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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20231227BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H01R13/64
H01R13/639 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020135595
(22)【出願日】2020-08-11
(65)【公開番号】P2022032100
(43)【公開日】2022-02-25
【審査請求日】2023-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】中村 将寿
(72)【発明者】
【氏名】石川 淳
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-140675(JP,A)
【文献】登録実用新案第3163947(JP,U)
【文献】特開2004-63090(JP,A)
【文献】特開2009-037835(JP,A)
【文献】米国特許第05643003(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0296473(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/64
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手ハウジングと嵌合可能なハウジングと、
前記ハウジングに移動可能に組付けられ、仮係止位置と本係止位置との間を移動することにより前記相手ハウジングと前記ハウジングとの嵌合状態を検出する嵌合検知部材と、
を備え、
前記ハウジングには、前記相手ハウジングの被ロック部と係合し、前記相手ハウジングと前記ハウジングとの嵌合状態を保持するロック部を有するロックアームが、弾性変形可能に設けられ、
前記嵌合検知部材には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ロック部と当接して前記嵌合検知部材の本係止位置への移動を規制する係止部を有する検知ロックアームが、弾性変形可能に設けられ、
前記検知ロックアームは、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記係止部が前記ロック部と当接することにより、弾性変形方向一側への変形が規制され、
前記ロック部の前記係止部と当接する範囲外の部分には、ハウジングリブが設けられ、
前記係止部の前記ロック部と当接する範囲外の部分には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ハウジングリブと前記検知ロックアームの弾性変形方向他側に対向して配置される検知リブが設けられているコネクタ。
【請求項2】
前記係止部の前記ロック部と当接する範囲外の部分には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ハウジングリブと前記嵌合検知部材の本係止位置への移動方向に対向して配置される係合部が設けられている請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記嵌合検知部材は、前記ハウジングからの離脱方向に移動することにより、前記ロックアームを弾性変形させ、前記被ロック部と前記ロック部との係合を解除させ、
前記検知ロックアームは、前記嵌合検知部材の移動による前記ロックアームの弾性変形により、弾性変形方向一側に向けて弾性変形され、
前記検知ロックアームの弾性変形方向一側には、前記ハウジングの抜止部に係合して、前記嵌合検知部材の前記ハウジングからの離脱を規制する抜止突起が設けられている請求項1又は2に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタとしては、相手ハウジングと嵌合可能なハウジングを備えている。また、ハウジングに移動可能に組付けられ、仮係止位置と本係止位置との間を移動することにより相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態を検出する嵌合検知部材を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このコネクタでは、相手ハウジングとハウジングとが嵌合している場合、嵌合検知部材を仮係止位置から本係止位置に移動させることができ、相手ハウジングとハウジングとが嵌合していることを検出することができる。
【0004】
一方、相手ハウジングとハウジングとが嵌合していない半嵌合状態などである場合には、嵌合検知部材を仮係止位置から本係止位置に移動させることができず、相手ハウジングとハウジングとが嵌合していないことを検出することができる。
【0005】
このようなコネクタでは、ハウジングに、弾性変形可能なロックアームが設けられている。このロックアームには、相手ハウジングの被ロック部と係合し、相手ハウジングとハウジングとの嵌合状態を保持するロック部としてのロック突起が設けられている。
【0006】
また、嵌合検知部材には、弾性変形可能な検知ロックアームとしての弾性係止片が設けられている。この弾性係止片には、嵌合検知部材の仮係止位置で、ロック突起と当接し、弾性係止片の弾性変形を規制し、嵌合検知部材の本係止位置への移動を規制する係止部としての受圧突起が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-157546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献1のようなコネクタでは、嵌合検知部材の仮係止位置において、検知ロックアームの係止部が、ロックアームのロック部に当接している。この係止部とロック部との当接により、検知ロックアームの弾性変形方向一側(ここでは下方側)への弾性変形が規制され、嵌合検知部材の本係止位置への移動が規制されている。
【0009】
また、係止部の下方に突設されたリブは、ロック部の下面に対向して配置されている。このように係止部のリブを配置することにより、検知ロックアームの弾性変形方向他側(ここでは上方側)への弾性変形が規制される。このため、検知ロックアームが、弾性変形方向他側に弾性変形して、係止部とロック部との当接が解除されることがなく、嵌合検知部材を仮係止位置に保持することができる。
【0010】
しかしながら、上記特許文献1のようなコネクタでは、検知ロックアームの係止部やリブのサイズが、ロックアームのロック部や相手ハウジングの被ロック部のサイズに依存している。このため、嵌合検知部材を仮係止位置に保持する保持性能を向上させるために、係止部やリブをサイズアップさせようとすると、ロック部や被ロック部もサイズアップさせる必要があり、コネクタが大型化する懸念があった。
【0011】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、大型化を抑制し、嵌合検知部材を仮係止位置に安定して保持することができるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本実施形態に係るコネクタは、相手ハウジングと嵌合可能なハウジングと、前記ハウジングに移動可能に組付けられ、仮係止位置と本係止位置との間を移動することにより前記相手ハウジングと前記ハウジングとの嵌合状態を検出する嵌合検知部材とを備え、前記ハウジングには、前記相手ハウジングの被ロック部と係合し、前記相手ハウジングと前記ハウジングとの嵌合状態を保持するロック部を有するロックアームが、弾性変形可能に設けられ、前記嵌合検知部材には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ロック部と当接して前記嵌合検知部材の本係止位置への移動を規制する係止部を有する検知ロックアームが、弾性変形可能に設けられ、前記検知ロックアームは、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記係止部が前記ロック部と当接することにより、弾性変形方向一側への変形が規制され、前記ロック部の前記係止部と当接する範囲外の部分には、ハウジングリブが設けられ、前記係止部の前記ロック部と当接する範囲外の部分には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ハウジングリブと前記検知ロックアームの弾性変形方向他側に対向して配置される検知リブが設けられている。
【0013】
前記係止部の前記ロック部と当接する範囲外の部分には、前記嵌合検知部材の仮係止位置で、前記ハウジングリブと前記嵌合検知部材の本係止位置への移動方向に対向して配置される係合部が設けられていることが好ましい。
【0014】
前記嵌合検知部材は、前記ハウジングからの離脱方向に移動することにより、前記ロックアームを弾性変形させ、前記被ロック部と前記ロック部との係合を解除させ、前記検知ロックアームは、前記嵌合検知部材の移動による前記ロックアームの弾性変形により、弾性変形方向一側に向けて弾性変形され、前記検知ロックアームの弾性変形方向一側には、前記ハウジングの抜止部に係合して、前記嵌合検知部材の前記ハウジングからの離脱を規制する抜止突起が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、大型化を抑制し、嵌合検知部材を仮係止位置に安定して保持することができるコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係るコネクタの分解斜視図である。
図2】本実施形態に係るコネクタの相手ハウジングの正面図である。
図3図2のIII-III断面図である。
図4】本実施形態に係るコネクタのハウジングの斜視図である。
図5図4を反対側から見たときの斜視図である。
図6】本実施形態に係るコネクタの嵌合検知部材の正面図である。
図7図6のVII-VII断面図である。
図8図6のVIII-VIII断面図である。
図9】本実施形態に係るコネクタのハウジングと相手ハウジングとが嵌合する前で、嵌合検知部材が仮係止位置に配置されたときの背面図である。
図10図9のX-X断面図である。
図11図9のXI-XI断面図である。
図12図10の要部拡大図である。
図13図11の要部拡大図である。
図14図10の要部拡大図である。
図15図9のXV-XV断面図である。
図16】本実施形態に係るコネクタのハウジングと相手ハウジングとの嵌合途中の断面図である。
図17】本実施形態に係るコネクタのハウジングと相手ハウジングとが嵌合し、嵌合検知部材が本係止位置に移動するときの断面図である。
図18】本実施形態に係るコネクタのハウジングと相手ハウジングとが嵌合し、嵌合検知部材が本係止位置に配置されたときの断面図である。
図19】本実施形態に係るコネクタのハウジングと相手ハウジングとの嵌合を解除するときの背面図である。
図20図19のXX-XX断面図である。
図21図19のXXI-XXI断面図である。
図22】本実施形態に係るコネクタの嵌合検知部材をハウジングからの離脱方向に移動させたときの要部拡大断面図である。
図23図22の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて本実施形態に係るコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0018】
本実施形態に係るコネクタ1は、相手ハウジング3と嵌合可能なハウジング5を備えている。また、ハウジング5に移動可能に組付けられ、仮係止位置と本係止位置との間を移動することにより相手ハウジング3とハウジング5との嵌合状態を検出する嵌合検知部材7を備えている。
【0019】
また、ハウジング5には、相手ハウジング3の被ロック部9と係合し、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合状態を保持するロック部11を有するロックアーム13が、弾性変形可能に設けられている。
【0020】
さらに、嵌合検知部材7には、嵌合検知部材7の仮係止位置で、ロック部11と当接して嵌合検知部材7の本係止位置への移動を規制する係止部15を有する検知ロックアーム17が、弾性変形可能に設けられている。また、検知ロックアーム17は、嵌合検知部材7の仮係止位置で、係止部15がロック部11と当接することにより、弾性変形方向一側への変形が規制されている。
【0021】
そして、ロック部11の係止部15と当接する範囲外の部分には、ハウジングリブ19が設けられている。また、係止部15のロック部11と当接する範囲外の部分には、嵌合検知部材7の仮係止位置で、ハウジングリブ19と検知ロックアーム17の弾性変形方向他側に対向して配置される検知リブ21が設けられている。
【0022】
また、係止部15のロック部11と当接する範囲外の部分には、嵌合検知部材7の仮係止位置で、ハウジングリブ19と嵌合検知部材7の本係止位置への移動方向に対向して配置される係合部23が設けられている。
【0023】
さらに、嵌合検知部材7は、ハウジング5からの離脱方向に移動することにより、ロックアーム13を弾性変形させ、被ロック部9とロック部11との係合を解除させる。また、検知ロックアーム17は、嵌合検知部材7の移動によるロックアーム13の弾性変形により、弾性変形方向一側に向けて弾性変形される。
【0024】
そして、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側には、ハウジング5の抜止部としてのハウジング第1突起25に係合して、嵌合検知部材7のハウジング5からの離脱を規制する抜止突起としての検知第1突起27が設けられている。
【0025】
図1図3図9図10図16図21に示すように、相手ハウジング3は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。この相手ハウジング3には、一側が開口され、内部にハウジング5が嵌合可能な相手嵌合部29が設けられている。この相手嵌合部29の底部には、複数の貫通孔が形成され、例えば、回路基板に電気的に接続された複数の相手端子(不図示)が貫通孔に圧入などによって固定され、複数の相手端子が相手嵌合部29内に配置される。
【0026】
このような相手嵌合部29の開口側には、相手ハウジング3とハウジング5とが嵌合したときに、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合状態を保持する被ロック部9が内部に向けて複数(ここでは2つ)突設されている。このような相手ハウジング3は、相手嵌合部29がハウジング5と嵌合することにより、相手端子とハウジング5に収容された端子(不図示)とが電気的に接続される。
【0027】
図1図4図5図9図23に示すように、ハウジング5は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。このハウジング5は、嵌合部31と、ロックアーム13と、検知収容部33とを備えている。
【0028】
嵌合部31は、相手ハウジング3の相手嵌合部29の内部に収容可能に筐体状に形成されている。この嵌合部31の内部には、嵌合方向に沿って延設された端子収容室35が、ハウジング5の幅方向に沿って複数列配置され、ハウジング5の高さ方向に沿って複数段配置されている。この複数の端子収容室35には、例えば、電源や機器などに電気的に接続された複数の端子(不図示)がそれぞれ収容される。
【0029】
このような端子収容室35内には、弾性変形可能に係止ランス37が設けられている。この係止ランス37は、端子収容室35に収容された端子と係合することにより、端子収容室35からの端子の抜け止めを行う。また、複数の端子収容室35には、複数の端子収容室35を連通する貫通孔にリテーナ39が配置されている。このリテーナ39は、端子収容室35に収容された端子と係合することにより、端子収容室35からの端子の抜け止めを二重に行う。
【0030】
このような嵌合部31は、相手ハウジング3の相手嵌合部29内に嵌合することにより、端子と相手端子とが電気的に接続される。この嵌合部31の上面には、ロックアーム13が設けられている。
【0031】
ロックアーム13は、ハウジング5の長さ方向である嵌合方向及び離脱方向に沿って延設され、ハウジング5の幅方向に沿って複数(ここでは4つ)配置されている。この複数のロックアーム13は、それぞれ嵌合方向前側の一端側を嵌合部31と連続する一部材で形成された基端とし、嵌合方向後側の他端側をハウジング5の高さ方向に弾性変形可能に配置された自由端としている。このような複数のロックアーム13は、ハウジング5の幅方向に沿って延設された連動部41と連続する一部材で形成され、複数のロックアーム13の弾性変形が連動される。
【0032】
この複数のロックアーム13のうち中央側に位置する2つのロックアーム13の中央近傍には、それぞれ相手嵌合部29の被ロック部9に係合可能なロック部11がハウジング5の幅方向外側に向けて突設されている。また、複数のロックアーム13のうち外側に位置する2つのロックアーム13の自由端側には、それぞれハウジング5の幅方向外側に向けてボス43が突設されている。
【0033】
このような複数のロックアーム13は、嵌合部31が相手嵌合部29内に挿入されると、ロック部11と被ロック部9とが当接し、ロック部11が被ロック部9を乗り越えるように摺動する。このロック部11と被ロック部9との摺動により、複数のロックアーム13が連動部41を介してハウジング5の下方に向けて弾性変形される。
【0034】
そして、嵌合部31が相手嵌合部29内の正規位置に収容されると、ロック部11が被ロック部9を乗り越える。このとき、複数のロックアーム13は、連動部41を介してハウジング5の上方に向けて復元され、ロック部11と被ロック部9とが離脱方向に係合される。このロック部11と被ロック部9との係合により、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合状態が保持される。
【0035】
検知収容部33は、嵌合部31の上面から上方に向けて嵌合部31と連続する一部材で立設された側壁45,45と、側壁45,45の上端側に側壁45,45を連結するように側壁45,45と連続する一部材で形成された連結壁47とからなる。この検知収容部33には、嵌合検知部材7がハウジング5の長さ方向である嵌合方向及び離脱方向に移動可能に収容される。
【0036】
図1図6図23に示すように、嵌合検知部材7は、合成樹脂などの絶縁性材料からなる。この嵌合検知部材7は、本体49と、検知ロックアーム17とを備えている。
【0037】
本体49は、ハウジング5の高さ方向に向けて延設された側部51,51と、側部51,51の上端側に側部51,51を連結するように側部51,51と連続する一部材で形成された操作部53とからなる。この本体49は、側部51,51が検知収容部33内に収容可能で、操作部53が検知収容部33から露出するように、検知収容部33に配置される。このような本体49は、操作部53を押圧することによって、ハウジング5の嵌合方向及び離脱方向に移動することができる。
【0038】
この本体49の側部51,51のハウジング5からの離脱方向の端面には、下方から上方に向けてハウジング5からの離脱方向に傾斜する傾斜部55が設けられている。この傾斜部55は、嵌合検知部材7がハウジング5に対して仮係止位置(図10参照)で保持された状態で、ロックアーム13のボス43と対向して配置される。
【0039】
このような傾斜部55は、嵌合検知部材7が仮係止位置よりハウジング5からの離脱方向に移動されると、ボス43と摺動する(図21参照)。この傾斜部55とボス43との摺動により、複数のロックアーム13が連動部41を介して下方に向けて弾性変形される。
【0040】
このロックアーム13の弾性変形により、被ロック部9とロック部11との係合が解除され、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合を解除することができる。このように嵌合検知部材7に傾斜部55を設けることにより、嵌合検知部材7の移動によってロックアーム13を弾性変形させることができる。
【0041】
このため、ロックアーム13を直接的に弾性変形させる操作を行う必要がなく、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合解除の作業性を向上することができる。なお、ロックアーム13には、ロックアーム13を直接的に弾性変形させることができる押圧部57(図4参照)が設けられている。このような本体49には、検知ロックアーム17が弾性変形可能に連続する一部材で設けられている。
【0042】
検知ロックアーム17は、嵌合検知部材7の移動方向に沿って延設され、嵌合検知部材7の幅方向に沿って複数(ここでは2つ)配置されている。この複数の検知ロックアーム17は、それぞれ離脱方向側の一端側を本体49の操作部53と連続する一部材で形成された基端とし、嵌合方向側の他端側を嵌合検知部材7の高さ方向に弾性変形可能に配置された自由端としている。
【0043】
このような検知ロックアーム17の自由端には、ロックアーム13のロック部11と係合可能な係止部15が設けられている。この係止部15は、嵌合検知部材7がハウジング5に対して仮係止位置(図10参照)に配置されたとき、ロックアーム13のロック部11の離脱方向側に当接して係合される(図12参照)。
【0044】
この係止部15とロック部11との係合により、嵌合検知部材7が本係止位置(図18参照)に向けてハウジング5の嵌合方向に移動することがなく、嵌合検知部材7を仮係止位置で保持することができる。また、係止部15とロック部11の離脱方向側との係合では、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側(ここでは下方側)に向けた弾性変形を規制している。このため、検知ロックアーム17が、弾性変形方向一側に向けて弾性変形することがなく、嵌合検知部材7を仮係止位置で保持することができる。
【0045】
なお、係止部15とロック部11の離脱方向側との係合は、操作部53を嵌合方向に押圧することによって、嵌合検知部材7を仮係止位置で保持した状態で、ハウジング5を相手ハウジング3に嵌合できるように設定されている。
【0046】
このように係止部15とロック部11との当接は、嵌合検知部材7の本係止位置への移動を規制しつつ、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側に向けた弾性変形を規制している。このような係止部15とロック部11とに、検知ロックアーム17の弾性変形方向他側に向けた弾性変形を規制する機能をもたせようとすると、係止部15とロック部11とが大型化し、ロック部11と係合する被ロック部9も大型化してしまう。
【0047】
そこで、図11図13に示すように、係止部15とロック部11との互いに当接する範囲外の部分である幅方向に隣接する部分には、ハウジングリブ19と、検知リブ21と、係合部23とが設けられている。
【0048】
ハウジングリブ19は、ロック部11の幅方向の外面から幅方向外側に向けてロック部11と連続する一部材で突設されている。このハウジングリブ19は、ロック部11と被ロック部9とが係合した状態で、被ロック部9と干渉しない位置に配置されている。
【0049】
このため、ハウジングリブ19が、被ロック部9とロック部11との設計に影響を受けることがなく、ハウジングリブ19を自由に設計することができる。言い換えれば、被ロック部9とロック部11とが、ハウジングリブ19の設計に影響を受けることがなく、被ロック部9とロック部11とを自由に設計することができる。
【0050】
検知リブ21は、係止部15のハウジングリブ19側の外面から幅方向外側に向けて係止部15と連続する一部材で突設されている。この検知リブ21は、嵌合検知部材7が仮係止位置(図11参照)に配置された状態で、ハウジングリブ19と検知ロックアーム17の弾性変形方向他側(ここでは上方側)に対向して配置される(図13参照)。
【0051】
このため、検知リブ21が、ロック部11と係止部15との設計に影響を受けることがなく、検知リブ21を自由に設計することができる。言い換えれば、ロック部11と係止部15とが、検知リブ21の設計に影響を受けることがなく、ロック部11と係止部15とを自由に設計することができる。
【0052】
このような検知リブ21は、嵌合検知部材7の仮係止位置において、検知ロックアーム17が弾性変形方向他側(ここでは上方側)に向けて弾性変形しようとしたとき、ハウジングリブ19と当接する。この検知リブ21とハウジングリブ19との当接により、検知ロックアーム17が弾性変形方向他側に向けて弾性変形することがない。このため、係止部15とロック部11との係合が解除されることがなく、嵌合検知部材7を仮係止位置に安定して保持することができる。
【0053】
このようにロック部11と係止部15とが当接する範囲外にハウジングリブ19と検知リブ21とを設けることにより、ハウジングリブ19と検知リブ21との設計が、被ロック部9とロック部11との設計に依存することがない。また、嵌合検知部材7の仮係止位置における検知ロックアーム17の弾性変形方向両側への弾性変形の規制は、ロック部11と係止部15との係合と、ハウジングリブ19と検知リブ21との係合とによって分散して行っている。このため、嵌合検知部材7を仮係止位置に保持する保持性能を向上させるための構造の大型化を抑制することができる。
【0054】
係合部23は、係止部15のハウジングリブ19側の外面から幅方向外側に向けると共に高さ方向に向けて係止部15と連続する一部材で突設されている。この係合部23は、嵌合検知部材7が仮係止位置(図11参照)に配置された状態で、ハウジングリブ19と嵌合検知部材7の本係止位置(図18参照)への移動方向(ここでは嵌合方向)に対向して配置される(図13参照)。
【0055】
このような係合部23は、嵌合検知部材7の仮係止位置において、嵌合検知部材7が本係止位置側へ移動しようとしたとき、ハウジングリブ19と当接する。この係合部23とハウジングリブ19との当接により、嵌合検知部材7が仮係止位置から本係止位置側へ移動することを規制することができ、嵌合検知部材7を仮係止位置に安定して保持することができる。
【0056】
このような係合部23も、ロック部11と係止部15とが当接する範囲外に設けられているので、被ロック部9、ロック部11、係止部15の設計に依存することがなく、自由に設計することができる。また、係合部23とハウジングリブ19と当接によって、嵌合検知部材7の本係止位置側への移動を規制するので、係止部15の嵌合検知部材7の移動規制機能を低減することができ、係止部15を小型化することができる。
【0057】
このように仮係止位置で嵌合検知部材7が保持されたハウジング5は、嵌合部31を相手嵌合部29に挿入し、嵌合検知部材7の操作部53、或いは嵌合部31を嵌合方向に押圧することによって、相手ハウジング3との嵌合が行われる。
【0058】
このハウジング5は、相手ハウジング3と嵌合する途中(図16参照)で、ロック部11が被ロック部9に乗り上げたときに、係止部15が被ロック部9と摺動する。この係止部15と被ロック部9との摺動により、検知ロックアーム17が下方に向けて弾性変形される。このとき、係止部15は、ロック部11の離脱方向側に係合し、係合部23は、ハウジングリブ19と対向しており、ハウジング5に対する嵌合検知部材7の仮係止位置を保持している。
【0059】
このような係止部15は、相手ハウジング3とハウジング5とが嵌合され、ロック部11が被ロック部9に係合された状態(図17参照)で、ロック部11を乗り越えることが可能となる。このため、嵌合検知部材7を仮係止位置から嵌合方向(本係止位置側)に移動させることにより、係止部15がロック部11と摺動し、検知ロックアーム17を下方に向けて弾性変形させる。
【0060】
そして、嵌合検知部材7がハウジング5に対する本係止位置(図18参照)に配置されると、検知ロックアーム17が上方に向けて復元し、係止部15がロック部11の嵌合方向側に係合される。この係止部15とロック部11との係合により、嵌合検知部材7がハウジング5の離脱方向に移動することがなく、嵌合検知部材7を本係止位置で保持することができる。なお、本係止位置における係止部15とロック部11との係合は、嵌合検知部材7を離脱方向に移動させることによって、解除することができる。
【0061】
ここで、嵌合検知部材7の操作部53には、嵌合方向側に段差部59が設けられている。この段差部59は、嵌合検知部材7が本係止位置(図18参照)に配置された状態で、ロックアーム13の連動部41とロックアーム13の弾性変形方向の下方側に対向して配置される。このような段差部59は、嵌合検知部材7の本係止位置において、ロックアーム13が下方側に向けて弾性変形しようとしたとき、連動部41と当接する。
【0062】
この段差部59と連動部41との当接により、ロックアーム13が下方側に向けて弾性変形することがなく、被ロック部9とロック部11との係合が解除されることがない。このため、嵌合検知部材7の本係止位置では、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合状態を安定して保持することができる。
【0063】
このような嵌合検知部材7は、相手ハウジング3とハウジング5とが完全に嵌合していないと、係止部15とロック部11との係合によって、仮係止位置(図10参照)から本係止位置(図18参照)に移動することができない。
【0064】
このため、嵌合検知部材7を、仮係止位置から本係止位置に移動させることができる場合には、相手ハウジング3とハウジング5とが正規に嵌合していることを検出することができる。一方、嵌合検知部材7を、仮係止位置から本係止位置に移動させることができない場合には、相手ハウジング3とハウジング5とが正規に嵌合していないことを検出することができる。
【0065】
このような嵌合検知部材7は、本係止位置(図18参照)から離脱方向に移動させることによって、相手ハウジング3とハウジング5との嵌合を解除することができる。相手ハウジング3とハウジング5との嵌合を解除させる場合には、嵌合検知部材7の操作部53を離脱方向に向けて押圧し、嵌合検知部材7を離脱方向に移動させる。
【0066】
この嵌合検知部材7の離脱方向への移動により、係止部15がロック部11と摺動し、検知ロックアーム17が下方に向けて弾性変形され、嵌合検知部材7が本係止位置から仮係止位置側に移動される(図20参照)。嵌合検知部材7の離脱方向への移動が仮係止位置を超えると、ロックアーム13のボス43と嵌合検知部材7の傾斜部55とが摺動する(図21参照)。
【0067】
このボス43と傾斜部55との摺動により、ロックアーム13が下方に向けて弾性変形され、被ロック部9とロック部11との係合が解除される。そして、嵌合検知部材7をさらに離脱方向に移動させることにより、相手ハウジング3からハウジング5を離脱させることができる。このとき、嵌合検知部材7のハウジング5からの離脱は、ハウジング5と嵌合検知部材7との間に設けられた第1抜止部61によって防止されている。
【0068】
第1抜止部61は、ハウジング5と嵌合検知部材7との間に設けられ、ハウジング第1突起25と、検知第1突起27とを備えている(図10参照)。
【0069】
ハウジング第1突起25は、ハウジング5の嵌合部31の上面から上方に向けて嵌合部31と連続する一部材で突設され、複数(ここでは2つ)の検知ロックアーム17と対応する位置に複数(ここでは2つ)配置されている。
【0070】
検知第1突起27は、嵌合検知部材7の複数(ここでは2つ)の検知ロックアーム17の下面から下方に向けて検知ロックアーム17と連続する一部材で突設されている。この検知第1突起27は、嵌合検知部材7が仮係止位置(図10参照)に配置された状態で、嵌合検知部材7の移動方向に対して、ハウジング第1突起25と離間して配置されている(図14参照)。
【0071】
このような第1抜止部61は、被ロック部9とロック部11との係合が解除された状態で、嵌合検知部材7が離脱方向に移動することにより、ハウジング第1突起25と検知第1突起27とが係合される。このハウジング第1突起25と検知第1突起27との係合により、嵌合検知部材7がハウジング5から離脱することがない。このため、嵌合検知部材7の操作部53を離脱方向に押圧することによって、ハウジング5を相手ハウジング3から離脱させることができる。
【0072】
ここで、検知ロックアーム17は、嵌合検知部材7が離脱方向に移動し、第1抜止部61が係合するとき、係止部15がロックアーム13の連動部41と摺動し、弾性変形方向一側(ここでは下方側)に向けて弾性変形される。この検知ロックアーム17の弾性変形方向一側には、検知第1突起27が突設されている。この検知第1突起27は、ハウジング第1突起25に係合するとき、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側への弾性変形によって、ハウジング第1突起25に対する係合代が増大される。このため、嵌合検知部材7の離脱方向への移動に対する耐力を増大することができ、嵌合検知部材7を安定してハウジング5に保持することができる。
【0073】
このような第1抜止部61は、嵌合検知部材7の離脱方向への移動によってハウジング5を相手ハウジング3から離脱させるときに、第1抜止部61が支点となり、嵌合検知部材7が回転するように傾く可能性がある。嵌合検知部材7に傾きが生じると、操作部53を離脱方向に押圧する操作力が、回転方向に分散されてしまい、離脱方向に十分な操作力が伝わらず、離脱作業性が低下してしまう。
【0074】
そこで、ハウジング5と嵌合検知部材7との間には、第1抜止部61を支点とする嵌合検知部材7の回転を規制する規制部63が設けられている(図9参照)。規制部63は、凸部65と、凹部67とを備えている。
【0075】
凸部65は、嵌合検知部材7の側部51,51のそれぞれの外面から嵌合検知部材7の幅方向外側に向けて側部51,51と連続する一部材で突設されている。この凸部65は、嵌合検知部材7の移動方向に沿って延設されている。
【0076】
凹部67は、ハウジング5の検知収容部33の側壁45,45の内部に、凸部65と係合可能に嵌合検知部材7の移動方向に沿って延設されている。この凹部67は、ハウジング5の離脱方向の端面が開口され、少なくとも嵌合検知部材7の本係止位置まで凸部65と係合可能に設けられている。このような凹部67は、嵌合検知部材7がハウジング5に配置された状態で、凸部65と係合される。
【0077】
このような規制部63は、第1抜止部61が係合した状態で、嵌合検知部材7の操作部53が離脱方向に押圧されたときに、凸部65と凹部67との係合により、第1抜止部61を支点とする嵌合検知部材7の回転を規制する。このため、嵌合検知部材7に傾きが生じることがなく、離脱方向への操作力が回転方向に分散されることがない。従って、嵌合検知部材7の操作部53を押圧する操作力が、第1抜止部61を介してハウジング5に離脱方向に伝わる。このため、嵌合検知部材7を介して安定してハウジング5を相手ハウジング3から離脱させることができる。
【0078】
また、凸部65と凹部67とは、嵌合検知部材7の移動方向に延設されているので、嵌合検知部材7の移動において、嵌合検知部材7がハウジング5に対して回転することがない。このため、嵌合検知部材7の操作部53を押圧する操作力が、回転方向に分散されることがなく、安定して嵌合検知部材7を移動方向に操作することができる。
【0079】
このような規制部63には、ハウジング5からの嵌合検知部材7の離脱を規制する第2抜止部69が設けられている(図15参照)。第2抜止部69は、ハウジング第2突起71と、検知第2突起73とを備えている。
【0080】
ハウジング第2突起71は、複数(ここでは2つ)の凹部67のそれぞれの離脱方向側の底部から外部に向けて凹部67と連続する一部材で突設されている。
【0081】
検知第2突起73は、複数(ここでは2つ)の凸部65のそれぞれの嵌合方向側の外面から嵌合検知部材7の幅方向外側に向けて凸部65と連続する一部材で突設されている。この検知第2突起73は、嵌合検知部材7が仮係止位置(図10参照)に配置された状態で、嵌合検知部材7の移動方向に対して、ハウジング第2突起71と離間して配置されている(図15参照)。
【0082】
このような第2抜止部69は、被ロック部9とロック部11との係合が解除された状態で、嵌合検知部材7が離脱方向に移動することにより、ハウジング第2突起71と検知第2突起73とが係合される(図22図23参照)。このハウジング第2突起71と検知第2突起73との係合により、嵌合検知部材7がハウジング5から離脱することがない。このため、嵌合検知部材7の操作部53を離脱方向に押圧することによって、ハウジング5を相手ハウジング3から離脱させることができる。
【0083】
このようなコネクタ1では、検知ロックアーム17が、嵌合検知部材7の仮係止位置で、係止部15がロック部11と当接することにより、弾性変形方向一側への変形が規制されている。また、ロック部11の係止部15と当接する範囲外の部分には、ハウジングリブ19が設けられている。さらに、係止部15のロック部11と当接する範囲外の部分には、嵌合検知部材7の仮係止位置で、ハウジングリブ19と検知ロックアーム17の弾性変形方向他側に対向して配置される検知リブ21が設けられている。
【0084】
このため、係止部15とロック部11とによって、嵌合検知部材7の仮係止位置における嵌合検知部材7の本係止位置側への移動を規制しつつ、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側への弾性変形を規制することができる。また、ハウジングリブ19と検知リブ21とによって、嵌合検知部材7の仮係止位置における検知ロックアーム17の弾性変形方向他側への弾性変形を規制することができる。従って、嵌合検知部材7の仮係止位置において、検知ロックアーム17が弾性変形することがなく、嵌合検知部材7を仮係止位置に安定して保持することができる。
【0085】
また、ハウジングリブ19と検知リブ21とは、ロック部11と係止部15とが当接する範囲外に設けられているので、ハウジングリブ19と検知リブ21との設計が、被ロック部9とロック部11との設計に依存することがない。加えて、嵌合検知部材7の仮係止位置における検知ロックアーム17の弾性変形方向両側への弾性変形の規制は、ロック部11と係止部15との係合と、ハウジングリブ19と検知リブ21との係合とによって分散して行っている。このため、嵌合検知部材7を仮係止位置に保持する保持性能を向上させるための構造の大型化を抑制することができる。
【0086】
従って、このようなコネクタ1では、被ロック部9とロック部11との設計と、ハウジングリブ19と検知リブ21との設計とを独立して行うことができ、大型化を抑制し、嵌合検知部材7を仮係止位置に安定して保持することができる。
【0087】
また、係止部15のロック部11と当接する範囲外の部分には、嵌合検知部材7の仮係止位置で、ハウジングリブ19と嵌合検知部材7の本係止位置への移動方向に対向して配置される係合部23が設けられている。
【0088】
このため、ハウジングリブ19と係合部23とによって、嵌合検知部材7の仮係止位置における嵌合検知部材7の本係止位置側への移動を規制することができ、嵌合検知部材7を仮係止位置に安定して保持することができる。また、係合部23は、ロック部11と係止部15とが当接する範囲外に設けられているので、被ロック部9、ロック部11、係止部15の設計に依存することがない。このため、係止部15の嵌合検知部材7の本係止位置側への移動規制機能を低減することができ、係止部15を小型化することができる。
【0089】
さらに、検知ロックアーム17の弾性変形方向一側には、ハウジング5のハウジング第1突起25に係合して、嵌合検知部材7のハウジング5からの離脱を規制する検知第1突起27が設けられている。
【0090】
このため、検知第1突起27は、嵌合検知部材7がハウジング5からの離脱方向に移動され、検知ロックアーム17が弾性変形方向一側へ弾性変形されたときに、ハウジング第1突起25に対する係合代が増大する。従って、嵌合検知部材7の離脱方向への移動に対する耐力を増大することができ、嵌合検知部材7を安定してハウジング5に保持することができる。
【0091】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0092】
例えば、ロックアームは、ハウジングに4つ設けられているが、これに限らず、ロックアームを1つ、或いは2つ以上としてもよい。また、検知ロックアームは、嵌合検知部材に2つ設けられているが、これに限らず、検知ロックアームを1つ、或いは3つ以上としてもよい。
【0093】
また、嵌合検知部材の移動方向は、相手ハウジングとハウジングとの嵌合方向及び離脱方向と同一方向となっているが、これに限るものではない。例えば、嵌合検知部材の移動方向を、相手ハウジングとハウジングとの嵌合方向及び離脱方向と直交する方向にしてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 コネクタ
3 相手ハウジング
5 ハウジング
7 嵌合検知部材
9 被ロック部
11 ロック部
13 ロックアーム
15 係止部
17 検知ロックアーム
19 ハウジングリブ
21 検知リブ
23 係合部
25 ハウジング第1突起(抜止部)
27 検知第1突起(抜止突起)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図17
図18
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