IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 清華大学の特許一覧

<>
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図1
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図2
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図3
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図4
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図5
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図6
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図7
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図8
  • 特許-高温ガス炉の吸引装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】高温ガス炉の吸引装置
(51)【国際特許分類】
   G21C 19/32 20060101AFI20231226BHJP
   G21F 9/02 20060101ALI20231226BHJP
   G21C 19/06 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
G21C19/32
G21F9/02 551A
G21C19/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023034722
(22)【出願日】2023-03-07
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】202210977529.3
(32)【優先日】2022-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】502192546
【氏名又は名称】清華大学
【氏名又は名称原語表記】Tsinghua University
【住所又は居所原語表記】Tsinghua University,Haidian District,Beijing 100084,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲海▼泉
(72)【発明者】
【氏名】▲聶▼ 君▲鋒▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】王 宇澄
(72)【発明者】
【氏名】董 玉杰
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 作▲義▼
【審査官】佐藤 海
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-520481(JP,A)
【文献】特表2008-522155(JP,A)
【文献】特表2008-513765(JP,A)
【文献】特開昭63-25596(JP,A)
【文献】特開昭62-71895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0066875(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第1713303(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/06,19/32
G21F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に接続された吸引装置(1)、濾過装置(2)、及び内径が球状要素の直径より小さい吸引ホース(3)と、
第1のハウジング(401)、方向切換アセンブリ、及び第1の駆動機構(402)を含み、前記第1のハウジング(401)には、第1の吐出口(407)、前記吸引ホース(3)が入り込むための第1のホース入口(408)、及び点検すべき設備の点検接続口(23)に接続するための第1のホース出口(409)が設けられ、前記方向切換アセンブリが前記第1のハウジング(401)内に設置され、第1の位置と第2の位置との間で切換可能であり、前記方向切換アセンブリには接続通路が設けられ、前記方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、前記接続通路が前記第1のホース入口(408)と前記第1のホース出口(409)とを連通し、前記方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、前記接続通路が前記第1のホース入口(408)と前記第1の吐出口(407)とを連通し、前記第1の駆動機構(402)が、前記方向切換アセンブリを駆動して動かせるために、前記方向切換アセンブリに接続される方向切換機構(4)と、
前記第1のホース入口(408)に設けられており、主動輪(501)、従動輪(502)及び第2の駆動機構(503)を含み、前記主動輪(501)と前記従動輪(502)とが、いずれも回転可能に設けられ、両者の間には前記吸引ホース(3)が通過する隙間を有し、前記第2の駆動機構(503)が、前記主動輪(501)を駆動して回転させるために、前記主動輪(501)に接続されているホース送り機構(5)と、を含むことを特徴とする高温ガス炉の吸引装置。
【請求項2】
貯留容器(7)を更に含み、前記第1の吐出口(407)は管路を介して前記貯留容器(7)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項3】
ガス源装置(8)を更に含み、前記ガス源装置(8)は前記第1の吐出口(407)に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項4】
前記濾過装置(2)は、第2のハウジング(201)及びフィルタ部材(202)を含み、前記第2のハウジング(201)は吸引口(203)、第2の吐出口(204)、及び供給口(205)を含み、前記吸引口(203)は前記吸引装置(1)に接続され、前記フィルタ部材(202)は前記吸引口(203)に設けられ、前記供給口(205)は前記吸引ホース(3)に接続され、前記第2の吐出口(204)は、前記貯留容器(7)に物材を排出するために、前記貯留容器(7)に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項5】
ガス源装置(8)を更に含み、前記第2のハウジング(201)には第1の吸気口(206)が設けられ、前記第1の吸気口(206)は前記ガス源装置(8)に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項6】
前記主動輪(501)の外周壁にはギヤ歯が設けられ、前記従動輪(502)の外周壁には前記吸引ホース(3)を入れるためのリング溝が設けられていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項7】
検出装置(9)を更に含み、前記検出装置(9)は、前記第1のホース入口(408)に設けられており、物材の位置を検出するためのものであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項8】
巻取機構(6)を更に含み、前記巻取機構(6)は前記吸引ホース(3)を巻取/繰出するためのリールを含み、前記濾過装置(2)は前記リールを介して前記吸引ホース(3)に連通することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項9】
前記巻取機構(6)は第4のハウジングを更に含み、前記リールは前記第4のハウジング内に設けられ、前記第4のハウジングには前記吸引ホース(3)が張り出すための第2のホース出口が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【請求項10】
前記接続通路は、球吸引管(405)及び球排出管(406)を含み、前記方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、前記球吸引管(405)の両端は、それぞれ前記第1のホース入口(408)及び前記第1のホース出口(409)に接続され、前記方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、前記球排出管(406)の両端は、それぞれ前記第1のホース入口(408)及び前記第1の吐出口(407)に接続されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の高温ガス炉の吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉工学の技術分野に関し、特に、高温ガス炉の吸引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ペブルベッド型高温ガス炉は、球状要素が複数回通過するオンライン燃料交換方式を採用して運転し、オンライン燃料交換中では、球状要素の間、球状要素と鋼製設備との間、及び球状要素とパイプ要素との間の衝突と摩擦によって粉塵や屑を生成しやすい。流れている球状要素は屑や凝集した粉塵によって妨げられて詰まる可能性がある。オンライン燃料交換のための燃料投入/排出システム設備及び管路が複雑であるため、燃料投入/排出システムは一旦詰まり故障が発生すると、設備を解体したり、管路を取り外したりして詰まった球状要素、屑及び粉塵を取り出す必要があり、操作が煩雑で、手間が掛かり、しかも修理者が放射線の照射を受けやすいリスクがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術において、詰まった球状要素、屑及び粉塵を取り出す時、設備を解体したり、管路を取り外したりする必要があり、操作が煩雑で、手間が掛かるという欠陥を解決し、点検すべき設備に対する着脱手順を減らし、修理者の現場での作業時間を減らす前提で、球状要素、屑及び粉塵の詰まり解消の効果を実現するための高温ガス炉の吸引装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、高温ガス炉の吸引装置を提供し、当該高温ガス炉の吸引装置は、
順に接続された吸引装置、濾過装置、及び内径が球状要素の直径より小さい吸引ホースと、
第1のハウジング、方向切換アセンブリ、及び第1の駆動機構を含み、前記第1のハウジングには、第1の吐出口、前記吸引ホースが入り込むための第1のホース入口、及び点検すべき設備の点検接続口に接続するための第1のホース出口が設けられ、前記方向切換アセンブリが前記第1のハウジング内に設置され、第1の位置と第2の位置との間で切換可能であり、前記方向切換アセンブリには接続通路が設けられ、前記方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、前記接続通路が前記第1のホース入口と前記第1のホース出口とを連通し、前記方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、前記接続通路が前記第1のホース入口と前記第1の吐出口とを連通し、前記第1の駆動機構が、前記方向切換アセンブリを駆動して動かせるために、前記方向切換アセンブリに接続されている方向切換機構と、
前記第1のホース入口に設けられており、主動輪、従動輪及び第2の駆動機構を含み、前記主動輪と前記従動輪とが、いずれも回転可能に設けられ、両者の間には前記吸引ホースが通過する隙間を有し、前記第2の駆動機構が、前記主動輪を駆動して回転させるために、前記主動輪に接続されているホース送り機構と、を含む。
【0005】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、貯留容器を更に含み、前記第1の吐出口は管路を介して前記貯留容器に接続されている。
【0006】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、ガス源装置を更に含み、前記ガス源装置は前記第1の吐出口に接続されている。
【0007】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、前記濾過装置は、第2のハウジング及びフィルタ部材を含み、前記第2のハウジングは吸引口、第2の吐出口、及び供給口を含み、前記吸引口は前記吸引装置に接続され、前記フィルタ部材は前記吸引口に設けられ、前記供給口は前記吸引ホースに接続され、前記第2の吐出口は、前記貯留容器に物材を排出するために、前記貯留容器に接続されている。
【0008】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、ガス源装置を更に含み、前記第2のハウジングには第1の吸気口が設けられ、前記第1の吸気口は前記ガス源装置に接続されている。
【0009】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、前記主動輪の外周壁にはギヤ歯が設けられ、前記従動輪の外周壁には前記吸引ホースを入れるためのリング溝が設けられている。
【0010】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、検出装置を更に含み、前記検出装置は、前記第1のホース入口に設けられており、物材の位置を検出するためのものである。
【0011】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、巻取機構を更に含み、前記巻取機構は、前記吸引ホースを巻取/繰出するためのリールを含み、前記濾過装置は前記リールを介して前記吸引ホースに連通する。
【0012】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、前記巻取機構は第4のハウジングを更に含み、前記リールは前記第4のハウジング内に設けられ、前記第4のハウジングには前記吸引ホースが張り出すための第2のホース出口が設けられている。
【0013】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置によれば、前記接続通路は、球吸引管及び球排出管を含み、前記方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、前記球吸引管の両端は、それぞれ前記第1のホース入口及び前記第1のホース出口に接続され、前記方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、前記球排出管の両端は、それぞれ前記第1のホース入口及び前記第1の吐出口に接続されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る高温ガス炉の吸引装置では、使用中に、点検すべき設備の点検接続口を開き、方向切換機構の第1のホース出口を点検接続口に接続する。第1の駆動機構により、方向切換アセンブリが第1の位置に移動するように駆動されることで、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口と第1のホース出口とを連通する。ホース送り機構の第2の駆動機構は、主動輪を駆動して回転させ、主動輪と従動輪との間の吸引ホースは、主動輪の駆動作用の下で、順に第1のホース入口、接続通路、第1のホース出口、及び点検接続口を経て点検すべき設備内に入る。
【0015】
吸引装置の吸引作用により、点検すべき設備内の粒径が吸引ホースの内径より小さい粉塵や屑は吸引ホースに沿って流動し、最終的に濾過装置に遮断されて収集され、これにより、点検すべき設備の詰まり箇所における粉塵や屑の詰まり解消を完成する。
【0016】
点検すべき設備内の球状要素、又は直径が吸引ホースの内径より大きい大型屑は吸引ホースの管口に吸着される。ホース送り機構の第2の駆動機構により、主動輪が逆転するように駆動され、主動輪の駆動の下で、吸引ホースは、順に点検すべき設備、点検接続口、第1のホース出口、接続通路、及び第1のホース入口から退出し、第1のホース入口の上流に退出した後、第2の駆動機構は回転を停止させる。第1の駆動機構は、方向切換アセンブリが第2の位置まで移動するように駆動し、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口と第1の吐出口とを連通する。吸引装置は吸引を停止し、吸引ホースの球状要素又は大型屑に対する吸引力が無くなり、球状要素又は大型屑は、吸引ホースの管口から落下して、第1のホース入口、接続通路を経て第1の吐出口に入り、これにより、点検すべき設備の詰まり箇所の球状要素及び大型屑の詰まり解消を完成する。詰まった球状要素又は大型屑の数が多い場合、吸引ホースにより点検すべき設備に対して吸引による詰まり解消を複数回行うことができる。詰まり解消が完了したら、第1のホース出口を点検接続口から外し、更に、点検接続口を閉鎖する。ホース送り機構を利用して吸引ホースを点検すべき設備内に送り込み、吸引ホースを点検すべき設備から抜き出す必要があり、吸引ホースで球状要素及び大型屑を吸着し、方向切換アセンブリで第1の吐出口まで導くことにより、球状要素が主動輪と従動輪との間に詰まって高温ガス炉の吸引装置の故障を引き起こす問題を回避することができる。
【0017】
このように設置すると、点検すべき設備に対して詰まり解消の作業を行う際に、修理者は、第1のハウジングの第1のホース出口を点検すべき設備の点検接続口に接続してから、吸引装置、第1の駆動機構及び第2の駆動機構を遠隔制御して対応する動作を行うだけで詰まり解消の作業を完成することができ、設備を解体したり、管路を取り外したりする必要がなく、着脱手順を減し、これにより、詰まり解消の作業の操作がより便利になると共に、修理者の現場での操作時間がより少なくなり、修理者の現場での作業時間を効果的に減らし、修理者に対する過剰な被曝を回避することができる。
【0018】
以下、本発明の実施形態又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を要しない前提で、これらの図面に基づいてその他の図面を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る高温ガス炉の吸引装置の構造の概略図である。
図2】本発明の実施形態に係る方向切換機構の構造の概略図である。
図3】本発明の実施形態に係る方向切換機構の方向切換アセンブリが第1の位置にある場合の構造の概略図である。
図4】本発明の実施形態に係る方向切換機構の方向切換アセンブリが第2の位置にある場合の構造の概略図である。
図5】本発明の実施形態に係るホース送り機構の構造の概略図である。
図6】本発明の実施形態に係る主動輪と従動輪との嵌合構造の概略図である。
図7】本発明の実施形態に係る濾過装置の構造の概略図である。
図8】本発明の実施形態に係る巻取機構のリールの構造の概略図である。
図9】本発明の実施形態に係る巻取機構の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、本発明の図面を参照しながら、本発明における技術案を明確かつ完全に説明する。勿論、説明する実施形態は、すべての実施形態ではなく、本発明の実施形態の一部の実施形態に過ぎない。当業者が本発明における実施形態に基づいて創造的な労働をしない前提で得られたすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0021】
従来技術では、オンライン燃料交換のための燃料投入/排出システム設備及び管路が複雑であるため、燃料投入/排出システムは一旦詰まり故障が発生すると、設備を解体したり、管路を取り外したりして詰まった球状要素、屑及び粉塵を取り出す必要があり、操作が煩雑で、手間が掛かり、しかも修理者が放射線の照射を受けやすいリスクがある。点検すべき設備に対する着脱手順を減らし、修理者の現場での作業時間を減らす前提で、球状要素、屑及び粉塵の詰まり解消の効果を実現するために、本発明の実施形態は高温ガス炉の吸引装置を提供する。
【0022】
以下、図1乃至図9を参照しながら本発明の実施形態に係る高温ガス炉の吸引装置を説明する。
【0023】
具体的には、高温ガス炉の吸引装置は、吸引装置1、濾過装置2、吸引ホース3、方向切換機構4、及びホース送り機構5を含む。
【0024】
吸引装置1、濾過装置2、及び吸引ホース3は順に接続されている。具体的には、吸引装置1の吸気口は濾過装置2に接続され、濾過装置2は吸引ホース3に接続され、吸引ホース3は点検すべき設備19内に入り込むためのものである。吸引ホース3の内径は球状要素20の直径よりも小さい。オプションとして、吸引装置1は、ルーツブロワ及び産業用掃除機を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0025】
方向切換機構4は、第1のハウジング401、方向切換アセンブリ、及び第1の駆動機構402を含む。第1のハウジング401には第1の吐出口407、第1のホース入口408、及び第1のホース出口409が設けられている。ここで、第1のホース入口408は、吸引ホース3が入り込むためのものであり、第1のホース出口409は、点検すべき設備19の点検接続口23に接続するためのものである。方向切換アセンブリは、第1のハウジング401内に設置されており、第1の位置と第2の位置との間で切換可能であり、言い換えれば、方向切換アセンブリは第1のハウジング401内に可動的に設置されている。方向切換アセンブリには接続通路が設けられており、方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口408と第1のホース出口409とを連通し、方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口408と第1の吐出口407とを連通する。第1の駆動機構402は、方向切換アセンブリを駆動して動かせるために、方向切換アセンブリに接続されている。
【0026】
なお、球状要素20による修理者への過剰の被曝を防止するために、通常、詰まり故障が発生する可能性のある設備とパイプセグメントとにシールドを設置し、シールドの上流には球状要素20の直射を回避し、且つ詰まり解消を容易にする接続パイプを設置する必要がある。接続パイプは、例えば、中国特許出願公開第111677966号明細書に開示されている高温ガス炉用のパイプ連通装置、又は図1に示す第1の三方継手21など、様々な形態がある。点検接続口23はパイプ連通装置又は第1の三方継手21に接続されている。詰まり解消が必要な場合、点検接続口23を開き、第1のホース出口409を点検接続口23に接続することができ、点検が完了したら、第1のホース出口409を点検接続口23から外し、点検接続口23を再び閉鎖することができる。
【0027】
ホース送り機構5は、第1のホース入口408に設けられており、主動輪501、従動輪502、及び第2の駆動機構503を含む。主動輪501と従動輪502とは、いずれも回転可能に設けられ、両者の間には吸引ホース3が通過する隙間を有する。第2の駆動機構503は、主動輪501を駆動して回転させるために、主動輪501に接続されている。
【0028】
本発明の実施形態に係る高温ガス炉の吸引装置では、使用中に、点検すべき設備19の点検接続口23を開き、方向切換機構4の第1のホース出口409を点検接続口23に接続する。第1の駆動機構402により、方向切換アセンブリが第1の位置に移動するように駆動されることで、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口408と第1のホース出口409とを連通する。ホース送り機構5の第2の駆動機構503は、主動輪501を駆動して回転させ、主動輪501と従動輪502との間の吸引ホース3は、主動輪501の駆動作用の下で、順に第1のホース入口408、接続通路、第1のホース出口409、及び点検接続口23を経て点検すべき設備19内に入る。
【0029】
吸引装置1の吸引作用により、吸引ホース3内に吸引気流が発生し、点検すべき設備19内の粒径が吸引ホース3の内径より小さい粉塵や屑は吸引ホース3に沿って流動し、最終的に濾過装置に遮断されて収集され、これにより、点検すべき設備19の詰まり箇所における粉塵や屑の詰まり解消を完成する。
【0030】
点検すべき設備19内の球状要素20、又は直径が吸引ホース3の内径より大きい大型屑は吸引ホース3の管口に吸着される。ホース送り機構5の第2の駆動機構503により、主動輪501が逆転するように駆動され、主動輪501の駆動の下で、吸引ホース3は、管口に吸着されている球状要素20及び大型屑と共に、順に点検すべき設備19、点検接続口23、第1のホース出口409、接続通路、及び第1のホース入口408から退出し、第1のホース入口408の上流に退出した後、第2の駆動機構503は回転を停止させる。第1の駆動機構402は、方向切換アセンブリが第2の位置まで移動するように駆動し、方向切換アセンブリの接続通路は第1のホース入口408と第1の吐出口407とを連通する。吸引装置1は吸引を停止し、吸引ホース3の球状要素20又は大型屑に対する吸引力が無くなり、球状要素20又は大型屑は、吸引ホース3の管口から落下して、第1のホース入口408、接続通路を経て第1の吐出口407に入り、これにより、点検すべき設備19の詰まり箇所の球状要素20及び大型屑の詰まり解消を完成する。詰まった球状要素20又は大型屑の数が多い場合、吸引ホース3により点検すべき設備19に対して吸引による詰まり解消を複数回行うことができる。詰まり解消が完了したら、第1のホース出口409を点検接続口23から外し、更に、点検接続口23を閉鎖する。
【0031】
ホース送り機構5を利用して吸引ホース3を点検すべき設備19内に送り込み、吸引ホース3を点検すべき設備19から抜き出す必要があるため、主動輪501が吸引ホース3を駆動できるように、主動輪501と従動輪502との間の隙間を吸引ホース3の直径より小さくする必要があり、そうすると、吸引ホース3の主動輪501と従動輪502との間の断面積は他の位置の断面積よりも小さくなる。球状要素20又は大型屑を吸引ホース3の内部に移動して排出すると、球状要素20又は大型屑が主動輪501と従動輪502との間に詰まりやすい。吸引ホース3で球状要素20と大型屑とを吸着し、方向切換アセンブリで第1の吐出口407に導いて排出することにより、球状要素20が主動輪501と従動輪502との間に詰まって高温ガス炉の吸引装置の故障を引き起こす問題を回避することができる。
【0032】
このように設置すると、点検すべき設備19に対して詰まり解消の作業を行う際に、修理者は、第1のハウジング401の第1のホース出口409を点検すべき設備19の点検接続口23に接続してから、吸引装置1、第1の駆動機構402及び第2の駆動機構503を遠隔制御して対応する動作を行うだけで吸引による詰まり解消の作業を完成することができ、設備を解体したり、管路を取り外したりする必要がなく、着脱手順を減し、これにより、詰まり解消の作業の操作がより便利になると共に、修理者の現場での操作時間がより少なくなり、修理者の現場での作業時間を効果的に減らし、修理者に対する過剰な被曝を回避することができる。
【0033】
図5図6に示すように、本発明に係るいくつかの実施形態では、ホース送り機構5は、第3のハウジング504及びコンジット505を更に含む。第3のハウジング504は方向切換機構4の第1のハウジング401に接続され、主動輪501及び従動輪502は、いずれも第3のハウジング504の内部に回転可能に取り付けられている。コンジット505は第3のハウジング504の第1の端に設置され、且つコンジット505の一端は、第3のハウジング504の外部に設置されており、吸引ホース3が入り込むためのものであり、コンジット505の他端は、第3のハウジング504の内部に設置され、管口が主動輪501と従動輪502との間の隙間に向かっており、吸引ホース3を主動輪501と従動輪502との間に案内するためのものである。
【0034】
更に、第3のハウジング504の第2の端には、方向切換機構4に接続するための第3のフランジ506が設けられている。第3のフランジ506を設けることにより、ホース送り機構5と方向切換機構4との接続を容易にする。
【0035】
オプションとして、第2の駆動機構503はモータである。具体的には、第2の駆動機構503は第3のハウジング504の外部に取り付けられ、第2の駆動機構503の出力軸は主動輪501に接続されている。
【0036】
本発明に係るいくつかの実施形態では、主動輪501の外周壁にはギヤ歯が設けられている。主動輪501の外周壁にギヤ歯を設けることにより、主動輪501と吸引ホース3との間の摩擦力を増大させ、主動輪501と吸引ホース3との間にスリップが発生する問題を回避し、主動輪501の吸引ホース3に対する駆動効果を向上することができる。
【0037】
吸引ホース3と主動輪501との間の駆動効果を更に向上するために、吸引ホース3をねじ付きホースとすることができる。このように、主動輪501のギヤ歯と吸引ホース3の表面リング溝との間の係合作用により吸引ホース3を駆動して移動させることができ、吸引ホース3と主動輪501との間の摩擦力の要求を低減することができ、これにより、主動輪501と従動輪502との間の間隔を過度に減少させる必要がなく、主動輪501の吸引ホース3に対する良好な駆動作用を維持し、更に、吸引ホース3が押しつぶされて変形する問題を回避することができ、吸引ホース3の内部の良好な流通性を確保することができ、屑が主動輪501と従動輪502との間に詰まることを回避することができる。
本発明に係るいくつかの実施形態では、従動輪502の外周壁には、吸引ホース3を入れるためのリング溝が設けられている。吸引ホース3は、主動輪501と従動輪502と間で移動する際に、従動輪502のリング溝を通過し、従動輪502のリング溝により、吸引ホース3を矯正して支持することができる。
【0038】
本発明に係るいくつかの実施形態では、ホース送り機構5は、可動座507、ボルト510、調整ナット509、及び弾性部材508を更に含む。ここで、ボルト510は第3のハウジング504に接続され、ボルト510の数は少なくとも2つである。可動座507は、少なくとも2つのボルト510に摺動可能に設けられ、従動輪502は可動座507に回転可能に取り付けられている。弾性部材508は、その両端がそれぞれ第3のハウジング504と可動座507に当接して、可動座507が主動輪501に近づく方向に移動するように駆動することに用いられ、これにより、従動輪502と主動輪501とは弾性部材508の作用の下で吸引ホース3を挟み込むことができ、吸引ホース3と主動輪501との間に一定の相互作用力を保持させることができる。調整ナット509は、ボルト510に螺着され可動座507の主動輪501に近い側に当接しており、可動座507と主動輪501との間の間隔を調整するためのものであり、可動座507がボルト510から脱落するのを防止することができる。オプションとして、弾性部材508はばねであってもよい。
【0039】
図3図4に示すように、本発明に係るいくつかの実施形態では、接続通路は、球吸引管405及び球排出管406を含む。図3に示すように、方向切換アセンブリが第1の位置にある場合、球吸引管405の両端は、それぞれ第1のホース入口408、第1のホース出口409に接続されている。吸引ホース3は、第1のホース入口408、球吸引管405、及び第1のホース出口409を通って点検接続口23に入ることができる。図4に示すように、方向切換アセンブリが第2の位置にある場合、球排出管406の両端は、それぞれ第1のホース入口408、第1の吐出口407に接続されている。吸引ホース3による吸引が停止した後、吸引ホース3の管口にある球形要素20又は大型屑は、第1のホース入口408、球排出管406、及び第1の吐出口407を通って排出されることができる。
【0040】
オプションとして、方向切換アセンブリは第1のハウジング401に回転接続されている。即ち、方向切換アセンブリは、回転して作動することで、第1の位置と第2の位置との間を切り換える。このように設置すると、方向切換アセンブリの構造がよりコンパクトになる。オプションとして、方向切換アセンブリは、第1のハウジング401に回転接続された従動歯車404を含み、球吸引管405及び球排出管406は、いずれも従動歯車404に設けられている。第1の駆動機構402はモータ及び主動歯車403を含む。モータは第1のハウジング401に取り付けられ、例えば、第1のハウジング401内に設けられてもよい。主動歯車403は、モータの出力軸に套装されており、従動歯車404と噛合していてもよい。第1の駆動機構402が従動歯車404を駆動して回転させることにより、方向切換アセンブリを駆動して回転させて、位置切り替えを実現することができる。更に、従動歯車404は全周回転する必要がないため、加工コストの節約及び方向切換機構4の軽量化のために、従動歯車404は扇形歯車とすることができる。
【0041】
オプションとして、第1のハウジング401は円柱体構造であり、第1のホース入口408と第1のホース出口409とはそれぞれ第1のハウジング401の両端に設けられ、第1のホース入口408と第1のホース出口409とは同軸に設けられている。第1の吐出口407は第1のハウジング401の側壁に設けられている。これに対応して、球吸引管405は直管であり、球排出管406は湾曲管である。
【0042】
もちろん、方向切換アセンブリは摺動方式により第1のハウジング401に接続されてもよく、即ち、方向切換アセンブリは摺動して作動することで、第1の位置と第2の位置との間を切り替えてもよい。これに対応して、第1の駆動機構402は伸縮駆動機構である。例えば、伸縮駆動機構は、エアシリンダ、オイルシリンダ及び電気シリンダを含むが、これらに限定されない。
【0043】
本発明に係るいくつかの実施形態では、第1のハウジング401の第1のホース入口408には第1のフランジ411が設けられ、第1のフランジ411は螺着部材によってホース送り機構5の第3のフランジ506に接続することができる。
【0044】
本発明に係るいくつかの実施形態では、第1のハウジング401の第1のホース出口409には第2のフランジ412が設けられ、第2のフランジ412にはソケットパイプ413が接続されている。吸引による詰まり解消の過程に、ソケットパイプ413は、点検接続口23のパイプ内に挿入するために用いられ、第2のフランジ412は、点検接続口23における接続口フランジに接続されている。
【0045】
本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置は貯留容器7を更に含み、第1の吐出口407は管路を介して貯留容器7に接続されている。貯留容器7によって、吸引されて排出した球状要素20、屑及び粉塵を収容することができ、球状要素20の集中管理を容易にし、汚染を回避することができる。オプションとして、第1の吐出口407は透明スチールワイヤホースを介して貯留容器7に接続されている。
【0046】
原子炉及び燃料投入/排出システムが正常に作動している間、オンラインで燃料を交換するための燃料投入/排出システムは、密閉された完全自動運転システムであり、すべての球状要素20を計数して管理する必要があり、制御されていない球状要素20が存在してはならない。そのため、通常、燃料投入/排出システムが正常に作動している間のオンライン砕球の自動化貯蔵のための現場砕球タンクが設置され、現場砕球タンクには、燃料投入/排出システムが正常に作動している間に排出された砕球を導入するためのオンラインパイプ16が設けられている。本発明に係るいくつかの実施形態では、現場砕球タンクを貯留容器7として機能する。吸引による詰まり解消の時、燃料投入/排出システムは圧力を放出し、球状要素20、砕球、屑及び粉塵の集中管理を容易にするために、現場で吸引された球状要素20、屑及び粉塵は、いずれも砕球タンクのオフライン接続口から砕球タンクに入れて貯蔵することができる。
【0047】
本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置はガス源装置8を更に含み、ガス源装置8は第1の吐出口407に接続されている。第1の吐出口407と貯留容器7との落差が小さいので、又は大型屑の形状が不規則であるなどの問題により、球状要素20と大型屑とは第1の吐出口407と貯留容器7との間の管路内でスムーズに移動できない可能性がある。第1の吐出口407に連通するガス源装置8を設けることにより、ガス源装置8により第1の吐出口407にパージ気流を流通することができ、パージ気流の推進作用の下で、管路内の球状要素20又は大型屑は貯留容器7内に送られ、第1の吐出口407と貯留容器7との間の送り効率を向上させ、球状要素20と大型屑とが第1の吐出口407と貯留容器7との間の管路に詰まるリスクを低減することができる。オプションとして、ガス源装置8は高圧ガスボンベであってもよく、高圧ガスボンベは、例えば窒素ガスボンベ及びヘリウムガスボンベを含むが、これらに限定されない。
【0048】
具体的には、図3及び図4に示すように、方向切換機構4の第1の吐出口407には、下方に傾斜した吐出管が設けられ、吐出管は管路を介して貯留容器7に接続されており、第2の吸気口410は吐出管の側壁に設けられている。吐出管を下方に傾斜させることにより、球状要素20と大型屑との排出がより容易になる。ここで説明される下方に傾斜するのは、図3における下部へ傾斜することを指す。
【0049】
図7に示すように、本発明に係るいくつかの実施形態では、濾過装置2は第2のハウジング201とフィルタ部材202とを含む。第2のハウジング201は、吸引口203、第2の吐出口204、及び供給口205を含む。吸引口203は吸引装置1に接続されている。例えば、吸引口203はホースを介して吸引装置1の吸気口に接続されている。フィルタ部材202は吸引口203に設けられている。供給口205は吸引ホース3に接続され、第2の吐出口204は、貯留容器7に物材を排出するために、貯留容器7に接続されている。例えば、第2の吐出口204はホースを介して貯留容器7に接続されている。具体的には、ホースは透明スチールワイヤホースであってもよい。
【0050】
吸引中には、粉塵及び直径が吸引ホース3の内径よりも小さい屑は、順に吸引ホース3及び供給口205に沿って第2のハウジング201内に入り、フィルタ部材202に遮断されて第2のハウジング201内に残される。球状要素20と大型屑との一括収集管理を容易にするために、第2の吐出口204により第2のハウジング201内の粉塵や屑を貯留容器7に排出することができる。
【0051】
オプションとして、フィルタ部材202は濾過網又は濾過板である。
【0052】
図7に示すように、オプションとして、第2のハウジング201は、頂部に開口が設けられた本体と、本体の頂部に設けられた、開口を塞ぐトップカバーと、を含み、吸引口203はトップカバーに設けられている。トップカバーと本体とは螺着部材によって接続され、本体の開口内に支持面が設けられ、フィルタ部材202は、支持面に設けられ、開口の内壁に設けられたクランプスプリングによって固定されている。このように設置すると、フィルタ部材202の着脱が容易になる。
【0053】
本発明に係るいくつかの実施形態では、第2のハウジング201には第1の吸気口206が設けられ、第1の吸気口206はガス源装置8に接続されている。このように設置すると、吸引が完了した後、ガス源装置8により第1の吸気口206から第2のハウジング201内へパージ気流を供給することができ、パージ気流の作用の下で、第2のハウジング201内の粉塵や屑は第2の吐出口204を経て貯留容器7内に入る。
【0054】
更に、第1の吸気口206及び第2の吐出口204は、第2のハウジング201の対向する2つの側壁にそれぞれ設けられている。このように設置すると、第1の吸気口206から入るパージ気流により第2のハウジング201内の粉塵や屑に対してより良いパージ効果を果たすことができる。
【0055】
更に、第2のハウジング201の高さ方向に関して、第2の吐出口204よりも第1の吸気口206が高くなっており、第1の吸気口206には第2のハウジング201の頂部に向かって傾斜した導気管が設けられ、導気管には管継手208が設けられ、管継手208は管路を介してガス源装置8に接続されている。第2のハウジング201の底部の内壁にはガイド斜面207が設けられ、第2の吐出口204が位置する側から第1の吸気口206が位置する側までに沿って、ガイド斜面207は第2のハウジング201の頂部に向かって徐々に傾斜している。コンジット505とガイド斜面207とによってパージ気流をガイドすることにより、パージ気流による第2のハウジング201内の粉塵や屑のパージ効果を更に向上して、粉塵や屑が第2のハウジング201内に溜まることを回避することができる。
【0056】
更に、高温ガス炉の吸引装置は、第2の三方継手22を更に含む。方向切換機構4の第1の吐出口407及び濾過装置2の第2の吐出口204は、いずれも第2の三方継手22に接続され、且つ第1の吐出口407及び第2の吐出口204は第2の三方継手22を介して貯留容器7に接続されている。例えば、第1の吐出口407と第2の三方継手22との間、第2の吐出口204と第2の三方継手22との間、及び第2の三方継手22と貯留容器7との間は、いずれも透明スチールワイヤホースを介して接続されている。透明スチールワイヤホースを設けることにより、管路内の様子を容易に観察することができる。
【0057】
本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置は検出装置9を含み、検出装置9は第1のホース入口408に設けられており、物材の位置を検出するためのものである。検出装置9を設けることにより、吸引ホース3が吸着された球状要素20又は大型屑を持って第1のホース入口408を通過する時、検出装置9により球状要素20又は大型屑の位置を検出することで、ホース送り機構5による搬送停止の制御を容易にすることができる。例えば、検出装置9は超音波検出器を含むが、これらに限定されない。
【0058】
本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置は巻取機構6を更に含む。巻取機構6は、吸引ホース3を巻取/繰出するためのリールを含み、濾過装置2はリールを介して吸引ホース3に連通する。吸引による詰まり解消の中に、ホース送り機構5が点検すべき設備19内に吸引ホース3に送入する場合、リールを介して吸引ホース3を緩め、ホース送り機構5が吸引ホース3を点検すべき設備19内から抜き取る場合、リールを介して吸引ホース3を巻き取ることができる。リールが十分な長さの吸引ホース3を収納することができるように設置することで、使用ニーズに満足することができる。
【0059】
図8に示すように、オプションとして、本発明に係るいくつかの実施形態では、リールは、フレーム601、中心管602、制限盤603、スリーブ604、支持ロッド605、回転継手、及び第3の駆動機構608を含む。ここで、中心管602は、フレーム601に回転可能に接続されており、中空管として設けられ、且つ中心管602の側壁には貫通孔607が設けられている。制限盤603の数は2つであり、2つの制限盤603はいずれも中心管602に設けられ、且つ2つの制限盤603の間に隙間がある。支持ロッド605の数は複数であり、複数の支持ロッド605は中心管602の周方向に沿って分布し、各支持ロッド605の両端は、それぞれ2つの制限盤603に接続されている。回転継手の固定部はフレーム601に接続され、スリーブ604は回転継手の固定部に接続されている。吸引ホース3は中心管602の外側の支持ロッド605に巻回され、且つ吸引ホース3の一端は、貫通孔607から中心管602内に入り込み、回転継手の回転部に接続され、即ち、スリーブ604は回転継手を介して吸引ホース3に接続されている。吸引ホース3の他端は点検すべき設備19内に入り込むためのものである。濾過装置2の供給口205はホースを介してスリーブ604に接続されている。第3の駆動機構608は、フレーム601に取り付けられ、中心管602を駆動して回転させるために、中心管602に接続されている。例えば、第3の駆動機構608は減速モータである。なお、回転継手は、従来技術における通常の製品であり、その構造及び原理については詳細な説明を省略する。
【0060】
更に、リールは取っ手606を更に含む。取っ手606は、操作者がリールを容易に引き上げて移動するために、フレーム601に接続されている。更に、取っ手606は2つあり、それぞれフレーム601の両側に設けられている。
【0061】
図9に示すように、本発明に係るいくつかの実施形態では、巻取機構6は第4のハウジングを更に含み、リールは第4のハウジング内に設けられ、第4のハウジングには、吸引ホース3が張り出すための第2のホース出口613が設けられている。このように設置すると、リールに対して保護効果を果たすことができる。
【0062】
オプションとして、第4のハウジングは筐体609及びカバープレート610を含む。筐体609の頂部にはリールを出し入れするための開口が設けられ、カバープレート610は、筐体609に回動可能に接続されており、筐体609の開口を開閉するためのものである。このように設置すると、操作者がカバープレート610を開けて筐体609内のリールを点検及び清掃することを容易にする。オプションとして、カバープレート610はバックル614を介して筐体609に接続され、これにより、バックル614によってカバープレート610対してロック及びロック解除を行う。
【0063】
オプションとして、筐体609及びカバープレート610は、チタン合金板で製造される。
【0064】
オプションとして、操作者がリールの様子を外部から観察できるように、第4のハウジングには観察窓612が設けられている。例えば、観察窓612はカバープレート610に設けられている。
【0065】
オプションとして、操作者が巻取機構6を容易に引き上げて移動するように、筐体60にはハンドル611が設けられている。
【0066】
本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置は電気制御箱15を更に含む。電気制御箱15によって第1の駆動機構402、第2の駆動機構503、第3の駆動機構608、及び吸引装置1への給電及び制御を行うために、第1の駆動機構402、第2の駆動機構503、第3の駆動機構608、及び吸引装置1は、いずれも電気制御箱15に接続されている。更に、高温ガス炉の吸引装置はケーブル盤18を更に含み、電気制御箱15はケーブル盤18を介して給電することができ、ケーブル盤18はケーブルを巻取/繰出するために使用することができる。オプションとして、電気制御箱15を容易に運搬するために、電気制御箱15はプルロッド型電気制御箱である。
【0067】
もちろん、上記の各実施形態における特徴を組み合わせてもよい。例えば、本発明に係るいくつかの実施形態では、高温ガス炉の吸引装置は、吸引装置1、巻取機構6、ホース送り機構5、方向切換機構4、濾過装置2、ガス源装置8、砕球タンク、及び電気制御箱15を含む。ここで、各部品間の接続関係は上述の通りであり、詳細な説明を省略する。これらの各部品は小型で軽量であるため、現場でのメンテナンス、脱着、移動が容易であり、迅速な操作の要求を満たすことができる。
【0068】
更に、使用中に、高温ガス炉の吸引装置の各部品は区画に応じて配置することができる。例えば、吸引による詰まり解消の作業の中に、作業場をそれぞれ現場設備エリア10、現場接続口エリア11、点検設備エリア12、及び遠隔制御エリア13の4つの作業エリアに分割することができる。
【0069】
ここで、現場設備エリア10は、点検すべき設備19、第1の三方継手21及び砕球タンクが位置する領域である。作業中、修理者はこの領域に近づく必要はない。現場接続口エリア11は、点検接続口23、方向切換機構4、濾過装置2、及びホース送り機構5が位置する領域である。この領域は、接続口の脱着作業のための領域であって、吸引中の球状要素20や屑が通過する領域である。点検設備エリア12は吸引装置1及び巻取機構6が位置する領域である。この領域は詰まり解消や点検の作業における準備及び後片付けの作業をするためのものである。点検設備エリア12は、現場接続口エリア11と現場設備エリア10とから予め設定された距離を有する。遠隔制御エリア13はガス源装置8及び電気制御箱15が位置する領域である。この領域は、点検現場から離れ、安全に操作を行うことができる領域である。作業エリアを分割することにより、修理者に対する過剰な被曝を回避するように、修理者が要求に応じて各作業エリアで作業を行うことができる。
【0070】
更に、高温ガス炉の吸引装置は、撮像装置14と、撮像装置14に接続されるディスプレイ17と、を含む。オプションとして、現場接続口エリア11及び点検設備エリア12の両方には撮像装置14が設けられている。このように設置すると、現場接続口エリア11及び点検設備エリア12内の設備の稼働状況を監視し、設備を遠隔操作することができると共に、撮像装置14により現場接続口エリア11及び点検設備エリア12での点検者の操作過程を監視することができる。
【0071】
最後に、上記の実施形態は、本発明の技術案を説明するためのものに過ぎず、限定するためのものではない。上記の実施形態を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として上記の各実施形態に記載された技術案を変更し、又はその一部の技術的特徴を等価的に置き換えることができ、これらの変更又は置き換えが、対応する技術案の本質を本発明の各実施形態の技術案の趣旨及び範囲から逸脱させるものではないと理解できるはずである。
【符号の説明】
【0072】
1…吸引装置、2…濾過装置、201…第2のハウジング、202…フィルタ部材、203…吸引口、204…第2の吐出口、205…供給口、206…第1の吸気口、207…ガイド斜面、208…管継手、3…吸引ホース、4…方向切換機構、401…第1のハウジング、402…第1の駆動機構、403…主動歯車、404…従動歯車、405…球吸引管、406…球排出管、407…第1の吐出口、408…第1のホース入口、409…第1のホース出口、410…第2の吸気口、411…第1のフランジ、412…第2のフランジ、413…ソケットパイプ、5…ホース送り機構、501…主動輪、502…従動輪、503…第2の駆動機構、504…第3のハウジング、505…コンジット、506…第3のフランジ、507…可動座、508…弾性部材、509…調整ナット、510…ボルト、6…巻取機構、601…フレーム、602…中心管、603…制限盤、604…スリーブ、605…支持ロッド、606…取っ手、607…貫通孔、608…第3の駆動機構、609…筐体、610…カバープレート、611…ハンドル、612…観察窓、613…第2のホース出口、614…バックル、7…貯留容器、8…ガス源装置、9…検出装置、10…現場設備エリア、11…現場接続口エリア、12…点検設備エリア、13…遠隔制御エリア、14…撮像装置、15…電気制御箱、16…オンラインパイプライン、17…ディスプレイ、18…ケーブル盤、19…点検すべき設備、20…球状要素、21…第1の三方継手、22…第2の三方継手、23…点検接続口。
【要約】
【課題】高温ガス炉の吸引装置を提供する。
【解決手段】吸引装置は、順に接続された吸引装置、濾過装置、及び吸引ホースと、第1のハウジング、方向切換アセンブリ、及び第1の駆動機構を含み、第1のハウジングには、第1の吐出口、第1のホース入口、及び第1のホース出口が設けられ、方向切換アセンブリが第1のハウジング内に設置され、第1の位置と第2の位置との間で切換可能であり、方向切換アセンブリには接続通路が設けられる方向切換機構と、第1のホース入口に設けられており、吸引ホースを送るためのホース送り機構と、を含む。修理者は、第1のハウジングの第1のホース出口を点検すべき設備の点検接続口に接続してから、吸引装置、第1の駆動機構及び第2の駆動機を遠隔制御して対応する動作を行うだけで詰まり解消の作業を完成することができ、設備を解体したり、管路を取り外したりする必要がなく、着脱手順を減し、操作がより便利になる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9