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  • 特許-風呂システム 図1
  • 特許-風呂システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】風呂システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/02 20060101AFI20231227BHJP
   H04W 4/029 20180101ALI20231227BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20231227BHJP
   F24H 15/265 20220101ALI20231227BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20231227BHJP
【FI】
G08B21/02
H04W4/029
H04W84/10 110
F24H15/265
F24H15/395
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019211108
(22)【出願日】2019-11-22
(65)【公開番号】P2021082175
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】圓尾 健人
(72)【発明者】
【氏名】小野 秀
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-135596(JP,A)
【文献】特開2006-343057(JP,A)
【文献】特開2017-026253(JP,A)
【文献】特開2017-027574(JP,A)
【文献】特開2005-092816(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0069152(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H9/25-9/28
15/00-15/493
G01S5/00-5/14
19/00-19/55
G07C1/00-15/00
G08B19/00-31/00
H03J9/00-9/06
H04B7/24-7/26
H04Q9/00-9/16
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室内に設置され、給湯器を遠隔操作するためのリモコンと、
前記浴室内での人の動きを感知することにより前記浴室に入室している入室者を検知する人感センサと、
判定部と、を備え、
前記リモコンは、
当該リモコンと予めペアリングされた外部の携帯端末から送信される電波信号を定期的に受信し、この受信した電波信号の信号強度を検出する無線通信部を有し、
前記判定部は、
前記人感センサで入室者が検知されたときに、前記無線通信部で受信される電波信号の信号強度が所定の基準値を超えている前記携帯端末が存在する場合に、前記携帯端末を前記入室者の所有物と見做し、前記人感センサで前記入室者が検知されなくなった後、前記入室者の所有物と見做した前記携帯端末からの電波信号の信号強度が基準値以下となったときに、前記入室者が前記浴室から退室したと判定するよう構成された、
風呂システム。
【請求項2】
前記判定部は、
前記人感センサで入室者が検知されたときに、前記無線通信部で受信される電波信号の信号強度が基準値を超えている前記携帯端末が複数存在する場合には、電波信号の信号強度が最も大きい前記携帯端末を前記入室者の所有物と見做すよう構成された、
請求項1に記載の風呂システム。
【請求項3】
前記判定部は、
前記携帯端末の識別情報と当該携帯端末の所有者を示す情報とが関連づけられた情報を予め記憶しており、当該情報と前記無線通信部で受信される電波信号に含まれる前記携帯端末の識別情報とに基づいて、前記入室者を当該入室者の所有物と見做した前記携帯端末の所有者に特定するよう構成された、
請求項1または2のいずれかに記載の風呂システム。
【請求項4】
前記無線通信部は、前記携帯端末との間で近距離無線通信規格に準拠した通信を行うよう構成された、
請求項1~3のいずれかに記載の風呂システム。
【請求項5】
前記人感センサは、前記リモコンの筐体内に設けられた、
請求項1~4のいずれかに記載の風呂システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人感センサ等を備えた風呂システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の給湯器等の装置では、浴室への人の入室及び退室を検出するために、人の動きを感知する人感センサを浴室リモコンに設けている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-27640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の人感センサを用いた装置では、入浴者の浴室への入室を検知できても入浴者が実際に退室しているか否かを検知することができない。人感センサは、人の動きを感知するものであるので、例えば入浴者が浴室内で意識を失ったりして動かない場合には人を検知できないので、上記の人感センサを用いた装置が退室したものと誤検出する場合がある。
【0005】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、浴室への入室者が退室したことを確度の高い情報として得ることができる風呂システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る風呂システムは、浴室内に設置され、給湯器を遠隔操作するためのリモコンと、前記浴室内での人の動きを感知することにより前記浴室に入室している入室者を検知する人感センサと、判定部と、を備え、前記リモコンは、当該リモコンと予めペアリングされた外部の携帯端末から送信される電波信号を定期的に受信し、この受信した電波信号の信号強度を検出する無線通信部を有し、前記判定部は、前記人感センサで入室者が検知されたときに、前記無線通信部で受信される電波信号の信号強度が所定の基準値を超えている前記携帯端末が存在する場合に、前記携帯端末を前記入室者の所有物と見做し、前記人感センサで前記入室者が検知されなくなった後、前記入室者の所有物と見做した前記携帯端末からの電波信号の信号強度が基準値以下となったときに、前記入室者が前記浴室から退室したと判定するよう構成されている。
【0007】
この構成によれば、人感センサで入室者が検知されなくなった後、入室者の所有物と見做した携帯端末からの電波信号の信号強度が基準値以下になったときに、入室者が浴室から退室したと判定することにより、退室したことを確度の高い情報として得ることができる。
【0008】
前記判定部は、前記人感センサで入室者が検知されたときに、前記無線通信部で受信される電波信号の信号強度が基準値を超えている前記携帯端末が複数存在する場合には、電波信号の信号強度が最も大きい前記携帯端末を前記入室者の所有物と見做すよう構成されていてもよい。
【0009】
前記判定部は、前記携帯端末の識別情報と当該携帯端末の所有者を示す情報とが関連づけられた情報を予め記憶しており、当該情報と前記無線通信部で受信される電波信号に含まれる前記携帯端末の識別情報とに基づいて、前記入室者を当該入室者の所有物と見做した前記携帯端末の所有者に特定するよう構成されていてもよい。これにより、入室者を携帯端末の所有者に特定することができる。
【0010】
前記無線通信部は、前記携帯端末との間で近距離無線通信規格に準拠した通信を行うよう構成されていてもよい。
【0011】
前記人感センサは、前記リモコンの筐体内に設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上に説明した構成を有し、浴室への入室者が退室したことを確度の高い情報として得ることができる風呂システムを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施形態の風呂システムを含む通信システムの概略構成図である。
図2図2は、浴室リモコンの制御部による浴室への入室の検出および浴室からの退室の検出処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0015】
(実施形態)
図1は、本実施形態の風呂システムを含む通信システムの概略構成図である。
【0016】
本実施形態の風呂システムは、給湯器1と、給湯器1を遠隔操作するためのリモコン(リモートコントローラ)である浴室外リモコン2B及び浴室リモコン2Aとを備えている。給湯器1のコントローラ1aと浴室リモコン2Aと浴室外リモコン2Bとは、相互に通信可能に構成されている。
【0017】
給湯器1は、住宅100の屋外または屋内の所定の場所に設置され、例えば、燃焼加熱式の給湯器(熱源機)であり、熱交換器および該熱交換器を加熱する加熱装置などを備えている。給湯器1に内蔵されているコントローラ1aは、例えば、CPU及びメモリ(RAM及びROM等)を有するマイクロコントローラ等によって構成され、給湯器1内の各種センサの出力信号を入力し、給湯器1全体の動作を制御する。
【0018】
給湯器1は、台所、浴室等の水栓に湯水を供給する給湯機能、外部配管を介して浴槽へ湯水を供給する風呂注湯機能、及び追い焚き機能等を有する周知の構成のものである。
【0019】
浴室リモコン2Aは、例えば浴槽(図示せず)が設置された浴室101内に設けられ、浴室外リモコン2Bは、浴室101外の台所等に設けられている。これらのリモコン2A,2Bは、操作部及び表示部(図示せず)を備え、ユーザが操作部を操作して、給湯器1の運転操作や給湯温度や風呂温度等の設定を行うことができるとともに、表示部に給湯器1の運転状態や設定されている給湯温度や風呂温度等を表示することができる。
【0020】
また、浴室リモコン2Aには、このリモコンの筐体内に人感センサ21が備えられている。この人感センサ21は、浴室101内の人の動きを感知して人の存在の有無を検出するためのものであり、例えば焦電型赤外線センサ等の人の動きを感知することができるものであればよい。また、人感センサ21が浴室リモコン2Aとは別個に浴室101内に設けられてあってもよい。また、浴室リモコン2Aは、近距離無線通信規格の一例であるBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)の規格に準拠した無線通信を行うBLE通信部(無線通信部)22を備えている。また、制御部23は、CPU及びメモリを有し、浴室リモコン2Aの全体を制御する。
【0021】
また、浴室外リモコン2Bは、ルータ3と無線LANの接続設定が行われた無線LAN通信部(図示せず)が備えられており、ルータ3との間で無線LANによる無線通信が可能である。この浴室外リモコン2Bは、給湯器1のコントローラ1a及び浴室リモコン2Aとの間で通信線を介して通信を行うとともに、上記無線LAN通信部によってルータ3及びインターネット等の通信網4を介して行う管理サーバ5との間で通信を行う。ルータ3は、風呂システムのユーザが所有している無線LANルータであり、通信網4に接続されている。
【0022】
管理サーバ5は、通信網4及びルータ3を介して浴室外リモコン2Bと通信を行う。管理サーバ5は、給湯器1のコントローラ1aから浴室外リモコン2Bを介して送信されてきた情報を必要に応じて記憶している。なお、管理サーバ5は、通信網4に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。ここで、給湯器1のコントローラ1aから管理サーバ5へ送信される情報としては、例えば、定期的(例えば1時間間隔)に送信される給湯器1の運転状態を示す運転状態情報や、給湯器1の異常を示すエラー情報等がある。
【0023】
各携帯端末6(6a、6b)は、風呂システムの各ユーザが所有しているスマートフォン等からなり、タッチパネル付ディスプレイからなる表示部と、上記タッチパネルからなる操作部と、スピーカを有する音声出力部などを有している。
【0024】
各携帯端末6は、ルータ3または携帯電話網の基地局、通信網4を介して管理サーバ5と相互に通信を行うことができる。この携帯端末6には、風呂システム専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)がインストールされており、ユーザは、携帯端末6を操作して、専用アプリを起動させ、管理サーバ5等を介して給湯器1の遠隔操作及び状態確認などを行うことができる。
【0025】
また、各携帯端末6は、BLEの規格に準拠した無線通信を行うBLE通信部61を備えている。
【0026】
本実施形態では、浴室リモコン2Aの制御部23が、判定部として機能し、携帯端末6から受信するBLEの規格に準拠した電波信号の信号強度である受信電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)と、人感センサ21による検知結果とに基づいて、入浴者の浴室101への入室及び浴室101からの退室の判定(判断)を行うようにしている。これについて、以下に詳しく説明する。
【0027】
各携帯端末6と浴室リモコン2Aとは、各々のBLE通信部61,22を介して無線通信を行うための設定処理であるペアリングが予め行われ、各携帯端末6から携帯端末6の識別情報(MACアドレス等)と所有者情報(所有者を示す情報)とが浴室リモコン2Aへ送信され、浴室リモコン2Aの制御部23内のメモリには、各携帯端末6についてその識別情報と所有者情報とが関連付けられた情報(携帯端末所有者情報)が記憶されている。なお、所有者情報は、所有者の姓名、名(ファーストネーム)、ニックネームなど、家族等が所有者本人を識別できるものであればよい。
【0028】
例えば、携帯端末6aの所有者がユーザaであり、携帯端末6bの所有者がユーザbであるとする。各ユーザa、bには、入浴する際には、各々の携帯端末6a、6bを浴室101に隣接する脱衣室102に置いて入浴するようにすることを予め知らせておく。
【0029】
この場合、例えばユーザaが風呂にはいる前から上がった後までの一連の動作は次のようになる。ユーザaは、脱衣室102に入って自分の携帯端末6aを脱衣室102に置いて脱衣して浴室101へ入室し入浴する。そして、浴室101から退室して脱衣室102で着衣して自分の携帯端末6aを持って脱衣室102から浴室101以外の他の部屋へ移動する。
【0030】
この場合の浴室リモコン2Aの制御部23による浴室への入室の検出および浴室からの退室の検出処理の一例を示すフローチャートを図2に示す。
【0031】
まず、ユーザaが、脱衣室102に入って自分の携帯端末6aを脱衣室102に置いて浴室101へ入室すると、人感センサ21によりユーザaが検知され、その検知信号が制御部23へ入力される。これにより制御部23では、浴室101への入室者を検出する(ステップS1でYes)。
【0032】
制御部23は、浴室101への入室者を検出すると、BLE規格に準拠した通信電波の受信電波強度が所定の基準値を超えるペアリング済みの携帯端末6が存在するか否かを判定する(ステップS2)。
【0033】
このステップS2では、制御部23からの指令によりBLE通信部22が、周知の方法により接続履歴のあるBLE搭載機器(ここでは、ペアリング済みの携帯端末6)の検索を行い、検索されたペアリング済みの携帯端末6からの受信電波強度を検出(測定)する。制御部23では、BLE通信部22で検出された受信電波強度が予め設定された基準値を超えるか否かを判定する。
【0034】
なお、BLE通信部22による上記のBLE搭載機器の検索は、例えば、BLE通信部22から検索用のパケットをブロードキャストし、同パケットに対する応答のパケットを受信することにより行われる。応答のパケットにはBLE搭載機器の識別情報(ここでは、携帯端末6の識別情報)が含まれる。ここで、ペアリング済みの携帯端末6を検索することにより、検索対象を少なくできる。
【0035】
また、上記のBLE搭載機器の検索は、定期的に行われる。例えば、上記のように浴室101への入室者を検出した直後から、後述のステップS6で入室者が浴室から退室したと判定するまでの間で定期的に行うようにしてもよいし、浴室101への入室者を検出する以前(例えば、所定時刻あるいは給湯器1による浴槽への湯張り完了時刻)から定期的に行うようにしてもよい。
【0036】
そして、制御部23は、受信電波強度が基準値を超える携帯端末6が存在するか否かを判定し(ステップS2)、携帯端末6aからの受信電波強度が基準値を超えると(ステップS2でYes)、その携帯端末6aを浴室101への入室者(ユーザa)の所有物と見做す(ステップS3)。なお、ステップS2でNoの場合は、例えば、ユーザaが携帯端末6aを脱衣室102に持ち込むのを忘れた場合である。
【0037】
ここで、携帯端末6が脱衣室102に存在する場合には受信電波強度が基準値を超えるようにその基準値が設定されている。そして、携帯端末6が脱衣室102及び浴室101以外の他の部屋に存在する場合には受信電波強度が基準値以下となるように基準値が設定されていることが好ましい。しかし、設定された基準値の値によっては、脱衣室102及び浴室101以外の他の部屋に存在する携帯端末6からの受信電波強度が基準値を超える場合がある。よって、予めペアリング済みの携帯端末6が複数あって、ステップS2で受信電波強度が基準値を超える携帯端末6が複数存在する場合には、そのうちの受信電波強度が最も大きい携帯端末6を浴室101への入室者の所有物と見做すようにすればよい。
【0038】
次に、制御部23は、人感センサ21により入室者が検知されなくなり(ステップS4でYes)、その後、BLE通信部22で検出される入室者(ユーザa)の所有物と見做した携帯端末6aからの受信電波強度が基準値以下になると(ステップS5でYes)、入室者が浴室101から退室したと判定する(ステップS6)。
【0039】
本実施形態では、人感センサ21により入室者が検知されなくなった後、入室者の所有物と見做した携帯端末からの受信電波強度が基準値以下になったときに、入室者が浴室101から退室したと判定することにより、退室したことを確度の高い情報として得ることができる。例えば、入浴者が浴室101内で意識を失ったりして動かない場合に、退室したと誤判定することを防止できる。
【0040】
また、本実施形態では、浴室リモコン2Aの制御部23は、その内部のメモリには、各携帯端末6についてその識別情報と所有者情報とが関連付けられた携帯端末所有者情報が記憶されているので、この情報と、入室者の所有物と見做した携帯端末6から受信した電波信号に含まれる同携帯端末6の識別情報とに基づいて、入室者を同携帯端末6の所有者に特定することができる。よって、ステップS3の後、浴室リモコン2Aから同携帯端末6の所有者が入浴中である情報(入浴情報)を浴室外リモコン2Bへ送信し、この入浴情報を浴室外リモコン2Bの表示部に表示して報知するようにしてもよい。そして、ステップS6の後、退室した情報を浴室外リモコン2Bへ送信することにより、浴室外リモコン2Bの表示部に表示されている入浴情報が消去されるようにしてもよい。
【0041】
また、本実施形態において、制御部23は、ステップS3で、携帯端末6を浴室101への入室者の所有物と見做してからの経過時間を算出し、この経過時間が、入室者が浴室101から退室したと判定する前に(ステップS6の処理以前に)、所定時間以上になると、入浴時間注意情報を浴室外リモコン2Bへ送信し、この入浴時間注意情報を浴室外リモコン2Bの表示部に表示して報知するようにしてもよい。入浴時間注意情報は、所定時間以上の長時間の入浴者(入室者)がいることを示す情報であってもよいし、さらにその長時間の入浴者がステップS3で所有物と見做された携帯端末6の所有者であることを示す情報であってもよい。
【0042】
また、浴室外リモコン2Bは、上記の入浴情報および/または入浴時間注意情報を管理サーバ5へ送信し、さらに管理サーバ5から予め登録された携帯端末6へ電子メールで送信したり、前述の専用アプリを介してプッシュ通知するようにしてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、浴室リモコン2Aにその制御部23の機能の一部として判定部を備えた構成としたが、浴室外リモコン2Bにその制御部(図示せず)の機能の一部として判定部を備えた構成としてもよいし、給湯器1にそのコントローラ1aの機能の一部として判定部を備えた構成としてもよい。これらの場合、浴室外リモコン2Bの制御部、給湯器1のコントローラ1aは、浴室リモコン2Aから携帯端末所有者情報を予め取得して記憶しておき、BLE通信部22で検出される携帯端末6からの受信電波強度及び携帯端末6の識別情報と、人感センサ21による検知結果とを、浴室リモコン2Aから随時取得するようにすればよい。そして、前述の入浴情報や入浴時間注意情報を生成するようにしてもよい。
【0044】
なお、本実施形態では、浴室リモコン2Aと携帯端末6との間で行われる近距離無線通信を、BLE規格に準拠した通信としたが、他の近距離無線通信規格に準拠した通信としてもよい。
【0045】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、浴室への入室者が退室したことを確度の高い情報として得ることができる風呂システム等として有用である。
【符号の説明】
【0047】
1 給湯器
2A 浴室リモコン
21 人感センサ
22 BLE通信部
23 制御部
6 携帯端末
101 浴室
図1
図2