(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】容量性センサ
(51)【国際特許分類】
H04R 19/04 20060101AFI20231227BHJP
G06F 3/0346 20130101ALI20231227BHJP
G06F 3/043 20060101ALI20231227BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H04R19/04
G06F3/0346 421
G06F3/043
G06F3/044
(21)【出願番号】P 2021516543
(86)(22)【出願日】2019-05-23
(86)【国際出願番号】 US2019033855
(87)【国際公開番号】W WO2019226958
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-05-20
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520456169
【氏名又は名称】ザ リサーチ ファウンデーション フォー ザ ステイト ユニバーシティー オブ ニューヨーク
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイルズ,ドオナルド
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-517666(JP,A)
【文献】特開平01-253657(JP,A)
【文献】特開2005-249454(JP,A)
【文献】特開平07-254716(JP,A)
【文献】特開2011-185828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 19/04
G06F 3/044
G06F 3/0346
G06F 3/043
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量性センサであって、
少なくとも1つの空間ギャップによって互いに
電気的に隔離された少なくとも2つの導
体と、
前記空間ギャップに交差する方向成分を有する移
動軸を有
する変位可能な要素
と、を備え、
前記少なくとも2つの導体に近接する領域を占有する静電界が、各それぞれの導体、前記少なくとも1つの空間ギャップ、および前記変位可能な要素と相互作用し、前記変位可能な要素が前記少なくとも2つの導体に対して帯電しており、
前記変位可能な要素の移動は、感知された条件に選択的に応答し、当該移動に対応する前記静電界を摂動させ、
前記静電界が、前記変位可能な要素の前記移動の範囲にわたって、前記感知された条件に対する前記変位可能な要素の
移動による応答を実質的に改変しないか、または
前記変位可能な要素と前記2つの導体のうちの1つとが接触する結果となる引き込み(pull-in)の不安定性を実質的に引き起こさない
、容量性センサ。
【請求項2】
前記少なくとも2つの導体が、線形の空間ギャップで分離された固定導体対を備え、前記固定導体対の各々が、それぞれの電位に維持されて、
前記固定導体対の上の、前記変位可能な要素を含む空間内に前記静電界を生成し、
前記静電界は、前記固定導体対の前記それぞれの電位の間の差に応じ
た、前記線形の空間ギャッ
プにわたって方向付けられた主要な電界ベクトル成分を
有し、
前記変位可能な要素が、帯電要素を備え、
前記静電界に起因して前記変位可能な要素に加わる力が、前記感知された条件に応答する前記変位可能な要素の移動の
範囲内の位置に不感応性である、請求項1記載の容量性センサ。
【請求項3】
センサであって、
2つの導体であって、該2つの導体の各導体が平面状の面を有するものである2つの導体と、
感知される外部条件に応答して前記2つの導体に対して
移動軸に沿って相対的に移動するように構成される変位可能な電極と、
バイアス電圧を供給するように構成された電圧源であって、前記バイアス電圧が
前記変位可能な電極と前記2つの導体の前記平面状の面との間に
生成する静電引力を生成する静電界を確立するものである、電圧源とを備えるものであり、
前記変位可能な電極が、当該移動に沿った方向に厚さを有し、
前記移動
軸に直交する方向に長さを有し、
前記長さおよび前記厚さは、前記変位可能な電極が
弾性復元力を有するカンチレバーであるように選択され、
前記2つの導体および前記変位可能な電極は、前記変位可能な電極の長さが、
前記2つの
導体の前記平面状の面に対して直交するように配向されるものである、センサ。
【請求項4】
前記変位可能な電極は、前記静電界より生じる静電力が前記変位可能な電極を平衡位置に戻す復元力として作用するように、前記2つの導体に対して相対的に位置させて配向されるものである、請求項3記載のセンサ。
【請求項5】
前記2つの導体間に配設されるさらなる導体をさらに備える、請求項3および4のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項6】
前記2つの導体が、前記電圧源を介して、前記変位可能な電極とは異なる電圧でバイアスされ、
前記さらなる導体が、前記電圧源を介して、中間電位でバイアスされる、請求項5記載のセンサ。
【請求項7】
前記2つの導体は、正味の静電力が
前記2つの導体に対して前記変位可能な電極にかかる引力であるように、前記電圧源を介してバイアスされ、
前記さらなる導体は、前記変位可能な電極にかかる
前記さらなる導体に対する反発力を確立するようにバイアスされる、請求項5記載のセンサ。
【請求項8】
前記変位可能な電極が、ヒンジで可動的に支持される、請求項3から7のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項9】
前記変位可能な電極が、平面状のダイアフラムを備え、
前記平面状のダイアフラムは、感知される前記外部条件として複数の開口を介して通過して流れる空気の粘性抗力が含まれるように、前記複数の開口を備える、請求項3から8のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項10】
前記2つの導体の前記平面状の面が、同一平面上にある、請求項3から9のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項11】
前記2つの導体が、ギャップによって分離され、
前記変位可能な電極が、
前記移動軸に沿って前記ギャップに配設される平衡位置を有する、請求項3から10のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項12】
前記変位可能な電極の長さが、前記変位可能な電極の平衡位置において前記2つの導体の前記平面状の面に対して直交である、請求項3から11のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項13】
前記バイアス電圧が、前記2つの導体に印加される、請求項3から12のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項14】
前記移動に対応する信号を発生するように構成される増幅器をさらに備える、請求項3から13のいずれか一項に記載のセンサ。
【請求項15】
振動を感知する方法であって、
少なくとも2つの分離された導電性表面と、偏向可能な要素上の前記少なくとも2つの分離された導電性表面によって生成される力に垂直な偏向軸を有する前記偏向可能な要素と、を提供することと、
前記少なくとも2つの導電性表面に対して前記偏向可能な要素上で電位を誘導することと、
前記偏向軸に沿った前記偏向可能な要素の偏向に起因する前記少なくとも2つの導電性表面上の誘導電荷の変化を感知することであって、前記偏向可能な要素上の前記少なくとも2つの分離された導電性表面によって生成される前記力が、前記偏向可能な要素の偏向を実質的に改変しない、感知することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、容量性センサの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
キャパシタンスの変化に依存するセンサは、非常に多数の重要な電子製品およびシステムにおいて使用されている。動きまたは音を検出することを目的とした容量性センサは、典型的に、固定電極とともに軽量で移動可能な電極を採用している。これらの2つの電極間に印加されるバイアス電圧により、それらの相対的な動きによるキャパシタンスの変化を検出することができる。小さい動き、フロー、または音圧を検出する場合、センサの性能は、移動電極と固定電極との間の有効剛性が低下すると通常向上する。高感度のマイクロフォンでは、質量と剛性が可能な限り小さい、高度にコンプライアントな移動電極の使用が所望される場合がある。この状況では、静電力の影響を最小限に抑えるように容量性電極を設計する際に注意を払う必要がある。
【0003】
平行プレートキャパシタンスを使用する容量性動きセンサの設計では、移動電極の機械的剛性がバイアス電極に対する崩壊を防ぐのに十分な大きさである必要があることはよく知られている。これは、静電力が、静的平衡位置の周りの小さい動きに対して負の剛性として作用するためである。バイアス電圧が十分に高い場合、この負の剛性の大きさが機械的剛性の大きさを超え、不安定になる可能性がある。他の電極設計では、静電力が正の剛性として作用し得、バイアス電圧が増加するとシステム全体の剛性が増加する。この場合、バイアス電圧が高すぎると応答が低下し、感度が低下する。応答性は、検出器システムの入出力利得を測定する。静電剛性が正であるか負であるかに関係なく、静電力による剛性がセンサの性能を低下させる効果があることはほぼ常に真実である。
【0004】
静電センサが2つの電極を有する場合、移動電極の位置を変化させると、典型的に、静電位置エネルギーが変化する。電界によって印加される有効力は、移動電極の位置に関するこの位置エネルギーの導関数に等しくなる。移動電極に対する静電力を最小限に抑えるために、システムの総位置エネルギーが移動電極の位置の変化に対してほぼ一定に保たれるように、追加の固定電極を組み込むことができる。総位置エネルギーはほぼ一定であるため、小さい静電力とそれに対応する剛性が得られるが、2つの固定電極は、移動電極の位置の変化に伴って異なる電荷を経験する。これらの2つの固定電極を別々に感知すると、センサの動きに対する静電力の影響が大幅に減少する。
【0005】
電極が移動するときに総静電位置エネルギーがほぼ一定に保たれる設計を求めることに加えて、大きい動きに対して絶対的な安定性を達成することも所望される。これは、移動電極にかかる静電力が常に作用して、考えられるすべての動きに対して電極をその公称平衡位置に戻す場合に達成することができる。
【0006】
グラフェンなど、これらの感知電極を構築するために、非常に薄く、コンプライアントな材料が利用可能である[1]、[2]。しかしながら、これらの構造は曲げ剛性が非常に低いため、それらの動きが静電力の影響を強く受けずに従来のマイクロフォン設計に組み込むことは困難である。音響感知におけるそれらの使用には、電極設計への新しいアプローチが必要である。
【0007】
高度にコンプライアントな材料は、音響感知にとってかなり有望であることを示している。スパイダーシルクなどの細いファイバは、音場内の空気の動きを非常に正確に表すことがわかっている[3]、[4]。高度にコンプライアントな電極を組み込むという課題は、光感知を組み込むマイクロフォンの作製を動機付けている[5]~[7]。光学マイクロフォンは、設計者が、機械的要素に印加される力に対する感知メカニズムの影響を考慮する必要をなくすという目標を達成するが、大量の低コストデバイスにおける競争力はまだ証明されていない。圧電材料の使用は、コンプライアントなマイクロフォンダイアフラムの容量性感知の課題を回避する上で有望であることも示されている[8]。平行プレート容量性感知方式を回避するための別の動機は、電極間のフローによって引き起こされる粘性減衰が、小型マイクロフォンにおける熱雑音の主な原因であるということにも言及する必要がある[9]。
【0008】
図1A~
図1Dは、従来の容量性感知方式を示している。
図1Aは、音圧とともに変動するギャップによって分離された平行プレートを示している。
図1Bは、ギャップによって分離された平行プレートを示し、このプレートに平行な平面での重なりが音圧とともに変動することを示している。
図1Cは、平行プレートのトリプレットを示し、中央プレートとそれぞれの外側プレートとの間の距離が音圧とともに変動する。
図1Dは、平行プレートのトリプレットを示し、1つのプレートが音圧に応答してプレートの平面に平行に移動し、これにより、隣接して同一平面上にあり、ギャップによって分離された他の2つのプレートの重なりが、異なるものになる。
【0009】
当然のことながら、静電感知方式において可能な電極形状は無数にある。特定の感知用途のために移動電極において許容される質量、剛性、および減衰の量に応じて、既存のアプローチは、様々な量の静電力および剛性を達成し得る。4つの一般的な構成を
図1に示している[10]。
図1Aおよび
図1Bの左側に示されている2つは、2つの電極で構成されており、
図1Cおよび1Dの右側に示されているものは、3つの電極を含んでいる。
図1Aおよび
図1Cでは、電極はそれらの平行面に対して横方向に移動するが、
図1Bおよび
図1Dでは、動きは電極面に対して平行である。
図1Aの構成は、圧力感知ダイアフラムを備えた移動電極を備えた音響センサにおいて群を抜いて最も一般的である。これらの各々は、平行プレートのキャパシタンスのよく知られている式を使用して近似的に分析され得る。この近似では、平面間の距離が他のすべての寸法に比べて十分に小さいため、電界は、真っ直ぐであり、平面に直交する力線によって支配されると仮定する。
【0010】
図1A~
図1Dに示す4つの感知構成の各々について、静電位置エネルギー、力、および有効剛性の近似式を考慮する。示されている各パネル内の第2の電極は移動電極であり、残りの電極は静止状態に保たれていると仮定する。xはその公称位置に対する移動電極の変位とする。各パネルは、
図1A~
図1Dの平面に直交する寸法Lを通る一定の断面を有すると仮定される、電極を有する断面を示している。また、電極2は、定電圧V
2でバイアスされ、他の電極は、ゼロ電位に保たれていると仮定する。
【0011】
図1Aの構成の位置エネルギーは、以下とおりである。
【数1】
ここで、ε=8.854pF/mは、媒体の誘電率である。座標xに関連する有効静電力は、平衡位置であると仮定するxにおいて評価されたV
aの導関数になる[11]。
【数2】
【0012】
この力は、常に移動電極を固定電極に向かって引っ張るように作用する。平衡点xの周りの小さい摂動の場合、この力は動きに比例し、この比例定数の負の値は、等価静電剛性k
aである。
【数3】
【0013】
したがって、
図1Aの静電力は、xの実現可能な値に対して常に負である。これは、ほぼすべての圧力感知マイクロフォンの電極構成である。
【0014】
同様のアプローチを使用して、
図1Bに示す構成の静電エネルギー、力、および剛性を推定することができる。
【数4】
【0015】
【0016】
この近似では、力はxに依存せず、移動電極をその公称位置に向かって引っ張るように作用もする。この一定の力のために、有効剛性はゼロ、Kb≒0である。この構成は、交互嵌合フィンガまたはフィンを使用して実現することができ、一部の音響圧力センサに正常に組み込まれている[12]。この構成のより詳細な静電分析は、xがWに対して小さくない場合、静電剛性が正になることを示すことに注意されたい[13]。不安定性は回避されるが、静電力が電極の動きを妨げる可能性がある。
【0017】
図1Cの静電位置エネルギーは、以下のとおりである。
【数6】
【0018】
この式は2つの項に依存し、一方はxとともに増加し、他方は減少する。有効静電力は、
【数7】
であり、
【0019】
また、有効静電剛性は、以下のとおりである。
【数8】
【0020】
図1Dでは、x=0の場合、電極2が2つの固定電極の交点に中心を置かれ、それらの各々との重なりが幅W/2を有すると仮定する。
図1Dの3つの電極構成の静電位置エネルギーは次のようになる。
【数9】
【0021】
このエネルギーはxに依存しないため、有効静電力および剛性はゼロ、f
d=0、k
d=0である。これはセンサでは非常に望ましいが、容量性マイクロフォンでは実装するのが困難である。以下に呈する電極構成は、
図1Dに示すように、移動電極がその平面に平行ではなく、その平面に垂直な方向に変位される、
図1Dの近似を実現する試みと見なすことができる。システムのさらなる分析は、Miles,R.N.,“Notes on Electrostatics”,State University of New York,Binghamton,NY 13902-6000に提供されており、これは、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0022】
3931469、3935397、3941946、3942029、3944756、3946422、3958662、3961202、3980838、3992585、4006317、4014091、4034332、4037062、4046974、4063050、4081626、4085297、4093884、4122302、4149095、4151480、4160882、4170721、4188513、4207442、4215249、4225755、4246448、4246449、4249043、4281221、4288735、4289936、4302634、4311881、4323736、4329547、4360955、4401858、4403117、4409441、4414433、4420790、4429189、4429191、4429192、4429193、4434327、4436648、4439641、4439642、4461931、4489278、4491697、4492825、4515997、4524247、4533795、4541112、4542264、4558184、4567445、4582961、4615105、4621171、4764690、4767973、4790021、4796725、4802227、4849050、4849071、4922471、4977590、4993072、5014322、5038459、5054081、5097224、5161128、5206914、5208789、5214709、5335210、5392358、5452268、5471540、5490220、5570428、5573679、5590212、5600610、5712598、5745438、5802198、5854846、5862239、5870482、5978491、6075867、6125189、6145186、6175636、6178249、6188772、6201874、6218883、6243474、6249075、6304662、6308398、6343129、6357299、6366678、6376971、6393129、6427015、6434245、6441451、6449370、6483924、6493288、6504937、6510231、6535460、6535612、6543110、6545384、6580797、6583533、6584206、6600825、6628791、6630639、6661897、6664718、6667189、6677176、6724058、6731766、6741709、6744896、6756248、6760455、6781284、6785393、6788794、6788795、6804362、6806593、6812620、6812624、6818092、6819769、6829131、6842964、6870938、6870939、6911764、6940211、6944308、6978029、6987859、7003127、7019955、7023066、7034432、7039202、7040173、7049732、7054456、7062055、7064472、7074634、7095864、7107665、7132307、7142684、7146016、7152481、7158646、7193256、7194095、7199501、7208996、7215527、7218742、7221768、7224106、7233097、7233679、7256927、7259503、7269267、7269268、7292700、7295675、7298856、7305096、7317234、7320457、7327851、7329933、7346178、7352876、7359286、7362032、7362873、7368862、7377175、7386136、7394182、7400737、7425749、7447326、7461281、7466835、7468575、7489791、7493821、7570773、7579678、7585743、7595580、7607355、7608989、7620197、7642575、7668323、7697899、7702118、7702124、7710371、7715583、7756279、7761981、7769193、7781249、7804968、7804969、7804971、7805821、7812418、7829366、7835533、7848532、7855095、7856804、7860258、7880565、7884467、7888840、7889882、7894616、7898159、7899196、7903831、7907743、7911115、7912235、7912236、7916879、7923064、7923902、7925033、7925221、7932117、7940944、7948731、7949142、7951636、7953235、7970154、7974430、8000483、8004373、8005242、8009838、8018301、8023667、8036401、8041059、8042264、8045733、8045734、8047995、8054566、8059837、8059838、8059842、8064620、8072010、8073166、8073167、8073179、8080835、8081784、8085956、8085965、8090125、8093783、8094839、8094841、8094844、8098853、8098855、8103039、8104354、8107651、8111847、8111871、8114700、8126166、8126167、8126171、8130986、8134375、8138034、8139762、8139790、8139794、8165323、8170237、8175293、8175294、8183739、8184832、8188557、8194908、8196282、8199939、8218794、8229140、8242840、8243962、8243966、8254598、8259963、8265287、8284967、8295514、8295528、8300858、8300860、8327521、8327711、8335328、8345898、8345910、8369545、8369552、8374363、8379890、8385570、8385586、8389349、8391520、8401217、8401513、8405449、8406437、8411882、8416973、8433084、8438710、8447049、8448326、8456958、8467550、8467559、8468665、8497149、8502329、8503702、8508109、8509459、8515100、8519492、8526656、8542850、8542852、8542853、8546170、8548178、8553913、8559660、8562565、8565452、8565454、8582787、8588433、8588438、8588451、8590136、8594349、8600083、8605919、8611566、8618718、8625809、8625823、8625824、8625825、8630429、8630430、8637945、8638249、8643129、8643382、8644529、8664733、8666094、8666095、8666097、8670581、8673732、8675895、8686519、8692340、8698255、8698256、8699726、8699728、8699740、8705767、8705775、8710601、8718297、8723277、8724832、8731220、8737646、8742517、8744117、8755539、8755541、8755556、8758253、8760031、8767980、8774428、8783113、8787600、8787601、8790567、8792658、8803261、8804982、8811635、8818007、8824706、8824707、8824713、8831246、8836111、8837754、8842858、8847289、8848950、8855335、8855337、8860154、8861764、8873777、8885853、8897465、8913762、8921957、8929584、8942389、8942394、8958574、8958581、8962368、8965008、8965013、8965027、8975791、8975984、8976997、8983090、8983097、8983099、8988911、8995690、9001622、9002037、9002043、9008332、9008336、9008344、9031266、9042578、9056760、9059630、9061318、9071694、9078069、9083286、9083288、9084366、9085012、9094110、9094111、9094112、9094764、9096424、9107008、9111548、9113260、9113263、9124220、9128136、9131319、9133016、9139418、9143869、9143870、9143876、9148712、9148726、9148729、9148730、9154886、9161113、9167354、9170164、9179221、9181080、9181086、9197967、9204224、9210516、9212046、9214151、9215532、9216897、9219963、9221675、9226079、9232317、9236837、9241205、9242275、9247331、9250142、9253579、9258651、9258660、9264815、9266713、9270238、9271067、9277327、9277329、9281744、9282389、9282415、9287834、9288583、9290375、9294847、9301036、9301055、9319765、9319772、9321626、9327967、9332332、9332342、9332345、9337722、9338557、9338559、9340413、9342179、9344805、9344807、9344808、9344809、9344810、9350305、9351062、9351074、9351083、9357294、9357296、9363610、9369804、9369810、9382109、9392359、9402137、9403670、9407991、9408555、9413317、9414175、9419562、9420365、9420380、9420391、9426563、9428379、9438979、9439002、9444928、9445173、9445188、9451359、9455671、9456283、9462364、9462395、9466277、9467774、9470710、9470910、9479875、9488541、9491531、9497552、9499395、9502019、9503814、9503820、9503821、9503823、9510108、9510121、9516415、9516420、9516425、9516428、9518884、9520505、9521492、9525925、9537359、
9538273、9540226、9544672、9544697、9548632、9548655、9554212、9554213、9559647、9560454、9571931、9575116、9578424、9584924、9584941、9590570、9591408、9591417、9596995、9602921、9602924、9609429、9609432、9609764、9611135、9615167、9628886、9628909、9628920、9634628、9635460、9641949、9648433、9654071、9658179、9661411、9661423、9667173、9668047、9668056、9668062、9673768、9673785、9674627、9676615、9676617、9681229、9681243、9685254、9686617、9686618、9692372、9693135、9695038、9706294、9706312、9706618、9708174、9712923、9716945、9722563、9723423、9729014、9729114、9729988、9736586、9736594、9738514、9743167、9743191、9743196、9743203、9756159、9756430、9762188、9769573、9774969、9778302、9781518、9787142、9790087、9791341、9793764、9794661、9794711、9800212、9800980、9809444、9809448、9809451、9812906、9813831、9815685、9820056、9825492、9828236、9828237、9831723、9832573、9838767、9843862、9854360、9854367、9860649、9866938、9866959、9866972、9877106、9878901、9893691、9894437、9900707、9906869、9919913、9921114、9929603、9930451、9936304、9941817、9942666、9944514、9947858、9949023、9949025、9949037、9955269、9955273、9961440、9961451、9966090、9967677、9967678、9967679、20010002865、20010005032、20010033670、20010046306、20020034312、20020048220、20020067663、20020076069、20020076076、20020093038、20020118850、20020122561、20020127760、20020141606、20020172387、20030016839、20030021425、20030021432、20030034536、20030057068、20030063762、20030068055、20030118203、20030123683、20030128847、20030133588、20030137021、20030174850、20030210799、20040062405、20040088851、20040113153、20040179705、20040179706、20040179709、20040184633、20040252858、20050002536、20050005421、20050013455、20050058298、20050061770、20050069164、20050094832、20050123155、20050196010、20050207596、20050254671、20050254679、20050259835、20050262947、20060008097、20060008098、20060072770、20060078137、20060078148、20060093170、20060093171、20060131163、20060177083、20060210106、20060215858、20060227984、20060230835、20060233400、20060233401、20060256981、20060280319、20060284516、20060285707、20070003082、20070009111、20070023851、20070056377、20070057603、20070058825、20070058826、20070075956、20070076904、20070108541、20070113664、20070116305、20070121967、20070121972、20070140514、20070154040、20070160248、20070182002、20070189559、20070193354、20070201709、20070201710、20070230721、20070242844、20070274544、20070284682、20070286438、20070297631、20080006093、20080019543、20080031476、20080042223、20080047128、20080075193、20080075306、20080083961、20080089536、20080104825、20080123242、20080123876、20080123878、20080164888、20080175418、20080190203、20080192962、20080203560、20080204379、20080205668、20080212807、20080229840、20080247573、20080285784、20090003629、20090003630、20090016550、20090022341、20090050989、20090060230、20090060232、20090067659、20090087002、20090087009、20090090190、20090130783、20090136064、20090154729、20090161886、20090161890、20090169035、20090185700、20090190782、20090202083、20090208037、20090214049、20090214061、20090214062、20090218642、20090232336、20090243058、20090252351、20090262958、20090278217、20090285414、20090316935、20100013501、20100072561、20100084721、20100098284、20100119088、20100142742、20100142744、20100155864、20100158279、20100158280、20100166227、20100166228、20100177846、20100177922、20100208919、20100212432、20100219839、20100254561、20100277229、20100284553、20100315272、20100328836、20100329487、20110003614、20110019845、20110026739、20110038493、20110038497、20110045616、20110073967、20110075865、20110089504、20110090009、20110108838、20110110536、20110123043、20110131794、20110135122、20110154905、20110163615、20110170714、20110170735、20110182150、20110200212、20110222713、20110228954、20110228957、20110255228、20110303994、20120014543、20120017693、20120033832、20120043974、20120056282、20120076322、20120076329、20120091544、20120091545、20120099753、20120104898、20120106769、20120121106、20120133005、20120140956、20120153771、20120170777、20120213390、20120217171、20120223770、20120224722、20120224726、20120230522、20120250897、20120250910、20120260500、20120269363、20120294464、20120299130、20120319174、20120321111、20120326249、20120328132、20130010990、20130010996、20130016859、20130028450、20130028459、20130032936、20130044899、20130051582、20130051583、20130051586、20130051587、20130062710、20130070940、20130089222、20130108074、20130109990、20130119492、20130121523、20130129117、20130129119、20130129133、20130156234、20130160554、20130170673、20130177180、20130195291、20130208915、20130221453、20130221457、20130223023、20130223654、20130230183、20130233078、20130256816、20130271307、20130277776、20130279738、20130287231、20130334627、20140003609、20140010384、20140013581、20140037113、20140037121、20140038335、20140072150、20140072152、20140079277、20140086433、20140090884、20140105428、20140109680、20140119573、20140126762、20140132294、20140133685、20140137668、20140140538、20140140560、20140145276、20140191344、20140225205、20140226846、20140233784、20140239352、20140247954、20140264652、20140266260、20140266263、20140270204、20140270271、20140270273、20140270312、20140286509、20140291781、20140294218、20140299949、20140301571、20140301572、20140307885、20140307909、20140318395、20140341402、20140369530、20140376749、20150001647、20150003643、20150003646、20150003660、20150010174、20150014797、20150016635、20150023529、20150031160、20150035091、20150049886、20150055799、20150061458、20150063608、20150071466、20150078587、20150078589、2
0150078592、20150082917、20150088008、20150102435、20150110333、20150125003、20150131820、20150137834、20150139453、20150162883、20150163594、20150181352、20150189443、20150189446、20150202656、20150208176、20150228265、20150230010、20150230027、20150245123、20150256913、20150256914、20150264465、20150264498、20150271586、20150289046、20150296303、20150304777、20150311870、20150318829、20150319538、20150326978、20150336790、20150341720、20150341721、20150350760、20150373446、20150380636、20150381078、20150381782、20150382091、20160014521、20160014528、20160014529、20160029110、20160029126、20160029129、20160037257、20160037263、20160041211、20160044396、20160050475、20160057532、20160065152、20160066099、20160073212、20160087606、20160091378、20160105748、20160107884、20160111954、20160134967、20160134973、20160142829、20160149542、20160155532、20160156319、20160157017、20160157022、20160157025、20160165355、20160165356、20160167946、20160173967、20160173992、20160173993、20160173994、20160176704、20160182989、20160183008、20160192084、20160192086、20160192511、20160218688、20160219374、20160219378、20160221822、20160241958、20160241965、20160255441、20160255442、20160277844、20160295333、20160304337、20160309264、20160330550、20160336013、20160337751、20160340173、20160344360、20160345097、20160352294、20160360304、20160360322、20160362292、20160373864、20160373874、20160377569、20170034634、20170041708、20170041716、20170048634、20170059433、20170064449、20170070816、20170078798、20170078801、20170094436、20170099549、20170102276、20170127189、20170135592、20170142519、20170142525、20170155365、20170156002、20170160337、20170164105、20170164119、20170166437、20170180853、20170180864、20170180900、20170195788、20170215006、20170217765、20170223450、20170230750、20170238108、20170245035、20170245059、20170245061、20170247248、20170251302、20170251303、20170257093、20170260044、20170265005、20170265009、20170275152、20170280237、20170280263、20170284825、20170289678、20170318385、20170318393、20170318394、20170332178、20170355594、20170363493、20170366898、20170374469、20180002159、20180002160、20180002161、20180002167、20180002168、20180007474、20180012588、20180027338、20180035206、20180035228、20180035229、20180044167、20180050900、20180059708、20180062588、20180063644、20180066980、20180067005、20180077499、20180091900、20180091903、20180091906、20180103325、20180103326、およびRE40860を参照されたく、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【発明の概要】
【0023】
移動電極上の動きに対して最小の力および抵抗を加えることが意図される、動的容量性センサ構成が提供される。目的は、引き込みの不安定性などの大きいバイアス電圧の悪影響を受けることなく、任意のレベルのコンプライアンスを有する移動電極の使用を可能にすることである。この構成により、動きに対して最小限の抵抗を呈する、高度にコンプライアントな薄い電極材料の組み込みが容易になる。このタイプの材料は、音を感知するために特に有用である。測定結果は、ここで検討した高度にコンプライアントな音響センサ設計の場合、その動きに影響を与えることなく、400ボルトの大きいバイアス電圧を印加することができることを示している。音に対する電気的感度は約0.5ボルト/パスカルであり、典型的な音響センサよりも2桁大きいことがわかる。
【0024】
本技術の一態様は、マイクロフォンの性能に対する静電剛性の影響を最小限に抑えることができる容量性センサ用の電極設計を提供することを目指している。これが達成することができれば、移動電極は、静電力に起因する制約に制限されることなく、最大の性能を発揮するように設計することができる。
【0025】
本技術の別の態様は、すべての動作条件下で安定している電極設計を提供することを目指している。本明細書に記載の電極配置は、ほぼ一定の位置エネルギーおよび保証された安定性を維持するという目標を達成する。
【0026】
本技術のさらなる態様は、音場内の微小な圧力および空気速度の変動に適切に応答するために、移動する感知電極が可能な限り機械的剛性および質量を有さないマイクロフォン設計を提供する。
【0027】
本アプローチは、反発静電アクチュエータおよびセンサに関する以前の研究に従う[14]、[15]。これらの設計は、バイアス電圧が増加するにつれて、移動電極と感知電極が、遍在する平行プレート構成のように互いに向かって移動するのではなく、離れて移動することを可能にする電極構成を使用した。反発静電デバイスは引き込みの不安定性を回避するが、達成可能な性能を制限する静電剛性化に悩まされない電極設計を達成することは依然として困難である。
【0028】
以下では、音響圧力に容易に応答することを目的とした、軽量でコンプライアントな容量性電極構成が提供される。
【0029】
好ましい実施形態は、移動要素が空気圧または空気流の変化に応答し、移動要素の位置が感知されるマイクロフォンである。しかしながら、センサの設計は、マイクロフォンに限定されず、加速度計、MEMSジャイロスコープ、変位センサ、振動計、衝撃センサなどとしてより一般的に役立つ。さらに、基本設計では、負帰還トランスインピーダンス増幅器によって仮想接地において維持される固定電極対が提供されるが、これが本技術の限界ではない。例えば、電極表面のうちの一方の電位が他方とは異なる電圧に維持されている場合、帯電した移動要素が経験する電界は非対称になり、要素の細長い軸に平行に作用する垂直力ではなく、強制変位が存在することになる。したがって、帯電要素は、変位に対するアナログ制御、および位置を維持するためのフィードバック制御を備えた、例えばデジタルミラーデバイスのアクチュエータとして作用することになる。この同じ実装は、帯電要素の偏向位置からの帯電要素の変位に応答する出力も発生させる。傾斜した要素にかかる静電力は、センサの移動要素の有効剛性と相互作用するため、結果として、電極の不均衡と帯電要素の電位に応じて、感度が制御可能であるセンサが得られる。
【0030】
別の実施形態では、移動要素は、電極によって生じる時間変動する静電界によって意図的に発振される。例えば、ダイアフラムまたはファイバが化学固有材料でコーティングされている場合、化学選択センサが可能である。対象の種が移動要素に吸収されると、その質量が変化し、これにより、発振する電界に対するその応答が改変される。
【0031】
さらなる実施形態では、移動要素は熱応答性であり、例えば、機械的特性または寸法が変化する。これにより、発振する電界などの摂動に対する帯電要素の周波数および/または線形もしくは非線形応答が改変される。
【0032】
移動する帯電要素の公称状態の再配置も、他のセンサ特性に影響を与える可能性がある。例えば、帯電要素は、不均一な媒体内に位置していることがある。したがって、帯電要素の移動は、異なる動作環境をもたらす。
【0033】
場合によっては、4つ以上の電極が単一の移動要素と相互作用することがある。ダイアフラムの場合、これはねじれを誘導または感知する可能性がある。2つの軸に沿った移動のために吊り下げられた他の構造のファイバまたはフィラメントの場合、より多数の電極が様々な移動の軸を検出し得る。
【0034】
場合によっては、2つ以上の移動要素が提供される。これらは、様々な方法で電極および互いに相互作用する可能性がある。例えば、これらは異なる軸に沿って移動または効果を感知し(多軸センサ)、励起条件における空間変動を検出または処理できる。
【0035】
場合によっては、センサは液体媒体内で動作できる。静電センサの場合、これは典型的に、高誘電性液体を意味し、場合によっては、水を含むイオン液体または低誘電性液体を採用することが可能である。例えば、本技術によるデバイスが水の中に浸漬され、電位が水の加水分解電位よりも低く維持された場合、結果として、水の天然pKa(pH)、約10-7に起因する帯電要素から電極への漏れ電流が生じる。この量のイオン化は、実施形態を失格させるものではない。他の液体は漏れが少ない。例えば、鉱油、炭化水素、シリコン、ハイドロフルオロカーボン、低温液化ガスなど。
【0036】
別の実施形態では、電極に対する電位による帯電要素の伸長がないという推定は、厳密には有効ではない。したがって、要素の長さ、および電極からのその距離は、印加電圧によって変動することになる。典型的に、センサが引き込みを経験することは望まれないが、特定のセンサタイプでは、移動要素を所定の位置にロックするため、これはまさに求められる効果である。
【0037】
基本システムの他の修正も可能である。以下の特許および公開特許出願は、それらの各々の全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれ、本技術による感知技術が実装され得る様々な実装技術、用途、およびコンテキストを開示している。5948981、6104492、6312393、6360601、6480645、6529652、6544193、6549692、6591029、6625399、6642067、6745627、6768181、6784500、6798796、6847036、7041063、7054519、7091715、7100446、7123111、7157712、7159441、7208729、7212487、7214298、7260980、7275433、7282709、7284430、7286743、7294503、7305880、7308827、7351376、7403805、7421898、7448995、7469834、7481111、7482589、7485100、7521257、7622081、7640803、7652752、7654957、7714278、7756559、7791027、7804374、7809417、7818871、7822510、7826629、7827864、7836765、7939021、7990539、8022779、8037756、8051698、8061201、8129176、8136385、8164588、8193869、8220318、8226236、8252539、8257666、8263336、8319177、8322213、8333112、8339014、8367426、8391517、8427249、8427657、8445210、8451068、8461936、8482300、8488973、8556428、8580597、8586918、8592153、8592154、8592215、8627511、8650955、8658367、8658368、8669771、8677821、8686802、8698212、8742469、8742770、8746039、8746048、8748947、8766327、8774885、8776573、8787117、8793811、8800369、8822205、8822906、8844340、8875576、8912580、8914089、8928203、8953414、8994076、8994954、9072429、9146109、9182454、9200887、9209746、9217641、9233395、9238250、9267923、9270281、9372154、9389079、9395317、9411000、9423254、9448069、9515676、9535137、9575089、9611139、9618475、9618533、9638617、9645166、9658247、9668035、9680414、9702992、9719847、9740003、9774276、9778282、9780435、9800019、9804264、9810775、9810786、9812838、9823353、9857468、9864846、9869754、9874635、9905992、9910061、9910062、9915520、9927393、9944981、9958414、9958415、9958545、9966966、20020049389、20020068370、20030033850、20030071686、20030139687、20030142934、20030179791、20030196489、20040039297、20040039298、20040060355、20040237626、20050009197、20050020926、20050068612、20050104675、20050147017、20050167508、20050199047、20050274888、20060032308、20060032309、20060033588、20060158662、20060158666、20060196266、20060233498、20070016074、20070024840、20070034005、20070115440、20070119258、20070142718、20070194239、20070287923、20070289382、20080007693、20080190198、20080190200、20080191132、20090036761、20090064781、20090174885、20090229020、20090289606、20090301193、20100000289、20100024546、20100024560、20100078564、20100137143、20100145180、20100155883、20100194374、20100213791、20100253332、20100267164、20100301398、20100308930、20100313657、20110006196、20110028807、20110040161、20110138891、20110167908、20110170108、20110194711、20110194857、20110227448、20110248320、20110275522、20110281737、20110281741、20120006114、20120009713、20120013392、20120032747、20120068776、20120086307、20120112056、20120168605、20120172256、20120187983、20120192647、20120194107、20120227498、20120261274、20120265474、20120304341、20120325683、20120326213、20120326767、20120327368、20120329043、20120329044、20120329192、20130001653、20130004948、20130004949、20130009214、20130017642、20130025368、20130064035、20130071915、20130119243、20130139285、20130180333、20130201316、20130210128、20130210182、20130217004、20130231870、20130247669、20130271123、20130302932、20140000344、20140028997、20140062619、20140093881、20140104618、20140113828、20140144230、20140147337、20140159748、20140159826、20140176958、20140185054、20140194301、20140194302、20140194303、20140224971、20140230547、20140235452、20140235463、20140251017、20140265720、20140287958、20140301167、20140324376、20140331367、20140360272、20140372057、20150029490、20150043002、20150065837、20150085249、20150091477、20150143905、20150166332、20150168344、20150171595、20150177272、20150293243、20150304741、20150308829、20150377622、20150377623、20150377916、20150377917、20150377918、20160003868、20160006414、20160033448、20160035314、20160054400、20160061772、20160062112、20160069686、20160072472、20160079953、20160087551、20160139176、20160187289、20160223319、20160298963、20160329682、20160341758、20160341761、20160341762、20160341765、20160344368、20160374703、20170003314、20170003316、20170025736、20170059530、20170067856、20170068319、20170074640、20170078400、20170126206、20170146484、20170153319、20170155225、20170164839、20170176596、20170184644、20170185954、20170194985、20170199277、20170201059、20170205223、20170219521、20170219622、20170258320、20170271610、20170272878、20170272886、20170276723、20170277125、20170277138、20170277902、20170278226、20170278447、20170278465、20170278480、20170278733、20170278874、20170278878、20170278973、20170280041、20170280265、20170281083、20170285404、20170285815、20170285871、20170286588、20170287127、20170287228、20170287293、20170287414、20170287943、20170288023、20170288125、20170288670、20170289678、20170289702、20170290097、20170293155、20170293156、20170293171、20170294543、20170295325、20170295434、20170297895、20170297899、20170299494、20170299721、20170300162、20170301391、20170301699、20170308216、20170309856、20170310743、20170316487、20170316713、20170317610、20170318388、20170318394、20170319179、20170320726、20170323481、20170323892、20170323908、20170325025、20170325081、20170328702、20170328931、20170329162、20170329439、20170331899、20170332170、20170334187、20170336205、20170336396、20170336903、20170337888、20170338107、20170338108、20170338353、20170338818、20170340396、20170343874、20170344114、20170347886、20170348095、20170352233、20170352540、20170352746、20170354031、20170355591、20170355599、20170356928、20170357113、20170357144、20170357365、20170359113、20170359536、20170359658、20170359669、20170362648、20170363493、201
70363906、20170364154、20170365224、20170365234、20170365451、20170365648、20170366104、20170366235、20170366898、20170367578、20170370869、20170372114、20170372542、20170372669、20170373196、20170374441、20170374442、20170374457、20170374469、20170374473、20170374474、20180000344、20180002159、20180002160、20180002161、20180002162、20180002167、20180002168、20180004047、20180004282、20180004701、20180004702、20180005566、20180005588、20180005600、20180005946、20180006356、20180007032、20180007472、20180007473、20180007474、20180009374、20180011355、20180011447、20180011590、20180012536、20180012538、20180012912、20180013003、20180014128、20180017996、20180018014、20180018565、20180018752、20180018918、20180018934、20180019425、20180020291、20180021679、20180024241、20180024286、20180024546、20180024656、20180024680、20180025297、20180025905、20180025913、20180025918、20180026037、20180026218、20180027325、20180027339、20180029878、20180031601、20180031603、20180031943、20180032160、20180032163、20180033362、20180033399、20180033696、20180033978、20180034912、20180035190、20180035229、20180038699、20180039117、20180039302、20180039815、20180040274、20180040642、20180040722、20180041140、20180042513、20180044167、20180046004、20180046305、20180047260、20180047582、20180047609、20180048359、20180048953、20180050900、20180052274、20180052535、20180052844、20180052950、20180052951、20180053459、20180055159、20180055625、20180058967、20180059318、20180059466、20180059690、20180061344、20180061638、20180061639、20180063647、20180067005、20180067303、20180067373、20180067586、20180069064、20180069367、20180070821、20180072033、20180074592、20180075924、20180076195、20180076231、20180076232、20180076332、20180076333、20180076385、20180076394、20180076507、20180076893、20180077408、20180077497、20180077499、20180079429、20180081449、20180081536、20180082102、20180082118、20180083048、20180083074、20180084245、20180084365、20180085593、20180085859、20180086628、20180087984、20180088068、20180088236、20180088776、20180090602、20180090616、20180090621、20180091906、20180092313、20180093117、20180095127、20180095336、20180095502、20180095504、20180096177、20180096735、20180096971、20180096979、20180097040、20180097275、20180097516、20180097622、20180097983、20180098001、20180098139、20180098143、20180099867、20180099868、20180100721、20180101359、20180101388、20180101422、20180101715、20180101965、20180102086、20180102420、20180102442、20180102586、20180102667、20180102981、20180103029、20180103132、20180103320、20180103323、20180103324、20180103325、20180104407、20180105270、20180106759、20180107221、20180107280、20180107303、20180107333、20180107353、20180107382、20180107849、20180107908、20180108002、20180108172、20180108227、20180108440、20180108760、20180109061、20180109180、20180109267、20180109676、20180109710、20180109724、20180109751、20180109752、20180109835、20180109869、20180109875、20180109892、20180109947、20180110148、20180110466、20180111824、20180112837、20180112887、20180113138、20180113304、20180113305、20180113501、20180113512、20180113566、20180113607、20180114047、20180114386、20180114942、20180115116、20180115579、20180115755、20180115756、20180115811、20180115836、20180115837、20180115838、20180115864、20180115867、20180116514、20180116535、20180116561、20180116728、20180116904、20180117341、20180117436、20180118560、20180120172、20180120264、20180120265、20180120433、20180120436、20180120902、20180120930、20180120948、20180121067、20180121671、20180121703、20180121738、20180121796、20180122356、20180122506、20180122831、20180123224、20180123379、20180123402、20180123412、20180124181、20180124225、20180124230、20180124495、20180124514、20180124521、20180124564、20180124601、20180124846、20180125363、20180125366、20180125404、20180125584、20180126075、20180126273、20180127265、20180127266、20180128783、20180128851、20180128896、20180129112、20180129170、20180129290、20180129409、20180129459、20180129511、20180129831、20180129849、20180130318、20180130320、20180130434、20180130441、20180130483、20180130484、20180130539、20180130861、20180130940、20180130967、20180131091、20180131201、20180131478、20180131543、20180131664、20180131797、20180131804、20180131858、20180131869、20180131873、20180132023、20180132024、20180132031、20180132043、20180132048、20180132116、20180132171、20180132192、20180132815、20180133431、20180133504、20180133507、20180133583、20180133801、20180134385、20180134546、20180136321、20180136363、20180136712、20180136715、20180136801、20180136819、20180136899、20180137467、20180137488、20180137498、20180138102、20180138155、20180138201、20180138283、20180138391、20180138416、20180138882、20180139389、20180139398、20180139431、20180139534、20180139536、20180139543、20180139544、20180139545、および20180139862を参照されたく、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0038】
様々なタイプの微小電気機械式静電アクチュエータが知られている。6128122、6164134、6201629、6273544、6309048、6312114、6353492、6360035、6378989、6408878、6424466、6433911、6439689、6439699、6443558、6450628、6474781、6481835、6491362、6508546、6517197、6531668、6538799、6547371、6554410、6572220、6575566、6588882、6592207、6594057、6598964、6623108、6634735、6641273、6644793、6652082、6666548、6698867、6733116、6742873、6746108、6786573、6793328、6793753、6798729、6799835、6805435、6805454、6808253、6824257、6827428、6827429、6832828、6848181、6851796、6860590、6863378、6863384、6866369、6880235、6880922、6883904、6883906、6886915、6890059、6891240、6899137、6899416、6902255、6905195、6905620、6913347、6916087、6916091、6918655、6921150、6922118、6923526、6929030、6929350、6938989、6938991、6938994、6949756、6955428、6974206、6988785、6988789、6988790、6991318、6994424、6994426、6994430、6998278、7001007、7004563、7004577、7006720、7014296、7014298、7014785、7025324、7028474、7032992、7032997、7034854、7040338、7048868、7052114、7052120、7064883、7066579、7070256、7070258、7073881、7080893、7080895、7083262、7086717、7101020、7111924、7132056、7134740、7144519、7144616、7147304、7147307、7152944、7152961、7152967、7155823、7159968、7160475、7168167、7169314、7175775、7178899、7182431、7182437、7183618、7184193、7188935、7188938、7189334、7198346、7207656、7210764、7216671、7216956、7219427、7219982、7226147、7227687、7229154、7233101、7234795、7249830、7250128、7258421、7258774、7264333、7273270、7278713、7282834、7284836、7290859、7293855、7322680、7328975、7331101、7331659、7334874、7338147、7347535、7347697、7350901、7350906、7354787、7359106、7360871、7370942、7375872、7380339、7380906、7380913、7384131、7387365、7387368、7393083、7396108、7399068、7401884、7401895、7401900、7401906、7410243、7410250、7413293、7416275、7419244、7419247、7419250、7431427、7434919、7441867、7442317、7447547、7448728、7457021、7467850、7468997、7472984、7475965、7494555、7506966、7517055、7524029、7524032、7527357、7528691、7537314、7537325、7549726、7553001、7556351、7556352、7556353、7556358、7556361、7562962、7562963、7569926、7578569、7578582、7585047、7585066、7588327、7591539、7591541、7597435、7601270、7611220、7615744、7616367、7625061、7625067、7625068、7628468、7637582、7654628、7654642、7658473、7661793、7661796、7661797、7669950、7669951、7669964、7669971、7673976、7677685、7677686、7699440、7703890、7708372、7708381、7717542、7731334、7731336、7731341、7735963、7735968、7740337、7746538、7748827、7753469、7753487、7753491、7753504、7754010、7758160、7758162、7758166、7758171、7762638、7766055、7771025、7771032、7775634、7780264、7784905、7784910、7794050、7815290、7815291、7835055、7864006、7874644、7891773、7893798、7896468、7896473、7901023、7905574、7905588、7914115、7918540、7918541、7931351、7934797、7934799、7934808、7938524、7939994、7946671、7950771、7950773、7950774、7960208、7967422、7971967、7971972、7971975、7973278、7976131、7987784、7992968、8002933、8011757、8021614、8025355、8047633、8057014、8061795、8066355、8079669、8079688、8087740、8087757、8104497、8104515、8104878、8110813、8124218、8167406、8220487、8226199、8226217、8231207、8251495、8264307、8282181、8282202、8288211、8323982、8336990、8376513、8382258、8382259、8393714、8398210、8398221、8398222、8419176、8440093、8444260、8455570、8459787、8465129、8465142、8468939、8469496、8480224、8485654、8506039、8517516、8523327、8523328、8529021、8530854、8534818、8550119、8562120、8585189、8585971、8602531、8602535、8604411、8629393、8632162、8633955、8641175、8646882、8646883、8651632、8651633、8652409、8656958、8657419、8659631、8668312、8668313、8684483、8695640、8696094、8714676、8717395、8736081、8770722、8783804、8784549、8791971、8802568、8806751、8845914、8846183、8847148、8916395、8929584、8932677、8936353、8936354、8939551、8991986、8992858、9010909、9017537、9103761、9151949、9162878、9174222、9174438、9234797、9508823、9653254、9696375、9799488、9897530、9953787、9956562、20010021058、20010022682、20010029983、20010033796、20010045525、20010054778、20020024569、20020029814、20020033863、20020036674、20020097300、20020101474、20020122102、20020127736、20020130931、20020144738、20020171716、20030016275、20030019833、20030020784、20030020786、20030025758、20030025761、20030042117、20030063166、20030081082、20030103106、20030132824、20030132985、20030132995、20030137567、20030142175、20030146957、20030174190、20030202055、20030202735、20030202738、20040001263、20040031150、20040032440、20040051759、20040056923、20040056924、20040075715、20040075718、20040079724、20040080556、20040085159、20040092121、20040094506、20040095434、20040095441、20040099636、20040100529、20040113983、20040118808、20040119784、20040160495、20040169697、20040169701、20040207687、20040207689、20040207690、20040207691、20040218016、20040218022、20040246305、20040246308、20040246311、20040257400、20040263551、20040263577、20050016951、20050018015、20050018016、20050018017、20050024434、20050024435、20050024436、20050024437、20050024443、20050030338、20050030339、20050030342、20050030343、20050035983、20050036002、20050037532、20050039453、20050041052、20050041055、20050041063、20050046663、20050046673、20050052497、20050052514、20050057628、20050083377、20050093933、20050093934、20050097742、20050099465、20050099466、20050104922、20050109730、20050110832、20050112882、20050116990、20050128247、20050128249、20050131490、20050134648、20050134649、20050140726、20050140728、20050144781、20050144782、20050146559、20050146562、20050146563、20050146566、20050157042、20050157081、20050157082、20050166980、20050167769、20050168532、20050168533、20050174375、20050174394、200501850
21、20050189316、20050189317、20050200659、20050206684、20050215089、20050225601、20050225602、20050225604、20050226742、20050231560、20050237743、20050242058、20050243134、20050248620、20050253897、20050264607、20050264612、20050269901、20050270335、20050270338、20050275690、20050275691、20050279090、20050285901、20060007266、20060007514、20060017772、20060018005、20060033785、20060034006、20060054228、20060061628、20060072187、20060077235、20060092220、20060093753、20060098047、20060109310、20060109313、20060119661、20060152551、20060197810、20060202933、20060227156、20060227167、20060227168、20060238571、20060250448、20060268048、20060268064、20060274119、20060274121、20070002009、20070008386、20070008390、20070030315、20070030321、20070046759、20070048887、20070048898、20070052766、20070059494、20070064034、20070064037、20070064066、20070064067、20070070133、20070070161、20070080695、20070081031、20070109345、20070115316、20070120891、20070146432、20070153058、20070176967、20070176968、20070176971、20070182784、20070182785、20070183643、20070188554、20070188556、20070188557、20070188570、20070211102、20070211112、20070222807、20070222819、20070222821、20070222826、20070236313、20070257966、20070257971、20070268327、20070268343、20070291070、20070291091、20070296765、20080012913、20080012923、20080024556、20080030544、20080036821、20080050283、20080079760、20080094432、20080111853、20080111863、20080117258、20080129800、20080129809、20080141884、20080165226、20080173365、20080180778、20080192096、20080204514、20080204518、20080204519、20080210319、20080210320、20080210321、20080210322、20080211876、20080211877、20080211879、20080220216、20080220535、20080231669、20080236669、20080246817、20080252691、20080266341、20080266356、20080266361、20080273059、20080277005、20080277007、20080277258、20080278268、20080278559、20080289710、20080303866、20080303871、20080309693、20080309694、20080309695、20080309696、20080309697、20080309699、20080309720、20080309721、20080309722、20080316240、20080316241、20080316242、20080316262、20080316271、20080316276、20080318349、20090002470、20090027448、20090027459、20090085975、20090091601、20090091603、20090121156、20090122116、20090124029、20090128604、20090151422、20090153619、20090153936、20090160910、20090174014、20090185007、20090189953、20090195598、20090195614、20090201339、20090213186、20090213191、20090237433、20090237450、20090237456、20090237461、20090244193、20090244194、20090256890、20090261244、20090278897、20090289979、20090295861、20090303290、20090303297、20090303303、20090309909、20090322812、20100003772、20100026765、20100039478、20100050415、20100053268、20100053274、20100053275、20100053276、20100073441、20100110129、20100110130、20100118071、20100149268、20100149274、20100175767、20100187105、20100200782、20100201750、20100208000、20100231645、20100242765、20100253745、20100265298、20100276588、20100276606、20100277549、20100295887、20100302292、20110024923、20110025350、20110025780、20110037796、20110037797、20110037809、20110090288、20110109675、20110109677、20110109705、20110155548、20110164081、20110204018、20110205306、20110205319、20110258851、20110261123、20110261124、20110261125、20110261126、20110271857、20120026251、20120026252、20120026253、20120026259、20120026260、20120026261、20120038695、20120045615、20120056952、20120091374、20120105535、20120105548、20120105549、20120105550、20120105553、20120268525、20120268527、20120268528、20120268529、20120268530、20120268531、20120299998、20120299999、20120300000、20120300001、20120307211、20120319303、20120328834、20130059396、20130068131、20130070031、20130072614、20130199730、20130235101、20130235102、20130249982、20130249983、20130249984、20130249985、20130252234、20130257991、20130257992、20130257994、20130257996、20130257997、20130258002、20130278677、20130278689、20130280831、20130286108、20130286109、20130302785、20130328976、20130328977、20130330475、20130342597、20140009523、20140015878、20140015879、20140015880、20140015893、20140015901、20140021343、20140084390、20140126762、20140212917、20140220621、20140262972、20140273408、20140308770、20140322489、20140363678、20150043002、20150183633、20150213996、20150266726、20150276089、20150294838、20160091479、20160103174、20160172197、20160173001、20160202286、20160243827、20160268084、20160324564、20170001195、20170146364、20170303383、20180075994、および20180079640を参照されたく、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0039】
目的は、電界内の少なくとも2つの電極と、帯電されるように構成され、電界内の少なくとも2つの電極に近接するように配設され、少なくとも10のアスペクト比を有する細長い変位可能な要素と、を備える、センサであって、要素が、少なくとも2つの電極の各々と相互作用して、細長い軸に沿って少なくとも95%の引張である複合力を要素内に発生させるように構成され、その結果、要素が、条件によって変位されたとき、条件に対する電荷再分布の応答性または引き込みの不安定性を実質的に改変することなく、条件の大きさに対応する少なくとも2つの電極上の電荷再分布を誘導する、センサを提供することである。
【0040】
また目的は、帯電されるように構成され、電界内の少なくとも2つの電極に近接するように配設された要素を備えるセンサであって、要素が、少なくとも2つの電極の各々と相互作用して、少なくとも95%の引張である複合力を要素内に発生させ、その結果、要素が、条件によって公称位置から変位されたとき、条件の大きさに対応する少なくとも2つの電極上の電荷再分布を誘導する、センサを提供することである。少なくとも2つの電気的に隔離され分離された電極は、線形ギャップによって分離された固定導体対を備えてよく、固定導体対の各々は、それぞれの電位において維持され、電荷再分布に基づいて固定導体対の上の空間内の電界を感知し得る。軸は、好ましくは、線形ギャップにわたって方向付けられたベクトル成分を有し、帯電要素に対する正味の力は、感知された条件に応答する帯電要素の変位の状態に不感応性である。
【0041】
また目的は、容量差を感知するための方法であって、感知された条件に応答する軸に沿って移動を有する帯電要素を電界内に提供することと、各々が電界と相互作用し、電界の摂動を電気的に感知するためのそれぞれの電極を有する、少なくとも2つの電気的に隔離され分離された導体を証明することであって、少なくとも2つの電気的に隔離され分離された導体が、帯電要素上で、軸に垂直の正味の力を発生させる、証明することと、条件に応答する軸に沿った帯電要素の移動によって引き起こされる電界の摂動を感知することであって、帯電要素の移動の範囲にわたって、電界内の帯電要素の位置が、条件に対する変位可能な要素の応答性を実質的に改変しないか、または引き込みの不安定性を引き起こさない、感知することと、を含む、方法を提供することである。
【0042】
少なくとも2つの電気的に隔離され分離された導体は、線形ギャップによって分離された固定導体対を備えてよく、固定導体対の各々は、それぞれの電位において維持されて、電荷再分布に基づいて固定導体対の上の空間内の電界を感知し、軸は、ギャップにわたって方向付けられたベクトル成分を有し得、帯電要素に対する正味の力は、感知された条件に応答する帯電要素の変位の状態に不感応性である。
【0043】
帯電要素は、音響振動に応答する可能性があり、感知された摂動は音響振動を定量的に表す。
【0044】
帯電要素は、細長い軸を有し、一端から吊り下げられ、帯電要素を公称位置に戻す傾向がある復元力を有し、公称位置において、帯電要素の自由端は、少なくとも2つの電気的に隔離され分離された電極に近接している可能性がある。帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離され分離された電極との間の正味の力のベクトルは、細長い軸から5度未満、例えば、4度、3度、2度、1度などだけずれてよい。
【0045】
さらなる目的は、容量性センサを提供することであり、この容量性センサは、少なくとも1つの空間ギャップによって互いに隔離された少なくとも2つの導体であって、各それぞれの導体が、少なくとも2つの導体および少なくとも1つの空間ギャップに近接する領域を占有する静電界と相互作用して、静電界の摂動に電気的に応答する、少なくとも2つの導体と、感知された条件に選択的に応答して空間ギャップに交差する方向成分を有し、かつ移動に対応する静電界を摂動させる変位軸に沿って移動するように構成されている変位可能な要素であって、変位可能な要素の移動の範囲にわたって、静電界が、感知された条件に対する変位可能な要素の応答性を実質的に改変しないか、または引き込みの不安定性を引き起こさない、変位可能な要素と、を備える。
【0046】
少なくとも2つの導体は、線形空間ギャップによって分離された固定導体対を備え、固定導体対の各々は、それぞれの電位において維持されて、固定導体対のそれぞれの電位間の差に応じて、線形空間ギャップにわたって方向付けられた主要な電界ベクトル成分を有する、固定導体対の上の空間内の静電界を生成する可能性があり、変位可能な要素は、線形空間ギャップにわたって方向付けられたベクトル成分を有する変位軸を伴って構成されている帯電要素を備え得、その結果、静電界によって変位可能な要素に加えられる力は、感知された条件に応答する変位可能な要素の変位の状態に不感応性である。
【0047】
変位可能な要素は、少なくとも1つのエッジ上で支持されていない。
【0048】
変位可能な要素は、約10μm未満の厚さを有する金属性または金属化されたポリマーダイアフラム;ファイバ;メッシュ;カーボンナノチューブおよびグラフェンシートのうちの少なくとも1つ;ならびに/またはエレクトレット、薄い金属シート、ポリシリコン、もしくは任意のドープされた半導体を備える。
【0049】
変位可能な要素は、2つの異なる感知軸に沿って変位するように構成されてよく、少なくとも2つの導体は、少なくとも3つの導体を備える。
【0050】
変位可能な要素は、ダイアフラムを備え、少なくとも2つの固定導体は、ダイアフラムと少なくとも2つの固定導体のいずれかとの間の電位差の変化が、変位軸に対してダイアフラムの有効剛性を実質的に変位または改変しないように一緒に構成されていてよい。
【0051】
容量性センサは、各それぞれの導体から出力信号を発生させるように構成されているそれぞれのトランスインピーダンス増幅器をさらに備え得る。
【0052】
変位可能な要素は、ダイアフラムにわたって圧力差を維持するために十分に隔離された両側を有する微細加工されたシリコンダイアフラムを備え、それぞれの環境ポートから、微細加工されたシリコンダイアフラムのそれぞれの側までの流体媒体のための少なくとも1つの経路を選択的に画成して、微細加工されたシリコンダイアフラムのそれぞれの側の圧力を選択的に改変するように構成されているハウジングをさらに備え得る。
【0053】
偏向可能な要素は、慣性状態の変化に動的に応答する移動を有し得る。偏向可能な要素は、空気力学的影響に動的に応答する移動を有し得る。偏向可能な要素は、化学的または生化学的プロセスに動的に応答する移動を有し得る。
【0054】
変位可能な要素と導体のうちの少なくとも1つとの間の電位は、少なくとも1V、例えば、3V、5V、10V、15V、20V、30V、50V、100V、200V、300V、400V、または500Vであり得る。変位可能な要素と導体のうちの少なくとも1つとの間の電界は、少なくとも0.1V/mm、例えば、0.5V/mm、1V/mm、2V/mm、3V/mm、4V/mm、5V/mm、10V/mm、25V/mm、50V/mm、75V/mm、100V/mm、200V/mm、300V/mm、400V/mm、500V/mm、750V/mm、1000V/mm、1500V/mm、2000V/mm、2500V/mmなどであり得る。場合によっては、電位は、隔離媒体の誘電強度において確立されることがある。例えば、空気は約3000V/mmの誘電強度を有する。
【0055】
したがって、目的は、容量性センサを提供することであり、この容量性センサは、ギャップによって分離された同一平面上の表面の対と、同一平面上の表面に直角な平面内に配設され、ギャップに直角、かつ同一平面上の表面に平行な軸に沿って移動するように構成されているダイアフラムであって、ダイアフラムおよび同一平面上の表面の対は、導電性ダイアフラムと、同一平面上の導電性表面の対のいずれかとの間の電圧差が、ダイアフラムの有効剛性を実質的に偏向または改変しないように一緒に構成されている、ダイアフラムと、ダイアフラムの電位によって同一平面上の表面の対間で誘導される差動電荷を決定するように構成されている、同一平面上の表面の対およびダイアフラムの各々と電気的に通信する電極のセットと、を備える。
【0056】
また目的は、振動または音を感知する方法であって、ギャップによって分離された同一平面上の表面の対と、同一平面上の表面に直角な平面内に配設され、ギャップに直角、かつ同一平面上の表面に平行な軸に沿って屈曲するように構成されているダイアフラムと、を提供することと、同一平面上の表面の対に対してダイアフラム上で電位を誘導することと、直角な軸に沿ったダイアフラムの屈曲に起因する同一平面上の表面の対上の誘導電荷の変化を感知することであって、ダイアフラムおよび同一平面上の表面の対は、電位がダイアフラムの有効剛性を実質的に偏向または改変しないように一緒に構成されている、感知することと、を含む、方法を提供することである。
【0057】
センサは、差動電荷を増幅するように構成されているトランスインピーダンス増幅器をさらに備え得る。同一平面上の表面の各々における電位は、それぞれのトランスインピーダンス増幅器によって接地電位において維持され得、一方、電荷の変化は、ダイアフラムの移動によってそれぞれの同一平面上の表面上で誘導される。
【0058】
ダイアフラムは、例えば、<10μm、<7.5μm、<5μm、<3μm、<2μm、<1μmの厚さを有する、例えば、金属化されたポリマー膜または微細加工されたシリコンを備え得る。
【0059】
ダイアフラムは、電位計、加速度計、衝撃センサ、流量センサ、または他のタイプの電気的もしくは機械的センサとして作用し得るが、例えば、音響振動、例えば、人間の発話によって発生する音、または電界変動に応答して発振するように構成されることが好ましい。
【0060】
センサは、環境ポートからダイアフラムの片側に、もしくは環境ポートの対の各々からダイアフラムのそれぞれの側に音響振動を選択的に方向付けるように構成されているハウジングをさらに備え得るか、または環境ポートから偏向可能な要素の片側までの流体媒体のための画成された経路を提供し得る。
【0061】
ダイアフラムは、音場内の空気の移動に近似する移動を有し得る。
【0062】
ダイアフラムは、移動の最低共振周波数を有し、音響波の音響速度とほぼ同相の最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の空気の移動に応答して移動速度を有するように構成され得る。最低共振周波数は、例えば、<250Hz、<200Hz、<150Hz、<100Hz、<80Hz、<50Hz、<35Hz、<24Hz、<20Hz、<15Hz、または<10Hzであり得る。
【0063】
ダイアフラムと、同一平面上の表面のうちの少なくとも1つとの間の電位は、例えば、>400V、>200V、>100V、>50V、>24V、>12V、>10V、>6V、または>5Vであり得る。
【0064】
また目的は、容量性センサを提供することであり、この容量性センサは、少なくとも1つの非導電性ギャップによって分離された少なくとも2つの固定導電性表面であって、各々が、関連する静電界を有し、複合力ベクトルを一緒に引き起こす、少なくとも2つの固定導電性表面と、感知された条件に対応する移動の振幅を有する、複合力ベクトルに直角な軸に沿って移動するように構成されている偏向可能な要素であって、要素が、固定導電性表面の対の各々の関連する静電界との静電相互作用を有するように構成され、軸に沿った要素の移動の範囲にわたって、複合力ベクトルが、偏向可能な要素の偏向を実質的に改変しない、偏向可能な要素と、を備える。容量性センサは、マイクロフォンであってよく、感知された条件は、音響波を含む。
【0065】
偏向可能な要素は、ダイアフラム、例えば、カンチレバー支持ダイアフラム、対向するエッジ上に支持された(かつ支持間で自由に屈曲する)ダイアフラムもしくはビーム、有孔ダイアフラム、中実のダイアフラム、または金属化されたポリマーダイアフラムを備え得る。偏向可能な要素は、ファイバ、ファイバメッシュ、ファイバマット、または金属化されたエレクトロスピニングされたファイバを備え得る。偏向可能な要素は、中実のエッジ、例えば、機械的ダイアフラムの固有部分、または中実の境界要素を有するファイバメッシュを有し得る。偏向可能な要素は、カーボンナノチューブ、グラフェン、シリコン、微細加工されたシリコンもしくは他の材料、および/または窒化シリコンを備え得る。偏向可能な要素は、金属化された、ドープされた半導体、またはエレクトレットであり得る。センサは、付加製造プロセス、除去製造プロセス、または各々の態様を使用して製造できる。例えば、半導体作製では典型的に、堆積とエッチングの両方が採用される。製造プロセスは、単一のセンサ、またはセンサのアレイを生産するようにカスタマイズできる。
【0066】
2つの自由端を有する両端で支持されたビームまたはプレートを表す移動電極が提供され得る。これらの2つのエッジは、
図2に示すものと同様に、固定電極対に隣接している場合がある。この構成はリボンマイクロフォンによく似ており、すべてのリボンマイクロフォンのように、電気力学的ではなく容量性変換が可能である。容量性変換を使用すると、電気力学的変換では非常に難しい小型化が可能になる。
【0067】
偏向可能な要素は、音響振動に応答して発振するように構成され得る。
【0068】
偏向可能な要素は、単一の軸に沿って、2つの軸に沿って振動もしくは音響波に応答して偏向するように構成されてよいか、またはより多数の自由度(例えば、回転、内部振動および高調波、屈曲など)を有するように構成されてよい。
【0069】
少なくとも2つの固定導電性表面は、同一平面上にあるか、または異なる平面に存在し得る。少なくとも2つの固定導電性表面は、少なくとも3つの導電性表面を備え得る。
【0070】
偏向可能な要素はダイアフラムを備え、少なくとも2つの固定導電性表面は、ダイアフラムと少なくとも2つの固定導電性表面のいずれかとの間の電圧差が、ダイアフラムの有効剛性を実質的に偏向または改変しないように一緒に構成されてよい。
【0071】
容量性センサは、偏向可能な要素の移動の間に誘導される電荷再分布を決定するように構成されている、導電性表面の少なくとも二対の各々と電気的に通信する電極のセットをさらに備え得る。
【0072】
各それぞれの導電性表面から出力信号を発生させるように構成されている、それぞれのトランスインピーダンス増幅器を提供することができる。
【0073】
容量性センサは、環境ポートから偏向可能な要素の片側に音響振動を選択的に方向付けるように、または環境ポートの対の各々から偏向可能な要素のそれぞれの側に音響振動を選択的に方向付けるように構成されているハウジングを有し得る。ハウジングは、環境ポートの対の各々からの流体媒体から偏向可能な要素のそれぞれの側までの画成された経路のセットを選択的に提供するように構成され得る。
【0074】
偏向可能な要素は、偏向可能な要素を取り巻く音場内の空気の移動に近似する移動を有し得る。偏向可能な要素は、偏向可能な要素の慣性状態、すなわち、加速度、角回転などに対応する移動を有し得る。
【0075】
偏向可能な要素は、約10μm、7.5μm、5μm、3μm、または1μm未満の厚さを有するダイアフラムを備え得る。偏向可能な要素は、約1μm、800nm、750nm、700nm、600nm、550nm、500nm、400nm、300nm、250nm、225nm、200nm、175nm、150nm、125nm、100nm、80nm、75nm、60nm、または50nm未満の直径を有するファイバを備え得る。ダイアフラムまたはファイバは、例えば、<100nm、90nm、80nm、75nm、70nm、60nm、50nm、40nm、30nm、25nm、20nm、15nm、または10nmの金のコーティングで金属化され得る。
【0076】
偏向可能な要素は、例えば、250Hz、200Hz、175Hz、150Hz、125Hz、100Hz、80Hz、75Hz、70Hz、65Hz、60Hz、55Hz、50Hz、45Hz、40Hz、35Hz、30Hz、25Hz、20Hz、15Hz、または10Hz未満の移動の最低共振周波数を有する。偏向可能な要素は、音響波の音響速度と同相のその最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に対応する空気圧の変化に応答して移動するように構成され得る。
【0077】
偏向可能な要素と導電性表面のうちの少なくとも1つとの間の電位は、少なくとも400V、300V、240V、200V、150V、120V、100V、75V、48V、24V、12V、10V、6V、5V、3.3V、3V、2.5V、2V、1.5V、1V、または0.5Vであり得る。
【0078】
偏向可能な要素は、250Hz未満の移動の最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に応答して空気の移動の90度未満の位相遅れを有する速度を有するように構成されている。偏向可能な要素は、150Hz未満の移動の最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に応答して空気の移動の90度未満の位相遅れを有する速度を有するように構成されている。偏向可能な要素は、80Hz未満の移動の最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に応答して空気の移動の90度未満の位相遅れを有する速度を有するように構成されている。偏向可能な要素は、50Hz未満の移動の最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に応答して空気の移動の90度未満の位相遅れを有する速度を有するように構成されている。偏向可能な要素は、25Hz未満の移動の最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する音場内の音響波に応答して空気の移動の90度未満の位相遅れを有する速度を有するように構成されている。偏向可能な要素は、最低共振周波数を有し、最低共振周波数を超える周波数を有する空気の圧力変化に応答して90度未満の位相遅れで移動し得る。
【0079】
導電性表面の各々における電位は、それぞれのトランスインピーダンス増幅器によって接地電位において維持され得、一方、電荷の変化は、偏向可能な要素の移動によってそれぞれの導電性表面上で誘導される。
【0080】
また目的は、振動を感知する方法であって、少なくとも2つの分離された導電性表面、および少なくとも2つの分離された導電性表面によって生成される偏向可能な要素上の力に垂直な偏向軸を有する偏向可能な要素を提供することと、少なくとも2つの導電性表面に対して偏向可能な要素上で電位を誘導することと、偏向軸に沿った偏向可能な要素の偏向に起因する少なくとも2つの導電性表面上の誘導電荷の変化を感知することであって、少なくとも2つの分離された導電性表面によって生成される偏向可能な要素上の力が、偏向可能な要素の偏向を実質的に改変しない、感知することと、を含む、方法を提供することである。誘導電荷の変化は、少なくとも1つのトランスインピーダンス増幅器によって感知され得る。偏向可能な要素は、標準の温度および圧力、ならびに20%の相対湿度における空気中の音響波に応答する移動を有し得、これは、偏向可能な要素を取り巻く音場内の空気の移動に近似する。
【0081】
偏向可能な要素は、最低共振周波数を有し得、最低共振周波数を超える周波数を有する空気中の音響波に応答して90度未満の位相遅れで移動する。最低共振周波数は、例えば、250Hzである。偏向可能な要素の移動は、外力、粘性抗力、圧力差などに対応し得る。偏向可能な要素の移動は、外力、例えば、応力またはひずみの変化、偏向可能な要素の膨張、収縮、膨潤、加熱、冷却などに対応し得る。
【0082】
導電性表面の各々における電位は、それぞれのトランスインピーダンス増幅器によって接地電位において維持され得、一方、偏向は、偏向可能な要素の移動を引き起こして、それぞれの導電性表面上の電荷の変化を誘導する。
【0083】
さらなる目的は、容量性感知方法を提供することであり、この方法は、関連する電界を有する少なくとも2つの電気的に隔離された電極、および関連する電界内の帯電要素を備えるセンサを提供することであって、帯電要素が、帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離された電極との間の静電力に直交する感知された条件に応答する移動の軸を有し、かつ帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離された電極との間の静電力の大きさに機械的に応答しない、センサを提供することと、移動の軸に沿って少なくとも2つの電気的に隔離された電極に対して帯電要素の移動を誘導することと、帯電要素の移動の結果として、少なくとも2つの電気的に隔離された電極の各々上で誘導された電荷を感知することと、移動に対応する信号を生成することと、を含む。感知された条件は、音であり得る。
【0084】
帯電要素は、一端から吊り下げられ、細長い軸を有し得、帯電要素を公称位置に戻す傾向がある復元力を有し、公称位置において、帯電要素の自由端は、少なくとも2つの電気的に隔離された電極に近接しており、帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離された電極との間の静電力は、細長い軸に平行である。
【0085】
帯電要素は、細長い軸を有し、弾性カンチレバーによって支持され、細長い軸は、静電力に平行であり、少なくとも2つの電気的に隔離された電極間のギャップに方向付けられ得る。
【0086】
少なくとも2つの電気的に隔離された電極の各々は、移動の軸に沿って帯電要素に力成分を及ぼし得、移動の軸に沿って帯電要素に及ぼされる力成分の重ね合わせは、移動の軸に沿って正味の力を相殺する。
【0087】
帯電要素は、約1ミクロン未満の直径を有するフィラメントを備え得る。帯電要素は、約550nm未満の直径を有するフィラメントまたは導電性フィラメントを備え得る。空気中の移動は、粘性抗力によって支配される250Hzを超える周波数における音響振動に応答している可能性がある。
【0088】
帯電要素は、移動の軸に沿ってのみ導電性有孔プレートの移動を支持するカンチレバー支持体を有する導電性有孔プレートを備え得る。帯電要素は、粘性抗力によって支配される100Hzを超える周波数における音響振動に応答する空気中の移動を有し得る。
【0089】
帯電要素は、細長いプロファイルおよび細長い軸を有し得、細長い軸は、静電力のベクトルに対して約3度未満、2度未満、1度未満、または0.5度未満の角度を有する。
【0090】
帯電要素は、移動の軸に垂直な細長いプロファイルおよび細長い軸を有し得、移動の軸に沿った静電力の力成分は、細長い軸に沿った静電力の力成分よりも少なくとも-18dB、-20dB、-24dB、-28dB、-30dB、-33dB、-36dB、または-40dB低い。
帯電要素は、静電力に平行な細長い軸を有し、引張剛性を有し得、帯電要素は、静電力が引張剛性を超える前に静電力による引き込みを受けない。
【0091】
少なくとも2つの電気的に隔離された電極は帯電要素に関して対称であり、信号は、各それぞれの電極にトランスインピーダンス増幅器を提供することと、それぞれのトランスインピーダンス増幅器の出力の電圧差に基づいて決定された帯電要素の移動とによって生成され得る。
【0092】
別の目的は、方向性マイクロフォンまたはセンサであって、関連する電界を有する少なくとも2つの電気的に隔離された電極と、固定位置の周りに移動の軸を有し、例えば、音に応答して、帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離された電極との間の静電力に直交する移動の軸に沿って移動するように構成されている、関連する電界内の帯電要素と、例えば、音に応答して、移動に応じた出力を発生させ、帯電要素に対して偏向力を発生させ、それによって帯電要素の移動の軸を改変するように構成されている電子回路と、を備える、方向性マイクロフォンまたはセンサを提供することである。入力は、帯電要素の移動の所望の軸を定義する信号を受信することができる。
【0093】
また目的は、波、例えば、音または振動の伝搬ベクトルを決定する方法であって、関連する電界を有する少なくとも2つの電気的に隔離された電極と、固定位置の周りに移動の軸を有し、帯電要素と少なくとも2つの電気的に隔離された電極との間の静電力に直交する移動の軸の周りに移動するように構成されている、関連する電界内の帯電要素と、を提供することと、軸に沿った移動に応じて第1の出力を発生させることと、関連する電界を改変するための信号を受信し、それによって帯電要素を偏向させて、それによって移動の軸を第2の移動の軸に改変することと、第2の軸に沿った移動に応じて第2の出力を発生させることと、第1の出力および第2の出力を分析して振動のベクトル伝搬特性を決定することと、を含む、方法を提供することである。
【0094】
また目的は、少なくとも2つの電極を有する電界内に配設された帯電(または帯電可能)要素を備えるセンサを提供することであり、帯電(または帯電可能)要素は、少なくとも2つの電極の各々と相互作用して、引張のみであり、帯電要素の公称位置からの偏向傾向を有しない複合力を帯電要素内に発生させ、その結果、帯電要素は、公称位置から偏向されたとき、感知され得る電極上で電荷再分布を誘導する。
【0095】
偏向は、様々な影響によって引き起こされる可能性がある。例えば、マイクロフォンの実施形態では、音は、帯電要素に作用して、圧力変動またはバルクフローパターン(例えば、粘性抗力)に対応する移動パターンでそれを変位させることがある。
【0096】
加速度計の実施形態では、帯電要素は、プルーフ質量または慣性質量に対応する移動であり得るか、またはその移動を有し得る。
【0097】
衝撃センサでは、慣性質量が時間の経過とともに機械的に積分されるか、または出力が時間の経過とともに電気的に積分されて、インパルスの大きさが決定される。
【0098】
同様に、ジャイロスコープ(例えば、MEMSジャイロスコープ)では、帯電要素は、コリオリの力またはジャイロスコープの反力に直接的または間接的に応答し得る。
【0099】
帯電要素は、例えば、非対称の曲げ効果を感知することができるマイクロカンチレバービームであり得る。例えば、ビームの一方の側が、化学的に応答性の材料でコーティングされ、他方の側がそのようにコーティングされていない場合、または一方の側が、それが応答する化学物質に選択的に曝露された場合、偏向を測定することができる。典型的に、デバイスの低周波数応答(<1Hzまたは0.1Hz)が低いかまたはノイズを受けやすいことがあるため、帯電要素は振動するように誘導される場合がある。この場合、振動は、帯電要素のオフセット位置の周波数変調として作用する。
【0100】
マイクロカンチレバーはまた、特定のタイプの化学種に対する曝露量に基づいて帯電要素の質量を変化させる効果を有する選択的化学吸着剤でコーティングすることができる。この場合、マイクロカンチレバーを振動させて動的特性を感知することにより、帯電要素の質量変化を感知することがしばしば有用である。例えば、マイクロカンチレバーには弾性マウントがあり、帯電要素の移動の共振周波数はその質量に依存する。非共振システムでは、定義された力に応答して誘導される帯電要素の慣性は、帯電要素の質量とともに変化する。
【0101】
場合によっては、帯電要素のマウントは、感知された条件とともに変動する関連する物理的特性を有する。例えば、マウントは熱応答性材料であり得る。したがって、マウントの温度が変化すると、帯電要素のマウントの機械的特性が感知される可能性がある。これは、偏向、減衰係数、またはばね力などであり得る。
【0102】
帯電要素は、それが浸漬されている媒体の流体の動的特性のセンサとしても作用する可能性がある。例えば、サブミクロンファイバなど、流体抗力がバルクフローへの応答において支配的な要因であるファイバを提供する代わりに、遷移領域範囲内にあるより大きいファイバが提供される。したがって、媒体内の標準化された振動に応じたファイバの移動は、媒体の特性に基づいて改変される。媒体が均一であり、一定の温度および圧力である場合、質量および/または粘度の変化が帯電要素の応答に反映される。
【0103】
場合によっては、センサのアレイが提供され得る。例えば、アレイは、音波などの条件の空間的または体積的な違いを感知する場合がある。帯電要素は方向性である可能性があり、その結果、空間および体積センサは、伝搬ベクトル、散乱、および他の影響に関する情報を発生させる可能性があることに注意されたい。他の場合には、センサのアレイは、所望されない信号成分をヌル化するかまたは相殺し、所望の信号成分を選択するかまたはそれに応答するように構成または処理され得る。
【0104】
別の目的は、少なくとも2つの電極を有する電界内に配置されて帯電されるように構成されている要素を備えるセンサを提供することであり、要素は、少なくとも2つの電極の各々と相互作用して、引張のみであり、公称位置からの偏向傾向のない複合力を要素内に発生させ、その結果、要素は、公称位置から偏向されたとき、少なくとも2つの電極上で電荷再分布を誘導する。
【0105】
要素は、例えば、加速度、コリオリの力、非対称の曲げ力、媒体と要素の表面との化学的相互作用、媒体と要素の表面との生物学的相互作用、または媒体と要素の表面との化学吸収相互作用に応答する移動または偏向を有し得る。センサは機械的積分器をさらに備えてよく、要素は、衝撃に応答する移動を有する。
【0106】
複合力は発振していることがあり、要素は、少なくとも発振する複合力に応答する偏向を有する。
【0107】
センサは、要素の偏向に対応する信号を発生させるように構成されている電子増幅器をさらに備え得る。
【0108】
センサは、要素の偏向の時間応答を分析することを決定するように構成されている電子デバイスをさらに備え得る。
【0109】
時間応答は、振動周波数、共振周波数、または位相遅延を含み得る。
【0110】
要素の偏向は、例えば、要素を取り巻く流体の温度、圧力、照度、および/または粘度に応答し得る。
【0111】
センサは、要素を枢動可能に支持する、要素のための弾性マウントをさらに備え得る。要素の偏向は、弾性マウントの物理的特性の変化に応答し得る。要素の偏向は、周囲の媒体との弾性マウントの化学的相互作用に応答し得る。
【0112】
要素は、関連する触媒を有し得、要素の偏向は、関連する触媒のための基質の量に応答する。
【0113】
別の目的は、空間アレイに配置された、電気的に帯電されるように構成されている複数の要素を備える、センサアレイを提供することであり、空間の各それぞれの要素は、少なくとも2つのそれぞれの電極によって制御される電界内に配設され、それぞれの要素は、少なくとも2つのそれぞれの電極の各々と相互作用して、複合力による公称位置からの偏向傾向が実質的になしに、それぞれの要素内に複合引張力を発生し、その結果、それぞれの要素は、偏向の際に少なくとも2つのそれぞれの電極上で電荷再分布を誘導する。空間アレイは、複数の要素の三次元アレイを提供し得る。センサアレイは、複数の要素を取り囲む外部条件勾配をさらに備え得る。センサアレイは、複数の要素において温度勾配を作り出すように構成されている熱制御をさらに備え得る。センサアレイは、空間アレイに画像を投影するように構成されている光学システムをさらに備え得る。それぞれの要素は、複数のそれぞれの異なる選択的化学応答を有し得る。
【0114】
センサの環境が、ある範囲にわたって、典型的には漸進的に変動する、異なる条件を提供するように制御されるアレイも提供され得る。例えば、異なる温度に維持されるセンサの線形アレイが提供され得る。これは、アレイの一端にある熱源によって引き起こされる温度勾配を提供するのと同じくらい簡単な場合がある。次に、アレイは、温度範囲にわたって媒体の特性を感知することができる。同様に、照度または他の電磁放射、磁界、回転軸からの距離などの他の勾配を加えることができる。
【0115】
上で論じたように、化学センサを使用することができ、アレイは、センサ、感知環境、または感知される媒体の漸進的に(または他の方法で)変動する特性を有することができる。
【0116】
センサは、例えば、媒体中の分析物と選択的に相互作用する触媒(無機、有機、酵素など)を含み得る。これは様々な効果を発生させる可能性があるが、多くの場合、熱(熱エネルギー)またはレドックス電位の変化が、利用可能な出力である。熱を感知するために、静的特性(偏向位置)または動的特性(振動の周波数、振動の振幅など)を測定できる。
【0117】
レドックスの変化は、帯電要素の電圧(電荷)を改変し、したがって、変調された電荷に依存する出力を発生させるために使用できるため、特に興味深いものである。レドックスの変化は、導電率、および他の特性も改変する可能性がある。例えば、レドックスの変化は、レーザまたは発光ダイオード(半導体または有機半導体)などの光学システムと相互作用することができる比色レドックスインジケータで測定することができる。その結果、温度が変化する可能性がある。しかしながら、パルス照明システムでは、パルスへの帯電要素の結合は、その光吸収に応じて変動する可能性があり、したがって、バルク温度を大きく変化させることなく動的応答を測定することができる。
【0118】
場合によっては、センサが流体感知を提供し得る。一部の液体は誘電性で非導電性であるが、多くの液体は導電性であり、帯電要素上の電荷を放出するため、典型的に、感知電極と電荷要素との間に液体が存在すると問題が発生する。しかしながら、水溶液と生体分析物を考慮すると、これらは典型的に、関連する電界が感知される空間には禁忌であり、この領域内の高湿度でさえ、信頼性の高い感知には問題となる可能性がある。1つの解決策は、<1.23V(水の加水分解電位)において動作するセンサを製造し、放電された電荷を補充する電流を帯電要素に供給することである。このセンサは導電性センサとして作用する場合があり、電極間で分割される電流は位置に依存することに注意されたい。しかしながら、電流に関係なく、力は電荷および距離に依存するため、場合によっては、電極と帯電要素との間の引力が依然として関連している可能性がある。
【0119】
代替の解決策は、壁のある流体空間内に分析物を提供し、壁の反対側の流体空間の外側に帯電要素を取り付けることである。電気的または熱力学的要因を改変する流体空間の変化は、壁を通して感知され、帯電要素の電気的(電荷)または機械的特性の変化に反映され得る。例えば、グルコースセンサは、流体空間内の固定化されたグルコースオキシダーゼ酵素によって実装され得る。グルコースオキシダーゼは、グルコノラクトンへのグルコースの変換を触媒し、FADはFADH2に還元され、これはレドックスメディエータによって酸化されてFADに戻り、次に電極反応によって酸化される。(当然のことながら、この電位は、直接測定され得る)。この場合、電極は帯電要素に結合されており、帯電要素上の電荷はグルコースの酸化に依存している。帯電要素が移動するように誘導された場合、信号の振幅は、グルコースの酸化によって帯電要素上で誘導される電荷に依存する。他の酵素カップリング反応も同様に感知され得る。この実施形態の1つの利点は、それが水性媒体と電子回路との電気的隔離を達成することである。別の利点は、それが、介在する条件および重なり合う効果に潜在的に反応することである。例えば、2つの酵素が競合反応または並行反応に関与している場合、それらの反応の出力は、和または差が生じる可能性がある。
【0120】
帯電要素は、感知された効果によって動きへと直接誘導されるか、または別の機械的要素と結合されて間接的に動くように誘導され得る。同様に、感知された効果による動きの変調は、感知された相互作用の直接的な効果であるか、または介在する要素を介して間接的であり得る。
【0121】
イメージングセンサ、例えば、紫外線、可視、赤外線、遠赤外線、テラヘルツ放射などによる照度によって変位または振動が変調される要素の空間アレイ、および感知のためにアレイ上に画像を投影する光学システムが、実装されてよい。半導体CCDまたはフォトダイオードイメージャでは比較的難しい長波長感知は、特に魅力的な用途である。感知電極は、その移動範囲にわたって移動要素の細長い軸と整合する電界を有するように設計されているので、引き込み効果が回避されることに注意されたい。しかしながら、これは、「裏面」照射を可能にするために実装でき、すなわち、画像はデバイスの電極側を介してアレイ(または単一の要素センサ)に投影される。移動要素の振動は、移動要素の周りに時間変動する電界を提供することによって、例えば、感知電極を変調するか、または追加の「駆動」電極システムを提供することによって誘導され得る。いずれにせよ、電界が変調される場合、電子回路は概して、加えられた信号を復調しながら、変調をフィルタリングまたは補償し得る。
【0122】
センサを使用するシステムは、携帯電話(スマートフォン)または他のコンシューマ電子デバイス、自動車またはその構成要素、飛行物体またはドローン、電話、コンピュータ、ディスプレイデバイス、軍用軍需品、玩具などであり得る。センサは、様々な用途において従来のタイプの容量性センサに取って代わることができ、この利点により新しい用途が可能になる。
【0123】
本技術を使用するように修正され得る様々なセンサ、およびそのようなセンサの使用が知られている。6199575、6621134、6670809、6749568、6848317、6889555、6926670、6935165、6994672、7036372、7046002、7073397、7077010、7078796、7093494、7109859、7143652、7164117、7169106、7204162、7205173、7260980、7260993、7340941、7368312、7397421、7402449、7425749、7451647、7474872、7518493、7518504、7539532、7539533、7543502、7558622、7562573、7663502、7677099、7689159、7694346、7732302、7733224、7748272、7775215、7775966、7784344、7786738、7795695、7810394、7849745、7878075、7915891、7923999、7950281、7977635、7984648、8000789、8016744、8020440、8037757、8061201、8103333、8108036、8118751、8121673、8121687、8129802、8130986、8136385、8143576、8146424、8171794、8187795、8215168、8235055、8268630、8278919、8323188、8323189、8328718、8338896、8344322、8347717、8352030、8368154、8371166、8390916、8397579、8418556、8425415、8427177、8434160、8434161、8449471、8461988、8464571、8467133、8472120、8475368、8477425、8477983、8482859、8488246、8500636、8516905、8525673、8525687、8531291、8534127、8542365、8578775、8615374、8646308、8652038、8669814、8677821、8680991、8684253、8684900、8684922、8708903、8713711、8717046、8719960、8727978、8742944、8747313、8747336、8750971、8764651、8787600、8814691、8831705、8833171、8833175、8845557、8848197、8850893、8875578、8878528、8924166、8939154、8963262、8964298、8968195、9000833、9007119、9020766、9028405、9034764、9046547、9052194、9052335、9060683、9074985、9086302、9094027、9096424、9097890、9097891、9107586、9118338、9128136、9128281、9129295、9134534、9151723、9159710、9182596、9190937、9194704、9199201、9204796、9215980、9222867、9223134、9228916、9229227、9237211、9238580、9250113、9252707、9285589、9291638、9307319、9322685、9329689、9335271、9341843、9351640、9359188、9364362、9366862、9389077、9389215、9400233、9404954、9423254、9441940、9444404、9459100、9459673、9465064、9473831、9476975、9494477、9518886、9522276、9528831、9534974、9541464、9549691、9557345、9568461、9575089、9582072、9584931、9588190、9596988、9628919、9631996、9644963、9651538、9658179、9683844、9689889、9695038、9696222、9708176、9722561、9733230、9733268、9759917、9775520、9778302、9781521、9801542、9814425、9820657、9820658、9835647、9838767、9839103、9843858、9843862、9844335、9846097、9856133、9863769、9865176、9866066、9867263、9875406、9897460、9897504、9901252、9903718、9907473、9910061、9910062、9938133、9945746、9945884、9958348、9970958、9976924、20020151816、20020177768、20020193674、20040007051、20040119591、20040207808、20040260470、20050001316、20050001324、20050046584、20050066728、20050072231、20050104207、20050139871、20050199071、20050199072、20050265124、20060056860、20060081054、20060081057、20060107768、20060178586、20060205106、20060208169、20060211912、20060211913、20060211914、20060248950、20070023851、20070029629、20070089512、20070089513、20070125161、20070129623、20070209437、20070230721、20070241635、20070265533、20070273504、20070276270、20080001735、20080004904、20080021336、20080079444、20080081958、20080149832、20080163687、20080169921、20080188059、20080202237、20080281212、20080294019、20090022505、20090024042、20090049911、20090064781、20090064785、20090072840、20090078044、20090114016、20090133508、20090140356、20090227876、20090227877、20090255336、20090282916、20090318779、20090320591、20100039106、20100049063、20100083756、20100100079、20100132466、20100147073、20100186510、20100238454、20100242606、20100244160、20100251800、20100271003、20100275675、20100308690、20110010107、20110049653、20110061460、20110062956、20110073447、20110089324、20110100126、20110115624、20110120221、20110138902、20110181422、20110192226、20110192229、20110226065、20110254107、20110267212、20110295270、20110317245、20120004564、20120025277、20120032286、20120034954、20120043203、20120075168、20120092156、20120092157、20120095352、20120095357、20120133245、20120192647、20120194418、20120194419、20120194420、20120194549、20120194550、20120194551、20120194552、20120194553、20120200488、20120200499、20120200601、20120206134、20120206322、20120206323、20120206334、20120206335、20120206485、20120212398、20120212399、20120212400、20120212406、20120212414、20120212484、20120212499、20120218172、20120218301、20120235847、20120235883、20120235884、20120235885、20120235886、20120235887、20120235900、20120235969、20120236030、20120236031、20120242501、20120242678、20120242697、20120242698、20120245464、20120249797、20120291549、20120313711、20120330109、20130002244、20130009783、20130023794、20130023795、20130047746、20130050155、20130050226、20130050227、20130050228、20130069780、20130072807、20130080085、20130095459、20130104656、20130127980、20130133396、20130156615、20130170681、20130172691、20130172869、20130178718、20130186171、20130191513、20130197322、20130201316、20130204488、20130211291、20130215931、20130221457、20130226034、20130226035、20130226036、20130231574、20130263665、20130276510、20130278631、20130279717、20130297330、20130314303、20130317753、20130328109、20130330232、20130340524、20140011697、20140026686、20140031263、20140041452、20140047921、20140049256、20140053651、20140055284、20140063054、20140063055、20140077946、20140090469、20140094715、20140104059、20140111019、20140111154、20140121476、20140130587、20140142398、20140143064、20140163425、20140176251、20140188404、20140188407、20140192061、20140192836、20140194702、20140217929、20140225250、20140235965、20140249429、20140250969、20140253219、20140257141、20140260608、20140266065、20140266263、20140266787、20140296687、20140299949、20140306623、20140319630、20140321682、20140330256、2014035244
6、20150019135、20150068069、20150082872、20150096377、20150099941、20150105631、20150125003、20150125832、20150126900、20150141772、20150154364、20150163568、20150171885、20150176992、20150211853、20150220199、20150226558、20150250393、20150260751、20150268060、20150268284、20150269825、20150276529、20150309316、20150309563、20150323466、20150323560、20150323694、20150338217、20150351648、20150359467、20150374378、20150377662、20150377916、20150377917、20150377918、20160000431、20160000437、20160002026、20160003698、20160006414、20160030683、20160041211、20160066788、20160076962、20160130133、20160131480、20160137486、20160139173、20160140834、20160161256、20160176704、20160187654、20160202755、20160209648、20160213934、20160223579、20160231792、20160232807、20160235494、20160241961、20160274141、20160287166、20160305780、20160305835、20160305838、20160305997、20160310020、20160320426、20160327446、20160327523、20160334439、20160338644、20160341761、20160347605、20160349056、20160360304、20160360965、20160363575、20160370362、20160377569、20170003314、20170023429、20170025904、20170041708、20170051884、20170052083、20170074853、20170078400、20170086281、20170086672、20170121173、20170135633、20170142525、20170146364、20170152135、20170160308、20170164878、20170167945、20170167946、20170168084、20170168085、20170168566、20170191894、20170199035、20170201192、20170217765、20170223450、20170254831、20170257093、20170258386、20170258585、20170260044、20170265287、20170284882、20170295434、20170297895、20170318385、20170318393、20170331899、20170336205、20170343350、20170344114、20170347886、20180000545、20180002162、20180008356、20180008357、20180017385、20180034912、20180035206、20180035228、20180035229、20180035888、20180038746、20180080954、20180085605、20180086625、20180092313、20180108440、20180124181、20180124521、および20180134544を参照されたく、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0124】
移動要素は、例えば、定義された周波数の振幅を改変するか、または周波数もしくは時間遅延(位相)特性を改変することによって、感知された効果が変調されるキャリア励起を定義するために、作動モードで使用され得る。これは、ベースバンド(DC)信号を、センサがより高い感度、より低いノイズなどのより優れた特性を表示する範囲に移動するために特に役立つ。
【0125】
移動要素を取り巻く電界を改変することによる、移動要素の意図的な移動は、様々な目的のために使用できる。ある場合には、敵対的な環境条件からセンサを保護するために引き込み応答が所望される場合があり、したがって、移動要素は危害が及ばないように意図的に変位された。別の場合には、移動要素が動作している空間は不均一である可能性があり、移動要素の移動は空間の探索を可能にする。
【0126】
上記のように、センサは高度に方向性であり、例えばカーディオイド応答パターンを有し得る。移動要素をその公称位置から偏向させることにより、効果のベクトル方向に関する情報を決定することができる。さらに、この偏向は、次いで、方向性成分を有する励起と、方向性でない励起またはノイズとを区別することができる。偏向は、2値である必要はなく、ファイバセンサの場合、3つ以上の電極を使用して2つの軸を感知することができる。電極の数が多い他の構成も可能である。例えば、移動要素の細長い軸を電極間のギャップに方向付ける代わりに(2電極対称センサの公称設計)、2つの側方電極の間に配設された第3の電極は、2つの側方電極が異なる電位において維持され、中央電極が中間電位において維持されたとき、勾配を滑らかにする(すなわち、遷移を線形化し、したがって移動電極の応答を線形化する))ことができる。
【0127】
移動要素は、電極上の電位によって制御される位置を有する、要素を取り囲む媒体のための弁またはフロー制御ベーンとして作用することができる。
【0128】
流体が乱流閾値に近い媒体では、1つ以上の要素の位置
【0129】
移動要素の偏向、特に大きい偏向は、センサの有効剛性を改変する可能性があり、それにより、応答の振幅と共振周波数の両方が改変される可能性がある。これらの各々は、様々なタイプのセンサにおいて役立つ場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【
図3】
図2による物理的なセットアップの写真を示す。
【
図4A】
図2の電極構成のための移動電極の先端変位の関数としての位置エネルギーおよび電荷感度の推定された一次および二次導関数を示す。
【
図7A】
図2の電極構成に対する測定結果対周波数を示す。
【
図8A】本発明の有孔プレートダイアフラムの実施形態を示す。
【
図8B】本発明のファイバメッシュ移動要素の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0131】
図2は、本技術によるコンプライアントな静電センサを示す。
【0132】
本明細書で検討される好ましい実施形態による移動電極は、その平面に垂直な方向において非常に可撓性である材料の薄いシートから構成される。それは、
図2に示すように、1つのエッジに沿って支持されているため、その支持ラインを中心に簡単に回転するか、または曲がることができる。この図は、システムの二次元断面を表しており、この断面に垂直な寸法全体にわたって変更されていない。移動電極は、長さL
2および厚さH
2の薄い可撓性要素からなり、水平配向に対して角度αだけ偏向して示されている。移動電極は、その取り付け点を中心に回転する真っ直ぐな固体として示されている。これはまた、
図2に示すのと同様の方法で自由に回転できるように十分に小さい曲げ剛性を有する、一端に吊るされた可撓性ビームまたはストリングからなることもできる。
【0133】
固定電極は、移動電極の平面に直交する平面を作り出すように配向されている。固定電極と移動電極の表面が直交するように固定電極と移動電極を配向すると、電界が常に導体の表面に垂直になるので、移動電極にかかる正味の静電力を最小限に抑えるのに役立つ。これらの電極の位置および配向を適切に配置することで、移動電極の平面に作用する静電力を効果的に相殺し、自由端に垂直に印加される比較的小さい力を残すことができる。
【0134】
例示的な実施形態によれば、移動電極は、長さL2=6.2mmおよび厚さH2=5μmの薄い可撓性要素からなり、水平配向に対して角度αだけ偏向して示されている。長さL1=L3=2.5mmおよび厚さH1=H3=200μmの、2つの垂直の固定電極が、移動電極の右側に示されている。移動電極と2つの固定電極との間の水平方向のギャップはg=300μmである。それらは、gy=50μmの垂直方向のギャップによって分離され、同じ電位に保たれる。
【0135】
移動電極の位置を感知することは、固定電極を、電極1および3によって示される2つの表面に分割することによって達成され、これらは両方とも同じ電圧に保たれる。これらの2つの固定電極上の電荷は、移動電極の位置ともに変動する。実用的な寸法を有する電極の場合、静電力は、電極の弾性特性に関連するものと比較して無視できるようにされ得ることが見出されている。
【0136】
長さL
1およびL
3ならびに厚さH
1およびH
3の、2つの垂直の固定電極が、
図2では移動電極の右側に示されている。移動電極が回転すると、この電極セット上の電荷分布およびのキャパシタンスが変化する。移動電極に印加される電圧は、電圧源V
2によって設定される。2つの固定電極はV=0の電圧に設定される。この例では、計算を単純化するために、移動電極が直線の形状を維持し、その結果、取り付け点を中心に自由に回転できる剛性の振り子として移動すると仮定する。曲げによるこの直線形状からのわずかなずれは、結果を大きく変化させることはない。移動電極の長さL
2=6.2mmおよび厚さH
2=5μmは、電極が高度にコンプライアントであることを確実にする。それらの値は、以下に説明する測定構成に対応するように選択された。
【0137】
作製したデバイスの写真を
図3に示す。3つの電極は、電極2が、電極1および3を分離している線の近くに配置されることを可能にしたマイクロマニピュレータに取り付けられた絶縁ブロック上で支持されている。電極間の距離および全体の寸法は、顕微鏡を使用して光学的に決定された。
【0138】
実現可能な移動電極の機械的剛性を非常に大まかに推定するために、固定境界によって支持されたカンチレバービームの剛性を考慮することができる。この電極は、E=2×109N/m2のヤングの弾性係数を有するポリマーから構築されていると仮定する。電極を導電性にするために、電極はアルミニウムの非常に薄い層でコーティングされている。この層は、認識できる剛性を追加しないように十分に薄くなっている。長さに沿って均一に印加される力を考慮すると、単位幅あたりの等価な機械的剛性はk≒8EI/L3/2によって近似され得、ここで、I=H3/2/12である。L2
=6.2×10
-3
mおよびH2=5×10-6mであるので、単位幅あたりの機械的剛性はk≒0.7N/m2である。これは非常に概算の推定であるが、以下の結果は、静電力による有効剛性がこの機械的剛性よりも大幅に小さいため、動きへの影響が無視できることを示している。
【0139】
図3は、
図2に示す概念を実現するために使用された物理的セットアップの写真を示している。電極1および3は、電極2の左側の自由端の近くに垂直に整合された銅テープの薄いストリップを使用して形成される。電極2はその右端でクランプされている。音場は、電極2の平面に垂直な方向から示されるように入射した。
【0140】
図2の電極構成は、平行プレート容量性センサのように単純な設計式による分析には適していないが、印加された電極電圧の所与のセットについて電荷分布を数値的に推定することは可能である。ここでは、次の積分方程式の数値解を提供する境界要素アプローチが利用されている。
【数10】
ここで、
【数11】
【0141】
【0142】
表面を有限数の領域に離散化することで、任意の電極形状の電荷分布を解くことができる。移動電極の様々な位置の電荷密度を知ることにより、電極位置の関数としての静電位置エネルギーの計算が可能になる。次に、これらのデータを数値的に微分して、所与の動きに関連する静電力および有効剛性を提供する一次および二次導関数を推定することができる。
【0143】
図4A~
図4Cは、
図2の電極構成のための移動電極の先端変位の関数としての位置エネルギーの推定された一次および二次導関数を示す。有効静電力は、
図4Aに示す位置エネルギーの一次導関数に比例し、静電剛性は、
図4Bに示す二次導関数の負の値に比例する。推定された力は、電極をx=0の平衡位置に戻すように常に作用するため、常に引力があって剛性化する。移動電極に印加されるバイアス電圧はV=400ボルトであり、2つの固定電極はゼロボルトであると仮定されている。
図4Cに示す電荷感度の最大の大きさは、約4×10
-8クーロン/メートルである。
【0144】
ドメインは二次元であると見なされるため、結果は、
図2の平面に垂直な方向における単位長さに関する。
図2は、力が常に引力があり、電極をx=0における単一の平衡位置に復元することを示している。静電エネルギーの二次導関数は、平衡位置での有効静電剛性を提供する。この静電剛性は、前述のカンチレバービームの機械的剛性の推定値と比較できる。静剛性は約0.4N/m
2であることがわかった。機械的剛性は、k≒0.7N/m
2であると上記で推定される。この静電剛性は、400ボルトという大きい値を有する移動電極に印加されたバイアスとともに推定されることに注意されたい。このバイアス電圧は、電極の動きにほとんど目立った影響を与えないと予想される。この電圧は、小型マイクロフォンの設計において実用的であろうものを超えている。しかしながら、(以下で使用するBruel and Kjaer4138などの)高精度マイクロフォンは一般的に、200ボルトのバイアスを採用する。このかなり極端な電圧の使用は、この電極設計が、実際に使用される可能性のあるバイアス電圧によって悪影響を受けないという証拠を提供する。
【0145】
i=1、2、3である、3つの電極の各々の上の総電荷Q
iは、すべての表面S
i上の電荷密度ρを知ることによって計算できる。
【数13】
【0146】
センサの出力は、電極1と電極3との間の電荷の差であると見なされる。
【0147】
図4Cは、移動電極2の変位の範囲について差Q
1~Q
3を知ることによって計算されるデバイスの予測電荷感度を示している。
【0148】
次に、電極2の先端の変位に関するこの電荷差の導関数が計算され、
図4Cに示すようにクーロン/メートルでの感度が得られる。
【0149】
全体のセンサ感度は、クーロン/メートルでS
Qで表される電荷感度、ボルト/クーロンでの電気的感度S
e、およびメートル/パスカルでの機械的感度S
mの組み合わせとして表すことができる。全体的な感度は、次のようになる。
【数14】
【0150】
以下に示す実験結果では、トランスインピーダンスまたは電荷増幅器を使用して電子出力を得る。これは、有効フィードバック容量C
fを主に介して利得が設定される汎用の演算増幅器を使用して達成される。次に、電気的感度は次のように概算され得る。
【数15】
【0151】
当然のことながら、機械的感度S
mは、移動電極2の機械的特性に依存する。大まかな概算として、仮想の「理想的」センサでは、電極2の平均の動きは、[3]に示されているように、音場内の空気の動きとほぼまったく同じであることが求められる。音場を、一方向に進行する平面波からなると見なすと、音響粒子速度は、U=P/(ρ
0c)によって与えられ、ここで、ρ
0は、公称空気密度であり、cは、音響波の伝搬速度である。量ρ
0cは、媒体の特性音響インピーダンスである[17]。電極はその固定端を中心に回転すると仮定されているため、感知が行われる自由端は、中心において発生する平均変位の約2倍で移動する。周波数ωにおける高調波では、この理想的な場合における電極の自由端の変位の機械的感度は、次のように概算することができる。
【数16】
【0152】
図2の電極システムの実験結果を得るために、アルミニウムの薄層を用いて金属化された厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用して電極2を作り出した(Goodfellow.com部品番号ES301855)。固定電極1および3は、幅2.5mmの銅テープの2つのストリップを使用して構築された。アセンブリは、固定電極に対する移動電極の公称位置の調整を可能にするために、マイクロマニピュレータ上で支持された。移動電極は、約1メートル離れた場所に置かれたラウドスピーカによって音響的に駆動された。測定は無響室内で実行された。
図5は、特性評価セットアップの概略図を示す。
【0153】
電子出力は、電極1および3に接続されたトランスインピーダンス回路を使用して得られた。これらの回路は性能が最適化されておらず、1GΩフィードバック抵抗を使用する汎用TL074クワッド演算増幅器を使用した。このような高い値の抵抗のインピーダンスは、多くの場合、広範囲の周波数にわたってインピーダンスを支配する可能性のある抵抗と並列に、典型的にはCf=1pF程度の寄生キャパシタンスの影響を大きく受けることに注意されたい。この回路は、寄生キャパシタンスにやはり影響を与える可能性のあるプロトタイプ回路基板上のスルーホール構成要素を使用して実現された。
【0154】
図5は、特性評価セットアップの概略図を示す。電極の動きは、レーザ振動計を使用して検出された。ラウドスピーカによって作り出された音場は、Bruel and Kjaer4138リファレンスマイクロフォンを使用して測定された。電子出力は、電荷/トランスインピーダンス増幅器を使用して測定された。すべての信号は、National Instruments PXI-1033 Data Acquisition Systemを使用して記録された。
【0155】
また、移動電極の速度は、Polytec OFV-534コンパクトセンサヘッドおよびPolytec OFV-5000振動計コントローラからなるPolytecレーザ振動計を使用して測定した。移動電極付近の音圧は、直径1/8インチの圧力感知ダイアフラムを有するBruel and Kjaer4138精密マイクロフォンを使用して測定した。American Power DesignsのM5-1000DC-DCコンバータを使用して、V2=400ボルトのバイアス電圧を電極2に印加した。
【0156】
図6A~
図6Dは、
図2の電極構成の測定結果を示す。移動電極に印加されるバイアス電圧はV=400ボルトであり、2つの固定電極は、ゼロボルトである。移動電極は、約1パスカルの振幅を有するラウドスピーカによって発生された250Hzのトーンからなる音場によって駆動された。
図6Aは、Bruel and Kjaer4138リファレンスマイクロフォンによって測定された、移動電極の位置における測定音圧(パスカル)を示している。
図6Bは、レーザ振動計を使用して得られた、移動電極のクランプ端と自由端との中間で測定された速度(mm/秒)を示している。速度は、音場が平面波として伝播するときに発生する圧力にほぼ比例し、この圧力と同相である。この設計は、最初の共振周波数を超えるビーム応答を使用して使用できる。その場合、ビームは「高度にコンプライアントである」、すなわち剛性が支配的ではなく質量が支配的であるため、ビーム速度は音響速度と同相であると予想される。
【0157】
図6Cおよび
図6Dは、電極1および3上の電荷に応答する、単純なトランスインピーダンス増幅器を使用する検出回路によって発生された出力電圧を示している。これらの信号は、移動電極が固定電極の一方に向かって移動すると、他方の電極から離れて移動することを考えると予想され得るように、互いにほぼ位相がずれているように見える。次に、2つの出力を差し引くと、感度が向上した改善された検出が得られ得る。出力電圧は約250mVの振幅を有するため、差出力は、約0.5ボルト/パスカルの感度を有するであろう。
図6A~
図6Dに示すデータでは、電極2に印加されるDCバイアス電圧は、400ボルトである。
【0158】
図6A~
図6Dに示す速度に対応する変位は、約1パスカルの音圧に対して約2.5ミクロンである。この変位は、電極のクランプ端と自由端との間の中間点において測定されることに注意されたい。次に、自由端の変位は、1パスカルの音場に対して約5ミクロンになると推定することができる。次に、有効機械的感度は、S
m≒5×10
-6メートル/パスカルであると見なすことができる。この測定結果は、式(16)において提供された概算推定値と比較することができ、ここで、ρ
c≒415パスカル秒/メートルであり、ω=2π250である。次に、式(16)は、測定結果と合理的に一致する、S
m≒3×10
-6メートル/パスカルを与える。
【0159】
図4Cに示す推定電荷感度は、約S
Q≒40ナノクーロン/メートルである。式(15)において与えられる電気的感度は、前述のように、Cf≒1pFであると推定される有効キャパシタンスC
fに依存する。式(14)の項が評価される。
【数17】
【0160】
測定された電気出力は、
図6Cおよび
図6Dに示す信号の差であると見なすことができ、1パスカルの音場に対して約0.5ボルトのピーク電圧を有する測定信号を与え、これは、0.12ボルトのおおよその概算よりも大きいが、その合理的な近傍内にある。
【0161】
図6A~
図6Dのデータは、センサが音響励起によりかなりの電子出力を発生させることができることを示している。これは、400ボルトの移動電極に印加される強いバイアス電圧の使用に起因する。高度のコンプライアントな電極上でこのような大きいバイアス電圧を使用すると、通常、その動きに著しい影響を与えることが予想され得る。
【0162】
図7Aおよび
図7Bは、
図2の電極構成に対する測定結果対周波数を示す。これらの結果は、
図7Aのように広範囲の周波数にわたって、バイアス電圧が電極の動きに与える影響は無視できるのに対し、電気的感度は、バイアス電圧にほぼ比例することを示している。周波数の関数としての測定された電極変位振幅は、ゼロ、200ボルト、および400ボルトのバイアス電圧では、バイアス電圧とは無関係である。また、1パスカル平面音波の予測される空気変位振幅も示されている。これは、
図7Bに示すように、電極が少なくとも平面波内の空気と同じだけ移動することを示している。電気的感度は、移動電極における音圧の振幅に対する電極1および3から得られる出力電圧の差であると見なされる。これは、予想どおり、バイアス電圧が2倍になると感度が約2倍になることを示している。
【0163】
かなり大きいバイアス電圧の使用にもかかわらず、
図7A~
図7Bに示す結果は、電界によって移動電極の動きが剛性化(または軟化)しないことを示している。この図は、周波数の関数としての測定された電極変位振幅(
図7A)と、入射音圧に対する(
図2に示す)電極1および3から獲得された出力電圧の差として定義される、測定された電気的感度(
図7B)を示している。結果は、ゼロ、200ボルト、および400ボルトのバイアス電圧について示されている。周波数の関数としての応答は、フィクスチャからのかつ移動電極の共振からの音の反射の影響のために理想的でない(すなわちフラットでない)が、測定された電極速度は、バイアス電圧の大きい変化によって本質的に影響を受けないことが明らかである。これは、静電力が、
図4A~
図4Cのデータから予想されるように、電極に作用する他の機械的な力と比較して無視できることを示している。
【0164】
図7A~
図7Bは、平面波音場内の変動する空気変位の予測振幅も示している。これは、音による測定された電極変位が、平面音波について予測されたものよりも概して高いことを示している。これはまた、電極が高度にコンプライアントであり、その動きが静電力または機械力あるいは剛性のいずれによっても妨げられないことを示唆している。
【0165】
この薄い電極が音場内の空気の変位と同様の変位を伴って移動することができるという観察は、薄い可撓性の壁の音によって誘導された動きについて予測されるものと一致している[18]。ここで検討した電極の動きには多くの追加の効果が影響を及ぼし、それは、壁を通過する音の伝達を予測する問題とはあまり似ていないが、薄くて軽い膜が音場内の空気とともに移動することができることは明らかである。入射音が、膜の平面に垂直に伝播する周波数ωでの高調波であると見なした場合、膜を通って伝達する音波の複素振幅p
tの、入射圧力のそれ、p
1に対する比を計算することができ[18]、
【数18】
【0166】
ここで、ρ
wは膜材料の質量密度であり、hはその厚さであり、ρ
0c≒415パスカル秒/mは、公称空気密度ρ
0と音速cの積である。平面音波では、音響粒子速度に対する圧力の比はρ
0cに等しい。これは以下をもたらし、
【数19】
【0167】
ここで、u
1は、入射平面波の音響粒子速度の複素振幅である。式(18)および式(19)は、膜が存在しなかった場合における音響媒体の速度に対する膜速度の比を与え、
【数20】
【0168】
両方の速度U
wとU
1は、同じ係数
による対応する変位に関係しているので、式(20)の比率も、変位の比率に等しくなる。この比は係数(ρ
whω/2ρ
0c)のみに依存する。ここで使用する金属化されたポリマー電極では、密度はρ
w≒1380kg/m
3であると推定され、厚さはh≒5μmである。
図7A~
図7Bに示す周波数範囲にわたって、この係数は、50Hzにおける約0.003~20kHzにおける1まで変動する。したがって、この周波数範囲にわたって、この薄い電極は音場内の空気の変位と同様の変位を伴って移動することができる可能性がある。
【0169】
電極が高度にコンプライアントであるということは、当然のことながら、その動きがこの容量性感知方式によって容易に検出される主な理由である。高度にコンプライアントな電極の使用は、感知構成自体が移動に影響を与えるであろう重大な静電力を導入しない限り、効果的であり得る。
【0170】
測定された電気的感度を
図7Bに示す。この場合も、周波数応答は機械的共振のために理想的でないが、感度は、図示のより低い周波数範囲にわたって0.1~1ボルト/パスカルの範囲内にある。最適化された電極設計と、より洗練された読み出し回路とは、間違いなくこれらの測定よりも改善された結果を提供するであろう。
【0171】
図7Aと
図7Bを比較すると、バイアス電圧の増加は、測定された動きに目立った影響を与えずに、バイアス電圧の変化に比例してほぼすべての周波数において感度を増加させることが示されている。したがって、ここで検討した電極構成は、電極の機械的設計からの感知アプローチの分離を達成する。電界によって印加される力に耐えるように電極を設計する必要はない。設計者は、静電力が不安定性を引き起こすかまたは動きを妨げることを懸念することなく、所定の感度を達成するために、所望に応じて、コンプライアントな移動電極を自由に構築することができる。
【0172】
上記では、移動電極がフラットな平面部材からなると仮定された。しかしながら、場合によっては、その自由端を湾曲させることが有益である場合がある。さらに、移動部材の平面は、固定電極間のギャップと平行にならないように配向することもできる。この場合、電極の動きにより、固定電極の一方との重なり領域が増加し、他方の固定電極との重なり領域が減少する。これにより、それは、固定電極上の電荷が
図1Cのように距離ではなく重なり領域に依存する、
図1Dに示す実施形態とほぼ同じように機能する。しかしながら、この場合、重なり領域は、移動電極の平面ではなく、移動電極の自由端のみによって形成される。動きは、
図1Dに示すように、平行ではなく、固定電極に概して直交する方向に発生する。前述した他の状況と同様に、大きい動きにより、減少した力が平衡位置に戻り、システムが全体的に安定することになる。この効果は、フラットな平面の移動電極を使用し、固定電極間のギャップをそれに平行しないことまたは
図2の平面に垂直な方向に真っ直ぐにしないことによっても達成することができる。
【0173】
図3を検討すると、電極2のプロトタイプ実施形態の自由端は完全に真っ直ぐではない。これは、データにおいて見られる静電剛性の欠如の一因となる可能性がある。
【0174】
移動要素は、小さい力で駆動されることが非常に望ましい多くの感知用途があり、したがって、可能な限り最小の抵抗を提供し、その後、可能な限り最大の変位を伴って応答するように、可能な限り軽量かつコンプライアントでなければならない。移動要素が容量性センサ内の電極である場合、電界に関連する力が、動きとその後のセンサ性能とに悪影響を及ぼさないように注意する必要がある。本電極形状は、動きの方向に作用する静電力を最小限に抑える。
【0175】
ここで検討した電極設計では、静電位置エネルギーは電極の動きの関数として見なされる。電極が移動するときに位置エネルギーがほぼ一定である場合、この保存力のために、力は位置エネルギーの導関数に等しいため、力は小さくなる傾向がある。固定電極を2つの要素に分割することにより、電極の変位に対する位置エネルギーの不感応性を維持しながら、2つの固定電極上の電荷の差を感知することができる。その結果、動きに影響を与える大きい静電力を加えることなく、動きを感知することができる。
【0176】
電界が導体の表面に直交しているため、対象の移動範囲に対してほぼ一定の位置エネルギーを維持するようにセンサを設計することに加えて、移動電極が薄く、固定電極に直交して配向されることにより、それらの間の力は小さくなる。移動電極の公称位置に関して幾何学的対称性を維持することにより、その表面に垂直に印加される静電力はほぼ相殺される。これにより、主な動き方向において機械的剛性がまったく無視できる移動電極の設計が可能になる。無視できる剛性は、回転に対する抵抗がほとんどないヒンジによって移動電極を支持することによって、または曲げに対する抵抗が無視できる非常に薄い材料から移動電極を作製することによって達成することができる。材料が十分に薄い場合、支持構造に完全に固定され、かつ他端が自由であるカンチレバービームに似ているようにそれを構成することができる。機械的復元剛性は、重力など、それに作用する可能性のある他の環境力に抵抗するのに十分である必要のみがある。
【0177】
静電力は動きに影響を与えないため、移動電極に印加されるバイアス電圧を高い値に設定して、全体的な電気的感度を向上させることができる。ここで提供する結果では、音響圧力に応答して容易に移動する、高度にコンプライアントな移動電極が使用される。電極構成は、無視できる影響を電極の動きに与えながら、400ボルトの比較的大きいバイアス電圧を使用することを可能にする。これにより、約0.5ボルト/パスカルの出力電気的感度が発生させられる。
【0178】
容量性センサの別の望ましい特性は、可能な動きおよびバイアス電圧の全範囲に対する安定性の保証である。
図4A~
図4Cに示すように、移動電極が大きい動きを受けると、復元力が常に作用してそれを平衡位置に戻し、平衡位置からの小さい可動域に対する抵抗が非常に小さいにもかかわらず、グローバルな安定性が確保される。
【0179】
移動電極の動きは、バイアス電圧の変化による影響を本質的に受けないが、音に対する全体的な電気出力の感度は予想どおりに増加する。
【0180】
センサは、20dBAの等価な音響圧力ノイズフロアを達成するマイクロフォンとして設計することができ、周波数応答は、20Hz~20kHzの周波数範囲にわたってフラット±3デシベルになる。
【0181】
カンチレバープレート形状の要素は、空気中の音響波を電荷の機械的動きに変換する要素として上記で説明してきたが、高い空気力学的抗力対質量比の利点を有する1つ以上のファイバを使用することも可能である。本技術によれば、感知プレートと移動要素との静電相互作用は、要素を実質的に偏向させず、またその剛性を物質的に改変しないので、本技術は、より一般的に測定されるような圧力差で誘導されるプレート偏向と比較して、粘性抗力によってファイバを取り巻く空気中のおおよその粒子の動きの感知を可能にする。さらに、センサは単一のファイバに限定されず、したがって、複数のファイバは、各々が感知電極と相互作用する独立して移動する平行要素として提供されるか、または緩いマットもしくはメッシュに形成されてすべてのファイバが一緒に移動するように提供されてよい。[4、30、41、42、3]を参照されたい。例えば、ファイバは、80nmの金でコーティングされたスパイダーシルク、またはエレクトロスピニングされたポリメチルメタクリレートであってよい。
【0182】
粘性抗力移動要素の動作は、その2つの平面に作用する平面進行音響波からの圧力差に基づいて分析することができる。移動要素を弾性ビームと見なすことにより、近似の定性的モデルを構築することができる。単一の周波数ωにおける応答に注目すると、時間tにおける長さxに沿った点でのビーム偏向w(x、t)は、次の標準偏微分方程式を解くことによって計算することができる。
【数21】
【0183】
ここで、Eはヤングの弾性係数であり、Iは断面二次モーメントであり、ρは材料の密度であり、bは幅であり、hは厚さであり、Pは平面波音圧振幅であり、k=ω/cは波数であり、cは波の伝播速度であり、dは音がビームの2つの平面間を進行し得る有効距離であり、Cは粘性減衰係数である。Uは音響粒子速度の複素振幅である。
【0184】
ビームが十分に細くなると(すなわち、hおよびbが小さくなると)、式(21)のすべての項は、Cが他のすべての項よりもhおよびbに対して非常に弱い依存度を有するため、粘性減衰力
【数22】
と比較して無視できるようになる[4]。また、隔離されたファイバまたはビームの場合、有効分離距離dはbにほぼ等しいため、右側の最初の項である音響圧力差の項も小さくなる。その結果、粘性項が支配的であるこの限定的なケースでは、ファイバと空気との間の相対的な動きは無視できるようになり、
【数23】
をもたらす[4]。したがって、粘性力が支配的になるように感知要素を好適に設計すると、感知要素は音響媒体とともに移動する。
【0185】
グラフェン[1、2]、およびカーボンナノチューブまたはナノチューブヤーンなど、これらの感知電極を構築するために、非常に薄く、コンプライアントな材料が広く利用可能である。フロー感知は、エレクトロスピニングされたポリマーファイバを用いても達成されている[41]。しかしながら、これらの非常に薄い構造は曲げ剛性が非常に低いため、長軸に垂直に発生する静電力の影響をそれらの動きが強く受けることなしに、それらを従来の容量性マイクロフォン設計に組み込むことはできない。
図8Aは、開口アレイを有する平面ダイアフラムを示す。この設計は、ダイアフラムを通過する空気の移動の抗力を感知するが、このような設計にはかなりの剛性があるため、式(21)のすべての項が粘性抗力項によって完全に支配されるという推定は概して満たされない。しかしながら、場合によっては、有孔ダイアフラムが、許容可能なセンサを表す。一例では、ダイアフラムは、多層グラフェンから形成されてもよい。このダイアフラムは、微小電気機械システム(MEMS)設計において多結晶シリコンまたは窒化シリコンから形成してもよい。ダイアフラムは、金の層など、本質的に導電性であるか、または金属化されている場合がある。ダイアフラム、またはより一般的には移動要素は、エレクトレット材料から形成されてもよい。
【0186】
薄い速度感知フィルムを作り出すための典型的なシリコン微細加工プロセスは、1ミクロンの酸化物が湿式酸化によってその上で成長する裸のシリコンウェーハから始まる。この酸化フィルムは、フィルムの背後にオープンな空気空間を作り出すために使用されるウェーハ貫通エッチングのエッチングストップを提供する。次に、約0.5ミクロンの厚さを有する窒化シリコンフィルムが、低圧化学気相堆積(LPCVD)炉を使用して堆積される。窒化シリコンは、多孔性を達成するための穴を画成し、電極エッジを画成するために、光学リソグラフィによってパターン化される。窒化フィルムの一部は、LPCVDプロセスを使用してリンをドープしたシリコンの薄い(約80nmの)層を堆積およびパターン化することによって導電性になるように作られる。次に、フィルムをアニールして多結晶シリコンを形成する。シリコン電極の裏側を露出させるために、ウェーハ貫通の裏側の反応性イオンエッチング(RIE)が実行される。緩衝フッ化水素酸を使用して熱酸化物を除去することにより、電極が解放される。感知電極の作製は、移動電極の周囲に導電性フィルムを堆積させることによって実行される。
【0187】
図8Bは、ファイバに対して移動する空気の粘性抗力によって、概してユニットとして移動する緩いプレートを形成するファイバメッシュ要素を示す。メッシュは、メッシュの平面内に印加された力によって高い剛性を有し、一方、(音響流による力などの)平面外の力が印加されたときに高いコンプライアンスを有するように設計されている。メッシュは多数の緩く配置された個々のファイバからなるため、感知電極に最も近いエッジにおける寸法精度および面内剛性は、感知電極に近接するファイバが自由であるかどうかを保証するのが困難である。これにより、面内の静電引力に対する繰り返し可能な感度および抵抗が損なわれる。したがって、感知電極に最も近いエッジにおいてメッシュに取り付けられた薄い中実のフレームまたは結合が提供されてもよい。好適なファイバは、金属化されたエレクトロスピニングされたPMMAおよびカーボンナノチューブ、またはその両方の組み合わせを含む。
【0188】
ファイバは、より小さく、1μであってよく、例えば、直径約500nmであってよい。
【0189】
本技術によるデバイスは、センサとしてだけでなく、アクチュエータとしても使用することができる。この場合、例えば、小さい時間変動する差動電圧を電極に印加することができ、これにより、ヌル位置を中心にシステムの平衡位置が効果的に変調される。移動要素の電極に印加される電圧は、静電剛性を、所望されるほぼいかなる値にも調整する値に設定することができ、それによって動きは、移動電極の機械的剛性および質量によってのみ制限される。
【0190】
例えばグラフェンなど、非常にコンプライアントかつ軽量な移動電極材料を使用すると、非常に小さい駆動電圧での作動が可能になり得る。この構成により、駆動電圧の小さい変化に応じて、平衡位置を広範囲に調整することができる。電圧の変化に対する移動電極の応答は、平行プレートアクチュエータで通常ならば予想され得るように、二次ではなく線形である。さらに、上記のように2つではなく3つの静的電極を有する四電極の実施形態が使用されてもよい。この場合、追加の電極は、移動電極の有効静電剛性を調整する追加の能力を提供する。上記の様々な実施形態において論じたように、力は引力ではなく反発力である可能性があることに注意されたい。
【0191】
上記の様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に行うことができる。概して、以下の特許請求の範囲では、使用される用語は、特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲において開示される特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が資格を与える均等物の全範囲とともにすべての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は本開示によって限定されない。
参考文献
【0192】
以下の各々は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
[1]Y.-M.Chen,S.-M.He,C.-H.Huang,C.-C.Huang,W.-P.Shih,C.-L.Chu,J.Kong,J.Li,and C.-Y.Su,“Ultra-large suspended graphene as a highly elastic membrane for capacitive pressure sensors,”Nanoscale,vol.8,no.6,pp.3555-3564,2016.
[2]C.Berger,R.Phillips,A.Centeno,A.Zurutuza,and A.Vijayaraghavan,“Capacitive pressure sensing with suspended graphene-polymer heterostructure membranes,”Nanoscale,vol.9,no.44,pp.17439-17449,2017.
[3]J.Zhou and R.N.Miles,“Sensing fluctuating airflow with spider silk,”Proceedings of the National Academy of Sciences,p.201710559,2017.
[4]R.Miles and J.Zhou,“Sound-induced motion of a nanoscale fiber,”Journal of Vibration and Acoustics,vol.140,no.1,p.011009,2018.
[5]R.Miles and F.Degertekin,“Optical sensing in a directional mems microphone,”Nov.2 2010,US Patent 7,826,629.
[6]B.Bicen,S.Jolly,K.Jeelani,C.T.Garcia,N.A.Hall,F.L.Degertekin,Q.Su,W.Cui,and R.N.Miles,“Integrated Optical Displacement Detection and Electrostatic Actuation for Directional Optical Microphones With Micromachined Biomimetic Diaphragms,”IEEE Sensors Journal,vol.9,no.12,pp.1933-1941,Dec.2009.
[7]R.N.Miles,Q.Su,W.Cui,M.Shetye,F.L.Degertekin,B.Bicen,C.Garcia,S.Jones,and N.Hall,“A low-noise differential microphone inspired by the ears of the parasitoid fly Ormia ochracea,”Journal of the Acoustical Society of America,vol.125,no.4,Part 1,pp.2013-2026,APR 2009.
[8]M.L.Kuntzman,N.N.Hewa-Kasakarage,A.Rocha,D.Kim,and N.A.Hall,“Micromachined in-plane pressure-gradient piezoelectric microphones,”IEEE Sensors Journal,vol.15,no.3,pp.1347-1357,2015.
[9]B.-H.Kim and H.-S.Lee, Acoustical-thermal noise in a capacitive mems microphone,”IEEE Sensors Journal,vol.15,no.12,pp.6853-6860,2015.
[10]L.K.Baxter,“Capacitive sensors,”Ann Arbor,vol.1001,p.48109,2000.
[11]D.K.Miu,Mechatronics:electromechanics and contromechanics.Springer Science&Business Media,2012.
[12]R.Miles,“Comb sense microphone,”Jun.9 2009,US Patent 7,545,945.[13]R.N.Miles,W.Cui,Q.T.Su,and D.Homentcovschi,“A mems low-noise sound pressure gradient microphone with capacitive sensing,”Journal of Microelectromechanical Systems,vol.24,no.1,pp.241-248,2015.
[14]S.Towfighian,S.He,and R.B.Mrad,“A low voltage electrostatic micro actuator for large out-of-plane displacement,”in ASME 2014 International Design Engineering Technical Conferences and Computers and Information in Engineering Conference,American Society of Mechanical Engineers,2014,pp.V004T09A015-V004T09A015.
[15]S.He,R.B.Mrad,and J.Chang,“Development of a high-performance microelectrostatic repulsive-force rotation actuator,”Journal of Microelectromechanical Systems,vol.19,no.3,pp.561-569,2010.
[16]D.Poljak and C.A.Brebbia,Boundary element methods for electrical engineers.WIT Press,2005,vol.4.
[17]P.Morse and K.Ingard,Theoretical Acoustics.Princeton Univ Pr,1986.
[18]A.London,“Transmission of reverberant sound through single walls,”J.Research Nat.Bur.of Stand,vol.42,no.605,p.2,1949.
[19]R.N.Miles,W.Cui,Q.T.Su,and D.Homentcovschi,“A mems low-noise sound pressure gradient microphone with capacitive sensing,”Journal of Microelectromechanical Systems,vol.24,no.1,pp.241-248,2015.
[20]T.T.Bringley.Analysis of the immersed boundary method for Stokes flow.PhD thesis,New York University,2008.
[21]K.K.Charaziak and C.A.Shera.Compensating for ear-canal acoustics when measuring otoacoustic emissions.The Journal of the Acoustical Society of America,141(1):515-531,2017.
[22]R.Cox.The motion of long slender bodies in a viscous fluid part 1.general theory.Journal of Fluid mechanics,44(4):791-810,1970.
[23]W.Cui,B.Bicen,N.Hall,S.Jones,F.Degertekin,and R.Miles.Optical sensing in a directional MEMS microphone inspired by the ears of the parasitoid fly,Ormia ochracea.In MEMS 2006:19th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems,Technical Digest,Proceedings:IEEE Micro Electro Mechanical Systems Workshop,pages 614-617,2006.,Istanbul,TURKEY,JAN 22-26,2006.
[24]H.Droogendijk,J.Casas,T.Steinmann,and G.Krijnen.Performance assessment of bio-inspired systems:flow sensing mems hairs.Bioinspiration&biomimetics,10(1):016001,2014.
[25]T.Gotz.Interactions of fibers and flow:asymptotics, theory and numerics.PhD thesis,Technical University of Kaiserslautern,2000.
[26]K.Grosh and R.J.Littrell.Piezoelectric mems microphone,Dec.26 2017.US9,853,201.
[27]D.Homentcovschi,R.Miles,P.Loeppert,and A.Zuckerwar.A microacoustic analysis including viscosity and thermal conductivity to model the effect of the protective cap on the acoustic response of a mems microphone.Microsystem technologies,20(2):265-272,2014.
[27]W.-X.Huang,S.J.Shin,and H.J.Sung.Simulation of flexible filaments in a uniform flow by the immersed boundary method.Journal of Computational Physics,226(2):2206-2228,2007.
[28]G.Kamper and H.-U.Kleindienst.Oscillation of cricket sensory hairs in a low-frequency sound field.Journal of Comparative Physiology A,167(2):193-200,1990.
[29]R.Miles.Comb sense capacitive microphone,June 9 2009.US Patent App.2009/0262958.
[30]R.N.Miles.”A Compliant Capacitive Sensor for Acoustics:Avoiding Electrostatic Forces at High Bias Voltages.”IEEE Sensors Journal 18,no.14(2018):5691-5698.
[31]C.Motchenbacher and J.Connelly.Low-Noise Electronic System Design.John Wiley&Sons,Inc.,1993.
[32]L.Rosenhead.Laminar Boundary Layers:An Account of the Development, Structure,and Stability of Laminar Boundary Layers in Incompressible Fluids,Together with a Description of the Associated Experimental Techniques.Clarendon Press,1963.
[33]M.J.Shelley and T.Ueda.The stokesian hydrodynamics of flexing,stretching filaments.Physica D:Nonlinear Phenomena,146(1):221-245,2000.
[34]R.Sisto,L.Cerini,F.Sanjust,and A.Moleti.Intensimetric detection of distortion product otoacoustic emissions with ear canal calibration.The Journal of the Acoustical Society of America,142(1):EL13-EL17,2017.
[35]G.G.Stokes.On the effect of the internal friction of fluids on the motion of pendulums,volume 9.Pitt Press,1851.
[36]A.-K.Tornberg and K.Gustavsson.A numerical method for simulations of rigid fiber suspensions.Journal of Computational Physics,215(1):172-196,2006.
[37]A.-K.Tornberg and M.J.Shelley.Simulating the dynamics and interactions of flexible fibers in stokes flows.Journal of Computational Physics,196(1):8-40,2004.
[38]S.Towfighian and R.N.Miles.A new approach to capacitive sensing:Repulsive sensors,Sept.01 2016.NSF Grant 1608692.
[39]B.Varanda,R.Miles,and D.Warren.Characterization of the dominant structural vibration of hearing aid receivers.Journal of Vibration and Acoustics,138(6):061009,2016.
[40]E.Wente.A condenser transmitter as a uniformly sensitive instrument for the absolute measurement of sound intensity.Physical Review,10(1):39,1917.
[41]J.Zhou,B.Li,J.Liu,W.Jones Jr.,and R.Miles.Highly-damped nanofiber mesh for ultrasensitive broadband acoustic flow detection,2018.to appear Journal of Micromechanics and Microengineering.
[42]J.Zhou and R.Miles.Directional sound detection by sensing acoustic flow,2018.to appear IEEE Sensors.
[43]J.M.Crowley,Fundamentals of applied electrostatics.John Wiley&Sons,1986.
[44]N.Jonassen,Electrostatics.Springer Science&Business Media,2013.
[45]T.F.Eibert and V.Hansen,“On the calculation of potential integrals for linear source distributions on triangular domains,”IEEE Transactions on Antennas and Propagation,vol.43,no.12,pp.1499-1502,1995.
[46]J.Zhou,R.N.Miles,and S.Towfighian,“A novel capacitive sensing principle for microdevices,”in ASME 2015 International Design Engineering Technical Conferences and Computers and Information in Engineering Conference.American Society of Mechanical Engineers,2015,pp.V004T09A024-V004T09A024.