(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】GLP-1ペプチドの噴霧乾燥のプロセス
(51)【国際特許分類】
A61K 38/26 20060101AFI20231227BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20231227BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20231227BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
A61K38/26
A61K9/14
A61P3/04
A61P3/10
(21)【出願番号】P 2021535869
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(86)【国際出願番号】 EP2019086645
(87)【国際公開番号】W WO2020127950
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-16
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509091848
【氏名又は名称】ノヴォ ノルディスク アー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】パル・トル・イングヴァルソン
【審査官】濱田 光浩
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-506956(JP,A)
【文献】特表2016-515522(JP,A)
【文献】特表2010-526039(JP,A)
【文献】特表2012-513438(JP,A)
【文献】国際公開第1998/047493(WO,A1)
【文献】特表2015-521610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/26
A61K 9/14
A61P 3/04
A61P 3/10
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セマグルチドを含む供給溶液
を噴霧乾燥
するためのプロセスであって、前記プロセスが
、前記供給溶液を供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを
、前記噴霧乾燥機へと、アトマイジングガス流量で導入することと、を含み、
前記供給溶液が、溶媒中にセマグルチドを含み、
前記アトマイジングガス流量(kg/時間)の、
前記供給流量(kg/時間)に対する比率が、1.0~1.7の範囲である、プロセス。
【請求項2】
前記アトマイジングガス流量(kg/時間)の、
前記供給流量(kg/時間)に対する前記比率が、1.1~1.7の範
囲である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記供給流量が、20~60kg/時間である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記供給流量が、41~51kg/時間である、請求
項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記アトマイジングガス流量が、20~80kg/時間である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記アトマイジングガス流量が、52~62kg/時間である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記供給溶液が、40~70%(w/w)水性有機溶媒中
に0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記水性有機溶媒が、水性エタノールおよび水性アセトニトリルからなるリストから選択される、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記供給溶液が、1~5%(w/w)のセマグルチドを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項10】
前記供給溶液が、1~3%(w/w)のセマグルチドを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項11】
前記供給溶液が、45~60%(w/w)の水性有機溶媒を含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項12】
前記供給溶液が、48~55%(w/w)の水性有機溶媒を含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項13】
前記供給溶液が、48~53%(w/w)水性エタノール中に2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項14】
前記供給溶液が、50~55%(w/w)水性アセトニトリル中に2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項15】
前記噴霧乾燥機が、出口を更に含み、前記出口
の温度が、50~100℃である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項16】
前記出口
の温度が、60~90℃である、請求
項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記噴霧乾燥機が、入口を更に含み、前記入口
の温度が、85~200℃である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項18】
乾燥ガスを導入することをさらに含み、前記乾燥ガス流量が、1000~1800kg/時間である、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項19】
前記噴霧乾燥機が、ノズルを更に含み、前記ノズルが、少なくとも2つの流体入口チャネルを有する、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項20】
前
記ノズルが、2流体ノズルである、請求
項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記噴霧乾燥機が、出口を更に含み、
前記供給溶液が、50~55%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.2%(w/w)セマグルチドから本質的にな
り、
前記供給溶液が、40~50kg/時間の供給流量で前記噴霧乾燥機に導入され、
前記アトマイジングガスが、
前記噴霧乾燥機へと、55~60kg/時間のアトマイジングガス流量で導入され、
乾燥ガスが、前記噴霧乾燥機へと、1345~1355kg/時間の乾燥ガス流量
で導入され、
前記出口の温度が、70~75℃
であり、
前記乾燥ガスおよび
前記アトマイジングガスが、両方とも窒素で
ある、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項22】
前記アトマイジングガス流量(kg/時間)の、前記供給流量(kg/時間)に対する比率が、1.2~1.7の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項23】
前記噴霧乾燥機が、出口を更に含み、
前記供給溶液が、50~55%(w/w)水性エタノール中に2.0~2.2%(w/w)セマグルチドを含み、
前記供給溶液が、40~50kg/時間の供給流量で前記噴霧乾燥機に導入され、
前記アトマイジングガスが、前記噴霧乾燥機へと、55~60kg/時間のアトマイジングガス流量で導入され、
乾燥ガスが、前記噴霧乾燥機へと、1345~1355kg/時間の乾燥ガス流量で導入され、
前記出口の温度が、70~75℃である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項24】
前記噴霧乾燥機が、入口を更に含み、前記入口の温度が、120~160℃である、請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記乾燥ガスおよび前記アトマイジングガスが、両方とも窒素である、請求項23に記載のプロセス。
【請求項26】
前記噴霧乾燥機が、入口および出口を更に含み、
前記供給溶液が、42~60%(w/w)水性エタノール中に1~5%(w/w)セマグルチドを含み、
前記供給溶液が、35~56kg/時間の供給流量で前記噴霧乾燥機に導入され、
前記アトマイジングガスが、前記噴霧乾燥機へと、38~65kg/時間のアトマイジングガス流量で導入され、
乾燥ガスが、前記噴霧乾燥機へと、1198~1748kg/時間の乾燥ガス流量で導入され、
前記出口の温度が、58~90℃であり、
前記入口の温度が、106~179℃である、請求項1に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GLP-1ペプチド、例えば、セマグルチドを含む供給溶液の噴霧乾燥の分野に関する。より詳細には、本発明は、改善された収量が得られるセマグルチドを含む供給溶液の噴霧乾燥のためのプロセス、該プロセスによって得られるセマグルチド、および医薬におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス収率は、製剤の製造コストの低減を確保する上で非常に重要である。原体の噴霧乾燥中に、産物は、例えば、噴霧乾燥機の壁に必然的に失われる。乾燥プロセス中に失われる産物が可能な限り少なく、可能な限り高い収率が得られる、原体の噴霧乾燥プロセスを得ることが非常に望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【文献】WHO Drug Information Vol.24,No.1,2010
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施形態では、本発明は、セマグルチドを含む供給溶液の噴霧乾燥のためのプロセスであって、プロセスが、セマグルチドを含む供給溶液を供給流量(kg/時間)で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガス(atomising gas)をアトマイジングガス流量(kg/時間)で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間) 対 供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である、プロセスに関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、水性エタノール中のセマグルチドの実験室スケール実験からのデータのプロットである(実施例1、表3)。アトマイジングガス流量(kg/時間)/供給流量(kg/時間)の比率が1.1~1.7である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることが見出された。
【
図2】
図2は、水性エタノール中のセマグルチドの生産スケール実験からのデータのプロットである(実施例2、表4)。アトマイジングガス流量/供給流量の比率が1.0~1.7である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることが見出された。
【
図3】
図3は、水性アセトニトリル中のセマグルチドの実験室スケール実験からのデータのプロットである(実施例3、表5)。アトマイジングガス流量(kg/時間)/供給流量(kg/時間)の比率が1.0~1.7である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることが見出された。
【発明を実施するための形態】
【0007】
噴霧乾燥は、原体および製剤の製造のステップとしてよく使用され、このプロセスの収率は、最終的な製剤の全体的な産物コストにとって重要である。得られた収率に影響を与えるいくつかのパラメータ、例えば、出口温度が高いほど収率が高いことが一般的に認識される。これは、より高い温度のほうが衝突時に噴霧乾燥機の内壁と固着しにくい乾燥機粒子が得られるためである。
【0008】
本発明者らは、GLP-1ペプチド、例えば、セマグルチドを含む供給溶液の噴霧乾燥時に、出口温度を上昇させることによって収率のわずかな差が見られることを観察した。代わりに、驚くべきことに、アトマイジングガス流量(kg/時間)と供給流量(kg/時間)との間の比率が、増加した収率を得るためにより重要であることが見出された。いくつかの実施形態では、より高い収率は、アトマイジングガス流(kg/時間)と供給流(kg/時間)との間の比率が、1.0~1.7の範囲内である場合に得られる。kg/時間でのアトマイジングガス流量とkg/時間での供給流量の比率は、使用される装置(例えば、実験室スケール対生産スケール)および出口温度から実質的に独立している。したがって、アトマイジングガス流量および供給流量がスケール間で実質的に異なる場合でも、アトマイジングガス流量と供給流量との比率を同じ範囲内で操作することができる。
【0009】
噴霧乾燥のプロセス
本発明は、GLP-1ペプチドを含む供給溶液の噴霧乾燥プロセスに関する。一実施形態では、本発明は、GLP-1ペプチドセマグルチドを含む供給液の噴霧乾燥のためのプロセスであって、該プロセスが、溶媒中にセマグルチドを含む供給液を供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスをアトマイジングガス流量で導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である、プロセスに関する。いくつかの実施形態では、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率は、1.1~1.7または1.2~1.7である。
【0010】
いくつかの実施形態では、供給溶液は、溶媒中のGLP-1ペプチドの溶液を含む。いくつかの実施形態では、供給溶液は、溶媒中のGLP-1ペプチドセマグルチドの溶液を含む。いくつかの実施形態では、溶媒は、エタノールまたはアセトニトリルなどの水性有機溶媒、すなわち、水混和性有機溶媒である。いくつかの実施形態では、溶媒は、水性エタノールなどの水性アルコール性溶媒であり、すなわち、水およびエタノールを含む。いくつかの実施形態では、供給溶液は、水性エタノール中のセマグルチドから実質的になる。いくつかの実施形態では、水性エタノールは、40~70%(w/w)、例えば45~60%(w/w)または48~53%(w/w)の濃度である。水性エタノールの濃度は、エタノールの含有量から定義され、すなわち、70%(w/w)水性エタノールは、70%重量のエタノールおよび30%重量の水から実質的になる。いくつかの実施形態では、溶媒は、水性アセトニトリルであり、すなわち、水およびアセトニトリルを含む。いくつかの実施形態では、供給溶液は、水性アセトニトリル中のセマグルチドから実質的になる。いくつかの実施形態では、水性アセトニトリルは、40~70%(w/w)、例えば45~60%(w/w)または48~55%(w/w)の濃度である。水性アセトニトリルの濃度は、アセトニトリルの含有量から定義され、すなわち、70%(w/w)水性アセトニトリルは、70%重量のアセトニトリルおよび30%重量の水から実質的になる。
【0011】
いくつかの実施形態では、供給溶液中のセマグルチドの濃度は、0.5~10%(w/w)、例えば、1~5%(w/w)または1~3%(w/w)である。いくつかの実施形態では、供給溶液は、48~53%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む。いくつかの実施形態では、供給溶液は、48~53%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドから実質的になる。いくつかの実施形態では、供給溶液は、50~55%(w/w)水性アセトニトリル中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む。いくつかの実施形態では、供給溶液は、50~55%(w/w)水性アセトニトリル中の2.0~2.5%(w/w)のセマグルチドから本質的になる。本明細書で使用される場合、「供給溶液はセマグルチドから実質的になる」とは、製造プロセスからの他の薬剤、例えば、塩またはペプチド不純物が存在し得、例えば、主要成分はセマグルチドであり、賦形剤は追加されていないことを指す。いくつかの実施形態では、噴霧乾燥機に導入される供給溶液は、最終的なクロマトグラフィー製造ステップから供給され、主成分としてセマグルチド(80~100%)を含むが、例えば、製造から持ち越される塩および不純物も含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、供給溶液は、20~60kg/時間、例えば36~56kg/時間または41~51kg/時間などの供給流量で噴霧乾燥チャンバに導入される。
【0013】
アトマイジングガスを使用して、供給溶液を噴霧乾燥チャンバに霧化する。いくつかの実施形態では、アトマイジングガスは、空気または窒素である。いくつかの実施形態では、アトマイジングガスは、20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で導入される。いくつかの実施形態では、アトマイジングガス流量は、30~77kg/時間である。いくつかの実施形態では、アトマイジングガス流量は、52~62kg/時間である。
【0014】
ノズルを使用して、供給溶液を霧化し、すなわち、供給溶液を小さな粒子の噴霧状に変形させる。供給溶液およびアトマイジングガスは、ノズルを介して噴霧乾燥チャンバに導入される。いくつかの実施形態では、使用されるノズルは、2流体ノズルまたは3流体ノズルなどの少なくとも2つの流体入口チャネルを有する。いくつかの実施形態では、ノズルは、例えば、5mmまたは6.5mmのキャップを有する1.0mmの内径を有する、2流体ノズルである。
【0015】
乾燥ガスを利用して、噴霧乾燥チャンバ内の霧化された供給溶液を乾燥させる。いくつかの実施形態では、乾燥ガスは、空気または窒素である。いくつかの実施形態では、乾燥ガスは、85~200℃の入口温度(T入口)で導入される。いくつかの実施形態では、入口温度は、100~180℃、例えば120~160℃である。入口温度は、出口温度、供給流量、アトマイジングガス流量、および乾燥ガス流量の所望の設定点を維持するように調整され、したがって、実施例に記載されるように、該パラメータに応じて変化し得る。いくつかの実施形態では、乾燥ガスの出口温度(T出口)は、50~100℃、例えば55~90℃である。いくつかの実施形態では、乾燥ガス流量は、1000~1800kg/時間である。いくつかの実施形態では、乾燥ガス流量は、1200~1750kg/時間、例えば1300~1400kg/時間または1345~1355kg/時間である。
【0016】
いくつかの実施形態では、プロセスは、溶媒中にセマグルチドを含む供給溶液を供給流量(kg/時間)で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスをアトマイジングガス流量(kg/時間)で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である。
【0017】
いくつかの実施形態では、プロセスは、溶媒中にセマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である。
【0018】
いくつかの実施形態では、プロセスは、溶媒中にセマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7であり、出口温度が、55~90℃である。
【0019】
いくつかの実施形態では、プロセスは、40~70%(w/w)水性エタノール中の0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である。
【0020】
いくつかの実施形態では、プロセスは、40~70%(w/w)水性エタノール中の0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7であり、出口温度が、55~90℃である。
【0021】
いくつかの実施形態では、プロセスは、48~53%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を41~51kg/時間の供給流量、およびアトマイジングガスを52~62kg/時間の霧化流量で2流体ノズルを介して噴霧乾燥チャンバに導入することを含み、乾燥ガス流量は、120~160℃の入口温度、および55~90℃の出口温度を伴う1345~1355kg/時間であり、乾燥ガスおよびアトマイジングガスが、両方とも窒素である。
【0022】
いくつかの実施形態では、プロセスは、50~55%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.2%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を、1.2の比率で生じる45~47kg/時間の供給流量、および55~59kg/時間の霧化流で2流体ノズルを介して噴霧乾燥チャンバに導入することを含み、乾燥ガス流量は、1348~1355kg/時間であり、73℃の出口温度であり、乾燥ガスおよびアトマイジングガスが、両方とも窒素である。入口温度は、それに応じて、例えば、130~150℃の間隔で入口温度に調節される。特定の実施形態では、プロセスは、53%(w/w)水性エタノール中の2.1%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を、1.2の比率で生じる46kg/時間の供給流量、および57kg/時間のアトマイジングガス流で2流体ノズルを介して噴霧乾燥チャンバに導入することを含み、乾燥ガス流量は、1350kg/時間であり、73℃の出口温度であり、乾燥ガスおよびアトマイジングガスが、両方とも窒素である。入口温度は、それに応じて、例えば、130~150℃Cまたは137~139℃の入口温度に調節される。
【0023】
いくつかの実施形態では、プロセスは、40~70%(w/w)水性アセトニトリル中の0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7である。
【0024】
いくつかの実施形態では、プロセスは、40~70%(w/w)水性アセトニトリル中の0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を20~60kg/時間の供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスを20~80kg/時間のアトマイジングガス流量で噴霧乾燥機に導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7であり、55~90℃の出口温度である。
【0025】
いくつかの実施形態では、プロセスは、48~53%(w/w)水性アセトニトリル中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む供給溶液を41~51kg/時間の供給流量、およびアトマイジングガスを52~62kg/時間の霧化流量で2流体ノズルを介して噴霧乾燥チャンバに導入することを含み、乾燥ガス流量は、1345~1355kg/時間であり、55~90℃の出口温度であり、乾燥ガスおよびアトマイジングガスが、両方とも窒素である。入口温度は、それに応じて、例えば、100~160℃の入口温度に調節される。
【0026】
セマグルチド
GLP-1ペプチドセマグルチドは、WO2006/097537、実施例4に記載されるように調製することができる。セマグルチドはまた、N6,26-{18-[N-(17-カルボキシヘプタデカノイル)-L-γ-グルタミル]-10-オキソ-3,6,12,15-テトラオキサ-9,18-ジアザオクタデカノイル}-[8-(2-アミノ-2-プロパン酸),34-L-アルギニン]ヒトグルカゴン様ペプチド1(7~37)としても知られており、WHO Drug Information Vol.24,No.1,2010を参照されたく、以下の構造を有する。
【0027】
【0028】
いくつかの実施形態では、セマグルチドは、その完全または部分的にイオン化された形態で存在してもよく、例えば、1つ以上のカルボン酸基(-COOH)は、カルボキシレート基(-COO-)に脱プロトン化されてもよく、および/または1つ以上のアミノ基(-NH2)は、-NH3
+基にプロトン化されてもよい。いくつかの実施形態では、セマグルチドは、塩の形態である。
【0029】
用途
本発明のプロセスにより取得可能な産物は、1つ以上の医薬的に許容される賦形剤と共に医薬組成物での使用を意図する。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスによって取得可能な産物は、皮下投与用である。いくつかの実施形態では、本プロセスによって取得可能な産物は、経口投与用であり、例えば、錠剤の形態である。
【0030】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスによって取得可能な産物は、医薬で使用するためのものである。
【0031】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスによって取得可能な産物は、2型糖尿病および/もしくは肥満の治療または予防に使用され得る。
【0032】
本明細書に別段示されない限り、単数形で提示される用語は、複数形も含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、数または間隔に関連して与えられる特定の値は、特定の値として、またはおよそ特定の値(例えば、特定の値のプラスまたはマイナス10パーセント)として理解され得る。
【0034】
実施形態
以下は、本発明の非限定的な実施形態である:
1.セマグルチドを含む供給溶液の噴霧乾燥のためのプロセスであって、該プロセスが、溶媒中にセマグルチドを含む供給溶液を供給流量で噴霧乾燥機に導入することと、アトマイジングガスをアトマイジングガス流量で導入することと、を含み、アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.0~1.7の範囲である、プロセス。
2.アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.1~1.7の範囲内である、実施形態1に記載のプロセス。
3.アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.2~1.7の範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
4.アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.2~1.6の範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
5.アトマイジングガス流量(kg/時間)対供給流量(kg/時間)の比率が、1.2~1.5の範囲内である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
6.供給流量が、20~60kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
7.供給流量が、30~58kg/時間である、先行する実施形態のいずれかに記載のプロセス。
8.供給流量が、35~56kg/時間である、先行する実施形態のいずれかに記載のプロセス。
9.供給流量が、41~51kg/時間である、先行する実施形態のいずれかに記載のプロセス。
10.アトマイジングガス流量が、20~80kg/時間である、先行する実施形態のいずれかに記載のプロセス。
11.アトマイジングガス流量が、30~77kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
12.アトマイジングガス流量が、38~65kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
13.アトマイジングガス流量が、52~62kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
14.供給溶液が、溶媒中のセマグルチドから実質的になる、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
15.供給液溶媒が、水混和性有機溶媒を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
16.供給溶液溶媒が、有機アルコール性溶媒を含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
17.供給溶液溶媒が、エタノールを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
18.供給溶液溶媒が、水性エタノールである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
19.供給溶液溶媒が、40~70%(w/w)水性エタノールである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
20.供給溶液溶媒が、45~60%(w/w)水性エタノールである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
21.供給溶液溶媒が、48~55%(w/w)水性エタノールである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
22.供給溶液溶媒が、48~53%(w/w)水性エタノールである、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
23.供給溶液溶媒が、アセトニトリルを含む、実施形態1~15のいずれか1つに記載のプロセス。
24.供給溶液溶媒が、水性アセトニトリルである、実施形態1~15または23のいずれか1つに記載のプロセス。
25.供給溶液溶媒が、40~70%(w/w)水性アセトニトリルである、実施形態1~15または23~24のいずれか1つに記載のプロセス。
26.供給溶液溶媒が、45~60%(w/w)水性アセトニトリルである、実施形態1~15または23~25のいずれか1つに記載のプロセス。
27.供給溶液溶媒は、48~55%(w/w)の水性アセトニトリルである、実施形態1~15または23~26のいずれか1つに記載のプロセス。
28.供給溶液が、0.5~10%(w/w)セマグルチドを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
29.供給溶液が、1~5%(w/w)セマグルチドを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
30.供給溶液が、1~3%(w/w)セマグルチドを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
31.供給溶液が、2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
32.供給溶液が、48~53%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
33.供給溶液が、48~53%(w/w)水性エタノール中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを実質的に含む、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
34.供給溶液が、48~55%(w/w)水性アセトニトリル中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを含む、実施形態1~15または23~31のいずれか1つに記載のプロセス。
35.供給溶液が、48~55%(w/w)水性アセトニトリル中の2.0~2.5%(w/w)セマグルチドを実質的に含む、実施形態1~15または23~31のいずれか1つに記載のプロセス。
36.アトマイジングガスが、窒素または空気である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
37.アトマイジングガスが、窒素である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
38.乾燥ガスが、窒素または空気である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
39.乾燥ガスが、窒素である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
40.アトマイジングガスおよび乾燥ガスが、両方とも窒素である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
41.出口温度が、50~100℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
42.出口温度が、55~90℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
43.出口温度が、68~80℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
44.入口温度が、出口温度、アトマイジングガス流量、供給流量、および乾燥ガス流量の所望の設定点を維持するように調整される、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
45.入口温度が、85~200℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
46.入口温度が、100~180℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
47.入口温度が、120~160℃である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
48.乾燥ガス流量が、1000~1800kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
49.乾燥ガス流量が、1200~1750kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
50.乾燥ガス流量が、1300~1400kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
51.乾燥ガス流量が、1345~1355kg/時間である、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
52.霧化に使用されるノズルが、2流体ノズルまたは3流体ノズルなどの少なくとも2つの流体入口チャネルを有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
53.使用されるノズルが、2流体ノズルである、先行する実施形態のいずれかに記載のプロセス。
54.使用されるノズルが、5mmまたは6.5mmのキャップを有する1.0mmの内径を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
55.使用されるノズルが、6.5mmのキャップを有する1.0mmの内径を有する、先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセス。
56.先行する実施形態のいずれか1つに記載のプロセスによって取得可能である産物。
57.治療有効量の実施形態56に記載の産物を含む、医薬組成物。
58.錠剤の形態である、実施形態57に記載の医薬組成物。
59.医薬で使用するための、実施形態57~58に記載の医薬組成物。
60.糖尿病または肥満の治療に使用するための、実施形態57~58に記載の医薬組成物。
61.治療を必要とする患者において糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の実施形態1~55のいずれか1つに記載のプロセスによって取得可能である産物、実施形態56に記載の産物、または実施形態57~58のいずれか1つに記載の医薬組成物を該患者に投与することを含む、方法。
62.治療を必要とする患者において肥満を治療する方法であって、治療有効量の実施形態1~55のいずれか1つに記載のプロセスによって取得可能である産物、実施形態56に記載の産物、または実施形態57~58のいずれか1つに記載の医薬組成物を該患者に投与することを含む、方法。
【実施例】
【0035】
一般的な方法
実験室スケール:
水性有機溶媒中のセマグルチドの供給溶液を、各実施例で与えられた濃度で、すべての実験室スケール実験に使用した。
【0036】
噴霧乾燥実験を、乾燥ガスの再循環のための不活性ループB-295と連結されたBuchi B-290実験室スケール噴霧乾燥機で行った。窒素ガスを、アトマイジングガスとして、および乾燥ガスとして使用した。内径0.7mm、キャップ径1.5mmを有する2流体ノズルを霧化に使用した。
【0037】
凝縮器温度設定点は、すべての実験に対して5℃であり、安定化に使用した溶媒は、各実施例の供給溶液の水性有機溶媒に対応する。
【0038】
吸引器を100%でスイッチを入れ、続いて窒素ガスを、所与の実験条件(組み込み型ロータメーターで22~39mm Hg、0.33~0.79kg/時間に相当する)に必要なレベルで投入した。噴霧乾燥機内で十分に低い酸素レベル(<6体積%)に達したときに、ヒーターを90~100℃の設定点にスイッチを入れ、噴霧乾燥機を加熱した(ガス安定化)。意図した出口温度に達したときに、入口温度設定点を増加させ(104~134℃)、続いて供給溶液流を開始し、段階的増加により標的出口温度(溶媒安定化)を維持した。標的供給溶液流量に到達したら(0.37kg/時間±0.06kg/時間)、実際の標的出口温度を入口温度を微調整することで得た(100~134℃、試験した出口温度に応じて)。最後に、すべてのパラメータを必要に応じて検証した。実験で使用したパラメータの下限および上限を表1に示す。
【0039】
【0040】
安定した温度プロファイルに達したら、噴霧乾燥機の供給管を安定化溶媒から上述のように所定の水性有機溶媒中のセマグルチドの供給溶液に移し、実際の噴霧乾燥プロセスを開始した。産物を、乾燥チャンバと接続した高性能サイクロンによって40~70分間収集した。収率は、乾燥減量法(LOD)を用いて得られた溶媒/水分レベルを考慮に入れて、収集した物質として計算した。
【0041】
生産スケール:
42~60%(w/w)水性エタノール溶媒中のセマグルチドの1~5%(w/w)供給溶液を、生産スケール実験に使用した。
【0042】
噴霧乾燥実験を、2流体ノズルおよび霧化のための窒素を使用して、PSD4生産スケール噴霧乾燥機で行った。2流体ノズルは、内径1.0mm、キャップ系6.5mmを有した。窒素ガスも乾燥ガスとして使用した。
【0043】
安定化に使用した溶媒は、セマグルチド(42~60%(w/w))を含む溶液の水性エタノール組成物と一致した。バッチ開始前に、噴霧乾燥機を必要な設定点値で安定化させ、入口温度を調整して所望の出口温度を得た。生産スケール実験で使用したパラメータの下限および上限を表2に示す。
【0044】
【0045】
安定したパラメータに達したら、安定化溶媒からセマグルチド供給溶液に切り替えて、実際の噴霧乾燥プロセスを開始した。予め定義した間隔でフィルタバッグブローバックを備えたフィルタバッグスリーブを使用して、産物を1~71時間収集した。収率は、RP-HPLCで取得した原体のセマグルチド含有量を考慮に入れて、収集した物質として計算した。
【0046】
実施例1:
53.5%(w/w)水性エタノール中の2.1%(w/w)セマグルチド溶液の噴霧乾燥を、一般的な方法-実験室スケールに記載したように行った。結果を表3および
図1に示す。以下のデータは、2回の実験の平均である*がマークされていない限り、単一の実験に基づく。収集した物質の純度を、選択した実験について分析し、産物の分解は観察されなかった。
【0047】
【0048】
表3および
図1に示した結果は、アトマイジングガス流量(kg/時間)/供給流量(kg/時間)の比率が約1.1~1.7である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることを示す。
【0049】
実施例2:
セマグルチドの噴霧乾燥を、表2に示すパラメータを変更して、一般的な方法-生産スケールに記載したように行った。結果を表4および
図2に示す。以下のデータは、単一の実験に基づく。収集した物質の純度を、選択した実験について分析し、産物の分解は観察されなかった。
【0050】
【0051】
表4および
図2に示した結果は、アトマイジングガス流量/供給流量の比率が1.1~1.7である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることを示す。
【0052】
SAS JMP(登録商標)ソフトウェア(バージョン12.2)を使用した、表4におけるデータの標準最小二乗データ分析は、アトマイジングガス流量(kg/時間)と供給流量(kg/時間)との比率が、1.0~1.7の間隔内で収率に有意な影響を与えることを示す。
【0053】
実施例3:
53.5%(w/w)水性アセトニトリル中の2.1%(w/w)セマグルチド溶液の噴霧乾燥を、一般的な方法-実験室スケールに記載したように行った。結果を表5および
図3に示す。以下のデータは、単一の実験に基づく。収集した物質の純度を、選択した実験について分析し、産物の分解は観察されなかった。
【0054】
【0055】
表5および
図3に示した結果は、アトマイジングガス流量(kg/時間)/供給流量(kg/時間)の比率が1.0~1.7の間隔内である場合に、指定された比率外で実施された実験と比較して高い収率が得られることを示す。
【0056】
本発明のある特定の特徴が本明細書に例示および記載されているが、ここで、多くの修正、置換、変更、および同等物が当業者に想到されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるこうしたすべての修正および変更を網羅することを意図していることが理解されるべきである。