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特許7410061食品接触用途での使用に適した貯蔵安定可能な水性分散液
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】食品接触用途での使用に適した貯蔵安定可能な水性分散液
(51)【国際特許分類】
   C08L 71/00 20060101AFI20231226BHJP
   C08K 5/09 20060101ALI20231226BHJP
   C08K 5/098 20060101ALI20231226BHJP
   C08K 5/41 20060101ALI20231226BHJP
   C08L 83/04 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
C08L71/00 Z
C08K5/09
C08K5/098
C08K5/41
C08L83/04
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020573381
(86)(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 US2019038989
(87)【国際公開番号】W WO2020005942
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】62/692,353
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】シャフナー、ニコラス ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ブーク、ケビン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】デカド、サラ イー.
(72)【発明者】
【氏名】ドダプカル、シュリカント
(72)【発明者】
【氏名】ハンダン、インタン エム.
(72)【発明者】
【氏名】トロッティエ、レミ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ランドガード、リチャード エー.
【審査官】前田 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特表平07-506598(JP,A)
【文献】米国特許第05358560(US,A)
【文献】特開平06-192036(JP,A)
【文献】特表2001-506310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L
C08K
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分、
(A)金属ステアリン酸塩、
(B)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化1】

(C)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化2】

(D)オクタン酸、
(E)ラウリル硫酸ナトリウム、
(F)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、および
(G)水、を含む組成物であって、
前記成分(A)の量が、前記組成物の重量に基づいて、40重量%~60重量%であり、
前記成分(B)の量が、前記組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%であり、
前記成分(C)の量が、前記組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%であり、
前記成分(D)の量が、前記組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%であり、
前記成分(E)の量が、前記組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%であり、
前記成分(D)と成分(F)との重量比が、0.80~1.20であり、
前記成分(A)および(G)の合計量が、前記組成物の総重量の≧70重量%を構成する、
組成物。
【請求項2】
前記金属ステアリン酸塩が、ステアリン酸カルシウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記金属ステアリン酸塩が、平均4.0~10.0ミクロン、最頻値1.0~5.0ミクロン、D90 10.0~20.0ミクロンのような粒度分布を有する、請求項1または請求項2に記載の組成物
【請求項4】
前記成分(B)と成分(C)との重量比が、0.80~1.20である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記成分(D)と成分(E)との重量比が、0.80~1.20である、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記成分(A)および(G)の合計量が、前記組成物の総重量の≧75重量%を構成する、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、および(G)の合計量が、前記組成物の総重量の≧95重量%を構成する、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
コーティングされたポリマー粒子であって、前記コーティングが、請求項1~のいずれか一項に記載の組成物から形成される、コーティングされたポリマー粒子。
【請求項9】
請求項に記載の前記コーティングされた粒子から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
食品接触用途で使用される高分子材料の添加剤として使用するのに適した、改善された貯蔵安定可能な水性分散液が必要である。分散液については、以下の参照:JP59051236A(要約)、JP59219400A(要約)、CN102094356A(要約)に記載されている。しかしながら、そのような分散液は、長期の安定性の問題を有し、かつ/または食品接触用途には適していない。したがって、考察したように、食品接触用途で使用されるポリマー材料の添加剤として使用するための改善された貯蔵安定性の分散液が必要である。この必要性は、以下の発明によって満たされている。
【発明の概要】
【0002】
以下の成分を含む、組成物:
A)以下を含む金属ステアリン酸塩、
B)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化1】
C)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化2】
D)オクタン酸、
E)ラウリル硫酸ナトリウム、
F)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、および
G)水。
【発明を実施するための形態】
【0003】
食品接触用途で使用される高分子材料の添加剤として使用するのに適する貯蔵安定可能な(室温で≧6ヶ月、40℃で≧4週間)水性金属ステアリン酸塩分散液が発見された。改善された貯蔵安定性により、分散液を使用前に出荷して保管することができる。分散液は、米国および欧州連合で食品接触が承認されている成分を含有する。
【0004】
上で考察したように、以下の成分を含む組成物が提供される:
A)以下を含む金属ステアリン酸塩、
B)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化3】
C)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化4】
D)オクタン酸、
E)ラウリル硫酸ナトリウム、
F)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、および
G)水。
【0005】
組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0006】
組成物の各成分は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0007】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、金属ステアリン酸塩は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸バリウム、およびさらにステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸亜鉛から選択される。
【0008】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、金属ステアリン酸塩は、ステアリン酸カルシウムである。
【0009】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、請求項1に記載の金属ステアリン酸塩は、以下のような粒度分布を有する:平均4.0~10.0ミクロン、最頻値1.0~5.0ミクロン、およびD90 10.0~20.0ミクロンこれらの粒度パラメータは、例えば、平均値、最頻値、およびD90値を報告するBeckmanCoulterレーザー回折装置を使用して測定することができる。
【0010】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Aの量は、組成物の重量に基づいて、40重量%~60重量%、または40重量%~55重量%、または40重量%~50重量%である。
【0011】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Bと成分Cとの重量比は、0.80~1.20、または0.85~1.15、0.90~1.10、または0.95~1.05である。
【0012】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Dと成分Eとの重量比は、0.80~1.20、または0.85~1.15、0.90~1.10、または0.95~1.05である。
【0013】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Dと成分Fとの重量比は、0.80~1.20、または0.85~1.15、0.90~1.10、または0.95~1.05である。
【0014】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Eと成分Fとの重量比は、0.80~1.20、または0.85~1.15、0.90~1.10、または0.95~1.05である。
【0015】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Bの量は、組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%、または1.2重量%~1.8重量%、または1.4重量%~1.6重量%である。
【0016】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Cの量は、組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%、または1.2重量%~1.8重量%、または1.4重量%~1.6重量%である。
【0017】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Eの量は、組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%、または0.2重量%~0.6重量%、または0.2重量%~0.5重量%である。
【0018】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分Dの量は、組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%、または0.2重量%~0.6重量%、または0.2重量%~0.5重量%である。
【0019】
本明細書に記載の一実施形態、または本実施形態の組み合わせでは、PDMSは、25℃で、200~2000cSt、または250~1800cSt、または300~1600cSt、または350~1200cStの粘度を有する。
【0020】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分AおよびGの合計量は、組成物の総重量の≧70重量%、または≧75重量%、または≧80重量%、または≧85重量%、または≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%を構成する。
【0021】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、成分A、B、C、D、E、F、およびGの合計量は、組成物の総重量の≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%を構成する。
【0022】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、組成物は、銀/塩化銀電極を使用して、5.8~6.8、または6.0~6.5のpH値を有する。
【0023】
コーティングが、本明細書に記載の任意の1つ以上の実施形態の組成物から形成されるコーティングされたポリマー粒子も提供される。
【0024】
コーティングされたポリマー粒子は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0025】
また、本明細書に記載の任意の1つ以上の実施形態のコーティングされたポリマー粒子から形成される少なくとも1つの成分を含む物品も提供される。
【0026】
物品は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0027】
本明細書で使用される場合、ポリマー粒子は、少なくとも1つのポリマー、および1つ以上の安定剤などの任意選択の他の添加剤を含むポリマー組成物から形成される。一実施形態では、ポリマー粒子は、1つのポリマー、および1つ以上の安定剤などの任意選択の他の添加剤を含むポリマー組成物から形成される。
【0028】
コーティングされたポリマー粒子を形成するプロセスも提供され、該プロセスは、本明細書に記載の1つ以上の実施形態の組成物を、ポリマー粒子の総表面の少なくとも一部(例えば、≧50%)に適用することを含む。
【0029】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、オレフィン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0030】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0031】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、プロピレン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0032】
本発明のプロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0033】
本明細書に記載の任意の1つ以上の実施形態のプロセスから形成されたコーティングされたポリマー粒子も提供される。
【0034】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、ポリマー粒子の総表面の少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%上に本明細書に記載の1つ以上の実施形態の組成物から形成されたコーティングを含む。さらなる実施形態では、水は、コーティングから除去される。
【0035】
ポリマー粒子の総表面積は、粒子(例えば、ペレット)の平均寸法およびグラムあたりの粒子の重量から、またはBET分析(例えば、Micromeritics ASAP 2420から入手可能なBET機器を使用して)によって計算することができる。コーティングされたポリマー粒子の表面積の量は、典型的には拡大鏡を使用して、目視検査によって決定することができる。
【0036】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、オレフィン系ポリマー、またはオレフィン系インターポリマー、またはオレフィン系コポリマーを含むポリマー組成物から形成される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマー、インターポリマー、またはコポリマーは、ポリマー組成物の≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%を構成する。
【0037】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、オレフィン系ポリマー、またはオレフィン系インターポリマー、またはオレフィン系コポリマーを含むポリマー組成物から形成される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマー、インターポリマー、またはコポリマーは、ポリマー粒子の≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%を構成する。
【0038】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマー、またはエチレン系インターポリマー、またはエチレン系コポリマーである。
【0039】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。さらなる実施形態では、α-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンからなる群から選択される。
【0040】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、コーティングされた粒子は、コーティングされた粒子の重量に基づいて、≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%のエチレン系ポリマーを含む。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーはエチレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。さらなる実施形態では、α-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンからなる群から選択される。
【0041】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、コーティングされた粒子は、コーティングされた粒子の重量に基づいて、≧90重量%、または≧95重量%、または≧98重量%のプロピレン系ポリマーを含む。さらなる一実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。さらなる実施形態では、α-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンからなる群から選択される。別の実施形態では、プロピレン系ポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0042】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、オレフィン系ポリマーおよび少なくとも1つの他の熱可塑性ポリマーを含むポリマー組成物から形成される。さらなる実施形態では、少なくとも1つの他の熱可塑性ポリマーは、ポリスチレンホモポリマー、ポリエチレンホモポリマー、およびポリプロピレンホモポリマーからなる群から選択される。
【0043】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、コーティングされた粒子は、コーティングされたポリマー粒子の乾燥重量(水を除去)に基づいて、0.02~3.00重量パーセント、または0.04~2.50重量パーセント、または0.06~2.00重量パーセント、または0.08~1.50重量パーセントの本明細書に記載のような組成物から形成されたコーティングを含む。
【0044】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、コーティングされた粒子は、コーティングされたポリマー粒子の乾燥重量(除去された水)に基づいて、0.10~3.00重量パーセント、または0.20~2.50重量パーセント、または0.30~2.00重量パーセント、または0.30~1.50重量パーセント、または0.40~1.50重量パーセントの本明細書に記載のような組成物から形成されたコーティングを含む。
【0045】
本発明はまた、コーティングされたポリマー粒子を形成するためのプロセスを提供し、該プロセスは、本明細書に記載されるように、ポリマー粒子を1つ以上の実施形態の組成物と接触させることを含む。
【0046】
ウェットコーティングされたポリマー粒子の乾燥は、粒子の表面から水性媒体を除去して、ドライコーティングされた粒子を形成することを指す。乾燥ステップは、コーティングされた粒子、例えばコーティングされたペレットの試料を採取し、Computrac Vapor Pro XL分析装置(Arizona Instruments)を使用してペレットの表面上の水分について分析することによって監視することができる。粒子は、200℃で10分間加熱され、水の存在が検出される。
【0047】
ポリマー粒子
「ポリマー粒子」という用語は、本明細書に記載のように組成物でコーティングされた粒子を指し、典型的にはポリマーペレットを指すが、ポリマービーズ、フレーク、または粉末も指し得る。典型的なポリマー粒子は、一般に、実質的に小板、球状、円柱状、または棒状である。断面積は、ポリマーに応じて変動し得るが、ポリマー粒子の断面積は、好ましくは3x10-3平方インチ(1.93x10-2平方センチメートル)~0.2平方インチ(1.29平方センチメートル)であり、例えば、断面が円形の場合、直径は1/16インチ(0.15875cm)~1/2インチ(1.27cm)である。一実施形態では、粒子は、0.01平方インチ(6.45×10-2平方センチメートル)~0.05平方インチ(0.322平方センチメートル)の断面積を有する。例えば、断面が円形の場合、直径は0.125インチ(0.3175 cm)~0.375インチ(0.9525cm)である。一実施形態では、粒子は直径0.25cm~0.40cmである。
【0048】
ポリマー粒子は、粉末からペレットまでのサイズの範囲の粒子状固体の形態である。ペレットは、粒子状固体であり、それだけではないが、一般的には押出成形およびペレット化プロセスによって形成され、典型的な平均粒度(最長寸法の平均)は、≧2mmであり、典型的には2mm~10mm、さらに2mm~6mm、およびさらに2mm~4mmである。マイクロペレットは、典型的には、標準ペレットよりも小さい平均粒度を有するが、一般的な市販のダイ機能から生成される平均粒度よりも大きい。マイクロペレットの平均粒度は、典型的には、200ミクロン~2mmの範囲である。マイクロペレットは、一般に半回転楕円体の形状を示す。
【0049】
ポリマー粒子は、任意のポリマー、例えば、オレフィン系ポリマーを含有するポリマー組成物から形成され得る。例示的なオレフィン系ポリマーには、エチレンのホモポリマー、ならびにエチレンと、C-C10アルファモノオレフィン、C-C20モノカルボン酸のC-C12アルキルエステル、不飽和C-C20モノまたはジカルボン酸、不飽和C-Cジカルボン酸の無水物、および飽和C-C18カルボン酸のビニルエステルからなる群から選択される少なくとも1つエチレン性不飽和モノマーとのインターポリマーまたはコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0050】
例示的なオレフィン系ポリマーには、プロピレンのホモポリマー、ならびにプロピレンと、CおよびC-C10アルファモノオレフィン、C-C20モノカルボン酸のC-C12アルキルエステル、不飽和C-C20モノまたはジカルボン酸、不飽和C-Cジカルボン酸の無水物、および飽和C-C18カルボン酸のビニルエステルからなる群から選択される少なくとも1つエチレン性不飽和モノマーとのインターポリマーまたはコポリマーがさらに含まれるが、これらに限定されない。
【0051】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、オレフィン系ポリマー、さらにオレフィン系インターポリマー、さらにオレフィン系コポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0052】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、0.854~0.945、0.860~0.940g/cc、0.865~0.930g/cc、または0.870~0.920g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、さらにプロピレン系インターポリマーである。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0053】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、≦50パーセント、または≦45パーセント、または≦40パーセント、または1.0~35パーセント、または2.0~30パーセント、または5.0~20パーセントの結晶化度を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、さらにプロピレン系インターポリマーである。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0054】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、≦110℃、または25~100℃、または30~95℃、または40~90℃の融点を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、さらにプロピレン系インターポリマーである。さらなる一実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0055】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、≧20,000g/モル、または20,000~1,000,000g/モル、または50,000~500,000g/モル、または80,000~300,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、さらにプロピレン系インターポリマーである。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0056】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、≧10,000g/モル、または10,000~200,000g/モル、または15,000~100,000g/モル、または20,000~60,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン系ポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、プロピレン系ポリマーであり、さらにプロピレン系インターポリマーである。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0057】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、Elstonに発行された米国特許第3,645,992号に記載されている均質ポリマー、Andersonに発行された米国特許第4,076,698号に記載されている高密度ポリエチレン(HDPE)、例えば、米国特許第5,272,236号および同第5,278,272号に開示されているプロセスによって調製することができ、それらの開示が、参照により本明細書に組み込まれる、不均質に分岐した線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、不均質に分岐した超低線密度ポリエチレン(ULDPE)、均質に分岐した線状エチレン/アルファ-オレフィンコポリマー、均質に分岐した、実質的に線状のエチレン/アルファ-オレフィンポリマー、ならびに低密度ポリエチレン(LDPE)などの高圧フリーラジカル重合エチレンポリマーおよびコポリマーから選択される。
【0058】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、オレフィンブロックコポリマー、例えば、国際公開番号WO2005/090427号および米国特許第2006/0199930号に記載されているものなどのエチレンマルチブロックコポリマーである。
【0059】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、低密度ポリエチレン(LDPE)である。さらなる実施形態では、LDPEは、0.910~0.925g/ccの密度および0.1~100g/10分のメルトインデックス(I2、190℃、重量2.16kg)を有する。
【0060】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、エチレン酢酸ビニル(EVA)である。別の実施形態では、オレフィン系ポリマーは、エチレン-メチルアクリレート(EMA)である。本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、オレフィン系ポリマーは、エチレン-アクリル酸(EAA)コポリマー、またはエチレン-メタクリル酸コポリマーである。
【0061】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、以下の特性:密度、Mn、Mw、MWD、コモノマーの種類および/またはコモノマー含有量のうちの1つ以上が異なる少なくとも2つのオレフィン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0062】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー組成物は、1つ以上の添加剤を含む。添加剤には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤(例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、および顔料)、粘度調整剤、粘着防止剤、剥離剤、摩擦係数(COF)調整剤、熱安定剤、臭気調整剤/吸収剤、ならびにそれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0063】
ポリマー粒子は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。ポリマー組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0064】
オレフィン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。オレフィン系インターポリマーは、本明細書に記載されるように2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。オレフィン系ポリマーは、本明細書に記載されるように2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0065】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーを含むポリマー組成物から形成される。好適なエチレン系インターポリマーには、エチレン/アルファ-オレフィンインターポリマーまたはコポリマー、例えば、エチレン/C-Cアルファ-オレフィンインターポリマーまたはコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
【0066】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィン/ジエンターポリマー、例えば、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0067】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン系ポリマー、およびプロピレン系ポリマーからなる群が選択されるポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0068】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン系ポリマー、さらにエチレン系インターポリマー、およびさらにエチレン系コポリマーを含むポリマー組成物から形成される。本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0069】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、0.850~0.920g/cc、または0.852~0.910g/cc、または0.854~0.900g/cc、または0.856~0.890g/cc、または0.858~0.880g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびまたはエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0070】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、0.860~0.920g/cc、または0.865~0.910g/cc、または0.870~0.900g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびまたはエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0071】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、0.1~50g/10分、または0.5~40g/10分、または0.8~30g/10分のメルトインデックス(I2、190℃、および2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびまたはエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0072】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、0.1~10g/10分、または0.5~8.0g/10分、または0.8~6.0g/10分のメルトインデックス(I2、190℃、および2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0073】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、0.1~5.0g/10分、または0.2~4.5g/10分、または0.3~4.0g/10分、または0.4~3.5g/10分、または0.5~3.0g/10分、または0.6~2.5g/10分、または0.6~2.0g/10分のメルトインデックス(I2、190℃、および2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0074】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン系ポリマー、およびさらにエチレン系インターポリマーは、1.7~3.5、または1.8~3.0、または1.8~2.8、または1.8~2.5の分子量分布(MWD)を有する。さらなる実施形態では、エチレン系インターポリマーは、エチレン/α-オレフィンインターポリマー、およびさらにエチレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの3~8個の炭素原子を有するものである。
【0075】
エチレン系ポリマーの例には、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、不均質に分岐した線状ポリマー(LLDPEなどのチーグラー-ナッタ重合ポリマーを含み、The Dow Chemical Companyから入手可能なDOWLEX線状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの製品を含む)、均質に分岐した実質的に線状のポリマー(両方ともThe Dow Chemical Companyから入手可能なAFFINITYポリオレフィンプラストマーおよびENGAGEポリエチレンエラストマーなど)、均質に分岐した線状ポリマー(ExxonMobilから入手可能なEXACTポリマーなど)、オレフィンマルチブロックコポリマー(The Dow Chemical Companyから入手可能なINFUSEオレフィンブロックコポリマーなど)、ならびにオレフィンブロック複合材料(The Dow Chemical Companyから入手可能なINTUNEなど)が含まれる。エチレン系ポリマーの他の例には、高圧のフリーラジカル重合から形成されたエチレン系コポリマーが含まれる。ポリマーの例には、SURLYN、BYNEL、ELVAX、NUCREL(DuPont)、およびDUTRAL(Versalis)が含まれる。
【0076】
エチレン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。エチレン系インターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。エチレン系コポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0077】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマー、およびさらにエチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマー、およびさらにEPDMを含むポリマー組成物から形成される。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0078】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、0.850~0.940g/cc、0.855~0.935g/cc、0.860~0.930g/cc、または0.865~0.925g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0079】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、0.850~0.890g/cc、0.855~0.885g/cc、または0.860~0.880g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0080】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、0.850~0.880g/cc、または0.855~0.875g/cc、または0.858~0.870g/ccの密度を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンはENBである。
【0081】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、10~100、または20~80、または30~60のムーニー粘度(ML1+4、125℃)を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0082】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、0.1~100g/10分、または0.5~50g/10分、または1.0~20g/10分のメルトインデックス(I2、190℃、および2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。
さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0083】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、インターポリマーの重量に基づいて、50重量%~65重量%、または52重量%~62重量%の54重量%~60重量%のC2(ASTM D3900)を含む。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0084】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、≦50%、または≦40%、または≦30%、または≦20%、または≦10%、または≦5.0%、かつ≧0.5%、または≧1.0%、または≧2.0%のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0085】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、≦10%、または≦9.0%、または≦8.0%、または≦7.0%、または≦6.0%、または≦5.0%のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0086】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、2.0~5.0、または2.0~4.5、または2.0~4.0、または2.0~4.5、または2.0~3.5、または2.0~3.0の分子量分布(MWD)を有する。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0087】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の重量に基づいて、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%のエチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーを含む。さらなる実施形態では、インターポリマーは、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーであり、さらにEPDMである。さらなる実施形態では、ジエンは、ENBである。
【0088】
エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーの例には、NORDEL EPDM(The Dow Chemical Company)およびKELTAM EPDM(Laxness)が含まれる。
【0089】
エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。EPDMは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0090】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、ポリマー粒子は、プロピレン系ポリマー、さらにプロピレン系インターポリマー、およびさらにプロピレン系コポリマーを含むポリマー組成物から形成される。
【0091】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、プロピレン系ポリマー、およびさらにプロピレン系インターポリマーは、0.1~50g/10分、または0.5~40g/10分、または1.0~30g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、重量2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0092】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、プロピレン系ポリマー、およびさらにプロピレン系インターポリマーは、0.1~10g/10分、または0.5~8.0g/10分、または1.0~6.0g/10分のメルトフローレート(MFR、230℃、重量2.16kg)を有する。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0093】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、プロピレン系ポリマー、およびさらにプロピレン系インターポリマーは、0.860~0.920g/cc、または0.865~0.910g/cc、または0.870~0.900g/cc(1cc=1cm)の密度を有する。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0094】
本明細書に記載の一実施形態、または実施形態の組み合わせでは、プロピレン系ポリマー、およびさらにプロピレン系インターポリマーは、3.5以下もしくは3.0以下、または1.8~3.5もしくは1.8~3.0の分子量分布(MWD)を有する。さらなる実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/α-オレフィンインターポリマーであり、さらにプロピレン/α-オレフィンコポリマーである。好ましいアルファ-オレフィンは、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、および1-オクテンなどの4~8個の炭素原子を有するものである。別の実施形態では、プロピレン系インターポリマーは、プロピレン/エチレンインターポリマーであり、さらにプロピレン/エチレンコポリマーである。
【0095】
そのようなプロピレン/アルファ-オレフィンインターポリマーおよびコポリマー、ならびにプロピレン/エチレンインターポリマーまたはコポリマーの例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,960,635号および同第6,525,157号に記載されている。好適なコポリマーは、VERSIFYの商標でThe Dow Chemical Companyから、またはVISTAMAXXの商標でExxonMobil Chemical Companyから市販されている。
【0096】
プロピレン系ポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。プロピレン系インターポリマーは、本明細書に記載のように2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。プロピレン系コポリマーは、本明細書に記載のように2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0097】
組成物
本明細書に記載のような組成物は、典型的には、有効量で用いられる。有効量は、ポリマーおよび最終用途に応じて、変動することがよくある。典型的には、組成物の有効量は、粒子が組成物から形成されたコーティングを含まないことを除いて、全ての点で同様のポリマー粒子の非拘束降伏強度と比較して、組成物から形成されたコーティングを含むポリマー粒子の非拘束降伏強度を、少なくとも約20パーセント、好ましくは少なくとも約30パーセント減少させる量である。多くの場合、非拘束降伏強度は、50パーセント以上、または100パーセント以上、または200パーセント以上、またはさらに500%以上低下し得る。
【0098】
一般に、組成物(分散液)の最大有効量は、ポリマー粒子の所望の最終使用用途において、ポリマーの物理的特性が悪影響を受けない組成物の最大量である。一実施形態では、組成物の量は、コーティングされたポリマーの総乾燥重量(水なし)に基づいて、≦5.0重量パーセント、または≦4.0重量パーセント、または≦3.0重量パーセントである。一実施形態では、組成物の量は、コーティングされた粒子の総乾燥重量に基づいて、≧0.25重量パーセント、または≧0.30重量パーセント、または≧0.35重量パーセント、または≧0.40重量パーセント、または≧0.45重量パーセントである。
【0099】
PDMS
PDMSの種類およびその有効量は、組成およびポリマー粒子に応じて変動する。好ましいPDMSは、粘度がそれほど高くないため、結合剤を適用するのが難しいものである。一般的に、25℃で粘度が50~60,000センチストーク、または100~10,000センチストークの範囲の油が有用である。
【0100】
一実施形態では、PDMSは、構造式-Si(R)-O-を有し、式中、R基は、C-C18ヒドロカルビル基である。特に好ましいヒドロカルビル基には、脂肪族基が含まれる。Rの特に好ましい基はメチル基である。これらの材料は、Dow Corningから市販されている。PDMSは、精製された形態、溶液、エマルジョン、または混合物中で用いられ得る。
【0101】
コーティングされたポリマー粒子を形成するためのプロセス
一実施形態では、コーティングされたポリマー粒子を形成するプロセスは、ポリマー粒子を、本明細書に記載の1つ以上の実施形態の組成物と接触させることを含む。組成物は、ポリマー粒子を組成物で十分に物理的にコーティングすることができるような条件下で、ポリマー粒子と接触させなければならない。
【0102】
一実施形態では、そのような接触は、ポリマー粒子上へ組成物の一部もしくは全部を最初に液体供給すること、またはポリマー粒子を組成物の一部または全部に浸漬することによって実施される。ポリマー粒子が組成物で十分にコーティングされ、それにより、組成物がポリマー粒子の表面に付着するようになる限り、接触および分布の手段は、変動し得る。通常、プロセスは、表面コーティングの平均量が、ポリマー粒子の総表面積に基づいて、≧50パーセント、および好ましくは≧60パーセント、または≧80パーセントである限り、十分である。
【0103】
一実施形態では、組成物から形成されるコーティングの厚さは、1.0ミクロン~150ミクロン、または5.0ミクロン~100ミクロン、または10ミクロン~50ミクロンである。この値は、ポリマー粒子(例えば、ペレット)の平均サイズの増加率で表してもよい。この増加率は、一般に組成物の量、およびコーティングを適用および処理するために使用される方法の種類に応じて、0.01パーセント~15パーセントである。
【0104】
ブレンド装置/プロセスの例には、例えば、ジャーの単純なタンブリング、または円錐回転容器、リボンブレンダー、ドラムタンブラー、パドルブレンダー、凝集パンおよび流動層法でのブレンドなど、ポリマー粒子を動かす任意の機械的手段が含まれる。一実施形態では、コーティングプロセスは、空気または不活性ガス下での空気コンベヤーの使用を含む。中程度の撹拌、振とう、またはスクリューコンベヤでの短い距離の搬送でさえ、そのような組成物の適正な分布に十分であり得る。
【0105】
組成物とポリマー粒子との接触は、薬剤が蒸発、固化、粘稠化、またはポリマー粒子と著しく反応しない任意の温度で実施することができる。そのような温度は、組成物の成分に応じて変動することがよくあるが、典型的には-10℃~150℃、さらに0℃~60℃、または5℃~35℃である。
【0106】
物品
本発明はまた、本明細書に記載されるように組成物から形成された、コーティングを含むポリマー粒子から形成された少なくとも1つの成分を含む物品を提供する。物品には、フィルム、射出成形品、熱成形品、および発泡体が含まれるが、これらに限定されない。追加の物品には、食品パッケージ、医療機器(例えば、圧力カフおよび安定化装置)、インフレータブル用品(例えば、玩具、船舶、クッション、家具)、シート(例えば、天幕、バナー、標識、テント、防水シート、プール、池、埋め立て用ライナー)、製本、ならびにキャリア(スポーツバッグおよびバックパック)が含まれる。追加の物品には、自動車部品が含まれる。
【0107】
定義
相反する記載、文脈から暗示的、または当該技術分野において慣習的でない限り、全ての部およびパーセントは重量に基づくものであり、全ての試験方法は本開示の出願日現在のものである。
【0108】
本明細書で使用される「組成物」という用語は、その組成物を含む材料の混合物、ならびにその組成物の材料から形成される反応生成物および分解生成物を含む。いかなる反応生成物または分解生成物も、典型的には、微量または残留量で存在する。
【0109】
本明細書で使用する場合、「ポリマー」という用語は、同じ種類のものかまたは異なる種類のものかにかかわらず、モノマーを重合することによって調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという一般的な用語は、ホモポリマーという用語(微量の不純物をポリマー構造に組み込むことができるという理解を前提として、1つの種類のモノマーのみから調製されるポリマーを指すために用いられる)と、以下で定義するインターポリマーという用語とを包含する。触媒残留物などの微量の不純物が、ポリマーの中および/またはポリマー内に組み込まれる場合がある。
【0110】
本明細書で使用される「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーという用語は、コポリマーという用語(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)および2つを超える異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。
【0111】
本明細書で使用される「オレフィン系ポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のオレフィンモノマー、例えばエチレンまたはプロピレン(ポリマーの重量に基づいて)を含むポリマーを指し、任意で1種以上のコモノマーを含んでもよい。
【0112】
本明細書で使用される「オレフィン系インターポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のオレフィンモノマー、例えばエチレンまたはプロピレン(インターポリマーの重量に基づいて)と、1種以上のコモノマーとを含むインターポリマーを指す。
【0113】
本明細書で使用される「オレフィン系コポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のオレフィンモノマー、例えばエチレンまたはプロピレン(コポリマーの重量に基づいて)と、1種のコモノマーとを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0114】
本明細書で使用される「エチレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のエチレンモノマー(ポリマーの重量に基づいて)を含むポリマーを指し、任意に1種以上のコモノマーを含んでもよい。
【0115】
本明細書で使用される「エチレン系コポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づいて)および1種類のコモノマーを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0116】
本明細書で使用される、「エチレン/α-オレフィンコポリマー」という用語は、重合形態で、50重量%または過半量のエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づく)と、α-オレフィンとを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0117】
本明細書で使用される「エチレン系インターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)エチレンモノマーおよび少なくとも1つのコモノマーを含むインターポリマーを指す。典型的には、「エチレン系インターポリマー」は、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、50重量%または過半量のエチレンモノマーを含む。
【0118】
本明細書で使用される「エチレン/α-オレフィンインターポリマー」という用語は、重合形態で、エチレンモノマー(インターポリマーの重量に基づいて)、および少なくとも1つのα-オレフィンを含むインターポリマーを指す。典型的には、「エチレン/α-オレフィン/インターポリマー」は、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、50重量%または過半量のエチレンモノマーを含む。
【0119】
本明細書で使用される「エチレン/α-オレフィン/ジエンインターポリマー」という用語は、重合形態で、エチレンモノマー、α-オレフィン、およびジエンを含むインターポリマーを指す。典型的には、「エチレン/α-オレフィン/ジエンインターポリマー」は、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、50重量%または過半量のエチレンモノマーを含む。
【0120】
本明細書で使用される「プロピレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(ポリマーの重量に基づいて)を含むポリマーを指し、任意に1種以上のコモノマーを含んでもよい。
【0121】
本明細書で使用される「プロピレン系インターポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(インターポリマーの重量に基づいて)と、1種以上のコモノマーとを含むインターポリマーを指す。
【0122】
本明細書で使用される「プロピレン系コポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(コポリマーの重量に基づいて)と、1種のコモノマーとを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0123】
本明細書で使用される「プロピレン/α-オレフィンインターポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(インターポリマーの重量に基づいて)と、少なくとも1種のα-オレフィンとを含むインターポリマーを指す。
【0124】
本明細書で使用される「プロピレン/α-オレフィンコポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(コポリマーの重量に基づいて)と、α-オレフィンとを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0125】
本明細書で使用される「プロピレン/エチレンインターポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(インターポリマーの重量に基づいて)と、少なくともエチレンとを含むインターポリマーを指す。
【0126】
本明細書で使用される「プロピレン/エチレンコポリマー」という用語は、重合形態で、過半量のプロピレンモノマー(コポリマーの重量に基づいて)と、エチレンとを2種類のみのモノマーとして含むコポリマーを指す。
【0127】
本明細書で使用される「ポリマー粒子の表面の一部」という句、および他の同様の句は、ポリマー粒子の総表面の≧50%を指す。ポリマー粒子の総表面は、上記のようにBETによって決定することができる。一実施形態では、本明細書に記載されるように、ポリマー粒子の総表面の≧60%、または≧70%、または≧80%、または≧90%が、コーティングされる。コーティングされた表面積の量は、目視検査によって決定することができる。
【0128】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、およびそれらの派生語は、任意の追加の構成要素、ステップ、または手順の存在を、それらが具体的に開示されているか否かにかかわらず、除外することを意図するものではない。疑念を避けるために、「含む」という語の使用を通じて請求項に記載される全ての組成物は、反対の記述がない限り、重合されているかどうかに関わらず、追加の添加剤、助剤、または化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる」という用語は、操作性に必須ではないものを除き、任意の以降の記述の範囲から任意の他の成分、ステップ、または手順を除外する。「からなる」という用語は、具体的に描写または列挙されていない任意の成分、ステップ、または手順を排除する。
【0129】
本開示の特定の実施形態には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
1.以下の成分を含む、組成物:
A)金属ステアリン酸塩、
B)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化5】
C)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化6】
D)オクタン酸、
E)ラウリル硫酸ナトリウム、
F)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、および
G)水。
2.金属ステアリン酸塩が、ステアリン酸カルシウムである、実施形態1に記載の組成物。
3.金属ステアリン酸塩が、以下:平均4.0~10.0ミクロン、最頻値1.0~5.0ミクロン、D90 10.0~20.0ミクロンのような粒度分布を有する、実施形態1または実施形態2に記載の組成物
4.成分Aの量が、組成物の重量に基づいて、40重量%~60重量%である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
5.成分Bと成分Cとの重量比が、0.80~1.20である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
6.成分Dと成分Eとの重量比が、0.80~1.20である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
7.成分Dと成分Fとの重量比が、0.80~1.20である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
8.成分Bの量が、組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
9.成分Cの量が、組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
10.成分Eの量が、組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
11.成分Dの量が、組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%である、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
12.成分AおよびGの合計量が、組成物の総重量の≧70重量%、または≧75重量%、または≧80重量%、または≧85重量%、または≧90重量%を構成する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
13.成分A、B、C、D、E、F、およびGの合計量が、組成物の総重量の≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%を構成する、前述の実施形態のいずれか1つに記載の組成物。
14.コーティングが、前述の実施形態のいずれか1つの組成物から形成される、コーティングされたポリマー粒子。
15.実施形態14のコーティングされた粒子から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
16.コーティングされたポリマー粒子を形成するプロセスであって、実施形態1~13のいずれか1つの組成物をポリマー粒子の表面の少なくとも一部に適用することを含む、プロセス。
17.ポリマー粒子が、オレフィン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される、実施形態16に記載のプロセス。
18.ポリマー粒子が、エチレン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される、実施形態16または実施形態17に記載のプロセス。
20.ポリマー粒子が、プロピレン系ポリマーを含むポリマー組成物から形成される、実施形態16または実施形態17に記載のプロセス。
21.ポリマー粒子が、エチレン/アルファ-オレフィン/ジエンインターポリマーを含むポリマー組成物から形成される、実施形態16または実施形態17に記載のプロセス。
22.実施形態16~21のいずれか1つに記載のプロセスから形成された、コーティングされたポリマー粒子。
【0130】
試験方法
密度は、EPDMおよび同様のターポリマーを除いて、ASTM D792に従って測定され、次いで密度は、ASTMD297に従って測定される。
【0131】
エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I)は、ASTMD-1238に従って、2.16kgの荷重下の190℃で測定される。メルトインデックス(I)は、ASTMD-1238に従って、5kgの荷重下の190℃で測定される。メルトインデックス(I10)は、ASTMD-1238に従って、10kgの荷重下の190℃で測定される。メルトインデックス(I21)は、ASTMD-1238に従って、21.6kgの荷重下の190℃で測定される。プロピレン系ポリマーのメルトフローレート(MFR)は、ASTM D-1238に準拠して、条件230℃/2.16kgで測定される。
【0132】
粒度分布(D50、D10、D90)
粒度分布は、汎用液体モジュールを装備したBeckman Coulter LS 13 320レーザー回折式粒度分布測定装置を使用して測定できる。この機器は、光散乱の原理を使用しており、粒子によって散乱された光の角度パターンが測定される。この散乱光パターンは、デコンボリューションアルゴリズムに送られ、サイズ分布が取得される。この装置は物理学の第一原理で動作するため、較正されていない。散乱パターンは、粒子の複素屈折率と周囲の媒質の屈折率の影響を受ける可能性がある。そのため、最大限の精度を得るために、粒子と懸濁媒質の複素屈折率がモデルによって考慮される。複素屈折率は実部と虚部で構成される。実数部は、ある媒体から別の媒体に伝播する際の光の曲がりによって特徴付けられ、虚数部または複合部は材料の吸収係数を表す。
【0133】
粒度分布測定で使用される屈折率は、ステアリン酸カルシウムでは、1.46+0.05iおよびタルクでは、1.57+0.05であった。屈折率の選択に関するガイドラインは、Beckman Coulter(フロリダ州、米国)が提供するLS 13 320操作マニュアルに見出すことができる。サンプル(粒子)をイソプロピルアルコールに懸濁し、ソニックバス(Fisher ScientificモデルFS-14)で5分間超音波処理した後、50の排気速度で動作するユニバーサル液体モジュールに注入する。体積メジアン径(D50、典型的にはミクロン)は、体積分布の半分がこの点より上にあり、半分がこの点より下にある粒度として定義される。D10は、体積分布の10%がこの点(D10)より下にある粒度として定義される。D90は、体積分布の90%がこの点(D90)より下にある粒度として定義される。質量分布は、サイズ分布に含まれる全ての粒子が同じ密度を有する限り、体積分布と同一である。Beckman Coulterレーザー回折装置は、平均値、最頻値、およびD90値を報告する。
【0134】
ムーニー粘度(ポリマー)
ムーニー粘度(125℃でML1+4)を、1分間の予熱時間および4分間のロータ動作時間で、ASTM 1646に従って測定した。この機器は、Alpha Technologies Mooney Viscometer 2000である。
【0135】
GPCの分子量および分子量分布
分子量は、システム温度140℃で動作する3個の混合多孔度カラム(Polymer Laboratories 103、104、105、および106)を備えたWaters 150℃高温クロマトグラフィーユニットでのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用して決定される。溶媒は、1,2,4-トリクロロベンゼンであり、それから試料の約0.3重量%溶液が注入のために調製される。流量は、1.0mL/分であり、注入サイズは、100マイクロリットルある。
【0136】
分子量の決定は、狭い分子量分布のポリスチレン標準(Polymer Laboratoriesから)をそれらの溶出体積と組み合わせて使用することにより推測される。同等のポリエチレン分子量は、(T.Williams & I.M.Ward,The Construction of a Polyethylene Calibration Curve for Gel Permeation Chromatography Using Polystyrene Fractions,6 J.Polymer Sci.Pt.B:Polymer Letter 621,621-624(1968)に記載されるように)ポリエチレンおよびポリスチレンについて適切なマーク-ホーウィンク係数を使用して決定され、以下の式を導く:
【化7】
この方程式では、a=0.4316およびb=1.0である。
【0137】
ポリマーの数平均分子量Mは、分子量に対する各分子量範囲の分子数のプロットの最初の瞬間として表される。
実際には、これは全ての分子の総分子量を分子数で割ったものであり、以下の式に従って通常の方法で計算される。
【化8】
、式中、
=分子量Mを有する分子数
=分子量Mを有する材料の重量分率
およびΣn=分子の総数
【0138】
重量平均分子量Mは、以下の式:M=ΣwxMに従って通常の方法で計算され、式中、wおよびMは、それぞれ、GPCカラムから溶出するi番目の画分の重量分率および分子量である。
これら2つの平均の比である分子量分布(MWDまたはM/M)は、分子量分布の幅を定義する。
【0139】
DSC標準メソッド
示差走査熱量測定(DSC)は、エチレン系ポリマー(PE、またはOBC)試料およびプロピレン系ポリマー(PP)試料の結晶化度を測定するために使用される。約「5~8ミリグラム」の試料を秤量し、DSC皿に入れる。密閉された雰囲気を確保するために皿に蓋を圧着する。試料皿をDSCセルの中に入れ、次いで、約10℃/分の速度で、エチレン系ポリマー試料の場合180℃(プロピレン系ポリマー試料の場合230℃)の温度まで加熱する。試料をこの温度で3分間保持する。次いで、試料を10℃/分の速度でエチレン系ポリマー試料の場合-60℃(プロピレン系ポリマー試料の場合-40℃)に冷却し、その温度で3分間等温に保持する。次に、試料を、完全に溶融するまで10℃/分の速度で加熱する(第2の加熱)。第2の熱曲線から決定した融解熱(H)を、エチレン系ポリマー試料について292J/gの理論融解熱(プロピレン系ポリマー試料については165J/g)で除算し、この量に100を乗算することによって、結晶化度パーセントを計算する(例えば、エチレン系ポリマー試料については、結晶化度%=(H/292J/g)×100、プロピレン系ポリマー試料については、結晶化度%=(H/165J/g)×100)。
【0140】
特に明記しない限り、各ポリマーの融点(複数可)(T)は、上記のように、DSCから得られた第2の熱曲線(ピークT)から決定される。結晶化温度(Tc)は、最初の冷却曲線(ピークTc)から決定される。
【0141】
以下の実施例は、本発明を例示するものであるが、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例
【0142】
I.材料
この試験で使用される材料を以下の表1に示す。
【表1】
【0143】
II.組成物の調製(分散液)
以下の表2に示されたCaSt分散液を、最初に水、界面活性剤、PDMS、および脂肪酸を混合することによって調製して、溶液を得た。次に、CAFRAMOオーバーヘッドミキサーに取り付けられた「1インチ」のCOWELSブレードを使用して、ステアリン酸カルシウムを溶液に混合した。混合を1,200rpmで開始して、粉末をゆっくりと液相に混合した。5分間混合した後、ミキサーを停止し、容器の側面および混合ブレードをスパチュラでこすり取り、混合されていない粉末を除去して、それが分散液に組み込まれるようにした。次いで、分散液を2,000rpmでさらに5分間混合した。
【表2】
【0144】
III.老化研究-貯蔵安定性
分散液を40℃(静的オーブン)で熱老化させ、貯蔵安定性を評価した。分散液の粘度は、週単位で定性的に評価した。分散液Aは、粘度または安定性に実質的な変化を示さなかった(ディップスティックを試料バイアルに静かに挿入し、沈殿物が存在するかどうかを調べ、除去したときにスティックに付着した分散液の量を観察することからなる目視観察。沈殿の観察は、以下からなった:観察されなかった、柔らかいパッキング、または厚いゲル/ペースト。ソフトパッキングは、再分散可能と見なす。粘度の増加は、10週間後の除去時のスティック上でより多くの分散をもたらしたが、分散液B、C、およびDは、1週間後にかなり固化または増粘した。
【0145】
IV.pHの安定性
表2に示す分散液AのpHは、6.3と測定される。分散液Aのアリコートに水酸化カリウム溶液を投与して、6.3、7、8、9、10、および11の範囲のpH値での安定性を決定した。人工的にpHを上げた全ての分散液は、室温および40℃(pHを銀/塩化銀pH電極で測定)で2週間を超えると不十分な安定性を示した。
【0146】
V.追加の比較組成物(分散液)
追加の比較組成物を以下の表3~5に示す。
【表3】
【0147】
短所:表2の分散Dに見られるように、オクタン酸の形態での安定剤が不足しているため、表3に示されるような組成物は、貯蔵安定可能(40℃、10週間)であってはならないことを発見した。また、示される界面活性剤および使用される界面活性剤レベルは、食品接触に準拠していない場合がある。JP59051236A(要約)を参照のこと。
【表4】
【0148】
短所:示されるアニオン性および非イオン性界面活性剤ならびに使用される界面活性剤レベルは、食品接触に準拠していない場合がある。JP59219400A(要約)を参照のこと。
【表5】
【0149】
短所:非イオン性界面活性剤のブレンドに基づくCaSt分散液は、アニオン性界面活性剤が含まれていない限り、貯蔵安定可能ではないことが発見された。表5に見られるように、示された界面活性剤および界面活性剤レベルは、食品接触に準拠していない場合がある。CN102094356A(要約)を参照のこと。
本願は以下の態様にも関する。
(1) 以下の成分、
A)金属ステアリン酸塩、
B)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化9】

C)以下に示すような第二級アルコールエトキシレート、
【化10】

D)オクタン酸、
E)ラウリル硫酸ナトリウム、
F)ポリジメチルシロキサン(PDMS)、および
G)水、を含む、組成物。
(2) 前記金属ステアリン酸塩が、ステアリン酸カルシウムである、上記(1)に記載の組成物。
(3) 前記金属ステアリン酸塩が、平均4.0~10.0ミクロン、最頻値1.0~5.0ミクロン、D90 10.0~20.0ミクロンのような粒度分布を有する、上記(1)または上記(2)に記載の組成物
(4) 前記成分Aの量が、前記組成物の重量に基づいて、40重量%~60重量%である、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の組成物。
(5) 前記成分Bと成分Cとの重量比が、0.80~1.20である、上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の組成物。
(6) 前記成分Dと成分Eとの重量比が、0.80~1.20である、上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の組成物。
(7) 前記成分Dと成分Fとの重量比が、0.80~1.20である、上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の組成物。
(8) 前記成分Bの量が、前記組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%である、上記(1)~(7)のいずれか一項に記載の組成物。
(9) 前記成分Cの量が、前記組成物の重量に基づいて、1.0重量%~2.0重量%である、上記(1)~(8)のいずれか一項に記載の組成物。
(10) 前記成分Eの量が、前記組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%である、上記(1)~(9)のいずれか一項に記載の組成物。
(11) 前記成分Dの量が、前記組成物の重量に基づいて、0.2重量%~0.7重量%である、上記(1)~(10)のいずれか一項に記載の組成物。
(12) 前記成分AおよびGの合計量が、前記組成物の総重量の≧70重量%、または≧75重量%、または≧80重量%、または≧85重量%、または≧90重量%を構成する、上記(1)~(11)のいずれか一項に記載の組成物。
(13) 成分A、B、C、D、E、F、およびGの合計量が、前記組成物の総重量の≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%を構成する、上記(1)~(12)のいずれか一項に記載の組成物。
(14) コーティングされたポリマー粒子であって、前記コーティングが、上記(1)~(13)のいずれか一項に記載の組成物から形成される、コーティングされたポリマー粒子。
(15) 上記(14)に記載の前記コーティングされた粒子から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。