(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】ナビゲーションマヌーバに関連付けるためのPOIを選択するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20231227BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20231227BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G09B29/00 C
G09B29/00 F
G09B29/10 A
(21)【出願番号】P 2019568616
(86)(22)【出願日】2018-12-12
(86)【国際出願番号】 US2018065157
(87)【国際公開番号】W WO2019118569
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-02-10
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-22
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】メラフ・グリーンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】イガル・ペトレアヌ
(72)【発明者】
【氏名】ニア・ドロン
(72)【発明者】
【氏名】カリン・エラザリ
【合議体】
【審判長】河端 賢
【審判官】青木 良憲
【審判官】山本 信平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0250126(US,A1)
【文献】特開2009-236713(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0083428(US,A1)
【文献】特開2004-355075(JP,A)
【文献】再公表特許第2016/002406(JP,A1)
【文献】特開2013-200799(JP,A)
【文献】特開2004-93444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G09B 29/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マヌーバ内に含めるように関心地点を選択するためのコンピュータ実装方法であって、
1つまたは複数のプロセッサによって、クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成するステップであって、前記ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、ステップと、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、複数のサードパーティからの要求を受信するステップであって、各要求が前記複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係し、各要求が入札を含む、ステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点の中から、
前記複数のサードパーティからの前記要求、
前記マヌーバの前記位置からの前記関心地点のそれぞれの視認性、または前記関心地点のそれぞれの位置と前記マヌーバの前記位置との間の距離の少なくとも一方、および
前記ユーザによって提供されたユーザプリファレンス
を使用して、関心地点を選択するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記複数のマヌーバと複数の選択された関心地点とを含む前記ナビゲーション指示を前記クライアントデバイスに提供するステップであって、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記クライアントデバイス上で表示するため、前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点を提供するステップと、
前記マヌーバの基準点として使用するため、前記選択された関心地点を提供するステップと
を含む、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記複数のサードパーティが、複数の関心地点の中から第1の関心地点に関する要求を提供する第1の要求側と、前記複数の関心地点の中から第2の関心地点に関する要求を提供する第2の要求側とを含み、前記複数の関心地点の中から前記関心地点を選択するステップが、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記第1の要求側によって行われた第1の入札額と、前記第2の要求側によって行われた第2の入札額とを比較するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記第1および第2の入札額に基づいて、前記第1の要求側および前記第2の要求側の一方を選択するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の関心地点が複数の第1の関心地点であり、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記複数のマヌーバのうちの2つの間にある前記ナビゲーション指示に対応するルート上の位置の近くの複数の第2の関心地点を識別するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記複数の第2の関心地点の中から第2の関心地点を選択するステップと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記選択した第2の関心地点の表示を含む前記ナビゲーション指示を提供するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のプロセッサによって、前記複数のマヌーバを含む前記ナビゲーション指示を前記クライアントデバイスの前記ユーザに提供するステップが、前記選択された関心地点を求める前記要求を提供する前記サードパーティからのメッセージを前記ユーザに提供するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記サードパーティからの前記メッセージが、前記サードパーティに関連するイメージ、前記サードパーティに関連するビデオ、前記サードパーティに関連する音、または前記サードパーティに関連する語句のうちの1つまたは複数を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するステップが、
関心地点位置データを含む関心地点データベースにアクセスするステップと、
前記関心地点データベースからの各関心地点の位置と前記マヌーバの前記位置との間の距離を計算するステップと、
前記マヌーバの前記位置のしきい値距離以内の複数の関心地点を識別するステップと
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するステップが、前記マヌーバに対応する前記位置に関連するイメージデータを解析して、前記マヌーバに対応する前記位置の近くの複数の関心地点を識別するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するステップが、前記マヌーバのための交差点の近くの複数の関心地点を識別するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数のプロセッサと、
命令を記憶した非一時的コンピュータ可読メモリと
を備えるサーバデバイスであって、前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記サーバデバイスに、
クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成することであって、前記ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、生成することと、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別することと、
複数のサードパーティからの要求を受信することであって、各要求が前記複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係し、各要求が入札を含む、受信することと、
前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点の中から、
前記複数のサードパーティからの前記要求、
前記マヌーバの前記位置からの前記関心地点のそれぞれの視認性、または前記関心地点のそれぞれの位置と前記マヌーバの前記位置との間の距離の少なくとも一方、および
前記ユーザによって提供されたユーザプリファレンス
を使用して、関心地点を選択することと、
前記複数のマヌーバと複数の選択された関心地点とを含む前記ナビゲーション指示を前記クライアントデバイスに提供することであって、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記クライアントデバイス上で表示するため、前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点を提供することと、
前記マヌーバの基準点として使用するため、前記選択された関心地点を提供することと
を含む、提供することと
を行わせるサーバデバイス。
【請求項10】
前記複数のサードパーティが、前記複数の関心地点の中から第1の関心地点に関する要求を提供する第1の要求側と、前記複数の関心地点の中から第2の関心地点に関する要求を提供する第2の要求側とを含み、前記複数の関心地点の中から前記関心地点を選択するために、前記命令が、前記サーバデバイスに、
前記第1の要求側によって行われた第1の入札額と、前記第2の要求側によって行われた第2の入札額とを比較することと、
前記第1および第2の入札額に基づいて、前記第1の要求側および前記第2の要求側の一方を選択することと
を行わせる請求項9に記載のサーバデバイス。
【請求項11】
前記クライアントデバイスに前記ナビゲーション指示を提供するために、前記命令が、前記サーバデバイスに、前記選択された関心地点を所有する前記サードパーティからのメッセージを前記ユーザに提供させる請求項9に記載のサーバデバイス。
【請求項12】
前記サードパーティからの前記メッセージが、前記サードパーティに関連するイメージ、前記サードパーティに関連するビデオ、前記サードパーティに関連する音、または前記サードパーティに関連する語句のうちの1つまたは複数を含む請求項11に記載のサーバデバイス。
【請求項13】
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するために、前記命令が、前記サーバデバイスに、
関心地点位置データを含む関心地点データベースにアクセスすることと、
前記関心地点データベースからの各関心地点の位置と前記マヌーバの前記位置との間の距離を計算することと、
前記マヌーバの前記位置のしきい値距離以内の複数の関心地点を識別することと
を行わせる請求項9に記載のサーバデバイス。
【請求項14】
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別するために、前記命令が、前記サーバデバイスに、前記マヌーバに対応する前記位置に関連するイメージデータを解析して、前記マヌーバに対応する前記位置の近くの複数の関心地点を識別させる請求項9に記載のサーバデバイス。
【請求項15】
マヌーバ内に含めるように関心地点を選択するための命令を記憶したコンピュータ可読記録媒体であって、
前記命令が、コンピューティングデバイス内の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成することであって、前記ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、生成することと、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点を識別することと、
複数のサードパーティからの要求を受信することであって、各要求が前記複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係し、各要求が入札を含む、受信することと、
前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点の中から、
前記複数のサードパーティからの前記要求、
前記マヌーバの前記位置からの前記関心地点のそれぞれの視認性、または前記関心地点のそれぞれの位置と前記マヌーバの前記位置との間の距離の少なくとも一方、および
前記ユーザによって提供されたユーザプリファレンス
を使用して関心地点を選択することと、
前記複数のマヌーバと複数の選択された関心地点とを含む前記ナビゲーション指示を前記クライアントデバイスに提供することであって、
前記複数のマヌーバのそれぞれについて、
前記クライアントデバイス上で表示するため、前記マヌーバに対応する前記位置に近い前記複数の関心地点を提供することと、
前記マヌーバの基準点として使用するため、前記選択された関心地点を提供することと
を含む、提供することと、
を行わせるコンピュータ可読記録媒体。
【請求項16】
前記複数のサードパーティが、前記複数の関心地点の中から第1の関心地点に関する要求を提供する第1の要求側と、前記複数の関心地点の中から第2の関心地点に関する要求を提供する第2の要求側とを含み、前記複数の関心地点の中から前記関心地点を選択するために、前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記第1の要求側によって行われた第1の入札額と、前記第2の要求側によって行われた第2の入札額とを比較することと、
前記第1および第2の入札額に基づいて、前記第1の要求側および前記第2の要求側の一方を選択することと
を行わせる請求項15に記載のコンピュータ可読記録媒体。
【請求項17】
前記複数の関心地点が複数の第1の関心地点であり、前記命令が、前記1つまたは複数のプロセッサに、
前記複数のマヌーバのうちの2つの間にある前記ナビゲーション指示に対応するルート上の位置の近くの複数の第2の関心地点を識別することと、
前記複数の第2の関心地点のうちの第2の関心地点を選択することと、
前記選択した第2の関心地点の表示を含む前記ナビゲーション指示を提供することと
をさらに行わせる請求項15に記載のコンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般には、電子デバイスのナビゲーションアプリケーションによって提示されるナビゲーションマヌーバ(navigation maneuver)内に含めるように関心地点を選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、コンピュータ、スマートフォンなど、または組込みデバイスの中で実行中のソフトウェアアプリケーションが、ステップバイステップのナビゲーション指示を生成する。通常、ユーザは、開始地点および目的地を指定し、ソフトウェアアプリケーションは、直ちに、かつ/またはユーザが開始地点から目的地に移動するときに指示を表示する。場合によっては、ソフトウェアアプリケーションはまた、ナビゲーション指示に対応する音声告知を生成する。
【0003】
これらのナビゲーションアプリケーションは通常、基準点として街路を使用する一連のマヌーバを通じて、ユーザにナビゲーション指示、たとえば「メイン街路を右折」を提供する。しかしながら、ある場合には(たとえば、街路標識が見つからず、または不十分にマークされているとき、夜間または嵐の間に視認性が不良であるとき、6差路において、など)、ユーザは、マヌーバを実施するために、指示された街路を遅れずに識別することができないことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、マヌーバ内に含めるように関心地点を選択するためのコンピュータ実装方法が提供される。方法は、クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成することであって、ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、生成することと、複数のマヌーバのうちの1つに対応する位置に近い複数の関心地点を識別することと、複数のサードパーティからの要求を受信することであって、各要求が複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係する、受信することとを含む。方法はまた、複数のサードパーティからの要求と、マヌーバの位置からの関心地点のそれぞれの視認性、または関心地点のそれぞれの位置とマヌーバの位置との間の距離の少なくとも一方とを使用して、マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点の中から関心地点を選択することを含む。さらに、方法は、複数のマヌーバを含むナビゲーション指示をクライアントデバイスに提供することを含み、複数のマヌーバのうちのマヌーバが、選択された関心地点の表示を含む。
【0005】
別の態様では、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読メモリとを含むサーバデバイスが提供される。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、サーバデバイスに、クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成することであって、ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、生成することと、複数のマヌーバのうちの1つに対応する位置に近い複数の関心地点を識別することと、複数のサードパーティからの要求を受信することであって、各要求が複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係する、受信することとを行わせる。命令はさらに、サーバデバイスに、複数のサードパーティからの要求と、マヌーバの位置からの関心地点のそれぞれの視認性、または関心地点のそれぞれの位置とマヌーバの位置との間の距離の少なくとも一方とを使用して、マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点の中から関心地点を選択させる。さらに、命令は、サーバデバイスに、複数のマヌーバを含むナビゲーション指示をクライアントデバイスに提供させ、複数のマヌーバのうちのマヌーバが、選択された関心地点の表示を含む。
【0006】
さらに別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体が、マヌーバ内に含めるように関心地点を選択するための命令を記憶する。コンピューティングデバイス内の1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、命令は、1つまたは複数のプロセッサに、クライアントデバイスのユーザに対するナビゲーション指示を生成することであって、ナビゲーション指示が複数のマヌーバを含む、生成することと、複数のマヌーバのうちの1つに対応する位置に近い複数の関心地点を識別することと、複数のサードパーティからの要求を受信することであって、各要求が複数の関心地点のうちのそれぞれ1つに関係する、受信することとを行わせる。命令はさらに、1つまたは複数のプロセッサに、複数のサードパーティからの要求と、マヌーバの位置からの関心地点のそれぞれの視認性、または関心地点のそれぞれの位置とマヌーバの位置との間の距離の少なくとも一方とを使用して、マヌーバに対応する位置に近い複数の関心地点の中から関心地点を選択させる。さらに、命令は、1つまたは複数のプロセッサに、複数のマヌーバを含むナビゲーション指示をクライアントデバイスに提供させ、複数のマヌーバのうちのマヌーバが、選択された関心地点の表示を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションによって提示されるナビゲーションマヌーバ内に含めるように関心地点を選択するために本開示の技法が使用され得る例示的環境を示す図である。
【
図2】
図1のシステム内で動作し得る例示的電子デバイスのブロック図である。
【
図3A】電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションのユーザにナビゲーション指示を表示するための例示的ユーザインターフェースを示す図である。
【
図3B】電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションのユーザにナビゲーション指示を表示するための例示的ユーザインターフェースを示す図である。
【
図3C】電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションのユーザにナビゲーション指示を表示するための例示的ユーザインターフェースを示す図である。
【
図4】電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションによって提示されるナビゲーションマヌーバ内に含めるように関心地点を選択するための例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
概要
本開示では、電子デバイス上で実行中のナビゲーションアプリケーションを介して表示するためのナビゲーション指示を生成するためのシステムおよび方法が提供される。ナビゲーション指示内に含まれるマヌーバは、マヌーバの近くに位置する関心地点(POI)を含み得る。たとえば、ナビゲーション指示は、ユーザが所与のPOIの近くで方向転換を行うための命令(たとえば、「Jane's Restaurantにおいて右折」)を含み得る。特に、いくつかのPOIが交差点の近くに位置するとき(たとえば、2つのレストランおよびガソリンスタンド)、その交差点でのマヌーバのための基準点として特定のPOIを選択しなければならない。
【0009】
一例として、POIに関連するサードパーティ(たとえば、レストランまたはガソリンスタンドの所有者)に基づいてPOIが選択され得る。たとえば、特定のPOIに関連するサードパーティが、特定のPOIが所与の交差点において選択されることを要求し得る。複数のサードパーティが、同一の交差点においてサードパーティに関連するPOIが選択されることを要求する場合、それらの要求が比較され、どのPOIがその交差点でのマヌーバのための基準点として選択されるかが決定され得る。いくつかの例では、サードパーティは、ナビゲーション指示の状況において、人気のある交差点に関連付けられる権利に入札し得る。POIはまた、POIとマヌーバの位置との間の距離、マヌーバの位置からのPOIの視認性、これらの任意の適切な組合せ、またはマヌーバを行うためにユーザがPOIを識別し得ることを保証する他の適切な要素などの追加の要素を使用して選択され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、特定のマヌーバのためのいくつかの候補POIのそれぞれが、POIについて受信された入札(bid)、POIとマヌーバの位置との間の距離、およびマヌーバの位置からのPOIの視認性に基づいてスコアを割り当てるスコアリングシステムを使用してランク付けされ得る。これらのスコアのそれぞれが、任意の適切な方式で重み付けされ、組み合わされ、かつ/または集約され得る。たとえば、入札受信スコアが最高に重み付けされ得る。次いで、対応するスコアの順にPOIがランク付けされ得、最高にランク付けされたPOIがマヌーバのために選択され得る。次いで、選択されたPOIが、マヌーバの位置構成要素内に含まれ得、ナビゲーション指示を要求するユーザに、ユーザが選択されたPOIに接近するときに提示され得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーションアプリケーションは、レストランのジングルなどの、選択されたPOIを所有するサードパーティに関連するオーディオ、レストランのロゴなどの、選択されたPOIを所有するサードパーティに関連するイメージ、「町で最良のバーガーの本家!」などの、選択されたPOIを所有するサードパーティに関連する語句、レストランについてのビデオ広告などの、選択されたPOIを所有するサードパーティに関連するビデオ、または選択されたPOIに関連する任意の他の適切な情報を提示する。いくつかの実施形態では、ナビゲーション指示は、それぞれのマヌーバ内にしきい値数より多くのPOIを含まない。
【0011】
一般的に言えば、ナビゲーション指示のセット内のマヌーバ内に含めるようにPOIを選択するための技法は、電子デバイス(本明細書では「クライアントデバイス」とも呼ばれる)、1つまたはいくつかのネットワークサーバ、またはこれらのデバイスの組合せを含むシステム上で実行されるナビゲーションアプリケーションとして実装され得る。しかしながら、明快のために、以下の例は、電子デバイス上のナビゲーションアプリケーションを介してユーザがナビゲーション指示を要求する実施形態に主に焦点を当てる。ナビゲーションアプリケーションは、互いに通信していくつかのマヌーバを有するナビゲーション指示のセットを生成するナビゲーションサーバおよび/またはサードパーティ要求サーバに要求を送信する。各マヌーバは、マヌーバを実施するための基準点として使用される位置構成要素を含む。いくつかの実施形態では、ナビゲーションサーバおよび/またはサードパーティ要求サーバは、街路名もしくは住所、交差点、またはマヌーバのうちのいくつかについての地理的座標のセットの代わりに、POIを位置構成要素として識別し得る。
【0012】
いくつかの候補POIが位置構成要素として使用され得るとき、サードパーティ要求サーバは、たとえば、候補POIのそれぞれについて受信された入札、各候補POIとマヌーバの位置との間の距離、マヌーバの位置からの各候補POIの視認性などのいくつかの要素に従って候補POIをランク付けすることによって、候補POIのうちの1つを選択し得る。いくつかの実施形態では、サードパーティ要求サーバは、選択されたPOIをナビゲーションサーバに提供し、ナビゲーションサーバは、選択されたPOIでマヌーバの位置構成要素を置き換える。次いで、ナビゲーションサーバおよび/またはサードパーティ要求サーバは、選択されたPOIを含むナビゲーション指示のセットを電子ディスプレイに提供し、ユーザをユーザの目的地にナビゲートし得る。
【0013】
有利なことに、マヌーバのための基準点としてPOIを含むナビゲーション指示は、基準点として街路のみを使用する典型的なナビゲーション指示よりも安全であり、参考となる。すなわち、ユーザがマヌーバのための基準点として街路のみを使用するナビゲーション指示、たとえば「メイン街路を右折」に従うとき、街路標識が小さく、見つからず、または不十分にマークされているとき、(夜間または嵐の間などに)視認性が不良であるとき、6差路において、など、指示された街路をユーザが識別することができない場合があり得る。そのような場合に、街路標識を識別しようと試みる間に、ユーザが道路から注意を逸らされることがあり、それによって危険な運転となり得る。対照的に、ユーザがマヌーバのための基準点として店やレストランなどのPOIを含むナビゲーション指示に従うとき、ユーザはPOIを容易に突き止める可能性が高い。このようにして、基準点としてPOIを含むナビゲーション指示は、方向転換を探すときにユーザが注意を逸らされる可能性を低減する。
【0014】
さらに、マヌーバのための基準点としてPOIを含むナビゲーション指示は、他の人々から口頭でナビゲーションを受けることに慣れたユーザにとって理解するのがより容易であり得る。すなわち、人々が互いに指示を口頭で与えるとき、人々はしばしば、街路名ではなく、または街路名に加えて、POIを含める(たとえば、「Jane's Restaurantにおいて右折」または「メイン街路を右折し、Jane's Restaurantを単に通過する」)。したがって、マヌーバのための基準点としてPOIを含むナビゲーション指示は、基準点として街路のみを含む典型的なナビゲーション指示よりもユーザにとってより親しみがあり、ロボット的でないことがあり、ユーザによってより快適な体験を生み出し得る。
【0015】
例示的コンピューティング環境
図1を参照すると、上記で略述した技法が実装され得る例示的環境100が、電子デバイス102と、ヘッドユニット106を備える車両104とを含む。電子デバイス102は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどであり得る。電子デバイス102は、通信リンク108を介して車両104のヘッドユニット106と通信し、通信リンク108はワイヤード(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB))またはワイヤレス(たとえば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi Direct)であり得る。電子デバイス102はまた、ワイヤレス通信ネットワークを介して様々なコンテンツプロバイダ、サーバなどと通信し得る。
【0016】
動作の際に、電子デバイス102は、ナビゲーション命令またはマヌーバのシーケンスの形態の、起点位置から目的地位置にユーザをナビゲートするためのナビゲーションデータを取得する。以下でより詳細に論じるように、電子デバイス102は、実装に応じて、通信ネットワークを介してナビゲーションサービスからナビゲーションデータを受信し得、またはローカルにナビゲーションデータを生成し得る。いくつかの実装では、電子デバイス102は、デジタル地図イメージ、テキスト、およびオーディオを含み得る、ナビゲーションに関する情報を、ヘッドユニット106に提供する。ヘッドユニット106は、ディスプレイ110を介してこの情報を表示する。いくつかの実装では、ディスプレイ110はタッチスクリーンであり、テキスト入力を入力するためのソフトウェアキーボードを含み、テキスト入力は、目的地、起点などの名前または住所を含み得る。別のタイプのディスプレイ110は、たとえば回転コントローラなどの非タッチ入力デバイス、または別々のタッチパッドと共に提供される画面であり得る。一般には、ディスプレイ110は、テキストとイメージのどちらも表示することができる必要はない。別の車両内のヘッドユニットは、たとえば、1行またはいくつかの行上に英数字文字を表示することができるだけである単純なディスプレイを含み得る。
【0017】
ヘッドユニット106は、ボタン、ノブなどのハードウェア入力制御を含み得る。これらの制御は、ヘッドユニット106上に、または車両104内の別の場所に配置され得る。たとえば、
図1の車両104は、ヘッドユニット106上のナビゲーション制御112、ならびにヘッドユニット106に通信可能に結合されたステアリングホイール制御114を含む。制御112および114は、電子デバイス102上の様々なナビゲーション制御機能にマッピングされ得る。いくつかの実装では、制御112および114はまた、英数字文字を入力するために、またはナビゲーション指示を要求するための他の機能を実施するために使用され得る。
【0018】
車両104はまた、マイクロフォン116やスピーカ118などのオーディオ入力および出力構成要素をも含み得る。マイクロフォン116は、ユーザから音声入力を取り込むように構成され得、一方、スピーカ118は、ユーザとナビゲーション関連情報を通信するように構成され得る。ハードウェア制御112および114と同様に、マイクロフォン116およびスピーカ118は、直接的にヘッドユニット106上に、または車両104内の別の場所に配置され得る。
【0019】
図2を参照すると、電子デバイス102の例示的実装が示されている。電子デバイス102は、メモリ122に結合された1つまたは複数のプロセッサ120と、GPSユニット124と、タッチスクリーンなどのディスプレイ126と、1つまたは複数のセンサ128(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニット(IMU)、速度計)と、1つまたは複数のオーディオ入力構成要素130と、1つまたは複数のオーディオ出力構成要素132と、1つまたは複数の通信ユニット134とを含み得る。通信ユニット134は、ヘッドユニット106と通信するための近距離通信ユニット、ならびに遠距離通信ユニットを含み得る。近距離通信ユニットは、USB、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi Directなどの1つまたは複数の通信方式をサポートし得、一方、遠距離通信ユニットは、たとえば3Gセルラーネットワークや4Gセルラーネットワークなどの適切なワイヤレスネットワーク136を介してデータを送信および受信し得る。1つまたは複数のプロセッサ120のそれぞれは、任意の適切な汎用処理装置(たとえば、CPU)、マイクロプロセッサ、または特定用途向け処理装置であり得る。メモリ122は、ハードディスク、フラッシュドライブなどの永続的構成要素と、ランダムアクセスメモリ(RAM)ユニットなどの非永続的構成要素とを含み得る非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。プロセッサ120およびメモリ122は、たとえばデジタルバスなどの適切な電気的接続を介して相互接続され得る。
【0020】
通信ユニット134を使用して、電子デバイス102は任意の数の適切なサーバと通信し得る。
図2の例示的構成では、電子デバイス102は、ナビゲーションデータを提供するナビゲーションサーバ138、ならびにサードパーティ要求データを提供するサードパーティ要求サーバ140と通信する。ナビゲーションサーバ138は、プロセッサ142およびメモリ144を含み得、ナビゲーションデータを記憶するナビゲーションデータベース146、および/または地図データを記憶する地図データベースにアクセスするように構成され得る。サードパーティ要求サーバ140は、プロセッサ148およびメモリ150を含み得、サードパーティ要求データを記憶するサードパーティ要求側データベース152にアクセスするように構成され得る。サードパーティ要求データは、POIに関連するサードパーティからの入札、マヌーバのための対応する交差点または位置からの各POIについての視認性量を示す視認性情報、POIのそれぞれをスコアリングするための規則のセットなどを含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、ナビゲーションアプリケーションを実行中の電子デバイスユーザによって提供されるクラウドソースデータ(crowd-sourced data)から視認性情報が取得される。たとえば、ユーザ、または任意の数のボランティア、開発者、管理者などが、ナビゲーションアプリケーションを使用して、特定の交差点または位置からのPOIの視認性を格付けし得、特定の交差点または位置からのPOIの視認性に関するレビューを提供し得、または特定の交差点または位置からのPOIの視認性に関する任意の他の適切な情報を提供し得る。レビューまたは他の情報は、たとえば、特定の交差点に関連付けられるべき代替POIについての提案、またはPOIがナビゲーション指示内に出現するときのPOIに関する補正を含み得る。次いで、ナビゲーションアプリケーションは、サードパーティ要求サーバ140に視認性情報および/または補正されたPOI情報を送信し得る。
【0022】
ナビゲーションサーバ138およびサードパーティ要求サーバ140が別々のサーバとして示されているが、ナビゲーションサーバ138およびサードパーティ要求サーバ140は同一のサーバデバイス内に含まれ得る。
【0023】
図2に示されるように、電子デバイス102のメモリ122はナビゲーションアプリケーション154を記憶する。ナビゲーションアプリケーション154は、コンパイル済み命令、ならびに/あるいは実行時に解釈可能であり、1つまたは複数のプロセッサ120上で実行可能な任意の適切なプログラム可能言語での命令を含み得る。一般には、ナビゲーションアプリケーションは、現在位置または別の開始位置から、ユーザが選択した目的地にドライバを誘導するルートを生成し、またはルートをナビゲーションサーバ138から受信する。一例として、ルートは、いくつかの構成要素をそれぞれ有するステップまたはマヌーバのシーケンスを含み得る。マヌーバ内の構成要素は、ルートセグメント構成要素(たとえば、道路の名前または番号、距離、移動時間、制限速度など)、次のルートセグメントにアクセスするためのアクション構成要素(たとえば、左折、右側に合流など)、およびマヌーバを実施するための基準点として使用されるPOIであり得る位置構成要素(たとえば、Cindy's Donutsにおいて左折)を含み得る。
【0024】
特に、ナビゲーションアプリケーション154は、1つまたは複数のネットワークサーバ(ナビゲーションサーバ138および/またはサードパーティ要求サーバ140)上で動作するPOIセレクタ156と通信し得る。代替として、POIセレクタ156はナビゲーションアプリケーション154の部分であり、またはナビゲーションアプリケーション154とは別々に電子デバイス102上で実行中の独立したタスクとして実装される。さらに別の実装では、POIセレクタ156は、電子デバイス102とサーバの組合せの上で動作する。
【0025】
いずれにしても、POIセレクタ156は、ナビゲーションサーバ138によって生成されたマヌーバのうちの1つに対応する位置に近い、いくつかの候補POIを識別し、候補POIを所有するサードパーティからの(たとえば、サードパーティ要求サーバ140および/またはサードパーティ要求データベース152からの)要求を受信し、サードパーティからの要求、マヌーバの位置からのPOIのそれぞれの視認性、および/またはPOIのそれぞれの位置とマヌーバの位置との間の距離に基づいて、マヌーバに対応するPOIを選択するように構成される。次いで、ナビゲーションサーバ138および/またはサードパーティ要求サーバ140は、選択されたPOIを、ナビゲーション指示のセット内の対応するマヌーバ内に含め、ナビゲーションアプリケーション154にナビゲーション指示のセットを提供し得る。したがって、ナビゲーションアプリケーション154は、ユーザにナビゲーション指示を提示し得、マヌーバのうちの1つは、選択されたPOIの表示を含む(たとえば、Cindy's Donutsにおいて左折)。
【0026】
より具体的には、特定のマヌーバのためのPOIを選択するために、ナビゲーションサーバ138は、マヌーバのための、交差点または位置のしきい値距離以内の候補POIのセットを識別し、POIセレクタ156に候補POIのセットを提供し得る。次いで、POIセレクタ156は、サードパーティ要求データベース152から、候補POIのそれぞれについてのサードパーティ要求データを取得し得る。いくつかの実施形態では、POIセレクタ156は、特定のマヌーバのための候補POIのそれぞれをランク付けし、最高ランクの候補POIを、マヌーバ内に含めるためのPOIとして選択する。たとえば、POIセレクタ156は、それぞれのPOIについて受信された入札に基づいて、受信された入札スコアを候補POIのそれぞれに割り当て得る。POIセレクタ156はまた、それぞれのPOIとマヌーバの位置との間の距離に基づいて、候補POIのそれぞれに距離スコアを割り当て得る。加えて、POIセレクタ156は、マヌーバの位置からのPOIの視認性に基づいて、候補POIのそれぞれに視認性スコアを割り当て得る。さらに、POIセレクタ156は、ユーザによって提供された、指示されたユーザプリファレンスに基づいて、候補POIのそれぞれに、ユーザ特有のスコアなどの追加または代替のスコアを割り当て得る。ユーザプリファレンスは、ユーザからの許可を受けた後に提供される。たとえば、ナビゲーションアプリケーション154は、好ましいPOIを入力し、ナビゲーションアプリケーション154がサーバに好ましいPOIを送ることを許可するためのユーザ制御を含み得る。
【0027】
いずれにしても、候補POIについてのスコアのそれぞれが、任意の適切な方式で重み付けされ、組み合わされ、かつ/または集約され、候補POIのそれぞれについての総合スコアが生成され得る。たとえば、入札受信スコアが最高に重み付けされ得る。次いで、対応するスコアの順に候補POIがランク付けされ得、最高にランク付けされた候補POIがマヌーバのために選択され得る。いくつかの実施形態では、ユーザ、ボランティア、開発者、管理者などが、マヌーバについて最適なPOIが選択されることを保証するようにランキングを調節し得る。たとえば、特定のPOIがマヌーバのための交差点から見ることが難しいことをユーザが識別したとき、ユーザは、別のPOIが選択されるように、ランキング内でPOIを下げることができ得る。
【0028】
前述のように、いくつかの実施形態では、ナビゲーション指示のセットは、それぞれのマヌーバ内にしきい値数より多くのPOIを含むことができない。したがって、POIセレクタ156は、しきい値数に達するまで、ナビゲーション指示のセット内の各マヌーバのためのPOIを選択し得、次いでPOIの選択を停止し得る。次いで、街路名もしくは住所、交差点、または地理的座標のセットが、残りのマヌーバのための位置構成要素として使用され得る。他の実施形態では、POIセレクタ156は、ナビゲーション指示のセット内のマヌーバのそれぞれのためのPOIを選択する。次いで、POIセレクタ156は、選択されたPOIをそれぞれの総合スコアに従ってランク付けし、最高ランクの選択されたPOIをしきい値数まで識別する。しきい値数未満にランク付けされたPOIが取り除かれ得、最高ランクの選択されたPOIが、対応するマヌーバ内に含められ得ると共に、街路名もしくは住所、交差点、または地理的座標のセットが、残りのマヌーバのための位置構成要素として使用され得る。
【0029】
さらにいくつかの実施形態では、たとえば、2つの連続するマヌーバがしきい値距離(たとえば、10マイル(16km))を超えて分離されるとき、POIセレクタ156は、マヌーバ間のPOIを選択し得る。このようにして、ユーザが、実施するためのマヌーバを数マイルにわたって有さないとき、ユーザは、ナビゲーションアプリケーション154から命令を引き続き受信し得る。たとえば、ユーザは、ハイウェイ上を、出口に達する前に50マイル(80km)にわたって移動中であり得る。したがって、ナビゲーションアプリケーション154は、「引き続き直進」などの、アクションを必要としないことがある追加の命令を含め得、選択されたPOIを位置構成要素として含め得る。いくつかの実施形態では、POIセレクタ156またはナビゲーションサーバ138は、2つの連続するマヌーバ間の中点、2つの連続するマヌーバ間の推定時間枠の半分にわたって移動した後にユーザが接近すると予想される位置、2つの連続するマヌーバ間のルートに沿った地理的エリア、または任意の他の適切な位置などの、追加の命令についての位置または地理的エリアを識別し得、識別された位置または地理的エリアのしきい値距離以内のいくつかの候補POIを識別し得る。次いで、POIセレクタ156は、前述と同様に、候補POIからPOIを選択し得る。
【0030】
ナビゲーションアプリケーションによって提示される例示的ユーザインターフェース
図3A~
図3Cは、本明細書において開示されるシステムおよび方法による、電子デバイスのナビゲーションアプリケーションのユーザに対するナビゲーション指示を表示するための例示的ユーザインターフェース300を示す。
図3Aに示される例示的ディスプレイでは、ユーザインターフェース300は、地図ディスプレイと、Allenby Street、King George Street、およびHaCarmel Streetの交差点に向かって移動中のユーザに関連する車両302の表現とを含む。たとえば、地図ディスプレイのための地図データは、ナビゲーションサーバ138によって電子デバイス102に提供され得る。地図ディスプレイは、交差点においていくつかのPOI、Bob's Gas Station 304、Cindy's Donuts 306、Joe's Coffee 308、およびPam's Diner 310を含む。
【0031】
図3Bに示される例示的ディスプレイでは、ユーザは、交差点でのマヌーバ(右折)を含むナビゲーション指示を要求する。この例では、POIセレクタ156は、Bob's Gas Station 304、Cindy's Donuts 306、Joe's Coffee 308、およびPam's Diner 310のそれぞれをマヌーバのための候補POIとして識別する。次いで、POIのそれぞれについて受信された入札、POIのそれぞれと、Allenby Street、King George Street、およびHaCarmel Streetの交差点との間の距離、および交差点からのPOIのそれぞれの視認性に従って、候補POIがランク付けされる。例示的シナリオでは、Bob's Gas Station 304の所有者が、Cindy's Donuts 306、Joe's Coffee 308、およびPam's Diner 310の所有よりも高い入札をサブミットする。候補POIのそれぞれは、交差点からほぼ同じ距離にあり、ナビゲーションサーバ138および/またはサードパーティ要求サーバ140は、交差点からの候補POIの視認性に関するどんなレポートも受信していない。したがって、Bob's Gas Station 304が最高にランク付けされ、POIとして選択される。その結果、ユーザには、Bob's Gas Station 304において右折するようにユーザに命令するナビゲーション指示314が提供される。
【0032】
別の例では、
図3Cに示されるように、第2の車両316のユーザはナビゲーション指示を受信し、2つの連続するマヌーバがしきい値距離(たとえば、10マイル(16km))を超えて分離される。したがって、ナビゲーションサーバ138および/またはサードパーティ要求サーバ140は、「引き続き直進」などの追加の命令を提供し、選択されたPOIを位置構成要素として含める。前述のように、POIは、2つの連続するマヌーバ間の中点、2つの連続するマヌーバ間の推定時間枠の半分にわたって移動した後にユーザが接近すると予想される位置、2つの連続するマヌーバ間のルートに沿った地理的エリア、または任意の他の適切な位置などの、追加の命令についての位置または地理的エリアを識別することによって選択され得る。次いで、POIセレクタ156は、識別された位置または地理的エリアのしきい値距離以内のいくつかの候補POIを識別し、最高ランクまたは最高スコアのPOIなどの、候補POIのうちの1つを選択し得る。この場合、選択されたPOIはCindy's Donuts 306であり、ユーザには、Cindy's Donuts 306を通過して引き続き直進するようにとの追加の命令318が提供される。
【0033】
次に
図4を参照すると、ナビゲーションマヌーバ内に含めるようにPOIを選択するための例示的方法400が、サードパーティ要求サーバ140またはナビゲーションサーバ138内のPOIセレクタ156によって実装され得る。方法400は、コンピュータ可読メモリ150上に記憶され、サードパーティ要求サーバ140または別の適切なコンピューティングシステムの1つまたは複数のプロセッサ148上で実行可能な命令のセットとして実装され得る。
【0034】
ブロック402において、電子デバイス102のユーザ(車両104のオペレータや乗客など)に対するナビゲーション指示が生成され得る。たとえば、ナビゲーション指示は、ユーザによって選択された目的地までのナビゲーション指示を提供するようにとの電子デバイス102からの要求に応答して生成され得る。ナビゲーション指示は、現在位置から目的地にドライバを誘導するルートを含み得る。ルートは、いくつかの構成要素をそれぞれ有するステップまたはマヌーバのシーケンスを含み得る。マヌーバ内の構成要素は、ルートセグメント構成要素(たとえば、道路の名前または番号、距離、移動時間、制限速度など)、次のルートセグメントにアクセスするためのアクション構成要素(たとえば、左折、右側に合流など)、およびマヌーバを実施するための基準点として使用されるPOIであり得る位置構成要素(たとえば、Cindy's Donutsにおいて左折)を含み得る。
【0035】
ブロック404において、いくつかの候補POIが、各マヌーバに対応する位置のしきい値距離以内で識別され得る。POIは、たとえば、レストラン、小売店、エンターテイメント会場、バー、会社などを含み得る。各POIは、POIがマヌーバに対応する交差点または位置に関連付けられることを要求するサードパーティまたは要求側によって所有され、あるいはそれに関連付けられ得る。たとえば、所与のマヌーバに対応する位置の近くに、第1の要求側によって要求される第1のPOI、第2の要求側によって要求される第2のPOI、第3の要求側によって要求される第3のPOIなどがあり得る。例示的シナリオでは、生成されたナビゲーション指示は、メイン街路から第1の街路上への方向転換を含む。AlexおよびDavidがメイン街路と第1の街路の交差点の近くにレストランを所有し、Billがメイン街路と第1の街路の交差点の近くに小売店を所有し、Carlyがメイン街路と第1の街路の交差点の近くにバーを所有する。
【0036】
いくつかの例では、POIセレクタ156は、いくつかのPOIについての位置データを含むPOIデータベースにアクセスすること、および各POIの位置とマヌーバの位置との間の距離を計算することによって、各マヌーバに対応する位置の近くの候補POIを識別し得る。所与のマヌーバについて、マヌーバに対応する位置のしきい値距離以内のPOIが、候補POIとして識別され得る。追加または代替として、(たとえば、データベースを介してアクセスされ、または電子デバイスもしくは車両に関連するイメージセンサを介して取り込まれた)マヌーバに対応する位置に関連するイメージデータが解析され、候補POIが識別され得る。さらに、各マヌーバのための候補POIが、任意の適切な方式で識別され得る。
【0037】
ブロック406において、POIセレクタ156は、マヌーバ内に含めるための候補POIのうちの1つを選択し得る。マヌーバを実施するための交差点の近くに複数の候補POIがあり得るが、1つの特定のPOIがマヌーバのための基準点として選択され得る(たとえば、「Alex's restaurantにおいて左折」、「Bill's retail storeにおいて右折」、または「Carly's barにおいて左折」)。POIは、サードパーティからの候補POIを求める要求、マヌーバの位置からの候補POIの視認性、各候補POIの位置とマヌーバの位置との間の距離などのいくつかの要素に基づいて選択され得る。
【0038】
候補POIからPOIを選択するために、POIセレクタ156は、第1のPOIを求める要求を提供する第1の要求側、第2のPOIを求める要求を提供する第2の要求側、第3のPOIを求める要求を提供する第3の要求側によって行われた(たとえば、サードパーティ要求サーバ140またはサードパーティ要求データベース152からアクセスされた)要求を比較し得る。特定のPOIの所有者(または特定のPOIを求める要求または入札を提供する要求側)は、電子デバイスによって提供されるナビゲーション指示において所有者のPOIを特定の交差点に関連付けることを望むことがあり、したがって所有者のPOIを交差点に関連付けることを要求することがある。たとえば、Alexは、Alexのレストランのユーザ認知を向上させ、顧客を獲得するために、Alexのレストランを第1の街路とメイン街路の人気のある交差点に関連付けることを望むことがある。同様に、Davidは、Alexのレストランの代わりにDavidの競合するレストランを交差点に関連付けることを望むことがある。したがって、AlexおよびDavidのそれぞれの要求が、選択プロセスの間に比較され得る。比較は、サードパーティによって行われたオファーを比較することを含み得る。たとえば、Alexは、交差点に対して入札額を配置し得、Davidも、交差点に対して競合入札額を配置し得、より高い入札者についてのPOIが、ナビゲーション指示において交差点に関連付けられ得る。
【0039】
追加または代替として、選択プロセスは、マヌーバの位置からの候補POIのそれぞれの視認性を比較すること、および/または各候補POIの位置とマヌーバの位置との間の距離を比較することを含む。たとえば、Alexのレストランが第1の街路とメイン街路の交差点において車両オペレータの視点から木々によって隠され、一方、Davidのレストランが同じ車両オペレータにとってはっきりと見える場合、AlexのレストランよりもDavidのレストランが交差点に関連付けられる可能性が高い。別の例として、Davidのレストランが閉店し、ユーザがマヌーバを行うと予想される時刻に明かりをオフにし、一方、Alexのレストランは明かりをオンにして開店していることになる場合、より高い視認性のために、DavidのレストランよりもAlexのレストランが交差点に関連付けられる可能性が高い。さらに別の例として、AlexのレストランがDavidのレストランよりも交差点に物理的に近い場合、またはDavidのレストランよりもユーザが方向転換するように命令される道路に近い場合、DavidのレストランよりもAlexのレストランが交差点に関連付けられる可能性が高い。
【0040】
前述のように、POIセレクタ156は、受信された入札スコア、距離スコア、視認性スコアなどのスコアを各候補POIに割り当て、割り当てたスコアを任意の適切な方式で重み付けし、組み合わせ、または集約して、候補POIのそれぞれについての総合スコアを生成し得る。次いで、候補POIがそれぞれのスコアに従ってランク付けされ、最高ランクのPOIが、マヌーバ内に含めるためのPOIとして選択され得る。
【0041】
POIセレクタ156は、ナビゲーション指示のセット内の各マヌーバのためのPOIを識別し得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーション指示のセットは、それぞれのマヌーバ内にしきい値数より多くのPOIを含むことができない。たとえば、ナビゲーション指示のセットは、1時間のドライブにおいてPOIに関連する3つを超えるマヌーバを含むことができず、100マイル(160km)のドライブにおいてPOIに関連する10個を超えるマヌーバを含むことができず、N分またはNマイルのドライブにおいてPOIに関連するM個を超えるマヌーバを含むことができず、以下同様である。さらに、いくつかの実施形態では、ユーザは、POIに関連するマヌーバと、ドライブの時間または長さの比を選択し得る。したがって、POIセレクタ156は、しきい値数に達するまで、ナビゲーション指示のセット内の各マヌーバのためのPOIを選択し得、次いでPOIの選択を停止し得る。街路名もしくは住所、交差点、または地理的座標のセットが、残りのマヌーバのための位置構成要素として使用され得る。他の実施形態では、POIセレクタ156は、ナビゲーション指示のセット内のマヌーバのそれぞれのためのPOIを選択する。次いで、POIセレクタ156は、それぞれの総合スコアに従って、選択されたPOIをランク付けし、最高ランクの選択されたPOIをしきい値数まで識別する。しきい値数未満にランク付けされたPOIが取り除かれ得、最高ランクの選択されたPOIが、対応するマヌーバ内に含められ得る。
【0042】
ブロック408において、ナビゲーション指示が、ユーザに表示するために電子デバイス102、より具体的にはナビゲーションアプリケーション154に提供され得る。マヌーバのうちの少なくともいくつかについて、ナビゲーション指示は選択されたPOIの表示を含む。たとえば、マヌーバは、「Alexのレストランにおいて左折」であり得る。選択されたPOIのテキスト表示に加えて、表示はさらに、POIを所有し、あるいはPOIに関連するサードパーティからのメッセージを含み得る。たとえば、メッセージは、サードパーティに関連するイメージ(たとえば、Alexのレストランのロゴ)、サードパーティに関連するビデオ(たとえば、Alexのレストランについてのビデオ広告)、サードパーティに関連する音(たとえば、Alexのレストランのジングル)、サードパーティに関連する語句(たとえば、「Alexのレストランにおいて右折。町で最良のバーガーの本家!」)などを含み得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザがナビゲーション指示がPOIを含むことを好まないことを示す選択を行い得る。そのような実施形態では、ナビゲーション指示はPOIの表示を含まないことになる。
【0043】
追加の考慮事項
以下の追加の考慮事項が前述の議論に当てはまる。本明細書全体にわたって、複数の例が、単一の例として説明される構成要素、動作、または構造を実装し得る。1つまたは複数の方法の個々の動作が別々の動作として示され、説明されるが、個々の動作のうちの1つまたは複数が同時に実施され得、示される順序で動作が実施されることを必要とするものはない。例示的構成において別々の構成要素として提示される構造および機能が、組み合わされた構造または構成要素として実装され得る。同様に、単一の構成要素として提示される構造および機能が、別々の構成要素として実装され得る。これらおよび他の変形、修正、追加、および改良は本開示の主題の範囲内に包含される。
【0044】
加えて、いくつかの実施形態が、論理もしくはいくつかの構成要素、モジュール、または機構を含むものとして本明細書において説明される。モジュールは、ソフトウェアモジュール(たとえば、機械可読媒体上に記憶されたコード)またはハードウェアモジュールのどちらかを構成し得る。ハードウェアモジュールは、一定の動作を実施することのできる有形のユニットであり、一定の方式で構成または配置され得る。例示的実施形態では、1つまたは複数のコンピュータシステム(たとえば、スタンドアロン、クライアント、またはサーバコンピュータシステム)あるいはコンピュータシステムの1つまたは複数のハードウェアモジュール(たとえば、プロセッサまたはプロセッサのグループ)が、ソフトウェア(たとえば、アプリケーションまたはアプリケーション部分)によって、本明細書において説明されるような一定の動作を実施するように動作するハードウェアモジュールとして構成され得る。
【0045】
ハードウェアモジュールは、一定の動作を実施するように(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)や特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサとして)永続的に構成される専用回路または論理を備え得る。ハードウェアモジュールはまた、一定の動作を実施するようにソフトウェアによって一時的に構成される(たとえば、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサ内に包含されるような)プログラマブル論理または回路を備え得る。専用の、永続的に構成された回路、または一時的に構成された(たとえば、ソフトウェアによって構成された)回路としてハードウェアモジュールを実装するという決定は、コストおよび時間の考慮によって行われ得ることを理解されよう。
【0046】
したがって、ハードウェアという用語は、有形のエンティティを包含するように理解されるべきであり、物理的に構築され、一定の方式で動作し、または本明細書において説明される一定の動作を実施するように永続的に構成され(たとえば、ハードワイヤード)、または一時的に構成された(たとえば、プログラムされた)エンティティであると理解されるべきである。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(たとえば、プログラムされる)実施形態を考慮すると、ハードウェアモジュールのそれぞれは、何らかの一時期に構成またはインスタンス化される必要はない。たとえば、ハードウェアモジュールがソフトウェアを使用して構成された汎用プロセッサを備える場合、汎用プロセッサは、異なる時に、それぞれの異なるハードウェアモジュールとして構成され得る。したがって、ソフトウェアは、たとえば、一時期に特定のハードウェアモジュールを構成し、異なる時期に異なるハードウェアモジュールを構成するようにプロセッサを構成し得る。
【0047】
ハードウェアおよびソフトウェアモジュールは、他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールに情報を提供し、それらから情報を受信し得る。したがって、記載のハードウェアモジュールは、通信可能に結合されると見なされ得る。そのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュールのうちの複数が同時期に存在する場合、ハードウェアまたはソフトウェアモジュールを接続する信号伝送を通じて(たとえば、適切な回路およびバスを介して)通信が達成され得る。複数のハードウェアモジュールまたはソフトウェアが異なる時に構成またはインスタンス化される実施形態では、そのようなハードウェアまたはソフトウェアモジュールの間の通信が、たとえば、複数のハードウェアまたはソフトウェアモジュールがアクセスできるメモリ構造内の情報の記憶および検索を通じて達成され得る。たとえば、1つのハードウェアまたはソフトウェアモジュールが動作を実施し、それが通信可能に結合されるメモリデバイス内にその動作の出力を記憶し得る。次いで、さらなるハードウェアまたはソフトウェアモジュールは、その後に、メモリデバイスにアクセスし、記憶された出力を検索および処理し得る。ハードウェアおよびソフトウェアモジュールはまた、入力または出力デバイスとの通信を開始し得、リソース(たとえば、情報の集合)に対して操作し得る。
【0048】
本明細書において説明される例示的方法の様々な動作が、少なくとも部分的に、関連する動作を実施するように(たとえば、ソフトウェアによって)一時的に構成され、または永続的に構成される1つまたは複数のプロセッサによって実施され得る。一時的に構成されても、永続的に構成されても、そのようなプロセッサは、1つまたは複数の動作または機能を実施するように動作するプロセッサで実装されるモジュールを構成し得る。本明細書において参照されるモジュールは、いくつかの例示的実施形態において、プロセッサで実装されるモジュールを備える。
【0049】
同様に、本明細書において説明される方法またはルーチンは、少なくとも部分的にプロセッサで実装され得る。たとえば、方法の動作のうちの少なくともいくつかは、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されるハードウェアモジュールによって実施され得る。動作のうちのいくつかの実施は、1つまたは複数のプロセッサの間で分散され得、単一のマシン内に常駐するだけではなく、いくつかのマシンにわたって配置される。いくつかの例示的実施形態では、プロセッサは単一の位置(たとえば、自宅環境内、オフィス環境内、またはサーバファームとして)に配置され、他の実施形態では、プロセッサはいくつかの位置にわたって分散され得る。
【0050】
1つまたは複数のプロセッサはまた、「クラウドコンピューティング」環境内の、またはSaaSとしての関連する動作の実施をサポートするように動作し得る。たとえば、上記で示したように、動作のうちの少なくともいくつかは、(プロセッサを含むマシンの例として)コンピュータのグループによって実施され得、これらの動作は、ネットワーク(たとえば、インターネット)および1つまたは複数の適切なインターフェース(たとえば、API)を介してアクセス可能である。
【0051】
動作のうちのいくつかの実施は、1つまたは複数のプロセッサの間で分散され得、単一のマシン内に常駐するだけではなく、いくつかのマシンにわたって配置される。いくつかの例示的実施形態では、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されるモジュールは、単一の地理的位置内に(たとえば、自宅環境、オフィス環境、またはサーバファーム内に)配置され得る。他の例示的実施形態では、1つまたは複数のプロセッサまたはプロセッサで実装されるモジュールは、いくつかの地理的位置にわたって分散され得る。
【0052】
本明細書のいくつかの部分は、マシンメモリ(たとえば、コンピュータメモリ)内にビットまたはバイナリデジタル信号として記憶されたデータに対する操作のアルゴリズムまたは記号表現によって提示される。これらのアルゴリズムまたは記号表現は、データ処理技術分野の当業者の作業を他の当業者に伝達するために当業者によって使用される技法の例である。本明細書で使用される場合、「アルゴリズム」または「ルーチン」は、所望の結果に至る、動作または類似の処理の首尾一貫したシーケンスである。この文脈では、アルゴリズム、ルーチン、および動作は、物理量の物理的操作を含む。必須ではないが、通常は、そのような量は、マシンによって記憶し、アクセスし、移送し、組み合わせ、比較し、あるいは操作することのできる電気信号、磁気信号、または光信号の形態を取ることができる。主に一般的な慣習のために、「データ」、「コンテンツ」、「ビット」、「値」、「要素」、「シンボル」、「文字」、「用語」、「番号」、「数字」などの語を用いてそのような信号を参照することが時には好都合である。しかしながら、これらの語は好都合なラベルに過ぎず、適切な物理量に関連付けられるべきである。
【0053】
別段に明記されていない限り、「処理する」、「計算する」、「決定する」、「提示する」、「表示する」などの語を用いる本明細書の議論は、1つまたは複数のメモリ(たとえば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの任意の適切な組合せ)、レジスタ、または情報を受け取り、記憶し、送り、もしくは表示する他のマシン構成要素内の物理的(たとえば、電子的、磁気的、または光学的)量として表されるデータを操作または変換するマシン(たとえば、コンピュータ)のアクションまたはプロセスを指すことがある。
【0054】
本明細書で使用される場合、「一実施形態」または「実施形態」に対する任意の参照は、実施形態と共に説明される特定の要素、特徴、構造、特性が少なくとも1つの実施形態内に含まれることを意味する。本明細書の様々な場所における「一実施形態では」という語句の出現は、必ずしも同一の実施形態を参照するわけではない。
【0055】
いくつかの実施形態は、「結合される」および「接続される」という表現ならびにその派生語と共に使用して説明されることがある。たとえば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が直接的に物理的または電気的に接触していることを示すために、「結合される」という用語を使用して説明されることがある。しかしながら、「結合される」という用語は、2つ以上の要素が互いに直接的に接触していないが、それでも互いに協働または対話することも意味することがある。実施形態はこの文脈に限定されない。
【0056】
本明細書で使用される場合、「備える」、「含む」、「有する」という用語、またはそれらの任意の他の変形は、非排他的包含をカバーするものとする。たとえば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの要素に限定されるわけでなく、明白に列挙されず、またはそのようなプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有の他の要素を含み得る。さらに、別段に明記されていない限り、「または」は、排他的論理和ではなく、包含的論理和を指す。たとえば、条件AまたはBは、以下のうちのいずれか1つによって満たされる。Aが真(または存在)、かつBが偽(または存在しない)、Aが偽(または存在しない)、かつBが真(または存在)、AとBがどちらも真(存在)。
【0057】
加えて、「a」または「an」の使用は、本明細書の実施形態の要素および構成要素を記述するために利用される。これは便宜上のために、説明の一般的な意味を与えるために行われるに過ぎない。この説明は、1つまたは少なくとも1つを含むように理解されるべきであり、そうでないことを意味することが明らかでない限り、単数は複数も含む。
【0058】
本開示を読むとき、本明細書において開示された原理を通じてナビゲーションに関する通信セッションを確立するためのさらに追加の代替の構造的および機能的設計を当業者は理解されよう。したがって、特定の実施形態および応用例が図示され、説明されたが、開示される実施形態は、本明細書において開示される厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。添付の特許請求の範囲において定義される趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者にとって明らかな、様々な修正、変更、および変形が、本明細書において開示される方法および装置の構成、動作、および詳細において行われ得る。
【符号の説明】
【0059】
100 例示的環境
102 電子デバイス
104 車両
106 ヘッドユニット
108 通信リンク
110 ディスプレイ
112 ナビゲーション制御
114 ステアリングホイール制御
116 マイクロフォン
118 スピーカ
120 プロセッサ
122 メモリ
124 GPSユニット
126 ディスプレイ
128 センサ
130 オーディオ入力構成要素
132 オーディオ出力構成要素
134 通信ユニット
136 ワイヤレスネットワーク
138 ナビゲーションサーバ
140 サードパーティ要求サーバ
142 プロセッサ
144 メモリ
146 ナビゲーションデータベース
148 プロセッサ
150 メモリ
152 サードパーティ要求側データベース
154 ナビゲーションアプリケーション
156 POIセレクタ
300 ユーザインターフェース
302 車両
304 Bob's Gas Station
306 Cindy's Donuts
308 Joe's Coffee
310 Pam's Diner
314 ナビゲーション指示
316 第2の車両
318 追加の命令