(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-26
(45)【発行日】2024-01-10
(54)【発明の名称】インサイチュ重合難燃剤及びその製造方法並びにそれで構成される成形用組成物
(51)【国際特許分類】
C09K 21/14 20060101AFI20231227BHJP
C08G 69/26 20060101ALI20231227BHJP
C08G 69/42 20060101ALI20231227BHJP
C08L 77/06 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
C09K21/14
C08G69/26
C08G69/42
C08L77/06
(21)【出願番号】P 2021566302
(86)(22)【出願日】2020-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2020084263
(87)【国際公開番号】W WO2020224376
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】201910383955.2
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520070792
【氏名又は名称】金発科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】KINGFA SCI. & TECH. CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.33 Kefeng Road, Science City, Hi-Tech Industrial Development Zone, Guangzhou, Guangdong 510663, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【氏名又は名称】森住 憲一
(72)【発明者】
【氏名】常 歓
(72)【発明者】
【氏名】黄 険波
(72)【発明者】
【氏名】葉 南▲ビャオ▼
(72)【発明者】
【氏名】曹 民
(72)【発明者】
【氏名】張 伝輝
(72)【発明者】
【氏名】姜 蘇俊
(72)【発明者】
【氏名】解 明晨
(72)【発明者】
【氏名】閻 昆
(72)【発明者】
【氏名】彭 忠泉
【審査官】藤井 明子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-121698(JP,A)
【文献】特表2006-522842(JP,A)
【文献】特開2006-002005(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104419003(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104119673(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104231262(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104211954(CN,A)
【文献】特開平10-131056(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0198011(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 21/00-21/14
C08G 69/00-69/50
C08L 1/00-101/14
C08K 3/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インサイチュ重合された難燃剤であって、以下のモノマー:
ジ酸モノマーA:ここで、A1はテレフタル酸であり、A2は3-ヒドロキシフェニルホスホリルプロピオン酸、ビス(p-カルボキシフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(p-カルボキシフェニル)メチルホスフィンオキシド、ビス(p-カルボキシフェニル)エチルホスフィンオキシド、[(6-オキシド-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸のうちの少なくとも一つから選択されるリン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーであり、A1+A2=100mol%であり、A1=50-90mol%であり、A2=10-50mol%である;および
ジアミンモノマーB:4-36個の炭素原子を含む1又はそれ以上のジアミンモノマー、
から誘導されたものであり、相対粘度は1.2-1.5であり、テスト条件は、25℃±0.01℃での98%濃硫酸中、インサイチュ重合難燃剤濃度は10mg/mLであることを特徴とするインサイチュ重合難燃剤。
【請求項2】
リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは[(6-オキシド-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸
である、ことを特徴とする請求項1に記載のインサイチュ重合難燃剤。
【請求項3】
インサイチュ重合難燃剤の相対粘度は1.35-1.42であり、テスト条件は、25℃±0.01℃での98%濃硫酸中、インサイチュ重合難燃剤濃度は10mg/mLである、ことを特徴とする請求項1に記載のインサイチュ重合難燃剤。
【請求項4】
ジ酸モノマーAにおいて、A2の含有量は15-40mol%である、ことを特徴とする請求項1に記載のインサイチュ重合難燃剤。
【請求項5】
前記ジアミンモノマーBは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミンのうちの一つ又は複数から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載のインサイチュ重合難燃剤。
【請求項6】
ジ酸モノマーA、ジアミンモノマーB、触媒、脱イオン水を秤量して高温高圧反応釜に加え、ガス充填換気して釜内の雰囲気を窒素にした後、160-180℃に昇温し、0.5時間恒温反応し、200-210℃に昇温し続け、且つ0.5時間恒温反応し、240-250℃に昇温し続け、1時間恒温反応し、約0.5時間排水し、得られたインサイチュ重合難燃剤を排出するという各ステップを含む、ことを特徴とする請求項1-5のいずれか1項に記載のインサイチュ重合難燃剤の製造方法。
【請求項7】
請求項1-5のいずれか1項に記載のインサイチュ重合難燃剤から構成されるポリアミド成形用組成物であって、該ポリアミド成形用組成物100重量部を基準に、重量部で、以下の成分:
半芳香族ポリアミド少なくとも40部、
インサイチュ重合難燃剤5-45部、
を含む、ことを特徴とするポリアミド成形用組成物。
【請求項8】
前記半芳香族ポリアミドのジ酸モノマーにおいて、テレフタル酸の含有量は50-100mol%であり、
前記半芳香族ポリアミドのジアミンモノマーは4-36個の炭素原子を有するジアミンのうちの一つ又は複数から選択され、
前記4-36個の炭素原子を有するジアミンは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1,36-トリヘキサデカンジアミン;
1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミン;
ジアミノシクロヘキサ
ン、メチルジアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン、
ビス(アミノメチル)ノルボルナン、
ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、
のうちの少なくとも一つから選択される、ことを特徴とする請求項7に記載のポリアミド成形用組成物。
【請求項9】
前記半芳香族ポリアミドは、25℃±0.01℃の98%濃硫酸中で測定した濃度が10mg/mlの相対粘度が1.7-2.8である、ことを特徴とする請求項7に記載のポリアミド成形用組成物。
【請求項10】
補強繊維、フィラー、添加剤、加工助剤のうちの少なくとも一つをさらに含む、ことを特徴とする請求項7に記載のポリアミド成形用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新型高分子材料の技術分野に関し、特に、インサイチュ重合難燃剤及びその製造方法並びにそれで構成される成形用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリアミドは、最も広く応用されているエンジニアプラスチックであり、電子電気製品、家電などの分野で重要な応用があるが、ポリアミド自体の可燃性は、ポリアミドの応用普及を大きく制限しているため、ポリアミドの難燃変性は、非常に重要な意味がある。
【0003】
現在では、ポリアミド難燃変性剤は、ハロゲン含有難燃変性剤とノンハロゲン難燃変性剤に分けられるが、ハロゲン含有難燃材料は、燃焼時に大量のハロゲン含有有毒腐食性ガスを生成し、二次被害を引き起こす。環境保護の要求がますます厳しくなるにつれて、人々は、ノンハロゲン難燃材料に対するニーズがますます切実になっている。ノンハロゲン難燃変性剤は、主にリン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコン系難燃剤等を含み、そのうちリン系難燃剤の難燃効果が最適である。
【0004】
通常では、リン系難燃剤に使用されるのは、リン含有無機塩が多く、例えば特許CN100564454Cは、次亜リン酸塩難燃変性ポリアミドを開示するが、このタイプの難燃剤は、小分子無機塩であり、高分子樹脂マトリックスとの適合性が比較的に低く、凝集、析出、材料表面への移行などの分布不均一の問題が生じやすく、材料の性能に影響を与える。US5859147Aは、リン酸エステル構造を含むアルキル化合物を合成し、難燃剤の表面析出の問題をある程度で解決することができるが、この化合物の構造は、それが無定型ポリアミドのみに対してより高い適合性を有することを決定し、それは、無定型ポリアミドにおける難燃剤の表面移行の問題のみを解決したが、結晶、半結晶型の半芳香族ポリアミドに対しては効果がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、以上の技術欠陥を克服し、半芳香族ポリアミドの中で析出せず、半芳香族ポリアミドの他の性能に影響を与えないという利点を有するインサイチュ重合された半芳香族ポリアミドオリゴマーとしてのインサイチュ重合難燃剤を提供することにある。本発明は、上記インサイチュ重合難燃剤の製造方法をさらに提供する。
【0006】
本発明の別の目的は、難燃効果が高く、力学的特性が高いという利点を有する本発明のインサイチュ重合難燃剤を添加するポリアミド成形用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の技術案によって実現される。
インサイチュ重合難燃剤であって、以下のモノマーから誘導される。
ジ酸モノマーA:A1は、テレフタル酸であり、A2は、リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーであり、A1+A2=100mol%であり、A1=50-90mol%であり、A2=10-50mol%であり、
ジアミンモノマーB:4-36個の炭素原子を含むジアミンモノマーのうちの一つ又は複数である。
【0008】
リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは、3-ヒドロキシフェニルホスホリルプロピオン酸(CEPPA)、ビス(p-カルボキシフェニル)フェニルホスフィンオキシド(BCPPO)、ビス(p-カルボキシフェニル)メチルホスフィンオキシド(BCMPO)、ビス(p-カルボキシフェニル)エチルホスフィンオキシド(BCEPO)、[(6-酸素-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸(DDP)のうちの少なくとも一つから選択され、
【0009】
本発明の好ましいリン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは、窒素元素を含まない。
【0010】
好ましくは、リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは、[(6-酸素-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸から選択され、その構造式は、以下の通りである。
【0011】
インサイチュ重合難燃剤の相対粘度は、1.2-1.5であり、テスト条件は、25℃±0.01℃であり、98%の濃硫酸において、インサイチュ重合難燃剤濃度は、10mg/mLである。本発明は、相対粘度でインサイチュ重合難燃剤の分子量サイズを特徴づけ、インサイチュ重合難燃剤は、一定の相対粘度の範囲内に達すると、良好な耐析出効果を有し、それで構成されるポリアミド成形用組成物の力学的特性がより高いことに体現される。
【0012】
好ましくは、ジ酸モノマーAにおいて、A2の含有量は、15-40mol%である。好ましいA2含有量で、製造難易度、難燃特性、耐析出能力は、いずれも良好なバランスを取り、より応用価値がある。A2の含有量は、15mol%-40mol%のうちのいずれかの含有量であってもよく、具体的には、15mol%、17mol%、19mol%、21mol%、23mol%、25mol%、27mol%、29mol%、31mol%、33mol%、35mol%、37mol%、39mol%、40mol%であってもよい。
【0013】
前記ジアミンモノマーBは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミンのうちの一つ又は複数から選択される。
【0014】
好ましくは、1,10-デカンジアミン、1,6-ヘキサンジアミンのうちの少なくとも一つから選択される。
【0015】
上記インサイチュ重合難燃剤の製造方法は、ジ酸モノマーA、ジアミンモノマーB、触媒(次亜リン酸ナトリウムであってもよい)、脱イオン水を秤量して高温高圧反応釜に加え、充填換気して釜内の雰囲気を窒素にした後、160-180℃に昇温し、0.5時間恒温反応し、200-210℃に昇温し続け、且つ0.5時間恒温反応し、240-250℃に昇温し続け、1時間恒温反応し、約0.5時間排水し、排出してインサイチュ重合難燃剤を得るというステップを含む。
【0016】
上記インサイチュ重合難燃剤で構成されるポリアミド成形用組成物であって、重量部で、以下の成分を含む。
半芳香族ポリアミド 40-100部、
インサイチュ重合難燃剤 5-45部。
【0017】
前記半芳香族ポリアミドのジ酸モノマーにおいて、テレフタル酸の含有量は、50-100mol%であり、前記半芳香族ポリアミドのジアミンモノマーは、4-36個の炭素原子を有するジアミンのうちの一つ又は複数から選択され、前記4-36個の炭素原子を有するジアミンは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1,36-ヘキサトリアコンタン、および他の直鎖状脂肪族ジアミン、1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミン、および他の直鎖状脂肪族ジアミン、リングヘキサンジアミン、メチルリングヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミンのうちの少なくとも一つから選択され、好ましくは、1,10-デカンジアミン、1,6-ヘキサンジアミンのうちの少なくとも一つから選択される。
【0018】
前記半芳香族ポリアミドは、25℃±0.01℃の98%の濃硫酸の中で測定した濃度が10mg/mlの半芳香ポリアミド樹脂の相対粘度は、1.7-2.8であり、好ましくは、2.0-2.3である。
【0019】
重量部で、補強繊維、フィラー、添加剤、加工助剤のうちの少なくとも一つをさらに含む。
【0020】
前記補強繊維の平均長さは、0.01mm-20mmであり、好ましくは、0.1mm-6mmであり、そのアスペクト比は、5:1-3500:1であり、好ましくは、30:1-600:1であり、ポリアミド成形用組成物の総重量パーセントに基づき、前記補強繊維の含有量は、10wt%-50wt%であり、より好ましくは、15wt%-40wt%であり、前記補強繊維は、無機補強繊維又は有機補強繊維であり、前記無機補強繊維は、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、金属クラッドのガラス繊維、セラミック繊維、ウォラストナイト繊維、金属炭素化物繊維、金属硬化繊維、アスベスト繊維、酸化アルミニウム繊維、炭素化シリコン繊維、石膏繊維又はホウ素繊維の一つ又は複数を含むが、それらに限られない。
【0021】
フィラーの平均粒径は、0.001μm-100μmであり、好ましくは、0.01μm-50μmであり、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、ホウ素酸アルミニウムウィスカ、ウォラストナイト、ゼオライト、カオリン、マイカ、タルク、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、モンモリロナイト、アスベスト、シリコンアルミニウム酸塩、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、ジルコニア、酸化チタン、酸化鉄、炭素酸カルシウム、炭素酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭素化シリコン又はシリカの一つ又は複数を含むが、それらに限られない。マイカは、一般的なマイカであってもよく、セリサイト、フッ素金雲母(合成マイカ)等であってもよく、モンモリロナイトは、一般的なモンモリロナイトであってもよく、リチウムモンモリロナイト、又は他の方式で変性されたモンモリロナイトであってもよい。
【0022】
本発明は、ポリアミド成形用組成物の添加剤と加工助剤に対して特別な要求がなく、添加剤は、トナー、紫外線防止剤又は他の耐候剤等であってもよく、加工助剤は、潤滑剤、抗酸化剤などであってもよく、ポリアミド成形用組成物の加工状況及び必要とされる他の特性に基づいて選択されてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、従来の技術と比べて、以下のような有益な効果を有する。
本発明は、半芳香族ポリアミド低共重合体の中でリン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーをインサイチュ重合することによって、インサイチュ重合難燃剤を得て、それで構成される半芳香族ポリアミド成形用組成物は、難燃特性が高く、力学的特性が高いという利点を有する。無機小分子リン系難燃剤が難燃変性を行って組成物の中で生成した凝集、析出又は材料表面への移行等の分布不均一の問題、及びリン酸エステル構造を含むアルキル化合物が無定型ポリアミドのみに対して高い適合性を有するという技術的問題を避ける。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、以下の実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の保護範囲を制限するものとして理解されるべきではない。
【0025】
本発明の実施例と比較例に使用される原料は、市販製品に由来する。
PA10T:Vicnyl 700、
PA6T66:Vicnyl 400、
抗酸化剤:抗酸化剤1098、
潤滑剤:ポリエチレンワックス、
OP935:ジエチル次亜リン酸塩、
CEMPO:ビス(2-カルボキシエチル)メチルホスフィンオキシド、
ガラス繊維:568H、平均長さ4ミリメートル、直径13ミクロン。
【0026】
インサイチュ共重合難燃剤の製造方法は、表1のインサイチュ共重合難燃剤のモノマー及びそのモル含有量に基づき、ジ酸モノマーA、ジアミンモノマーB、次亜リン酸ナトリウム、脱イオン水を秤量して高温高圧反応釜に加え、充填換気して釜内の雰囲気を窒素にした後、160-180℃に昇温し、0.5時間恒温反応し、200-210℃に昇温し続け、且つ0.5時間恒温反応し、240-250℃に昇温し続け、1時間恒温反応し、約0.5時間排水し、排出してインサイチュ重合難燃剤を得るというステップを含む。
【0027】
実施例と比較例のポリアミド成形用組成物の製造方法は、配合に従って半芳香族ポリアミド樹脂、難燃剤(インサイチュ共重合難燃剤又はOP935)、他の助剤を高速混合機の中で均一に混合した後、主供給口によって二軸スクリュー押出機の中に加え、サイドフィードスケールによって補強フィラーをサイドフィードし、押出し、通水冷却し、造粒且つ乾燥した後、前記ポリアミド成形用組成物を得ることである。
【0028】
各性能のテスト方法は、以下の通りである。
(1)相対粘度:標準GB/T 12006.1-1989を参照し、ウベローデ粘度計を採用して(25±0.01)℃の98%濃硫酸で濃度が0.25g/dL生成物の相対粘度を測定する。
(2)引張強度:標準ISO 527を参照し、樹脂材料の引張強度を検出する。
(3)屈曲強度:標準ISO 178を参照し、樹脂材料の屈曲強度を検出する。
(4)ノッチ衝撃強度/ノッチなし衝撃強度:標準ISO 180を参照し、樹脂材料の衝撃強度を検出する。
(5)UL94難燃等級:GB/T2408-1996を参照して測定を行い、試料寸法が13cm×1.3cm×0.3cmである。
(6)限界酸素指数(LOI):標準GB/T5454-1997を参照して測定を行い、試料寸法が12cm×1cm×0.4cmである。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
実施例1-4から分かるように、好ましいA2含有量で、ポリアミド成形用組成物の力学的特性と難燃特性は、いずれも比較的に高い。
【0035】
実施例2/5/6から分かるように、好ましくは、難燃剤モノマーDDPである。
【0036】
実施例2/7/8(実施例7-8は参考例)から分かるように、好ましい相対粘度の範囲は、1.2-1.5である。
【0037】
比較例1/2/3から分かるように、本発明で合成されるリン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーを含むインサイチュ共重合難燃剤は、通常の(2-カルボキシエチル)メチルホスフィンオキシド無機リン系難燃剤と比べて、その適合性がより高く、耐析出能力が高く、半芳香族ポリアミド樹脂自体の性能に対する影響が比較的に小さく、且つ難燃効果がより高い。
本発明の好ましい態様は以下を包含する。
〔1〕インサイチュ重合された難燃剤であって、以下のモノマー:
ジ酸モノマーA:ここで、A1はテレフタル酸であり、A2はリン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーであり、A1+A2=100mol%であり、A1=50-90mol%であり、A2=10-50mol%である;および
ジアミンモノマーB:4-36個の炭素原子を含む1又はそれ以上のジアミンモノマー、
から誘導されたものであることを特徴とするインサイチュ重合難燃剤。
〔2〕リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは、3-ヒドロキシフェニルホスホリルプロピオン酸、ビス(p-カルボキシフェニル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(p-カルボキシフェニル)メチルホスフィンオキシド、ビス(p-カルボキシフェニル)エチルホスフィンオキシド、[(6-オキシド-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸のうちの少なくとも一つから選択され、好ましくは、リン系芳香環含有の反応型難燃ジ酸モノマーは[(6-オキシド-6H-ジベンゾ-(c,e)(1,2)-オキサホスホリン-6-ケトン)-メチル]-コハク酸から選択される、ことを特徴とする〔1〕に記載のインサイチュ重合難燃剤。
〔3〕インサイチュ重合難燃剤の相対粘度は1.2-1.5であり、テスト条件は、25℃±0.01℃での98%濃硫酸中、インサイチュ重合難燃剤濃度は10mg/mLである、ことを特徴とする〔1〕に記載のインサイチュ重合難燃剤。
〔4〕ジ酸モノマーAにおいて、A2の含有量は15-40mol%である、ことを特徴とする〔1〕に記載のインサイチュ重合難燃剤。
〔5〕前記ジアミンモノマーBは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミンのうちの一つ又は複数から選択され、好ましくは、前記ジアミンモノマーBは1,10-デカンジアミン、1,6-ヘキサンジアミンから選択される、ことを特徴とする〔1〕に記載のインサイチュ重合難燃剤。
〔6〕ジ酸モノマーA、ジアミンモノマーB、触媒、脱イオン水を秤量して高温高圧反応釜に加え、ガス充填換気して釜内の雰囲気を窒素にした後、160-180℃に昇温し、0.5時間恒温反応し、200-210℃に昇温し続け、且つ0.5時間恒温反応し、240-250℃に昇温し続け、1時間恒温反応し、約0.5時間排水し、排出してインサイチュ重合難燃剤を得るという各ステップを含む、ことを特徴とする〔1〕-〔5〕のいずれか1項に記載のインサイチュ重合難燃剤の製造方法。
〔7〕〔1〕-〔5〕のいずれか1項に記載のインサイチュ重合難燃剤から構成されるポリアミド成形用組成物であって、該ポリアミド成形用組成物は、重量部で、以下の成分:
半芳香族ポリアミド40-100部、
インサイチュ重合難燃剤5-45部、
を含む、ことを特徴とするポリアミド成形用組成物。
〔8〕前記半芳香族ポリアミドのジ酸モノマーにおいて、テレフタル酸の含有量は50-100mol%であり、前記半芳香族ポリアミドのジアミンモノマーは4-36個の炭素原子を有するジアミンのうちの一つ又は複数から選択され、前記4-36個の炭素原子を有するジアミンは、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、1,14-テトラデカンジアミン、1,16-ヘキサデカンジアミン、1,18-オクタデカンジアミン、1,36-トリヘキサデカンジアミン、および他の直鎖状脂肪族ジアミン;1-ブチル-1,2-エチレンジアミン、1,1-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1-エチル-1,4-ブタンジアミン、1,2-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、1,4-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2,3-ジメチル-1,4-ブタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、3-メチル-1,5-ペンタンジアミン、2,5-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、3,3-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,4-ジエチル-1,6-ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,3-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,4-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2,5-ジメチル-1,7-ヘプタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、3-メチル-1,8-オクタンジアミン、4-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、1,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、5-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、2,2-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、3,3-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、4、4-ジメチル-1,8-オクタンジアミン、5-メチル-1,9-ノナンジアミン、および他の直鎖状脂肪族ジアミン;ジアミノシクロヘキサン、メチルジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、および他の脂環式ジアミンのうちの少なくとも一つから選択され、好ましくは、4-36個の炭素原子を有するジアミンは1,10-デカンジアミン、1,6-ヘキサンジアミンのうちの少なくとも一つから選択される、ことを特徴とする〔7〕に記載のポリアミド成形用組成物。
〔9〕前記半芳香族ポリアミドは、25℃±0.01℃の98%濃硫酸中で測定した濃度が10mg/mlの相対粘度が1.7-2.8であり、好ましくは2.0-2.3である、ことを特徴とする〔7〕に記載のポリアミド成形用組成物。
〔10〕重量部で、補強繊維、フィラー、添加剤、加工助剤のうちの少なくとも一つをさらに含む、ことを特徴とする〔7〕に記載のポリアミド成形用組成物。