域Riにおける道路上での第1車両31の通行可否の指標が第1閾値以上でなければ、ステップS107の処理が行われる。
【0040】
ステップS106において、制御部21は、第1車両31で荷物を配送することを決定する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31による第1ルートに決定する。そして、ステップS108の処理が行われる。
【0041】
ステップS107において、制御部21は、徒歩で荷物を配送することを決定する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31及び徒歩による第3ルートに決定する。そして、ステップS108の処理が行われる。
【0042】
ステップS108において、制御部21は、各地域を配送方法によって色分けし、配送対象範囲10内の配送方法を判断する地図を生成する。制御部21は、生成した地図を、出力部25に相当するディスプレイに表示する。あるいは、制御部21は、生成した地図を、通信部23を介してドライバの端末に送信する。
【0043】
上述のように、本実施形態では、配送ルート決定装置20の制御部21は、配送先13、及び配送先13周辺の道路状況に応じて、第1車両31、及び第1車両31に搭載された第2車両32での荷物の配送ルートを作成する。道路状況には、第1車両31の通行可否、道幅、及び停車の可否などが含まれる。
【0044】
具体的には、制御部21は、配送対象範囲10の各地域に対して、配送先13の手前の道路環境、及び配送先13の密集度合いから、配送パターンを判断する。
【0045】
配送パターンとしては、第1車両31での配送というパターンP1と、第2車両32での配送というパターンP2と、徒歩、すなわち、手持ちでの配送というパターンP3とがある。
【0046】
配送パターンを判断する条件としては、第1車両31の通行実績が多いという条件Aと、第1車両31がPレンジに入れて一定時間経過した実績が多いという条件Bと、住宅地図情報又はプローブ情報からナビゲーションで自宅設定がされていることが多いという条件Cとがある。条件Aを満たす地域は、第1車両31で進入可能である。条件Bを満たす地域は、路上駐車しやすい。条件Cを満たす地域は、住宅が密集している。
【0047】
条件A及び条件Bを満たし、条件Cを満たさない地域には、パターンP1が適用される。条件Cを満たす地域には、パターンP2が適用される。条件A及び条件Bのいずれか1つのみを満たし、条件Cを満たさない地域には、パターンP3が適用される。
【0048】
本実施形態によれば、最適な配送方法を案内しやすい。
【0049】
(第2実施形態)
図1及び
図2を参照して、第1実施形態と本実施形態との差異を説明する。
【0050】
第1実施形態では、第1指標、第2指標、及び第3指標が適用されるが、本実施形態では、第1指標、第2指標、第4指標、及び第5指標が適用される。すなわち、配送ルート決定装置20の制御部21は、第1指標と、第2指標と、第4指標と、第5指標とに応じて、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31による第1ルートと、第1車両31及び第2車両32による第2ルートと、第1車両31及び徒歩による第3ルートとのいずれかに決定する。
【0051】
第1指標及び第2指標については、第1実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
【0052】
第4指標は、荷物を第1車両31で第1配送先に配送するための所要時間T1が、当該荷物を第1車両31で駐車場所14に運搬してから徒歩で第1配送先に配送するための所要時間T2よりも短いかどうかである。
【0053】
第5指標は、別の荷物を第2車両32で第2配送先に配送するための所要時間T3が、閾値βよりも短いかどうかである。第2配送先は、第1配送先の次の配送先13である。
【0054】
本実施形態では、第1指標、第2指標、第4指標、及び第5指標に照らして、地域Riが、第1車両31による配送に適した第1地域11と、第1車両31による配送に適さない第2地域12とのいずれかに分類される。
【0055】
このように、本実施形態によれば、配送先13の道路状況に適した配送ルートを案内することができる。
【0056】
本実施形態に係る配送ルート決定装置20の構成については、
図2に示した第1実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
【0057】
図4及び
図5を参照して、本実施形態に係る配送ルート決定装置20の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る配送ルート決定方法に相当する。
【0058】
ステップS201において、制御部21は、荷物の大きさ、種類、及び配送先13のデータを取得する。
【0059】
ステップS202において、制御部21は、第1配送先の接続道が第1車両31で通行可能であるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、地域Riにおける道路上での第1車両31の通行可否を判定する。第1車両31が通行可能であれば、ステップS203の処理が行われる。第1車両31が通行不可であれば、ステップS209の処理が行われる。
【0060】
ステップS203において、制御部21は、第1配送先の接続道が路上駐車可能であるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、地域Riにおける道路上での第1車両31の駐車可否を判定する。第1車両31が駐車可能であれば、ステップS204の処理が行われる。第1車両31が駐車不可であれば、ステップS209の処理が行われる。
【0061】
ステップS204において、制御部21は、最寄りの駐車場所14を検索する。
【0062】
ステップS205において、制御部21は、配送元から第1配送先までの第1車両31での所要時間T1を算出する。ステップS206において、制御部21は、最寄りの駐車場所14までの第1車両31での所要時間と、最寄りの駐車場所14からの徒歩での所要時間に、荷物の重さによる係数αを掛けた時間との合計を所要時間T2として算出する。係数αは、荷物が重ければ重いほど値が大きい。ステップS207において、制御部21は、T1<T2であるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、荷物を第1車両31で第1配送先に配送するための所要時間T1が、当該荷物を第1車両31で駐車場所14に運搬してから徒歩で第1配送先に配送するための所要時間T2よりも短いかどうかを判定する。所要時間T1が所要時間T2よりも短ければ、ステップS208の処理が行われる。所要時間T1が所要時間T2と同じか、又は所要時間T1が所要時間T2よりも長ければ、ステップS209の処理が行われる。
【0063】
ステップS208において、制御部21は、第1車両31で第1配送先まで荷物を配送するルートを探索する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31による第1ルートに決定する。そして、ステップS214の処理が行われる。
【0064】
ステップS209において、制御部21は、第1配送先の最寄りの第2配送先を検索する。ステップS210において、制御部21は、第1配送先から第2配送先までの所要時間T3を算出する。ステップS211において、制御部21は、T3<βであるかどうかを判定する。すなわち、制御部21は、別の荷物を第2車両32で第2配送先に配送するための所要時間T3が、閾値βよりも短いかどうかを判定する。閾値βは、第2車両32を利用して当該別の荷物を配送可能な距離に応じて設定される。所要時間T3が閾値βよりも短ければ、ステップS212の処理が行われる。所要時間T3が閾値βと同じか、又は所要時間T3が閾値βよりも長ければ、ステップS213の処理が行われる。
【0065】
ステップS212において、制御部21は、第1車両31を第1配送先から離れた駐車場所14に駐車して、駐車場所14から第2車両32で荷物を配送するルートを探索する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31及び第2車両32による第2ルートに決定する。そして、ステップS214の処理が行われる。
【0066】
ステップS213において、制御部21は、第1車両31を第1配送先から離れた駐車場所14に駐車して、駐車場所14から徒歩で荷物を配送するルートを探索する。すなわち、制御部21は、第1配送先までの配送ルートを、第1車両31及び徒歩による第3ルートに決定する。そして、ステップS214の処理が行われる。
【0067】
ステップS214において、制御部21は、ドライバに作成した配送ルートを案内する。具体的には、制御部21は、決定した配送ルートを、出力部25に相当するディスプレイに表示する。あるいは、制御部21は、決定した配送ルートを、通信部23を介してドライバの端末に通知する。
【0068】
上述のように、本実施形態では、配送ルート決定装置20の制御部21は、配送先13、配送先13への荷物の大きさ、及び配送先13周辺の道路状況に応じて、第1車両31、及び第1車両31に搭載された第2車両32での荷物の配送ルートを作成する。
【0069】
具体的には、制御部21は、個々の荷物に対して、配送先13の手前の道路環境、交通状況を考慮した所要時間、及び荷物の重さから、配送パターンを判断する。
【0070】
配送パターンとしては、第1車両31での配送というパターンP1と、第2車両32での配送というパターンP2と、徒歩、すなわち、手持ちでの配送というパターンP3とがある。パターンP2及びパターンP3では、第1車両31が配送先13から離れた駐車場所14に駐車される。
【0071】
配送パターンを判断する条件としては、第1車両31の通行実績があるという条件Aと、第1車両31がPレンジに入れて一定時間経過した実績があるという条件Bと、ナビゲーションのルート探索機能を用いて判定される条件C及び条件Dとがある。条件Aを満たす配送先13の手前の道路は、第1車両31で進入可能である。条件Bを満たす配送先13の手前の道路は、路上駐車可能である。条件Cは、配送先13までの第1車両31の所要時間T1が、最寄りの駐車場所14までの第1車両31での所要時間と、最寄りの駐車場所14からの徒歩での所要時間に、荷物の重さによる係数αを掛けた時間との合計である所要時間T2よりも短いという条件である。条件Dは、配送先13の一定範囲内に別の配送先13があるという条件である。
【0072】
条件A、条件B、及び条件Cを満たす配送先13には、パターンP1が適用される。条件A、条件B、及び条件Cのいずれか1つ又は2つのみを満たし、条件Dを満たす配送先13には、パターンP2が適用される。条件A、条件B、及び条件Cのいずれか1つ又は2つのみを満たし、条件Dを満たさない配送先13には、パターンP3が適用される。
【0073】
本実施形態によれば、最適な配送方法を案内しやすい。
【0074】
図6、
図7、
図8、及び
図9を参照して、本実施形態の一変形例に係る配送ルート決定装置20の動作を説明する。この動作は、この変形例に係る配送ルート決定方法に相当する。
【0075】
ステップS301において、制御部21は、荷物の大きさ、種類、及び配送先13のデータを取得する。ステップS302において、制御部21は、配送先13の住所から地図上に配送先13をマッピングする。ステップS303において、制御部21は、地図上にマッピングした配送先13を、第1車両31の通行実績及び道路の幅員に基づいて第1地域11と第2地域12とに分類する。ステップS304において、制御部21は、第1地域11と近接した、第2地域12の配送先13を探索する。ステップS305において、制御部21は、第2地域12と近接した、第1地域11の配送先13を探索する。ステップS306において、制御部21は、ステップS304で探索した配送先13と、ステップS305で探索した配送先13とを目的地と出発地とした最短ルートを探索し、その中の最短距離の配送先13の組合せを選択する。ステップS307において、制御部21は、組み合わせた配送先13のルート周辺の駐車場所14を探索する。ステップS308において、制御部21は、そのような駐車場所14が存在するかどうかを判定する。そのような駐車場所14が存在しなければ、ステップS309の処理が行われる。そのような駐車場所14が存在すれば、ステップS310の処理が行われる。
【0076】
ステップS309において、制御部21は、ステップS304で探索した配送先13と、ステップS305で探索した配送先13との少なくとも一方を除く。そして、ステップS306からステップS308の処理が再び行われる。
【0077】
ここまでの処理で、第1地域11の配送先13と、その第1地域11の配送先13から最短で行けて、途中の駐車場所14で第1車両31を停めて第2車両32に乗り換えられる第2地域12の配送先13とのペアが抽出される。
【0078】
ステップS310において、制御部21は、配送元から、第1地域11及び第2地域12へのそれぞれのルートを探索する。ステップS311において、制御部21は、当該ルート上に渋滞などの障害があるかどうかを判定する。当該ルート上に障害がなければ、ステップS312の処理が行われる。当該ルート上に障害があれば、ステップS313の処理が行われる。
【0079】
ステップS312において、制御部21は、第1地域11と第2地域12とのうち、最初に荷物を配送する地域を選択する。そして、ステップS314の処理が行われる。
【0080】
ステップS313において、制御部21は、第1地域11と第2地域12とのうち、当該ルート上に障害がない地域を選択する。そして、ステップS314の処理が行われる。
【0081】
ステップS310以降、ここまでの処理で、配送元から、渋滞などの障害に遭遇せずに行ける地域が最初の地域として選択される。
【0082】
ステップS314において、制御部21は、選択した地域が第1地域11であるかどうかを判定する。選択した地域が第1地域11であれば、ステップS315の処理が行われる。選択した地域が第2地域12であれば、ステップS319の処理が行われる。
【0083】
ステップS315において、制御部21は、配送元を出発地とし、組み合わせた配送先13を目的地とし、他の配送先13を中継地としてルートAを探索する。ステップS316において、制御部21は、第2地域12の荷物の大きさと種類とのデータを取得する。ステップS317において、制御部21は、大きさが小さく且つ安定度の高い、すなわち、割れにくい荷物の配送先13を優先してルートBを探索する。ステップS318において、制御部21は、ルートA、駐車場所14、ルートB、駐車場所14の順にルートを組み合わせて配送ルートを作成する。そして、ステップS323の処理が行われる。
【0084】
ステップS319及びステップS320の処理については、ステップS316及びステップS317の処理と同じであるため、説明を省略する。ステップS321において、制御部21は、組み合わせた配送先13を出発地とし、他の配送先13を中継地としてルートAを探索する。ステップS322において、制御部21は、駐車場所14、ルートB、駐車場所14、ルートAの順にルートを組み合わせて配送ルートを作成する。そして、ステップS323の処理が行われる。
【0085】
ステップS323の処理については、
図5のステップS214の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0086】
ステップS318で作成された配送ルートを案内された場合、ドライバは、配送元から、最初の地域として選択された第1地域11に第1車両31で向かい、そのままルートAに沿って、第1地域11内の配送先13を第1車両31で巡回する。ルートAの終点は、ステップS310の直前までの処理で抽出されたペアに含まれる、第1地域11の配送先13である。ルートBの始点は、そのペアに含まれる、第2地域12の配送先13である。ドライバは、ルートAの終点からルートBの始点に向かう途中の駐車場所14で第1車両31を停めて第2車両32に乗り換える。ドライバは、ルートBに沿って、第2地域12内の配送先13を第2車両32で巡回する。そして、ドライバは、駐車場所14に戻って第2車両32を第1車両31の荷台に載せ、再び第1車両31に乗り込む。
【0087】
一方、ステップS322で作成された配送ルートを案内された場合、ドライバは、配送元から、最初の地域として選択された第2地域12に第1車両31で向かうが、ルートBの終点からルートAの始点に向かう途中の駐車場所14で第1車両31を一旦停めて第2車両32に乗り換える。ドライバは、ルートBに沿って、第2地域12内の配送先13を第2車両32で巡回する。ルートBの終点は、ステップS310の直前までの処理で抽出されたペアに含まれる、第2地域12の配送先13である。ルートAの始点は、そのペアに含まれる、第1地域11の配送先13である。ドライバは、駐車場所14に戻って第2車両32を第1車両31の荷台に載せ、再び第1車両31に乗り込む。そして、ドライバは、ルートAに沿って、第1地域11内の配送先13を第1車両31で巡回する。
【0088】
上述のように、この変形例では、ルートで指定された配送順に配送を行うことが原則である。
1.第1車両31で荷物を配送可能な地域が最初に選択されていれば、ルートAを最初に案内し、その後に駐車場所14を案内して第2車両32への乗換えを促して、ルートBを案内し、最後に再度駐車場所14を案内する。
2.第1車両31で荷物を配送可能でない地域が最初に選択されていれば、まずは駐車場所14を案内し、第2車両32への乗換えを促して、ルートBを案内し、・・・と1と逆順に案内していく。
【0089】
最後の案内地点は配送元でもよい。
【0090】
この変形例によれば、複数拠点を巡回する際の配送ルート提案時に、路上駐車できない、細い道を通る必要がある、又は工事中で通れないなど、第1車両31だけでは荷物を配送しにくいルートがあった場合、駐車場所14をルートに加え、そこから第2車両32で配送を行うルート提案を行うことができる。荷物が第2車両32で運べる重量及び形状かを判別し、可能な場合は第2車両32に乗り換えるルートを推奨することができる。マルチモーダルの配送が可能となる。
【0091】
以上説明したように、第1実施形態、第2実施形態、又はいずれかの実施形態の変形例において、配送ルート決定装置20の制御部21は、荷物を配送する第1車両31の当該荷物の配送先地域における道路上の通行可否を判定し、当該通行可否に基づいて当該荷物のうち第1荷物を第1車両31で配送するための第1配送ルートと当該荷物のうち第2荷物を、当該道路を通行可能な第2車両32で配送するための第2配送ルートとを決定する。「通行可否」は、通行しにくいという概念も含む。「第1配送ルート」は、例えば、ルートAである。「第2配送ルート」は、例えば、ルートBである。
【0092】
一例において、制御部21は、第1車両31で配送先地域における道路を通過可能であるか、配送先地域における道路上に第1車両31を路上駐車可能であるか、及び配送先地域における住宅の密集度合いの高低に基づいて、配送先地域が、第1車両31で配送可能な地域である第1地域11及び第2車両32で配送可能な地域である第2地域12のいずれであるかを判定する。
【0093】
一例において、制御部21は、第1車両31で配送先地域における道路を通過可能であるかは第1車両31での通行実績の多少に基づいて判定し、配送先地域における道路上に第1車両31を路上駐車可能であるかは第1車両31での駐車レンジが所定時間以上の実績の多少に基づいて判定し、配送先地域における住宅の密集度合いの高低は配送先地域が自宅設定されていることが多い地域か否かに基づいて判定する。
【0094】
一例において、制御部21は、第1車両31で配送先地域における道路を通過可能であって、配送先地域における道路上に第1車両31を路上駐車可能であって、配送先地域における住宅の密集度合いが低い場合に、配送先地域が第1地域11と判定し、配送先地域における住宅の密集度合いが高い場合に、配送先地域が第2地域12と判定する。
【0095】
一例において、制御部21は、配送先地域が第2地域12である場合であって、配送元から配送先地域への接続道路上に駐車可能な地点が存在する場合、配送元から配送先地域までの第1車両31での第1所要時間、及び配送元から駐車可能な地点までの第1車両31での所要時間と駐車可能な地点から配送先地域への徒歩での所要時間とを合計した第2所要時間を算出し、第1所要時間が第2所要時間よりも短い場合に配送元から配送先地域までの配送ルートを決定する。「駐車可能な地点」は、例えば、駐車場所14である。「第1所要時間」は、例えば、所要時間T1である。「第2所要時間」は、例えば、所要時間T2である。
【0096】
一例において、制御部21は、配送元から第1地域11への経路と配送元から第2地域12への経路とをそれぞれ第1経路と第2経路として探索し、配送先地域の周辺に存在するとともに、第1地域11に存在する駐車可能な駐車場所14を検索し、配送元から第1地域11への経路上の渋滞と配送元から第2地域12への経路上の渋滞とを検出し、渋滞が検出されなかった地域への配送を優先するとともに、駐車可能な駐車場所14を経由して、優先されなかった地域への配送を行うように配送ルートを決定する。
【0097】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0098】
10 配送対象範囲
11 第1地域
12 第2地域
13 配送先
14 駐車場所
20 配送ルート決定装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 出力部
31 第1車両
32 第2車両