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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】液供給ユニット、基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
H01L21/304 651B
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020110237
(22)【出願日】2020-06-26
(65)【公開番号】P2021007148
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2021-10-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0076767
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,サンタエ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ブヨン
(72)【発明者】
【氏名】チョー,スン ファン
【審査官】安田 雅彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-066505(JP,A)
【文献】特開2000-124185(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2009-0047251(KR,A)
【文献】特開平11-226387(JP,A)
【文献】特開2019-079995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304-21/308
H01L 21/02 -21/033
B08B 3/00 - 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
内部に処理空間を有するハウジングと、
前記ハウジング内で基板を支持する支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された基板に処理液を吐出するノズルと、
前記ノズルに前記処理液を供給する液供給ユニットと、を含み、
前記液供給ユニットは、
前記処理液が貯蔵される貯蔵空間を有する容器と、
前記容器で前記ノズルに前記処理液が流れるようにする液供給管と、
前記ノズルに前記処理液が供給される前に前記処理液にマイクロ波を印加するマイクロ波の印加部材と、
前記液供給管に設置されて、前記ノズルへ供給される処理液中の不純物を濾過するフィルターを含み、
前記マイクロ波印加部材は、前記フィルターより上流に配置されて前記処理液において不純物を凝集させ、
前記処理液は、有機物を含む液である基板処理装置。
【請求項2】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流にバルブが設置され、
前記バルブより下流に前記マイクロ波の印加部材が設置される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流にポンプが設置され、
前記ポンプより下流に前記マイクロ波の印加部材が設置される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流に流量計が設置され、
前記流量計より下流に前記マイクロ波の印加部材が設置される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記マイクロ波の印加部材は、前記容器に設置されて前記容器内の処理液にマイクロ波を印加する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記容器は、前記容器内に配置され、前記マイクロ波の印加部材を囲むカバーをさらに含み、前記カバーは、マイクロ波が透過する材質で提供され、
前記容器は、マイクロ波が透過しない材質で提供されてマイクロ波が前記容器の外部に流出されることを遮断する請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記マイクロ波の印加部材は、
前記液供給管に設置される請求項1乃至請求項4のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記マイクロ波の印加部材は、
前記処理液で不純物を凝集させるための第1マイクロ波を印加する第1マイクロ波の印加部材であり
前記液供給ユニットは、前記処理液を加熱するための第2マイクロ波を印加する第2マイクロ波の印加部材をさらに含み、
前記第2マイクロ波の印加部材は、第1マイクロ波の印加部材より低い出力のマイクロ波を提供する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
記第1マイクロ波の印加部材は、前記フィルターより上流に配置し、前記第2マイクロ波の印加部材は、前記フィルターより下流に配置される請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流にバルブが設置され、
前記バルブより下流に前記第1マイクロ波の印加部材が設置される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流にポンプが設置され、
前記ポンプより下流に前記第1マイクロ波の印加部材が設置される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記液供給管には、
前記フィルターより上流に流量計が設置され、
前記流量計より下流に前記第1マイクロ波の印加部材が設置される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項13】
処理液が貯蔵される貯蔵空間を有する容器と、
前記容器でノズルに前記処理液が流れるようにする液供給管と、
前記ノズルに前記処理液が供給される前に前記処理液にマイクロ波を印加して前記処理液で不純物を凝集させるための第1マイクロ波を印加する第1マイクロ波の印加部材と、
前記液供給管に設置されて前記ノズルに供給される処理液中の不純物を濾過するフィルターと、を含み、
前記第1マイクロ波の印加部材は、前記フィルターより上流に配置されて前記処理液において不純物を凝集させ、
前記処理液は、有機物を含む液である液供給ユニット。
【請求項14】
前記処理液を加熱するための第2マイクロ波を印加する第2マイクロ波の印加部材をさらに含み、
前記第2マイクロ波の印加部材は、第1マイクロ波の印加部材より低い出力のマイクロ波を提供する請求項13に記載の液供給ユニット。
【請求項15】
前記第2マイクロ波の印加部材は、前記フィルターより下流に配置される請求項14に記載の液供給ユニット。
【請求項16】
前記第2マイクロ波の印加部材は、前記ノズルに隣接するように提供される請求項14又は請求項15に記載の液供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理方法及び基板処理装置に関り、さらに詳細には基板に液を供給して基板を液処理する基板処理方法及び基板処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには写真、蒸着、アッシング、蝕刻、そしてイオン注入等のような多様な工程が遂行される。また、このような工程が遂行される前後には基板上に残留されたパーティクルを洗浄処理する洗浄工程が遂行される。
【0003】
洗浄工程は、多様な種類の洗浄液を使用して遂行されるのに、このような基板洗浄工程の時、使用される洗浄液の中でイソプロピルアルコール(Isopropyl Alcohol、以下、‘IPA’)は表面張力が低いので、基板を洗浄するために広く使用される。
【0004】
普通、IPAを利用する基板洗浄装置はIPA供給ユニット及び洗浄ユニットを含む。IPA供給ユニットは中央ケミカル供給するシステム(CCSS:Central Chemical Supply System)を含む。例えば、中央ケミカル供給するシステムは多様な種類の薬液タンク及び薬液タンクから洗浄ユニットにIPAを供給する供給ラインを含む。
【0005】
普通、加圧ガス(例えば、窒素ガス)に薬液タンクを加圧して、薬液タンク内IPAを洗浄ユニットに供給し、この時、IPAを乗温するために薬液タンク又は供給ラインの内部にヒーターが挿入される。ヒーターは主に熱線が使用される。洗浄ユニットはIPA供給ユニットから供給されたIPAを基板に噴射して基板の上の異物を除去する。
【0006】
しかし、前記のような基板洗浄装置はIPAの不純物及び温度管理が困難な問題点がある。
【0007】
例えば、前記のような基板洗浄装置で基板洗浄工程が実施されない場合、洗浄ユニットに洗浄液を供給する供給ラインにIPAが停滞されて有機不純物が発生される。また、ヒーターが洗浄液供給ライン或いはIPAを保管するタンクの内部に位置する場合、ヒーターが洗浄液を汚染させることができる。
【0008】
このような有機不純物又は汚染物には供給ラインに設置されたフィルターによってにも濾過されていないサイズのパーティクルが存在し、このようなパーティクルを含むIPAを基板に噴射する場合、パーティクルが基板に吸着されて基板の洗浄が効果的に行われない。
【0009】
従来の熱線を含むヒーターの場合、IPAを乗温させるのに相当な時間が所要される。また、基板に望む温度のIPAを供給するために難しさがある。例えば、洗浄液が液供給管に沿って移動されながら、その温度がだんだん低下されて設定温度より低い温度のIPAが基板に噴射されるようになる。
【0010】
このようにIPA内にパーティクルが含まれているか、或いはIPAの温度が十分に高くない場合、基板の洗浄効率が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】韓国特許公開第10-2020-0001481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は洗浄効率を向上されることができる基板処理方法及び装置を提供することにある。
【0013】
本発明の目的は洗浄液内の不純物を効率的に除去する基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0014】
本発明の目的は洗浄液を望む温度に短時間に乗温させる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0015】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態によれば、基板を処理する装置は、内部に処理空間を有するハウジングと、ハウジング内で基板を支持する支持ユニットと、支持ユニットに支持された基板に処理液を吐出するノズルと、ノズルに処理液を供給する液供給ユニットと、を含み、液供給ユニットは、処理液が貯蔵される貯蔵空間を有する容器と、容器でノズルに処理液が流れるようにする液供給管と、ノズルに処理液が供給される前に処理液にマイクロ波を印加するマイクロ波の印加部材と、を含むことができる。
【0017】
一実施形態によれば、液供給管に設置されてノズルに供給される処理液で不純物を濾過するフィルターをさらに含むことができる。
【0018】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材はフィルターより上流に配置されて処理液で不純物を凝集させることができる。
【0019】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流にバルブが設置され、マイクロ波の印加部材はバルブより下流に設置されることができる。
【0020】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流にポンプが設置され、マイクロ波の印加部材はポンプより下流に設置されることができる。
【0021】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流に流量計が設置され、マイクロ波の印加部材は流量計より下流に設置されることができる。
【0022】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材はフィルターより下流に配置されて処理液を加熱させることができる。
【0023】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材はノズルに隣接するように提供されることができる。
【0024】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材は容器に設置されて容器内の処理液にマイクロ波を印加することができる。
【0025】
一実施形態によれば、容器は内に配置し、マイクロ波の印加部材を囲むカバーをさらに含み、カバーはマイクロ波が透過する材質で提供され、容器はマイクロ波が透過しない材質で提供されてマイクロ波が容器の外部に流出されることを遮断することができる。
【0026】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材は、液供給管に設置されることができる。
【0027】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材は、処理液で不純物を凝集させるための第1マイクロ波を印加する第1マイクロ波の印加部材と、処理液を加熱するための第2マイクロ波を印加する第2マイクロ波の印加部材と、をさらに含み、第2マイクロ波の印加部材は第1マイクロ波の印加部材より低い出力のマイクロ波を提供することができる。
【0028】
一実施形態によれば、液供給管に設置されてノズルに供給される処理液で不純物を濾過するフィルターをさらに含み、第1マイクロ波の印加部材はフィルターより上流に配置し、第2マイクロ波の印加部材はフィルターより下流に配置されることができる。
【0029】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流にバルブが設置され、第1マイクロ波の印加部材はバルブより下流に設置されることができる。
【0030】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流にポンプが設置され、第1マイクロ波の印加部材はポンプより下流に設置されることができる。
【0031】
一実施形態によれば、液供給管にはフィルターより上流に流量計が設置され、第1マイクロ波の印加部材は流量計より下流に設置されることができる。
【0032】
また、本発明は液供給ユニットを提供する。一実施形態によれば、液供給ユニットは、処理液が貯蔵される貯蔵空間を有する容器と、容器でノズルに処理液が流れるようにする液供給管と、液供給管に設置されてノズルに供給される処理液で不純物を濾過するフィルターと、ノズルに処理液が供給される前に処理液にマイクロ波を印加して処理液で不純物を凝集させるための第1マイクロ波を印加する第1マイクロ波の印加部材と、を含むことができる。
【0033】
一実施形態によれば、処理液を加熱するための第2マイクロ波を印加する第2マイクロ波の印加部材をさらに含み、第2マイクロ波の印加部材は第1マイクロ波の印加部材より低い出力のマイクロ波を提供することができる。
【0034】
一実施形態によれば、第1マイクロ波の印加部材はフィルターより上流に配置し、第2マイクロ波の印加部材はフィルターより下流に配置されることができる。
【0035】
一実施形態によれば、第2マイクロ波の印加部材はノズルに隣接するように提供されることができる。
【0036】
一実施形態によれば、処理液は有機物を含むことができる。
【0037】
また、本発明は基板処理方法を提供する。一実施形態によれば、基板上に処理液を供給して基板を処理し、処理液に第1マイクロ波を印加して処理液内の不純物を凝集させ、その後に処理液が基板に供給される前に処理液内で凝集された不純物をフィルターで濾過させることができる。
【0038】
一実施形態によれば、処理液に第2マイクロ波を印加して処理液が基板に供給される前に処理液を加熱することができる。
【0039】
一実施形態によれば、第2マイクロ波は第1マイクロ波より出力がさらに低いことができる。
【0040】
一実施形態によれば、第2マイクロ波はフィルターを通過した処理液が基板に供給される前に処理液に印加されることができる。
【0041】
一実施形態によれば、処理液は有機溶剤である。
【0042】
一実施形態によれば、処理液はイソプロピルアルコール(IPA)である。
【発明の効果】
【0043】
本発明の一実施形態によれば、フィルターを通過する前に処理液にマイクロ波を印加して処理液の内部の不純物を凝集させるので、フィルターによる濾過効率を向上させることができる。
【0044】
また、本発明の一実施形態によれば、処理液にマイクロ波を印加して短時間に処理液を加温させることができる。
【0045】
また、本発明の一実施形態によれば、ノズル付近で処理液にマイクロ波を印加するので、設定温度より低い温度の洗浄液が基板に供給される現象を防止することができる。
【0046】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
図2図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
図3】本発明の一実施形態による液供給ユニットを概略的に示す図面である。
図4】本発明の一実施形態による液供給ユニットを概略的に示す図面である。
図5】本発明の一実施形態による液供給ユニットを概略的に示す図面である。
図6】本発明の一実施形態による処理液が収容された容器内部を概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることと解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたことである。
【0049】
本実施形態には基板をケミカル処理及びリンス処理する洗浄工程を一例として説明する。しかし、本実施形態は洗浄工程に限定されななく、蝕刻工程、アッシング工程、現象工程等、処理液を利用して基板を処理する工程に適用可能である。
【0050】
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。図1を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10と処理モジュール20を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1の方向92とし、上部から見る時、第1の方向92と垂直になる方向を第2方向94とし、第1の方向92及び第2方向94と全て垂直になる方向を第3方向96とする。
【0051】
インデックスモジュール10は収納された容器80から基板Wを処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器80に収納する。インデックスモジュール10の横方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12(loadport)とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板Wが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数が提供されることができ、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0052】
容器80としては前面開放一体型ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0053】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には横方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板Wが置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0054】
処理モジュール20はバッファユニット200、搬送チャンバー300、液処理チャンバー400を含む。バッファユニット200は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。液処理チャンバー400は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。搬送チャンバー300はバッファユニット200と液処理チャンバー400との間に基板Wを搬送する。
【0055】
搬送チャンバー300はその横方向が第1の方向92に提供されることができる。バッファユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバー300との間に配置されることができる。液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の側部に配置されることができる。液処理チャンバー400と搬送チャンバー300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファユニット200は搬送チャンバー300の一端に位置されることができる。
【0056】
一例によれば、液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の両側に配置し、搬送チャンバー300の一側で液処理チャンバー400は第1の方向92及び第3方向96に沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。
【0057】
搬送チャンバー300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバー300内には横方向が第1の方向92に提供されたガイドレール340が提供され、搬送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板Wが置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0058】
バッファユニット200は基板Wが置かれる複数のバッファ220を具備する。バッファ220は第3方向96に沿って相互間に離隔されるように配置されることができる。バッファユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー300と対向する面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファユニット200に接近し、搬送ロボット320は後面を通じてバッファユニット200に接近することができる。
【0059】
図2図1の液処理チャンバー400の一実施形態を概略的に示す図面である。図2を参照すれば、液処理チャンバー400はハウジング410、カップ420、支持ユニット440、液吐出ユニット460、そして昇降ユニット480を有する。
【0060】
ハウジング410は大体に直方体形状に提供される。カップ420、支持ユニット440、そして液吐出ユニット460はハウジング410内に配置される。
【0061】
カップ420は上部が開放された処理空間を有し、基板Wは処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板Wを支持する。液吐出ユニット460は支持ユニット440に支持された基板W上に液を供給する。液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。昇降ユニット480はカップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0062】
一例によれば、カップ420は複数の回収筒422、424、426を有する。回収筒422、424、426は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。各々の回収筒422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状に提供される。液処理工程が進行する時、基板Wの回転によって飛散される処理液は各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0063】
一例によれば、カップ420は第1回収筒422、第2回収筒424、そして第3回収筒426を有する。第1回収筒422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収筒424は第1回収筒422を囲むように配置され、第3回収筒426は第2回収筒424を囲むように配置される。第2回収筒424に液を流入する第2流入口424aは第1回収筒422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収筒426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0064】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は大体に円形に提供され、基板Wより大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板Wの後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板Wが支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突出されるように提供される。
【0065】
支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突出されるように提供され、基板Wが回転される時、基板Wが支持ユニット440から離脱されないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0066】
昇降ユニット480はカップ420を上下方向に移動させる。カップ420の上下移動によってカップ420と基板Wとの間の相対高さが変更される。これによって、基板Wに供給される液の種類に応じて処理液を回収する回収筒422、424、426が変更されるので、液を分離回収することができる。上述したことと異なりに、カップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0067】
液吐出ユニット460は処理液を基板Wに供給する。液吐出ユニット460はアーム461とアーム461の終端に固定結合されて基板Wに液を吐出させるノズル462を含む。
【0068】
一例によれば、液吐出ユニット460は複数が提供され、互いに異なる種類の処理液を基板Wに供給することができる。処理液はケミカル、リンス液、そして有機溶剤等を含むことができる。例えば、ケミカルは希釈された硫酸(HSO、Diluted Sulfuric acid Peroxide)、リン酸(P2O)、フッ酸(HF)そして水酸化アンモニウム(NHOH)を含むことができる。リンス液は純水である。
【0069】
液供給ユニット500は液吐出ユニット460に処理液を供給する。以下、図3下では液供給ユニットが処理液としてイソプロピルアルコールのような有機溶剤を供給することを例として説明する。図3乃至図6を参照して本発明の一例を詳細に説明する。
【0070】
上述したように、液吐出ユニット460で供給される処理液はケミカル、リンス液、そして有機溶剤等を含むことができる。下の実施形態では基板Wを乾燥させるために有機溶剤が供給されることと説明する。一実施形態として有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)である。
【0071】
液供給ユニット500は処理液供給源510、容器520、液供給管540、フィルター560、及びマイクロ波の印加部材580を含むことができる。
【0072】
処理液供給源510は容器520にIPAを供給する。処理液供給源510と容器520はインレット管541によって連結され、インレット管541にはバルブ552が設置される。バルブ552は開閉バルブ又は流量調節バルブである。容器520は処理液供給源510からIPAが供給されて貯蔵する。容器520内の処理液はノズル462に供給される。容器520とノズル462は液供給管540によって連結される。
【0073】
マイクロ波の印加部材580はノズル462にIPAが供給される前にIPAにマイクロ波を印加してIPA内部の不純物を凝集させるか、或いはIPAの温度を上昇させる。
【0074】
図3は液供給ユニット500の一実施形態を概略的に示す図面である。図3を参照すれば、マイクロ波の印加部材580はフィルター560より上流に配置されて液供給管540に流れるIPA液にマイクロ波を印加する。これによって、液供給管540に流れるIPA液がフィルターに到達する前にIPA液で不純物が凝集されて不純物のサイズが大きくなる。
【0075】
一般的にフィルター560を通じて濾過される粒子のサイズには限界があるので、微細なサイズの粒子はフィルター560によって濾過されない。特に、IPA液の内部に存在する有機不純物の場合、フィルター560によって濾過されない微細なサイズが存在する。したがって、液供給管540にフィルター560が設置されているにも拘らず、ノズル462に供給されるIPA液の内部に相変わらず、微細なサイズの不純物が存在する。
【0076】
マイクロ波の印加部材580はフィルター560より上流でIPA液にマイクロ波を印加する。これによって、IPA液の内部に存在する微細なサイズの有機不純物は凝集され、IPA液がフィルター560を通過する時、凝集されたIPA内部の有機不純物はフィルター560によって大部分濾過される。
【0077】
液供給管540にはバルブ554と流量計556が設置されることができる。バルブ554は容器520から供給されるIPA液の流量を調節することができる。バルブ554は開閉バルブであるか、或いは流量調節バルブである。流量計556は液供給管540に流れるIPA液の流量を直接又は間接的に測定することができる。
【0078】
一実施形態によれば、マイクロ波の印加部材580はフィルター560より上流に配置され、液供給管540に設置されるバルブ554、ポンプ558、流量計556より下流に配置される。これはIPA液がバルブ554、ポンプ558、又は流量計556等を通過する時、発生する不純物がフィルター560によって濾過されるようにする。
【0079】
液供給管540でIPAの流れが停滞される場合、IPAの内部に不純物が発生する。これを防止するために従来の液供給ユニット500はIPAの継続的な流動のためにIPA循環経路を必須的に含む。しかし、本発明はフィルター560の前段でIPAの内部の不純物を凝集させて不純物がフィルター560で濾過されるようにするので、IPAの循環経路を短縮させるか、或いは省略することができる。
【0080】
図4は本発明の液供給ユニット500の他の実施形態を示す。図4を参照すれば、マイクロ波の印加部材580はフィルター560より下流に配置される。マイクロ波の印加部材580はIPAを加熱させることができる。
【0081】
マイクロ波はIPAに分子単位に作用するので、従来の熱線を備えたヒーターを通じてIPAを加温させる時よりIPAを望む工程温度に乗温させるのに所要される時間が短縮される。また、従来の熱線と異なりにマイクロ波はその電源供給が遮断される場合、マイクロ波の印加部材580に残熱を残さないので、温度制御が容易である。
【0082】
IPAが液供給管540に沿って移動し、IPAの温度は下降する。マイクロ波の印加部材580がノズル462から遠く配置される場合、加熱によって工程温度に乗温されたIPA液が液供給管540をしたがって流れる間に温度が下がって、基板Wに供給される時にIPA液の温度は要求される工程温度より低くなる。これを防止するためにマイクロ波の印加部材580は、ノズル462に隣接するように提供されて基板WにIPAが供給される直前にIPAを望む工程温度に乗温させることができる。
【0083】
選択的にフィルター560より上流の位置でヒーターによってIPA液の温度が工程温度に加熱され、マイクロ波の印加部材はフィルター560を通過した後、ノズル462に供給される間に下降されたIPA液の温度を補償するように提供されることができる。
【0084】
図5は液供給ユニット500のその他の実施形態を概略的に示す図面である。図5を参照すれば、液供給ユニット500は第1マイクロ波の印加部材581と第2マイクロ波の印加部材582を含む。第1マイクロ波の印加部材581は図3のマイクロ波の印加部材580と類似に提供されて、IPA液の内部に不純物を凝集させる。第2マイクロ波の印加部材582は図4のマイクロ波の印加部材580と類似に提供されてノズル462に供給される直前にIPA液を加熱する。即ち、第1マイクロ波の印加部材581はフィルター560より上流に配置し、第2マイクロ波の印加部材582はフィルター560より下流に配置される。
【0085】
マイクロ波の出力を大きくするほど、IPAの内部の不純物はさらによく凝集され、IPAの温度はさらに高く上昇される。この時、マイクロ波の印加部材580の出力を十分に大きくしない場合、IPAの内部に不純物がよく凝集されない。一般的にIPA液は約82℃で沸騰し、基板処理に使用する時にはこれより低い温度で使用する。
【0086】
第2マイクロ波の印加部材582はIPA液を望む工程温度まで乗温させることができる出力でIPA液にマイクロ波を印加し、第1マイクロ波の印加部材581は十分に大きい出力でマイクロ波をIPA液に印加してIPA液の内部に不純物を凝集させる。例えば、第1マイクロ波の印加部材581は第2マイクロ波の印加部材582よりさらに大きい出力でIPA液にマイクロ波を印加することができる。
【0087】
図3及び図4ではマイクロ波の印加部材580が液供給管540に設置されることと説明した。しかし、これと異なりにマイクロ波の印加部材580は図6のように容器520に設置されて容器520内の処理液にマイクロ波を印加することができる。
【0088】
マイクロ波の印加部材580は容器520内のIPA液で不純物を凝集させる機能を遂行することができる。また、マイクロ波の印加部材580は容器520内のIPA液を加熱する機能を遂行することができる。IPA液で不純物の凝集とIPA液の加熱は同時に行われることができる。
【0089】
図6を参照すれば、マイクロ波の印加部材580は容器520の内部に設置される。容器520はその内部に挿入されたマイクロ波の印加部材580を囲むカバー522をさらに含むことができる。カバー522はマイクロ波が透過する材質で提供されて容器520の内部に収容されたIPAにマイクロ波が伝達されるようにする。容器520の外側材質はマイクロ波が透過しない材質で提供されてマイクロ波が容器520の外部に流出されることを遮断することができる。一実施形態で、カバーはテフロン(Teflon)であり、容器520の外側材質はステンレススチールである。
【0090】
以上の詳細な説明は本発明を例示することである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0091】
462 ノズル
500 液供給ユニット
520 容器
540 液供給管
560 フィルター
580 マイクロ波の印加部材
581 第1マイクロ波の印加部材
582 第2マイクロ波の印加部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6