(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置
(51)【国際特許分類】
B27D 1/00 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
B27D1/00 C
(21)【出願番号】P 2022177147
(22)【出願日】2022-11-04
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000148818
【氏名又は名称】株式会社太平製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100131048
【氏名又は名称】張川 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100174377
【氏名又は名称】山内 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100215038
【氏名又は名称】木村 友子
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 秀幸
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-67205(JP,U)
【文献】特開2023-88478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27D 1/00
B65G 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視で互いに平行な軸線を有する複数のローラによりベニヤ単板を前記軸線と直交する搬送方向に搬送するローラコンベヤに設けられ、
前記複数のローラのうち少なくとも1本のローラに取り付けられ、そのローラと一体回転する第一部材と、
前記ベニヤ単板と接触可能な矯正部を有し、自重により上下方向に延び出し前記矯正部が前記ベニヤ単板の側端から離間した初期位置と、前記矯正部が前記ベニヤ単板の側端を前記軸線方向の内側へ最大に押し出す作動位置との間を、前記第一部材の回転に伴い繰り返し往復動する第二部材と、
を備えるベニヤ単板搬送姿勢矯正装置。
【請求項2】
前記第一部材は、前記ローラの外周面から径方向外側へ突出したカム部を有し、
前記第二部材は長手形状をなし、その中間部にて前記複数のローラの各ローラ軸を支持するフレーム部材に、前記搬送方向と平行に配置される軸部により回転可能に支持され、前記第二部材のうち前記カム部と係合可能なカムフォロア部を設けた一端部が自重により下側に位置し、上側に位置する他端部が前記矯正部とされており、
前記第二部材は、前記カム部と前記カムフォロア部との係合状態で、前記軸部周りに正回転して前記初期位置から前記作動位置へ向けて往動し、前記カム部と前記カムフォロア部との係合が解除されたとき、自重により前記軸部周りに逆回転して前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成されている請求項1に記載のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置。
【請求項3】
前記第一部材は、前記ローラの外周面に取り付けられる基板を有し、
前記第二部材は、円弧部を有するU字形状をなし、前記円弧部が前記ローラの外周面を跨いた状態で両端部にて前記基板に支点部により回転可能に支持され、前記円弧部の内側に配置された板状部材又は棒状部材が前記矯正部とされており、
前記第一部材には、前記第二部材との接触により該第二部材における前記ローラの軸線方向外側への回転を阻止し、かつ前記ローラの軸線方向内側への回転のみを許容する外側回転規制部が設けられ、
前記初期位置では、前記基板が前記ローラの上側に位置し、前記第二部材が自重により前記円弧部を前記ローラの下側として垂れ下がり、かつ前記外側回転規制部と接触した状態にあり、この状態から前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態のまま前記円弧部を前記ローラの上側として立ち上がり、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が自重により前記外側回転規制部を離れて前記作動位置へ向けて往動し、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成されている請求項1に記載のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置。
【請求項4】
前記支点部は、ボールジョイントで構成されている請求項3に記載のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置。
【請求項5】
前記第一部材は、前記ローラの外周面に取り付けられる基板を有し、
前記第二部材は長手形状をなし、その中間部にて前記基板に前記搬送方向と平行に配置される軸部により回転可能に支持され、前記長手形状の一端部が前記矯正部とされており、
前記第一部材には、前記第二部材との接触により該第二部材における前記ローラの軸線方向外側への回転を阻止し、かつ前記ローラの軸線方向内側への回転のみを許容する外側回転規制部が設けられ、
前記初期位置では、前記基板が前記ローラの上側に位置し、前記第二部材が自重により前記一端部を前記ローラの下側として垂れ下がり、かつ前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態にあり、この状態から前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態のまま前記一端部を前記ローラの上側として立ち上がり、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が自重により前記外側回転規制部を離れて前記作動位置へ向けて往動し、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成されている請求項1に記載のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベニヤ単板の搬送姿勢を矯正可能な装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送列数(3列)に応じ、ローラの軸線に直交して配置される複数(4個)の円盤をローラに嵌着する技術が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この技術によれば、ベニヤ単板の搬送時における偏位(搬送位置のずれ)を防止することが可能である。すなわち、これらの円盤は、ベニヤ単板が所定の搬送位置から逸れないようにするための障壁として機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された円盤は、ローラに嵌着された状態でローラと一体回転するのみであったため、接触したベニヤ単板を押し戻す動作としては十分でなく、この構成ではベニヤ単板の搬送姿勢の矯正を積極的に実現することが困難であった。
【0005】
本発明の課題は、ベニヤ単板の搬送姿勢の矯正を簡易な構成で実現することが可能なベニヤ単板の搬送姿勢矯正装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置は、
平面視で互いに平行な軸線を有する複数のローラによりベニヤ単板を前記軸線と直交する搬送方向に搬送するローラコンベヤに設けられ、
前記複数のローラのうち少なくとも1本のローラに取り付けられ、そのローラと一体回転する第一部材と、
前記ベニヤ単板と接触可能な矯正部を有し、自重により上下方向に延び出し前記矯正部が前記ベニヤ単板の側端から離間した初期位置と、前記矯正部が前記ベニヤ単板の側端を前記軸線方向の内側へ最大に押し出す作動位置との間を、前記第一部材の回転に伴い往復動する第二部材と、を備える。
【0007】
本発明のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置によれば、第一部材と第二部材との協働により、ベニヤ単板の搬送姿勢の矯正を積極的に実現することが可能である。すなわち、第一部材に相当する円盤のみを使用する従来技術とは異なり、新設された第二部材により搬送方向から逸れたベニヤ単板の搬送姿勢の矯正をほぼ確実に実現することが可能である。
【0008】
この場合、前記第一部材は、前記ローラの外周面から径方向外側へ突出したカム部を有し、
前記第二部材は長手形状をなし、その中間部にて前記複数のローラの各ローラ軸を支持するフレーム部材に、前記搬送方向と平行に配置される軸部により回転可能に支持され、前記第二部材のうち前記カム部と係合可能なカムフォロア部を設けた一端部が自重により下側に位置し、上側に位置する他端部が前記矯正部とされており、
前記第二部材は、前記カム部と前記カムフォロア部との係合状態で、前記軸部周りに正回転して前記初期位置から前記作動位置へ向けて往動し、前記カム部と前記カムフォロア部との係合が解除されたとき、自重により前記軸部周りに逆回転して前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成することができる。
なお、上記構成において、「フレーム部材」には、ローラコンベヤの機枠に加えて、その機枠に固定される、例えばローラ軸を支持する軸受等、ローラコンベヤにおける固定側の部材が広く含まれる。また、「搬送方向と平行に延びる軸部」とは、軸部が搬送方向と完全に平行に配置される場合に限らず、例えば搬送方向に対して0~45度の範囲内で斜めに配置される場合も含まれる。
【0009】
一方、前記第一部材は、前記ローラの外周面に取り付けられる基板を有し、
前記第二部材は、円弧部を有するU字形状をなし、前記円弧部が前記ローラの外周面を跨いた状態で両端部にて前記基板に支点部により回転可能に支持され、前記円弧部の内側に配置された板状部材又は棒状部材が前記矯正部とされており、
前記第一部材には、前記第二部材との接触により該第二部材における前記ローラの軸線方向外側への回転を阻止し、かつ前記ローラの軸線方向内側への回転のみを許容する外側回転規制部が設けられ、
前記初期位置では、前記基板が前記ローラの上側に位置し、前記第二部材が自重により前記円弧部を前記ローラの下側として垂れ下がり、かつ前記外側回転規制部と接触した状態にあり、この状態から前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態のまま前記円弧部を前記ローラの上側として立ち上がり、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が自重により前記外側回転規制部を離れて前記作動位置へ向けて往動し、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成することもできる。
なお、上記構成において、「U字形状」は、完全なU字に限らず、例えば「C」や「D」の文字に近い形状のものも含まれる。また、「搬送方向と平行に延びる軸部」とは、軸部が搬送方向とほぼ完全に平行に配置される場合に限らず、例えば搬送方向に対して0~45度の範囲内で斜めに配置される場合も含まれる。
【0010】
前者は第二部材がフレーム部材に支持され、後者は第二部材が基板を介してローラに支持される態様であり、第二部材の配置構成が異なっている。ただし、第一部材に加えて第二部材が設けられる点で共通しているため、搬送方向から逸れたベニヤ単板の搬送姿勢の矯正をほぼ確実に実現することが可能である。また、いずれの態様においても、ローラが一回転する間に第二部材が自重により作動位置から初期位置へ復動するように構成されている。このため、第二部材を駆動するための専用の駆動源が不要であり、ベニヤ単板の搬送姿勢の矯正を簡易な構成で実現することが可能である。
【0011】
さらに、前記第一部材は、前記ローラの外周面に取り付けられる基板を有し、
前記第二部材は長手形状をなし、その中間部にて前記基板に前記搬送方向と平行に配置される軸部により回転可能に支持され、前記長手形状の一端部が前記矯正部とされており、
前記第一部材には、前記第二部材との接触により該第二部材における前記ローラの軸線方向外側への回転を阻止し、かつ前記ローラの軸線方向内側への回転のみを許容する外側回転規制部が設けられ、
前記初期位置では、前記基板が前記ローラの上側に位置し、前記第二部材が自重により前記一端部を前記ローラの下側として垂れ下がり、かつ前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態にあり、この状態から前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記外側回転規制部と接触した状態のまま前記一端部を前記ローラの上側として立ち上がり、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が自重により前記外側回転規制部を離れて前記作動位置へ向けて往動し、続く前記ローラの回転に伴い前記第二部材が前記作動位置から前記初期位置へ向けて復動するように構成することもできる。
【0012】
上記のように、第二部材が基板を介してローラに支持される場合、第二部材を円弧形状に限らず、長手形状に形成することが可能である。いずれの形状においても、ローラの回転に伴い第二部材が外側回転規制部と接触した状態のまま矯正部をローラの上側として立ち上がり、続くローラの回転に伴い第二部材が自重により外側回転規制部を離れて作動位置へ向けて往動する。この場合、第二部材が外側回転規制部と接触しつつ立ち上がった状態にあるときの正面視では、第二部材の矯正部側が鉛直方向に対してローラの軸線方向内側寄りに所定角度(例えば、0~30度)だけ傾いた姿勢にある(第二部材の回転中心を通る水平線を基準とした場合、第二部材は70~90度の鋭角をなして起立した姿勢にある)。続くローラの回転に伴い第二部材は自重により外側回転規制部を離れ、ローラの軸線方向内側へ向けて回転(傾動)するようになる。そして、第二部材の回転に伴い矯正部によりベニヤ単板の側端がローラの軸線方向内側へ押し出されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係るベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の適用対象となるローラコンベヤの一例を模式的に示す平面図。
【
図2】本発明の実施形態1に係るベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の正面図。
【
図3】
図2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の側面図。
【
図4A】
図2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の作動状態を示す説明図。
【
図4B】
図4Aに続くベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の作動状態を示す説明図。
【
図4C】
図4Bに続くベニヤ単板搬送姿勢矯正装置の作動状態を示す説明図。
【
図5A】
図4Aに対応するローラコンベヤの一部を模式的に示す平面図。
【
図5B】
図4Bに対応するローラコンベヤの一部を模式的に示す平面図。
【
図6】本発明の実施形態2に係るベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が初期位置にあるときの状態を示す斜視図。
【
図8】
図6のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が作動位置にあるときの状態を示す斜視図。
【
図9】
図6のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が作動位置へ移行する前の状態を示す正面図。
【
図10】
図6のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置をローラコンベヤに適用した一例を模式的に示す平面図。
【
図11】実施形態2の変形例に係るベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が作動位置へ移行する前の状態を示す側面図。
【
図13】
図11のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が初期位置にあるときの状態を示す背面。
【
図14】本発明の実施形態3に係るベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が作動位置へ移行する前の状態を示す斜視図。
【
図16】
図14のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置が初期位置にあるときの状態を示す背面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1に示すように、ローラコンベヤ1は、搬送方向Dと平行に配設された一対のフレーム部材10と、搬送方向Dと直交方向に配設された複数のローラ20(
図1では6本の場合が例示)とを含んで構成される。各ローラ20は平面視で互いに平行な軸線Lを有するローラ軸21を一体に備える。各ローラ20は、ローラ軸21にて軸受ブロック11を介して両フレーム部材10にローラ軸21の軸線L周りに回転可能に支持されている。
【0016】
各ローラ20のうちいずれか一つのローラ軸21の一端側には駆動チェンスプロケット22が設けられ、原動機2の回転が駆動チェン3を介して駆動チェンスプロケット22に伝達される。各ローラ軸21の他端側にはそれぞれ従動チェンスプロケット23が設けられ、伝動チェン24が巻回されている。原動機2の回転は、駆動チェンスプロケット22、従動チェンスプロケット23及び伝動チェン24を介して各ローラ軸21に同時に伝達され、各ローラ20が同一方向に同一速度で一斉に回転する。これにより、複数列のベニヤ単板W(
図1では2列の場合が例示)が搬送方向Dへ搬送される。ローラコンベヤ1にはベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Aが設けられている。
【0017】
ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Aは、
図2及び
図3に示すように、第一部材30及び第二部材40を含んで構成されている。第一部材30は、各ローラ20のうちいずれか一つのローラ20に設けられ、取付バンド31及びカム部32を備える。取付バンド31は、例えば帯状の板材が円環状に曲げ加工されたものであり、曲げ起こされて対向する端部31a同士がねじ部材33(例えば、ボルトとナットの組み合わせ)により締め付けられることで、取付バンド31がローラ20の外周面に取り付けられるようになっている。取付バンド31は、例えばローラ軸21の軸端に近いローラ20の外周面の端部に取り付けられる。
【0018】
カム部32は、例えば断面円形状の丸棒が曲線状に曲げ加工されたものであり、取付バンド31にブラケット34を介して取り付けられている。取付バンド31がローラ20の外周面に取り付けられると、カム部32がローラ20の外周面から半径方向の外側へ突出した状態となる。カム部32は、ローラ20の外周の1/5~1/3程度の長さに設定されている。
【0019】
具体的にカム部32は、取付バンド31がローラ20の外周面に取り付けられた状態で、搬送方向Dの前側の端部(前端部)から後側の端部(後端部)に向かうに従ってローラ20の外周面から遠ざかる(高さが連続的に増加する)ような姿勢で配置されている。また、カム部32は、前端部が後端部よりもローラ20の軸線L方向の内側に位置し、前端部から後端部に向かうに従ってローラ軸21の軸端に近づくように配置されている。なお、
図2ではカム部32がローラ20の真正面に位置し、
図3ではカム部32がローラ20の真上に位置した状態が示されている。
【0020】
第二部材40は、第一部材30が設けられたローラ20におけるローラ軸21の軸端近傍に設けられている。第二部材40は長手形状をなし、一端部41、中間部42及び他端部43を一体的に備え、その中間部42にて軸部44及びベアリング45により、ブラケット12を介してフレーム部材10に回転可能に支持されている。軸部44は、ボルト44a、スリーブ44b及びナット44cを含んで構成され、搬送方向Dと平行に配置されている。これにより、軸部44周りに回転する第二部材40は、平面視でほぼ軸線Lに沿って移動することとなる。
【0021】
一端部41は平らな板材で形成され、中間部42はL字状に曲げ加工された板材で形成され、一端部41の方が中間部42よりも縦長かつ薄く形成されている。なお、一端部41は、ローラ20の軸線L方向内側の端縁が軸線L方向外側の端縁よりも搬送方向Dの前側に位置するように若干捩じられている。中間部42は、一端部41とねじ等の締結部材により取り付けられる本体42aと、本体42aに対しほぼ直角に曲げられた取付部42bとを有し、その取付部42bに他端部43がねじ等の締結部材により取り付けられている。
【0022】
他端部43は、略くの字状に曲げ加工された板材で形成され、その先端にはカムフォロア部46が設けられている。カムフォロア部46は、軸付きベアリング46aとナット46bとを組み合わせたものであり、第一部材30のカム部32と係合可能とされている。第二部材40は、カムフォロア部46を有する他端部43の方が一端部41よりも重くなるように構成されている。このため、自然状態では他端部43が自重により下側に位置し、一端部41が上側に位置し、一端部41の先端側がローラ20の最上端よりも上方へ突出するようになっている。一端部41が本発明の矯正部に相当する。
【0023】
なお、ブラケット12には、他端部43と接触して第二部材40の軸部44周りの回転を阻止するボルト部材13が立設されている。具体的に、ボルト部材13は、ボルト13a、スリーブ13b及びナット13cを含んで構成され、ボルト13aの中間部にスリーブ13bが外挿された状態で、ボルト13aの下端部に螺合されたナット13cによりブラケット12に取り付けられている。ボルト部材13は、第二部材40が初期位置を通り過ぎた辺りで他端部43と接触するようにその配置構成が設定されている。ボルト部材13は、第二部材40におけるローラ20の軸線L方向外側への回転を阻止し、ローラ20の軸線L方向内側への回転のみを許容する外側回転規制部として機能する。
【0024】
次に、
図4A-
図4C、
図5A-
図5Bを参照して、上記のように構成された第一部材30及び第二部材40により、ベニヤ単板Wの搬送姿勢が矯正される作動について説明する。なお、
図4A-
図4C、
図5A-
図5Bでは、第一部材30及び第二部材40の構成部材が適宜省略して示されている。
【0025】
第二部材40は、初期位置において上下方向に延び出し、一端部41がベニヤ単板Wの側端から離間した位置にある(
図4A、
図5A参照)。この状態からローラ20が回転すると、カム部32の前端部とカムフォロア部46とが係合を開始し、ローラ20の回転が進むに従い、カム部32の前端部から後端部へとカムフォロア部46との係合部位が変化する。第二部材40は軸部44周りに正回転して、一端部41がローラ20の軸線L方向の内側へ向けて往動する。
【0026】
カム部32の後端部とカムフォロア部46との係合に至ると、第二部材40の軸部44周りの回転量が最大となり(
図4B、
図5B参照)、一端部41がベニヤ単板Wの側端を軸線L方向の内側へ最大に押し出した作動位置に達する。ローラ20が更に回転すると、カム部32とカムフォロア部46との係合が解除され、第二部材40は他端部43の自重により軸部44周りに逆回転し、作動位置から初期位置へ向けて復動する(
図4C参照)。
【0027】
第二部材40が作動位置から初期位置へ向けて復動するとき、初期位置を通り過ぎた辺りにボルト部材13が配置されている。これにより、第二部材40はボルト部材13との接触により回転動作が停止され、その後初期位置に復帰する。
【0028】
上記のようにされた構成された実施形態1では、第一部材30のカム部32と第二部材40のカムフォロア部46との協働により、ベニヤ単板Wの搬送姿勢の矯正を積極的かつほぼ確実に実現することができる。この場合、第一部材30がローラ20の回転運動を利用して第二部材40を初期位置から作動位置へ往動させ、第二部材40は自重により作動位置から初期位置へ復動するように構成されている。したがって、第二部材40を駆動するための専用の駆動源が不要であり、ベニヤ単板Wの搬送姿勢の矯正を簡易な構成で実現することができる。
【0029】
また、上記実施形態1では、第二部材40の復動時において第二部材40の他端部43がボルト部材13と接触し、その回転動作が停止されるように構成されている。これにより、第二部材40とフレーム部材10等の固定側部材との干渉が回避されるとともに、第二部材40が初期位置に早期に復帰することで、第二部材40の次の作動がスムーズに開始されるようになる。ただし、ボルト部材13は省略してもよい。
【0030】
(実施形態2)
次に、実施形態2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bについて説明する。なお、以下の説明において実施形態1と同一部材には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0031】
ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bは、
図6-
図8に示すように、第一部材130及び第二部材140を含んで構成されている。第一部材130は、各ローラ20のうちいずれか一つのローラ20に設けられ、基板131及びボルト部材132を備える。基板131は、一辺がローラ20の外径よりも長い長方形状の板材で形成され、長辺に相当する一辺が搬送方向Dと平行となるようにローラ20の外周面にあてがわれている。
【0032】
ボルト部材132は、円弧部132aを有するU字形状をなし、その両端部にねじ部132bが形成され、フランジ付きナット132cがそれぞれ螺合されている。基板131には各ねじ部132bに対応して切り欠き131aがそれぞれ形成されている。ボルト部材132の円弧部132aがローラ20の外周面にあてがわれ、各ねじ部132bが対応する切り欠き131a内にそれぞれ収容された状態で、基板131の裏面からフランジ付きナット132cが締め付けられることで、基板131の表面がローラ20の外周面に押し付けられ、基板131がローラ20の外周面に取り付けられるようになっている。基板131は、例えばローラ軸21の軸端に近いローラ20の外周面の端部に取り付けられる。
【0033】
第二部材140は、基板131に取り付けられ、ボルト部材141及びボールジョイント142を備える。ボルト部材141は、円弧部141aを有するU字形状をなし、その両端部にねじ部141bが形成され、各ねじ部141bにナット141cが螺合されている。円弧部141aの内側には、長方形状の板状部材141dが例えば溶接により接続されている。板状部材141dが本発明の矯正部に相当する。
【0034】
ボルト部材141の円弧部141aは、ボルト部材132の円弧部132aよりも大きい曲率半径を有する。このため、ボルト部材141の両端の各ねじ部141bは、基板131の各短辺の外側に位置するようになっている。ボールジョイント142は、各ねじ部141bに対応して基板131の表面に搬送方向Dに沿ってそれぞれ設けられ、ボールジョイント142の支点部に接続されたナット142aを介してねじ部141bに螺合されたナット141cに、例えば溶接により接続されている。つまり、ボルト部材141は、その円弧部141aがローラ20の外周面を跨いた状態で、両ねじ部141bにてボールジョイント142を介して基板131に取り付けられている。これにより、円弧部141aは、その中心が平面視でほぼローラ20の軸線Lに沿って移動することとなる。ボールジョイント142が本発明の支点部に相当する。
【0035】
そして、この実施形態2では、
図6及び
図7に示すように、基板131がローラ20の上側に位置した状態がベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bの初期位置とされている。ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bの初期位置を基準とした場合、ローラ20の後側であってボルト部材132とボルト部材141との間における基板131の後端部位には、L字形状のブラケット133が例えば溶接により接続されている。ブラケット133は、L字の基端部133aが基板131の下面から下向きに延び出し、L字の先端部133bが基端部133aの下端からローラ20の軸線Lと平行に水平に延び出し、その先端がボルト部材141の円弧部141aとローラ20との間に位置するように構成されている。
【0036】
ブラケット133の先端部133bの後面には、ピン134が後向きに突設されている。ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bの初期位置では、ボルト部材141が自重により円弧部141a及び板状部材141dをローラ20の下側として垂れ下がり、かつピン134と接触した状態にある。この場合、
図7に示すように、ボルト部材141は鉛直方向Vに対してローラ20の軸線L方向内側寄りに所定角度θ(例えば、0~30度)だけ傾いた姿勢にある。ピン134が本発明の外側回転規制部に相当する。
【0037】
図6及び
図7に示した状態からローラ20が回転すると、
図8及び
図9に示すようにボルト部材141がピン134と接触した状態のまま円弧部141a及び板状部材141dをローラ20の上側として立ち上がり、続くローラ20の回転に伴いボルト部材141が自重によりピン134を離れ、ボールジョイント142の支点部を回転中心としてローラ20の軸線L方向の内側へ向けて回転(傾動)するようになる(二点鎖線参照)。ボルト部材141の回転により、ベニヤ単板Wの側端が板状部材141dによりローラ20の軸線L方向の内側へ押し出され、ベニヤ単板Wが最大に押し出された位置がボルト部材141の作動位置となる。これ以降、ローラ20の回転に伴いボルト部材141は初期位置と作動位置との間を繰り返し往復動することとなる。
【0038】
上記実施形態2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bによれば、第一部材130の基板131に取り付けられた第二部材140により、上記第一実施形態と同様、ベニヤ単板Wの搬送姿勢の矯正を積極的かつほぼ確実に実現することができる。
【0039】
また、上記実施形態2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bでは、第二部材140の両端部がそれぞれボールジョイント142を介して第一部材130の基板131に取り付けられている。これにより、第二部材140の円弧部141a及び板状部材141dの平面視での移動方向がローラ20の軸線L方向に対して所定の範囲内で可変できるようになり、例えばベニヤ単板Wが搬送方向Dから大きく逸れている場合でも、ベニヤ単板Wの側端を十分に押し出すことが可能である。
【0040】
なお、上記実施形態2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bでは、ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bがローラ軸21の軸端に近いローラ20の外周面の端部に設けられるように構成されていたが、ベニヤ単板Wの搬送位置をローラ軸21の軸端から離れた位置に規制する必要がある場合には、その規制位置に応じてベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bをローラ20に設けることができる。また、例えば
図10に示すように、ベニヤ単板Wが複数列で搬送される場合は、搬送されるベニヤ単板W毎にベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bを設けるようにしてもよい。なお、
図10では、第一部材130及び第二部材140の構成部材が適宜省略して示されている。
【0041】
(変形例)
上記実施形態2のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Bに代えて、例えば
図11及び
図12に示すようなベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Cを使用してもよい。この変形例のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Cは、第一部材230及び第二部材240を含んで構成されている。第一部材230は、基板231及び取付バンド232を備える。基板231は、断面L字形状をなしローラ20の外径よりも若干短い長さのアングル材で形成され、ローラ軸21の軸端に近いローラ20の外周面の端部に取り付けられている。基板231の両端には、第二部材240を支持するための支持片231aがそれぞれ設けられている。
【0042】
取付バンド232は、例えば帯状の板材が円環状に曲げ加工されたものであり、曲げ起こされて対向する端部232a同士がねじ部材233(例えば、ボルトとナットの組み合わせ)により締め付けられることで、取付バンド232がローラ20の外周面に取り付けられるようになっている。取付バンド232は、端部232aとは反対側に設けられた一対の取付脚部232bを介して基板231に取り付けられている。
【0043】
第二部材240は、ボルト部材241及び回転ブラケット242を備える。ボルト部材241は、円弧部241aを有するU字形状をなし、その両端部にねじ部241bが形成され、各ねじ部241bにナット241cが2個ずつ螺合されている。円弧部241aの内側には、半円状に曲げられた棒状部材241dが例えば溶接により接続されている。棒状部材241dが本発明の矯正部に相当する。
【0044】
回転ブラケット242はL字状をなし、その一端部242aにはボルト部材241の各ねじ部241bが2個のナット241cにより締め付け固定され、その他端部242bがボルト部材243を介して基板231の支持片231aに取り付けられている。ボルト部材243は、ボルト243a及びナット243bを含んで構成され、その軸線が搬送方向Dと平行に配置されている。回転ブラケット242の他端部242bは、基板231の支持片231aにボルト部材243の軸線周りに回転可能に支持されている。これにより、ボルト部材241の円弧部241a及び棒状部材241dは、各中心が平面視でほぼローラ20の軸線Lに沿って移動することとなる。ボルト部材243が本発明の支点部に相当する。
【0045】
取付バンド232には、ピン234が径方向外向きに突設されている。この変形例においても、上記実施形態2と同様、
図13に示すように基板231がローラ20の上側に位置した状態がベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Cの初期位置とされている。ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Cの初期位置では、ボルト部材241が自重により円弧部241a及び棒状部材241dをローラ20の下側として垂れ下がり、かつ棒状部材241dがピン234と接触した状態にある。この場合、ボルト部材241は鉛直方向Vに対してローラ20の軸線L方向内側寄りに所定角度θ(例えば、0~30度)だけ傾いた姿勢にある。ピン234が本発明の外側回転規制部に相当する。
【0046】
図13に示した状態からローラ20が回転すると、
図11及び
図12に示すように棒状部材241dがピン234と接触した状態のままボルト部材241が円弧部241a及び棒状部材241dをローラ20の上側として立ち上がり、続くローラ20の回転に伴い棒状部材241dがピン234を離れ、ボルト部材241がボルト部材243を回転中心としてローラ20の軸線L方向の内側へ向けて回転(傾動)するようになる(図中の二点鎖線参照)。ボルト部材241の回転により、ベニヤ単板Wの側端が棒状部材241dによりローラ20の軸線L方向の内側へ押し出され、ベニヤ単板Wが最大に押し出された位置がボルト部材241の作動位置となる。これ以降、ローラ20の回転に伴いボルト部材241は初期位置と作動位置との間を繰り返し往復動することとなる。
【0047】
上記変形例のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Cによれば、第一部材230の基板231に取り付けられた第二部材240により、上記第二実施形態と同様、ベニヤ単板Wの搬送姿勢の矯正を積極的かつほぼ確実に実現することができる。
【0048】
(実施形態3)
次に、実施形態3のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Dについて説明する。なお、以下の説明において実施形態1と同一部材には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Dは、
図14及び
図15に示すように、第一部材330及び第二部材340を含んで構成されている。第一部材330は、各ローラ20のうちいずれか一つのローラ20に設けられ、基板331を備える。基板331は、断面L字形状の板材で形成され、例えばボルト等の取り付け手段によりローラ軸21の軸端に近いローラ20の外周面の端部に取り付けられている。基板331の一端部331aは、第二部材340を回転可能に支持するための支持部とされ、第二部材340の一部を兼ねている。
【0050】
第二部材340は、直線形状をなす板材341を含んで構成され、その中間部341bにて軸部342により、基板331の一端部331aに回転可能に支持されている。軸部342は、例えばボルトを含んで構成され、搬送方向Dと平行に配置されている。これにより、軸部342周りに回転する板材341は、平面視でほぼ軸線Lに沿って移動することとなる。
【0051】
板材341は、中間部341bの軸部342を間にして一端部341aの方が他端部341cよりも長く、かつ重くなるように構成されている。これにより、基板331がローラ20の下側に位置した状態(
図14及び
図15に示す状態)では、一端部341aの先端側がローラ20の最上端よりも上方へ突出するようになっている。板材341の一端部341aが本発明の矯正部に相当する。
【0052】
基板331の一端部331aには、二つのピン344、ピン345が外向きに突設されている。この実施形態3においても、上記実施形態2と同様、
図16に示すように基板331がローラ20の上側に位置した状態がベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Dの初期位置とされている。ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Dの初期位置では、板材341が自重により一端部341aをローラ20の下側として垂れ下がり、かつ板材341(中間部341bにおける一端部341a側の部位)がピン344と接触した状態にある。この場合、板材341は鉛直方向Vに対してローラ20の軸線L方向内側寄りに所定角度θ(例えば、0~30度)だけ傾いた姿勢にある。
【0053】
板材341が自重により垂れ下がった状態からローラ20が回転すると、
図15に示すように板材341がピン344と接触した状態のまま立ち上がり、続くローラ20の回転に伴い板材341が自重によりピン344を離れ、軸部342を回転中心としてローラ20の軸線L方向の内側へ向けて回転(傾動)するようになる(図中の二点鎖線参照)。ベニヤ単板Wの側端は一端部341aによりローラ20の軸線L方向の内側へ押し出され、板材341がピン345と接触することで、ベニヤ単板Wの押し出しが終了する。板材341がピン345と接触した位置、すなわちベニヤ単板Wが最大に押し出された位置が板材341の作動位置となる。これ以降、ローラ20の回転に伴い板材341は初期位置と作動位置との間を繰り返し往復動することとなる。ピン344が本発明の外側回転規制部に相当する。また、ピン345は板材341の内側回転を規制する内側回転規制部として機能する。このピン345により、ベニヤ単板Wに対する板材341の噛み込みを良好に防止することができる。なお、基板331にピン345を設ける場合、
図15の実線で示すように、板材341の一端部341aと接触可能な位置とする場合に限らず、例えば
図15の二点鎖線で示すように、板材341の他端部341cと接触可能な位置としてもよい。
【0054】
上記実施形態3のベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Dによれば、第一部材330の基板331に取り付けられた第二部材340により、上記実施形態2と同様、ベニヤ単板Wの搬送姿勢の矯正を積極的かつほぼ確実に実現することができる。
【0055】
以上、本発明の各種実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態1-3等に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えた態様で実施することが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 ローラコンベヤ
2A、2B、2C、2D ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置
10 フレーム部材
20 ローラ
21 ローラ軸
30、130、230、330 第一部材
32 カム部
40、140、240、340 第二部材
41 一端部(矯正部)
42 中間部
43 他端部
44 軸部
46 カムフォロア部
131、231、331 基板
134、234、344 ピン(外側回転規制部)
141a、241a 円弧部
141d 板状部材(矯正部)
142 ボールジョイント(支点部)
241d 棒状部材(矯正部)
243 ボルト部材(支点部)
341 板材
341a 一端部(矯正部)
341b 中間部
341c 他端部
342 軸部
W ベニヤ単板
【要約】
【課題】ベニヤ単板の搬送姿勢の矯正を簡易な構成で実現する。
【解決手段】ベニヤ単板搬送姿勢矯正装置2Aは、第一部材30及び第二部材40を備える。第一部材30は、複数のローラのうち少なくとも1本のローラ20に取り付けられ、そのローラ20と一体回転する。第二部材40は、ベニヤ単板と接触可能な一端部41(矯正部)を有する。第二部材40は、第一部材30の回転に伴い、自重により上下方向に延び出し一端部41がベニヤ単板の側端から離間した初期位置と、一端部41がベニヤ単板の側端を軸線L方向の内側へ最大に押し出す作動位置との間を往復動する。
【選択図】
図2