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特許7410364シミュレーション装置の操作ペダル及び操作方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】シミュレーション装置の操作ペダル及び操作方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/21 20140101AFI20231227BHJP
   A63F 13/245 20140101ALI20231227BHJP
   G05G 1/30 20080401ALI20231227BHJP
   G05G 1/38 20080401ALI20231227BHJP
【FI】
A63F13/21
A63F13/245
G05G1/30 Z
G05G1/38
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021548492
(86)(22)【出願日】2019-10-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2019014296
(87)【国際公開番号】W WO2020085884
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2018-0129399
(32)【優先日】2018-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0133307
(32)【優先日】2019-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521182906
【氏名又は名称】ピーアンドアイ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】シン,チェ チョン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,ウン ソク
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-136632(JP,A)
【文献】特開2001-300129(JP,A)
【文献】特開平10-225573(JP,A)
【文献】特開平7-200088(JP,A)
【文献】国際公開第98/010847(WO,A1)
【文献】米国特許第06452120(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0280099(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1619095(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00 -13/98
G05G 1/00 -25/04
G06F 3/033-3/039
G09B 1/00 - 9/56
17/00 -19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に設けられる固定軸;
前記固定軸に装着され、外力によって前後方向に回動可能なペダル本体;
前記ペダル本体の上面に装着され、外力によって左右方向に回動可能な踏み板;
前記ペダル本体の前後回動を感知し、該前後回動を感知したことの信号を送出する前後回動感知手段;
前記踏み板の左右回動を感知し、該左右回動を感知したことの信号を送出する左右回動感知手段;を含み、
前記前後回動感知手段が、
前記固定軸に装着されるセンシングドックと、
前記固定軸を基準に固定軸の前方及び後方にそれぞれ位置するように前記ペダル本体に設けられ、ペダル本体の前後方向回動に応じて前記センシングドックとの接触によって作動する前方及び後方回動感知センサーと、からなることを特徴とする、シミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項2】
前記ペダル本体を外力のない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時にペダル本体の回動を許容する本体位置セッティング手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項3】
前記本体位置セッティング手段が、
前記固定軸に装着されるトーションスプリングと、前記固定軸に固定され、前記トーションスプリングを支持するスプリングガイドと、前記ペダル本体に設けられ、前記トーションスプリングの両側自由端にそれぞれ接触する前方及び後方プッシャーと、を備えることを特徴とする、請求項2に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項4】
前記スプリングガイドの上面がその前後方向に中間から両側端に行くほど下向き傾斜する傾斜面で形成されたことを特徴とする、請求項3に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項5】
前記左右回動感知手段が、
前記ペダル本体に装着される左側及び右側回動感知センサーと、前記踏み板の下面両側にそれぞれ設けられ、踏み板の回動によって前記左側及び右側回動感知センサーに接触して作動させるセンシング突起と、からなることを特徴とする、請求項1に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項6】
前記左側及び右側回動感知センサーに接触する前記センシング突起の下面が傾斜面で形成されたことを特徴とする、請求項5に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項7】
前記踏み板を外力がない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時に踏み板の回動を許容する踏み板位置セッティング手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項8】
前記踏み板の上部に設けられ、外力によって水平方向に所定角度回転可能なスイング踏み板と、前記スイング踏み板の回転を感知し、該スイング踏み板の回転を感知したことの信号を出力するスイング踏み板回転感知手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項9】
前記スイング踏み板を外力のない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時にスイング踏み板の回転を許容するスイング踏み板位置セッティング手段をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項10】
前記スイング踏み板位置セッティング手段が、
前記スイング踏み板の回転曲率に対応する曲率で前記踏み板に形成された円弧状のガイドスロットと、前記スイング踏み板に設けられ、前記ガイドスロットに沿って移動するストッパーと、前記ストッパーの両側端を相互反対側に弾性付勢する弾性手段と、を備えることを特徴とする、請求項9に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項11】
前記スイング踏み板が左側及び右側の両操作ペダルに設けられ、両側のスイング踏み板が同時に同一の方向に回転するように誘導するスイング踏み板連動手段をさらに備えることを特徴とする、請求項8に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【請求項12】
前記スイング踏み板連動手段が、
前記各スイング踏み板に両端がそれぞれ連結される連動ワイヤーと、前記連動ワイヤーがスイング踏み板の回転時に所定の軌道に沿って引っ張られるように案内するワイヤーガイドと、を備えることを特徴とする、請求項11に記載のシミュレーション装置の操作ペダル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション装置に関し、特に、各種シミュレーション装置のプログラム中のプレー対象の様々な行動モーションをユーザ(user)が両足を使って簡便に操作できるようにすることによって、両手の操作に依存する単純な行動モーションを越えてより複雑で様々な行動モーションの具現を可能にするシミュレーション装置の操作ペダル及び操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の如く、プログラムを用いた電子ゲームは、長い間、主として子供や青少年に広く利用されてきており、最近では、発達したPCとともに超高速インターネットの普及の拡大に伴ってオンラインゲームが急速に活性化し、老若男女を問わず誰でも簡便に楽しめる一つの文化として位置づけられている状況といっても過言ではない。
【0003】
これに基づいてゲーム産業は飛躍的に発展しつつある現状であり、ゲームの種類も、単純頭脳ゲームをはじめとして各種戦闘ゲーム、スポーツゲーム、モーターサイクル又は自動車競走ゲームなどの非常に様々な領域にまでわたっており、ユーザは自分の好みに合うゲームを適切に選択して楽しむことができる。
【0004】
ところが、かかるゲームは、基本的にPC又はゲーム機を具備した状態で、一般に、ジョイスチックとボタンを用いて操作したりコンピュータのキーボードとマウスを用いて操作するようになっているところ、ゲーム中のプレーヤーの行動モーションを含む全ての行為が、これをプレーするユーザの手操作によって行われるため、現実感が大きく低下せざるを得ない。このため、多い労力と費用をかけて開発したゲームであるにもかかわらず、興味が半減し、ユーザにそっぽを向かれる場合も頻繁である。
【0005】
また、例えば、遊園地のような一部のオフライン上の大型ゲームセンターに設置された自動車競走ゲームなどの場合には、実際に車を運転するかのようにするために車の操作装置を備えてはいるが、これも、前述した大部分のゲームと同様に現実感が感じられない。
【0006】
すなわち、車の出発と加速、方向転換及び停止などの全てのプレーを実際の車と類似に操作できるが、ユーザが椅子に座って停止した状態で手と足を使うだけであるため、例えば、出発と停止時にユーザの体が後に軽くのけ反ったり前に傾く慣性現象、又は方向転換時にユーザの体がゲーム中のプレーヤーのように実際に方向転換され、自分がゲーム中のプレーヤーになって楽しむかのような体験は全く感じることができない。
【0007】
このようなゲームをより事実的な状況として演出し、実際の状況が感じられるように開発されたものがシミュレーション装置である。シミュレーション装置は、実際に起き得る状況を仮想的にコンピュータプログラムによって装置化してユーザに間接体験を提供するもので、自動車、飛行機、バイクなどの運転練習やゲームなどに適用可能である。
【0008】
すなわち、仮想の立体的な状況をプログラム化し、シミュレーション装置によって立体的な動作を付与することによって実際の状況と同じ動きを感じさせ、これを様々な状況に適用して仮想的な状況を実際状況のように体験するようにしたわけである。
【0009】
かかるシミュレーション装置は、各種ゲームに適用したり、シミュレーションを用いた各種体験や教育及び立体映画観覧などの様々な分野に適用することができる。
【0010】
しかも、上記のようなシミュレーション装置は、立体的な感覚が感じられる装置の特性から、仮想現実装置との結合によってより大きいシナジー効果を得ることができる。
【0011】
一般に、仮想現実(virtual reality)装置は、モニターとスピーカーを装着したHMD(Head mountdisplay)によって画像及び音声を発生させ、椅子を動作させることによって、ユーザに仮想現実を提供するものである。
【0012】
すなわち、コンピュータによって制御されるにHMD及び椅子のような体験装置によって仮想環境による動的変化を再現し、ユーザが仮想の現実をあたかも現実のように感じるようにするものであり、ゲームセンターや立体映画上映劇場(映画館)などに広く普及されている。
【0013】
かかる仮想現実装置においてコンピュータによって再現される仮想的な環境とユーザの体験交換をより生き生きとさせるためには、ユーザの椅子を多彩に駆動させて動的変化を生動的に再現させることが必要である。
【0014】
すなわち、椅子を立体的な方向に揺動及び回転させ、ユーザに現実感を提供する必要があり、そのために上記のシミュレーション装置が適用される。
【0015】
このように、シミュレーション装置は、一般のモニターによるゲームや教育装置などはもとより、仮想現実においても実際の状況を体験できるようにする装置として活用されているが、従来は、シミュレーションのためにユーザが使用する椅子の駆動のための装置が複雑すぎて高い原価となる負担の他、装置の体積が嵩んで非効率的な問題があったにもかかわらず、実際状況のレベルに及ばない動作のため、現実感を再現することに限界があった。
【0016】
一方、韓国公開特許出願第2000-0037168号公報には、ゲームプレーによる現実感と興味感を充足させながら運動効果を増大させることができる自転車運動/ゲーム装置が開示されている。
【0017】
この技術は、固定自転車の搭乗者がプログラミングされた画面(コース)にしたがってハンドルを操縦し、例えば、勾配や障害物などの地形特色に応じて自転車のペダルに負荷をかけたり、サドルに振動をかけたりして、搭乗者にとってあたかも実際状況で自転車に乗るかのような現実感が感じられ、有酸素運動効果が得られるようにしている。
【0018】
しかしながら、この技術も同様、自転車が固定されている状態で前方に設けられているディスプレイの画面に表示される走行コースにしたがってハンドルだけを動かせ、プログラミングされたコースの地形特色に対応して単純にペダルに負荷がかかるようにしたり振動を誘発したりすることに過ぎないところ、実際に自転車に乗る際にユーザの体に感じられる慣性現象や方向転換などの現実的体験を誘導することはできない問題があった。
【0019】
かかる従来の諸問題を解決するための技術として、韓国登録特許第10-1619095号公報には、本出願人が先出願した自転車型ゲームシミュレーション装置が開示されている。
【0020】
この技術は、クランクペダルユニットの2つのペダルにスイング踏み板をそれぞれ具備し、クランク軸の正逆回転を感知する前後回転感知手段、及び各スイング踏み板の左右回転をそれぞれ感知するスイング感知手段を具備し、その信号に応じてゲーム中のプレーヤーの行動モーションを制御することによって、より容易に操作しながら生き生きとゲームが楽しめるようになっている。
【0021】
しかしながら、このような本出願人の先出願技術の場合、構造が多少複雑であり、クランクペダルユニットの前後動作と両スイング踏み板の左右回転による信号だけでプレーヤーの行動モーションを制御しているため、プレーヤーの多様な行動モーションを制御することには限界があった。
【0022】
特に、最近では仮想現実ゲーム(VR)が大きく脚光を浴びており、これに伴ってゲーム中のプレーヤーの行動モーションも現実と類似に非常に様々なモーションが要求されているが、制御信号組合せの場合の数が少ないため、効率的に対応し難い不具合があった。
【0023】
そのうえ、両足でクランクペダルユニットを回転させながらペダルに設置されたスイングユニットを同時に操作することも大変であった。
【0024】
このため、プレーヤーの行動モーションの制御が制限的であらざるを得ず、これは、プレーヤーの現実感ある様々なモーション具現に大きな障害となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、上述した従来の問題点を解決するために創案されたものであり、プログラム中のプレー対象の様々な行動モーションを、ユーザが両足を使って簡便に操作することによって、より便利で楽しくゲームをプレーできることはもとより、両手操作に依存する単純な行動モーションを越えてより複雑で様々な行動モーションを具現可能にするシミュレーション装置の操作ペダルとその操作方法を提供することにその目的がある。
【0026】
本発明の他の目的は、ユーザが両足を使って制御できるプログラム中のプレーヤーの行動モーションを大きく増加させることができ、これによって、より現実感ある様々な行動モーションを自由に具現可能にするシミュレーション装置の操作ペダルを提供することである。
【0027】
本発明のさらに他の目的は、様々なゲームや教育などの仮想現実装置に適用可能であり、追加の装置の結合も容易であり、拡張性に優れたシミュレーション装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記の目的を達成するための本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダルは、水平に設けられる固定軸;この固定軸に装着され、外力によって前後方向に回動可能なペダル本体;このペダル本体の上面に装着され、外力によって左右方向に回動可能な踏み板;ペダル本体の前後回動を感知し、該前後回動を感知したことの信号を送出する前後回動感知手段;踏み板の左右回動を感知し、該左右回動を感知したことの信号を送出する左右回動感知手段;を含むことを特徴とする。
【0029】
このような本発明の好ましい一特徴によれば、前後回動感知手段が、固定軸に装着されるセンシングドックと、固定軸を基準に固定軸の前方及び後方にそれぞれ位置するようにペダル本体に設けられ、ペダル本体の前後方向回動に応じてセンシングドックとの接触によって作動する前方及び後方回動感知センサーとからなる。
【0030】
前方及び後方回動感知センサーは、ポテンショメータ(potentiometer)で構成され、ペダル本体の回動角度にしたがってゲーム中のプレー対象の対応する行動モーションの速度が比例して変動し得る。
【0031】
本発明の他の特徴によれば、ペダル本体を外力のない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時にペダル本体の回動を許容する本体位置セッティング手段をさらに含む。ここで、所定の基準位置とは、例えば、水平状態のことを指すことができる。
【0032】
このような本体位置セッティング手段は、固定軸に装着されるトーションスプリング(torsion spring)と、固定軸に固定され、トーションスプリングを支持するスプリングガイドと、ペダル本体に設けられ、トーションスプリングの両側自由端にそれぞれ接触する前方及び後方プッシャー(pusher)とを備えることができる。
【0033】
ここで、スプリングガイドの上面がその前後方向に中間から両側端に行くほど下向き傾斜する傾斜面で形成されることにより、ペダル本体の前方及び後方回動角度を所定の角度範囲に制限する。
【0034】
そして、本発明のさらに他の特徴によれば、左右回動感知手段が、ペダル本体に装着される左側及び右側回動感知センサーと、踏み板の下面両側にそれぞれ設けられ、踏み板の回動によって左側及び右側回動感知センサーに接触して作動させるセンシング突起とからなってよい。
【0035】
このような左側及び右側回動感知センサーもポテンショメータで構成され、踏み板の回動角度にしたがってゲーム中のプレー対象の対応する行動モーションの速度が比例して変動し得ることは勿論である。
【0036】
また、左側及び右側回動感知センサーに接触するセンシング突起の下面は、正確なセンシング作動のために踏み板の回動角に対応する角度の傾斜面からなることが好ましい。
【0037】
本発明のさらに他の特徴によれば、踏み板を外力のない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時に踏み板の回動を許容する踏み板位置セッティング手段をさらに含む。
【0038】
踏み板位置セッティング手段が、ペダル本体と踏み板との間の所定位置に介在されて踏み板を弾性付勢(elastic bias)する複数のコイルスプリングからなってよい。
【0039】
このような本発明の操作ペダルは、左側ペダル及び右側ペダルの2個のペダルからなり、両者の単独又は組合せによってゲーム中のプレー対象の行動モーションを制御する。
【0040】
本発明のさらに他の特徴は、踏み板の上部に設けられ、外力によって水平方向に所定角度回転可能なスイング踏み板と、前記スイング踏み板の回転を感知し、該スイング踏み板の回転を感知したことの信号を出力するスイング踏み板回転感知手段とをさらに含むことである。
【0041】
これによって、スイング踏み板の水平回転による方向の転換が可能になり、前記スイング踏み板回転感知手段はエンコーダ又はセンサーからなってよい。
【0042】
本発明のさらに他の特徴は、前記スイング踏み板を外力のない状態で所定の基準位置に置かれるように保持させ、外力が作用する時にスイング踏み板の回転を許容するスイング踏み板位置セッティング手段をさらに含むことである。
【0043】
前記スイング踏み板位置セッティング手段は、前記スイング踏み板の回転曲率に対応する曲率で前記踏み板に形成された円弧状のガイドスロットと、前記スイング踏み板に設けられ、前記ガイドスロットに沿って移動するストッパーと、前記ストッパーの両側端を相互反対側に弾性付勢する弾性手段とを備えることができる。
【0044】
本発明のさらに他の特徴は、前記スイング踏み板が左側及び右側の両操作ペダルに設けられ、両側のスイング踏み板が同時に同一の方向に回転するように誘導するスイング踏み板連動手段をさらに備えることである。
【0045】
前記スイング踏み板連動手段は、前記各スイング踏み板に両端がそれぞれ連結される連動ワイヤーと、前記連動ワイヤーがスイング踏み板の回転時に所定の軌道に沿って引っ張られるように案内するワイヤーガイドとを備えることができる。
【0046】
本発明のさらに他の特徴は、操作ペダルの回転軌跡を感知し、その信号を出力するトラッキングセンサーをさらに含むことである。
【0047】
本発明のさらに他の特徴は、左側ペダル及び右側ペダルの2個からなるシミュレーション装置においてプレー対象が移動するために操作ペダルを操作する方法であって、左側及び右側ペダルを両方とも前方に押すと前進し、左側及び右側ペダルを両方とも後方に押すと後進し、右側ペダルのみを右側に押すと、右側に横歩き移動し、左側ペダルのみを左側に押すと、左側に横歩き移動し、左側ペダルのみを前方又は後方に押すと、右足を中心に時計回り方向又は反時計回り方向にその場で回転し、右側ペダルのみを前方又は後方に押すと、左足を中心に時計回り方向又は反時計回り方向にその場で回転し、左側及び右側ペダルを同時に外側に押すと、その場でジャンプをし、左側及び右側ペダルを同時に左側又は右側に押すと、その方向にジャンプをし、左側ペダルは前方に押しながら右側ペダルは後方に押すと、その場で右折し、右側ペダルは前方に押しながら左側ペダルは後方に押すと、その場で左折することである。
【0048】
前記左折及び右折は左側ペダル又は右側ペダルを水平に回転操作することによってなされてよい。
【発明の効果】
【0049】
このような本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダルによれば、ユーザが両足で操作ペダルを前後方向に回動させることに連動してプログラム中のプレー対象が歩いたり走ったりし、その踏み板を左右方向に回動させることによってプレー対象が左右に方向を転換すると同時に画面も移動する。
【0050】
これによって、プログラム中のプレー対象の様々な行動モーションを、キーボード、ジョイスチック或いはマウスなどにのみ依存する従来に比べてはるかに多様でかつ増大した行動モーションが具現可能になる他、あたかもユーザが実際にプログラム中のプレー対象になって歩いたり走ったり方向を転換したりしながら周囲を見回すようなより現実感ある興味も感じることができる。
【0051】
特に、操作ペダルが互いに分離されて独立して駆動される左側ペダル及び右側ペダルで構成されるので、それぞれのペダル本体に設けられて左右に回動する踏み板と共に非常に様々に制御信号を組み合わせることができ、これによって、プログラム中のプレー対象がより現実性ある様々な行動モーションを取るように具現可能になる。
【0052】
ここに、既存のジョイスチック、キーボード及びマウスなどを結合することによって、より様々な行動モーションが具現可能になることはもとより、ユーザの両足と両手を使ってより簡便で現実感あるプレーが可能になる。
【0053】
また、従来のクランクペダルと違い、独立に駆動される2個の操作ペダルが一定角度の範囲内で回転運動をするので、その動作中にも踏み板の操作が非常に容易である他、プログラム中のプレー対象の移動モーションをユーザが両足で簡便に操作するので、拡大した操作便宜性も提供可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダルを示す斜視図である。
図2】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの平面分解斜視図である。
図3】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの底面分解斜視図である。
図4】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの平面図である。
図5図4のV-V線に沿う切断斜視図である。
図6図4のVI-VI線に沿う切断斜視図である。
図7】本発明に係る操作ペダルがシミュレーション椅子に適用された実施例を示す斜視図である。
図8図7のVIIIに沿う抜粋正面図である。
図9図8のIXに沿う側面図である。
図10A】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの前後回動作動状態を示す断面図である。
図10B】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの前後回動作動状態を示す断面図である。
図10C】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの前後回動作動状態を示す断面図である。
図11A】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの本体位置セッティング手段作動を示す断面図である。
図11B】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの本体位置セッティング手段作動を示す断面図である。
図11C】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの本体位置セッティング手段作動を示す断面図である。
図12A】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの左右回動作動状態を示す断面図である。
図12B】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの左右回動作動状態を示す断面図である。
図12C】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの左右回動作動状態を示す断面図である。
図13】本発明に係る操作ペダルの操作方法を示す説明図である。
図14】本発明に係るシミュレーション装置操作ペダルの作動を一例として説明するためのブロック図である。
図15】本発明に係る操作ペダルの他の実施例を示す要部分解斜視図である。
図16図15の底面斜視図である。
図17図15に示した操作ペダルの結合状態を示す部分拡大断面図である。
図18図15に示した操作ペダルのスイング踏み板位置セッティング手段を抜萃して示す平面図である。
図19図15に示した操作ペダルの作動状態を示す平面図である。
図20図15に示した操作ペダルスイング踏み板の連動手段を概略的に示す平面図である。
図21】本発明に係るシミュレーション装置用操作ペダルシステムにトラッキングセンサーが備えられた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下、本発明の具体的な内容を、添付の一実施例としての図面を参照して詳細に説明する。
【0056】
本発明のシミュレーション装置は、便宜上、ゲームプログラムに適用されるとして説明する。
【0057】
図面中、各実施例に係る同一の名称部分には同一の符号を適用するものとする。
【0058】
図1図6において、本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダル1は、水平に設けられる固定軸10と、この固定軸10に装着され、外力によって前後方向に回動可能なペダル本体20と、このペダル本体20の上面に装着され、外力によって左右方向に回動可能な踏み板40と、ペダル本体20の前後回動を感知し、該前後回動を感知したことの信号を送出する前後回動感知手段60と、踏み板40の左右回動を感知し、該左右回動を感知したことのその信号を送出する左右回動感知手段70とを含んで構成される。
【0059】
固定軸10は、例えばブロック形態の軸ベース11に一端が固定されて水平に適切に突出している。軸ベース11は、固定軸10を支持すると同時に、操作ペダル1を所定の設置対象、例えば、図7図9に示すようなシミュレーション装置用椅子Cの装着フレームFに固定させる役割も担う。
【0060】
このような固定軸10は、図示してはいないが、軸ベース11を省き、椅子Cの装着フレームFなどに直接固定されてもよいことは勿論である。単に、操作ペダル1を独立の構成品として構成するために軸ベース11が要求されるだけで、場合によって軸ベース11は省かれてもよい。
【0061】
ペダル本体20は、前後回動感知手段60と左右回動感知手段70などを内部に収容できるように桶形に構成されてよい。このようなペダル本体20の上面21は扁平な板状に形成されるが、下面は、長さ方向(前後方向)の中間から両側端(前端及び後端)に行くほど高さが次第に減少する、中間が膨らんだV状の傾斜面22で形成される。
【0062】
ペダル本体20の下部傾斜面22は、操作ペダル1が固定軸10を中心に前後方向に回動する時、底などに干渉されるトラブルの発生無しで正確に作動できるようにする。
【0063】
ペダル本体20の傾斜面22は、前後回動及び左右回動感知手段60,70などの他の構成要素を、ペダル本体20内に装着できるように開口されており、それと対応する形状に構成された下部カバー23によって遮蔽される。
【0064】
そして、ペダル本体20の内部には、第1及び第2のバッフル板(baffle plate)24,25が間隔をおいて垂直に設けられており、外側の側面(軸ベースと対向していない側)には、前後回動感知手段60を第1バッフル板24に装着するための貫通スロット26が形成されており、側面カバー27によって遮蔽される。
【0065】
ペダル本体20の上面21には、後述した踏み板位置セッティング手段である複数のコイルスプリング50が貫通する4個の案内スロット21aが4角形態に形成されており、上面21の縁には適度の高さでスカート(skirt)20aが形成されている。また、ペダル本体20の上面21の前端部と後端部には、踏み板40を回動可能に連結するためのボス(boss)28が同軸をなして突出している。
【0066】
ペダル本体20は、固定軸10に結合して前後方向に回動するところ、円滑な回動を確保するためにベアリング29を備えて固定軸10と結合することが好ましい。ベアリング29は、例えば、固定軸10の両端部側にそれぞれ位置するように2個が備えられてよく、第1及び第2のバッフル板24,25にそれぞれ固定されてよい。
【0067】
一方、図10A図10Cに詳しく示されているように、ペダル本体20は、正確な動作のために、外力が作用しないときにはそれを所定の基準位置、例えば、水平状態に保持させ、外力が作用する場合にのみ前方又は後方側に回動するように許容する本体位置セッティング手段30によって中立状態を保持する。
【0068】
本体位置セッティング手段30は様々な形態で構成されてよく、例えば、固定軸10に装着されるトーションスプリング31と、固定軸10に固定されてトーションスプリング31を支持するスプリングガイド32と、ペダル本体20の上面21から下方に突出して設けられてトーションスプリング31の両側自由端にそれぞれ接触する前方及び後方プッシャー33,34とで構成されてよい。
【0069】
スプリングガイド32は、トーションスプリング31の両側自由端を支持する2個の止めピン35を有し、固定軸10に嵌め付けられて一体に固定される。トーションスプリング31とスプリングガイド32はペダル本体20の第1及び第2バッフル板24,25の間に位置する。
【0070】
スプリングガイド32の上側面は、その長さ方向(前後方向)の中間位置から両側端(前端及び後端側)に行くほど下向き傾斜する逆V状の傾斜面32aからなり、これによってペダル本体20の前後回動角度が所定の角度範囲に制限され得る。
【0071】
このような本体位置セッティング手段30によって、ユーザがペダル本体20を前方又は後方に回動させた後にわざと初期位置に復帰させなくても、加えている外力を除去すれば、トーションスプリング31の復元弾性によって自動で初期の中立状態に復帰する。
【0072】
すなわち、操作ペダル1に何ら外力も作用しない時は、図10Aに示すように、ペダル本体20の前後方プッシャー33,34がトーションスプリング31 の両端部の上側に同時に接触し、水平状の中立状態を保持するが、図10Bのように外力を加えて操作ペダル1 を前方に回動させると、ペダル本体20の前方プッシャー33が前方に回動しながらトーションスプリング31を時計回り方向に変形させ、外力を除去すれば、トーションスプリング31の復元弾性によって初期の中立状態に復帰する。
【0073】
逆に、中立状態で図10Cのように操作ペダル1を後方に回動させると、ペダル本体20の後方プッシャー34が後方に回動しながらトーションスプリング31を反時計回り方向に変形させ、同様に外力を除去すれば、トーションスプリング31の復元弾性によって操作ペダル1が初期の中立状態に復帰する。
【0074】
踏み板40は、様々な形態で構成されてよく、ユーザが楽に着地して安定的に操作できる如何なる形態も可能である。そのために、踏み板40の上面、すなわち、ユーザの足Fが接触する面にすべり防止パッド41を備えることができる。
【0075】
踏み板40は、下面前後端部にヒンジブラケット(hinge bracket)42をそれぞれ有し、ペダル本体20の対応するボス28にヒンジピン43にて連結されることによって左右に回動できる。このとき、踏み板40の円滑な回動を保障するために、ボス28にベアリング(図示せず)を介在して結合してもよいことは勿論である。
【0076】
踏み板40の後端縁には、ユーザの足が安定した着地状態を維持できるように踵部位を支持する支持フランジ44が設けられてよい。
【0077】
このような踏み板40も、正確な動作のために、前述したペダル本体20と同様に、外力が作用しないときにはそれを所定の基準位置、例えば、水平状態に保持させ、外力が作用する場合にのみ左側又は右側に回動するように許容する踏み板位置セッティング手段によって中立状態を保持する。
【0078】
踏み板位置セッティング手段は、様々な形態で構成されてよいが、例えば、図示のように、ペダル本体20と踏み板40との間の所定位置にそれぞれ介在され、踏み板40を上方に弾性付勢する4個のコイルスプリング50で構成されてよい。
【0079】
各コイルスプリング50は、ペダル本体20の上面21に形成された案内スロット21aを通って、第1及び第2バッフル板24,25と踏み板40の下面にそれぞれ設けられた複数のスプリング受け52,53に支持される。
【0080】
これによって、ユーザが踏み板40を左側又は右側に回動させた後にわざと初期位置に復帰させなくても、加えている外力を除去すれば、コイルスプリング50の復元弾性によって自動で初期の中立状態に復帰する。
【0081】
すなわち、操作ペダル1に何ら外力も作用しない時は、図12Aに示すように、踏み板40が4個のコイルスプリング50によって水平状の中立状態を保持するが、図12Bのように外力をかけて踏み板40を右側に回動させると、右側に位置しているコイルスプリング50が圧縮され、以降、外力を除去すれば、圧縮されているコイルスプリング50の復元弾性によって初期の中立状態に復帰し、逆に、中立状態で図12Cのように踏み板40を左側に回動させると、左側に位置しているコイルスプリング50が圧縮され、以降、外力を除去すれば、圧縮されているコイルスプリング50の復元弾性によって踏み板40が初期の中立状態に復帰する。
【0082】
前後回動感知手段60は、図11A図11Cに詳しく示されているように、固定軸10の自由端部に嵌め付けられて固定されるセンシングドック61と、このセンシングドック61の周りに同心円状に位置するようにペダル本体20に装着される前方回動及び後方回動感知センサー62,64とで構成されてよい。
【0083】
センシングドック61は、外周にカム面61aを備え、ペダル本体20の前後回動時に前方回動及び後方回動感知センサー62,64の接点63,65を押して作動させる。すなわち、図11Aのような中立状態で図11B及び図11Cのように操作ペダル1を前方又は後方に回動させると、ペダル本体20に固定されている前方回動及び後方回動感知センサー62,64が同時に前方又は後方に回動することによってそれらの接点63、65がセンシングドック61のカム面61aによってオン/オフされる。
【0084】
前方回動及び後方回動感知センサー62,64は、固定軸10を中心にペダル本体20の第1バッフル板24に対称に固定されてペダル本体20の前後方向回動時に共に回動し、センシングドック61に接触する接点63,65を有する。
【0085】
前方回動及び後方回動感知センサー62,64は様々な形態のものが採択されてよいが、例えば、ポテンショメータで構成されてよく、ペダル本体20の回動角度にしたがってゲーム中のプレー対象の対応する行動モーション速度が比例して変わるようにすることができる。
【0086】
このような前後回動感知手段60の前方回動及び後方回動感知センサー62,64は、図9及び図14に示すように、ペダル本体20の前方(図面において時計回り方向)及び後方(図面において反時計回り方向)回動をそれぞれ感知し、該前方及び後方回動を感知したことの信号をシミュレーション装置の通信及び制御部80に送出する。
【0087】
左右回動感知手段70は、図12A図12Cに詳しく示されているように、ペダル本体20に左右方向に離隔して装着される左側回動及び右側回動感知センサー71,73と、踏み板40の下面両側に設けられ、踏み板40の左右回動時に左側回動及び右側回動感知センサー71,73の接点72,74をそれぞれ押して作動させる左側及び右側センシング突起75,76とで構成されてよい。
【0088】
左側回動感知センサー71は、接点72が上方に向くようにペダル本体20の一側の案内スロット21aに対応して第1バッフル板24に固定され、右側回動感知センサー73は、接点74が上方に向くようにペダル本体20の他側の案内スロット21aに対応して第2バッフル板25に固定される。
【0089】
左側回動及び右側回動感知センサー71,73も同様に、様々な形態のものが採択されてよいが、例えば、ポテンショメータで構成されてよく、踏み板40の回動角度にしたがってゲーム中のプレー対象の対応する行動モーション速度が比例して変わるようにし得る。
【0090】
各センシング突起75,76の下面は、内側から左側及び右側の外側の方に行くほど上向き傾斜する傾斜面75a,76aで形成されることが好ましいが、これは、左側及び右側センシング突起75,76が踏み板40の回動によって左側回動及び右側回動感知センサー71,73の接点72,74を押すところ、より正確な動作を確保すると共に、踏み板40の左右回動角度を所定範囲に適切に制限するためである。
【0091】
これによって、左側回動及び右側回動感知センサー71,73は、外力が作用しない時は、図12Aのようにその接点72,74が踏み板40の左側及び右側センシング突起75,76から離隔して中立状態を保持し、外力が作用して踏み板40が右側又は左側に回動すると、図12B及び図12Cのように、対応する左側回動感知センサー71又は右側回動感知センサー73の接点72,74が左側及び右側センシング突起75,76によって押されてオン/オフになる。
【0092】
このような左右回動感知手段70の左側回動及び右側回動感知センサー71,73も、図8及び図14に示すように、踏み板40の右側(図面において時計回り方向)及び左側(図面において反時計回り方向)回動をそれぞれ感知し、その信号をシミュレーション装置の通信及び制御部80に送出する。
【0093】
このような本発明のシミュレーション装置操作ペダル1は、ユーザが両足Fを使って操作できるように、左側ペダル1aと右側ペダル1bの2個の操作ペダル1を備え、左側及び右側ペダル1a,1b両者の組合せによってゲーム中のプレー対象の非常に様々な行動モーションを具現し制御することができる。
【0094】
図13は、本発明に係る操作ペダルの操作方法を例示しているが、これを参照すると、軌道車量運転方式と同様に、左側及び右側ペダル1a,1bを両方とも前方に押すと、プレー対象が前進し、逆に、左側及び右側ペダル1a,1bを両方とも後方に押すと、プレー対象が後進し、右側ペダル1bのみを右側に押すと、右側に横歩き移動し、左側ペダル1aのみを左側に回動させると、左側に横歩き移動する。
【0095】
また、左側ペダル1aのみを前方又は後方に回動させると、右足を中心にその場で時計回り方向又は反時計回り方向に回転し、逆に、右側ペダル1bのみを前方又は後方に回動させると、左足を中心にその場で回転する。
【0096】
左側及び右側ペダル1a,1bを同時に外側に押すと、その場でジャンプをし、左側及び右側ペダル1a,1bを同時に左側又は右側に押すと、その方向にジャンプをし、左側及び右側ペダル1a,1bを同時に内側に押すと、その場で座ることになる。
【0097】
左側ペダル1aの外側を押しながら右側ペダル1bの前方又は後方を押すと、左側に横歩きしながら大きく回転し、逆にすると、右側に横歩きしながら大きく回転し、左側ペダル1aは前方に回動させながら右側ペダル1bは後方に回動させると、その場で右折をし、これと逆に左側及び右側ペダル1a,1bを操作するとその場で左折することになる。
【0098】
上記のように、本発明における操作ペダルは、押す方向に移動しようとする特性を有するが、このような特性を用いてペダルの前方と側方の中間に押すと、両方向の中間に移動し、このような点を活用して様々な場合の数を操作することができる。
【0099】
このように、左側ペダル1a及び右側ペダル1bの前後方回動と左右回動を適切に組み合わせる場合、ゲーム中のプレー対象の行動モーションを非常に様々に具現することができる他、これをユーザの両足で簡便に操作することもできるので、ゲームをより容易にプレーしながら現実感にあふれる楽しみを満喫することが可能になる。
【0100】
このような作動について図14を参照してより詳細に説明すると、右側ペダル1b及び左側ペダル1aの前後回動感知手段60b,60aと左右回動感知手段70b,70aがペダル本体20の前後回動と踏み板40の左右回動をそれぞれ感知し、該前後回動及び左右回動を感知したことの感知信号を通信及び制御部80に送出する。
【0101】
すると、通信及び制御部80からゲームプログラム(PC又はゲーム機)90に該当の信号を伝送し、ゲームプログラム90に受信された各感知手段60a,60b,70a,70bの信号に応じて、ゲーム中のプレー対象が設定された所定の行動モーションを取るようにする。
【0102】
このような本発明のシミュレーション装置の操作ペダル1は、左側ペダル1a及び右側ペダル1bの前後回動感知手段60a,60bと左右回動感知手段70a,70bがそれぞれ独立して駆動するので、非常に様々な制御信号の組合せが可能になり、これによって、ゲーム中のプレー対象がより現実感ある様々な行動モーションを取るように具現することができる。
【0103】
このような長所は、特に、最近に脚光を浴びている仮想現実ゲームの様々な行動モーションを、ユーザが両足F1,F2を使って簡便に操作できるようにし、より現実感あるプレーとゲームの興味を満喫できるようにする。
【0104】
一方、本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダル1は、例えば、2軸又は3軸方向に駆動可能な多軸制御チェアユニット110と結合する場合、より現実感あるシミュレーションを楽しむことを可能にする。
【0105】
すなわち、左側ペダル1a及び右側ペダル1bの前後回動感知手段60a,60bと左右回動感知手段70a70bから伝達された制御信号に応じて、プログラム中のプレー対象の行動モーションに対応するようにユーザの着席している椅子Cを左右に回転させ、前後に揺動させたり上下又は任意の方向に駆動させることによって、あたかもユーザがプログラム中のプレー対象になって行動するかのような、より現実感あるプレーが可能になる。
【0106】
そして、本発明のシミュレーション装置では、仮想の空間を視覚的に示すディスプレイ部(図示せず)がさらに設置されてもよいが、このディスプレイ部は、操作部に設置されるLCD又はLEDモニターで構成されてもよく、或いは、仮想現実体験用HMDで構成されてもよい。
【0107】
一方、図15図19には、本発明に係るシミュレーション装置用操作ペダル1の他の実施例を示し、この実施例は、前述した実施例の構成において、操作ペダル1にスイング踏み板120をさらに備えたものであり、踏み板40以外の残り部分は前述の実施例と同一であり、便宜上、重複説明を省略する。
【0108】
この実施例は、操作ペダル1の踏み板40上に設けられ、外力によって水平方向に所定角度回転可能なスイング踏み板120と、このスイング踏み板120の回転を感知し、その信号を出力するスイング踏み板回転感知手段とをさらに含んで構成される。
【0109】
そのために、踏み板40は中央に組立孔45を有するが、この組立孔45は、後述するスイング踏み板位置セッティング手段130の設置のために中間に段部46が形成された2段スロットの形態を取る。
【0110】
スイング踏み板120は、下面中央に回転軸121を有し、この回転軸121の周りに、突出した円桶形の回転ガイド122を備え、踏み板40の組立孔45に回転可能に結合する。このような回転ガイド122と組立孔45との間には、スイング踏み板120の円滑な回転のためにベアリング123が介在していてよい。
【0111】
そして、スイング踏み板120の上面後端部縁には、ユーザの踵部位を支持するためのフェンス124が設けられる。このため、前述した実施例で踏み板40に設けられている支持フランジ44 は省かれる。
【0112】
スイング踏み板回転感知手段は、様々な形態のものが用いられてよいが、例えば、図示のように、踏み板40の下部に装着され、その回転軸141が組立孔45を通ってスイング踏み板120の回転軸121と接続されるエンコーダ140からなってよい。
【0113】
一方、スイング踏み板120は、正確な動作のために、外力が作用しない時はそれを所定の基準位置に保持させ、外力が作用する場合にのみ左側又は右側に回転するように許容するスイング踏み板位置セッティング手段130によって中立状態を保持することができる。
【0114】
スイング踏み板位置セッティング手段130は様々な形態で構成されてよい。例えば、図示のように、踏み板40における組立孔45の段部46に、スイング踏み板120の回転軸121と同じ曲率を有するように円弧状に形成されるガイドスロット131と、このガイドスロット131に沿って移動可能にスイング踏み板120の下面に突出して設けられるストッパー132と、ベアリング123の周りに位置して両側端部がストッパー132の両側端に弾性的に接触するトーションスプリング133とを備えてなり得る。
【0115】
トーションスプリング133は、両端部がガイドスロット131の両側端部を侵犯してストッパー132の両側端を弾性加圧しながら組立孔45の内周にそれぞれ阻止されることによってスイング踏み板120を所定の基準位置に安定に位置させると共に、外力によってスイング踏み板120の回転を許容し復帰させる。
【0116】
すなわち、外力によってスイング踏み板120が左側又は右側に回転すると、ストッパー132の一端がトーションスプリング133の対応する端部を弾性変形させながらガイドスロット131に沿って許容の余裕分だけ回転し、外力が除去されると、トーションスプリング133の復元力によって初期位置に復帰する。
【0117】
このような2個のスイング踏み板120はそれぞれ独立して作動してもよいが、人体の特性の上、両足でそれらを個別操作することは容易でない。したがって、両スイング踏み板120を同時に同一方向に回転させるためのスイング踏み板連動手段150をさらに備えてもよい。
【0118】
スイング踏み板連動手段150は様々な形態で構成されてよく、例えば、図20に示すように、所定の移送軌道を有し、両端が両スイング踏み板120に連結される連動ワイヤー151と、この連動ワイヤー151が所定の移送軌道に沿って引っ張られるように誘導するワイヤーガイド152とで構成されてよい。
【0119】
このような構成の実施例は、前述した実施例の作用効果に加えて、スイング踏み板120の左右回転がさらに備えられるので、より多い制御信号を組み合わせることが可能になり、それによってキャラクターの行動モーション具現効果も大きく増大し得る。
【0120】
一方、本発明のシミュレーション装置用操作ペダルシステム1は、ユーザが両足でスイング踏み板120を正又は逆方向に回転させて仮想現実中のキャラクターが移動するように制御するところ、図21に示すように、各操作ペダル1にトラッキングセンサー160をそれぞれ備え、スイング踏み板120を回転させるユーザの足移動軌跡に対応するようにキャラクターの移動モーションを制御することができる。
【0121】
トラッキングセンサー160は、正確なセンシングのためにユーザの足に付着するようにバンド161などを用いて操作ペダル1に装着することができる。
【0122】
このようにトラッキングセンサーが装着される場合、より立体的な動きのセンシングができ、より生き生きとした状況を演出することが可能になる。
【0123】
以上に図示及び説明したような本発明は、上記の実施例に限定する趣旨ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な形態に実施可能であろう。例えば、本発明に適用されるセンサーは、必要によって様々な形態のものが適用でき、ペダルを構成する部品の形状や配置は、ペダルの適用される対象物に応じて任意に変更可能であろう。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明に係るシミュレーション装置の操作ペダル及び操作方法は、ユーザが両足を使ってプレー対象物の様々な行動を操作できるようにすることによって、両手の別途活用によって幅広い操作パターンが演出でき、それによる複雑で且つ様々なプログラムのシミュレーションが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21