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特許7410657表示装置、検体測定システム、表示方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】表示装置、検体測定システム、表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20231227BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
G01N35/00 F
G01N35/04 H
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019117813
(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公開番号】P2021004770
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】390014960
【氏名又は名称】シスメックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 淳
(72)【発明者】
【氏名】若宮 裕二
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2007/086140(JP,A1)
【文献】特開2012-093326(JP,A)
【文献】再公表特許第2014/196342(JP,A1)
【文献】特開2000-046835(JP,A)
【文献】特開2014-228403(JP,A)
【文献】特表2011-508881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00
G01N 35/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の検体容器を保持可能なラックを投入するための投入ユニットと、前記ラックを搬送するための搬送ユニットと、前記ラックを回収するための収容ユニットと、前記検体容器に収容された検体を測定するための測定ユニットと、を含む複数のユニット及びコンピュータを備えた検体測定システムに関する情報を表示する表示装置であって、
検査室内にいるユーザが作業を行う位置に応じて、前記複数のユニットの少なくとも一つのユニット又は前記コンピュータに設置される表示部と、
前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を前記表示部に表示する表示制御部と、
前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付部と、を有し、
前記表示制御部は、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更し、
前記所定部分の配置は、ユニット内における複数のラックの配置及びラック内における前記複数の検体容器の配置のうち少なくとも1つを含む、
表示装置。
【請求項2】
前記所定部分の配置は、前記複数のユニットの配置をさらに含み
前記表示制御部は、前記複数のユニットの各々を示すアイコンを、前記複数のユニットの配置に従って並べた画像を前記表示部に表示する、
請求項に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数のユニットの各々を示すアイコンには、前記表示方向に関わらず同一の向きで表示されるオブジェクトと、前記表示方向に応じた向きで表示されるオブジェクトとのうち少なくとも一方が描画される、
請求項に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示方向に関わらず同一の向きで表示するオブジェクトは、文字又は前記複数のユニットの各々が有する機能を示すオブジェクトであり、
前記表示方向に応じた向きで表示するオブジェクトは、ラックの搬送方向を示すオブジェクトである、
請求項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記所定部分の配置は、ユニット内における前記複数のラックの配置を含み
前記表示制御部は、前記表示方向に応じて、前記複数のラックの各々を示す識別子を、ユニット内における前記複数のラックの配置に従って並べた画像を前記表示部に表示する、
請求項のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数のラックの各々を示す識別子は、前記複数のラックの各々がユニットに収容された順序を示す番号であり、
前記表示制御部は、前記表示方向に応じて、前記複数のラックを番号が小さい順に下から並べた画像、又は、前記複数のラックを番号が小さい順に上から並べた画像を前記表示部に表示する、
請求項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記所定部分の配置は、ラック内における前記複数の検体容器の配置を含み
前記表示制御部は、ラックにおいて検体容器を格納する場所を示す識別子を、前記複数の検体容器の配置に従って並べた画像を前記表示部に表示する、
請求項のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記受付部は、予め設定された複数の指示項目の中から一の指示項目の選択を受け付けることで、前記表示方向に関する情報を受付ける、
請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記表示方向に関する指示を受け付ける画面を、前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像、又は、設定画面に含めて前記表示部に表示する、
請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示方向に関する情報は、ユーザが前記検体測定システムを見る方向に対応づけられており、
前記表示制御部は、前記所定部分の配置と、前記ユーザが前記検体測定システムを見た場合における実際の配置とが同一になるように前記表示部に表示する、
請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示部を複数備え、
前記受付部は、前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を前記表示部ごとに受け付け、
前記表示制御部は、前記表示部ごとに、前記所定部分の配置を、前記情報を受けた表示方向に応じて変更した画像を表示する、
請求項1~10のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記受付部が受け付ける前記表示方向に関する情報は、表示部の位置又は方向に関する情報であり、
前記表示制御部は、前記所定部分の配置の表示方向を、前記表示部の位置又は方向に関する情報に応じて変更する、
請求項1~11のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項13】
検体測定システムであって、
検体を処理するための検体処理装置と、
複数の検体容器を保持可能なラックを投入、搬送及び回収するための複数のユニットを含む、前記検体処理装置に検体容器を搬送するための搬送装置と、
前記搬送装置に通信ネットワークを介して接続されると共に検査室内にいるユーザが作業を行う位置に応じて設置され、表示部と入力部とを有するコンピュータと、を備え、
前記コンピュータは、
ユニット内における複数のラックの配置及びラック内における前記複数の検体容器の配置のうち少なくともつを含む所定部分の配置を示す画像を前記表示部に表示する表示制御部と、
前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を、前記入力部を介して受け付ける受付部と、を有し、
前記表示制御部は、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更する、
検体測定システム。
【請求項14】
検体測定システムに関する情報を表示する表示装置が行う表示制御方法であって、
前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を、検査室内にいるユーザが作業を行う位置に応じて表示する表示ステップと、
前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、を含み、
前記表示ステップは、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更し、
前記所定部分の配置は、ユニット内における複数のラックの配置及びラック内における複数の検体容器の配置のうち少なくとも1つを含む、
表示制御方法。
【請求項15】
検体測定システムに関する情報を表示するコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を、検査室内にいるユーザが作業を行う位置に応じて表示する表示ステップと、
前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、を実行させ、
前記表示ステップは、前記所定部分の配置を、前記情報に応じて変更し、
前記所定部分の配置は、ユニット内における複数のラックの配置及びラック内における複数の検体容器の配置のうち少なくとも1つを含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、検体測定システム、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
検体測定システムの構成ユニットの配置を表示する表示装置が知られている。例えば、特許文献1には、検査室内の複数の分析装置の配置を示した配置図を表示する表示装置が開示されている。この表示装置は、複数の分析装置とネットワークを介して接続され、各分析装置から稼働状況の通知を受け、その通知に基づいて、配置図上に各分析装置の稼働状況を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2010/0223556号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の表示装置では、各分析装置を一方向から見た画像のみが表示される。ユーザは検査室内で動き回るため、各分析装置を様々な方向から見る。従って、ユーザが実際に各分析装置を見たときの各分析装置の配置と、表示装置に表示された配置図上の各分析装置の配置とが一致しないことも多い。その場合、ユーザが実際の分析装置の位置を把握することは容易ではない。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが向いている方向によらず、検体測定システムの構成ユニットの実際の位置の把握を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
図5に示すように本発明の一態様に係る表示装置(6、60)は、検体を測定する検体測定システム(1)に関する情報を表示する表示装置(6、60)であって、表示部(509)と、前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を前記表示部に表示する表示制御部(101)と、前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付部(102、105)と、を有し、前記表示制御部(101)は、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更する。この態様によれば、検体測定システムのうち所定部分の配置を表示する際の表示方向を、情報を受けた表示方向に従って変更することができる。これにより、表示装置は、表示対象物の配置を表示する際に、利用形態に応じて表示する配置の表示方向を変更することが可能になる。
【0007】
本発明の他の態様に係る検体測定システムは、図1および図5に示すように、検体測定システム(1)であって、検体を処理するための検体処理装置(10)と、複数の検体容器を保持可能なラックを投入、搬送及び回収するための複数のユニット(30、31、32、33、34、35)を含む、前記検体処理装置に検体容器を搬送するための搬送装置と、前記搬送装置に通信ネットワークを介して接続され、表示部(509)と入力部とを有するコンピュータ(6、60)と、を備え、前記コンピュータは、前記複数のユニットの配置、前記複数のラックの配置及びラック内における前記複数の検体容器の配置のうち少なくともいずれか1つを含む所定部分の配置を示す画像を前記表示部に表示する表示制御部(101)と、前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を、前記入力部を介して受け付ける受付部(102、105)と、を有し、前記表示制御部は、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更する。この態様によれば、検体測定システムのうち所定部分の配置を表示する際の表示方向を、情報を受けた表示方向に従って変更することができる。これにより、表示装置は、表示対象物の配置を表示する際に、利用形態に応じて表示する配置の表示方向を変更することが可能になる。
【0008】
本発明の他の態様に係る表示制御方法は、検体を測定する検体測定システム(1)に関する情報を表示する表示装置(6、60)が行う表示制御方法であって、前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を表示する表示ステップと、前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、を含み、前記表示ステップは、前記所定部分の配置の表示方向を、前記情報に応じて変更する、表示制御方法。この態様によれば、検体測定システムのうち所定部分の配置を表示する際の表示方向を、情報を受けた表示方向に従って変更することができる。これにより、表示装置は、表示対象物の配置を表示する際に、利用形態に応じて表示する配置の表示方向を変更することが可能になる。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、検体を測定する検体測定システムに関する情報を表示するコンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、前記検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を表示する表示ステップと、前記所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する情報を受け付ける受付ステップと、を実行させ、前記表示ステップは、前記所定部分の配置を、前記情報に応じて変更する。この態様によれば、検体測定システムのうち所定部分の配置を表示する際の表示方向を、情報を受けた表示方向に従って変更することができる。これにより、表示装置は、表示対象物の配置を表示する際に、利用形態に応じて表示する配置の表示方向を変更することが可能になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザが向いている方向によらず、検体測定システムの構成ユニットの実際の位置の把握を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態に係る検体測定システムの構成例を示す平面図である。
図2】検体容器と検体ラックの構成例を示す図である。
図3】収容ユニットの構成例を示す平面図である。
図4】搬送コントローラのハードウェア構成例を示す図である。
図5】搬送コントローラの機能構成例を示す図である。
図6】搬送コントローラが行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7】装置ステータス画面の一例を示す図である。
図8】装置ステータス画面の一例を示す図である。
図9】装置ステータスの表示例を示す図である。
図10】収納情報画面の一例を示す図である。
図11】収納情報画面の一例を示す図である。
図12】収納情報画面の一例を示す図である。
図13】収納情報画面の一例を示す図である。
図14】検体詳細画面の一例を示す図である。
図15】検体詳細画面の一例を示す図である。
図16】異常が生じた場合に表示される画面の一例を示す図である。
図17】異常が生じた場合に表示される画面の一例を示す図である。
図18】表示装置のハードウェア構成例を示す図である。
図19】表示装置の機能構成例を示す図である。
図20】表示装置が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0013】
<検体測定システムの構成>
本実施の形態では、被験者から採取された検体の所定の成分量や性質などを測定するための検体測定システムについて説明する。
【0014】
図1を参照し、検体測定システム1の構成について説明する。検体測定システム1は、測定ユニット10と、収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35と、搬送コントローラ6と、情報処理ユニット7とを含む。また検体測定システム1は、院内に設置され、各種の検査結果を管理するホストコンピュータ8と接続されている。搬送コントローラ6と、情報処理ユニット7と、ホストコンピュータ8とは、通信ネットワークNを介して接続され、相互に通信を行うことができる。
【0015】
投入ユニット31は、複数の検体容器を保持可能なラックL(以下、「検体ラックL」と言う。」の投入を受け付けるユニットである。投入ユニット31は、検体ラックLを左方向(X軸正方向)に排出するための搬送路41を備えており、投入された検体ラックLを、搬送路41を介してバーコード読取ユニット32に送り出す。なお、検体ラックLは、「ラック」と称されてもよい。
【0016】
収容ユニット30は、測定ユニット10で測定が完了した検体ラックLを回収するユニットである。収容された検体ラックLは、収容ユニット30の搬送路40側から順に並べられ、ユーザにより収容ユニット30から取り出される。収容ユニット30は、測定が完了した検体を回収することから、「回収ユニット」と称されてもよい。収容ユニット30及び投入ユニット31は、同一のハードウェア構成を有しており、設定により、収容ユニット30として動作するのか、投入ユニット31として動作するのかを切り替え可能であってもよい。
【0017】
バーコード読取ユニット32は、投入ユニット31と搬送ユニット33に接続されている。バーコード読取ユニット32には、検体ラックLを左方向(X軸正方向)に搬送するための搬送路42を備えている。バーコード読取ユニット32は、投入ユニット31の搬送路41から測定前の検体ラックLを受け入れ、受け入れた検体ラックLのバーコード及び検体ラックLに保持される検体容器のバーコードを読み出し、検体ラックLを搬送路21に送り出す。
【0018】
搬送ユニット33及び搬送ユニット34は、バーコード読取ユニット32と再検待機ユニット35との間に設置され、検体ラックLの搬送を行う。また、搬送ユニット34は、測定ユニット10で測定を行う検体ラックLを、測定ユニット10に搬送する。
【0019】
収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35とは、ユーザの施設内の水平な床面上に並べて設置される。また、収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35とを並べて接続することで、2本の細長い搬送路21及び搬送路22が形成される。
【0020】
以下の説明では、検体ラックLが、投入ユニット31から搬送路21を通って再検待機ユニット35へ向かう経路を「供給経路」と言う。また、検体ラックLが、再検待機ユニット35から搬送路22を通って収容ユニット30へ向かう経路を「帰還経路」という。
【0021】
測定ユニット10は、例えば、測定試料に光を照射して得られた透過光または散乱光を凝固法、合成基質法、免疫比濁法または凝集法によって解析することにより、血液の凝固能に関する分析を行うための血液凝固測定ユニットである。測定ユニット10は、検体を吸引するための吸引部を備える。測定ユニット10は、吸引された検体を試薬と混合して測定試料を調製し、測定試料を光学的に測定することで、検体を測定する。
【0022】
測定ユニット10は、検体を吸引するための吸引部11、吸引部12を、測定ユニット10の左側面と正面の2か所に備えている。左側面に備える吸引部11は、搬送ユニット34により搬送されてきた検体ラックLに格納された検体容器から、測定対象の検体を吸引するために用いられる。また、正面に備える吸引部12は、例えば、測定ユニット10の右側に位置するユーザP2の正面に設けられている。吸引部12は、緊急検体設置部13にセットされた検体ラックLに格納された検体容器に格納された検体を直接吸引するために用いられる。緊急検体設置部13に検体容器がセットされた場合、測定ユニット10は、吸引部11から検体を吸引する動作を中断し、緊急検体設置部13にセットされた検体を優先して吸引するようにしてもよい。
【0023】
測定ユニット10は、血液凝固測定ユニットに限られず、他の測定ユニットであってもよい。例えば、測定ユニット10を、フローサイトメトリー法を用いて、全血検体に含まれる血球を分類、計数する血球測定ユニットとしてもよい。測定ユニット10を、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)を用いて、血清である検体を測定し、B型肝炎、C型肝炎、腫瘍マーカ及び甲状腺ホルモンなど種々の項目の検査を行うための免疫測定ユニットとしてもよい。測定ユニット10を、フローサイトメトリー法又は顕微鏡画像の解析により尿検体に含まれる有形成分を測定する尿中有形成分測定ユニットとしてもよい。測定ユニット10を、比色測定法を用いて血清又は尿検体を測定し、糖、コレステロール、タンパク、酵素等に関する測定項目の検査を行うための生化学測定ユニットとしてもよい。
【0024】
測定ユニット10の数は2つに限られない。同一種類の測定ユニット10を3つ以上設置してもよいし、複数種類の測定ユニットを設置してもよい。また、測定ユニット10は1つであってもよい。
【0025】
再検待機ユニット35は、供給経路の下流側に設置される。再検待機ユニット35は、搬送路21を通って搬送された、測定後の検体を格納した検体ラックLを受け入れる。再検待機ユニット35は、測定ユニット10において再検査の要否の判定結果が出るまでの間、検体ラックLを待機させておくために使用される。また、再検待機ユニット35は、全検体について再検査が不要と判定された検体ラックLを、搬送路22に送り出す。
【0026】
再検待機ユニット35は、必ずしも検体測定システム1に設置されなくてもよい。この場合、再検待機ユニット35に代えて、測定後の検体ラックLを搬送路21から受け入れて搬送路22へ送出するユニットを設置することができる。
【0027】
搬送コントローラ6は、検体ラックLの搬送を制御する装置である。搬送コントローラ6は、収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35とに各種の指令を送信することで、検体測定システム1における検体ラックLの搬送動作を制御する。収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35とを、まとめて「搬送用ユニット」と称してもよい。
【0028】
また、搬送コントローラ6は、表示部509-1及び表示部509-2を備えている。表示部509-1は、検体測定システム1の前側(以下、ユーザP1が立っている側を検体測定システム1の前側という)から表示画面が見える方向に、表示部509-2は、検体測定システム1の後側(以下、ユーザP2が立っている側を検体測定システム1の後側という)から表示画面が見える方向に配置されている。これにより、ユーザが検体測定システム1の前側にいても後側にいても、容易に表示部の表示を閲覧することができる。以下、表示部509-1及び表示部509-2を区別しない場合には、表示部509と記載する。表示部509は、搬送用ユニットの動作状態や、収容ユニット30に収容された検体ラックL及び検体ラックL内の各検体に関する情報を表示するための装置である。検体測定システム1は、2台の表示部509を備えている。ユーザP1の正面に位置する表示部509-1は、ユーザP1が、搬送用ユニットの動作状態等を把握するために利用され、ユーザP2の左側に位置する表示部509-2は、ユーザP2が、搬送用ユニットの動作状態等を把握するために利用される。搬送コントローラ6に接続可能な表示部509の台数に制限はない。また、表示部509は1つであってもよい。
【0029】
情報処理ユニット7は、2台の測定ユニット10と通信可能に接続されており、2台の測定ユニット10の動作を制御する。また、情報処理ユニット7は、搬送ユニット34と通信可能に接続されており、搬送ユニット34による搬送動作を制御する。また、情報処理ユニット7は、測定ユニット10内のバーコードユニットにより検体IDが読み取られると、ホストコンピュータ8に測定オーダの問い合わせを行う。また、情報処理ユニット7は、測定ユニット10で行われた測定結果に基づいて分析を行い、分析結果をホストコンピュータ8に送信する。測定オーダとは、予め検体IDに対応づけて登録されている測定項目を意味する。
【0030】
図2は、検体容器Tと検体ラックLの構成を示す図である。図2(a)は、検体容器Tの外観を示す斜視図であり、図2(b)は、10本の検体容器Tが保持されている検体ラックLの外観を示す斜視図である。
【0031】
図2(a)に示す検体容器Tは、透光性を有するガラスまたは合成樹脂により構成された管状容器であり、蓋部CPにより密封されている。検体容器Tの内部には患者から採取された血液検体が収容されている。検体容器Tの側面には、バーコードラベルBL1が貼付されている。バーコードラベルBL1には、検体IDを示すバーコードBC1が印刷されている。
【0032】
図2(b)に示す検体ラックLには、10本の検体容器Tを垂直状態(立位状態)で並べて保持することが可能となるよう、10個の保持部が形成されている。当該10個の保持部には、検体ラックL内にて検体容器を保持(格納)する場所を示す識別子として、保持位置を示す1~10までの番号が付与される。本実施形態では、X軸負方向に向かって、1~10までの番号が順に付与されている。また、検体ラックLの側面には、バーコードラベルBL2が貼付されている。バーコードラベルBL2には、ラックIDを示すバーコードBC2が印刷されている。
【0033】
図3を参照して、収容ユニット30の構成をさらに詳細に説明する。設置部310の一端側(検体測定システム1の後側)には、搬送路40が設けられ、設置部310の他端側(検体測定システム1の前側)には、搬入部330が設けられている。搬入部330は、搬送路22の一部である。設置部310には、検体ラックLを搬入部330から搬送路40に向かう方向(Y軸正方向)に移送するための移送部340が設けられている。移送部340は、設置部310の両側から突出可能な爪状部材であり、突出した状態でY軸正方向に移動する。移送部340は、検体ラックLに両側から係合して、Y軸正方向に移動することで、検体ラックLをY軸正方向に移送する。
【0034】
<検体測定システム1の動作概要>
図1に戻って説明を続ける。投入ユニット31は、ユーザが投入した検体ラックLを収容し、収容している検体ラックLを、搬送路41及び搬送路42を介してバーコード読取ユニット32に搬出する。
【0035】
バーコード読取ユニット32は、投入ユニット31により搬出された検体ラックLを受け取る。バーコード読取ユニット32は、バーコードユニット50により、受け取った検体ラックLのラックIDと、検体ラックLの保持位置に対応付けられた検体容器Tの検体IDを読み取る。続いて、バーコード読取ユニット32は、バーコードユニットにより読み取られたラックID及び検体IDを搬送コントローラ6へ送信し、検体ラックLを搬送路21に搬出する。
【0036】
搬送ユニット33は、バーコード読取ユニット32により搬送路21に搬出された検体ラックLを受け取り、搬送ユニット34に搬出する。搬送ユニット34は、測定ユニット10に検体ラックLが搬送されるラインと、測定ユニット10に検体ラックLを搬送せずに隣の搬送ユニット33に搬送する場合とに分けて、2通りの搬送ラインが設定されている。すなわち、測定ユニット10で測定が行われる場合は、搬送路21から分岐し、測定ユニット10の吸引部11がアクセス可能な位置を経由して搬送路21に戻る搬送路21aに沿って検体ラックLが搬送される。測定ユニット10で測定を行わずに隣の搬送ユニット33に搬送する場合は、当該測定ユニット10をスキップするよう、搬送路21に沿って検体ラックLが搬送される。
【0037】
検体測定システム1には2台の測定ユニット10が設置されているが、検体ラックLをどちらの測定ユニット10で測定するのかについては、搬送コントローラ6で制御される。例えば、搬送コントローラ6は、バーコード読取ユニット32により読み取られたラックID及び検体IDをホストコンピュータ8に送信することで測定オーダの問い合わせを行い、問い合わせた測定オーダを実行可能な測定ユニット10に検体ラックLを搬送する。
【0038】
測定ユニット10により検体が吸引された検体ラックLは、搬送路21を通って再検待機ユニット35に送られる。続いて、再検待機ユニット35は、全検体について再検査が不要と判定された検体ラックLを、搬送路22に送り出す。一方、再検査が必要と判定された検体ラックLについては、搬送路22に送らずに再検待機ユニット35に残したままにしておく。
【0039】
<表示部509に表示される画面>
検体測定システム1は、表示部509を、ユーザが作業を行う位置に応じて様々な向きに設置することができる。例えば、表示部509-1は、検体測定システム1をY軸正方向に見るユーザP1が利用し、表示部509-2は、検体測定システム1を、ユーザP1が表示部509-1を見る方向と逆方向である、Y軸負方向に見るユーザP2が利用する。
【0040】
ここで、検体測定システム1には、各ユニットの配置パターンや、検体ラックLが備える1~10までの保持部の順序など、検体測定システム1を見る方向によって配置が異なって見える部分が存在する。例えばユーザが、図1のY軸正方向に向かって検体測定システム1を見た場合(つまり、検体測定システム1を前側から見た場合)、3つの収容ユニット30は右側から順に3つ並んでいるように見える。一方、ユーザが、図1のY軸負方向に向かって検体測定システム1を見た場合(つまり、検体測定システム1を後側から見た場合)、収容ユニット30は左側から順に3つ並んでいるように見える。
【0041】
従って、ユーザP1が、表示部509-1に表示される画面を参照する場合、前側から検体測定システム1を見た場合と同一の順序で、各ユニットの配置等が表示される。同様に、ユーザP2が、表示部509-2に表示される画面を参照する場合、後側から検体測定システム1を見た場合と同一の順序で、各ユニットの配置等が表示される。
【0042】
そこで、搬送コントローラ6は、検体測定システム1のうち所定部分の配置を示す画像を表示する場合、所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する指示をユーザから受け付け、当該所定部分の配置を、ユーザから指示を受けた表示方向に応じて変更した画像を表示する機能を有する。所定部分の配置には、例えば、複数のユニットの配置、ユニット内における複数の検体ラックの配置及び検体ラック内における複数の検体容器の配置等のうち少なくともいずれか1つが含まれていてもよい。なお、搬送コントローラ6は、表示部509に表示する内容を制御し、表示することから、「表示装置」と称されてもよい。表示部509には、測定ユニット10によって測定された検体の測定結果を表示する画面も表示される。
【0043】
<ハードウェア構成>
搬送コントローラ6は、コンピュータによって構成される。図4を参照して、搬送コントローラ6の構成を説明する。搬送コントローラ6は、制御部500と、入力部508と、表示部509とを備えている。制御部500は、プロセッサ501と、ROM502と、RAM503と、記憶部であるハードディスク504と、入出力インターフェース505と、画像出力インターフェース506と、通信インターフェース507とを有する。
【0044】
プロセッサ501は、ROM502に記憶されているプログラムおよびRAM503にロードされたプログラムを実行する。RAM503は、ROM502およびハードディスク504に記録されているプログラムの読み出しに用いられる。RAM503は、プログラムを実行するときに、プロセッサ501の作業領域としても利用される。プログラムは、記憶媒体に格納することができる。プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0045】
入力部508は、入出力インターフェース505に接続される。入力部508は、例えば、キーボード、タッチパネル及びマウス等である。表示部509は、画像出力インターフェース506に接続される。表示部509は、例えば、ディスプレイ等である。
【0046】
収容ユニット30と、投入ユニット31と、バーコード読取ユニット32と、搬送ユニット33と、搬送ユニット34と、再検待機ユニット35とは、通信インターフェース507に接続され、搬送コントローラ6との間でデータ通信を行う。
【0047】
また、通信インターフェース507は、ホストコンピュータ8に接続されている。ホストコンピュータ8は、検体の測定オーダが登録されており、搬送コントローラ6の問合せに応じて測定オーダを送信する。
【0048】
<機能構成>
図5は、搬送コントローラ6の機能構成例を示す図である。搬送コントローラ6は、記憶部100と、表示制御部101と、操作受付部102と、搬送制御部103とを含む。記憶部100は、RAM503又はハードディスク504を用いて実現することができる。また、表示制御部101と、操作受付部102と、搬送制御部103とは、搬送コントローラ6のプロセッサ501が、ハードディスク504に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。
【0049】
記憶部100は、設定情報100aを記憶する。設定情報100aには、表示部509に、検体測定システムのうち所定部分の配置を示す画像を表示する際の表示方向を示す設定値が格納される。
【0050】
表示制御部101は、表示部509に表示する画像の画像データを生成して表示部509に送信することで、表示部509に画像を表示させる機能を有する。表示部509に表示させる画像には、検体測定システム1のうち所定部分の配置を示す画像が含まれる。また、表示制御部101は、検体測定システム1のうち所定部分の配置関係を変更せずに、所定部分の配置の表示方向を、操作受付部102が受けた指示に応じて変更した画像を表示する。
【0051】
表示方向に関する指示は、ユーザが検体測定システム1を見る方向に対応づけられており、表示制御部101は、検体測定システム1のうち所定部分の配置と、ユーザが検体測定システム1を見た場合における実際の配置とが同一になるように表示するようにしてもよい。
【0052】
表示制御部101は、表示方向に関する指示を受け付ける画面を、検体測定システム1のうち所定部分の配置を示す画像、又は、設定画面に含めて表示するようにしてもよい。
【0053】
操作受付部102は、検体測定システム1のうち所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する指示を受け付ける機能を有する。操作受付部102は、受け付けた指示に対応する設定値を、表示部509に対応づけて設定情報100aに格納する。例えば、表示部509-1の画面にて受け付けた指示については、表示部509-1に対応づけて設定情報100aに格納し、表示部509-2の画面にて受け付けた指示については、表示部509-2に対応づけて設定情報100aに格納するようにしてもよい。操作受付部102は、予め設定された複数の指示項目の中から一の指示項目の選択を受け付けることで、表示方向に関する指示を受付けるようにしてもよい。
【0054】
また、操作受付部102は、所定部分の配置を表示する際の表示方向に関する指示を表示部509ごとに受け付けて、受け付けた指示に対応する設定値を、表示部509に対応づけて設定情報100aに格納するようにしてもよい。この場合、表示制御部101は、表示部509ごとに、当該所定部分の配置を、操作受付部102がユーザから指示を受けた表示方向に応じて変更した画像を表示するようにしてもよい。
【0055】
搬送制御部103は、搬送コントローラ6に接続された搬送用ユニットを制御することで、検体ラックLを適切な位置に搬送する機能を有する。搬送制御部103は、バーコード読取ユニット32にて読み取られたラックID及び検体IDに基づいて測定オーダを実行する測定ユニット10を決定し、決定した測定ユニット10に検体ラックLを搬送する。また、情報処理ユニット7から各検体についての測定結果を取得し、検体ラックL内の全ての検体について測定が完了した場合、当該検体ラックLを収容ユニット30に搬送する。
【0056】
<動作例>
続いて、搬送コントローラ6が、表示部509に表示する画面を制御する際の動作例について説明する。搬送コントローラ6が起動すると、搬送コントローラ6の表示制御部101は、図6に示す処理手順に従って表示部509に各種画面を表示する。
【0057】
ステップS10で、表示制御部101は、装置ステータス画面を表示する。装置ステータス画面には、検体測定システム1を構成する複数のユニットの各々を示すアイコンを、複数のユニットの配置に従って並べた画像が表示される。
【0058】
図7に装置ステータス画面の一例を示す。装置ステータス画面は、表示メニュー選択領域A100と、装置ステータス表示領域A110と、表示方向指定領域A120とを含む。
【0059】
装置ステータス表示領域A110には、検体測定システム1を構成する複数のユニットの動作状態、機能及びユニット番号が描画された、複数のユニットの各々を示すアイコンI101~I111が、検体測定システム1にて各ユニットが配置される順序で並べて表示される。
【0060】
ユニットの動作状態は、各アイコンの色が変化することで表現される。例えば、動作状態が電源OFFの場合は灰色、正常動作の場合は緑色、エラー発生時は赤色に変化するようにしてもよい。
【0061】
また、複数のユニットの各々を示すアイコンには、表示方向に関わらず同一の向きで表示されるオブジェクトと、表示方向に応じた向きで表示されるオブジェクトとのうち少なくとも一方が描画されている。表示方向に関わらず同一の向きで表示するオブジェクトとは、例えば、各ユニットが有する機能又はユニット番号を示す文字(数字を含む)、及び、各ユニットが有する機能を示す図形のオブジェクトである。表示方向に応じた向きで表示するオブジェクトは、検体ラックの搬送方向を示す矢印の図形オブジェクトである。
【0062】
ユニット番号T11~T21は、検体測定システム1を構成する各ユニットを識別するための番号である。ユニット番号は、検体測定システム1を設置する際に、設置業者等により設定された番号であってもよい。ユニット番号はどのようなルールで設定されてもよいが、例えば検体測定システム1の一番左側又は一番右側のユニットを1番として1ずつインクリメントされていてもよい。本実施形態では、検体測定システム1を前側から見た場合に一番右側のユニットが1番に設定されている。
【0063】
アイコンI101は、図1の右端に示す収容ユニット30に対応する。アイコンI101には、収容ユニット30であることを示すオブジェクトF10と、1番目のユニットであることを示す文字T11が描画されている。アイコンI102及びアイコンI103は、それぞれ、図1右側から2番目及び3番目の収容ユニット30に対応する。
【0064】
アイコンI104は、投入ユニット31に対応する。アイコンI104には、投入ユニット31であることを示すオブジェクトF11と、4番目のユニットであることを示す文字T14が描画されている。アイコンI105は、バーコード読取ユニット32に対応する。アイコンI105には、バーコード読取ユニット32であることを示すオブジェクトF12と、5番目のユニットであることを示す文字T15が描画されている。
【0065】
アイコンI106は、図1に示す2台の搬送ユニット33のうち右側の搬送ユニット33に対応する。アイコンI106には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF13と、6番目のユニットであることを示す文字T16が描画されている。アイコンI107は、図1に示す2台の搬送ユニット34のうち右側の搬送ユニット34に対応する。アイコンI107には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF13と、7番目のユニットであることを示す文字T17が描画されている。アイコンI108は、図1に示す2台の搬送ユニット33のうち左側の搬送ユニット33に対応する。アイコンI108には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF13と、8番目のユニットであることを示す文字T18が描画されている。アイコンI109は、図1に示す2台の搬送ユニット34のうち左側の搬送ユニット34に対応する。アイコンI108には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF13と、9番目のユニットであることを示す文字T19が描画されている。
【0066】
アイコンI110は、図1に示す2台の再検待機ユニット35のうち右側の再検待機ユニット35に対応する。アイコンI110には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF14と、10番目のユニットであることを示す文字T20が描画されている。アイコンI111は、図1に示す2台の再検待機ユニット35のうち左側の再検待機ユニット35に対応する。アイコンI111には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF15と、11番目のユニットであることを示す文字T21が描画されている。
【0067】
アイコンI112は、図1に示す2台の測定ユニット10のうち右側の測定ユニット10に対応する。アイコンI112には、測定ユニット10であることを示す文字T1(CS)が描画されている。アイコンI113は、図1に示す2台の測定ユニット10のうち左側の測定ユニット10に対応する。アイコンI113には、測定ユニット10であることを示す文字T1(CS)が描画されている。
【0068】
なお、搬送ユニット34と測定ユニット10とはセットで設置されることから、アイコンI112は、アイコンI107と一体であってもよい。つまり、アイコンI107には、検体ラックLの搬送方向を示すオブジェクトF13と、7番目のユニットであることを示す文字「7」と、測定ユニット10が設置されていることを示す文字T1が描画されることとしてもよい。同様に、アイコンI113は、アイコンI109と一体であってもよい。
【0069】
表示方向指定領域A120には、装置ステータス表示領域A110に表示する複数のユニットの配置の表示方向に関する指示(情報)を受付けるプルダウンメニューM100が表示される。「前向き」とは、ユーザが検体測定システム1を前側から見る場合に設定する設定値である。図1の例では、ユーザP1が、前側から検体測定システム1を見る場合に該当する。「後向き」とは、ユーザが検体測定システム1を後側から見る場合に設定する値である。図1の例では、ユーザP2が、後側から検体測定システム1を見る場合に該当する。なお、表示方向の指定については、「前向き」がデフォルト値であってもよい。図6に戻り説明を続ける。
【0070】
ステップS11で、操作受付部102は、メニューM100が操作されることで、表示方向を変更することの指示を受けたか否かを判定する。変更の指示を受けた場合はステップS12に進み、指示を受けていない場合にはステップS13に進む。
【0071】
ステップS12で、表示制御部101は、複数のユニットの各々を示すアイコンの配置を、ユーザにより指示された表示方向に並び替えた画像を、装置ステータス表示領域A110に表示する。
【0072】
ユーザが、表示方向指定領域A120にて「後向き」を指定した場合の表示例を図8に示す。図8に示す装置ステータス表示領域A110には、検体測定システム1を構成する複数のユニットの各々を示すアイコンが、検体測定システム1を実際に背面から見た場合における各ユニットの配置と同一の順序になるように並べて表示される。
【0073】
このとき、表示制御部101は、各アイコンに描画されるオブジェクトのうち、表示方向に応じた向きで表示するオブジェクト(検体ラックLの搬送方向を示す矢印図形)については、指定された表示方向に応じた向きに回転させた状態で表示する。一方、表示方向に関わらず同一の向きで表示するオブジェクト(機能を示す図形オブジェクト及び文字)については、指定された表示方向に関わらず、固定された向きで表示する。
【0074】
図8の例では、表示方向に関わらず同一の向きで表示するオブジェクトであるユニット番号(T11~T21)と機能を示す図形(F10~F12)は、図7図8とで同一の向きのまま表示されている。一方、指定された表示方向に応じた向きに回転させた状態で表示する図形オブジェクトである、検体ラックLの搬送方向を示す矢印図形(F13~F15)については、検体測定システム1を背面から見た場合に検体ラックLが搬送される方向と同一の搬送方向を示す向きに回転した状態で表示される。これにより、文字又はユニットの機能を示すオブジェクトについてはユーザの視認性を損なわずに表示しつつ、ラックの搬送方向については配置の表示方向に応じて正しい向きに表示されることになるため、ユーザは、各ユニットの状態をより的確かつ迅速に把握することが可能になる。
【0075】
ここで、表示方向指定領域A120では、「前向き」及び「後向き」に限られず、より詳細な表示方向を指定可能としてもよい。例えば、ユーザが検体測定システム1を見る方向として「左側面方向」や「右側面方向」を指定可能であってもよい。左側面方向を指定した場合における、装置ステータス表示領域A110の表示例を図9(a)に示す。また、右側面方向を指定した場合における、装置ステータス表示領域A110の表示例を図9(b)に示す。
【0076】
また、ユーザが検体測定システム1を見る方向として、所定方向(例えば正面方向)を基準として任意の方向を指定可能であってもよい。この場合、表示制御部101は、複数のユニットの各々を示すアイコン全体のうち、表示方向に関わらず同一の向きで表示されるオブジェクトを除く部分については、アイコン全体の中心を指定された角度で回転させ、回転させた後の各アイコンの所定位置に、表示方向に関わらず同一の向きで表示されるオブジェクトを描画することで、検体測定システム1のうち複数のユニットの配置を示す画像を生成するようにしてもよい。
【0077】
例えば、正面方向(検体測定システム1を前側から見る方向)を0度として時計回りに角度を指定することで方向を指定可能であるとする。ユーザが90度を指定した場合(つまり左側面方向と同一)、装置ステータス表示領域A110には図9(b)に示す画像が表示される。また、ユーザが270度を指定した場合(つまり右側面方向と同一)、装置ステータス表示領域A110には図9(a)に示す画像が表示される。図6に戻り説明を続ける。
【0078】
ステップS13で、操作受付部102は、表示メニュー選択領域A100にて、収納情報ボタンB101が押下されたか否かを判定する。収納情報ボタンB101が押下された場合はステップS14に進み、収納情報ボタンB101が押下されていない場合はステップS11に戻る。
【0079】
ステップS14で、表示制御部101は、収納情報画面を表示する。図10に収納情報画面の一例を示す。収納情報画面は、表示メニュー選択領域A100と、収容ユニット詳細表示領域A200と、表示方向指定領域A120とを含む。表示方向指定領域A120には、収容ユニット詳細表示領域A200に表示する収容ユニット30、検体ラックL及び検体の配置についての表示方向に関する指示(情報)を受付けるプルダウンメニューM100が表示される。図10の例は、ユーザが、表示方向指定領域A120で「前向き」を指定した場合の表示例を示している。
【0080】
なお、収納情報画面の表示方向指定領域A120での表示方向の指定は、装置ステータス画面における表示方向指定領域A120で指定された表示方向を踏襲するようにしてもよい。つまり、装置ステータス画面にて「後向き」が指定された状態で収納情報画面に遷移した場合、表示制御部101は、「後向き」が指定された状態で収納情報画面を表示するようにしてもよい。
【0081】
収容ユニット詳細表示領域A200は、収容ユニット選択領域A210と、検体ラック配置表示領域A220とを含む。収容ユニット選択領域A210には、検体ラックLの配置を表示させたい収容ユニット30を選択するタブが表示される。図10の例では、収容ユニット1、収容ユニット2及び収容ユニット3が、ユーザが検体測定システム1を前から(正面から)見た場合の配置順序で表示されている。収容ユニット1は、図1における一番右側の収容ユニット30に対応する。収容ユニット2は、図1における一番右側の収容ユニット30の左隣りの収容ユニット30に対応する。収容ユニット3は、図1における一番右側の収容ユニット30の2つ左隣りの収容ユニット30に対応する。
【0082】
検体ラック配置表示領域A220には、ユニット内における複数の検体ラックLの配置であり、表示方向に応じて、複数の検体ラックLの各々を示す識別子を、ユニット内における複数の検体ラックLの配置に従って並べた画像が表示される。なお、複数のラックの各々を示す識別子は、複数の検体ラックLの各々が収容ユニット30に収容された順序を示す番号である。より詳細には、表示制御部101は、表示方向に応じて、複数の検体ラックLを収納順序(番号)が小さい順に下から並べた画像、又は、複数の検体ラックLを収納順序(番号)が小さい順に上から並べた画像を表示する。また、検体ラック配置表示領域A220には、検体ラックLが収容された順序を示す「収納順序」と、収納された日時を示す「収納日時」と、検体ラックLが保持する各検体に関する情報を示す「ラック内検体情報」とが表示される。「ラック内検体情報」には、検体ラックL内における複数の検体容器の配置であり、検体ラックLにおいて検体の保持位置を示す番号を、複数の検体容器の配置に従って並べた画像が表示される。
【0083】
ここで、図3に示すように、収容ユニット30には、検査が完了した検体ラックLが搬入部330からY軸正方向に移動し、搬送路40側から順に詰められて収納されていく。従って、表示方向指定領域A120で「前向き」を指定した場合、検体ラック配置表示領域A220には、図10に示すように、複数の検体ラックLを収納順序が小さい順に上から並べた画像を表示する。
【0084】
また、図2に示すように、検体ラックLにおける検体容器の保持位置を示す番号は、X軸負方向に向かって順に付与されている。従って、表示方向指定領域A120で「前向き」を指定した場合、図10に示すように、検体ラック配置表示領域A220のうちラック内検体情報に、検体容器の保持位置を示す番号が左側を1番として順に並べて表示される。なお、表示制御部101は、検体容器の保持位置に、検体に関する情報を表示するようにしてもよい。図10の例では、収納順序1の検体ラックLにおける保持位置1の検体に「A」というステータスが表示されている。
【0085】
図11に、表示方向指定領域A120で「前向き」が指定され、かつ、5つの検体ラックLが収容ユニット30に収納された状態で、新たな検体ラックLが収容ユニット30に格納された場合の表示例を示す。図11に示すように、収納順序6の位置に(画面の下側に)、新たな検体ラックLに関する情報(収納日時、ラックID)と、当該検体ラックLが保持する検体の情報が追加される。図6に戻り説明を続ける。
【0086】
ステップS15で、操作受付部102は、メニューM100が操作されることで、表示方向を変更することの指示を受けたか否かを判定する。変更の指示を受けた場合はステップS14に戻り、指示を受けていない場合にはステップS16に進む。
【0087】
図12は、ユーザが、表示方向指定領域A120で「後向き」を指定した場合の表示例を示している。図12に示すように、表示制御部101は、検体ラック配置表示領域A220に、複数の検体ラックLを収納順序が小さい順に下から並べた画像を表示する。また、ラック内検体情報には、検体容器の保持位置を示す番号が、右側を1番として順に並べて表示される。また、収容ユニット選択領域A210には、収容ユニット1、収容ユニット2及び収容ユニット3が、ユーザが検体測定システム1を後側から見た場合の配置順序で表示されている。
【0088】
図13に、表示方向指定領域A120で「後向き」が指定され、かつ、5つの検体ラックLが収容ユニット30に収納された状態で、新たな検体ラックLが収容ユニット30に格納された場合の表示例を示す。図13に示すように、収納順序6の位置に(画面の上側に)、新たな検体ラックLに関する情報(収納日時、ラックID)と、当該検体ラックLが保持する検体の情報が追加される。図6に戻り説明を続ける。
【0089】
ステップS16で、操作受付部102は、表示メニュー選択領域A100にて、ステータスボタンB100が押下されたか否かを判定する。ステータスボタンB100が押下された場合はステップS12に進み、ステータスボタンB100が押下されていない場合はステップS17に進む。
【0090】
ステップS17で、操作受付部102は、搬送コントローラ6の終了操作が行われたか否かを判定する。終了操作が行われた場合は処理を終了し、終了操作が行われていない場合はステップS14の処理手順に進む。
【0091】
ここで、図10図13までの画面における検体ラック配置表示領域A220において任意の検体ラックLが選択されると、表示制御部101は、選択された検体ラックLに関する詳細な情報を示す、検体詳細画面を表示する。
【0092】
図14及び図15に、検体詳細画面の一例を示す。検体詳細画面には、検体ラックL内における複数の検体容器の配置であり、検体ラックLにおいて検体の保持位置を示す番号を、検体容器の配置に従って並べた画像が表示される。図14は、図10及び図11から検体詳細画面に遷移した場合における検体詳細画面の表示例であり、図15は、図13及び図14から検体詳細画面に遷移した場合における検体詳細画面の表示例である。すなわち、表示制御部101は、検体詳細画面を表示する際、遷移元の画面において指定されていた表示方向の指定を踏襲する。
【0093】
例えば図14に示した検体詳細画面において、位置1,2,3,8,9の検体はエラーの発生により測定結果が得られておらず、ユーザが収納ユニット30からピックアップし、再測定することが必要である。また、位置7,10の検体も、測定結果は得られたが再測定が必要な検体であり、ユーザが収納ユニット30からピックアップし、再測定することが必要である。ユーザは、これらの検体が収納ユニット30のどこに配置されているかを特定するために、図10および図11に示した検体ラック配置表示を閲覧する。このとき、本実施形態では、ユーザから見える収納ユニット30上の検体容器の配置と、表示部509に表示される検体容器の配置とが一致しているため、ユーザはピックアップが必要な検体を容易に特定することができる。
【0094】
<異常時の動作例>
続いて、バーコード読取ユニット32において異常が生じた場合の動作例を説明する。前述したように、搬送コントローラ6は、バーコード読取ユニット32で読み取った検体ラックLのラックID及び検体IDをホストコンピュータ8に送信することで測定オーダの問い合わせを行う。ここで、例えば、測定オーダがホストコンピュータ8に登録されていないといった状況が検出された場合、検体ラックLの搬送を中止し、バーコード読取ユニット32から検体ラックLを取り出すようにユーザに促す必要がある。この場合、表示制御部101は、図16又は図17に示す異常検出画面を表示することで、ユーザに対応を促す。
【0095】
図16及び図17は、バーコード読取ユニット32において異常が生じた場合に表示される画面の一例を示す。検体ラック表示領域400には、検体ラックLにおいて検体の保持位置を示す番号を、指定された表示方向で、検体容器の配置に従って並べた画像が表示される。検体ラック位置表示領域410には、取り出すべき検体ラックLが存在する位置を示す画像が、指定された表示方向に従って表示される。
【0096】
表示制御部101は、異常検出画面を表示する際、遷移元の画面において指定されていた表示方向の指定を踏襲する。従って、表示制御部101は、図7図10図11又は図14を表示しているときに異常検出画面に遷移する場合、図16に示す異常検出画面を表示する。また、表示制御部101は、図8図12図13又は図15を表示しているときに異常検出画面に遷移する場合、図17に示す異常検出画面を表示する。
【0097】
<まとめ>
以上説明した実施形態によれば、表示対象物の配置を画面に表示する際、表示対象物の配置順序や配置パターンを変更せずに、ユーザが指定した表示方向で表示対象物を表示するようにした。これにより、利用形態に応じて、表示する表示対象物の配置を表示する際、利用形態に応じて表示する配置の表示方向を変更することが可能になる。
【0098】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【0099】
以上説明した実施形態では、表示部509は有線で検体測定システム1の構成ユニットと接続されていたが、無線通信が可能な可搬コンピュータを表示部509として用いても良い。例えば、少なくとも表示部509及びグローバル・ポジショニング・システム(GPS)の受信機を備える表示装置(例えばタブレット端末等)が、GPS衛星からの電波に基づいて表示装置の位置又は方向を特定し、特定した位置又は方向に基づいて検体測定システム1の所定部分の配置の表示方向を変更してもよい。当該表示装置は、例えば、搬送コントローラ6と無線通信により接続されており、搬送コントローラ6が備える各種機能のうち画面表示に関する機能を備えていてもよい。
【0100】
この場合の表示装置のハードウェア構成例を図18に示す。表示装置60は、コンピュータによって構成され、制御部500と、入力部508と、表示部509とを備えている。制御部500は、プロセッサ501と、ROM502と、RAM503と、記憶部であるハードディスク504と、入出力インターフェース505と、画像出力インターフェース506と、通信インターフェース507と、GPS受信機510と、を有する。また、表示装置60の機能構成例を図19に示す。表示装置60は、設定情報100aを記憶した記憶部100と、表示制御部101Aと、位置判定部104と、受付部105とを有する。位置判定部104は、表示装置60(すなわち表示部509)の位置又は方向を判定する。受付部105は、位置判定部104が判定した、表示装置60の位置又は方向に関する情報を受け付ける。表示制御部101Aは、表示部509に表示させる所定部分の配置の表示方向を、表示装置60の位置又は方向に関する情報に応じて変更する。
【0101】
図20に、表示装置60が行う処理手順の一例を示すフローチャートを示す。ステップS101で、位置判定部104は、GPS受信機510が受信した電波に基づき、表示装置60の位置を計算する。ステップS102で、位置判定部104は、計算した位置に基づき、表示装置60が検体測定システム1の前側に位置しているか、後側に位置しているかを決定する。この決定情報は、受付部105により受け付けられる。なお、前側の範囲と後側の範囲情報は、予め記憶部100に記憶させておく。ステップS103で表示制御部101Aは、受付部105により受け付けられた決定情報(検体測定システム1の前側であるか後側であるかの情報)と、そのときに表示されている検体測定システムの所定部分の配置の表示方向とが一致しているか否かに基づき、表示方向を変更する必要が有るか否かを判定する。例えば、受付部105により受け付けられた決定情報が、表示装置60は検体測定システム1の前側に位置していることを示す情報であり、現在の表示方向が前向きである場合には、表示方向を変更する必要が無いと判定する。一方、受付部105により受け付けられた決定情報4が、表示装置60は検体測定システム1の後側に位置していることを示す情報であり、現在の表示方向が前向きである場合には、表示方向を変更する必要が有ると判定する。表示制御部101Aが表示方向を変更する必要が有ると判定した場合(ステップS103:YES)、表示制御部101Aは、ステップS104で表示方向を変更し、処理をステップS101に戻す。表示制御部101Aが表示方向を変更する必要が無いと判定した場合(ステップS103:NO)、表示制御部101Aは、表示方向を変更せず、処理をステップS101に戻す。表示制御部101Aは、検体測定システム1における所定部分の配置の表示を終了するまで、図20に示すフローチャートの処理を繰り返し行う。
【符号の説明】
【0102】
1…検体測定システム、6…搬送コントローラ、7…情報処理ユニット、8…ホストコンピュータ、10…測定ユニット、11…吸引部、12…吸引部、21…搬送路、22…搬送路、30…収容ユニット、31…投入ユニット、32…バーコード読取ユニット、33…搬送ユニット、34…搬送ユニット、35…再検待機ユニット、40…搬送路、41…搬送路、42…搬送路、50…バーコードユニット、表示装置…60、100…記憶部、100a…設定情報、101…表示制御部、102…操作受付部、103…搬送制御部、105…受付部、310…設置部、330…搬入部、340…移送部、500…制御部、501…プロセッサ、504…ハードディスク、505…入出力インターフェース、506…画像出力インターフェース、507…通信インターフェース、508…入力部、509…表示部
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