(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】睡眠モニタリングに関する改善
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20231227BHJP
A61C 7/00 20060101ALI20231227BHJP
A61M 16/06 20060101ALI20231227BHJP
A61F 5/56 20060101ALI20231227BHJP
A61G 12/00 20060101ALI20231227BHJP
A61B 5/145 20060101ALI20231227BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20231227BHJP
A61B 5/31 20210101ALI20231227BHJP
A61B 5/313 20210101ALI20231227BHJP
A61B 5/315 20210101ALI20231227BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61C7/00
A61M16/06 D
A61F5/56
A61G12/00 Z
A61B5/00 102A
A61B5/145
A61B5/08
A61B5/31
A61B5/313
A61B5/315
(21)【出願番号】P 2020520062
(86)(22)【出願日】2018-10-15
(86)【国際出願番号】 AU2018000197
(87)【国際公開番号】W WO2019071291
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-09-17
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】520117606
【氏名又は名称】バイオアナリティクス ホールディングス ピーティーワイ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BIOANALYTICS HOLDINGS PTY LTD
【住所又は居所原語表記】602/566 St Kilda Road, Melbourne, VIC 3004, AU
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】サッセ, アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ, シリル
(72)【発明者】
【氏名】ラテン, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】モーガン, オーウェン
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/106840(WO,A1)
【文献】特表2015-533580(JP,A)
【文献】米国特許第09202008(US,B1)
【文献】国際公開第2007/015833(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2012/0123225(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0253286(US,A1)
【文献】特表2014-504517(JP,A)
【文献】特開2010-082226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/398
A61B 9/00 -10/06
A61C 1/00 - 5/00
A61C 5/40 - 5/68
A61C 5/90 - 7/36
A61C 19/00 -19/10
A61F 5/00 - 6/24
A61G 9/00 -15/12
A61G 15/14 -15/18
A61G 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の口の中に保持されるように適用される第1部分である口腔内本体部と、
口腔外部材を介して前記第1部分
である前記口腔内本体部に取り付けられる前方上顎支台と、体の外部から体の状態の兆候を検出するように適用される第2部分である電子検出器と、
前記検出された兆候を前記個人に隣接して位置されるデータ受信手段へ無線送信するための手段と、
を含む個人の睡眠状態をモニタリングするための目的で、睡眠中に前記個人に装着される装置。
【請求項2】
前記個人によって着用されるように適用される口腔内下顎前方移動装置を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記体の状態の兆候を検出するように適用される前記第2部分は、気道、音、及び加速度を検出する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2部分が筋電図データ、眼球電位図データ、脳波図データ、及び飽和酸素のパーセントの中の1つ以上の兆候を検出するように適用される、
ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記検出された兆候を無線送信するための手段はブルートゥース(登録商標)受信機である、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の装置と、
モバイルスマートフォンとを含み、
前記モバイルスマートフォンは、
前記データ受信手段と、
前記データ受信手段から前記兆候を受信し、前記兆候を処理して、前記状態、または前記状態の兆候、前記兆候から引き出されたデータまたは結論を表す表現を生成するためのデータ処理手段と、
前記データ処理手段から遠隔地へ前記兆候及び/または前記兆候の解釈または前記兆候から引き出された結論を表す前記表現を送信するための手段と、を含む、
睡眠中に個人の体の状態をモニタリングするための装置。
【請求項7】
前記データ処理手段が前記スマートフォン内にロードされたソフトウェアを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の睡眠中に個人の体の状態をモニタリングするための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は睡眠中に個人の状態をモニタリングする際に用いられる方法及び装置に関する。そのより一般的な応用に加えて、本発明は、特に、閉塞性睡眠時無呼吸症の治療のための口腔内下顎前方移動装置と共に用いるように適用される。
【背景技術】
【0002】
睡眠中に個人の体の状態をモニタリングして減少された呼吸が進行される期間を記録及び/または警告するようにすることができる、廉価で、使いやすい手段に対する要求が存在する。
【0003】
睡眠時無呼吸症は多くの人にとって大きな関心事である。睡眠時無呼吸症の2つの主な形態としては、閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA:Obstructive Sleep Apnea)及び中枢性睡眠時無呼吸症(CSA:Central Sleep Apnea)がある。OSAを治療するために、より明確な気道を提供するために、睡眠中に人の下顎を前方に移動させるための多様な異なるタイプの装置が提案され、また使用されている。このような装置が機能し、そして主張する利点を提供するにおいて効果的であることを確認することは難しいということが証明された。本発明の目的は、そのような確認が達成されることができる手段を提供することである。
【0004】
特に効果的な下顎前方移動装置の原理は国際特許公開公報第 WO2006/072147に開示されている。本発明のいくつかの特に好ましい実施例は、好ましくは、その一般的なタイプの装置を利用する。
【0005】
しかしながら、本発明は、他の実施例として、気道の閉塞よりは呼吸を調節する体のフィードバックメカニズムで安定性が減少されることが問題であるCSAをテストし、またこれをモニタリングする際に用いることができる。
【0006】
本発明は、また、睡眠時無呼吸症に苦しんでいないが、体調が悪い時や手術後モニタリングされる状態に役に立つことができるように個人の状態をモニタリングするために用いられることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、一態様において、本発明は、
体の状態の兆候を検出する電子検出器を個人の口または鼻の中またはその近くに保持させるステップと、
前記兆候を表す第1データストリームをデータ受信手段へ無線で送信するステップと、
前記第1データストリームを前記データ受信手段からデータ処理手段へ送信するステップと、
前記データ処理手段で前記第1データストリームを処理して、前記兆候または前記兆候から引き出された結論を表す第2データストリームを生成するステップと、
前記兆候または結論の視覚的表現を表示するステップとを含む睡眠中に個人の体の状態をモニタリングする方法を提供する。
【0008】
好ましくは、前記第2データストリームは、前記データ処理手段から遠隔地へ無線で送信される。好ましくは、前記個人の睡眠中に、また前記データ受信手段が前記個人に隣接している間に前記第1データストリームの前記無線送信が行われる。
【0009】
好ましくは、前記個人用のための単一スマートフォンは、
前記データ受信手段と、
前記データ処理手段と、
前記第2データストリームを前記遠隔地へ送信する手段とを含む。
【0010】
前記兆候または結論の視覚的表現は前記スマートフォンに表示されることができる。
【0011】
遠隔地は、複数のスマートフォンから受信される対応する前記第2データストリームを分析するコンピュータ設備を含むことができる。
【0012】
前記電子検出器は、前記個人の歯及び/または歯肉に関連する装置によって適所に保持されることができる。前記電子検出器は、前記個人によって着用される口腔内下顎前方移動装置の傍またはその内部に保持されることができる。
【0013】
選択的に、前記電子検出器は、個人の顔面上に接着剤または接着テープによって適所に保持されるハウジング内に取り付けられることができる。
【0014】
選択的に、前記電子検出器は、個人の頭の周りで延長されるストラップによって適所に保持されるハウジング内に取り付けられることができる。
【0015】
別の態様において、本発明は、
個人の口の中に保持されるように適用される第1部分と、
前記体の外部から前記体の状態の兆候を検出するように適用される第2部分と、
前記検出された兆候を表す第1データストリームを前記睡眠中の個人に隣接して位置されるデータ受信手段へ無線で送信するための手段と、を含む前記個人の睡眠状態をモニタリングする目的で、睡眠中に個人に装着される装置を提供する。
【0016】
好ましくは、前記データ処理手段はスマートフォンである。
【0017】
好ましくは、装置は、前記個人によって着用されるように適用される口腔内下顎前方移動装置を含む。
【0018】
好ましくは、前記体の状態の兆候を検出するように適用される前記第2部分は、気道、音、及び加速度の電子検出器を含む。また、筋電図データ、眼球電位図データ、脳波図データ、及び飽和酸素のパーセントの中の1つ以上の兆候を検出するように適用されることができる。
【0019】
前記無線送信手段は、好ましくは、ブルートゥース送信機である。
【0020】
別の態様において、本発明は、
請求項6~15のいずれか一項に記載の装置と、
モバイルスマートフォンとを含み、
前記モバイルスマートフォンは、
前記データ受信手段と、
前記データ受信手段から前記第1データストリームを受信し、前記第1データストリームを処理して、前記状態、または前記状態の兆候、前記兆候から引き出されたデータまたは結論を表す第2データストリームを生成するためのデータ処理手段と、
前記データ処理手段から遠隔地へ前記兆候及び/または前記兆候の解釈または前記兆候から引き出された結論を表す前記第2データストリームを送信するための手段とを含む 睡眠中に個人の体の状態をモニタリングするための装置を提供する。
【0021】
好ましくは、前記データ処理手段は、前記スマートフォン内にロードされたソフトウェアを含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明がより充分に理解されることができるようにするために、以下、例として添付図面を参照して本発明の好ましい実施例及び他の要素について説明する。
【
図1】本発明の第1実施例による装置及びシステムの構成図である。
【
図2】本発明の第2実施例による装置及びシステムの構成図である。
【
図3】本発明の第3実施例による装置及びシステムの構成図である。
【
図4】
図1の装置の一部を形成する下顎前方移動装置の斜視図である。
【
図8】
図3に示すシステムにおけるSCDAモジュール内のソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【
図9】
図3に示すシステムにおけるスマートフォン内のソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【
図10】
図3に示すシステムにおける中央データ収集コンピュータ設備内のソフトウェアの動作を示すフローチャートである。
【0023】
本発明の異なる実施例に関して、各実施例において同等の機能を有する特徴部は、別の実施例において同等の特徴部を識別する数字と100単位で異なる数字で識別される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1によれば、本発明の第1実施例は、
図4~7に示す装置12と同じ下顎前方移動装置112を含む装置110を利用する。
【0025】
図4~
図7に示すように、下顎前方移動装置12は、口腔外部材18を介して口腔内本体部65に取り付けられる湾曲した前方上顎支台15を含む。口腔外部材18上のアーム20は、口腔内本体部65と結合される。アーム20の有効長は、その中心通孔61がアーム20上のネジ62とネジ結合された調整ホイール60の作動によって手動で調整可能である。口腔外部材18の有効高さは、口腔外部材18の中間で関節によって円弧角を調整する角度調整可能な口腔外調整手段55によって調整されることができる。
【0026】
概してバナナ形状の前方下顎支台25は、連結部材30、31によって口腔内本体部65に連結される。口腔内後方上顎支台40、41は、それぞれアーム35、36によって口腔内本体部65に連結される。使用中には、支台40、41の表面は、上顎表面の一部と接触し、その接触は、下顎支台25の表面及び前方上顎支台15の表面に印加される力によって誘導される装置の回転を妨害する。
【0027】
前方上顎支台15の凹んだ表面16は、使用者の鼻下の上顎骨を覆う軟組織及び皮膚に心地良くフィットするように成形された弾性材料である。前方下顎支台25は、使用時に使用者の下顎を覆う歯肉を押す凸状前面26を有する。この構成は、矯正装置が下顎前歯の中の1つ以上を失った患者に適用されるようにする。下顎骨を覆う歯肉を支持することにより、前方下顎支台の表面26は、下顎歯が時間と共に不適切に移動する可能性を回避又は最小化するようにする。
【0028】
電子モジュール80、具体的には睡眠データ収集及び分析モジュール(以下、SDCAモジュールと言う)は、使用者の鼻の直下の領域で上顎支台15の凸状前面17内に埋め込まれる(または、クリップで固定されてもよい)。また、充電可能な電気の電池84はSDCAモジュール80に電源を供給するために、上顎支台15の凹面内に埋め込まれる。電池84及び電子モジュール80の大部分が凸状前面17の表面の下の空洞内に配置され、その位置は点線の輪郭で示す。
【0029】
電子モジュール80は、所定の状態の電子検出器として機能するプリント回路基板82上の1つ以上の電子チップ(以下、SDCA検出器システムと総称する)を含む。装置12は、睡眠中に使用者に着用されて関連データがSDCA検出器システムによって収集されることができる。SDCA検出器システムは、2つの鼻センサー及び1つの口腔センサーを含む。SDCA検出器システムは、その露出されたセンサーが使用者の鼻及び/または口に出入りする空気と接触するように位置される。SDCA検出器システムは、使用者の上唇の加速度、周囲の音、センサーを通過する気流を検出し、その情報を保存し、そのデータをほぼリアルタイムでBluetooth LEデータリンクによって使用者に隣接して位置されるスマートフォンに送信する。使用者によってスマートフォンにアップロードされたアプリはデータを処理し、その結果をスマートフォンの画面に表示する。
【0030】
図1によれば、本発明の第1実施例を考慮すると、使用者が睡眠から起きた後、使用者は下顎前方移動装置112を外し、それを毎晩の睡眠後に電池84を誘導充電するベースユニット114に位置させる。ベースユニット114はUSB充電器122から電力が供給される。ベースユニット114は、装置80を使用しない時には、装置112のためのドッキングステーションであり、装置112を清潔に、ほこりのない状態に保持するように構成される。ベースユニット114は、装置112の関連部分が適切な殺菌液に浸される領域を有する。
【0031】
使用者のスマートフォン178は装置112に保持されるSDCAモジュール80から収集されたデータをダウンロードする。SDCAモジュールはBluetoothコネクションを介してスマートフォン178と通信し、使用者が装置を着用している間にSDCAモジュール80から収集されたデータをアップロードするようにする。睡眠中の使用者に近く置かれた使用者のスマートフォン178は、SDCAによって送信されるデータを収集し、そして、そのデータを分析して少なくとも前の睡眠期間の間または所要の他の睡眠期間の間に装置112の効果を使用者に見せるために用いられる。その分析は、使用者によってスマートフォンに前もってロードされたアプリによって実行される。従って、スマートフォンはデータ処理手段として機能する。従って、第1データストリームをSDCAモジュール80からスマートフォン178内の受信手段へ無線送信するステップがあり、その後、スマートフォン内で、第1データストリームがデータ処理手段へ送信され、そこで受信されたデータが処理される。
【0032】
図2に示すように、第2実施例のための装置210は、第1実施例について説明したものとほぼ同じである。主な相違点1は、
図1のSDCAモジュール180と比較して、SDCAモジュール280が別途の検出及び記録機能を有することである。
図2のSDCAモジュール280は、第1実施例で用いられたモジュール180によって記録された気流、音、及び加速度の基本的な標準測定に加えて、筋電図(EMG)データ、眼球電位図(EOG)データ、脳波図(EEG)データ及び飽和酸素のパーセント(SAO2)データを記録する。
【0033】
主な相違点2は、スマートフォン278がインターネット281を介して適切な外部リポジトリ279へデータをアップロードできることである。選択的に、外部リポジトリ279は、適切な健康管理のための複数の装置からアップロードされたデータを収集する中央データ分析サーバーを含む。
【0034】
ベースユニット214で用いられる電子部品は、ベースユニット114で用いられる電子部品と同じである。
【0035】
使用者に異なるSDCAオプションに対して異なる前方上顎支台パッドを用いる異なるSDCAオプションを有する装置を提供することにより、下顎前方移動装置を多様なバージョンで容易に製造することができる。前方上顎支台部15のためのパッドは容易に交換することができる。さらに、購入後でも、使用者は代替バージョンのパッドを購入して、下顎前方移動装置を拡張バージョンに交換することにより、使用者が有する製品をアップグレードすることができる。
【0036】
本発明は、下顎前方移動装置にその価値及び有用性を高めるより高いレベルの機能を提供して使用者にとってより魅力的なものとする。また、本発明は睡眠行動を補助する際に下顎前方移動装置の有効性の確認を提供する。
【0037】
また、
図3に示すシステムにおける装置310は、使用者のホームコンピュータ377のローカルデータ収集だけでなく、グローバルデータ収集データベース379へのアップロードを提供する。また、装置310は、
図2の装置210とは、ベースユニット214が使用されないという点で相違する。その代わりに、SDCAモジュール380は充電器322から直接充電される。
【0038】
図8~10のフローチャートによって示される操作に関しては、別途に説明する必要なく、以下の追加特徴が言及される。
SDCAモジュール80によって生成された全てのデータはデータ収集/送信チェーンの次の構成要素にアップロードされるまでモジュール内に保存される。
SDCAモジュール80、ベースモジュールまたはスマートフォンのメモリがいっぱいになると、睡眠データの任意の新しいアップロードのために最も古いデータは破棄される。
スマートフォンはデータを外部リポジトリ179にアップロードする必要がある前に、少なくとも10夜のデータセットを保存する。
スマートフォンはスマートフォンのメモリがほぼなくなるまでSDCAからアップロードされた全てのデータセットを保存する。
使用者はスマートフォンから一部または全てのデータセットを削除することを選択することができる。
使用者はデータセットのリストを閲覧し、削除するものを決定することができる。
このシステムは、SDCAモジュール、ベースユニット、及びすべての付着されているスマートフォンの間でデータ暗号化を利用する。
このシステムは、臨床医がリモートでログインして、ほぼリアルタイムで患者の睡眠行動を観察するようにする。
【0039】
本発明の代替実施例は、SDCAモジュール及びそのバッテリーの電力供給を保持するようにするために、下顎前方移動装置を利用しない。その代わりに、湾曲した上顎前方支台と類似する構成要素がハウジングを提供し、接着テープまたは使用者の頭の周りの弾性ストラップによって使用者の鼻の下に固定されることができる。これは、OSAに苦しんでいない人及び口の中に異物がある場合眠れないほど邪魔される人の睡眠分析に用いられることができる。
【0040】
上記の説明は本発明の好ましい実施例を含むが、様々な変形、改造、修正及び/または付加は本発明の必須の特徴または精神または領域から逸脱することなく、前述の部品の構成及び配置内に導入されることができることを理解すべきである。
【0041】
例えば、スマートフォンは、Bluetooth LEのような適切な無線データ入力を有する代案としてデータ処理手段で代替されることができる。そのデータ出力手段(存在する場合)は、有線または無線であり得る。
【0042】
文脈上特に要求しない限り、単語“含む(comprise)”、及び“含む(comprises)”及び“なる(comprising)”などの変形が本明細書で使用される場合、そのような使用は言及された特徴または特徴を内包することを意味するように意図され、他の特徴または特徴の存在を除外するものとして解釈されてはならない。
【0043】
本明細書における先行技術に対する言及は、そのような先行技術が常識の一部を構成するという認識またはいかなる形態の示唆でもなく、そのような認識または暗示として見なされてはならない。