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特許7410636情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 40/02 20090101AFI20231227BHJP
   G06Q 30/0251 20230101ALI20231227BHJP
   G06Q 30/0273 20230101ALI20231227BHJP
【FI】
H04W40/02
G06Q30/0251
G06Q30/0273
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018091365
(22)【出願日】2018-05-10
(65)【公開番号】P2019198005
(43)【公開日】2019-11-14
【審査請求日】2021-04-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】伊井 壮太郎
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-005426(JP,A)
【文献】特開2017-182719(JP,A)
【文献】特開2017-151987(JP,A)
【文献】特開2015-069514(JP,A)
【文献】特開2014-002357(JP,A)
【文献】特開2017-068469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04B 7/24-7/26
G06Q 30/0251
G06Q 30/0273
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置であって、
前記情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された前記第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された前記第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、前記情報処理端末から受信する通信部と、
第1コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第2ID情報に関連付けられた第2対価とに基づく優先度に基づいて、前記第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとを前記情報処理端末に前記通信部を介して送信する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、
前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、
前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記情報処理端末のユーザによる選択に基づいて前記優先度が高い前記第1コンテンツが前記情報処理端末の表示領域に表示された場合、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツの受信通知を前記通信部を介して送信する。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記第1無線通信装置が、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントとソーシャルネットワークサービスで関係を有する第2アカウントに関連付けられている場合、前記第1コンテンツを前記情報処理端末に前記通信部を介して送信する。
【請求項4】
請求項1または請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記第2無線通信装置が、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントとソーシャルネットワークサービスで関係を有しない第3アカウントとが関連付けられている場合、前記情報処理端末のユーザによる選択に基づいて、前記第2コンテンツを前記情報処理端末に前記通信部を介して送信する。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記第1コンテンツまたは前記第2コンテンツのコンテンツ受信通知を、前記第1対価と前記第2対価とに基づく優先度に基づいた態様で表示させる情報を、前記情報処理端末に前記通信部を介して送信する。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置であって、
前記優先度に基づいた態様で表示させる情報は、前記情報処理端末のユーザによる前記優先度の高い前記コンテンツ受信通知の削除に基づいて、前記優先度が低い前記コンテンツ受信通知を表示させる情報である。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記第1無線通信装置は、近距離で前記情報処理端末と通信を行う装置であり、
前記第2無線通信装置は、近距離で前記情報処理端末と通信を行う装置である。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記グループ化された前記第1アカウントの前記情報処理端末に、前記第2アカウントからの前記第1コンテンツに関するメッセージを前記通信部を介して送信する。
【請求項9】
情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置の情報処理方法であって、
前記情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された前記第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された前記第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、前記情報処理端末から通信部によって受信し、
第1コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第2ID情報に関連付けられた第2対価とに基づく優先度に基づいて、前記第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとを前記情報処理端末に前記通信部によって送信し、
前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、
前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、
前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる。
【請求項10】
情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された前記第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された前記第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、前記情報処理端末から通信部によって受信し、
第1コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを前記情報処理端末に配信することにより生じる、前記第2ID情報に関連付けられた第2対価とに基づく優先度に基づいて、前記第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとを前記情報処理端末に前記通信部によって送信し、
前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、
前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、
前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる処理を実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの端末の位置に応じた広告等の情報を、ユーザの端末に配信する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、ユーザに対して適切な情報を送信することができない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-350153号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によると、情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置であって、情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、情報処理端末から受信する通信部と、第1コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第2ID情報に関連付けられた第2対価に基づく優先度とに基づいて、第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとを情報処理端末に通信部を介して送信する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる。
本発明の第2の態様によると、情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置の情報処理方法であって、情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、情報処理端末から通信部によって受信し、第1コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第2ID情報に関連付けられた第2対価とに基づく優先度に基づいて、第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとを情報処理端末に通信部によって送信し、前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記グループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記グループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる。
本発明の第3の態様によると、情報処理端末にコンテンツを送信する情報処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、情報処理端末が受信した、第1無線通信装置から送信された第1無線通信装置を示す第1ID情報と第2無線通信装置から送信された第2無線通信装置を示す第2ID情報とを、情報処理端末から通信部によって受信し、第1コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第1ID情報に関連付けられた第1対価と、第2コンテンツを情報処理端末に配信することにより生じる、第2ID情報に関連付けられた第2対価とに基づく優先度に基づいて、第1コンテンツと、前記優先度が前記第1コンテンツよりも低い前記第2コンテンツとのうち少なくとも一方を情報処理端末に通信部によって送信し、前記第1コンテンツが前記情報処理端末に送信される場合、前記情報処理端末に関連付けられたインスタントメッセージングサービスの第1アカウントと、前記第1コンテンツに関連付けられた前記第1ID情報が示す前記第1無線通信装置に関連付けられた前記インスタントメッセージングサービスの第2アカウントとをグループ化し、前記情報処理端末における前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の受信通知の領域に表示された前記第1コンテンツの受信通知がユーザにより選択された場合、前記グループ化された前記第1アカウントと前記第2アカウントとのトークルームの画面に前記第1コンテンツを表示させ、前記第1コンテンツが表示された後、前記ユーザにより、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面を表示させる操作がされた場合、前記インスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面の前記受信通知の領域に、前記第1コンテンツの受信通知に代えて、前記第2コンテンツの受信通知を表示させる処理を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本開示の一実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係る通信システムの処理のシーケンスの一例を示す図である。
図3】実施形態に係るビーコンを決定する処理の一例を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係るアカウント情報の一例を示す図である。
図5】実施形態に係るビーコン情報の一例を示す図である。
図6A】実施形態に係るビーコンに応じたコンテンツの受信通知の表示例について説明する図である。
図6B】実施形態に係るビーコンに応じたコンテンツの受信通知の表示例について説明する図である。
図7】実施形態に係るビーコンに応じたコンテンツの受信通知の表示例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
【0007】
本開示に係る情報処理方法を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す図である。図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)と、外部サーバ50とが接続される。また、無線通信により、無線通信装置(限定ではなく例として、ビーコン40(ビーコン40A、ビーコン40B、ビーコン40C))から送信された、無線通信装置の識別情報を含むデータを端末20が受信する。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。また、ビーコン40の数も限定されない。
【0009】
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10と、1以上の外部サーバ50を接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10等に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0010】
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
【0011】
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されても良い。
【0012】
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末20Xと表現し、ユーザXまたは端末20Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよい。
【0013】
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ10は情報処理装置と表現されても良い。サーバ10と端末20とを区別する必要がない場合は、サーバ10と端末20とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよい。
【0014】
ビーコン40は、例えば、外部サーバ50を運用する事業者により、事業者等が運用する実店舗等に設置されるビーコン(限定ではなく、無線通信装置の一例。)である。ビーコン40は、BLE(Bluetooth Low Energy)等の無線通信により、ビーコン40の識別情報を端末20に通知する。ビーコン40は、赤外線、音波、可視光等により、無線通信を行う装置であってもよい。また、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の無線通信を行う装置であってもよい。また、無線の電波の出力を適宜制限し、端末20と近距離で通信を行ってもよい。この場合、無線通信が可能な距離は適宜設定されてよく、例えば、20m以内に設定されてもよい。また、より近くの端末20のみと無線通信可能なように、通信可能な距離を10m以内や5m以内に設定されてもよい。
【0015】
外部サーバ50は、例えば、企業、官公庁、各種団体等の事業者が運用するサーバであり、端末20に対して、端末20の近傍に設置されたビーコン40に応じた広告等を配信する等の各種のサービスを提供する機能を備える。外部サーバ50は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。
【0016】
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
【0017】
(1)端末のHW構成
端末20は、制御部21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部28、通信I/F22(インタフェース)、入出力部23、表示部24を備える。また入出力部23は、マイク25、スピーカ26、カメラ27、タッチパネル29等を備えてもよい。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、タッチパネル29は、操作部の一例であり、タッチパネル29の代わりに、またはこれに加えて、キーボードのハードウェアキー、マウス等のポインティングデバイス等でもよい。なお、端末20のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、端末20は、マイク25、カメラ27等、個々の構成要素、または複数の構成要素を有しないような構成であってもよい。
【0018】
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御部21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部21に伝達する。また、通信I/F22は、ビーコン40からの電波を受信する。なお、通信I/F22は、例えば、通信規格毎に別個の回路を備えてもよい。限定ではなく例として、通信I/F22は、BLEによる第1無線通信部(第1通信回路)と、LTEにより通信を行う第2通信部(第2通信回路)とを備えてもよい。通信I/F22は、第1通信部によって、ビーコン40と通信を行い、第2通信部によってネットワーク30を介してサーバ10と通信を行ってもよい。本構成は適宜変更してもよく、また少なくとも実施例に記載したどのような構成を採用してもよい。また、通信I/F22を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F22が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0019】
入出力部23は、端末20に対する各種操作を入力する装置である入力部、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置である出力部を含む。入出力部23は、入力部と出力部が一体化していても良いし、入力部と出力部に分離していてもよい。
【0020】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0021】
出力部は、制御部21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
【0022】
表示部24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部24は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。
【0023】
入出力部23がタッチパネルの場合、入出力部23と表示部24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていても良い。
【0024】
制御部21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよい。
【0025】
制御部21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
【0026】
記憶部28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよい。
【0027】
端末20は、プログラムPを記憶部28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部21が、制御部21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御部21が実行する各機能を実現させる。
【0028】
マイク25は、音声データの入力に利用される。スピーカ26は、音声データの出力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
【0029】
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御部11(CPU)、記憶部15、通信I/F14(インタフェース)、入出力部12、ディスプレイ(表示部)13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、サーバ10のHWは、サーバ10のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、サーバ10のHWは、ディスプレイ13を有しないような構成であってもよい。
【0030】
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0031】
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
【0032】
記憶部15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよい。
【0033】
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御部11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信I/F14を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F14が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0034】
入出力部12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
【0035】
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ13は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
【0036】
サーバ10は、プログラムPを記憶部15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。
【0037】
本開示の各実施形態においては、端末20および/またはサーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
【0038】
なお、端末20の制御部21、および/または、サーバ10の制御部11は、CPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよい。
【0039】
また、本開示の各実施形態のプログラムP(ソフトウェアプログラム/コンピュータプログラム)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。
【0040】
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよい。
【0041】
サーバ10および/または端末20は、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0042】
また、本開示のプログラムPは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/または端末20に提供されてもよい。サーバ10および/または端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0043】
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0044】
サーバ10、外部サーバ50、および/または端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0045】
端末20、及び外部サーバ50における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよい。この場合、端末20の制御部21、及び外部サーバ50の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよい。
【0046】
サーバ10、及び外部サーバ50における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよい。この場合、サーバ10の制御部11、及び外部サーバ50の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよい。
【0047】
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよい。
【0048】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。なお、ビーコン40、及び外部サーバ50のハードウェア構成は、サーバ10のハードウェア構成と同様でもよい。
【0049】
<機能構成>
(1)端末の機能構成
入出力部23は、端末20のユーザからの各種操作を受け付け、制御部21に出力する。入出力部23は、例えば、端末20から所定範囲内に設置されているビーコン40に応じた広告等のコンテンツを表示させる操作を受け付ける。限定ではなく一例としては、端末20のタッチパネル29によってユーザの操作を受け付け、制御部21に出力する。制御部21は、受け付けたユーザからの操作に基づいて、端末20から所定範囲内に設置されているビーコン40に応じた広告等のコンテンツを表示部24に表示する制御を行う。
【0050】
制御部21は、サーバ10により提供されるSNS(Social Networking Service)等の各種のサービスを利用するための処理を行う。制御部21は、例えば、端末20から所定範囲内に設置されているビーコン40から受信したビーコンIDを、サーバ10に送信する。また、制御部21は、例えば、サーバ10により提供されるインスタントメッセージングサービスを用いて、外部サーバ50から受信した広告等のコンテンツを画面に表示させる。
【0051】
通信I/F22(通信部)は、制御部21の指示に従い、サーバ10等とのデータの送受信を行う。
【0052】
(2)サーバの機能構成
図1に示すように、サーバ10は、記憶部15により、アカウント情報151、及びビーコン情報152等を記憶する。アカウント情報151には、SNS等の各種のサービスでのアカウントの情報が記憶されている。また、ビーコン情報152には、各ビーコンに応じた広告等のコンテンツを端末20に配信した場合に、外部サーバ50の事業者からサーバ10を運用する事業者等に支払われる対価の額(入札額)が設定されている。
【0053】
制御部11は、SNS等の各種サービスを端末20のユーザに提供するための各種処理を行う。制御部11は、例えば、通信I/F14により各種の表示画面を表示させるための情報を端末20に送信することにより、各種の表示画面を端末20に表示させる。
【0054】
また、制御部11は、例えば、端末20のユーザ、及び外部サーバ50の事業者等のアカウントからのログインの要求を受信すると、ユーザ認証を行い、アカウントと、ログインに用いられた端末20または外部サーバ50とを関連付けて記憶しておく。この場合、制御部11は、例えば、アカウントのアカウントIDと、端末20等のID、通信用のアドレス、または通信セッションの情報とを関連付けて記憶してもよい。
【0055】
また、制御部11は、例えば、インスタントメッセージングサービスにより、複数のアカウントの各ユーザをグループ化し、複数のアカウントを含むグループでのコンテンツの送受信を行う。ここで、グループ化とは、例えば、端末20のユーザ等の操作により、ユーザに指定された複数のアカウントの各ユーザを関連付けたグループ(限定ではなく例として、関連付けられたユーザ間でメッセージデータ等のやり取りが行えるトークルーム)を設定することをいう。なお、グループで送受信された各コンテンツは、端末20の画面で、表示することができる。
【0056】
また、制御部11は、端末20の付近(所定範囲内)に設置されている複数のビーコン40に対する入札額(配信の対価)に基づいて、複数のビーコン40のそれぞれの優先度を決定する。そして、決定した優先度に基づいて、端末20に広告等のコンテンツを配信するためのビーコン40を決定する。例えば、ビーコン40Aを設置している事業者Aは一回の配信で50円の対価を支払い、ビーコン40Bを設置している事業者Bは一回の配信で20円の対価を支払う設定になっているとする。この場合、制御部11は、ビーコン40Aに基づいた広告を優先して配信する。制御部11は、例えば、優先度が高いビーコン40に基づいたコンテンツのみを端末20に配信してもよい。また、制御部11は、例えば、ビーコン40の優先度が高い程、ビーコン40に基づいた広告を端末20のユーザに認識され易い態様で表示されるようにしてもよい。
【0057】
通信I/F14(通信部)は、制御部11の指示に従い、端末20、及び外部サーバ50とのデータの送受信を行う。
【0058】
<処理>
次に、実施形態に係る通信システム1の処理の概要についてまずは説明する。サーバ10は、端末20がビーコンIDを受信した複数のビーコン40から、コンテンツの配信に利用できる1以上のビーコン40を決定する。これにより、例えば、ショッピングモール等で、複数のビーコン40の付近に端末20のユーザが移動した場合に、ユーザに対してより適切な情報を送信することができる。
【0059】
次に、図2を参照し、実施形態に係る通信システム1の処理について説明する。図2は、実施形態に係る通信システム1の処理のシーケンスの一例を示す図である。なお、図2に示す処理の前に、サーバ10は、ユーザ認証等を行って端末20のユーザのアカウント(限定ではなく、第1アカウントの一例。)及び外部サーバ50の事業者のアカウント(限定ではなく、第2アカウントの一例。)からのログインを受け付け、インスタントメッセージングサービス等の利用を端末20及び外部サーバ50に許可しているものとする。
【0060】
ステップS1の処理で、端末20の制御部21は、例えば、ビーコン40がそれぞれ設置された複数の店舗を有するショッピングモール、及び複数のビーコン40がそれぞれ異なる位置に設置された店舗、公園、及び道路等の施設に端末20が移動された等の際、複数のビーコン40からビーコンID(ハードウェアID)を受信する。
【0061】
続いて、端末20の制御部21は、所定間隔(例えば、30秒毎)等の所定のタイミングで、各ビーコン40から受信した各ビーコンID等を、サーバ10に送信する(ステップS2)。
【0062】
続いて、サーバ10の制御部11は、各ビーコン40のうち、端末20への広告等のコンテンツの配信の対象とする1以上のビーコン40を決定する(ステップS3)。続いて、サーバ10の制御部11は、制御部11により決定されたビーコン40に応じた外部サーバ50に、ビーコン40のID、及び端末20のユーザのIDを含む来訪通知を送信する(ステップS4)。
【0063】
続いて、外部サーバ50は、サーバ10が提供するSNS(Social Networking Service)に含まれるインスタントメッセージングサービス等を用いて、来訪通知に応じた広告等のコンテンツを、サーバ10に送信する(ステップS5)。ここで、外部サーバ50は、来訪通知に含まれるビーコン40のID、及び端末20のユーザのID等に基づいて、端末20に配信するコンテンツを決定してもよい。
【0064】
続いて、サーバ10の制御部11は、外部サーバ50から受信したコンテンツ等をSNSにより端末20に送信する(ステップS6)。ここで、サーバ10の制御部11は、外部サーバ50から受信した、広告の画像等を含む第1コンテンツと、第1コンテンツに関するメッセージとを、端末20に送信してもよい。第1コンテンツに関するメッセージは、例えば、広告の内容に関する詳細な説明等でもよい。これにより、例えば、広告の画像等とともに広告のメッセージをインスタントメッセージで配信することができる。
【0065】
続いて、端末20の制御部21は、コンテンツの受信通知(ビーコンバナー)を画面に表示させる(ステップS7)。ここで、端末20の制御部21は、例えば、サーバ10により提供されるSNSで友だち等の所定の関係として登録している他のアカウントの一覧(友だち一覧)の表示画面、及びインスタントメッセージングサービスのグループの一覧の表示画面で、ビーコン40に応じたコンテンツの受信通知を表示させてもよい。
【0066】
続いて、端末20の受付部210は、ユーザによる、コンテンツを表示させる操作を受け付ける(ステップS8)。続いて、端末20の制御部21は、コンテンツを画面に表示させる(ステップS9)。
【0067】
≪ビーコン40の決定処理≫
次に、図3を参照し、図2のステップS3のビーコン40を決定する処理について説明する。図3は、実施形態に係るビーコン40を決定する処理の一例を示すフローチャートである。図4は、実施形態に係るアカウント情報151の一例を示す図である。図5は、実施形態に係るビーコン情報152の一例を示す図である。
【0068】
ステップS101の処理で、制御部11は、端末20のユーザのアカウントIDと、1以上の各ビーコン40のビーコンIDを端末20から受信する。
【0069】
続いて、制御部11は、端末20のユーザと、各ビーコン40を設置している事業者とが上述した所定の関係であるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、制御部11は、例えば、アカウント情報151、及びビーコン情報152を参照し、端末20のユーザが、各ビーコン40の事業者のアカウントをフォロー(友だち登録)しているか判定する。
【0070】
図4の例では、アカウント情報151には、アカウントIDに関連付けて、ユーザ名、及び友だちのアカウントID等が記憶されている。アカウントIDは、端末20のユーザまたは外部サーバ50の事業者であるユーザのアカウントの識別情報である。ユーザ名は、ユーザの表示名である。友だちのアカウントIDは、アカウントのユーザが友だちとして登録しているユーザのアカウントIDである。図4の例では、アカウントIDが「0001」のユーザである「Taro」は、アカウントIDが「1002」のユーザである「企業A」等を友だちとしてサーバ10に登録していることが示されている。なお、サーバ10の制御部11は、例えば、端末20でのユーザの操作に応答して、ユーザから指定された他のユーザを端末20のユーザの友だちとして図4のアカウント情報151に登録する。
【0071】
図5の例では、ビーコン情報152には、ビーコンIDに関連付けて、事業者のアカウントID、及び入札額が記憶されている。ビーコンIDは、ビーコン40の識別情報である。事業者のアカウントIDは、ビーコン40を実店舗等に設置している事業者のアカウントIDである。入札額は、例えば、ビーコン40に応じた広告等を端末20に配信した場合に、事業者からサーバ10を運用する事業者に支払われる対価の額である。入札額は、例えば、外部サーバ50からの要求に応じて、サーバ10に予め登録されている。図5の例では、「2001」のビーコンIDに関連付けて、「入札額A」が、「1002」のアカウントの事業者により登録されている。なお、上述した事業者のアカウントIDは、1つの実店舗に対して複数の事業者のアカウントIDが存在していてもよい。限定ではなく例として、大型スポーツ用品店などの場合には、スポーツごとに製品を製造する事業者がいるのが一般的である。すなわち、大型スポーツ用品店の野球用品売り場に設置されるビーコンIDには、野球用品メーカのアカウントIDが関連付けられている。また、大型スポーツ用品店のサッカー用品売り場に設置されるビーコンIDには、サッカー用品メーカのアカウントIDが関連付けられている。このように、一つの実店舗に対して、複数の事業者アカウントIDが存在してもよい。
【0072】
制御部11は、受信したビーコンIDに関連付けられた事業者のアカウントIDを図5のビーコン情報152から取得する。そして、制御部11は、図4のアカウント情報151を参照し、端末20のユーザのアカウントIDと事業者のアカウントIDとが関連付けられている、すなわち、事業者のアカウントIDが友だちのアカウントIDの項目に登録されているか否かを判定する。そして、事業者のアカウントIDが友だちのアカウントIDの項目に登録されている場合、端末20のユーザが、ビーコン40を設置している事業者のアカウントを友だち登録していると判定する。
【0073】
続いて、制御部11は、端末20からビーコンIDを受信した各ビーコン40の優先度を決定する(ステップS103)。ここで、制御部11は、端末20からビーコンIDを受信した各ビーコン40に対する入札額に基づいて、各ビーコン40の優先度を決定する。なお、制御部11は、例えば、優先度が高いビーコン40に基づいたコンテンツのみを端末20に配信してもよい。または、制御部11は、例えば、ビーコン40の優先度が高い程、コンテンツの受信通知の順序、タイムライン上のコンテンツの表示順序等を上位にすること等により、ビーコン40に基づいた広告を端末20のユーザに認識され易い態様で表示されるようにしてもよい。
【0074】
制御部11は、例えば、端末20からビーコンIDを受信した各ビーコン40に対する入札額が高い程、優先度が高いと判定してもよい。この場合、制御部11は、図5のビーコン情報152を参照し、各ビーコン40のビーコンIDに関連付けられた入札額が高い程、各ビーコン40の優先度を高く決定する。
【0075】
また、制御部11は、例えば、各入札額に対して入札されている数(入札数)が少なく、かつ、入札額が高い程、優先度が高いと判定してもよい。この場合、制御部11は、図5のビーコン情報152を参照し、端末20からビーコンIDを受信した各ビーコン40のビーコンIDに関連付けられた各入札額のうち、入札数が少ない程、各入札額に対する優先度のスコアを高く算出する。そして、制御部11は、入札額が高い程、スコアをより高く変更し、スコアが高い程、各ビーコン40の優先度を高く決定する。
【0076】
この場合、制御部11は、例えば、入札数に反比例する値(ポイント)と、入札額に比例する値とを加算した値を、スコアとして算出してもよい。この場合、制御部11は、例えば、入札数に基づくポイントを、入札数が1であれば50ポイント、入札数が2であれば25ポイント、入札数が3であれば17(≒50/3)ポイント等とする。また、制御部11は、例えば、入札額に基づくポイントを、入札額が10円であれば10ポイント、入札額が20円であれば20ポイント、入札額が30円であれば30ポイント等とする。
【0077】
そして、例えば、ビーコン40Aを設置している事業者Aは一回の配信で20円の対価を支払い、ビーコン40Bを設置している事業者Bは一回の配信で10円の対価を支払い、ビーコン40Cを設置している事業者Cは一回の配信で20円の対価を支払う設定になっているとする。この場合、制御部11は、各入札額のうち、入札数が1である10円に対するスコアを60ポイント(=50ポイント+10ポイント)とし、入札されている数が2である20円に対するスコアを45ポイント(=25ポイント+20ポイント)とする。したがって、最もスコアが高いビーコン40Bに対応するコンテンツの優先度が最も高く決定される。
【0078】
続いて、制御部11は、端末20のユーザに対して上述した所定の関係である各事業者の各ビーコン40のうち、優先度に基づいて、ビーコン40に応じたコンテンツを端末20へ配信するためのビーコン40(処理対象のビーコン40)を決定する(ステップS104)。ここで、制御部11は、ユーザに友だち登録されている各事業者の各ビーコン40のうち、優先度が高い順に所定数のビーコン40を、処理対象のビーコン40として決定してもよい。これにより、端末20のユーザが友だち登録している事業者の広告等のみが配信されるため、ユーザにとって興味があるコンテンツのみをユーザに伝達することができる。
【0079】
なお、ステップS104の処理で、制御部11は、例えば、端末20のユーザによる設定操作等によっては、上述した所定の関係ではない事業者のビーコン40による配信も許可するようにしてもよい。これにより、例えば、端末20を携帯したユーザが事業者の店舗等に近づいた際に、所定の関係でない事業者のビーコン40から広告等のコンテンツを端末20に配信することができる。また、この場合にユーザと事業者のアカウントを友だち登録することを促す表示をユーザの端末20の表示部24に表示することによって、事業者のアカウントを友だち登録することを促すことができる。
【0080】
≪受信通知の表示処理≫
次に、図6を参照し、図2のステップS6からステップS7の、ビーコン40に応じたコンテンツの受信通知を表示させる処理について説明する。図6A図6B、及び図7は、実施形態に係るビーコン40に応じたコンテンツの受信通知の表示例について説明する図である。
【0081】
サーバ10の制御部11は、図6A図6B図7の例では、上述した優先度に応じた態様で、各ビーコン40に応じた各コンテンツの受信通知を端末20の制御部21に表示させている。これにより、例えば、優先度が高いコンテンツほど、端末20のユーザに認識され易くすることができる。
【0082】
サーバ10の制御部11は、図6Aの例では、インスタントメッセージのグループ(トークルーム)の一覧の表示画面601に、最も高い優先度(「第1優先度」の一例。)のビーコン40Aに応じたコンテンツの受信通知602、及び受信通知602の削除アイコン603を表示させている。
【0083】
図6Aの表示画面で、受信通知602の領域がユーザにタップされた場合、サーバ10の制御部11は、コンテンツを表示させる。この場合、サーバ10の制御部11は、例えば、端末20のユーザのアカウント、及びビーコン40Aを設置している事業者のアカウントを含むグループで送受信された各コンテンツを、各コンテンツが送受信された時系列順に表示するトークルームの画面に、ビーコン40Aに応じたコンテンツを表示させる。コンテンツが表示された後、端末20のユーザにより、再度インスタントメッセージのグループの一覧を表示させる操作がされた場合、サーバ10の制御部11は、図6Bに示すように、一覧の表示画面601に、次に高い優先度(「第2優先度」の一例。)のビーコン40Bに応じたコンテンツの受信通知604、及び受信通知604の削除アイコン605を表示させる。これにより、例えば、トークルームの一覧表示画面等に表示される受信通知の領域のサイズを一定にしてトークルームの一覧を見易くしながら、優先度順で受信通知をユーザに通知することができる。
【0084】
一方、図6Aの表示画面で、削除アイコン603がユーザにタップされた場合、サーバ10の制御部11は、図6Bに示すように、受信通知602を削除させるとともに、次に優先度が高いビーコン40Bに応じたコンテンツの受信通知604、及び受信通知604の削除アイコン605を表示させる。これにより、例えば、トークルームの一覧表示画面等に表示される受信通知の領域のサイズを一定にしてトークルームの一覧を見易くしながら、優先度順で受信通知をユーザに通知することができる。
【0085】
また、図6Aの表示画面でユーザによって、表示部24にユーザの指などが接触され、ユーザの指が表示部24に対して第1方向(限定ではなく例として右方向)に移動する操作(またはこする操作(スワイプ))等がされた場合、サーバ10の制御部11は、図6Bに示すように、受信通知602を横方向にスライドさせるとともに、次に優先度が高いビーコン40Bに応じたコンテンツの受信通知604、及び受信通知604の削除アイコン605の表示に切り替えさせる。この場合、図6Bの表示画面で受信通知604が端末20のユーザに第1方向とは逆の第2方向(例えば、左方向)にユーザによる操作等がされた場合、サーバ10の制御部11は、図6Aの表示画面に戻してもよい。これにより、例えば、トークルームの一覧表示画面等に表示される受信通知の領域のサイズを一定にしてトークルームの一覧を見易くしながら、優先度順で受信通知をユーザに通知することができる。
【0086】
サーバ10の制御部11は、図7の例では、インスタントメッセージのグループの一覧の表示画面701で、最も高い優先度のビーコン40Aに応じたコンテンツの受信通知602と、次に優先度が高いビーコン40Bに応じたコンテンツの受信通知604を、上から順に表示させている。なお、サーバ10の制御部11は、優先度に応じて、受信通知の色、大きさ等の表示態様を異ならせて表示させてもよい。この場合、サーバ10の制御部11は、例えば、優先度が低くなるにつれて、受信領域の色を薄い色にして表示させてもよい。これにより、例えば、優先度が高いコンテンツほど、端末20のユーザに認識され易くすることができる。
【0087】
<変形例>
上述した例では、ビーコン40に応じたコンテンツをインスタントメッセージで送信する例について説明した。これに代えて、またはこれに加えて、ビーコン40に応じたコンテンツを投稿等により送信してもよい。これにより、例えば、ビーコン40に応じたコンテンツを含むコンテンツの一覧等で、優先度が高いコンテンツほど、端末20のユーザに認識され易くすることができる。
【0088】
サーバ10の制御部11は、端末20のユーザがSNSで友だち等の所定の関係として登録している他のアカウントからの投稿が時系列等の順で表示されるタイムラインの画面で、最も高い優先度のビーコン40Aに応じた第1コンテンツと、次に優先度が高いビーコン40Bに応じた第2コンテンツとを、上から順に表示させてもよい。これにより、第1コンテンツは第1表示領域に表示され、第2コンテンツは第1表示領域より下の第2表示領域に表示される。
【0089】
<実施形態の効果>
従来技術では、例えば、複数のビーコンからのデータを受信した場合、複数のビーコンに応じた広告を表示すると、ユーザにとって煩わしくなる場合がある。
【0090】
上述した実施形態の少なくとも一部によれば、端末20でビーコンIDが受信された複数のビーコン40のうち、入札額に基づいて決定された1以上のビーコン40に応じたコンテンツを、端末20に表示させる。これにより、より適切に広告等のコンテンツをユーザに伝達することができる。また、これにより端末20を操作する回数や、端末20がサーバ10と通信する回数を減らすことができるため、結果的に端末20やサーバ10の負荷を軽減できるという効果が得られる。
【0091】
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。限定でなく例として、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 通信システム
10 サーバ
11 制御部
14 通信I/F
15 記憶部
151 アカウント情報
152 ビーコン情報
20 端末
21 制御部
22 通信I/F
23 入出力部
40 ビーコン
50 外部サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7