(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】リアルタイムサンプリングシステムのための先端部組立体
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20231227BHJP
A61B 1/018 20060101ALN20231227BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B1/018 515
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021179422
(22)【出願日】2021-11-02
【審査請求日】2022-04-20
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジーン-マーティン・ベイラージョン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・パンゼンバック
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ランベ
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-150567(JP,A)
【文献】特開平10-118070(JP,A)
【文献】特開平10-014858(JP,A)
【文献】実開平07-037108(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2020/0297311(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理ツールを受容するように構成されている第1の管腔と、医療機器を受容するように構成されている第2の管腔とを具備する可撓性シャフトと、
前記可撓性シャフトの遠位端に取り付けられている端部キャップであって、
前記画像処理ツールを受容するように構成されている第1の管腔と、
端部キャップの近位端に配置されている出口ポートであって、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に前記可撓性シャフトの前記第2の管腔から医療機器を受容するように構成されている前記出口ポートと、
前記端部キャップの外面に配置されていると共に、前記端部キャップの長手方向軸線と位置合わせされている第1のスロットと、
前記端部キャップの外面に配置されていると共に、前記端部キャップの前記長手方向軸線と位置合わせされている第2のスロットと、
を備えている前記端部キャップと、
前記第1のスロットに配置されている第1の超音波反射材と、
前記第2のスロットに配置されている第2の超音波反射材と、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第1の超音波反射材及び前記第2の超音波反射材のうち少なくとも1つの超音波反射材が、凹状面を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記凹状面が、前記端部キャップの前記第1の管腔に面していることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の超音波反射材及び前記第2の超音波反射材のうち少なくとも1つの超音波反射材が、平面を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記平面が、前記端部キャップの前記第1の管腔に面していることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記画像処理ツールが、ラジアル型超音波プローブを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、前記端部キャップの同一の半体に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記出口ポートが、前記第1のスロットと前記第2のスロットとの間に配置された長手方向軸線を含んでいることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
画像処理システムと器具とから成るシステムにおいて、
前記画像処理システムが、
ラジアル型超音波プローブと、
前記ラジアル型超音波プローブと信号通信する画像処理プロセッサと、
前記画像処理プロセッサから受信した信号に基づいて超音波画像を表示するように構成されているディスプレイと、
を備えており、
前記器具が、
医療機器及びラジアル型超音波プローブを受容するように構成されているハンドルと、
近位端において前記ハンドルに取り付けられている可撓性シャフトと、
前記可撓性シャフトの遠位端に取り付けられている端部キャップと、
を備えており、
前記可撓性シャフトが、
前記ハンドルから前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されている第1の管腔と、
前記ハンドルから前記医療機器を受容するように構成されている第2の管腔と、
を備えており、
前記端部キャップが、
第1の管腔と、
前記端部キャップの近位端に配置されている出口ポートと、
第1のスロットと、
第2のスロットと、
前記第1のスロットに配置されている第1の超音波反射材と、
前記第2のスロットに配置されている第2の超音波反射材と、
を備えており、
前記端部キャップの第1の管腔が、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に、前記可撓性シャフトの前記第1の管腔から前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されており、
前記出口ポートが、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に、可撓性シャフトの前記第2の管腔から前記医療機器を受容するように構成されており、
前記スロットが、前記端部キャップの遠位セクションにおいて前記端部キャップの外面に長手方向に配置されていることを特徴とするシステム。
【請求項10】
前記システムが、前記スロットそれぞれに配置されている少なくとも1つの超音波反射材を備えていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記器具が、前記端部キャップの遠位端に配置されているトラフを備えており、前記トラフが、前記端部キャップの前記第1の管腔から前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されており、前記端部キャップの前記第1の管腔が、前記端部キャップの近位端に配置されていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記スロットが、前記トラフに隣接する前記端部キャップの少なくとも1つの表面と前記トラフを含む前記端部キャップの一部分の外面のうち少なくとも1つに配置されていることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記スロットが、前記出口ポートを含む前記端部キャップの他方の長手方向半体に対向する前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記トラフに隣接する前記端部キャップの表面が、前記スロットを含む前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
図1は、典型的なリアルタイムサンプリング装置の遠位端を表わす。遠位端は、ラジアル型超音波プローブを受容するためのプローブ管腔と、配向ピンを受容するための2つの小さい管腔とを含んでいる。配向ピンは、
図2に表わすように、超音波信号を反射することによって影を落とす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明は、医療機器の利用状況を効果的にリアルタイムで視覚化するための例示的なシステムを提供する。当該システムは、ラジアル型超音波プローブを有している画像処理システムと、ラジアル型超音波プローブと信号通信している画像処理プロセッサと、画像処理プロセッサから受信した信号に基づいて超音波画像を表示するように構成されているディスプレイと、を含んでいる。また、当該システムは、医療機器及びラジアル型超音波プローブを受容するように構成されているハンドルと、近位端においてハンドルに取り付けられている可撓性シャフトと、を含んでいる装置を含んでいる。可撓性シャフトは、ハンドルからラジアル型超音波プローブを受容するように構成されている第1の管腔と、ハンドルから医療機器を受容するように構成されている第2の管腔と、を含んでいる。また、当該装置は、可撓性シャフトの遠位端に取り付けられている端部キャップを含んでいる。端部キャップは、第1の管腔と、近位端に配置されている出口ポートと、第1のスロットと、第2のスロットと、を含んでいる。端部キャップの第1の管腔は、端部キャップが可撓性シャフトに取り付けられた場合に、可撓性シャフトの第1の管腔からラジアル型超音波プローブを受容する。出口ポートは、端部キャップが可撓性シャフトに取り付けられた場合に、可撓性シャフトの第2の管腔から医療機器を受容する。スロットは、前記端部キャップの遠位部において、端部キャップの外面に長手方向に配置されている。
【課題を解決するための手段】
【0003】
一の実施態様では、少なくとも1つの超音波反射材がスロットそれぞれに配置されている。
【0004】
他の実施態様では、当該装置は、端部キャップの遠位端に配置されているトラフを含んでいる。トラフは、端部キャップの近位端に配置された端部キャップの第1の管腔からラジアル型超音波プローブを受容する。
【0005】
さらなる他の実施態様では、スロットは、トラフに隣接する端部キャップの少なくとも1つの表面に、又はトラフに近位に位置する端部キャップの他の表面に配置されている。スロットは、端部キャップの一方の長手方向半体に配置されており、端部キャップの一方の長手方向半体は、出口ポートを含む端部キャップの他の長手方向半体に対向している。トラフに隣接している端部キャップの表面は、スロットを含む端部キャップの長手方向半体に配置されている。
【0006】
さらなる他の実施態様では、端部キャップは、遠位端に配置されている第2のポートを含んでいる。第2のポートは、端部キャップの第1の管腔へのアクセスを提供する。端部キャップの第2のポートは、端部キャップの第1の管腔より小さい断面直径を有している。
【0007】
さらなる特徴、利点、及び利用可能性については、本明細書の発明の詳細な説明から明らかとなる。発明の詳細な説明及び特定の実施例は、図解することのみを目的とし、本発明の技術的範囲を限定することを意図する訳ではないことに留意すべきである。
【0008】
本願に添付の図面は、図解することのみを目的とし、本発明の技術的範囲を限定することを意図する訳ではない。図面の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに本発明の原理を説明することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】従来技術に基づく一の実施例における端部部品の斜視図である。
【
図2】
図1に表わす端部部品の内部で利用されるラジアル型超音波装置によって生成された超音波画像を表わす。
【
図3】リアルタイムシステムを具備する例示的な気管支鏡システムを表わす。
【
図4】一の実施例におけるリアルタイムシステムの構成要素の遠位端の斜視図である。
【
図5】
図4に表わす構成要素の内部で利用されるラジアル型超音波装置によって生成される超音波画像である。
【
図6】一の実施例におけるリアルタイムシステムの構成要素の遠位端の斜視図である。
【
図7】一の実施例におけるリアルタイムシステムの構成要素の遠位端の斜視図である。
【
図8】一の実施例におけるリアルタイムシステムの構成要素の遠位端の斜視図である。
【
図10】一の実施例におけるリアルタイムシステムの構成要素の遠位端の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明自体は、単なる図解のみを目的として、本願の開示内容、適用、又は利用を制限することを意図しない。以下の記述は、限定を目的とせず図解のみを目的として、リアルタイムシステムを提供するための装置及び方法の様々な実施例を説明する。
【0011】
図3を参照すると、気管支鏡システム10は、挿入管14を具備する気管支鏡12とリアルタイムシステム16とを含んでいる。気管支鏡12の一例としては、診断用気管支鏡(例えば、オリンパス(登録商標)社製のBF-P190)が挙げられる。リアルタイムシステム16は、信号処理装置24と、表示装置18と、ハンドル装置20を介してラジアル型超音波トランスデューサ(図示しない)に接続されているワイヤ22と、を含んでいる。また、リアルタイムシステム16は、ハンドル装置20を介して遠位モータ(図示しない)に接続されているモータ制御装置40を含んでいる。
【0012】
リアルタイムシステム16は、医療機器30を含んでおり、医療機器30は、例えば組織サンプリング及び/又は薬液送達のための針であって、カテーテル(図示しない)の管腔の内部に摺動可能に受容される針である。カテーテルは、近位端においてハンドル装置20に取り付けられている。カテーテルは、気管支鏡12のハンドル及び挿入管14を貫通している。リアルタイムシステム16は、気管支鏡システム12から分離しても利用可能される。
【0013】
表示装置18は、信号処理装置24と有線又は無線で信号通信している。表示装置18は、ラジアル型超音波プローブのラジアル型超音波トランスデューサ(図示しない)から画像情報を受信する信号処理装置24から受信された画像情報に基づいて、画像を提示する。
【0014】
図4は、可撓性カテーテル33の遠位端32に取り付けられている例示的な端部部品31を表わす。可撓性カテーテル33は、近位端においてハンドル装置20に取り付けられており、ラジアル型超音波装置を受容可能とされる管腔と、ハンドル装置20を貫通している医療装置30を受容するための比較的小さいワーキングチャネルとを含んでいる。一の実施例では、比較的小さいワーキングチャネルは、ラジアル型超音波装置を受容する管腔の内径の半分より小さい内径を有している。端部部品31は、可撓性カテーテル33に取り付けられた場合に可撓性カテーテル33の主管腔と同軸に配置される第1の管腔34を含んでいる。第1の管腔34は、超音波伝導性の流体又はゲルを管腔34の内部に保持するために、遠位端において塞がれている。端部部品31は、可撓性カテーテル33のワーキングチャネルの内部に受容された医療機器30を近位端の近傍の端部部品31の側面から出すための出口傾斜部36を含んでいる。端部部品31は、エポキシ、熱溶着、又は金属同士の溶接によって、可撓性カテーテル33に取り付けられている。出口傾斜部36は鋼から作られている一方、プローブが受容される場所を囲む超音波(US)窓(すなわち、端部部品31の一部分)がプラスチックから作られており、出口傾斜部36は、近位端においてシースの編組材料(図示しない)に溶接されており、遠位端においてUS窓にエポキシ樹脂で接着されている。
【0015】
端部部品31は、遠位端から長手方向において出口傾斜部36の近傍の地点に至るまで延在している2つの長手方向スロット(すなわち、溝)38,39を含んでいる。スロット38,39は、超音波反射材を受容するように構成されている。超音波反射材としては、金属棒、フラットワイヤ、高密度フィルム、金属塗料、又はスロット38,39の内部に配置可能とされる他の材料が挙げられる。超音波反射材は、溶融状態又は液体状態でスロット38,39に挿入された後に、固体状態に冷却される。一の実施例では、
図5の超音波画像42に表わすように、出口傾斜部36を標的に向けて配向させるために、ステンレス鋼製のピンがスロット38,39の内部で利用される。出口傾斜部36の中心線は、スロット38,39を二分している。
【0016】
スロット38,39は端部部品31の外側縁部に配置されているので、超音波反射は一層改善される(すなわち、影(shadowing)が最小となる)。医療機器及び標的の向き及び視認性の最良のバランスを提供するために、スロット38,39が成す様々な角度が利用される。一の実施例では、スロット38,39及び/又はスロット38,39の内部の超音波反射材は、0.006インチ以上0.020インチ以下の幅を有している。
【0017】
スロット38,39の内部の超音波反射材の形状は、超音波信号を反射させ超音波プローブのトランスデューサに向かって戻すことを条件として、平坦なワイヤ状であっても、丸くなっていても、六角形状であっても、放物線状であっても良い。
【0018】
図6に表わすように、端部キャップ部品50は、可撓性カテーテル33のワーキングチャネルに対して位置決めされている出口傾斜部56を含んでいる近位セクションを含んでいる。端部キャップ部品50は、近位セクションの管腔54と同軸に配置されているトラフ60を含んでいる遠位セクションを含んでいる。管腔54及びトラフ60のすべてが、超音波プローブを受容する可撓性カテーテル33の管腔と同軸に配置されている。遠位セクションの断面は、略D字状に形成されている。これにより、超音波プローブが周囲組織と直接接触する。
図4に表わすスロット38,39のような超音波反射材を受容するように構成されているスロット(すなわち、溝)68,70が、トラフ60に隣接している。
【0019】
図7に表わすように、端部キャップ部品80は、可撓性カテーテル33に取り付けられた場合に、取り付けられた可撓性カテーテル33のワーキングチャネルに対して位置決めされる出口傾斜部86を含んでいる近位セクションを含んでいる。端部キャップ部品80は、近位セクションの管腔84と同軸に配置されているトラフ90を含んでいる遠位セクションを含んでいる。管腔84及びトラフ90のすべてが、超音波プローブを受容する可撓性カテーテル33の管腔と同軸に配置されている。トラフ90は、端部キャップ部品50のトラフ60と比較して、端部キャップ部品80の材料によって囲まれている部分が少ない。比較的小さいスロット(すなわち、溝)92,94は、遠位セクションの外側の丸い部分に長手方向に配置されており、
図4に表わすスロット38,39のように超音波反射材を受容するように構成されている。
【0020】
一の実施例では、
図8及び
図9に表わすように、端部キャップ部品110は、側部ポート118と、配向ピン管腔120,122と、
図1に表わす超音波管腔に類似する超音波管腔116とを含んでいる。配向ピン管腔120,122は、
図3に関連して上述した超音波反射材のような超音波反射材で充填されているか、又は単にガス/空気の塊を含んでいる。配向ピン管腔120,122は、周囲環境に対して開口しているので、肺からの空気を取り込むことができる。しかしながら、端部キャップ部品110は、超音波管腔116へのアクセスを提供するために、遠位端に狭窄ポート124を含んでいる。狭窄ポート124を介して、例えば粘性ゲル(例えば、Aquasonic(登録商標) 100)のような超音波結合液を注入することができる。超音波結合液を注入した後に、超音波プローブ126が超音波管腔116に挿入される。超音波プローブ126の直径が狭窄ポート124の直径より大きいので、超音波結合ゲルは、超音波管腔116の内部に保持された状態を維持している。
【0021】
図10及び
図11に表わすように、前照灯管腔140は、前照灯管腔140に配置された器具(すなわち、前照灯144)がプローブ管腔142に対して露出するように、端部キャップ130のプローブ管腔142に切開されている。これにより、プローブ管腔142に挿入される超音波結合ジェルが、前照灯144と直接接触するので、前照灯144からUSプローブ148に戻るように反射するUS信号のための理想的な結合を形成することができる。
【0022】
一の実施例では、超音波信号を反射する配向ピン管腔及びスロットは、1つ以上の長手方向の割れ目(すなわち、管腔もスロットも存在しない場所、又は反射材が利用されていない場所)を有している。割れ目の存在により、操作者(one)は、超音波画像を見れば、端部キャップのどこにトランスデューサが位置するのかを視認することができる。このことは、超音波平面が端部キャップのUS窓の長さより小さい厚さを長手方向に有していることに起因して発生する。
【0023】
本発明の説明自体は単なる例示であり、本発明の要旨から逸脱しない変形であれば本発明の技術的範囲に属することを意図するものである。このような変形は、本発明の技術的思想及び技術的範囲から逸脱しないものと見なされる。
【0024】
[実施例]
A.第1の管腔及び第2の管腔を具備する可撓性シャフトと、前記可撓性シャフトの遠位端に取り付けられている端部キャップとを備えている装置において、前記端部キャップが、第1の管腔と、前記端部キャップの近位端に配置されている出口ポートと、第1のスロットと、第2のスロットとを含んでおり、前記端部キャップの前記第1の管腔が、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に前記可撓性シャフトの前記第1の管腔から画像処理ツールを受容するように構成されており、前記出口ポートが、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に前記可撓性シャフトの前記第2の管腔から医療機器を受容するように構成されており、前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、前記端部キャップの遠位セクションの外面に長手方向に配置されていることを特徴とする装置。
【0025】
B.前記装置が、前記第1のスロット及び前記第2のスロットの内部に配置されている超音波反射材を備えていることを特徴とするAの装置。
【0026】
C.前記画像処理ツールが、ラジアル型超音波プローブを備えていることを特徴とするA又はBの装置。
【0027】
D.前記装置が、前記端部キャップの遠位端に配置されているトラフを備えており、前記トラフが、前記端部キャップの前記第1の管腔から前記画像処理ツールを受容するように構成されており、前記端部キャップの前記第1の管腔が、前記端部キャップの近位端に配置されていることを特徴とするA~Cのいずれかの装置。
【0028】
E.前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、トラフを含んでいる前記端部キャップの一部分の外面に配置されていることを特徴とするDの装置。
【0029】
F.前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、出口ポートを含んでいる前記端部キャップの他方の長手方向半体の反対側に位置する前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とするD又はEの装置。
【0030】
G.前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、前記トラフに隣接する前記端部キャップの表面に配置されていることを特徴とするD~Fのいずれかの装置。
【0031】
H.前記トラフに隣接する前記端部キャップの表面が、前記スロットを含んでいる前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とするGの装置。
【0032】
I.前記装置が、前記端部キャップの遠位端に配置されている第2のポートを備えており、前記第2のポートが、前記端部キャップの前記第1の管腔へのアクセスを提供することを特徴とするA~Cのいずれかの装置。
【0033】
J.前記端部キャップの前記第2のポートが、前記端部キャップの前記第1の管腔より小さい断面直径を有していることを特徴とするIの装置。
【0034】
K.画像処理システムと装置とを具備するシステムであって、
前記画像システムが、
ラジアル型超音波プローブと、
前記ラジアル型超音波プローブと信号通信する画像処理装置と、
前記画像処理プロセッサから受信した信号に基づいて超音波画像を表示するように構成されているディスプレイと、
を備えており、
前記装置が、
医療機器及び前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されているハンドルと、
近位端において前記ハンドルに取り付けられている可撓性シャフトであって、前記ハンドルから前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されている第1の管腔と、前記ハンドルから前記医療機器を受容するように構成されている第2の管腔と、を備えている、前記可撓性シャフトと、
前記可撓性シャフトの遠位端に取り付けられている端部キャップであって、第1の管腔と、端部キャップの近位端に配置されている出口ポートと、第1のスロットと、第2のスロットと、を備えている前記端部キャップと、
を備えており、
前記端部キャップの前記第1の管腔が、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に、前記可撓性シャフトの前記第1の管腔から前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されており、
前記出口ポートが、前記端部キャップが前記可撓性シャフトに取り付けられた場合に、前記可撓性シャフトの前記第2の管腔から前記医療機器を受容するように構成されており、
前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、前記端部キャップの遠位セクションにおいて端部キャップの外面に長手方向に配置されていることを特徴とするシステム。
【0035】
L.前記システムが、前記スロットそれぞれに配置されている少なくとも1つの超音波反射材を備えていることを特徴とするKのシステム。
【0036】
M.前記装置が、前記端部キャップの遠位端に配置されているトラフを備えており、
前記トラフが、前記端部キャップの前記第1の管腔から前記ラジアル型超音波プローブを受容するように構成されており、
前記端部キャップの前記第1の管腔が、前記端部キャップの近位端に配置されていることを特徴とするK又はLのシステム。
【0037】
N.前記第1のスロット及び前記第2のシステムが、前記トラフに隣接する前記端部キャップの表面及び前記トラフを含む前記端部キャップの一部分の外面のうち少なくとも1つに配置されていることを特徴とするMのシステム。
【0038】
O.前記第1のスロット及び前記第2のスロットが、前記出口ポートを含む前記端部キャップの他方の長手方向半体の反対側に位置する前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とするM又はNのシステム。
【0039】
P.前記トラフに隣接する前記端部キャップの表面が、前記第1のスロット及び前記第2のスロットを含む前記端部キャップの長手方向半体に配置されていることを特徴とするM~Oのいずれか1つに記載のシステム。
【0040】
Q.前記装置が、前記端部キャップの遠位端に配置されている第2のポートを備えており、
前記第2のポートが、前記端部キャップの前記第1の管腔へのアクセスを提供することを特徴とするK又はLのシステム。
【0041】
R.前記端部キャップの前記第2のポートが、前記端部キャップの前記第1の管腔より小さい断面直径を有していることを特徴とするQのシステム。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は当該実施例に限定される訳ではない。本発明の技術的思想又は技術的範囲から逸脱しないことを条件として、追加、省略、置換、及び他の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0043】
10 気管支鏡システム
12 気管支鏡
14 挿入管
16 リアルタイムシステム
18 表示装置
20 ハンドル装置
22 ワイヤ
24 信号処理装置
31 端部部品
32 (可撓性カテーテル33の)遠位端
33 可撓性カテーテル
34 第1の管腔
36 出口傾斜部
38 スロット(溝)
39 スロット(溝)
40 モータ制御装置
42 超音波画像
50 端部キャップ部品