(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】無線通信ネットワークにおける非アクセス階層通信の保護
(51)【国際特許分類】
H04W 12/0471 20210101AFI20231227BHJP
H04W 12/041 20210101ALI20231227BHJP
H04W 12/50 20210101ALI20231227BHJP
【FI】
H04W12/0471
H04W12/041
H04W12/50
(21)【出願番号】P 2021507618
(86)(22)【出願日】2019-08-12
(86)【国際出願番号】 EP2019071570
(87)【国際公開番号】W WO2020035441
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-04-26
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ベン ヘンダ, ノアメン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィフヴェッソン, モニカ
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/138347(WO,A1)
【文献】特表2017-513351(JP,A)
【文献】3GPP; TSG-SA; Securityarchitecture and procedures for 5G system (Release 15),3GPP TS33.501 V15.1.0(2018-06),2018年06月21日
【文献】3GPP; TSG-SA; Generic Authentication Architecture(GAA); Generic Bootstrapping Architecture(GBA) (Release 15),3GPP TS33.220 V15.2.0(2018-06),2018年06月21日
【文献】NEC, Ericsson,Removal of UE and MME behaviour on NAS COUNT close to wrap around detection[online], 3GPP TSG-CT WG1#60 C1-093281,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_60_Sevilla/docs/C1-093281.zip>,2009年08月31日
【文献】3GPP; TSG-CN; Non-Access-Stratum(NAS) protocol for 5G system(5GS); Stage 3 (Release 15),3GPP TS24.501 V15.0.0(2018-06),2018年06月15日
【文献】Qualcomm, ZTE, NEC, Nokia,Clarifications to: Security handling in mobility[online],3GPP SA WG3 #91Bis S3-182092,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG3_Security/TSGS3_91Bis_LaJolla/Docs/S3-182092.zip>,2018年05月25日
【文献】Ericsson,NAS key refresh[online],3GPP TSG SA WG3 #93 S3-183224,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG3_Security/TSGS3_93_Spokane/Docs/S3-183224.zip>,2018年10月24日,(本願出願日以降に公開された同出願人による文献)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおける使用のために設定されたネットワーク機器(16A)によって実施される方法であって、前記方法は、
前記ネットワーク機器(16A)と無線デバイス(12)との間の非アクセス階層(NAS)通信を保護するNAS鍵(26A)がリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出すること(110)と、
前記1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、フレッシュなNAS鍵(26B)がそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵(24B)を導出すること(120)と、
前記新しいベース鍵(24B)をアクティブ化すること(130)と
を含み、
前記1つまたは複数の状態は、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間のNAS接続についてのNASカウントの値が最大値から初期値にラップアラウンドする前に検出され、前記NASカウントの前記値が前記最大値からあるしきい値内にあることとして規定される、1つまたは複数の状態を含み、前記NASカウントは、前記NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントし、
前記導出すること(120)は、前記NAS鍵(26A)がそれに関して導出されたベース鍵(24A)と、前記NASカウントの前記値とから、前記新しいベース鍵(24B)を導出することを含
み、
前記アクティブ化することが、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間に前記新しいベース鍵(24B)を含む新しいNASセキュリティコンテキストを確立するために、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間でNASセキュリティモードコマンド(SMC)プロシージャを実施することを含む、
方法。
【請求項2】
前記導出することが、入力としてストリングと鍵とをとる鍵導出関数の出力として、前記新しいベース鍵(24B)を算出することを含み、前記ベース鍵(24A)が前記鍵として前記鍵導出関数に入力され、互いに連結されたパラメータのセットが前記ストリングとして前記鍵導出関数に入力され、パラメータの前記セットが、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウントの値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記鍵導出関数がハッシュベースメッセージ認証コード(HMAC)関数であり、前記HMAC関数が、ストリングと鍵との形態の前記HMAC関数への入力をハッシングするためにセキュアハッシュアルゴリズム(SHA)を使用する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記NAS SMCプロシージャを実施することが、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウントの値を示すNAS SMCメッセージを、前記無線デバイス(12)に送信することを含む、請求項
1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記新しいベース鍵(24B)が、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間に確立された新しいセキュリティコンテキスト中に含まれ、前記方法が、前記新しいセキュリティコンテキストを他のネットワーク機器に転送することをさらに含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記フレッシュなNAS鍵(26B)で保護されたNAS通信を送信または受信することをさらに含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク機器(16A)が、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装し、前記ベース鍵(24A)が鍵KAMFであり、前記新しいベース鍵(24B)が新しい鍵KAMFである、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記新しいベース鍵(24B)を導出することが、1次認証プロシージャを起動することまたはネイティブセキュリティコンテキストをアクティブ化することなしに、前記新しいベース鍵(24B)を導出することを含む、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記無線デバイス(12)のためのNASセキュリティコンテキストを他のネットワーク機器に転送することの前に、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間のNAS接続についてのNASカウントの値を増分することをさらに含み、前記検出すること、前記導出すること、および前記アクティブ化することが、前記増分することの後に、ただし前記転送することの前に実施される、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
無線通信ネットワークにおける使用のために設定されたネットワーク機器(16A)であって、前記ネットワーク機器(16A)は、
通信回路(320)と、
処理回路(310)と
を備え、前記処理回路(310)は、
前記ネットワーク機器(16A)と無線デバイス(12)との間の非アクセス階層(NAS)通信を保護するNAS鍵(26A)がリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出することと、
前記1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、フレッシュなNAS鍵(26B)がそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵(24B)を導出することと、
前記新しいベース鍵(24B)をアクティブ化することと
を行うように設定され、
前記1つまたは複数の状態は、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間のNAS接続についてのNASカウントの値が最大値から初期値にラップアラウンドする前に検出され、前記NASカウントの前記値が前記最大値からあるしきい値内にあることとして規定される、1つまたは複数の状態を含み、前記NASカウントは、前記NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントし、
前記導出すること(120)は、前記NAS鍵(26A)がそれに関して導出されたベース鍵(24A)と、前記NASカウントの前記値とから、前記新しいベース鍵(24B)を導出することを含
み、
前記アクティブ化することが、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間に前記新しいベース鍵(24B)を含む新しいNASセキュリティコンテキストを確立するために、前記ネットワーク機器(16A)と前記無線デバイス(12)との間でNASセキュリティモードコマンド(SMC)プロシージャを実施することを含む、
ネットワーク機器(16A)。
【請求項11】
前記ネットワーク機器(16A)が、請求項2から9のいずれか一項に記載の方法を実施するように設定された、請求項
10に記載のネットワーク機器。
【請求項12】
ネットワーク機器(16A)の少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記ネットワーク機器(16A)に請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項
12に記載のコンピュータプログラムを含んでいるコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に無線通信ネットワークに関し、より詳細には、そのようなネットワークにおける非アクセス階層(NAS)通信の保護に関する。
【背景技術】
【0002】
非アクセス階層(NAS)は、無線通信システムの無線デバイスとコアネットワークとの間の制御プレーンの最も高い階層である。NASは、たとえば、無線デバイスのためのモビリティ管理およびセッション管理をサポートする。
【0003】
無線デバイスとコアネットワークとの間のNAS通信を保護することは、完全性保護および/または通信のサイファリング(ciphering)を伴う。無線デバイスおよびコアネットワークは、この保護のために使用されるべきNAS鍵に関して合意しなければならない。しかし、NAS鍵は、無許可の鍵再使用を防ぐために、時々、リフレッシュされるかまたはさもなければ変えられなければならない。NAS鍵が変えられることになっているときでも、無線デバイスおよびコアネットワークがNAS鍵に関して合意していることを保つことは、無線通信ネットワークの将来世代をロバストに考慮し、シグナリングオーバーヘッドを低く保つやり方で行うのが難しいことがわかっている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書のいくつかの実施形態は、無線通信ネットワークにおける非アクセス階層(NAS)通信を保護するNAS鍵をリフレッシュするために、水平鍵導出(horizontal key derivation)を活用する。現在アクティブなNAS鍵が現在アクティブなベース鍵(たとえば、現在アクティブなKAMF)から導出された場合、水平鍵導出は、現在アクティブなベース鍵から新しいベース鍵(たとえば、新しいKAMF)を導出することと、次いで、新しいベース鍵からフレッシュなNAS鍵を導入することとを伴い得る。このようにして、たとえば、最大値から初期値にラップアラウンドする、無線デバイスとネットワーク機器との間のNAS接続についてのNASカウント(NAS count)を予期して、NAS鍵がリフレッシュされ得る。これは、異なる無線通信ネットワーク、さらには異なる世代のネットワーク間の無線デバイスのセキュリティコンテキストの転送(たとえば、5Gネットワークと6Gネットワークとの間の転送)を保護し得る。その上、水平鍵導出は、NAS鍵をリフレッシュするために1次認証プロシージャまたはアクティブなネイティブセキュリティコンテキストを稼働しなければならないことよりも、制御シグナリングに関して効率的であることがわかっている。
【0005】
より詳細には、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおける使用のために設定されたネットワーク機器によって実施される方法を含む。本方法は、ネットワーク機器と無線デバイスとの間の非アクセス階層(NAS)通信を保護するNAS鍵がリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出することを含む。本方法は、1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、NAS鍵がそれに関して導出されたベース鍵から、フレッシュなNAS鍵がそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵を導出することをも含み得る。本方法は、いくつかの実施形態では、新しいベース鍵をアクティブ化することをも含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の状態は、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続についてのNASカウントの値が、NASカウントの最大値からのあるしきい値内にあることを含む。この場合、NASカウントは、NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントする。
【0007】
代替または追加として、1つまたは複数の状態は、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続についてのNASカウントの値が最大値から初期値にラップアラウンドする前に検出される1つまたは複数の状態を含む。NASカウントは、NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントする。
【0008】
さらに他の実施形態では、1つまたは複数の状態は、代替または追加として、NAS鍵が少なくともしきい時間長の間またはしきい回数使用されたことを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵を導出することは、ベース鍵と、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウントの値とから、新しいベース鍵を導出することを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵を導出することは、入力としてストリングと鍵とをとる鍵導出関数の出力として、新しいベース鍵を算出することを含む。この場合、ベース鍵は鍵として鍵導出関数に入力され、互いに連結されたパラメータのセットがストリングとして鍵導出関数に入力される。パラメータのセットは、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウントの値を含む。一実施形態では、たとえば、鍵導出関数はハッシュベースメッセージ認証コード(HMAC:hash-based message authentication code)関数であり、HMAC関数は、ストリングと鍵との形態のHMAC関数への入力をハッシングするためにセキュアハッシュアルゴリズム(SHA)を使用する。
【0011】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵をアクティブ化することは、ネットワーク機器と無線デバイスとの間に新しいベース鍵を含む新しいNASセキュリティコンテキストを確立するために、ネットワーク機器と無線デバイスとの間でNASセキュリティモードコマンド(SMC)プロシージャを実施することを含む。一実施形態では、たとえば、NAS SMCプロシージャを実施することは、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウントの値を示すNAS SMCメッセージを、無線デバイスに送信することを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵は、ネットワーク機器と無線デバイスとの間に確立された新しいセキュリティコンテキスト中に含まれる。この場合、本方法は、新しいセキュリティコンテキストを他のネットワーク機器に転送することをさらに含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法は、フレッシュなNAS鍵で保護されたNAS通信を送信または受信することをさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、上記で説明されたNASカウントは、NAS接続を介してアップリンク方向に送られたNASメッセージの数をカウントするアップリンクNASカウントであるか、または、NASカウントは、NAS接続を介してダウンリンク方向に送られたNASメッセージの数をカウントするダウンリンクNASカウントである。
【0015】
上記の実施形態のいずれかにおいて、ネットワーク機器は、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装し得る。この場合、ベース鍵は鍵KAMFであり、新しいベース鍵は新しい鍵KAMFである。
【0016】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵を導出することは、1次認証プロシージャを起動することまたはネイティブセキュリティコンテキストをアクティブ化することなしに、新しいベース鍵を導出することを含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイスのためのNASセキュリティコンテキストを他のネットワーク機器に転送することの前に、ネットワーク機器と無線デバイスとの間のNAS接続についてのNASカウントの値を増分することをさらに含む。この場合、上記で説明された検出すること、導出すること、およびアクティブ化することは、前記増分することの後に、ただし前記転送することの前に実施される。
【0018】
本明細書の実施形態は、対応する装置、コンピュータプログラム、およびキャリアをも含む。たとえば、実施形態は、無線通信ネットワークにおける使用のために設定されたネットワーク機器を含む。本ネットワーク機器は、本ネットワーク機器と無線デバイスとの間の非アクセス階層(NAS)通信を保護するNAS鍵がリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出することと、1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、NAS鍵がそれに関して導出されたベース鍵から、フレッシュなNAS鍵がそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵を導出することと、新しいベース鍵をアクティブ化することとを行うように(たとえば、通信回路および処理回路を介して)設定される。
【0019】
本明細書の実施形態は、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装するように設定されたネットワーク機器によって実施される方法をも含む。本方法は、非アクセス階層(NAS)アップリンクまたはダウンリンクカウントが現在のセキュリティコンテキストによりラップアラウンドする前に、水平KAMF導出からのフレッシュなNAS鍵をアクティブ化することを含み得る。ここで、水平KAMF導出は、現在アクティブなKAMF鍵から新しいKAMF鍵を導出する。
【0020】
実施形態は、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装するように設定されたネットワーク機器をさらに含む。本ネットワーク機器は、非アクセス階層(NAS)アップリンクまたはダウンリンクカウントが現在のセキュリティコンテキストによりラップアラウンドする前に、水平KAMF導出からのフレッシュなNAS鍵をアクティブ化するように(たとえば、通信回路および処理回路を介して)設定される。水平KAMF導出は、現在アクティブなKAMF鍵から新しいKAMF鍵を導出する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】いくつかの実施形態による、無線通信システム10のブロック図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、ネットワーク機器によって実施される方法の論理フロー図である。
【
図3】他の実施形態による、ネットワーク機器によって実施される方法の論理フロー図である。
【
図4A】いくつかの実施形態による、ネットワーク機器のブロック図である。
【
図4B】他の実施形態による、ネットワーク機器のブロック図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、5Gシステム(5GS)のブロック図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、5Gシステム(5GS)と、エボルブドパケットコア(EPC)/エボルブドUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)地上無線アクセス(E-UTRAN)との間のインターワーキングのための非ローミングアーキテクチャのブロック図である。
【
図7】いくつかの実施形態による、NAS鍵リフレッシュのための水平鍵導出のコールフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、いくつかの実施形態による、無線通信システム10を示す。
図1によれば、無線デバイス12(たとえば、ユーザ機器)が、システム10のコアネットワーク(CN)16にアクセスするために、無線インターフェース13を介して無線アクセスネットワーク(RAN)14と通信する。CN16は、無線デバイス12をインターネットなどの1つまたは複数のデータネットワークに接続し得る。
【0023】
CN16は、CN16の制御プレーン中のネットワーク機器16Aを含む。制御プレーンでは、ネットワーク機器16Aは、たとえば、無線デバイス12のモビリティ管理をサポートすることの一部として、非アクセス階層(NAS)通信18において無線デバイス12と関与する。これらおよび他の実施形態では、NAS通信18は、システム情報のブロードキャスト、ページング、NAS情報の転送、アクセス階層(AS)セキュリティ設定、無線アクセス能力の転送、測定設定および報告、ならびに/またはモビリティ制御のために使用され得る。そのようなNAS通信18は、無線デバイス12とネットワーク機器16Aとの間のNAS接続を介して転送されるNASメッセージとして実施され得る。CN16が5Gコアネットワークである実施形態では、ネットワーク機器16Aは、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装し得る。
【0024】
とにかく、無線デバイス12およびネットワーク機器16Aは、たとえば、完全性保護および/またはサイファリングの形態で、保護20をNAS通信18に適用する。
図1は、この点について、無線デバイス12およびネットワーク機器16Aが、無線デバイス12のためにセキュリティコンテキスト22A(たとえば、5G NASセキュリティコンテキスト)を維持することを示す。セキュリティコンテキスト22Aは、特に、ベース鍵24Aを含む。ベース鍵24Aは、ネットワーク機器16AがAMFを実装する実施形態では、たとえばアンカー鍵K
SEAFから導出された鍵K
AMFであり得る。ベース鍵24Aの特定の性質にかかわらず、とはいえ、無線デバイス12およびネットワーク機器16Aは、たとえば、垂直鍵導出28Aを介して、ベース鍵24AからNAS鍵26Aを導出する。無線デバイス12およびネットワーク機器16Aは、NAS通信18の保護20をこれらのNAS鍵26Aに基づかせる。NAS鍵26Aは、たとえば、完全性保護のための1つのNAS鍵K
NASintと、サイファリング/暗号化のための1つのNAS鍵K
NASencとを含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態によるネットワーク機器16Aは、NAS鍵26Aがリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出し得る。たとえば、セキュリティコンテキスト22Aが無線デバイス12とネットワーク機器16Aとの間のNAS接続についてのNASカウント30Aを含む、実施形態を考慮する。NASカウント30Aは、NAS接続を介してある方向(たとえば、アップリンクまたはダウンリンク)に送られたNASメッセージの数をカウントする。この場合、いくつかの実施形態における1つまたは複数の状態は、NASカウント30Aの値が最大値から初期値にラップアラウンドすることに「近い」ことを含む。1つまたは複数の状態は、たとえば、NASカウント30Aの値が最大値からのあるしきい値(X)内にあることとして規定され得る。代替または追加として、1つまたは複数の状態は、NASカウント30Aの値がラップアラウンドする前に検出される1つまたは複数の状態を含み得る。さらに他の実施形態では、1つまたは複数の状態は、NAS鍵26Aが少なくともしきい時間長の間またはしきい回数使用されたことを含み得る。
【0026】
NAS鍵26Aのリフレッシュをトリガする(1つまたは複数の)特定の状態にかかわらず、ネットワーク機器16Aは、(1つまたは複数の)状態を検出したことに応答して、NAS鍵26Aがそれに関して導出されたベース鍵24Aから、新しいベース鍵24Bを導出する。
図1に示されているこの新しいベース鍵24Bは、無線デバイス12のための新しいセキュリティコンテキスト22B中に含まれ得る。とにかく、ネットワーク機器16Aは、水平鍵導出32を介して(古い)ベース鍵24Aから新しいベース鍵24Bを導出し得る。特に、その場合、ネットワーク機器16Aは、1次認証プロシージャを起動することまたはネイティブセキュリティコンテキストをアクティブ化することなしに、(古い)ベース鍵24Aから新しいベース鍵24Bを(水平に)導出する。この鍵導出は、水平鍵導出が、たとえば、1次認証よりも少ない制御シグナリングを必要とするので、制御シグナリングオーバーヘッドの観点から有利であることがわかっている。
【0027】
より詳細には、新しいベース鍵24Bの導出は、(古い)ベース鍵24AとNASカウント30Aの値(たとえば、アップリンクNASカウントの値)とから新しいベース鍵24Bを導出することを伴い得る。一例として、新しいベース鍵24Bは、入力としてストリングと鍵とをとる鍵導出関数(KDF)の出力として、算出され得る。(古い)ベース鍵24Aは、入力鍵としてKDFに入力され得る。パラメータのセットが、互いに連結され、入力ストリングとしてKDFに入力され得る。パラメータのセットは、NASカウント30Aの値を含み得る。
【0028】
(古い)ベース鍵24Aが鍵KAMFである例を考慮すると、新しいベース鍵24Bは鍵KAMF’であり、KDFは、ハッシュベースメッセージ認証コード(HMAC)関数であり、HMAC関数は、ストリングと鍵との形態のHMAC関数への入力をハッシングするためにセキュアハッシュアルゴリズム(SHA)を使用する。この場合、新しいベース鍵KAMF’は、KAMF’=HMAC-SHA-256(Key,S)として算出され得、ここで、Key=KAMFであり、Sは、NASカウント30Aの値を含むパラメータのセットから構築された入力ストリングである。
【0029】
ネットワーク機器16Aが(古い)ベース鍵24Aから新しいベース鍵24Bを導出する特定のやり方にかかわらず、たとえば、垂直鍵導出28Bを介して、この新しいベース鍵24BからフレッシュなNAS鍵26Bが導出されるべきである。また、無線デバイス12およびネットワーク機器16Aは、NAS通信18の保護20をこれらのフレッシュなNAS鍵26Bに基づかせることに切り替えるべきである。
【0030】
ネットワーク機器16Aは、この点について、たとえば、新しいベース鍵24B(およびフレッシュなNAS鍵26B)が保護のために使用されるようになるために、新しいベース鍵24Bをアクティブ化するようにさらに設定される。
図1に示されているように、たとえば、新しいベース鍵24Bは、新しいセキュリティコンテキスト22B中に含まれ得る。ネットワーク機器16Aは、新しいベース鍵24Bを含む新しいセキュリティコンテキスト22Bをネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間に確立することによって、新しいベース鍵24Bをアクティブ化し得る。ネットワーク機器16Aは、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間でNASセキュリティモードコマンド(SMC)プロシージャを実施することによって、新しいセキュリティコンテキスト22Bを確立し得る。このNAS SMCプロシージャは、ネットワーク機器16Aが、たとえば、新しいセキュリティコンテキスト22BについてのNASカウント30Bを基づかせるための、NASカウント30Aの値を示すNAS SMCメッセージを、無線デバイス12に送信することを伴い得る。
【0031】
とはいえ、この点について、いくつかの実施形態では、ネットワーク機器16Aは、無線デバイス12のためのセキュリティコンテキストを(たとえば、アイドルモードモビリティまたは接続モードハンドオーバから生じるAMF変化の一部として)他のネットワーク機器に転送することとともにおよび/または他のネットワーク機器に転送することを予期して、上記で説明された処理を実施することに留意されたい。これらおよび他の実施形態では、無線デバイス12のためのセキュリティコンテキストを転送することの前に、ネットワーク機器16Aは、たとえば、セキュリティコンテキスト転送を保護するためにおよび/またはバックワードセキュリティを保証するために、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続についてのNASカウントの値を増分し得る。この場合、ネットワーク機器16Aは、NASカウント30Aを増分することの後に、NASカウント30Aを増分することの一部として、または、NASカウント30Aを増分することを予期して、新しいベース鍵24Bの水平導出のための1つまたは複数の状態を検出し得る。NASカウント30Aを増分することの後に、したがって、ネットワーク機器16Aは、水平鍵導出を実施して、新しいベース鍵24Bを導出し、新しいベース鍵24Bをアクティブ化し、次いで、無線デバイス12のための新しいセキュリティコンテキスト22Bを転送し得る。特に、いくつかの実施形態は、異なる無線通信ネットワーク、さらには異なる世代のネットワーク間の新しいセキュリティコンテキス22Bのこの転送(たとえば、5Gネットワークと6Gネットワークとの間の転送)を保護する。
【0032】
上記で説明された変形形態および変更形態に鑑みて、
図2は、特定の実施形態による、無線通信ネットワークにおける使用のために設定された(たとえば、AMFを実装するように設定された)ネットワーク機器16Aによって実施される方法を示す。本方法は、(ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS通信18を保護する)NAS鍵26Aがリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出すること(ブロック110)を含む。(1つまたは複数の)状態は、たとえば、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続についてのNASカウント30Aの値が、NASカウント30Aの最大値からのあるしきい値内にあることを含み得る。とにかく、本方法は、1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、NAS鍵26Aがそれに関して導出されたベース鍵24Aから、フレッシュなNAS鍵26Bがそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵24Bを導出すること(ブロック120)をも含む。示されている方法は、新しいベース鍵24Bをアクティブ化すること(ブロック130)をも含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、本方法は、新しいベース鍵24Bを含む新しいセキュリティコンテキスト22Bを(たとえば、新しいAMFを実装するように設定された)他のネットワーク機器に転送すること(ブロック140)をも含み得る。実際は、いくつかの実施形態では、本方法は、そのような転送を予期して実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、セキュリティコンテキスト転送は、たとえば、転送を保護するためにおよび/またはバックワーズセキュリティを提供するために、NASカウント30Aを増分することを促す。そのような場合、次いで、示されている方法は、NASカウント30Aを増分すること(ブロック105)をさらに含み得る。
【0034】
とにかく、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の状態は、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続についてのNASカウント30Aの値がNASカウント30Aの最大値からのあるしきい値内にあることを含み、ここで、NASカウント30Aは、NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントする。
【0035】
代替または追加として、1つまたは複数の状態は、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続についてのNASカウント30Aの値が最大値から初期値にラップアラウンドする前に検出される1つまたは複数の状態を含み得、ここで、NASカウント30Aは、NAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントする。
【0036】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の状態は、NAS鍵26Aが少なくともしきい時間長の間またはしきい回数使用されたことを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵24Bを導出することは、ベース鍵24Aと、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウント30Aの値とから、新しいベース鍵24Bを導出することを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵24Bを導出することは、入力としてストリングと鍵とをとる鍵導出関数の出力として、新しいベース鍵24Bを算出することを含む。この場合、ベース鍵24Aが、鍵として鍵導出関数に入力される。互いに連結されたパラメータのセットが、ストリングとして鍵導出関数に入力される。また、パラメータのセットは、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウント30Aの値を含む。1つのそのような実施形態では、たとえば、鍵導出関数はハッシュベースメッセージ認証コード(HMAC)関数であり、HMAC関数は、ストリングと鍵との形態のHMAC関数への入力をハッシングするためにセキュアハッシュアルゴリズム(SHA)を使用する。
【0039】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵24Bをアクティブ化することは、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間に新しいベース鍵24Bを含む新しいNASセキュリティコンテキストを確立するために、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間でNASセキュリティモードコマンド(SMC)プロシージャを実施することを含む。一実施形態では、たとえば、NAS SMCプロシージャを実施することは、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続を介してある方向に送られたNASメッセージの数をカウントするNASカウント30Aの値を示すNAS SMCメッセージを、無線デバイス12に送信することを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、本方法は、フレッシュなNAS鍵26Bで保護されたNAS通信を送信または受信することをさらに含み得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、NASカウント30Aは、NAS接続を介してアップリンク方向に送られたNASメッセージの数をカウントするアップリンクNASカウントであるか、または、NASカウント30Aは、NAS接続を介してダウンリンク方向に送られたNASメッセージの数をカウントするダウンリンクNASカウントである。
【0042】
いくつかの実施形態では、ネットワーク機器16Aは、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装する。この場合、ベース鍵24Aは鍵KAMFであり、新しいベース鍵24Bは新しい鍵KAMFである。
【0043】
いくつかの実施形態では、新しいベース鍵24Bを導出することは、1次認証プロシージャを起動することまたはネイティブセキュリティコンテキストをアクティブ化することなしに、新しいベース鍵24Bを導出することを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、本方法は、無線デバイス12のためのNASセキュリティコンテキストを他のネットワーク機器に転送することの前に、ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS接続についてのNASカウント30Aの値を増分することをさらに含む。この場合、検出すること、導出すること、およびアクティブ化することは、増分することの後に、ただし転送することの前に実施される。
【0045】
代替または追加として、
図3は、他の特定の実施形態による、アクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装するように設定されたネットワーク機器16Aによって実施される方法を示す。本方法は、NASアップリンクまたはダウンリンクカウント30Aが現在のセキュリティコンテキスト22Aによりラップアラウンドする前に、水平K
AMF導出からのフレッシュなNAS鍵26Bをアクティブ化すること(ブロック210)を含む。上記と同様に、いくつかの実施形態では、本方法は、水平に導出されたK
AMFを含む新しいセキュリティコンテキスト22Bを(たとえば、新しいAMFを実装する)他のネットワーク機器に転送すること(ブロック220)をも含み得る。実際は、いくつかの実施形態では、本方法は、そのような転送を予期して実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、セキュリティコンテキスト転送は、たとえば、転送を保護するためおよび/またはバックワーズセキュリティを提供するために、NASアップリンクまたはダウンリンクカウントを増分することを促す。そのような場合、次いで、示されている方法は、アップリンクまたはダウンリンクNASカウント(NAS COUNT)を増分すること(ブロック205)をさらに含み得る。
【0046】
上記で説明されたネットワーク機器16Aが、任意の機能的手段、モジュール、ユニット、または回路を実装することによって、本明細書の方法および任意の他の処理を実施し得ることに留意されたい。一実施形態では、たとえば、ネットワーク機器16Aは、方法の図に示されているステップを実施するように設定されたそれぞれの回路(circuit)または回路(circuitry)を備える。回路(circuit)または回路(circuitry)は、この点について、ある機能的処理を実施することに専用の回路および/またはメモリとともに1つまたは複数のマイクロプロセッサを備え得る。たとえば、回路は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを含み得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含み得る。メモリを採用する実施形態では、メモリは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される技法を行うプログラムコードを記憶する。
【0047】
図4Aは、たとえば、1つまたは複数の実施形態に従って実装されるネットワーク機器16Aを示す。図示のように、ネットワーク機器16Aは、処理回路310と通信回路320とを含む。通信回路320は、たとえば、任意の通信技術を介して、情報を1つまたは複数の他のノードまたは機器に送信し、および/または1つまたは複数の他のノードまたは機器から受信するように設定される。処理回路310は、メモリ330に記憶された命令を実行することなどによって、(たとえば、
図2および/または
図3中の)上記で説明された処理を実施するように設定される。処理回路310は、この点について、いくつかの機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装し得る。
【0048】
図4Bは、さらに他の実施形態による、ネットワーク機器16Aの概略ブロック図を示す。図示のように、ネットワーク機器16Aは、たとえば、
図4A中の処理回路310を介して、および/またはソフトウェアコードを介して、様々な機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装する。たとえば、
図2中の方法を実装するための、これらの機能的手段、ユニット、またはモジュールは、(ネットワーク機器16Aと無線デバイス12との間のNAS通信18を保護する)NAS鍵26Aがリフレッシュされるべきである、1つまたは複数の状態を検出するための検出ユニットまたはモジュール410を含む。また、1つまたは複数の状態を検出したことに応答して、NAS鍵26Aがそれに関して導出されたベース鍵24Aから、フレッシュなNAS鍵26Bがそれに関して導出されるべきである新しいベース鍵24Bを導出するための導出ユニットまたはモジュール420が含まれ得る。さらに、新しいベース鍵24Bをアクティブ化するためのアクティブ化ユニットまたはモジュール430が含まれ得る。
【0049】
また、本明細書の実施形態が、対応するコンピュータプログラムをさらに含むことを、当業者は諒解されよう。
【0050】
コンピュータプログラムは、ネットワーク機器16Aの少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、ネットワーク機器16Aに、上記で説明されたそれぞれの処理のいずれかを行わせる命令を備える。コンピュータプログラムは、この点について、上記で説明された手段またはユニットに対応する1つまたは複数のコードモジュールを備え得る。
【0051】
実施形態は、そのようなコンピュータプログラムを含んでいるキャリアをさらに含む。このキャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを備え得る。
【0052】
この点について、本明細書の実施形態は、非一時的コンピュータ可読(記憶または記録)媒体に記憶され、ネットワーク機器16Aのプロセッサによって実行されたとき、ネットワーク機器16Aに、上記で説明されたように実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品をも含む。
【0053】
実施形態は、コンピュータプログラム製品であって、コンピュータプログラム製品がコンピューティングデバイスによって実行されたとき、本明細書の実施形態のうちのいずれかのステップを実施するためのプログラムコード部分を備える、コンピュータプログラム製品をさらに含む。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に記憶され得る。
【0054】
本明細書のいくつかの実施形態は、NAS通信に適用されるものとして説明されるが、本明細書の他の実施形態は、無線デバイス12とネットワーク機器16Aとの間の任意の制御プレーン通信に及ぶ。
【0055】
次に、追加の実施形態が説明される。これらの実施形態のうちの少なくともいくつかは、説明の目的で、いくつかのコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて適用可能なものとして説明され得るが、実施形態は、明示的に説明されない他のコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて同様に適用可能である。
【0056】
3GPPは、現在、無線通信システムの第5世代(5G)、別名次世代(NG:Next Generation)システムのための規格を開発している。5Gは、多くの新しいシナリオおよび使用事例をサポートすることになり、モノのインターネット(IoT)のためのイネーブラになることが予想される。NGシステムは、センサー、スマートウェアラブル、車両、機械など、広範囲の新しいデバイスへのコネクティビティを与えることが予想される。その場合、フレキシビリティが、NGシステムにおける鍵となる特性になる。これは、代替認証方法と、オペレータによって事前プロビジョニングされ、ユニバーサル集積回路カード(UICC)にセキュアに記憶された通常の認証および鍵合意(AKA)証明とは異なるタイプの証明とのサポートを義務づけているネットワークアクセスのためのセキュリティ要件において反映される。これにより、工場所有者または企業が、認証およびアクセスネットワークセキュリティのために工場所有者または企業自体の識別情報および証明管理システムを活用することが可能になる。
【0057】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)アーキテクチャワーキンググループは、TS23.501からのものである、
図5に示されている5Gシステムのアーキテクチャを確定した。これは、参照ポイント表現における非ローミング5Gシステムアーキテクチャである。
【0058】
5Gシステムの円滑な展開を保証するために、3GPPアーキテクチャグループは、現在、4G(レガシー)システムと5Gシステムとの間のインターワーキングのサポートに取り組んでいる。これは、システム間のアイドルモビリティだけでなく、ハンドオーバをも可能にすることになる。
【0059】
インターワーキングは、異なる世代のシステムに属するネットワークエンティティおよびデータオブジェクトを伴う。5Gシステム(5GS)と、エボルブドパケットコア(EPC)/エボルブドUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)地上無線アクセス(E-UTRAN)との間のインターワーキングのための最終の非ローミングアーキテクチャが、TS23.501から
図6に与えられている。一般的な原理は、レガシーインフラストラクチャに対する影響を最小限に抑え、新しいインフラストラクチャの円滑な展開を保証するために、より古い世代に適応することである。したがって、インターワーキングのためのセキュリティ機構は、4Gシステムに対する影響を最小限に抑えるかまたは回避するべきである。
【0060】
したがって、より新しい世代は、より古い世代に適応しなければならない。それにもかかわらず、これは、インターワーキングの外部の5Gセキュリティ機構に対する制限または制約を招くべきでない。より正確には、4Gとのインターワーキングは、5Gセキュリティの独立した発展、たとえば、新しい暗号アルゴリズムを導入すること、媒体アクセス制御(MAC)フィールドのサイズを増加させることなどを妨げるべきでない。言い換えれば、インターワーキングのためのセキュリティ機構が、5Gセキュリティの独立した発展を妨げるべきでない。
【0061】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。インターワーキングのためのセキュリティ機構は、ソースシステムからターゲットシステムへのユーザ機器(UE)コンテキストの転送を保護するための手段を提供するべきである。この転送がどのようにトリガされるかは、UEがアイドルであるのか、アクティブであるのかに依存する。アイドルモードモビリティでは、転送は、UEからターゲットシステム中のサービングコアネットワーク(CN)エンティティへの非アクセス階層(NAS)メッセージによってトリガされる。アクティブモードモビリティ(ハンドオーバ)では、転送は、無線アクセスネットワーク(RAN)からソースシステム内のサービングCNエンティティへの内部メッセージ(ハンドオーバ必要)によってトリガされる。したがって基本的に、ソースシステムが転送を開始する。
【0062】
セキュリティ機構はまた、ターゲットシステムのための新しいおよびフレッシュな鍵を導出するための手段を提供しなければならない。この問題について、5Gの開発中に観測された1つの原理は、バックワードセキュリティである。TS33.501において規定されているバックワードセキュリティは、鍵Knの知識をもつエンティティにとって、Knがそれから導出された前のKn-m(m>0)を算出することは計算量的に実現不可能であるという特性である。
【0063】
アクセスおよびモビリティ機能(AMF)変更中の5GSにおいてバックワードセキュリティを実現するために、ソースAMFは、現在の鍵とNASカウントのうちの1つとを使用してターゲットAMFのための新しいKAMF鍵を導出し得る。より正確には、アイドルモードモビリティ中、NASアップリンクカウントが使用され、AMF変更を伴うハンドオーバのために、NASダウンリンクカウントが使用される。ハンドオーバ失敗のイベントにおける鍵再使用を軽減するために、NASダウンリンクカウントは常に、ターゲットAMFへのUEコンテキストの転送の前に、ソースAMFによって増加される。UEが最後にソースAMFに戻る、ハンドオーバ失敗のイベントでは、この機構は、手元のNASダウンリンクカウント値が、フレッシュであり、別のKAMFを導出するために安全に使用され得ることを保証する。
【0064】
エボルブドパケットシステム(EPS)では、TS33.401において説明されるように、ソースモビリティ管理(MME)が常にNASカウントを変更なしに転送するので、状況は異なる。しかしながら、ソースMMEは常に、新しいネクストホップ(NH)を生成し、MME変更を伴うハンドオーバ中の転送の前に、関連するネクストホップチェイニングカウンタ(NCC)を増分する。したがって、5GSとのインターワーキング中に、受信されたNASダウンリンクカウントが、ハンドオーバ失敗中に変更されず、その後に、EPSから5GSへの新しいハンドオーバプロシージャが続く、というリスクがある。このため、レガシーEPSから5GSへのインターワーキングの場合、TS33.501において説明されるNASダウンリンクカウントの代わりに、KASMEからKAMF鍵を導出するためにNHパラメータが使用され得る。NHパラメータは常にフレッシュであるので、NHパラメータは鍵再使用を防ぐ。
【0065】
5GSでは、ハンドオーバ中に、AMF間のコンテキスト転送の前にNASダウンリンクカウントを増分することが、将来のシステムとのインターワーキングのためのクリーンで単純なソリューションの導入を容易にすることになる。そのような将来のシナリオでは、ソースAMFがターゲットAMFと対話しているかのようにソースAMFが挙動することになることが予想されるが、これはまったく異なる機能であり得る。それにもかかわらず、このターゲット機能は、受信されたKAMF鍵から新しいフレッシュな鍵を常に導出するための手段を有することになる。
【0066】
1つの問題は、NASカウンタラップアラウンドをどのようにハンドリングするかに関係する。NASアップリンクまたはダウンリンクカウントが現在のセキュリティコンテキストによりラップアラウンドする前に、AMFが、1次認証稼働からのフレッシュなNAS鍵をアクティブ化するか、または、十分に低いNASカウント値を有する、ネイティブセキュリティコンテキストをアクティブ化するものとすることが必要とされる。その場合、蓋然的に、AMFがこれを改善することができる唯一の手段は、これまで、1次認証を稼働し、したがって、新しいKAMFを確立することである。
【0067】
本開示のいくつかの態様およびそれらの実施形態は、これらまたは他の課題のソリューションを提供し得る。いくつかの実施形態は、たとえば、NASカウンタがラップアラウンドしようとしているときのように必要とされるときはいつでも、鍵をリフレッシュするために、ソースAMFがKAMF水平鍵導出をトリガし得ることを提案する。
【0068】
いくつかの実施形態は、(1つまたは複数の)以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。いくつかの実施形態は、以下の利点、すなわち、(1)生じたであろうシグナリングオーバーヘッドを回避するように、1次認証稼働の必要を回避する、(2)KAMF鍵と、すべてのその後に導出されたNAS鍵およびAS鍵とをリフレッシュすることを可能にする、のうちの1つまたは複数を有する。
【0069】
いくつかの実施形態は、K
AMF鍵のために導入された水平鍵導出特徴を使用して、NAS鍵をリフレッシュするか、または、NASカウンタがラップアラウンドしようとしているときにNASカウンタをリセットすることを提案する。そのような新しい鍵をアクティブ化するために、UEとAMFとが同期し、新たに導出された鍵に基づくセキュリティコンテキストを使用し始めるような、NASセキュリティモードプロシージャの稼働が必要とされ得る。
図7は、この点について、NAS鍵リフレッシュのための水平K
AMF鍵導出に関するいくつかの実施形態を示す。
【0070】
ステップ0において、UEが登録され、UEおよびAMFが、すでにNASセキュリティコンテキストを確立し、アクティブ化したと仮定される。
【0071】
ある時点で、ステップ1において、UEは、UEが、たとえば、サービスにアクセスする(サービス要求)ために何らかのNASシグナリングを始動するか、または、新しいターゲットAMFに登録する(登録要求)ためにAMF変更を伴うハンドオーバに従わなければならないと決定する。
【0072】
ステップ2において、UEは、ネットワークとのNAS接続を再確立するために第1のNASメッセージを送る。
【0073】
ある時点で、ステップ3において、AMFは、たとえば、NASカウンタがラップアラウンドしようとしていることにより、あるいは、ある時間または「量」の使用の後にNAS鍵をリフレッシュするためのローカルオペレータポリシに基づいて、NAS鍵リフレッシュが必要とされると決定する。AMFは、TS33.501においてアイドルモードモビリティ事例について説明されるように水平KAMF導出を使用して、すなわち、現在のNASアップリンクカウント値を使用して、新しいKAMF鍵を導出する。ここでの違いは、この新たに導出されたKAMF鍵が、同じAMFによって使用されるべきであることであり、モビリティ事例では、新たに導出されたKAMF鍵は、ターゲットAMFにハンドオーバされる。
【0074】
ステップ4において、新たに導出されたKAMF鍵をアクティブ化するために、AMFは、TS33.501においてアイドルモードモビリティ事例について説明されるように、現在のNASアップリンクカウント値を含んでいるNAS SMC稼働をトリガする。UEは、NAS SMC中に含まれるNASアップリンクカウント値をAMFが使用するのと同じやり方で、新しいKAMF鍵を導出する。
【0075】
ステップ4の正常な完了の結果として、UEとAMFとは、フレッシュな鍵および再初期化されたNASカウントをもつ新しいNASセキュリティコンテキストを共有する。
【0076】
同じAMFにおける3GPPアクセスおよび非3GPPアクセスを介して確立された複数のNAS接続の場合、AMFは、(1)新たに導出されたKAMF鍵のngKSIを含めることによって、第2のNAS接続を介して稼働されるNAS SMCを稼働することによって、第2のNAS接続を介して、新たに導出されたKAMFを使用するか、または(2)AMFおよびUEは、同時に直ちにすべてのNAS接続を介して、新たに導出されたKAMFを使用する。
【0077】
いくつかの実施形態では、NASカウントは、ベアラ入力を形成するために使用される値によって識別される現在のNAS接続に関連する方向に応じて、24ビットNAS ULカウント値であるか、または24ビットNAS DLカウント値である。NASカウントは、NASカウント:=NASオーバーフロー||NAS SQNとして構築され得る。ここで、NASオーバーフローは、NAS SQNが最大値から増分されるたびに増分される、16ビット値である。また、NAS SQNは、各NASメッセージ内で搬送される8ビットシーケンス番号である。
【0078】
本明細書の無線通信システムは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを備え、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線通信システムは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線通信システムの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0079】
無線通信システムは、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0080】
本明細書で使用されるネットワーク機器16Aは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供するための、および/または、無線通信システムにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線通信システム中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワーク機器の例は、限定はしないが、モビリティ管理エンティティ(MME)またはアクセスおよびモビリティ機能(AMF)を実装するための無線通信システムのコアネットワーク中の機器を含む。しかしながら、より一般的には、ネットワーク機器は、無線通信システムへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線通信システムにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0081】
本明細書で使用される無線デバイス(WD)は、ネットワーク機器および/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、ユーザ機器(UE)、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連する他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0082】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の電気通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0083】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同じように、実施形態のうちのいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、その説明から明らかになろう。
【0084】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での通常の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能を行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体および/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。
【0085】
添付の図面を参照しながら、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態が、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれている。開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。