(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/506 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
H01R13/506
(21)【出願番号】P 2020035655
(22)【出願日】2020-03-03
【審査請求日】2023-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】390033318
【氏名又は名称】日本圧着端子製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】早川 昌徳
【審査官】鎌田 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-176596(JP,A)
【文献】特開2002-216892(JP,A)
【文献】特開平08-088043(JP,A)
【文献】特表2007-537566(JP,A)
【文献】特開平10-321292(JP,A)
【文献】特開2009-123716(JP,A)
【文献】特開平09-199220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項4】
前記ヘッダは、相手側ハウジングに開口した係止開口に係合できるロックレバー片を一方の側面に有し、
前記ロックレバー片は、矩形の金属板から起伏自在に片持ち支持されていると共に、前記金属板の外縁は、前記ヘッダの一方の側面に埋設可能に支持されている、請求項1から3のいずれかに記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタに関する。特に、複数の電線の端末に取り付けた電気コネクタであって、相手側コネクタとの嵌合方向に対して、複数の電線の延出方向が略直角である電気コネクタの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などは、複数の電線を束ねたケーブルの端末に電気コネクタを取り付けた、いわゆる、ワイヤーハーネスを内部に配設している。このようなワイヤーハーネス用の電気コネクタとしては、相手側コネクタとの嵌合方向に対して、複数の電線の延出方向が略直角である電気コネクタ、いわゆる、ライトアングルコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によるコネクタは、複数のコンタクトとこれらのコンタクトを収容するハウジングを備えている。又、特許文献1によるコネクタは、ハウジングを蓋止する平板状のリッドハウジングと複数のコンタクトの位置決めを保証する位置決め保証部材(Terminal Position Assurance Member: 以下、TPAと略称する)を備えている。
【0005】
コンタクトは、圧着部と接続部を有している。圧着部は、電線の端末を圧着により接続できる。接続部は、圧着部から略直角に屈曲し、相手側コンタクトと接続できる。ハウジングは、直方体状の本体とヘッダを有している。本体は、その開放面から複数のコンタクトを配列できる。ヘッダは、本体の開放面と反対側に突出している。ヘッダは、コンタクトの接続部を内部に導入できると共に、相手側コネクタと嵌合できる。
【0006】
リッドハウジングは、ハウジングの開放面から電線付きコンタクトを蓋止できる。TPAは、ヘッダの突出方向と反対側からリッドハウジングに挿入できる。又、TPAは、複数の整列片とロック片を有している。TPAをリッドハウジングに挿入した状態では、整列片は、複数のコンタクトを位置決め可能に整列できる。又、TPAをリッドハウジングに挿入した状態では、ロック片は、ハウジングからリッドハウジングが離脱しないように、ハウジングに係合できる。
【0007】
特許文献1によるコネクタは、相手側コネクタとの誤挿入を防止するため、ヘッダの側面から台形状に突出したキーを設けている。キーに嵌合するキー溝を相手側コネクタに設けることで、特許文献1によるコネクタは、相手側コネクタとの誤挿入を防止できる。
【0008】
しかしながら、特許文献1によるコネクタは、相手側コネクタに対して、電線の延出方向が限定されるという問題がある。相手側コネクタに対して、電線の延出方向が左右方向又は上下方向に共用できるように、相手側コネクタに備わるハウジングを二種類用意することで、電線の延出方向を選択できる。
【0009】
しかし、ハウジングを成形するための金型は、高価であり、二種類のハウジングを用意することで、相手側コネクタ及びこれに連動して当該コネクタの製造原価を高価にするという問題がある。
【0010】
相手側コネクタとの誤挿入を防止できると共に、相手側コネクタに対して電線の延出方向が二者択一で選択できる、製造原価が低価な電気コネクタが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、相手側コネクタに対して電線の延出方向を二者択一で選択できる、製造原価が低価な電線用の電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、電線の端末を結線する結線部、及び結線部から略直角に屈曲した接続部を有する複数のコンタクト、複数のコンタクトを収容するハウジング、及び、複数のコンタクトが整列できるように、ハウジングを覆うカバーハウジングで電気コネクタを構成し、接続部を収容する第1ハウジングと結線部を収容する第2ハウジングでハウジングをモジュール化し、第1ハウジングと第2ハウジングを組み合わせることで、第2ハウジングから延出する電線の向きを二者択一で選択できると考え、これに基づいて、以下のような新たな電気コネクタを発明するに至った。
【0013】
(1)本発明による電気コネクタは、複数の電線の端末に取り付けでき、相手側コネクタとの嵌合方向に対して、複数の電線の延出方向が略直角である電気コネクタであって、電線の端末を結線する結線部、及び前記結線部から略直角に屈曲した接続部を有する複数のコンタクトと、相手側コンタクトを導入自在な複数の導入孔を一方の面に開口し、前記導入孔と連通し、前記コンタクトの接続部を他方の面から挿入できるコンタクトキャビティを開口した直方体状のヘッダを有する第1ハウジングと、前記第1ハウジングの他方の面から着脱自在に略直交した状態で嵌合でき、前記コンタクトの結線部を外周方向から導入できる直方体状のと、を備え、前記第1ハウジングに対して、前記第2ハウジングは、複数の電線の延出方向が一方の方向又は他方の方向に二者択一で選択自在に線対称に配置している。
【0014】
(2)本発明による電気コネクタは、前記第2ハウジングを前記第1ハウジングと反対側から覆うカバーハウジングを更に備えていることが好ましい。
【0015】
(3)前記カバーハウジングは、複数の前記結線部及び電線を整列可能な溝部を内壁から穿設していることが好ましい。
【0016】
(4)前記ヘッダは、相手側ハウジングに開口した係止開口に係合できるロックレバー片を一方の側面に有し、前記ロックレバー片は、矩形の金属板から起伏自在に片持ち支持されていると共に、前記金属板の外縁は、前記ヘッダの一方の側面に埋設可能に支持されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明による電気コネクタは、結線部及び接続部を有する複数のコンタクト、接続部を収容する第1ハウジング、及び、結線部を収容する第2ハウジングを備え、第1ハウジングと第2ハウジングを組み合わせることで、第2ハウジングから延出する電線の向きを二者択一で選択できる。第1ハウジング及び第2ハウジングは、電線の延出方向により、二種類の金型を必要としないので、コネクタの製造原価を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、
図1(A)は、複数の電線を下方に延出した電気コネクタが相手側コネクタと嵌合する前の状態図、
図1(B)は、電気コネクタが相手側コネクタと嵌合した状態図である。
【
図2】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視図であり、
図2(A)は、複数の電線を上方に延出した電気コネクタが相手側コネクタと嵌合する前の状態図、
図2(B)は、電気コネクタが相手側コネクタと嵌合した状態図である。
【
図3】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視分解組立図であり、
図3(A)は、第1ハウジングの嵌合方向に対して複数の電線の延出方向が下向きになるように第2ハウジングを対向配置した状態図、
図3(B)は、複数のコンタクト及びカバーハウジングを第1ハウジング及び第2ハウジングに組み込む前の状態図である。
【
図4】前記実施形態による電気コネクタの構成を示す斜視分解組立図であり、
図4(A)は、第1ハウジングの嵌合方向に対して複数の電線の延出方向が上向きになるように第2ハウジングを対向配置した状態図、
図3(B)は、複数のコンタクト及びカバーハウジングを第1ハウジング及び第2ハウジングに組み込む前の状態図である。
【
図5】前記実施形態による電気コネクタに備わる第1ハウジングの構成を示す図であり、
図5(A)は、第1ハウジングの平面図、
図5(B)は、第1ハウジングの右側面図、
図5(C)は、第1ハウジングの背面図、
図5(D)は、第1ハウジングの下面図である。
【
図6】前記実施形態による電気コネクタに備わる第2ハウジングの構成を示す図であり、
図6(A)は、第2ハウジングの正面図、
図6(B)は、第2ハウジングの右側面図、
図6(C)は、第2ハウジングの背面図、
図6(D)は、第2ハウジングの平面図、
図6(E)は、第2ハウジングを正面側から観た第2ハウジングの斜視図、
図6(F)は、第2ハウジングを背面側から観た第2ハウジングの斜視図である。
【
図7】複数の電線の延出方向が下向きになるように、第1ハウジングと第2ハウジングを組み立てた状態図であり、
図7(A)は、第2ハウジングを背面側から観た状態図、
図7(B)は、
図7(A)のA-A矢視図、
図7(C)は、
図7(A)のB-B矢視図、
図7(D)は、
図7(A)のC-C矢視図、
図7(E)は、
図7(A)のD-D矢視図、
図7(F)は、
図7(E)の斜視図である。
【
図8】複数の電線の延出方向が上向きになるように、第1ハウジングと第2ハウジングを組み立てた状態図であり、
図8(A)は、第2ハウジングを背面側から観た状態図、
図8(B)は、
図8(A)のA-A矢視図、
図8(C)は、
図8(A)のB-B矢視図、
図8(D)は、
図8(A)のC-C矢視図、
図8(E)は、
図8(A)のD-D矢視図、
図8(F)は、
図8(E)の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[電気コネクタの構成]
最初に、本発明の一実施形態による電気コネクタの全体構成を説明する。
【0020】
(全体構成)
図1から
図4を参照すると、本発明の一実施形態による電気コネクタ(以下、プラグという)10は、複数の電線Wの端末に接続している。プラグ10は、相手側コネクタ(以下、リセプタクルという)20との嵌合方向に対して、複数の電線Wの延出方向が略直角にしている(
図1又は
図2参照)。
【0021】
図1又は
図2を参照すると、プラグ10は、リセプタクル20と着脱自在に接続できる。リセプタクル20は、実施形態では、プリント基板9pの端部に実装している。
【0022】
図1から
図4を参照すると、プラグ10は、複数のコンタクト1、第1ハウジング3、及び、直方体状の第2ハウジング5を備えている。コンタクト1は、結線部1cと接続部1aを有している(
図3又は
図4参照)。
図3又は
図4を参照すると、結線部1cは、電線Wの端末を結線している。接続部1aは、結線部1cから略直角に屈曲している。
【0023】
図1から
図4及び
図5を参照すると、第1ハウジング3は、本体3bから突出した直方体状のヘッダ3hを有している。ヘッダ3hは、複数の導入孔31hを一方の面に開口している。これらの導入孔31hには、相手側のコンタクト2を導入できる(
図1又は
図2参照)。
【0024】
又、
図1から
図4を参照すると、ヘッダ3hは、導入孔と連通したコンタクトキャビティ32hを他方の面に開口している(
図7(D)又は
図8(D)参照)。コンタクトキャビティ32hには、コンタクト1の接続部1aを第1ハウジング3の他方の面から挿入できる。
【0025】
図1から
図4及び
図6を参照すると、第2ハウジング5は、第1ハウジング3の他方の面から着脱自在に略直交した状態で、第1ハウジング3に嵌合できる。又、第2ハウジング5は、コンタクト1の結線部1cを外周方向から導入できる(
図3(B)又は
図4(B)参照)。
【0026】
図1から
図4を参照すると、実施形態によるプラグ10は、第1ハウジング3に対して、複数の電線Wの延出方向が一方の方向又は他方の方向に二者択一で選択自在に、第2ハウジング5を線対称に配置している。
【0027】
図3(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5を下側に取り付けることで、プリント基板9pの下側に複数の電線Wを延出できる(
図1参照)。
図4(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5を上側に取り付けることで、プリント基板9pの上側に複数の電線Wを延出できる(
図2参照)。
【0028】
図1から
図8を参照すると、第1ハウジング3及び第2ハウジング5は、電線Wの延出方向により、二種類の金型を必要としないので、コネクタの製造原価を低減できる。
【0029】
図1から
図4を参照すると、実施形態によるプラグ10は、カバーハウジング7を更にえている。カバーハウジング7は、第2ハウジング5を第1ハウジング3と反対側から覆っている。又、カバーハウジング7は、複数の結線部1c及び電線Wを整列可能な溝部71aを内壁から穿設している(
図3(B)又は
図4(B)参照)。
【0030】
図1から
図4を参照すると、ヘッダ3hは、ロックレバー片3rを一方の側面に有している。ロックレバー片3rは、リセプタクル20のハウジング4に開口した係止開口4hに係合できる(
図1又は
図2参照)。より具体的には、ロックレバー片3rから隆起した爪片3nが係止開口4hに係合できる(
図1又は
図2参照)。
【0031】
図1から
図4を参照すると、ロックレバー片3rは、矩形の金属板から起伏自在に片持ち支持されている。又、この金属板は、その外縁がヘッダ3hの一方の側面に埋設可能に支持されている。
【0032】
(コンタクトの構成)
次に、実施形態によるコンタクト1の構成を説明する。
図3(B)又は
図4(B)を参照すると、コンタクト1は、導電性を有する金属板からなることが好ましい。導電性を有する金属板を成形して、所望の形状のコンタクト1を得ることができる。コンタクト1は、銅合金板からなることが好ましいが、銅合金板に限定されない。
【0033】
図3(B)又は
図4(B)を参照すると、コンタクト1の結線部1cは、実施形態では、圧着端子で構成している。そして、結線部1cは、インシュレーションバレル11bとコンダクタバレル12bを含んでいる。インシュレーションバレル11bは、電線Wの被覆を圧着により固定している。コンダクタバレル12bは、電線Wの芯線を圧着により固定している。
【0034】
図3(B)又は
図4(B)を参照すると、コンタクト1の接続部1aは、円筒状に形成している。接続部1aの内部に相手側のピンコンタクトを導入できる。つまり、実施形態による接続部1aは、メス端子で構成している。接続部1aをオス端子で構成してもよい。コンタクト1の接続部1aをフェライト筒で覆ってもよい。
【0035】
(第1ハウジングの構成)
次に、実施形態による第1ハウジング3の構成を説明する。
図1から
図5を参照すると、第1ハウジング3は、絶縁性を有している。絶縁性を有する合成樹脂を成形して所望の形状の第1ハウジング3を得ることができる。
【0036】
図3(A)又は
図4(A)及び
図5(A)を参照すると、第1ハウジング3は、4つの仕切り片31pを後面から突出している。これらの仕切り片31pは、第2ハウジング5の前面に開口した矩形の凹部51nに導入できる。又、外側の一対の仕切り片31p・31pは、第2ハウジング5の前面に突出した一対の抱え片5e・5eに案内されると共に、第2ハウジング5に係合自在なハウジングランスを構成している。
【0037】
図3(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5が下側に突出するように、第1ハウジング3と第2ハウジング5を組み込むことで、プリント基板9pの下側に複数の電線Wを延出できる(
図1参照)。
【0038】
一方、
図4(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5が上側に突出するように、第1ハウジング3と第2ハウジング5を組み込むことで、プリント基板9pの上側に複数の電線Wを延出できる(
図2参照)。
【0039】
(第2ハウジングの構成)
次に、実施形態による第2ハウジング5の構成を説明する。
図1から
図4及び
図6を参照すると、第2ハウジング5は、絶縁性を有している。絶縁性を有する合成樹脂を成形して所望の形状の第2ハウジング5を得ることができる。
【0040】
図4を参照すると、第2ハウジング5は、4つのU字状の溝部5dを後面から穿設している。溝部5dは、コンタクトキャビティ32hに連通している(
図7(D)参照)。溝部5dには、コンタクト1の結線部1c及び電線Wの端末を外周方向から導入できる(
図4(B)参照)。結線部1c及び電線Wの端末を溝部5dに導入することで、複数の結線部1c及び電線Wの端末を整列できる。
【0041】
(カバーハウジングの構成)
次に、実施形態によるカバーハウジング7の構成を説明する。
図1から
図4及び
図6を参照すると、カバーハウジング7は、絶縁性を有している。絶縁性を有する合成樹脂を成形して所望の形状のカバーハウジング7を得ることができる。
【0042】
図3(B)又は
図4(B)を参照すると、カバーハウジング7は、天板71と一対の側面板72・72を有している。一対の側面板72・72は、対向配置されている。又、側面板72の内壁には、台形台状のランス72rを突出している。
【0043】
図3(B)又は
図4(B)を参照して、第2ハウジング5の後面に沿って、天板71の内面をスライドすることで、第2ハウジング5の側面に形成した溝部5dにランス72rを係合できる。これにより、第2ハウジング5に対して、カバーハウジング7を離脱困難に係止できる。又、カバーハウジング7は、コンタクト1の位置決めを保障するTPAを構成している。
【0044】
[電気コネクタの作用]
次に、実施形態によるプラグ10の作用及び効果を説明する。
図1から
図4を参照すると、実施形態によるプラグ10は、第1ハウジング3に対して、複数の電線Wの延出方向が一方の方向又は他方の方向に二者択一で選択自在に、第2ハウジング5を線対称に配置している。
【0045】
図3(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5を下側に取り付けることで、プリント基板9pの下側に複数の電線Wを延出できる(
図1参照)。
図5(A)を参照して、第1ハウジング3に対して、第2ハウジング5を上側に取り付けることで、プリント基板9pの上側に複数の電線Wを延出できる(
図2参照)。
【0046】
図1から
図8を参照すると、第1ハウジング3及び第2ハウジング5は、電線Wの延出方向により、二種類の金型を必要としないので、コネクタの製造原価を低減できる。
【0047】
図1から
図4を参照すると、実施形態によるロックレバー片3rは、合成樹脂からなる第1ハウジング3に組み込んだ金属部材で構成しているが、ロックレバー片は、合成樹脂からなる第1ハウジング3と一体に成形することもできる。
【0048】
図3(B)又は
図4(B)を参照すると、実施形態によるコンタクト1は、メス端子で構成し、相手側コンタクトをオス端子で構成しているが、本発明によるコンタクトをオス端子で構成し、相手側コンタクトをメス端子で構成してもよい。
【0049】
図1から
図4を参照すると、実施形態によるプラグ10は、第1ハウジング3のヘッダ3hの一方の面にロックレバー片3rを備えているので、誤挿入を防止できる。
【0050】
本発明は、プリント基板対電線に好適な電気コネクタを開示したが、本発明による電気コネクタは、パネル対電線用の電気コネクタにも適用できる。
【符号の説明】
【0051】
1 コンタクト
1a 接続部
1c 結線部
3 第1ハウジング
3h ヘッダ
5 第2ハウジング
10 プラグ(電気コネクタ)
20 リセプタクル(相手側コネクタ)
31h 導入孔
32h コンタクトキャビティ
W 電線