(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】AGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20231226BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20231226BHJP
B60L 53/30 20190101ALI20231226BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20231226BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B60L50/60
B60L53/30
B60L53/80
(21)【出願番号】P 2022535217
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 CN2020111809
(87)【国際公開番号】W WO2021114734
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】201911266207.2
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922211125.X
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519059292
【氏名又は名称】杭州海康机器人股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou Hikrobot Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 304, Unit B, Building 2, 399 Dangfeng Road, Binjiang District, Hangzhou, Zhejiang 310051, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄巨明
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-183302(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109591777(CN,A)
【文献】特開昭62-205819(JP,A)
【文献】特開昭59-130778(JP,A)
【文献】特開2002-341940(JP,A)
【文献】特開平10-230438(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0367272(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108909514(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00
B60L 50/60
B60L 53/30
B60L 53/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池倉庫と、電池モジュール搬送装置と、複数の電池交換ステーションとを含み、
前記電池交換ステーションは、AGVの電池モジュールを交換するためのものであり、
前記電池倉庫は、電池モジュールを収納し、充電するためのものであり、
前記電池モジュール搬送装置は、前記電池倉庫から取り出した新しい電池モジュールをいずれかの前記電池交換ステーションまで搬送し、いずれかの前記電池交換ステーションでAGVから取り外した古い電池モジュールを前記電池倉庫まで搬送するためのものであ
り、
前記電池倉庫と前記電池交換ステーションとは互いに独立して配置され、
前記電池倉庫は複数の独立配置手段を含み、複数の前記独立配置手段は対向する2行に配列され、2行の前記独立配置手段の間には、前記電池モジュール搬送装置が通過するための走行通路を形成している、
AGVの電池モジュールの移転システム。
【請求項2】
前記電池交換ステーションの前方はAGV出入用であり、2
行の前記独立配置手段は前記電池交換ステーションの後方に配置され、2
行の前記独立配置手段は前記電池交換ステーションの後方へ延在して配列されている、請求項
1に記載の移転システム。
【請求項3】
前記電池交換ステーション内に、電池モジュールを一時に収納するための複数の一時置き場を備え、
及び/又は
前記電池モジュール搬送装置は、電池モジュールを中継して収納するための複数の中継置き場を備え、
及び/又は
前記電池倉庫は、電池モジュールを充電するための複数の充電スタンドを備える、請求項1
又は請求項2に記載の移転システム。
【請求項4】
複数の前記一時置き場は鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記一時置き場を備え、
及び/又は
複数の前記中継置き場は鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記中継置き場を備え、
及び/又は
複数の前記充電スタンドは鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記充電スタンドを備える、請求項
3に記載の移転システム。
【請求項5】
前記電池モジュール搬送装置は、独立走行装置、レール走行装置及びコンベア装置の少なくとも1種を備え、前記独立走行装置及び前記レール走行装置は1つ又は複数の走行手段を含む、請求項1
又は請求項2に記載の移転システム。
【請求項6】
前記走行手段はホイール式搬送ロボットである、請求項
5に記載の移転システム。
【請求項7】
前記電池倉庫は複数の独立配置手段を含み、前記移転システムは走行通路をさらに含み、前記走行通路は前記電池交換ステーションから各前記独立配置手段まで延在し、
前記電池モジュール搬送装置は独立走行装置であり、前記独立走行装置は、前記走行通路に沿って移動し、いずれかの前記独立配置手段から取り出した新しい電池モジュールを前記電池交換ステーションまで搬送し、前記電池交換ステーションでAGVから取り外した古い電池モジュールをいずれかの前記独立配置手段まで搬送するためのものである、請求項1に記載の移転システム。
【請求項8】
請求項1から
請求項7のいずれか1項に記載のAGVの電池モジュールの移転システムに適用する、AGVの電池モジュールの移転方法であって、
電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送
するステップであって、前記新しい電池モジュールは電池倉庫から取り出した新しい電池モジュールであり、前記電池交換ステーションは新しい電池モジュールの需要がある電池交換ステーションである
、ステップと、
電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送
するステップであって、前記古い電池モジュールは電池交換ステーションから取り出した古い電池モジュールであ
る、ステップとを含む、AGVの電池モジュールの移転方法。
【請求項9】
前記電池モジュール搬送装置は、独立走行装置又はレール走行装置を含み、前記独立走行装置及び前記レール走行装置は複数の走行手段を含む場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップをさらに含む、請求項
8に記載の移転方法。
【請求項10】
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップは、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫からあらかじめ設定した数の電量が最も多い新しい電池モジュールを複数取り出すステップを含む、請求項
9に記載の移転方法。
【請求項11】
同一の前記走行手段は、電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを同時に実行する必要がある場合、
前記電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、前記古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを交互に実行する、請求項
9又は
請求項10に記載の移転方法。
【請求項12】
前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出し、前記電池交換ステーションはAGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーションであるステップをさらに含む、請求項
9又は請求項10に記載の移転方法。
【請求項13】
同一の前記電池交換ステーションが、新しい電池モジュールの需要と、AGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要とが同時にある場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップと、前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出すステップとを同一の前記走行手段により交互に実行する、請求項
12に記載の移転方法。
【請求項14】
現時点でアイドル状態にある走行手段が存在する場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、アイドル状態にある且つ前記電池交換ステーションに最も近い走行手段により実行される、請求項
9又は
請求項10に記載の移転方法。
【請求項15】
現時点でアイドル状態にある走行手段が存在しない場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップを一番早く完成した走行手段により実行される、請求項
9又は請求項10に記載の移転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は物流搬送技術分野に関し、特にAGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会の発展に伴い、物流システムの自動化・知能化が進んでいる。従来の物流仕分け及び搬送の作業では、多数のAGV(AutomatedGuidedVehicleの略称で、「無人搬送車」を意味する。)が使われている。AGVは、所定の誘導経路に従って走行し、安全保護及び各種移載機能を有する搬送車である。
【0003】
AGVは、通常、自体に搭載されている電池によって電力が供給され、電池の電力が不足しそうになると、直ちに補充する必要があるため、システムにおいて、AGVに自動的に電力を供給する装置を配備する必要がある。
【0004】
関連技術では、電池の交換と電池の充電とを行う電池交換ステーションが知られている。電池交換ステーションにて一台のAGVの電池モジュールを交換するには通常何分間かかるが、取り外した古い電池モジュールを再び満充電にするには通常数時間が必要になり、この2つの過程に必要な時間にとっては大違いである。そして、電池交換ステーションにおける電池モジュールを収納し充電できる充電スタンドの数は限られているため、一台の電池交換ステーションは、短時間内で全ての新しい電池モジュールを交換した後、古い電池モジュールを再び満充電にするまで待つ必要があり、この間は電池交換作業ができないため、装置の利用効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、上記の課題を解決するように、AGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本公開の実施例は、以下の技術案が採用される。
【0007】
第1の形態として、本開示の実施例は、電池倉庫と、電池モジュール搬送装置と、複数の電池交換ステーションとを含み、
前記電池交換ステーションは、AGVの電池モジュールを交換するためのものであり、
前記電池倉庫は、電池モジュールを収納し、充電するためのものであり、
前記電池モジュール搬送装置は、前記電池倉庫から取り出した新しい電池モジュールをいずれかの前記電池交換ステーションまで搬送し、いずれかの前記電池交換ステーションでAGVから取り外した古い電池モジュールを前記電池倉庫まで搬送するためのものである、AGVの電池モジュールの移転システムを提供する。
【0008】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記電池倉庫と前記電池交換ステーションとは互いに独立して配置される。
【0009】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記電池倉庫は複数の独立配置手段を含む。
【0010】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、複数の前記独立配置手段は対向する2列に配列され、2列の前記独立配置手段の間には、前記電池モジュール搬送装置に通過させる走行通路を形成している。
【0011】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記電池交換ステーションの前方はAGV出入用であり、2列の前記独立配置手段は前記電池交換ステーションの後方に配置され、2列の前記独立配置手段は前記電池交換ステーションの後方へ延在して配列されている。
【0012】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、
前記電池交換ステーション内に、電池モジュールを一時に収納するための複数の一時置き場を備え、
及び/又は
前記電池モジュール搬送装置は、電池モジュールを中継して収納するための複数の中継置き場を備え、
及び/又は
前記電池倉庫は、電池モジュールを充電するための複数の充電スタンドを備える。
【0013】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、
前記一時置き場は鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記一時置き場を備え、
及び/又は
前記中継置き場は鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記中継置き場を備え、
及び/又は
前記充電スタンドは鉛直方向に沿って少なくとも1列に配列され、各列は複数の前記充電スタンドを備える。
【0014】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記電池モジュール搬送装置は、独立走行装置、レール走行装置及びコンベア装置の少なくとも1種を備える。
【0015】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記独立走行装置及び前記レール走行装置は1つ又は複数の走行手段を含む。
【0016】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記走行手段はホイール式搬送ロボットである。
【0017】
いくつかの実施例では、上記した移転システムにおいて、前記電池倉庫は複数の独立配置手段を含み、前記移転システムは走行通路をさらに含み、前記走行通路は前記電池交換ステーションから各前記独立配置手段まで延在し、
前記電池モジュール搬送装置は独立走行装置であり、前記独立走行装置は、前記走行通路に沿って移動し、いずれかの前記独立配置手段から取り出した新しい電池モジュールを前記電池交換ステーションまで搬送し、前記電池交換ステーションでAGVから取り外した古い電池モジュールをいずれかの前記独立配置手段まで搬送するためのものである。
【0018】
第2の形態として、本開示の実施例は、
電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送し、前記新しい電池モジュールは電池倉庫から取り出した新しい電池モジュールであり、前記電池交換ステーションは新しい電池モジュールの需要がある電池交換ステーションであるステップと、
電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送し、前記古い電池モジュールは電池交換ステーションから取り出した古い電池モジュールであり、前記電池交換ステーションはAGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーションであるステップとを含む、
AGVの電池モジュールの移転方法を提供する。
【0019】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置は、独立走行装置又はレール走行装置を含み、前記独立走行装置及び前記レール走行装置は複数の走行手段を含む場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップは、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫からあらかじめ設定した数の電量が最も多い新しい電池モジュールを複数取り出すステップを含む。
【0021】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、同一の前記走行手段は、電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを同時に実行する必要がある場合、
前記電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、前記古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを交互に実行する。
【0022】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出し、前記電池交換ステーションはAGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーションであるステップをさらに含む。
【0023】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、同一の前記電池交換ステーションが、新しい電池モジュールの需要と、AGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要とが同時にある場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップと、前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出すステップとが、同一の前記走行手段により交互に実行される。
【0024】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、現時点でアイドル状態にある走行手段が存在する場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、アイドル状態にある且つ前記電池交換ステーションに最も近い走行手段により実行される。
【0025】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、現時点でアイドル状態にある走行手段が存在しない場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップを一番早く完成した走行手段により実行される。
【発明の効果】
【0026】
本開示の実施例に係る上述した少なくとも1つの技術案を用いて、以下の有利な効果を得ることができる。
【0027】
本開示の実施例に開示されるAGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法は、複数台の電池交換ステーションの間で電池倉庫を共有でき、資源の最適配分を実現し、電池交換ステーションの利用效率を大幅に向上させた。
【0028】
本開示の更なる実施例に開示されるAGVの電池モジュールの移転システムは、独立走行装置により電池交換ステーションと電池倉庫の各独立配置手段との間で電池モジュールを移送でき、電池交換ステーションの新しい電池モジュールの需要量に基づいて、他の装置を増設せずに、独立配置手段を任意の数に増やして配置することで、電池倉庫の規模を拡大し、電池交換ステーションの新しい電池モジュール対する需要を満たすことができる。従って、電池交換ステーションの利用效率を大幅に向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は本開示の実施例に開示されるAGVの電池モジュールの移転システムの全体構成図であり、具体的に、複数台の電池交換ステーションを含み、電池モジュール搬送装置が複数台の走行手段を含む、AGVの電池モジュールの移転システムの斜視構成図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例に開示される、一台の電池交換ステーションのみを含み、電池モジュール搬送装置が一台の走行手段のみを含む、AGVの電池モジュールの移転システムの斜視構成図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例に開示される、一台の電池交換ステーションのみを含み、電池モジュール搬送装置が複数台の走行手段を含む、AGVの電池モジュールの移転システムの斜視構成図。
【
図4】
図4は本開示のいくつかの実施例に提供されるAGVの電池モジュールの移転方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで説明される図面は、本開示をさらに理解するためのものであり、本開示の一部を構成することを意図する。本開示における例示的な実施例及びその説明は、本開示を説明するためのものであり、本開示を制限するものではない。図面には、以下の通りである。
【0031】
本開示の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下、対応する図面を参照しながら本開示の具体的な実施例を挙げることで、本開示の技術案をさらに詳細に説明する。無論、説明される実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な働きをせずに得られるすべての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0032】
以下、図面を参照して、本開示における各実施例に係る技術案について、詳細的に説明する。
【0033】
本開示のいくつかの実施例は、AGVの電池モジュールの移転システムを開示する。
図1から
図3に示すように、当該システムは、電池交換ステーション1と、電池モジュール搬送装置2と、電池倉庫3とを含む。電池交換ステーション1は少なくともAGV9の電池モジュールを交換する機能を備え、つまり、AGV9における電力不足の状態にある古い電池モジュールを取り外して、一時収納されている十分に充電された新しい電池モジュールをAGV9に取り付ける。なお、本開示に記載の「古い電池モジュール」とは、AGV9に既存の電池モジュールであり、この電池モジュールは交換時に自身の電力が既に使い切れ、電力不足又は低電量の状態にある。本開示に記載の「新しい電池モジュール」とは、新たに用意された電池モジュールであり、この電池モジュールは電池倉庫で十分に充電されたが、100%満充電状態にあることに限らない。
【0034】
本システムにおいて、一台の電池交換ステーション1のみ(
図2と
図3参照)を含んでよく、複数台の電池交換ステーション1(
図1参照)を同時に含んでもよい。複数台の電池交換ステーション1は並列に配置されてよく、分散に配置されてもよく、さらに、異なる仕分け作業場に配置されることにより、物流ステーション全体の電池交換效率が全体に向上できる。
【0035】
本システムにおける電池倉庫3は、電池モジュールを収納し、充電するためのものであるが、電池モジュールの電池交換ステーション1と電池倉庫3との間の移転は、電池モジュール搬送装置2により完成される。電池モジュール搬送装置2は、電池倉庫3から取り出した新しい電池モジュールをいずれかの新しい電池モジュールの需要がある電池交換ステーション1まで搬送してよく、いずれかの古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーション1において、AGV9から取り外した古い電池モジュールを電池倉庫3まで搬送してよい。
【0036】
本システムにおいて、いずれかの電池交換ステーション1は新しい電池モジュールの需要がある場合、いずれも電池モジュール搬送装置2により電池倉庫3から新しい電池モジュールを搬送することができる。電池交換ステーション1は、自身に備える充電スタンドの数に制限されなく、常時に使用可能な新しい電池モジュールを備えるため、装置利用效率を大幅に向上させた。そして、本システムにおける電池倉庫3は、同時に複数台の電池交換ステーション1に対応できるため、電池倉庫3を十分に、合理的に、効率的に利用できる。複数台の電池交換ステーション1を利用する場合、各電池交換ステーション1に対して大容量の電池倉庫3を配備する技術案に比べ、電池倉庫3のコストを大幅に削減できる。
【0037】
本システムにおいて、電池モジュール搬送装置2は、電池交換ステーション1が新しい電池モジュールの需要がある度に、又は取り外した古い電池モジュールが存在する度に、対応する電池モジュールを搬送する。この方式は、コンベアや運搬ローラ等のコンベア装置を利用する電池モジュール搬送装置2に適している。
【0038】
他のいくつかの実施例において、電池モジュール搬送装置2は、レール走行装置又はレールに依存しない独立走行装置等を採用してもよい。これらの電池モジュール搬送装置2は、実際な搬送機構によって電池交換ステーション1と電池倉庫3との間に移動する必要がある。従って、毎回搬送できる電池モジュールの数は限られ、前後2回の搬送過程の間隔は長い。この場合、電池交換ステーション1内に電池モジュールを一時に収納するための複数の(少なくとも1つの)一時置き場10を設置してよい。これらの一時置き場10は、電池モジュールを一時に収納することに用いられ、電池モジュール搬送装置2が電池交換ステーション1に到達する前に、電池交換ステーション1は一時置き場10に収納されている新しい電池モジュールを取って使用し、又は取り外した古い電池モジュールを一時置き場10に一時に収納することにより、装置利用效率が向上できる。
【0039】
一般的に、電池交換ステーション1の内部には、複数の一時置き場10が同時に設置されており、スペースを節約するため、及び電池モジュールを出し入れし易いように、これらの一時置き場10は鉛直方向に沿って列に配列され、各列は複数の一時置き場10を備え、1つの電池交換ステーション1は複数の一時置き場10を備えてよい。
【0040】
類似的に、電池モジュール搬送装置2が1回の搬送過程に搬送できる電池モジュールの数を増やすために、電池モジュール搬送装置2は電池モジュールを中継するための複数の中継置き場20を備えてよい。スペースを節約するため、及び電池モジュールを出し入れし易いように、これらの中継置き場20は鉛直方向に沿って列に配列され、各列は複数の中継置き場20を備えてもよい。電池モジュール搬送装置2に複数列の中継置き場20を設置してもよいが、電池モジュール搬送装置2は、移動して電池倉庫3の内部における複数の手段の間に通過する必要があるため、その大きさが大きすぎると、通過性に影響する場合があるため、電池モジュール搬送装置2には、中継置き場20が1列のみ設置されてよい。
【0041】
本システムにおける電池倉庫3は、電池モジュールを充電するための複数の充電スタンド300を備えてもよい。各充電スタンド300は、1つの電池モジュールを独立充電することができる。これと同時に、電池倉庫3は、複数の独立配置手段30に分かれてよく、各独立配置手段30には、数が同じ又は異なる充電スタンド300を含んでよい。これらの独立配置手段30は、作業場の任意の位置に独立して設置されてよく、柔軟に設置することができる。作業場の面積の大きさ、充電スタンド300の需要量等に応じて、独立配置手段30の数を合理的に増減することができ、電池倉庫3全体の配置も容易となる。スペースを節約するため、及び電池モジュールを出し入れし易いように、これらの独立配置手段30のそれぞれは、内部に充電スタンド300が鉛直方向に沿って列に配列されてよい。各独立配置手段30内における充電スタンド300の数は、電池モジュール搬送装置2が作業高さ及び作業場の高さに応じて、合理的に選択できる。
【0042】
図1から
図3に示すように、複数の独立配置手段30を対向する2列に配列され、2列の独立配置手段30の間に電池モジュール搬送装置2に通過させる走行通路4を形成することにより、作業場のスペースを節約することができる。走行通路4が電池交換ステーション1から各独立配置手段30まで延在することで、電池モジュール搬送装置2は走行通路4に沿って移動することができる。本システムにおいて、電池モジュールが電池交換ステーション1と電池倉庫3との間に移転することは、電池モジュール搬送装置2により完成される。電池モジュール搬送装置2は、走行通路4に沿って移動し、いずれかの独立配置手段30から取り出した新しい電池モジュールを電池交換ステーション1まで搬送することができ、電池交換ステーション1におけるAGV9から取り外した古い電池モジュールを電池倉庫3のいずれかの独立配置手段30まで搬送することもできる。
【0043】
本システムにおける電池倉庫3は、電池交換ステーション1と同じ作業場に設置してよい。この場合、電池交換ステーション1の前方はAGV9出入用であり、2列の独立配置手段30は電池交換ステーション1の後方に配置され、2列の独立配置手段30は電池交換ステーション1の後方へ延在して配列されている。このように、電池モジュール搬送装置2は、主に、電池交換ステーション1の前後方向に沿って、電池交換ステーション1と電池倉庫3との間に移動し、電池モジュール搬送装置2の移動距離を大幅に短縮できる。
【0044】
それ以外に、本システムと電池交換ステーション1とは、それぞれ異なる作業場に設置されてもよい。例えば、全ての電池倉庫3を1つの独立した充電作業場に配置してよく、当該充電作業場は、より完全な防火、防爆等の安全対策を備えることにより、安全性が向上できる。
【0045】
本システム内における電池モジュール搬送装置2は、1つの独立走行手段のみ(
図2参照)を備えてよく、複数の独立走行手段(例えばホイール式搬送ロボット、
図3参照)を同時に備えてもよい。これらの走行手段は、ニーズに応じてタスクが分配されてよい。
【0046】
本システム内におけるレール走行装置又はレールに依存しない独立走行装置を採用する電池モジュール搬送装置2は、電池モジュール搬送装置2に、1つ又は複数のレール走行手段(例えば、軌道車)又はレールに依存しない独立走行手段(例えば、ホイール式搬送ロボット)を設置してもよい。これらの走行手段は、ニーズに応じてタスクが分配されてよい。例えば、一台又は複数台の電池交換ステーション1に対して、一台又は複数台の走行手段を統合的に配備してよく、これらの走行手段は、これらの電池交換ステーション1内における電池モジュールと電池倉庫3との間の移転のみに対応する。又は、1つ又は複数の独立配置手段30に対して、一台又は複数台の走行手段を統合的に配備してよく、これらの走行手段は、これらの独立配置手段内における電池モジュールと電池交換ステーション1との間の移転のみに対応する。さらに、又は、1つ又は複数の独立配置手段30及び特定の一台又は複数台の電池交換ステーション1に対して、一台又は複数台の走行手段を独立して配備してよく、これらの走行手段は、これらの独立配置手段30と電池交換ステーション1との間の電池モジュール移転のみに対応する。無論、全く区別しなくてもよく、各走行手段はいずれも、いずれか一台の電池交換ステーション1といずれかの独立配置手段30との間の電池モジュール移転に対応することもできる。
【0047】
本開示の各実施例において、電池モジュール搬送装置2が新しい電池モジュールを新しい電池モジュールの需要がある電池交換ステーション1まで搬送した後、これらの新しい電池モジュールは、電池交換ステーション1自身の付属装置により取り出して電池交換ステーション1まで移送され、又は、他の装置により取り出して電池交換ステーション1まで移送され、さらに又は、電池モジュール搬送装置2自身により取り出して電池交換ステーション1まで移送されることができる。
【0048】
類似的に、本開示の各実施例において、電池モジュール搬送装置2が古い電池モジュールを電池倉庫3まで搬送した後、これらの古い電池モジュールは、電池倉庫3自身の付属装置により取り出して電池倉庫3まで移送され、又は、他の装置により取り出して電池倉庫3まで移送され、さらに又は、電池モジュール搬送装置2自身により取り出して電池倉庫3まで移送されることができる。
【0049】
それ以外に、本開示の各実施例において、電池モジュール搬送装置2が新しい電池モジュールを搬送する前に、まず、電池倉庫3から搬送しようとする新しい電池モジュールを取り出して、電池モジュール搬送装置2まで移送する必要がある。これらの新しい電池モジュールは、電池倉庫3自身の付属装置により取り出して電池モジュール搬送装置2まで移送され、又は、他の装置により取り出して電池モジュール搬送装置2まで移送され、さらに又は、電池モジュール搬送装置2により電池倉庫3から直接に取り出すことができる。
【0050】
類似的に、本開示の各実施例において、電池モジュール搬送装置2は、古い電池モジュールを電池倉庫3まで搬送する前に、まず、AGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーション1から、古い電池モジュールを取り出して、電池モジュール搬送装置2まで移送する必要がある。これらの古い電池モジュールは、電池交換ステーション1自身の付属装置により取り出して電池モジュール搬送装置2まで移送され、又は、他の装置により取り出して電池モジュール搬送装置2まで移送され、又は、電池モジュール搬送装置2により直接取り出すこともできる。
【0051】
上記した電池モジュール移送過程は、電池モジュール搬送装置2がコンベア、運搬ローラ等の自身に移動機能を備えない構成とする場合、電池モジュール搬送装置2以外の装置により、電池モジュールを電池モジュール搬送装置2に置くことができ、又は、電池モジュール搬送装置2における電池モジュールを取り出すことができる。
【0052】
電池モジュール搬送装置2が複数の走行手段を備えるレール走行装置又はレールに依存しない独立走行装置を採用する実施例にとって、システム構成の簡略化、コストを節約するために、上記した全ての電池モジュール移送過程は、いずれも電池モジュール搬送装置2により完成されてもよい。このように、電池モジュール搬送装置2の各走行手段に対応する移送機構を設置すれば、移送の目的を達成でき、各電池交換ステーション1又は各独立配置手段30のそれぞれに移送機構を設置する必要がない。
【0053】
電池モジュール搬送装置2により電池倉庫3から新しい電池モジュールを取り出す場合、特に走行手段により電池モジュールを搬送する実施例は、通常、一度に複数の新しい電池モジュールを取り出す必要があるため、取り出す際に予めて電池倉庫3に収納した全ての電池モジュールを電量の順に並び替えて、その中の電量が最も多い新しい電池モジュールを複数取り出すことができる。取り外した新しい電池モジュールの具体的な数は、電池交換ステーション1の新しい電池モジュール需要数、電池交換ステーション1が提供できる一時置き場10の数、又は1つの走行手段が収納できる新しい電池モジュールの数等のパレメータにより確定できる。
【0054】
同一の走行手段は、電池倉庫3から新しい電池モジュールを取り出すことと、古い電池モジュールを電池倉庫3まで搬送することとを同時に実行する必要がある場合、当該走行手段は、新しい電池モジュールの移送と古い電池モジュールの移送とを交互に実行することで、作業効率を向上できる。具体的に、例えば、走行手段に複数の中継置き場20を備えてよく、移送過程を行う際に、まず空いている中継置き場20又は充電スタンド300を探し出す。走行手段に空いている中継置き場20が存在する場合、1つの充電スタンド300内における新しい電池モジュールを中継置き場20まで移送し、当該充電スタンドを空けてから、走行手段内における1つの古い電池モジュールを当該空けられた充電スタンド300まで移送して充電する。電池倉庫3に空いている充電スタンド300が存在する場合、走行手段内における1つの古い電池モジュールを当該空いている充電スタンド300まで移送し、1つの中継置き場20を空けてから、他の充電スタンド300内における満充電された新しい電池モジュールを当該空けられた中継置き場20まで移送することができる。その後、全ての古い電池モジュールを電池倉庫3まで移送し、十分な数の新しい電池モジュールを取り出すまで、2つのステップを交互に実行する。
【0055】
同一の電池交換ステーション1が、新しい電池モジュールの需要と、AGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要とが同時にある場合、同一の走行手段により、新しい電池モジュールを電池交換ステーション1まで搬送することと、当該電池交換ステーション1から古い電池モジュールを取り出すこととを交互に実行することもできる。走行手段が電池交換ステーション1で新しい電池モジュールと古い電池モジュールとを交互に移送することについて、具体的な実行ステップは、上記電池倉庫3で交互に移送する方式と基本的に同じであるため、ここでその説明を省略する。
【0056】
システムに複数台の走行手段が存在する場合、運転效率の向上、及び電池交換ステーション1の需要を速やかに応答するために、走行手段が配分される前に、現時点でのシステム内における全ての走行手段の状態をまとめて、現時点でアイドル状態にある走行手段が存在する場合、電池交換ステーション1へ新しい電池モジュールを搬送するステップは、現時点でアイドル状態にある且つ電池交換ステーション1最も近い走行手段により実行されることができる。このように、走行手段の走行距離が短く、より速やかに電池交換ステーション1に到達することができる。
【0057】
全ての走行手段の状態をまとめると、現時点でアイドル状態にある走行手段が見つからない場合、電池交換ステーション1へ新しい電池モジュールを搬送するステップは、古い電池モジュールを電池倉庫3まで搬送するステップを一番早く完成した走行手段により実行される。これにより、なるべく早く新しい電池モジュールを取り出して、需要がある電池交換ステーション1まで搬送することが望まれる。そして、この場合、上記のように新しい電池モジュールと古い電池モジュールとを交互に移送するステップを行うことにより、効率をより向上させた。
【0058】
以上より、本実施例に提供されるAGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法は、複数台の電池交換ステーションが電池倉庫を共有でき、資源の組み合わせを最適化でき、電池交換ステーションの利用效率を大幅に向上させた。
【0059】
本システムにおいて、電池交換ステーション1は新しい電池モジュールの需要がある場合、電池モジュール搬送装置2で電池倉庫3を各个独立配置手段30まで移動させ、新しい電池モジュールを電池交換ステーション1まで搬送することができる。電池モジュール搬送装置2は自身で走行通路4に沿って移動でき、他のサポート装置が必要ないため、電池交換ステーション1の新しい電池モジュールの需要量に応じて、他の装置を増設せずに、独立配置手段30を任意の数に増やして配置することにより、電池交換ステーション1の新しい電池モジュール対する需要を満たすことができる。電池モジュール搬送装置2をこれらの独立配置手段30に到達できるように、対応する走行通路4を予めて設置すれば、充電スタンド300の数を増やすことができるため、電池交換ステーションの利用效率を大幅に向上させた。
【0060】
図4に示すように、本開示のいくつかの実施例は、AGVの電池モジュールの移転方法を提供し、当該方法は以下のステップを含む。
【0061】
ステップS10、電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送し、前記新しい電池モジュールは電池倉庫から取り出した新しい電池モジュールであり、前記電池交換ステーションは新しい電池モジュールの需要がある電池交換ステーションである。
【0062】
ステップS20、電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送し、前記古い電池モジュールは電池交換ステーションから取り出した古い電池モジュールであり、前記電池交換ステーションはAGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーションである。
【0063】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置は、独立走行装置又はレール走行装置を含み、前記独立走行装置及び前記レール走行装置は複数の走行手段を含む場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップをさらに含む。
【0064】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップは、
前記電池モジュール搬送装置が電池倉庫からあらかじめ設定した数の電量が最も多い新しい電池モジュールを複数取り出すステップを含む。
【0065】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、同一の前記走行手段は、電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを同時に実行する必要がある場合、
前記電池倉庫から新しい電池モジュールを取り出すステップと、前記古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップとを交互に実行する。
【0066】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップの前に、
前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出し、前記電池交換ステーションはAGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要がある電池交換ステーションであるステップをさらに含む。
【0067】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、同一の前記電池交換ステーションが、新しい電池モジュールの需要と、AGVから取り外した古い電池モジュールを充電する需要とが同時にある場合、
前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップと、前記電池モジュール搬送装置が電池交換ステーションから古い電池モジュールを取り出すステップとが、同一の前記走行手段により交互に実行される。
【0068】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、現時点でアイドル状態にある走行手段が存在する場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、アイドル状態にある且つ前記電池交換ステーションに最も近い走行手段により実行される。
【0069】
いくつかの実施例では、上記した移転方法において、現時点でアイドル状態にある走行手段が存在しない場合、前記電池モジュール搬送装置が新しい電池モジュールを電池交換ステーションまで搬送するステップは、前記電池モジュール搬送装置が古い電池モジュールを電池倉庫まで搬送するステップを一番早く完成した走行手段により実行される。
【0070】
本開示の上記実施例において、各実施例との間の異なるところを重点的に説明したが、各実施例との間に異なる好適な特徴は矛盾しない限り、いずれも組み合わせてより好適な実施例を形成でき、文脈の簡潔上、ここで繰り返し説明しない。
【0071】
以上は、本開示の実施例に過ぎず、本開示を制限することを意図しない。当業者であれば、本開示対して様々な変更及び修正を行うことができる。本開示の旨と原理の範囲内で行われた変更、同等置換、改良などは、いずれも本開示の請求項の範囲に含むべきである。
【0072】
〔関連出願の相互参照〕
本開示は、2019年12月11日に中国国家知的財産権局に出願された、出願番号が201911266207.2であり、発明名称が「AGVの電池モジュールの移転システム及び移転方法」である中国特許出願、及び2019年12月11日に中国国家知的財産権局に出願された、出願番号が201922211125.Xであり、実用新案名称が「AGVの電池モジュールの移転システム」である中国特許出願に基づき優先権を主張する。ここで、その全ての内容は、援用により本出願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0073】
1:電池交換ステーション、10:一時置き場、2:電池モジュール搬送装置、20:中継置き場、3:電池倉庫、30:独立配置手段、300:充電スタンド、4:走行通路、9:AGV。