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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】美容バンド
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/04 20060101AFI20231227BHJP
   A61N 1/32 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
A61N1/04
A61N1/32
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020035066
(22)【出願日】2020-03-02
(65)【公開番号】P2021137119
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】山崎 岩男
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-25326(JP,A)
【文献】特表2018-505758(JP,A)
【文献】特開2017-131362(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/04
A61N 1/32
A61N 1/36
A61N 1/20-1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻回しようとする向きに弾性を有しながら平面状に延ばした時には巻回が規制される形態の導電性材料で形成された板バネを用い、
身体の所定部位に巻回するバンド状体と、
該バンド状体の長手方向と略平行に備えられる該板バネと、
該バンド状体を巻回した時に身体と接触するようにバンド状体に付設される電極と、
該板バネと該電極とを電気的に接続する導通路と、
該板バネに通電する電源部とを備え、
該板バネの規制が解除されたときに該バンド状体が所定部位に弾性によって巻回し、
該電源部からの印加電流により該電極から美容作用を及ぼす
ことを特徴とする美容バンド
【請求項2】
前記電極が導電性ゴムで形成されて前記バンド状体に付設される構成において、
前記板バネと前記導電性ゴムが直接接触して前記導通路が成る
請求項1に記載の美容バンド。
【請求項3】
前記電極が導電糸で形成される導電布で形成され、該導電布が前記バンド状体に縫合される構成において、
前記板バネと前記導電布が直接接触して前記導通路が成る
請求項1に記載の美容バンド。
【請求項4】
前記バンド状体の端部に磁着部を設け、巻回時に前記バンド状体の受け部と磁着することにより前記所定部位に装着される
請求項1ないし3のいずれかに記載の美容バンド。
【請求項5】
前記受け部が前記板バネである
請求項4に記載の美容バンド。
【請求項6】
前記板バネが少なくとも2本備えられ、
それぞれに異なる極性の前記電極を接続する
請求項1ないし5のいずれかに記載の美容バンド。
【請求項7】
前記板バネが少なくとも1本備えられ、
1本の該板バネを長手方向、厚み方向又は幅方向の少なくともいずれかについて電気的に2つに分割し、
各分割領域に異なる極性の前記電極を接続する
請求項1ないし5のいずれかに記載の美容バンド。
【請求項8】
前記バンド状体にヒーター部を備えた
請求項1ないし7のいずれかに記載の美容バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の所定部位に巻回し電気的な美容効果を及ぼす美容バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から腕や腿、腰などに巻回して加圧とトレーニングを行う美容バンドが知られている。例えば、所定の周波数の電流を身体に印加するEMS(Electrical Muscle Stimulation)と呼ばれる電気的筋肉刺激であって、数Hzから数kHzの周波数で電気刺激を肌に与えることで筋収縮を起こして筋肉運動をするものがある。
【0003】
特許文献1には、頭部に巻回する電気医療器用電極装置が記載されており、弾性を有する帯状ベースの片面に可撓性電極金属箔を装着した構成が開示されている。本文献における弾性は皮膚面となじむように柔らかい素材を用いたことを示しており、巻回が簡便に行えるような構成とは言えない。
【0004】
同様に、特許文献2ないし8では、様々な部位に電気的な筋肉刺激を与えてマッサージやトレーニングを行うベルト状の機器が開示されているが、いずれにおいても巻回時の簡便性を高めるような構成は開示されていない。
【0005】
非特許文献1には、本件発明者らによる加圧EMSベルト(LABO WELL株式会社製 「加圧EMSベルト 巻くだけキュッと!スマート)が開示されている。本製品は内部に板バネを備えて巻きやすく構成しているが、電極も含めて布製のためジェル等との併用が難しい、導電布自体が劣化してしまう、ふき取り性が良くない等、様々な問題点があった。
【0006】
特許文献9には、イオンを導入するヘッドを交換可能にしたイオン導入美容器であって、コイルばねや板バネを電極とする構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】実開昭49-101591号公報
【文献】実開昭62-12353号公報
【文献】登実3157090号
【文献】特許3323613号
【文献】特許6380796号
【文献】実開昭63-77012号公報
【文献】特開昭54-144785号公報
【文献】特開2018-171396号公報
【文献】特開特開2004-201884号公報
【非特許文献】
【0008】
【文献】インターネットURL:http://www.labowell.com/product/makudake.html 2020年2月7日検索
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記従来技術に示されるように、身体の所定の部位に巻回して用いる機器が様々に提案されているが、片手で簡単に着脱できるような構成を提供するものではない。
そこで、本発明は身体の所定部位に巻回し電気的な美容効果を美容バンドであって、着脱が簡便であり、かつ簡素な構造で十分な電力の通電を可能にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は次のような美容バンドを提供する。
すなわち、第1の実施態様によれば、巻回しようとする向きに弾性を有しながら平面状に延ばした時には巻回が規制される形態の導電性材料で形成された板バネを用い、身体の所定部位に巻回するバンド状体と、バンド状体の長手方向と略平行に備えられる板バネと、バンド状体を巻回した時に身体と接触するようにバンド状体に付設される電極と、板バネと電極とを電気的に接続する導通路と、板バネに通電する電源部とを備え、板バネの規制が解除されたときにバンド状体が所定部位に弾性によって巻回し、電源部からの印加電流により電極から美容作用を及ぼすことを特徴とする美容バンドを提供する。
【0011】
第2の実施態様によれば、上記の電極が導電性ゴムで形成されて上記のバンド状体に付設される構成において、上記の板バネと上記の導電性ゴムが直接接触して上記の導通路が成る構成でもよい。
【0012】
第3の実施態様によれば、上記の電極が導電糸で形成される導電布で形成され、導電布が上記のバンド状体に縫合される構成において、上記の板バネと導電布が直接接触して導通路が成る構成でもよい。
【0013】
第4の実施態様によれば、上記のバンド状体の端部に磁着部を設け、巻回時にバンド状体の受け部と磁着することにより上記の所定部位に装着される構成でもよい。
【0014】
第5の実施態様によれば、受け部が上記板バネであってもよい。
【0015】
第6の実施態様によれば、板バネが少なくとも2本備えられ、それぞれに異なる極性の電極を接続する構成でもよい。
【0016】
第7の実施態様によれば、板バネが少なくとも1本備えられ、1本の板バネを長手方向、厚み方向又は幅方向の少なくともいずれかについて電気的に2つに分割し、各分割領域に異なる極性の電極を接続するようにしてもよい。
【0017】
第8の実施態様によれば、バンド状体にヒーター部を備えることもできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、板バネの弾性によって身体の所定部位に、簡単かつ適度な密着性で装着し、また脱着も可能な美容バンドを提供することができる。このような構成において、板バネが導電性材料で形成されることによって電源部と電極とを板バネによって電気的に接続することが出来るので構造を簡素化し、肌面に対して十分な電力の通電を行うことができる。また、耐水性に優れ、故障の低減にも寄与する。
【0019】
さらに、ヒーター部を備えることにより、電源部を共用しながら温熱効果を及ぼして血行を促進し、美容効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る美容バンドの表面を示す図。
図2】本発明に係る美容バンドの裏面を示す図。
図3】板バネの態様を示す斜視図。
図4】板バネと電源部の接続状態を示す説明図。
図5】板バネと電源部の接続状態を示す別実施例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記に限定されるものではない。
図1は本発明に係る美容バンド(1)の表面を示す図であり、図2は同、裏面を示す図である。
【0022】
本実施例において美容バンド(1)は表面、裏面を主としてシリコン材料の可撓性素材で形成されており、後述するように各部位においてその他の材料が組み合わされている。シリコン材料を用いると形が整いやすく巻回しやすくなると同時に、肌に優しく快適な装着性に寄与する。
ただし、本発明ではこれらの材料は任意であり、例えば全体をその他の樹脂や布で形成することもできる。
【0023】
美容バンド(1)は、本体を構成するバンド状体(10)と、バンド状体(10)に内装される板バネ(11)(11)と、裏面側で使用者の肌面と接する電極(12)(12)と、板バネ(11)(11)に通電するための電源部(13)を備えている。
【0024】
バンド状体(10)は、図上の左から順に、板バネ(11)を内装する弾性巻回部(100)と、接続部(101)、電源装着部(102)、柔軟部(103)、磁着部(104)の各部位に分かれている。
【0025】
弾性巻回部(100)には、本発明の特徴の1つである板バネ(11)(11)を上下に並列して2本内装しており、長手方向の略半分の長さに亘っている。具体的にはおよそ30cm程度であり、巻回時の直径が6cmないし10cm程度でフィットする長さとなっている。これは本実施例の美容バンドが二の腕に巻回することを主として想定した長さであり、装着する対象部位に応じて適宜長さを設定できることは言うまでもない。
【0026】
弾性巻回部(100)の裏面には、電極(12)(12)が設けられる。電極(12)は導電性シリコンで形成されており、上下の電極(12)(12)間で肌面に対して通電を行う。本発明において電極(12)は導電性材料の板バネ(11)と電気的に接触している。
【0027】
電極を導電性シリコンで形成することで、バンド状体(10)と一体的な外観を呈することができ、防水性も優れるので水洗いやジェルの使用も容易である。なお本実施例では導電性シリコンを挙げているが、同様に水物に強い、任意の導電性ゴムを用いることができる。導電性ゴムは、天然ゴム、合成ゴム等の各種ゴム原料に導電性カーボンブラックまたは金属粉末を配合したものが知られており、これらを適宜使用することができる。
【0028】
このように本発明では、従来の製品と異なり、電極に導電性ゴムを用いているが、導電性ゴムの欠点として導電性が必ずしも高くない点が挙げられる。そのため、導電糸を用いた場合と比べて、一端部だけに通電したのでは、電極全体に十分な電力の通電が得られない問題がある。
これを解決するために本発明は、導電性材料の板バネ(11)と導電性ゴムからなる電極(12)が直接接触することによって、板バネの範囲で一定の電気を肌面に印加する事ができるので、十分な通電が実現される。
【0029】
なお、バンド状体(10)の素材や、意匠に応じて電極の材料も任意である。例えば、導電糸で形成される導電布で形成され、導電布がバンド状体(10)に縫合される構成でもよい。この場合でも、板バネと導電布が直接接触する構成によって接触不良などが生じにくく十分な電力供給に寄与する。
【0030】
板バネ(11)と電極(12)とは上記のように直接接触する構成が最も簡便であるが、電気的に接続する導通路として電線や接点を別に設けてもよい。本発明では板バネ(11)を電源部(13)からの通電経路として用いることが最も重要であり、板バネ(11)と電極(12)との導通路の構成は任意である。
電線や接点を用いる場合、通電するポイントは板バネ(11)の全長に亘って複数の箇所とすることが好ましい。少なくとも板バネの両端部と中央部で電気的に接触させることで、上述したように導電性ゴムであっても十分な電力供給を行うことができる。
【0031】
弾性巻回部(100)の左に連続する接続部(101)は幅方向に小となる窪み部(101a)(101a)が形成される。窪み部(101a)を設けることで、両側の弾性巻回部(100)と電源装着部(102)に比して屈曲しやすく形成している。これにより、電源装着部(102)近傍を持って弾性巻回部(100)を振り回すようにすることで、弾性巻回部(100)の周速が向上して勢いよく対象部位に巻き付けることができる。
【0032】
また、窪み部(101a)は、電源装着部(102)を手掌で囲みながら指を掛けやすくする作用もある。指が掛かることで弾性巻回部(100)を振り回した際に滑ることを防ぎ、十分な力で対象部位への巻き付けを行うことができる。
【0033】
本実施例のようにバンド状体(10)に導電性ゴムやシリコン材料を用いる場合、布に比べて全体の形状は保たれやすいが、その反面、電極が肌に密着しにくくなることがある。本発明により、板バネ(11)を用いたことで肌面への密着を高めることができる。弾性によって巻回する板バネを、シリコン材料に組み合わせた本発明の構成は、特に好適である。
【0034】
電源装着部(102)には電源部(13)が一体的に付設されている。一体型とすることで、シームレスな見た目やメンテナンスのしやすさ、防水性を高めることができる。表面には電源部(13)の各種ボタン(130)(131)(132)を配置して操作可能である。
【0035】
電源部(13)には充電池を内蔵し、内部の制御回路によってEMSに必要なパルス電流を出力することを可能にしている。
【0036】
本実施例において、+ボタン(130)と-ボタン(131)でEMSやヒーターの強弱、電源ボタン(132)で電源の入切を操作可能である。
EMSの作動時間は例えば10分程度として、電源部(13)にタイマーを備えて所定時間で終了させることができる。
【0037】
また、電源部(13)には出力電流を計測する機能を備えて、所定の出力値を超える場合には自動的に停止するようにしてもよい。本発明では巻回する向きに弾性力が働くので、使用者が痛みを感じた場合に、外しにくい場合があるため、このような停止機能によって痛みを感じるような通電を防ぐこともできる。
【0038】
なお、本発明では電源部(13)を一体型にすることに限定されず、着脱可能としてもよい。
【0039】
柔軟部(103)は、接続部(101)よりもさらに巻回しやすくするように縦方向の溝(103a)や、開口部(103b)を有する。使用時には、弾性巻回部(100)の外周に巻き付けるようにして、右端部の磁着部(104)を弾性巻回部(100)に磁着させて固定する。
【0040】
すなわち、磁着部(104)には磁石等の磁性体が内装されており、板バネ(11)に対して磁着できるようになっている。板バネ(11)を用いることで、任意の部位で美容バンドを固定することができる上に、磁着部(104)の磁着対象である受け部に別の部材を備える必要もなく、部品点数の低減と、見た目の向上にも寄与する。
【0041】
なお、美容バンドの長さやバンド状体の素材によって、本発明では、上記受け部は必ずしも板バネと兼用しなくてもよい。磁着性部材を表面側に別に備えて磁着部(104)と磁着する構成でもよい。
磁着作用で固定する構成に限らず、面ファスナーで貼着する構成でもよい。
さらに、そもそも端部を固定せずに弾性巻回部(100)の弾性だけで巻き付いて留まる構成でもよい。
【0042】
本発明の美容バンド(1)を2本以上用いて使用することもできる。例えば、腹部に用いる際には、1本目の磁着部(104)を2本目の弾性巻回部(100)の端部に磁着させ、2本目の磁着部(104)と1本目の弾性巻回部(100)の任意部位と磁着させることで、多様な太さの部位に美容バンド(1)を装着し、美容を行うことができる。
【0043】
ここで、板バネ(11)について図3及び図4を用いて説明する。
本発明で用いる板バネ(11)は巻回方向に弾性を有するぜんまいバネであると同時に、断面が弧状に加工されている。図3(a)のように延伸時には曲面の張力がf1の方向の力に反発するので、巻回しようとする弾性力(f2の力)に打ち勝って延伸状態が維持される。
【0044】
ところが、f1の力が更に大きくなって弧状の断面を直線に伸ばすまで達すると、曲面の張力が解除されるため、一気に弾性力f2によって図3(b)のように巻回した状態となる。このような板バネは公知であり、例えば腕に簡単に巻き付けて装着できる腕時計(スラップオンウォッチ)などでも用いられている。
【0045】
本発明において美容バンド(1)に板バネ(11)を適用し、図3における弧状の外周面側を裏面側に配置する。使用者が電源装着部(102)を掴んで弾性巻回部(100)を二の腕等に振り当てることで、f1の方向の力が強く働き、巻回する弾性力(f2)によって簡便に対象部位への巻き付けを行うことができる。
【0046】
このような板バネ(11)を用いた本発明の効果をまとめると次のようになる。すなわち、巻回しようとする向きに弾性を有しながら平面状に延ばした時には巻回が規制される形態の板バネを用いるので、片手でもワンタッチで簡便に美容バンド(1)を着脱することができる。
【0047】
そして、一般的な板バネ(11)のように導電性材料で形成すればよく、この板バネ(11)を電源部(13)から電極(12)への通電経路として用いることができる。電源部(13)と電極(12)とは構造上ある程度離隔して設置する要求があるが、頻繁に巻回と延伸を繰り返す部分であるため断線等の対策を講じる必要があった。
本発明によれば強度に全く心配のない板バネ(11)を用いることができるので、製造が容易であると共に、耐久性にも優れた通電経路を提供することができる。
さらに、広い面を有する板バネ(11)を用いることで大きな電流でも支障なく通電することができる。
【0048】
さらに、一般的な板バネ(11)のように磁着性の金属で形成すればよく、この板バネ(11)を端部の磁石等を磁着する受け部として利用できる。これによって一方に磁石を備えるだけで任意の部分に簡便に着脱できる固定機能を持たせることができる。
このように、美容バンド(1)に板バネ(11)を適用したことは、多数の効果を相乗的に有するものと言える。
【0049】
本実施例において弾性巻回部(100)の板バネ(11)の間には、ヒーター部(14)を内装する。電源部(13)からの電力供給によりヒーター部(14)から温熱作用を肌面に及ぼし、美容効果を高めることに寄与する。
【0050】
ヒーター部(14)によって肌温度を上昇させることで代謝効率を向上させ、EMSによる筋肉トレーニングの効果を高めることができる。また、筋肉を予め温めることで、負担の軽減を図ることもできる。
ヒーター部(14)への電力供給においても、2本の板バネ(11)(11)を用いてもよい。
【0051】
図4は、板バネと電源部の接続状態を示す説明図である。図示されるように電源部(13)からは上段の電線(133)、上段の板バネ(11)、下段の板バネ(11)、下段の電線(133)の順で電気的に接続し通電する。
なお、本発明では板バネ(11)はいずれかの極で用いればよく、対極はその他の通電経路を用いて電源部(13)と接続されていてもよい。
【0052】
図5は、板バネと電源部の接続状態を示す別実施例の説明図である。
1本の板バネ(11’)を幅方向の少なくともいずれかについて電気的に2つに分割し、絶縁部(110)を挟んで上部(111)と下部(112)とで一対の極を成している。上部(111)及び下部(112)はそれぞれ電線(133)で電源部(13)と電気的に接続される。
【0053】
その他に、一本の板バネを厚み方向に分割してもよい。例えば、絶縁層を挟んで表面と裏面とで一対の極を成す構成でもよい。
さらに、長手方向に分割して通電経路として用いてもよい。図上の左半分、右半分で分割し、真ん中に絶縁部を設ける構成でもよい。
【0054】
以上に述べたように、本発明に係る美容バンドは、板バネ(11)を通電経路として使用する事で過不足なく締め付ける事ができ、なおかつ、板バネ(11)をそのものを電極までの通電経路とすることで、導電性の高くない通電素材でおおった電極でも、板バネの範囲で一定の電気を肌面に印加する事ができる。
特に、電極に導電性シリコン等を用いることができるようになるので、水物につよく、汚れを拭き取れて清潔に使うことができる。
【符号の説明】
【0055】
1 美容バンド
10 バンド状体
11 板バネ
12 電極
13 電源部
14 ヒーター部

図1
図2
図3
図4
図5