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特許7410732情報処理装置、情報処理方法、無線通信装置、参加方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、無線通信装置、参加方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/20 20090101AFI20231227BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20231227BHJP
【FI】
H04W16/20
H04W84/18
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020015210
(22)【出願日】2020-01-31
(65)【公開番号】P2021125701
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田山 修平
(72)【発明者】
【氏名】神谷 謙治
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-042078(JP,A)
【文献】米国特許第08185121(US,B2)
【文献】特開2018-056790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線通信装置を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得するマップ取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、無線通信特性を取得する特性取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、前記位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出する通信範囲算出部と、
前記マップ情報と、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を表示させる表示制御部と、
を備え
前記表示制御部は、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲のうち、通信可能距離の1/2以下の範囲を表す仮想通信範囲を表示させる
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、2以上の前記仮想通信範囲が重複する部分を強調して表示させる
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記複数の無線通信装置のうち、前記通信範囲の中に他の無線通信装置が存在しない通信不成立装置を検出し、前記通信不成立装置を示す情報を強調して表示させる
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記複数の無線通信装置のうち、前記通信範囲の中に2以上の他の無線通信装置が存在しない冗長不成立装置を検出し、前記冗長不成立装置を示す情報を強調して表示させる
請求項1からの何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
無線信号を遮蔽する障害物の位置を示す障害物情報を取得する障害物取得部をさらに備え、
前記通信範囲算出部は、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、前記設置位置から見て前記障害物に隠させる領域を前記通信範囲から除く
請求項1からの何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
前記情報処理装置が、複数の無線通信装置を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得し、
前記情報処理装置が、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得し、
前記情報処理装置が、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、無線通信特性を取得し、
前記情報処理装置が、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、前記位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出し、
前記情報処理装置が、前記マップ情報と、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を表示させ
前記情報処理装置が、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲のうち、通信可能距離の1/2以下の範囲を表す仮想通信範囲を表示させる
情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
複数の無線通信装置を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得するマップ取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、無線通信特性を取得する特性取得部と、
前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、前記位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出する通信範囲算出部と、
前記マップ情報と、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を表示させる表示制御部と、
して機能させ
前記表示制御部は、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲のうち、通信可能距離の1/2以下の範囲を表す仮想通信範囲を表示させる
めのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、無線通信装置、参加方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線IoT(Internet of Things)システムを構築する場合、無線通信装置を対象エリア内に分散して設置し、マルチホップネットワーク等の無線ネットワークを構築する。この場合、安定した通信および冗長性を有する通信を実現するために、複数の無線通信装置のそれぞれを適切な位置に設置しなければならない。例えば、複数の無線通信装置のそれぞれを、他の無線通信装置の通信可能範囲内に入るような位置に設置しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-167623号公報
【文献】特開2015-170914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、一般に、対象エリア内には障害物が存在すること等の理由から、単純な通信距離のみにより無線通信装置の通信可能範囲を決定することはできない。また、通常、対象エリア内のどこにでも無線通信装置を設置可能というわけではないので、設置可能な位置が制限される。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、無線通信装置を適切な位置に設置させることができる情報処理装置、情報処理方法、無線通信装置、参加方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、複数の無線通信装置を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得するマップ取得部と、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、無線通信特性を取得する特性取得部と、前記複数の無線通信装置のそれぞれについて、前記位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出する通信範囲算出部と、前記マップ情報と、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を表示させる表示制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記複数の無線通信装置のそれぞれの前記通信範囲のうち、通信可能距離の1/2以下の範囲を表す仮想通信範囲を表示させる
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、無線通信装置を適切な位置に設置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、複数の無線通信装置が設置された対象エリアを示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示す図である。
図3図3は、第1実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図4図4は、第1実施形態に係る情報処理装置により表示されるシミュレーション画像を示す図である。
図5図5は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置の機能構成を示す図である。
図6図6は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置により表示されるシミュレーション画像を示す図である。
図7図7は、複数の無線通信装置により構成される無線ネットワークの一例を示す図である。
図8図8は、第2実施形態に係る無線通信装置の構成を示す図である。
図9図9は、第2実施形態に係る無線通信装置が無線ネットワークに参加する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、図9に続く処理の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る情報処理装置20について説明する。情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれを適切な位置に設置させるための支援を行う。
【0010】
図1は、複数の無線通信装置10が設置された対象エリアを示す図である。
【0011】
複数の無線通信装置10は、屋内または地下等における対象エリアにおける互いに異なる位置に設置される。複数の無線通信装置10のそれぞれは、対象エリアにおける、床、天井、壁、柱および固定物上等のどのような物に設置されてもよい。
【0012】
複数の無線通信装置10は、例えば、無線IoTシステムを構成する。複数の無線通信装置10のそれぞれは、例えば、Wi-Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)等の無線ルータ装置であってもよい。例えば、複数の無線通信装置10は、互いに無線通信により接続され、メッシュネットワークやマルチホップネットワーク等を構成する。
【0013】
図2は、第1実施形態に係る情報処理装置20の機能構成を示す図である。
【0014】
情報処理装置20は、一般的なコンピュータまたはサーバである。また、情報処理装置20は、1台のコンピュータであってもよいし、クラウドシステムのように複数台のコンピュータにより構成されていてもよい。情報処理装置20は、対象エリアの近傍に設けられてもよいし、対象エリアから離れた場所に設けられてもよい。
【0015】
情報処理装置20は、マップ取得部22と、位置取得部24と、特性取得部26と、通信範囲算出部28と、表示制御部30とを備える。情報処理装置20は、例えば所定のプログラムを実行することにより、マップ取得部22、位置取得部24、特性取得部26、通信範囲算出部28および表示制御部30として機能する。
【0016】
マップ取得部22は、複数の無線通信装置10を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得する。例えば、マップ取得部22は、対象エリアの平面を表すマップ情報を取得する。例えば、マップ取得部22は、情報処理装置20の外部からネットワーク等を介してマップ情報を取得する。
【0017】
位置取得部24は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得する。例えば、位置情報は、マップ情報における座標を表す。例えば、位置取得部24は、ユーザが情報処理装置20に対して入力した位置情報を取得する。
【0018】
特性取得部26は、複数の無線通信装置10のそれぞれの無線通信特性を取得する。例えば、無線通信特性は、複数の無線通信装置10のそれぞれが通信をすることができる通信可能距離である。また、通信可能距離は、マップ情報上での距離を表してもよい。例えば、マップ取得部22は、情報処理装置20の外部からネットワーク等を介して無線通信特性を取得してもよいし、ユーザが情報処理装置20に対して入力した無線通信特性を取得してもよい。
【0019】
通信範囲算出部28は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出する。例えば、通信範囲算出部28は、一つの無線通信装置10について、位置情報に示された位置を中心とし、無線通信特性に示された通信可能距離を半径とする円を、通信範囲として算出する。
【0020】
表示制御部30は、マップ取得部22からマップ情報を取得する。また、表示制御部30は、通信範囲算出部28から、複数の無線通信装置10のそれぞれの通信範囲を取得する。
【0021】
表示制御部30は、マップ情報と、複数の無線通信装置10のそれぞれの通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を生成する。そして、表示制御部30は、生成したシミュレーション画像を表示部に表示させる。
【0022】
図3は、第1実施形態に係る情報処理装置20の処理の流れを示すフローチャートである。情報処理装置20は、例えば、図3に示す流れで処理を実行する。
【0023】
まず、S11において、情報処理装置20は、複数の無線通信装置10を設置する対象エリアを表すマップ情報を取得する。続いて、S12において、情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、設置位置を示す位置情報を取得する。
【0024】
続いて、S13において、情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれの無線通信特性を取得する。続いて、S14において、情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出する。
【0025】
続いて、S15において、情報処理装置20は、マップ情報と、複数の無線通信装置10のそれぞれの通信範囲とを重畳したシミュレーション画像を生成する。そして、表示制御部30は、生成したシミュレーション画像を表示部に表示させる。
【0026】
図4は、第1実施形態に係る情報処理装置20により表示されるシミュレーション画像を示す図である。情報処理装置20は、例えば、図4に示すようなシミュレーション画像を表示部に表示させる。
【0027】
例えば、表示制御部30は、対象エリアの平面を表すマップ情報上に、複数の無線通信装置10のそれぞれの設置位置を示すマーカーを含むシミュレーション画像を表示部に表示させる。マーカーは、例えば、ドット状のアイコンである。
【0028】
また、表示制御部30は、複数の無線通信装置10のそれぞれの通信範囲を表す円をさらに含むシミュレーション画像を表示部に表示させる。例えば、表示制御部30は、所定の透過色で円を表示させてもよい。
【0029】
この場合、表示制御部30は、複数の無線通信装置10のそれぞれの通信範囲のうち、通信可能距離の1/2の範囲を表す仮想通信範囲を表示部に表示させる。これにより、表示制御部30は、仮想通信範囲が接触している2つの無線通信装置10が互いに通信可能であることを示すことができる。
【0030】
また、表示制御部30は、2以上の仮想通信範囲が重複する部分を強調して表示させてもよい。例えば、表示制御部30は、2以上の仮想通信範囲が重複する部分と、他の仮想通信範囲と重複していない部分とで、色を変更して表示させてもよい。これにより、表示制御部30は、通信可能である2つの無線通信装置10を、わかりやすくユーザに提示することができる。
【0031】
また、表示制御部30は、複数の無線通信装置10のうち、通信範囲の中に他の無線通信装置10が存在しない通信不成立装置を検出する。そして、表示制御部30は、通信不成立装置を示す情報を強調して表示部に表示させてもよい。例えば、表示制御部30は、通信不成立装置である無線通信装置10の仮想通信範囲に、所定の形状の画像(図4のクロス状の画像)を重畳して表示させてもよい。これにより、表示制御部30は、他の無線通信装置10と無線接続できない無線通信装置10を、わかりやすくユーザに提示することができる。
【0032】
ユーザは、このようなシミュレーション画像を参照して、再度、複数の無線通信装置10の設置位置を修正する。なお、この場合、ユーザは、実際の設置位置を変更せずに、情報処理装置20へ入力する位置情報のみを変更すればよい。続いて、ユーザは、修正後の設置位置に基づき、情報処理装置20にシミュレーション画像を再度生成させて、表示部に表示させる。そして、ユーザは、複数の無線通信装置10の全ての設置位置が適切となるまで、以上の処理を繰り返す。
【0033】
このように、本実施形態に係る情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれが適切な設置位置かどうかを表すシミュレーション画像を表示させる。これにより、本実施形態に係る情報処理装置20によれば、複数の無線通信装置10のそれぞれを適切な位置に設置させるための支援を行うことができる。
【0034】
図5は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置20の機能構成を示す図である。変形例に係る情報処理装置20は、図2に示した機能構成の情報処理装置20と略同一の機能構成を有するので、同一の機能ブロックについては同一の符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0035】
変形例に係る情報処理装置20は、障害物取得部32をさらに備える。情報処理装置20は、所定のプログラムを実行することにより、障害物取得部32としてさらに機能する。
【0036】
障害物取得部32は、無線信号を遮蔽する障害物の位置を示す障害物情報を取得する。例えば、障害物情報は、マップ情報における障害物の位置を示す。
【0037】
変形例において、通信範囲算出部28は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、設置位置から見て障害物に隠させる領域を、通信範囲から除く。
【0038】
すなわち、通信範囲算出部28は、複数の無線通信装置10のそれぞれについて、位置情報および無線通信特性に基づき通信範囲を算出し、算出した通信範囲から障害物により隠される領域を除く。例えば、通信範囲算出部28は、一つの無線通信装置10について、位置情報に示された位置を中心とし、通信可能距離を半径とした円のうち、障害物の影となる部分を除いた領域を、通信範囲とする。
【0039】
図6は、第1実施形態の変形例に係る情報処理装置20により表示されるシミュレーション画像を示す図である。変形例に係る情報処理装置20は、例えば、図6に示すようなシミュレーション画像を表示部に表示させる。
【0040】
例えば、表示制御部30は、対象エリアの平面を表すマップ情報上に、障害物を表す画像がさらに重畳されたシミュレーション画像を表示部に表示させる。これにより、表示制御部30は、ユーザに対して、障害物の位置を示すことができる。
【0041】
さらに、表示制御部30は、位置情報に示された位置を中心とした円のうちの、設置位置から見て障害物に隠させる領域を除いた画像をさらに含むシミュレーション画像を表示部に表示させる。これにより、表示制御部30は、ユーザに対して、障害物により隠されることにより通信ができない領域を、わかりやすくユーザに提示することができる。
【0042】
さらに、表示制御部30は、複数の無線通信装置10のうち、通信範囲の中に2以上の他の無線通信装置10が存在しない冗長不成立装置を検出してもよい。そして、表示制御部30は、情報不成立装置を示す情報を強調して表示部に表示させてもよい。例えば、表示制御部30は、情報不成立装置である無線通信装置10の仮想通信範囲に、所定の形状の画像(図6のクロス状の画像)を重畳して表示させてもよい。これにより、表示制御部30は、1つの他の無線通信装置10と接続されるが、2以上の他の無線通信装置10と無線接続できない無線通信装置10を、わかりやすくユーザに提示することができる。
【0043】
このように、本実施形態に係る情報処理装置20は、複数の無線通信装置10のそれぞれにより確実に通信可能な設置位置かどうかを表すシミュレーション画像を表示させる。これにより、本実施形態に係る情報処理装置20によれば、複数の無線通信装置10のそれぞれを、確実で適切な位置に設置させるための支援を行うことができる。
【0044】
(第2実施形態)
まず、第2実施形態に係る無線通信装置40について説明する。第2実施形態に係る無線通信装置40は、ツリー構造の無線ネットワークに参加する。この場合において、第2実施形態に係る無線通信装置40は、親ノードを選択するとともに、通信経路の冗長性を確保するための冗長ノードを登録することができる。
【0045】
図7は、複数の無線通信装置10により構成される無線ネットワークの一例を示す図である。
【0046】
複数の無線通信装置10は、対象エリア内に既に設置されており、無線ネットワークを構成している。本実施形態においては、無線ネットワークは、ツリー構造の無線ネットワークを構成している。複数の無線通信装置10のそれぞれは、ツリー構造の無線ネットワークにおける何れかのノードとして機能する。また、複数の無線通信装置10の何れか1つが、ルートノードとして機能する。ルートノードは、ツリー構造におけるルートの位置(ツリー構造の最も上流側の位置)のノードである。ルートノードの無線通信装置10は、例えば、外部ネットワークと接続される。
【0047】
また、ルートノード以外のノードとなる無線通信装置10は、親ノードと無線接続されている。親ノードは、無線ネットワークにおける自身より1つ上流側のノードである。また、リーフノード(木構造の最も下流側のノード)以外のノードとなる無線通信装置10は、子ノードと無線接続されている。子ノードは、無線ネットワークにおける自身より1つ下流側のノードである。
【0048】
このようなツリー構造の無線ネットワークは、親ノードから子ノードへと向かう方向への情報伝送と、子ノードから親ノードへと向かう方向への情報伝達を行う。そして、ツリー構造の無線ネットワークに含まれる複数のノードのそれぞれは、情報伝達の中継装置として機能する。これにより、ツリー構造の無線ネットワークに含まれる複数のノードのうちの第1ノードは、複数のノードのうちの第1ノードと無線接続がされていない第2ノードと、マルチホップによる情報の送受信をすることができる。
【0049】
本実施形態に係る無線通信装置40は、このような構成の無線ネットワークに参加して、新たなノードとして機能することができる。この場合、無線通信装置40は、複数のノードのうち直接無線通信をすることができる2つのノードを選択し、選択した2つのノードのうちの一方を親ノードとして無線ネットワークに参加する。また、無線通信装置40は、選択した2つのノードのうちの他方を通信経路の冗長性を確保するための冗長ノードとして登録する。これにより、無線通信装置40は、何らかの理由により親ノードとの無線通信が途絶えた場合であっても、冗長ノードに接続して新たな無線通信を行うことができる。
【0050】
図8は、第2実施形態に係る無線通信装置40の構成を示す図である。無線通信装置40は、無線通信回路42と、情報処理回路44と、操作入力装置46と、表示装置48とを備える。
【0051】
無線通信回路42は、無線通信装置10と無線通信を行う。無線通信方式は、どのような方式であってもよい。無線通信方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)またはBluetooth(登録商標)等の方式であってもよい。
【0052】
情報処理回路44は、装置全体を制御する。操作入力装置46は、ユーザによる操作を受け付け、受け付けた情報を情報処理回路44に与える。表示装置48は、情報処理回路44による制御に応じて、ユーザに対して情報を表示する。
【0053】
ここで、情報処理回路44は、無線ネットワークに参加する参加処理を実行する。情報処理回路44は、参加処理において、複数のノードのうち通信可能な2つのノードを選択する。そして、情報処理回路44は、選択した2つのノードのうちの一方を親ノードとして無線ネットワークに参加し、選択した2つのノードのうちの他方を通信経路の冗長性を確保するための冗長ノードとして登録する。
【0054】
図9および図10は、第2実施形態に係る無線通信装置40が無線ネットワークに参加する場合における、情報処理回路44の処理の流れを示すフローチャートである。
【0055】
情報処理回路44は、ユーザが操作入力装置46等を操作することにより、無線ネットワークに参加する場合、図9および図10に示す処理を実行する。
【0056】
まず、S51において、情報処理回路44は、ビーコン信号を受信する状態に遷移する。そして、情報処理回路44は、無線ネットワークを構成する複数のノード(無線通信装置10)から送信されたビーコン信号を探索する。
【0057】
S52において、情報処理回路44は、ビーコン信号が受信できたか否かを判断する。ビーコン信号を受信できない場合(S52のNo)、情報処理回路44は、ビーコン信号を受信できるまで、S52で処理を待機する。ビーコン信号を受信できた場合(S52のYes)、情報処理回路44は、処理をS53に進める。
【0058】
S53において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の送信元がルートノードであるか否かを判断する。ルートノードからビーコン信号を受信した場合(S53のYes)、情報処理回路44は、処理をS54に進める。ルートノード以外からビーコン信号を受信した場合(S53のNo)、情報処理回路は、処理を図10のS71に進める。
【0059】
S54において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の電波強度が、予め定められた第1レベルより大きいか否かを判断する。受信したビーコン信号の電波強度が第1レベルより大きくない場合(S54のNo)、情報処理回路44は、処理をS52に戻し、再度、ビーコン信号の受信を待機する。
【0060】
受信したビーコン信号の電波強度が第1レベルより大きい場合(S54のYes)、情報処理回路44は、処理をS55に進める。S55において、情報処理回路44は、ルートノードを親ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。そして、情報処理回路44は、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加する。無線ネットワークへの参加ができた場合、続いて、S56において、情報処理回路44は、ビーコン信号の送信を開始する。
【0061】
ルートノードを親ノードとして無線接続されたノードは、下流側に多くのノードが接続される可能性が高い。従って、ルートノードを親ノードとして無線接続されたノードは、ルートノードと無線接続が切断される可能性を低くすることにより、無線ネットワークの全体の通信の安定性を高くすることができる。従って、情報処理回路44は、複数のノードのうちのルートノードから第1レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信したことを条件として、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加する。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークの全体の通信の安定性を高くすることができる。
【0062】
情報処理回路44は、S56の後、処理をS57に進める。S57において、情報処理回路44は、冗長ノードの探索モードに移行する。情報処理回路44は、冗長ノードの探索モードに移行した場合、処理をS58に進める。
【0063】
S58において、情報処理回路44は、親ノード(ルートノード)以外からビーコン信号が受信できたか否かを判断する。ビーコン信号を受信できない場合(S58のNo)、情報処理回路44は、処理をS62に進める。ルートノード以外からビーコン信号を受信できた場合(S58のYes)、情報処理回路44は、処理をS59に進める。
【0064】
S59において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の電波強度が、予め定められた第2レベルより大きいか否かを判断する。第2レベルは、第1レベルより低い電波強度である。受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きくない場合(S59のNo)、情報処理回路44は、処理をS58に戻し、再度、ルートノード以外からビーコン信号の受信を待機する。
【0065】
受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きい場合(S59のYes)、情報処理回路44は、処理をS60に進める。S60において、情報処理回路44は、ビーコン信号を送信したノードを冗長ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。そして、情報処理回路44は、ビーコン信号を送信したノードを冗長ノードとして登録する。
【0066】
このように、情報処理回路44は、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加した後、複数のノードのうちのルートノードではない任意のノード(第1ノード)から第2レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信した場合、第1ノードを冗長ノードとして登録する。これにより、情報処理回路44は、もし親ノードとの間の無線通信が切断された場合、他のノードを親ノードとして新たに無線ネットワークに参加することが可能となる。従って、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性を低くすることができる。また、情報処理回路44は、予め定められた第2レベルより大きい電波強度のビーコン信号を送信するノードを親ノートとするので、親ノードと無線接続が切断される可能性を低くすることができる。
【0067】
情報処理回路44は、S60の後、処理をS61に進める。S61において、情報処理回路44は、冗長ノードが存在することを示す情報を表示装置48に表示させる。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性が低い位置に、無線通信装置40が設置されていることを、ユーザに通知することができる。
【0068】
情報処理回路44は、S61の処理を終えると、参加処理を終了する。
【0069】
また、ルートノード以外からビーコン信号を受信できない場合(S58のNo)、S62において、情報処理回路44は、冗長ノードの探索モードに移行してから一定期間が経過したか否かを判断する。冗長ノードの探索モードに移行してから一定期間が経過していない場合(S62のNo)、情報処理回路44は、処理をS58に戻し、再度、ビーコン信号の受信を待機する。
【0070】
冗長ノードの探索モードに移行してから一定期間が経過した場合(S62のYes)、情報処理回路44は、処理をS63に進める。S63において、情報処理回路44は、冗長ノードが存在しないことを示す情報を表示装置48に表示させる。これにより、情報処理回路44は、情報処理回路44は、無線ネットワークと切断の可能性が高い位置に、無線通信装置40が設置されていることを、ユーザに通知することができる。従って、ユーザは、無線ネットワークと切断の可能性を低くしたい場合には、冗長ノードを登録できるような位置に無線通信装置40を設置し直すことができる。
【0071】
情報処理回路44は、S63の処理を終えると、参加処理を終了する。
【0072】
一方、情報処理回路44は、最初のビーコン信号の探索においてルートノード以外からビーコン信号を受信した場合(S53のNo)、情報処理回路は、処理を図10のS71に進める。
【0073】
S71において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きいか否かを判断する。受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きくない場合(S71のNo)、情報処理回路44は、処理を図9のS52に戻し、再度、ビーコン信号の受信を待機する。
【0074】
受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きい場合(S71のYes)、情報処理回路44は、処理をS72に進める。S72において、情報処理回路44は、ビーコン信号を送信したノードを、親ノードの第1候補として決定する。情報処理回路44は、S72の後、処理をS73に進める。
【0075】
S73において、情報処理回路44は、第1候補以外のノードからビーコン信号が受信できたか否かを判断する。第1候補以外のノードからビーコン信号を受信できない場合(S73のNo)、情報処理回路44は、第1候補以外のノードからビーコン信号を受信できるまで、S73で処理を待機する。第1候補以外のノードからビーコン信号を受信できた場合(S73のYes)、情報処理回路44は、処理をS74に進める。
【0076】
S74において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の送信元がルートノードであるか否かを判断する。ルートノードからビーコン信号を受信した場合(S74のYes)、情報処理回路44は、処理をS75に進める。ルートノード以外からビーコン信号を受信した場合(S74のNo)、情報処理回路は、処理をS80に進める。
【0077】
S75において、情報処理回路44は、ルートノードから受信したビーコン信号の電波強度が、第1レベルより大きいか否かを判断する。ルートノードから受信したビーコン信号の電波強度が第1レベルより大きくない場合(S75のNo)、情報処理回路44は、処理をS73に戻し、再度、第1候補以外のビーコン信号の受信を待機する。
【0078】
ルートノードから受信したビーコン信号の電波強度が第1レベルより大きい場合(S75のYes)、情報処理回路44は、処理をS76に進める。S76において、情報処理回路44は、ルートノードを親ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。そして、情報処理回路44は、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加する。無線ネットワークへの参加ができた場合、続いて、S77において、情報処理回路44は、ビーコン信号の送信を開始する。
【0079】
S77に続いて、S78において、情報処理回路44は、第1候補を冗長ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。そして、情報処理回路44は、第1候補を冗長ノードとして登録する。
【0080】
このように、参加処理において、情報処理回路44は、ルートノードからビーコン信号を受信する前またはルートノードから第1レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信できない場合であって、第1ノードから第2レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信した場合、第1ノードを親ノードの候補として選択する。そして、情報処理回路44は、第1ノードを親ノードの候補として選択した後であって、ルートノードから第1レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信した場合、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加し、第1ノードを冗長ノードとして登録する。
【0081】
このように、情報処理回路44は、ルートノードから第1レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信したことを条件として、ルートノードを親ノードとして無線ネットワークに参加するので、無線ネットワークによる通信の安定性を高くすることができる。さらに、情報処理回路44は、冗長ノードを登録するので、もし親ノードとの間の無線通信が切断された場合、他のノードを親ノードとして新たに無線ネットワークに参加することが可能となる。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性を低くすることができる。
【0082】
情報処理回路44は、S78の後、処理をS79に進める。S79において、情報処理回路44は、冗長ノードが存在することを示す情報を表示装置48に表示させる。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性の低い位置であることをユーザに通知することができる。
【0083】
情報処理回路44は、S79の処理を終えると、参加処理を終了する。
【0084】
一方、情報処理回路44は、S74でルートノード以外からビーコン信号を受信した場合(S74のNo)、情報処理回路は、処理をS80に進める。
【0085】
S80において、情報処理回路44は、受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きいか否かを判断する。受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きくない場合(S80のNo)、情報処理回路44は、処理をS86に進める。
【0086】
受信したビーコン信号の電波強度が第2レベルより大きい場合(S80のYes)、情報処理回路44は、処理をS81に進める。S81において、情報処理回路44は、ビーコン信号を送信したノードを、親ノードの第2候補として決定する。情報処理回路44は、S81の後、処理をS82に進める。
【0087】
S82において、情報処理回路44は、第1候補または第2候補のうちの一方のノードを親ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。例えば、情報処理回路44は、第1候補または第2候補のうち、ルートノードまでのホップ数が少ないノードを親ノードに決定してもよい。また、例えば、情報処理回路44は、第1候補または第2候補のうち、電波強度の強い方のノードを親ノードに決定してもよい。そして、情報処理回路44は、無線ネットワークに参加する。無線ネットワークへの参加ができた場合、続いて、S83において、情報処理回路44は、ビーコン信号の送信を開始する。
【0088】
S83に続いて、S84において、情報処理回路44は、第1候補または第2候補のうちの親ノードとして決定していない他方を、冗長ノードに決定し、ルートノードまでのホップ数の設定をする。例えば、情報処理回路44は、第1候補または第2候補のうちのホップ数が多い方を冗長ノードとして決定する。そして、情報処理回路44は、冗長ノードを登録する。
【0089】
このように、参加処理において、情報処理回路44は、第1ノードを親ノードの候補として選択した後であって、複数のノードのうちのルートノードおよび第1ノードの何れでもない第2ノードから第2レベルより大きい電波強度のビーコン信号を受信した場合、第2ノードを親ノードの候補として選択する。そして、情報処理回路44は、第1ノードまたは第2ノードのうちの何れか一方を親ノードとして無線ネットワークに参加し、他方を冗長ノードとして登録する。
【0090】
これにより、情報処理回路44は、何れかのノードを親ノードして無線ネットワークに参加した場合に、冗長ノードも登録するので、もし親ノードとの間の無線通信が切断された場合、他のノードを親ノードとして新たに無線ネットワークに参加することが可能となる。従って、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性を低くすることができる。
【0091】
情報処理回路44は、S84の後、処理をS85に進める。S85において、情報処理回路44は、冗長ノードが存在することを示す情報を表示装置48に表示させる。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性が低い位置であることをユーザに通知することができる。
【0092】
情報処理回路44は、S85の処理を終えると、参加処理を終了する。
【0093】
また、第1候補以外からビーコン信号を受信できない場合(S80のNo)、S86において、情報処理回路44は、第1候補を決定してから一定期間が経過したか否かを判断する。第1候補を決定してから一定期間が経過していない場合(S86のNo)、情報処理回路44は、処理をS73に戻し、再度、第1候補以外からビーコン信号の受信を待機する。
【0094】
第1候補を決定してから一定期間が経過した場合(S86のYes)、情報処理回路44は、処理をS87に進める。S87において、情報処理回路44は、冗長ノードが存在しないことを示す情報を表示装置48に表示させる。これにより、情報処理回路44は、無線ネットワークとの切断の可能性が高い位置であることをユーザに通知することができる。従って、ユーザは、無線ネットワークとの切断の可能性を低くしたい場合には、冗長ノードを登録できるような位置に無線通信装置40を再度設置し直すことができる。
【0095】
情報処理回路44は、S87の処理を終えると、参加処理を終了する。
【0096】
以上のように、第2実施形態に係る無線通信装置40は、無線ネットワークに参加する場合、親ノードを選択するとともに、通信経路の冗長性を確保するための冗長ノードを登録することができる。これにより、第2実施形態に係る無線通信装置40によれば、無線ネットワークとの切断の可能性を低くすることができる。
【0097】
(情報処理装置20のハードウェア構成)
図11は、情報処理装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置20は、例えば図11に示すような構成により実現することができる。
【0098】
情報処理装置20は、通常のコンピュータと同様の構成をしている。すなわち、情報処理装置20は、CPU201(Central Processing Unit)と、ROM202(Read Only Memory)と、RAM203(Random Access Memory)、と、記憶装置204とを有する。CPU201、ROM202、RAM203および記憶装置204は、バスにより接続されている。
【0099】
CPU201は、記憶装置204に記憶されたプログラムをRAM203に展開して実行し、各部を制御して入出力を行ったり、データの加工を行ったりする。ROM202には、OSの起動用プログラムを記憶装置204からRAM203に読み出すスタートプログラムが記憶されている。RAM203は、CPU201の作業領域としてデータを記憶する。
【0100】
記憶装置204は、例えば、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリ等である。記憶装置204は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムおよびデータを記憶している。これらのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録メディアに記録して配布されてもよい。また、プログラムは、サーバからダウンロードすることにより配布されてもよい。
【0101】
本実施形態の情報処理装置20で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。また、本実施形態の情報処理装置20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の情報処理装置20で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、本実施形態のプログラムを、ROM202等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0102】
情報処理装置20により実行されるプログラムは、マップ取得モジュールと、位置取得モジュールと、特性取得モジュールと、通信範囲算出モジュールと、表示制御モジュールとを含む。
【0103】
情報処理装置20は、プロセッサ(CPU201)が記憶媒体(記憶装置204等)からプログラムを読み出して実行することにより各モジュールが主記憶装置(RAM203)上にロードされ、プロセッサ(CPU201)が、マップ取得部22、位置取得部24、特性取得部26、通信範囲算出部28および表示制御部30として機能する。なお、情報処理装置20は、マップ取得部22、位置取得部24、特性取得部26、通信範囲算出部28および表示制御部30の一部または全部がハードウェアにより実現されていてもよい。
【0104】
また、第2実施形態に係る情報処理回路44も、図11に示す情報処理装置20と同様のハードウェア構成であってもよい。
【0105】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、種々の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0106】
10 無線通信装置
20 情報処理装置
22 マップ取得部
24 位置取得部
26 特性取得部
28 通信範囲算出部
30 表示制御部
32 障害物取得部
40 無線通信装置
42 無線通信回路
44 情報処理回路
46 操作入力装置
48 表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11