(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】透明表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 59/10 20230101AFI20231227BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231227BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20231227BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20231227BHJP
H10K 50/828 20230101ALI20231227BHJP
H10K 77/00 20230101ALI20231227BHJP
H10K 102/00 20230101ALN20231227BHJP
【FI】
H10K59/10
G09F9/30 365
G09F9/30 338
H10K50/10
H10K59/35
H10K50/828
H10K77/00
H10K102:00
(21)【出願番号】P 2021189189
(22)【出願日】2021-11-22
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0184998
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ユン ジュンホ
(72)【発明者】
【氏名】ペク フメイル
(72)【発明者】
【氏名】ユ インスン
(72)【発明者】
【氏名】イ サンビン
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0141339(US,A1)
【文献】特開2011-186427(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0035807(US,A1)
【文献】特開2018-189937(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0287994(US,A1)
【文献】特開2019-121801(JP,A)
【文献】特開2017-199675(JP,A)
【文献】特開2019-153569(JP,A)
【文献】特開2020-095961(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105609531(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0057330(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/00-33/28
H05B 44/00
H05B 45/60
H10K 50/00-99/00
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って配置された第1、第2、第3発光部と第1および第2透明部を含む画素が定義された基板と、
前記第1、第2、第3発光部のそれぞれに備えられ、第1電極と発光層および第2電極を含む発光ダイオードと、
前記第1方向に垂直な第2方向に沿って延び前記第2電極と電気的に連結される補助電極を含み、
前記第2透明部は前記第1発光部と前記第2発光部の間に位置する第1部分および前記第1発光部と前記画素に隣接する別の画素の第1透明部の間に位置する第2部分を含み、
前記第1発光部と前記補助電極は前記第1透明部と前記第2透明部の前記第2部分の間に位置し、
前記第1発光部は前記第1部分および前記第2部分の間に配置され、
前記第1透明部は前記第2透明部より高い透過率を有し、平面視において前記第1透明部は前記第2透明部よりも大きい、透明表示装置。
【請求項2】
前記第1発光部の発光層は前記第2透明部まで延びる、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項3】
前記補助電極は前記第2透明部と前記第2発光部の間に位置する、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項4】
前記第2発光部は前記第1発光部より大きく、前記第3発光部より小さい面積を有する、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項5】
前記補助電極は前記第1部分および前記第2発光部の間、または前記第1部分および前記第2部分の間に配置される、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項6】
前記第2方向に沿って前記第2部分の長さが前記第1部分の長さより長い、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項7】
第1、第2、第3開口部と補助コンタクトホールを有するバンクをさらに含み、
前記第1開口部は前記第1発光部と前記第2透明部に対応し、前記第2開口部は前記第1透明部に対応し、前記第3開口部は前記第2および第3発光部のそれぞれに対応し、前記補助コンタクトホールは前記補助電極に対応する、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項8】
前記バンクは親水性の第1バンクと疏水性の第2バンクを含む、請求項7に記載の透明表示装置。
【請求項9】
前記第1バンクと前記第2バンクは一体に形成される、請求項8に記載の透明表示装置。
【請求項10】
前記第2方向に沿って隣接した発光部の発光層は互いに連結されて一体に形成される、請求項7に記載の透明表示装置。
【請求項11】
前記基板と前記第1電極の間に少なくとも一つの薄膜トランジスタをさらに含み、前記第1電極は前記少なくとも一つの薄膜トランジスタと連結される、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の透明表示装置。
【請求項12】
前記第1電極と同一物質で同一層に形成される連結パターンをさらに含み、
前記第2電極は前記連結パターンを通じて前記補助電極と電気的に連結される、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項13】
前記補助電極は前記第1発光部と重なる、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項14】
前記基板と前記第1電極の間に少なくとも一つの薄膜トランジスタをさらに含み、前記第1発光部の第1電極と連結される前記少なくとも一つの薄膜トランジスタは前記第2発光部または前記第3発光部に位置する、請求項13に記載の透明表示装置。
【請求項15】
前記第1バンクは前記第2方向に沿って隣接した同じ色の副画素の間に位置し、前記第2バンクは隣接した互いに異なる色の副画素の間に位置する、請求項8に記載の透明表示装置。
【請求項16】
前記第1部分および前記第2部分は前記第1バンクと重なる、請求項8に記載の透明表示装置。
【請求項17】
前記補助電極は前記第1方向に沿った第1透明領域よりも幅が狭い、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項18】
前記第1部分は、平面視において前記第1発光部よりも小さい、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項19】
前記発光層は
、湾曲した上面を有する部分を含み、前記第1部分および前記第2部分は湾曲した上面を有する前記部分に対応する、請求項1に記載の透明表示装置。
【請求項20】
前記第1発光部、前記第2発光部、および前記第3発光部は前記第1方向に沿って順次配置され、
前記第1発光部および前記第2発光部の間の距離が、前記第2発光部および前記第3発光部の距離よりも大きい、請求項1に記載の透明表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、特に発光部と透明部を含む透明表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置の一つである電界発光表示装置(Electroluminescent Display Device)は自体発光型であるため液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device)に比べて視野角などが優秀であり、バックライトが不要であるため軽量および薄型が可能であり、消費電力の側面でも有利である。
【0003】
また、電界発光表示装置は直流低電圧駆動が可能で、応答速度が速く、全て固体であるため、外部衝撃に強く使用温度範囲も広く、特に製造費用の側面でも安価である長所を有している。
【0004】
最近、電界発光表示装置を利用した透明表示装置が広く開発されている。透明表示装置は画面の背景が見えるディスプレイであり、映像情報と周辺環境情報を共に見せることができる長所がある。
【0005】
このような電界発光表示装置を利用した透明表示装置の各画素は多数の発光部を含み、多数の発光部を選択的に発光させて多様なカラー映像を表示する。
【0006】
多数の発光部はそれぞれ発光層を含み、一般的に各発光層は微細金属マスク(fine metal mask)を利用して発光物質を選択的に蒸着する真空熱蒸着(vacuum thermal evaporation)工程を通じて形成される。
【0007】
しかし、電界発光表示装置を利用した透明表示装置の場合、発光部の面積が相対的に小さいため、蒸着工程を通じて発光層を形成するのが容易でない。
【0008】
また、このような蒸着工程はマスクの具備などによって製造費用を増加させ、マスクの製作偏差と、垂れ、シャドウ効果(shadow effect)等によって大面積および高解像度表示装置に適用し難い問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記問題点を解決するために提示されたもので、大面積および高解像度を有する透明表示装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明の透明表示装置は、第1方向に沿って配置された第1、第2、第3発光部と第1および第2透明部を含む画素が定義された基板と;前記第1、第2、第3発光部のそれぞれに備えられ、第1電極と発光層および第2電極を含む発光ダイオードと;前記第1方向に垂直な第2方向に沿って延び前記第2電極と電気的に連結される補助電極を含み、前記第1発光部と前記補助電極は前記第1透明部と前記第2発光部の間に位置し、前記第2透明部は前記第1発光部と前記第2発光部の間に位置する第1部分を含み、前記第1透明部は前記第2透明部より高い透過率を有する。
【0011】
前記第1発光部の発光層は前記第2透明部まで延びる。
【0012】
前記補助電極は前記第2透明部と前記第2発光部の間に位置する。
【0013】
前記第2発光部は前記第1発光部より大きく、前記第3発光部より小さい面積を有する。
【0014】
前記第2透明部は前記第1発光部と前記第1透明部の間に位置する第2部分をさらに含む。
【0015】
前記第2方向に沿って前記第2部分の長さが前記第1部分の長さより長い。
【0016】
本発明の透明表示装置は、第1、第2、第3開口部と補助コンタクトホールを有するバンクをさらに含み、前記第1開口部は前記第1発光部と前記第2透明部に対応し、前記第2開口部は前記第1透明部に対応し、前記第3開口部は前記第2および第3発光部のそれぞれに対応し、前記補助コンタクトホールは前記補助電極に対応する。
【0017】
前記バンクは親水性の第1バンクと疏水性の第2バンクを含む。
【0018】
前記第1バンクと前記第2バンクは一体に形成される。
【0019】
前記第2方向に沿って隣接した発光部の発光層は互いに連結されて一体に形成される。
【0020】
本発明の透明表示装置は、前記基板と前記第1電極の間に少なくとも一つの薄膜トランジスタをさらに含み、前記第1電極は前記少なくとも一つの薄膜トランジスタと連結される。
【0021】
本発明の透明表示装置は、前記第1電極と同一物質で同一層に形成される連結パターンをさらに含み、前記第2電極は前記連結パターンを通じて前記補助電極と電気的に連結される。
【0022】
前記補助電極は前記第1発光部と重なる。
【0023】
本発明の透明表示装置は、前記基板と前記第1電極の間に少なくとも一つの薄膜トランジスタをさらに含み、前記第1発光部の第1電極と連結される前記少なくとも一つの薄膜トランジスタは前記第2発光部または前記第3発光部に位置する。
【0024】
前記第1バンクは前記第2方向に沿って隣接した同じ色の副画素の間に位置し、前記第2バンクは隣接した互いに異なる色の副画素の間に位置する。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、各画素が発光部と透明部を含むことによって、発光部を通じて映像情報を表示しながら、透明部を通じて背景のような周辺環境情報を共に見せることができる。本発明では、各画素が発光部と透明部を含むことによって、発光部を通じて映像情報を表示しながら、透明部を通じて背景のような周辺環境情報を共に見せることができる。
【0026】
また、赤、緑、青色の副画素の発光部の面積を互いに異ならせることによって、各副画素に備えられる発光ダイオードの寿命を最適化して透明表示装置の寿命を向上させることができる。
【0027】
また、上部発光方式を適用することによって、輝度を向上させ消費電力を低くすることができる。この時、連結パターンを通じて第2電極を補助電極と電気的に連結することによって、第2電極の抵抗を低くすることができる。
【0028】
また、発光層の少なくとも一部を溶液工程によって形成することによって、微細金属マスクを省略して製造費用を減らすことができ、大面積および高解像度を有する表示装置を具現することができる。
【0029】
また、最も小さい面積を有し、最も厚い厚さの発光層が形成される第1発光部の両側に第1透明部より低い透過率を有する第2透明部を具備して、発光層が第2透明部まで延びるようにすることによって、隣接した第1および第2発光部の間の混色を防止することができる。
【0030】
また、補助電極を隣接した第2透明部と第2発光部の間に配置して隣接した第1および第2発光部の間の混色をさらに防止することができる。
【0031】
また、補助電極を第1発光部の下部に配置して補助電極の幅を増加させることによって、第2電極の抵抗をさらに低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明の実施例に係る透明表示装置の一つの画素を示す回路図である。
【
図2】本発明の第1実施例に係る透明表示装置の概略的な平面図である。
【
図3】本発明の第1実施例に係る透明表示装置の概略的な断面図である。
【
図4】本発明の第1実施例に係る透明表示装置のバンク構造を概略的に図示した平面図である。
【
図5】
図4のII-II’線に対応する断面図である。
【
図6】
図4のIII-III’線に対応する断面図である。
【
図7】本発明の第2実施例に係る透明表示装置の概略的な平面図である。
【
図8】本発明の第2実施例に係る透明表示装置のバンク構造を概略的に図示した平面図である。
【
図9】
図8のIV-IV’線に対応する断面図である。
【
図10】
図8のV-V’線に対応する断面図である。
【
図11】
図8のVI-VI’線に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例に係る透明表示装置について詳細に説明する。
【0034】
本発明の実施例に係る透明表示装置は電界発光表示装置を利用して映像を表示する。このような電界発光表示装置を利用した透明表示装置は映像を表示するために表示領域に多数の画素(pixel)を含み、各画素は第1、第2、第3副画素(sub pixels)を含み、第1、第2、第3副画素は
図1のような構成を有することができる。
【0035】
図1は、本発明の実施例に係る透明表示装置の一つの画素を示す回路図である。
【0036】
図1に図示した通り、本発明の実施例に係る透明表示装置は、互いに交差して第1、第2、第3副画素P1、P2、P3を定義するゲート配線GLとデータ配線DLを含み、第1、第2、第3副画素P1、P2、P3のそれぞれは発光部EAと透明部TAを含む。これに伴い、一つの画素は3個の発光部EAと3個の透明部TAを含むことができる。
【0037】
これとは異なり、第1、第2、第3副画素P1、P2、P3の透明部TAは互いに連結されて一体に備えられ得る。すなわち、一つの画素は3個の発光部EAと1個の透明部TAを含むことができ、これに制限されない。一例として、第1、第2、第3副画素P1、P2、P3はそれぞれ赤、緑、青色の副画素であり得る。
【0038】
このような本発明の実施例に係る透明表示装置は、発光部EAを通じて映像情報を表示しながら、透明部TAを通じて背景のような周辺環境情報を共に見せてくれる。
【0039】
各副画素P1、P2、P3の発光部EAにはスイッチング薄膜トランジスタT1と駆動薄膜トランジスタT2、ストレージキャパシタCst、そして発光ダイオードDeが形成される。
【0040】
より詳細には、ゲート配線GLは横方向に沿って延び、データ配線DLは縦方向に沿って延び、第1、第2、第3副画素P1、P2、P3は横方向に沿って順次配列される。各副画素P1、P2、P3の発光部EAと透明部TAは縦方向に沿って配列され得る。
【0041】
各副画素P1、P2、P3の発光部EAでスイッチング薄膜トランジスタT1のゲート電極はゲート配線GLに連結され、ソース電極はデータ配線DLに連結される。駆動薄膜トランジスタT2のゲート電極はスイッチング薄膜トランジスタT1のドレイン電極に連結され、ソース電極は高電位電圧VDDに連結される。発光ダイオードDeのアノード(anode)は駆動薄膜トランジスタT2のドレイン電極に連結され、カソード(cathode)は低電位電圧VSSに連結される。ストレージキャパシタCstは駆動薄膜トランジスタT2のゲート電極とドレイン電極に連結される。
【0042】
このような電界発光表示装置を利用した透明表示装置の映像表示動作を詳察すると、ゲート配線GLを通じて印加されたゲート信号によりスイッチング薄膜トランジスタT1がターン-オン(turn-on)され、この時、データ配線DLから印加されたデータ信号がスイッチング薄膜トランジスタT1を通じて駆動薄膜トランジスタT2のゲート電極とストレージキャパシタCstの一電極に印加される。
【0043】
駆動薄膜トランジスタT2はデータ信号によりターン-オンされて発光ダイオードDeを流れる電流を制御して映像を表示する。発光ダイオードDeは駆動薄膜トランジスタT2を通じて伝達される高電位電圧VDDの電流によって発光する。
【0044】
すなわち、発光ダイオードDeを流れる電流の量はデータ信号の大きさに比例し、発光ダイオードDeが放出する光の強さは発光ダイオードDeを流れる電流の量に比例するため、各副画素P1、P2、P3はデータ信号の大きさにより異なる階調を表示し、その結果透明表示装置は映像を表示する。
【0045】
ストレージキャパシタCstはデータ信号に対応する電荷を一フレーム(frame)の間維持して発光ダイオードDeを流れる電流の量を一定にし、発光ダイオードDeが表示する階調を一定に維持させる役割をする。
【0046】
一方、各副画素P1、P2、P3にはスイッチングおよび駆動薄膜トランジスタT1、T2とストレージキャパシタCstの他に、他の薄膜トランジスタとキャパシタがさらに追加されてもよい。
【0047】
すなわち、透明表示装置に使われる電界発光表示装置では、データ信号が駆動薄膜トランジスタT2のゲート電極に印加されて、発光ダイオードDeが発光して階調を表示する相対的に長時間の間駆動薄膜トランジスタT2がターン-オンされた状態を維持するが、このようなデータ信号の長時間の印加によって駆動薄膜トランジスタT2は劣化(deterioration)され得る。これに伴い、駆動薄膜トランジスタT2の移動度(mobility)および/または閾値電圧(threshold voltage:Vth)が変わることになり、各副画素P1、P2、P3は同じデータ信号に対して異なる階調を表示することになり、輝度ムラが現れて表示装置の画質が低下する。
【0048】
したがって、このような駆動薄膜トランジスタT2の移動度および/または閾値電圧の変化を補償するために、各副画素P1、P2、P3には電圧の変化を感知するための少なくとも一つのセンシング薄膜トランジスタおよび/またはキャパシタがさらに追加され得、センシング薄膜トランジスタおよび/またはキャパシタは基準電圧を印加しセンシング電圧を出力するための基準配線と連結され得る。
【0049】
このような透明表示装置に使われる電界発光表示装置は、発光方向により下部発光方式(bottom emission type)と上部発光方式(top emission type)に分かれる。下部発光方式では発光ダイオードDeからの光がアノードを通じて薄膜トランジスタT1、T2が形成された基板側に出力され、上部発光方式では発光ダイオードDeからの光がカソードを通じて基板の反対方向側に出力される。一般的に電界発光表示装置では薄膜トランジスタT1、T2が発光ダイオードDeの下部に形成されるため、下部発光方式では薄膜トランジスタT1、T2により有効発光面積が制限されて、上部発光方式は下部発光方式より広い有効発光面積を有する。したがって、上部発光方式が下部発光方式に比べて開口率が高いため、大面積および高解像度表示装置に広く利用される。
【0050】
この時、カソードは主に金属物質を利用して形成されるため、上部発光方式表示装置で光がカソードを通じて出力されるために、カソードは相対的に薄い厚さを有さなければならない。これに伴い、カソードの抵抗(resistance)が高くなることになり、大面積高解像度表示装置ではカソードの抵抗によって低電位電圧降下(VSS voltage drop)が発生することになり、輝度ムラの問題が発生し得る。したがって、本発明の実施例に係る透明表示装置はカソードの抵抗を低くすることができる構造を有する。
【0051】
一方、本発明の発光ダイオードDeの発光層は溶液工程を通じて形成される。これに伴い、工程を単純化し大面積および高解像度の表示装置を提供することができる。
【0052】
ところが、解像度が高くなるにつれて画素の面積が減ることになり、これによって溶液工程を通じて形成される隣接した互いに異なる色の副画素の発光層が連結されて混色が発生することになる。特に、発光部と透明部を含む透明表示装置は発光部の面積が相対的に小さいため、解像度が高くなるにつれて混色が発生する可能性が高い。本発明の透明表示装置はこのような混色を防止できる構造を提示する。
【0053】
図2は、本発明の第1実施例に係る透明表示装置の概略的な平面図である。
【0054】
図2に図示した通り、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000で、一つの画素Pは発光部EAと透明部TAを含む。この時、一つの画素Pは3個の発光部EA1、EA2、EA3と2個の透明部TA1、TA2を含むことができ、各発光部EA1、EA2、EA3は面積を除いて実質的に同じ構成を有する。
【0055】
より詳細には、一つの画素Pは第1、第2、第3副画素、一例として、赤、緑、青色の副画素を含み、発光部EAは赤、緑、青色の副画素にそれぞれ対応する第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3を含むことができる。また、透明部TAは第1および第2透明部TA1、TA2を含み、第1および第2透明部TA1、TA2は互いに異なる透過率を有する。ここで、同一面積を基準として第1透明部TA1の透過率が第2透明部TA2の透過率より大きい。
【0056】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2は、図面上の縦方向であるY方向に沿って配置される。ここで、Y方向が第1方向と定義され、図面上の横方向であるX方向が第2方向と定義され得る。これとは異なり、X方向が第1方向と定義され、Y方向が第2方向と定義されてもよい。
【0057】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1透明部TA1はY方向に沿って順次配置され、第2透明部TA2は第1発光部EA1の両側に配置され得る。すなわち、第2透明部TA2は隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間に位置する第1部分と、隣接した第1発光部EA1と第1透明部TA1の間に位置する第2部分を含むことができる。ここで、第1発光部EA1と第1透明部TA1の間に位置する第2透明部TA2の第2部分は省略されてもよい。
【0058】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3は互いに異なる面積を有することができる。一例として、緑色の副画素の第2発光部EA2の面積は赤色の副画素の第1発光部EA1の面積より大きく、青色の副画素の第3発光部EA3の面積より小さくてもよく、これに制限されない。
【0059】
各副画素に備えられる発光ダイオードは互いに異なる特性を有する発光物質で形成されるため、発光ダイオード間に寿命および効率に差が存在し、このような発光ダイオード間の寿命差によって表示装置の寿命が低下し得る。しかし、本発明では赤、緑、青色の副画素の第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の面積を異ならせることによって、各副画素に備えられる発光ダイオードの寿命および効率を最適化し、これに伴い、表示装置の寿命低下の問題を解決して表示装置の寿命を向上させることができる。
【0060】
この時、第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3はX方向に沿って同一の長さを有し、Y方向に沿って互いに異なる幅を有することができる。一例として、緑色の副画素の第2発光部EA2の幅は赤色の副画素の第1発光部EA1の幅より大きく、青色の副画素の第3発光部EA3の幅より小さくてもよい。
【0061】
このような第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2は四角形の形態を有するものとして図示したが、これに制限されず、第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2は角が曲線形態の四角形であるか楕円状などの多様な形状を有することができる。
【0062】
一方、隣接した第1および第2発光部EA1、EA2の間、より詳細には、隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間には信号配線114、116が位置する。信号配線114、116は低電位電圧VSSを供給する低電位配線114と高電位電圧VDDを供給する高電位配線116を含む。低電位配線114と高電位配線116はX方向に延び、Y方向に沿って交互に配置される。すなわち、Y方向に沿って隣接した画素Pのうち一つには低電位配線114が位置し、他の一つには高電位配線116が位置する。このような低電位配線114と高電位配線116は同一層に同一物質で形成される。しかし、本発明はこれに制限されない。これとは異なり、低電位配線114と高電位配線116は他層に同一物質で形成されたり、他層に異なる物質で形成されてもよい。
【0063】
このような低電位配線114に対応してコンタクトホール170dが形成され、低電位配線114はコンタクトホール170dを通じて発光ダイオードのカソード(図示せず)と電気的に連結される。
【0064】
このような本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000の断面構造について、
図3を参照して詳細に説明する。
【0065】
図3は本発明の第1実施例に係る透明表示装置の概略的な断面図であって、
図2のI-I’線に対応し、
図2を共に参照して説明する。
【0066】
前述した通り、発光部EAは第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3を含み、透明部TAは第1および第2透明部TA1、TA2を含むが、第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3のそれぞれは実質的に同じ構成を有するため、
図3では第1発光部EA1の構成のみを図示する。
【0067】
図3に図示した通り、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では、発光部EA1、EA2、EA3と透明部TA1、TA2を含む画素Pが定義された基板100上に金属のような第1導電性物質で遮光パターン112と低電位配線である第1補助電極114が形成される。遮光パターン112は各発光部EA1、EA2、EA3に位置し、第1補助電極114は隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間、より詳細には、隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間に位置する。
【0068】
基板100はガラス基盤やプラスチック基板であり得る。一例として、プラスチック基板としてポリイミドが使われ得、これに制限されない。
【0069】
遮光パターン112と第1補助電極114はアルミニウム(Al)や銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)またはこれらの合金のうち少なくとも一つで形成され得、単一層または多重層構造であり得る。一例として、遮光パターン112と第1補助電極114はモリブデン-チタン合金(MoTi)の下部層と銅(Cu)の上部層を含む二重層構造を有することができ、上部層の厚さが下部層の厚さより厚くてもよい。
【0070】
一方、前述した通り、基板100上の他の画素Pの隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間には第1補助電極114と同一物質で高電位配線116が形成される。
【0071】
次に、遮光パターン112および第1補助電極114の上部にはバッファー層120が実質的に基板100の全面に形成される。バッファー層120は酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得、単一層または多重層で形成され得る。
【0072】
ここで、バッファー層120は遮光パターン112の上部の第1ホール120aと第1補助電極114の上部の第2ホール120bを有する。遮光パターン112の上面は第1ホール120aを通じて部分的に露出し、第1補助電極114の上面は第2ホール120bを通じて部分的に露出する。
【0073】
バッファー層120の上部にはパターニングされた半導体層122とキャパシタ電極124が形成される。半導体層122とキャパシタ電極124は遮光パターン112の上部に互いに離隔して位置する。遮光パターン112は半導体層122に入射する光を遮断して半導体層122が光によって劣化することを防止する。
【0074】
半導体層122とキャパシタ電極124は多結晶シリコンからなり得、半導体層122の量縁およびキャパシタ電極124には不純物がドープされていてもよい。これとは異なり、半導体層122とキャパシタ電極124は酸化物半導体物質からなってもよい。
【0075】
半導体層122の上部には絶縁物質からなるゲート絶縁膜130および金属のような第2導電性物質からなるゲート電極132が順次形成される。ゲート絶縁膜130とゲート電極132は半導体層122の中央に対応して位置する。
【0076】
ゲート絶縁膜130は酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得る。ここで、半導体層122が酸化物半導体物質からなる場合、ゲート絶縁膜130は酸化シリコン(SiO2)で形成されることが好ましい。
【0077】
また、ゲート電極132はアルミニウム(Al)や銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)またはこれらの合金のうち少なくとも一つで形成され得、単一層または多重層構造であり得る。一例として、ゲート電極132はモリブデン-チタン合金(MoTi)の下部層と銅(Cu)の上部層を含む二重層構造を有することができ、上部層の厚さが下部層の厚さより厚くてもよい。
【0078】
図示した通り、ゲート絶縁膜130はゲート電極132と実質的に同一形状のパターンとなり得る。この時、ゲート絶縁膜130の幅がゲート電極132の幅より広くてもよく、これに伴い、ゲート絶縁膜130の上面縁は露出され得る。これとは異なり、ゲート絶縁膜130の幅はゲート電極132の幅と同一であってもよい。またはゲート絶縁膜130はパターンとならず、実質的に基板100の全面に形成されてもよい。
【0079】
一方、ゲート電極132と同一物質で同一層にゲート配線(図示せず)がさらに形成され得る。
【0080】
ゲート電極132の上部には絶縁物質からなる層間絶縁膜140が実質的に基板100の全面に形成される。層間絶縁膜140は酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得る。これとは異なり、層間絶縁膜140はフォトアクリル(photo acryl)やベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)のような有機絶縁物質で形成されてもよい。
【0081】
層間絶縁膜140は第1、第2、第3、第4コンタクトホール140a、140b、140c、140dを有する。第1および第2コンタクトホール140a、140bは半導体層122の両縁をそれぞれ露出する。第3コンタクトホール140cは遮光パターン112の上面の一部を露出し、第1ホール120a内に位置する。これとは異なり、第1ホール120aが省略され、第3コンタクトホール140cは層間絶縁膜140だけでなくバッファー層120内にも形成されて遮光パターン112の上面の一部を露出してもよい。第4コンタクトホール140dは第1補助電極114の上面の一部を露出し、第2ホール120b内に位置する。これとは異なり、第2ホール120bが省略され、第4コンタクトホール140dは層間絶縁膜140だけでなくバッファー層120内にも形成されて第1補助電極114の上面の一部を露出してもよい。
【0082】
層間絶縁膜140の上部には金属のような第3導電性物質からなるソースおよびドレイン電極142、144と第2補助電極146が形成される。ソースおよびドレイン電極142、144と第2補助電極146はアルミニウム(Al)や銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)またはこれらの合金のうち少なくとも一つで形成され得、単一層または多重層構造であり得る。一例として、ソースおよびドレイン電極142、144と第2補助電極146はモリブデン-チタン合金(MoTi)の下部層と銅(Cu)の上部層を含む二重層構造を有することができ、上部層の厚さが下部層の厚さより厚くてもよい。これとは異なり、ソースおよびドレイン電極142、144と第2補助電極146は三重層構造を有してもよい。
【0083】
ソースおよびドレイン電極142、144はそれぞれ第1および第2コンタクトホール140a、140bを通じて半導体層122の両縁と接触する。また、ドレイン電極144は第3コンタクトホール140cを通じて遮光パターン112と接触し、キャパシタ電極124と重なる。キャパシタ電極124は遮光パターン112およびドレイン電極144と重なってストレージキャパシタ(storage capacitor)を形成する。
【0084】
一方、第2補助電極146は第4コンタクトホール140dを通じて第1補助電極114と接触する。このような第2補助電極146は省略されてもよい。
【0085】
また、層間絶縁膜140の上部には第3導電性物質でデータ配線(図示せず)がさらに形成され得る。
【0086】
半導体層122とゲート電極132、そしてソースおよびドレイン電極142、144は薄膜トランジスタTrをなす。ここで、薄膜トランジスタTrは半導体層122の一側、すなわち、半導体層122の上部にゲート電極132とソースおよびドレイン電極142、144が位置するコプラナー(coplanar)構造を有する。
【0087】
これとは異なり、薄膜トランジスタTrは半導体層の下部にゲート電極が位置して半導体層の上部にソースおよびドレイン電極が位置する逆スタッガード(inverted staggered)構造を有することができる。この場合、半導体層は酸化物半導体物質または非晶質シリコンからなり得る。
【0088】
ここで、薄膜トランジスタTrは
図1の駆動薄膜トランジスタT2に該当し、図示してはいないが、このような薄膜トランジスタTrのような構成を有するスイッチング薄膜トランジスタ(
図1のT1)がさらに形成され得る。
【0089】
ソースおよびドレイン電極142、144と第2補助電極146の上部には絶縁物質からなる保護層(passivation layer、150)が実質的に基板100の全面に形成される。保護層150は酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得る。
【0090】
次に、保護層150の上部には絶縁物質でオーバーコート層155が実質的に基板100の全面に形成される。オーバーコート層155はフォトアクリル(photo acryl)やベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)のような有機絶縁物質で形成され得る。このようなオーバーコート層155は下部膜による段差をなくし、実質的に平坦な上面を有する。
【0091】
ここで、保護層150とオーバーコート層155のうち一つは省略されてもよいため、一例として、保護層150が省略され得、これに制限されない。
【0092】
オーバーコート層155は保護層150と共にドレイン電極144を露出するドレインコンタクトホール155aを有する。また、オーバーコート層155は保護層150と共に第2補助電極146を露出する第5コンタクトホール155bを有する。
【0093】
オーバーコート層155の上部の各発光部EA1、EA2、EA3には比較的高い仕事関数を有する第1電極160が形成される。第1電極160はドレインコンタクトホール155aを通じてドレイン電極144と接触する。
【0094】
一例として、第1電極160はインジウム-ティン-オキサイド(indium tin oxide:ITO)やインジウム-ジンク-オキサイド(indium zinc oxide:IZO)のような透明導電性物質で形成され得、これに制限されない。
【0095】
一方、本発明の実施例に係る電界発光表示装置は、発光ダイオードの光が基板100と反対方向に出力される上部発光方式であり得、これに伴い、第1電極160は透明導電性物質の下部に反射率が高い金属物質で形成される反射電極または反射層をさらに含むことができる。例えば、反射電極または反射層はアルミニウム-パラジウム-銅(aluminum-palladium-copper:APC)合金や銀(Ag)、アルミニウム(Al)またはモリブデン(Mo)で形成され得る。この時、第1電極160はITO/APC/ITOやITO/Ag/ITO、ITO/Al/ITOまたはITO/Mo/ITOの3重層構造を有することができ、これに制限されない。
【0096】
また、オーバーコート層155の上部の隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間、より詳細には、隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間には第1電極160と同一物質で連結パターン162が形成される。連結パターン162は第5コンタクトホール155bを通じて第2補助電極146と接触する。
【0097】
第1電極160と連結パターン162の上部には絶縁物質でバンク170が形成される。バンク170は第1電極160と連結パターン162それぞれの縁と重なって覆う。
【0098】
バンク170は第1発光部EA1および第2透明部TA2に対応する第1開口部170aと第1透明部TA1に対応する第2開口部170bを有する。第1発光部EA1で第1開口部170aを通じて第1電極160が露出し、第1透明部TA1で第2開口部170bを通じてオーバーコート層155の上面が露出する。
【0099】
また、バンク170は隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間、より詳細には、隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間に補助コンタクトホール170dを有する。このような補助コンタクトホール170dを通じて連結パターン162の一部が露出する。
【0100】
図示してはいないが、バンク170は第2および第3発光部EA2、EA3のそれぞれに対応する第3開口部をさらに含み、これについて詳細に後述する。
【0101】
このようなバンク170は親水性の第1バンク172と疏水性の第2バンク174を含み、第2バンク174が第1バンク172の上部に位置する。第2バンク174は第1バンク172より狭い幅を有し、第1バンク172の縁を露出する。また、第2バンク174の厚さは第1バンク172の厚さより厚くてもよい。
【0102】
ここで、第2バンク174が実質的に第1および第2開口部170a、170bと補助コンタクトホール170dを有する。
【0103】
これに伴い、第1発光部EA1で第1バンク172は第1電極160の縁と重なって接触し、第2バンク174は第1電極160と離隔して位置する。この時、第2バンク174と第1電極160の間の領域が第2透明部TA2となる。
【0104】
第1バンク172は親水性の特性を有する物質、一例として、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiNx)のような無機絶縁物質で形成され得る。これとは異なり、第1バンク172はポリイミドで形成されてもよい。
【0105】
また、第2バンク174の少なくとも上面は疏水性であり、第2バンク174の側面は疏水性または親水性であり得る。このような第2バンク174は疏水性の特性を有する有機絶縁物質で形成され得る。これとは異なり、第2バンク174は親水性の特性を有する有機絶縁物質で形成され、疏水性処理されてもよい。
【0106】
第1バンク172と第2バンク174が他の物質で分離されて形成されているが、親水性の第1バンク172と疏水性の第2バンク174は同一物質からなり、一体に形成されてもよい。一例として、上面が疏水性である有機物層を基板100の全面に形成した後、透過部と遮断部および反透過部を含むハーフトーンマスクを利用してこれをパターニングすることによって、互いに異なる幅と厚さを有する第1バンク172と第2バンク174を形成してもよい。
【0107】
これとは異なり、第1バンク172は省略されてもよい。
【0108】
露出した第1電極160の上部には発光層180が形成される。発光層180の対向する側面は第2バンク174で囲まれる。ここで、第1発光部EA1の第1電極160の上部の発光層180は第2透明部TA2まで延びる。すなわち、発光層180は第1発光部EA1および第2透明部TA2の双方に位置する。
【0109】
このような発光層180は第1バンク172の側面および上面と接触し、第2バンク174の側面と接触する。
【0110】
図示してはいないが、発光層180は発光物質層(light-emitting material layer)を含む。発光物質層は赤、緑、青色の発光物質のうちいずれか一つからなり得、これに制限されない。このような発光物質はリン光化合物または蛍光化合物のような有機発光物質や量子ドット(quantum dot)のような無機発光物質であり得る。
【0111】
また、発光層180は発光物質層の下部の第1電荷補助層と発光物質層の上部の第2電荷補助層をさらに含むことができる。
【0112】
第1電荷補助層は正孔補助層(hole auxiliary layer)であり得、正孔補助層は正孔注入層(hole injection layer:HIL)と正孔輸送層(hole transport layer:HTL)のうち少なくとも一つを含むことができる。また、第2電荷補助層は電子補助層(electron auxiliary layer)であり得、電子補助層は電子注入層(electron injection layer:EIL)と電子輸送層(electron transport layer:ETL)のうち少なくとも一つを含むことができる。しかし、本発明はこれに制限されない。
【0113】
このような発光層180は溶液工程(solution process)を通じて形成される。これに伴い、工程を単純化し大面積および高解像度の表示装置を提供することができる。溶液工程としてはスピンコート法やインクジェットプリンティング法またはスクリーンプリンティング法が使われ得、これに制限されない。
【0114】
ここで、溶液が乾燥される時、第2バンク174に隣接した部分と他の部分では溶媒の蒸発速度に差がある。すなわち、第2バンク174付近で溶媒の蒸発速度が他の部分でより速く、これに伴い、第2バンク174付近で発光層180は第2バンク174に近づくほどその高さが高くなる。
【0115】
一方、発光層180の中で、電子補助層は熱蒸着工程(thermal evaporation process)を通じて形成されてもよい。この時、電子補助層は実質的に基板100の全面に形成され得る。
【0116】
発光層180と第2バンク174、そして連結パターン162の上部には、比較的仕事関数が低い導電性物質からなる第2電極190が実質的に基板100の全面、より詳細には、多数の画素Pが備えられる表示領域の全面に形成される。これに伴い、第2電極190は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2の全てに形成される。
【0117】
第2電極190はアルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、金(Au)またはこれらの合金で形成され得る。この時、第2電極190は発光層180からの光が透過できるように相対的に薄い厚さを有する。一例として、第2電極190は5~10nmの厚さを有することができる。
【0118】
このような第2電極190はバンク170の上面および側面と接触する。より具体的には、第2電極190は第2バンク174の上面および側面と接触し、第1バンク172の上面および側面とも接触することができる。
【0119】
一方、第2電極190は補助コンタクトホール170dを通じて連結パターン162と電気的に連結される。これに伴い、第2電極190は連結パターン162を通じて第1および第2補助電極114、146と電気的に連結される。この時、第2電極190は連結パターン162と直接接触することができる。これとは異なり、発光層180の電子補助層が実質的に基板100の全面に形成される場合、第2電極190は連結パターン162と間接的に接触してもよい。
【0120】
また、第1透明部TA1で第2電極190はオーバーコート層155の上面と接触する。
【0121】
このような本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000で、第2透明部TA2には第1透明部TA1に比べて第1バンク172と発光層180がさらに形成される。これに伴い、第1透明部TA1の透過率は第2透明部TA2の透過率より高い。
【0122】
第1電極160と発光層180および第2電極190は発光ダイオードDeをなす。ここで、第1電極160はアノードの役割をし、第2電極190はカソードの役割をすることができるが、これに制限されない。
【0123】
前述した通り、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000は、発光部EA1、EA2、EA3に備えられる発光ダイオードDeの発光層180からの光が基板100と反対方向、すなわち、第2電極190を通じて外部に出力される上部発光方式であり得、このような上部発光方式は同一面積の下部発光方式に比べてより広い発光領域を有することができるため、輝度を向上させ消費電力を低くすることができる。
【0124】
この時、各副画素の発光ダイオードDeは放出する光の波長によりマイクロキャビティ効果に該当する素子の厚さを有することができ、これに伴い、光効率を上げることができる。ここで、素子の厚さは発光層180の厚さ、すなわち、第1電極160と第2電極190の間の距離と定義され得る。例えば、第2発光部EA2の素子の厚さは第1発光部EA1の素子の厚さより小さく、第3発光部EA3の素子の厚さより大きくてもよい。
【0125】
一方、第2電極190の上部の実質的に基板100の全面には、保護膜および/または封止層(図示せず)が形成されて外部から流入する水分や酸素を遮断することによって、発光ダイオードDeを保護することができる。
【0126】
また、第2電極190の上部の実質的に基板100の全面にはキャッピング層(capping layer)(図示せず)が形成され得る。このようなキャッピング層は比較的高い屈折率を有する絶縁物質で形成され得、表面プラズマ共振(surface plasma resonance)によりキャッピング層に沿って移動する光の波長が増幅し、これによってピーク(peak)の強度(intensity)が増加して上部発光方式表示装置での光効率を向上させることができる。一例として、キャッピング層は有機膜や無機膜の単一膜または有機/無機積層膜の形態で形成され得る。
【0127】
本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では、隣接した副画素間の発光層180が互いに連結されて一体に形成されるようにすることによって、ノズル間の滴下量の偏差を最小化することができる。このような発光部と透明部の構成はバンク構造を通じて具現され得、これについて
図4~
図6を参照して詳細に説明する。
【0128】
図4は、本発明の第1実施例に係る透明表示装置のバンク構造を概略的に図示した平面図である。
【0129】
図4に図示した通り、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000の一つの画素Pは発光部と透明部を含み、発光部は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3を含み、透明部は第1および第2透明部TA1、TA2を含む。
【0130】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1透明部TA1はY方向に沿って順次配置され、第2透明部TA2は隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間および隣接した第1発光部EA1と第1透明部TA1の間に位置する。
【0131】
また、隣接した第1透明部TA1と第2発光部EA2の間にはX方向に沿って延びた低電位配線である第1補助電極114または高電位配線116が位置し、第1補助電極114と高電位配線116はY方向に沿って隣接した画素Pに交互に配置される。
【0132】
このような第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2はバンク170によって定義される。
【0133】
バンク170は第1、第2、第3開口部170a、170b、170cを有する。第1開口部170aは第1発光部EA1と第2透明部TA2に対応し、第2開口部170bは第1透明部TA1に対応し、第3開口部170cは第2および第3発光部EA2、EA3のそれぞれに対応する。
【0134】
ここで、第1、第3開口部170a、170cはX方向に沿って隣接した同じ色の副画素列の発光部EA1、EA2、EA3に対応して一つずつ備えられ得る。
【0135】
また、バンク170は補助コンタクトホール170dをさらに有する。補助コンタクトホール170dは隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間に位置し第1補助電極114と重なる。一方、補助コンタクトホール170dは高電位配線116の上部には形成されない。
【0136】
補助コンタクトホール170dはX方向に沿って隣接した画素Pごとに形成され得る。この場合、カソードである第2電極と第1補助電極114の間の電気的接触面積を増加させて接触特性を向上させることができる。これとは異なり、補助コンタクトホール170dはX方向に沿って隣接した二つの画素Pごとに形成されてもよい。この場合、補助コンタクトホール170dのパターニング過程で発生する不良を減らすことができる。
【0137】
このようなバンク170は親水性の第1バンク172と疏水性の第2バンク174を含み、第2バンク174が実質的に第1、第2、第3開口部170a、170b、170cと補助コンタクトホール170dを有する。
【0138】
ここで、X方向に沿って隣接した同じ色の副画素の間には第1バンク172が位置し、Y方向に沿って隣接した互いに異なる色の副画素の間には第2バンク174が位置する。すなわち、X方向に沿って隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間には第1バンク172が位置し、Y方向に沿って隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間には第2バンク174が位置する。また、第2バンク174は発光部と透明部の間、具体的には、第3発光部EA3と第1透明部TA1の間および第2発光部EA2と第2透明部TA2の間にも位置する。その上、第2バンク174は第1透明部TA1と第2透明部TA2の間にも位置する。
【0139】
一方、第1バンク172は第2透明部TA2にも位置する。これに伴い、第1発光部EA1の発光層は第2透明部TA2まで延びる。
【0140】
このような本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では、第1および第3開口部170a、170cにより同じ色の副画素間の発光層が互いに連結されて一体に形成されるようにすることによって、ノズル間の滴下量の偏差を最小化することができ、各副画素に形成される発光層の厚さを均一にすることができる。これに伴い、ムラ(mura)を防止して表示装置の画質低下を防止できる。
【0141】
このような本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000の断面構造を
図5と
図6に図示する。
【0142】
図5は
図4のII-II’線に対応する断面図であり、
図6は
図4のIII-III’線に対応する断面図であり、
図3と
図4を共に参照して説明する。
【0143】
図5と
図6に図示した通り、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では、基板100上に発光部EA1、EA2、EA3と透明部TA1、TA2を含む画素Pが定義される。ここで、第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3は互いに異なる幅を有する。一例として、第2発光部EA2の幅は第1発光部EA1の幅より大きく第3発光部EA3の幅より小さい。
【0144】
第1発光部EA1と第2透明部TA2は第1透明部TA1と第2発光部EA2の間に位置し、第2透明部TA2は第1発光部EA1の両側に位置する。
【0145】
このような基板100上の第2発光部EA2と第2透明部TA2との間には第1補助電極114が形成される。第1補助電極114の上部の実質的に基板100の全面にバッファー層120が形成され、バッファー層120の上部の各副画素の発光部EA1、EA2、EA3に対応して薄膜トランジスタTrが形成される。
【0146】
ここで、薄膜トランジスタTrは
図3に図示されたものと同一の構成を有することができる。
【0147】
引き続き、薄膜トランジスタTrの上部の実質的に基板100の全面には保護層150とオーバーコート層155が順次形成され、オーバーコート層155の上部の各副画素の発光部EA1、EA2、EA3には第1電極160が形成される。
【0148】
図示してはいないが、バッファー層120と保護層150の間には少なくとも一つの絶縁層がさらに形成され得る。
【0149】
オーバーコート層155は保護層150と共に薄膜トランジスタTrの一部、すなわち、ドレイン電極を露出するドレインコンタクトホール155aを有し、第1電極160はドレインコンタクトホール155aを通じて薄膜トランジスタTrのドレイン電極と接触する。
【0150】
一方、オーバーコート層155の上部の第2発光部EA2と第2透明部TA2の間には第1電極160と同一物質で連結パターン162が形成される。この時、オーバーコート層155は第1補助電極114に対応してコンタクトホール155cを有し、連結パターン162はコンタクトホール155cを通じて第1補助電極114と電気的に連結される。ここで、コンタクトホール155cが保護層150とバッファー層120にも形成されたものとして図示されたが、これに制限されない。これとは異なり、連結パターン162と第1補助電極114の間には第2補助電極(図示せず)がさらに形成され得、この場合、コンタクトホール155cはオーバーコート層155と保護層150にのみ形成され得、バッファー層120は第2補助電極を露出する他のコンタクトホールを有することができる。
【0151】
次に、第1電極160と連結パターン162の上部にはバンク170が形成される。このようなバンク170は第1発光部EA1と第2透明部TA2に対応する第1開口部170aと、第1透明部TA1に対応する第2開口部170b、そして第2および第3発光部EA2、EA3のそれぞれに対応する第3開口部170cを有する。また、バンク170は第2発光部EA2と第2透明部TA2の間に、第1補助電極114に対応する補助コンタクトホール170dを有する。
【0152】
バンク170は親水性の第1バンク172と疏水性の第2バンク174を含む。
【0153】
この時、第1バンク172は隣接した同じ色の副画素の間に形成される。反面、第2バンク174は隣接した互いに異なる色の副画素の間にのみ形成され、隣接した同じ色の副画素の間に位置する第1バンク172を露出する。これに伴い、第2バンク174は隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間に形成され、第1バンク172は隣接した第3発光部EA3の間に形成される。図示してはいないが、第1バンク172は隣接した第1発光部EA1の間および隣接した第2発光部EA2の間にも形成される。
【0154】
また、第2バンク174は隣接した第1透明部TA1と第2透明部TA2の間および隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間にも形成される。
【0155】
一方、第1バンク172は第2透明部TA2にも形成される。また、第1バンク172は第2バンク174の下部にも形成され得る。これに伴い、第1バンク172は隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間に形成され、隣接した第1透明部TA1と第2透明部TA2の間および隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間にも形成される。
【0156】
第1および第3開口部170a、170cを通じて露出した第1電極160の上部には発光層180が形成される。発光層180は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3にそれぞれ対応する赤、緑、青色発光層180r、180g、180bを含む。赤色発光層180rは第1発光部EA1だけでなく、第2透明部TA2にも形成される。
【0157】
赤、緑、青色発光層180r、180g、180bは互いに異なる厚さを有する。一例として、緑色発光層180gの厚さが赤色発光層180rの厚さより小さく青色発光層180bの厚さより大きい。
【0158】
ここで、発光層180は隣接した同じ色の副画素の間で露出した第1バンク172の上部にも形成され、第1バンク172の上部の発光層180は隣接した第1電極160の上部の発光層180と連結されて一体に形成される。すなわち、
図6に図示した通り、第3発光部EA3の間の第1バンク172の上部に青色発光層180bが形成され、第1バンク172の上部に青色発光層180bは隣接した第3発光部EA3の青色発光層180bと連結されて一体に形成される。
【0159】
このような発光層180は溶液工程を通じて形成される。ここで、同じ色の副画素列に対応して互いに異なるノズルを通じて滴下された溶液は互いに連結され、このような溶液を乾燥して発光層180を形成する。これに伴い、ノズル間の滴下量の偏差を最小化し、各副画素に形成される薄膜厚さを均一にすることができる。
【0160】
この時、最も小さい幅を有する第1発光部EA1に形成され最も厚い厚さを有する赤色発光層180rは第1発光部EA1だけでなく第2透明部TA2にも形成されることによって、溶液が滴下される領域を十分に確保することができる。また、第2透明部TA2と第2発光部EA2の間の第1補助電極114および補助コンタクトホール170dにより、赤色発光層180rと緑色発光層180gの間の距離を増加させることができる。したがって、赤色発光層180rと緑色発光層180gの間の混色を防止することができる。
【0161】
次に、発光層180の上部には第2電極190が形成される。第1電極160と発光層180および第2電極190は発光ダイオードDeを構成する。
【0162】
ここで、第2電極190は実質的に基板100の全面、より詳細には、多数の画素が備えられる表示領域の全面に形成される。すなわち、第2電極190は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2全てに形成され、バンク170の上部にも形成される。
【0163】
このような第2電極190は補助コンタクトホール170dを通じて第1補助電極114と電気的に連結される。具体的には、第2電極190は補助コンタクトホール170dを通じて連結パターン162と電気的に連結され、連結パターン162はコンタクトホール155cを通じて第1補助電極114と電気的に連結される。これに伴い、第2電極190は連結パターン162を通じて第1補助電極114と電気的に連結される。ここで、第2電極190は連結パターンと直接接触することができる。
【0164】
また、第2電極190は第1透明部TA1で第2開口部170bを通じて露出したオーバーコート層155と接触する。
【0165】
このような本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000で、第2透明部TA2には第1透明部TA1に比べて第1バンク172と発光層180がさらに形成される。これに伴い、第1透明部TA1の透過率は第2透明部TA2の透過率より高い。
【0166】
このように、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000は一つの画素Pが発光部EAと透明部TAを含むことによって、発光部EAを通じて映像情報を表示しながら、透明部TAを通じて背景のような周辺環境情報を共に見せることができる。
【0167】
また、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では発光層180の少なくとも一部を溶液工程によって形成することによって、微細金属マスクを省略して製造費用を減らすことができ、大面積および高解像度を有する表示装置を具現することができる。
【0168】
また、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000は上部発光方式を適用することによって、輝度を向上させ消費電力を低くすることができる。ここで、第2電極190は光を透過させるために比較的薄い厚さを有するように形成されて抵抗が高くなることになるが、連結パターン162を通じて第2電極190を第1補助電極114と電気的に連結することによって第2電極190の抵抗を低くすることができる。
【0169】
また、本発明の第1実施例に係る透明表示装置1000では、同じ色の副画素間の発光層180が互いに連結されて一体に形成されるようにすることによって、ノズル間の滴下量の偏差を最小化することができ、各副画素に形成される発光層180の厚さを均一にすることができる。
【0170】
また、最も小さい面積を有する第1発光部EA1の両側に第2透明部TA2を具備して、最も厚い厚さを有する第1発光部EA1の発光層180rが第2透明部TA2まで延びるようにすることによって、第1発光部EA1と第2発光部EA2の間の混色を防止することができる。
【0171】
また、第1補助電極114を第1発光部EA1と第2発光部EA2の間、より詳細には、第2透明部TA2と第2発光部EA2の間に配置して、第1発光部EA1と第2発光部EA2の間の混色をさらに防止することができ、補助コンタクトホール170dの面積を増加させることができるため、第2電極190と連結パターン162の接触面積を増加させて第2電極190と連結パターン162の間の接触特性を向上させることができる。
【0172】
本発明で第1補助電極は第1発光部EA1と重なるように備えられてもよい。このような本発明の第2実施例に係る透明表示装置について
図7を参照して詳細に説明する。
【0173】
図7は、本発明の第2実施例に係る透明表示装置の概略的な平面図である。
【0174】
図7に図示した通り、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000で、一つの画素Pは発光部EAと透明部TAを含む。この時、一つの画素Pは第1、第2、第3副画素、一例として、赤、緑、青色の副画素にそれぞれ対応する第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2を含むことができる。
【0175】
第1および第2透明部TA1、TA2は互いに異なる透過率を有する。ここで、同一面積を基準として第1透明部TA1の透過率が第2透明部TA2の透過率より大きい。
【0176】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1透明部TA1は第1方向、すなわち、Y方向に沿って順次配置され、第2透明部TA2は第1発光部EA1の両側に配置され得る。すなわち、第2透明部TA2は隣接した第1発光部EA1と第2発光部EA2の間に位置する第1部分と、隣接した第1発光部EA1と第1透明部TA1の間に位置する第2部分を含むことができる。ここで、第1発光部EA1と第1透明部TA1の間に位置する第2透明部TA2の第2部分は省略されてもよい。
【0177】
第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3は互いに異なる面積を有することができる。一例として、緑色の副画素の第2発光部EA2の面積は赤色の副画素の第1発光部EA1面積より大きく、青色の副画素の第3発光部EA3の面積より小さくてもよく、これに制限されない。
【0178】
この時、第2方向、すなわち、X方向に沿って第2および第3発光部EA2、EA3は同一の長さを有し、第1発光部EA1は第2および第3発光部EA2、EA3より小さい長さを有することができる。また、Y方向に沿って第1および第2発光部EA1、EA2は第3発光部EA3より小さい幅を有し、第1および第2発光部EA1、EA2は同じであるか異なる幅を有することができる。
【0179】
一方、第1発光部EA1と重なって信号配線214、216が位置する。信号配線214、216は低電位電圧VSSを供給する低電位配線である第1補助電極214と高電位電圧VDDを供給する高電位配線216を含む。
【0180】
ここで、第1発光部EA1の幅は第1補助電極214または高電位配線216の幅より大きくてもよい。
【0181】
第1補助電極214と高電位配線216はX方向に延び、Y方向に沿って交互に配置される。すなわち、Y方向に沿って隣接した画素Pの中の一つには第1補助電極214が位置し、他の一つには高電位配線216が位置する。第1補助電極214と高電位配線216は同一層に同一物質で形成され得る。しかし、本発明はこれに制限されない。このような第1補助電極214に対応してコンタクトホール270dが形成され、第1補助電極214はコンタクトホール270dを通じて発光ダイオードのカソード(図示せず)と電気的に連結される。ここで、コンタクトホール270dは第2透明部TA2の第2部分と第2部分の間に位置する。
【0182】
一方、画素Pごとに第2透明部TA2の第1および第2部分の長さは異なり得る。すなわち、第1補助電極214が位置する画素Pで第2透明部TA2の第2部分の長さは第1部分の長さより大きくてもよい。これとは異なり、高電位配線216が位置する画素Pで第2透明部TA2の第1および第2部分の長さは同じであってもよい。しかし、本発明はこれに制限されず、高電位配線216が位置する画素Pで第2透明部TA2の第2部分の長さは第1部分の長さより大きくてもよい。
【0183】
このような発光部と透明部の構成はバンク構造を通じて具現され得、これについて
図8~
図10を参照して詳細に説明する。
【0184】
図8は、本発明の第2実施例に係る透明表示装置のバンク構造を概略的に図示した平面図である。
【0185】
図8に図示した通り、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000の第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2はバンク270により定義される。
【0186】
バンク270は第1、第2、第3開口部270a、270b、270cを有する。第1開口部270aは第1発光部EA1と第2透明部TA2に対応し、第2開口部270bは第1透明部TA1に対応し、第3開口部270cは第2および第3発光部EA2、EA3のそれぞれに対応する。
【0187】
ここで、第1および第3開口部270a、270cはX方向に沿って隣接した同じ色の副画素列の発光部EA1、EA2、EA3に対応して一つずつ備えられ得る。
【0188】
また、バンク270は補助コンタクトホール270dをさらに有する。補助コンタクトホール270dは第2透明部TA2の第1および第2部分の間に位置して第1補助電極214と重なる。一方、補助コンタクトホール270dは高電位配線216の上部には形成されない。
【0189】
補助コンタクトホール270dはX方向に沿って隣接した画素Pごとに形成され得る。この場合、カソードである第2電極と第1補助電極214の間の電気的接触面積を増加させて接触特性を向上させることができる。これとは異なり、補助コンタクトホール270dはX方向に沿って隣接した二つの画素Pごとに形成されてもよい。この場合、補助コンタクトホール270dのパターニング過程で発生する不良を減らすことができる。
【0190】
このようなバンク270は親水性の第1バンク272と疏水性の第2バンク274を含み、第2バンク274が実質的に第1、第2、第3開口部270a、270b、270cと補助コンタクトホール270dを有する。
【0191】
X方向に沿って隣接した同じ色の副画素の間には第1バンク272が位置し、Y方向に沿って隣接した互いに異なる色の副画素の間には第2バンク274が位置する。すなわち、X方向に沿って隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3間には第1バンク272が位置し、Y方向に沿って隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3間には第2バンク274が位置する。また、第2バンク274は発光部と透明部の間、具体的には、第3発光部EA3と第1透明部TA1の間および第2発光部EA2と第2透明部TA2の間にも位置する。その上、第2バンク274は第1透明部TA1と第2透明部TA2の間にも位置する。
【0192】
ここで、第2バンク274は補助コンタクトホール270dに対応して突出部を有する。これに伴い、補助コンタクトホール270dに対応する第1開口部270aの幅は第1発光部EA1に対応する第1開口部270aの幅より小さい。
【0193】
一方、第1バンク272は第2透明部TA2にも位置する。これに伴い、第1発光部EA1の発光層は第2透明部TA2まで延びる。
【0194】
このような本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000では、第1および第3開口部270a、270cにより同じ色の副画素間の発光層が互いに連結されて一体に形成されるようにすることによって、ノズル間の滴下量の偏差を最小化することができ、各副画素に形成される発光層の厚さを均一にすることができる。これに伴い、ムラ(mura)を防止して表示装置の画質低下を防止できる。
【0195】
このような本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000の断面構造を
図9~
図11に図示する。
【0196】
図9は、
図8のIV-IV’線に対応する断面図であり、
図10は
図8のV-V’線に対応する断面図であり、
図11は
図8のVI-VI’線に対応する断面図であり、
図8を共に参照して説明する。
【0197】
図9と
図10および
図11に図示した通り、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000では、基板200上に発光部EA1、EA2、EA3と透明部TA1、TA2を含む画素Pが定義される。ここで、第1および第2発光部EA1、EA2は第3発光部EA3より小さい幅を有し、第1および第2発光部EA1、EA2は同一幅を有するか互いに異なる幅を有する。
【0198】
第1発光部EA1と第2透明部TA2は第1透明部TA1と第2発光部EA2の間に位置し、第2透明部TA2は第1発光部EA1の両側に位置する。
【0199】
このような基板200さんの第1発光部EA1には第1補助電極214が形成される。第1補助電極214の上部の実質的に基板200の全面にバッファー層220が形成され、バッファー層220の上部の第2および第3発光部EA2、EA3に対応して薄膜トランジスタTrが形成される。具体的には、第1および第2薄膜トランジスタTr1、Tr2は第2発光部EA2に位置し、第3薄膜トランジスタTr3は第3発光部EA3に位置する。これとは異なり、第1薄膜トランジスタTr1は第3発光部EA3に位置してもよい。
【0200】
ここで、第1、第2、第3薄膜トランジスタTr1、Tr2、Tr3のそれぞれは、
図3に図示された薄膜トランジスタTrのような構成を有することができる。
【0201】
引き続き、薄膜トランジスタTrの上部の実質的に基板200の全面には保護層250とオーバーコート層255が順次形成され、オーバーコート層255の上部の各副画素の発光部EA1、EA2、EA3には第1電極260が形成される。
【0202】
図示してはいないが、バッファー層220と保護層250の間には少なくとも一つの絶縁層がさらに形成され得る。
【0203】
オーバーコート層255は保護層250と共に薄膜トランジスタTrの一部、すなわち、ドレイン電極を露出するドレインコンタクトホール255aを有し、第1電極260はドレインコンタクトホール255aを通じて薄膜トランジスタTrのドレイン電極と接触する。
【0204】
ここで、第1発光部EA1の第1電極260は第2発光部EA2の第1薄膜トランジスタTr1と電気的に連結される。すなわち、第1補助電極214が形成される第1発光部EA1にはカップリングを防止するために薄膜トランジスタが形成されず、第1薄膜トランジスタTr1は第2または第3発光部EA2、EA3に形成される。このような第1発光部EA1の第1電極260は第2透明部TA2と第2または第3発光部EA2、EA3の間で別途のコンタクトホールおよび/またはパターンを通じて第1薄膜トランジスタTr1と連結され得る。これとは異なり、第1発光部EA1の第1電極260は第2または第3発光部EA2、EA3で第1薄膜トランジスタTr1と連結されてもよい。
【0205】
一方、オーバーコート層255の上部の第2発光部EA2と第2透明部TA2の間には第1電極260と同一物質で連結パターン262が形成される。具体的には、連結パターン262は第2透明部TA2の第2部分と第2発光部EA2の間に位置する。このような連結パターン262は第1補助電極214と重なる。
【0206】
オーバーコート層255は第1補助電極214に対応してコンタクトホール255cを有し、連結パターン262はコンタクトホール255cを通じて第1補助電極214と電気的に連結される。ここで、コンタクトホール255cが保護層250とバッファー層220にも形成されたものとして図示されたが、これに制限されない。これとは異なり、連結パターン262と第1補助電極214の間には第2補助電極(図示せず)がさらに形成され得、この場合、コンタクトホール255cはオーバーコート層255と保護層250にのみ形成され得、バッファー層220は第2補助電極を露出する他のコンタクトホールを有することができる。
【0207】
次に、第1電極260と連結パターン262の上部にはバンク270が形成される。このようなバンク270は第1発光部EA1と第2透明部TA2に対応する第1開口部270aと、第1透明部TA1に対応する第2開口部270b、そして第2および第3発光部EA2、EA3のそれぞれに対応する第3開口部270cを有する。また、バンク270は第2発光部EA2と第2透明部TA2の間、より詳細には、第2発光部EA2と第2透明部TA2の第2部分の間に、第1補助電極214に対応する補助コンタクトホール270dを有する。
【0208】
第1開口部270aを通じて第1発光部EA1の第1電極260が露出し、第2開口部270bを通じて第1透明部TA1のオーバーコート層255の上面が露出し、第3開口部270cを通じて第2および第3発光部EA2、EA3それぞれの第1電極260が露出する。また、補助コンタクトホール270dを通じて連結パターン262が露出する。
【0209】
バンク270は親水性の第1バンク272と疏水性の第2バンク274を含む。
【0210】
この時、第1バンク272は隣接した同じ色の副画素の間に形成される。反面、第2バンク274は隣接した互いに異なる色の副画素の間にのみ形成され、隣接した同じ色の副画素の間に位置する第1バンク272を露出する。これに伴い、第2バンク274は隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間に形成され、第1バンク272は隣接した第3発光部EA3の間に形成される。図示してはいないが、第1バンク272は隣接した第1発光部EA1の間および隣接した第2発光部EA2の間にも形成される。
【0211】
また、第2バンク274は隣接した第1透明部TA1と第2透明部TA2の間および隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間にも形成される。
【0212】
一方、第1バンク272は第2透明部TA2にも形成される。また、第1バンク272は第2バンク274の下部にも形成され得る。これに伴い、第1バンク272は隣接した第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3の間に形成され、隣接した第1透明部TA1と第2透明部TA2の間および隣接した第2透明部TA2と第2発光部EA2の間にも形成される。
【0213】
第1および第3開口部270a、270cを通じて露出した第1電極260の上部には発光層280が形成される。発光層280は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3にそれぞれ対応する赤、緑、青色発光層280r、280g、280bを含む。赤色発光層280rは第1発光部EA1だけでなく、第2透明部TA2にも形成される。
【0214】
赤、緑、青色発光層280r、280g、280bは互いに異なる厚さを有する。一例として、緑色発光層180gの厚さが赤色発光層180rの厚さより小さく青色発光層280bの厚さより大きい。
【0215】
ここで、発光層280は隣接した同じ色の副画素の間で露出した第1バンク272の上部にも形成され、第1バンク272の上部の発光層280は隣接した第1電極260の上部の発光層280と連結されて一体に形成される。すなわち、
図11に図示した通り、第3発光部EA3の間の第1バンク272の上部に青色発光層280bが形成され、第1バンク272の上部に青色発光層280bは隣接した第3発光部EA3の青色発光層280bと連結されて一体に形成される。
【0216】
このような発光層280は溶液工程を通じて形成される。ここで、同じ色の副画素列に対応して互いに異なるノズルを通じて滴下された溶液は互いに連結され、このような溶液を乾燥して発光層280を形成する。これに伴い、ノズル間の滴下量の偏差を最小化し、各副画素に形成される薄膜厚さを均一にすることができる。
【0217】
この時、最も小さい幅を有する第1発光部EA1に形成され最も厚い厚さを有する赤色発光層280rは第1発光部EA1だけでなく第2透明部TA2にも形成されることによって、溶液が滴下される領域を十分に確保することができる。したがって、赤色発光層280rと緑色発光層280gの間の混色を防止することができる。
【0218】
次に、発光層280の上部には第2電極290が形成される。第1電極260と発光層280および第2電極290は発光ダイオードDeを構成する。
【0219】
ここで、第2電極290は実質的に基板200の全面、より詳細には、多数の画素が備えられる表示領域の全面に形成される。すなわち、第2電極290は第1、第2、第3発光部EA1、EA2、EA3と第1および第2透明部TA1、TA2全てに形成され、バンク270の上部にも形成される。
【0220】
このような第2電極290は補助コンタクトホール270dを通じて第1補助電極214と電気的に連結される。具体的には、第2電極290は補助コンタクトホール270dを通じて連結パターン262と電気的に連結され、連結パターン262はコンタクトホール255cを通じて第1補助電極214と電気的に連結される。これに伴い、第2電極290は連結パターン262を通じて第1補助電極214と電気的に連結される。ここで、第2電極290は連結パターンと直接接触することができる。
【0221】
また、第2電極290は第1透明部TA1で第2開口部270bを通じて露出したオーバーコート層255と接触する。
【0222】
このような本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000で、第2透明部TA2には第1透明部TA1に比べて第1バンク272と発光層280がさらに形成される。これに伴い、第1透明部TA1の透過率は第2透明部TA2の透過率より高い。
【0223】
このように、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000は一つの画素Pが発光部EAと透明部TAを含むことによって、発光部EAを通じて映像情報を表示しながら、透明部TAを通じて背景のような周辺環境情報を共に見せることができる。
【0224】
また、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000では発光層280の少なくとも一部を溶液工程によって形成することによって、微細金属マスクを省略して製造費用を減らすことができ、大面積および高解像度を有する表示装置を具現することができる。
【0225】
また、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000は上部発光方式を適用することによって、輝度を向上させ消費電力を低くすることができる。ここで、第2電極290は光を透過させるために比較的薄い厚さを有するように形成されて抵抗が高くなることになるが、連結パターン262を通じて第2電極290を第1補助電極214と電気的に連結することによって第2電極290の抵抗を低くすることができる。
【0226】
また、本発明の第2実施例に係る透明表示装置2000では、同じ色の副画素間の発光層280が互いに連結されて一体に形成されるようにすることによって、ノズル間の滴下量の偏差を最小化することができ、各副画素に形成される発光層280の厚さを均一にすることができる。
【0227】
また、最も小さい面積を有する第1発光部EA1の両側に第2透明部TA2を具備して、最も厚い厚さを有する第1発光部EA1の発光層280rが第2透明部TA2まで延びるようにすることによって、第1発光部EA1と第2発光部EA2の間の混色を防止することができる。
【0228】
また、第1補助電極214を第1発光部EA1下部に配置して、第1補助電極214の幅を増加させることができるため、第2電極290の抵抗をさらに低くすることができる。その上、補助コンタクトホール270dの面積を増加させることができるため、第2電極290と連結パターン262の接触面積を増加させて接触特性を向上させることができる。
【0229】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の技術者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0230】
100:基板
160:第1電極
162:連結パターン
170:バンク
170a、170b、170c:第1、第2、第3開口部
170d:補助コンタクトホール
180:発光層
190:第2電極
De:発光ダイオード
EA1、EA2、EA3:第1、第2、第3発光部
TA1、TA2:第1、第2透明部