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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】コンベア
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/88 20060101AFI20231227BHJP
【FI】
B65G47/88 A
B65G47/88 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020547586
(86)(22)【出願日】2018-09-21
(86)【国際出願番号】 JP2018035121
(87)【国際公開番号】W WO2020059127
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2020-08-19
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】100115646
【弁理士】
【氏名又は名称】東口 倫昭
(72)【発明者】
【氏名】平田 周一
(72)【発明者】
【氏名】澤端 良彦
(72)【発明者】
【氏名】小寺 創
【合議体】
【審判長】平城 俊雅
【審判官】尾崎 和寛
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-11660(JP,A)
【文献】特開2000-191132(JP,A)
【文献】特開昭57-121442(JP,A)
【文献】特表2011-526236(JP,A)
【文献】特開平10-120118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/88
B65G 47/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが搬送される搬送路と、
前記搬送路に対して進退可能であって、前記ワークに当接可能な曲面状の当接部を有するストッパと、
を備え、
前記搬送路において、前記ワークが搬送される方向を路長方向、前記路長方向に対して交差する方向を路幅方向として、
さらに、前記搬送路を区画し、前記路幅方向に対向する一対のサイドガイドを備え、
一対の前記サイドガイドのうち、一方の前記サイドガイドと、前記ストッパと、は前記路幅方向に対向して配置され、
一対の前記サイドガイドのうち、他方の前記サイドガイドは、前記ストッパの進退をガイドすると共に前記搬送路に開口する貫通孔を有し
記ストッパは、自身の軸周りに回転可能な当接ローラを有し、
前記当接部は、前記当接ローラの外周面に配置され、前記ワークの外周面に当接して回転可能であり、
前記ストッパは、前記路長方向に複数並置され、
他方の前記サイドガイドは、複数の前記ストッパと同数の前記貫通孔を有し、
複数の前記ストッパは、各々、前記貫通孔により前記路幅方向にガイドされ、
前記当接部の前記路幅方向内端が、他方の前記サイドガイドの前記路幅方向内面と、同じ位置に配置されると共に、前記当接部が前記ワークを解放する位置を退出位置として、
前記当接部の前記路幅方向内端が、前記搬送路内における、前記搬送路の前記路幅方向中央よりも、他方の前記サイドガイド寄りに配置されると共に、前記当接部が前記ワークを拘束する位置を進入位置として、
複数の前記ストッパは、各々、前記退出位置と前記進入位置との間で往復動可能であるコンベア。
【請求項2】
前記当接部の曲率は一定である請求項1に記載のコンベア。
【請求項3】
前記ストッパを有するエスケープユニットを備える請求項1または請求項2に記載のコンベア。
【請求項4】
前記搬送路を搬送される前記ワークと、一対の前記サイドガイドとの間には、隙間が確保される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンベア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワークを搬送するコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
ローダーのチャックは、コンベアから、1個ずつワークを把持し、取り出している。他方、コンベアにおいては、複数のワークが連なった状態で搬送されている。このため、ローダーのチャックが、連なった複数のワークから所望の1個のワークを取り出しにくい。そこで、特許文献1に示すように、コンベアには、エスケープユニットが配置されている。エスケープユニットは、一対のストッパを搬送路に出し入れすることにより、連なった複数のワークから1個のワークを切り出す(区切る)ことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-079081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
連なった複数のワークから1個のワークを切り出す際、搬送路に進入したストッパはワークに当接する。この際、コンベアの駆動力やワークの自重などにより、ストッパがワークに食い付いてしまう場合がある。この場合、搬送路からストッパが退出しにくくなる。そこで、本開示は、ワークに食い付きにくいストッパを備えるコンベアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本開示のコンベアは、ワークが搬送される搬送路と、前記搬送路に対して進退可能であって、前記ワークに当接可能な曲面状の当接部を有するストッパと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
コンベアのストッパは、曲面状の当接部を有している。このため、当接部がワークに接触しても、当接部がワークに食い付きにくい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、コンベアの斜視図である。
図2図2A図2Cは、ワーク切出し時におけるコンベアの上面図である。
図3図3は、図2Aの枠III内の拡大図である。
図4図4A図4Cは、その他の実施形態(その1~その3)のコンベアの下流側ストッパの当接部付近の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示のコンベアの実施の形態について説明する。以降の図において、前後方向は、本開示の「路長方向」に対応している。左右方向は、本開示の「路幅方向」に対応している。
【0009】
(コンベアの構成)
まず、コンベアの構成について説明する。図1に、コンベアの斜視図を示す。生産ラインには、コンベア1と、工作機械(図略)と、ローダー(図略)と、が配置されている。ローダーは、ワークWを、コンベア1から工作機械に搬送している。
【0010】
コンベア1は、グラビティタイプのローラコンベアである。コンベア1は、コンベア本体2と、エスケープユニット3と、を備えている。コンベア本体2は、複数のローラ20と、左右一対のサイドガイド21L、21Rと、を備えている。ローラ20は、長軸円柱状を呈している。ローラ20は、左右方向に延在している。ローラ20は、自身の軸周りに回転可能である。複数のローラ20は、前後方向に並置されている。複数のローラ20の上側には、搬送路Lが設定されている。搬送路Lは、前後方向に延在している。搬送路Lは、後側(上流側)から前側(下流側)に向かって下降している。搬送路Lの前端(下流端)には、ワーク搬出位置Aが設定されている。ローダーは、ワーク搬出位置Aから、1個ずつワークWを搬出する。ワークWは、搬送路Lを、ワークWの自重により、後側から前側に向かって搬送される。この際、ワークWに当接するローラ20は回転する。ワークWは、短軸円柱状を呈している。ワークWの中心軸は、上下方向(詳しくは、搬送路Lの面展開方向に対して直交する方向)に延在している。ワークWの外周面は、曲率一定の曲面状を呈している。
【0011】
左右一対のサイドガイド21L、21Rは、各々、前後方向に延在する板状を呈している。右側のサイドガイド21Rは、本開示の「サイドガイド」の概念に含まれる。左右一対のサイドガイド21L、21Rは、搬送路Lの左右方向両縁から、上向きに立設されている。左側のサイドガイド21Lには、前後一対の貫通孔210Lが開設されている。
【0012】
エスケープユニット3は、駆動部(図略)と、上流側ストッパ30rと、下流側ストッパ30fと、ユニット本体31と、制御装置(図略)と、を備えている。上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、本開示の「ストッパ」の概念に含まれる。ユニット本体31は、左側のサイドガイド21Lの左側(搬送路Lから見て外側)に配置されている。駆動部は、ユニット本体31に配置されている。駆動部は、シリンダ(図略)と、カム(図略)と、を備えている。シリンダの直線運動に伴って、カムは揺動可能である。
【0013】
上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、右側のサイドガイド21Rと、左右方向に対向している。上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、ユニット本体31から、右側に突出可能である。上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、前後方向に所定間隔だけ離間して、並置されている。上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、前後一対の貫通孔210Lの左側に並置されている。
【0014】
上流側ストッパ30rは、ストッパ本体300と、当接ローラ301と、を備えている。ストッパ本体300は、左右方向に延在する棒状を呈している。ストッパ本体300の左端(搬送路Lから見て外端)には、駆動部のカムが当接している。カムの揺動に伴って、ストッパ本体300つまり上流側ストッパ30rは、左右方向に直線運動可能である。すなわち、上流側ストッパ30rは、搬送路Lに対して、左側から進退可能である。具体的には、上流側ストッパ30rは、後述する進入位置と、退出位置と、の間で往復動可能である。当接ローラ301は、ストッパ本体300の右端(搬送路Lから見て内端)に配置されている。当接ローラ301は、短軸円柱状を呈している。当接ローラ301は、自身の軸周りに回転可能である。当接ローラ301の回転軸は上下方向(搬送路Lの面展開方向に対して直交する方向)に延在している。当接ローラ301の外周面には、当接部302が設定されている。当接部302は、曲率一定の曲面状を呈している。当接部302の曲率は、ワークWの外周面の曲率よりも、大きい(「曲がり」がきつい)。進入位置において、当接部302はワークWの外周面に当接している。下流側ストッパ30fの構成は、上流側ストッパ30rの構成と同様である。制御装置は、駆動部の動きを制御している。制御装置は、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fの位置を、所定のタイミングで、進入位置や退出位置に切り換えている。
【0015】
(コンベアの動き)
次に、コンベアのワーク切出し時の動きについて説明する。図2A図2Cに、ワーク切出し時におけるコンベアの上面図を示す。図2Aの状態を第一段階と、図2Bの状態を第二段階と、図2Cの状態を第三段階と、各々称す。なお、説明の便宜上、サイドガイド21L、21Rを断面図で示す。
【0016】
図2Aに示す第一段階においては、まず、制御装置が駆動部を駆動し、下流側ストッパ30fを搬送路Lに進入させる。すなわち、下流側ストッパ30fを、退出位置P1から進入位置P2に切り換える。なお、上流側ストッパ30rは、退出位置P1にセットされている。次に、搬送路Lにおいて、複数のワークWを自重により流下させる。複数のワークWのうち、先頭(前端、最下流)のワークWaは、下流側ストッパ30fに衝突する。当該衝突により、全てのワークWは停止する。
【0017】
図2Bに示す第二段階においては、制御装置が駆動部を駆動し、上流側ストッパ30rを搬送路Lに進入させる。すなわち、上流側ストッパ30rを、退出位置P1から進入位置P2に切り換える。上流側ストッパ30rは、先頭のワークWaと、先頭から2番目のワークWbと、の間に差し込まれる。
【0018】
図2Cに示す第三段階においては、制御装置が駆動部を駆動し、下流側ストッパ30fを搬送路Lから退出させる。すなわち、下流側ストッパ30fを、進入位置P2から退出位置P1に切り換える。先頭のワークWaは、下流側ストッパ30fから解放され、搬送路Lを自重により流下し、ワーク搬出位置Aに到着する。他方、残りの(後続の)複数のワークWは、上流側ストッパ30rに拘束されている。このため、停止したままである。
【0019】
続いて、下流側ストッパ30fを退出位置P1から進入位置P2に切り換え、上流側ストッパ30rを進入位置P2から退出位置P1に切り換えると、複数のワークWは、ワークW1個分だけ搬送路Lを流下する。先頭のワーク(旧2番目のワーク)Wbは、下流側ストッパ30fに当接する。すなわち、図2Aの状態になる。このように、図2A図2Cの状態が繰り返されることにより、複数のワークWは1個ずつ切り出され、ワーク搬出位置Aに搬送される。ローダーは、ワークWを、個別に、ワーク搬出位置Aから搬出することができる。
【0020】
(作用効果)
次に、コンベアの作用効果について説明する。図3に、図2Aの枠III内の拡大図を示す。図3に示すように、搬送路Lの路幅(左右方向幅)Bは、ワークWの外径(直径)Cよりも、大きく設定されている。すなわち、搬送路Lには、ワークWの流動性を確保するために、左右方向の隙間(遊び)Dが設定されている。また、進入位置P2において、下流側ストッパ30fの当接部302は、搬送路Lの左右方向中央よりも左側に配置されている。また、先頭のワークWaには、残りの(後続の)複数のワークWの自重が後側から加わっている。このため、矢印Y1で示すように、先頭のワークWaが下流側ストッパ30fに衝突すると、衝突直前位置(一点鎖線で示す)に対して、ワークWaが右前側に移動する。ワークWaは、下流側ストッパ30fの当接部302と、右側のサイドガイド21Rと、の間に挟持されたような状態で停止する。矢印Y2で示すように、ワークWaの移動に伴い、当接部302はワークWaの外周面に当接しながら回転する。
【0021】
ここで、仮に、当接部302が左側から右側に向かって尖るテーパ面状を呈している場合、当接部302の頂部(角部)がワークWaの外周面に角当たりしやすい。すなわち、当接部302がワークWaの外周面に食い付きやすい(密着しやすい。あるいは、かじりやすい。)。このため、図2Cに示す第三段階において、下流側ストッパ30fを搬送路Lから退出させる際、当接部302がワークWaの外周面から分離しにくい。
【0022】
この点、図3に示すように、当接部302は、曲面状(当接ローラ301の内側から外側に向かって突出する曲面状)を呈している。このため、当接部302がワークWaの外周面に食い付きにくい。したがって、下流側ストッパ30fを搬送路Lから退出させる際、当接部302がワークWaの外周面から分離しやすい。同様に、上流側ストッパ30rについても、当接部302がワークWbの外周面から分離しやすい。
【0023】
また、図3に矢印Y2で示すように、下流側ストッパ30fの当接部302は、ワークWaに当接して回転可能である。このため、当接部302がワークWaの外周面に食い付きにくい。同様に、上流側ストッパ30rについても、当接部302がワークWbの外周面に食い付きにくい。
【0024】
また、図3に示すように、下流側ストッパ30fと右側のサイドガイド21Rとは、左右方向に対向して配置されている。このため、図3に示すように、下流側ストッパ30fの左側から右側への突出動により、不可避的に、ワークWaが下流側ストッパ30fと右側のサイドガイド21Rとの間に挟まれやすい。したがって、当接部302がワークWaの外周面に食い付きやすい。この点、当接部302は曲面状を呈している。このため、当接部302がワークWaの外周面に食い付きやすいにもかかわらず、当該食い付きを抑制することができる。同様に、上流側ストッパ30rについても、当接部302がワークWbの外周面に食い付きにくい。
【0025】
また、図3に示すように、当接ローラ301の径方向断面形状は真円状を呈している。すなわち、当接部302の曲率は一定である。このため、当接部302の曲率が一定でない場合(この場合の当接部302も、勿論、本開示の「当接部」の概念に含まれる)と比較して、当接ローラ301が回転しやすい。
【0026】
また、当接部302の曲率は、ワークWの外周面の曲率よりも、大きい。このため、図2Bに示す第二段階において、上流側ストッパ30rを、先頭のワークWaと、先頭から2番目のワークWbと、の間に差し込みやすい。
【0027】
また、図3に示すように、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fは、前後方向に所定間隔(ワークWの外径C分)だけ離間して、並置されている。このため、1個ずつワークWを切り出すことができる。
【0028】
(その他)
以上、本開示のコンベアの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0029】
図4A図4Cに、その他の実施形態(その1~その3)のコンベアの下流側ストッパの当接部付近の上面図を示す。なお、図4A図4Cは、図3に対応している。また、図4A図4Cの実施形態は、上流側ストッパ30rに適用することも可能である。図4Aに示すように、当接部302は、下流側ストッパ30fと一体化されていてもよい。つまり、当接部302は回転しなくてもよい。こうすると、下流側ストッパ30fの構成が簡単になる。図4Bに示すように、当接部302の曲率は一定でなくてもよい。つまり、曲率の異なる複数の曲面から当接部302が構成されていてもよい。図4Cに示すように、下流側ストッパ30fの後側(ワークWaから荷重が加わる側)だけに当接部302を配置してもよい。特に、下流側ストッパ30fのように、「一対のワークWa、Wb間に差し込まれないタイプのストッパ」の場合、図4Cの実施形態を採用しやすい。当接部302とワークWaの外周面との接触状態は特に限定しない。接触状態は、面接触(例えば、当接部302とワークWaの外周面とが型対称の場合)、線接触(例えば、当接部302とワークWaの外周面(曲面、平面)との曲率が異なる場合)、点接触(例えば、当接部302が部分球面状の場合)であってもよい。
【0030】
図3に示す上流側ストッパ30rの後側(ワークWb用)の当接部302の曲率と、前側(ワークWa用)の当接部302の曲率と、は一致していても相違していてもよい。下流側ストッパ30fについても同様である。また、上流側ストッパ30rの構成と、下流側ストッパ30fの構成と、は一致していても相違していてもよい。
【0031】
図1に示すコンベア1(コンベア本体2)の種類は特に限定しない。例えば、ローラコンベア、ベルトコンベア、チェーンコンベア、スラットコンベア、エプロンコンベア、メッシュコンベアなどであってもよい。ワークWの駆動方法は特に限定しない。ワークWが自重で動いてもよい。また、搬送路Lをアクチュエータ(モータなど)で駆動することにより、ワークWを動かしてもよい。また、搬送路Lは、水平であっても傾斜していてもよい。搬送路Lの傾斜は、上流側から下流側に向かって、下降していても、上昇していてもよい。
【0032】
図3に示す上流側ストッパ30rと下流側ストッパ30fとの前後方向の間隔は特に限定しない。例えば、2個のワークWを切り出したい場合は、当該間隔をワークW2個分としてもよい。また、上流側ストッパ30rと下流側ストッパ30fとの前後方向の間隔は、所定の距離に固定されていてもよい。または、当該間隔は、変更可能であってもよい。
【0033】
図3に示すストッパ(上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30f)の配置数は特に限定しない。単一であってもよい。または、3個以上であってもよい。搬送路Lに対する上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fの進退方向は特に限定しない。上下方向であってもよい。また、前後方向や左右方向に対して交差する方向であってもよい。上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fの駆動機構(エスケープユニット3の駆動部の構成)は特に限定しない。例えば、単一の共用(上流側ストッパ30rおよび下流側ストッパ30fに共用)シリンダ、単一の共用カムにより、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fを駆動してもよい。また、単一の共用シリンダ、複数の専用(上流側ストッパ30r専用、下流側ストッパ30f専用)カムにより、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fを駆動してもよい。また、複数の専用シリンダ、複数の専用カムにより、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fを駆動してもよい。また、複数の専用シリンダにより、上流側ストッパ30r、下流側ストッパ30fを駆動してもよい。また、シリンダを用いずに、モータによりカムを揺動させてもよい。
【0034】
図3に示す隙間D(ワークWとサイドガイド21L、21Rとの間の隙間)の左右方向幅は限定しない。隙間Dの左右方向幅は0以上であればよい。ワークWの形状は特に限定しない。上側から見て、真円形、楕円形、多角形(三角形、四角形など)であってもよい。ワークWが多角形の場合、前後方向に連なる一対のワークW間に、左側に開口する隙間がある方がよい。こうすると、当該隙間を介して、一対のワークW間に上流側ストッパ30rを差し込みやすい。また、コンベア1が複数のストッパを備えている場合、全てのストッパに本開示のストッパを適用してもよい。また、一部のストッパだけに本開示のストッパを適用してもよい。例えば、複数のワークWから大きな荷重が加わりやすい最下流のストッパ(下流側ストッパ30f)だけに、本開示のストッパを適用してもよい。図1に示すエスケープユニット3を、コンベア1から独立して使用してもよい。すなわち、エスケープユニット3を、既設のコンベアに追加装着して使用してもよい。
【符号の説明】
【0035】
1:コンベア、2:コンベア本体、3:エスケープユニット、20:ローラ、21L:サイドガイド、21R:サイドガイド(サイドガイド)、30f:下流側ストッパ(ストッパ)、30r:上流側ストッパ(ストッパ)、31:ユニット本体、210L:貫通孔、300:ストッパ本体、301:当接ローラ、302:当接部、A:ワーク搬出位置、B:路幅、C:外径、D:隙間、L:搬送路、P1:退出位置、P2:進入位置、W:ワーク、Wa:ワーク、Wb:ワーク
図1
図2
図3
図4