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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】販売データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20231227BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
G07G1/01 301C
G07G1/12 301E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019222995
(22)【出願日】2019-12-10
(65)【公開番号】P2021092956
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 裕人
(72)【発明者】
【氏名】黒▲崎▼ 直人
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-193296(JP,A)
【文献】実開昭61-147484(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 1/14
G06Q 50/22
G06Q 20/18-20/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の表示を制御する表示制御手段と
商品を登録するための商品識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が前記商品識別情報を取得した場合当該商品識別情報に基づいて品を登録する登録手段と、
前記登録手段による登録を終了して精算に進めるための所定の操作を受け付ける受付手段と
を備え、
前記取得手段は、
診療費を登録するための特別識別情報も取得可能であり、
前記登録手段は、
前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合、当該特別識別情報に基づいて診療費を登録し、
前記表示制御手段は、
前記受付手段によって前記所定の操作を受け付けた場合に表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させるとともに、前記受付手段によって前記所定の操作を受け付けていない場合であっても前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合には表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させ
ことを特徴とする販売データ処理装置。
【請求項2】
レシートを発行する発行手段
を備え、
前記発行手段は、
前記取得手段が前記商品識別情報を取得していたが、前記特別識別情報を取得していなかった場合には、前記登録手段によって登録された商品について印刷されているレシートを発行し、
前記取得手段が前記商品識別情報と前記特別識別情報とを取得していた場合には、前記登録手段によって登録された商品について印刷されているが、前記登録手段によって登録された医療費について印刷されていないレシートを発行し、
前記取得手段が前記特別識別情報を取得していたが、前記商品識別情報を取得していなかった場合には、レシートを発行しない
ことを特徴とする請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
表示部の表示を制御する表示制御手段、
商品を登録するための商品識別情報を取得する取得手段、
前記取得手段が前記商品識別情報を取得した場合当該商品識別情報に基づいて品を登録する登録手段、
前記登録手段による登録を終了して精算に進めるための所定の操作を受け付ける受付手段
として機能させ、
前記取得手段は、
診療費を登録するための特別識別情報も取得可能であり、
前記登録手段は、
前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合、当該特別識別情報に基づいて診療費を登録し、
前記表示制御手段は、
前記受付手段によって前記所定の操作を受け付けた場合に表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させるとともに、前記受付手段によって前記所定の操作を受け付けていない場合であっても前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合には前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させ
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、クリニック等における診療費の支払い利用される装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、上記のような装置は、診療費以外の支払い(例えば、歯ブラシ等の購入商品の支払い)にも利用可能であると考えられる。つまり、一般的な精算(歯ブラシ等の商品の精算)と、特殊な精算(診療費の精算)と、の両方に対応する精算機が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-102860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般的な精算の場合であっても特殊な精算の場合であっても、一律に同様の操作を経て、精算対象の商品等を登録する工程(登録画面等)から、精算する工程(精算画面)へと移行させるものであるため、状況によっては手間がかかるなど、操作性において改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、操作性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である販売データ処理装置は、表示部の表示を制御する表示制御手段と、商品を識別する商品識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が前記商品識別情報を取得する度に、夫々の前記商品識別情報によって識別される商品を順次に登録する登録手段と、を備え、前記取得手段は、前記商品識別情報とは異なる種類の特別識別情報(請求書兼領収書400の特殊バーコード401等)も取得可能であり、前記表示制御手段は、前記取得手段が前。記特別識別情報を取得した場合、前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させ、前記取得手段が特別識別情報を取得しなかった場合には登録画面の表示を継続させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態に係るPOSシステム1のネットワーク構成を示す説明図である。
図2】POS端末20の外観の一例を示す説明図である。
図3】POS端末20の構成の一例を示す説明図である。
図4】レセプトコンピュータ10側の出力について説明する説明図である。
図5】POS端末側20の入力(登録)について説明する説明図である。
図6】POS端末20における表示例である。
図7】POS端末20における表示例である。
図8】POS端末20における表示例である。
図9】POS端末20の動作の一例を説明するフローチャートである。
図10】印刷されるレシートについて説明する説明図である。
図11】POS端末21における表示例である。
図12】POS端末21における表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システム1のネットワーク構成を示す説明図である。POSシステム1は、例えば、病院や診療所などの医療機関に導入される。特に、POSシステム1は、例えば、歯科医院に導入される。図1に示すPOSシステム1は、レセプトコンピュータ10と、POS端末(商品販売データ処理装置とも称する)20とを備える。レセプトコンピュータ10と、POS端末20とは、例えば、LAN(Local Area Network)を介して、有線または無線で通信可能に接続されている。
【0009】
レセプトコンピュータ10は、PC(personal computer)やノートパソコンなどのコンピュータ装置である。レセプトコンピュータ10は、例えば、所定の支払機関へ提出するための診療報酬明細書を作成して記憶する。また、レセプトコンピュータ10は、患者(客)に対する診療費(医療費)の請求情報(領収金額の情報)を作成して記憶する。また、レセプトコンピュータ10は、予約に関する情報や、カルテの情報についても記憶する。また、レセプトコンピュータ10は、プリンタ10A(図4)に印刷データを出力する。
【0010】
POS端末20は、商品等を登録し、該登録情報に基づいて精算する。例えば、POS端末20は、診療費を登録し、該登録情報(請求情報)に基づいて精算する。また、POS端末20は、販売する商品(歯ブラシ等)を登録し、該登録情報(商品の販売価格情報)に基づいて精算する。
【0011】
図2は、POS端末20の外観の一例を示す説明図である。図2(A)は、POS端末20を客(患者)側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20を店員(医療スタッフ)側から見た斜視図である。図3は、POS端末20の構成の一例を示す説明図である。図2及び図3において、同一部分には同一符号を付している。
【0012】
以下、図2を参照しつつ、図3に示したPOS端末20の構成を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0013】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0014】
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、商品を登録する登録処理において生成した登録情報(登録データ)、買上商品を精算(決済)する精算処理において生成した精算情報(精算データ)や、外部(例えばレセプトコンピュータ)から取得した情報などを記憶する。
【0015】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0016】
客側表示部205は、客用のディスプレイである。客側表示部205は、種々の情報を表示して、客から種々の入力を受け付ける。例えば、客側表示部205は、商品を選択するボタンであるプリセットキーを表示して、当該プリセットキーの操作(押下)を受け付ける。
【0017】
客側スキャナ部206は、客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部206は、商品等に付されているコード(バーコードや二次元コードなど)を光学的に読み取る。また、客側スキャナ部206は、請求書兼領収書(後述)に付されているコードを光学的に読み取る。また客側スキャナ部206は、上記以外にも、例えば、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード、診察券等)に付されているコードを読み取ることも可能である。
【0018】
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)が表示されている場合、客は、当該プリセットキーを操作(押下)し、商品を登録してもよい。
【0019】
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、ポイントカード等)による決済機構である。カード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備える。カード認識部は、各種カードの情報を磁気的又は電気的に読み取る。読み取られた情報は、買上商品の決済(精算)を用いられる。なお、本実施形態のカード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、カード決済部208は、少なくともカード認識部を備えるものであればよい。また、本実施形態のカード認識部は、接触型のカード(ICカード、磁気カード)に対応するものであるが、接触型のカードに代えて又は加えて、非接触型のカード(ICカード)に対応するものであってもよい。
【0020】
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、当該釣銭機209は、客側に向けられており、客が操作するものである。なお、紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。また、紙幣や硬貨が排出口から排出され場合にはセンサによって検出される。
【0021】
店員側表示部210は、例えば、タッチパネルである。店員側表示部210は、種々の情報を表示して、店員から種々の入力を受け付ける。例えば、店員側表示部210は、商品を選択するボタンであるプリセットキーを表示して、当該プリセットキーの操作(押下)を受け付ける。
【0022】
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。例えば、キー操作部211は、商品に対応するキーや、数量に対応するキーを有し、店員から商品の選択や数量の選択を受け付ける。
【0023】
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部212は、客側スキャナ部206と同様は、各種のコード(バーコードや二次元コードなど)を光学的に読み取る。
【0024】
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録してもよい。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録してもよい。
【0025】
印刷部213は、レシートなどの各種媒体を発行するプリンタ装置である。印刷部213は、レシートを発行する発行口を有する。印刷部213は、例えば、水平方向に平行に回転自在であり、店員側から客側に、また、客側から店員側に、発行口の方向を変更することが可能である。印刷部213は、手動によって回転してもよいし、モータの駆動力によって回転してもよい。また、印刷部213は、モータの駆動力によって回転する構成の場合、後述するPOS端末20の動作モードに応じて回転してもよい。
【0026】
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、レセプトコンピュータ10との間において情報を送受信する。
【0027】
次に、POS端末20の動作モードについて説明する。POS端末20は、少なくとも、通常モード(対面セルフモード)と、フルセルフモードとを含む、複数の動作モードを有し、いずれかの動作モードで動作する。
【0028】
通常モードは、店員側の登録処理を有効とし、客側の商品処理を無効とした動作モードである。具体的には、通常モードでは、店員側表示部210、キー操作部211および店員側スキャナ部212を用いた商品の登録を有効とし、客側表示部205および客側スキャナ部206を用いた商品の登録を無効とするモードである。通常モード(フルセルフモードも同様)では、客側に設けられている、釣銭機209への貨幣の投入や、カード決済部208によるカードの読み取りによって、精算処理が行われる。通常モードでは、商品の登録処理が完了する前(買上商品等の合計金額が確定する前)であっても、貨幣の投入を受け付けることが可能である。
【0029】
フルセルフモードは、客側の商品登録を有効とした動作モードである。具体的には、フルセルフモードでは、客側表示部205および客側スキャナ部206を用いた商品の登録を有効とするモードである。なお、フルセルフモードでは、客側の商品登録に加え、店員側の商品登録についても有効としてもよい。つまり、フルセルフモードでは、客側表示部205および客側スキャナ部206を用いた商品の登録に加え、店員側表示部210、キー操作部211および店員側スキャナ部212を用いた商品の登録を有効としてもよい。
【0030】
動作モードの切替え(移行)は、例えば、店員による動作モードの切り替えるための明示的なモード切替え操作や、店員コードの読み取り操作に応じて行われる。また、動作モードの切替えは、例えば、時間的な条件に応じて行われてもよい。時間的な条件は、例えば、最後に操作されてからの所定時間が経過することや、予め設定したスケジュールに応じた切替え時刻となることである。
【0031】
図4は、レセプトコンピュータ10側の出力について説明する説明図である。具体的には、図4は、レセプトコンピュータ10側において請求書兼領収書400を発行(印刷)する様子を示している。医療機関において、患者(客)が診察を終えると、医療スタッフ(店員)は、レセプトコンピュータ10を操作して請求書兼領収書400を作成し、プリンタ10Aに印刷させる。換言すれば、レセプトコンピュータ10は、医療スタッフの操作に基づいて、請求書兼領収書400を作成し、プリンタ10Aに請求書兼領収書400の印刷データを送信することにより、プリンタ10Aに請求書兼領収書400を印刷させる。
【0032】
請求書兼領収書400は、文字通り、診療費の請求書と診療費の領収書とを兼ねる。請求書兼領収書400には、患者の氏名、番号、日付、診療報酬点数410、診療費411や、特殊バーコード401などが印刷されている。なお、特殊バーコード401は、少なくとも診療費411の金額がコード化されたものであればよく、JANコード等の通常のバーコードのコード体系とは異なるコード体系であってもよい。
【0033】
図5は、POS端末20側の入力(登録)について説明する説明図である。具体的には、図5(A)は、POS端末20の店員側において診療費を登録する様子を示している。図5(B)は、POS端末20の店員側において商品(歯ブラシ)を登録する様子を示している。図5(C)は、POS端末20の客側において診療費を登録する様子を示している。図5(D)は、POS端末20の客側において商品(歯ブラシ)を登録する様子を示している。
【0034】
POS端末20は、通常モード(対面セルフモード)では、上述したように店員側で登録処理を実行する。例えば、医療スタッフ(店員)は、図5(A)に示すように、店員側スキャナ部212を用いて、請求書兼領収書400(図4に示したようにレセプトコンピュータ10側で印刷された請求書兼領収書400)に印刷されている特殊バーコード401を読み取らせる。換言すれば、POS端末20は、医療スタッフの操作に基づいて、診療費を登録する。また、医療スタッフは、図5(B)に示すように、店員側スキャナ部212を用いて、歯ブラシ420(当該患者が購入する歯ブラシ420)のバーコード421を読み取る。換言すれば、POS端末20は、医療スタッフの操作に基づいて、歯ブラシ420を登録する。
【0035】
POS端末20は、フルセルフモードでは、上述したように客側で登録処理を実行する。例えば、患者(客)は、請求書兼領収書400(図4に示したようにレセプトコンピュータ10側で印刷された請求書兼領収書400)を医療スタッフ(店員)から受け取ると、図5(C)に示すように、客側スキャナ部206を用いて、当該請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401を読み取らせる。換言すれば、POS端末20は、患者の操作に基づいて、診療費を登録する。また、患者は、図5(D)に示すように、客側スキャナ部206を用いて、歯ブラシ420(当該患者が購入する歯ブラシ420)のバーコード421を読み取る。換言すれば、POS端末20は、患者の操作に基づいて、歯ブラシ420を登録する。
【0036】
図6図8は、POS端末20における表示例である。図6は、フルセルフモードで動作するPOS端末20において、商品(1品目の商品が歯ブラシ、2品目の商品が歯磨きジェル)を登録し、精算する場合の客側表示部205における表示例である。なお、図6(A)→図6(B)→、…、図6(H)→図6(I)の順に遷移する。図7は、フルセルフモードで動作するPOS端末20において、診療費を登録し、精算する場合の客側表示部205における表示例である。なお、図7(A)→図7(B)→、…、図7(F)→図7(G)の順に遷移する。図8は、フルセルフモードで動作するPOS端末20において、商品(1品目の商品が歯ブラシ、2品目の商品が歯磨きジェル)と診療費とを登録し、精算する場合の客側表示部205における表示例である。なお、図8(A)→図8(B)→、…、図8(H)→図8(I)の順に遷移する。
【0037】
(商品:登録有,診療費:登録無の場合)
図6(A)は、POS端末20の初期画面である。図6(A)に示した初期画面において、客(患者)は「精算スタート」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0038】
図6(B)は、「精算スタート」ボタンの操作後に表示される登録画面(未登録状態の登録画面)である。つまり、POS端末20は、図6(A)に示した初期画面を客側表示部205に表示しているときに、該初期画面の「精算スタート」ボタンが操作されると、図6(A)に示した初期画面に代えて図6(B)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図6(B)に示した登録画面において、客(患者)は、1品目の商品(図6では、歯ブラシ)のバーコードを客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0039】
図6(C)は、1品目の商品(歯ブラシ)のバーコードの読取後に表示される登録画面である。つまり、POS端末20は、図6(B)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、1品目の商品(歯ブラシ)のバーコードが読み取られると、図6(B)に示した登録画面に代えて図6(C)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図6(C)に示した登録画面において、客(患者)は、2品目の商品(図6では、歯磨きジェル)のバーコードを客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0040】
図6(D)は、2品目の商品(歯磨きジェル)のバーコードの読取後に表示される登録画面である。つまり、POS端末20は、図6(C)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、2品目の商品(歯磨きジェル)のバーコードが読み取られると、図6(C)に示した登録画面に代えて図6(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図6(D)に示した登録画面において、客(患者)は、「お会計」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0041】
図6(E)は、「お会計」ボタンの操作後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末20は、図6(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、該登録画面の「お会計」ボタンが操作されると、図6(D)に示した登録画面に代えて図6(E)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図6(E)に示した精算画面において、客(患者)は、「現金」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0042】
図6(F)は、「現金」ボタンの操作後に表示される精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)である。つまり、POS端末20は、図6(E)に示した精算画面を客側表示部205に表示しているときに、該精算画面の「現金」ボタンが操作されると、図6(E)に示した精算画面に代えて図6(F)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図6(F)に示した精算画面において、客(患者)は、現金1510円を投入したものとする。
【0043】
図6(G)は、現金1510円の投入後に表示される精算画面(投入金額が合計金額以上である場合の精算画面)である。つまり、POS端末20は、図6(F)に示した精算画面を客側表示部205に表示しているときに、合計金額以上の投入金額を認識すると、図6(F)に示した精算画面に代えて図6(G)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図6(G)に示した精算画面において、客(患者)は、「おわり(レシート)」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0044】
図6(H)は、「おわり(レシート)」ボタンの操作後に表示される精算画面(釣銭報知画面)である。つまり、POS端末20は、図6(G)に示した精算画面を客側表示部205に表示しているときに、該精算画面の「おわり(レシート)」ボタンが操作されると、図6(G)に示した精算画面に代えて図6(H)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図6(H)に示した精算画面において、客(患者)は、排出口に排出されているお釣りを受け取ったのとする。
【0045】
図6(I)は、お釣りの受取後に表示される精算画面(レシート報知画面)である。つまり、POS端末20は、図6(H)に示した精算画面を客側表示部205に表示しているときに、排出口に排出されているお釣りの取り出しを認識すると、図6(H)に示した精算画面に代えて図6(I)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。なお、POS端末20は、客(患者)がレシートを受け取ると、次の客のために、図6(I)に示した精算画面に代えて図6(A)に示した初期画面を客側表示部205に表示する。
【0046】
なお、図6(A)の初期画面において、精算対象として、歯ブラシ等の商品と、診療費(請求書兼領収書400)とがある場合には、最初に商品を登録し、続いて診療費を登録する旨の案内(メッセージ)を表示してもよい。例えば、「初めに通常の商品を読ませてください」や「最後に請求書兼領収書を読ませてください」といった案内を表示してもよい。図7(A)の初期画面、図8(B)の初期画面においても同様である。
【0047】
また、図6に示した例では、図6(E)に示した精算画面(決済種別選択画面)を表示したが、決済方法(支払方法)を選択できない場合や決済方法が既に決定されている場合には、図6(E)に示した精算画面(決済種別選択画面)を表示せずに、図6(D)→図6(F)と遷移してもよい。図7図8に示した例においても同様である。また、第2の実施形態においても同様である。
【0048】
また、図6に示した例では、投入金額(1510円)が合計金額(1210円)以上であったため、図6(H)に示した精算画面(釣銭報知画面)を表示したが、投入金額(1510円)が合計金額(1210円)と等しい場合には、図6(H)に示した精算画面(釣銭報知画面)を表示せずに、図6(G)→図6(I)と遷移してもよい。図7図8に示した例においても同様である。
【0049】
また、図6(E)の精算画面(決済種別選択画面)、図6(F)の精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)において、「一覧」ボタンが操作(タッチ)された場合には、POS端末20は、登録情報(一覧)として、歯ブラシ(¥220)と、歯磨きジェル(¥990)とを表示(例えば、小画面を重畳表示させて当該小画面上に表示)する。
【0050】
また、図6(E)、図6(F)の精算画面において、「戻る」ボタンが操作(タッチ)された場合には、POS端末20は、登録画面(「お会計」ボタンの操作前の図6(D)の登録画面)に戻る。つまり、「戻る」ボタンの操作によって、精算処理(精算段階)から登録処理(登録段階)に処理を戻すことができる。図7図8に示した例においても同様である。
【0051】
なお、上記では、「戻る」ボタンの操作により、精算処理(精算段階)から登録処理(登録段階)に処理が戻ると説明したが、精算画面の表示中に、歯ブラシ等の商品のバーコードをスキャンした場合には、該商品が追加登録されるようにしてもよい。つまり、精算画面の表示中において、明示的な操作(「戻る」ボタンの操作)によって一旦登録画面に戻した後でなければ商品の追加登録を認めないようにしてもよいし、明示的な操作を必要とせずに精算画面の表示中に単に商品のバーコードをスキャンすれば該商品の追加登録を認めるようにしてもよい。図7図8に示した例においても同様である。
【0052】
上記に関連し、例えば、「お会計」ボタンの操作によって登録画面から精算画面に移行した場合(図6(B)→図6(E)のような場合)には、明示的な操作によって一旦登録画面に戻した後でなければ商品の追加登録を認めないようにし、診療費の登録によって登録画面から精算画面に移行した場合には(後述する、図7(B)→図7(C)や、図8(D)→図8(E)のような場合)、明示的な操作を必要とせずに精算画面の表示中に単に商品のバーコードをスキャンすれば該商品の追加登録を認めるようにしてもよい。
【0053】
(商品:登録無,診療費:登録有の場合)
図7(A)及び図7(B)は、図6(A)及び図6(B)と同様であるため、説明を省略する。図7(B)に示した登録画面において、客(患者)は、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401(医療費は3460円)を客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0054】
図7(C)は、特殊バーコード401の読取後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末20は、図7(B)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401が読み取られると、図7(B)に示した登録画面に代えて図7(C)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図7(B)→図7(C)に示すように、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401が読み取られると、請求書兼領収書400に係る医療費(3460円)が登録され、かつ、「お会計」ボタンの操作がなされた場合と同じように、登録画面から精算画面に切り替わる。換言すれば、特殊バーコード401の読取は、医療費の登録と、登録処理を完了させる操作と、を兼ね備えている。図7(C)に示した精算画面において、客(患者)は、「現金」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0055】
図7(D)は、「現金」ボタンの操作後に表示される精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)である。図7(D)の精算画面は、図6(F)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図7(D)に示した精算画面において、客(患者)は、現金4000円を投入したものとする。
【0056】
図7(E)は、現金4000円の投入後に表示される精算画面(投入金額が合計金額以上である場合の精算画面)である。図7(E)の精算画面は、図6(G)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図7(E)に示した精算画面において、客(患者)は、「おわり(レシート)」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0057】
図7(F)は、「おわり(レシート)」ボタンの操作後に表示される精算画面(釣銭報知画面)である。図7(F)の精算画面は、図6(H)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図7(F)に示した精算画面において、客(患者)は、排出口に排出されているお釣りを受け取ったのとする。
【0058】
図7(G)は、お釣りの受取後に表示される精算画面(レシート報知画面)である。図7(G)の精算画面は、図6(I)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。
【0059】
なお、図7(C)の精算画面(決済種別選択画面)、図7(D)の精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)において、「一覧」ボタンが操作(タッチ)された場合には、POS端末20は、登録情報(一覧)として、医療費(¥3460)を表示(例えば、小画面を重畳表示させて当該小画面上に表示)する。
【0060】
(商品:登録有,診療費:登録有の場合)
図8(A)~図8(D)は、図6(A)~図6(D)と同様であるため、説明を省略する。図8(B)に示した登録画面において、客(患者)は、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401(医療費は3460円)を客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0061】
図8(E)は、特殊バーコード401の読取後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末20は、図8(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401が読み取られると、図8(D)に示した登録画面に代えて図8(E)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図8(D)→図8(E)に示すように、請求書兼領収書400に印刷されている特殊バーコード401が読み取られると、請求書兼領収書400に係る医療費(3460円)が登録され、かつ、「お会計」ボタンの操作がなされた場合と同じように、登録画面から精算画面に切り替わる。換言すれば、特殊バーコード401の読取は、医療費の登録と、登録処理を完了させる操作と、を兼ね備えている。図8(E)に示した精算画面において、客(患者)は、「現金」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0062】
図8(F)は、「現金」ボタンの操作後に表示される精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)である。図8(F)の精算画面は、図6(F)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図8(F)に示した精算画面において、客(患者)は、現金5000円を投入したものとする。
【0063】
図8(G)は、現金5000円の投入後に表示される精算画面(投入金額が合計金額以上である場合の精算画面)である。図8(G)の精算画面は、図6(G)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図8(G)に示した精算画面において、客(患者)は、「おわり(レシート)」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0064】
図8(H)は、「おわり(レシート)」ボタンの操作後に表示される精算画面(釣銭報知画面)である。図8(H)の精算画面は、図6(H)の精算画面と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。図8(H)に示した精算画面において、客(患者)は、排出口に排出されているお釣りを受け取ったのとする。
【0065】
図8(I)は、お釣りの受取後に表示される精算画面(レシート報知画面)である。図8(I)の精算画面は、図6(I)の精算画面)と同様(高々金額が異なり他は同様)であるため、説明を省略する。
【0066】
なお、図8(E)の精算画面(決済種別選択画面)、図8(F)の精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)において、「一覧」ボタンが操作(タッチ)された場合には、POS端末20は、登録情報(一覧)として、歯ブラシ(¥220)と、歯磨きジェル(¥990)と、医療費(¥3460)とを表示(例えば、小画面を重畳表示させて当該小画面上に表示)する。
【0067】
図9は、POS端末20の動作の一例を説明するフローチャートである。図9のフローチャートは、説明の便宜上、登録画面(未登録状態)が表示されてから精算画面(決済種別選択画面)が表示される迄を示している。なお、図5に示したように、POS端末20は、請求書兼領収書400の特殊バーコード401、又は、商品のバーコードを読み取るものとする。
【0068】
ステップS100:POS端末20は、未登録状態の登録画面を表示する。具体的には、POS端末20は、初期画面の「精算スタート」ボタンが操作されることにより、初期画面に代えて、未登録状態の登録画面を表示する。ステップS100に続いてステップS102に進む。
【0069】
ステップS102:POS端末20は、バーコードがスキャンされたか否かを判断する。スキャンされた場合にはステップS104に進む。スキャンされていない場合にはステップS102の処理を繰り返す。
【0070】
ステップS104:POS端末20は、ステップS102にてスキャンしたバーコードは、商品のバーコードであるか否かを判断する。商品のバーコードである場合にはステップS106に進む。商品のバーコードでない場合(すなわち請求書兼領収書400の特殊バーコード401である場合)にはステップS112に進む。
【0071】
ステップS106:POS端末20は、ステップS102にてスキャンしたバーコードによって特定される商品を登録する。ステップS106に続いてステップS108に進む。
【0072】
ステップS108:POS端末20は、バーコードがスキャンされたか否かを判断する。スキャンされた場合にはステップS104に戻る。スキャンされていない場合にはステップS110に進む。
【0073】
ステップS110:POS端末20は、「お会計」ボタンが操作されたか否かを判断する。「お会計」ボタンが操作された場合にはステップS114に進む。「お会計」ボタンが操作されていない場合にはステップS108に戻る。
【0074】
ステップS112:POS端末20は、ステップS102にてスキャンした特殊バーコード401によって特定される診療費を登録する。ステップS112に続いてステップS114に進む。
【0075】
ステップS11:POS端末20は、精算画面(決済種別選択画面)を表示する。そして図9のフローチャートは終了する。
【0076】
なお、図9のフローチャートではステップS11以降は省略するが、例えば、精算画面(決済種別選択画面)において現金が選択された場合には、POS端末20は、図6(F)や、図7(D)や、図8(F)に示したような精算画面(投入金額が合計金額未満である場合の精算画面)を表示する。
【0077】
図10は、レシート430について説明する説明図である。図10は、歯ブラシ420(220円)→診療費(3460円)の順に登録し、精算した場合において、レシート430が発行される様子を示している。なお、図10の例では、クレジットカード支払いを行ったものとする。レシート430には、歯ブラシ420については印刷されているが、診療費については印刷されていない。請求書兼領収書400が診療費の領収書を兼ねているため、仮に、レシート430に診療費について記載すると、医療費について領収書を二重に発行することとなってしまうためである。従って、商品の登録はなく診療費のみを登録した場合には、レシート430自体が発行されない。
【0078】
なお、図10に示した例では、レシート430に、商品購入に対する謝意の文言(符号a)と、お見舞い文言(符号b)とが印刷されているが、商品を購入しない場合には、商品購入に対する謝意の文言(符号a)は印刷しない。
【0079】
以上、第1の実施形態について説明したが、第1の実施形態によれば、状況に応じて、登録処理を完了させるための明示的な操作(「お会計」ボタンの操作)が不要になるため、操作性が向上する。具体的には、診療費を支払う際の操作が簡素化され操作性が向上する。つまり、POS端末20は、商品を登録した場合には該商品の登録後に登録処理を完了させるための明示的な操作がなければ登録処理を完了(具体的には、登録画面から精算画面に遷移)させないが(図6図9)、診療費を登録した場合には該医療費の登録後に登録処理を完了させるための明示的な操作がなくても登録処理を完了させる(図7図8図9)。
【0080】
(第2の実施形態)
第1の実施形態におけるPOS端末(POS端末20)は、レセプトコンピュータ10とともに医療機関に導入されるものであったが、第2の実施形態におけるPOS端末(第2の実施形態においてPOS端末21という)は、医療機関以外(例えば、小売店)に導入されるものである。なお、第2の実施形態におけるPOS端末21は、医療機関ではなく小売店等に導入するものであるため、当然ながら、レセプトコンピュータとは接続されていない。なお、第2の実施形態におけるPOS端末21の外観及び構成は、図2及び図3に示した第1の実施形態におけるPOS端末20の外観及び構成と同一であってもよい。以下の説明では、POS端末21の外観及び構成は、POS端末20と同一であるものとする。
【0081】
図11図12は、POS端末21における表示例である。具体的には、フルセルフモードで動作するPOS端末21における、客側表示部205の表示例である。
【0082】
図11(A)~図11(C)は、商品(お茶)を登録し、「お会計」ボタンを操作した場合の客側表示部205における表示例である。図11(A)→図11(B)→図11(C)の順に遷移する。
【0083】
図11(A)は、登録画面(未登録状態の登録画面)である。図11(A)に示した登録画面において、客は、商品(お茶)のバーコードを客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0084】
図11(B)は、商品(お茶)のバーコードの読取後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、商品(お茶)のバーコードが読み取られると、図11(A)に示した登録画面に代えて図11(B)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。商品が未登録である図11(A)の登録画面とは異なり、図11(B)に示した登録画面では商品が登録されているため、「お会計」ボタンが表示されている。図11(B)に示した登録画面において、客は、「お会計」ボタンを操作(タッチ)したものとする。
【0085】
図11(C)は、「お会計」ボタンの操作後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末21は、図11(B)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、該登録画面の「お会計」ボタンが操作されると、図11(B)に示した登録画面に代えて図11(C)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。以下の流れは、第1の実施形態(図6図8)と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0086】
なお、図11(A)及び図11(B)における、野菜ボタンBT1は、バーコードが付されていない商品として野菜を登録する場合に操作(タッチ)するボタンである。野菜ボタンBT1の操作後に金額を置数入力してもよいし、野菜ボタンBT1の操作後に野菜の種類毎のボタンを表示してもよい(種類毎のボタンの操作後に金額を置数入力してもよいし、種類毎のボタンに販売価格を対応付けることにより置数入力を不要としてもよい)。他図においても同様である。
【0087】
図11(D)及び図11(E)は、商品(ビールA350ml、ビールB350ml、唐揚げ)の登録後にビール券C(350mlのビール2本分のビール券)を登録した場合の客側表示部205における表示例である。図11(D)→図11(E)の順に遷移する。
【0088】
図11(D)は、商品(ビールA350ml、ビールB350ml、唐揚げ)の登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面(未登録状態の登録画面)から、1品目としてビールA350mlのバーコードが読み取られ(1品目の読取後の登録画面は不図示)、2品目としてビールB350mlのバーコードが読み取られ(2品目の読取後の登録画面は不図示)、3品目として唐揚げのバーコードが読み取られると、図11(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図11(D)に示した登録画面では商品が登録されているため、「お会計」ボタンが表示されている。図11(D)に示した登録画面において、客は、ビール券Cを登録したものとする。
【0089】
図11(E)は、ビール券Cの登録後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末21は、図11(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、ビール券Cのバーコードが読み取られると(又は、キー操作部211における350mlのビール2本分のビール券に対応するキー入力がなされると)、「お会計」ボタンの操作はなくても、図11(D)に示した登録画面に代えて図11(E)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。以下の流れは、第1の実施形態(図6図8)と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0090】
図11(F)及び図11(G)は、ビール券C(350mlのビール2本分のビール券)の登録後に商品(ビールA350ml)を登録した場合の客側表示部205における表示例である。図11(F)→図11(G)の順に遷移する。
【0091】
図11(F)は、ビール券Cの登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面(未登録状態の登録画面)から、ビール券Cのバーコードが読み取られると(又は、キー操作部211における350mlのビール2本分のビール券に対応するキー入力がなされると)、図11(F)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図11(F)に示した登録画面では商品が登録されていないため、またビール券C(350mlのビール2本分のビール券)に対応する商品(350mlのビール2本)が登録されていないため、「お会計」ボタンが表示されていない。図11(F)に示した登録画面において、客は、ビールA350mlのバーコードを客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0092】
図11(G)は、ビールA350mlの登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(F)に示した登録画面から、ビールA350mlのバーコードが読み取られると、図11(G)に示した登録画面に代えて図11(F)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図11(G)に示した登録画面では、ビール券C(350mlのビール2本分のビール券)に対応する商品(350mlのビール2本)が登録されていないため、「お会計」ボタンが表示されていない。つまり、商品券が登録されたときに、該商品券に対応する商品(商品券分に対応する全部の商品)が登録されていない場合(商品券に対応する商品の組み合わせが成立していない場合)には、精算画面に移行しない(精算画面への移行を制限(禁止)する)ようにしている。以下、図示を省略する。
【0093】
なお、POS端末21は、図11(G)に示した登録画面から、350mlのビールのバーコードが読み取られた場合、「お会計」ボタンの操作はなくても、図11(G)に示した登録画面に代えて精算画面(決済種別選択画面)を客側表示部205に表示してもよいし、該登録画面において350mlのビールを追加するとともに「お会計」ボタンを表示してもよい。つまり、POS端末21は、商品券の登録を以って、該商品券と該商品券に対応する商品の両方の登録がなされた状態となった場合(すなわち、最後に商品券を登録して、商品券と該商品券に対応する商品の組み合わせが成立した場合)には、「お会計」ボタンの操作はなくても登録処理を完了させるが(図11(D)→図11(E))、POS端末21は、商品の登録を以って、商品券と該商品券に対応する商品の両方の登録がなされた状態となった場合(すなわち、最後に商品を登録して、商品券と該商品券に対応する商品の組み合わせが成立した場合)にも「お会計」ボタンの操作はなくても登録処理を完了ささせてもよいし、商品の登録を以って、商品券と該商品券に対応する商品の両方の登録がなされた状態となった場合には「お会計」ボタンの操作がなければ登録処理を完了させないようにしてもよい。
【0094】
図12(A)及び図12(B)は、商品(お茶、大福)の登録後に袋無しバーコード(マイバック利用宣言)を登録した場合の客側表示部205における表示例である。図12(A)→図12(B)の順に遷移する。なお、袋無しバーコードとは、レジ袋が不要である旨(マイバックを利用する旨)を宣言する場合に読み取るバーコードである。客が、適宜、袋無しバーコードを読み取らせることができるように、例えば、袋無しバーコードを印刷したカードをPOS端末21の近傍に置いておいてもよい。なお、本実施形態では、袋無しバーコードが読み取られると(つまりレジ袋が不要である旨を宣言すると)、袋無し(マイバック利用)に対する特典として1円割引が発生するものとする。
【0095】
図12(A)は、商品(お茶、大福)の登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面(未登録状態の登録画面)から、1品目としてお茶のバーコードが読み取られ(1品目の読取後の登録画面は不図示)、2品目として大福餅のバーコードが読み取られると、図12(A)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図12(A)に示した登録画面では商品が登録されているため、「お会計」ボタンが表示されている。図12(A)に示した登録画面において、客は、袋無しバーコードを客側スキャナ部206に読み取らせたものとする。
【0096】
図12(B)は、袋無しバーコードの読取後(レジ袋が不要である旨の宣言後)に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末21は、図12(A)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、袋無しバーコードが読み取られると、「お会計」ボタンの操作はなくても、図12(A)に示した登録画面に代えて図12(B)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図12(A)→図12(B)に示すように、商品が登録されている状態において袋無しバーコードが読み取られると、袋無しに対する特典(1円割引)が登録され、かつ、「お会計」ボタンの操作がなされた場合と同じように、登録画面から精算画面に切り替わる。換言すれば、商品登録後の袋無しバーコードの読取は、袋無しに対する特典(1円割引)の登録と、登録処理を完了させる操作と、を兼ね備えている。以下の流れは、第1の実施形態(図6図8)と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0097】
図12(C)は、最初にレジ袋が不要である旨を宣言した場合の客側表示部205における表示例である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面(未登録状態の登録画面)から、袋無しバーコードが読み取られると、図12(C)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図12(C)に示した登録画面では商品が登録されていないため、「お会計」ボタンが表示されていない。つまり、袋無しに対する特典(1円割引)のみが登録されている場合には、精算画面に移行しない(精算画面への移行を制限(禁止)する)ようにしている。以下、図示を省略する。
【0098】
なお、POS端末21は、図12(C)に示した登録画面から、商品のバーコードが読み取られた場合、「お会計」ボタンの操作はなくても、図12(C)に示した登録画面に代えて精算画面(決済種別選択画面)を客側表示部205に表示してもよいし、該登録画面において該商品を追加するとともに「お会計」ボタンを表示してもよい。つまり、POS端末21は、袋無しバーコードの読取(レジ袋が不要である旨の宣言)を以って、商品の登録とレジ袋が不要である旨の宣言の両方がなされた状態となった場合には、「お会計」ボタンの操作はなくても登録処理を完了させるが(図12(A)→図12(B))、POS端末21は、商品の登録を以って、商品の登録とレジ袋が不要である旨の宣言の両方がなされた状態となった場合にも「お会計」ボタンの操作はなくても登録処理を完了させてもよいし、商品の登録を以って、商品の登録とレジ袋が不要である旨の宣言の両方がなされた状態となった場合には「お会計」ボタンの操作がなければ登録処理を完了させないようにしてもよい。
【0099】
図12(D)及び図12(E)は、商品(お茶)の登録後に釣銭有品券(額面金額が合計金額を超えている場合には差額分のお釣りがでる商品券)を登録した場合の客側表示部205における表示例である。図12(D)→図12(E)の順に遷移する。なお、上記釣銭有品券は、少なくとも上記商品(お茶)に対しては使用可能であり、額面金額は上記商品(お茶)の価格よりも大きいものとする。
【0100】
図12(D)は、商品(お茶)の登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図11(A)に示した登録画面(未登録状態の登録画面)から、お茶のバーコードが読み取られると、図12(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。図12(D)に示した登録画面では商品が登録されているため、「お会計」ボタンが表示されている。図12(D)に示した登録画面において、客は、釣銭有品券を登録したものとする。
【0101】
図12(E)は、釣銭有品券の登録後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。つまり、POS端末21は、図12(D)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、釣銭有品券のバーコードが読み取られると(又は、キー操作部211における当該釣銭有品券に対応するキー入力がなされると)、「お会計」ボタンの操作はなくても、図12(D)に示した登録画面に代えて図12(E)に示した精算画面を客側表示部205に表示する。図12(D)→図12(E)に示すように、商品が登録されている状態において釣銭有品券のバーコードが読み取られると、釣銭有品券が登録され、かつ、「お会計」ボタンの操作がなされた場合と同じように、登録画面から精算画面に切り替わる。換言すれば、商品登録後の釣銭有品券のバーコードの読取は、釣銭有品券の登録と、登録処理を完了させる操作と、を兼ね備えている。以下の流れは、第1の実施形態(図6図8)と同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0102】
図12(F)及び図12(G)は、商品(お茶)の登録後に釣銭無品券(額面金額が合計金額を超えている場合でも差額分のお釣りがでない商品券)を登録した場合の客側表示部205における表示例である。図12(F)→図12(G)の順に遷移する。なお、上記釣銭無品券は、少なくとも上記商品(お茶)に対しては使用可能であり、額面金額は上記商品(お茶)の価格よりも大きいものとする。
【0103】
図12(F)は、図12(D)の登録画面と同様、商品(お茶)の登録後に表示される登録画面である。図12(F)に示した登録画面において、客は、釣銭無品券を登録したものとする。
【0104】
図12(G)は、釣銭無品券の登録後に表示される登録画面である。つまり、POS端末21は、図12(F)に示した登録画面を客側表示部205に表示しているときに、釣銭無品券のバーコードが読み取られると(又は、キー操作部211における当該釣銭無品券に対応するキー入力がなされると)、図12(F)に示した登録画面に代えて図12(G)に示した登録画面を客側表示部205に表示する。つまり、釣銭有品券の場合には、額面金額が合計金額を超えているときに差額分のお釣りがでるため(客の不利益とならないため)、POS端末21は、「お会計」ボタンの操作はなくても精算画面に遷移させるが(図12(D)→図12(E))、釣銭無品券の場合には、額面金額が合計金額を超えているときに差額分のお釣りがでないため(客の不利益となるため)、POS端末21は、客に確認(お会計」ボタンの操作)に基づいて精算画面に遷移させるようにしている。
【0105】
以上、第2の実施形態について説明したが、第2の実施形態によれば、状況に応じて、登録処理を完了させるための明示的な操作(「お会計」ボタンの操作)が不要になるため、簡素化され、操作性が向上する。例えば、POS端末21は、ビール券に対応する商品を登録した後に該ビール券を登録した場合には該ビール券の登録後に登録処理を完了させるための明示的な操作がなくても登録処理を完了させる(図11(D)、図11(E))。また、POS端末21は、商品を登録した後に袋無しバーコードの読み取った場合(レジ袋が不要である旨の宣言を受け付けた場合)には該読取後に登録処理を完了させるための明示的な操作がなくても登録処理を完了させる(図12(A)、図12(B))。また、POS端末21は、商品を登録した後に釣銭有品券を登録した場合には該釣銭有品券の登録後に登録処理を完了させるための明示的な操作がなくても登録処理を完了させる(図12(D)、図12(E))。
【0106】
なお、上記実施形態(第1の実施形態、第2の実施形態)では、POS端末20(POS端末21)の動作モードがフルセルフモードである場合について説明した。以下、POS端末20(POS端末21)の動作モードが通常モード(対面セルフモード)である場合について説明する。
【0107】
通常モードでは、上述したように、登録処理の完了前(買上商品等の合計金額の確定前)であっても、貨幣の投入を受け付けることが可能である。より詳細には、通常モードのPOS端末20(POS端末21)は、店員側の操作に従った登録処理の実行中に、客側の操作等に基づいて一部の精算処理(決済種別の選択、貨幣の投入等)を実行可能である。つまり、登録処理の完了を以って登録内容(合計金額等)が確定するため、登録処理の実行中(登録処理の完了前)は、精算処理を完了させることはできないが、登録処理の実行中であっても、精算処理の一部を先行して実行することができる。具体的には、例えば、POS端末20(POS端末21)は、動作モードが通常モードであるときには、以下のように、精算処理の完了に繋がる「おわり(レシート)」ボタンの表示/非表示を制御してもよい。すなわち、登録処理の完了後においては、投入貨幣の合計金額が支払合計金額(確定した合計金額)以上であれば、「おわり(レシート)」ボタンを表示し、登録処理の完了前においては、投入貨幣の合計金額が支払合計金額(確定前の支払合計金額)以上であっても、「おわり(レシート)」ボタンを表示しない。
【0108】
POS端末20(POS端末21)の動作モードがフルセルフモードである場合、簡素化として、状況に応じて、登録処理を完了させるための明示的な操作(「お会計」ボタンの操作)が省略されることについて説明したが、POS端末20(POS端末21)の通常モード(対面セルフモード)である場合においても、同様に、登録処理を完了させるための明示的な操作が省略されるようにしてもよい。例えば、第1の実施形態のPOS端末20の場合には以下のようになる。
【0109】
(第1の実施形態において請求書兼領収書の特殊バーコード401の読み取りがない場合)
POS端末20(動作モードは通常モード)は、例えば、[店員側で歯ブラシ(220円)の登録→客側で「現金」ボタンの操作→客側で1300円の投入→店員側で歯磨きジェル(990円)の登録→店員側で「お会計」ボタンの操作→客側に「おわり(レシート)」ボタンを表示]というように、「お会計」ボタンの操作を経て、「おわり(レシート)」ボタンを表示する。つまり、「お会計」ボタンの操作によって登録処理が完了するため、「お会計」ボタンの操作後に、「おわり(レシート)」ボタンの操作が可能になる。
【0110】
(第1の実施形態において請求書兼領収書の特殊バーコード401の読み取りがある場合)
POS端末20(動作モードは通常モード)は、例えば、[店員側で歯ブラシ(220円)の登録→客側で「現金」ボタンの操作→客側で4000円の投入→店員側で特殊バーコード401(3460円)の登録→客側に「おわり(レシート)」ボタンを表示]というように、「お会計」ボタンの操作を経ずに、「おわり(レシート)」ボタンを表示する。つまり、特殊バーコード401の登録によって登録処理が完了するため、特殊バーコード401の登録後に、「おわり(レシート)」ボタンの操作が可能になる。
【0111】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0112】
例えば、図6(E)、図6(F)に示した精算画面の「一覧」ボタンが操作された場合には、登録情報(一覧)が表示されると説明したが、図6(E)、図6(F)に示した精算画面には「一覧」ボタンが配置されておらず、はじめから登録情報(一覧)が表示されるようにしてもよい。図7(C)、図7(D)に示した精算画面、図8(E)、図7(F)に示した精算画面についても同様である。また、第2の実施形態(図11(C)等)についても同様である。
【0113】
また、上記では、登録処理を完了させるための明示的な操作(「お会計」ボタンの操作)が不要になり得るもの(登録と、登録処理の完了の操作とを兼ねるもの)として、請求書兼領収書400、ビール券等の商品券、袋無しバーコード等を例示したが、登録処理を完了させるための明示的な操作が不要になり得るものは、例示したものに限定されない。例えば、予約券や決済券等と称されるもの(例えば、ネット上で予約した商品等についてPOS端末20で精算するためのもの、店内にて購入した商品等についてPOS端末20で精算するためのもの)であってもよい。なお、予約券や決済券等と称されるものは、携帯端末等の表示画面上に画面上に表示されるもの(例えば、スマートフォンに表示される精算用2次元コード)であってもよい。
【0114】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、商品販売データ処理装置に関する。
[背景技術]
例えば、クリニック等における診療費の支払い利用される装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、上記のような装置は、診療費以外の支払い(例えば、歯ブラシ等の購入商品の支払い)にも利用可能であると考えられる。つまり、一般的な精算(歯ブラシ等の商品の精算)と、特殊な精算(診療費の精算)と、の両方に対応する精算機が考えられる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2017-102860号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、一般的な精算の場合であっても特殊な精算の場合であっても、一律に同様の操作を経て、精算対象の商品等を登録する工程(登録画面等)から、精算する工程(精算画面)へと移行させるものであるため、状況によっては手間がかかるなど、操作性において改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、操作性を向上させる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である販売データ処理装置は、表示部の表示を制御する表示制御手段と、商品を識別する商品識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が前記商品識別情報を取得する度に、夫々の前記商品識別情報によって識別される商品を順次に登録する登録手段と、を備え、前記取得手段は、前記商品識別情報とは異なる種類の特別識別情報(請求書兼領収書400の特殊バーコード401等)も取得可能であり、前記表示制御手段は、前記取得手段が前。記特別識別情報を取得した場合、前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させ、前記取得手段が特別識別情報を取得しなかった場合には登録画面の表示を継続させる。
上記(1)の販売データ処理装置によれば、操作性が向上する。例えば、好適に表示画面の制御が行われるため、操作性が向上する。また、精算画面に移行させる明示的な操作(例えば、「お会計」ボタンの操作)がなくても、状況に応じて登録画面から精算画面に移行するため、操作性が向上する。
(2)上記(1)の販売データ処理装置において、前記特別識別情報は、特定の商品に関連しない第1特別識別情報(例えば、特殊バーコード401、袋無しバーコード等)と、特定の商品に関連する第2特別識別情報(例えば、品券等)とを含み、前記表示制御手段は、前記取得手段が前記第1特別識別情報を取得した場合には、前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させる一方(図7(B)→図7(C)、図8(D)→図8(E)、図12(A)→図12(B)、図12(D)→図12(E)等)、前記取得手段が前記第2特別識別情報を取得した場合には、当該第2特別識別情報に関連する特定の商品が登録されている場合に、前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させる(図11(D)→図11(E)等)ようにしてもよい。
上記(2)の販売データ処理装置によれば、特別識別情報の種類に応じてより好適に制御されるため、より操作性が向上する。
(3)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である販売データ処理装置は、識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が識別情報を取得する度に、夫々の識別情報によって識別される情報を順次に登録する登録手段と、を備え、商品を識別する商品識別情報を取得した場合には、当該商品識別情報によって識別される商品情報を登録し、前記商品識別情報とは異なる種類の特別識別情報を取得した場合には、当該特別識別情報によって識別される特別情報を登録するとともに、識別情報を取得する毎に行われる登録処理を完了させる。
上記(3)の販売データ処理装置によれば、識別情報の種類に応じた制御ができ、操作性が向上する。
(4)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、表示部の表示を制御する表示制御手段、商品を識別する商品識別情報を取得する取得手段、前記取得手段が前記商品識別情報を取得する度に、夫々の前記商品識別情報によって識別される商品を順次に登録する登録手段、として機能させ、前記表示制御手段は、前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合、前記表示部の表示を登録画面から精算画面に移行させ、前記取得手段が特別識別情報を取得しなかった場合には登録画面の表示を継続させる。
上記(4)のプログラムによれば、上記(1)の販売データ処理装置と同様、操作性が向上する。
(5)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である販売データ処理装置は、商品を識別する商品識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が前記商品識別情報を取得する度に、夫々の前記商品識別情報によって識別される商品を順次に登録する登録手段と、所定の登録完了操作(「お会計」の操作等)に基づいて前記登録手段による商品毎に行われる登録処理を完了(登録画面から精算画面に遷移等)させる完了手段と、を備え、前記取得手段は、前記商品識別情報とは異なる種類の特別識別情報(請求書兼領収書400の特殊バーコード401等)も取得可能であり(図5等)、前記完了手段は、前記取得手段が前記特別識別情報を取得した場合、前記登録完了操作がなくても、前記登録処理を完了させることが可能である(図9等)。
上記(5)の販売データ処理装置によれば、操作性が向上する。例えば、状況に応じて、登録処理を完了させるための明示的な操作(「お会計」ボタンの操作)が不要になるため、操作性が向上する。
【0115】
なお、以上に説明したPOSシステム1、レセプトコンピュータ10、POS端末20、POS端末21等を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0116】
1…POSシステム
10…レセプトコンピュータ
20…POS端末
21…POS端末
201…CPU
202…ROM
203…RAM
204…ハードディスク
205…客側表示部
206…客側スキャナ部
208…カード決済部
209…釣銭機
210…店員側表示部
211…キー操作部
212…店員側スキャナ部
213…印刷部
214…音声出力部
215…通信部
400…請求書兼領収書
401…特殊バーコード
430…レシート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図10
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図12